JP2002057167A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体素子及びその製造方法

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JP2002057167A
JP2002057167A JP2000243263A JP2000243263A JP2002057167A JP 2002057167 A JP2002057167 A JP 2002057167A JP 2000243263 A JP2000243263 A JP 2000243263A JP 2000243263 A JP2000243263 A JP 2000243263A JP 2002057167 A JP2002057167 A JP 2002057167A
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diamond
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Yoshihiro Yokota
嘉宏 横田
Nobuyuki Kawakami
信之 川上
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート絶縁膜とチャネル及びその界面の欠陥
がなく、高品質・高性能な半導体素子及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 絶縁性の高圧合成ダイヤモンド単結晶基
板1上に、高濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層を形成
し、反応性イオンエッチングにより、ソース及びドレイ
ン領域となる半導体ダイヤモンド層2a及び2bを形成
する。更に、半導体ダイヤモンド2a、2b上を部分的
に覆うマスク5aを形成した後、マイクロ波プラズマC
VD法により全面に低濃度Bドープp形半導体ダイヤモ
ンド薄膜を、例えば0.1μmの厚さに合成する。そし
て、マスク5a上に形成されたダイヤモンド薄膜と共に
マスク5aを除去し、チャネル層となる半導体ダイヤモ
ンド薄膜層6を形成する。その後、半導体ダイヤモンド
層2a及び2b上に電極7、8を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダイヤモンド等を使
用し、発光ダイオード、センサ、及び電界効果トランジ
スタ等に使用可能な半導体素子及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、その熱伝導率(20W
/cm・K)、バンドギャップ(5.47eV)、飽和
電子及びホール移動度(電子:2000cm2/V・
s、正孔:2100cm2/V・s)といったデバイス
特性が優れているため、高温及び放射線下で動作する電
子デバイス、ハイパワーデバイス及び高周波デバイス等
への応用が期待されている。
【0003】ダイヤモンド薄膜を使用した電界効果トラ
ンジスタ(Field Effect Transistor(FET))の1
構造として、ゲート電極と動作層であるチャネル層との
間に絶縁層を挿入したMISFETが特開平1−158
774号公報に開示されている(従来例1)。従来例1
に記載のMISFETにおいては、絶縁性ダイヤモンド
単結晶基板上に半導体ダイヤモンド層が形成され、この
半導体ダイヤモンド層上に局所的に絶縁層が形成されて
いる。そして、半導体ダイヤモンド層上に絶縁層を挟ん
でソース金属電極及びドレイン金属電極が形成され、ま
た、絶縁層上にはゲート金属電極が形成されている。こ
のMISFETは、ノーマリーオン形であり、ゲート電
位をソース電位に対して正にとることによって、ドレイ
ン電流が抑制される仕組みとなっている。
【0004】僅かなゲート電位入力でドレイン電流を大
きく変化させるため、即ち相互コンダクタンスを大きく
するためには、ゲート電位の影響をチャネル中の深い領
域まで及ぼさせ、キャリアの空乏領域を大きく広げる必
要がある。そのためには、ドナ又はアクセプタ濃度をあ
る程度低く抑え、且つチャネル層の厚さはゲート電位の
影響が及ぶ範囲以内に薄くしなければならない。一方、
ドレイン電流を確保するためには、ドナ又はアクセプタ
不純物の濃度を高くし、キャリア濃度を上げなければな
らないというジレンマがある。従って、通常のMISF
ETで使用されるチャネル層のドーピング濃度は原子比
で数10乃至数100ppmの範囲であることが一般的
である。従来例1においては、実施例1に記載のチャネ
ル層となるp型ダイヤモンド薄膜の合成条件から、炭素
(C)に対するホウ素(B)の原素数比はB/C=20
0ppmとなっている。
【0005】また、特開平3−263872号公報に
は、金属/絶縁性ダイヤモンド/半導体ダイヤモンド構
造をゲート部に有する電界効果トランジスタが開示され
ている(従来例2)。従来例2の電界効果トランジスタ
においては、シリコン基板上にダイヤモンドからなる絶
縁体下地層が形成され、この下地層上にソース・ドレイ
ン領域となるn型ダイヤモンド半導体層と、このn型ダ
イヤモンド半導体層の間にチャネル領域となるp型ダイ
ヤモンド半導体層が形成され、p型ダイヤモンド半導体
層上には一部がn型ダイヤモンド半導体層を覆うように
ダイヤモンドからなる絶縁体層が形成されている。更
に、この絶縁体層上にゲート電極が形成され、n型ダイ
ヤモンド半導体層上にソース電極及びドレイン電極が形
成されている。このチャネル領域となるp型ダイヤモン
ド半導体層上に形成された絶縁性のダイヤモンドは、チ
ャネル層であるp型半導体ダイヤモンド層とゲート電極
との間を絶縁する役割を担っている。トランジスタの動
作機構は従来例1とほぼ同様である。
【0006】ダイヤモンドが本来有する電子及びホール
の高い移動度は、不純物及び結晶欠陥を極力少なくする
ことによって初めて発現するものである。しかしなが
ら、上述した如く、従来例1及び従来例2のMISFE
Tのように、チャネル層のキャリア源を確保するために
ドナ又はアクセプタをある程度の濃度でドーピングを行
う必要がある構造では、不純物濃度に依存してキャリア
移動度が低くなるため、高周波応答性等が劣化するとい
う問題点がある。
【0007】これに対し、チャネル層の不純物濃度を極
力抑え、高周波用トランジスタへの応用を可能にした構
造として、特開平6−232388号公報には、チャネ
ル層として高抵抗ダイヤモンド層を使用した構造の電界
効果トランジスタが開示されている(従来例3)。図1
1は従来例3の電界効果トランジスタを示す断面図であ
る。従来例3においては、図3に示すように、ソース電
極104に接触した第1の半導体ダイヤモンド層101
と、ドレイン電極106に接触し第1の半導体ダイヤモ
ンド層101と同一導電型の第3の半導体ダイヤモンド
層103とを有し、高抵抗ダイヤモンド層102が、第
1及び第3の半導体ダイヤモンド層101、103の間
に設けられ、この高抵抗ダイヤモンド層102上に設け
られたゲート電極105の作用を受ける。この高抵抗ダ
イヤモンド層102の比抵抗は102Ω・cm以上であ
る。
【0008】従来例3のトランジスタの場合、図11に
示されているように、ソース電極104からドレイン電
極106に到達するキャリアは半導体ダイヤモンド層1
01、高抵抗ダイヤモンド層102及び半導体ダイヤモ
ンド層103をこの順に流れる。そして、ゲート電極1
05に印加する電圧VGを変化させることにより、高抵
抗ダイヤモンド層102のポテンシャルを変化させ、ソ
ース電極104が接触する半導体ダイヤモンド層101
から高抵抗ダイヤモンド層102へのキャリア注入量を
抑制することができる。従って、従来例1及び2のMI
SFETとは異なり、チャネル層107に空乏層を広げ
てドレイン電流を抑制する仕組みではないので、低ドー
ピング濃度で薄いダイヤモンドチャネル層を形成する必
要がない。
【0009】このような半導体素子は基本的に、所謂電
界効果トランジスタの構造となっている。即ち、チャネ
ル領域とソース及びドレイン電極とがあり、チャネル領
域に接してゲート電極が設けられている。金属のソース
及びドレイン電極とチャネル領域との接触抵抗は電力損
失の原因となるため、接触領域には高濃度不純物ドープ
半導体層を設けることによりオーミック接合を形成する
ことが一般的である。その上で、良好なトランジスタ動
作を得るためには、ゲート電極とチャネルとの界面準位
及び界面電荷並びにチャネル中及び絶縁膜中の欠陥等が
少ないことが必要である。つまり、ゲート絶縁膜、チャ
ネル領域及びその界面を如何に低欠陥にするかが重要で
ある。
【0010】チャネル領域を挟んでソース及びドレイン
領域を形成する方法には、イオン注入、エッチング又は
選択成長等がある。
【0011】イオン注入では、半導体に所望の幅のゲー
ト絶縁膜及びゲート電極を設けた上でイオン注入し、ソ
ース及びドレイン電極に接する高濃度不純物ドープ半導
体層を形成する方法がある。この方法ではゲート部分が
マスクの働きをし、その直下にはイオンが注入されず、
自己整合的にチャネル領域を形成することが特徴で、
0.1μm以下の高精度なデバイス設計が可能である。
【0012】また、エッチングによりソース及びドレイ
ン領域を形成する方法としては、例えばチャネル領域と
なるチャネル層上にソース・ドレイン領域となる高濃度
不純物ドープ半導体層を形成し、プラズマ等を使用した
ドライエッチング又は薬品を使用したウェットエッチン
グによりソース及びドレイン領域を分離することにより
形成する。一般的には、リソグラフフィによってパター
ニングしたレジストマスクを使用し、プラズマエッチン
グすることが多い。つまり、ソース及びドレイン領域を
レジストで覆い、チャネル領域となる領域上の高濃度不
純物ドープ半導体層をプラズマエッチングにより除去す
るため、チャネル領域がプラズマで照射されることにな
る。プラズマ照射されたチャネル領域には欠陥が生じ、
その回復のためには熱処理が必要である。ダイヤモンド
では、例えばエッチングには酸素プラズマを使用し、熱
処理は、水素雰囲気中、温度が600乃至1000℃の
条件で行われる。
【0013】更に、選択成長においては、エッチングと
は対照的な方法である。即ち、ソース・ドレインを形成
しようとする領域以外を何らかのマスクで覆い、ソース
・ドレイン領域のみ高濃度に不純物をドープしながら結
晶を成長させる方法である。又は、全面に高濃度の不純
物をドープした結晶成長後、マスクを剥離する所謂リフ
トオフ法がある。ダイヤモンドでは、高融点金属又は酸
化物等をマスクにした選択成長法が開発されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イオン
注入においては、イオン注入領域には格子欠陥が多く導
入されているので、然るべき温度で熱処理する必要があ
る。シリコンの場合、ゲート絶縁膜に同じシリコン酸化
物を使用することから、ゲート領域の界面特性を損なわ
ずに熱処理することが容易であるが、ダイヤモンドを使
用して同様にイオン注入でFETを作製しようとする
と、ゲート絶縁膜にはシリコン酸化物又はフッ化カルシ
ウム等が使用されているが、これらは熱膨張係数がダイ
ヤモンドと大きく異なり、ダイヤモンドとの界面に炭素
との化合物を形成しやすく、熱処理により剥離及び界面
特性が劣化するという問題点がある。
【0015】また、エッチングにおいては、プラズマ照
射されたチャネル領域を回復するための熱処理におい
て、特に、ダイヤモンドの場合には、結晶格子位置から
外れた格子間原子が可動となるには約1400℃の温度
の熱処理が必要とされており、従って上記の条件で完全
に欠陥を回復することは難しいという問題点がある。
【0016】更に、選択成長する方法においては、現状
ではその精度は数μm以上であるため、1μm以下のチ
ャネル領域を挟んで精度よくソース・ドレイン領域を選
択成長させることは事実上不可能であるという問題点が
ある。これはダイヤモンドの気相合成では結晶面による
異方性があるため、基板に対して垂直方向だけでなく、
水平方向又は斜め方向へも成長することが1つの理由で
ある。
【0017】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ゲート絶縁膜とチャネル及びその界面の欠
陥がなく、高品質・高性能な半導体素子及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体素子
は、基板と、この基板上に局所的に形成された第1及び
第2の半導体領域と、前記第1及び第2の半導体領域上
に直接形成され前記第1及び第2の半導体領域より不純
物濃度が低い第3の半導体領域と、を有し、前記第1の
半導体領域と前記第2の半導体領域との間を移動する電
荷が前記第3の半導体領域を経由するものであることを
特徴とする。
【0019】本発明に係る他の半導体素子は、基板と、
この基板表面に局所的に形成された第1及び第2の半導
体領域と、前記第1及び第2の半導体領域上に直接形成
され前記第1及び第2の半導体領域より不純物濃度が低
い第3の半導体領域と、を有し、前記第1の半導体領域
と前記第2の半導体領域との間を移動する電荷が前記第
3の半導体領域を経由するものであることを特徴とす
る。
【0020】本発明においては、第1及び第2の半導体
領域間を移動するキャリアが主に第3の半導体領域を移
動するため、その第1乃至第3の半導体領域を形成又は
支持するための基板選択の自由度が高い。例えば、電荷
移動経路を限定し安定性を増す等の目的のためには、第
3の半導体領域以外に電荷が経由しないように絶縁体の
基板を使用することが好ましい。しかしながら、目的に
よっては第3の半導体領域の他に、例えば低抵抗の基板
を使用し、基板にも電荷の経路を設けてもよい。
【0021】また、前記第3の半導体領域上にショット
キー障壁を隔てるか又は絶縁層を介して設けられたゲー
ト電極と、前記第1及び第2の半導体領域上に形成され
た夫々ソース電極及びドレイン電極とを有してもよい。
これにより、電界効果トランジスタを作製することがで
きる。第3の半導体領域を第1及び第2の半導体領域上
に直接形成することにより、第1及び第2の半導体領域
間の距離より長く形成できるため、それに伴ってゲート
電極も大きくすることができる。即ち、ソース・ドレイ
ン間距離よりゲート長を長くすることができるので、ゲ
ート電極のアラインメント精度が緩和される。更に、チ
ャネル領域上にソース・ドレイン領域及びソース・ドレ
イン電極を設け、ソース・ドレイン電極間にゲート電極
を挟む従来の構造ではソース及びドレイン電極と、ゲー
ト電極との間の絶縁性を確保するため、その間には、ゲ
ートとチャネルとの間の絶縁耐圧以上の絶縁耐圧を確保
する必要がある。そのため、ゲートとソースとの間、及
びゲートとドレインとの間の距離を離したり、又はゲー
トとチャネルとの間の絶縁層よりも厚い絶縁膜でゲート
とソース及びドレインを隔離する方法がとられている
が、本発明によれば、ゲートとソース及びドレインとの
間には必ずチャネル領域が存在するため、チャネル領域
をゲート長より長くとるだけで、容易にゲート電極とソ
ース及びドレインとの間の絶縁耐性を確保することがで
き、且つチャネルの寄生抵抗をほぼ0にすることができ
る。
【0022】更に、前記絶縁層は、酸化シリコン、窒化
シリコン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化
アルミニウム、窒化ジルコニウム、フッ化カルシウム、
フッ化バリウム、フッ化マグネシウム、チタン酸バリウ
ム、酸化チタン、酸化タンタル、及び窒素ドープダイヤ
モンドからなる群から選択された1種以上の材料を使用
してもよい。窒素ドープダイヤモンドは、窒素による深
い準位が存在し、高抵抗である。
【0023】更にまた、前記第1乃至第3の半導体領域
の1つ又は2つ以上がダイヤモンドからなってもよい。
これにより、高耐電圧、耐熱性、耐放射線性及び高速度
等のダイヤモンドの物性を最大限に発揮できる半導体素
子を得ることができる。
【0024】本発明に係る半導体素子の製造方法は、基
板上にソース・ドレイン領域となる第1及び第2の半導
体領域を局所的に形成する工程と、前記基板上に前記第
1及び第2の半導体領域を局所的に覆うように前記第1
及び第2の半導体領域より不純物濃度が低い前記第3の
半導体領域を形成する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0025】本発明に係る他の半導体素子の製造方法
は、基板表面にソース・ドレイン領域となる第1及び第
2の半導体領域を局所的に形成する工程と、前記基板上
に前記第1及び第2の半導体領域を局所的に覆うように
前記第1及び第2の半導体領域より不純物濃度が低い前
記第3の半導体領域を形成する工程と、を有することを
特徴とする。
【0026】本発明においては、第1及び第2の半導体
領域形成後に第3の半導体領域を形成するため、第3の
半導体領域は第1及び第2の半導体領域を形成する際に
導入される可能性のダメージ等の影響を受けることがな
い。また、第3の半導体領域の表面も第1及び第2の半
導体領域を形成する際の影響を受けないため、清浄な半
導体表面が得られ、例えば任意の特定の原子又は分子を
吸着させる等の表面修飾が容易である。また、第1及び
第2の半導体領域を不純物濃度が濃い半導体領域とし、
第3の半導体領域を不純物濃度が低いか又は意図的には
不純物がドープされていない半導体領域とすることによ
り、第1又は第2の半導体領域から高密度の電荷を第3
の半導体領域に注入させることができ、且つ第3の半導
体領域には電荷の移動を妨げる欠陥及び不純物が少ない
ため、第3の半導体領域の電荷移動速度が高く、且つ制
御性が高い素子を得ることができる。更に、第3の半導
体領域の形成を第1及び第2の半導体領域の形成後に行
うことによるもう一つの効果は、第1及び第2の半導体
領域を覆うように第3の半導体領域を形成できることで
ある。少なくとも一部を覆うように形成することより、
第1及び第2の半導体領域間に電圧を印加したとき、表
面電流及び沿面放電を抑制して耐電圧を上げることがで
きる。
【0027】前記第3の半導体領域はエピタキシャル成
長により形成してもよい。基板を形成する材料として
は、第3の半導体領域を堆積させることができるものの
中から広く選択可能であるが、基板によっては、チャネ
ル領域となる第3の半導体領域の堆積時に結晶欠陥の発
生を誘発する場合がある。例えば、石英ガラス、窒化ケ
イ素、又はアルミナ等の焼結体のように、単結晶でない
基材の場合には、成長する第3の半導体領域は高品質な
単結晶にすることはほぼ不可能なので、粒界が存在しキ
ャリア移動の障害となる。一方、基材として、第3の半
導体領域と同じ物質の単結晶を使用してホモエピタキシ
ャル成長させるか、又は第3の半導体領域へのヘテロエ
ピタキシャル成長が可能な基板を使用することにより、
第3の半導体領域の結晶欠陥を低減し、又は単結晶と
し、高品質なものとすることができる。
【0028】前記第1及び第2の半導体領域はエッチン
グ又は選択的イオン注入により形成してもよい。何れの
方法でも第1及び第2の半導体領域形成時のダメージが
第3の半導体領域に影響することはない。フォトリソグ
ラフィ又は電子ビームリソグラフィ等と併用したエッチ
ング法又はイオン注入法は、LSI製造等で既に0.1
μm以下の微細加工法として確率しており、これらを使
用して第3の半導体領域へのダメージなく微細加工を行
うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
添付の図面を参照して具体的に説明する。図2(e)は
本実施例に係る半導体素子を示す断面図である。図2
(e)に示すように、本実施例の半導体素子(ダイオー
ド)9においては、絶縁性の基板1上に、ソース及びド
レイン領域となる不純物濃度が高い夫々高濃度Bドープ
半導体ダイヤモンド層(第1及び第2の半導体領域)2
a、2bが局所的に形成されている。更に、基板1上及
び半導体ダイヤモンド層2a、2bの一部を覆うように
不純物濃度が低い低濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層
(第3の半導体領域)6aが形成され、高濃度Bドープ
半導体ダイヤモンド層2a及び2b上に夫々ソース電極
及びドレイン電極となる金属電極7及び8が形成されて
いる。
【0030】次に、本実施例の半導体素子の製造方法に
ついて説明する。図1(a)乃至(e)及び図2(a)
乃至(e)は、本実施例の半導体素子の製造方法をその
工程順に示す断面図である。先ず、図1(a)に示すよ
うに、基板1上にマイクロ波プラズマCVD法により、
例えば高濃度にBをドープしたp型半導体ダイヤモンド
薄膜2を、例えば0.1μmの厚さに合成する。基板1
としては、例えば窒素を不純物として10乃至300p
pm含む絶縁性の高圧合成ダイヤモンド単結晶等があ
る。p型半導体ダイヤモンドの合成条件としては、例え
ば、原料ガスとして0.3体積%CH4、99.7体積
%H2の混合ガスに、ドーピングガスとしてB26ガス
を添加したもの等がある。このときのガス中の炭素に対
するホウ素の原子数比(以下、B/Cという)は、例え
ば5000ppmである。この濃度は、ダイヤモンドの
所謂Mott転移濃度(2×1020cm-3とされてい
る)以上のドーピング濃度であり、充分高濃度である。
ガスの総流量は、例えば100sccmで、成膜時のガ
ス圧力及び基板温度は、例えば夫々6650Pa及び8
00℃である。
【0031】次に、図1(b)に示すように、厚さが、
例えば0.1μmの酸化シリコン膜3を堆積する。そし
て、図1(c)に示すように、この酸化シリコン膜3上
にレジスト膜を形成し、電子ビームリソグラフィにより
レジスト膜をパターニングしてレジストマスク4を形成
する。このレジストマスク4をマスクとして、図1
(d)に示すように、エッチングガスとしてCF4/A
rをプラズマ源とし、誘電結合プラズマ((Inductivel
y Coupled Plasma)ICP)を使用して反応性エッチン
グにより酸化シリコン膜3をエッチング除去した後、レ
ジストマスク4を除去する。
【0032】次に、図1(e)に示すように、エッチン
グされた領域はp型半導体ダイヤモンド薄膜2を露出し
た酸化シリコンマスク3aをマスクとして、反応性イオ
ンエッチングによりp型半導体ダイヤモンド薄膜2のエ
ッチング除去して、相互に分離された高濃度Bドープ半
導体ダイヤモンド層2a及び2bを形成する。
【0033】続いて、図2(a)に示すように、全面に
酸化シリコンを堆積して酸化シリコン膜5を形成する。
次いで、酸化シリコン膜3と同様に、リソグラフィ及び
エッチングを行い、酸化シリコン膜5をパターニングし
てマスク5aを形成する。この際、図2(b)に示すよ
うに、ダイヤモンドエッチングにより分離形成された高
濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層2a、2bの間隙に
は酸化シリコン膜5が残らないようにすると共に半導体
ダイヤモンド層2a、2bを部分的に覆うようにパター
ニングする。その後、図2(c)に示すように、マイク
ロ波プラズマCVD法により全面に低濃度Bドープ半導
体ダイヤモンド薄膜6を、例えば0.1μmの厚さに合
成する。このときのドーピング濃度は、例えばB/C=
0.5ppm未満である。その他の条件は、p型半導体
ダイヤモンド薄膜2の形成と同一条件とすることができ
る。低濃度Bドープp型半導体ダイヤモンド薄膜6は、
酸化シリコンからなるマスク5a上には僅かしか成長せ
ず、マスク5aで覆われていない部分にほぼ選択的に成
膜することができる。
【0034】次に、図2(d)に示すように、ダイヤモ
ンド薄膜6の合成後、マスク5aをフッ酸溶液にてエッ
チング除去する。このとき、僅かにマスク5a上に形成
されているダイヤモンド薄膜6も共に除去される。これ
により、チャネル層となる低濃度Bドープp型半導体ダ
イヤモンド層6aが半導体ダイヤモンド層2a、2b上
に直接形成される。
【0035】その後、図2(e)に示すように、リソグ
ラフィ技術により、夫々半導体ダイヤモンド層2a及び
2bの上に電極7、8を形成する。電極7、8には、例
えばPt、Au、Ti又はW等のオーム性接合特性を示
す金属を使用することができる。
【0036】本実施例によれば、高濃度Bドープ半導体
ダイヤモンド層2a及び2b間を移動する電荷が経由す
る低濃度Bドープp型半導体ダイヤモンド薄膜6を半導
体ダイヤモンド層2a及び2bの形成後に形成するた
め、半導体ダイヤモンド層6a内及びその表面に欠陥が
導入されず、電力損失が少ないと共に、半導体ダイヤモ
ンド層2a及び2bを覆うように半導体ダイヤモンド層
6aを形成したため、半導体ダイヤモンド層2a及び2
b間に電圧を印加したとき、表面電流及び沿面放電を抑
制して耐電圧を上げることができる。
【0037】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図3(b)は本実施例の半導体素子を示す断面図
である。なお、図3に示す第2の実施例において、図1
及び図2に示す第1の実施例と同一の構成要素には同一
の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0038】本実施例においては、図3(b)に示すよ
うに、図2(e)の半導体素子(ダイオード)9の低濃
度Bドープ半導体ダイヤモンド層6a上に絶縁膜層10
が形成され、更にこの絶縁層10上にゲート電極11が
形成されて半導体素子(トランジスタ)12が構成され
る。
【0039】次に、本実施例の半導体素子の製造方法に
ついて説明する。先ず、図2(e)に示す第1の実施例
で作製したダイオード9の低濃度Bドープ半導体ダイヤ
モンド層6a上に、図3(a)に示すように、酸化シリ
コン絶縁層10を形成する。この酸化シリコン絶縁層1
0は、酸化シリコン絶縁膜を、例えば50nm堆積し、
フォトリソグラフィにより半導体ダイヤモンド層6aを
覆い、且つ金属膜7、8を露出させるようにパターニン
グして形成する。
【0040】次に、図3(b)に示すように、酸化シリ
コン絶縁層10上にゲート電極11を形成する。ゲート
電極11は、金属膜をフォトリソグラフィによりパター
ニングして形成することができる。金属膜には、例えば
Alを使用することができる。なお、電極7、8はソー
ス電極及びドレイン電極として使用する。これにより、
本実施例のトランジスタ12が作製される。
【0041】本実施例においては、低濃度Bドープ半導
体ダイヤモンド層6aが高濃度Bドープ半導体ダイヤモ
ンド薄膜2a、2bのギャップ間距離より大きく覆うこ
とができるため、それに伴ってゲート電極11も大きく
することができる。即ち、ソース・ドレイン間距離より
ゲート長を長くすることができるので、ゲート電極11
のアラインメント精度が緩和される。更に、ゲート電極
11とソース及びドレイン電極7、8との間にはチャネ
ル領域となる低濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層6a
が形成されているため、チャネル領域をゲート長より長
くとるだけで容易にゲート電極11とソース及びドレイ
ン電極7,8との間の絶縁耐性を確保することができ、
且つチャネルの寄生抵抗がほぼ0になるという効果を奏
する。
【0042】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図4(a)乃至(c)及び図5(a)乃至(c)
は、本実施例の半導体素子の製造方法をその工程順に示
す断面図である。本実施例の半導体素子においては、ソ
ース・ドレイン領域をイオン注入により作製する。
【0043】図4(a)に示すように、基板20上にレ
ジスト膜を形成しパターニングしてリソグラフィにより
マスク21を形成する。基板20は、例えば不純物濃度
が1ppm未満の高品質絶縁性ダイヤモンド単結晶であ
る。また、レジストマスク21の線幅は、例えば0.5
μmである。続いて、レジストマスク21をマスクにB
+イオンを、例えば加速電圧60kV、イオンドーズ量
1×1016cm-2の条件で照射する。このとき、基板2
0上のレジストによるマスク21で覆われている領域に
はB+イオンは到達しない。即ち、基板20上のマスク
21で覆われていない領域にのみB+イオンが注入され
る。
【0044】次に、この基板20を真空中にて熱処理す
る。これにより、基板20中に注入されたB+イオンは
活性化されてアクセプタとして働く。上記の条件でイオ
ン注入した基板20のホール測定により見積もったキャ
リア濃度は1×1019cm-3以上であり、図4(b)に
示すように、互いに分離された高濃度Bドープ半導体層
(第1及び第2の半導体領域)22a、22bが形成さ
れる。半導体ダイヤモンド層22a、22bの間隙はレ
ジストマスク21の線幅よりやや狭く、マスク21の線
幅が、例えば0.5μmの場合は、約0.4μm程度で
ある。その後、レジストマスク21を除去する。更に、
イオン注入された領域の表層部分に熱処理により炭化層
(図示せず)が形成されるためこれを除去する。
【0045】続いて、図4(c)に示すように、酸化シ
リコン膜を厚さが、例えば0.5μmとなるように堆積
させ、更にこれをパターニングしてマスク23を形成す
る。この際、高濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層22
a、22b上に部分的に残し、且つ高濃度Bドープ半導
体層22a、22bの間隙を含む領域には酸化シリコン
膜が残らないようにマスク23を形成する。このマスク
23の間隙の幅は、例えば0.5乃至10μm、典型的
には4μm程度である。
【0046】その後、図5(a)に示すように、マイク
ロ波プラズマCVD法により、低濃度Bドープ半導体ダ
イヤモンド薄膜24を、例えば厚さ0.1μmで合成す
る。このときの合成条件は、例えばドーピング濃度をB
/C=5ppm未満とし、それ以外は第1の実施例と同
様の条件とすることができる。酸化シリコンからなるマ
スク23上には、ダイヤモンド薄膜24は僅かしか成長
しないため、マスク23で覆われていなかった領域に選
択的に低濃度Bドープダイヤモンド薄膜24が成膜され
る。
【0047】次いで、図5(b)に示すように、ダイヤ
モンド合成後に、マスク23をフッ酸によりエッチング
除去する。このとき、マスク23上に僅かに形成された
ダイヤモンド薄膜も同時に除去される。これにより、チ
ャネル層となる低濃度Bドープp型半導体ダイヤモンド
層(第3の半導体領域)24aが半導体ダイヤモンド層
22a、22b上に直接形成される。
【0048】その後、図5(c)に示すように、例えば
Pt、Au、Ti、又はW等のオーム性接合特性を示す
金属を使用して金属膜を形成し、フォトリソグラフィに
より金属膜を半導体ダイヤモンド層22a、22b上に
パターニングして電極25、26を形成する。こうして
本実施例の半導体素子(ダイオード)27が形成され
る。
【0049】次に、第4の実施例について説明する。図
6(a)及び(b)は、本実施例の半導体素子の製造方
法をその工程順に示す断面図である。本実施例において
は、第3の実施例のダイオードに電極を形成してトラン
ジスタとしたものである。なお、図6に示す第4の実施
例において、図4及び図5に示す第3の実施例と同一の
構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略
する。
【0050】図6(a)に示すように、図5(b)に示
す第3の実施例において作製したダイオード27上に酸
化シリコン絶縁膜を、例えば50nm堆積する。そし
て、フォトリソグラフィにより半導体ダイヤモンド層2
4aを覆い且つ電極25、26を露出させるようにパタ
ーニングして酸化シリコン絶縁層30を形成する。
【0051】次に、図6(b)に示すように、半導体ダ
イヤモンド層24aの上方に酸化シリコン絶縁層30を
介して、例えばAlからなる金属膜を形成し、フォトリ
ソグラフィによりパターニングしてゲート電極31を形
成する。なお、電極25、26は、ソース電極、ドレイ
ン電極として使用する。こうして本実施例の半導体素子
(トランジスタ)32が形成される。
【0052】次に、このように作製した本実施例のトラ
ンジスタ32の動作を測定した結果について説明する。
図7は、本実施例のトランジスタ32の動作を測定する
ための回路を示す模式図である。図7に示すように、本
実施例のトランジスタ32の動作を測定するため、ソー
ス電極25を接地し、ゲート電極31及びドレイン電極
26に印加する電圧を変化させ、ソース電極25からチ
ャネル領域を通ってドレイン電極26へ流入する電流を
測定した。図8は、縦軸にドレイン電流をとり、横軸に
ドレイン電圧をとって、トランジスタ32の典型的な電
流特性を示すグラフ図である。
【0053】また、比較のため、高濃度Bドープ半導体
ダイヤモンド層の下層に予めチャネルとなるダイヤモン
ド層を設けておき、後工程の高濃度Bドープ半導体ダイ
ヤモンド層のエッチングでチャネル領域を露出させ、そ
の上に酸化シリコン絶縁層を堆積させるという順序で作
製した従来のトランジスタにおける動作測定を行った。
図9は従来のトランジスタを示す模式図である。
【0054】図9に示すように、基板40上にチャネル
となるダイヤモンド層41が形成され、このダイヤモン
ド層41上に、ソース及びドレイン領域となる夫々高濃
度Bドープ半導体ダイヤモンド層42a及び42bが局
所的に形成されている。更に、これらの高濃度Bドープ
半導体ダイヤモンド層42a及び42bの間のダイヤモ
ンド層41上には、高濃度Bドープ半導体ダイヤモンド
層42a及び42bの一部を覆うように絶縁層43が形
成され、高濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層42a及
び42b上並びに絶縁層43上には、夫々ソース電極4
4及びドレイン電極45並びにゲート電極46が形成さ
れている。
【0055】このように構成された従来のトランジスタ
47においても、ソース電極44は接地し、ゲート電極
46及びドレイン電極45に印加する電圧を変化させ、
ソース電極44からチャネル領域のダイヤモンド層41
を通ってドレイン電極45へ流入する電流を測定した。
その典型的な電流電圧特性を図10に示す。図10は縦
軸にドレイン電流をとり、横軸にドレイン電圧をとっ
て、従来のトランジスタの典型的な電流特性を示すグラ
フ図である。図10に示すように、ゲートバイアスによ
るドレイン電流変化、即ち相互コンダクタンスは僅か
で、最大ドレイン電流も小さいことがわかる。更に、周
波数特性(図示せず)を測定したところ、100kHz
以上になるとドレイン電流の位相遅れと相互コンダクタ
ンスの低下が顕著になった。これは高濃度Bドープダイ
ヤモンドのエッチング時にチャネル層が露出し、酸素プ
ラズマに曝されるため、チャネル層の表面に酸素原子の
吸着、又は表面近傍に結晶欠陥が導入される等により、
フェルミ準位のピン留めが生じたり、又はキャリアのト
ラップが形成されたことが主な原因と考えられる。
【0056】これに対して、本実施例のトランジスタ3
2は、図8に示すように、相互コンダクタンス及び最大
電流が共に大きい。また、10GHz以上でも位相遅
れ、相互コンダクタンスの低下ともにほとんど見られな
かった。これは、チャネル層をエッチング後に形成する
ため、エッチング時の酸素プラズマに曝されておらず、
酸素原子の吸着及び結晶欠陥の導入がなく、本来のダイ
ヤモンド特性を引き出すことができたものと考えられ
る。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ダイヤモンド等で作製された電荷移動領域となる第3の
半導体領域をダメージを導入することなく高品質を保持
したまま形成でき、優れた特性の半導体素子を得ること
ができる。また、本発明により、ゲート電極によるドレ
イン電流抑制を効率的に行うことができ、相互コンダク
タンス及び周波数等が優れ、高耐電圧であると共に大パ
ワーに対応可能な電界効果トランジスタを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は、本発明の第1の実施例に
係る半導体素子の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図2】(a)乃至(e)は、同じく、本発明の第1の
実施例に係る半導体素子の製造方法であって、図1
(a)乃至(e)に示す工程の次の工程をその工程順に
示す断面図である。
【図3】(a)及び(b)は、本発明の第2の実施例に
係る半導体素子の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図4】(a)乃至(c)は、本発明の第3の実施例に
係る半導体素子の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図5】(a)乃至(c)は、同じく、本発明の第3の
実施例に係る半導体素子の製造方法であって、図4
(a)乃至(c)に示す工程の次の工程をその工程順に
示す断面図である。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の第4の実施例に
係る半導体素子の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図7】本発明の第4の実施例のトランジスタを示す模
式図である。
【図8】縦軸にドレイン電流をとり、横軸にドレイン電
圧をとって、本発明の第4の実施例のトランジスタの典
型的な電流特性を示すグラフ図である。
【図9】従来のトランジスタを示す模式図である。
【図10】縦軸にドレイン電流をとり、横軸にドレイン
電圧をとって、従来のトランジスタの典型的な電流特性
を示すグラフ図である。
【図11】特開平6−232388号公報に記載の電界
効果トランジスタを示す断面図である。
【符号の説明】
1、20、40;基板 2;p型半導体ダイヤモンド薄膜 2a、2b、22a、22b、42a、42b;高濃度
Bドープ半導体ダイヤモンド層 3;シリコン酸化膜 3a、5a、21、23;マスク 6、24;低濃度Bドープ半導体ダイヤモンド薄膜 6a、24a;低濃度Bドープ半導体ダイヤモンド層 7,8;金属電極 9;半導体素子(ダイオード) 10、43;絶縁層 11、46;ゲート電極 12、32;トランジスタ 25、26、44、45;電極 27;ダイオード 41;ダイヤモンド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 33/00 H01L 29/78 618B 29/91 F Fターム(参考) 5F040 DA01 DA20 DA21 DC01 ED03 ED04 EE04 EH02 FC09 5F041 AA40 CA33 CA64 CA74 CA83 CA85 5F102 FA01 GA14 GB01 GC01 GD01 GD10 GJ02 GJ10 GL02 GM02 GT02 HC01 HC07 HC15 5F110 AA07 AA13 AA14 BB03 CC01 DD04 EE03 FF01 FF02 FF03 GG01 GG32 GG45 HK02 HK04 HK08 HK25 HK35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板上に局所的に形成され
    た第1及び第2の半導体領域と、前記第1及び第2の半
    導体領域上に直接形成され前記第1及び第2の半導体領
    域より不純物濃度が低い第3の半導体領域と、を有し、
    前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間を
    移動する電荷が前記第3の半導体領域を経由するもので
    あることを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】 基板と、この基板表面に局所的に形成さ
    れた第1及び第2の半導体領域と、前記第1及び第2の
    半導体領域上に直接形成され前記第1及び第2の半導体
    領域より不純物濃度が低い第3の半導体領域と、を有
    し、前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との
    間を移動する電荷が前記第3の半導体領域を経由するも
    のであることを特徴とする半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記第3の半導体領域上にショットキー
    障壁を隔てるか又は絶縁層を介して設けられたゲート電
    極と、前記第1及び第2の半導体領域上に形成された夫
    々ソース電極及びドレイン電極とを有することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層は、酸化シリコン、窒化シリ
    コン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アル
    ミニウム、窒化ジルコニウム、フッ化カルシウム、フッ
    化バリウム、フッ化マグネシウム、チタン酸バリウム、
    酸化チタン、酸化タンタル、及び窒素ドープダイヤモン
    ドからなる群から選択された1種以上の材料からなるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 前記第1乃至第3の半導体領域の1つ又
    は2つ以上がダイヤモンドからなることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子。
  6. 【請求項6】 基板上にソース・ドレイン領域となる第
    1及び第2の半導体領域を局所的に形成する工程と、前
    記基板上に前記第1及び第2の半導体領域を局所的に覆
    うように前記第1及び第2の半導体領域より不純物濃度
    が低い前記第3の半導体領域を形成する工程と、を有す
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 基板表面にソース・ドレイン領域となる
    第1及び第2の半導体領域を局所的に形成する工程と、
    前記基板上に前記第1及び第2の半導体領域を局所的に
    覆うように前記第1及び第2の半導体領域より不純物濃
    度が低い前記第3の半導体領域を形成する工程と、を有
    することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の半導体領域はエピタキシャル
    成長により形成することを特徴とする請求項6又は7に
    記載の半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2の半導体領域はエッチ
    ング又は選択的イオン注入により形成することを特徴と
    する請求項6乃至8のいずれか1項に記載の半導体素子
    の製造方法。
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