JP2002042553A - 絶縁樹脂組成物および絶縁電線 - Google Patents

絶縁樹脂組成物および絶縁電線

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JP2002042553A JP2000219890A JP2000219890A JP2002042553A JP 2002042553 A JP2002042553 A JP 2002042553A JP 2000219890 A JP2000219890 A JP 2000219890A JP 2000219890 A JP2000219890 A JP 2000219890A JP 2002042553 A JP2002042553 A JP 2002042553A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁電線に要求される高度の難燃性と優れた
機械特性を有し、任意の色に着色でき、電気絶縁性など
の電気特性を保持し、耐油性を維持し、かつ、廃棄時の
埋立による重金属化合物やリン化合物の溶出や、焼却に
よる多量の煙、腐食性ガスの発生などの問題のない絶縁
樹脂組成物及びこの組成物を被覆材とする絶縁電線を提
供する。 【解決手段】 エチレン系共重合体95〜40重量%お
よびアクリルゴム5〜60重量%からなる樹脂成分10
0重量部に対し、金属水和物150〜280重量部、並
びにジエステルアクリレートおよび/またはジエステル
メタクリレート1〜16重量部を含有し、金属水和物の
うち50重量%以上が反応性シランカップリング剤で表
面処理されている絶縁樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用時において機
械特性、難燃性、電気絶縁性、耐油性に優れ、また埋
立、焼却などの廃棄時においては、重金属化合物の溶出
や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない絶縁樹脂組成
物、並びに前記絶縁樹脂組成物を用いてなる、電気・電
子機器の内部および外部配線に使用される絶縁電線に関
する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子機器の内部および外部配線に
使用される絶縁電線の被覆材料には、難燃性、引張特
性、耐熱性など種々の特性が要求される。このため、こ
れら絶縁電線の被覆材料として、ポリ塩化ビニル(PV
C)コンパウンドやエチレン系共重合体を主成分とする
ベース樹脂に分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハ
ロゲン系難燃剤を配合した、樹脂組成物を使用すること
がよく知られている。近年、このような被覆材料を用い
た絶縁電線を適切な処理をせずに廃棄した場合の種々の
問題が提起されている。例えば、埋立により廃棄した場
合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定
剤の溶出、また焼却した場合には、多量の腐食性ガスの
発生、ダイオキシンの発生などという問題が起こる。こ
のため、有害な重金属やハロゲン系ガスなどの発生がな
いノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術の検討が
盛んに行われている。従来のノンハロゲン難燃材料は、
ハロゲンを含有しない難燃剤を樹脂に配合することで難
燃性を発現させたものであり、このような被覆材料の難
燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウムなどの金属水和物が、また、樹脂としては、
ポリエチレン、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合体などが用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで電子機器内に
使用される電子ワイヤハーネスには、安全性の面から高
い難燃性が要求されており、非常に厳しい難燃性規格
UL1581(Reference Standard
for Electrical Wires,Cab
les, and Flexible Cords)な
どに規定される垂直燃焼試験(Vertical Fl
ame Test)のVW−1規格や水平難燃規格、J
IS C3005に規定される60度傾斜難燃特性をク
リアするものでなければならない。さらに、難燃性以外
の特性についても、ULや電気用品取締規格などで、破
断伸び100%以上、破断抗張力10MPa以上という
高い機械特性が要求されている。
【0004】従来、ノンハロゲン難燃材料を用いた絶縁
電線においてこのような高度の難燃性と機械特性を実現
するために、以下のような技術が検討されてきた。ま
ず、赤燐と水酸化マグネシウムを併用した絶縁組成物が
検討されてきたが、赤燐の発色のために電線を白をはじ
めとする任意の色に着色できないことや、廃棄する際に
赤燐が地中に流出し湖沼を富養化するおそれがあること
などの問題がある。また、水酸化マグネシウムを多量に
加えた絶縁組成物が検討されているが、絶縁層の肉厚に
よっては燃えてしまうことがあり、また、難燃性が不十
分であったり、機械的強度が著しく低下したりするとい
う問題がある。特開平2−75642号公報には、ポリ
オレフィン又はエチレン系共重合体に対して無機難燃剤
とメラミンシアヌレート化合物を併用した例が開示され
ている。しかしこの組成物を用いた絶縁電線では前記の
VW−1規格に不適合であり、また通常用いられる高級
脂肪酸で表面処理した水酸化マグネシウムを、樹脂成分
100重量部に対して200重量部程度まで加えてゆく
と機械的強度が著しく低下する。
【0005】さらに絶縁電線は、高い絶縁電気特性が要
求される。しかし前述の難燃性を適合させるためには、
例えば構成成分としての酢酸ビニル(VA)含有量が高
いエチレン酢酸ビニル共重合体等をベース材料として用
いなければならず、この場合には、要求される高度の絶
縁電気特性の保持が困難であった。また同時に絶縁電線
には耐油性、すなわち油に浸漬しても抗張力や伸びなど
の機械特性に油浸漬前と大きな変化がないことが求めら
れる。しかしながら、上述のVA含有量の高いエチレン
酢酸ビニル共重合体等を用いると著しく耐油性が低下す
るという問題があった。
【0006】本発明は、これらの問題を解決し、絶縁電
線に要求される高度の難燃性と優れた機械特性を有し、
任意の色に着色でき、電気絶縁性などの電気特性を保持
し、耐油性を維持し、かつ、廃棄時の埋立による重金属
化合物やリン化合物の溶出や、焼却による多量の煙、腐
食性ガスの発生などの問題のない絶縁樹脂組成物及びこ
の組成物を被覆材とする絶縁電線を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、被覆材の
ベース樹脂としてエチレン系共重合体を用い、上記課題
に鑑み鋭意検討を行ったところ、ベース樹脂の一成分と
してさらにアクリルゴムを使用し、さらに特定の架橋助
剤としてジエステルアクリレート、ジエステルメタクリ
レートを用い、特定の表面処理剤で処理された金属水和
物を用いた樹脂組成物によれば、この組成物を架橋させ
ることにより、高い難燃性を有し、機械強度、伸びを保
持し、さらに電気特性を維持し、優れた耐油性を有し、
かつ燃焼時にダイオキシンなどの有害物質を発生しない
絶縁樹脂組成物および絶縁電線が得られることを見出し
た。本発明はこの知見に基づき完成するに至ったもので
ある。
【0008】すなわち本発明は、(1)エチレン系共重
合体95〜40重量%およびアクリルゴム5〜60重量
%からなる樹脂成分100重量部に対し、金属水和物1
50〜280重量部、並びにジエステルアクリレートお
よび/またはジエステルメタクリレート1〜16重量部
を含有し、金属水和物のうち50重量%以上が反応性シ
ランカップリング剤で表面処理されていることを特徴と
する絶縁樹脂組成物、(2)エチレン系共重合体90〜
25重量%、アクリルゴム5〜60重量%、並びにスチ
レン系エラストマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有
するポリオレフィンおよびエチレン−プロピレンゴムか
らなる群から選ばれた少なくとも1種3〜45重量%か
らなる樹脂成分100重量部に対し、ジエステルアクリ
レートおよび/またはジエステルメタクリレート1〜1
6重量部、金属水和物150〜280重量部、並びにメ
ラミンシアヌレート化合物0〜70重量部を含有し、金
属水和物のうち50重量%以上が反応性シランカップリ
ング剤で表面処理されていることを特徴とする絶縁樹脂
組成物、(3)ジエステルアクリレート、ジエステルメ
タクリレートが、下記式
【0009】
【化2】
【0010】(式中、nは1〜14の整数を示し、Rは
水素またはメチル基を表わす。)で示されるジエステル
アクリレート、ジエステルメタクリレートであることを
特徴とする前記(1)または(2)項記載の絶縁樹脂組
成物、(4)前記アクリルゴム5〜60重量%が、エチ
レンとアクリル酸アルキルとの2元系共重合体アクリル
ゴム0〜57重量%、およびエチレンとアクリル酸アル
キルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和炭化水素と
の3元系共重合体アクリルゴム3〜60重量%からなる
ことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項記
載の絶縁樹脂組成物、および(5)前記(1)〜(4)
のいずれか1項に記載の絶縁樹脂組成物の架橋体で導体
が被覆されてなることを特徴とする絶縁電線を提供する
ものである。ここで、シランカップリング剤が反応性で
あるとは、例えばアミノ基、ビニル基、エポキシ基など
のシランカップリング剤の末端基が金属水和物と反応
し、シランカップリング剤を金属水和物表面に付着結合
させうることを意味する。なおここでいうビニル基には
アクリル基やメタクリル基等の反応性二重結合を有する
ものも含む。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、エチレン系共
重合体およびアクリルゴムをベース樹脂とし、反応性シ
ランカップリング剤で表面処理された金属水和物を所定
割合で含む金属水和物を使用し、さらに架橋助剤として
ジエステルアクリレートおよび/またはジエステルメタ
クリレートを使用することにより、機械特性(機械強
度、伸び)、難燃性(垂直難燃性など)および皮むき性
(絶縁電線被覆層の端末を剥がして各種金属端末と接続
する処理において、この被覆層の剥離が容易であるこ
と)が優れ、かつ高い絶縁電気特性、耐油性を有する絶
縁樹脂組成物及び絶縁電線が得られる。さらにスチレン
系エラストマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有する
ポリオレフィンおよびエチレン−プロピレンゴムからな
る群から選ばれた少なくとも1種を樹脂成分に配合する
ことによっても、電線の皮むき性を低下させることなく
絶縁抵抗を向上させることが可能になり、浸水させた場
合や高温高湿下に保持した場合でも絶縁抵抗を大きく低
下させることなく高いレベルに維持し、かつ高い耐油性
を達成することが可能になる。
【0012】本発明においては、架橋助剤としてジエス
テルアクリレートおよび/またはジエステルメタクリレ
ートを使用し架橋することにより、機械特性、難燃性に
加えて、高い絶縁電気特性および耐油性を有する絶縁樹
脂組成物及び絶縁電線が得られる。ジエステルアクリレ
ート、ジエステルメタクリレートに代えて、トリエステ
ルアクリレート、トリエステルメタクリレート、エポキ
シアクリレート、ウレタンアクリレート、トリアリルシ
アヌレート等を用いると、電気特性が改善されなかった
り、伸びが著しく低下したりする。本発明に従って、架
橋助剤としてジエステルアクリレート、ジエステルメタ
クリレートを用いた場合、これらの架橋助剤によれば緩
やかに架橋反応が進行するため、大きな伸びの低下を生
じず、機械強度が向上し、絶縁電気特性、耐油性が大幅
に改善される。
【0013】アクリルゴムとして、特にエチレンとアク
リル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和
炭化水素との3元系共重合体アクリルゴムを使用するこ
とにより、燃焼時に表面に炭化層を形成し、難燃性がさ
らに高くなる。さらにエチレンとアクリル酸アルキルと
の2元系アクリルゴムと併用することにより、燃焼時に
内部に発泡層が生じ、表面に3元系アクリルゴムによる
と思われる炭化層が形成されるため、難燃性はさらに向
上する。この燃焼による発泡はポリオキシアルキレン化
合物と無水マレイン酸を構成成分とする共重合体を併用
した場合により顕著となり、難燃性が向上する。さらに
エチレンとアクリル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖
に有する不飽和炭化水素との3元系共重合体アクリルゴ
ムを使用することにより強固な組成物となり、機械的強
度が向上するとともに、水に浸漬した際や高温多湿下に
放置された際の絶縁抵抗の低下を抑えることが可能とな
る。
【0014】また本発明においては、不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を
用いることができるが、これをスチレン系エラストマー
や側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフィン
と共に加えることにより、湿熱を加えたり、浸水させた
後においてもさらに絶縁抵抗を高く保つことが可能とな
る。本発明においてさらに難燃性を向上させる手法とし
て、メラミンシアヌレートを併用することができる。こ
れは燃焼したときに金属水和物が水を発生しつつ表面に
殻を形成したうえで、メラミンシアヌレート化合物が内
部からガスを発生することにより完全に消火できるた
め、非常に高い難燃性を有すると考えられる。また、本
発明において、金属水和物の所定量が反応性シランカッ
プリング剤で表面処理を行ったものであることにより、
組成物を架橋したときにVW−1規格適合レベルの非常
に高い難燃性を発現し、さらに、金属水和物の配合量を
増やしても、要求される高い力学的強度を維持できる。
またエチレン系共重合体やアクリルゴムは難燃性を補助
する働きをしており、これらの材料により高い難燃性を
維持することが可能となる。
【0015】以下、本発明の絶縁樹脂組成物に含まれる
各成分について説明する。
【0016】(A)エチレン系共重合体 本発明の絶縁樹脂組成物は、樹脂の1成分にエチレン系
共重合体を用いる。本発明に用いることのできるエチレ
ン系共重合体として具体的には例えば、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メタクリレート共重合体(EMA)な
どが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種
以上を混合して用いてもよい。難燃性および機械特性向
上の点からは、本発明で用いるエチレン系重合体として
好ましいものはエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
また、難燃性を向上させるうえでエチレンに対し共重合
させた共重合成分の含有量(例えばEVAでは構成成分
としての酢酸ビニル(VA)含有量、EEAではエチル
アクリレート(EA)含有量)が、23〜85重量%が
好ましく、さらに好ましくは25〜80重量%である。
また、エチレン系共重合体のMFR(メルトフローレイ
ト)は、強度の面、樹脂組成物の混練り加工性の面から
0.2〜20、さらに好ましくは0.5〜10程度が好
ましい。なお、本発明におけるMFRの値は、JIS
K7210に従い、一般に用いられている各材料に適し
た条件で行ったものである。VA成分含有量の高いEV
Aを使用すると、一般に絶縁電気抵抗が著しく低下する
が、本発明においては、架橋助剤としてジエステルアク
リレート、ジエステルメタクリレートを使用し架橋を行
うことにより、VA含有量の高いEVAを使用しても絶
縁電気特性の保持が可能となる。さらにこれらの架橋助
剤の使用により、架橋するにもかかわらず、伸びに著し
い低下を生じることなく、強度を向上させ、かつ絶縁電
気特性の向上が可能となる。本発明においてエチレン系
共重合体はアクリルゴムと混合して用いるが、このとき
エチレン系共重合体の量は樹脂成分中95〜40重量
%、好ましくは90〜60重量%、さらに好ましくは8
0〜45重量%で使用される。また前記エチレン系共重
合体とアクリルゴムに加えて、樹脂成分にスチレン系エ
ラストマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリ
オレフィンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群
から選ばれた少なくとも1種を含む場合は、エチレン系
共重合体の量は樹脂成分中の90〜25重量%、好まし
くは85〜30重量%の範囲で使用される。
【0017】(B)アクリルゴム 本発明においては、樹脂成分の1つとしてアクリルゴム
を用いる。アクリルゴムは単量体としてアクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルと各種官
能基を有する単量体とを少量共重合させて得られるゴム
弾性体であり、アクリル酸アルキルと共重合させる単量
体としては、2−クロルエチルビニルエーテル、メチル
ビニルケトン、アクリル酸、アクリロニトリル、ブタジ
エン等を適宜使用することができる。具体的には、Ni
pol AR(商品名、日本ゼオン社製)、JSR A
R(商品名、JSR社製)等を使用することができる。
特に単量体としてはアクリル酸メチルを使用するのが好
ましく、その場合には、エチレンとの2元共重合体や、
これにさらにカルボキシル基を側鎖に有する不飽和炭化
水素をモノマーとして共重合させた3元共重合体を特に
好適に使用することができる。具体的には、2元共重合
体の場合にはベイマックDやベイマックDLSなどを、
3元共重合体の場合にはベイマックG、ベイマックH
G、ベイマックLS、ベイマックGLSなど(商品名、
いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)を使用する
ことができる。これらのアクリルゴムを配合することに
より、電線の皮むきの際にひげ状に被覆材が伸びる(被
覆材が一部伸びていわゆるひげと呼ばれる部分を生じる
こと。加工後にひげが残ると接触不良などの問題を生じ
る可能性が大きい。)ことなく皮むき性が良好になる。
またアクリルゴムの配合により著しく難燃性が向上す
る。特に、前記エチレン系共重合体(A)にアクリルゴ
ム(B)を併用することにより、難燃性を保ちつつ、比
較的高い絶縁特性を有することが可能になる。本発明に
おいてアクリルゴムは、樹脂成分中5〜60重量%、好
ましくは5〜45重量%、さらに好ましくは7〜40重
量%の割合で使用する。アクリルゴムの量が5重量%よ
り少ないと、難燃性、電線の皮むき性に問題が生じ、ま
た60重量%を越えると電線の押し出し加工性が著しく
低下するだけではなく、未架橋時の電線同士の粘着が著
しく大きくなり生産性が大幅に低下するためである。
【0018】またアクリルゴムとして、エチレンとアク
リル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和
炭化水素との3元系共重合体アクリルゴムを使用するこ
とが、難燃性向上の点で好ましい。本発明の絶縁樹脂組
成物への配合量としては前記3元系アクリルゴムを樹脂
成分中3重量%以上用いることが好ましく、より好まし
くは5重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上用
いる。またこの3元系アクリルゴムは押し出し負荷を上
げる傾向があるので、樹脂成分の60重量%以下、好ま
しくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以
下、さらに好ましくは35重量%以下に抑えることが好
ましい。さらにエチレンとアクリル酸アルキルとの2元
系アクリルゴムと併用することにより、燃焼時に内部に
発泡層が生じ、表面に3元系アクリルゴムによると思わ
れる炭化層が形成されるため、難燃性はさらに向上す
る。エチレンとアクリル酸アルキルとカルボキシル基を
側鎖に有する不飽和炭化水素との3元系共重合体アクリ
ルゴムを使用することにより絶縁樹脂組成物が強固とな
り、力学的強度が向上するとともに、さらに架橋後の架
橋構造が密になることから、水に浸漬した際や高温多湿
下に放置された際の絶縁抵抗の低下を抑えることが可能
となる。さらにジエステルアクリレート、ジエステルメ
タクリレート導入により、架橋時に構造が密になり、絶
縁電気特性が向上すると共に、水に浸漬した際や高温多
湿下に放置された際の絶縁抵抗の低下を抑えることが可
能となる。
【0019】(C)スチレン系エラストマー 本発明においては、スチレン系エラストマーを使用する
ことができる。スチレン系エラストマーとしては、スチ
レンの重合体ブロックSと共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロッ
ク共重合体又はこれを水素添加して得られるもの、ある
いはこれらの混合物であり、例えば、S−B−S、B−
S−B−S、S−B−S−B−Sなどの構造を有するビ
ニル芳香族化合物‐共役ジエン化合物ブロック共重合体
あるいは、これらの水素添加されたもの等を挙げること
ができる。これらの共役ジエン化合物としては、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから
1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソ
プレンおよびこれらの組合せが好ましい。上記(水添)
ブロック共重合体の具体例としては、SBS、SIS、
SEBS、SEPS等を挙げることができる。
【0020】(D)側鎖にスチレン系のポリマーを有す
るポリオレフィン 側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレフィン
は、ポリオレフィン樹脂やエチレン系共重合体、エチレ
ン系共重合体と不飽和カルボン酸(例えば、マレイン
酸、イタコン酸)の共重合体にポリスチレンがグラフト
された樹脂である。ポリオレフィン樹脂としては直鎖状
ポリエチレン、超低密度ポリエチレンやシングルサイト
触媒を用いて合成されたポリエチレン、ポリプロピレン
等が挙げられ、エチレン系共重合体としてはエチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体等が挙
げられる。ポリスチレンのグラフト量は通常5〜50重
量%程度である。商品名としてはモディパーAシリーズ
(日本油脂(株))等が挙げられる。
【0021】(E)エチレン−プロピレンゴム エチレン−プロピレンゴムとしては、エチレンとプロピ
レンだけからなるEPM、さらに非共役ジエンを少量共
重合させた3元系共重合体EPDMが使用できる。EP
DMに使用される非共役ジエンとしては、ジシクロペン
タジエン、5−エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキ
サジエン等を使用したものを使用することができる。本
発明においてスチレン系エラストマー、側鎖にスチレン
系のポリマーを有するポリオレフィンおよびエチレン−
プロピレンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1成
分は、樹脂成分中3〜45重量%、好ましくは5〜40
重量%、さらに好ましくは10〜35重量%の割合で使
用することができる。その量が3重量%より少ないと、
被覆材の電気絶縁性向上の効果が低く、45重量%を越
えると難燃性が低下するだけでなく、被覆材の抗張力が
低下する。
【0022】以上(C)〜(E)のスチレン系エラスト
マー、スチレン系樹脂を側鎖に有するポリオレフィンお
よびエチレン−プロピレンゴムは、絶縁抵抗を著しく向
上させる働きがあり、電線の皮むき性を低下させること
なく絶縁抵抗を向上させることが可能で、浸水させた場
合や高温高湿下に保持した場合でも絶縁抵抗を大きく低
下させることなく高いレベルに維持することが可能にな
る。これらの中でもスチレン系エラストマーは浸水、高
温・高湿下における絶縁抵抗の保持の点や機械的強度の
保持の面でより好ましい。
【0023】(F)不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体で変性されたポリオレフィン樹脂 本発明においては、樹脂成分に前記(A)〜(E)の他
に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された
ポリオレフィン樹脂を用いることができる。不飽和カル
ボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン
樹脂とは、直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンやエチレン−
酢酸ビニル(VA)共重合体、エチレン−アクリル酸共
重合体、エチレン−エチルアクリレート(EA)共重合
体、エチレン−メタクリレート共重合体等のエチレン系
共重合体が、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体(以
下、不飽和カルボン酸等という)で変性された樹脂のこ
とであり、変性に用いられる不飽和カルボン酸として
は、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙
げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン
酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン
酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、
無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエ
ステル、無水フマル酸などが挙げられる。ポリオレフィ
ンの変性は、例えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン
酸等を有機パーオキサイドの存在下に溶融、混練するこ
とにより行うことができる。マレイン酸などの不飽和カ
ルボン酸などによる変性量は通常0.5〜7重量%程度
である。不飽和カルボン酸等で変性されたポリオレフィ
ン樹脂は、樹脂とフィラーの接着剤、またエチレン系共
重合体とスチレン系エラストマー、スチレン系樹脂を側
鎖に有するポリオレフィン、エチレンプロピレンゴムと
の相溶化剤としての効果があり、電気特性の向上や浸水
させたときの絶縁抵抗の低下を抑える効果やコンパウン
ドの強度を高める効果がある。添加する場合、不飽和カ
ルボン酸等で変性されたポリオレフィン樹脂の配合量
は、ポリマー成分100重量%中好ましくは2〜20重
量%、さらに好ましくは5〜15重量%で使用すること
ができる。この成分が2重量%より少ないと実質的に効
果がなく、また20重量%を越えると端末加工性が低下
する場合がある。
【0024】(G)ジエステルアクリレート、ジエステ
ルメタクリレート 本発明においては、架橋助剤としてジエステルアクリレ
ートおよび/またはジエステルメタクリレートを使用す
る。これらは1種単独で、または2種以上を組合せて用
いられる。架橋助剤としてジエステルアクリレート、ジ
エステルメタクリレートを使用することにより、架橋な
される際に緩やかに架橋反応が進行し、伸びの低下をほ
とんど引き起こさずに、絶縁電気抵抗の向上や強度の向
上を達成することができる。酸成分含有量が高いエチレ
ン系共重合体やアクリルゴムをベース材料として使用す
ると、絶縁抵抗が低くなる。スチレン系エラストマーや
エチレン−プロピレンゴム等の導入などで絶縁抵抗の改
善や浸水後における絶縁抵抗の低下を抑えることは可能
であるが、これらのポリマーの導入量が多すぎると押し
出し負荷が著しく高くなったり、難燃性が低下したりす
る問題が生じる。本発明においては、架橋助剤としてジ
エステルアクリレートおよび/またはジエステルメタク
リレートを導入することにより押しだし時の負荷を抑
え、穏やかに架橋を行うことにより難燃性を保持しつつ
絶縁抵抗の向上、また浸水後の絶縁抵抗の低下を抑える
ことができる。さらにこれらの架橋助剤を加えることに
より、耐油特性を著しく向上させることができる。一
方、本発明で用いるジエステルアクリレートやジエステ
ルメタクリレートに代えて、架橋助剤としてトリエステ
ルアクリレート、トリエステルメタクリレート、エポキ
シアクリレート、ウレタンアクリレート、トリアリルシ
アヌレート等を加えても、絶縁電気特性をほとんど向上
させなかったり、著しく伸びを低下させたりする。本発
明で用いるジエステルアクリレート、ジエステルメタク
リレートは、好ましくは、下記式
【0025】
【化3】
【0026】(式中、nは1〜14、好ましくは2〜1
0の整数であり、Rは水素(H)またはメチル基(M
e)を表わす。)で示される化合物である。前記式中、
nが14より大きいと、架橋構造が弱くなり絶縁電気特
性の向上にほとんど効果がなくなり、強度の向上におい
てもほとんど効果がなくなる場合がある。
【0027】(H)金属水和物 本発明において用いることのできる金属水和物の種類は
特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミ
ニウム、ハイドロタルサイドなどの水酸基あるいは結晶
水を有する金属化合物があげられ、1種単独でも、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これらの金属水和物
のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好
ましい。上記金属水和物の表面処理に用いられるシラン
カップリング剤としては、反応性のシランカップリング
剤が好ましく、例えば、末端にアルキル基、アルコキシ
基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基を有するものが挙
げられる。ビニル基にはアクリル基やメタクリル基等の
反応性二重結合を有するものも含む。これらのシランカ
ップリング剤は単独でも2種以上併用してもよい。その
中でも末端にアミノ基、ビニル基、エポキシ基等の反応
性の基を有するシランカップリング剤を用いることが好
ましく、さらにその中でもビニル基またはエポキシ基を
有するものをその一成分として用いることが好ましく、
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン等が挙げられる。これらの末端に反応性の
基を有するシランカップリング剤は1種単独でも、2種
以上併用して使用してもよい。これらの末端に反応性の
基を有するシランカップリング剤の量は全シランカップ
リング剤中の少なくとも20重量%以上であることが好
ましく、より好ましくは40重量%以上、さらに好まし
くは60重量%以上である。
【0028】本発明で用いることができるシランカップ
リング剤表面処理水酸化アルミニウムとしては、表面未
処理の水酸化アルミニウム(ハイジライトH42M(商
品名、昭和電工社製)など)を上記の末端に反応性基を
有するシランカップリング剤により表面処理したものな
どがあげられる。また、本発明で用いることができるシ
ランカップリング剤表面処理水酸化マグネシウムとして
は、表面無処理のもの(市販品としては、キスマ5(商
品名、協和化学社製)など)、ステアリン酸、オレイン
酸などの脂肪酸で表面処理されたもの(キスマ5A(商
品名、協和化学社製)など)、リン酸エステル処理され
たものなどを上記の末端に反応性基を有するシランカッ
プリング剤により表面処理したもの、または末端に反応
性基を有するシランカップリング剤によりすでに表面処
理された水酸化マグネシウムの市販品(キスマ5LH、
キスマ5PH(いずれも商品名、協和化学社製)など)
がある。また、上記以外にも、予め脂肪酸やリン酸エス
テルなどで部分的に表面処理した水酸化マグネシウムや
水酸化アルミニウムに追加的に末端に反応性基を有する
シランカップリング剤を用い表面処理を行った金属水和
物なども用いることができる。
【0029】金属水和物の表面処理を行う場合は、未処
理又は部分表面処理金属水和物に予め又は混練りの際シ
ランカップリング剤をブレンドして行うことができる。
このときのシランカップリング剤は、表面処理するに十
分な量が適宜加えられるが、具体的には金属水和物に対
し0.1〜3.0重量%、好ましくは0.15〜2.5
重量%、さらに好ましくは0.2〜1.5重量%であ
る。本発明においては、ビニル基又はエポキシ基等の反
応性の基を末端に有するシランカップリング剤で表面処
理された金属水和物は、絶縁体としたときの高い力学的
強度を維持するだけでなく、燃焼時に殻形成を促進す
る。したがって、この金属水和物を用い、必要によりメ
ラミンシアヌレート化合物と併用することにより、難燃
性が飛躍的に向上し、VW−1規格に適合し得る絶縁樹
脂組成物とすることができる。本発明においてこの金属
水和物の配合量は、エチレン系共重合体及びアクリルゴ
ム等からなる樹脂成分の合計100重量部に対して、1
50重量部〜280重量部、好ましくは170〜260
重量部である。この金属水和物の配合量が少なすぎると
要求される難燃性が確保できず、また多すぎると力学的
強度が著しく低下する。
【0030】またビニル基又はエポキシ基等の反応性の
基を末端に有するシランカップリング剤で表面処理され
た金属水和物とともに、末端に反応性基を有するシラン
カップリング剤以外で表面処理された金属水和物や無処
理の金属水和物を用いることもできるが、全金属水和物
の50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上が
末端に反応性基を有するシランカップリング剤で表面処
理された金属水和物となるようにする。本発明において
は必要に応じ、上記の金属水和物の分散性を向上するた
め、亜鉛、マグネシウム、カルシウムから選ばれる少な
くとも1種の脂肪酸金属塩を配合することができる。脂
肪酸金属塩の脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸
などがあり、ステアリン酸が好ましい。
【0031】なお、本発明の絶縁樹脂組成物のベース樹
脂は(A)エチレン系共重合体および(B)アクリルゴ
ムを必須成分とし、必要に応じて(C)スチレン系エラ
ストマー、(D)側鎖にスチレン系のポリマーを有する
ポリオレフィンおよび(E)エチレン−プロピレンゴム
からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むものであ
るが、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂成分、
例えば(F)不飽和カルボン酸等で変性したポリオレフ
ィン樹脂などを加えてもよい。
【0032】本発明において難燃性をより向上させるた
め、メラミンシアヌレート化合物を添加しても良い。メ
ラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かい物が好まし
い。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均
粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm
以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、分散
性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物
が好ましく用いられる。本発明で用いることのできるメ
ラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−
0、MCA−1(いずれも商品名、三菱化学社製)や、
Chemie Linz Gmbhより上市されているものがある。ま
た脂肪酸で表面処理したメラミンシアヌレート化合物、
シラン表面処理したメラミンシアヌレート化合物として
は、MC610、MC640(いずれも商品名、日産化
学社製)などがある。本発明で用いることのできるメラ
ミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構
造のメラミンシアヌレートがある。
【0033】
【化4】
【0034】添加する場合、本発明においてメラミンシ
アヌレート化合物の配合量は、エチレン系共重合体とア
クリルゴム等の樹脂成分の合計100重量部に対して0
〜70重量部、好ましくは0〜60重量部である。メラ
ミンシアヌレート化合物が多すぎると力学的強度、特に
伸びが低下し、電線としたときの外観が著しく悪くな
る。メラミンシアヌレート化合物はアクリルゴムとの相
乗効果により難燃性を大幅に向上させる効果があるた
め、高難燃性が必要な場合には加えるのが望ましい。
【0035】本発明の絶縁樹脂組成物には、必要に応じ
スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛及びホウ酸亜鉛から
選ばれる少なくとも1種を配合することができ、さらに
難燃性を向上することができる。これらの化合物を用い
ることにより、燃焼時の殻形成の速度が増大し、殻形成
がより強固になる。従って、燃焼時に内部よりガスを発
生するメラミンシアヌレート化合物とともに、難燃性を
飛躍的に向上させることができる。本発明で用いるホウ
酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒子
径が5μm以下が好ましく、3μm以下がさらに好まし
い。本発明で用いることのできるホウ酸亜鉛として、具
体的には例えば、アルカネックスFRC−500(2Z
nO/3B23・3.5H2O)、FRC−600(い
ずれも商品名、水澤化学社製)などがある。またスズ酸
亜鉛(ZnSnO3)、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnS
n(OH)6)として、アルカネックスZS、アルカネ
ックスZHS(いずれも商品名、水澤化学社製)などが
ある。
【0036】本発明の絶縁樹脂組成物には、電線・ケ−
ブルにおいて、一般的に使用されている各種の添加剤、
例えば、酸化(老化)防止剤、金属不活性剤、難燃
(助)剤、充填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわな
い範囲で適宜配合することができる。酸化防止剤として
は、4, 4’−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2, 2,
4−トリメチル−1, 2−ジヒドロキノリンの重合物な
どのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラ
キス(3−(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−
(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1, 3, 5−トリメチル−2, 4, 6
−トリス(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス
(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニ
ルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2
−メルカプトベンゾイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペ
ンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオ
プロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤、などがあ
げられる。
【0037】金属不活性剤としては、N, N’−ビス
(3−(3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1, 2, 4−トリアゾール、2, 2' −
オキサミドビス−(エチル3−(3, 5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などが
あげられる。難燃(助)剤、充填剤としては、カーボ
ン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコ
ーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、ホワイトカーボンなどがあげられる。
【0038】滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂
肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん
系などがあげられ、なかでも、ワックスE、ワックスO
P(いずれも商品名、Hoechst社製)などの内部
滑性と外部滑性を同時に示すエステル系、アルコール
系、金属石けん系などが挙げられる。その中でもステア
リン酸亜鉛やステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウムは、絶縁抵抗の向上の効果があり、ステアリ
ン酸亜鉛やステアリン酸マグネシウムは、目やにを防ぐ
効果がある。さらに滑剤として脂肪酸アミドを併用する
ことにより、簡単に導体との密着性を制御することが可
能となる。
【0039】本発明の絶縁樹脂組成物は、上記の各成分
を、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、
ロールなど、通常用いられる混練装置で溶融混練して得
ることができる。
【0040】次に本発明の絶縁電線について説明する。
本発明の絶縁電線は、導体が、上記の本発明の絶縁樹脂
組成物の架橋体により被覆されたものであり、本発明の
絶縁樹脂組成物を通常の電線製造用押出成形機を用いて
導体周囲に押出被覆し、その後、その被覆層を架橋する
ことにより製造することができる。被覆層を架橋体とす
ることにより、耐熱性の向上のみならず、難燃性も向上
する。架橋の方法は特に制限はなく、電子線架橋法や化
学架橋法で行うことができる。電子線架橋法で行う場
合、電子線の線量は1〜30Mradが適当である。化
学架橋法の場合は本発明の絶縁樹脂組成物に、ヒドロペ
ルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオ
キシド、ペルオキシエステル、ケトンペルオキシエステ
ル、ケトンペルオキシドなどの有機過酸化物を架橋剤と
して配合し、押出成形被覆後に加熱処理により架橋をお
こなう。本発明の絶縁電線の導体径や導体の材質などは
特に制限はなく、用途に応じて適宜定められる。導体の
周りに形成される絶縁樹脂組成物の被覆層の肉厚も特に
制限はないが、0.15〜1mmが好ましい。また、絶縁
層が多層構造であってもよく、本発明の絶縁樹脂組成物
で形成した被覆層のほかに中間層などを有するものでも
よい。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 実施例1〜13及び比較例1〜6 まず、表1および2に示す各成分を室温にてドライブレ
ンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、各
絶縁樹脂組成物を製造した。次に、電線製造用の押出被
覆装置を用いて、導体(導体径0.78mmφの錫メッ
キ軟銅撚線 構成:7本/0. 26mmφ)上に、予め
溶融混練した絶縁樹脂組成物を押し出し法により押出し
て被覆した。外径は2.44mm(被覆層の肉厚0.86
mm)とし、被覆後、10Mradで電子線照射して架
橋を行って、各々絶縁電線を製造した。なお、表1、2
に示す各成分は下記のものを使用した。
【0042】(01)エチレン−酢酸ビニル共重合体 EV170(商品名、三井デュポンポリケミカル社製) VA含有量 33重量% (02)エチレン−酢酸ビニル共重合体 EV−40LX(商品名、三井デュポンポリケミカル社
製) VA含有量 28重量% (03)エチレン−エチルアクリレート共重合体 A−714(商品名、三井デュポンポリケミカル社製) EA含有量 25重量% (04)エチレン−酢酸ビニル共重合体 レバプノン700HV(商品名、バイエル社製) VA含有量 70重量%
【0043】(05)三元共重合体アクリルゴム ベイマックGLS(商品名、三井デュポンポリケミカル
社製) (06)二元共重合体アクリルゴム ベイマックDLS(商品名、三井デュポンポリケミカル
社製) (07)スチレン系エラストマー SEPS(水素化スチレン・ブタジエンブロックコポリ
マー) セプトン2007(商品名、クラレ社製) (08)スチレン系樹脂を側鎖に有するエチレン−酢酸
ビニル共重合体 モディパーA−6100(商品名、日本油脂社製) (09)スチレン系樹脂を側鎖に有する無水マレイン酸
変性エチレン−エチルアクリレート共重合体 モディパーA−8100(商品名、日本油脂社製) (10)エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム EP57P(商品名、JSR社製) (11)マレイン酸変性LLDPE L−6100M(商品名、JPO社製)
【0044】(12)無処理水酸化マグネシウム キスマ5(商品名、協和化学社製) (13)脂肪酸処理水酸化マグネシウム キスマ5B(商品名、協和化学社製) (14)末端にビニル基を有するシランカップリング剤
表面処理水酸化マグネシウム キスマ5PH(商品名、協和化学社製) (15)無処理水酸化アルミニウム ハイジライトH42M(商品名、昭和電工社製) (16)末端にビニル基を有するシランカップリング剤 TSL8311(商品名、東芝シリコーン社製) ビニルトリエトキシシラン (17)末端にビニル基を有するシランカップリング剤 TSL8370(商品名、東芝シリコーン社製) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン (18)末端にエポキシ基を有するシランカップリング
剤 TSL8350(商品名、東芝シリコーン社製) グリシドキシプロピルトリメトキシシラン (19)末端にアミノ基を有するシランカップリング剤 TSL8331(商品名、東芝シリコーン社製) γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
【0045】(20)ヒンダートフェノール系老化防止
剤 イルガノックス1010(商品名、チバガイギー社製) (21)TMPTM(トリメチロールプロパントリメタ
クリレート) オグモントT−200(商品名、新中村化学社製) (22)ジエステルメタクリレート NK−エステル 3G(商品名、新中村化学社製) (23)ジエステルアクリレート NKエステル APG−200(商品名、新中村化学社
製) (24)ジエステルメタクリレート NKエステル 23G(商品名、新中村化学社製) (25)ステアリン酸亜鉛 粉末ステアリン酸亜鉛(日本油脂社製)
【0046】得られた各絶縁電線について、以下の試験
を行った。結果を表1、2に示す。 1)伸び、抗張力 各絶縁電線の伸び(%)と被覆層の抗張力(MPa)
を、標線間25mm、引張速度500mm/分の条件で
測定した。伸びおよび抗張力の要求特性はそれぞれ、1
00%以上、10MPa以上である。 2)難燃性 各絶縁電線について、UL1581の Vertica
l Flame Test をおこない、合格数を示し
た(合格数/N数)。 3)絶縁抵抗 各絶縁電線について、JIS C 3005に規定され
る絶縁抵抗[MΩ・km]を測定した。100MΩ・k
m以上が合格範囲である。 4)耐油性 ASTM#2号油に電線管状片を70℃×4h浸し、取
り出し後に伸び、抗張力を前記1)と同様に測定した。
結果は、伸び、抗張力のそれぞれについて油に浸した後
の測定値の、油に浸す前の値に対する百分率(残率)と
して示す。伸び残率、抗張力残率がそれぞれ、65%以
上、70%以上であることが合格レベルである。 5)電線の量産性 電線の量産性を電線の押し出し可能線速、線同士の粘着
性で評価した。 ○:押し出し速度100m/分以上で十分量産性が良
く、しかも外観が良く、未架橋時に絶縁体同士がくっつ
かない。 △:押し出し速度100m/分以上で生産できるが、押
し出し負荷が高かったり、線径の安定性が悪かったり、
未架橋時に絶縁体同士がややくっつきやすい傾向があ
る。 ×:押し出し速度、外観、未架橋時に絶縁体同士の粘着
性のいずれかに問題があり。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】表1、2に示した結果から明らかな通り、
本発明に従った実施例1〜13によれば、機械特性(伸
び、抗張力)、難燃性(VW−1)、電気特性(絶縁抵
抗)、耐油性および量産性のいずれにも優れていること
がわかる。これに対して、比較例1〜7では、これらの
機械特性(伸び、抗張力)、難燃性、絶縁電気特性、耐
油性および量産性の1つ以上が要求特性を満たさなかっ
たことがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、埋立、焼却など
の廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、
腐食性ガスの発生がないノンハロゲン難燃材料であり、
かつ、電気・電子機器の絶縁電線に要求される極めて高
い難燃性と機械特性に加えて、水中浸漬後の絶縁抵抗の
低下が抑制された優れた電気特性、並びに耐油性を満足
することができるものである。したがってこれを用いた
本発明の絶縁電線は、極めて高い難燃性と機械特性及び
水中浸漬後の絶縁抵抗に優れた電気特性と対油性とを有
し、電気・電子機器に配線される絶縁電線として好適に
用いることができ、廃棄における重金属化合物の溶出
や、多量の煙、腐食性ガスの発生などの問題がないとい
う優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/16 C08L 23/16 25/04 25/04 33/08 33/08 51/00 51/00 H01B 3/28 H01B 3/28 3/44 3/44 F 7/295 7/34 B (72)発明者 山田 仁 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB06W BB07W BB08W BB15Y BC02Y BF02W BG01W BG04W BG04X BN06Y DE076 DE146 DE266 DE286 DJ006 EH077 EU188 EU198 FB096 FB106 FB136 FB146 FD016 FD070 FD130 FD138 FD157 FD170 FD200 GQ01 5G303 AA06 AB20 BA12 CA01 CA09 CB01 CB17 CD03 5G305 AA02 AA14 AB15 AB25 AB35 BA15 BA22 CA01 CA07 CA47 CA51 CB08 CB15 CB19 CB26 CC03 CD06 CD13 5G315 CA03 CB02 CC08 CD02 CD04 CD14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系共重合体95〜40重量%お
    よびアクリルゴム5〜60重量%からなる樹脂成分10
    0重量部に対し、金属水和物150〜280重量部、並
    びにジエステルアクリレートおよび/またはジエステル
    メタクリレート1〜16重量部を含有し、金属水和物の
    うち50重量%以上が反応性シランカップリング剤で表
    面処理されていることを特徴とする絶縁樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体90〜25重量%、
    アクリルゴム5〜60重量%、並びにスチレン系エラス
    トマー、側鎖にスチレン系のポリマーを有するポリオレ
    フィンおよびエチレン−プロピレンゴムからなる群から
    選ばれた少なくとも1種3〜45重量%からなる樹脂成
    分100重量部に対し、ジエステルアクリレートおよび
    /またはジエステルメタクリレート1〜16重量部、金
    属水和物150〜280重量部、並びにメラミンシアヌ
    レート化合物0〜70重量部を含有し、金属水和物のう
    ち50重量%以上が反応性シランカップリング剤で表面
    処理されていることを特徴とする絶縁樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ジエステルアクリレート、ジエステルメ
    タクリレートが、下記式 【化1】 (式中、nは1〜14の整数を示し、Rは水素またはメ
    チル基を表わす。)で示されるジエステルアクリレー
    ト、ジエステルメタクリレートであることを特徴とする
    請求項1または2記載の絶縁樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記アクリルゴム5〜60重量%が、エ
    チレンとアクリル酸アルキルとの2元系共重合体アクリ
    ルゴム0〜57重量%、およびエチレンとアクリル酸ア
    ルキルとカルボキシル基を側鎖に有する不飽和炭化水素
    との3元系共重合体アクリルゴム3〜60重量%からな
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の絶縁樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶
    縁樹脂組成物の架橋体で導体が被覆されてなることを特
    徴とする絶縁電線。
JP2000219890A 2000-07-19 2000-07-19 絶縁樹脂組成物および絶縁電線 Expired - Fee Related JP4809517B2 (ja)

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