JP2002048866A - 乱気流検出装置及び乱気流検出方法 - Google Patents

乱気流検出装置及び乱気流検出方法

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JP2002048866A JP2000233428A JP2000233428A JP2002048866A JP 2002048866 A JP2002048866 A JP 2002048866A JP 2000233428 A JP2000233428 A JP 2000233428A JP 2000233428 A JP2000233428 A JP 2000233428A JP 2002048866 A JP2002048866 A JP 2002048866A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信信号のSN比が低い場合、ドップラ速度
が誤って算出され、乱気流の誤警報が発生することがあ
る課題があった。 【解決手段】 風速の空間的連続性を考慮して、ドップ
ラ速度算出部24により算出されたドップラ速度空間分
布に含まれている不要信号を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、航空機通過時
に、航空機の後方に発生する乱気流を検出する乱気流検
出装置及び乱気流検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、航空機利用者が増加し、大都市に
近接する空港における航空機の離発着数を増大させるこ
とが望まれている。一般には、新滑走路の増設が困難で
あるため、安全を確保しつつ離発着の間隔を短くするこ
とが求められている。従来、離発着の時間間隔は、航空
機の飛行に伴って主翼の後方に発生する乱気流が消失す
るのに十分な時間をとることで決められている。従っ
て、離発着間隔を短縮するためには、後方乱気流の発生
と消失を検出できる乱気流検出装置が必要である。
【0003】図23は例えば「テンプレートマッチング
を用いた航空機の後方乱気流の検出、信学技報 SAN
E99−9、大森、桐本著 1999年発行」に示され
た従来の乱気流検出装置を示す構成図であり、図におい
て、1は送受信部2から出力された電磁波を空間に放射
する一方、大気により反射された電磁波を受信する電磁
波放射部、2は電磁波を生成して電磁波放射部1に出力
する一方、電磁波放射部1の受信信号に対して増幅処理
や周波数変換処理などを施す送受信部、3は送受信部2
による処理後の受信信号から大気の視線方向風速を算出
し、その視線方向風速を解析して乱気流を検出する信号
処理部、4は信号処理部3の検出結果を表示する表示
部、5は送受信部2,信号処理部3及び表示部4を制御
する操作部である。
【0004】次に動作について説明する。乱気流検出装
置をドップラライダにより実現する場合について説明す
る。まず、送受信部2が電磁波である光パルスを生成す
ると、電磁波放射部1がその光パルスを空間に放射す
る。なお、電磁波放射部1は、例えば、光パルスを空間
に放射する際に、光パルスを収束させる望遠鏡と、放射
の方向を制御する反射鏡とから構成される。
【0005】そして、電磁波放射部1が大気により反射
された光パルスを受信すると、送受信部2が電磁波放射
部1の受信信号に対して増幅処理や周波数変換処理など
を実施する。なお、反射位置の風速に応じてドップラー
効果が生じるため、大気により反射された光パルスの周
波数はドップラ効果による偏移を受ける。
【0006】信号処理部3は、送受信部2による処理後
の受信信号を受けると、その受信信号のドップラ周波数
を算出し、そのドップラ周波数をターゲットのドップラ
速度(大気の視線方向風速)に変換する。そして、信号
処理部3は、大気の視線方向風速を解析して乱気流を検
出し、その検出結果を表示部4に表示する。乱気流の検
出原理は後述する。
【0007】乱気流検出装置をドップラレーダにより実
現する場合は、送受信部2が光パルスを生成する代わり
に電波を生成し、電磁波放射部1がその電波を空間に放
射する。電磁波放射部1としてはアンテナが用いられ
る。その他はドップラライダの場合と同じである。
【0008】次に乱気流の検出原理を具体的に説明す
る。図24は乱気流検出装置による後方乱気流の観測の
状況を示す説明図である。航空機が通過すると、その後
方に2つの渦から構成される乱気流が生じる。この乱気
流をドップラレーダ又はドップラライダで観測すると、
正のドップラ速度が観測される領域と、負のドップラ速
度が観測される領域とが現れる。
【0009】そこで、例えば図25に示すようなテンプ
レートを用いて、領域に応じて予め設定された重みをか
けてドップラ速度のデータを加算する。図25のテンプ
レートでは±1の重みをかけている。ここで、加算結果
をテンプレート点数で除算したものをテンプレートマッ
チング値と呼ぶことにする。テンプレートマッチング値
は、乱気流の存在する位置では積算され、その値はテン
プレート内におけるドップラ速度絶対値の空間平均値と
等しくなる。一方、乱気流の存在しない位置では0に近
づく。このように、乱気流の有無によってテンプレート
マッチング値に差異が生じるため、乱気流の検出が可能
となる。
【0010】図26は信号処理部3の具体的な構成を示
す構成図であり、図において、11は受信信号からドッ
プラ速度を算出するドップラ速度算出部、12はテンプ
レートマッチング法を実行して乱気流を検出するテンプ
レートマッチング部である。
【0011】ドップラ速度算出部11は、送受信部2よ
り出力された受信信号からドップラ速度を算出する。ド
ップラ速度を算出するには、その受信信号をフーリエ変
換して、その受信信号のパワースペクトルを算出する。
パワースペクトルを算出する際に、通常はインコヒーレ
ント積分が行われる。パワースペクトルには大気エコー
スペクトルが含まれる。この大気エコースペクトルのピ
ーク位置の周波数からドップラ速度を算出することがで
きる。
【0012】テンプレートマッチング部12は、テンプ
レートと一致する風速変化パターンをドップラ速度のデ
ータから抽出することにより後方乱気流を検出する。テ
ンプレートとしては、例えば前述の図25に示すような
ものを用いる。
【0013】従来の乱気流検出装置では以上のような原
理で乱気流検出を実施するが、従来のテンプレートマッ
チング方式では、SN比が低い場合に検出性能が劣化す
ることがある。図27は受信機雑音の影響を受ける場合
の信号処理アルゴリズムの全体特性を示す説明図であ
る。
【0014】図27(a)はドップラスペクトルのSN
比が十分高い場合、即ち、雑音の影響を受けない場合の
乱気流検出状況を示している。乱気流が存在する位置で
は、符号の異なるドップラ速度が検出され、テンプレー
トマッチングによりドップラ速度が積み上がられること
により乱気流が検出される。一方、乱気流の存在しない
位置では、速度0の位置にドップラスペクトルが検出さ
れるが、テンプレートマッチングでは速度が積み上げら
れないため乱気流が検出されない。
【0015】図27(b)はSN比が低い場合、即ち、
雑音の影響を受ける場合の乱気流検出状況を示してい
る。SN比が低下して、ドップラスペクトルの検出閾値
より大きな受信機雑音がドップラスペクトルのピークレ
ベルを越えると、誤って検出される可能性が高くなる。
図27(b)では、乱気流の存在しない位置において、
誤ったドップラスペクトルピークを検出した状況を示し
ている。誤検出したドップラ速度の大きさが小さい場合
には、テンプレートマッチングの平均化処理により、誤
検出されたドップラ速度は抑圧され、乱気流の誤警報が
発生しない。しかし、大きなドップラ速度の位置にドッ
プラスペクトルが検出されると、テンプレートマッチン
グによっても誤検出されたドップラ速度を十分に抑圧で
きず、乱気流の誤警報を発生する可能性が高くなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の乱気流検出装置
は以上のように構成されているので、受信信号のSN比
が低い場合、ドップラ速度が誤って算出され、乱気流の
誤警報が発生することがある課題があった。
【0017】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、誤検出されたドップラ速度を除去
して、乱気流の誤警報を抑圧することができる乱気流検
出装置及び乱気流検出方法を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る乱気流検
出装置は、風速の空間的連続性を考慮して、ドップラ速
度算出手段により算出されたドップラ速度空間分布に含
まれている不要信号を除去する空間スクリーニング手段
を設けたものである。
【0019】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内の注目点の近傍領域にお
けるドップラ速度からドップラ速度の基準値を算出し
て、その注目点のドップラ速度と当該基準値の差を計算
し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいとき、観測
領域内のドップラ速度空間分布から当該注目点のドップ
ラ速度を除去するようにしたものである。
【0020】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内の注目点の近傍領域にお
けるドップラ速度の中から最大値のドップラ速度と最小
値のドップラ速度を除去して、その近傍領域におけるド
ップラ速度の平均値を計算するとともに、その注目点の
ドップラ速度と当該平均値の差を計算し、その差の絶対
値が所定の閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ
速度空間分布から当該注目点のドップラ速度を除去する
ようにしたものである。
【0021】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注
目点のドップラ速度を欠損化するようにしたものであ
る。
【0022】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注
目点のドップラ速度を基準値に置換するようにしたもの
である。
【0023】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注
目点のドップラ速度を平均値に置換するようにしたもの
である。
【0024】この発明に係る乱気流検出装置は、空間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目点のドップラ速度を除去するに際して、近傍領
域におけるドップラ速度から当該注目点のドップラ速度
の補間値を算出し、その注目点のドップラ速度を当該補
間値に置換するようにしたものである。
【0025】この発明に係る乱気流検出装置は、風速の
時間的連続性を考慮して、ドップラ速度算出手段により
算出されたドップラ速度空間分布に含まれている不要信
号を除去する時間スクリーニング手段を設けたものであ
る。
【0026】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が注目時刻の近傍時刻におけるドップ
ラ速度からドップラ速度の基準値を算出して、その注目
時刻のドップラ速度と当該基準値の差を計算し、その差
の絶対値が所定の閾値より大きいとき、観測領域内のド
ップラ速度空間分布から当該注目時刻のドップラ速度を
除去するようにしたものである。
【0027】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が注目時刻の近傍時刻におけるドップ
ラ速度の中から最大値のドップラ速度と最小値のドップ
ラ速度を除去して、その近傍時刻におけるドップラ速度
の平均値を計算するとともに、その注目時刻のドップラ
速度と当該平均値の差を計算し、その差の絶対値が所定
の閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ速度空間
分布から当該注目時刻のドップラ速度を除去するように
したものである。
【0028】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その
注目時刻のドップラ速度を欠損化するようにしたもので
ある。
【0029】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その
注目時刻のドップラ速度を基準値に置換するようにした
ものである。
【0030】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その
注目時刻のドップラ速度を平均値に置換するようにした
ものである。
【0031】この発明に係る乱気流検出装置は、時間ス
クリーニング手段が観測領域内のドップラ速度空間分布
から注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、近傍
時刻におけるドップラ速度から当該注目時刻のドップラ
速度の補間値を算出し、その注目時刻のドップラ速度を
当該補間値に置換するようにしたものである。
【0032】この発明に係る乱気流検出方法は、風速の
空間的連続性を考慮して、ドップラ速度空間分布に含ま
れている不要信号を除去するようにしたものである。
【0033】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内の注目点の近傍領域におけるドップラ速度からドッ
プラ速度の基準値を算出して、その注目点のドップラ速
度と当該基準値の差を計算し、その差の絶対値が所定の
閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ速度空間分
布から当該注目点のドップラ速度を除去するようにした
ものである。
【0034】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内の注目点の近傍領域におけるドップラ速度の中から
最大値のドップラ速度と最小値のドップラ速度を除去し
て、その近傍領域におけるドップラ速度の平均値を計算
するとともに、その注目点のドップラ速度と当該平均値
の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きい
とき、観測領域内のドップラ速度空間分布から当該注目
点のドップラ速度を除去するようにしたものである。
【0035】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度
を除去するに際して、その注目点のドップラ速度を欠損
化するようにしたものである。
【0036】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度
を除去するに際して、その注目点のドップラ速度を基準
値に置換するようにしたものである。
【0037】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度
を除去するに際して、その注目点のドップラ速度を平均
値に置換するようにしたものである。
【0038】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度
を除去するに際して、近傍領域におけるドップラ速度か
ら当該注目点のドップラ速度の補間値を算出し、その注
目点のドップラ速度を当該補間値に置換するようにした
ものである。
【0039】この発明に係る乱気流検出方法は、風速の
時間的連続性を考慮して、そのドップラ速度空間分布に
含まれている不要信号を除去するようにしたものであ
る。
【0040】この発明に係る乱気流検出方法は、注目時
刻の近傍時刻におけるドップラ速度からドップラ速度の
基準値を算出して、その注目時刻のドップラ速度と当該
基準値の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より
大きいとき、観測領域内のドップラ速度空間分布から当
該注目時刻のドップラ速度を除去するようにしたもので
ある。
【0041】この発明に係る乱気流検出方法は、注目時
刻の近傍時刻におけるドップラ速度の中から最大値のド
ップラ速度と最小値のドップラ速度を除去して、その近
傍時刻におけるドップラ速度の平均値を計算するととも
に、その注目時刻のドップラ速度と当該平均値の差を計
算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいとき、観
測領域内のドップラ速度空間分布から当該注目時刻のド
ップラ速度を除去するようにしたものである。
【0042】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速
度を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を
欠損化するようにしたものである。
【0043】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速
度を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を
基準値に置換するようにしたものである。
【0044】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速
度を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を
平均値に置換するようにしたものである。
【0045】この発明に係る乱気流検出方法は、観測領
域内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速
度を除去するに際して、近傍時刻におけるドップラ速度
から当該注目時刻のドップラ速度の補間値を算出し、そ
の注目時刻のドップラ速度を当該補間値に置換するよう
にしたものである。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による乱
気流検出装置を示す構成図であり、図において、21は
送受信部22から出力された電磁波を空間に放射する一
方、大気により反射された電磁波を受信する電磁波放射
部、22は電磁波を生成して電磁波放射部21に出力す
る一方、電磁波放射部21の受信信号に対して増幅処理
や周波数変換処理などを施す送受信部である。なお、電
磁波放射部21及び送受信部22から送受信手段が構成
されている。
【0047】23は乱気流を検出する信号処理部、24
は送受信部22より出力された受信信号から観測領域内
のドップラ速度空間分布を算出するドップラ速度算出部
(ドップラ速度算出手段)、25は風速の空間的連続性
を考慮して、ドップラ速度算出部24により算出された
ドップラ速度空間分布に含まれている不要信号を除去す
る空間スクリーニング部(空間スクリーニング手段)、
26はテンプレートマッチング法を実行して、空間スク
リーニング部25により不要信号が除去されたドップラ
速度空間分布から乱気流を検出するテンプレートマッチ
ング部(乱気流検出手段)、27は信号処理部23によ
り検出された乱気流の位置を表示する表示部である。
【0048】次に動作について説明する。まず、送受信
部22が電磁波を生成すると、電磁波放射部21が当該
電磁波を空間に放射する。そして、電磁波放射部21が
大気により反射された電磁波を受信すると、送受信部2
2が電磁波放射部21の受信信号に対して増幅処理や周
波数変換処理などを実施する。
【0049】信号処理部23のドップラ速度算出部24
は、送受信部22による処理後の受信信号を受けると、
その受信信号から観測領域内のドップラ速度空間分布を
算出する。ドップラライダ装置で乱気流を観測する場
合、そのビームは通常垂直方向に走査されるので、受信
信号は距離方向と仰角方向の2次元断面上で得られる。
そのため、ドップラ速度算出部24においても、距離−
角度の2次元断面上のドップラ速度を出力する。ドップ
ラ速度の算出は例えば次のようにして行う。まず、各距
離、角度で得られる受信信号にフーリエ変換を施す。す
ると、視線方向風速に対応するドップラ周波数の位置に
スペクトルピークが現れる。そのスペクトルピークを検
出し、そのドップラ周波数からドップラ速度(視線方向
風速)を算出する。
【0050】空間スクリーニング部25は、ドップラ速
度算出部24がドップラ速度空間分布を算出すると、風
速の空間的連続性を考慮して、そのドップラ速度空間分
布に含まれている不要信号(ドップラスペクトル誤検出
により生じる不要応答)を除去する。空間スクリーニン
グ部25の具体的な処理内容は後述する。テンプレート
マッチング部26は、テンプレートと一致する風速変化
パターンをドップラ速度空間分布から抽出することによ
り後方乱気流を検出し、その乱気流の位置を表示部27
に表示する。
【0051】図2は空間スクリーニング部25の具体的
な構成を示す構成図であり、図において、31は観測領
域内の注目点の近傍領域におけるドップラ速度からドッ
プラ速度の空間中央値(基準値)を算出する空間中央値
算出部、32は注目点のドップラ速度と空間中央値の差
を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいか否
かを判定する空間中央値比較部、33は差の絶対値が所
定の閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ速度空
間分布から注目点のドップラ速度を除去する不要応答除
去部である。
【0052】図3は不要応答除去部33の具体的な構成
を示す構成図であり、図において、41は空間中央値比
較部32により差の絶対値が所定の閾値より大きいと判
定された注目点のドップラ速度のみを不要応答欠損化部
42に出力する判定部、42は判定部41から出力され
た注目点のドップラ速度を欠損化する不要応答欠損化部
である。なお、図8は空間スクリーニング部25の処理
内容を示すフローチャートである。
【0053】空間スクリーニング部25の具体的な処理
内容を説明する。ドップラ速度算出部24から出力され
るドップラ速度は、各距離−角度毎に得られることか
ら、スクリーニング処理は各距離−角度毎に行われる。
ここで、スクリーニング処理の対象となる空間点を注目
点と呼ぶことにする。スクリーニング処理では、注目点
のドップラ速度を周囲の被観測点(以後、周囲点と呼
ぶ)のドップラ速度と比較し、注目点のドップラ速度が
周囲点のドップラ速度に対して不連続となっていないか
どうかを調べる。その結果、不連続である場合には、注
目点のドップラ速度の除去を行う。
【0054】即ち、空間中央値算出部31では、周囲点
のドップラ速度の空間中央値(基準値)を算出する(ス
テップST1)。これにより、注目点の周囲における代
表的なドップラ速度の値が得られることになる。なお、
空間中央値を計算する際、注目点のドップラ速度を含め
て中央値を算出してもよい。
【0055】空間中央値比較部32では、空間中央値算
出部31から出力される空間中央値と注目点のドップラ
速度を比較する。具体的には、比較する両データの差を
算出し(ステップST2)、その差の絶対値を予め設定
されたスクリーニング閾値と比較する(ステップST
3)。注目点のドップラ速度が周囲点に対して連続的で
あれば、差の絶対値が小さい。逆に、注目点のドップラ
速度が周囲点に対して不連続である場合(ドップラ速度
算出部24においてドップラスペクトルが誤検出された
場合)、差の絶対値が大きくなる。そこで、差の絶対値
を予め設定したスクリーニング閾値と比較し、差の絶対
値が閾値を越えた場合には、その注目点のドップラ速度
が不要応答であると判定し、不要応答であることを示す
印を付ける。
【0056】不要応答除去部33では、空間中央値比較
部32において不要応答であると判定された注目点につ
いて、そのドップラ速度の除去を行う。即ち、不要応答
除去部33の判定部41では、空間中央値比較部32で
不要応答の判定が付いたドップラ速度を不要応答欠損化
部42に渡し、不要応答でないドップラ速度をそのまま
出力する。
【0057】不要応答欠損化部42では、不要応答が生
じた注目点のドップラ速度を欠損化する(ステップST
4)。これにより、後段のテンプレートマッチング処理
では、不要応答のドップラ速度が使用されないため、テ
ンプレートマッチングにおける乱気流誤警報を防ぐこと
が可能となる。注目点のドップラ速度が不要応答と判定
されなかった場合には、入力されたドップラ速度をその
まま出力する。
【0058】図4は空間スクリーニング部25の別の具
体的な構成を示す構成図であり、図9は空間スクリーニ
ング部25の処理内容を示すフローチャートである。こ
の構成例では、不要応答中央値置換部43が、不要応答
が生じた注目点のドップラ速度を、空間中央値算出部3
1により算出された空間中央値と置換するようにしてい
る(ステップST5)。これにより、後段のテンプレー
トマッチング処理では、不要応答のドップラ速度が使用
されないため、テンプレートマッチングにおける乱気流
誤警報を防ぐことが可能となる。また、スクリーニング
処理において、ドップラ速度が欠損化されないため、後
段のスクリーニング処理で使用するデータ点数が減少し
ない。
【0059】図5は空間スクリーニング部25の別の具
体的な構成を示す構成図であり、図10は空間スクリー
ニング部25の処理内容を示すフローチャートである。
この構成例では、注目点のドップラ速度データが不要応
答と判定されている場合、補間値算出部44が周囲点の
ドップラ速度を用いて注目点の補間値を算出する(ステ
ップST6)。例えば、簡易な補間方法としては、距離
方向もしくは角度方向において、注目点に隣接する点の
ドップラ速度を用いて線形補間するものがある。あるい
は、周囲点に対して多次曲面を当てはめることにより、
注目点の補間値を決定してもよい。不要応答補間値置換
部45では、注目点のドップラ速度を補間値算出部44
により算出されたドップラ速度に置き換える(ステップ
ST7)。
【0060】以上の処理は距離−角度の2次元でデータ
が得られることを想定しているが、距離方向あるいは角
度方向のみにデータが得られる場合についても、同様の
処理を行うことができる。例えば、ライダ装置のビーム
方向を固定し、パルス波を送信して観測を行う場合に
は、距離方向のみの1次元データが得られる。その際に
は、距離方向の風速連続性のみを利用して前述の処理を
行えばよい。また、ビームを走査し、連続波送信により
観測を行う場合には、角度方向のみにデータが得られる
ことになる。その場合には、角度方向の風速連続性を仮
定して前述の処理を行えばよい。
【0061】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、風速の空間的連続性を考慮して、ドップラ速
度算出部24により算出されたドップラ速度空間分布に
含まれている不要信号を除去するように構成したので、
乱気流の誤警報を抑圧することができる効果を奏する。
【0062】また、スクリーニング処理において、注目
点のドップラ速度を空間中央値と比較することにより、
不要応答の有無を正確に判定することができる。さら
に、不要応答除去部33において、不要応答と判定され
た注目点のドップラ速度を欠損化することにより、確実
に不要応答を除去することができる。
【0063】また、不要応答除去部33において、不要
応答と判定された注目点のドップラ速度を空間中央値算
出部31により算出された空間中央値で置き換えるた
め、ドップラ速度が得られる被観測点の数を減らすこと
なく、簡易に不要応答を除去することができる。また、
不要応答除去部33において、不要応答と判定された注
目点のドップラ速度を周囲のドップラ速度から補間する
ため、ドップラ速度が得られる被観測点の数を減らすこ
とがない。そのため、不要応答除去後のドップラ速度の
精度劣化が小さくなる。
【0064】実施の形態2.図6はこの実施の形態2に
おける空間スクリーニング部25の具体的な構成を示す
構成図であり、図において、34は観測領域内の注目点
の近傍領域におけるドップラ速度の中から最大値のドッ
プラ速度と最小値のドップラ速度を除去する空間最大値
・最小値除去部、35は最大値及び最小値のドップラ速
度が除去された近傍領域におけるドップラ速度の平均値
(以下、空間平均値と称する)を計算する空間平均値算
出部、36は注目点のドップラ速度と空間平均値の差を
計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいか否か
を判定する空間平均値比較部である。
【0065】図7は不要応答除去部33の具体的な構成
を示す構成図であり、図において、46は判定部41か
ら出力された注目点のドップラ速度を空間平均値に置換
する不要応答平均値置換部である。なお、図11は空間
スクリーニング部25の処理内容を示すフローチャート
である。
【0066】次に動作について説明する。上記実施の形
態1では、空間中央値を用いて、空間スクリーニング処
理を実施するものについて示したが、これを簡略化し
て、周囲点のうち、ドップラ速度が最大値と最小値をと
る点を除いた他の周囲点のドップラ速度の平均値を空間
連続性の基準としてもよい。これによれば、空間中央値
の算出が必要な上記実施の形態1よりも、空間スクリー
ニング部25における計算量を小さくすることができ
る。
【0067】具体的には次の通りである。空間最大値・
最小値除去部34では、周囲点のドップラ速度のうち、
ドップラ速度が最大、最小となる被観測点を取り除く処
理を実施する。不要応答の発生頻度が低く、周囲点の範
囲内に発生した不要応答が高々1つである場合には、空
間平均値算出部35によって不要応答を除去することが
できる。なお、不要応答の発生頻度が高い場合には、最
大値と2番目に大きなドップラ速度、および最小値と2
番目に小さいドップラ速度を除外する、というように、
複数の最大値、複数の最小値を除去するようにしてもよ
い。
【0068】空間平均値算出部35では、不要応答の取
り除かれた周囲点のドップラ速度からドップラ速度の平
均値を算出する(ステップST11)。この空間平均値
が注目点の代表的なドップラ速度と見なせることから、
空間平均値比較部36では、空間平均値と注目点のドッ
プラ速度を比較し、両者の差の絶対値が予め設定した閾
値を越えた場合に、注目点のドップラ速度が不要応答で
あると判定する(ステップST12,ST13)。
【0069】空間平均値比較部36により注目点のドッ
プラ速度が不要応答と見なされた場合、不要応答除去部
33の判定部41では、そのドップラ速度を不要応答平
均値置換部46に出力する。不要応答平均値置換部46
では、注目点のドップラ速度を空間平均値算出部35に
より算出された空間平均値と置き換える(ステップST
14)。これにより、不要応答が除去される。
【0070】なお、不要応答除去部33については、上
記実施の形態1と同様に、図3あるいは図5に示す構成
のものを用いることもできる。図3の構成を用いる場合
には、図12に示すように、不要応答と見なされた注目
点のドップラ速度を欠損化するようにする(ステップS
T15)。図5の構成を用いる場合には、図13に示す
ように、周囲点のドップラ速度から補間値を算出し(ス
テップST16)、不要応答と見なされた注目点のドッ
プラ速度を補間値に置き換えるようにする(ステップS
T17)。
【0071】以上で明らかなように、この実施の形態2
によれば、スクリーニング処理において、ドップラ速度
が最大及び最小となるデータのみを取り除いて空間平均
値を算出し、その空間平均値と注目点のドップラ速度を
比較するようにしているため、不要応答有無の判定を少
ない計算量で行うことが可能である。
【0072】また、不要応答除去部33において、不要
応答と判定された注目点のドップラ速度を空間平均値算
出部35により算出された空間平均値で置き換えるた
め、ドップラ速度が得られる被観測点の数を減らすこと
なく、簡易に不要応答を除去することができる。また、
不要応答除去部33において、不要応答と判定された注
目点のドップラ速度を欠損化することにより、確実に不
要応答を除去することができる。また、不要応答除去部
33において、不要応答と判定された注目点のドップラ
速度を周囲のドップラ速度から補間するため、ドップラ
速度が得られる被観測点の数を減らすことがない。その
ため、不要応答除去後のドップラ速度の精度劣化が小さ
くなる。
【0073】実施の形態3.図14はこの発明の実施の
形態3による乱気流検出装置を示す構成図であり、図に
おいて、図1と同一符号は同一または相当部分を示すの
で説明を省略する。28は風速の時間的連続性を考慮し
て、ドップラ速度算出部24により算出されたドップラ
速度空間分布に含まれている不要信号を除去する時間ス
クリーニング部(時間スクリーニング手段)である。
【0074】次に動作について説明する。上記実施の形
態1,2では、風速の空間的連続性を考慮してスクリー
ニング処理を実施するものについて示したが、時間方向
の風速連続性を利用しても不要応答を取り除くことがで
きる。
【0075】即ち、上記実施の形態1,2では、ドップ
ラライダ装置を1回走査して得られた2次元断面上のド
ップラ速度を用いてスクリーニング処理を実施する(一
つの時刻のドップラ速度のみを用いてスクリーニング処
理を実施する)が、この実施の形態3では、複数の異な
る時刻のドップラ速度を用いてスクリーニング処理を行
うために、同じ観測領域を複数回走査して得られた複数
の異なる時刻のドップラ速度に対して処理を行う。
【0076】具体的には、時間スクリーニング部28が
ドップラ速度算出部24により算出された複数時刻のド
ップラ速度を入力する。そして、観測領域中の被観測点
毎に得られる時系列データに対して、風速の時間的連続
性を利用したスクリーニング処理を行う。
【0077】図15は時間スクリーニング部28の具体
的な構成を示す構成図であり、図において、51は注目
時刻の近傍時刻におけるドップラ速度からドップラ速度
の時間中央値(基準値)を算出する時間中央値算出部、
52は注目時刻のドップラ速度と時間中央値の差を計算
し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいか否かを判
定する時間中央値比較部である。なお、図17は時間ス
クリーニング部28の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【0078】時間スクリーニング部28の具体的な処理
内容を説明する。時間中央値算出部51では、各被観測
点において、時系列のドップラ速度の時間中央値を算出
する(ステップST21)。時間中央値の算出に用いる
時系列データの時間範囲は、時間スクリーニング処理の
対象となる注目時刻を含む前後の時間である。ただし、
実時間処理を実現するために、注目時刻以後のデータ収
録を待たずに、注目時刻以前のデータのみを用いて時間
中央値を算出するようにしてもよい。
【0079】時間中央値比較部52では、時間中央値算
出部51により算出された時間中央値と注目時刻のドッ
プラ速度とを比較する。具体的には、比較する両データ
の差を算出し(ステップST22)、その差の絶対値を
予め設定されたスクリーニング閾値と比較する(ステッ
プST23)。注目時刻のドップラ速度が前後の時刻の
ドップラ速度に対して連続的であれば、差の絶対値が小
さい。逆に、注目時刻のドップラ速度が前後の時刻のド
ップラ速度に対して不連続である場合(ドップラ速度算
出部24によりドップラスペクトルが誤検出された場
合)、差の絶対値が大きくなる。そこで、差の絶対値を
予め設定したスクリーニング閾値と比較し、差の絶対値
が閾値を越えた場合に、その注目時刻のドップラ速度が
不要応答であると判定し、不要応答であることを示す印
を付ける。
【0080】不要応答除去部33では、時間中央値比較
部52において不要応答であると判定された注目時刻の
ドップラ速度を、時間中央値算出部51により算出され
た時間中央値と置き換えることにより、注目時刻のドッ
プラ速度を除去する(ステップST24)。この場合、
不要応答除去部33の構成は図4のようになる。
【0081】なお、不要応答除去部33については、上
記実施の形態1と同様に、図3あるいは図5に示す構成
のものを用いることもできる。図3の構成を用いる場合
には、図18に示すように、不要応答と見なされた注目
時刻のドップラ速度を欠損化するようにする(ステップ
ST25)。図5の構成を用いる場合には、図19に示
すように、前後の時刻のドップラ速度から補間値を算出
し(ステップST26)、不要応答と見なされた注目時
刻のドップラ速度を補間値に置き換えるようにする(ス
テップST27)。
【0082】以上で明らかなように、この実施の形態3
によれば、風速の時間的連続性を考慮して、ドップラ速
度算出部24により算出されたドップラ速度空間分布に
含まれている不要信号を除去するように構成したので、
乱気流の誤警報を抑圧することができる効果を奏する。
【0083】また、スクリーニング処理において、注目
時刻のドップラ速度を時間中央値と比較することによ
り、不要応答の有無を正確に判定することができる。さ
らに、不要応答除去部33において、不要応答と判定さ
れた時刻のドップラ速度を欠損化することにより、確実
に不要応答を除去することができる。
【0084】また、不要応答除去部33において、不要
応答と判定された時刻のドップラ速度を、時間中央値算
出部51により算出された時間中央値で置き換えるた
め、ドップラ速度が得られる時刻の数を減らすことな
く、簡易に不要応答を除去することができる。また、不
要応答除去部33において、不要応答と判定された時刻
のドップラ速度を、前後の時間のドップラ速度を用いて
補間するため、ドップラ速度が得られる時刻の数が減ら
なくなる。そのため、不要応答除去後のドップラ速度の
精度劣化が小さくなる。
【0085】実施の形態4.図16はこの実施の形態4
における時間スクリーニング部28の具体的な構成を示
す構成図であり、図において、53は注目時刻の近傍時
刻におけるドップラ速度の中から最大値のドップラ速度
と最小値のドップラ速度を除去する時間最大値・最小値
除去部、54は時間最大値・最小値除去部53により最
大値及び最小値のドップラ速度が除去された近傍時刻に
おけるドップラ速度の平均値(以下、時間平均値と称す
る)を計算する時間平均値算出部、55は注目時刻のド
ップラ速度と時間平均値の差を計算し、その差の絶対値
が所定の閾値より大きいか否かを判定する時間平均値比
較部である。なお、図20は時間スクリーニング部28
の処理内容を示すフローチャートである。
【0086】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、時間中央値を用いて、時間スクリーニング処
理を実施するものについて示したが、これを簡略化し
て、前後の時刻のうち、ドップラ速度が最大値と最小値
をとる時刻を除いた他の時刻のドップラ速度の平均値を
時間連続性の基準としてもよい。これによれば、時間中
央値の算出が必要な上記実施の形態3よりも、時間スク
リーニング部28における計算量を小さくすることがで
きる。
【0087】具体的には次の通りである。時間最大値・
最小値除去部53では、前後の時刻のドップラ速度のう
ち、ドップラ速度が最大、最小となる時刻のものを取り
除く処理を実施する。不要応答の発生頻度が低く、注目
時刻前後に発生した不要応答が高々1つである場合に
は、時間平均値算出部54によって不要応答を除去する
ことができる。なお、不要応答の発生頻度が高い場合に
は、最大値と2番目に大きなドップラ速度、および最小
値と2番目に小さいドップラ速度を除外する、というよ
うに、複数の最大値、複数の最小値を除去するようにし
てもよい。
【0088】時間平均値算出部54では、不要応答の取
り除かれた前後の時刻のドップラ速度からドップラ速度
の時間平均値を算出する(ステップST31)。この時
間平均値が注目時刻付近の代表的なドップラ速度と見な
せることから、時間平均値比較部55において、時間平
均値と注目時刻のドップラ速度を比較し、両者の差の絶
対値が予め設定した閾値を越えた場合に、注目時刻のド
ップラ速度が不要応答であると判定する(ステップST
32,ST33)。
【0089】時間平均値比較部55により注目時刻のド
ップラ速度が不要応答と見なされた場合、不要応答除去
部33では、そのドップラ速度を時間平均値比較部55
により算出された時間平均値と置き換える(ステップS
T34)。これにより、不要応答が除去される。この場
合、不要応答除去部33の構成は図7のようになる。
【0090】なお、不要応答除去部33については、上
記実施の形態1,3と同様に、図3あるいは図5に示す
構成のものを用いることもできる。図3の構成を用いる
場合には、図21に示すように、不要応答と見なされた
注目時刻のドップラ速度を欠損化するようにする(ステ
ップST35)。図5の構成を用いる場合には、図22
に示すように、前後の時刻のドップラ速度から補間値を
算出し(ステップST36)、不要応答と見なされた注
目時刻のドップラ速度を補間値に置き換えるようにする
(ステップST37)。
【0091】以上で明らかなように、この実施の形態4
によれば、スクリーニング処理において、ドップラ速度
が最小または最大となるドップラ速度のみを取り除いて
時間平均値を算出し、その時間平均値と注目時刻のドッ
プラ速度を比較するようにしているため、不要応答有無
の判定を少ない計算量で行うことが可能である。
【0092】また、不要応答除去部33において、不要
応答と判定された時刻のドップラ速度を欠損化すること
により、確実に不要応答を除去することができる。ま
た、不要応答除去部33において、不要応答と判定され
た時刻のドップラ速度を時間平均値算出部54により算
出された時間平均値で置き換えるため、ドップラ速度が
得られる時刻の数を減らすことなく、簡易に不要応答を
除去することができる。また、不要応答除去部33にお
いて、不要応答と判定された時刻のドップラ速度を前後
の時間のドップラ速度を用いて補間するため、ドップラ
速度が得られる時刻の数が減らなくなる。そのため、不
要応答除去後のドップラ速度の精度劣化が小さくなる。
【0093】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、風速
の空間的連続性を考慮して、ドップラ速度算出手段によ
り算出されたドップラ速度空間分布に含まれている不要
信号を除去する空間スクリーニング手段を設けるように
構成したので、乱気流の誤警報を抑圧することができる
効果がある。
【0094】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内の注目点の近傍領域におけるドップラ速
度からドップラ速度の基準値を算出して、その注目点の
ドップラ速度と当該基準値の差を計算し、その差の絶対
値が所定の閾値より大きいか否かを判定するように構成
したので、不要応答の有無を正確に判定することができ
る効果がある。
【0095】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内の注目点の近傍領域におけるドップラ速
度の中から最大値のドップラ速度と最小値のドップラ速
度を除去して、その近傍領域におけるドップラ速度の平
均値を計算するとともに、その注目点のドップラ速度と
当該平均値の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値
より大きいか否かを判定するように構成したので、不要
応答有無の判定を少ない計算量で行うことができる効果
がある。
【0096】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目点のド
ップラ速度を除去するに際して、その注目点のドップラ
速度を欠損化するように構成したので、確実に不要応答
を除去することができる効果がある。
【0097】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目点のド
ップラ速度を除去するに際して、その注目点のドップラ
速度を基準値に置換するように構成したので、ドップラ
速度が得られる被観測点の数を減らすことなく、簡易に
不要応答を除去することができる効果がある。
【0098】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目点のド
ップラ速度を除去するに際して、その注目点のドップラ
速度を平均値に置換するように構成したので、ドップラ
速度が得られる被観測点の数を減らすことなく、簡易に
不要応答を除去することができる効果がある。
【0099】この発明によれば、空間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目点のド
ップラ速度を除去するに際して、近傍領域におけるドッ
プラ速度から当該注目点のドップラ速度の補間値を算出
し、その注目点のドップラ速度を当該補間値に置換する
ように構成したので、ドップラ速度が得られる被観測点
の数が減らなくなり、その結果、不要応答除去後のドッ
プラ速度の精度劣化が小さくなる効果がある。
【0100】この発明によれば、風速の時間的連続性を
考慮して、ドップラ速度算出手段により算出されたドッ
プラ速度空間分布に含まれている不要信号を除去する時
間スクリーニング手段を設けるように構成したので、乱
気流の誤警報を抑圧することができる効果がある。
【0101】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が注目時刻の近傍時刻におけるドップラ速度からドッ
プラ速度の基準値を算出して、その注目時刻のドップラ
速度と当該基準値の差を計算し、その差の絶対値が所定
の閾値より大きいか否かを判定するように構成したの
で、不要応答の有無を正確に判定することができる効果
がある。
【0102】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が注目時刻の近傍時刻におけるドップラ速度の中から
最大値のドップラ速度と最小値のドップラ速度を除去し
て、その近傍時刻におけるドップラ速度の平均値を計算
するとともに、その注目時刻のドップラ速度と当該平均
値の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大き
いか否かを判定するように構成したので、不要応答有無
の判定を少ない計算量で行うことができる効果がある。
【0103】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目時刻の
ドップラ速度を除去するに際して、その注目時刻のドッ
プラ速度を欠損化するように構成したので、確実に不要
応答を除去することができる効果がある。
【0104】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目時刻の
ドップラ速度を除去するに際して、その注目時刻のドッ
プラ速度を基準値に置換するように構成したので、ドッ
プラ速度が得られる被観測点の数を減らすことなく、簡
易に不要応答を除去することができる効果がある。
【0105】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目時刻の
ドップラ速度を除去するに際して、その注目時刻のドッ
プラ速度を平均値に置換するように構成したので、ドッ
プラ速度が得られる被観測点の数を減らすことなく、簡
易に不要応答を除去することができる効果がある。
【0106】この発明によれば、時間スクリーニング手
段が観測領域内のドップラ速度空間分布から注目時刻の
ドップラ速度を除去するに際して、近傍時刻におけるド
ップラ速度から当該注目時刻のドップラ速度の補間値を
算出し、その注目時刻のドップラ速度を当該補間値に置
換するように構成したので、ドップラ速度が得られる被
観測点の数が減らなくなり、その結果、不要応答除去後
のドップラ速度の精度劣化が小さくなる効果がある。
【0107】この発明によれば、風速の空間的連続性を
考慮して、ドップラ速度空間分布に含まれている不要信
号を除去するように構成したので、乱気流の誤警報を抑
圧することができる効果がある。
【0108】この発明によれば、観測領域内の注目点の
近傍領域におけるドップラ速度からドップラ速度の基準
値を算出して、その注目点のドップラ速度と当該基準値
の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きい
か否かを判定するように構成したので、不要応答の有無
を正確に判定することができる効果がある。
【0109】この発明によれば、観測領域内の注目点の
近傍領域におけるドップラ速度の中から最大値のドップ
ラ速度と最小値のドップラ速度を除去して、その近傍領
域におけるドップラ速度の平均値を計算するとともに、
その注目点のドップラ速度と当該平均値の差を計算し、
その差の絶対値が所定の閾値より大きいか否かを判定す
るように構成したので、不要応答有無の判定を少ない計
算量で行うことができる効果がある。
【0110】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目点のドップラ速度を除去するに際
して、その注目点のドップラ速度を欠損化するように構
成したので、確実に不要応答を除去することができる効
果がある。
【0111】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目点のドップラ速度を除去するに際
して、その注目点のドップラ速度を基準値に置換するよ
うに構成したので、ドップラ速度が得られる被観測点の
数を減らすことなく、簡易に不要応答を除去することが
できる効果がある。
【0112】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目点のドップラ速度を除去するに際
して、その注目点のドップラ速度を平均値に置換するよ
うに構成したので、ドップラ速度が得られる被観測点の
数を減らすことなく、簡易に不要応答を除去することが
できる効果がある。
【0113】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目点のドップラ速度を除去するに際
して、近傍領域におけるドップラ速度から当該注目点の
ドップラ速度の補間値を算出し、その注目点のドップラ
速度を当該補間値に置換するように構成したので、ドッ
プラ速度が得られる被観測点の数が減らなくなり、その
結果、不要応答除去後のドップラ速度の精度劣化が小さ
くなる効果がある。
【0114】この発明によれば、風速の時間的連続性を
考慮して、そのドップラ速度空間分布に含まれている不
要信号を除去するように構成したので、乱気流の誤警報
を抑圧することができる効果がある。
【0115】この発明によれば、注目時刻の近傍時刻に
おけるドップラ速度からドップラ速度の基準値を算出し
て、その注目時刻のドップラ速度と当該基準値の差を計
算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいか否かを
判定するように構成したので、不要応答の有無を正確に
判定することができる効果がある。
【0116】この発明によれば、注目時刻の近傍時刻に
おけるドップラ速度の中から最大値のドップラ速度と最
小値のドップラ速度を除去して、その近傍時刻における
ドップラ速度の平均値を計算するとともに、その注目時
刻のドップラ速度と当該平均値の差を計算し、その差の
絶対値が所定の閾値より大きいか否かを判定するように
構成したので、不要応答有無の判定を少ない計算量で行
うことができる効果がある。
【0117】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目時刻のドップラ速度を除去するに
際して、その注目時刻のドップラ速度を欠損化するよう
に構成したので、確実に不要応答を除去することができ
る効果がある。
【0118】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目時刻のドップラ速度を除去するに
際して、その注目時刻のドップラ速度を基準値に置換す
るように構成したので、ドップラ速度が得られる被観測
点の数を減らすことなく、簡易に不要応答を除去するこ
とができる効果がある。
【0119】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目時刻のドップラ速度を除去するに
際して、その注目時刻のドップラ速度を平均値に置換す
るように構成したので、ドップラ速度が得られる被観測
点の数を減らすことなく、簡易に不要応答を除去するこ
とができる効果がある。
【0120】この発明によれば、観測領域内のドップラ
速度空間分布から注目時刻のドップラ速度を除去するに
際して、近傍時刻におけるドップラ速度から当該注目時
刻のドップラ速度の補間値を算出し、その注目時刻のド
ップラ速度を当該補間値に置換するように構成したの
で、ドップラ速度が得られる被観測点の数が減らなくな
り、その結果、不要応答除去後のドップラ速度の精度劣
化が小さくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による乱気流検出装
置を示す構成図である。
【図2】 空間スクリーニング部の具体的な構成を示す
構成図である。
【図3】 不要応答除去部の具体的な構成を示す構成図
である。
【図4】 空間スクリーニング部の別の具体的な構成を
示す構成図である。
【図5】 空間スクリーニング部の別の具体的な構成を
示す構成図である。
【図6】 この実施の形態2における空間スクリーニン
グ部の具体的な構成を示す構成図である。
【図7】 不要応答除去部の具体的な構成を示す構成図
である。
【図8】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図9】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図10】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図11】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図12】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図13】 空間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態3による乱気流検出
装置を示す構成図である。
【図15】 時間スクリーニング部の具体的な構成を示
す構成図である。
【図16】 この実施の形態4における時間スクリーニ
ング部の具体的な構成を示す構成図である。
【図17】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図18】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図19】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図20】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図21】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図22】 時間スクリーニング部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図23】 従来の乱気流検出装置を示す構成図であ
る。
【図24】 乱気流検出装置による後方乱気流の観測の
状況を示す説明図である。
【図25】 乱気流検出用のテンプレートを示す説明図
である。
【図26】 信号処理部の具体的な構成を示す構成図で
ある。
【図27】 受信機雑音の影響を受ける場合の信号処理
アルゴリズムの全体特性を示す説明図である。
【符号の説明】
21 電磁波放射部(送受信手段)、22 送受信部
(送受信手段)、23信号処理部、24 ドップラ速度
算出部(ドップラ速度算出手段)、25 空間スクリー
ニング部(空間スクリーニング手段)、26 テンプレ
ートマッチング部(乱気流検出手段)、27 表示部、
28 時間スクリーニング部(時間スクリーニング手
段)、31 空間中央値算出部、32 空間中央値比較
部、33不要応答除去部、34 空間最大値・最小値除
去部、35 空間平均値算出部、36 空間平均値比較
部、41 判定部、42 不要応答欠損化部、43 不
要応答中央値置換部、44 補間値算出部、45 不要
応答補間値置換部、46不要応答平均値置換部、51
時間中央値算出部、52 時間中央値比較部、53 時
間最大値・最小値除去部、54 時間平均値算出部、5
5 時間平均値比較部。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波を空間に放射し、大気により反射
    された電磁波を受信する送受信手段と、上記送受信手段
    により受信された電磁波から観測領域内のドップラ速度
    空間分布を算出するドップラ速度算出手段と、風速の空
    間的連続性を考慮して、上記ドップラ速度算出手段によ
    り算出されたドップラ速度空間分布に含まれている不要
    信号を除去する空間スクリーニング手段と、上記空間ス
    クリーニング手段により不要信号が除去されたドップラ
    速度空間分布から乱気流を検出する乱気流検出手段とを
    備えた乱気流検出装置。
  2. 【請求項2】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    の注目点の近傍領域におけるドップラ速度からドップラ
    速度の基準値を算出して、その注目点のドップラ速度と
    当該基準値の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値
    より大きいとき、観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら当該注目点のドップラ速度を除去することを特徴とす
    る請求項1記載の乱気流検出装置。
  3. 【請求項3】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    の注目点の近傍領域におけるドップラ速度の中から最大
    値のドップラ速度と最小値のドップラ速度を除去して、
    その近傍領域におけるドップラ速度の平均値を計算する
    とともに、その注目点のドップラ速度と当該平均値の差
    を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいと
    き、観測領域内のドップラ速度空間分布から当該注目点
    のドップラ速度を除去することを特徴とする請求項1記
    載の乱気流検出装置。
  4. 【請求項4】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度を除
    去するに際して、その注目点のドップラ速度を欠損化す
    ることを特徴とする請求項2または請求項3記載の乱気
    流検出装置。
  5. 【請求項5】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度を除
    去するに際して、その注目点のドップラ速度を基準値に
    置換することを特徴とする請求項2記載の乱気流検出装
    置。
  6. 【請求項6】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度を除
    去するに際して、その注目点のドップラ速度を平均値に
    置換することを特徴とする請求項3記載の乱気流検出装
    置。
  7. 【請求項7】 空間スクリーニング手段は、観測領域内
    のドップラ速度空間分布から注目点のドップラ速度を除
    去するに際して、近傍領域におけるドップラ速度から当
    該注目点のドップラ速度の補間値を算出し、その注目点
    のドップラ速度を当該補間値に置換することを特徴とす
    る請求項2または請求項3記載の乱気流検出装置。
  8. 【請求項8】 電磁波を空間に放射し、大気により反射
    された電磁波を受信する送受信手段と、上記送受信手段
    により受信された電磁波から観測領域内のドップラ速度
    空間分布を算出するドップラ速度算出手段と、風速の時
    間的連続性を考慮して、上記ドップラ速度算出手段によ
    り算出されたドップラ速度空間分布に含まれている不要
    信号を除去する時間スクリーニング手段と、上記時間ス
    クリーニング手段により不要信号が除去されたドップラ
    速度空間分布から乱気流を検出する乱気流検出手段とを
    備えた乱気流検出装置。
  9. 【請求項9】 時間スクリーニング手段は、注目時刻の
    近傍時刻におけるドップラ速度からドップラ速度の基準
    値を算出して、その注目時刻のドップラ速度と当該基準
    値の差を計算し、その差の絶対値が所定の閾値より大き
    いとき、観測領域内のドップラ速度空間分布から当該注
    目時刻のドップラ速度を除去することを特徴とする請求
    項8記載の乱気流検出装置。
  10. 【請求項10】 時間スクリーニング手段は、注目時刻
    の近傍時刻におけるドップラ速度の中から最大値のドッ
    プラ速度と最小値のドップラ速度を除去して、その近傍
    時刻におけるドップラ速度の平均値を計算するととも
    に、その注目時刻のドップラ速度と当該平均値の差を計
    算し、その差の絶対値が所定の閾値より大きいとき、観
    測領域内のドップラ速度空間分布から当該注目時刻のド
    ップラ速度を除去することを特徴とする請求項8記載の
    乱気流検出装置。
  11. 【請求項11】 時間スクリーニング手段は、観測領域
    内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速度
    を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を欠
    損化することを特徴とする請求項9または請求項10記
    載の乱気流検出装置。
  12. 【請求項12】 時間スクリーニング手段は、観測領域
    内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速度
    を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を基
    準値に置換することを特徴とする請求項9記載の乱気流
    検出装置。
  13. 【請求項13】 時間スクリーニング手段は、観測領域
    内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速度
    を除去するに際して、その注目時刻のドップラ速度を平
    均値に置換することを特徴とする請求項10記載の乱気
    流検出装置。
  14. 【請求項14】 時間スクリーニング手段は、観測領域
    内のドップラ速度空間分布から注目時刻のドップラ速度
    を除去するに際して、近傍時刻におけるドップラ速度か
    ら当該注目時刻のドップラ速度の補間値を算出し、その
    注目時刻のドップラ速度を当該補間値に置換することを
    特徴とする請求項9または請求項10記載の乱気流検出
    装置。
  15. 【請求項15】 電磁波を空間に放射して、大気により
    反射された電磁波を受信すると、その受信した電磁波か
    ら観測領域内のドップラ速度空間分布を算出するととも
    に、風速の空間的連続性を考慮して、そのドップラ速度
    空間分布に含まれている不要信号を除去し、その不要信
    号を除去したドップラ速度空間分布から乱気流を検出す
    る乱気流検出方法。
  16. 【請求項16】 観測領域内の注目点の近傍領域におけ
    るドップラ速度からドップラ速度の基準値を算出して、
    その注目点のドップラ速度と当該基準値の差を計算し、
    その差の絶対値が所定の閾値より大きいとき、観測領域
    内のドップラ速度空間分布から当該注目点のドップラ速
    度を除去することを特徴とする請求項15記載の乱気流
    検出方法。
  17. 【請求項17】 観測領域内の注目点の近傍領域におけ
    るドップラ速度の中から最大値のドップラ速度と最小値
    のドップラ速度を除去して、その近傍領域におけるドッ
    プラ速度の平均値を計算するとともに、その注目点のド
    ップラ速度と当該平均値の差を計算し、その差の絶対値
    が所定の閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ速
    度空間分布から当該注目点のドップラ速度を除去するこ
    とを特徴とする請求項15記載の乱気流検出方法。
  18. 【請求項18】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注目
    点のドップラ速度を欠損化することを特徴とする請求項
    16または請求項17記載の乱気流検出方法。
  19. 【請求項19】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注目
    点のドップラ速度を基準値に置換することを特徴とする
    請求項16記載の乱気流検出方法。
  20. 【請求項20】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目点のドップラ速度を除去するに際して、その注目
    点のドップラ速度を平均値に置換することを特徴とする
    請求項17記載の乱気流検出方法。
  21. 【請求項21】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目点のドップラ速度を除去するに際して、近傍領域
    におけるドップラ速度から当該注目点のドップラ速度の
    補間値を算出し、その注目点のドップラ速度を当該補間
    値に置換することを特徴とする請求項16または請求項
    17記載の乱気流検出方法。
  22. 【請求項22】 電磁波を空間に放射して、大気により
    反射された電磁波を受信すると、その受信した電磁波か
    ら観測領域内のドップラ速度空間分布を算出するととも
    に、風速の時間的連続性を考慮して、そのドップラ速度
    空間分布に含まれている不要信号を除去し、その不要信
    号を除去したドップラ速度空間分布から乱気流を検出す
    る乱気流検出方法。
  23. 【請求項23】 注目時刻の近傍時刻におけるドップラ
    速度からドップラ速度の基準値を算出して、その注目時
    刻のドップラ速度と当該基準値の差を計算し、その差の
    絶対値が所定の閾値より大きいとき、観測領域内のドッ
    プラ速度空間分布から当該注目時刻のドップラ速度を除
    去することを特徴とする請求項22記載の乱気流検出方
    法。
  24. 【請求項24】 注目時刻の近傍時刻におけるドップラ
    速度の中から最大値のドップラ速度と最小値のドップラ
    速度を除去して、その近傍時刻におけるドップラ速度の
    平均値を計算するとともに、その注目時刻のドップラ速
    度と当該平均値の差を計算し、その差の絶対値が所定の
    閾値より大きいとき、観測領域内のドップラ速度空間分
    布から当該注目時刻のドップラ速度を除去することを特
    徴とする請求項22記載の乱気流検出方法。
  25. 【請求項25】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その注
    目時刻のドップラ速度を欠損化することを特徴とする請
    求項23または請求項24記載の乱気流検出方法。
  26. 【請求項26】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その注
    目時刻のドップラ速度を基準値に置換することを特徴と
    する請求項23記載の乱気流検出方法。
  27. 【請求項27】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、その注
    目時刻のドップラ速度を平均値に置換することを特徴と
    する請求項24記載の乱気流検出方法。
  28. 【請求項28】 観測領域内のドップラ速度空間分布か
    ら注目時刻のドップラ速度を除去するに際して、近傍時
    刻におけるドップラ速度から当該注目時刻のドップラ速
    度の補間値を算出し、その注目時刻のドップラ速度を当
    該補間値に置換することを特徴とする請求項23または
    請求項24記載の乱気流検出方法。
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