JP2002069255A - 樹脂組成物、その製造法および用途 - Google Patents

樹脂組成物、その製造法および用途

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JP2002069255A
JP2002069255A JP2000257604A JP2000257604A JP2002069255A JP 2002069255 A JP2002069255 A JP 2002069255A JP 2000257604 A JP2000257604 A JP 2000257604A JP 2000257604 A JP2000257604 A JP 2000257604A JP 2002069255 A JP2002069255 A JP 2002069255A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素ガス、水蒸気などに代表される各種物質
に対する優れたバリアー性、特に高湿環境下において優
れたバリアー性を示す樹脂組成物、該樹脂組成物を容易
に、かつ安定して製造する方法、ならびに該樹脂組成物
を用いたフィルム、紙積層体および容器を提供するこ
と。 【解決手段】 エチレン含量1〜15モル%のエチレン
−ビニルエステル共重合体けん化物(A)、エチレン含
量15〜70モル%のエチレン−ビニルエステル共重合
体けん化物(B)および無機層状化合物(C)からなる
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−ビニル
エステル共重合体けん化物と特定の無機化合物からなる
バリアー性に優れた樹脂組成物、その製造法および用途
に関する。
【0002】
【従来の技術】包装材に求められる機能は多岐にわたる
が、特に内容物保護のための、各種ガスに対するバリア
ー性(ガスバリアー性)は食品の保存性を左右する重要
な性質であり、近年、流通形態、包装技術の多様化、添
加物に対する規制、嗜好の変化などにより、ますます重
要な性質の一つとなっている。食品の変質要因として
は、酸素、光、熱、水分などが挙げられ、とりわけ酸素
は食品の主要な変質要因である。また、酸素だけでなく
各種のガス、有機溶剤の蒸気、香気などに対するバリア
ー機能を有するバリアー材は、防錆、防臭の他に昇華な
どの防止にも有効であり、菓子袋、カツオパック、レト
ルトパウチ、炭酸ガス飲料容器などの食品、化粧品、農
薬、医療などの多くの分野で利用されている。特にエチ
レン−ビニルエステル共重合体けん化物樹脂はバリアー
性に優れていることから、これら多くの分野において多
用されている。
【0003】しかしながら、エチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(エチレン−ビニルアルコール共重合
体であり、以下においてEVOHと略記することがあ
る)のバリアー性が優れているとは言っても、ガス透過
を完全に遮断できるわけではなく、内容物の寿命にも限
界があることから、より長期の保存が可能になるよう
に、バリアー性のより高められた材料が求められてい
る。
【0004】このような背景から、EVOHに無機化合
物、特に板状の無機化合物をフィラーとして分散させる
試みがなされており、例えば、特開昭64−43554
号公報には、熱溶融によりEVOHにマイカやタルクな
どの無機層状化合物を分散させた樹脂組成物が提案され
ている。これは、かかるフィラーの存在により、樹脂組
成物中を透過するガス成分はこのフィラーを迂回する必
要が生ずるため、ガス成分の見かけ透過距離が伸び、そ
れに応じて透過量が減少することを利用したものであ
る。この場合特にフィラーの形状が板状でアスペクト比
が大きいほどガス成分の見かけ透過距離が伸び、バリア
ー性の改善効果が大きい。しかしながら、上記の方法で
得られる樹脂組成物においては、無機層状化合物のアス
ペクト比はたかだか数十であり、実用範囲でのバリアー
性の改善効果も最大で1.5倍前後に過ぎない。
【0005】樹脂組成物に含まれる無機層状化合物を高
アスペクト比にする試みとして、膨潤性を有するモンモ
リロナイトなどの無機層状化合物にカチオン基を有する
有機化合物をイオン交換によりインターカレートするこ
とで、無機層状化合物内の層間隔を広げ、劈開・分散を
起こしやすくして、高アスペクト比の無機層状化合物を
含む樹脂組成物を得ることが提案されている(特開平7
−276576号公報)。しかしながら、この方法に
は、例えば無機層状化合物内の層間隔を2倍に広げよう
とするだけでも無機層状化合物と同量の有機化合物が必
要になるなど、無機層状化合物に対して分散のために加
えられる有機化合物の量が膨大となり、さらに、かかる
分散のために加えられる有機化合物のバリアー性は一般
にEVOHに比べて著しく劣っており、無機層状化合物
によってもたらされるバリアー性の向上分が該有機化合
物の添加によって打ち消されてしまうことから、バリア
ー性の改善効果がほとんどみられないという問題があ
り、実用化には至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決して、著しく優れたバリアー性、特に高湿環境下
において優れたバリアー性を示す樹脂組成物、該樹脂組
成物を容易に、かつ安定して製造する方法、ならびに該
樹脂組成物を用いたフィルム、紙積層体および容器を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の
無機化合物を、耐湿性が不足するためにバリアー材用途
には従来用いられることのなかった特定のエチレン含有
量のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物と混合
し、しかる後に一般的に用いられているエチレン−ビニ
ルエステル共重合体けん化物と混合することで極めて優
れたバリアー性能が得られることを見い出し、本発明に
到達した。
【0008】すなわち、本発明の第一の発明は、エチレ
ン含有量1〜15モル%のエチレン−ビニルエステル共
重合体けん化物(A)、エチレン含有量15〜70モル
%のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)
および無機層状化合物(C)からなる樹脂組成物であ
る。
【0009】また、本発明の第二の発明は、エチレン含
有量1〜15モル%のエチレン−ビニルエステル共重合
体けん化物(A)と無機層状化合物(C)をあらかじめ
混合した後、エチレン含有量15〜70モル%のエチレ
ン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)を混合する
ことを特徴とする樹脂組成物の製造法である。
【0010】さらに、本発明の第三の発明は、上記の樹
脂組成物からなる層を少なくとも1層含有するフィルム
および紙積層体、ならびにそれらのフィルムまたは紙積
層体をその一部に使用した容器である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。
【0012】本発明において用いられる無機層状化合物
(C)とは、原子が共有結合などによって強く結合して
密に配列した層が、ファンデルワールス力、静電気力な
どの弱い力によってほぼ平行に積み重なった構造を持つ
化合物を言う。無機層状化合物(C)は、得られる樹脂
組成物のバリアー性の面から、無機層状化合物粒子の平
均粒径(板状粒子の場合、平面方向の平均粒子径)を無
機層状化合物内の層間隔(X線回折法などにより求めら
れる)で除した値が100〜10000の範囲にあるこ
とが好ましく、500〜9000の範囲にあることがよ
り好ましく、1000〜8000の範囲にあることが最
も好ましい。この値が100未満ではバリアー性向上効
果に乏しく、本発明の目的を十分に達成するのが困難に
なることがある。また、この値が10000を越える
と、該樹脂組成物をフィルムとしたときの厚薄精度が悪
化し、ピンホールの発生によるバリアー性悪化を招くこ
とがある。
【0013】かかる無機層状化合物としては、例えば、
雲母類、タルク、モンモリロナイト、カオリナイト、バ
ーミキュライトなどを例示することができる。
【0014】これら無機層状化合物の中でも、有機溶剤
または無機溶剤に浸漬することで膨潤または劈開するも
の(以下において、これらを一括して膨潤性無機化合物
と称する)が、組成物としたときに特に優れたバリアー
性と耐水性を発現するため最も好ましく用いられる。こ
こで、膨潤とは大過剰の有機または無機溶媒に浸漬した
際に、X線回折計などで求められる無機層状化合物内の
層間隔が広がるものを言い、劈開とは同様の操作を加え
た際に、X線回折計で観測される無機層状化合物内の層
構造に対応するピークの面積が小さくなるかまたは消滅
するような挙動を示すものをいう。なお、かかる膨潤性
無機化合物のうちでも、水によって膨潤または劈開する
ものが、最も優れたバリアー性を与えることから好まし
い。
【0015】かかる膨潤性無機化合物としては、バーミ
キュライト、モンモリロナイト、層間にリチウム、ナト
リウムなどがインターカレートされた膨潤性フッ素雲母
などが挙げられる。なかでも水溶媒で劈開性を有するモ
ンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母が好ましい。さら
に、劈開性に特に優れ、かつ合成物であることに由来す
る品質の均一性、高純度などの特性を有することから、
層間にリチウム、ナトリウムなどがインターカレートさ
れた膨潤性フッ素雲母が最適である。
【0016】本発明において用いられるエチレン−ビニ
ルエステル共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビ
ニルエステル共重合体けん化物(B)とは、ビニルエス
テルとエチレンからなる共重合体を一般的なけん化反応
において公知の各種触媒によりけん化して得られる重合
体である。ここで、ビニルエステルとしては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、2−メチルプロピオン酸ビニ
ルなどが好ましく、なかでも酢酸ビニルが最も好まし
い。また、けん化反応に使用可能な触媒としては、塩
酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、安息香酸などの酸
性触媒、ならびに水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの水酸化アルカリ金属化合物、水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウムなどの水酸化アルカリ土類金属化合物
およびアンモニア、トリエチルアミン、エチレンジアミ
ンなどのアミン化合物などの塩基性触媒を挙げることが
でき、けん化反応が容易に進行する点で塩基性触媒が好
ましく、なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの水酸化アルカリ金属化合物が最も好ましい。
【0017】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(A)中のエチレンの含有量は1モル
%以上であり、好ましくは2モル%以上、より好ましく
は3モル%以上である。1モル%未満では、得られる樹
脂組成物の高湿度下におけるバリアー性が低下したり、
熱成形ができなくなるなどの弊害が起こる。また、エチ
レンの含有量は15モル%以下であり、好ましくは13
モル%以下であり、より好ましくは11モル%以下であ
り、最適には9モル%以下である。15モル%を越える
と、本発明の方法によっては無機化合物の分散が十分に
行われず、本発明の目的を達成することができない。
【0018】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(B)中のエチレンの含有量は15モ
ル%以上であり、好ましくは20モル%以上、特に好ま
しくは25モル%以上である。15モル%未満では、得
られる組成物の高湿度下におけるバリアー性が低下す
る、熱成形性が悪くなる、得られる樹脂組成物の柔軟性
が低くなるなどの弊害が起こる。また、エチレンの含有
量は70モル%以下であり、好ましくは65モル%以下
であり、より好ましくは60モル%以下であり、最適に
は55モル%以下である。70モル%を越えると、ガス
透過性が大きくなり、本発明の目的であるバリアー材と
しての使用には適さない。
【0019】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(B)のけん化度は、得られる樹脂
組成物のバリアー性の面から、けん化前のエチレン−ビ
ニルエステル共重合体中に存在していたエステル基に対
するけん化後の共重合体中に存在するエステル基のモル
比で表して、好ましくは80%以上、より好ましくは9
0%以上、さらに好ましくは95%以上、最適には98
%以上である。
【0020】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(B)は、それら共重合体けん化物
と無機層状化合物(C)との混合性を改善するために、
該共重合体けん化物の水溶性を向上させる官能基、例え
ばカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基またはアン
モニウム基などで変性されていてもよい。この場合、か
かる官能基の存在は該共重合体けん化物の結晶化を阻害
し、バリアー性を低下させる傾向があるため、その存在
量は該共重合体けん化物中の単量体単位(エチレン単
位、けん化されていないビニルエステル単位、およびけ
ん化反応で生ずるビニルアルコール単位など)の合計に
対して、好ましくは2モル%以下、より好ましくは1モ
ル%以下、最も好ましくは0.5モル%以下に留めるべ
きである。
【0021】上記の官能基で変性されたエチレン−ビニ
ルエステル共重合体けん化物の製造方法としては、従来
公知の方法に従ってビニルエステル単量体、エチレンお
よび上記の官能基を有する単量体を共重合し、得られた
共重合体をけん化する方法、あるいはチオール酢酸、メ
ルカプトプロピオン酸などのチオール化合物の存在下で
ビニルエステル単量体とエチレンを共重合し、得られた
共重合体をけん化する末端変性法などが例示される。こ
こで、上記の官能基を有する単量体としては、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アク
リル酸などのカルボキシル基含有単量体、エチレンスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホアルキルマ
レート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などのスルホ
ン酸含有単量体およびその塩、ならびにN−(1,1−
ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アク
リルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルア
ミノブチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルイミ
ダゾール、2−メチル−N−ビニルイミダゾール、ビニ
ル−3−ジメチルアミノプロピルエーテル、ビニル−2
−ジメチルアミノエチルエーテル、アリル−3−ジメチ
ルアミノプロピルエーテル、アリルジメチルアミン、メ
タアリルジメチルアミンなどのアミノ基またはアンモニ
ウム基含有単量体などが挙げられる。
【0022】また、本発明におけるエチレン−ビニルエ
ステル共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニル
エステル共重合体けん化物(B)は、本発明の目的を妨
げない範囲で、プロピレンなどのα−オレフィン類、ス
チレンなどの芳香族ビニル化合物類、ブタジエン、イソ
プレンなどのジエン類、メチルメタクリレートなどのメ
タクリレート類、メチルアクリレートなどのアクリレー
ト類などで例示される他種モノマーが共重合されていて
もよい。
【0023】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(B)の重合度について特に制限は
ないが、後述する延伸操作などを加える場合、あるいは
本発明の樹脂組成物からなる層に高度の外力が加えられ
る場合などには、機械特性、延伸性などの面から、けん
化後の重合度が200〜2400の範囲にあることが好
ましく、250〜2000の範囲であることがより好ま
しく、300〜1500の範囲であることが最も好まし
い。
【0024】本発明において、エチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニルエス
テル共重合体けん化物(B)に対し架橋剤を配合するこ
とは、得られる樹脂組成物の加工性、耐水性、機械特性
を向上させるなどの効果が得られることから好ましく行
われる。かかる架橋剤としては、既知のもののいずれも
が好ましく用いられる。架橋剤の例としては、ホウ酸な
どのホウ素化合物、ジルコニウム塩、テトラ乳酸チタン
などのチタン化合物、エポキシ基および/またはイソシ
アネート基を複数有する化合物などが例示される。かか
る架橋剤は、けん化前のエチレン−ビニルエステル共重
合体系樹脂に対して添加することができるほか、けん化
工程または樹脂組成物を製造する際などの任意の工程に
おいて、架橋剤単独または溶液の状態で添加するなど任
意の方法で添加することができる。
【0025】本発明において、エチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(A)およびエチレン−ビニルエス
テル共重合体けん化物(B)は、工程通過中の変色・ゲ
ル化などを抑制する目的で、リン酸、酢酸、乳酸および
これらの金属塩などを添加してもよい。これらの酸類ま
たは金属塩は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を
併用してもよい。また、エチレン−ビニルエステル共重
合体けん化物は、一般に水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどの水酸化アルカリ金属化合物を触媒としてエチ
レン−ビニルエステル共重合体をけん化することにより
製造され、その際に水酸化アルカリ金属化合物と該共重
合体中のビニルエステル単位がけん化されて生ずるカル
ボン酸とからなるアルカリ金属塩が副生するため、該共
重合体けん化物はアルカリ金属塩化合物を含有している
ことが多い。該共重合体けん化物中に含有されるアルカ
リ金属塩化合物は、該共重合体けん化物に対して1重量
%以下であることが好ましく、0.5重量%以下がより
好ましく、0.3重量%以下が特に好ましい。
【0026】本発明の樹脂組成物において、エチレン−
ビニルエステル共重合体けん化物(A)の配合量は、エ
チレン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)、エチ
レン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)、無機層
状化合物(C)の合計重量{(A)+(B)+(C)}
に対し、好ましくは0.5〜50重量%、より好ましく
は1〜40重量%、最適には2〜30重量%である。エ
チレン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)の配合
量が0.5重量%未満では、無機層状化合物(C)を樹
脂組成物中に分散させるのが困難になることがあり、ま
た50重量%を越えると、高湿条件下でのバリアー性が
低下する傾向がみられる。エチレン−ビニルエステル共
重合体けん化物(B)の配合量は、エチレン−ビニルエ
ステル共重合体けん化物(A)、エチレン−ビニルエス
テル共重合体けん化物(B)、無機層状化合物(C)の
合計重量{(A)+(B)+(C)}に対し、好ましく
は20〜99重量%、より好ましくは40〜97重量
%、さらに好ましくは50〜95重量%、特に好ましく
は60〜93重量%、最適には70〜90重量%であ
る。エチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)
の配合量が20重量%未満では、高湿条件下でのバリア
ー性が低下する傾向があり、また99重量%を越える
と、無機層状化合物(C)を樹脂組成物中に分散させる
ことが困難になることがある。また、無機層状化合物
(C)の配合量は、エチレン−ビニルエステル共重合体
けん化物(A)、エチレン−ビニルエステル共重合体け
ん化物(B)、無機層状化合物(C)の合計重量
{(A)+(B)+(C)}に対し、好ましくは0.5
〜40重量%、より好ましくは1〜35重量%、さらに
好ましくは2〜30重量%、特に好ましくは3〜25重
量%、最適には4〜20重量%である。無機層状化合物
(C)の配合量が0.5重量%未満では、無機層状化合
物(C)を添加しない場合に比べて明瞭な性能向上が認
められないことがあり、40重量%を越えると、系全体
がもろくなり、実用的な機械強度の不足が目立つ傾向が
ある。
【0027】さらに、本発明の樹脂組成物においては、
無機層状化合物(C)に対するエチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(A)の割合(A)/(C)が0.
54以上であることが好ましく、1.0以上であること
がより好ましく、1.5以上であることが特に好まし
く、2.0以上であることが最も好ましい。(A)/
(C)の割合が0.54未満では、樹脂組成物を製造す
る際に、無機層状化合物(C)を分散させるのが困難に
なる場合がある。なお、この割合が高ければ高いほど無
機層状化合物(C)の良好な分散が得られ、相対的に少
ない添加量で良好なバリアー性が発現するため、他に弊
害が発生しない範囲でこの値を高くすることが望まし
い。
【0028】本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を妨
げない範囲で他種重合体、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチル
メタクリレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエ
ステルなどの各種熱可塑性樹脂、ならびにスチレン−ブ
タジエン−スチレントリブロック体およびその水素添加
物、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック体お
よびその水素添加物などの各種熱可塑性エラストマーを
含有していてもよい。特に、熱可塑性エラストマー類
は、樹脂組成物の耐屈曲性などを改善することから好ま
しく用いられる。
【0029】本発明において、樹脂組成物を製造する方
法としては特に限定されるものではないが、エチレン−
ビニルエステル共重合体けん化物(A)と無機層状化合
物(C)をあらかじめ混合し、組成物(以下、組成物
(D)と略記することがある)とした後、エチレン−ビ
ニルエステル共重合体けん化物(B)および必要に応じ
他の材料を混合する方法が、最も容易かつ確実に無機層
状化合物(C)を樹脂組成物中に微分散することがで
き、同一組成においてもよりバリアー性の優れた樹脂組
成物を容易に得ることができる方法であることから推奨
される。組成物(D)にエチレン−ビニルエステル共重
合体けん化物(B)を混合する方法としては、組成物
(D)を溶媒(水とアルコールの混合溶媒などが例示さ
れる)に溶解しておき、これにエチレン−ビニルエステ
ル共重合体けん化物(B)を溶解するかまたは(B)の
エマルジョンを加えた後に乾燥する方法、組成物(D)
とエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)を
熱溶融下で混練する方法などが挙げられ、中でも熱溶融
下で混練する方法が他の手法に比べ、使用エネルギー、
生産の安定性および速度などの面から好ましい。熱溶融
下で混練する場合、組成物(D)とエチレン−ビニルエ
ステル共重合体けん化物(B)の一方または両方を吸水
させるか、あるいは混練機の途中から水を加えるなどの
方法により、樹脂の融点を低下させて混練することが特
に好ましい。
【0030】上記製造法により得られた樹脂組成物を水
あるいはアルコールなどに浸漬し、該樹脂組成物中の金
属塩を抽出除去することは、樹脂組成物の溶融安定性を
高めるうえで効果があることから、特に好ましく行われ
る。この場合、除去対象となる金属塩は、エチレン−ビ
ニルエステル共重合体をけん化する際に生成する金属塩
以外に、無機層状化合物(C)の劈開に際して該無機化
合物中より溶出する各種金属塩も含まれる。なお、この
ような金属塩の抽出除去は、組成物(D)に対して行っ
ても、樹脂組成物に対して行った場合と同様の効果が得
られる。また、かかる抽出除去は、あらかじめ希酢酸水
溶液などの酸性液中に浸漬した後、純水などの純粋な抽
出液で抽出するという多段階法によって行うことがより
効果的である。
【0031】本発明におけるエチレン−ビニルエステル
共重合体けん化物(A)および無機層状化合物(C)か
ら組成物(D)を調製する方法としては、(1)無機層
状化合物(C)をあらかじめ水に分散させておき(この
とき分散液に翼回転型ミキサーなどによりせん断力を加
えるか、あるいは超音波を作用させることが、無機層状
化合物(C)を水に微分散させることができる点で特に
好ましい)、ここに別途用意したエチレン−ビニルエス
テル共重合体けん化物(A)の溶液を加えて混合後、乾
燥する方法、(2)無機層状化合物(C)を(1)と同
様にあらかじめ水に分散させておき、次いで、この分散
液にエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)
を加えた後、加熱溶解し、水分を乾燥除去する方法、
(3)エチレン−ビニルエステル共重合体けん化物
(A)と無機層状化合物(C)を押出機などを用いて溶
融混練する方法、などを例示することができる。これら
の中でも、(1)または(2)の方法が、特に優れたバ
リアー性を示す樹脂組成物を得ることができることから
適している。
【0032】本発明の樹脂組成物は、射出成形などによ
りバリアー性を有する成形品とすることができるが、特
に、フィルムとして使用することが最も好ましい。その
場合、単層フィルムとしての使用ももちろん可能である
が、熱溶着などの機能付与、外部からの機械的作用に対
する保護、取り扱い性の向上を目的として、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル
などの基材と積層し、積層フィルムとして用いることが
特に好ましい。また、積層に供される他の基材として、
紙は親和性に優れるうえに、得られる紙積層体が意匠
性、バリアー性、強度などのバランスに優れたバリアー
性包装材となることから、好ましいものとして例示され
る。このような積層フィルムおよび紙積層体の成形方法
としては、通常の成形加工方法のいずれもが適用可能で
ある。成形方法は最終製品の種類に応じて適宜選択すれ
ばよいが、一般的には溶融押出成形、ブロー成形、イン
フレーション成形などの熱溶融成形法が、生産性に優れ
ており好ましい。
【0033】本発明の樹脂組成物からなる単層フィルム
および積層フィルムは、延伸操作を加えることにより、
高度の性能を付与することができる。このような延伸操
作としては、例えば、一軸延伸、逐次または同時2軸延
伸などが挙げられる。かかる延伸操作における延伸倍率
は、延伸前の面積に対する延伸後の面積にして好ましく
は2〜15倍、より好ましくは7〜11倍であることが
推奨される。
【0034】上記の単層フィルムおよび積層フィルムに
おける本発明の樹脂組成物層の厚みについて特に制限は
ないが、平均厚みで0.1〜100μmが好ましく、
0.3〜50μmがより好ましく、0.5〜30μmが
特に好ましい。厚みが0.1μm未満では、バリアー性
が不十分となる場合があり、また100μmを越える
と、弾性率が高くなり過ぎ、フィルムとして用いる場合
に取り扱い性が不良になる場合がある。積層フィルムに
使用される基材の厚みは積層フィルムの使用目的に応じ
て決定され、その厚みについて特に制限はない。
【0035】本発明の樹脂組成物を用いて得られるフィ
ルムは、酸素に代表される各種ガスあるいは溶剤などに
対するバリアー性に優れている。かかるフィルムを、例
えば食品の包装材料として用いた場合、食品の変質を防
ぎ、賞味期限を著しく向上させることが可能である。ま
た、薬品などの容器として用いた場合には、内容物の漏
出の防止と、酸素などによる変質の抑制に効果があり、
さらに保護具素材として用いた場合には、有害物の透過
・接触を防止し、安全・衛生の向上に役立つ。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定される
ものではない。なお、文中の%は、特に断りがない場合
は重量%を示し、各特性は下記の方法により測定した。
また、本文中の樹脂および無機化合物は特に記載がない
限り、80℃で12時間以上真空乾燥したものを使用し
た。
【0037】酸素透過度 MODERN CONTROLS INC.製の酸素透
過量測定装置MOCON OX−TRAN2/20型を
用い、20℃、85%RHおよび20℃、100%RH
の条件でJIS K7126(等圧法)に記載の方法に
準じて測定した。なお、本発明における酸素透過度は、
単層フィルムについて任意の膜厚で測定した酸素透過量
(cm3/m2・day・atm)から、膜厚20μmで
の酸素透過量に換算した値(cm3・20μm/m2・d
ay・atm)である。
【0038】透湿度 40℃、90%RHの条件でJIS Z0208の記載
に従い、単層フィルムについて任意の膜厚で測定した透
湿度(g/m2・day)から、膜厚30μmでの透湿
度に換算した値(g・30μm/m2・day)を算出
した。
【0039】黄色度 乾燥ペレットを230℃で6分30秒溶融し、板状に成
形したものの表面色をJIS K7103に準じて測定
した。
【0040】実施例1 無機層状化合物(C)として膨潤性フッ素雲母(c1)
(コープケミカル社製商品名ソマシフ ME−100)
を3重量%の濃度になるようイオン交換水に分散し、家
庭用ミキサーに15分かけ、分散液を調製した。この分
散液中にさらにエチレン−ビニルエステル共重合体けん
化物(A)として重合度500、けん化度99.9モル
%、エチレン含有量8モル%、酸酸ナトリウム含有量
0.2重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
(a1)を加え、90℃に加熱しながら撹拌し溶液を調
製した。このときエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化
物(a1)と膨潤性フッ素雲母(c1)の重量比は7
0:30であった。この溶液を乾燥し、得られた固形分
を粉砕して組成物(d1)を得た。この組成物(d1)
とエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b1)
(エチレン含有量32モル%、けん化度99.5モル
%、190℃におけるMI 1.0g/10min、リ
ン酸含有量20ppm、酢酸ナトリウム含有量10pp
m)とを1:2の重量比でドライブレンドし、押出機を
用いて樹脂温度210℃で溶融混練を行い樹脂組成物を
得た。さらにこの樹脂組成物を単軸押出機を用いて樹脂
温度210℃、ロール温度60℃で溶融製膜し、厚さ2
0μmのフィルムを得た。このフィルムについて酸素透
過度、透湿度を測定し、また製膜前の樹脂組成物の黄色
度も測定した。結果を表1に示す。
【0041】実施例2 アルカリ金属塩除去のため、組成物(d1)を自重の4
0倍の0.1重量%酢酸水溶液(液温10℃)に浸漬、
3時間放置したのち水気を切った。この操作を2回繰り
返した後、今度は自重の40倍の純水(水温10℃)に
浸漬、3時間放置したのち水気を切る操作を2回繰り返
した。かかる操作を加えた組成物(d1)とエチレン−
酢酸ビニル共重合体けん化物(b1)とを1:2の重量
比でドライブレンドし、実施例1と同様に押出機を用い
て溶融混練を行い樹脂組成物を得た後、さらにこの樹脂
組成物を単軸押出機を用いて溶融製膜し、厚さ20μm
のフィルムを得た。このフィルムについて酸素透過度、
透湿度を測定し、また製膜前の樹脂組成物の黄色度も測
定した。結果を表1に示す。
【0042】実施例3 実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体け
ん化物(a1)と膨潤性フッ素雲母(c1)との重量比
を80:20とした組成物(d2)を調製し、組成物
(d1)の代わりに組成物(d2)を用いた以外は実施
例2と同様にして、樹脂組成物およびフィルムを作製
し、それらの各特性を測定した。結果を表1に示す。
【0043】実施例4 組成物(d1)とエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化
物(b1)との重量比を1:5にした以外は実施例2と
同様にして、樹脂組成物およびフィルムを作製し、それ
らの各特性を測定した。結果を表1に示す。
【0044】実施例5 エチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)とし
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(a1)の
代わりに重合度1000、けん化度95.9%、エチレ
ン含有量3モル%、酸酸ナトリウム含有量0.4重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(a2)を用
い、実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合
体けん化物(a2)と膨潤性フッ素雲母(c1)との重
量比を70:30とした組成物(d3)を得た。さら
に、組成物(d1)の代わりに組成物(d3)を用いた
以外は実施例2と同様にして、樹脂組成物およびフィル
ムを作製し、それらの各特性を測定した。結果を表1に
示す。
【0045】実施例6 エチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)とし
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b1)の
代わりにエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b
2)(エチレン含有量44モル%、けん化度99.5モ
ル%、190℃におけるMI 5.2g/10min、
リン酸含有量40ppm、酢酸ナトリウム含有量100
ppm)を用いた以外は実施例2と同様にして、樹脂組
成物およびフィルムを作製し、それらの各特性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0046】実施例7 無機層状化合物(C)として膨潤性フッ素雲母(c1)
の代わりにモンモリロナイト(c2)(クニミネ工業株
式会社製 商品名クニピアF)を用い、実施例1と同様
にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(a1)
とモンモリロナイト(c2)との重量比を70:30と
した組成物(d4)を調製した。組成物(d1)の代わ
りに組成物(d4)を用いた以外は実施例2と同様にし
て、樹脂組成物およびフィルムを作製し、それらの各特
性を測定した。結果を表1に示す。
【0047】比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(a1)を単独
で使用して、実施例1と同様に単軸押出機を用いて溶融
製膜することによりフィルムを作製し、樹脂およびその
フィルムの各特性を測定した。結果を表1に示す。
【0048】比較例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b1)を単独
で使用して、実施例1と同様に単軸押出機を用いて溶融
製膜することによりフィルムを作製し、樹脂およびその
フィルムの各特性を測定した。結果を表1に示す。
【0049】比較例3 実施例2でアルカリ金属塩の除去操作を行った後の組成
物(d1)を単独で使用して、実施例1と同様に単軸押
出機を用いて溶融製膜することによりフィルムを作製
し、樹脂およびそのフィルムの各特性を測定した。結果
を表1に示す。
【0050】比較例4 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b1)と膨潤
性フッ素雲母(c1)とを9:1の重量比でドライブレ
ンドし、実施例1と同様に押出機を用いて溶融混練を行
い樹脂組成物を得た後、さらにこの樹脂組成物を単軸押
出機を用いて溶融製膜することによりフィルムを作製
し、樹脂組成物およびそのフィルムの各特性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0051】比較例5 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(b2)を単独
で使用して、実施例1と同様に単軸押出機を用いて溶融
製膜することによりフィルムを作製し、樹脂およびその
フィルムの各特性を測定した。結果を表1に示す。
【0052】比較例6 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(a2)を単独
で使用して、実施例1と同様に単軸押出機を用いて溶融
製膜し、樹脂およびそのフィルムの各特性を測定した。
結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例1〜7と比較例1〜6を比べれば、
本発明により、従来一般的に用いられてきたエチレン−
ビニルエステル共重合体けん化物、およびエチレン−ビ
ニルエステル共重合体けん化物と無機フィラーとの配合
品よりも、酸素バリアー性および水蒸気バリアー性が改
善された樹脂組成物が得られることが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、酸素ガス、水蒸気など
に代表される各種物質に対するバリアー性、特に高湿環
境下におけるバリアー性に優れた樹脂組成物を容易に、
かつ安定して得ることができる。また、本発明の樹脂組
成物を用いて得られるバリアー性に優れたフィルムおよ
び紙積層体は、容器などの一部に用いることで、従来品
に比べはるかに長期にわたり内容物の変質などを防止す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/00 C08K 7/00 Fターム(参考) 3E086 AB02 BA04 BA14 BA15 BA40 BB02 BB05 DA08 4F070 AA13 AA26 AD01 AE01 FA01 FA03 FA05 FA17 FB07 FC02 FC05 4F071 AA15X AA28X AA29X AA78 AF08 AH04 BA01 BB06 BC01 BC04 4F100 AA01A AC05A AK69A AL05A BA02 BA07 DE02A DG10B GB15 JB10A JD02 JL00A 4J002 BB22W BE03X DJ006 DJ046 DJ056 FA116 FD016

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量1〜15モル%のエチレ
    ン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)、エチレン
    含有量15〜70モル%のエチレン−ビニルエステル共
    重合体けん化物(B)および無機層状化合物(C)から
    なる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機層状化合物(C)が、水またはアル
    コールにより膨潤もしくは劈開する性質を持つ化合物で
    ある請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機層状化合物(C)が膨潤性フッ素雲
    母系鉱物である請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 エチレン−ビニルエステル共重合体けん
    化物がエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物である請
    求項1〜3に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン含有量1〜15モル%のエチレ
    ン−ビニルエステル共重合体けん化物(A)と無機層状
    化合物(C)をあらかじめ混合した後、エチレン含有量
    15〜70モル%のエチレン−ビニルエステル共重合体
    けん化物(B)を混合することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造法。
  6. 【請求項6】 無機層状化合物(C)をあらかじめ水に
    分散させておき、その分散液とエチレン含有量1〜15
    モル%のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物
    (A)を混合することを特徴とする請求項5に記載の樹
    脂組成物の製造法。
  7. 【請求項7】 無機層状化合物(C)とエチレン含有量
    1〜15モル%のエチレン−ビニルエステル共重合体け
    ん化物(A)の混合物とエチレン含有量15〜70モル
    %のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物(B)
    の混合が熱溶融により行われることを特徴とする請求項
    5に記載の樹脂組成物の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹
    脂組成物からなる層を少なくとも1層含有するフィル
    ム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹
    脂組成物からなる層を少なくとも1層含有する紙積層
    体。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のフィルムを少なくと
    もその一部に使用した容器。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の紙積層体を少なくと
    もその一部に使用した容器。
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