JP3633499B2 - 後方乱気流検出装置および後方乱気流検出方法 - Google Patents

後方乱気流検出装置および後方乱気流検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、航空機通過時に、航空機の両翼端を中心として、航空機の後方に発生する乱気流(後方乱気流)を検出する後方乱気流検出装置及び後方乱気流検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、航空機を離着陸させる空港においては、空港上空を飛行した航空機の後方に発生する後方乱気流を検出し、この後方乱気流の消滅、あるいはその影響が弱まるのを待って後続の航空機を離着陸させるようにしている。この後方乱気流は、図23に示すように、航空機の飛行に伴い航空機の両翼端を中心として航空機の後方に発生する二組の渦状の乱気流である。
【0003】
このため、航空機の離着陸において、後方乱気流を適切に捉えることは、飛行計画の効率化や、後続機の安全を確保する上で重要である。
【0004】
そして、後方乱気流を検出するものとして、例えば、特開2000−310680号公報「後方乱気流検出装置および後方乱気流検出方法」に示されている後方乱気流検出装置の基本構成を図24に示す。
【0005】
従来の後方乱気流検出装置は、図25に示すように、ライダ装置1が航空機の側面に向けられることにより、大気中における航空機の進行方向に直交する断面(以下、これを空間断面と呼ぶ)を観測し、当該観測結果に基づいて航空機の通過によって生じた後方乱気流の位置及び強度を検出するようになされている。
【0006】
すなわち、後方乱気流検出装置において、ライダ装置1は、大気中に電磁波である光パルスを所定角度の範囲内で垂直方向に発射した後、その大気からの反射光を受信し、当該受信した反射光を一空間断面の受信信号100として信号処理部2へ送出する。
【0007】
実際上、ライダ装置1が受信した反射光には、当該反射光の反射位置における風速に応じてドップラ効果が生じている。そして、後方乱気流のドップラ速度は、図25に示すように、空間断面内において渦状をなしており、後方乱気流が観測された場合には、その速度の向きは、渦の中心よりも上と下とで逆向きになる。
【0008】
すなわち、視線方向を正とした場合の、図25に示すようなレーザ光線L1とレーザ光線L2とによって観測されるドップラ速度の速度分布は、図26のようになり、この速度分布が受信信号100として空間断面速度分布算出部4に送出されている。
【0009】
そして、信号処理部2は、ライダ装置1からの受信信号100に基づいて後方乱気流検出のための信号処理を行なうようになされており、まず、受取った受信信号100を空間断面速度分布算出部4に送出する。
【0010】
次いで、空間断面速度分布算出部4は、受取った受信信号100に基づいて、後方乱気流に特有な空間断面速度分布101を生成し、これを乱気流二次元特徴比較処理部5に送出する。
【0011】
この乱気流二次元特徴比較処理部5は、後方乱気流特有の空間断面速度分布テンプレート102を出力する空間断面速度分布テンプレート出力部6、観測によって得た大気の空間断面速度分布101と空間断面速度分布テンプレート102とのマッチング処理を行う空間断面速度分布マッチング処理部7とを備えている。
【0012】
すなわち、乱気流二次元特徴比較処理部5の空間断面速度分布マッチング処理部7は、空間断面速度分布演算部4からの空間断面速度分布101を受取ると、当該空間断面速度分布101と空間断面速度分布テンプレート出力部6からの空間断面速度分布テンプレートとをテンプレートマッチング(相互相関)処理することにより、空間断面内における乱気流が存在する位置が強調、すなわち、空間断面内における後方乱気流が存在する位置に対応する積分値が積み上がり、実際に後方乱気流が存在する場合には、それを検出することができる。
【0013】
従って、空間断面速度分布マッチング処理部7は、空間断面速度分布テンプレート102のようなテンプレートを用いた場合には、空間断面内の二つの渦の中心、すなわち、航空機が通過した位置を検出することができる。
【0014】
続いて、乱気流位置・強度算出部8は、マッチング処理結果である相関位置および類似度103から、実空間での後方乱気流の位置及び強度を算出し、当該算出結果104を表示部3に表示する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の後方乱気流検出装置では、以上のような原理によって乱気流を検出しているので、受信信号100のS/N比が低い場合や、突発的な雑音が観測された場合には、本来の後方乱気流の位置に積分値が積み上がらないため、後方乱気流が検出されなかったり、雑音部分において積分値が極大になるため、後方乱気流の誤警報が発生しやすいという課題があった。
【0016】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、後方乱気流の検出による誤警報を抑止し、かつ、後方乱気流の空間分布が把握できる後方乱気流検出装置および後方乱気流検出方法を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る後方乱気流検出装置は、大気中に電磁波を発射し、上記大気からの反射波を受信する電磁波送受信装置と、上記電磁波送受信装置が受信した反射波に基づいて、上記大気の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出部と、上記空間断面速度分布算出部が算出した上記速度分布を格納する空間断面速度分布格納手段と、上記空間断面速度分布算出部が算出した速度分布から、後方乱気流特有の特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出部と、上記乱気流二次元特徴抽出部が抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴情報の空間的又は時間的連続性に基づいて上記後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較部と、上記乱気流二次元特徴抽出部が抽出した上記後方乱気流の特徴情報に応じた箇所に基づいて、上記後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出部と、上記乱気流位置算出部が算出した乱気流位置及び上記空間断面速度分布格納手段に格納された上記速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出部とを備えることを特徴とするものである。
【0018】
また、上記乱気流二次元特徴抽出部は、上記空間断面速度分布算出部が算出した速度分布のうち、上記後方乱気流に特有な特徴情報として、特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部と、上記特徴点を格納する格納手段とを備えることを特徴とするものである。
【0019】
また、上記乱気流特徴点抽出部は、上記速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出することを特徴とするものである。
【0020】
また、上記乱気流特徴点抽出部は、上記速度分布の極大点及び極小点に基づいて当該極大点と極小点との中心点を算出し、当該算出した中心点を特徴点として抽出することを特徴とするものである。
【0021】
また、上記乱気流三次元特徴比較部は、乱気流の特徴情報の時間的又は空間的連続性として、直線性又は曲線性を検出することを特徴とするものである。
【0022】
また、上記乱気流三次元特徴比較部は、上記特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列部と、上記第1の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、上記特徴点を上記第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次元特徴配列部と、上記第2の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理部と、上記第1の直線曲線検出処理部及び上記第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部とを備えることを特徴とするものである。
【0023】
また、上記乱気流三次元特徴比較部は、上記特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列部と、上記二次元特徴三次元配列部による上記特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線性検出処理部とを備えることを特徴とするものである。
【0024】
また、上記乱気流二次元特徴抽出部は、上記乱気流特徴点抽出部が抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する上記速度分布内のラインを抽出し、当該抽出したラインを上記格納手段に格納するライン抽出部を備えることを特徴とするものである。
【0025】
また、上記ライン抽出部は、上記速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出することを特徴とするものである。
【0026】
また、上記乱気流三次元特徴比較部は、上記特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列部と、上記乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、上記ライン抽出部が抽出するラインのうち、上記第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列部と、上記ライン配列部によって配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出部と、上記第1の直線曲線検出処理部及び上記第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部とを備えることを特徴とするものである。
【0027】
また、上記電磁波送受信装置は、上記後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ、所定時間ごとに観測するとともに、上記乱気流位置算出部からの乱気流位置、及び上記乱気流強度算出部からの乱気流の強度を格納する乱気流情報格納部と、上記乱気流情報格納部が格納した上記乱気流位置及び上記強度の時間的変化を上記電磁波送受信装置の観測時間によって算出する乱気流空間変化算出部とを備えることを特徴とするものである。
【0028】
また、この発明に係る後方乱気流検出方法は、大気中に電磁波を発射し、上記大気からの反射波を受信する電磁波送受信ステップSTと、上記反射波に基づいて、上記大気の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出ステップSTと、算出された上記速度分布を空間断面速度分布格納手段に格納する空間断面速度分布格納ステップSTと、上記速度分布から、上記後方乱気流特有の特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出ステップSTと、上記抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴情報の空間的又は時間的連続性に基づいて上記後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較ステップSTと、上記抽出された上記後方乱気流の特徴情報に応じた箇所に基づいて、上記後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出ステップSTと、上記算出された乱気流位置及び上記速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0029】
また、上記乱気流二次元特徴抽出ステップSTは、上記算出された速度分布のうち、上記後方乱気流に特有な特徴情報として、特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出ステップSTと、上記特徴点を格納手段に格納する格納ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0030】
また、上記乱気流特徴点抽出ステップSTは、上記速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出することを特徴とするものである。
【0031】
また、上記乱気流特徴点抽出ステップSTは、上記速度分布の極大点及び極小点の中心を特徴点として抽出することを特徴とするものである。
【0032】
また、上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、乱気流の特徴情報の時間的又は空間的連続性として、直線性又は曲線性を検出することを特徴とするものである。
【0033】
また、上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、上記特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、上記第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、上記特徴点を上記第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、上記第2の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理ステップSTと、上記第1の直線曲線検出処理ステップST及び上記第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0034】
また、上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、上記特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列ステップSTと、上記特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線性検出処理ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0035】
また、上記乱気流二次元特徴抽出ステップSTは、上記乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する上記速度分布内のラインを抽出するライン抽出ステップSTと、上記抽出したラインを格納手段に格納するライン格納ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0036】
また、上記ライン抽出ステップSTは、上記速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出することを特徴とするものである。
【0037】
また、上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、上記特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列ステップSTと、上記第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、上記ライン抽出ステップSTにおいて抽出されたラインのうち、上記第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列ステップSTと、上記配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出ステップSTと、上記第1の直線曲線検出処理ステップST及び上記第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0038】
さらに、上記後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ、所定時間ごとに上記後方乱気流を観測する観測ステップSTと、上記乱気流位置及び上記乱気流の強度を乱気流情報格納部に格納する乱気流情報格納ステップSTと、上記観測ステップSTにおける観測時間によって上記乱気流位置及び上記強度の時間的変化を算出する乱気流空間変化算出ステップSTとを備えることを特徴とするものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における後方乱気流検出装置の構成を示すブロック図を示す。なお、以下の各図において、従来の実施の形態と共通する要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、入出力が異なるものの、機能的に共通な要素には符号a、b等を付す。因みに、表示部3及び鉛直断面速度分布算出部4は、従来と同様の構成からなる。
【0040】
本実施の形態において、電磁波送受信装置としてのライダ装置1は、図2に示すように、航空機の滑走路203の横に設けられており、大気中の観測領域201に対して光パルスを水平方向に沿って複数箇所、垂直方向に発射することにより、観測領域全体に渡る後方乱気流を観測することができる。
【0041】
そして、ライダ装置1の観測結果の表示方法としては、観測領域内の一空間断面を、ライダ装置1が発射する光パルスの仰角θと距離rによって決まるr−θ極座標系によって表現する方法や、x−y直交座標系で表現する方法があるが、以下、図2のように仮想的に設定したx、y、z軸を用いて説明を行う。
【0042】
因みに、図3は、x−y方向の一空間断面の概念図を示し、横(x)方向又は縦(y)方向に、空間断面を横切る線状の小領域をそれぞれ水平方向ライン、垂直方向ライン、両者の総称をラインと呼ぶ。
【0043】
以下、図4に示すフローチャートに沿って本実施の形態の後方乱気流検出装置について説明する。
【0044】
すなわち、後方乱気流検出装置において、後方乱気流検出手順が実行されると、ライダ装置1は、光パルスを観測領域中の大気に発射し、大気からの反射光を受信することよって、大気中の後方乱気流を観測し(ステップST1)、当該観測結果を受信信号100として信号処理部2の空間断面速度分布算出部4に送出する。
【0045】
続いて、空間断面速度分布算出部4は、ライダ装置1からの受信信号100に基づいて一空間断面の大気の空間断面速度分布101を算出し(ステップST2)、当該算出した空間断面速度分布101を空間断面速度分布格納部9及び乱気流二次元特徴抽出部10に送出する。
【0046】
続いて、空間断面速度分布格納部9は、空間断面速度分布算出部4からの空間断面速度分布101を格納する(ステップST3)。
【0047】
また、乱気流二次元特徴抽出部10は、空間断面速度分布算出部4からの空間断面速度分布101に基づいて一空間断面内における後方乱気流の渦の特徴を表わす点(以下、これを特徴点と呼ぶ)105を抽出する(ステップST4)。
【0048】
実際上、乱気流二次元特徴抽出部10は、図5に示すように構成されており、空間断面速度分布算出部4から空間断面速度分布101を取得すると、これを乱気流特徴点抽出部14に送出する。
【0049】
そして、乱気流特徴点抽出部14は、受取った空間断面速度分布101に基づいて後方乱気流の渦的な特徴点110を抽出し、当該抽出した特徴点110を乱気流二次元特徴点格納手段15に格納する。
【0050】
次いで、観測制御部40は、空間断面の測定回数をカウントしていき、当該カウント数が所定回数以上であるか否かを判定する(ステップST5)。
【0051】
因みに、全ての観測を行った後で、後方乱気流の検出処理を行う場合には、このステップSTは省略される。
【0052】
ここで、観測制御部40は、空間断面速度が所定回数以上カウントされていない場合には、ライダ装置1に対して再度観測を行なわれる(ステップST1)。従って、上述のようにライダ装置1、空間断面速度分布算出部4及び乱気流二次元特徴抽出部10を介して特徴点を抽出する。
【0053】
一方、観測制御部40は、観測が所定回数行なわれたと判定すると、乱気流二次元特徴点格納手段15に格納されている所定回数分の空間断面における特徴点105を読出し、当該読出した特徴点を乱気流三次元特徴比較部11に送出する。
【0054】
従って、観測制御部40は、所定回数に区切って行なわれた観測結果を、あるまとまりにまとめることができる。これによって、本実施の形態の後方乱気流検出装置では、かかるひとまとまりの観測結果と次のひとまとまりの観測結果との差異を確認することができ、かくして、後方乱気流の位置的・時間的変化を捕らえることができるようになっている。
【0055】
ここで、乱気流三次元特徴比較部11は、乱気流二次元特徴抽出部10から受取った所定分の空間断面の特徴点105に基づいて、後方乱気流を空間的、すなわち筒的に検出する(ステップST6)ようになされており、検出結果を乱気流位置算出部12に送出する。
【0056】
すなわち、乱気流三次元特徴比較部11は、乱気流二次元特徴抽出部10において抽出した後方乱気流の特徴点105が、図2のように、筒状に分布する後方乱気流の空間断面に基づいて検出されているため、当該検出した特徴点105を、図6に示すように、y軸方向(以下、これを水平方向と呼ぶ)、x軸方向(以下、これを垂直方向と呼ぶ)に並べることにより、後方乱気流を二次元的、ひいては二次元平面を組合せて三次元的に把握することができる。
【0057】
そして、乱気流三次元特徴比較部11は、上述のように特徴点105を並べた場合、特徴点にのみ濃度値を与え、その他の部分には、例えば濃度値として0を与えた場合には、一枚の画像を形成することができる。また、乱気流三次元特徴比較部11は、特徴点の位置を各軸の値として、二次元グラフにプロットすることもできる。
【0058】
次に、乱気流三次元特徴比較部11における特徴点の二次元的配列を考える。実際上、乱気流三次元特徴比較部11は、図7(a)に示すように構成されており、図2のx−z軸面(以下、この面を上面と呼ぶ)を基準とした特徴点の配列と、y−z軸面(以下、この面を側面と呼ぶ)を基準とした特徴点の配列とを行なうようになされている。
【0059】
図7(a)において、乱気流二次元特徴上面基準配列部23は、乱気流二次元特徴抽出部10から受取った特徴点105を上面基準に沿って配列し、当該配列結果である特徴点配列画像又は二次元グラフとして生成し、当該生成結果(この場合は、画像を用いる)117を第1の直線検出処理部24に送出する。
【0060】
続けて、第1の直線検出処理部24は、受取った特徴点配列画像に対して、ハフ変換処理、パターンマッチング処理、又はモルフォロジー処理を用いた画像処理や、微分フィルタを用いた画像処理によって直線又は曲線検出を行ない(今回は、直線検出を行なうものとする)、当該検出結果118を乱気流二次元特徴側面基準配列部25及び直線同一性検査部26へ送出する。
【0061】
また、乱気流二次元特徴側面基準配列部25は、乱気流二次元特徴抽出部10から受取った特徴点105を側面基準に沿って配列し、当該配列結果を特徴点配列画像119として生成し、当該生成した特徴点配列画像119を第2の直線検出処理部24aに送出する。
【0062】
続けて、第1の直線検出処理部24と同一構成からなる第2の直線検出処理部24aは、受取った特徴点配列画像119に対して所定の画像処理を行なうことにより、直線検出を行ない、当該検出結果120を直線同一性検査部26へ送出する。
【0063】
因みに、第1及び第2の直線検出処理部24は、二次元グラフを受取った場合、最小2乗法を用いた直線検出を行なう。
【0064】
次いで、直線同一性検査部26は、第1の直線検出処理部24からの直線検出結果118を検査し、当該検査結果106を乱気流位置算出部12に送出する。ここで、直線同一性検査部26による検査結果106において直線性が強い場合には、後方乱気流が存在してその影響が強く、また、検査結果において直線性が弱い場合には、後方乱気流が存在するもののその影響が弱く、また、検査結果において直線そのものがない場合には、後方乱気流が存在しないことを意味する。
【0065】
また、直線同一性検査部26は、第2の直線検出処理部24aからの直線検出結果120に対しても検査し、当該検査結果106を乱気流位置算出部12に送出する。従って、直線同一性検査部26は、第1の直線検出処理部24及び第2の直線検出処理部24aからの直線検出結果を両方とも検査することにより、検査結果の精度を高めている。
【0066】
なお、図7(b)は、図7(a)に示す乱気流三次元特徴比較部11において、乱気流筒的特徴上面基準配列部23と乱気流筒的特徴側面基準配列部25とが入代って配置されている。図7(a)、図7(b)に示すどちらの乱気流三次元特徴比較部11でも特徴点を同様に処理することができる。
【0067】
さらに、乱気流三次元特徴比較部11における特徴点の三次元的配列を考える。
実際上、三次元的配列を行なう乱気流三次元特徴比較部11は、図8に示すように構成されており、上述のように二次元的配列を考えた場合の乱気流三次元特徴比較部11に対してx−y軸面を基準とした特徴点の配列も行なうようになされている。
【0068】
図8において、乱気流二次元特徴三次元的配列部31は、乱気流二次元特徴抽出部10から受取った特徴点をx−y−z軸空間の三次元で三次元的特徴点配列画像125を生成し、当該三次元的特徴点配列画像125を三次元的直線検出処理部32へ送出する。
【0069】
続いて、三次元的直線検出処理部32は、受取った三次元的特徴点配列画像を三次元空間におけるハフ変換処理を行なうことにより、直線検出を行ない、当該検出結果106を乱気流位置算出部12へ送出する。
【0070】
この場合、乱気流三次元特徴比較部11は、上述した特徴点の二次元的配列と異なり、上方基準及び側面基準毎に特徴点の配列分けを行なう必要がないので、直線が一意に定まり、比較処理を省略することができる。
【0071】
次いで、乱気流位置算出部12は、乱気流三次元特徴比較部11から二次元的な検出結果106である上面基準の直線及び側面基準の直線、または三次元的な検出結果106である直線を受取り、例えば、上面(x−z軸面)基準の直線及び側面(y−z軸面)基準の直線を受取った場合、特徴点を測定した空間断面毎、すなわちz軸上の所定の位置に対して上面基準の直線と側面基準の直線とが最も近づく位置を、乱気流の存在する位置として算出する。
【0072】
そして、乱気流位置算出部12は、複数の空間断面における乱気流の測定位置がある程度の連続性を保っているため、上述のように算出した位置を、例えば、空間断面に対して付した座標値と実空間上での対応表とに合せることによって、後方乱気流の実空間における位置を算出し(ステップST7)、当該算出した実空間における後方乱気流の位置(以下、これを乱気流位置と呼ぶ)を乱気流強度算出部13に送出する。また、乱気流位置算出部12は、このように算出した乱気流位置を表示部3に表示する。
【0073】
続いて、乱気流強度算出部13は、乱気流位置算出部12から後方乱気流位置を受取ると、空間断面速度分布格納部9に格納されている空間断面速度分布101を読出し、当該空間断面速度分布101に基づいてかかる後方乱気流位置に対応する速度を割当てることにより、実際の後方乱気流における速度分布109を算出して(ステップST8)、当該算出結果を表示部3に表示する。
【0074】
次いで、観測制御部40は、観測回数が所定回数以上であるか否か、又は所定の観測時間を経過しているか否か判定し(ステップST9)、正の判定を行なった場合には、後方乱気流の観測を終了すると共に、この後方乱気流検出処理を終了し(ステップST10)、否の判定を行なった場合には、ライダ装置1に対して再度観測を行なわせる。
【0075】
かくして、後方乱気流検出装置は、後方乱気流の空間断面速度分布の特徴点を配列し、当該配列の直線性に基づいて後方乱気流を検出しているため、雑音等により特徴点の誤抽出を行なっても問題とならず、後方乱気流の誤検出を抑止し得るようになされている。
【0076】
なお、上述の実施の形態では、空間断面毎に検出した複数の特徴点を用いる場合について述べたが、本実施の形態では、この複数の特徴点のうち、図26に示す空間断面速度分布の極大点を用いるようにしても良い。
【0077】
この場合、乱気流二次元特徴抽出部10のうち、特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部14は、図9に示すように構成されており、極大点抽出手段16を備えている。
【0078】
そして、極大点抽出手段16は、空間断面速度分布が図26に示すように得られることから、当該空間断面速度分布101に対して極大点となる点のみを抽出し、当該抽出した特徴点110を乱気流二次元特徴点格納手段15に送出する。
【0079】
また、極大点抽出手段16は、空間断面速度分布が得られる視線方向のある所定小区間内において平滑化を行い、その結果に対して極大となる区間を選び、その中の代表点を極大点として抽出するようにしても良い。
【0080】
また、乱気流特徴点抽出部14は、空間断面速度分布101の極小点を特徴点110として抽出するようにしても良く、この場合、図10のように構成されており、極小点抽出手段17を備えている。
【0081】
そして、極小点抽出手段16は、空間断面速度分布101に対して極小点となる点のみを抽出し、当該抽出した特徴点110を乱気流二次元特徴点格納手段15に送出する。
【0082】
さらに、乱気流特徴点抽出部14は、空間断面速度分布の極大点及び極小点を特徴点として抽出するようにしても良く、この場合、図11のように構成されており、極大点抽出手段16及び極小点抽出手段17を備えている。
【0083】
従って、乱気流特徴点抽出部14は、極大点抽出手段16によって抽出した特徴点(以下、これを極大特徴点と呼ぶ)111、及び極小点抽出手段17によって抽出した特徴点(以下、これを極小特徴点と呼ぶ)112を乱気流二次元特徴点格納手段15に送出する。すなわち、一つの渦には、極大点と極小点が存在することから、その両方を抽出することは、後方乱気流の渦の検出精度を高めることができる。
【0084】
また、この極大特徴点111及び極小特徴点112を得る乱気流特徴点抽出部14は、この極大特徴点と極小特徴点とに基づいて渦の中心位置を算出し、当該中心位置を特徴点110として得るようにしても良い。
【0085】
そして、この乱気流特徴点抽出部14は、図12に示すように構成されており、極大点抽出手段16及び極小点抽出手段17の後段に、渦の中心位置を算出する渦中心位置算出手段18が設けられて構成されている。
【0086】
すなわち、渦中心位置算出手段18は、極大点抽出手段16からの極大特徴点111、及び極小点抽出手段17からの極小特徴点112を得ると、極大特徴点111と極小特徴点112との中点を渦の中心位置として算出する。
【0087】
かくして、乱気流特徴点抽出部14は、渦の検出精度を高めることができる。
【0088】
ここで、乱気流特徴点抽出部10が、上述のように後方乱気流の二次元的特徴点として極大特徴点111及び極小特徴点112を抽出した場合、乱気流三次元特徴比較部11は、当該極大特徴点111及び極小特徴点112に対してそれぞれ直線又は曲線を検出するようになされている。
【0089】
そして、乱気流三次元特徴比較部11は、後方乱気流が、時間とともに、又は背景風により、当該後方乱気流の存在する位置が変化するため、例えば、ライダ装置1から距離がほぼ等しい極大特徴点による直線と極小特徴点による直線とを比較することにより、直線の探索範囲を削減して、高速化を計ることができる。
【0090】
因みに、乱気流三次元特徴比較部11は、極大特徴点111及び極小特徴点112に対してそれぞれ直線検出を行なう点を除いては、上述と同様に二次元的特徴点を上面基準と側面基準とで配列して直線検出を行なうようになされている。
【0091】
また、上述の実施の形態による乱気流三次元特徴比較部11では、図7に示すように、上面基準による直線検出を行なう乱気流二次元特徴上面基準配列部23及び第1の直線検出処理部24と、側面基準による直線検出を行なう乱気流二次元特徴側面基準配列部25及び第2の直線検出処理部24aとを直列に接続する場合について述べたが、本実施の形態では、図13に示すように、乱気流二次元特徴上面基準配列部23及び第1の直線検出処理部24と乱気流二次元特徴側面基準配列部25及び第2の直線検出処理部24aとを並列に接続するようにしても良い。これにより、乱気流三次元特徴比較部11は、各部が直列に接続されている場合に比べて、直線検出を高速に行なうことができる。
【0092】
また、上述の実施の形態における後方乱気流検出装置では、後方乱気流の特徴点を用いて後方乱気流を検出する場合について述べたが、本実施の形態では、図3に示すようなラインを用いて後方乱気流を検出するようにしても良い。
【0093】
この場合、乱気流二次元特徴抽出部10は、図14に示すように構成されており、空間断面速度分布から上述の特徴点を含んだラインを抽出するようになされている。
【0094】
すなわち、乱気流二次元特徴抽出部10において、乱気流特徴点抽出部14は、空間断面速度分布算出部4から受取った空間断面速度分布101に基づいて特徴点110を抽出し、当該抽出した特徴点をライン抽出部19に送出する。
【0095】
続いて、ライン抽出部19は、乱気流特徴点抽出部14から特徴点110を受取るとともに、空間断面速度分布算出部4から空間断面速度分布101を受取っており、当該空間断面速度分布101上のラインのうち特徴点を含むラインを選択し、当該選択したラインのライン番号、及び当該ライン上の速度分布をライン情報114として抽出する。そして、ライン抽出部19は、かかるライン情報(ライン番号及び速度分布)114をライン格納手段20に格納する。
【0096】
具体的に、ライン抽出部19は、図15のように構成されており、垂直方向ライン抽出部21において、乱気流特徴点抽出部14からの空間断面速度分布101に基づいて垂直方向のライン115を抽出するとともに、水平方向ライン抽出部22において、乱気流特徴点抽出部14からの空間断面速度分布に基づいて水平方向のライン116を抽出するようになされている。
【0097】
なお、ライン抽出部19は、垂直方向のライン及び水平方向のラインを抽出するようになされているが、垂直方向のライン115、又は水平方向のライン116のどちらか一方のみを抽出するようにしても良い。
【0098】
まず、垂直方向のライン115のみを抽出するライン抽出部19は、図16に示すように構成されており、垂直方向ライン及び水平方向ラインの両方を抽出する場合に比べて、計算量を削減でき、高速化し得るようになされている。
【0099】
また、水平方向のライン116のみを抽出するライン抽出部19は、図17に示すように構成されており、垂直方向ライン及び水平方向ラインの両方を抽出する場合に比べて、計算量を削減でき、高速化し得るようになされている。
【0100】
因みに、乱気流二次元特徴抽出部10は、例えば、特開2000−310680号公報「後方乱気流検出装置および後方乱気流検出方法」に記載されているように、垂直・水平速度分布テンプレートを用いる場合、図18に示すように構成されており、空間断面速度分布101から直接ラインを抽出するようにしても良い。
【0101】
実際上、乱気流二次元特徴抽出部10が特徴点からラインを抽出した場合、抽出されたラインには、極大、極小、又は中心位置といった特徴点の性質が反映されている。一方、乱気流二次元特徴抽出部10がテンプレートを用いてラインを直接抽出した場合、抽出されたラインには、そのテンプレートが表す最適なラインのみが反映される。
【0102】
従って、乱気流二次元特徴抽出部10は、例えば、検出精度や、計算速度といった後方乱気流検出装置としての要求に応じて、特徴点を用いたラインの抽出、又はテンプレートを用いたラインの抽出のいずれかによる抽出を行なえば良い。
【0103】
また、以上のように乱気流二次元特徴抽出部10がラインを抽出する場合、それに伴って当該乱気流二次元特徴抽出部10の後段に設けられている乱気流三次元特徴比較部11は、当該乱気流二次元特徴抽出部10から受取った受け取ったラインに基づいて直線検出処理し得るようになされている。
【0104】
従って、乱気流三次元特徴比較部11は、図19(a)に示すように、図7(a)に示した乱気流二次元特徴側面基準配列部25及第2の直線検出処理部24aに代えて、ライン処理用の側面ライン番号配列部27及び側面ライン推定処理部28が設けられており、前段の乱気流二次元特徴上面基準配列部23及第1の直線検出処理部24において、特徴点を用いた直線検出処理を行ない、後段の側面ライン番号配列部27及び側面ライン推定処理部28においてラインを用いた直線検出を行なうようになされている。
【0105】
因みに、図19(b)に示す乱気流三次元特徴比較部11は、前段部(乱気流二次元特徴側面基準配列部25及び直線検出処理部24)において上面基準による特徴点を処理し、後段部(上面ライン番号配列部29及び上面ライン推定処理部30)において側面基準によるラインを処理している。従って、図19(a)に示す乱気流三次元特徴比較部11と図19(b)に示す乱気流三次元特徴比較部11とは、前段部及び後段部における処理対象が上面基準であるか側面基準であるかによって異なっている。
【0106】
すなわち、乱気流三次元特徴比較部11において、側面ライン番号配列部27は、乱気流二次元特徴抽出部10からラインを構成する速度分布値と、そのラインに割当てられたライン番号とからなるライン情報114を受取ると、例えば、図20(a)に示すように、水平方向ラインに対して、二次元グラフ上の一方の軸にかかるラインが示す速度分布を観測順に並べ、他方の軸には当該速度分布に応じたライン番号を付すようにする。
【0107】
また、側面ライン番号配列部27は、同様に、図20(b)に示すように、垂直方向ラインに対して、二次元グラフ上の一方の軸にラインが示す速度分布を観測順に並べ、他方の軸には当該速度分布に応じたライン番号を付しておく。
【0108】
この場合、側面ライン番号配列部27は、例えば、図20のように、乱気流二次元的特徴を水平方向・垂直方向に沿って並べた場合には、その特徴点に濃度を与えることにより、水平・垂直方向に沿ったライン上の速度分布値を濃度値とする一枚の画像を形成することができる。
【0109】
ただし、特徴点は、図26に示すように速度方向によって濃度値が負値になる場合がある。その場合、乱気流三次元特徴比較部11は、全体の濃度値が0以上になるようにシフトさせた画像を生成する。
【0110】
次いで、側面ライン推定処理部28は、側面ライン番号配列部27においてラインの配列が済むと、水平方向ライン(図20(a))における特徴点の並びが、当該水平方向ラインと直交する複数の垂直方向ラインのうち、いずれのラインに当てはまるかを調査して、当該当てはまるラインのライン番号を推定する。
【0111】
かくして、側面ライン推定処理部28は、特徴点の並びが当てはまるラインを検出することにより、上述のような特徴点の並びに対して直線性を簡単に検出することができる。これは、後方乱気流の渦が筒状に分布することにより、ライン番号の並びが直線上になることが予想されるためである。
【0112】
因みに、側面ライン推定処理部28は、特徴点の並びが当てはまるラインを検出できないと、上述のような特徴点の並びに対して直線性を検出できなかったこととなる。
【0113】
一方、側面ライン推定処理部28は、側面ライン番号配列部27において生成された画像の直線性を検出する場合、上述したように、ハフ変換やパターンマッチング等の直線検出処理を行なえばよい。
但し、この場合、側面ライン推定処理部28は、ラインを用いて直線性を検出した場合に比べて、処理が遅くなってしまう。
【0114】
因みに、乱気流三次元特徴比較部11は、ラインを用いた場合でも、特徴点を用いた場合と同様に、並べる基準方向によって上面基準と側面基準との二通りを使用することができる。また、乱気流三次元特徴比較部11は、二次元的配列の他に、上面基準と側面基準とを組合わせた三次元的な配列を使用することができる。
【0115】
さらに、この乱気流三次元特徴比較部11は、図19(a)に示すように各部を直列に接続して構成されているが、図21(a)に示すように、乱気流二次元特徴上面基準配列部23及び直線検出処理部24と、側面ライン番号配列部27及び側面ライン測定処理部28とを並列に接続するようにしても良い。これにより、乱気流三次元特徴比較部11は、各部が直列に接続されている場合に比べて、直線検出を高速に行なうことができる。
【0116】
さらに、この乱気流三次元特徴比較部11は、図19(b)に示すように各部を直列に接続して構成されているが、図21(b)に示すように、乱気流二次元特徴側面基準配列部25及び直線検出処理部24と、上面ライン番号配列部29及び上面ライン測定処理部30とを並列に接続するようにしても良い。これにより、乱気流三次元特徴比較部11は、各部が直列に接続されている場合に比べて、直線検出を高速に行なうことができる。
【0117】
実施の形態2.
そして、実施の形態1では、ライダ装置1を回転させて、観測位置を変化させることによって複数の位置における空間断面速度分布を得るようにしたが、実施の形態2では、ライダ装置1を一点で固定して観測時間を変化させることによって、時間的に複数の空間断面速度分布を得るようにした。
【0118】
図22は、実施の形態2による後方乱気流検出装置を示し、実施の形態1で示した後方乱気流検出装置(図1)の信号処理部2において、乱気流強度算出部13の後段に乱気流情報格納部33と乱気流空間変化算出部34とが設けられている点が異なっている。
【0119】
すなわち、後方乱気流検出装置において、乱気流情報格納部33は、乱気流位置算出部12からの後方乱気流の位置情報108、及び乱気流強度算出部13からの後方乱気流の強度情報109を格納し、所定時間分の後方乱気流の位置情報108及び強度情報109を格納した後、これらを乱気流空間変化算出部34及び表示部3へ送出する。
【0120】
続けて、乱気流空間変化算出部34は、乱気流情報格納部33から受取った位置情報108及び強度情報109を、当該位置情報108及び強度情報109を検出した所定観測単位時間を用いて除することにより、後方乱気流の位置及び強度に関する時間的な変化量127を算出し、当該算出結果を表示部3に表示する。
【0121】
かくして、実施の形態2における後方乱気流検出装置は、ある位置における乱気流の変化をとらえることができる。
【0122】
なお、実施の形態2における後方乱気流検出装置は、実施の形態1で行なった空間的観測と、実施の形態2で行なった時間的観測とを組み合わせることにより、より詳細に後方乱気流の動きをとらえることができる。
【0123】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、大気中に発生した筒状からなる後方乱気流の空間断面を観測し得るように、当該後方乱気流の側面に対して電磁波を発射し、後方乱気流からの反射波を受信する電磁波送受信装置と、電磁波送受信装置が受信した反射波に基づいて、後方乱気流の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出部と、空間断面速度分布算出部が算出した速度分布を格納する空間断面速度分布格納手段と、空間断面速度分布算出部が算出した速度分布のうち、後方乱気流の渦的な特徴を示す特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出部と、乱気流二次元特徴抽出部が抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴点の直線性に基づいて後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較部と、乱気流二次元特徴抽出部が抽出した後方乱気流の特徴点に応じた箇所に基づいて、後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出部と、乱気流位置算出部が算出した乱気流位置及び空間断面速度分布格納手段に格納された速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出部とを備えることにより、誤警報を抑止し、かつ乱気流の空間分布を把握することができる。
【0124】
また、乱気流二次元特徴抽出部は、空間断面速度分布算出部が算出した速度分布のうち、後方乱気流の渦的な特徴を示す特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部と、特徴点を格納する格納手段とを備えることにより、ひとまとまりの観測結果と次のひとまとまりの観測結果とで差異を確認することができ、後方乱気流の位置的・時間的変化を捉えることができる。
【0125】
さらに、乱気流特徴点抽出部は、速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出することにより、後方乱気流の渦に必ず存在する極大点及び極小点を利用することができ、渦の検出精度を高めることができる。
【0126】
さらに、乱気流特徴点抽出部は、速度分布の極大点及び極小点に基づいて当該極大点と極小点との中心点を算出し、当該算出した中心点を特徴点として抽出することにより、後方乱気流の渦に必ず存在する極大点及び極小点を用いて、その中心値を利用するができ、渦の検出精度を高めることができる。
【0127】
さらに、乱気流三次元特徴比較部は、特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列部と、第1の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、特徴点を第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次元特徴配列部と、第2の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理部と、第1の直線曲線検出処理部及び第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部とを備えるようにしたことにより、後方乱気流が存在するか否かを精度良く判定することができる。
【0128】
さらに、乱気流三次元特徴比較部は、特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列部と、二次元特徴三次元配列部による特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線性検出処理部とを備えることにより、検出する直線が一意的に定まるため精度良く直線性を検出でき、直線性の検出結果の精度を高めるための比較処理を省略することができる。
【0129】
さらに、乱気流二次元特徴抽出部は、乱気流特徴点抽出部が抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する速度分布内のラインを抽出し、当該抽出したラインを格納部に格納するライン抽出部を備えることにより、空間断面速度分布上の特徴点だけでなく、空間断面速度分布上のラインを用いて乱気流を検出することができる。
【0130】
さらに、ライン抽出部は、速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出することにより、特徴点の直線性を判別するのに扱いやすいラインを得ることができる。
【0131】
さらに、乱気流三次元特徴比較部は、特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列部と、乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、ライン抽出部が抽出するラインのうち、第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列部と、ライン配列部によって配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出部と、第1の直線曲線検出処理部及び第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部とを備えることにより、特徴点を用いた直線性の検出結果とラインを用いた直線性の検出結果とを比較することができ、より精度良く乱気流を検出することができる。
【0132】
さらに、電磁波送受信装置は、後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ、所定時間ごとに観測するとともに、乱気流位置算出部からの乱気流位置、及び乱気流強度算出部からの乱気流の強度を格納する乱気流情報格納部と、乱気流情報格納部が格納した乱気流位置及び強度の時間的変化を電磁波送受信装置の観測時間によって算出する乱気流空間変化算出部とを備えることにより、後方乱気流の空間断面速度を一定場所における時間経過によって検出することができ、後方乱気流の複数の断面における空間断面速度分布を検出することができる。
【0133】
さらに、大気中に発生した筒状からなる後方乱気流の側面に対して電磁波を発射し、後方乱気流からの反射波を受信する電磁波送受信ステップSTと、反射波に基づいて、後方乱気流の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出ステップSTと、算出された速度分布を空間断面速度分布格納手段に格納する空間断面速度分布格納ステップSTと、速度分布のうち、後方乱気流の渦的な特徴を示す特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出ステップSTと、抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴点の直線性に基づいて後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較ステップSTと、抽出された後方乱気流の特徴点に応じた箇所に基づいて、後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出ステップSTと、算出された乱気流位置及び速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出ステップSTとを備えることにより、誤警報を抑止し、かつ乱気流の空間分布を把握することができる。
【0134】
また、乱気流二次元特徴抽出ステップSTにおいて、算出された速度分布のうち、後方乱気流の渦的な特徴を示す特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出ステップSTと、特徴点を格納手段に格納する格納ステップSTとを備えることにより、ひとまとまりの観測結果と次のひとまとまりの観測結果とで差異を確認することができ、後方乱気流の位置的・時間的変化を捉えることができる。
【0135】
また、乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて、速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出することにより、後方乱気流の渦に必ず存在する極大点及び極小点を利用することができ、渦の検出精度を高めることができる。
【0136】
また、乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて、速度分布の極大点及び極小点の中心を特徴点として抽出することにより、後方乱気流の渦に必ず存在する極大点及び極小点を用いて、その中心値を利用するができ、渦の検出精度を高めることができる。
【0137】
また、乱気流三次元特徴比較ステップSTにおいて、特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、特徴点を第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、第2の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理ステップSTと、第1の直線曲線検出処理ステップST及び第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTとを備えることにより、後方乱気流が存在するか否かを精度良く判定することができる。
【0138】
また、乱気流三次元特徴比較ステップSTにおいて、特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列ステップSTと、特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線性検出処理ステップSTとを備えることにより、検出する直線が一意的に定まるため精度良く直線性を検出でき、直線性の検出結果の精度を高めるための比較処理を省略することができる。
【0139】
また、乱気流二次元特徴抽出ステップSTにおいて、乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する速度分布内のラインを抽出するライン抽出ステップSTと、抽出したラインを格納手段に格納するライン格納ステップSTとを備えることにより、空間断面速度分布上の特徴点だけでなく、空間断面速度分布上のラインを用いて乱気流を検出することができる。
【0140】
また、ライン抽出ステップSTにおいて、速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出する垂直水平ライン抽出ステップSTを備えることを特徴とすることにより、特徴点の直線性を判別するのに扱いやすいラインを得ることができる。
【0141】
また、乱気流三次元特徴比較ステップSTにおいて、特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列ステップSTと、第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、ライン抽出ステップSTにおいて抽出されたラインのうち、第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列ステップSTと、配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出ステップSTと、第1の直線曲線検出処理ステップST及び第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTとを備えることにより、特徴点を用いた直線性の検出結果とラインを用いた直線性の検出結果とを比較することができ、より精度良く乱気流を検出することができる。
【0142】
また、後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ所定時間ごとに後方乱気流を観測する観測ステップSTと、乱気流位置及び乱気流の強度を乱気流情報格納部に格納する乱気流情報格納ステップSTと、観測ステップSTにおける観測時間によって乱気流位置及び強度の時間的変化を算出する乱気流空間変化算出ステップSTとを備えることにより、後方乱気流の空間断面速度を一定場所における時間経過によって検出することができ、後方乱気流の複数の断面における空間断面速度分布を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における後方乱気流検出装置を示すブロック図である。
【図2】後方乱気流の観測の説明に供する略線図である。
【図3】空間断面の概略図である。
【図4】後方乱気流検出処理手順のフローチャートである。
【図5】乱気流二次元特徴抽出部を示すブロック図である。
【図6】乱気流三次元特徴比較部における特徴点を用いた画像生成の説明に供する略線図である。
【図7】乱気流三次元特徴比較部を示すブロック図である。
【図8】三次元配列を行なう乱気流三次元特徴比較部を示すブロック図である。
【図9】極大特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部を示すブロック図である。
【図10】極小特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部を示すブロック図である。
【図11】極大特徴点及び極小特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部を示すブロック図である。
【図12】極大特徴点及び極小特徴点の中心を用いる乱気流特徴点抽出部を示すブロック図である。
【図13】他の乱気流三次元特徴比較部を示すブロック図である。
【図14】他の乱気流二次元特徴抽出部を示すブロック図である。
【図15】ライン抽出部を示すブロック図である。
【図16】他のライン抽出部を示すブロック図である。
【図17】他のライン抽出部を示すブロック図である。
【図18】他の乱気流二次元特徴抽出部を示すブロック図である。
【図19】他の乱気流三次元特徴比較部を示すブロック図である。
【図20】乱気流三次元特徴比較部におけるラインを用いた画像生成の説明に供する略線図である。
【図21】他の乱気流三次元特徴比較部を示すブロック図である。
【図22】実施の形態2における後方乱気流検出装置を示すブロック図である。
【図23】後方乱気流の説明に供する略線図である。
【図24】従来の後方乱気流検出装置を示すブロック図である。
【図25】後方乱気流の観測の説明に供する略線図である。
【図26】空間断面速度分布の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1 ライダ装置、2 信号処理部、3 表示部、4 空間断面速度分布算出部、10 乱気流二次元特徴抽出部、11 乱気流三次元特徴比較部、12 乱気流位置算出部、13 乱気流強度算出部、14 乱気流特徴点抽出部、15 乱気流二次元特徴点格納手段、16 極大点抽出手段、17 極小点抽出手段、18 渦中心位置算出手段、19 ライン抽出部、20 ライン格納部、21 垂直方向ライン抽出部、22 水平方向ライン抽出部、23 乱気流二次元特徴上面基準配列部、24 直線検出処理部、25 乱気流二次元特徴側面基準配列部、26 直線同一性検査部、27 側面ライン番号配列部、28 側面ライン推定処理部、29 上面ライン番号配列部、30 上面ライン推定処理部、31 乱気流二次元特徴三次元的配列部、32 三次元的直線検出処理部、33 乱気流情報格納部、34 乱気流空間変化算出部、40 観測制御部。

Claims (22)

  1. 大気中に電磁波を発射し、上記大気からの反射波を受信する電磁波送受信装置と、
    上記電磁波送受信装置が受信した反射波に基づいて、上記大気の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出部と、
    上記空間断面速度分布算出部が算出した上記速度分布を格納する空間断面速度分布格納手段と、
    上記空間断面速度分布算出部が算出した速度分布から、後方乱気流特有の特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出部と、
    上記乱気流二次元特徴抽出部が抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴情報の空間的又は時間的連続性に基づいて上記後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較部と、
    上記乱気流二次元特徴抽出部が抽出した上記後方乱気流の特徴情報に応じた箇所に基づいて、上記後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出部と、
    上記乱気流位置算出部が算出した乱気流位置及び上記空間断面速度分布格納手段に格納された上記速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出部と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  2. 請求項1に記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流二次元特徴抽出部は、
    上記空間断面速度分布算出部が算出した速度分布のうち、上記後方乱気流に特有な特徴情報として、特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出部と、
    上記特徴点を格納する格納手段と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  3. 請求項2に記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流特徴点抽出部は、上記速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出装置。
  4. 請求項2に記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流特徴点抽出部は、上記速度分布の極大点及び極小点に基づいて当該極大点と極小点との中心点を算出し、当該算出した中心点を特徴点として抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流二次元特徴抽出部は、上記乱気流特徴点抽出部が抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する上記速度分布内のラインを抽出し、当該抽出したラインを上記格納手段に格納するライン抽出部を備える
    ことを特徴とする後方乱気流検出装置。
  6. 請求項5に記載の後方乱気流検出装置において、
    上記ライン抽出部は、上記速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流三次元特徴比較部は、乱気流の特徴情報の時間的又は空間的連続性として、直線性又は曲線性を検出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出装置。
  8. 請求項2ないし6のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流三次元特徴比較部は、
    上記特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列部と、
    上記第1の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、
    上記特徴点を上記第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次 元特徴配列部と、
    上記第2の乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理部と、
    上記第1の直線曲線検出処理部及び上記第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  9. 請求項2ないし6のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流三次元特徴比較部は、
    上記特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列部と、
    上記二次元特徴三次元配列部による上記特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線性検出処理部と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  10. 請求項2ないし6のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記乱気流三次元特徴比較部は、
    上記特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列部と、
    上記乱気流二次元特徴配列部の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理部と、
    上記ライン抽出部が抽出するラインのうち、上記第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列部と、
    上記ライン配列部によって配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出部と、
    上記第1の直線曲線検出処理部及び上記第2の直線曲線検出処理部からの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査部と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の後方乱気流検出装置において、
    上記電磁波送受信装置は、上記後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ、所定時間ごとに観測するとともに、
    上記乱気流位置算出部からの乱気流位置、及び上記乱気流強度算出部からの乱気流の強度を格納する乱気流情報格納部と、
    上記乱気流情報格納部が格納した上記乱気流位置及び上記強度の時間的変化を上記電磁波送受信装置の観測時間によって算出する乱気流空間変化算出部と
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出装置。
  12. 大気中に電磁波を発射し、上記大気からの反射波を受信する電磁波送受信ステップSTと、
    上記反射波に基づいて、上記大気の空間断面における速度分布を算出する空間断面速度分布算出ステップSTと、
    算出された上記速度分布を空間断面速度分布格納手段に格納する空間断面速度分布格納ステップSTと、
    上記速度分布から、上記後方乱気流特有の特徴情報を抽出する乱気流二次元特徴抽出ステップSTと、
    上記抽出した特徴情報を観測位置又は観測時間に従って配列し、当該配列した特徴情報の空間的又は時間的連続性に基づいて上記後方乱気流を検出する乱気流三次元特徴比較ステップSTと、
    上記抽出された上記後方乱気流の特徴情報に応じた箇所に基づいて、上記後方乱気流の実空間における乱気流位置を算出する乱気流位置算出ステップSTと、
    上記算出された乱気流位置及び上記速度分布に基づいて後方乱気流の強度を算出する乱気流強度算出ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  13. 請求項12に記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流二次元特徴抽出ステップSTは、
    上記算出された速度分布のうち、上記後方乱気流に特有な特徴情報として、特徴点を抽出する乱気流特徴点抽出ステップSTと、
    上記特徴点を格納手段に格納する格納ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  14. 請求項13に記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて、上記速度分布の極大点及び又は極小点を特徴点として抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出方法。
  15. 請求項13に記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流特徴点抽出ステップSTは、上記速度分布の極大点及び極小点の中心を特徴点として抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出方法。
  16. 請求項13ないし15のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流二次元特徴抽出ステップSTは、
    上記乱気流特徴点抽出ステップSTにおいて抽出した特徴点に基づいて、当該特徴点が存在する上記速度分布内のラインを抽出するライン抽出ステップSTと、
    上記抽出したラインを格納手段に格納するライン格納ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  17. 請求項16に記載の後方乱気流検出方法において、
    上記ライン抽出ステップSTは、
    上記速度分布に対して垂直方向及び又は水平方向のラインを抽出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出方法。
  18. 請求項12ないし17のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、乱気流の特徴情報の時間的又は空間的連続性として、直線性又は曲線性を検出する
    ことを特徴とする後方乱気流検出方法。
  19. 請求項13ないし17のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、
    上記特徴点を第1の基準に沿って配列する第1の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、
    上記第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、
    上記特徴点を上記第1の基準と直交する第2の基準に沿って配列する第2の乱気流二次元特徴配列ステップSTと、
    上記第2の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出処理ステップSTと、
    上記第1の直線曲線検出処理ステップST及び上記第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  20. 請求項13ないし17のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、
    上記特徴点を三次元的に配列する二次元特徴三次元配列ステップSTと、
    上記特徴点の三次元的配列に対して、直線性又は曲線性の検出を行う三次元的直線曲線 性検出処理ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  21. 請求項13ないし17のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記乱気流三次元特徴比較ステップSTは、
    上記特徴点を第1の基準に沿って配列する乱気流二次元特徴配列ステップSTと、
    上記第1の配列結果に対して、当該配列の直線性又は曲線性を検出する第1の直線曲線検出処理ステップSTと、
    上記ライン抽出ステップSTにおいて抽出されたラインのうち、上記第1の基準と直交する第2の基準方向のラインを配列するライン配列ステップSTと、
    上記配列されたラインに対して、直線性又は曲線性を検出する第2の直線曲線検出ステップSTと、
    上記第1の直線曲線検出処理ステップST及び上記第2の直線曲線検出処理ステップSTからの検出結果を検査して、後方乱気流が存在しているか否かを判定する直線曲線性検査ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
  22. 請求項12ないし21のいずれかに記載の後方乱気流検出方法において、
    上記後方乱気流の空間断面を同一正面からのみ、所定時間ごとに上記後方乱気流を観測する観測ステップSTと、
    上記乱気流位置及び上記乱気流の強度を乱気流情報格納部に格納する乱気流情報格納ステップSTと、
    上記観測ステップSTにおける観測時間によって上記乱気流位置及び上記強度の時間的変化を算出する乱気流空間変化算出ステップSTと
    を備えることを特徴とする後方乱気流検出方法。
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