JP2002055212A - プリズムとそれを用いた光学装置 - Google Patents

プリズムとそれを用いた光学装置

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JP2002055212A
JP2002055212A JP2000239731A JP2000239731A JP2002055212A JP 2002055212 A JP2002055212 A JP 2002055212A JP 2000239731 A JP2000239731 A JP 2000239731A JP 2000239731 A JP2000239731 A JP 2000239731A JP 2002055212 A JP2002055212 A JP 2002055212A
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less
optical
thickness
prism
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JP2000239731A
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Hiromi Iwamoto
博実 岩本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Ushio Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Ushio Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/113Anti-reflection coatings using inorganic layer materials only
    • G02B1/115Multilayers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/04Prisms

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長が200nm以下のレーザ光源を狭帯域
化することができ、レーザエネルギの効率を低下させる
ことのない、透過率の高い反射防止膜を備えたプリズム
と、それを用いた光学装置とを提供することである。 【解決手段】 プリズム1は、互いに交差する第1と
第2の平面を有し、弗化カルシウムからなるプリズム基
材10と、プリズム基材10の第1の平面の上に形成さ
れた斜入射用反射防止膜20と、プリズム基材10の第
2の平面の上に形成された0°入射用反射防止膜30と
を備える。斜入射用反射防止膜20と0°入射用反射防
止膜30の各々は、相対的に高い屈折率を有する高屈折
率層と、相対的に低い屈折率を有する低屈折率層とを含
む。高屈折率層は弗化トリウムを含み、低屈折率層は弗
化アルミニウムを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般的にはプリ
ズムとそれを用いた光学装置に関し、特定的には紫外レ
ーザ光源において波長を狭帯域化させるための光学素子
として用いられるプリズムとそれを用いた共振器等の光
学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化と高性能化
が光を用いたフォトリソグラフィの解像度の向上によっ
てもたらされてきた。光縮小投影露光装置(ステッパ
ー)によるサブミクロンリソグラフィの開発の1つの方
向としては、用いられる光の短波長化があげられる。
【0003】短波長の光としてエキシマレーザを用いた
リソグラフィ技術が採用されている。たとえば、波長が
248nmのKrFレーザ光源を用いたステッパーの実
用化が進み、リソグラフィの解像度の向上にともなって
半導体集積回路装置としてメモリの容量やCPUのクロ
ック周波数が飛躍的に増大している。さらに最近では、
波長が193nmのArFレーザ光源を用いたステッパ
ーの開発が進められている。このステッパーを用いるこ
とによって、線幅が0.13〜0.11μmのパターン
の微細加工が可能になる。したがって、容量が1Gビッ
トのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)
を製造するためにArFレーザ光源を用いたステッパー
の実用化が期待されている。
【0004】ステッパーの露光光源には、線幅の極めて
小さい単色レーザ光、具体的にはレーザ発振出力が〜2
0W、レーザ発振周波数が4kHz、レーザの発振スペ
クトルの半値全幅が〜0.5pmのレーザ光が必要であ
る。このようなレーザ光を得るために、露光光源の共振
器内に波長を狭帯域化するための光学素子として回折格
子(グレーティング)とともに拡大プリズムが内挿され
ている。これによって、レーザビームの分散した波長が
選択されるとともにレーザビームが拡大され、出力レー
ザ光の単色化が図られている。
【0005】そこで、レーザエネルギの効率を低下させ
ることなく、ArFレーザ光源のような波長が200n
m以下のレーザ光源を狭帯域化することが可能な、透過
率の高いプリズムが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光学素子への深紫外領
域の入射光に対して反射防止効果を有する反射防止膜の
構成が、特開平10−253802号公報、特開平10
−268106号公報、特開平11−64604号公報
で提案されている。しかしながら、これらの公報は反射
率を低減した反射防止膜の構成を開示しているだけであ
り、透過率の高い反射防止膜の構成については提案して
いない。また、上記の公報は、ステッパー等の光学系に
おいてレンズ等の光学素子に用いられる反射防止膜の構
成について提案しているが、プリズムという特定した光
学素子に最適な反射防止膜の構成を開示していない。
【0007】そこで、この発明の目的は、波長が200
nm以下のレーザ光源を狭帯域化することができ、レー
ザエネルギの効率を低下させることのない、透過率の高
い反射防止膜を備えたプリズムと、それを用いた光学装
置とを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】まず、本願発明者は、透
過率T(%)がT(%)=100−α(%)−R(%)
(α:吸収率、R:反射率)で表わされることに着目し
た。この式によれば、透過率Tを高めるためには、反射
率Rだけでなく、吸収率αも低減する必要がある。そこ
で、本願発明者は、反射率だけでなく、吸収率も小さく
なる反射防止膜の構成を検討した。この検討において、
反射防止膜を構成する膜材料の光学定数として波長λが
200nm以下の領域における屈折率n(λ)だけでな
く、消衰係数k(λ)を正確に把握した。
【0009】その結果、本願発明者は、相対的に高い屈
折率を有する弗化トリウム(ThF 4)を含む層と、相
対的に低い屈折率を有する弗化アルミニウム(Al
3)を含む層とを組み合わせて反射防止膜を構成し、
その反射防止膜を弗化カルシウム(CaF2)からなる
基材の上に形成することによって、透過率の高いプリズ
ムを得ることができるという知見を得た。
【0010】また、本願発明者は、弗化トリウム(Th
4)と弗化アルミニウム(AlF3)が他の膜材料に比
べて弗化カルシウム(CaF2)との親和性に優れてい
るため、弗化カルシウム(CaF2)からなるプリズム
の基材に対して相対的に高い付着強度を有するという知
見も得た。
【0011】したがって、この発明にしたがったプリズ
ムは、互いに交差する第1と第2の平面を有し、弗化カ
ルシウムからなる基材と、基材の第1の平面の上に形成
された第1の反射防止膜と、基材の第2の平面の上に形
成された第2の反射防止膜とを備える。第1と第2の反
射防止膜の各々は、相対的に高い屈折率を有する高屈折
率層と、相対的に低い屈折率を有する低屈折率層とを含
む。高屈折率層は弗化トリウムを含み、低屈折率層は弗
化アルミニウムを含む。
【0012】上記のプリズムにおいては、基材の第1の
平面からレーザ光を入射し、第2の平面からレーザ光を
出射した場合、第1と第2の反射防止膜の透過率が高い
ので、それぞれ第1と第2の反射防止膜をレーザ光が通
過する際にレーザエネルギの効率が大きく低下すること
がない。したがって、高い透過率を有するプリズムを得
ることができる。
【0013】上記のプリズムにおいて、第1と第2の反
射防止膜の各々の最表面は、弗化アルミニウムを含むの
が好ましい。この場合、弗化アルミニウムが弗化トリウ
ムに比べて耐湿性に優れているので、最表面に配置され
る弗化アルミニウムを含む層は、プリズムが置かれる環
境中の湿気に対して保護層の役割を果たすことができ
る。したがって、耐環境性に優れたプリズムを得ること
ができる。
【0014】また、上記のプリズムにおいて、第1と第
2の反射防止膜の各々は、交互に積層された高屈折率層
と低屈折率層を含むのが好ましい。
【0015】本発明のプリズムにおいて、200nm以
下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、高屈折
率層は0.29λ/4以上1.25λ/4以下の光学膜
厚を有し、低屈折率層は0.29λ/4以上2.25λ
/4以下の光学膜厚を有するのが好ましい。
【0016】本発明のプリズムにおいて、第1の反射防
止膜は奇数の層から構成され、基材の第1の平面の直上
には低屈折率層が配置され、第1の反射防止膜の最表面
には低屈折率層が配置されてもよく、あるいは、第1の
反射防止膜は偶数の層から構成され、基材の第1の平面
の直上には高屈折率層が配置され、第1の反射防止膜の
最表面には低屈折率層が配置されてもよい。
【0017】第1の反射防止膜が偶数の層から構成され
る場合、最大の透過率を得るためには以下のいずれかで
構成されるのが好ましい。
【0018】(1)第1の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2の層を含む。200nm以下
の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、第1の層
が0.88λ/4以上0.95λ/4以下の光学膜厚を
有し、第2の層が0.29λ/4以上0.32λ/4以
下の光学膜厚を有する。
【0019】(2)第1の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3と第4の層を含む。2
00nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対し
て、第1の層が1.15λ/4以上1.22λ/4以下
の光学膜厚を有し、第2の層が1.37λ/4以上1.
40λ/4以下の光学膜厚を有し、第3の層が0.88
λ/4以上0.96λ/4以下の光学膜厚を有し、第4
の層が0.29λ/4以上0.32λ/4以下の光学膜
厚を有する。
【0020】(3)第1の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と第6の
層を含む。200nm以下の波長範囲の任意の設計基準
波長λに対して、第1の層が1.02λ/4以上1.2
2λ/4以下の光学膜厚を有し、第2の層が1.39λ
/4以上1.47λ/4以下の光学膜厚を有し、第3の
層が1.08λ/4以上1.22λ/4以下の光学膜厚
を有し、第4の層が1.39λ/4以上1.48λ/4
以下の光学膜厚を有し、第5の層が0.84λ/4以上
0.95λ/4以下の光学膜厚を有し、第6の層が0.
29λ/4以上0.32λ/4以下の光学膜厚を有す
る。
【0021】(4)第1の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と第6第
7と第8の層を含む。200nm以下の波長範囲の任意
の設計基準波長λに対して、第1の層が0.34λ/4
以上1.21λ/4以下の光学膜厚を有し、第2の層が
1.40λ/4以上1.70λ/4以下の光学膜厚を有
し、第3の層が0.80λ/4以上1.22λ/4以下
の光学膜厚を有し、第4の層が1.40λ/4以上1.
80λ/4以下の光学膜厚を有し、第5の層が0.79
λ/4以上1.22λ/4以下の光学膜厚を有し、第6
の層が1.40λ/4以上1.81λ/4以下の光学膜
厚を有すし、第7の層が0.70λ/4以上0.95λ
/4以下の光学膜厚を有し、第8の層が0.29λ/4
以上0.32λ/4以下の光学膜厚を有する。
【0022】(5)第1の反射防止膜は、前記基材の側
から順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と第
6と第7と第8と第9と第10の層を含む。200nm
以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、第1
の層が0.34λ/4以上1.20λ/4以下の光学膜
厚を有し、第2の層が1.41λ/4以上1.94λ/
4以下の光学膜厚を有し、第3の層が0.45λ/4以
上1.21λ/4以下の光学膜厚を有し、第4の層が
1.41λ/4以上2.20λ/4以下の光学膜厚を有
し、第5の層が0.49λ/4以上1.21λ/4以下
の光学膜厚を有し、第6の層が1.42λ/4以上2.
09λ/4以下の光学膜厚を有し、第7の層が0.58
λ/4以上1.20λ/4以下の光学膜厚を有し、第8
の層が1.42λ/4以上1.99λ/4以下の光学膜
厚を有し、第9の層が0.63λ/4以上0.94λ/
4以下の光学膜厚を有し、第10の層が0.29λ/4
以上0.32λ/4以下の光学膜厚を有する。
【0023】また、本発明のプリズムにおいて、第2の
反射防止膜は奇数の層から構成され、基材の第2の平面
の直上には低屈折率層が配置され、第2の反射防止膜の
最表面には低屈折率層が配置されてもよく、あるいは、
第2の反射防止膜は偶数の層から構成され、基材の第2
の平面の直上には高屈折率層が配置され、第2の反射防
止膜の最表面には低屈折率層が配置されてもよい。
【0024】第2の反射防止膜は、最大の透過率を得る
ためには以下のいずれかで構成されるのが好ましい。
【0025】(a)第2の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2の層を含む。200nm以下
の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、第1の層
が0.95λ/4以上1.01λ/4以下の光学膜厚を
有し、第2の層が0.98λ/4以上1.04λ/4以
下の光学膜厚を有する。
【0026】(b)第2の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3の層を含む。200n
m以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、第
1の層が1.38λ/4以上1.46λ/4以下の光学
膜厚を有し、第2の層が0.80λ/4以上0.84λ
/4以下の光学膜厚を有し、第3の層が0.96λ/4
以上1.02λ/4以下の光学膜厚を有する。
【0027】(c)第2の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3と第4の層を含む。2
00nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対し
て、第1の層が0.66λ/4以上0.70λ/4以下
の光学膜厚を有し、第2の層が0.79λ/4以上0.
83λ/4以下の光学膜厚を有し、第3の層が0.66
λ/4以上0.70λ/4以下の光学膜厚を有し、第4
の層が1.30λ/4以上1.35λ/4以下の光学膜
厚を有する。
【0028】(d)第2の反射防止膜は、基材の側から
順に形成された第1と第2と第3と第4と第5の層を含
む。200nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λ
に対して、第1の層が2.07λ/4以上2.19λ/
4以下の光学膜厚を有し、第2の層が0.33λ/4以
上0.35λ/4以下の光学膜厚を有し、第3の層が
1.55λ/4以上1.65λ/4以下の光学膜厚を有
し、第4の層が0.76λ/4以上0.80λ/4以下
の光学膜厚を有し、第5の層が0.98λ/4以上1.
04λ/4以下の光学膜厚を有する。
【0029】なお、上記に示した各層の光学膜厚の範囲
は、最大の透過率を達成できる最適な設計膜厚を基準に
して、実際の成膜時における膜厚制御範囲を考慮して定
められるものである。
【0030】本発明のプリズムの好ましい実施の形態に
よれば、第1の反射防止膜は、2層、4層、6層、8層
および10層からなる群より選ばれたいずれかの数の層
から構成され、基材の第1の平面の直上には高屈折率層
が配置され、第1の反射防止膜の最表面には低屈折率層
が配置され、第2の反射防止膜は、2層、3層、4層お
よび5層からなる群より選ばれたいずれかの数の層から
構成され、第2の反射防止膜の最表面には低屈折率層が
配置される。
【0031】本発明の効果を最大限に発揮するために
は、本発明のプリズムの構成を直角プリズムに適用する
のが好ましい。
【0032】また、本発明の効果を最大限に発揮するた
めには、入射角が65°〜80°の範囲の光が基材の第
1の平面に入射され、入射角が0°の光が基材の第2の
平面に入射されるように本発明のプリズムを用いるのが
好ましい。
【0033】この発明のもう1つの局面にしたがった光
学装置は、波長が200nm以下のエキシマレーザビー
ムを狭帯域化するための光学素子として、上述のように
構成されるプリズムを用いた光学装置である。その光学
装置はレーザ共振器であるのが好ましい。通常、狭帯域
化するためのプリズム、グレーティング方式においてプ
リズムは3個以上使用される。したがって、プリズム1
個あたりの透過率を1〜2%増加できれば、狭帯域化ユ
ニットの効率(透過率)が3〜6%増加し、レーザ出力
に大きく影響することになる。これにより、レーザの入
力値を下げることができ、光学部品、電極、レーザガス
等の共振器内の構成要素の寿命を延ばすことができると
ともに、レーザビームの狭帯域化を効果的に行なうこと
ができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にしたがったプ
リズムの1つの実施の形態を示す模式的な断面図であ
る。図1に示すように、プリズム1は直角プリズムであ
る。プリズム基材10は弗化カルシウム(CaF2)か
らなり、直角プリズムを形成している。プリズム基材1
0の頂角を挟んで互いに交差する2つの平面のそれぞれ
の上に、第1の反射防止膜として斜入射用反射防止膜2
0と、第2の反射防止膜として0°入射用反射防止膜3
0が形成されている。斜入射用反射防止膜20と0°入
射用反射防止膜30のそれぞれは、弗化トリウム(Th
4)を含む高屈折率層と弗化アルミニウム(AlF3
を含む低屈折率層とを積層することによって構成されて
いる。これにより、高い透過率を有する反射防止膜が形
成されている。
【0035】波長が193nmのArFエキシマレーザ
のような200nm以下の波長を有するレーザビーム4
0が、入射角α(65°〜80°)で、プリズム基材1
0の第1の平面の上に形成された斜入射用反射防止膜2
0の表面に入射される。入射されたレーザビーム40は
プリズム基材10を通過した後、プリズム基材10の第
2の平面の上に形成された0°入射用反射防止膜30の
表面に入射されてプリズム1から出る。出射ビーム幅は
入射ビーム幅より広くなる。狭帯域化のために、この拡
大プリズムとリトロー配置型の反射回折格子とを組み合
わせて使用する。ビームの拡大率が分解能にほぼ比例す
るので、通常、拡大プリズムを3個以上使用し、レーザ
ビームを広げ、リトロー配置の反射回折格子に入射し、
狭帯域化を行なう。
【0036】図2は、図1における斜入射用反射防止膜
20が偶数の層から構成される場合の概略的な構成を示
す断面図である。図2に示すように、プリズム基材10
の直上には弗化トリウム層21が形成され、最表面には
弗化アルミニウム層22が形成されている。弗化トリウ
ム層21と弗化アルミニウム層22とが順に積層されて
いる。入射角αでレーザビーム50が最表面の弗化アル
ミニウム層22に入射され、反射する様子が図2に示さ
れている。
【0037】図3は、図1における0°入射用反射防止
膜30が偶数の層から構成される場合の概略的な構成を
示す断面図である。図3に示すように、プリズム基材1
0の直上には弗化トリウム層31が形成され、最表面に
は弗化アルミニウム層32が形成されている。弗化トリ
ウム層31と弗化アルミニウム層32とが順に積層され
ている。入射角0°でレーザビーム60が最表面の弗化
アルミニウム層32に入射され、反射する様子が図3に
示されている。
【0038】なお、図2と図3では、プリズム基材10
の側に弗化トリウム層21または31を配置した反射防
止膜の構成を示したが、プリズム基材10の側に弗化ア
ルミニウム層22または32を配置してもよい。また、
図2と図3に示す反射防止膜では最表面に弗化アルミニ
ウム層22または32を配置することによって耐湿性を
高めているが、透過率の向上のみを考慮するのであれ
ば、最表面に弗化トリウム層21または31を配置して
もよい。
【0039】
【実施例】図1〜図3に示す斜入射用反射防止膜20と
0°入射用反射防止膜30のそれぞれの膜構成を以下の
手順で設計した。
【0040】まず、深紫外領域で使用可能な反射防止膜
の材料の実際の成膜レベルでの光学定数(屈折率n、消
衰係数k)を以下のようにして求めた。
【0041】本発明で用いられる膜材料だけでなく、従
来から用いられている膜材料も含めて、純度が99.9
9%以上の弗化トリウム(ThF4)、弗化ランタン
(LaF3)、弗化イットリウム(YF3)、弗化マグネ
シウム(MgF2)、弗化アルミニウム(AlF3)の各
膜材料を用いて、合成石英基板の上に基板温度250℃
で約0.5μmの膜厚で単層膜を形成して試料を作製し
た。弗化トリウム(ThF4)、弗化アルミニウム(A
lF3)、弗化マグネシウム(MgF2)の各膜材料につ
いては、紫外域用の弗化カルシウム(CaF2)単結晶
基板の上にも上記と同様の単層膜を形成して試料を作製
して、2つの試料を解析した。
【0042】得られた試料を用いて、楕円偏光解析装置
(分光エリプソメータ)と光学スペクトル解析装置(n
kアナライザ)の両者で評価することによって、各膜材
料の深紫外領域(波長193nm)での光学定数(n、
k)を求めた。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、本発明において
高屈折率層の材料として弗化トリウムは、従来から有望
視されている弗化ランタンや弗化イットリウムよりも、
深紫外領域での消衰係数kが小さいことが理解される。
これは、弗化トリウムの方が弗化ランタンや弗化イット
リウムに比べて、透過性能に悪影響をもたらす深紫外領
域の光の吸収が小さいことを意味する。また、本発明に
おいて低屈折率層の材料として弗化アルミニウムは、弗
化マグネシウムよりも屈折率nが小さいことが理解され
る。これらのことから、屈折率の差の大きい材料の組み
合わせとして、光の吸収の小さい高屈折率材料として弗
化トリウムと、低屈折率材料として弗化アルミニウムと
を採用することにより、透過率が高い反射防止膜を構成
することができることが確認された。
【0045】次に、得られた膜材料の光学定数に基づ
き、最大の透過率を得ることが可能な、弗化トリウム層
と弗化アルミニウム層とを組み合わせた多層反射防止膜
の構成を以下の手順で設計した。
【0046】i)計算に使用するプリズム基材材料(弗
化カルシウム)と膜材料(弗化トリウムと弗化アルミニ
ウム)の光学定数(n、k)のデータを注目する波長域
(180〜500nm)において上記の実験等によって
決定する。
【0047】ii)光学多層膜の自動最適化計算が可能
な市販のシミュレーションソフトウェアを用いて、吸収
のない弗化カルシウム基板の上に設計対象の弗化トリウ
ム層と弗化アルミニウム層とを組み合わせた多層反射防
止膜の系をモデルとする。ただし、耐湿性に優れた弗化
アルミニウム層を最上層にする。
【0048】iii)注目波長(193nm)とその近
傍波長域において最大透過率(100%)を得ることが
できるように最適化計算による目標値(波長、偏光種、
入射角、目標透過率値)を設定する。なお、各層の膜厚
には、制約条件として実際に成膜が可能な最大膜厚と最
小膜厚を設定する。偏光種と入射角は、斜入射用反射防
止膜に対してはp偏光と65°〜80°の範囲のいずれ
か、0°入射用反射防止膜に対しては非偏光と0°とす
る。
【0049】iv)多層反射防止膜の各層の膜厚に対し
て適当な初期膜厚を光学膜厚の値で入力し、目標透過率
値にできるだけ近い値が得られるように最適化計算を実
行する。
【0050】v)上記の初期膜厚を適当に変更して、そ
の都度、透過率特性を評価して最終的に最適な反射防止
膜の構成の設計値(各層の膜厚)を確定する。
【0051】表2は、上述のようにして設計された0°
入射用反射防止膜の構成と、各構成によって得られる最
大透過率(波長193nm)を示す。
【0052】
【表2】
【0053】表2から理解されるように、0°入射用反
射防止膜を6層以上の膜で構成すると最大透過率の値が
飽和するので、5層以下の膜で構成するのが好ましい。
【0054】表3、表4、表5は、それぞれ入射角が7
0°、73°、75°の場合に、上述のようにして設計
された斜入射用反射防止(AR)膜の構成と、各構成に
よって得られる最大透過率(波長193nm)を示す。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】表2に示された0°入射用反射防止膜と、
表3〜表5に示された斜入射用反射防止膜を弗化カルシ
ウムからなるプリズム基材の2つの平面に、図1に示す
ように形成した場合に得られるプリズムの透過率を計算
した。その結果を表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】たとえば、73°入射の場合、共振器内に
使用される拡大プリズムは狭帯域化条件(波長193n
mにおける発振線の半値幅条件)から3個必要である。
したがって、1個のプリズムの透過率がTであれば、3
個組のプリズム群全体の総合透過率は、共振器内で1往
復で6個分のプリズムを光が透過することになるので、
(T)6となる。たとえば、本発明のプリズムとして7
3°入射用反射防止膜を8層膜、0°入射用反射防止膜
を3層膜から構成すると、表6の設計値から透過率が9
8.38%(0.9838)である。このプリズムを共
振器内で3個用いると、プリズム群全体の総合透過率は
(0.9838)6=0.907である。これに対し
て、弗化ランタン層と弗化マグネシウム層から構成され
る反射防止膜を形成した従来のプリズム1個の透過率は
高々96%(0.960)である。このプリズムを共振
器内で3個用いると、プリズム群全体の総合透過率は
(0.960)6=0.783である。プリズム群全体
の総合透過率は、エキシマレーザ光源の出力に寄与す
る。したがって、レーザ光を波長193nmで狭帯域化
するために本発明のプリズムを共振器内で拡大プリズム
として使用することにより、従来のプリズムを使用した
場合に比べて、透過率が向上した分だけ、すなわち、約
16%のレーザ出力の増強を図ることができる。その結
果、パワー損失を抑制し、レーザエネルギ効率を低下さ
せることなく、レーザビームの狭帯域化を効率よく行な
うことができる。
【0061】具体的に本発明のプリズムの透過性能を確
認するために、図1に示すような直角プリズムの基材の
2つの平面に反射防止膜を形成した。プリズムの仕様と
しては、頂角が39.6°、プリズム斜面の入射角が7
3°のプリズム基材を用いた。プリズム基材は弗化カル
シウム製のものを用いた。図1に示すプリズム1におい
て、0°入射用反射防止膜30の構成として表2に示す
2層膜を形成し、斜入射用反射防止膜20の構成として
表4(73°入射用反射防止(AR)膜の場合)に示す
6層膜と8層膜の2種類の多層膜を形成した2種類のプ
リズムを製作した。
【0062】反射防止膜を形成する装置として真空蒸着
装置を採用した。図5は、真空蒸着装置の概略的な構成
を示す模式図である。
【0063】図5に示すように、真空蒸着装置100の
チャンバの内部には、モリブデン(Mo)製のるつぼ1
01が配置されている。るつぼ101に膜材料が装入さ
れる。るつぼ101の外周には抵抗加熱用ヒータ102
が設けられている。抵抗加熱用ヒータ102によって、
るつぼ101内の膜材料が加熱される。るつぼ101に
対向するように蒸着用ドーム104が配置されている。
プリズム基材105が専用ホルダに取り付けられ、その
専用ホルダが蒸着用ドーム104に配置されている。蒸
着用ドーム104は公転式に回転することができるよう
になっている。蒸着対象の基材を加熱するために基材加
熱用ヒータ106が設けられている。加熱されたるつぼ
101内の膜材料が破線107で示すように蒸発し、回
転している蒸着用ドーム104に配置されたプリズム基
材105の表面上に蒸着する。
【0064】シャッタ103は交互蒸着のために用いら
れる。異なる膜材料が装入された2つのるつぼ101の
うち、一方のるつぼ101の上方をシャッタ103から
露出させ、他方のるつぼ101の上方をシャッタ103
で覆うことによって、一方のるつぼ101内の膜材料を
蒸発させて、蒸着用ドーム104に配置されたプリズム
基材105の表面上に蒸着させる。その後、逆に、他方
のるつぼ101の上方をシャッタ103から露出させ、
一方のるつぼ101の上方をシャッタ103で覆うこと
によって、他方のるつぼ101内の膜材料を蒸発させ
て、蒸着用ドーム104に配置されたプリズム基材10
5の表面上に蒸着させる。このようにして、異なる種類
の膜材料の蒸着を交互に行なうことによって、2種類の
膜を積層する。
【0065】蒸着用ドーム104には光学膜厚モニター
用ガラス108が設けられている。光学膜厚モニター用
投光部109から、光が照射され、光学膜厚モニター用
ガラス108の表面上に形成された膜を透過し、光学膜
厚モニター用受光部110で受け取られる。このように
して、光学膜厚モニター用ガラス108の表面上に形成
された膜をモニターすることによって、蒸着ドーム10
4に配置されたプリズム基材105の表面上に形成され
た膜厚制御を行なう。真空蒸着装置100のチャンバの
内部は、真空排気系111を用いて排気され、所定の真
空度に保たれる。真空排気系111は、ターボ分子ポン
プ、油拡散ポンプまたはクライオポンプを用いて構成さ
れる。
【0066】上記の真空蒸着装置では、モリブデン製の
るつぼを用いた抵抗加熱方式を採用しているが、銅製の
水冷るつぼを用いた電子ビーム加熱方式で膜材料を加熱
して蒸発させてもよい。
【0067】成膜時の基材温度を250〜350℃、チ
ャンバの内部の真空度を6×10-6mbar以下とし、
蒸着速度は、膜厚制御の精度を確保するために弗化トリ
ウム層、弗化アルミニウム層とも20nm/分以下、好
ましくは2〜3nm/分とした。
【0068】作製された2種類のプリズムを用いて組プ
リズムを製作した。図4は、組プリズムの概略的な構成
を示す模式的な断面図である。
【0069】図4に示すように、プリズム1aにおいて
は、プリズム基材10aの2つの平面の上にそれぞれ斜
入射用反射防止膜20aと0°入射用反射防止膜30a
が形成されている。プリズム1bにおいては、プリズム
基材10bの2つの平面の上にそれぞれ斜入射用反射防
止膜20bと0°入射用反射防止膜30bが形成されて
いる。斜入射用反射防止膜20aと20bとが接するよ
うにプリズム1aと1bを組み合わせて組プリズムを構
成する。
【0070】組プリズムを用いて、図4で示す矢印70
の方向に0°入射面から中間の斜面にてp偏光となるよ
うに直線偏光を入射させることによって透過率を測定し
た。この方法によれば、光のずれがなく、精度の高い測
定が可能になる。
【0071】光源としては分光光度計とArFレーザ光
源を用いた。分光光度計を用いた場合、紫外線用偏光子
を用いた複光束式測定系で波長193nmにおけるブラ
ンク光強度(100%透過率)に対する、上記のように
光を組プリズムに通過させた後の光強度の割合から透過
率を算出した。また、ArFレーザ光源を用いた場合、
ArF光源を直線偏光化して、この状態での光強度に対
する、上記のように光を組プリズムに通過させた後の光
強度の割合から透過率を算出した。
【0072】算出された組プリズムの透過率から1個の
プリズムの透過率を以下のようにして求めた。
【0073】透過率を求めたいA、B、Cの3個のプリ
ズム(TA、TB、TCをプリズム個々の透過率とす
る)がある場合、3個の組プリズムの透過率(T1、T
2、T3)は次のように表わされる。
【0074】T1=TA*TB T2=TB*TC T3=TC*TA 上記の式から、個々のプリズムの透過率は以下の式で求
めることができる。
【0075】TA=(T1*T3/T2)1/2 TB=(T1*T2/T3)1/2 TC=(T2*T3/T1)1/2 したがって、組プリズムの透過率の測定から、各1個の
プリズムの透過率を算出するためには、最低3個のプリ
ズムが必要となる。
【0076】以上の手順で求められた2種類のプリズム
の透過率は、0°入射用2層膜/73°入射用6層膜の
構成で反射防止膜が形成されたプリズムでは96.3
%、0°入射用2層膜/73°入射用8層膜の構成で反
射防止膜が形成されたプリズムでは97.5%であっ
た。これらの透過率の測定値は、表6で示される設計値
とほぼ一致していることが確認された。
【0077】以上に開示された実施の形態や実施例はす
べての点で例示であって制限的なものではないと考慮さ
れるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態や
実施例でなく、特許請求の範囲によって示され、特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や
変更を含むものと意図される。
【0078】
【発明の効果】この発明によれば、従来のプリズムより
も透過率の高いプリズムを提供することができる。ま
た、反射防止膜の最表面を弗化アルミニウムで構成する
ことによって、耐環境性に優れたプリズムを提供するこ
とができる。さらに、本発明のプリズムを用いた光学装
置において、光の出力損失を抑制することができる。た
とえば、エキシマレーザ光の波長を狭帯域化するために
本発明のプリズムを共振器で用いると、レーザエネルギ
効率を低下させることなく、狭帯域化を効率よく行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にしたがったプリズムの1つの実施
の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】 図1における斜入射用反射防止膜20が偶数
の層から構成される場合の概略的な構成を示す断面図で
ある。
【図3】 図1における0°入射用反射防止膜30が偶
数の層から構成される場合の概略的な構成を示す断面図
である。
【図4】 透過率を測定するために用いられる組プリズ
ムの概略的な構成を示す模式的な断面図である。
【図5】 本発明の反射防止膜を形成するために用いら
れる真空蒸着装置の概略的な構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1,1a,1b:プリズム、10,10a,10b:プ
リズム基材、20,20a,20b:斜入射用反射防止
膜、30,30a,30b:0°入射用反射防止膜、2
1,31:弗化トリウム層、22,32:弗化アルミニ
ウム層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 CA00 2K009 AA05 AA06 AA07 AA08 AA09 BB02 CC06 DD03 5F071 AA06 DD04 JJ10

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに交差する第1と第2の平面を有
    し、弗化カルシウムからなる基材と、 前記基材の第1の平面の上に形成された第1の反射防止
    膜と、 前記基材の第2の平面の上に形成された第2の反射防止
    膜とを備え、 前記第1と第2の反射防止膜の各々は、相対的に高い屈
    折率を有する高屈折率層と、相対的に低い屈折率を有す
    る低屈折率層とを含み、 前記高屈折率層は弗化トリウムを含み、前記低屈折率層
    は弗化アルミニウムを含む、プリズム。
  2. 【請求項2】 前記第1と第2の反射防止膜の各々の最
    表面は、弗化アルミニウムを含む、請求項1に記載のプ
    リズム。
  3. 【請求項3】 前記第1と第2の反射防止膜の各々は、
    交互に積層された前記高屈折率層と前記低屈折率層を含
    む、請求項1または請求項2に記載のプリズム。
  4. 【請求項4】 200nm以下の波長範囲の任意の設計
    基準波長λに対して、前記高屈折率層は0.29λ/4
    以上1.25λ/4以下の光学膜厚を有し、前記低屈折
    率層は0.29λ/4以上2.25λ/4以下の光学膜
    厚を有する、請求項3に記載のプリズム。
  5. 【請求項5】 前記第1の反射防止膜は奇数の層から構
    成され、前記基材の第1の平面の直上には前記低屈折率
    層が配置され、前記第1の反射防止膜の最表面には前記
    低屈折率層が配置される、請求項3に記載のプリズム。
  6. 【請求項6】 前記第1の反射防止膜は偶数の層から構
    成され、前記基材の第1の平面の直上には前記高屈折率
    層が配置され、前記第1の反射防止膜の最表面には前記
    低屈折率層が配置される、請求項3に記載のプリズム。
  7. 【請求項7】 前記第2の反射防止膜は奇数の層から構
    成され、前記基材の第2の平面の直上には前記低屈折率
    層が配置され、前記第2の反射防止膜の最表面には前記
    低屈折率層が配置される、請求項3に記載のプリズム。
  8. 【請求項8】 前記第2の反射防止膜は偶数の層から構
    成され、前記基材の第2の平面の直上には前記高屈折率
    層が配置され、前記第2の反射防止膜の最表面には前記
    低屈折率層が配置される、請求項3に記載のプリズム。
  9. 【請求項9】 前記第1の反射防止膜は、前記基材の側
    から順に形成された第1と第2の層を含み、200nm
    以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、前記
    第1の層が0.88λ/4以上0.95λ/4以下の光
    学膜厚を有し、前記第2の層が0.29λ/4以上0.
    32λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項6に記載の
    プリズム。
  10. 【請求項10】 前記第1の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4の層を含
    み、200nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λ
    に対して、前記第1の層が1.15λ/4以上1.22
    λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第2の層が1.37
    λ/4以上1.40λ/4以下の光学膜厚を有し、前記
    第3の層が0.88λ/4以上0.96λ/4以下の光
    学膜厚を有し、前記第4の層が0.29λ/4以上0.
    32λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項6に記載の
    プリズム。
  11. 【請求項11】 前記第1の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と
    第6の層を含み、200nm以下の波長範囲の任意の設
    計基準波長λに対して、前記第1の層が1.02λ/4
    以上1.22λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第2の
    層が1.39λ/4以上1.47λ/4以下の光学膜厚
    を有し、前記第3の層が1.08λ/4以上1.22λ
    /4以下の光学膜厚を有し、前記第4の層が1.39λ
    /4以上1.48λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第
    5の層が0.84λ/4以上0.95λ/4以下の光学
    膜厚を有し、前記第6の層が0.29λ/4以上0.3
    2λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項6に記載のプ
    リズム。
  12. 【請求項12】 前記第1の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と
    第6第7と第8の層を含み、200nm以下の波長範囲
    の任意の設計基準波長λに対して、前記第1の層が0.
    34λ/4以上1.21λ/4以下の光学膜厚を有し、
    前記第2の層が1.40λ/4以上1.70λ/4以下
    の光学膜厚を有し、前記第3の層が0.80λ/4以上
    1.22λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第4の層が
    1.40λ/4以上1.80λ/4以下の光学膜厚を有
    し、前記第5の層が0.79λ/4以上1.22λ/4
    以下の光学膜厚を有し、前記第6の層が1.40λ/4
    以上1.81λ/4以下の光学膜厚を有すし、前記第7
    の層が0.70λ/4以上0.95λ/4以下の光学膜
    厚を有し、前記第8の層が0.29λ/4以上0.32
    λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項6に記載のプリ
    ズム。
  13. 【請求項13】 前記第1の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4と第5と
    第6と第7と第8と第9と第10の層を含み、200n
    m以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、前
    記第1の層が0.34λ/4以上1.20λ/4以下の
    光学膜厚を有し、前記第2の層が1.41λ/4以上
    1.94λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第3の層が
    0.45λ/4以上1.21λ/4以下の光学膜厚を有
    し、前記第4の層が1.41λ/4以上2.20λ/4
    以下の光学膜厚を有し、前記第5の層が0.49λ/4
    以上1.21λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第6の
    層が1.42λ/4以上2.09λ/4以下の光学膜厚
    を有し、前記第7の層が0.58λ/4以上1.20λ
    /4以下の光学膜厚を有し、前記第8の層が1.42λ
    /4以上1.99λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第
    9の層が0.63λ/4以上0.94λ/4以下の光学
    膜厚を有し、前記第10の層が0.29λ/4以上0.
    32λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項6に記載の
    プリズム。
  14. 【請求項14】 前記第2の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2の層を含み、200n
    m以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対して、前
    記第1の層が0.95λ/4以上1.01λ/4以下の
    光学膜厚を有し、前記第2の層が0.98λ/4以上
    1.04λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項8に記
    載のプリズム。
  15. 【請求項15】 前記第2の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3の層を含み、2
    00nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λに対し
    て、前記第1の層が1.38λ/4以上1.46λ/4
    以下の光学膜厚を有し、前記第2の層が0.80λ/4
    以上0.84λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第3の
    層が0.96λ/4以上1.02λ/4以下の光学膜厚
    を有する、請求項7に記載のプリズム。
  16. 【請求項16】 前記第2の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4の層を含
    み、200nm以下の波長範囲の任意の設計基準波長λ
    に対して、前記第1の層が0.66λ/4以上0.70
    λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第2の層が0.79
    λ/4以上0.83λ/4以下の光学膜厚を有し、前記
    第3の層が0.66λ/4以上0.70λ/4以下の光
    学膜厚を有し、前記第4の層が1.30λ/4以上1.
    35λ/4以下の光学膜厚を有する、請求項8に記載の
    プリズム。
  17. 【請求項17】 前記第2の反射防止膜は、前記基材の
    側から順に形成された第1と第2と第3と第4と第5の
    層を含み、200nm以下の波長範囲の任意の設計基準
    波長λに対して、前記第1の層が2.07λ/4以上
    2.19λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第2の層が
    0.33λ/4以上0.35λ/4以下の光学膜厚を有
    し、前記第3の層が1.55λ/4以上1.65λ/4
    以下の光学膜厚を有し、前記第4の層が0.76λ/4
    以上0.80λ/4以下の光学膜厚を有し、前記第5の
    層が0.98λ/4以上1.04λ/4以下の光学膜厚
    を有する、請求項7に記載のプリズム。
  18. 【請求項18】 前記第1の反射防止膜は、2層、4
    層、6層、8層および10層からなる群より選ばれたい
    ずれかの数の層から構成され、前記基材の第1の平面の
    直上には前記高屈折率層が配置され、前記第1の反射防
    止膜の最表面には前記低屈折率層が配置され、前記第2
    の反射防止膜は、2層、3層、4層および5層からなる
    群より選ばれたいずれかの数の層から構成され、前記第
    2の反射防止膜の最表面には前記低屈折率層が配置され
    る、請求項3に記載のプリズム。
  19. 【請求項19】 当該プリズムは直角プリズムである、
    請求項1から請求項18までのいずれか1項に記載のプ
    リズム。
  20. 【請求項20】 入射角が65°〜80°の範囲の光が
    前記基材の第1の平面に入射され、入射角が0°の光が
    前記基材の第2の平面に入射される、請求項1から請求
    項19までのいずれか1項に記載のプリズム。
  21. 【請求項21】 波長が200nm以下のエキシマレー
    ザビームを狭帯域化するための光学素子として、請求項
    1から請求項20までのいずれか1項に記載のプリズム
    を用いた光学装置。
  22. 【請求項22】 当該光学装置はレーザ共振器である、
    請求光21に記載の光学装置。
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