JP2003172779A - 乱気流検出装置および乱気流検出方法 - Google Patents
乱気流検出装置および乱気流検出方法Info
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Abstract
よって崩れると、検出性能が劣化してしまうという課題
があった。 【解決手段】 大気のドップラ速度分布Bから背景風C
を算出する背景風算出部12と、背景風Cよりも高い速
度成分と、背景風Cよりも低い速度成分とにドップラ速
度分布Bを分割して分割ドップラ速度分布Dを出力する
ドップラ速度分割処理部13と、フレームE内の乱気流
に関係する速度成分をカウントする第1の乱気流成分算
出部15と、このカウント結果Fから乱気流を検出する
第1の乱気流判定処理部16と、フレームEから実空間
での乱気流位置Hを算出する乱気流位置算出部17と、
ドップラ速度分布BとフレームEと乱気流位置Hとから
乱気流強度Iを算出する乱気流強度算出部18とから信
号処理部2を構成する。
Description
の両翼端を中心として、航空機の後方に発生する乱気流
(後方乱気流)を検出する乱気流検出装置および乱気流
検出方法に関するものである。
航空機の両翼端を中心として航空機の後方に発生する二
組の渦状の乱気流である。図12は後方乱気流の発生す
る様子を概念的に示す図である。飛行中の航空機200
の後方に発生する後方乱気流201,201’は、後続
する航空機の飛行に障害を与えることが知られている。
消滅するのに、あるいはその影響が弱まるのに十分と考
えられる経験的な長さの時間を置いてから、後続機を離
着陸させている。そのため、後方乱気流201,20
1’の空間的位置や強度を適切に捉えることは、効率的
な飛行計画を立てる上で、かつ後続機の安全を確保する
上で重要である。
流、また2組発生する後方乱気流のうちのどちらか一つ
を乱気流または渦と表すことがある。後方乱気流は、航
空機の揚力の反作用として発生することから、離陸から
着陸までの間に発生し、その大きさは、航空機の機体重
量に比例し、航空機の飛行速度に反比例することが知ら
れている。したがって、離着陸付近において乱気流の強
度は最大となる。
気流検出装置は、例えば特開2000−310680公
報に開示されている。
すブロック図である。図13において、101は電磁波
である光パルスを大気中に放射して大気からの反射光を
受信する(ドップラ)ライダなどの電磁波送受信部、1
02は電磁波送受信部101の受信信号に対して後方乱
気流検出のための信号処理を行う信号処理部、103は
信号処理部102からの後方乱気流情報を表示する表示
部である。
プラ速度分布算出部、112はドップラ速度分布テンプ
レート出力部であり、ドップラ速度分布算出部111は
電磁波送受信部101がビーム走査した観測領域内のド
ップラ速度分布111Dを求め、ドップラ速度分布テン
プレート出力部112は後方乱気流特有のドップラ速度
分布テンプレート112Tを出力する。
はテンプレートマッチング処理部、114,115はそ
れぞれ乱気流位置算出部、乱気流強度算出部である。ド
ップラ速度分布111Dとドップラ速度分布テンプレー
ト112Tとの比較処理(テンプレートマッチング、相
互相関処理)をテンプレートマッチング処理部113が
行うと、乱気流位置算出部114,乱気流強度算出部1
15が比較処理結果である相関位置および類似度から乱
気流情報である実空間での後方乱気流の位置および強度
を算出する。
出装置は、例えば図14に示すように、レーザ光線20
3,203’を電磁波送受信部101でビーム走査する
ことによって、航空機の進行方向と交差する空間断面2
02を観測する。電磁波送受信部101は、電磁波であ
る光パルスを大気中へ放射し、大気からの反射光を受信
する。この反射光には反射位置の風速に応じてドップラ
効果が生じる。後方乱気流201,201’のドップラ
速度は空間断面内において渦状をなして観測されること
から、後方乱気流201,201’が観測された場合に
は、速度の向きは渦の中心よりも上と下とで逆向きにな
る。
のレーザ光線203,203’によって観測される速度
分布は図15のようになる。したがって、空間断面20
2全体について観測すると、図13のドップラ速度分布
111Dが得られる。よって、ドップラ速度分布テンプ
レート112Tのように予め設定したテンプレートと、
観測したドップラ速度分布111Dとの比較処理を行う
ことにより、空間断面202内において乱気流が存在す
る位置が強調、すなわち空間断面202内において乱気
流が存在する位置の相関値が積み上がるので、後方乱気
流201,201’が存在する場合には、相関値のピー
クを検出することで後方乱気流を検出することができ
る。
12Tのようなテンプレートを用いた場合には、空間断
面202内の二つの渦の中心、すなわち航空機が通過し
た位置が検出される。最後に、テンプレートマッチング
処理部113の比較処理結果から、乱気流情報である実
空間での後方乱気流201,201’の位置および強度
を乱気流位置算出部114,乱気流強度算出部115が
算出して表示部103に表示する。このとき、実空間で
の乱気流の位置としては例えば観測した空間断面の位置
を、また乱気流の強度としては例えば相関値をそれぞれ
用いる。
および乱気流検出方法は以上のように構成されているの
で、検出の際に前提としている後方乱気流の空間的な対
称性が背景風の影響によって崩れると、検出性能が劣化
してしまうという課題があった。
気流の対称構造が崩れている場合などには、テンプレー
トマッチング処理によって相関値が積み上がりにくくな
るため、正しく検出することが困難になってしまう。
めになされたもので、背景風Cの影響によって対称性が
崩れた場合にも、後方乱気流の検出性能を確保すること
が可能な乱気流検出装置および乱気流検出方法を提供す
ることを目的とする。
度に対する乱気流の相対的な正のドップラ速度成分と負
のドップラ速度成分との空間的近隣性を後方乱気流の特
徴として着目し、背景風の乱れが大きい場合や乱気流の
位置的または背景風に対する相対的な強度(風速)に関
する構造が崩れている場合にも、後方乱気流を正しく検
出することを目的とする。
出装置は、受信した電磁波から大気のドップラ速度分布
を算出するとともに、大気中に生じた背景風のドップラ
速度成分を基準として、ドップラ速度分布を高低2つに
分割して出力する背景風除去手段と、背景風除去手段が
出力したドップラ速度分布を参照し、後方乱気流の検出
範囲としてのフレームを設定するフレーム設定手段と、
フレーム内で高低2つに分割されたドップラ速度分布か
ら後方乱気流のドップラ速度成分を検出する乱気流検出
手段とを備えるようにしたものである。
た電磁波から大気のドップラ速度分布を算出するドップ
ラ速度分布算出部と、ドップラ速度分布から背景風のド
ップラ速度成分を算出する背景風算出部と、背景風のド
ップラ速度成分よりも高いドップラ速度成分と、背景風
のドップラ速度成分よりも低いドップラ速度成分とにド
ップラ速度分布を分割するドップラ速度分割処理部とを
背景風除去手段が備えるようにしたものである。
た電磁波から大気のドップラ速度分布を算出するドップ
ラ速度分布算出部と、ドップラ速度分布から背景風のド
ップラ速度成分を算出する背景風算出部と、後方乱気流
のドップラ速度抽出範囲を推定するとともに、背景風の
ドップラ速度成分を中心としてドップラ速度抽出範囲内
におけるドップラ速度成分をドップラ速度分布から抽出
するドップラ速度抽出処理部を背景風除去手段が備える
ようにしたものである。
情報に応じたドップラ速度抽出範囲をドップラ速度抽出
処理部へ設定する速度基準設定部を背景風除去手段が備
えるようにしたものである。
ラ速度分布をモルフォロジー処理するモルフォロジー処
理部を背景風除去手段が備えるようにしたものである。
から算出したドップラ速度分布を複数格納するドップラ
速度分布格納部と、ドップラ速度分布格納部に格納され
た2以上のドップラ速度分布を合成するドップラ速度分
布合成処理部とを背景風除去手段が備えるようにしたも
のである。
におけるドップラ速度分布の平均値を背景風算出部が算
出して背景風のドップラ速度成分とするようにしたもの
である。
気流の発生していない大気中のドップラ速度分布を背景
風算出部が算出して背景風のドップラ速度成分とするよ
うにしたものである。
ム内で高低2つに分割されたドップラ速度分布から後方
乱気流に関係するドップラ速度成分をカウントする第1
の乱気流成分算出部と、第1の乱気流成分算出部による
カウント結果から後方乱気流の有無を判定する第1の乱
気流判定処理部と、第1の乱気流判定処理部の判定結果
を参照し、フレームから実空間での乱気流位置を乱気流
情報として算出する乱気流位置算出部と、ドップラ速度
分布とフレームと乱気流位置とから乱気流強度を乱気流
情報として算出する乱気流強度算出部とを乱気流検出手
段が備えるようにしたものである。
ム内で高低2つに分割されたドップラ速度成分につい
て、後方乱気流に関係する近隣性を算出する第2の乱気
流成分算出部と、第2の乱気流成分算出部の算出結果か
ら後方乱気流の有無を判定する第2の乱気流判定処理部
と、第2の乱気流判定処理部の判定結果を参照し、フレ
ームから実空間での乱気流位置を乱気流情報として算出
する乱気流位置算出部と、ドップラ速度分布とフレーム
と乱気流位置とから乱気流強度を乱気流情報として算出
する乱気流強度算出部とを乱気流検出手段が備えるよう
にしたものである。
ム内で高低2つに分割されたドップラ速度分布から後方
乱気流に関係するドップラ速度成分をカウントする第1
の乱気流成分算出部と、第1の乱気流成分算出部による
カウント結果から後方乱気流の有無を判定する第1の乱
気流判定処理部とを乱気流検出手段が備えるとともに、
第1の乱気流成分算出部および第1の乱気流判定処理部
に対して並列に、フレーム内で高低2つに分割されたド
ップラ速度成分について、後方乱気流に関係する近隣性
を算出する第2の乱気流成分算出部と、第2の乱気流成
分算出部の算出結果から後方乱気流の有無を判定する第
2の乱気流判定処理部とを乱気流検出手段が備え、第1
の乱気流判定処理部の判定結果と、第2の乱気流判定処
理部の判定結果とを参照して、後方乱気流の有無を判定
する第3の乱気流判定処理部とを乱気流検出手段が備え
るようにしたものである。
に連続する後方乱気流の複数位置または複数強度から変
化率を算出して位置または強度の時間的推移を乱気流検
出手段が予測するとともに、位置または強度の予測結果
を乱気流検出手段が表示するようにしたものである。
情報に応じたフレームサイズを設定するフレーム基準設
定部をフレーム設定手段が備えるようにしたものであ
る。
た電磁波から大気のドップラ速度分布が算出されるとと
もに、大気中に生じた背景風のドップラ速度成分を基準
として、ドップラ速度分布が高低2つに分割されて出力
される背景風除去ステップと、背景風除去ステップで出
力したドップラ速度分布を参照し、後方乱気流の検出範
囲としてのフレームが設定されるフレーム設定ステップ
と、フレーム内のドップラ速度分布から後方乱気流のド
ップラ速度成分が検出される乱気流検出ステップとを備
えるようにしたものである。
説明する。なお、各図において、共通する構成・要素に
は同一符号を付し、重複する説明を省略する。 実施の形態1.後方乱気流の観測は例えば図1のように
行う。図1において、1は電磁波送受信部、51は航空
機が離着陸する滑走路、52は観測領域、53,53’
は観測領域52における後方乱気流である。この図1の
例では、光パルスを送受信するライダによって電磁波送
受信部1を実現している。例えば観測領域52中の複数
の空間断面を電磁波送受信部1でビーム走査することに
よって、観測領域52全体に渡る観測値を得ることがで
きる。以降では、空間の説明において、図1に仮想的に
設定したx,y,z軸を用いて説明を行う。
ライダ1のビームの仰角θと距離rとによって決まるr
−θ極座標系によって表現する方法の他、二次元直交座
標系(x−y座標)で表現する方法などがある。ここで
は後者を用いるものとするが、本願発明は座標系に依存
するものではない。x−y平面内の一空間断面52XY
の概念図を図2に示す。ライダ1で観測した場合に得ら
れるのは、ビーム方向のドップラ速度である。そのた
め、ビーム54,54’で乱気流を観測したときのドッ
プラ速度分布をx−y平面で表わすと例えば図3のよう
になる。
点を表している。乱気流の場合には、背景風と同じドッ
プラ速度成分(図3の●)、背景風よりも小さいドップ
ラ速度成分(図3の×)、背景風よりも大きいドップラ
速度成分(図3の○)に大別される。背景風のドップラ
速度揺らぎがなく乱気流発生直後の場合には、図3に示
すように、背景風よりも大きいドップラ速度成分と小さ
いドップラ速度成分とが対称的に現れる。
流検出装置の構成を示すブロック図である。図4におい
て、1は光パルスを大気中に放射して大気からの反射光
を受信するライダなどの電磁波送受信部、2は電磁波送
受信部1の受信信号Aを信号処理して後方乱気流を検出
する信号処理部、3は信号処理部2で検出した後方乱気
流の情報(乱気流位置、乱気流強度、観測領域など)を
表示する表示部である。
度分布算出部(背景風除去手段)、12は背景風算出部
(背景風除去手段)、13はドップラ速度分割処理部
(背景風除去手段)である。ドップラ速度分布算出部1
1は電磁波送受信部1の受信信号Aから大気のドップラ
速度分布Bを算出し、背景風算出部12はドップラ速度
分布Bから背景風Cを算出する。ドップラ速度分割処理
部13は、背景風C(背景風のドップラ速度成分)を基
準として、背景風Cよりも高いドップラ速度成分と背景
風Cよりも低いドップラ速度成分とにドップラ速度分布
Bを分割し、分割ドップラ速度分布Dを出力する。
流の有無判定範囲としてのフレームEを設定するフレー
ム設定部(フレーム設定手段)、15はフレームE内の
乱気流に関係する速度成分をカウントする第1の乱気流
成分算出部(乱気流検出手段)、16は第1の乱気流成
分算出部15による乱気流成分算出結果Fから乱気流の
有無を判定して乱気流判定結果Gを出力する第1の乱気
流判定処理部(乱気流検出手段)、17はフレームEか
ら実空間での乱気流位置Hを算出する乱気流位置算出部
(乱気流検出手段)、18はドップラ速度分布Bとフレ
ームEと乱気流位置Hとから乱気流強度Iを算出する乱
気流強度算出部(乱気流検出手段)である。
ついて説明する。まず、観測領域中の大気を電磁波送受
信部1が観測すると、ドップラ速度分布算出部11は一
空間断面内のドップラ速度分布Bを電磁波送受信部1の
受信信号Aから算出する。乱気流が存在する場合には、
乱気流の速度分布と背景風の速度分布とが観測される。
は、ドップラ速度分布Bから空間断面内の背景風Cを算
出する。ここで、背景風Cの算出方法としては、例えば
空間断面におけるドップラ速度分布Bの平均値を求めて
背景風Cとする方法や、航空機の飛行前など乱気流が発
生していない大気中で得られた受信信号Aからドップラ
速度分布を算出して背景風Cとする方法が考えられる。
背景風Cを基準として、背景風Cよりも高いドップラ速
度成分と、背景風Cよりも低いドップラ速度成分とにド
ップラ速度分布Bを分割し、分割ドップラ速度分布Dを
出力する。図3に示したように、後方乱気流は背景風C
よりも高いドップラ速度成分と低いドップラ速度成分と
して分割ドップラ速度分布D上に現れ、これらは航空機
の飛行経路付近に集まって存在する。
14は、分割ドップラ速度分布Dを参照して、乱気流の
有無判定範囲としてのフレームEを設定する。一般にフ
レームEの大きさは航空機によって決まるものである
が、例えば考えられる一番小さな範囲をフレームEとし
て設定して以下の処理を行い、次にフレームEの大きさ
を大きくして同様に以下の処理を行い、最適な大きさの
フレームEを採用するようにしても良い。
算出部15は、フレームE内の後方乱気流に関係するド
ップラ速度成分をカウントし、乱気流成分算出結果Fと
して出力する。このカウントの際に、後方乱気流のドッ
プラ速度成分の面積や密度を算出しても良い。後方乱気
流のドップラ速度分布、つまり後方乱気流とみなすこと
のできるドップラ速度範囲は、航空機の機体重量や翼
幅、飛行速度などによって定まるため、予め推定するこ
とができる。第1の乱気流成分算出部15でカウントす
る乱気流に関係するドップラ速度成分は、例えば上記の
後方乱気流の推定ドップラ速度範囲を用いて算出する。
乱気流成分算出結果Fは、第1の乱気流判定処理部16
へ入力される。第1の乱気流判定処理部16は、乱気流
成分算出結果Fを参照し、空間断面内に後方乱気流が存
在するか否かを判定して乱気流判定結果Gを出力する。
この乱気流の有無の判定には、例えば乱気流の規模と観
測諸元とから乱気流成分を推定した値を用いる。また、
背景風Cより高いドップラ速度成分と低いドップラ速度
成分とは略同数存在する、という条件を判定に用いても
良い。後方乱気流の規模は航空機機体の大きさ(翼幅な
ど)で決まり、パルス幅などの観測諸元により乱気流に
関係する成分を推定することができる。
結果Gが示す場合には、乱気流位置算出部17は乱気流
位置Hとして「乱気流無し」の後方乱気流の情報を観測
領域とともに表示部3に表示して、後方乱気流の検出を
終了する。一方、後方乱気流が存在することを乱気流判
定結果Gが示す場合には、乱気流位置算出部17は実空
間での乱気流位置Hを算出し、乱気流強度算出部18
は、ドップラ速度分布Bから乱気流強度Iを算出し、後
方乱気流の情報として乱気流強度Iと乱気流位置Hとを
観測領域とともに表示部3に表示して、後方乱気流の検
出を終了する。
の影響を受けて対称性が崩れる。従来の乱気流検出装置
では、乱気流の空間的な対称性を仮定していたため、対
称性が崩れた場合に検出性能が劣化してしまう課題があ
った。ところが、図4のように乱気流検出装置を構成す
ることで、空間的な対称性ではなく、ドップラ速度成分
の空間的近隣性によって後方乱気流を検出できるように
なり、対称性が崩れた場合にも検出性能を確保すること
ができる。
も、乱気流位置Hの予測結果や乱気流強度Iの減衰など
の過渡的な乱気流の情報を表示部3へ表示しても良い。
これらは、例えば乱気流位置算出部17または乱気流強
度算出部18が時間的に連続する複数の乱気流位置Hま
たは複数の乱気流強度Iから乱気流位置Hの変化率また
は乱気流強度Iの変化率を算出し、そこから乱気流位置
Hの推移や乱気流強度Iの減衰を予測する方法などが考
えられる。また、航空機によって乱気流強度Iを予め推
定できることから、推定値との差(変化)によって減衰
などを予測することもできる。このようにすることで、
検出した後方乱気流をさらに的確に把握できるようにな
る。
ば、大気のドップラ速度分布Bを受信信号Aから算出す
るドップラ速度分布算出部11と、ドップラ速度分布B
から背景風Cを算出する背景風算出部12と、背景風C
よりも高い速度成分と、背景風Cよりも低い速度成分と
にドップラ速度分布Bを分割した分割ドップラ速度分布
Dを出力するドップラ速度分割処理部13と、乱気流の
検出範囲としてフレームEを設定するフレーム設定部1
4と、フレームE内の乱気流に関係する速度成分をカウ
ントする第1の乱気流成分算出部15と、第1の乱気流
成分算出部15による乱気流成分算出結果Fから乱気流
の有無を判定して乱気流判定結果Gを出力する第1の乱
気流判定処理部16と、フレームEから実空間での乱気
流位置Hを算出する乱気流位置算出部17と、ドップラ
速度分布BとフレームEと乱気流位置Hとから乱気流強
度Iを算出する乱気流強度算出部18とから信号処理部
2を構成するようにしたので、背景風の影響によって対
称性が崩れた場合にも、後方乱気流の検出性能を確保で
きるという効果が得られる。
面におけるドップラ速度分布Bの平均値を背景風算出部
12が算出して背景風Cの速度とするようにしたので、
背景風Cの速度を容易に求めることができるという効果
が得られる。
機の飛行前など乱気流が発生していない空間断面内で背
景風算出部12がドップラ速度分布を算出して背景風C
の速度とするようにしたので、背景風Cの速度を容易に
求めることができるという効果が得られる。
流位置算出部17は、時間的に連続する複数の乱気流位
置Hから乱気流位置Hの変化率を算出して、乱気流位置
Hの推移を予測するとともに、乱気流位置Hの予測結果
を表示部3に表示するようにしたので、検出した後方乱
気流をさらに的確に把握できるという効果が得られる。
流強度算出部18は、時間的に連続する複数の乱気流強
度Iから乱気流強度Iの変化率を算出し、乱気流強度I
の減衰を予測するとともに、乱気流強度Iの予測結果を
表示部3に表示するようにしたので、検出した後方乱気
流をさらに的確に把握できるという効果が得られる。
態2による乱気流検出装置の構成を示すブロック図であ
る。図5において、19,20はそれぞれ第2の乱気流
成分算出部(乱気流検出手段)、第2の乱気流判定処理
部(乱気流検出手段)である。これら第2の乱気流成分
算出部19および第2の乱気流判定処理部20は、第1
の乱気流成分算出部15および第1の乱気流判定処理部
16と機能的にほぼ同様であるが、実施の形態1と以下
の点で異なっている。
ついて説明する。ただし、図1と同様の動作については
説明を省略する。フレーム設定部14からフレームEを
設定された第2の乱気流成分算出部19は、フレームE
内において背景風Cを基準として高低に分割された2つ
のドップラ速度成分について、乱気流に関係する近隣性
を算出する。例えば近隣性としては、連結成分、重な
り、近傍数サンプル以内の数などが考えられる。後方乱
気流は、背景風Cに対して高いドップラ速度成分と低い
ドップラ速度成分とが近隣して存在する。そこで、それ
らの近隣性について調べることで、乱気流の有無を判定
することができる。
気流成分算出部19による乱気流成分算出結果Jから乱
気流の存在を判定し、乱気流強度算出部18または表示
部3へ乱気流判定結果Kとして出力する。ここでの判定
方法としては、例えば背景風に対する相対速度が高い成
分と低い成分とが所定の基準を満たす近隣性があるかど
うか判定する方法などが考えられる。
においても、乱気流のドップラ速度成分の近隣性によっ
て検出しているので、背景風が乱れて乱気流の対称構造
が崩れている場合や、ドップラ速度成分が弱まっている
場合にも、乱気流を適切に検出することができる。
ば、フレーム設定部14からフレームEが設定される
と、フレームE内において背景風Cを基準として分割さ
れた高低2つのドップラ速度成分について、乱気流に関
係する近隣性を算出して乱気流成分算出結果Jを出力す
る第2の乱気流成分算出部19と、乱気流成分算出結果
Jから乱気流の存在を判定し、乱気流判定結果Kを出力
する第2の乱気流判定処理部20とを備えるようにした
ので、背景風の影響によって対称性が崩れた場合にも、
後方乱気流の検出性能を確保できるという効果が得られ
る。
の形態2の構成とを合せ持った乱気流検出装置を構成し
ても良い。
流検出装置の構成を示すブロック図である。図6におい
て、21は第3の乱気流判定処理部(乱気流検出手段)
である。図6の乱気流検出装置は、第1の乱気流成分算
出部15および第1の乱気流判定処理部16と、第2の
乱気流成分算出部19および第2の乱気流判定処理部2
0とを並列に備えており、第3の乱気流判定処理部21
は、第1の乱気流判定処理部16の後方乱気流判定結果
Gと第2の乱気流判定処理部20の後方乱気流判定結果
Kとを受け、後方乱気流の有無を総合的に判定して後方
乱気流判定結果Lを出力するものである。
乱気流に関係するドップラ速度成分の数と(第1の乱気
流成分算出部15および第1の乱気流判定処理部1
6)、乱気流に関係するドップラ速度成分の近隣性(第
2の乱気流成分算出部19および第2の乱気流判定処理
部20)との双方によって乱気流の判定を行っているの
で、背景風によって対称性が崩れた場合にも、より確度
の高い乱気流有無判定を行うことができる。
ば、第1の乱気流成分算出部15および第1の乱気流判
定処理部16と、第2の乱気流成分算出部19および第
2の乱気流判定処理部20と、第1の乱気流判定処理部
16の後方乱気流判定結果Gと第2の乱気流判定処理部
20の後方乱気流判定結果Kとを受けて、後方乱気流の
有無を総合的に判定して後方乱気流判定結果Lを出力す
る第3の乱気流判定処理部21とをフレーム設定部14
と乱気流位置算出部17との間に備えるようにしたの
で、背景風によって対称性が崩れた場合にも、より確度
の高い乱気流有無判定を行うことができるという効果が
得られる。
分布をドップラ速度抽出範囲として予め推定しておき、
背景風Cを基準としたドップラ速度抽出範囲内に収まる
ドップラ速度成分を抽出するようにしても良い。
流検出装置の構成を示すブロック図である。図7におい
て、22はドップラ速度抽出処理部(背景風除去手段)
である。実施の形態1のドップラ速度分割処理部13は
基準値である背景風Cとの高低によってドップラ速度分
布Bを分割していたが、この実施の形態4のドップラ速
度抽出処理部22は背景風Cを基準とした所定のドップ
ラ速度抽出範囲のドップラ速度のみを抽出し、抽出ドッ
プラ速度分布Mとしてフレーム設定部14へ出力する。
度分布は予め推定することができる。そこで、背景風C
を基準として、ドップラ速度抽出範囲内のドップラ速度
分布のみをドップラ速度抽出処理部22で抽出すること
によって、背景風の速度揺らぎや雑音などと弁別するこ
とができる。
ば、後方乱気流のドップラ速度抽出範囲を予め推定する
とともに、背景風Cを中心としたドップラ速度抽出範囲
内におけるドップラ速度成分のみを抽出して抽出ドップ
ラ速度分布Mをフレーム設定部14へ出力するドップラ
速度抽出処理部22を備えるようにしたので、背景風の
速度揺らぎや雑音などと弁別して後方乱気流を検出でき
るという効果が得られる。
プラ速度抽出範囲を航空機毎に設定するようにしても良
い。
流検出装置の構成を示すブロック図である。図8におい
て、23は速度基準設定部(背景風除去手段)である。
速度基準設定部23は、航空機情報に応じてその後方乱
気流の速度分布を算出して、実施の形態4で示したドッ
プラ速度抽出処理部22へ抽出すべきドップラ速度抽出
範囲Nを設定するものである。
機体によって決まるが、飛行する航空機情報が予め入手
できる場合には、速度基準設定部23に航空機情報を記
憶させ、その航空機に特化した速度分布(強度)情報に
よって検出を行った方が確度のより高い検出ができる。
ば、予め記憶した航空機情報に応じてその後方乱気流の
ドップラ速度分布を算出するとともに、抽出すべきドッ
プラ速度抽出範囲Nをドップラ速度抽出処理部22に対
して設定する速度基準設定部23を備えるようにしたの
で、航空機に特化した速度分布(強度)情報によって後
方乱気流を検出できるようになり、より確度の高い検出
ができるという効果が得られる。
大きさ(フレームサイズ)に反映する構成を実施の形態
1〜5の乱気流検出装置に追加しても良い。
流検出装置の構成を示すブロック図である。図9におい
て、24はフレーム基準設定部(フレーム設定手段)で
ある。フレーム基準設定部24は、航空機情報によって
その後方乱気流の空間的な広がりを算出し、この空間的
な広がりにしたがって、フレームサイズOをフレーム設
定部14に設定する。
機体によって決定されるが、飛行する航空機情報が予め
入手できる場合には、その航空機に特化した速度分布
(強度)情報により検出を行った方が確度のより高い検
出ができる。また、フレームサイズOを調整する時間的
・計算量的な負担を軽減することができる。
ば、航空機情報によってその後方乱気流の空間的な広が
りを算出し、この空間的な広がりにしたがってフレーム
サイズOをフレーム設定部14に設定するフレーム基準
設定部24を備えるようにしたので、その航空機に特化
したドップラ速度分布(強度)情報にしたがって確度の
より高い検出ができ、フレームサイズOを調整する時間
的・計算量的な負担を軽減できるという効果が得られ
る。
ために、モルフォロジー処理をドップラ速度分布に行な
う構成を実施の形態1〜6の乱気流検出装置に追加して
も良い。
気流検出装置の構成を示すブロック図である。図10に
おいて、25はモルフォロジー処理部(背景風除去手
段)であり、ドップラ速度分布B,D,Mにモルフォロ
ジー処理を施してモルフォロジー処理ドップラ分布Pを
出力する。
Bや、背景風Cによって分割または抽出した分割ドップ
ラ速度分布D,抽出ドップラ速度分布Mは、観測諸元ま
たは欠測などにより空間的な間隔が空いており、乱気流
に関係するドップラ速度成分の数も限られている。
に膨張させるようなモルフォロジー処理をドップラ速度
分布D,Mに対してモルフォロジー処理部25で行うこ
とにより、近隣性が増し、乱気流の判定が容易になる効
果がある。また、ドップラ速度成分を空間的に収縮させ
るようなモルフォロジー処理をドップラ速度分布B,
D,Mにモルフォロジー処理部25で行うと、突発的な
ノイズなどを除去することができ、乱気流の判定が容易
になる効果がある。
は、例えば、膨張処理と収縮処理とを任意の順序で、ま
た任意の組み合わせとする方法が考えられる。
ば、ドップラ速度成分を空間的に膨張・収縮させるモル
フォロジーによってドップラ速度分布B,D,Mを処理
してモルフォロジー処理ドップラ分布Pを出力するモル
フォロジー処理部25を備えるようにしたので、近隣性
の増加や突発的ノイズ除去が可能になり、乱気流の判定
が容易になるという効果が得られる。
在の観測で得られた最新のドップラ速度分布だけから後
方乱気流の検出を行なっていたが、以前の観測で得られ
た過去のドップラ速度分布を格納しておき、最新のドッ
プラ速度分布と過去のドップラ速度分布とを合成し後方
乱気流検出に用いることもできる。
気流検出装置の構成を示すブロック図である。図11に
おいて、26はドップラ速度分布格納部(背景風除去手
段)、27はドップラ速度分布合成処理部(背景風除去
手段)である。
速度分布算出部11から得られた最新のドップラ速度分
布B1と過去のドップラ速度分布B2とを格納するもの
である。またドップラ速度分布合成処理部27は、ドッ
プラ速度分布格納部26に格納された2以上のドップラ
速度分布B1,B2を所定の方法により合成し、合成ド
ップラ速度分布Qを生成する。
法としては、例えば空間的に同一なドップラ速度分布B
1,B2どうしを合成する方法や、時間的に同一なドッ
プラ速度分布B1,B2どうしを合成する方法、ドップ
ラ速度分布B1,B2どうしの相関や差分によって相関
値が最大、または差分値が最小となるような位置で合成
する方法などが考えられる。
るノイズ成分は、ランダムなものと考えることができ、
過去のドップラ速度分布B2を合成することで、ノイズ
成分が打ち消し合い、抑圧される効果がある。そのた
め、以降の判定処理が容易になる効果がある。
る)ので、時間間隔が離れたドップラ速度分布B1,B
2を合成した場合、乱気流の速度成分も打ち消し合うこ
とがある。そのような場合には、例えば各ドップラ速度
分布B1,B2どうしの相関や差分により調整すること
が考えられる。
ば、ドップラ速度分布算出部11から得られた最新のド
ップラ速度分布B1を過去のドップラ速度分布B2とと
もに格納するドップラ速度分布格納部26と、ドップラ
速度分布格納部26に格納された最新のドップラ速度分
布B1と2以上の過去のドップラ速度分布B2とを合成
して合成ドップラ速度分布Qを背景風算出部12へ出力
するドップラ速度分布合成処理部27とを備えるように
したので、ドップラ速度分布B1内のノイズ成分が打ち
消し合って抑圧され、後方乱気流の判定処理を容易に行
なうことができるという効果が得られる。
した電磁波から大気のドップラ速度分布を算出するとと
もに、大気中に生じた背景風のドップラ速度成分を基準
として、ドップラ速度分布を高低2つに分割して出力す
る背景風除去手段と、背景風除去手段が出力したドップ
ラ速度分布を参照し、後方乱気流の検出範囲としてのフ
レームを設定するフレーム設定手段と、フレーム内で高
低2つに分割されたドップラ速度分布から後方乱気流の
ドップラ速度成分を検出する乱気流検出手段とを備える
ようにしたので、背景風の影響によって対称性が崩れた
場合にも、後方乱気流の検出性能を確保できるという効
果が得られる。
気のドップラ速度分布を算出するドップラ速度分布算出
部と、ドップラ速度分布から背景風のドップラ速度成分
を算出する背景風算出部と、背景風のドップラ速度成分
よりも高いドップラ速度成分と、背景風のドップラ速度
成分よりも低いドップラ速度成分とにドップラ速度分布
を分割するドップラ速度分割処理部とを背景風除去手段
が備えるようにしたので、背景風の影響によって対称性
が崩れた場合にも、後方乱気流の検出性能を確保できる
という効果が得られる。
気のドップラ速度分布を算出するドップラ速度分布算出
部と、ドップラ速度分布から背景風のドップラ速度成分
を算出する背景風算出部と、後方乱気流のドップラ速度
抽出範囲を推定するとともに、背景風のドップラ速度成
分を中心としてドップラ速度抽出範囲内におけるドップ
ラ速度成分をドップラ速度分布から抽出するドップラ速
度抽出処理部を背景風除去手段が備えるようにしたの
で、背景風の速度揺らぎや雑音などと弁別して後方乱気
流を検出できるという効果が得られる。
ップラ速度抽出範囲をドップラ速度抽出処理部へ設定す
る速度基準設定部を背景風除去手段が備えるようにした
ので、航空機に特化して後方乱気流を検出できるように
なり、より確度の高い検出ができるという効果が得られ
る。
ルフォロジー処理するモルフォロジー処理部を背景風除
去手段が備えるようにしたので、近隣性の増加や突発的
ノイズ除去が可能になり、後方乱気流の検出が容易にな
るという効果が得られる。
ップラ速度分布を複数格納するドップラ速度分布格納部
と、ドップラ速度分布格納部に格納された2以上のドッ
プラ速度分布を合成するドップラ速度分布合成処理部と
を背景風除去手段が備えるようにしたので、ドップラ速
度分布内のノイズ成分が打ち消し合って抑圧され、後方
乱気流の検出を容易に行なうことができるという効果が
得られる。
ラ速度分布の平均値を背景風算出部が算出して背景風の
ドップラ速度成分とするようにしたので、背景風のドッ
プラ速度成分を容易に算出できるという効果が得られ
る。
いない大気中のドップラ速度分布を背景風算出部が算出
して背景風のドップラ速度成分とするようにしたので、
背景風のドップラ速度成分を容易に算出できるという効
果が得られる。
に分割されたドップラ速度分布から後方乱気流に関係す
るドップラ速度成分をカウントする第1の乱気流成分算
出部と、第1の乱気流成分算出部によるカウント結果か
ら後方乱気流の有無を判定する第1の乱気流判定処理部
と、第1の乱気流判定処理部の判定結果を参照し、フレ
ームから実空間での乱気流位置を乱気流情報として算出
する乱気流位置算出部と、ドップラ速度分布とフレーム
と乱気流位置とから乱気流強度を乱気流情報として算出
する乱気流強度算出部とを乱気流検出手段が備えるよう
にしたので、背景風の影響によって対称性が崩れた場合
にも、後方乱気流の検出性能を確保できるという効果が
得られる。
に分割されたドップラ速度成分について、後方乱気流に
関係する近隣性を算出する第2の乱気流成分算出部と、
第2の乱気流成分算出部の算出結果から後方乱気流の有
無を判定する第2の乱気流判定処理部と、第2の乱気流
判定処理部の判定結果を参照し、フレームから実空間で
の乱気流位置を乱気流情報として算出する乱気流位置算
出部と、ドップラ速度分布とフレームと乱気流位置とか
ら乱気流強度を乱気流情報として算出する乱気流強度算
出部とを乱気流検出手段が備えるようにしたので、背景
風の影響によって対称性が崩れた場合にも、後方乱気流
の検出性能を確保できるという効果が得られる。
に分割されたドップラ速度分布から後方乱気流に関係す
るドップラ速度成分をカウントする第1の乱気流成分算
出部と、第1の乱気流成分算出部によるカウント結果か
ら後方乱気流の有無を判定する第1の乱気流判定処理部
とを乱気流検出手段が備えるとともに、第1の乱気流成
分算出部および第1の乱気流判定処理部に対して並列
に、フレーム内で高低2つに分割されたドップラ速度成
分について、後方乱気流に関係する近隣性を算出する第
2の乱気流成分算出部と、第2の乱気流成分算出部の算
出結果から後方乱気流の有無を判定する第2の乱気流判
定処理部とを乱気流検出手段が備え、第1の乱気流判定
処理部の判定結果と、第2の乱気流判定処理部の判定結
果とを参照して、後方乱気流の有無を判定する第3の乱
気流判定処理部とを乱気流検出手段が備えるようにした
ので、背景風によって対称性が崩れた場合にも、より確
度の高い乱気流検出を行うことができるという効果が得
られる。
乱気流の複数位置または複数強度から変化率を算出して
位置または強度の時間的推移を乱気流検出手段が予測す
るとともに、位置または強度の予測結果を乱気流検出手
段が表示するようにしたので、検出した後方乱気流をさ
らに的確に把握できるという効果が得られる。
レームサイズを設定するフレーム基準設定部をフレーム
設定手段が備えるようにしたので、航空機に特化したド
ップラ速度分布情報にしたがって確度のより高い検出が
でき、フレームサイズを調整する時間的・計算量的な負
担を軽減できるという効果が得られる。
気のドップラ速度分布が算出されるとともに、大気中に
生じた背景風のドップラ速度成分を基準として、ドップ
ラ速度分布が高低2つに分割されて出力される背景風除
去ステップと、背景風除去ステップで出力したドップラ
速度分布を参照し、後方乱気流の検出範囲としてのフレ
ームが設定されるフレーム設定ステップと、フレーム内
のドップラ速度分布から後方乱気流のドップラ速度成分
が検出される乱気流検出ステップとを備えるようにした
ので、背景風の影響によって対称性が崩れた場合にも、
後方乱気流の検出性能を確保できるという効果が得られ
る。
念的に示す図である。
けるドップラ速度分布の一例を示す図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
装置の構成を示すブロック図である。
装置の構成を示すブロック図である。
図である。
ク図である。
ーム走査によって観測する様子を示す図である。
れる速度分布を示す図である。
表示部、11 ドップラ速度分布算出部(背景風除去手
段)、12 背景風算出部(背景風除去手段)、13
ドップラ速度分割処理部(背景風除去手段)、14 フ
レーム設定部(フレーム設定手段)、15 第1の乱気
流成分算出部(乱気流検出手段)、16第1の乱気流判
定処理部(乱気流検出手段)、17 乱気流位置算出部
(乱気流検出手段)、18 乱気流強度算出部(乱気流
検出手段)、19 第2の乱気流成分算出部(乱気流検
出手段)、20 第2の乱気流判定処理部(乱気流検出
手段)、21 第3の乱気流判定処理部(乱気流検出手
段)、22 ドップラ速度抽出処理部(背景風除去手
段)、23 速度基準設定部(背景風除去手段)、24
フレーム基準設定部(フレーム設定手段)、25 モ
ルフォロジー処理部(背景風除去手段)、26 ドップ
ラ速度分布格納部(背景風除去手段)、27ドップラ速
度分布合成処理部(背景風除去手段)、51 滑走路、
52 観測領域、52XY 空間断面、53,53’
後方乱気流、54,54’ ビーム、A 受信信号、B
ドップラ速度分布、B1 最新のドップラ速度分布、
B2過去のドップラ速度分布、C 背景風(背景風のド
ップラ速度)、D 分割ドップラ速度分布、E フレー
ム、F 乱気流成分算出結果、G 乱気流判定結果、H
乱気流位置、I 乱気流強度、J 乱気流成分算出結
果、K 乱気流判定結果、L 乱気流判定結果、M 抽
出ドップラ速度分布、N ドップラ速度抽出範囲、O
フレームサイズ、P モルフォロジー処理ドップラ速度
分布、Q 合成ドップラ分布。
Claims (14)
- 【請求項1】 大気中に対する電磁波の送受信によっ
て、飛行する航空機後方に発生する後方乱気流を検出
し、検出した上記後方乱気流に関する乱気流情報を表示
する乱気流検出装置において、 受信した上記電磁波から上記大気のドップラ速度分布を
算出するとともに、上記大気中に生じた背景風のドップ
ラ速度成分を基準として、上記ドップラ速度分布を高低
2つに分割して出力する背景風除去手段と、 上記背景風除去手段が出力した上記ドップラ速度分布を
参照し、上記後方乱気流の検出範囲としてのフレームを
設定するフレーム設定手段と、 上記フレーム内で高低2つに分割された上記ドップラ速
度分布から上記後方乱気流のドップラ速度成分を検出す
る乱気流検出手段とを備えることを特徴とする乱気流検
出装置。 - 【請求項2】 背景風除去手段は、 受信した電磁波から大気のドップラ速度分布を算出する
ドップラ速度分布算出部と、 上記ドップラ速度分布から背景風のドップラ速度成分を
算出する背景風算出部と、 上記背景風のドップラ速度成分よりも高いドップラ速度
成分と、上記背景風のドップラ速度成分よりも低いドッ
プラ速度成分とに上記ドップラ速度分布を分割するドッ
プラ速度分割処理部とを備えることを特徴とする請求項
1記載の乱気流検出装置。 - 【請求項3】 背景風除去手段は、 受信した電磁波から大気のドップラ速度分布を算出する
ドップラ速度分布算出部と、 上記ドップラ速度分布から背景風のドップラ速度成分を
算出する背景風算出部と、 後方乱気流のドップラ速度抽出範囲を推定するととも
に、上記背景風のドップラ速度成分を中心として上記ド
ップラ速度抽出範囲内におけるドップラ速度成分を上記
ドップラ速度分布から抽出するドップラ速度抽出処理部
を備えることを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装
置。 - 【請求項4】 背景風除去手段は、 航空機情報に応じたドップラ速度抽出範囲をドップラ速
度抽出処理部へ設定する速度基準設定部を備えることを
特徴とする請求項3記載の乱気流検出装置。 - 【請求項5】 背景風除去手段は、 ドップラ速度分布をモルフォロジー処理するモルフォロ
ジー処理部を備えることを特徴とする請求項1記載の乱
気流検出装置。 - 【請求項6】 背景風除去手段は、 電磁波から算出したドップラ速度分布を複数格納するド
ップラ速度分布格納部と、 上記ドップラ速度分布格納部に格納された2以上の上記
ドップラ速度分布を合成するドップラ速度分布合成処理
部とを備えることを特徴とする請求項1記載の乱気流検
出装置。 - 【請求項7】 背景風算出部は、 大気中におけるドップラ速度分布の平均値を算出して背
景風のドップラ速度成分とすることを特徴とする請求項
2または請求項3記載の乱気流検出装置。 - 【請求項8】 背景風算出部は、 後方乱気流の発生していない大気中のドップラ速度分布
を算出して背景風のドップラ速度成分とすることを特徴
とする請求項2または請求項3記載の乱気流検出装置。 - 【請求項9】 乱気流検出手段は、 フレーム内で高低2つに分割されたドップラ速度分布か
ら後方乱気流に関係するドップラ速度成分をカウントす
る第1の乱気流成分算出部と、 上記第1の乱気流成分算出部によるカウント結果から上
記後方乱気流の有無を判定する第1の乱気流判定処理部
と、 上記第1の乱気流判定処理部の判定結果を参照し、上記
フレームから実空間での上記乱気流位置を乱気流情報と
して算出する乱気流位置算出部と、 上記ドップラ速度分布と上記フレームと上記乱気流位置
とから乱気流強度を上記乱気流情報として算出する乱気
流強度算出部とを備えることを特徴とする請求項1記載
の乱気流検出装置。 - 【請求項10】 乱気流検出手段は、 フレーム内で高低2つに分割されたドップラ速度成分に
ついて、後方乱気流に関係する近隣性を算出する第2の
乱気流成分算出部と、 上記第2の乱気流成分算出部の算出結果から上記後方乱
気流の有無を判定する第2の乱気流判定処理部と、 上記第2の乱気流判定処理部の判定結果を参照し、上記
フレームから実空間での上記乱気流位置を乱気流情報と
して算出する乱気流位置算出部と、 上記ドップラ速度分布と上記フレームと上記乱気流位置
とから乱気流強度を上記乱気流情報として算出する乱気
流強度算出部とを備えることを特徴とする請求項1記載
の乱気流検出装置。 - 【請求項11】 乱気流検出手段は、 フレーム内で高低2つに分割されたドップラ速度分布か
ら後方乱気流に関係するドップラ速度成分をカウントす
る第1の乱気流成分算出部と、上記第1の乱気流成分算
出部によるカウント結果から上記後方乱気流の有無を判
定する第1の乱気流判定処理部とを備えるとともに、 上記第1の乱気流成分算出部および上記第1の乱気流判
定処理部に対して並列に、上記フレーム内で高低2つに
分割された上記ドップラ速度成分について、上記後方乱
気流に関係する近隣性を算出する第2の乱気流成分算出
部と、上記第2の乱気流成分算出部の算出結果から上記
後方乱気流の有無を判定する第2の乱気流判定処理部と
を備え、 上記第1の乱気流判定処理部の判定結果と、上記第2の
乱気流判定処理部の判定結果とを参照して、上記後方乱
気流の有無を判定する第3の乱気流判定処理部とを備え
ることを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。 - 【請求項12】 乱気流検出手段は、 時間的に連続する後方乱気流の複数位置または複数強度
から変化率を算出して上記位置または上記強度の時間的
推移を予測するとともに、上記位置または上記強度の予
測結果を表示することを特徴とする請求項1記載の乱気
流検出装置。 - 【請求項13】 フレーム設定手段は、 航空機情報に応じたフレームサイズを設定するフレーム
基準設定部を備えることを特徴とする請求項1記載の乱
気流検出装置。 - 【請求項14】 大気中に対する電磁波の送受信によっ
て、飛行する航空機後方に発生する後方乱気流を検出
し、検出した上記後方乱気流に関する乱気流情報を表示
する乱気流検出方法において、 受信した上記電磁波から上記大気のドップラ速度分布が
算出されるとともに、上記大気中に生じた背景風のドッ
プラ速度成分を基準として、上記ドップラ速度分布が高
低2つに分割されて出力される背景風除去ステップと、 上記背景風除去ステップで出力した上記ドップラ速度分
布を参照し、上記後方乱気流の検出範囲としてのフレー
ムが設定されるフレーム設定ステップと、 上記フレーム内の上記ドップラ速度分布から上記後方乱
気流のドップラ速度成分が検出される乱気流検出ステッ
プとを備えることを特徴とする乱気流検出方法。
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