JP3648115B2 - 乳酸菌の培養方法及び飲食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳酸菌の培養方法および該方法により得られた培養物を含有する飲食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乳酸菌の培養は種々の態様で行われており、乳酸菌製剤の製造や発酵乳、乳酸菌飲料、チーズなどの製造のために獣乳を培地として行われる場合が最も多い。しかしながら、乳酸菌は一般的に栄養要求性が厳格であって、獣乳のみからなる培地ではあまりよく増殖しない菌株が多く、比較的増殖性の良い菌株でも、乳酸菌飲料等の製造に当たって充分な酸度の培養物を得るためには、獣乳のみからなる培地では数日間培養を続けなければならない。
【0003】
ところが長時間培養は乳酸菌生菌数の低下を招くから、生菌数を重視する乳酸菌飲料製造のための培養としては問題がある。また、培養物の風味を問題とする飲食品製造のための乳酸菌培養においては、増殖性の観点のみから使用菌株を選定することは出来ず、増殖性は悪くても風味の良い培養物を与える菌株が好まれる場合が多い。加えて、長時間培養は経済性も悪い。
【0004】
そこで乳酸菌の培養においては、培養能率を向上させる目的で種々の増殖促進物質を培地に添加しておくのが普通である。よく使われる増殖促進物質又は増殖促進に有効なことが確認されている物質としては、クロレラエキス、鉄塩、ビタミン類、アミノ酸やペプチドを含むタンパク分解物、酵母エキス等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の増殖促進物質は、充分な添加効果が得られるほど使用すると培養物の風味を損ねてしまうという欠点があり、飲食品製造のための乳酸菌培養において充分量使用することは困難であった。このため、何らかの増殖促進物質を培地に添加した場合でも、例えば乳酸菌飲料製造のための培養には5〜8日間を要しているのが現状である。
【0006】
この問題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、生姜、茶類およびネギから選ばれる素材のエキス、特に酸性溶媒で抽出されたエキスを培地に添加することにより、乳酸菌の増殖が促進されることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、風味上の問題が無く、添加するだけで乳酸菌の生菌数が増加する新規な増殖促進物質を用い、培養効率及び生産性の極めて良好な乳酸菌の培養方法を得ることを目的とする。更に、本発明は、製品の風味劣化がない飲食品を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明に係る乳酸菌の培養方法では、酸を用いて、pH4.0以下、80℃以上の条件下で抽出して得られた生姜エキス、茶類エキス又はネギエキスから選ばれた1種以上を含む培地でラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属及びエンテロコッカス属の群から選ばれる1種以上の乳酸菌を培養する。
【0011】
請求項に記載された発明に係る乳酸菌の培養方法では、請求項1に記載された方法において、乳酸菌として、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidphilus)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivalius)、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・ユーグルティ(Lactobacillus jugurti)、ラクトバチルス・デルブルッキー サブスピーシーズ.ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス(Lactococcus lactis subsp.lactis)、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremoris)から選ばれた1種以上を用いる。
【0012】
請求項に記載された発明に係る飲食品は、請求項1又は2に記載の方法により得られた培養物を含有するものである。
【0013】
請求項に記載された発明に係る飲食品は、請求項に記載された飲食品が発酵乳製品であることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明においては、生姜エキス、茶類エキス、又はネギエキスから選ばれた1種以上を含む培地で乳酸菌が培養される。これにより、風味上の問題が無く、従来の他の培養条件を変更することなく、上記エキスを添加するだけで乳酸菌の生菌数が増加し、乳酸菌の生産性を飛躍的に高めることができる。
【0015】
即ち、本発明は、乳酸菌を培養するに当たり、培地に生姜抽出物、茶類抽出物またはネギ抽出物から選ばれた1種以上を添加することが特異的であり、その他の培養条件は、従来から知られている各乳酸菌の最適なる培養条件でよい。
【0016】
また、添加する生姜エキス、茶類エキス、又はネギエキスとしては、好ましくは、酸抽出物を用いる。この場合、更に好適な酸抽出条件としては、pH4.0以下の抽出溶媒、80℃以上の条件とする。また、用いる酸は特に限定されず、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、琥珀酸、乳酸、酢酸等何れも好適に使用できる。
【0017】
更に、本発明は、上記の方法により得られた培養物を含有する飲食品、より好ましくは発酵乳製品をも提供するものである。
【0018】
本発明において、生姜エキスとは、生姜をそのまま、或いは脱皮、破砕等の処理を施したものを、水もしくはエタノール、酢酸エチル、グリセリン、プロピレングリコール等の有機溶媒、またはこれらの混合溶媒で抽出した抽出物のことである。
【0019】
また、茶類エキスとは、ツバキ科の常緑低木である茶の木の葉から加工された茶類からのエキスである。茶類は無発酵茶、半発酵茶、発酵茶の何れも使用可能である。即ち、茶類エキスとは、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ジャスミン茶等を水もしくはエタノール、酢酸エチル、グリセリン、プロピレングリコール等の有機溶媒またはこれらの混合溶媒で抽出した抽出物のことである。
【0020】
更に、ネギエキスとは、ネギをそのままあるいは細断、破砕等の処理を施したものを、水もしくはエタノール、酢酸エチル、グリセリン、プロピレングリコール等の有機溶媒またはこれらの混合溶媒で抽出した抽出物のことである。抽出に使用するネギは、俗に根という葉鞘の白い部分を食用とするネブカネギであっても、緑色の部分も食用にするハネギでもよい。
【0021】
また、生姜エキス、茶類エキス、又はネギエキスの各エキスは、各々を個別に抽出した後に、1種以上を混ぜ合わせても良いし、生姜、茶類、又はネギの1種以上を混ぜた上で、抽出したものを用いても良い。
【0022】
これらのエキスを乳酸菌の増殖促進物質として用いる場合には、抽出直後の溶液をそのまま使用してもよく、限外濾過、遠心分離等の手段により濃縮した濃縮エキス、噴霧乾燥、凍結乾燥等により乾燥した粉末エキス等を用いてもよい。これらのエキス中の主成分は糖質、蛋白質やアミノ酸である。しかしながら、後述の実施例にも示されているとおり、乳酸菌の培地中には元々多量の糖質、蛋白質が含まれており(乳培地であれば乳糖、乳蛋白質)、これと比べればエキス由来糖質等の量は極めて微量で無視できる程度である。このため、エキスの増殖促進作用はこれら主成分ではなく、他の微量成分により発揮されているものと思われる。
【0023】
エキスを調製する溶媒としては、水、水−アルコール等の水性溶媒が好ましく、中でも酸性の水性溶媒、特にpH4.0以下の水性溶媒が好ましい。酸性の水性溶媒を用いれば、乳酸菌の増殖促進作用を有すると思われる上記エキス中の微量成分(物質)が多量に抽出されると考えられ、少量の添加でも優れた増殖促進効果が得られるため、風味への影響も抑制できるのである。
【0024】
抽出の条件は特に限定されるものではないが、60℃以上、120℃以下で、より好ましくは80℃以上、100℃以下の温度条件で、30〜60分間抽出することが好ましい。
【0025】
こうして得られる生姜、茶類、ネギのエキスは1種又は2種以上を組み合わせて乳酸菌が生育可能な培地に添加し、乳酸菌を接種、培養すれば、優れた増殖促進効果を得ることができる。その際、添加量は使用菌株、培地の種類、培養物の用途などによって異なるので、実験によって確認することが望ましいが、熱水抽出されたエキスであれば、ブリックス糖度10のエキスとして0.02重量%〜2.0重量%(以下単に%と記載する)、特に0.1%〜1.0%程度が好ましい。2.0%以上の添加では、それ以上の増殖促進効果は期待できず、培養液を含有する各種飲食品を製造した場合の風味に多少の影響が出てしまう場合もあり、0.02%以下ではやや増殖促進効果が低下してしまうためである。また、酸抽出されたエキスであれば、前記と同様の理由からブリックス糖度10のエキスとして0.01重量%〜2.0重量%、特に0.05%〜1.0%程度が好ましい。酸抽出されたエキスは増殖促進効果が高く、熱水抽出物の半量程度でも優れた効果が奏されるのである。
【0026】
エキスの乳酸菌増殖促進作用は基本培地、即ち、獣乳培地や各種合成培地等の組成のいかんにかかわらず認められるが、それが特に顕著に現われるのは、獣乳培地においてである。獣乳培地の原料としては、牛乳、山羊乳などの生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、生クリーム等の乳製品等を用いることができる。また、培地中には通常の乳酸菌培地に使用される成分を添加してももよい。このような成分としては、例えばビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類や、各種のペプチド、アミノ酸類、カルシウム、マグネシウム等の塩類等が挙げられる。
【0027】
本発明に使用する乳酸菌は特に限定されず、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidphilus)、ラクトバチルス・ゼアエ(Lactobacillus zeae)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivalius)、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス・ユーグルティ(Lactobacillus jugurti)、ラクトバチルス・デルブルッキー サブスピーシース.ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、ラクトバチルス・デルブルッキー サブスピーシーズ.デルブルッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp.delbruckii)、ラクトバチルス・ジョンソニー(Lactobacillus johnsonii)等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)等のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス(Lactococcus lactis subsp.lactis)、ラクトコッカス・ラクチス サプスピーシーズ.クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremoris)、ラクトコッカス・プランタラム(Lactococcus plantarum)、ラクトコッカス・ラフィノラクチス(Lactococcus raffinolactis)等のラクトコッカス属細菌、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus fecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)等のエンテロコッカス属細菌等いずれを用いてもよい。しかしながら、前述のように乳酸菌の中には獣乳のみからなる培地でもよく増殖するものとそうでないものとがあり、本発明のエキスの乳酸菌増殖促進作用は後者に対して特に顕著に現われる。
【0028】
エキスの添加効果が顕著な乳酸菌の具体例を示すと、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・サリバリウス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・ファーメンタム、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ユーグルティ、ラクトバチルス・デルブルッキー サブスピーシーズ.ブルガリカス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス、ラクトコッカス・ラクチスサブスピーシーズ.クレモリス等が挙げられ、特にラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシース.ラクチス、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリスとの組み合わせでは、既知の増殖促進剤よりも高い効果が得られるため好ましい。
【0029】
本発明の培養方法により得られる培養物は、これをそのままあるいは殺菌して飲食品、化粧品、医薬品等の用途に使用することが可能である。その際、培養物を単独で用いてもよいが、適宜の成分と混合してもよく、また、培養物から遠心分離等の手段を用い、菌体を回収、洗浄して用いてもよい。更に、本発明の培養方法は乳酸菌の産生する菌体酵素を製造する際にも使用できる。
【0030】
培養物を飲食品等として用いる場合、その形態としては、プレーンタイプ、フレーバードタイプ、フルーツタイプ、甘味タイプ、ソフトタイプ、ドリンクタイプ、固形(ハード)タイプ、ブローズンタイプ等の発酵乳、乳酸菌飲料、チーズ等とすることができる。
【0031】
また、飲食品として使用する際に混合する成分として、具体的には、ヨーグルト系、ベリー系、オレンジ系、花梨系、シソ系、シトラス系、アップル系、ミント系、グレープ系、アプリコット系、ペア、カスタードクリーム、ピーチ、メロン、バナナ、トロピカル、ハーブ系、紅茶、コーヒー系等のフレーバー類、蔗糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、トレハロース、ラクトース、キシロース等の糖類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニット、還元水飴、還元麦芽糖水飴等の糖アルコール、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン糖脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、寒天、ゼラチン、カラギーナン、グァーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム等の増粘(安定)剤、が挙げられる。この他にも、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンE等の各種ビタミン類やカルシウム、鉄、亜鉛等のミネラル類を配合することができる。
【0032】
本発明の培養方法を用いた飲食品の製造は常法により行えばよい。例えば、まず脱脂粉乳溶液を殺菌処理する前又は後で上記の各種エキスを添加し、乳酸菌を接種培養し、これを均質化処理して発酵乳を得る。次いで、別途調製したシロップ溶液を添加混合し、更にフレーバーを添加して最終製品に仕上げればよい。
【0033】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明を説明する
実施例1.エキスの製造1
緑茶、ウーロン茶および洗浄、破砕した生姜、ネギ各々を90℃の熱水(各原料の10倍量)で60分間抽出し、各々のエキスを調製した。これらをエバポレーターで濃縮し、ブリックス10のエキスを製造した。
【0034】
実施例2.乳酸菌の増殖度の比較1
20%脱脂乳を基本培地とし、これに乳酸菌増殖促進物質としてミースト(ビール酵母自己消化物;アサヒビール食品株式会社製品)0.15%または実施例1で得られた生姜エキス、緑茶エキス、ウーロン茶エキス、ネギエキスを0.1%添加した滅菌培地にラクトバチルス・カゼイYIT9029のスターターを1%接種し、37℃で48時間培養した。尚、上記ミーストの添加量は培養物の風味に対する悪影響が許容できる添加重のほぼ上限値である。
【0035】
この後、培養物の酸度(培養物10mlをとってその中の有機酸をフェノールフタレインを指示薬として0.1N苛性ソーダで滴定したときの、滴定値)を目安として乳酸菌の増殖度を比較した。その結果を次の表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003648115
【0037】
表1から明らかなように、これらエキスの添加による乳酸菌の増殖促進効果は、生姜エキス、緑茶エキス、ウーロン茶エキス、ネギエキス共に、ミースト添加培地に比べて、顕著であった。
【0038】
実施例3.酸抽出エキスの検証
水およびpH3.0,4.0,5.0のクエン酸溶液を用い、実施例1と同様の条件でウーロン茶エキスを調製した。これらをエバポレーターで濃縮し、ブリックス10のエキスを製造した。得られたエキス0.1%を添加した20%脱脂粉乳培地に、ラクトバチルス・カゼイYIT9029を接種し、37℃で48時間培養を行った。得られた培養物の酸度を実施例と同様に測定した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0003648115
【0040】
表2に示したように、pH5.0以下、特にpH4.0以下で乳酸菌の増殖促進効果が顕著となった。
【0041】
実施例4.エキスの製造2
緑茶、紅茶、ウーロン茶、生姜、ネギをpH4.0のクエン酸溶液で抽出し、実施例1と同様の条件で、各エキスを調製した。これらをエバポレータで濃縮し、ブリックス10のエキスを製造した。
【0042】
実施例5.乳酸菌の増殖度の比較2
16%脱脂乳を基本培地とし、これに乳酸菌増殖促進物質としてミースト(ビール酵母自己消化物;エビオス株式会社製品)0.15%または製造例2の生姜エキス、緑茶エキス、紅茶エキス、ウーロン茶エキス、ネギエキスを0.1%添加した滅菌培地に各種乳酸菌のスターターを1%接種し、37℃で48時間培養した。
【0043】
乳酸菌としては、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチスYIT2013、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリスYIT2002、ストレプトコッカス・サーモフイルスYIT2001、ラクトバチルス・ブルガリクスYIT0098、ラクトバチルス・ヘルベティクスYIT0100、ラクトバチルス・ユーグルティYIT0085、ラクトバチルス・アシドフィルスYIT0168、ラクトバチルス・アジドフィルスYIT0070、ラクトバチルス・ガセリYIT0192、ラクトバチルス・サリバリウスYIT0039、ラクトバチルス・ファーメンタムYIT0031、ラクトバチルス・カゼイYIT0078、ラクトバチルス・カゼイYIT9029を用いた。
【0044】
この後、培養物の酸度を実施例2と同様に、培養物の酸度を測定し乳酸菌の増殖度を比較した。その結果を次の表3に示す。
【0045】
表3から明らかなように、これらエキスの添加による乳酸菌の増殖促進効果は、ミーストのそれと同様、菌株によって大小があるものの、ほとんど全ての供試菌株についてみとめられ、特にウーロン茶エキスの効果が高かった。またその効果は、基本培地での増殖が悪い菌株の場合ほど顕著であった。即ち、獣乳培地ではよく増殖しない乳酸菌でもこれらのエキスの増殖促進作用により旺盛に増殖するので、短時間で高酸度かつ高生菌数の培養物が得られる。更に、これらのエキスはラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチスおよびラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリスとの組み合わせた場合に、ミーストよりも高い効果が得られた。
【0046】
【表3】
Figure 0003648115
【0047】
また、茶類エキスについて比較すると、ウーロン茶エキスが、他の緑茶エキス、紅茶エキスに比べて何れの乳酸菌に対しても増殖効果が示された。
【0048】
実施例6.乳酸菌の増殖度の比較3
ぶどう糖果糖液糖(Brix70)10%を含む16%脱脂粉乳溶液を基本培地とし、これに実施例3で用いたのと同じ生姜エキス、ウーロン茶エキス、ネギエキスをそれぞれ0.5%添加した試験培地を用意した。加熱殺菌後、各培地にラクトバチルス・カセイYIT9029のスターターを0.5%接種して37℃で培養を行い、酸度の変化を追跡した。
【0049】
表4は、各試験培地について、基本培地による培養における最高到達酸度(28)と同じ酸度に達するのに要した培養日数および酸度が28に達したときの培養液中の生菌数を示す。表4から明らかなとおり、エキスの添加により、菌の増殖は促進され、中でもウーロン茶エキスの効果が高かった。
【0050】
【表4】
Figure 0003648115
【0051】
実施例7.乳酸菌飲料の製造及び官能評価
次に、実施例6で得られた各培地による培養物600mlにぶどう糖果糖液糖400mlおよび滅菌水1.5Lを加えてホモジナイスし、乳酸菌飲料を製造した。得られた4種類の乳酸菌飲料について、20名の経験豊富なパネルにより味覚テストを行ったところ、各エキス添加例は3点識別試験でそれぞれ対照例と差が認められないと判定された。
【0052】
また、乳酸菌の増殖促進物質として用いるエキスの風味が獣乳の乳酸菌発酵物の風味とよく調和するものであるとの評価があり、乳酸菌飲料などの飲食品の製造のための培養に採用した場合、製品の風味劣化がないことが確認された。
【0053】
実施例8.水抽出ウーロン茶エキス添加量の風味、増殖促進に及ぼす影響
ブドウ糖果糖液糖(Brix75)10%を含む20%脱脂粉乳溶液を基本培地とし、これに実施例3で得られた熱水抽出及びpH4.0の熱水で抽出したウーロン茶エキスを、量を変えて添加し、加熱殺菌後、乳酸菌L.カゼイYIT9029を0.5%摂取して37℃で酸度30まで培養した。
【0054】
得られた培養物480mlにブドウ糖果糖液糖400ml及び殺菌水1620mlを加えて均質化し、13種類の乳酸菌飲料を製造した。また、各々の乳酸菌飲料について、培養時間及び生菌数を計測し、更に、10名の経験豊富なパネラーにより、味覚テストを行った。結果を表5に示す。
【0055】
【表5】
Figure 0003648115
【0056】
表5に示す通り、0.01%以上のエキス添加で培養時間が短縮され、しかも生菌数が増加することが確認された。エキスは0.5%を越えて添加してもその効果は変わらなかった。また、エキス添加量0.5%までは良好な風味であったが、1%以上ではエキスの味が感じられることが確認された。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、風味上の問題が無く、添加するだけで乳酸菌の生菌数が増加する新規な増殖促進物質として、生姜エキス、茶類エキス、又はネギエキスを用いたので、培養効率及び生産性の極めて良好な乳酸菌の培養方法を得ることができる。また、本発明で培養された乳酸菌を含むことにより、製品の風味劣化がない飲食品を得ることができる等の効果を有する。

Claims (4)

  1. 酸を用いて、pH4.0以下、80℃以上の条件下で抽出して得られた生姜エキス、茶類エキス又はネギエキスから選ばれた1種以上を含む培地でラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属及びエンテロコッカス属の群から選ばれる1種以上の乳酸菌を培養することを特徴とする乳酸菌の培養方法。
  2. 前記乳酸菌として、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidphilus)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivalius)、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・ユーグルティ(Lactobacillus jugurti)、ラクトバチルス・デルブルッキー サブスピーシーズ.ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス(Lactococcus lactis subsp.lactis)、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremoris)から選ばれた1種以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の乳酸菌の培養方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法により得られた培養物を含有することを特徴とする飲食品。
  4. 発酵乳製品であることを特徴とする請求項記載の飲食品。
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