JP2002045137A - 発酵豆乳およびその製造方法 - Google Patents

発酵豆乳およびその製造方法

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JP2002045137A JP2000234815A JP2000234815A JP2002045137A JP 2002045137 A JP2002045137 A JP 2002045137A JP 2000234815 A JP2000234815 A JP 2000234815A JP 2000234815 A JP2000234815 A JP 2000234815A JP 2002045137 A JP2002045137 A JP 2002045137A
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Yoshitaka Sakaguchi
能崇 坂口
Tatsuyuki Kudo
辰幸 工藤
Tamotsu Setoyama
保 瀬戸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 豆乳由来の青臭みだけでなく、その発酵によ
って生じた不快味や発酵臭、えぐみを抑制し、風味の優
れた発酵豆乳ならびにその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ゴマペースト、炒りゴマ、すりゴマ、ゴ
マフレーバーおよびゴマ油のエマルジョン等のゴマ加工
物を含有することを特徴とする発酵豆乳ならびにその製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味の改善された
発酵豆乳およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、健康への関心の高まりから、各種
の機能性食品が要望されている。中でも大豆を原料とす
る豆乳は、骨代謝機能改善、脂質代謝機能改善、肝機能
改善効果など、多くの機能性を有した食品として注目さ
れる。しかしながら、豆乳は大豆由来の2−ヘキサナー
ルや、数種のサポニン等を含むため、青臭みなどがあ
り、食品として使用する場合の妨げとなっている。
【0003】そこで、豆乳の風味改善を目的として、各
種乳酸菌、ビフィズス菌等で豆乳を発酵したヨーグルト
状の食品、いわゆる発酵豆乳が提案されている。発酵豆
乳の製造等に関する技術は、例えば、特開昭61−14
1840号、特開昭62−205735号、特開昭63
−7743号、特開昭63−276979号、特開平2
−18043号、特開平2−167044号、特開平5
−184320号、特開平6−276979号、特開平
8−66161号、特開平10−201416号等に記
載されており、製造段階において特定の処理を行うこと
や特定の乳酸菌を組み合わせて使用することにより、風
味改善がなされることが開示されている。
【0004】このように、豆乳を発酵することで、豆乳
が本来有している上記の青臭み等はある程度は防げるも
のの、その効果は必ずしも満足できるものとはいえず、
また、発酵により生じる発酵臭ともあいまって、発酵豆
乳独特の不快臭(豆臭、青臭み、えぐ味等)や不快味が
発生してしまうという問題があった。
【0005】発酵豆乳の不快臭を抑制する手段として、
例えば特開平11−75688号には、酸素透過度が1
00ml/m2 /24hr/atm(25μm、25
℃、50%RH)以下の素材で構成された容器に発酵豆
乳を充填密封することで、保存中に生じる大豆の戻り臭
が抑制できることが開示されている。しかし、この方法
はあくまでも大豆由来の青臭みの戻り臭を抑制すること
を目的とするものであり、発酵豆乳独自の不快臭味を抑
制するものではない。また、既知の各種呈味改善剤、消
臭剤を添加することも考えられるが、発酵豆乳の場合は
これらによっても満足の行く不快臭味の抑制効果は得ら
れない。
【0006】上記に述べてきたとおり、大豆由来の青臭
みを抑制させる技術や素材は多種提案されているもの
の、これらは必ずしも満足しうるものではなかった。ま
た、発酵豆乳独特の不快臭味に至っては、これを抑制す
る技術はほとんど知られていないのが実状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、豆
乳由来の青臭みだけでなく、その発酵によって生じた不
快味や発酵臭、えぐみを抑制し、風味の優れた発酵豆乳
を提供することをその課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、各種呈味改善剤
等を用いても抑制することのできなかった発酵豆乳の不
快臭味が、意外にもゴマーペーストやゴマフレーバーと
いったゴマ加工物を添加することにより抑制されること
を見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、ゴマ加工物を含有す
ることを特徴とする発酵豆乳を提供するものである。
【0010】また、本発明は、上記発酵豆乳に更に、ヨ
ーグルト系フレーバー、ベリー系フレーバー、オレンジ
系フレーバー、アップル系フレーバー、トロピカルフル
ーツ系フレーバーまたは花梨系フレーバーから選ばれる
フレーバーの1種または2種以上を添加した発酵豆乳を
提供するものである。
【0011】更に、本発明は、豆乳を乳酸菌により発酵
させて、発酵豆乳を製造する任意の段階で、ゴマ加工物
を添加し、更に必要に応じて任意の段階で果汁又は/及
びフレーバーを添加することを特徴とする発酵豆乳の製
造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書中において発酵豆乳と
は、豆乳に乳酸菌等の微生物を接種し発酵を行った豆乳
発酵製品のことである。豆乳としては、大豆や脱脂大豆
から常法により得られるものを用いることができ、例え
ば、丸大豆や脱皮大豆を水浸漬するか、またはしないで
含水状態にて磨砕して呉となし、これを濾過等して不溶
性画分を除去して得たものを利用することができる。
【0013】また、発酵豆乳を得るために豆乳に接種す
る微生物は特に限定されるものではないが、例えば、ラ
クトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・マリ、ラクト
バチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブル
ッキィ、サブスピーシーズ・ブルガリカス等のラクトバ
チルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス等
のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチ
ス サブスピーシーズ.ラクチス、ラクトコッカス・ラク
チス サブスピーシーズ.クレモリス等のラクトコッカス
属細菌、エンテロコッカス・フェカーリス等のエンテロ
コッカス属細菌等のいわゆる乳酸菌およびビフィドバク
テリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビヒダ
ム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバク
テリウム属細菌が挙げられる。中でも、ラクトバチルス
・カゼイとラクトバチルス・マリを併用して豆乳を発酵
させた場合に本発明の風味改善効果が顕著である。
【0014】本発明において、豆乳の発酵は通常の条件
で行えばよく、特に限定されないが、例えば、ラクトバ
チルス・カゼイと、ラクトバチルス・マリの混合培養で
あれば、豆乳にこれら微生物を接種し、37℃で20〜
24時間程度、pH4.5〜4.8程度となるまで培養す
ればよい。培養方法は、静置培養、攪拌培養、振盪培
養、通気培養等用いる微生物の培養に適した方法を適宜
選択して用いればよい。
【0015】また、上記乳酸菌等に他の微生物、例え
ば、バチルス属、アセトバクター属、グルコノバクター
属等の細菌類、サッカロミセス属、キャンディダ属、ロ
ドトルーラ属、ピチア属、シゾサッカロミセス属、トル
ラ属、チゴサッカロミセス属等の酵母類、あるいは、ア
スペルギルス属、ペニシリウム属、ユウロチウム属、モ
ナスカス属、ミコール属、ニュウロスポラ属、リゾープ
ス属等の糸状菌等を併用して発酵を行っても良い。
【0016】一方、本発明において、発酵豆乳に添加さ
れるゴマ加工物としては、ゴマの有効成分を含有し、そ
の風味を呈するものであればいかなる形態のものでもよ
く、例えば、ゴマペースト、炒りゴマ、すりゴマ、ゴマ
フレーバー、ゴマ油のエマルジョン等が例示される。特
にゴマペーストを添加することにより、より良好な風味
の製品を得ることができる。また、原料となるゴマの品
種は白ゴマ、黒ゴマ等いかなるものでもよい。
【0017】上記のゴマ加工物のうち、ゴマペーストと
は、白ゴマ、又は黒ゴマ等のゴマ原料を精選して水洗し
た後、遠心分離にて夾雑物を取り除き、焙煎機にて15
0℃〜180℃、約15分間焙煎し、擂潰機にてペース
ト状に加工したものである。
【0018】また、ここでいう炒りゴマとは、白ゴマ、
又は黒ゴマ等のゴマ原料を精選して水洗した後、遠心分
離にて夾雑物を取り除き、皮付きゴマ或いは皮むきゴマ
を190℃〜210℃付近で5分〜10分間炒ったもの
をいう。また、すりゴマとは、皮付き、又は皮むきのゴ
マを、摩砕機でペースト状にならない程度にすりつぶし
てから、炒りゴマ同様190℃〜210℃付近で5分〜
10分間炒ったものである。
【0019】更に、ここでいうゴマフレーバーとは、ゴ
マに含まれる香気成分であるピラジン類、フラン類、ピ
ロール類、アルデヒド類、シクロテンを含むケトン類、
芳香性の有るアルコール類、エステル類、ミルク様の香
りを呈するラクトン類、フェノール類等の成分を含むフ
レーバーで、ゴマ特有の香りを呈するフレーバーであれ
ばどのような形態のものでもよい。
【0020】また更に、ここでいうゴマ油のエマルジョ
ンとは、ゴマから抽出したゴマ油に乳化剤を加え乳化・
分散させたものである。
【0021】本発明において、発酵豆乳に添加されるゴ
マ加工物の量は特に限定されないが、例えばゴマペース
ト、炒りゴマ、すりゴマを用いた場合には最終製品全量
に対して、0.1質量%〜2.0質量%(以下単に「%」
と略す)が好ましく、1.0%〜2.0%であれば、豆
臭、青臭み、不快臭味が抑制され、かつ良好なゴマ風味
を有する発酵豆乳を製造することができるため、特に好
ましい。
【0022】また、前記添加量が0.1%〜1.0%の場
合には、ヨーグルト系フレーバーや果実系フレーバー等
各種のフレーバー類を併用することにより、豆臭、青臭
み、不快臭味が抑制され、ゴマの風味がほとんどなく、
添加されたフレーバーの風味を有する風味良好な発酵豆
乳を製造することができる。
【0023】さらに、本発明において、発酵豆乳に添加
されるゴマ加工物として、ゴマフレーバーを用いた場合
には最終製品全量に対して、0.01%〜0.20%が好
ましく、特に0.05%〜0.10%が好ましい。この添
加量が0.01%未満では豆臭、青臭み、不快臭味の抑
制効果が十分とはいえず、0.20%以上ではやや、ゴ
マ感が強く、くどくなってしまう。
【0024】また、前記添加量が0.01%〜0.10%
の場合には、ゴマフレーバー単独で豆臭、青臭み、不快
臭味が抑制され良好な風味の発酵乳となり、0.10%
〜0.20%の場合には、各種フレーバー類を併用する
ことにより、豆臭、青臭み、不快臭味が抑制され、ゴマ
の風味がほとんどなく、添加したフレーバーの風味を有
する風味良好な発酵豆乳を製造することができる。
【0025】本発明の発酵豆乳に添加することのできる
フレーバーの例としては、ヨーグルト系、ベリー系、オ
レンジ系、花梨系、シソ系、シトラス系、アップル系、
ミント系、グレープ系、ペア、カスタードクリーム、ピ
ーチ、メロン、バナナ、トロピカル、ハーブ系、紅茶、
コーヒー系等のフレーバーが挙げられる。これらのフレ
ーバーは1種または2種以上組み合わせて用いることが
できる。フレーバーの添加量は特に限定されないが、風
味面から最終製品に対し0.01%〜0.5%、特に0.
05%〜0.2%程度が好ましい。
【0026】なお、上記の添加量は、製品中の豆乳含量
にはそれほど影響を受けることはない。
【0027】更に、本発明の発酵豆乳には、その他の添
加物、すなわち、各種糖質や乳化剤、増粘剤、甘味料、
酸味料、果汁等を添加してもよい。具体的には、グルコ
ース、シュークロース、フラクトース、蜂蜜等の糖類、
スクラロース、ソルビトール、キシリトール、エリスリ
トール、ラクチトール、パラチニット等の糖アルコー
ル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン糖脂肪酸エステ
ル、レシチン等の乳化剤、寒天、ゼラチン、カラギーナ
ン、グァーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカス
トビーンガム等の増粘(安定)剤、が挙げられる。この
他にも、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタ
ミンE等の各種ビタミン類やハーブエキス等を配合して
も、優れた風味の発酵豆乳を得ることができる。
【0028】本発明の発酵豆乳の製造は常法により行な
うことができる。例えば、豆乳を殺菌処理した後、前記
したようにこれに乳酸菌を接種・培養し、これを均質化
処理して発酵豆乳ベースを得る。この豆乳発酵ベース
に、別途調製したゴマ加工物を含むシロップ溶液を添加
混合し、更に各種のフルーツフレーバーやヨーグルト系
フレーバーを添加して最終製品に仕上げればよい。ここ
で、ゴマ加工物の発酵豆乳への添加時期は、製造工程の
どの段階でもよい。また、寒天、ゼラチン等の各種増粘
剤をシロップ液中もしくは別途増粘剤として調製し、こ
れを添加して固形状の発酵豆乳にしてもよい。
【0029】このようにして得られる本発明の発酵豆乳
は、ゴマタイプ、プレーンタイプ、フルーツフレーバー
タイプ、固形状、液状等いずれの形態の製品とすること
も可能である。また、発酵終了後、シロップ液との混合
前等の段階で発酵豆乳に殺菌処理を施し、死菌含有タイ
プの製品としてもよい。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】実 施 例 1 固形タイプ発酵豆乳(1):豆乳(四国化工機製:固形
分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)を13
5℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトバチルス・カゼイ
YIT9029およびラクトバチルス・マリYIT02
43を接種し種菌を製造した。このそれぞれの種菌を
0.01%および1.0%の濃度で上記豆乳に添加し、3
7℃の温度で乳酸酸度0.57まで培養して発酵豆乳ベ
ースを得た。
【0032】上記のようにして得られた発酵豆乳ベース
を15MPaで均質化後、これに最終濃度で0.014
%となる量のスクラロースおよび0.16%となる量の
発酵乳酸(武田薬品工業株式会社製)並びに最終濃度と
して表2に示す量の白ゴマペースト又は黒ゴマペースト
を含むシロップ溶液を加え、混合した。更に0.5%の
ゼラチンおよび0.15%の寒天を加え、固形タイプの
発酵豆乳(豆乳固形分6.0%)を得た。
【0033】得られた各発酵豆乳について、専門パネラ
ー5名で不快臭味(発酵臭、えぐみ)および青臭みを下
記基準により官能評価した。この結果を表1に併せて示
す。
【0034】< 官能評価基準 > 評 価 : 内 容 A : 不快臭味、青臭み感じない。 B : ほぼ不快臭味、青臭み感じない。 C : 僅かに不快臭味、青臭み感じる。 D : やや不快臭味、青臭み感じる。 E : 不快臭味、青臭みを感じる。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、白ゴマあるいは
黒ゴマのどちらのゴマペーストでも、ゴマペーストの添
加量が0.10%から1.0%では、ゴマの風味はほとん
ど感じられないが、程よく不快臭味、青臭みを抑制し、
良好な風味であった。また、添加量が1.0%〜2.0%
では不快臭味、青臭みが抑制されているのはもちろん、
ゴマの良好な風味が感じられた。添加量が2.5%では
不快臭味、青臭みの抑制効果は高いものの、ややゴマ感
が強くくどい風味となっていた。
【0037】実 施 例 2 固形タイプ発酵豆乳(2):実施例1の発酵豆乳ベース
と、実施例1と同じ量のスクラロース、発酵乳酸、ゼラ
チンおよび寒天を用い、更に、最終濃度として表2に示
す量となる添加量で白ゴマペースト及び各種フレーバー
を添加し、固形タイプの発酵豆乳製品(豆乳固形分6.
0%)を得た。得られた発酵豆乳の風味を、下記基準に
より専門パネラー5名で評価した。その結果を併せて表
2に示す。
【0038】< 風味評価基準 > 評 価 : 内 容 ◎ : 風味が非常によい。 ○ : 風味がよい。 △ : どちらでもない。 × : 風味が悪い。
【0039】
【表2】
【0040】表2から明らかなように、白ゴマペースト
を0.1%または0.5%添加することにより、不快臭
味、青臭みを抑制することができ、また、各種フレーバ
ーを併用することで、より良好な風味を得られた。一
方、白ゴマペーストを2.0%添加した場合には、各種
フレーバーを併用せず、単独で用いた場合により良好な
風味となった。
【0041】実 施 例 3 固形タイプ発酵豆乳(3):豆乳(四国化工機製、固形
分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)を13
5℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトバチルス・カゼイ
YIT9029およびラクトバチルス・マリYIT02
43を接種し種菌を製造した。得られた種菌をそれぞれ
0.01%および1.0%となるように上記豆乳に添加
し、37℃で乳酸酸度0.57まで培養して発酵豆乳ベ
ースを得た。
【0042】上記のようにして得られた発酵豆乳ベース
を15MPaで均質化後、90℃で10秒間殺菌処理
し、最終濃度で0.014%となる量のスクラロースお
よび0.15%となる量の発酵乳酸並びに最終濃度で表
3に示した量となる白ゴマペーストを含むシロップ溶液
と混合した。次いで、0.1%のヨーグルトフレーバー
を添加し、更に寒天溶液(終濃度0.5%)と混合し、
固形タイプ発酵豆乳(豆乳固形分6%)を得た。
【0043】得られた固形タイプの発酵豆乳製品につい
て、実施例2と同様に風味評価を行った。この結果を併
せて表3に示す
【0044】
【表3】
【0045】実 施 例 4 ドリンクタイプ発酵豆乳(1):豆乳(四国化工機製、
固形分12.0%、粗蛋白4.7%)を135℃で3.5
秒間殺菌した後、ラクトバチルス・カゼイYIT902
9およびラクトバチルス・マリYIT0243を接種し
種菌を製造した。この種菌をそれぞれ0.01%および
1.0%となるように上記豆乳に添加し、37℃で乳酸
酸度0.57まで培養し発酵豆乳ベースを得た。
【0046】上記のようにして得られた発酵豆乳ベース
を15MPaで均質化後、最終濃度で0.16%となる
量の発酵乳酸、および0.015%となる量のスクラロ
ース並びに最終濃度で表4に示す量となる白ゴマペース
トを含むシロップ溶液を加えて混合し、ドリンク状の発
酵豆乳ベースを得た。最後に、0.1%のヨーグルトフ
レーバーを添加し、ドリンクタイプの発酵豆乳(豆乳固
形分7.2%)を得た。
【0047】得られたドリンクタイプの発酵豆乳につい
て実施例2と同様に風味試験を行った。この結果を表4
に併せて示す。
【0048】
【表4】
【0049】実 施 例 5 ドリンクタイプ発酵豆乳(2):実施例4で得られた発
酵豆乳ベースを15MPaで均質化後に、最終濃度で
0.015%となる量のスクラロースおよび0.14%と
なる量の乳酸並びに最終濃度で表5に示す量の白ゴマフ
レーバーを含むシロップを添加した。最後に0.1%の
ヨーグルトフレーバーを添加し、ドリンクタイプの発酵
豆乳(豆乳固形分12.0%)を得た。
【0050】得られたドリンクタイプの発酵豆乳につい
て実施例2と同様に風味試験を行った。この結果を表5
に併せて示す。
【0051】
【表5】
【0052】実 施 例 6 ドリンクタイプ発酵豆乳(3):実施例4で得られた発
酵豆乳ベースを15MPaで均質化後、最終濃度で0.
014%となる量のスクラロースおよび0.16%とな
る量の乳酸並びに最終濃度で表6に示す量の白ゴマペー
ストを含むシロップを添加した。最後に0.1%のヨー
グルトフレーバーを添加し、ドリンクタイプの発酵豆乳
(豆乳固形分2.4%)を得た。
【0053】得られたドリンクタイプの発酵豆乳につい
て実施例2と同様に風味試験を行った。この結果を表6
に併せて示す。
【0054】
【表6】
【0055】表3〜表6から明らかなように、発酵豆乳
の割合(固形分量)に関わらず、白ゴマペーストの添加
量0.10%〜2.0%程度あるいは白ゴマフレーバーの
添加量が0.01%〜0.20%程度で優れた風味改善効
果が得られ、発酵豆乳特有の不快臭味、青臭みが抑制さ
れていた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、発酵豆乳にゴマ加工品
を添加することで、優れた風味改善効果が得られ、発酵
豆乳特有の豆臭、青臭み、不快臭味を抑制することがで
きる。また、この発酵豆乳にゴマ加工物と種々のフレー
バーを添加することで、各種フレーバーの特徴を消すこ
となく良好な風味の発酵豆乳を得ることができる。
【0057】従って、本発明の発酵豆乳は発酵豆乳独特
の不快臭(豆臭、青臭み、えぐ味等を含む)や不快味を
抑制されたものであり、かつ発酵豆乳本来の作用を失う
ことのないものであり、機能性食品等として有用なもの
である。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸山 保 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 Fターム(参考) 4B001 AC08 AC21 AC31 BC14 EC01 4B020 LB18 LC02 LK10 LK18 LP18 LQ06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴマ加工物を含有することを特徴とする
    発酵豆乳。
  2. 【請求項2】 ゴマ加工物が、ゴマペースト、炒りゴ
    マ、すりゴマ、ゴマフレーバーおよびゴマ油のエマルジ
    ョンから選ばれるゴマ加工物の1種又は2種以上である
    請求項第1項記載の発酵豆乳。
  3. 【請求項3】 更に、ヨーグルト系フレーバー、ベリー
    系フレーバー、オレンジ系フレーバー、アップル系フレ
    ーバー、トロピカルフルーツ系フレーバーおよび花梨系
    フレーバーから選ばれるフレーバーの1種又は2種以上
    を含有する請求項第1項または第2項の何れかの項記載
    の発酵豆乳。
  4. 【請求項4】 豆乳を乳酸菌により発酵させて、発酵豆
    乳を製造する任意の段階で、ゴマ加工物を添加し、更に
    必要に応じて任意の段階で果汁及び/又はフレーバーを
    添加することを特徴とする発酵豆乳の製造方法。
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