JP4334860B2 - 抗菌性歯科用重合性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、抗菌性歯科用重合性組成物および抗菌性歯科用組成物に関する。さらに詳しくは、歯科用コンポジットレジン、義歯床用レジン、歯科用コート材、歯科用プライマー、歯科用接着剤,歯科用レジンセメント等の、口腔内において使用される抗菌性歯科用重合性組成物および抗菌性歯科用組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
歯科における代表的な疾患はカリエス(う蝕)と歯周病である。
カリエスは、Streptococcus mutansに代表される口腔内微生物が産生する酸によって歯牙組織が溶解されることにより、また、歯周病は、Porphyromonas gingivalis等の口腔内微生物が産生するエンドトキシンによって歯周組織が崩壊されることによって発症する。
【0003】
このように、口腔内の疾患はその大部分が口腔内に存在する微生物によって引き起こされる。したがって、いずれの疾患の予防にも、これらの口腔内微生物による歯質表面でのプラーク形成を防ぐこと、あるいは形成されたプラークを除去することが重要であり、このために歯磨きの励行が勧められている。
また、レジン材料やコンポジットレジン等の歯科用材料でカリエス部分の充填修復や補綴処置(たとえば義歯)を行った場合にも、これらの材料の表面は微生物の付着に基づくプラークが形成されやすいことから、二次カリエスや歯周病の防止にプラークの除去が重要とされている。
【0004】
しかしながら、特に高齢者においては加齢に伴う体力の減退などによってブラッシングによるプラーク除去が難しくなっていることも事実である。
レジン材料の研究においては、材料表面に抗菌性を付与する目的で、レジン材料中に抗菌性金属イオンを配合する試みが行われている。しかしながら、この抗菌性は抗菌性金属イオンの溶出による効果と考えられており、抗菌性金属イオンがすべて溶出したあとは、抗菌性が失われるという問題点を有している。
【0005】
歯科材料の分野においても、従来技術として抗菌性銀イオン等を配合したガラスフィラーやゼオライト、ハイドロキシアパタイトなどを配合した歯科材料が開示されているが(特許文献1参照)、これらの抗菌性もすべて銀イオンの溶出による抗菌性であり、その効果の持続性は恒久的なものではない。
本発明者らは、このような状況に鑑みて、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、その硬化物が抗菌効果を恒久的に持続することが可能な歯科用重合性組成物を見いだした。さらには、同様な効果を発揮する抗菌性ポリマーを含有する抗菌性歯科用組成物を見いだした。
【0006】
【特許文献1】
特開平1-238508号公報
【0007】
【発明の目的】
本発明の目的は、その硬化物が恒久的に抗菌効果を持続しうる抗菌性歯科用重合性組成物を提供することにある。
さらには、同様な効果を発揮する抗菌性ポリマーを含有する抗菌性歯科用組成物を提供することにある。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る抗菌性歯科用重合性組成物は、下記式Iで示される、10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)ならびに重合開始剤(D)を含有することを特徴としている。
【0009】
【化2】
【0010】
(mは3〜18の整数、Rは水素原子、メチル基を表す)
本発明に係る抗菌性歯科用重合性組成物は、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)を0.1〜50重量%の量で含有することが好ましく、さらに他の重合性単量体(B)を含有することが好ましい。
また、本発明に係る抗菌性歯科用組成物は、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)の重合体(C)を含有することを特徴としている。
【0011】
前記抗菌性歯科用組成物では、前記重合体(C)を1〜60重量%の量で含有することが好ましい。
本発明に係る抗菌性歯科用組成物では、前記重合体(C)は、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)から誘導される構成単位を1〜70重量%の量で含有することが望ましい。
【0012】
さらに、本発明に係る抗菌性歯科用重合性組成物においては、前記重合体(C)および他の重合性単量体(B)を含有することも好ましい。
【0013】
【発明の具体的説明】
本発明は、上記式Iで示される10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)ならびに重合開始剤(D)を含有する抗菌性歯科用重合性組成物である。
さらに、本発明は、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)の重合体(C)を含有する抗菌性歯科用組成物である。
【0014】
以下、本発明について具体的に説明する。
<10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)>
本発明において、上記式Iに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)は、例えば、ウンデセノールと(メタ)アクリル酸、エチレンオキシドとの反応により製造することができる。
【0015】
ウンデセノールは、ひまし油の熱分解から得られるウンデシレン酸を還元して得られるので、前記式Iに記載の化合物(A)は地球環境に対する負荷が小さく、また炭素、酸素、水素から構成されているので安全性が高く、歯科用抗菌剤として優れた性能を有している。なお、ウンデセノールの酸化物であるウンデシレン酸は白癬菌などの糸状真菌類に対する効果が古くから認められ、医薬品として登録されているほか、化粧品材料(防腐殺菌剤)としても利用されているものである。
【0016】
式Iにおいて、mは3〜18の整数、Rは水素原子、メチル基を表すが、mは6〜15が好ましい。
前記式Iで示されるこの化合物(A)は、10−ウンデセノキシ基を抗菌性部位として構造中に保持しており、これを含有する歯科用重合性組成物の硬化物はこの抗菌性部位が固定化され、溶出することがないことから、恒久的な抗菌活性を有することが期待できる。
【0017】
本発明の抗菌性歯科用重合性組成物において、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)は、該重合性組成物全量に対して0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%の量で含有させることができる。0.1重量%未満においては抗菌活性が充分でなく、50重量%を越えると歯科用重合性組成物としての機械的強度、接着性に影響を及ぼす場合があるからである。
【0018】
<他の重合性単量体(B)>
本発明に用いられる他の重合性単量体(B)は、抗菌性歯科用重合性組成物の重合性成分として、また重合体(C)を構成する共重合成分としても用いられ、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)と共重合するものが好ましく、特に制限はないが、ラジカル重合性単量体を挙げることができる。
【0019】
ラジカル重合性単量体としては、例えばブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン単量体類;スチレン、α-メチルスチレン、クロルスチレンなどの芳香族ビニル単量体類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデンなどのハロゲン化ビニルおよびビニリデン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;以下に挙げる(メタ)アクリル酸(以下、アクリル酸とメタクリル酸の総称としてこのように記載する)エステル類;1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する重合性単量体;1分子中に少なくとも1個のリン酸基ないしはスルホン基を有する重合性単量体などを挙げることができる。これらの単量体は(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)とともに単独であるいは2種以上併用して重合に用いられる。
【0020】
前記重合性単量体(B)として用いることができる上記(メタ)アクリル酸エステル類としては、具体的に(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸のn-またはi-プロピルエステル、(メタ)アクリル酸のn-またはi-またはt-ブチルエステルで代表される直鎖またはC1〜C4アルキルを持つ分岐アルキル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。さらに、例えば(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N-ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2または3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2または3-メトキシプロピル、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシペンタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの脂肪族エステル類;
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2または3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキプロピル(メタ)アクリレート、メチロール(メタ)アクリルアミドなどの単官能(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリル酸アミド類1モルのビスフェノールAと2モルのグリシジル(メタ)アクリレートの付加物などの水酸基含有の(メタ)アクリレート類;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
上記のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート類のどちらか一方の(メタ)アクリロイル基がメチル基およびエチル基などに置換されたモノ(メタ)アクリレート類;
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートまたは2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートまたは1,3,5-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加物などのウレタン結合を有する(メタ)アクリレート類;ビスフェノールAにオキシエチレンを付加させた生成物にさらに(メタ)アクリル酸を縮合させた2,2-ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン類などを挙げることができる。
【0021】
また、1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する重合性単量体としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸およびテトラカルボン酸またはこれらの誘導体を挙げることができる。例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、p-ビニル安息香酸、11-(メタ)アクリロイルオキシ-1,1-ウンデカンジカルボン酸(MAC-10)、1,4-ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリット酸、6-(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン-1,2,6-トリカルボン酸、4-(メタ)アクリロイルオキシメチルトリメリット酸およびその無水物、4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸およびその無水物、4-(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリット酸およびその無水物、4-[2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシ]ブチルトリメリット酸およびその無水物、2,3-ビス(3,4-ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピル(メタ)アクリレート、N,O-ジ(メタ)アクリロイルオキシチロシン、O-(メタ)アクリロイルオキシチロシン、N-(メタ)アクリロイルオキシチロシン、N-(メタ)アクリロイルオキシフェニルアラニン、N-(メタ)アクリロイルp-アミノ安息香酸、N-(メタ)アクリロイル-O-アミノ安息香酸、N-(メタ)アクリロイル5-アミノサリチル酸、N-(メタ)アクリロイル4-アミノサリチル酸、2または3または4-(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとピロメリット酸二無水物の付加生成物(PMDM)、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと無水マレイン酸または3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)または3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の付加反応物、2-(3,4-ジカルボキシベンゾイルオキシ)1,3-ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、N-フェニルグリシンまたはN-トリルグリシンとグリシジル(メタ)アクリレートとの付加物、4-[(2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]フタル酸、3または4-[N-メチルN-(2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]フタル酸などを挙げることができる。
【0022】
さらに、1分子中に少なくとも1個のリン酸基ないしはスルホン基を有する重合性単量体としては、例えば2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシドホスフェート、2および3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシドホスフェート、4-(メタ)アクリロイルオキシブチルアシドホスフェート、6-(メタ)アクリロイルオキシヘキシルアシドホスフェート、8-(メタ)アクリロイルオキシオクチルアシドホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフェート、12-(メタ)アクリロイルオキシドデシルアシドホスフェート、ビス{2-(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシドホスフェート、ビス{2または3-(メタ)アクリロイルオキシプロピル}アシドホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルp-メトキシフェニルアシドホスフェートなどを挙げることができる。なお、これらの化合物におけるリン酸基は、チオリン酸基に置き換えることができる。このうち、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフェート、2-スルホエチル(メタ)アクリレート、2または1-スルホ-1または2-プロピル(メタ)アクリレート、1または3-スルホ-2-ブチル(メタ)アクリレート、3-ブロモ-2-スルホ-2-プロピル(メタ)アクリレート、3-メトキシ-1-スルホ-2-プロピル(メタ)アクリレート、1,1-ジメチル-2-スルホエチル(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。
【0023】
前記重合性単量体(B)は、本発明の抗菌性歯科用重合性組成物全量に対して1〜99.9重量%、好ましくは5〜99重量%の量で含有させることができる。
なお、前記重合性単量体(B)は、前記10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)と重合性単量体(B)との合計を100重量部とした場合には、30〜99.9重量部、好ましくは40〜95重量部の量で抗菌性歯科用重合性組成物に含有されることが望ましい。
【0024】
<重合体(C)>
本発明の抗菌性歯科用組成物では、前記式Iで示される(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)に代えて、もしくは(A)と併用して、
前記式Iで示される(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)の重合体(C)を含有させることができる。
【0025】
この場合、該重合体(C)は、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)から誘導される構成単位を100重量%有するホモポリマーであってもよいし、他の重合性単量体(B)との共重合体(コポリマー)であっても良い。共重合体の場合、(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)から誘導される構成単位を1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%の量で含有することが好ましい。
【0026】
また、重合体(C)はオリゴマーまたはポリマーであり、その数平均分子量は通常2000〜50万である。
このような重合体(C)は、本発明の抗菌性歯科用組成物全量に対し、1〜60重量%、好ましくは2〜50重量%の量で含有させることができる。
1重量%未満においては抗菌活性が充分でなく、60重量%を越えると歯科用重合性組成物としての機械的強度、接着性に影響を及ぼす場合があるからである。
【0027】
<重合開始剤(D)>
本発明では、前記抗菌性歯科用重合性組成物を得るため、あるいは、前記重合体(C)を得るために、重合開始剤を用いることができる。
重合開始剤としては、歯科用材料や外科用材料に適用できる重合開始剤、硬化剤および促進剤などを挙げることができる。特に以下に記載する少なくとも1種含有することが望ましく、使用状況に合わせて組み合わせて使用できる。
【0028】
このような重合開始剤としては、重合性単量体をラジカル重合できる重合開始剤を挙げることができ、たとえば、ジアセチルペルオキシド、ジプロピルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)、p,p’-ジクロルベンゾイルペルオキシド、p.p’-ジメトキシベンゾイルペルオキシド、p,p’-ジメチルベンゾイルペルオキシド、p,p’-ジニトロジベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物、トリアルキルボランもしくはトリアルキルボランの部分酸化物のなど有機ホウ素化合物を例示することができる。
【0029】
また、紫外光線もしくは可視光線を照射することによって重合することもできる。かかる光重合の際に使用できる重合開始剤に特に制限はないが、例えばベンジル、4,4’-ジクロロベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、9,10-アントラキノン、ジアセチル、d,l-カンファキノン(CQ)などの紫外線または可視光線増感剤が挙げられる。
【0030】
前記重合開始剤(D)は、全重合性単量体100重量部(たとえば前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)単独、あるいは該エステル化合物(A)および他の重合性単量体(B)との合計)に対して、通常0.01〜20重量部の量で含有される。
なお、重合開始剤(D)として、有機過酸化物もしくは光重合開始剤を使用する場合には、還元性化合物を併用することができる。
【0031】
ここで、有機還元性化合物として、例えばN,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン(DMPT)、N,N-ジエチル-p-トルイジン、N,N-ジエタノール-p-トルイジン(DEPT)、N,N-ジメチルp-tert-ブチルアニリン、N,N-ジメチルアニシジン、N,N-ジメチル-p-クロルアニリン、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N-ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)およびそのアルキルエステル、N,N-ジメチルアミノベンツアルデヒド(DMABAd)などの芳香族アミン類;N-フェニルグリシン(NPG)、N-トリルグリシン(NTG)、N,N-(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニルグリシン(NPG-GMA)などのアミン類を併用することができる。これらの中では、DMPT、DEPT、DEABA、DMABAd、NPG、NTGが好ましく使用できる。また、ベンゼンスルフィン酸、o-トルエンスルフィン酸、p-トルエンスルフィン酸、エチルベンゼンスルフィン酸、デシルベンゼンスルフィン酸、ドデシルベンゼンスルフィン酸、クロルベンゼンスルフィン酸、ナフタリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン酸またはその塩、芳香族スルフィン酸のチオールエステルまたは芳香族スルフィン酸アミド類を併用することもできる。
【0032】
<その他の成分>
《フィラー》
また、本発明における重合性組成物を得るためには、所望により、フィラーを含有させることができる。フィラーとしては、従来から使用されている有機フィラー、無機フィラーまたは両者を含む有機質複合フィラーを挙げることができる。従来から使用されている溶解性の高分子量重合体、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートの単独重合体またはこれらの重合体、またはこれらに架橋剤として5%以下のエチレングリコールジ(メタ)アクリレートを共重合させた重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)などを挙げることができる。
【0033】
無機フィラーとしては、例えば無定形シリカ、アルミナ、石英、アルミナ石英、シリカ-アルミナ化合物、シリカ-ジルコニア化合物、シリカ-チタニア化合物、酸化チタン、ガラス(バリウムガラスを含む)、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、雲母、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイトなどを挙げることができる。これらの無機フィラーはあらかじめシランカップリング剤やチタネートカップリング剤などで表面処理されていてもよい。
【0034】
また、有機質複合フィラーとしては、前述した無機質フィラー表面を重合性単量体で重合して被覆した後、粉砕して得られるフィラーを挙げることができる。具体的には、無機質フィラーのうち、微粉末シリカをトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPT)を主成分とする重合性単量体で重合被覆し、得られた重合体を粉砕したフィラー(TMPT・f)を挙げることができる。また、PMMAを溶解したアセトンなどの溶液にシリカや酸化ジルコニウムなどの無機フィラーを加えて分散し、溶媒を留去して乾燥した後に粉砕することによって得られるフィラーを挙げることができる。
【0035】
これらのフィラーの平均粒径は0.1〜100μmの範囲にあるのが好ましく、使用に当たっては異なる粒径のフィラーを混合して用いることがさらに好ましい。
フィラーの含有量は用途によって異なるが、前記化合物(A)と他の重合性単量体(B)との合計量100重量部に対して、通常10〜600重量部である。
【0036】
《溶剤》
さらに、本発明の抗菌性歯科用重合性組成物には水および/またはアセトン、エタノールなどの水溶性有機溶剤を5〜95重量%の量で含有させることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の記載で、AL-8G(新中村化学工業(株)製)は、10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有するアクリル酸エステルである下記式IIの化合物を意味する。ML-12G(新中村化学工業(株)製)は、10−ウンデセノキシ基およびエトキシ基を有するメタクリル酸エステルである下記式IIIの化合物を意味する。
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】
【実施例1】
AL−8G 15重量部、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物(4−META)5重量部、メチルメタクリレート(MMA)80重量部のモノマー液を調製し、下記の方法で、象牙質、金属の接着強度を測定した。
結果を表1に示す。
【0041】
<象牙質接着強度の測定>
▲1▼牛下額前歯を注水下#1000の耐水研磨紙で平坦な接着用象牙質面を削りだす。
▲2▼削りだした象牙質接着面を象牙質表面処理材グリーン(クエン酸と塩化第二鉄)を主成分とする象牙質用の歯科用表面処理剤、サンメディカル(株)製)で処理し、水洗、乾燥した後、直径4.8mmの両面テープで接着面積を規定する。
【0042】
▲3▼混合皿に所定組成のモノマー液を約0.09gとり、スーパーボンドキャタリスト(部分酸化トリブチルホウ素、サンメディカル(株)製)約0.007g(モノマー液100重量部に対して7.8重量部)を滴下し、接着用筆で液を混合採取し、直ちにPMMA重合体粒子(ポリメチルメタクリレート粒子;平均粒子径約30μm、商品名;スーパーボンドポリマー粉末クリア、サンメディカル(株)製)に付け、混合液/粉材の玉を作り、接着歯面に塗布する。続いて、接着ロッドを圧接して植立する。
【0043】
▲4▼上記接着したサンプルを37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、24時間経過した後、引張接着強度を測定する。
<金属接着強度の測定>
▲1▼1cm角、厚さ約2mmの金銀パラジウム合金板をサンドブラスド、洗浄、乾燥した後、直径4.8mmの両面テープで接着面積を規定する。
【0044】
▲2▼金属表面処理剤V−プライマー(サンメディカル(株)製)で処理する。
▲3▼上記象牙質接着強度の測定の▲3▼と同様な操作を行う。
▲4▼上記接着したサンプルを37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、20時間経過した後、5℃/55℃のサーマルサイクル試験機に移し、サーマルサイクル5000回かけた後、引張接着強度を測定する。
【0045】
【実施例2】
実施例1において、AL−8Gの代わりにML-12Gを使用した他は、実施例1と同様にして象牙質、金属への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0046】
【実施例3】
AL−8G 15重量部、11−メタクリロイルオキシ−1,11−ウンデカンジカルボン酸 (MAC−20)7重量部、メチルメタクリレート(MMA)57重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)8重量部、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(2.6E)7重量部、N,N−ジメチル−p−トルイジン(DMPT)2重量部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAMA)4重量部のモノマー液を調製し、
下記の方法で、象牙質、金属の接着強度を測定した。
【0047】
結果を表1に示す。
<象牙質接着強度の測定>
▲1▼牛下額前歯を注水下#1000の耐水研磨紙で平坦な接着用象牙質面を削りだす。
▲2▼削りだした象牙質接着面を象牙質表面処理材〔テトラフェニルホウ素トリエタノールアミン塩(TPBTEA)2重量部、2−メタクリロイルオキシエチルアシドホスフェート(PM1)、5重量部、ビス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アシドホスフェート(PM2)7重量部、エタノール36重量部、精製水50重量部〕で塗布し、30秒経過した後、塗布面をエアーブローして、乾燥した後、直径4.8mmの両面テープで接着面積を規定する。
【0048】
▲3▼混合皿に所定組成のモノマー液を約0.05gとり、接着用筆で液を混合採取し、直ちにポリマーパウダー(ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒子径約30μm)99重量部、過酸化ベンゾイル1重量部の混合物)に付け、混合液/粉材の玉を作り、接着歯面に塗布する。続いて、接着ロッドを圧接して植立する。
【0049】
▲4▼上記接着したサンプルを37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、24時間経過した後、引張接着強度を測定する。
<金属接着強度の測定>
▲1▼1cm角、厚さ約2mmの金銀パラジウム合金板をサンドブラスド、洗浄、乾燥した後、直径4.8mmの両面テープで接着面積を規定する。
【0050】
▲2▼金属表面処理剤V−プライマー(サンメディカル(株)製)で処理する。
▲3▼上記象牙質接着強度の測定の▲3▼と同様な操作を行う。
▲4▼上記接着したサンプルを37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、20時間経過した後、5℃/55℃のサーマルサイクル試験機に移し、サーマルサイクル5000回かけた後、引張接着強度を測定する。
【0051】
【実施例4】
実施例3において、AL−8Gの代わりにML-12Gを使用した他は、実施例3と同様にして象牙質、金属への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0052】
【実施例5】
AL−8G 10重量部、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物(4−META)15重量部、ウレタンジメタクリレート(UDMA)15重量部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)2重量部、カンファキノン(CQ)0.2重量部、アセトン40重量部、精製水17.4重量部、N−フェニルグリシンナトリウム0.3重量部、スルフィン酸ナトリウム塩0.3重量の接着材液を調製し、下記の方法で象牙質への接着強度を測定した。
【0053】
結果を表1に示す。
<象牙質接着強度の測定>
▲1▼牛下額前歯を注水下#1000の耐水研磨紙で平坦な接着用象牙質面を削りだす。
▲2▼削りだした象牙質接着面を直径4.8mmの両面テープで接着面積を規定する。接着面に上記調整した接着材液を塗布し、30秒経過した後、塗布面をエアーブローして、乾燥した後、ハロゲン光重合照射器で10秒間照射して硬化させる。
【0054】
▲3▼硬化した接着材面に歯科用コンポジットレジン(メタフィルC、サンメディカル社製)を1mmの厚さで充填し、光硬化させる。
▲4▼硬化させたコンポジットレジンに接着レジンでアクリルロッドを接着し、37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、24時間経過した後、引張接着強度を測定する。
【0055】
【実施例6】
実施例5において、AL−8Gの代わりにML-12Gを使用した他は、実施例5と同様にして象牙質への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0056】
【比較例1】
実施例1において、AL−8Gの代わりにMMAを使用した他は、実施例1と同様にして象牙質、金属への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0057】
【比較例2】
実施例3において、AL−8Gの代わりにMMAを使用した他は、実施例3と同様にして象牙質、金属への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0058】
【比較例3】
実施例5において、AL−8Gの代わりにMMAを使用した他は、実施例5と同様にして象牙質への接着強度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【実施例7】
歯科床用材料(JIS規格第2種レジン)としての評価
メチルメタクリレート90重量部とAL−8G 10重量部の混合物に、過酸化ベンゾイル0.5重量部を溶解した重合性組成物を液材とし、重量平均分子量約70万、平均粒子径75マイクロメートルのポリメチルメタクリレートを粉材とした。
【0061】
この液材1ミリリットルに粉材1.5グラムの割合で、液材と粉材とを気泡を巻き込まないように混合し、ペースト状にした後、70℃の熱水中で1時間、次いで沸騰水中で1時間加熱して、硬化した試料を作製し、JIS T6501(1993)の記載の方法に従って、吸水量、溶解量、曲げたわみを測定した。
結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例8】
歯科床用材料(JIS規格第2種レジン)としての評価
メチルメタクリレート92重量部とML−12G 8重量部の混合物に、N,N−ジメチル−p−トルイジン1重量部を溶解した重合性組成物を液材とし、重量平均分子量約70万、平均粒子径75マイクロメートルのポリメチルメタクリレート100重量部に過酸化ベンゾイル1重量部を加えたものを粉材とした。
【0064】
この液材1ミリリットルに粉材1.5グラムの割合で、液材と粉材とを気泡を巻き込まないように混合し、ペースト状にした後、室温(25℃)にて1時間放置して硬化した試料を作製し、JIS T6501(1993)の記載の方法に従って、吸水量、溶解量、曲げたわみを測定した。
結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】
【実施例9】
歯科用コンポジットレジンとしての評価
Bis−GMA(新中村化学工業(株)製D−GMA)65重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステル3G)25重量部、ML−12G10重量部、カンファーキノン(Aldlich社製)0.1重量部、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル(東京化成工業(株)製)0.1重量部を混合し、良く攪拌して均一な可視光硬化性重合性組成物シロップとした。
【0067】
この可視光硬化性重合性組成物シロップ25重量部に、常法によってシランで表面処理したバリウム含有アルミノ珪酸塩ガラス(平均粒径約1.5ミクロン、屈折率1.55、ガラス100重量部に対してシラン1重量部で表面処理)75重量部を混合し、均一なペーストとした。
このペーストを用いてISO4049:2000の7.11項の方法で曲げ試験片の作製および曲げ物性の評価を行った。このとき、可視光線は歯科用可視光線照射器(クルツァー社製Translux CL)を用いて試験片の両面より30秒ずつ照射した。試験片は5個作製し、曲げ強さの平均値を得た。
【0068】
結果を表4に示す。
【0069】
【表4】
【0070】
表2〜3より、実施例7および8の材料はJIS T 6514(1993)規格を満たし、表4により実施例9の材料はISO 4049(2000)規格を満たすことを確認できた。
【0071】
【発明の効果】
本発明の抗菌性歯科用重合性組成物および抗菌性歯科用組成物によれば、恒久的に抗菌活性を持続しうる歯科材料が与えられる。
Claims (7)
- 前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)を0.1〜50重量%の量で含有する請求項1に記載の抗菌性歯科用重合性組成物。
- さらに他の重合性単量体(B)を含有する請求項1または2に記載の抗菌性歯科用重合性組成物。
- 請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)の重合体(C)を含有する抗菌性歯科用組成物。
- 前記重合体(C)を1〜60重量%の量で含有する請求項4に記載の抗菌性歯科用組成物。
- 前記重合体(C)が、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)から誘導される構成単位を1〜70重量%の量で含有する請求項4または5に記載の抗菌性歯科用組成物。
- 請求項4に記載の重合体(C)および他の重合性単量体(B)を含有する抗菌性歯科用重合性組成物。
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