JP3933926B2 - 乱気流検出装置および乱気流検出方法 - Google Patents

乱気流検出装置および乱気流検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、航空機通過時に、航空機の後方に発生する乱気流(後方乱気流)を検出する乱気流検出装置および乱気流検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、航空機の利用者数が増加し、大都市に近接する空港における航空機の離発着数を増大させることが望まれている。一般には、新滑走路の増設が困難であるため、安全を確保しつつ離発着の間隔を短くすることが求められている。
【0003】
航空機の飛行に伴って主翼の後方には乱気流が発生するため、従来、この後方乱気流が消失するのに十分な時間をとるように、離発着の時間間隔が決められている。したがって、離発着間隔を短縮して航空機の離発着数を増加するためには、後方乱気流の発生・消失を検出できる乱気流検出装置が必要になってくる。このような航空機の後方乱気流を検出する従来技術については、例えば以下の<文献1>に述べられている。
【0004】
<文献1>
「大森、桐本、テンプレートマッチングを用いた航空機の後方乱気流の検出、電子情報通信学会信学技報 SANE99−9,1999」
【0005】
図11は従来の乱気流検出装置の全体構成を示す図であり、ドップラレーダまたはドップラライダによって乱気流検出装置を実現した一般的な構成を示している。
図11において、110は電磁波放射部、120は送受信部、130は信号処理部、140は表示・記録部である。また、信号処理部130において、150はドップラ速度算出部、160は乱気流検出部である。
【0006】
電磁波放射部110がドップラライダである場合を想定し、その動作について次に説明する。
送受信部120が送信光パルスを生成すると、この送信光パルスは電磁波放射部110へと伝送される。電磁波放射部110は、例えば送信光を空間へ放射する際に送信光を収束させる望遠鏡と、送信光の放射方向を制御するための反射鏡とから構成されており、送受信部120からの送信光パルスを空間へ放射する。空間へ放射された送信光は大気で反射され、その際、反射位置の風速に応じてドップラ効果が生じるため、大気による反射光の周波数はドップラ効果による偏移を受けるようになる。
【0007】
大気による反射光は電磁波放射部110により受信され、送受信部120へ伝送される。送受信部120は、増幅・周波数変換などの処理を受信信号に施した後に、信号処理部130へ受信信号を出力する。
【0008】
信号処理部130に入力した受信信号は、ドップラ速度算出部150へまず入力されてドップラ周波数が算出される。さらにドップラ周波数をターゲットのドップラ速度、すなわち大気の視線方向風速へと変換する。ドップラ周波数の算出には、例えばフーリエ変換を用いて信号のパワースペクトルを算出すると、大気エコーのドップラ周波数位置にスペクトルピークが現れるので、そのピーク検出を行うことによりドップラ周波数を算出することができる。視線方向風速は距離−角度の2次元断面上で得られる。
【0009】
さらに、乱気流検出部160において、後述のようなテンプレートマッチングの手法により、2次元断面上の風速分布の変化パタンから後方乱気流を検出する。表示・記録部140は、信号処理部130で生成された信号処理結果が入力され、この結果を表示または記録する。
【0010】
乱気流検出装置をドップラレーダにより実現する場合は、送受信部120では送信光の代わりに送信電波が生成され、電磁波放射部110から空間に放射される。この電磁波放射部110としてはアンテナが用いられ、その他の構成はドップラライダの場合と同じである。
【0011】
次に、従来の乱気流検出装置の動作原理を具体的に説明する。
図12は乱気流検出装置による後方乱気流の観測の状況を示す図である。
この図12では、航空機201の飛行経路と直交する断面上の様子を表している。航空機201が通過すると、2つの渦から構成される後方乱気流202,202’がその後方に生じる。ドップラレーダまたはドップラライダなどの電磁波放射部110のビーム111でこの後方乱気流202,202’を観測すると、正のドップラ速度が観測される領域と、負のドップラ速度が観測される領域とが現れる。
【0012】
ここで、正のドップラ速度とは、乱気流検出装置から離れる方向の風を観測したときに得られるドップラ速度とし、負のドップラ速度とは、乱気流検出装置に近づく方向の風を観測したときに得られるドップラ速度とする。図12の例では、後方乱気流202,202’の中心位置、すなわち航空機201が通過した位置から見て、左上の領域Aで正、左下の領域Bで負、右上の領域Cで負、右下の領域Dで正のドップラ速度がそれぞれ得られる。
【0013】
そこで、例えば図13に示すようなテンプレートを用いて、領域A〜Dに応じて予め設定された重みをかけてドップラ速度データを加算する。図13のテンプレートでは±1の重みをかけている。すなわち、図13は、テンプレートの中心から見て、左上の領域で+1,左下の領域で−1,右上の領域で−1,右下の領域で+1の値をそれぞれ持つテンプレートとなっている。
【0014】
ここで、テンプレート点数で加算結果を除算したものをテンプレートマッチング値と呼ぶことにする。テンプレートマッチング値は、後方乱気流の存在する位置では積算され、その値はテンプレート内におけるドップラ速度絶対値の空間平均値と等しくなる。一方、後方乱気流の存在しない位置では0に近づく。このように、後方乱気流の有無によってテンプレートマッチング値の差異が生じるため、後方乱気流の検出が可能となっている。
【0015】
信号処理部130は、ドップラ速度算出部150,乱気流検出部160から構成されている。
ドップラ速度算出部150は、送受信部120から出力された受信信号からドップラ速度を算出する。ドップラ速度を算出するには、受信信号をフーリエ変換し、受信信号のパワースペクトルを算出する。パワースペクトルには大気エコースペクトルが含まれる。この大気エコースペクトルのピーク位置の周波数からドップラ速度を算出することができる。パワースペクトルを算出する際には、パワースペクトルの持つ統計的なゆらぎを小さくすることを目的として、通常はインコヒーレント積分が行われる。
【0016】
乱気流検出部160では、例えば図13に示したテンプレートと一致する風速空間分布パタンをドップラ速度分布のデータから抽出することにより、後方乱気流を検出する。
【0017】
検出された後方乱気流の強度は、後方乱気流内の速度の絶対値の平均値を表すテンプレートマッチング度、または後方乱気流の存在する範囲内での速度の絶対値の最大値などにより知ることができるため、表示・記録部140で表示されるこれらの値から、航空機に影響を及ぼす後方乱気流の有無を知ることができる。
【0018】
また、後方乱気流を構成する2つの渦の間隔は、時間の経過とともに広がることが知られている。次の<文献2>では、そのような渦間隔の時間変化に対応した図14のようなテンプレートを用いている。これにより、後方乱気流を単に検出するだけでなく、後方乱気流を構成する渦の間隔も観測結果から求めることができる。
【0019】
<文献2>
「若山他、乱気流の時間変化を考慮したテンプレートマッチングによる後方乱気流検出、電子情報通信学会信学技報 SANE2001−35」
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乱気流検出装置および乱気流検出方法は以上のように構成されているので、航空機に対して大きな影響を直接及ぼす鉛直風成分により乱気流強度を表すことができず、危険度の評価をより正確に行うことができないという課題があった。
【0021】
この発明が解決しようとする課題について具体的に説明する。
従来の乱気流検出装置は、観測されたドップラ速度、すなわち風速の視線方向成分を観測することにより、航空機に影響を及ぼす後方乱気流の有無を判定するものである。これはつまり、図12に示したように、乱気流検出装置から見て水平方向に離れた位置に存在する後方乱気流を観測することが通常想定されているからであり、風速の視線方向成分はほぼ水平方向の成分となっている。
【0022】
しかしながら、航空機に対して実際に影響を及ぼすのは、水平方向の風速よりも鉛直方向の風速と考えられる。例えば航空機が後方乱気流による下降流内に突入すると、地面にたたきつけられる危険性がある。
【0023】
または空間的に鉛直風の速度差がある場合にも、航空機の離着陸姿勢が崩れる危険性がある。これは例えば左の翼が上昇流を受けるとともに、右の翼が下降流を受けると、航空機が右側に大きく傾く危険性がある。特に飛行高度の低い離着陸時には、飛行姿勢の少しの変化で地面に接触してしまうため、大事故につながる可能性がある。
【0024】
このように、従来の乱気流検出装置では、航空機に対して実際に影響を及ぼす風速の鉛直成分を測定するのではなく、渦の水平風速成分を測定することによって後方乱気流の存在を検出するようになっている。そして後方乱気流の強度の評価については、ドップラ速度の大きさによって行ってはいるものの、航空機に及ぼす危険度と直接対応する鉛直風成分による乱気流強度の評価は行われていない。
【0025】
図15は2つの渦202,202’から後方乱気流が構成される場合の鉛直流(以下では、鉛直風や下降流も同様の意味で用いる)の大きさを説明するための模式的な図である。
単一の渦が存在する場合には、渦中心からの距離によって風速の大きさ(絶対値)が定まる。典型的な風速絶対値の分布は(後述の実施の形態1における図5に示すように)、ある距離で最大値を持つような分布となる。最大値を持つ距離をここでは核半径と呼ぶことにする。
【0026】
例えば核半径における単一渦の風速の絶対値を5m/sとし、2つの渦202,202’間の距離が核半径の2倍であるとする。このとき、2つの渦202,202’の中点では、図15のように2つの渦202,202’による流れが合成される。ここで風速が単純に加算できるものと仮定すれば、渦202,202’の中点における下降流の大きさは10m/sになると推察される。
【0027】
これに対して、従来の乱気流検出装置で実際に観測される風速は水平風成分であるため、この例では5m/s(図15の各破線矢印)のドップラ速度しか観測できないことになる。したがって、従来の乱気流検出装置で観測されるドップラ速度の大きさは、後方乱気流の強度を相対的に評価することはできても、航空機に影響を及ぼす風速の絶対的な大きさとしてそのまま用いるのは適当でない。
【0028】
図16は後方乱気流の風速の絶対値の理論分布を示す図である。図16において、横軸は2つの渦の中点の位置を原点とする水平方向の位置を示し、縦軸は各位置の風速ベクトルの鉛直風成分を示している。ただし、鉛直風成分の符号は上昇流が正となるように定義している。
【0029】
図16のプロット(b):TASS Wind Modelは、流体力学の理論を用いて算出された後方乱気流の鉛直流成分の分布である。横軸0〜10mの位置での下降流の大きさが10m/sを超えているのに対して、横軸18m付近の上昇流成分は5m/s程度と下降流の半分程度の大きさとなっている。これは図15と良い対応を示している。
【0030】
このように、図15において下降流の大きさが左右の単一渦の風速を加算したものになるという近似は、精度の良いものと言える。実際に図16のプロット(a):Pseudo Wind Modelは単一渦の風速ベクトル分布を単純に加算した結果から鉛直流成分を求めたものであるが、図16のプロット(a)とプロット(b)との両者が良い一致を示すことからも、ベクトル加算近似の妥当性が確認できる。
【0031】
このような課題があることを考慮して鉛直風成分を直接測定するために、航空機の飛行経路の真下に乱気流検出装置を設置して風速計測をすることも考えられる。しかしながらこの場合には、乱気流検出装置の真上の限られた狭い範囲でしか鉛直流を観測できなくなってしまう。加えて、飛行安全上の問題で飛行経路には構造物の高さに制限が設けられているため、飛行経路の真下に乱気流検出装置を設置することはあまり望ましくない。
【0032】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、従来と同様に広い観測範囲を保ちつつ、航空機に及ぼす危険度と直接対応する鉛直風成分により乱気流強度を表して、危険度の評価をより正確に行うことが可能な乱気流検出装置および乱気流検出方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乱気流検出装置は、観測領域中の各点のドップラ速度を受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出部と、ドップラ速度空間分布から後方乱気流を検出する乱気流検出部と、後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出部が検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割部と、領域分割部が分割した領域毎に、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出部と、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、単一渦の核半径と単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出部と、単一渦毎の風速ベクトル空間分布をベクトル加算する風速ベクトル加算部とを有する風速ベクトル分布再構成部と、風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布から算出するとともに、航空機後方で発生する後方乱気流の危険度を鉛直風成分から判定する危険度判定部とを備えるようにしたものである。
【0035】
この発明に係る乱気流検出装置は、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出部と、最大下降流と第1の閾値とを比較して、最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたものである。
【0036】
この発明に係る乱気流検出装置は、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出部と、鉛直風空間変化率から鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出部と、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたものである。
【0037】
この発明に係る乱気流検出装置は、鉛直風空間変化率算出部が鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出するようにしたものである。
【0038】
この発明に係る乱気流検出装置は、各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出部と、鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたものである。
【0039】
この発明に係る乱気流検出方法は、観測領域中の各点のドップラ速度を受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出ステップと、ドップラ速度空間分布から後方乱気流を検出するとともに、後方乱気流の位置および強度を算出する乱気流検出ステップと、乱気流検出ステップで検出したドップラ速度空間分布上の後方乱気流の位置および強度を参照し、後方乱気流の存在する領域での風速ベクトル空間分布を算出する風速ベクトル分布再構成ステップと、風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布から算出するとともに、航空機後方で発生する後方乱気流の危険度を鉛直風成分から判定する危険度判定ステップとを備え、風速ベクトル分布再構成ステップでは、後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出ステップで検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割ステップと、領域分割ステップで分割した領域毎に、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出ステップと、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、単一渦の核半径と単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出ステップと、単一渦毎の風速ベクトル空間分布をベクトル加算して危険度判定ステップへ出力する風速ベクトル加算ステップとが行なわれるようにしたものである。
【0041】
この発明に係る乱気流検出方法は、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出ステップと、最大下降流と第1の閾値とを比較して、最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたものである。
【0042】
この発明に係る乱気流検出方法は、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出ステップと、鉛直風空間変化率から鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出ステップと、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたものである。
【0043】
この発明に係る乱気流検出方法は、鉛直風空間変化率算出ステップでは、鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出するようにしたものである。
【0044】
この発明に係る乱気流検出方法は、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出ステップと、鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による乱気流検出装置の全体構成を示す図であり、図2は図1の乱気流検出装置(乱気流検出方法)の動作を示すフローチャートである。
図1において、10は電磁波放射部、20は送受信部、30は信号処理部、40は表示・記録部である。また、信号処理部30において、50はドップラ速度算出部、60は乱気流検出部、70は風速ベクトル分布再構成部、80は危険度判定部である。従来の乱気流検出装置(図11)と比較すると、風速ベクトル分布再構成部70と危険度判定部80が新たに備わっている点が異なる。
【0046】
次に全体の動作について説明する。
電磁波放射部10,送受信部20で得られた大気による反射光から観測領域内の各点のドップラ速度をドップラ速度算出部50が算出すると(ドップラ速度算出ステップST1)、乱気流検出部60は、ステップST1で得られたドップラ速度の空間分布に対して、テンプレートマッチングなどの方法により後方乱気流を検出し(乱気流検出ステップST2)、検出した後方乱気流についてその位置と強度とを算出する(乱気流検出ステップST3)。
【0047】
風速ベクトル分布再構成部70は、ドップラ速度算出部50で得られたドップラ速度空間分布から、乱気流検出部60で検出された後方乱気流について、この後方乱気流の存在する領域での風速ベクトルの空間分布を算出する(風速ベクトル分布再構成ステップST4)。
【0048】
危険度判定部80が風速ベクトルを鉛直方向に射影した成分、すわなち鉛直風成分を算出すると(危険度判定ステップST5)、危険度判定部80は、その鉛直風の大きさから航空機の飛行に及ぼす危険度を判定し(危険度判定ステップST6)、表示・記録部40へとその判定結果を出力する(危険度判定ステップST7,ST8)。
【0049】
続いて、この実施の形態1の特徴的な構成・動作について説明する。
図3は風速ベクトル分布再構成部70の内部構成を示す図である。
図3において、71は領域分割部、72Aおよび72Bはそれぞれ最大ドップラ速度検出部、73Aおよび73Bはそれぞれ単一渦風速ベクトル算出部、74は風速ベクトル加算部である。
【0050】
領域分割部71は、後方乱気流が2つの渦から構成されるものとして、検出された後方乱気流の領域をそれぞれの渦の領域に分割する。
例えば図13のテンプレートを用いた場合には、領域分割部71は、テンプレートの左半分の領域と右半分の領域とをそれぞれの渦の領域とみなす(領域分割ステップ)。また図14のテンプレートを用いた場合には、領域分割部71は、テンプレートの中央部分(すなわち重み0の部分)よりも左側の領域と右側の領域との2つの領域をそれぞれの渦の領域とみなす。
【0051】
図4は単一渦の風速ベクトルの方向と乱気流検出装置で渦を観測する際の視線方向との関係を説明するための図である。
単一渦90中心から等距離にある点での風速ベクトルは、大きさが同じで、渦中心から見た方向に応じて風速ベクトルの方向が360度変化する。そのため、乱気流検出装置からどのような仰角で渦を観測した場合でも、風速ベクトルの方向と視線方向とが一致する点が1点、風速ベクトルの方向と視線方向とがちょうど正反対になる点が1点ある。
【0052】
風速ベクトルの方向と視線方向とが平行、すなわち全く同じ向きかまたはちょうど正反対の向きであれば、風速の大きさはドップラ速度の大きさと等しくなる。したがって、風速ベクトルの大きさとドップラ速度の大きさとが一致する点(図4の黒丸の2点P,Q)が、単一渦90中心を中心に持つ円周上に2点観測できることになる。
【0053】
単一渦90における風速ベクトルの大きさは、単一渦90の中心から等距離の位置、すなわち単一渦90中心を中心に持つ円周上ではどこでも同じ値となるが、その円周の半径が大きくなれば、風速ベクトルの大きさも変化する。
【0054】
図5は単一渦における渦中心からの距離と風速ベクトルの絶対値との関係を模式的に示す図である。このように、単一渦90中心からある距離において、風速ベクトルの大きさは最大となる。ここでは、風速ベクトルが最大となる円周の半径を核半径と呼ぶ。
【0055】
ここで、単一渦90中心からの距離をr,核半径をrc,r=rcにおける風速ベクトルの絶対値をVmaxとおく。下記の<文献3>によれば、半径rの円周上における風速ベクトルの絶対値vは、Lamb−Ossen渦の理論モデルにより式(1)のように近似することができる。ただし、式(1)において、α=1.4,β=1.2544である。
【0056】
<文献3>
A. Corjon, F. Risso, A. Stoessel andT. Poinsot, “Three−dimensional direct numerical simulations of wake vortices: atmospheric turbulence effects and rebound with crosswind”, AGARDconference,Proceedings,pp.28.1−28.21,1996.
【0057】
Figure 0003933926
【0058】
単一渦中心に中心を持ち、半径が核半径に等しい円周上の点で、かつその点の風速ベクトルが視線方向と等しくなる点において、ドップラ速度は最大の値を持つようになる。逆にドップラ速度分布から最大値を検出すれば、単一渦90の核半径と、核半径における風速ベクトルの大きさとを観測データからそれぞれ算出することができる。
【0059】
そこで、領域分割部71で分割されたそれぞれの領域において、風速ベクトルが最大となる点を最大ドップラ速度検出部72A,または最大ドップラ速度検出部72Bによって検出する(最大ドップラ速度検出ステップ)。その検出位置から核半径が算出され(図5に示すように風速絶対値=0の点から単一渦の中心が分かり、この単一渦中心から検出位置までの距離が核半径となる)、検出位置におけるドップラ速度から渦単体の風速ベクトルの絶対値の最大値が算出される。この結果を式(1)に当てはめ、渦中心を中心に持つ円周の接線方向に平行な方向を与えれば、単一渦風速ベクトル算出部73Aおよび単一渦風速ベクトル算出部73Bで任意の位置での単一渦風速ベクトルがそれぞれ得られる(単一渦風速ベクトル算出ステップ)。
【0060】
それぞれの渦に対する単一渦風速ベクトルの空間分布は、風速ベクトル加算部74によってベクトル加算される(風速ベクトル加算ステップ)。これにより、後方乱気流全体の風速ベクトル空間分布が得られ、単一渦どうしの間隔までも考慮して、任意の位置における風速ベクトルを算出できるようになる。
【0061】
図6は危険度判定部80の内部構成を示す図である。
図6において、81は最大下降流検出部、82は比較部である。
最大下降流検出部81は、風速ベクトル分布再構成部70で算出された風速ベクトル分布に対して、各風速ベクトルの鉛直成分を算出する。そして、風速ベクトル鉛直成分のうち、下降流の大きさが最大となる点を検出し、その下降流の値を比較部82へ出力する(最大下降流検出ステップ)。
【0062】
比較部82は、最大下降流検出部81で得られた最大下降流を予め設定した下降流判定閾値(第1の閾値)Th1と比較する(比較ステップ)。ここで、最大下降流の大きさが下降流判定閾値Th1より大きければ(ステップST6でYES)、航空機の飛行に影響を及ぼす後方乱気流が残留していることを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST7)。反対に、最大下降流の大きさが下降流判定閾値Th1より小さければ(ステップST6でNO)、後方乱気流が十分に衰退または消滅したことを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST8)。
【0063】
下降流判定閾値Th1は、例えば後続の航空機の種類に応じて経験的に設定すれば良い。つまり、後続の航空機が大型機であれば、下降流判定閾値Th1を大きく設定して良い。反対に、後続の航空機が小型機の場合には、小型機は下降流の影響をより受けやすいと考えられるため、下降流判定閾値Th1を小さく設定することが考えられる。
【0064】
2つの渦の間隔が十分大きくなっていれば、下降流の最大値は単一渦の速度成分の最大値とほぼ等しくなる。一方、2つの渦間隔が接近している場合には、下降流の最大値は単一渦の速度成分の2倍の大きさとなる。このように、同じ風速の水平方向成分が観測されたとしても、2つの渦の間隔によって下降流の大きさは異なる。この実施の形態1では、検出された2つの渦の間隔も考慮して下降流を求めるため、従来と比較して、後方乱気流の危険度を正確に判定することが可能となる。
【0065】
以上のように、この実施の形態1によれば、ドップラ速度算出ステップST1において、観測領域中の各点のドップラ速度を受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出部50と、乱気流検出ステップST2,ST3において、ドップラ速度空間分布から後方乱気流を検出するとともに、後方乱気流の位置および強度を算出する乱気流検出部60と、風速ベクトル分布再構成ステップST4において、乱気流検出部60が検出したドップラ速度空間分布上の後方乱気流の位置および強度を参照し、後方乱気流の存在する領域での風速ベクトル空間分布を算出する風速ベクトル分布再構成部70と、危険度判定ステップST5〜ST8において、風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布から算出するとともに、航空機に対する後方乱気流の危険度を鉛直風成分から判定する危険度判定部80とを備えるようにしたので、航空機に対して大きな影響を直接及ぼす鉛直風成分により後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度をより正確に判定できるという効果が得られる。
【0066】
また、この実施の形態1によれば、領域分割ステップにおいて、後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出部60が検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割部71と、最大ドップラ速度検出ステップにおいて、領域分割部71が分割した領域毎に、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出部72A,72Bと、単一渦風速ベクトル算出ステップにおいて、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、単一渦の核半径と単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出部73A,73Bと、風速ベクトル加算ステップにおいて、単一渦毎の風速ベクトル空間分布をベクトル加算して危険度判定部80へ出力する風速ベクトル加算部74とを風速ベクトル分布再構成部70が備えるようにしたので、後方乱気流全体の風速ベクトル空間分布が得られるようになり、単一渦どうしの間隔までも考慮して、任意の位置における風速ベクトルを算出できるという効果が得られる。
【0067】
さらに、この実施の形態1によれば、最大下降流検出ステップにおいて、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出部81と、比較ステップにおいて、最大下降流と下降流判定閾値Th1とを比較して、最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部82とを危険度判定部80が備えるようにしたので、最大下降流の大きさに基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0068】
実施の形態2.
実施の形態1では、再構成された風速ベクトル分布から最大下降流を抽出し、下降流判定閾値Th1と最大下降流とを比較することにより、後方乱気流の危険度を判定していた。ところが、航空機に及ぼす影響を考えた場合には、下降流だけでなく鉛直流の局所的な差異も危険度を示す値になりうると考えられる。前述のように、例えば左の翼が上昇流を受け、右の翼が下降流を受けると、航空機が右側に大きく傾く危険性がある。この実施の形態2では、危険度を判定するパラメータとして鉛直流の差分を採用する。
【0069】
図7はこの発明の実施の形態2による乱気流検出装置の構成を示す図である。この実施の形態2の全体構成は実施の形態1の全体構成(図1)と同様であり、危険度判定部80の内部構成が異なるものとなっているため、特に危険度判定部80の内部構成だけを図7に示している。また、図8は図7の乱気流検出装置の動作(乱気流検出方法)を示すフローチャートであり、図2と同一または相当する動作には同一符号を付してある。
図7において、83は鉛直風空間変化率算出部、84は最大空間変化率検出部、82は比較部である。
【0070】
次に動作について説明する。
実施の形態1と同様に、ステップST1〜ST4の動作が行なわれると、鉛直風空間変化率算出部83は、風速ベクトル分布から鉛直風成分を抽出し、さらに鉛直風を空間微分することにより、鉛直風の空間変化率を算出する(鉛直風空間変化率算出ステップST9)。
【0071】
空間微分としては、水平方向への微分と垂直方向への空間微分との両方について行っても良い。または特に、航空機の飛行経路がほぼ水平な場合、水平方向の微分、すなわち航空機の左右の方向での風速変化が航空機の姿勢に影響を及ぼしやすいため、水平方向のみの空間微分を行うようにすることも考えられる。このことにより、後方乱気流の水平方向の鉛直風空間変化率だけを算出すればすむようになり、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できる。ドップラ速度の空間分布が格子点上で得られる場合には、空間微分を空間差分により近似しても良い。
【0072】
最大空間変化率検出部84は、鉛直風空間変化率算出部83から出力された鉛直風空間変化率から、その絶対値の最大値を検出する(最大空間変化率検出ステップST10)。検出された最大値は比較部82において空間変化率判定閾値(第2の閾値)Th2と比較される(比較ステップST11)。
【0073】
ここで、最大空間変化率の大きさが空間変化率判定閾値Th2より大きければ(ステップST11でYES)、航空機の飛行に影響を及ぼす後方乱気流が残留していることを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST7)。反対に、最大空間変化率の大きさが空間変化率判定閾値Th2より小さければ(ステップST11でNO)、後方乱気流が十分に衰退または消滅したことを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST8)。
【0074】
空間変化率判定閾値Th2は、例えば後続の航空機の種類に応じて経験的に設定すれば良い。つまり、後続の航空機が大型機であれば、空間変化率判定閾値Th2を大きく設定して良い。反対に、後続の航空機が小型機の場合には、小型機は空間変化率の影響をより受けやすいと考えられるため、空間変化率判定閾値Th2を小さく設定することが考えられる。
このように、後方乱気流の鉛直風の空間変化率に基づいて後方乱気流の危険度を判定するため、後方乱気流の危険度の判定精度が向上することが可能になる。
【0075】
以上のように、この実施の形態2によれば、鉛直風空間変化率算出ステップST9において、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出部83と、最大空間変化率検出ステップST10において、鉛直風空間変化率から鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出部84と、比較ステップST11において、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と空間変化率判定閾値Th2とを比較して、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部82とを危険度判定部80が備えるようにしたので、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0076】
また、この実施の形態2によれば、鉛直風空間変化率算出ステップST9において、鉛直風空間変化率算出部83が鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出するようにしたので、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【0077】
実施の形態3.
実施の形態2では、鉛直流の局所的な差異が危険因子であると考え、鉛直流の空間変換率を危険度として評価した。鉛直流の局所的な差異の大きさを表す指標としては、後方乱気流内の鉛直流の最大値(通常は上昇流)と最小値(通常は下降流)の差を用いることも考えられる。この実施の形態3は、鉛直流の最大値と最小値の差を用いて危険度を簡易的に評価するものである。
【0078】
図9はこの発明の実施の形態3による乱気流検出装置の構成を示す図である。この実施の形態3の全体構成は実施の形態1の全体構成(図1)と同様であり、危険度判定部80の内部構成が異なるものとなっているため、特に危険度判定部80の内部構成だけを図9に示している。また、図10は図9の乱気流検出装置の動作(乱気流検出方法)を示すフローチャートであり、図2と同一または相当する動作には同一符号を付してある。
図9において、85は鉛直風最大速度差検出部、82は比較部である。
【0079】
次に動作について説明する。
実施の形態1と同様に、ステップST1〜ST4の動作が行なわれると、鉛直風最大速度差検出部85は、後方乱気流の存在する範囲内での鉛直風の最大の差を検出する(鉛直風最大速度差検出ステップST13)。この検出は例えば次のようにすれば良い。まず、後方乱気流の存在する空間範囲内で鉛直風の最大値と最小値とを検出する。この最大値と最小値との差を計算すれば、それが鉛直風の最大の速度差となる。検出された最大速度差は、比較部82において鉛直流最大速度差判定閾値(第3の閾値)Th3と比較される(比較ステップST14)。
【0080】
ここで、鉛直流最大速度差判定閾値Th3よりも最大速度差が大きければ(ステップST14でYES)、航空機の飛行に影響を及ぼす後方乱気流が残留していることを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST7)。反対に、鉛直流最大速度差判定閾値Th3よりも最大速度差が小さければ(ステップST14でNO)、後方乱気流が十分に衰退または消滅したことを示す信号が比較部82から表示・記録部40へ出力される(ステップST8)。
【0081】
この実施の形態3では、鉛直流の局所的な差異を簡易な演算で評価することができるので、より少ない演算量で後方乱気流の危険度を判定することができる。
【0082】
以上のように、この実施の形態3によれば、鉛直風最大速度差検出ステップST13において、各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出部85と、比較ステップST14において、鉛直風成分の最大速度差と鉛直流最大速度差判定閾値Th3とを比較して、鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部82とを危険度判定部80が備えるようにしたので、鉛直風成分の最大速度差に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、観測領域中の各点のドップラ速度を受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出部と、ドップラ速度空間分布から後方乱気流を検出するとともに、後方乱気流の位置および強度を算出する乱気流検出部と、乱気流検出部が検出したドップラ速度空間分布上の後方乱気流の位置および強度を参照し、後方乱気流の存在する領域での風速ベクトル空間分布を算出する風速ベクトル分布再構成部と、風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布から算出するとともに、航空機に対する後方乱気流の危険度を鉛直風成分から判定する危険度判定部とを備えるようにしたので、航空機に対して大きな影響を直接及ぼす鉛直風成分により後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度をより正確に判定できるという効果が得られる。
【0084】
この発明によれば、後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出部が検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割部と、領域分割部が分割した領域毎に、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出部と、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、単一渦の核半径と単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出部と、単一渦毎の風速ベクトル空間分布をベクトル加算して危険度判定部へ出力する風速ベクトル加算部とを風速ベクトル分布再構成部が備えるようにしたので、後方乱気流全体の風速ベクトル空間分布が得られるようになり、単一渦どうしの間隔までも考慮して、任意の位置における風速ベクトルを算出できるという効果が得られる。
【0085】
この発明によれば、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出部と、最大下降流と第1の閾値とを比較して、最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたので、最大下降流の大きさに基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0086】
この発明によれば、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出部と、鉛直風空間変化率から鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出部と、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたので、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0087】
この発明によれば、鉛直風空間変化率算出部が鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出するようにしたので、航空機の姿勢に影響を及ぼしやすい水平方向のみにおいて、後方乱気流の鉛直風空間変化率を算出するようになり、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【0088】
この発明によれば、各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出部と、鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを危険度判定部が備えるようにしたので、鉛直風成分の最大速度差に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【0089】
この発明によれば、観測領域中の各点のドップラ速度を受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出ステップと、ドップラ速度空間分布から後方乱気流を検出するとともに、後方乱気流の位置および強度を算出する乱気流検出ステップと、乱気流検出ステップで検出したドップラ速度空間分布上の後方乱気流の位置および強度を参照し、後方乱気流の存在する領域での風速ベクトル空間分布を算出する風速ベクトル分布再構成ステップと、風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布から算出するとともに、航空機に対する後方乱気流の危険度を鉛直風成分から判定する危険度判定ステップとが行なわれるようにしたので、航空機に対して大きな影響を直接及ぼす鉛直風成分により後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度をより正確に判定できるという効果が得られる。
【0090】
この発明によれば、風速ベクトル分布再構成ステップでは、後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出ステップで検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割ステップと、領域分割ステップで分割した領域毎に、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出ステップと、単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、単一渦の核半径と単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出ステップと、単一渦毎の風速ベクトル空間分布をベクトル加算して危険度判定ステップへ出力する風速ベクトル加算ステップとが行なわれるようにしたので、後方乱気流全体の風速ベクトル空間分布が得られるようになり、単一渦どうしの間隔までも考慮して、任意の位置における風速ベクトルを算出できるという効果が得られる。
【0091】
この発明によれば、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出ステップと、最大下降流と第1の閾値とを比較して、最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたので、最大下降流の大きさに基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0092】
この発明によれば、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出ステップと、鉛直風空間変化率から鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出ステップと、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたので、鉛直風空間変化率の絶対値の最大値に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、航空機に対する後方乱気流の危険度の判定精度を向上できるという効果が得られる。
【0093】
この発明によれば、鉛直風空間変化率算出ステップでは、鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出するようにしたので、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【0094】
この発明によれば、危険度判定ステップでは、各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出ステップと、鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれるようにしたので、鉛直風成分の最大速度差に基づいて後方乱気流を評価できるようになり、後方乱気流の危険度判定における演算量を軽減できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による乱気流検出装置の全体構成を示す図である。
【図2】 図1の乱気流検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】 風速ベクトル分布再構成部の内部構成を示す図である。
【図4】 単一渦の風速ベクトルの方向と乱気流検出装置で渦を観測する際の視線方向との関係を説明するための図である。
【図5】 単一渦における渦中心からの距離と風速ベクトルの絶対値との関係を模式的に示す図である。
【図6】 危険度判定部の内部構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による乱気流検出装置の構成を示す図である。
【図8】 図7の乱気流検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態3による乱気流検出装置の構成を示す図である。
【図10】 図9の乱気流検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】 従来の乱気流検出装置の全体構成を示す図である。
【図12】 乱気流検出装置による後方乱気流の観測の状況を示す図である。
【図13】 乱気流検出装置で用いられるテンプレートの例を示す図である。
【図14】 乱気流検出装置で用いられるテンプレートの例を示す図である。
【図15】 2つの渦から後方乱気流が構成される場合の鉛直流の大きさを説明するための模式的な図である。
【図16】 後方乱気流の風速の絶対値の理論分布を示す図である。
【符号の説明】
10 電磁波放射部、20 送受信部、30 信号処理部、40 表示・記録部、50 ドップラ速度算出部、60 乱気流検出部、70 風速ベクトル分布再構成部、71 領域分割部、72A,72B 最大ドップラ速度検出部、73A,73B 単一渦風速ベクトル算出部、74 風速ベクトル加算部、80 危険度判定部、81 最大下降流検出部、82 比較部、83 鉛直風空間変化率算出部、84 最大空間変化率検出部、85 鉛直風最大速度差検出部、90 渦、P,Q 渦円周上の点、Th1 下降流判定閾値(第1の閾値)、Th2 空間変化率判定閾値(第2の閾値)、Th3 鉛直流最大速度差判定閾値(第3の閾値)。

Claims (10)

  1. 離発着する航空機後方の観測領域へ放射されて上記観測領域から反射した電磁波を受信信号とし、上記航空機後方で発生する後方乱気流を上記受信信号から検出する乱気流検出装置において、
    上記観測領域中の各点のドップラ速度を上記受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出部と、
    上記ドップラ速度空間分布から上記後方乱気流を検出する乱気流検出部と、
    上記後方乱気流を構成する単一渦毎に、上記乱気流検出部が検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割部と、上記領域分割部が分割した上記領域毎に、上記単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出部と、上記単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、上記単一渦の核半径と上記単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を上記単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出部と、上記単一渦毎の上記風速ベクトル空間分布をベクトル加算する風速ベクトル加算部とを有する風速ベクトル分布再構成部と、
    上記風速ベクトルの鉛直風成分を上記風速ベクトル空間分布から算出するとともに、上記航空機後方で発生する上記後方乱気流の危険度を上記鉛直風成分から判定する危険度判定部とを備えることを特徴とする乱気流検出装置。
  2. 危険度判定部は、
    各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、上記各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出部と、
    上記最大下降流と第1の閾値とを比較して、上記最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを備えることを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  3. 危険度判定部は、
    各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、上記鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出部と、
    上記鉛直風空間変化率から上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出部と、
    上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを備えることを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  4. 鉛直風空間変化率算出部は、
    鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出することを特徴とする請求項3記載の乱気流検出装置。
  5. 危険度判定部は、
    各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出部と、
    上記鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、上記鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較部とを備えることを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  6. 離発着する航空機後方の観測領域へ放射されて上記観測領域から反射した電磁波を受信信号とし、上記航空機後方で発生する後方乱気流を上記受信信号から検出する乱気流検出方法において、
    上記観測領域中の各点のドップラ速度を上記受信信号からそれぞれ算出し、ドップラ速度空間分布として出力するドップラ速度算出ステップと、
    上記ドップラ速度空間分布から上記後方乱気流を検出するとともに、上記後方乱気流の位置および強度を算出する乱気流検出ステップと、
    上記乱気流検出ステップで検出した上記ドップラ速度空間分布上の上記後方乱気流の位置および強度を参照し、上記後方乱気流の存在する領域での風速ベクトル空間分布を算出する風速ベクトル分布再構成ステップと、
    上記風速ベクトルの鉛直風成分を上記風速ベクトル空間分布から算出するとともに、上記航空機後方で発生する上記後方乱気流の危険度を上記鉛直風成分から判定する危険度判定ステップとを備え、
    上記風速ベクトル分布再構成ステップでは、
    上記後方乱気流を構成する単一渦毎に、乱気流検出ステップで検出した後方乱気流の存在する領域をそれぞれ分割する領域分割ステップと、
    上記領域分割ステップで分割した上記領域毎に、上記単一渦の風速ベクトルが最大となる位置をそれぞれ検出する最大ドップラ速度検出ステップと、
    上記単一渦の風速ベクトルが最大となる位置とこの位置のドップラ速度とから、上記単一渦の核半径と上記単一渦の風速ベクトルの絶対値の最大値とをそれぞれ算出して風速ベクトル空間分布を上記単一渦毎にそれぞれ算出する単一渦風速ベクトル算出ステップと、
    上記単一渦毎の上記風速ベクトル空間分布をベクトル加算して危険度判定ステップへ出力する風速ベクトル加算ステップとが行なわれることを特徴とする乱気流検出方法。
  7. 危険度判定ステップでは、
    各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出するとともに、上記各風速ベクトルの鉛直風成分から最大下降流を検出する最大下降流検出ステップと、
    上記最大下降流と第1の閾値とを比較して、上記最大下降流の大きさを航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれることを特徴とする請求項6記載の乱気流検出方法。
  8. 危険度判定ステップでは、
    各風速ベクトルの鉛直風成分を風速ベクトル空間分布からそれぞれ算出して空間微分し、上記鉛直風空間変化率を算出する鉛直風空間変化率算出ステップと、
    上記鉛直風空間変化率から上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を検出する最大空間変化率検出ステップと、
    上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値と第2の閾値とを比較して、上記鉛直風空間変化率の絶対値の最大値を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれることを特徴とする請求項6記載の乱気流検出方法。
  9. 鉛直風空間変化率算出ステップでは、
    鉛直風空間変化率を水平方向のみについて算出することを特徴とする請求項記載の乱気流検出方法。
  10. 危険度判定ステップでは、
    各風速ベクトルの鉛直風成分の最大速度差を風速ベクトル空間分布からそれぞれ検出する鉛直風最大速度差検出ステップと、
    上記鉛直風成分の最大速度差と第3の閾値とを比較して、上記鉛直風成分の最大速度差を航空機に対する後方乱気流の危険度として判定する比較ステップとが行なわれることを特徴とする請求項6記載の乱気流検出方法。
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