JP2002060660A - インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法

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JP2002060660A
JP2002060660A JP2000246806A JP2000246806A JP2002060660A JP 2002060660 A JP2002060660 A JP 2002060660A JP 2000246806 A JP2000246806 A JP 2000246806A JP 2000246806 A JP2000246806 A JP 2000246806A JP 2002060660 A JP2002060660 A JP 2002060660A
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ink
film
acid
jet recording
image
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JP2000246806A
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English (en)
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Akihisa Nakajima
彰久 中島
Eiichi Ueda
栄一 上田
Ikuo Kurachi
育夫 倉地
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空隙型のインク吸収層を有するインクジェッ
ト記録材料において、空隙によるヘイズの発生を著しく
抑えたインクの提供とそのインクを用いた記録方法を提
供すること。 【解決手段】 透明不揮発性液体有機化合物を含有する
ことを特徴とするインクジェット記録用インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は色材を用いて記録す
るインクジェット記録用インク及びそのインクを用いた
インクジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人体の内部の画像を与える検査法
として、超音波検査、医療サーモグラフィ、磁気共鳴画
像形成、陽電子放出断層撮影法(PET)、及びX線等
の放射線を使用する方法などがある。今日の医用診断と
してポピュラーな放射線写真システムは、放射線が人体
を透過して人体の内部情報を持つ放射線画像を出力し、
いわゆる増感紙(X線変換スクリーン)によって、ハロ
ゲン化銀乳剤の感度のある波長に変換され、ハロゲン化
銀写真フィルムを露光する。次に露光されたフィルムは
現像定着後に洗浄・乾燥して、放射線画像と一致した銀
塩写真フィルム画像となる。診断はこの銀塩写真フィル
ム画像を見て行われ、銀塩写真フィルムはハロゲン化銀
記録層と透明支持体からなる。
【0003】一方、デジタル医用画像の場合は、ディス
プレイスクリーン又は透明フィルムハードコピーに画像
を出力することが可能である。医用画像検査法は、近年
デジタルの形で診断評価に好適なデジタル医用画像を提
供している。デジタルの形で診断評価に好適な画像を提
供する医用画像の例としては、デジタル減算方式血管造
影法、磁気共鳴画像形成法、コンピューター断層撮影
法、コンピューター使用放射線写真などが挙げられる。
通常、医用画像は一人或いは数人の医師により詳細に診
断される。つまり、医用画像は容易に適時に見られるこ
とが必要であり、多くの場合に、場所の制限があっては
ならない。更に詳細な観察を必要とする場合には、ディ
スプレイスクリーンにかけて評価する。この場合には高
解像度/高ダイナミックレンジを有するディスプレイ装
置が必要となる。従ってこれら種々の事情により、診断
には透明フィルムハードコピーが必要となっている。
【0004】デジタル医用画像のハードコピーはレーザ
イメージャによって主に提供される。レーザイメージャ
は、通常ハロゲン化銀記録層と透明支持体からなる記録
媒体上に医用画像を形成する。レーザイメージャ構成
は、フィルム取り扱い部分とレーザ露光部分と現像処理
部分と洗浄・乾燥処理部分からなっており、かなり複雑
な構成を有している。従って、現在市販されているレー
ザイメージャは非常に高価な装置である。一般の使用方
法としては、1台のレーザイメージャが病院の中心的な
場所に設置され、各種医用画像検査法により得られたデ
ジタル医用画像を画像ネットワークで結び、印刷できる
ようにシステム化されている。つまり、レーザイメージ
ャをネットワークの核としてシステム化している。この
ようなシステムの最大の懸念点は、レーザイメージャや
ネットワークの故障により、レーザイメージャによる医
用画像出力ができなくなった場合である。周知のごと
く、医用診断には時間が緊迫している場合が多々あり、
重大な欠点となる。多くの場合は、このような問題を回
避するために数台のレーザイメージャを設置したり、緊
急用回線を設置している。従って、高価なレーザイメー
ジャを安全対策のために数台設置することを余儀なくさ
れている。これらの行為は最終的には医療費のコストア
ップへつながっていく。更に、小規模な病院では高価な
レーザイメージャのためにデジタル化への対応が遅れる
という大きな問題をも有している。従って、上記状況よ
り安価なイメージャが望まれている。ところで、上記と
異なる分野であるが、オフィス用やパーソナル用向けに
コンピュータやワードプロセッサの画像出力装置が開発
されている。画像出力方式としては、例えばワイヤード
ット出力方式、感熱発色出力方式、感熱溶融転写出力方
式、感熱昇華転写出力方式、電子写真出力方式、インク
ジェット出力方式などが開発されている。これらの画像
形成出力装置の主な使用方法は、コンピュータなどによ
って作成された文字、図形などを紙などの不透明支持体
に出力することである。また、会議や各種学会発表など
において、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)など
の原稿としても使用される場合がある。
【0005】このなかでインクジェット記録は、インク
と言われる着色液体に熱を加えて気泡を発生させ気泡が
発生するときに生じる圧力や圧電素子による圧力等によ
り、ノズルからインクの小液滴を飛ばし、紙、フィル
ム、布等の被記録部材に付着させて記録を行う方法であ
る。
【0006】インクジェット記録材料には、各種支持体
上に記録層としてインク吸収層を塗布したものが一般的
に使用されている。上記インク吸収層としては、親水性
バインダーを主体に構成されるいわゆる膨潤型のインク
吸収層と、空隙層を記録層中に持つ空隙型のインク吸収
層に大きく分けられる。そのうち、空隙型のインク吸収
層を有するインクジェット記録材料は、親水性バインダ
ー中に微粒子を存在させることにより空隙を形成させた
空隙層をインク吸収層として支持体上に有するものであ
り、これは、インク吸収性に優れ、膨潤型に比較して高
インク領域における画像のビーディングが起こりにく
く、高濃度域において画質の劣化が少ないという利点を
有している。
【0007】またインクジェット記録に適用するインク
としては、水溶性色素を含む水性インク、顔料を含むイ
ンク、色素を含有した低融点固形ワックスを含むワック
スインク、そして油溶性染料を含むインクがあるが、水
溶性色素を含む水性インクはノズルの目詰まりを起こし
にくいという長所を有しているが、形成した画像が滲み
やすく耐水性に劣る。顔料を含むインクは滲みにくく耐
水性が比較的優れているが、画質の鮮やかさが比較的劣
り、ノズルの目詰まりも起こしやすい。
【0008】色素を含有した低融点固形ワックスを含む
ワックスインクは、被記録部材に付着させた後熱溶融さ
せて画像を完成させるという煩雑さが伴う。油溶性染料
を含むインクには、有機溶剤等の油性媒質を用いるもの
と水性媒質を用いるものがあるが、前者は環境面から用
途に制限があるので、後者が滲みがなく耐水性に優れた
インクとして期待され、特に油溶性インクをポリマー微
粒子中に含浸させたインクは、滲みがなく、耐水性に優
れ、ノズル目詰まりを起こしにくいことが期待される。
【0009】このようなインクとして、例えば特開昭5
4−58504号には、ポリマー微粒子として活性メチ
レン基を有するアセトアセトキシエチルメタクリレート
とn−ブチルアクリレート、ナトリウム・2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホネート等のビニルモ
ノマーを乳化重合したラテックスに、溶解した油溶性染
料を加え撹拌後有機溶剤を蒸発させて油溶性染料を含浸
させたポリマー微粒子を用いたインクが開示されてい
る。
【0010】特開昭55−139471号には、ポリマ
ー微粒子としてグリシジルアクリレートとブチルメタク
リレート等のビニルモノマーを低分子界面活性剤で乳化
重合したラテックスに、油溶性染料を加え加熱撹拌した
ポリマー微粒子を用いたインク組成物が開示されてい
る。
【0011】特開昭58−45272号には、ポリウレ
タンのポリマー粒子に染料を含浸させたものを用いたイ
ンク組成物が開示されている。特開昭62−17207
6号にはノニオン性安定剤が永久的に結合したビニル系
ポリマー微粒子に油溶性染料を含浸させたインク組成物
が開示されている。特開昭62−184072号では、
ビニル基を2個以上持つビニル系モノマーを共重合成分
として用いたビニル系ポリマー微粒子に油溶性染料を含
浸させたインク組成物が開示されている。特開平8−2
31907号では油溶性染料の存在下で、ビニル基を2
個以上持つビニル系モノマーである1,4−ジビニルベ
ンゼンを共重合成分として用い2−エチルヘキシルアク
リレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、スチレン、アクリル酸等のビニル系ポリマー微粒
子を乳化重合し油溶性染料を含浸させたインク組成物が
開示されている。
【0012】しかしながら、空隙型のインク吸収層を有
するインクジェット記録材料に上記のインクを適用する
場合、発生するヘイズを抑えるには不十分であり、ヘイ
ズ発生を抑える技術が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は空隙型のインク吸収層を有するインクジェット記録材
料において、空隙によるヘイズの発生を著しく抑えたイ
ンクの提供とそのインクを用いた記録方法を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記の構
成により達成された。
【0015】1)透明不揮発性液体有機化合物を含有す
ることを特徴とするインクジェット記録用インク。
【0016】2)透明不揮発性液体有機化合物の沸点が
250℃以上、融点が20℃以下で、水に対する溶解度
が10g/100ml以上であることを特徴とする前記
1)に記載のインクジェット記録用インク。
【0017】3)透明不揮発性液体有機化合物の沸点が
180℃以上、融点が30℃以下で、水に対する溶解度
が0.1g/100ml以下であることを特徴とする前
記1)に記載のインクジェット記録用インク。
【0018】4)前記1)に記載のインクを用いてイン
クジェット記録材料に画像を形成し、記録することを特
徴とするインクジェット記録方法。
【0019】5)インクジェット記録材料が透明支持体
上に画像形成層を有することを特徴とする前記4)に記
載のインクジェット記録方法。
【0020】以下、本発明について詳述する。本発明の
目的はインク中に透明不揮発性液体有機化合物を含有さ
せ、空隙により発生するヘイズを抑えることにある。透
明不揮発性液体有機化合物とは可視域に分光吸収を持た
ず、23℃、相対湿度50%の部屋で1Lのメスシリン
ダー中に0.5Lを入れ、続いてメスシリンダーの目盛
りが下になるようにゆっくり90度倒し、その状態で5
分間放置し、そのときのそのものの目盛りが0.53L
以上を示す化合物を言う。
【0021】本発明のインクに用いることができる沸点
が180℃以上、融点が30℃以下で、水に対する溶解
度が0.1g/100ml以下である透明不揮発性液体
有機化合物としては、ブチルフェニルエーテル、アセト
フェノン、ホロン、メチル−n−ヘプチルケトン、アジ
ピン酸エチル、アジピン酸ジオクチル、アセチルクエン
酸トリブチル、アイエチン酸メチル、安息香酸エチル、
安息香酸イソアミル、安息香酸ブチル、安息香酸プロピ
ル、クエン酸トリブチル、ウンデカノール、2−エチル
ヘキサノール、n−オクタノール、n−デカノール、エ
チルベンジルエーテル、12−クラウン−4、ジベンジ
ルエーテル、アミルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼ
ン、1,3−ジエチルベンゼン、1,4−ジエチルベン
ゼン、シクロヘキシルベンゼン、cis−デカリン、t
rans−デカリン、テトラリン、ドデカン、1−クロ
ロナフタレン、2,3−ジクロロトルエン、2,4−ジ
クロロトルエン、2,5−ジクロロトルエン、2,6−
ジクロロトルエン、3,4−ジクロロトルエン、臭化オ
クチル、臭化ラウリル、テトラブロモエタン、酢酸ベン
ジル、酢酸メチルシクロヘキシル、サリチル酸イソアミ
ル、サリチル酸メチル、蓚酸ジ−n−アミル、蓚酸ジエ
チル、蓚酸ジブチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸
−ビス(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジブチル、
プロピオン酸ベンジル、マレイン酸−2−エチルヘキシ
ル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソプロピル、
酪酸イソアミル、グリセリンモノオレアート、2−エチ
ル酪酸、オレイン酸、カプリル酸、カプロン酸、ドデシ
ルフェノール、ノニルフェノール、イソキノリン、ジア
ミルアニリン、ジオクチルアミン、トリアミルアミン、
トリオクチルアミンなどが挙げられる。
【0022】本発明のインクに用いることができる沸点
が250℃以上、融点が20℃以下で、水に対する溶解
度が10g/100ml以上である透明不揮発性液体有
機化合物としては、ポリグリセリン、15−クラウン−
5、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リン−1,2−ジアセタート、2−クロロ−1,3−プ
ロパンジオール、ジエチレングリコールジアセタート、
テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、トリプロピレングリコール、ジエタノールアミン、
テトラエチレンペンタミン、トリエタノールアミン等が
挙げられる。
【0023】本発明の透明不揮発性液体有機化合物の含
有量は、インクの全質量に対して10〜70質量%であ
るのが好ましい。
【0024】本発明の透明不揮発性液体有機化合物をイ
ンク中に均一に添加するためには、インク溶媒である水
に溶解させる方法やインク組成物中で公知の方法により
分散させる方法を挙げることができる。
【0025】このように本発明のインクは、このような
有機化合物と水、着色剤などから構成されるが、着色剤
としては、特に限定することはなく各種の染料、顔料が
用いられる。
【0026】本発明の好ましい染料としては、例えば水
溶性直接染料、酸性染料、反応性染料、塩基性染料から
選ばれるものであって、これらを単独あるいは複数種類
を併用してもよい。これらの染料は、所望に応じて適宜
選択して使用される溶媒中に溶解して使用する。以下に
代表的染料を挙げるが、本発明はこれらの化合物に限定
されるものではない。
【0027】〈直接染料〉 C.I.ダイレクトイエロー:1、4、8、11、1
2、24、26、27、28、33、39、44、5
0、58、85、86、100、110、142、14
4 C.I.ダイレクトレッド:1、2、4、9、11、1
3、17、20、23、24、28、31、33、3
7、39、44、47、48、51、62、63、7
5、79、80、81、83、89、90、94、9
5、99、220、224、227、243 C.I.ダイレクトブルー:1、2、6、8、15、2
2、25、71、76、78、80、86、87、9
0、98、106、108、120、123、163、
165、192、193、194、195、196、1
99、200、201、202、203、207、23
6、237 C.I.ダイレクトブラック:2、3、7、17、1
9、22、32、38、51、56、62、71、7
4、75、77、105、108、112、117、1
54 〈酸性染料〉 C.I.アシッドイエロー:2、3、7、17、19、
23、25、29、38、42、49、59、61、7
2、99 C.I.アシッドオレンジ:56、64 C.I.アシッドレッド:1、8、14、18、26、
32、37、42、52、57、72、74、80、8
7、115、119、131、133、134、14
3、154、186、249、254、256 C.I.アシッドバイオレット:11、34、75 C.I.アシッドブルー:1、7、9、29、87、1
26、138、171、175、183、234、23
6、249 C.I.アシッドグリーン:9、12、19、27、4
1 C.I.アシッドブラック:1、2、7、24、26、
48、52、58、60、94、107、109、11
0、119、131、155 〈反応性染料〉 C.I.リアクティブイエロー:1、2、3、13、1
4、15、17、37、42、76、85、95、16
8、175 C.I.リアクティブレッド:2、6、11、21、2
2、23、24、33、45、111、112、11
4、180、218、226、228、235 C.I.リアクティブブルー:7、14、15、18、
19、21、25、38、49、72、77、176、
203、220、230、235 C.I.リアクティブオレンジ:5、12、13、3
5、95 C.I.リアクティブブラウン:7、11、33、3
7、46 C.I.リアクティブグリーン:8、19 C.I.リアクティブバイオレット:2、4、6、8、
21、22、25 C.I.リアクティブブラック:5、8、31、39 〈塩基性染料〉 C.I.ベーシックイエロー:11、14、21、32 C.I.ベーシックレッド:1、2、9、12、13 C.I.ベーシックバイオレット:3、7、14 C.I.ベーシックブルー:3、9、24、25 本発明のインクに用いることのできる染料としては、こ
の他にキレート染料及びいわゆる銀色素漂白法感光材料
(例えば、チバガイギー社製チバクローム)に用いられ
るアゾ染料を挙げることができる。キレート染料に関し
ては、例えば英国特許1,077,484号の記載を参
考にすることができる。銀色素漂白法感光材料アゾ染料
に関しては、例えば英国特許1,039,458号、同
1,004,957号、同1,077,628号、米国
特許2,612,448号の記載を参考にすることがで
きる。
【0028】本発明のインクに用いる水溶性染料の含有
量は、インク全質量に対して1〜10質量%であること
が好ましい。本発明のインクに係わる顔料または分散染
料とは、水、油などに不溶の白色または有色の粉体で、
分散染料とは、水に不溶または難溶で水中から分散した
系から染色に用いられる染料を指す。本発明のインクに
係わる顔料および分散染料は、所望に応じて適宜選択し
て使用される溶媒中に溶解して使用する。代表的な例を
以下に挙げるが、これらの化合物に限定されるものでは
ない。好ましい分散染料としては、 C.I.Disperse Yellow:3、4、
5、7、9、13、24、30、33、34、42、4
4、49、50、51、54、56、58、60、6
3、64、66、68、71、74、76、79、8
2、83、85、86、88、90、91、93、9
8、99、100、104、114、116、118、
119、122、124、126、135、140、1
41、149、160、162、163、164、16
5、179、180、182、183、186、19
2、198、199、202、204、210、21
1、215、216、218、224 C.I.Disperse Orange:1、3、
5、7、11、13、17、20、21、25、29、
30、31、32、33、37、38、42、43、4
4、45、47、48、49、50、53、54、5
5、56、57、58、59、61、66、71、7
3、76、78、80、89、90、91、93、9
6、97、119、127、130、139、142 C.I.Disperse Red:1、4、5、7、
11、12、13、15、17、27、43、44、5
0、52、53、54、55、56、58、59、6
0、65、72、73、74、75、76、78、8
1、82、86、88、90、91、92、93、9
6、103、105、106、107、108、11
0、111、113、117、118、121、12
2、126、127、128、131、132、13
4、135、137、143、145、146、15
1、152、153、154、157、159、16
4、167、169、177、179、181、18
3、184、185、188、189、190、19
1、192、200、201、202、203、20
5、206、207、210、221、224、22
5、227、229、239、240、257、25
8、277、278、279、281、288、29
8、302、303、310、311、312、32
0、324、328 C.I.Disperse Violet:1、4、
8、23、26、27、28、31、33、35、3
6、38、40、43、46、48、50、51、5
2、56、57、59、61、63、69、77 C.I.Disperse Green:9 C.I.Disperse Brown:1、2、4、
9、13、19 C.I.Disperse Blue:3、7、9、1
4、16、19、20、26、27、35、43、4
4、54、55、56、58、60、62、64、7
1、72、73、75、79、81、82、83、8
7、91、93、94、95、96、102、106、
108、112、113、115、118、120、1
22、125、128、130、139、141、14
2、143、146、148、149、153、15
4、158、165、167、171、173、17
4、176、181、183、185、186、18
7、189、197、198、200、201、20
5、207、211、214、224、225、25
7、259、267、268、270、284、28
5、287、288、291、293、295、29
7、301、315、330、333 C.I.Disperse Black:1、3、1
0、24等が挙げられる。
【0029】また、好ましい顔料としては、 C.I.Pigment Black:7 C.I.Pigment Yellow:12、13、
14、16、17、73、74、75、83、108、
109、110、180、182 C.I.Pigment Red:5、7、12、11
2、123、168、184、202 C.I.Pigment Blue:1、2、3、1
5:3、16、22、60 C.I.Vat Blue:4、60 以上の他にレッド、グリーン、ブルー、中間色が必要と
される場合には、以下の顔料を単独或いは併用して用い
ることが好ましい。
【0030】C.I.Pigment Red:20
9、224、117、194 C.I.Pigment Orange:43 C.I.Vat Violet:3 C.I.Pigment Violet:19、23、
37 C.I.Pigment Green:7、36 C.I.Pigment Blue:6、15等が用い
られる。
【0031】本発明のインクに係わる顔料及び分散染料
は、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必要な添
加物と共に混合して分散機により分散して用いる。分散
機としては、従来公知のボールミル、サンドミル、ライ
ンミル、高圧ホモジナイザーなどが使用できる。
【0032】分散剤としては界面活性剤が用いられる。
界面活性剤としては陽イオン性、陰イオン性、両性、非
イオン性のいずれも用いることができる。
【0033】陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族ア
ミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム
塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリ
ニウム塩などが挙げられる。
【0034】陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−
N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸
塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アル
キルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスル
フォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、ア
ルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N
−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫
酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、
アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキ
シサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキ
ロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸
エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられ
る。
【0035】両性界面活性剤としては、カルボキシベタ
イン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミ
ダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
【0036】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステ
ロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエ
チレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコー
ル、アセチレンアルコール等が挙げられる。
【0037】本発明のインクには、吐出後のインク液滴
のメディア中への浸透を加速するために界面活性剤を使
用することができる。用いることができる界面活性剤と
しては、インクに対して保存安定性等の悪影響を及ぼさ
ないものであれば限られるものではなく、上記の分散剤
として使用する界面活性剤と同様のものが用いられる。
【0038】また、本発明においては電気伝導度調節剤
を用いることもでき、電気伝導度調節剤としては、例え
ば塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、
硝酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどの無機塩や、トリ
エタノールアミンなどの水溶性アミンがある。
【0039】本発明のインクにおいては、吐出安定性、
プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定
性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、
さらに粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防錆剤等を添加する
こともできる。
【0040】本発明のインクはいかなるインクジェット
記録方式に対しても用いることができる。例えば、コン
ティニュアス方式及びオンデマンド方式が挙げられる
が、どちらの方式においても使用することができる。オ
ンデマンド方式としては、電気−機械変換方式(例え
ば、シングルキャビティ型、ダブルキャビティ型、ベン
ダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウ
ォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルイ
ンクジェット型、バブルジェット型等)、静電吸引方式
(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)、及び
放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体
的な例として挙げることができる。
【0041】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、用いる記録材料に特に制限はない
が、透明支持体を用いることが望ましい。以下に記録材
料の望ましい態様を説明する。
【0042】本発明の透明支持体は、ヘーズが5%以下
であることが好ましい。さらに好ましくは3%以下であ
る。上記ヘーズは、ASTM−D1003−52に従っ
て測定したものである。透明支持体の厚みは特に限定が
ある訳ではない。その使用目的に応じて必要な強度を有
する様に設定すればよいが、好ましくは、50〜300
μm、特に60〜200μmであることが好ましい。ガ
ラス転移点Tgは、60℃以上が好ましい。Tgは示差
走査熱量計で測定するところのベースラインが偏奇し始
める温度と、新たにベースラインに戻る温度との平均値
として求められる。Tgがこの値以上であると、巻きぐ
せカールの小さい支持体が得られる。
【0043】本発明に用いられる透明支持体の具体的な
例としては、プラスチックより製造される支持体であ
り、プラスチックの中でもシンジオタクチックポリスチ
レンやポリエステルが好ましく、さらにはポリエステル
は機械的、光学的性能がすぐれ、比較的安価であるとい
う面から好ましい。
【0044】ポリエステルとは、特に限定されるもので
はないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構
成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであ
ることが好ましい。
【0045】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸な
どを挙げることができる。また、ジオール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
フェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイド
ロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることが
できる。
【0046】これらを主要な構成成分とするポリエステ
ルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点か
ら、ジカルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン
酸、テレフタル酸、ジオール成分として、エチレングリ
コール及び/または1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中
でも、ポリエチレンテレフタレートを主要な構成成分と
するポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポ
リエステル、およびこれらのポリエステルの二種以上の
混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好まし
い。
【0047】ポリエステルに対してエチレンテレフタレ
ートユニットが70質量%以上含有していると、透明
性、機械的強度、寸法安定性などに高度に優れたフィル
ムが得られる。
【0048】二軸延伸ポリエステルフィルムを構成する
ポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲であれ
ば、さらに他の共重合成分が共重合されていても良い
し、他のポリエステルが混合されていても良い。これら
の例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール
成分、またはそれらから成るポリエステルを挙げること
ができる。
【0049】本発明に用いられるポリエステルには、酸
化防止剤が含有されていても良い。特にポリエステル
が、ポリオキシアルキレン基を有する化合物を含む場合
に効果が顕著となる。含有させる酸化防止剤はその種類
につき特に限定はなく、各種の酸化防止剤を使用するこ
とができるが、例えばヒンダードフェノール系化合物、
ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物などの酸
化防止剤を挙げることができる。中でも透明性の点でヒ
ンダードフェノール系化合物の酸化防止剤が好ましい。
【0050】二軸延伸ポリエステルフィルムには、必要
に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与手
段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性
無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの
合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、
あるいは界面活性剤などをフィルム表面に塗布する方法
などが一般的である。これらの中でも、析出する粒子を
比較的小さくコントロールできる内部粒子析出方法が、
フィルムの透明性を損なうことなく易滑性を付与できる
ので好ましい。触媒としては公知の各種触媒が使用でき
るが、特にCa、Mnを使用すると高い透明性が得られ
るので好ましい。これらの触媒は一種でもよいし、二種
を併用してもよい。
【0051】ポリエステルフィルムの原料のポリエステ
ルの合成方法は、特に限定があるわけではなく、従来公
知のポリエステルの製造方法に従って製造できる。例え
ば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接エステル化
反応させる直接エステル化法、初めにジカルボン酸成分
としてジアルキルエステルを用いて、これとジオール成
分とでエステル交換反応させ、これを減圧下で加熱して
余剰のジオール成分を除去することにより重合させるエ
ステル交換法を用いることができる。この際、必要に応
じてエステル交換触媒あるいは重合反応触媒を用い、あ
るいは耐熱安定剤を添加することができる。また合成時
の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、結晶核剤、すべり
剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、粘度
調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、
染料、顔料などを添加させてもよい。
【0052】ポリエステルフィルムの製造方法として
は、未延伸フィルムを2軸方向に延伸して製造される。
【0053】未延伸シートを得る方法および縦方向に一
軸延伸する方法は、従来公知の方法で行うことができ
る。例えば、原料のポリエステルをペレット状に成型
し、熱風乾燥または真空乾燥した後、溶融押出し、Tダ
イよりシート状に押出して、静電印加法などにより冷却
ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得
る。次いで、得られた未延伸シートを複数のロール群お
よび/または赤外線ヒーターなどの加熱装置を介してポ
リエステルのTgからTg+100℃の範囲内に加熱
し、一段または多段縦延伸する方法である。延伸倍率
は、通常2.5〜6倍の範囲で、続く横延伸が可能な範
囲とする必要がある。シートが多層構成の場合の延伸温
度の設定は、各構成層のポリエステルのTgのなかで最
も厚い層のポリエステルのTgを基準にすることが好ま
しい。
【0054】この際、ポリエステルを積層する場合も、
従来公知の方法でよい。例えば、複数の押出機およびフ
ィードブロック式ダイあるいはマルチマニフォールド式
ダイによる共押出法、積層体を構成する単層フィルムま
たは積層フィルム上に積層体を構成するその他の樹脂を
押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化させる
押出ラミネート法、積層体を構成する単層フィルムまた
は積層フィルムを必要に応じてアンカー剤や接着剤を介
して積層するドライラミネート法などが挙げられる。中
でも、製造工程が少なくてすみ、各層間の接着性が良好
な共押出法が好ましい。
【0055】次に、上記の様にして得られた縦方向に一
軸延伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tg−2
0℃の温度範囲内で、横延伸し、次いで熱固定する。横
延伸倍率は通常3〜6倍であり、また、縦、横延伸倍率
の比は、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、好
ましい特性を有するように適宜調整する。また巾方向の
弾性率が長手方向の弾性率より大きくなるようにする。
使用目的に応じて変化させてもよい。この時、2つ以上
に分割された延伸領域で温度差を、1〜50℃の範囲で
順次昇温しながら横延伸すると、巾方向の物性の分布が
低減でき好ましい。さらに横延伸後フィルムを、その最
終横延伸温度以下でTg−40℃以上の範囲に、0.0
1〜5分間保持すると巾方向の物性の分布がさらに低減
でき好ましい。
【0056】熱固定はその最終横延伸温度より高温で、
Tg−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜300秒
間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域で温
度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固定す
ることが好ましい。
【0057】熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで
冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし
巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上
の温度範囲内で、巾方向及び/または長手方向に0.1
〜10%弛緩処理することが好ましい。また、冷却は、
最終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃〜10℃
の冷却速度で徐冷することが好ましい。冷却、弛緩処理
する手段は特に限定はなく、従来公知の手段で行える
が、特に複数の温度領域で順次冷却しながら、これらの
処理を行うことが、フィルムの寸法安定性向上の点で好
ましい。なお、冷却速度は、最終熱固定温度をT1、フ
ィルムが最終熱固定温度からTgに達するまでの時間を
tとしたとき、(T1−Tg)/tで求めた値である。
【0058】これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件の
より最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルに
より異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測
定し、好ましい特性を有するように適宜調整することに
より決定すればよい。
【0059】また、上記フィルム製造に際し、延伸の前
および/または後で帯電防止層、易滑性層、接着層、バ
リアー層などの機能性層を塗設してもよい。この際、コ
ロナ放電処理、薬液処理などの各種表面処理を必要に応
じて施すことができる。さらに、強度を向上させる目的
で、多段縦延伸、再縦延伸、再縦横延伸、横・縦延伸な
ど公知の延伸フィルムに用いられる延伸を行うこともで
きる。もちろんカットされたフィルム両端のクリップ把
持部分は、粉砕処理された後、あるいは必要に応じて造
粒処理や解重合・再重合などの処理を行った後、同じ品
種のフィルム用原料としてまたは異なる品種のフィルム
用原料として再利用してもよい。
【0060】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、ポリマー媒染剤を含有する記録材料
を用いることが望ましい。ポリマー媒染剤の例として
は、特開昭48−28325号、同54−74430
号、同54−124726号、同55−22766号、
同55−142339号、同55−23850号、同6
0−23851号、同60−23852号、同60−2
3853号、同60−57836号、同60−6064
3号、同60−118834号、同60−60643
号、同60−118834号、同60−122940
号、同60−122941号、同60−122942
号、同60−235134号、特開平1−161236
号、米国特許2,484,430号、同2,548,5
64号、同3,148,061号、同3,309,69
0号、同4,115,124号、同4,124,386
号、同4,193,800号、同4,273,853
号、同4,282,305号、同4,450,224号
等に記載されているものが挙げられる。特に、特開平1
−161236号212頁〜215頁に記載のポリマー
媒染剤を含有する記録材料を用いることが望ましい。こ
のポリマー媒染剤により優れた画質が得られ、且つ耐光
性が改良される。
【0061】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、無機顔料を含有する記録材料を用い
ることができる。無機顔料の種類は特に限定されること
はなく、、あらゆる無機顔料を使用することができる。
例えば、シリカ顔料、アルミナ顔料、二酸化チタン顔
料、酸化亜鉛顔料、酸化ジルコニウム顔料、雲母状酸化
鉄、鉛白、酸化鉛顔料、酸化コバルト顔料、ストロンチ
ウムクロメート、モリブデン系顔料、スメクタイト、酸
化マグネシウム顔料、酸化カルシウム顔料、炭酸カルシ
ウム顔料、ムライト等を挙げることができ、一種もしく
は二種以上のものを用いることができる。
【0062】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、各種親水性バインダーを含有する記
録材料を用いることができる。親水性バインダーとして
は、ゼラチンまたはその誘導体、ポリビニルアルコール
またはその誘導体、ポリアルキレンオキサイドまたはそ
の誘導体、その他の高吸水性ポリマーをはじめとするあ
らゆる化合物を用いることが可能である。その例として
は特開平1−161236号215頁〜222頁に記載
されているものを挙げることができる。
【0063】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、マット剤を含有する記録材料を用い
ることが望ましい。マット剤としては、従来公知のもの
を使用できるが、一例として特開平1−161236号
263頁〜264頁に記載されているものを用いること
ができる。
【0064】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、硬膜剤で硬膜した記録材料を用いる
ことができる。硬膜剤の種類には特別な制限はなく、公
知の硬膜剤、例えば特開平1−161236号222頁
に記載されているものを用いることができる。
【0065】本発明のインクジェット記録方法において
用いる記録材料の構成層には、塗布助剤、剥離性改良、
スベリ性改良、帯電防止などの目的で種々の界面活性剤
を使用することができる。界面活性剤の具体例は、特開
昭62−173463号および同62−183457号
などに記載されている。また、上記目的で有機フルオロ
化合物を含ませてもよい。有機フルオロ化合物の代表例
としては、特公昭57−9053号第8〜17欄、特開
昭61−20994号、同62−135826号などに
記載されているフッ素系界面活性剤、またはフッ素油な
どのオイル状フッ素系化合物もしくは四フッ化エチレン
樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ素
化合物が挙げられる。
【0066】記録材料の構成層(バック層を含む)に
は、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ
防止などの膜物性改良の目的で種々のポリマーラテック
スを含有させることができる。具体的には、特開昭62
−245258号、同62−1316648号、同62
−110066号等に記載のポリマーラテックスのいず
れも使用できる。特に、ガラス転移点の低い(40℃以
下)ポリマーラテックスを媒染層に用いると、媒染層の
ひび割れ防止・カール改良を行うことができ、また、ガ
ラス転移点が高いポリマーラテックスをバック層に用い
るとカール防止効果が得られる。
【0067】本発明のインクを用いるインクジェット記
録方法においては、用いる記録材料の構成層に退色防止
剤を用いてもよい。退色防止剤としては、例えば酸化防
止剤、紫外線吸収剤あるいはある種の金属錯体がある。
一例として、特開平1−161236号225頁〜24
7頁に記載されているものを用いることができる。記録
材料には蛍光増白剤を用いてもよい。特に記録材料に蛍
光増白剤を内蔵させるか、インクなどに含有させて外部
から記録材料に供給させるのが好ましい。
【0068】
【実施例】〔記録材料Aの作製〕平均1次粒径が12n
mの気相法により合成された微粒子シリカ180gを、
純水1000ml中に添加し、高速ホモジナイザーで分
散し、青い透明なシリカ水分散液を得た。次にこのシリ
カ水分散液中に、カチオン性ポリマーとしてMor−1
の25%水溶液を100ml添加し、消泡剤SN381
(サンノブイコ社製)を0.1g添加し、30分間高速
ホモジナイザーで分散して、青白い透明な分散液を得
た。
【0069】次に平均重合度300でケン化度98%の
10%ポリビニルアルコール水溶液1mlを添加し、更
に平均重合度が3500でケン化度95%の5%ポリビ
ニルアルコール水溶液(酢酸エチルを4質量%含有)6
00mlを徐々に添加し、ついで粘度向上剤として4%
ほう砂水溶液100mlを添加し、さらに20mlのエ
タノールを添加した。この中に下記分散物Aを30ml
添加し、塗布液を調製した。
【0070】
【化1】
【0071】(分散物A)下記組成の溶液1と溶液2を
調製し、混合して超音波分散機で分散する。
【0072】 溶液1 流動パラフィン 3.0g 酢酸エチル 5ml 溶液2 ゼラチン 1.0g 界面活性剤(丸善製薬(株)QC−100) 2.8g 純水 22ml 下引き処理が施された濃度0.17の青色着色した透明
のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み175μ
m)上に、湿潤膜厚が240μmとなるように塗布し、
さらに塗布皮膜温度が0℃となるように冷却した後、4
0℃の風で150秒間乾燥し、記録材料Aを作製した。
【0073】 〔インク1の調製〕 (カーボンブラック分散液) アミノメチルプロパノール 2質量部 純水 43質量部 ポリグリセリン(本発明の透明不揮発性有機化合物) 43質量部 上記を混合した後、ウオーターバスで70℃に加温し、
ゆっくりとカーボンブラック(#2600 三菱化学社
製)12質量部を加えた。カーボンブラックの粉体が液
中に沈むのを確認した後、TKホモミキサーで30分間
プレミキシングを行った後、以下の条件で分散処理を行
った。
【0074】分散機 遊星ボールミル(フェ
リチェジャパン社製) 粉砕メディア ジルコニアビーズ 0.75mm径 メディア充填率 30% 分散時間 45分間 得られたカーボンブラック分散液を遠心分離器にかけ、
粗大粒子を除去した。次に、 フタル酸ジメチル 15質量部 エチレングリコール 5質量部 デモールP(花王社製) 0.05質量部 純水 44.95質量部 をよく攪拌した後、先ほど調製したカーボンブラック分
散液を25質量部添加した。これを更にナノマイザー
(ナノマイザー社製)で400MPaの条件で再度分散
した後、メンブランフィルターで濾過し、インク1とし
た。
【0075】BJF850(キヤノン社製インクジェッ
トプリンター)の全インクカートリッジからインクを抜
き取り内部を洗浄した後、上記で作製したインク1を詰
めた。
【0076】 〔インク2の調製〕 (分散液Bの調製) ステアリン酸ブチル(本発明の透明不揮発性液体有機化合物) 300g 酢酸エチル 250ml 界面活性剤(丸善製薬(株)QC−100) 9g 純水 441ml を超音波分散し、分散液Bを調製した。
【0077】 (カーボンブラック分散液) アミノメチルプロパノール 2質量部 純水 40質量部 分散液B 52質量部 を混合した後、ウオーターバスで70℃に加温しゆっく
りとカーボンブラック(#2600 三菱化学社製)1
2質量部を加えた。カーボンブラックの粉体が液中に沈
むのを確認した後、TKホモミキサーで30分間プレミ
キシングを行った後、インク1と同様の条件で分散処理
を行った。次に、 分散液B 50質量部 エチレングリコール 5質量部 デモールP(花王社製) 0.05質量部 純水 19.95質量部 をよく攪拌した後、先ほど調製したカーボンブラック分
散液を25質量部添加した。これをさらにナノマイザー
(ナノマイザー社製)で400MPaの条件で再度分散
した後、メンブランフィルターで濾過し、インク2とし
た。
【0078】〔比較インク1の調製〕上記のインク1に
使用されるポリグリセリンの代わりにジエチレングリコ
ール(水に対する溶解性無限大、沸点:245℃)を用
いて比較インク1を調製し、同様にカートリッジに詰め
た。
【0079】〔比較インク2の調製〕上記のインク2に
使用されるステアリン酸ブチルの代わりにデカリン(水
に対する溶解性0.1g/100ml以下、沸点:17
0℃)を用いて比較インク2を調製し、同様にカートリ
ッジに詰めた。
【0080】BJF850(キヤノン社製インクジェッ
トプリンター)を用いてデジタルカメラで撮影した15
0Mbtの画像を、上記4種類のインクセットで120
0dpi(dpiとは1インチ即ち2.54cm当たり
のドット数を表す)×1200dpiのモードで記録材
料Aに印刷した。
【0081】印刷された記録材料をシャーカステンにか
ざして観察し、以下の基準で画像がどのように変化する
かを評価した。表1から明らかに本発明のインクがヘイ
ズに関して優れていることが分かる。
【0082】 5 ヘイズのない透明感のある画像 4 若干ヘイズのある画像 3 シャドー部分の画像のヘイズが高い 2 ハイライト部分の画像のヘイズが高い 1 画像全体がにごり、はっきり見えない
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】本発明によって、インクジェット記録に
おいてヘイズのない透明感のある画像を記録できるイン
クとそれによる記録方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA05 FB02 FC01 FC06 2H086 BA01 BA19 BA52 BA59 BA60 4J039 BA12 BC02 BC03 BC05 BC07 BC12 BC14 BC16 BC19 BC20 BC29 BC33 BC34 BC35 BE01 BE02 BE12 CA06 CA07 EA42 EA43 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明不揮発性液体有機化合物を含有する
    ことを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 透明不揮発性液体有機化合物の沸点が2
    50℃以上、融点が20℃以下で、水に対する溶解度が
    10g/100ml以上であることを特徴とする請求項
    1に記載のインクジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 透明不揮発性液体有機化合物の沸点が1
    80℃以上、融点が30℃以下で、水に対する溶解度が
    0.1g/100ml以下であることを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクを用いてインク
    ジェット記録材料に画像を形成し、記録することを特徴
    とするインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 インクジェット記録材料が透明支持体上
    に画像形成層を有することを特徴とする請求項4に記載
    のインクジェット記録方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006312711A (ja) * 2005-03-31 2006-11-16 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録用インク及びインクジェット画像記録方法
JP2008285504A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Kao Corp インクジェット記録用水分散体の製造方法
JP2011011492A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Ricoh Co Ltd インクジェット記録方法
CN117077605A (zh) * 2023-10-17 2023-11-17 深圳市深鸿盛电子有限公司 基于系统封装的工艺设计方法、装置、设备及存储介质

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