JP2002047118A - 抗菌性組成物 - Google Patents

抗菌性組成物

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JP2002047118A
JP2002047118A JP2001147305A JP2001147305A JP2002047118A JP 2002047118 A JP2002047118 A JP 2002047118A JP 2001147305 A JP2001147305 A JP 2001147305A JP 2001147305 A JP2001147305 A JP 2001147305A JP 2002047118 A JP2002047118 A JP 2002047118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性に優れ、かつ長期間保管あるいは加温
しても変色や接着性の低下が少ない貯蔵安定性に優れる
抗菌性組成物を提供すること。 【解決手段】 抗菌性塩化合物、酸性基含有重合性単量
体、親水性重合性単量体及び水からなる組成物に、更に
アルカリ金属の水酸化物類、芳香族基を含有しない強塩
基酸塩類、及び脂肪族アミン類から選ばれる塩基性化合
物を配合することによって上記目的を達成することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性組成物に関す
る。更に詳しくは、齲蝕した歯牙を治療するために用い
る歯科用の抗菌性組成物、特に歯牙に存在する齲蝕菌を
死滅あるいは増殖を抑制させ、かつ歯科用ボンディング
材、歯科用合着材、充填用コンポジットレジン、充填用
コンポマー等の接着性を増強するために使用する接着性
抗菌性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】歯科治療において歯牙の欠損を充填用コ
ンポジットレジン、充填用コンポマー、歯科用金属合
金、陶材等の修復材料で補綴する場合には、アクリル系
の歯科用接着剤がしばしば利用される。しかしながら、
これらの歯科用接着剤を使用しても、歯牙と接着剤との
接着界面から細菌が浸入して2次カリエスや歯随炎など
が惹起し、再度、治療を行う場合がある。このような細
菌の浸入を阻止するには、接着部の封鎖性に優れる接着
剤を使用することが効果的であり、例えば、酸性基含有
重合性単量体と親水性重合性単量体とを含有するいわゆ
るセルフエッチングプライマーを利用した接着剤システ
ムは良好な接着性、封鎖性を発現するので好適に使用さ
れている。また、良好な接着性に加えて、抗菌性化合物
を配合する試みもなされており、例えば、特開平8−1
57318号公報には、酸性基含有重合性単量体、親水
性重合性単量体、水および重合開始剤からなる組成物
に、重合性基含有抗菌性ピリジニウム塩を配合して、優
れた接着性を保持しながら歯牙に残存している齲蝕菌を
死滅させる技術が開示されている。しかしながら、該公
報に記載されている抗菌性組成物は、齲蝕菌の数が少な
い場合には抗菌性を効果的に発揮できるが、齲蝕菌の数
が多くなったり、齲蝕菌との接触時間が短くなると、抗
菌性が十分に発現できない問題がある。
【0003】更に、該公報に記載されている抗菌性組成
物は、室温にて長期間保管している間に変色し、特に保
管温度が高くなるに伴って組成物が黒味がかってくる問
題がある。そのため、室温で長期間保管した後の該組成
物を用いて歯牙を修復すると、接合部(辺縁部)が褐色
になり、審美的な治療ができない。また、上記の変色に
加えて、象牙質に対する接着性も貯蔵中、経時的に低下
することから、貯蔵安定性の更なる改善が望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、抗菌性をより向上させ、かつ長期間保管あ
るいは加温しても変色や接着性の低下が少ない貯蔵安定
性に優れる抗菌性組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特開平8−
157318号公報に記載されている抗菌性組成物を基
に、抗菌性の向上及び貯蔵安定性の改善を目的として更
に鋭意検討した結果、驚くべきことに、抗菌性塩化合
物、酸性基含有重合性単量体、親水性重合性単量体およ
び水からなる抗菌性組成物に、更にアルカリ金属の水酸
化物類、芳香族基を含有しない強塩基酸塩類、及び脂肪
族アミン類から選ばれる塩基性化合物を配合することに
より、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完
成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は、(a)抗菌性塩化合物、
(b)酸性基含有重合性単量体、(c)親水性重合性単
量体、(d)水、並びに(e)アルカリ金属の水酸化物
類、芳香族基を含有しない強塩基酸塩類、及び脂肪族ア
ミン類から選ばれる塩基性化合物を含有する抗菌性組成
物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性組成物に使用され
る抗菌性塩化合物(a)は、抗菌性を発現する有機塩化
合物であれば何ら制限されない。かかる抗菌性塩化合物
として、例えば、トリメチルヘキサデシルアンモニウム
クロライド、トリエチルドデシルアンモニウムブロマイ
ド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ジメ
チルジドデシルアンモニウムクロライド及び一般式
(I)で表される各種の抗菌性アンモニウム塩化合物を
挙げることができる。
【0008】
【化1】
【0009】また、トリメチルヘキサデシルホスホニウ
ムブロマイド、トリメチルドデシルホスホニウムクロリ
ド、ジメチルジヘキサデシルホスホニウムクロライド、
トリメチルベンジルホスホニウムクロライド及び一般式
(II)で表される各種の抗菌性ホスホニウム塩化合物
を挙げることができる。
【0010】
【化2】
【0011】また、ドデシルピリジニウムクロライド、
ドデシルピリジニウムブロマイド、セチルピリジニウム
クロライド、セチルピリジニウムブロマイド、セチルピ
リジニウムアセテート、セチルピリジニウムプロピオネ
ート及び一般式(III)で表される各種の抗菌性ピリ
ジニウム塩化合物も挙げることができる。
【0012】
【化3】
【0013】これらの中でも、分子内に炭素鎖長が10
〜20のアルキル基およびアルキレン基を有する化合物
が抗菌性に優れるので好適に使用される。また、抗菌性
ピリジニウム塩化合物は酸性基含有重合性単量体の共存
下でより優れた抗菌性を発現するので好適に使用され
る。更に、本発明においては、分子内に重合性基を有し
ている重合性基含有抗菌性塩化合物が好適に使用され
る。重合性基含有抗菌性塩化合物は、重合して固定化す
ることができ、重合硬化後も接着界面からの細菌の浸入
を効果的に阻止しすることができる。さらに重合性基を
含有しない抗菌性塩化合物を使用した場合と比較して、
重合性基含有抗菌性塩化合物を使用すると、歯質に対す
る接着性がより優れた抗菌性組成物が得られる。
【0014】上記の抗菌性塩化合物の中でも、特に、メ
タクリロイルオキシドデシルピリジニウムブロマイド
(以下、MDPBと略す)に代表される一般式(IV)
で表されるメタクリル系の抗菌性ピリジニウム塩は製造
も容易であることから好適に使用される。
【0015】
【化4】
【0016】なお、メタクリル系抗菌性ピリジニウム塩
の合成方法の一例を図1に示すが、合成方法は特に図1
に記載した方法に限定されるものではない。また、図1
に記載したエステル化やハロゲン化に使用する試薬は公
知のものであれば、何ら制限なく使用することができ、
更に、メタクリル酸はハロゲン化やトシル化などして予
め活性化したものを使用してもよい。
【0017】これらの抗菌性塩化合物は1種類または複
数種類の組み合わせで用いられる。これらの抗菌性塩化
合物の配合量は、あまり少ないと抗菌性が発現しない場
合があり、逆にあまり多いと接着性が低下する場合があ
る。従って、これらの抗菌性塩化合物は、通常、組成物
全体に対して0.01〜25重量%、より好ましくは
0.1〜15重量%、更に好ましくは1〜10重量%の
範囲で配合される。
【0018】本発明に使用される酸性基含有重合性単量
体(b)は、歯質に対して優れた接着性を得るために必
須であり、かかる酸性基含有重合性単量体としては、例
えば、リン酸基、ピロリン酸基、カルボン酸基またはス
ルホン酸基等の酸性基を少なくとも一つ以上有し、か
つ、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ス
チレン基等の重合可能な不飽和基を有する重合性単量体
であって、該化合物の具体例として、以下のものが挙げ
られる。本発明においては(メタ)アクリルをもってメ
タクリルとアクリルの両者を包括的に表現する。
【0019】リン酸基含有重合性単量体としては、例え
ば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロ
ジェンホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルジハイドロジェンホスフェート、4−(メタ)
アクリロイルオキシブチルジハイドロジェンホスフェー
ト、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチルジハイド
ロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキ
シヘキシルジハイドロジェンホスフェート、7−(メ
タ)アクリロイルオキシヘプチルジハイドロジェンホス
フェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルジ
ハイドロジェンホスフェート、9−(メタ)アクリロイ
ルオキシノニルジハイドロジェンホスフェート、10−
(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホ
スフェート、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデ
シルジハイドロジェンホスフェート、12−(メタ)ア
クリロイルオキシドデシルジハイドロジェンホスフェー
ト、16−(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルジ
ハイドロジェンホスフェート、20−(メタ)アクリロ
イルオキシエイコシルジハイドロジェンホスフェート、
ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ハイドロ
ジェンホスフェート、ジ〔4−(メタ)アクリロイルオ
キシブチル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔6−
(メタ)アクリロイルオキシヘキシル〕ハイドロジェン
ホスフェート、ジ〔8−(メタ)アクリロイルオキシオ
クチル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔9−(メ
タ)アクリロイルオキシノニル〕ハイドロジェンホスフ
ェート、ジ〔10−(メタ)アクリロイルオキシデシ
ル〕ハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)
アクリロイルオキシプロピル−2−ジハイドロジェンホ
スフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフ
ェニルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル 2’−ブロモエチルハイドロジ
ェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル フェニルホスホネート等;特開平3−29428
6号公報に記載されている(5−メタクリロキシ)ペン
チル−3−ホスホノプロピオネート、(6−メタクリロ
キシ)ヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、(10
−メタクリロキシ)デシル−3−ホスホノプロピオネー
ト、(6−メタクリロキシ)ヘキシル−3−ホスホノア
セテート、(10−メタクリロキシ)デシル−3−ホス
ホノアセテート等;特開昭62−281885号公報に
記載されている2−メタクリロイルオキシエチル(4−
メトキシフェニル)ハイドロジェンホスフェート、2−
メタクリロイルオキシプロピル(4−メトキシフェニ
ル)ハイドロジェンホスフェート等;更には、特開昭5
2−113089号公報、特開昭53−67740号公
報、特開昭53−69494号公報、特開昭53−14
4939号公報、特開昭58−128393号公報、特
開昭58−192891号公報に例示されているリン酸
基含有重合性単量体、およびこれらの酸塩化物が挙げら
れる。
【0020】ピロリン酸基含有重合性単量体としては、
例えば、ピロリン酸ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチル〕、ピロリン酸ジ〔4−(メタ)アクリロイル
オキシブチル〕、ピロリン酸ジ〔6−(メタ)アクリロ
イルオキシヘキシル〕、ピロリン酸ジ〔8−(メタ)ア
クリロイルオキシオクチル〕、ピロリン酸ジ〔10−
(メタ)アクリロイルオキシデシル〕等、およびこれら
の酸塩化物が挙げられる。
【0021】カルボン酸基含有重合性単量体としては、
例えば、マレイン酸、メタクリル酸、4−(メタ)アク
リロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸、4−(メ
タ)アクリロイルオキシブチルオキシカルボニルフタル
酸、4−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシカ
ルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシオ
クチルオキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリ
ロイルオキシデシルオキシカルボニルフタル酸、および
これらの酸無水物;5−(メタ)アクリロイルアミノペ
ンチルカルボン酸、6−(メタ)アクリロイルオキシ−
1,1−ヘキサンジカルボン酸、8−(メタ)アクリロ
イルオキシ−1,1−オクタンジカルボン酸、10−
(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−デカンジカルボ
ン酸、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウ
ンデカンジカルボン酸等およびこれらの酸塩化物が挙げ
られる。
【0022】スルホン酸基含有重合性単量体としては、
例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチ
ル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。中で
もリン酸基含有重合性単量体を使用した場合、歯質に対
する接着性が非常に優れるので好適に使用される。
【0023】これらの酸性基含有重合性単量体は1種類
または複数種類の組み合わせで用いられる。これらの酸
性基含有重合性単量体の配合量があまり少ない場合やあ
まり多い場合には、歯質に対する接着性が低下すること
があるので、これらの酸性基含有重合性単量体は、抗菌
性組成物全体に対して、通常、0.1〜50重量%、よ
り好ましくは1〜40重量%、更に好ましくは5〜30
重量%の範囲で配合される。
【0024】本発明に使用される親水性重合性単量体
(c)は、25℃における水に対する溶解度が10重量
%以上、より好ましくは30重量%以上を示すものであ
り、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
1,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリルアミド、ポリエチレングルコールジ(メタ)アク
リレート(オキシエチレン基の数が9以上のもの)等が
挙げられる。
【0025】これらの親水性重合性単量体は1種または
複数種組み合わせて用いられる。これらの親水性重合性
単量体の配合量があまり少ない場合やあまり多い場合に
は、歯質に対する接着性が低下することがあるので、親
水性重合性単量体は、抗菌性組成物全体に対し、通常、
5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%、さらに
好ましくは15〜70重量%の範囲で配合される。
【0026】本発明に使用される水(d)は、抗菌性の
発現や、歯牙と修復材料との接着強度の発現に対して悪
影響を及ぼす不純物を実質的に含有していないものを使
用する必要があり、蒸留水またはイオン交換水が好適で
ある。水の配合量があまり少なかったり、あまり多くな
ると、抗菌性や接着性が低下する場合があるので、水は
抗菌性組成物全体に対し、通常、0.1〜80重量%、
好ましくは1〜75重量%、さらに好ましくは10〜6
0重量%の範囲で配合される。
【0027】本発明においては、抗菌性を向上させ、か
つ貯蔵安定性を改善するために、アルカリ金属の水酸化
物類、芳香族基を含有しない強塩基酸塩類、及び脂肪族
アミン類から選ばれる塩基性化合物(e)が使用され
る。また、該塩基性化合物は、前述した酸性基含有重合
性単量体と水に可溶な塩を形成するものがよく、該塩の
25℃における水に対する溶解度は、通常、5重量%以
上である。かかるアルカリ金属の水酸化物類としては、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等
が挙げられる。芳香族基を含有しない強塩基酸類として
は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、ギ酸ナトリウム、シュウ酸水素ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、ホ
ウ酸ナトリウム、亜リン酸ニ水素ナトリウム、亜リン酸
ニ水素カリウム、リン酸ニ水素ナトリウム、リン酸ニ水
素カリウム、リン酸水素ニナトリウム、リン酸水素ニカ
リウム等のアルカリ金属とpKaが3以上の弱酸から形
成される強塩基酸塩類が好適に使用される。
【0028】また、脂肪族アミン類としては、第1級脂
肪族アミン、第2級脂肪族アミンおよび第3級脂肪族ア
ミンのいずれの脂肪族アミンでもよいが第3級脂肪族ア
ミンが好適に使用され、かかる第3級脂肪族アミンとし
ては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−エチ
ルジエタノールアミン、 N−n−ブチルジエタノール
アミン、 N−ラウリルジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、(2−ジメチルアミノ)エチルメタクリ
レート、(2−ジエチルアミノ)エチルメタクリレー
ト、(2−ジプロピルアミノ)エチルメタクリレート、
(3−ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、(4
−ジメチルアミノ)ブチルメタクリレート、(6−ジメ
チルアミノ)ヘキシルメタクリレート、(6−ジエチル
アミノ)ヘキシルメタクリレート、(10−ジメチルア
ミノ)デシルメタクリレート、N−メチルジエタノール
アミンジメタクリレート、トリエタノールアミンジメタ
クリレート、トリエタノールアミントリメタクリレート
等が好適に使用される。
【0029】中でも脂肪族アミンは、組成物中では酸性
基含有重合性単量体、特にリン酸基含有重合性単量体と
安定な水溶性の塩を形成し、かつ該塩も歯質に対して優
れた接着性を発揮するので好ましい。更に、(2−ジメ
チルアミノ)エチルメタクリレート、(2−ジエチルア
ミノ)エチルメタクリレート、(2−ジプロピルアミ
ノ)エチルメタクリレート、(6−ジエチルアミノ)ヘ
キシルメタクリレート、(6−ジメチルアミノ)ヘキシ
ルメタクリレート、 N−メチルジエタノールアミンジ
メタクリレート、トリエタノールアミンジメタクリレー
ト等の重合性基含有脂肪族第3級アミンが好ましい。
【0030】これらの塩基性化合物は、1種または複数
種組み合わせて用いられる。また、これらの塩基性化合
物の配合量は特に限定されないが、あまり少ないと抗菌
性や貯蔵安定性が低下する場合があり、逆にあまり多く
配合されると接着性が低下する場合がある。従って、塩
基性化合物は抗菌性組成物に対して、通常、0.01〜
20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ま
しくは2〜7重量%の範囲で配合される。更に、抗菌性
組成物のpHが1.5〜4.5、より好ましくはpHが
1.8〜3.5の範囲になるように塩基性化合物を配合
するとよりよい。
【0031】本発明の抗菌性組成物は、歯面に塗布した
後、歯科用エアーシリンジ等にて薄くされる場合には、
その上に被覆する材料、例えば、歯科用ボンディング
材、歯科用合着材及び歯科用コンポジット等と同時に硬
化させることができるため、重合開始剤は必ずしも必要
ではないが、術者が本発明の抗菌性組成物を極端に多く
残してしまった場合や、本発明の抗菌性組成物を接着剤
として使用するために5μm以上の厚みで塗布する場合
などには、接着強度を維持又は向上させるために、重合
開始剤を配合する方がより望ましい。
【0032】かかる重合開始剤としては、公知の重合開
始剤を配合することができ、例えば、α−ジケトン類、
ケタール類、チオキサントン類、アシルホスフィンオキ
サイド類、クマリン類、ハロメチル基置換−s−トリア
ジン誘導体、有機過酸化物等が挙げられる。
【0033】α−ジケトン類としては、カンファーキノ
ン、ベンジル、2,3−ペンタンジオンなどが挙げられ
る。ケタール類としては、ベンジルジメチルケタール、
ベンジルジエチルケタール等が挙げられる。チオキサン
トン類としては、2−クロロチオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン等が挙げられる。アシルホスフ
ィンオキサイド類としては、例えば、2,4,6−トリ
メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、
2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベン
ゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイル−
ジ−(2,6−ジメチルフェニル)ホスホネート、2,
4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフ
ィンオキサイド及び特公平3−57916号公報に開示
されている水溶性のアシルホスフィンオキサイド化合物
などが挙げられる。
【0034】クマリン類としては、3,3’−カルボニ
ルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3−(4−メ
トキシベンゾイル)クマリン、3−チェノイルクマリン
等の特開平10−245525号公報に記載されている
化合物が挙げられる。ハロメチル基置換−s−トリアジ
ン誘導体としては、2、4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2、4,6−トリス(トリブ
ロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の特開平
10−245525号公報に記載されている化合物が挙
げられる。
【0035】有機過酸化物としては、例えば、ジアシル
パーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアルキル
パーオキサイド類、パーオキシケタール類、ケトンパー
オキサイド類、ハイドロパーオキサイド類などが挙げら
れ、具体的には、ジアシルパーオキサイド類としてベン
ゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド等が挙げ
られる。パーオキシエステル類として、例えば、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、ビス−t−ブチルパーオ
キシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキ
シイソプロピルカーボネート等が挙げられる。ジアルキ
ルパーオキサイド類とし、例えば、ジクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド等が挙げられる。パーオキシケタール類とし
て、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン等が挙げ
られる。ケトンパーオキサイド類として、例えば、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパー
オキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド等
が挙げられる。ハイドロパーオキサイド類として、例え
ば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンヒドロ
パーオキサイド、p−ジイソプロピルベンゼンパーオキ
サイド等が挙げられる。
【0036】これらの重合開始剤は1種または複数種組
み合わせて用いられる。これらの重合開始剤の配合量
は、本発明の抗菌性組成物全体に対し、通常、0.01
〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、さらに
好ましくは0.1〜3重量%の範囲で使用される。
【0037】本発明の抗菌性組成物には、接着性、硬化
特性、機械的強度を向上させる目的で、上記した酸性基
含有重合性単量体及び親水性重合性単量体以外の重合性
単量体を配合することもできる。かかる重合性単量体と
しては、α−シアノアクリル酸、(メタ)アクリル酸、
α−ハロゲン化アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソル
ビン酸、マレイン酸、イタコン酸等のエステル類、及び
(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエステル類、ビ
ニルエーテル類、モノ−N−ビニル誘導体、スチレン誘
導体等が挙げられる。中でも(メタ)アクリル酸エステ
ルが好適に用いられる。
【0038】本発明において使用し得る重合性単量体の
例を以下に示すが、一つのオレフィン性二重結合を有す
る単量体を一官能性単量体とし、オレフィン性二重結合
の数に応じて、二官能性単量体、三官能性単量体等と表
現する。 一官能性単量体:メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、11−メタクリロイルオキシウンデシルトリメ
トキシシラン等。
【0039】二官能性単量体:エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシエ
トキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メ
タ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロイルオ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパ
ン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−
2−ヒドロキシプロポキシ〕エタン、ペンタエリトリト
ールジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(3−メタ
クリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタ
ン、[2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2
−カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート、
1,3−ジ(メタ)アクリロリルオキシ−2−ヒドロキ
シプロパン等。
【0040】三官能性以上の単量体:トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、N,N’−(2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカルボキ
シ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメタクリレー
ト、1,7−ジアクリロイルオキシ−2,2,6,6−
テトラアクリロイルオキシメチル−4−オキシヘプタン
等。
【0041】これらの重合性単量体は1種類または複数
種類の組み合わせで用いられる。これらの重合性単量体
の配合量は、あまり多いと歯質に対する接着強度が低下
する場合があるので、本発明の抗菌性組成物全体に対し
て、通常、50重量%以下、好ましくは30重量%以下
の範囲で使用される。
【0042】更に、抗菌性塩化合物、酸性基含有重合性
単量体、親水性重合性単量体及び重合開始剤等の溶解性
を補助する目的として揮発性の有機溶剤を配合すること
ができる。かかる揮発性有機溶剤としては、通常、常圧
の沸点が150℃以下、特に100℃以下の揮発性有機
溶剤が好ましく、例えば、エタノール、メタノール、1
−プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケンン類、酢
酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステ
ル化合物、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘプ
タン、ヘキサン、トルエン等の炭化水素化合物類及びク
ロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素化
合物等が好適に使用される。中でも、エタノール、アセ
トン等の水溶性の揮発性溶剤が好適に使用される。
【0043】これらの揮発性有機溶剤は、1種または複
数種組み合わせて用いてもよい。これらの揮発性有機溶
剤の配合量は、本発明の抗菌性組成物全体に対して、通
常、50重量%以下、好ましくは30重量%以下の範囲
で使用される。また、本発明の抗菌性組成物に配合され
たこれらの揮発性溶剤は、接着性を損なわないように、
歯質に塗布した後には、歯科用のエアーシリンジ等にて
蒸散させることが望ましい。
【0044】更に、本発明の抗菌性組成物には、所望に
応じて、重合禁止剤、着色剤、蛍光剤、紫外線吸収剤な
どを添加してもよい。また、歯質の耐酸性を付与する目
的として、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、モノフ
ルオロリン酸ナトリウム、セチルアミンフッ化水素酸塩
等のフッ素イオンを放出する公知のフッ素化合物を配合
してもよい。
【0045】更には、本発明の抗菌性組成物において
は、操作性、塗布性、流動性、機械的強度の向上のため
にフィラーを配合することができる。かかるフィラーと
しては、無機系フィラーあるいは有機系フィラー及びこ
れらの複合体が用いられる。無機系フィラーとしては、
シリカあるいはカオリン、クレー、雲母、マイカなどの
シリカを基材とする鉱物、シリカを基材とし、Al
、B、TiO、ZrO、BaO、La
、SrO、CaO、P等を含有するセラミッ
クスやガラスの類、特にランタンガラス、バリウムガラ
ス、ストロンチウムガラス、ソーダガラス、リチウムボ
ロシリケートガラス、亜鉛ガラス、フルオロアルミナム
ボロシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、バイオガラス
等が挙げられる。さらには結晶石英、ヒドロキシアパタ
イト、アルミナ、酸化チタン、酸化イットリウム、ジル
コニア、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アル
ミニウム等も好適に用いられる。有機系フィラーとして
は、ポリメチルメタクリレート、多官能メタクリレート
の重合体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム等の有機樹脂が挙げられる。また、これらの
有機樹脂中に無機フィラーを分散させたり、無機フィラ
ーを上記有機樹脂でコーティングした無機/有機複合フ
ィラー等も挙げられる。
【0046】これらのフィラーは、本発明の抗菌性組成
物の操作性、塗布性、流動性、機械的強度の調整のた
め、必要に応じてシランカップリング剤等の公知の表面
処理剤で予め表面処理してから用いてもよい。かかる表
面処理剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0047】これらのフィラーは、単独または複数種類
を組み合わせて配合され、本発明の抗菌性組成物全体に
対して、通常、30重量%以下、好ましくは15重量%
以下の範囲で添加される。より好ましくは平均粒径0.
001〜50μmの範囲のフィラーを均一に分散させる
とよい。
【0048】本発明の抗菌性組成物は、通常、歯牙に存
在している齲蝕菌を静菌あるいは死滅させ、かつ歯科用
ボンディング材、レジンセメント、グラスアイオノマー
セメント、リン酸亜鉛セメント、ポリカルボキシレート
セメント、シリケートセメントなどの接着材料の接着性
を増強する接着性プライマーとして使用される。また、
小窩裂溝へ適用されるフィッシャーシーラント材、根面
及び隣接歯部分のコーティング材、歯科用コンポジット
レジンあるいは充填用コンポマーと歯質とを接着させる
ための接着性プライマーあるいは接着剤としても使用で
きる。
【0049】また、本発明の抗菌性組成物は、歯質等の
硬質組織のみならず、金属、陶材、コンポジット硬化物
などの歯冠修復材料に対しても使用することができ、更
に、市販の歯科用金属プライマー、陶材接着用のプライ
マー、酸エッチング剤、次塩素酸塩等の歯面清掃剤等と
組み合わせて使用してもよい。
【0050】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。なお、略称・略号については次の通りである。
【0051】抗菌性塩化合物 CPC:セチルピリジニウムクロライド MDPB:12−メタクリロイルオキシドデシルピリジ
ニウムブロマイド MHPC:16−メタクリロイルオキシヘキサデシルピ
リジニウムクロライド MHAC:16−メタクリロイルオキシヘキサデシルト
リメチルアンモニウムクロライド MPHC:16−メタクリロイルオキシヘキサデシルト
リメチルホスホニウムクロライド TMBEA:トリメチルベンジルアンモニウムクロライ
【0052】酸性基含有重合性単量体 MDP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロ
ジェンホスフェート MEPP:2−メタクリロイルオキシエチルフェニルホ
スホン酸 MA:マレイン酸
【0053】親水性重合性単量体 HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート 9G:ポリエチレングリコールジメタクリレート(オキ
シエチレン基の数は9)
【0054】塩基性化合物 DMAEMA:(2−ジメチルアミノ)エチルメタクリ
レート DEAHMA:(6−ジエチルアミノ)ヘキシルメタク
リレート DPAEMA:(2−ジプロピルアミノ)エチルメタク
リレート TEA:トリエタノールアミン NaHCO:炭酸水素ナトリウム LiOH:水酸化リチウム HKPO:リン酸ニ水素カリウム DEPT:N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−
トルイジン DMAB:4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン DMPT: N,N−ジメチル−p−トルイジン
【0055】重合開始剤 CQ:カンファーキノン TMDPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキサイド
【0056】その他 BHT:2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン GDM:1,3−ジメタクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロパン PDM:1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2
−ヒドロキシプロポキシ)エタン RE−106:赤色106号(顔料) BU−1:青色1号(顔料)
【0057】実施例1 MDPB(5重量部)、MDP(15重量部)、HEM
A(40重量部)、蒸留水(40重量部)及びDMAE
MA(3重量部)からなる抗菌性組成物を調製した。こ
の抗菌性組成物を用いて、後述の抗菌試験、接着試験及
び貯蔵安定性試験に従って抗菌性、接着性及び貯蔵安定
性を測定した。結果を表1に示す。
【0058】〔抗菌試験〕サンプル管に、予め滅菌乾燥
した牛歯象牙質粉末を1g、実施例1の抗菌性組成物を
0.5ml、更に50%HEMA水溶液を0.5ml加
えて10分間撹拌した後、遠心分離を行って上層の液体
部分を採取し、この液を濃度50%の試料とした。濃度
50%の試料を更に滅菌水を用いて希釈し、20%、1
0%、5%、2%、1%となるように濃度の異なる試料
を各々調製した。また、予め、ブレインハートインフュ
ージョン(BHI)液体培地(日水製薬製)で18時間
全培養したストレプトコッカス・ミュータンス菌(IF
O13955)を滅菌水で菌濃度が2×10(CFU
/ml)となるように菌液を調製した。これらの濃度の
異なる試料と菌液を用いて抗菌試験を実施した。
【0059】即ち、マイクロプレートを用いて、試料1
00μlと菌液100μlとを素早く混和して、20秒
後に混和液をBHI溶液を用いて1/1000まで希釈
した。1/1000希釈した混和液を100μl採取
し、予め用意していたBHI寒天培地(日水製薬製)の
プレートに蒔き、コンラージ棒で均一なるように塗布し
た。その後、プレートを37の恒温器の中で48時間好
気培養した。また、対照として、試料の代わりに滅菌水
を用いて同様に抗菌試験を実施した。抗菌性は、BHI
寒天培地に形成された菌のコロニー数を求め、次の式で
菌死滅率を算出することによって評価した。
【0060】
【数1】
【0061】〔接着試験〕ウシの前歯を#1000シリ
コン・カーバイド紙(日本研紙(株)製)で平滑に湿潤
研磨した後、エナメル質表面または象牙質表面を露出さ
せた後、表面の水を歯科用エアーシリンジで吹き飛ばし
た。露出したエナメル質表面または象牙質表面に直径3
mmの穴を開けた厚さ約150ミクロンの粘着テープを
貼り、穴の部分に実施例1の抗菌性組成物を筆で塗布
し、そのまま30秒間放置した後、エアーシリンジで抗
菌性組成物の流動性が無くなる程度まで乾燥させた。そ
の上に、光重合型歯科用ボンディング材「クリアフィル
メガボンド」((株)クラレ製)のボンドを筆で約10
0μmの厚さに塗布し、歯科用光照射器「ライテル I
I」(群馬牛尾電気(株)製)にて10秒間光照射を行
い、硬化させた。さらに、その上に市販の光重合型歯科
用コンポジットレジン「クリアフィルAP−X」
((株)クラレ製)をのせ、エバール(登録商標、
(株)クラレ製)からなるフィルムをかぶせた後、スラ
イドガラスを上から押しつけ、かかる状態で上記光照射
器にて40秒間光照射を行い、硬化させた。
【0062】この硬化面に対して、市販の歯科用レジン
セメント「パナビア21」((株)クラレ製)を用いて
ステンレス棒を接着し、30分後に試験片を37℃の水
中に24時間浸漬させた後に接着強度を測定した。接着
強度の測定には、万能試験機(インストロン製)を用
い、クロス・ヘッドスピード2mm/minの条件で引
張接着強度を測定した。各接着強度の測定値は、8個の
試験片の測定値の平均値で示した。
【0063】〔貯蔵安定性試験〕 (1)変色試験 実施例1の抗菌性組成物を50℃の恒温器に1ヶ月間保
管した後、直径1.4mm、深さ2mm、厚み1mmの
無色透明のガラス製の容器に200μl入れて、色差計
(日本電色工業製)を用いて、L値及びb値を測定
した。また、調製直後品も同様に測定し、これらの測定
結果から△L値及び△b値を算出した。更に肉眼に
て変色の度合いを観察した。 (2)接着試験 実施例1の抗菌性組成物を50℃の恒温器に1ヶ月間保
管した後に、上述の接着試験に従って、牛歯象牙質に対
する引張接着強度を測定した。
【0064】実施例2、3 実施例1の抗菌性組成物からMDPBを除き、代わりに
CPC又はMHPCを配合した抗菌性組成物をそれぞれ
調製した。これらの抗菌性組成物を用いて、実施例1と
同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定した。結
果を表1に示す。
【0065】比較例1〜3 実施例1〜3の抗菌性組成物からDMAEMAを除き、
代わりに塩基性化合物として芳香族アミン(DEPT)
を配合した抗菌性組成物をそれぞれ調製した。これらの
抗菌性組成物を用いて、実施例1と同様に、抗菌性、接
着性及び貯蔵安定性を測定した。結果を表1に示す。
【0066】比較例4 実施例1の抗菌性組成物からDMAEMAを除いた抗菌
性組成物を調製した。この抗菌性組成物を用いて、実施
例1と同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0067】比較例5 実施例1の抗菌性組成物からMDPBを除いた組成物を
調製した。この組成物を用いて、実施例1と同様に、抗
菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定した。結果を表1に
示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1から明らかなように、抗菌性ピリジニ
ウム塩化合物、MDP、HEMA、蒸留水及びDMAE
MAからなる抗菌性組成物を使用した場合(実施例1〜
3)、濃度2%でもミュータンス菌を完全に死滅させる
ことができた。更にこれらの抗菌性組成物は接着性に優
れ、また、50℃の恒温器中で1ヶ月間保管した後で
も、肉眼的には変色は認められず、象牙質に対する接着
性も殆ど低下していなかった。これに対して、塩基性化
合物として、芳香族アミンであるDEPTを配合した抗
菌性組成物を使用した場合(比較例1〜3)、濃度2%
では完全にはミュータンス菌を死滅させることができ
ず、更に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管すると、変色
は激しく、無色から暗褐色に変色し、また象牙質に対す
る接着性も著しく低下した。また、塩基性化合物を含ま
ない抗菌性組成物を使用した場合(比較例4)、濃度5
%でもミュータンス菌を完全には死滅させることができ
ず、また、更に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管する
と、象牙質に対する接着性も著しく低下した。また、抗
菌性ピリジニウム塩化合物を含まない組成物を使用した
場合(比較例5)、濃度20%でも細菌を完全には死滅
させることができなかった。
【0070】実施例4〜9、比較例6、7 表2に示すように、MDPB、MDP、HEMA、蒸留
水、TMDPO及び塩基性化合物からなる抗菌性組成物
をそれぞれ調製した。これらの抗菌性組成物を用いて、
実施例1と同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵安定性を測
定した。結果を表2に示す。
【0071】比較例8 実施例4の抗菌性組成物からDMAEMAを除いた抗菌
性組成物を調製した。この抗菌性組成物を用いて、実施
例1と同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定し
た。結果を表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】表2から明らかなように、MDPB、MD
P、HEMA、蒸留水、TMDPO及び脂肪族アミン、
アルカリ金属の水酸化物又は強塩基酸塩からなる抗菌性
組成物を使用した場合(実施例4〜9)、組成物全体に
対して、MDPBの配合量が約3重量%でも、濃度5%
においてミュータンス菌を完全に死滅させることができ
た。また、これらの抗菌性組成物は接着性に優れ、ま
た、50℃の恒温器中で1ヶ月間保管した後でも、肉眼
的には変色は認められず、象牙質に対する接着性も殆ど
低下していなかった。これに対して、塩基性化合物とし
て、芳香族アミンであるDEPT又はDMABを配合し
た抗菌性組成物を使用した場合(比較例6、7)、濃度
5%では完全にはミュータンス菌を死滅させることがで
きず、更に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管すると、変
色は激しく、無色から暗褐色に変色し、象牙質に対する
接着性も著しく低下した。また、塩基性化合物を含まな
い抗菌性組成物を使用した場合(比較例8)、濃度10
%でもミュータンス菌を完全には死滅させることができ
ず、更に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管すると、象牙
質に対する接着性も著しく低下した。
【0074】実施例10〜13 表3に示すように、MHPC、酸性基含有重合性単量
体、親水性重合性単量体、蒸留水、CQ、BHT及びD
PAEMAからなる抗菌性組成物をそれぞれ調製した。
これらの抗菌性組成物を用いて、実施例1と同様に、抗
菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定した。結果を表3に
示す。
【0075】比較例9〜12 実施例10〜13の抗菌性組成物からDPAEMAを除
き、代わりに芳香族アミンであるDEPTを配合した抗
菌性組成物をそれぞれ調製した。これらの抗菌性組成物
を用いて、実施例1と同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵
安定性を測定した。結果を表3に示す。
【0076】比較例13 実施例10の抗菌性組成物から塩基性化合物(DPAE
MA)を除いた抗菌性組成物を調製した。この抗菌性組
成物を用いて、実施例1と同様に、抗菌性、接着性及び
貯蔵安定性を測定した。結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】表3から明らかなように、MHPC、酸性
基含有重合性単量体、親水性重合性単量体、蒸留水、C
Q、BHT及びDPAEMAからなる抗菌性組成物を使
用した場合(実施例10〜13)、濃度1%でもミュー
タンス菌を完全に死滅させることができた。また、これ
らの抗菌性組成物は接着性に優れ、また、50℃の恒温
器中で1ヶ月間保管した後でも、CQに起因するの淡黄
色を保持し、肉眼的には変色は認められず、象牙質に対
する接着性も殆ど低下していなかった。これに対して、
塩基性化合物として芳香族アミンであるDEPTを配合
した抗菌性組成物を使用した場合(比較例9〜12)、
濃度2%でも完全にはミュータンス菌を死滅させること
ができず、更に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管する
と、変色は激しく、淡黄色から暗褐色に変色し、象牙質
に対する接着性も著しく低下した。また、塩基性化合物
を含まない抗菌性組成物を使用した場合(比較例1
3)、濃度5%でもミュータンス菌を完全には死滅させ
ることができず、また、更に50℃の恒温器中で1ヶ月
間保管すると、象牙質に対する接着性も著しく低下し
た。
【0079】実施例14〜18 表4に示すように、抗菌性塩化合物としてMHAC、M
PHC、MDPBまたはTMBEA、酸性基含有重合性
単量体としてMDP、親水性重合性単量体としてHEM
A、疎水性重合性単量体としてGDMまたはPDM、蒸
留水、TMDPO、BHT及び顔料(RE−106また
はBU−1)、塩基性化合物としてDMAEMA等から
なる抗菌性組成物をそれぞれ調製した。これらの抗菌性
組成物を用いて、実施例1と同様に、抗菌性、接着性及
び貯蔵安定性を測定した。結果を表4に示す。
【0080】比較例14〜17 実施例14、15、17または18の抗菌性組成物から
DMAEMAを除き、代わりに芳香族アミンであるDE
PTまたはDMPTを配合した抗菌性組成物をそれぞれ
調製した。これらの抗菌性組成物を用いて、実施例1と
同様に、抗菌性、接着性及び貯蔵安定性を測定した。結
果を表4に示す。
【0081】
【表4】
【0082】表4から明らかなように、抗菌性塩化合
物、酸性基含有重合性単量体、親水性重合性単量体、蒸
留水及びDMAEMAを含有する抗菌性組成物を使用し
た場合(実施例14〜18)、少なくとも濃度5%以上
ではミュータンス菌を完全に死滅させることができた。
また、これらの抗菌性組成物は接着性に優れ、また、5
0℃の恒温器中で1ヶ月間保管した後でも、顔料に起因
する色を保持し、肉眼的には変色は認められず、象牙質
に対する接着性も殆ど低下していなかった。これに対し
て、塩基性化合物として芳香族アミンであるDEPTま
たはDMPTを配合した抗菌性組成物を使用した場合
(比較例14〜17)、いずれの組成物も濃度5%では
完全にはミュータンス菌を死滅させることができず、更
に50℃の恒温器中で1ヶ月間保管すると、変色は激し
く、更に象牙質に対する接着性も著しく低下した。
【0083】
【発明の効果】本発明の抗菌性組成物は、齲蝕菌を強力
に殺菌あるいは静菌させ、かつ歯牙に対して優れた接着
性及び貯蔵安定性に優れていることから、歯牙に存在す
る齲蝕菌による2次カリエスや接着界面からの細菌の浸
入を抑制し、審美的にも優れる治療を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メタクリル系の抗菌性ピリジニウム塩の合成方
法を示すチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 6/00 A61K 6/00 A C08F 2/44 C08F 2/44 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)抗菌性塩化合物、(b)酸性基含
    有重合性単量体、(c)親水性重合性単量体、(d)
    水、並びに(e)アルカリ金属の水酸化物類、芳香族基
    を含有しない強塩基酸塩類、及び脂肪族アミン類から選
    ばれる塩基性化合物を含有する抗菌性組成物。
  2. 【請求項2】 該抗菌性塩化合物(a)が、抗菌性ピリ
    ジニウム塩化合物である請求項1記載の抗菌性組成物。
  3. 【請求項3】 該抗菌性塩化合物(a)が、重合性基含
    有抗菌性塩化合物である請求項1記載の抗菌性組成物。
  4. 【請求項4】 該抗菌性塩化合物(a)が、重合性基含
    有抗菌性ピリジニウム塩化合物である請求項1記載の抗
    菌性組成物。
  5. 【請求項5】 該塩基性化合物(e)が重合性基含有脂
    肪族第3級アミンである請求項1〜4いずれかに記載の
    抗菌性組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性
    組成物に、更に(f)重合開始剤を含有させた抗菌性組
    成物。
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