JP2002040245A - 長尺状光学補償シートの製造方法 - Google Patents

長尺状光学補償シートの製造方法

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JP2002040245A
JP2002040245A JP2000220330A JP2000220330A JP2002040245A JP 2002040245 A JP2002040245 A JP 2002040245A JP 2000220330 A JP2000220330 A JP 2000220330A JP 2000220330 A JP2000220330 A JP 2000220330A JP 2002040245 A JP2002040245 A JP 2002040245A
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resin film
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Naoyuki Kawanishi
直之 川西
Kazuhiko Fujiwara
一彦 藤原
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺状光学補償シートの大量生産に適した製
造方法を提供する。 【解決手段】 配向膜形成用樹脂層が形成された透明樹
脂フィルムを搬送しながら連続的ラビング処理を行って
配向膜を形成する。ラビング処理の後に、透明樹脂フィ
ルムを搬送しながら配向膜の表面を湿式除塵装置10に
より湿式除塵し、この除塵された透明樹脂フィルムに液
晶層を形成して、光学補償シート作製する。湿式除塵の
際には、配向膜を溶解しない液体が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺状光学補償シ
ートの製造法に関し、特に表示コントラスト及び表示色
の視野角特性を改善するために有用な長尺状光学補償シ
ートの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管型画像表示装置であるCRT
に対して、薄型、軽量、低消費電力という大きな利点を
もつ液晶表示装置は、特に、携帯用のワードプロセッサ
やパーソナルコンピュータの表示装置として一般的に使
用されている。現在普及している液晶表示素子(以下、
LCDと称す)の多くは、ねじれネマチック液晶を用い
ている。このようなLCDは、一般に、液晶セルとその
両側に設けられた偏光板からなり、液晶セルは液晶パネ
ルと液晶パネルに電圧を印加するための電極部からな
る。さらに、この液晶パネルは透明な配向膜と液晶層か
らなり、液晶層は配向膜に挟まれた構成とされる。この
ような液晶を用いた表示方式は、複屈折モードと旋光モ
ードとの二つの方式に大別できる。
【0003】複屈折モードを利用する超ねじれ(スーパ
ーツィスティッド)ネマチック液晶表示装置(以下ST
N−LCDと称す)は、90度を超えるねじれ角及び急
峻な電気光学特性を有するスーパーツィスティッドネマ
チック液晶を用いている。このため、このようなSTN
−LCDは、時分割駆動による大容量の表示が可能であ
る。しかしながら、STN−LCDで実用的なコントラ
ストが得られるのは、イエローモード(黄緑/濃紺)及
びブルーモード(青/淡黄)であり、白黒モードを得る
には位相差板(一軸延伸ポリマーフィルムや補償用液晶
セル)を設ける必要があった。
【0004】TN−LCDの表示モードである旋光モー
ドでは、高速応答性(数十ミリ秒)及び高いコントラス
トが得られる。従って、旋光モードは、複屈折モードや
他のモードに比べて多くの点で有利である。しかしなが
ら、TN−LCDは、表示色や表示コントラストが液晶
表示装置を見る時の角度によって変化し易い、すなわち
視野角が狭いといった視野角特性の問題がある。
【0005】上記TN−LCDにおける視野角特性を改
善するため(即ち、視野角の拡大のため)、一対の偏光
板と液晶セルとの間に光学補償シート(位相差板)を設
けることが知られている。この光学補償シートは、液晶
セルに対して垂直方向の位相差はほぼ0であるため真正
面からは何ら光学的作用を与えないが、傾けた時に位相
差が発現し、この作用によって液晶セルで発生する位相
差を補償するものである。
【0006】特開平6−75115号公報、特開平4−
169539号公報及び特開平4−276076号公報
には、負の複屈折を有し、かつ光軸が傾いている光学補
償シートが開示されている。即ち、上記光学補償シート
は、ポリカーボネートやポリエステル等のポリマーを延
伸することにより製造され、そして光学補償シートの法
線から傾いた主屈折率の方向を持つ。延伸処理により上
記光学補償シートを製造するには、極めて複雑な延伸処
理が必要とされるため、開示されている方法で大面積の
光学補償シートを製造することは極めて困難である。
【0007】一方、液晶性ポリマーを用いた光学補償シ
ートも知られている。例えば、特開平3−9326号公
報及び特開平3−291601号公報には、液晶性を有
するポリマーを支持フィルム上の配向膜表面に塗布する
ことにより得られる光学補償シートが開示されている。
しかしながら、液晶性を有するポリマーは、配向させる
ために高温で長時間の熟成が必要なため、生産性が極め
て低く大量生産に向いていない。また、特開平5−21
5921号公報には、支持体と液晶性及び正の複屈折を
有する重合性棒状化合物からなる光学補償シート(複屈
折板)が開示されている。この光学補償シートは、重合
性棒状化合物の溶液を支持体に塗布、加熱硬化すること
により得られる。しかしながらこの液晶性を有するポリ
マーは、光学的に正の一軸性であるため、視野角をほと
んど拡大することができない。
【0008】そこで、簡単な製法により全方向に視野角
を拡大するための光学補償シートとして、透明フィルム
上に配向膜を形成し、この配向膜上に液晶性ディスコテ
ィック化合物の層を形成した光学補償シートも知られて
いる(EP0646829A1公開明細書)。
【0009】大きい面積の光学補償シートを作成するた
めには、大面積のフィルム上に液晶性ディスコティック
化合物の層を、ほとんど欠陥のない状態で形成する必要
がある。また、近年では、ディスプレイの表示面積が大
きくなるのにしたがって、より欠陥を少なくすることが
求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記光学補償シートの
製造工程において、ラビング工程では透明フィルム上に
形成された配向膜形成用樹脂層の表面をラビングシート
(ラビング布)で擦るため、樹脂微粉等の塵埃が発生す
る。そしてこの塵埃が凝集したものが配向膜表面に付着
した場合、得られる光学補償シートの液晶層の配向状態
に欠陥(不均一な配向あるいは配向しない部分の形成)
をもたらす場合があり、このような光学補償シートを装
着した液晶表示装置においても、表示欠陥が形成される
ことがある。一般に、上記除塵の対策としては、ラビン
グローラーに巻かれているラビングシートを定期的に取
り替える方法が行なわれている。しかしながら、この方
法では、取り替えてから早い時期には問題がなくても、
徐々に塵埃による上記欠陥が発生し易い傾向となる。ま
た、定期的にラビングシートを替える必要があるため連
続的に生産を行なうには適当でないとの問題もある。
【0011】本発明の目的は、液晶表示装置に使用した
場合、表示欠陥のない大きい面積の光学補償シートを容
易に製造することができる長尺状光学補償シートの製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、長尺状透明
樹脂フィルムに形成された透明樹脂層に対してラビング
処理を施すことによりこれを配向膜とした後に、この配
向膜の表面を湿式方法で除塵し、あるいは配向膜の表面
を乾式方法で除塵してから湿式方法で除塵し、次いで該
除塵された配向膜上に液晶性化合物を含む塗布液を塗布
し、液晶層を形成することからなる長尺状光学補償シー
トの製造方法により達成することができる。
【0013】上記光学補償シートの製造方法の好ましい
態様は、下記のとおりである。 (1) 透明樹脂層を備えた長尺状透明樹脂フィルムの
該透明樹脂層の表面をラビング処理して配向膜を得る工
程に続いて、該配向膜を溶解しない液体を用いて湿式の
除塵を行い、次いで該除塵された配向膜上に液晶性化合
物を含む塗布液を塗布し、液晶層を形成する。 (2) 該配向膜を溶解しない液体として、炭素数が6
〜12のパーフルオロカーボン類を用いる。 (3) 該配向膜を溶解しない液体として、ケイ素数が
2〜4の直鎖シロキサン類を用いる。 (4) 該湿式の除塵方法として、配向膜を溶解しない
液体で濡らした弾性体でラビング処理と同じ方向に配向
膜の表面を連続的に擦る方法を用いる。 (5) 湿式の除塵を行う前に該配向膜の表面に対して
乾式の除塵を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の光学補償シートの製造方法は、透明樹脂
フィルム上に形成された配向膜形成用樹脂層(透明樹脂
層)のラビング処理後に、該配向膜を溶解しない液体を
用いて湿式の除塵を行なうことに特徴を有する。
【0015】上記製造方法は、例えば下記の工程より行
なわれる。 透明樹脂フィルムの送出工程; 透明樹脂フィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む
塗布液を塗布、乾燥する配向膜形成用樹脂層の形成工
程; 透明樹脂フィルム上に形成された配向膜形成用樹脂
層の表面にラビング処理を施し、透明樹脂フィルム上に
配向膜を形成するラビング工程; 配向膜の表面を湿式方法で除塵、あるいは配向膜の
表面を乾式方法で除塵してから湿式方法で除塵する除塵
工程; 液晶性化合物を含む塗布液を、配向膜上に塗布する
液晶性化合物の塗布工程; 該塗布層を乾燥して該塗布層中の溶媒を蒸発させる
乾燥工程; 該塗布層を相形成温度に加熱して、液晶層を形成す
る液晶層形成工程; 該液晶層を固化する(即ち、液晶層形成後急冷して
固化させるか、あるいは、架橋性官能基を有する液晶性
化合物を使用した場合、液晶層を光照射(または加熱)
により架橋させる)工程; 該配向膜および液晶層が形成された透明樹脂フィル
ムを巻き取る巻取り工程。
【0016】以降、図面を参照しながら詳しく説明す
る。図1に長尺状光学補償シートの製造方法の概略図を
示す。送出機1aによりフィルムロール2aから送り出
された長尺状の透明樹脂フィルム3aは、搬送ローラー
により搬送され、フィルム除塵機4により、その表面が
除塵された後、塗布機5により配向膜形成用樹脂を含む
塗布液が塗布され、加熱乾燥ゾーン6で乾燥され、配向
膜形成用樹脂が透明樹脂フィルム3aの表面に形成され
る(上記,の工程)。
【0017】上記のようにして配向膜形成用樹脂層が形
成された透明樹脂フィルム3bは、ラビングローラー
7、このラビングローラー7を除塵する除塵機8等から
なるラビング装置9によりラビング処理が施され、配向
膜形成用樹脂層が配向膜とされる(上記の工程)。
【0018】ラビン処理により配向膜が形成された透明
樹脂フィルム3cは、ラビング装置9の下流に隣接して
設けられた湿式除塵機10によって、配向膜の表面が除
塵される(上記の工程)。
【0019】配向膜の表面を除塵した透明樹脂フィルム
3cは、搬送ローラーにより搬送され、配向膜上に、液
晶性化合物を含む塗布液が塗布機11により塗布され
(上記の工程)、次いで溶剤を蒸発させた後(上記
の工程)、加熱ゾーン12に搬送される。この加熱ゾー
ン12において、塗布層を液晶相形成温度に加熱して
(ここで塗布層の残留溶剤も蒸発する)、液晶層を形成
する(上記の工程)。
【0020】この後に、上記液晶層に紫外線(UV)ラ
ンプ13からの紫外線を照射して、液晶層を架橋する
(上記の工程)。架橋させるためには、液晶性化合物
として架橋性官能基を有する液晶性化合物を使用する必
要がある。架橋性官能基を持たない液晶性化合物を用い
た場合は、この紫外線照射工程は省略され、直ちに冷却
される。この場合、液晶相が冷却中に変化しないよう
に、冷却は急速に行なう必要がある。配向膜及び液晶層
が形成された透明樹脂フィルム、すなわち光学補償シー
ト3dは、検査装置14により表面の光学特性が測定さ
れ、異常がないかどうか検査が行なわれ、この検査の後
にラミネート機15により液晶層表面に保護フィルム1
6がラミネートされ、巻き取り装置17で巻き取られ
る。
【0021】上記の工程では、配向膜形成用樹脂層から
光学補償シートを作製して巻き取るまでの工程を連続的
に、一貫生産で行なっているが、一旦巻き取られた配向
膜形成用樹脂層を有する透明樹脂フィルム3bを用い
て、光学補償シートを作製してもよい。この場合には、
図2に示すように、フイルムロール5bから送出機1b
によって配向膜形成用樹脂層を有する透明樹脂フィルム
3bが送り出され、ラビング工程以下の光学補償シート
を作製して巻き取るまでの各工程が図1に示される工程
と同様に連続的に行われる。
【0022】このように、上記〜の工程は、図1の
ように全ての工程を連続的に行なっても良いし、図2に
示すように2段階に分割して行なっても良く、さらには
配向膜形成用樹脂層の形成工程、ラビング工程及び液晶
層形成工程を別々に分割して行なっても良い。もちろ
ん、更に細分化して行なっても良い。
【0023】図3にラビング装置9の概略を示す。な
お、図3(A)はラビング装置9の平面図,図3(B)
はラビング装置9の正面図であり、図3(A)ではガイ
ドローラ22を省略して描いてある。
【0024】ラビングローラー7は、その外周表面にベ
ルベット等のラビングシート7aが巻付けられており、
これで透明樹脂フイルム3b上の配向膜形成用樹脂層の
表面をラビングする。ラビングローラー7は、モータ2
1で回転されて1000rpm程度まで回転速度を制御
することができる。また、ラビングローラー7の回転軸
は、ラビング角度を任意に調整できるように、例えばラ
ビングローラー7の幅方向(ラビングローラの軸芯に沿
った方向)の中心を回転中心として、水平面(透明樹脂
フイルム3bと平行な面)上で回転自在とされ、ラビン
グローラー7の回転軸と透明樹脂フイルム3bの幅方向
(搬送方向と直交する方向)とのなす角を任意に調整で
きるようにされている。
【0025】ローラステージ23に取り付けられたガイ
ドガイドローラ22は、背面側(上側)から透明樹脂フ
イルム3bを押さえ、透明樹脂フイルム3bの表面をラ
ビングローラ7に接触させる。
【0026】ラビング時には、上記のようにラビングロ
ーラー7の回転軸を水平面上で所定の角度だけ回転させ
ることによりラビング角度を調整し、この状態で透明樹
脂フイルム3bを搬送装置によって一定張力、一定速度
(一般に5m/分以上)で搬送しながら、ラビングロー
ラー7を透明樹脂フイルム3bの搬送方向とは反対の方
向、すなわち、透明樹脂フイルム3bと接触しているラ
ビングローラー7の面の移動方向が透明樹脂フイルム3
bの搬送方向とは逆向きの方向に一定の回転速度で回転
させる。これにより連続的にラビングが行われる。この
ように連続的にラビングを行なうことにより、透明樹脂
フイルム3bはエアフォイル効果により浮上して搬送さ
れるので、透明樹脂フイルム3bがその幅方向に動くこ
とはなく、安定して、連続的にラビングを行なうことが
できる。
【0027】ラビング時の透明樹脂フイルム3bの搬送
速度は、一般に10〜50m/分であり、ラビングロー
ラー7の直径は、一般に100〜500mm(好ましく
は80〜200mm)であり、ラビングローラー7の回
転数は500〜1500rpmが一般的である。ベース
ラップ角は、4〜20度が好ましく、透明樹脂フイルム
3bに対するテンションは、1〜2N/cm(フィルム
幅)が好ましい。ラビングローラー7は、一般に2〜4
本使用され、ラビングローラー7の回転軸の水平面上で
の回転角度は、一般に0〜45度の範囲で調整可能であ
る。ラビングローラー7の着脱は、ローラー上下装置に
より接合部で着脱できることが好ましい。なお、ラビン
グ時のベースラップ角及び透明樹脂フイルム3bに対す
るテンションは、ガイドローラ22を上下することによ
り調整することができる。
【0028】前記ラビング処理に使用するラビングシー
ト7aとしては、ゴム、ナイロン、ポリエステル等から
得られるシート、ナイロン繊維、レイヨン繊維、ポリエ
ステル繊維等から得られるシート(ベルベット等)、
紙、ガーゼ、フェルトなどを挙げることができる。配向
膜表面と布の相対速度は、50〜1000m/分が一般
的で、特に100〜500m/分が好ましい。
【0029】ラビングを実施している間では、ラビング
ローラー7に近接して配置された除塵機8により、ラビ
ングシート7aの表面の除塵が行われる。この除塵機8
としては、例えば超音波振動する圧縮空気を吹き付ける
と共に、発生する塵埃を吸引する機能を有する超音波除
塵機(装置)が用いられる。
【0030】なお、上記に説明したラビング装置9の構
成は一例であり、上記以外の公知の装置を使用しても良
い。
【0031】図4に本発明に係る湿式除塵装置10の構
成例を示す。ラビング処理された透明樹脂フイルム3c
は図中左側(上流側)から右側(下流側)へと搬送され
る。透明樹脂フイルム3cは、湿式除塵装置10に適当
に設けられたローラーの配置によって導かれるが、重要
な点は、洗浄ローラー24に対して正のラップ角を持っ
て、配向膜側の面が洗浄ローラー24の表面と接触する
こと、また同じ面が後続のリンスノズル25に近接する
よう案内されることが必要条件である。
【0032】湿式除塵装置10内では、透明樹脂フイル
ム3cは、洗浄ローラー24の上流側及び下流側に配さ
れたガイドローラ27,28によって配向膜側の面が洗
浄ローラー24の上部に接触するように洗浄ローラ24
に掛けられる。透明樹脂フイルム3cは、ガイドローラ
27によって洗浄液槽30内の洗浄液31中を通された
後に、洗浄ローラー24の回転によって配向膜の表面が
洗浄される。この後に透明樹脂フイルム3cは、ガイド
ローラ28からガイドローラ29に向けて斜め上方向に
搬送されている間に、リンスノズル25からの洗浄液3
1が配向膜側の面に吹き付けられることによって、さら
に配向膜の表面が洗浄される。
【0033】洗浄ローラ24は、モータ26によって所
定の方向に回転される。この洗浄ローラ24は、その下
側の約半分が洗浄液31に浸かっており、回転すること
によって配向膜との間に洗浄液31の膜を形成し、直接
に配向膜とローラ表面と接触することなく配向膜の表面
を洗浄する。リンスノズル25には、洗浄液槽30内の
洗浄液31が循環ポンプ32によりフィルター33を介
して供給され、適当な水圧で洗浄液31を配向膜に吹き
付ける。これらによって、配向膜の表面に付着した異
物、すなわちラビング処理で発生した塵埃を洗い流して
除塵する。
【0034】フィルター33は、透明樹脂フイルム3c
から洗い落とされた異物によって汚染された洗浄液31
を浄化する。フィルター33で浄化された洗浄液31
は、リンスノズル25に供給される。
【0035】洗浄ローラー24は、透明樹脂フイルム3
cの搬送方向に対して順転しても逆転してもよいが、透
明樹脂フイルム3cと洗浄ローラー24との線速度の差
の絶対値で5m/ 分以上に保たれるよう、洗浄ローラー
24の直径と回転速度を設定することが好ましい。
【0036】また、洗浄ローラー24の回転軸は、ラビ
ングローラ7と同様に、水平面上で回転自在とされ、透
明樹脂フイルム3cの幅方向に対して回転軸を任意の角
度に調整できる。洗浄ローラー24の回転軸を水平面上
で回転させて透明樹脂フイルム3cの幅方向に対して角
度を持たせる場合には、その回転させる方向は、ラビン
グローラー7の回転軸を水平面上で回転させた方向と同
一とすることが配向膜の配向性を維持する観点で好まし
い。そして、このときの角度は、透明樹脂フイルム3b
の幅方向に対するラビングローラー7の回転軸の角度に
対して、好ましくは±15度以内、より好ましくは±1
0度以内、最も好ましくは±5度以内である。
【0037】洗浄ローラー24の表面は、配向膜表面に
傷を付けないために、図4に示されるように弾性体24
aで被覆することが好ましい。弾性体24aは、洗浄ロ
ーラー24の表面上に0. 5mm以上、好ましくは0.
5〜100mm、特に好ましくは1. 0〜50mmの厚
みで設けるのがよい。また、弾性体24aの材料として
は、公知の各種素材から選定することができる。例え
ば、6−ナイロン、66−ナイロン、共重合体ナイロン
等のポリアミドや、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル等のポリ
エステルや、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンや、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニデリン、
テフロン(登録商標)等のポリハロゲン化ビニルや、天
然ゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、ニトリルゴム、
ノーデル、バイトン(登録商標)ゴム、ハイパロン(登
録商標)、ポリウレタン、レイヨン、セルロース類等を
挙げることができる。
【0038】これらの弾性体24aの材料は、単体で使
用しても混合物や積層構造、繊維を織込んだり不織布と
して使用してもいい。材料を選定する観点は、使用する
洗浄液31によって軟化したり溶出したりしないことの
他に、擦る透明樹脂フィルム3cの表面、すなわち配向
膜の硬度よりも高くないことが指定される。
【0039】洗浄ローラー24に対する透明樹脂フィル
ム3cのラップ角は、洗浄ローラー24の前後のガイド
ローラー27,28の配置で決定される。ラップ角を大
きくとることは、洗浄ローラー24上のフィルム通過の
滞留時間を延長できるためにより高い除塵効果が得られ
るが、シワ、擦りキズ、蛇行を起こさず安定に搬送する
ためには180度以下、好ましくは1度以上135度以
下、さらに好ましくは5度以上90度以下に設定するの
がよい。また、洗浄ローラー24の直径を大きくするこ
とでも同様に滞留時間を延長して洗浄効果の向上を期待
できるが、占有空間や価格の問題より直径200cm以
下、好ましくは5cm以上100cm以下、さらに好ま
しくは10cm以上50cm以下を用いるのがよい。
【0040】洗浄ローラー24上の透明樹脂フィルム3
cに掛かる面圧は、フィルム搬送系のテンションと洗浄
ローラー24のロール径で決まるが、ロール径は上記滞
留時間とも関わるので、搬送系のテンションを制御する
ことが好ましい。異物を除去するためには面圧を高く保
つことが好ましいが、あまり高く設定すると配向膜と洗
浄ローラ24との間の洗浄液31の液膜が破断し、弾性
体24aと透明樹脂フィルム3cとが直接に接触するこ
とで擦りキズが発生しやすくなる。通常は100kgf
/ m幅以下が好ましく、さらに好ましくは5kgf/ m
幅以上100kgf/ m幅、さらに好ましくは5kgf
/ m幅以上50kgf/ m幅に設定するのがよい。
【0041】洗浄ローラ24の数は、透明樹脂フィルム
3cの汚染度が高い場合、複数設置することができる。
この場合、1基の洗浄ローラー24に対して1基のリン
スノズル25の組み合わせで増やすことも出来るし、複
数基の洗浄ローラ24を直列に配列した下流に1基ある
いは複数基のリンスノズル25を設置する方法も取れ
る。
【0042】透明樹脂フィルム3c上から脱落した異物
によって汚染された洗浄液31の浄化方法として、前述
し図4に示されるように、洗浄ローラ24の搬送路下流
にあるリンスノズル25に供給する送液系のフィルター
33と兼用する他に、別の循環送液系を組んで浄化して
もいい。いずれの場合であっても、洗浄液31を浄化す
るフィルターとしては、その公称分画サイズが分離・除
去すべき異物の大きさの2分の1、より好ましくは2分
の1から10分の1のものを選定して用いる。また、ろ
過寿命や取り扱いの簡便性より、プリーツ折り込み型の
カートリッジフィルターが有利に選定できる。
【0043】ろ過循環流量は、透明樹脂フィルム3cの
表面より持ち込まれる異物により液槽30内の異物数が
経時と共に増加しないように設定する必要がある。洗浄
液31中に浮遊する異物数の定量化には、野崎産業社製
HIAC/ ROYCO液体微粒子カウンターモデル41
00が簡便に利用され、除去すべきサイズの粒子が運転
時間とともに増加しないよう、フィルターの分画サイズ
や循環流量を調節することができる。
【0044】洗浄液槽30の底面で洗浄ローラ24と対
面する部分には、超音波振動子35が配されており、こ
の超音波振動子35からの超音波によって洗浄ローラ2
4に付着した異物を効果的に取り除く。
【0045】超音波振動子35の大きさは、超音波が放
射される面において、洗浄ローラ24のローラー幅以上
であり、透明樹脂フィルム3cの搬送方向には洗浄ロー
ラ24の直径の少なくとも50%以上で投影されること
が好ましい。超音波振動子1個の大きさがこれより小さ
い場合には、複数の超音波振動子を並べて同様の投影面
積をカバーすることができる。この場合、隣接する超音
波振動子からの超音波の重なりが一様になるよう、超音
波振動子間の間隔を決定する必要がある。
【0046】超音波振動子35の周波数は、通常の20
kHzから1MHz以上のものを使用することができ
る。洗浄ローラー24の弾性体24aの材質がキャビテ
ーションやエロージョンに対して脆弱なものである場
合、500kHz以下の周波数では弾性体24aの表面
に損傷を起こすことがあるため、高価ではあるが、1M
Hz以上の超音波振動子を用いることが好ましい。ま
た、周波数によって作用する異物の大きさが異なるため
(高周波ほど小さい異物に作用)、異なる周波数を発振
する複数の超音波振動子を組み合わせたり、周波数変調
が可能な超音波振動子を使用することも出来る。
【0047】単位面積あたりの超音波出力は0. 1W/
cm2 〜2W/cm2 を使用することができる。超音波
振動子35から洗浄ローラー24までの距離には定在波
の存在から最適点が有り、洗浄液31中の超音波の波長
λの整数倍の距離にすることが望ましい。洗浄液31中
の超音波の波長λは、次の式によって得られる。なお、
式中のCは洗浄液31中の超音波伝搬速度、fは超音波
振動子35の周波数である。 λ = C / f
【0048】洗浄液槽30内の洗浄液31は、超音波振
動子35や循環ポンプ32の発熱等によって温度上昇す
るので、洗浄液槽30にジャケット構造を設けて熱媒を
循環したり、また洗浄液31中に沈めた熱交換器に熱媒
を循環したりして、洗浄液の温度を一定に保つのがよ
い。
【0049】本発明によれば、上記湿式による除塵の前
に乾式除塵を行うことができる。図5は、湿式による除
塵の前に乾式除塵を行うようにした長尺状光学補償シー
トの製造方法の概略を示すものであり、ラビング装置9
と湿式除塵装置10との間には、透明樹脂フイルム3c
の表面に付着した塵埃を乾式の除塵方法で取り除く乾式
除塵装置40が設けられている。なお、図5では、図1
と同じものには同じ符号を付してある。
【0050】乾式除塵装置40としては、超音波振動す
る圧縮空気を吹き付けると共に発生する塵埃を吸引する
機能を有する超音波除塵機を用いたものを使用すること
が好ましく、このような超音波除塵機としては、例え
ば、ニューウルトラクリーナ(UVU−Wタイプ)とし
て(株)伸興から市販されている。
【0051】図6に乾式除塵装置40の構成例を示す。
この乾式除塵装置40は、除電器41,表面側除塵機4
2,背面側除塵機43、各除塵機42,43に対向して
設けられ、透明樹脂フイルム3cが掛けられたバックア
ップローラ44,45とから構成されている。除電器4
1は、ラビング処理された透明樹脂フイルム3cを除電
し、透明樹脂フイルム3cに付着した塵埃を分離しやす
くする。
【0052】各除塵機42,43は、上記のように超音
波振動する圧縮空気を透明樹脂フイルム3cに吹き付け
ると共に、これによって発生する塵埃を吸引する機能を
有するものが用いられている。表面側除塵機42は、バ
ックアップローラ44に掛けられた透明樹脂フイルム3
cの表面、すなわち配向膜表面に超音波振動する圧縮空
気を吹き付けて、配向膜の表面に付着した塵埃を分離
し、この分離された塵埃を吸引することによって、配向
膜の表面を乾式除塵する。
【0053】また、背面側除塵機43は、バックアップ
ローラ45に掛けられた透明樹脂フイルム3cの背面
(配向膜が形成されていない面)に超音波振動する圧縮
空気を吹き付けて付着した塵埃を分離し、この分離され
た塵埃を吸引することによって、透明樹脂フイルム3c
の背面を乾式除塵する。
【0054】超音波除塵機42,43の吹き出し風速は
10〜50m/秒が一般的で、10〜30m/秒が好ま
しい。また、バックアップローラー44,45の表面と
除塵機42,43の先端との距離は2〜5mmが好まし
い。さらに、バックアップローラー44,45の直径は
50〜150mmが好ましい。
【0055】図6に示される乾式除塵装置40では、配
向膜表面と透明樹脂フイルム3cの背面のそれぞれにつ
いて乾式除塵を行っているが、配向膜表面だけについて
乾式除塵を行ってもよい。
【0056】本発明に用いられ、その表面に配向膜が形
成される透明樹脂フイルム3aは、透明である限り特に
制限はない。透明樹脂フイルム3aとしては、可視光の
透過率が80%以上であるものが望ましく、特に正面か
ら見たときに光学的等方性を有するものが望ましい。従
って、透明樹脂フイルム3aは固有複屈折率の小さい材
料から製造することが望ましい。このような材料とし
て、セルローストリアセテートを使用することができ
る。さらにポリカーボネート、ポリアリレート、ポリス
フォン及びポリエーテルスルホンなどの固有複屈折率の
大きい素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条
件、さらには縦、横方向に延伸条件等を適宜設定するこ
とにより、使用することができる。
【0057】また、一般的に合成樹脂をシート等に成形
する場合には、成形しやすいように、あるいは成型品の
耐熱性、柔軟性を上げるために可塑剤を添加して、合成
樹脂の物理的な性質を改質する。可塑剤は合成樹脂と化
学構造が類似する相溶性に優れているものが良いとされ
ている。例えば、セルローストリアセテートの場合、フ
タル酸エステル、リン酸エステル、グリコールのエステ
ルなどが広く用いられている。
【0058】さらに、透明樹脂フイルム3aと配向膜形
成用樹脂層との接着強度を増大させるために、下塗層を
透明樹脂フイルム3a上に設けることが望ましい。この
下塗層の形成方法及び材料などは例えば、米国特許2,
587,398号に記載の形成方法及び材料を用いるこ
とができる。また、本発明の長尺状光学補償シートを偏
光板の保護フイルムとして用いることもでき、EP91
1,656A2公報等に記載されている。
【0059】配向膜形成用樹脂層は、透明であって、配
向処理により配向され得るものである限り特に制限はな
い。配向膜形成用樹脂層の形成材料の例としては、ポリ
メチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重
合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニル
アルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、
スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化
ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩
素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸
ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カル
ボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップ
リング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポ
リマーの例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチ
レン誘導体のポリマー、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ルあるいはポリビニルアルコール誘導体を挙げることが
できる。配向膜形成用樹脂層の形成材料は、重合性基を
有するものが液晶層との接合強度を増すために有効であ
り、特開平9−152509号公報に記載されている。
【0060】上記ポリマーの中で、ポリビニルアルコー
ル又は変性ポリビニルアルコールが好ましい。ポリビニ
ルアルコールとしては、例えば鹸化度70〜100%の
ものであり、好ましくは鹸化度80〜100%のもので
あり、より好ましくは鹸化度85乃至95%のものであ
る。重合度としては、100〜3000の範囲が好まし
い。変性ポリビニルアルコールとしては、共重合変性し
たもの(変性基として、例えば、COONa、Si(O
X)3 、N(CH3 3 ・Cl、C9 19COO、SO
3 Na、C1225等が導入される)、連鎖移動により変
性したもの(変性基として、例えば、COONa、S
H、C1225等が導入されている)、ブロック重合によ
る変性をしたもの(変性基として、例えば、COOH、
CONH2、COOR、C6 5 等が導入される)等の
ポリビニルアルコールの変性物を挙げることができる。
重合度としては、100〜3000の範囲が好ましい。
これらの中で、鹸化度80〜100%の未変性ないし変
性ポリビニルアルコールであり、より好ましくは鹸化度
85乃至95%の未変性ないしアルキルチオ変性ポリビ
ニルアルコールである。また、上記側鎖にアルキル基を
有するポリビニルアルコールは、クラレ(株)製のMP
103、MP203、R1130などの市販品を利用す
ることができる。また、特開平8−338913号公報
に記載の架橋剤を添加することが好ましい。
【0061】また、上記の洗浄液31としては、透明樹
脂フイルム3aの表面に塗工その他の方法で組み込まれ
た配向膜はもちろんのこと、透明樹脂フイルム3a自体
に含まれる成分、あるいは下引き層などを溶解/抽出、
または洗浄液31がそれらに浸透しないものを選択する
ことが安定した光学補償シートの性能を得る上で重要で
ある。
【0062】例えば、ゼラチンやポリビニルアルコール
などの水溶性ポリマーを下引き層や配向膜として設けた
場合は、非水系溶剤で、かつ極性の低いものを選定しな
くてはならないことは当然である。さらに、ラビング処
理した配向膜表面のミクロ的な凹凸形状を厳密に制御す
ることが、その上に塗工される液晶性化合物を規則正し
く配向させる上での鍵となるために、単に溶解や膨潤と
いったマクロ的な現象では説明できない、表面のポリマ
ー鎖の運動性や溶剤分子が共存した状態でのガラス転移
などを考慮する必要がある。その観点より、配向膜形成
用樹脂層が、ポリメチルメタクリレート、スチレン/マ
レインイミド共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重
合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリイミド、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の非
水溶性ポリマーの場合でも、水や他の極性の高い溶媒が
好ましく使用できるとは限らない。
【0063】配向膜形成用樹脂層の形成材料は主鎖なら
びに側鎖に炭化水素を有することから、炭化水素と相溶
しないフッ素系溶剤およびシロキサン系溶剤が、前記ラ
ビング処理表面の分子秩序を阻害することなく、洗浄液
31として有効に使用できる。これらは、パーフルオロ
カーボン類であり、炭素数が6以上12以下、より好ま
しくは7以上10以下を使用できる。パーフルオロカー
ボンであっても、炭素数が低いと僅かながら配向膜に対
する浸透性を示し、また反対に炭素数が大きいと沸点が
高くなり、洗浄後の乾燥に支障を来すために最適な炭素
数が存在する。これらパーフルオロカーボン類は住友ス
リーエム(株)よりPF−5060(炭素数=6)、P
F−5070(炭素数=7)、PF−5080(炭素数
=8)などが販売されている。
【0064】フッ素系溶剤は、全フッ素置換のパーフル
オロカーボン類が最も安定なラビング表面を与える。部
分的に水素基を残したハイドロフルオロカーボン類や一
部塩素置換したクロロフルオロカーボン類は、洗浄液3
1との接触時間や洗浄液温度によっては、配向膜表面の
ミクロ的な凹凸形状を乱してしまうために、好ましい液
晶性化合物の配向が得られないことがある。
【0065】本発明における洗浄液31としては、シロ
キサン系溶剤も好ましく使用できる。シロキサン系溶剤
の沸点はパーフルオロカーボンよりも高いので、ケイ素
数が2以上4以下が好ましい。置換基はメチル基、エチ
ル基、プロピル基が挙げられるが、全メチル置換が好ま
しい。これらシロキサン系洗浄剤は(株)東芝よりFR
D−10、FRD−20などが販売されている。
【0066】前記湿式除塵後に、配向膜状上に形成され
る液晶層は、例えば、液晶性ディスコティック化合物を
配向後冷却固化させる、あるいは重合性の液晶性ディス
コティック化合物の重合(硬化)により得られる負の複
屈折を有する層である。上記ディスコティック化合物の
例としては、C.Destradeらの研究報告、Mo
l.Cryst.、71巻、111頁(1981年)に
記載されているベンゼン誘導体、C.Destrade
らの研究報告、Mol.Cryst.、122巻、14
1頁(1985年)、Physics lett.、
A,78巻、82頁(1990)に記載されているトル
キセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Ange
w.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載さ
れたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研
究報告、J.Chem.、Commun.、1794頁
(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.A
m.Chem.Soc.、116巻、2655頁(19
94年)に記載されているアザクラウン系やフェニルア
セチレン系マクロサイクルなどを挙げることができる。
上記ディスコティック(円盤状)化合物は、一般的にこ
れらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコ
キシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放
射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的
にディスコティック液晶とよばれるものが含まれる。た
だし、分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与
できるものであれば上記記載に限定されるものではな
い。また、本発明において、円盤状化合物から形成した
とは、最終的に得られた物が前記化合物である必要はな
く、例えば、前記低分子ディスコティック液晶が熱、光
等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応
により重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失った
ものも含まれる。
【0067】上記ディスコネマティック相の液晶層は、
一般にディスコティック化合物及び他の化合物を溶剤に
溶解した溶液を配向膜上に前記のように塗布、乾燥し、
次いでディスコネマティック相形成温度まで加熱し、そ
の後配向状態(ディスコネマティック相)を維持して冷
却することにより得られる。あるいは、上記液晶層は、
ディスコティック化合物及び他の化合物(更に、例えば
重合性モノマー、光重合開始剤)を溶剤に溶解した溶液
を配向膜上に前記のように塗布し、乾燥し、次いでディ
スコネマチック相形成温度まで加熱したのち重合させ
(UV光の照射等により)、さらに冷却することにより
得られる。本発明に用いるディスコティック液晶性化合
物のディスコネマティック液晶相−固相転移温度として
は、70〜300℃が好ましく、特に70〜170℃が
好ましい。ディスコティック化合物の配向は、いわゆる
ベンド・ハイブリット配向であり、特開平8−5020
6号公報に記載されている。
【0068】例えば、支持体(透明樹脂フィルム)側の
ディスコティック化合物の配向時のチルト角は、一般に
ディスコティック化合物あるいは配向膜の材料を選択す
ることにより、またはラビング処理方法の選択すること
により、調整することができる。また、表面側(空気
側)のディスコティック単位の傾斜角は、一般にディス
コティック化合物あるいはディスコティック化合物とと
もに使用する他の化合物(例、可塑剤、界面活性剤、重
合性モノマー及びポリマー)を選択することにより調整
することができる。
【0069】上記可塑剤、界面活性剤及び重合性モノマ
ーとしては、ディスコティック化合物と相溶性を有し、
液晶性ディスコティック化合物のチルト角を与えられる
か、あるいは配向を阻害しない限り、どのような化合物
も使用することができる。これらの中で、重合性モノマ
ー(例、ビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及
びメタクリロイル基を有する化合物)が好ましい。上記
化合物は、ディスコティック化合物に対して一般に1〜
50重量%、好ましくは5〜30重量%の量にて使用さ
れる。
【0070】上記ポリマーとしては、ディスコティック
化合物と相溶性を有し、液晶性ディスコティック化合物
にチルト角を与えられる限り、どのようなポリマーも使
用することができる。ポリマー例としては、セルロース
エステルを挙げることができる。セルロースエステルの
好ましい例としては、セルロースアセテート、セルロー
スアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセル
ロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げるこ
とができる。上記ポリマーは、液晶性ディスコティック
化合物の配向を阻害しないように、ディスコティック化
合物に対して一般に0.1〜10重量%、好ましくは
0.1〜8重量%、より好ましくは0.1〜5重量%の
量にて使用される。
【0071】ディスコネマティック相の液晶層を形成す
るための塗布液は、ディスコティック化合物及び前述の
他の化合物を溶剤に溶解することにより作製することが
できる。上記溶剤の例としては、N,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルスルフォキシド(DMS
O)及びピリジン等の極性溶剤;ベンゼン及びヘキサン
等の無極性溶剤;クロロホルム及びジクロロメタン等の
アルキルハライド類;酢酸メチル及び酢酸ブチル等のエ
ステル類;アセトン及びメチルエチルケトン等のケトン
類;及びテトラヒドロフラン及び1,2−ジメトキシエ
タン等のエーテル類を挙げることができる。特にアルキ
ルハライド類及びケトン類が好ましい。溶剤は単独で
も、組合わせて使用しても良い。
【0072】以上説明した本発明の光学補償シートを製
造する方法により得られる光学補償シートは、液晶層に
塵埃による欠陥(大きな粒子が液晶層上に存在すること
及び配向の不均一)がなく、これを液晶表示装置に装着
した場合、液晶層に由来する視野角の拡大が得られるだ
けでなく画像欠陥もほとんどないものとなる。
【0073】
【実施例】以下に、具体的に説明する各実施例によって
得られる光学補償シートにより、本発明の製造方法の評
価を行った。なお、本発明が適用される形態は、以下に
説明する形態に限定されるべきものではない。
【0074】[実施例1(従来技術)] 1:透明樹脂フイルムの作成 (透明支持体の作製)下記の成分をミキシングタンクに
投入し、加熱攪拌して、セルロースアセテート溶液を調
製した。 セルロースアセテート溶液組成 酢化度60.9%のセルロースアセテート 100重量部 トリフェニルホスフェート 7.8重量部 ビフェニルジフェニルホスフェート 3.9重量部 メチレンクロライド 300重量部 メタノール 54重量部 1−ブタノール 11重量部
【0075】別のミキシングタンクに、下記の成分を投
入し、加熱攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調
製した。 レターデーション上昇剤溶液組成 2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン 12重量部 2,4−ベンジルオキシベンゾフェノン 4重量部 メチレンクロライド 80重量部 メタノール 20重量部
【0076】セルロースアセテート溶液474重量部
に、レターデーション上昇剤溶液22重量部を添加し、
十分に攪拌して、ドーブを調製した。セルロースアセテ
ート100重量部に対するレターデーション上昇剤の量
は3重量部である。ドーブを流延口から0℃に冷却した
ドラム上に流延し、溶媒含有率70重量%の状態で剥ぎ
取り、フイルムの幅方向の両端をビンテンターで固定
し、溶媒含有率が3乃至5重量%の領域で、幅方向(機
械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ち
つつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送す
ることにより、さらに乾燥し、ガラス転移温度が120
℃を超える領域で機械方向の延伸率が実質0%、(剥ぎ
取り時に機械方向に4%延伸することを考慮して)幅方
向の延伸率と機械方向の延伸率との比が0.75となる
ように調製して、厚さ107μmのセルロースアセテー
トフイルムを作成した。作成したフイルムのレターデー
ションを測定したところ、厚み方向のレターデーション
Rthは80nm、面内のレターデーションRe は11n
mであった。
【0077】(第1下塗り層の形成)上記のように作成
したセルロースアセテートフイルムを透明支持体として
用いい、この透明支持体の上に下記の組成の塗布液を2
8ml/m2 塗布し、乾燥して第1下塗り層を形成し
た。 第1下塗り層塗布液組成 ゼラチン 5.42重量部 ホルムアルデヒド 1.36重量部 サリチル酸 1.6重量部 アセトン 391重量部 メタノール 158重量部 メチレンクロライド 406重量部 水 12重量部
【0078】(第2下塗り層の形成)第1下塗り層の上
に、下記組成の塗布液7ml/m2 塗布し、乾燥して第
2下塗り層を形成した。 第2下塗り層塗布液組成 下記のアニオン性ポリマー 0.79重量部 クエン酸モノエチルエステル 10.1重量部 アセトン 200重量部 メタノール 877重量部 水 40.5重量部
【0079】
【化1】
【0080】(バック層の形成)透明支持体の反対側の
面に、下記の組成の塗布液を25ml/m2 塗布し、乾
燥してバック層を形成し、透明樹脂フイルムを得た。 バック層層塗布液組成 酢化度55%のセルロースジアセテート 6.56重量部 シリカ系マット剤(平均粒径1μm) 0.65重量部 アセトン 679重量部 メタノール 104重量部
【0081】2:配向膜と液晶層の作製 (配向膜形成用樹脂層の形成)上記のようにして得られ
る透明樹脂フイルムを用い、第2下塗り層の上に、下記
のアルキル変性ポリビニルアルコールの水溶液を塗布
し、60℃の温風で90秒間乾燥して、透明樹脂フイル
ム上に配向膜形成用樹脂層を形成した。
【0082】
【化2】
【0083】(ラビング処理)配向膜形成用樹脂層の形
成後に、ラビング処理を行い配向膜を形成した。ラビン
グ処理は、図3に示されるラビング装置9を用いて行っ
た。ラビング処理の際には、上記のようにした配向膜形
成用樹脂層が形成された透明樹脂フィルムを搬送速度2
0m/分で連続的に搬送し、ガイドローラー22(ロー
ラー外径:65mm)により上部から押えられながら、
下側より押圧されたラビングローラー7(外径:150
mm)を上記搬送方向と反対に600rpmで回転さ
せ、ラビングローラー7の表面のラビングシート7a
(ベルベット)を透明樹脂フイルムの配向膜形成用樹脂
層の表面に接触させることによりラビングした。上記ラ
ビングにおいて、ベースラップ角は6度、透明樹脂フイ
ルムに対するテンションは1.8N/cm(フィルム
幅)、透明樹脂フイルムに幅方向に対するラビングロー
ラー7の回転軸の角度は0度とした。
【0084】また、ラビング処理に際しては、、ラビン
グローラー7のラビングシート7aaの表面を除塵機8
により除塵した。除塵機8としては、超音波除塵機(ニ
ューウルトラクリーナ(UVU−Wタイプ、(株)伸興
製)を使用し、ヘッド圧300mmAq、超音波除塵機
の吹き出し風速20m/秒、ロール表面と除塵機先端と
の距離3mmとした。
【0085】(乾式除塵)ラビングされた透明樹脂フィ
ルムに対して、図6に示される乾式除塵装置40を用い
て、除電器41による除電の後に、各除塵機42,43
によって配向膜表面と背面(配向膜のない面)の除塵を
行った。各除塵機42,43としては、超音波除塵機
(ニューウルトラクリーナ(UVU−Wタイプ、(株)
伸興製)を使用し、ヘッド圧300mmAq、超音波除
塵機の吹き出し風速20m/秒、ローラー表面との除塵
機先端との距離2mmとした。またバックアップローラ
ー44,45の直径は50mmであった。
【0086】(液晶層の形成)乾式除塵の後に、配向膜
の上に液晶層を形成した。このときには、下記のディス
コティック液晶DLC−A 9.1g,エチレンオキサ
イド変性トリメチロールプロパンアクリレート(V#3
60,大阪有機化学(株)) 0.9g、セルロースア
セテートプチレート(CAB551−0.2,イースト
マンケミカル)0.2g、セルロースアセテートプチレ
ート(CAB531−1,イーストマンケミカル)
0.05g、イルガキュアー907 3.0g、カヤキ
ュアーDETX(日本化薬(株)製) 0.1gを2
0.67gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、
ワイヤーバーで配向膜の上に塗布(#3バー使用)し、
金属の枠に張りつけて120℃の高温槽中で3分間加熱
してディスコティック液晶を配向させた後、120℃の
まま高圧水銀灯を用いて1分間UV照射し、室温まで放
冷して、液晶層が透明樹脂フイルムに積層された長尺状
光学補償シートを得た。
【0087】
【化3】
【0088】液晶層の厚さは、1.4μmであった。光
学補償シートのレターデーションを、配向膜のラビング
方向に沿って測定したところ、光学軸の平均傾斜角は1
5.5°、厚み方向のレターデーション(Rth)は13
7nm,面内レターデーション(Re )は25nmであ
った。
【0089】[実施例2(本発明)]この実施例2で
は、除塵工程の他は実施例−1と同じ手順で長尺状光学
補償シートを作製した。除塵工程では、乾式除塵装置4
0による除塵の工程に続いて、図4に示される湿式除塵
装置10を用いて、配向膜表面の湿式除塵を行った。洗
浄ローラ24としては、ローラー幅550mm、ロール
径20cmのアルミ製ローラーを用い、その表面をラビ
ング処理と同一のベルベットシートを弾性体24aとし
て被覆したものを用いた。透明樹脂フイルムに幅方向に
対する洗浄ローラ24の回転軸の角度は0度とした。
【0090】さらに、透明樹脂フィルムのラップ角が5
0度になるよう前後のガイドローラー27,28の位置
を調整し、洗浄ローラー24を洗浄液31としての住友
スリーエム社製パーフルオロカーボンPF−5080
(炭素数=8)に10cm浸けて搬送方向と逆に回転さ
せた。リンスノズル25は、透明樹脂フィルムの幅方向
に500mm、先端の開口が1mmのクリアランスのも
のを用い、送液流量は30L/分、フィルター33は公
称分画サイズ0.2μmの富士写真フイルム社製アスト
ロポアフィルターを使用した。
【0091】超音波振動子35は、日本アレックス社製
の特別仕様機種用い、透明樹脂フィルムの幅方向に沿っ
て1台配置して、洗浄ローラー24の幅全体に照射でき
るようにした。この超音波振動子35の1台の大きさは
フィルムの幅方向に50cm、搬送方向に30cmであ
り、100kHzの超音波を1000Wのパワーで出力
する。
【0092】[実施例3(比較例)]実施例2と同じ手
順で長尺状光学補償シートを作製した。ただし、湿式除
塵に使用する洗浄液31を住友スリーエム社製パーフル
オロカーボンPF−5080(炭素数=8)からPF−
5050(炭素数=5)とした。
【0093】[実施例4(本発明)]実施例2と同じ手
順で長尺状光学補償シートを作製した。ただし、湿式除
塵に使用する洗浄液31を住友スリーエム社製パーフル
オロカーボンPF−5080から東芝社製シリコーン系
洗浄剤FRD−20(オクタメチルトリシロキサン)に
変えた。
【0094】[実施例5(比較例)]実施例2と同じ手
順で長尺状光学補償シートを作製した。ただし、洗浄ロ
ーラー24の回転軸をフィルムの幅方向に対して20度
傾けて回転した。
【0095】[光学補償シートの評価]上記各実施例の
手順によって各種の長尺状光学補償シートを作製し、作
製から1時間の後に、各光学補償シートを顕微鏡により
観察し、シート1m2 当たりに直径10μm以上の点欠
陥があるか否かを調べ、点欠陥がある場合にはその数を
計数して評価した。また、各光学補償シートを、液晶の
異常光と常光の屈折率との差と、液晶セルのギャップサ
イズとの積が370nmでねじれ角が90度のTN型液
晶表示装置に装着し、観察される画像について、表示欠
陥の有無及び視認性(表示画像の乱れの有無等)を評価
した。この評価結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【発明の効果】本発明の長尺状光学補償シート製造方法
により得られる光学補償シートは、液晶層に塵埃による
欠陥(大きな粒子が液晶層上に存在すること及び配向の
不均一)がなく、これを液晶表示装置に装着した場合、
ディスコティック層の液晶層に由来する視野角の拡大が
得られるだけでなく、画像欠陥もほとんどないものとす
ることができる。また、このように画像欠陥のない液晶
表示装置を与える光学補償シートを連続的に効率よく得
ることができることから、光学補償シートの大量生産を
可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学補償シートの製造方法の全工程の
一例を示す概略図である。
【図2】本発明の光学補償シートの製造方法の全工程の
別の一例を示す概略図である。
【図3】ラビング装置の一例を示す説明図である。
【図4】湿式除塵装置の一例を示す概略図である。
【図5】湿式除塵を行う前に乾式除塵を行う例を示す光
学補償シートの製造方法の全工程を示す概略図である。
【図6】乾式除塵装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
3b 配向膜形成用樹脂層が形成された透明樹脂フィル
ム 3c 配向膜が形成された透明樹脂フィルム 3d 光学補償シート 9 ラビング装置 10 湿式除塵装置 24 洗浄ローラ 25 リンスノズル 30 洗浄液槽 31 洗浄液 32 循環ポンプ 33 フィルター 35 超音波振動子 40 乾式除塵装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB43 BB49 BC01 BC04 BC09 BC12 BC22 2H090 KA05 KA08 LA06 MB01 MB03 2H091 FA11X FA11Z HA07 HA10 LA12 LA17 LA19 4F006 AA02 AA13 AA15 AA17 AA19 AA22 AA36 AA39 AB12 AB24 AB64 BA00 CA05 DA04 EA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂層を備えた長尺状透明樹脂フィ
    ルムの該透明樹脂層の表面をラビング処理して配向膜を
    得る工程に続いて、該配向膜を溶解しない液体を用いて
    湿式の除塵を行い、次いで該除塵された配向膜上に液晶
    性化合物を含む塗布液を塗布し、液晶層を形成すること
    からなる長尺状光学補償シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 該配向膜を溶解しない液体が、炭素数が
    6〜12のパーフルオロカーボン類であることを特徴と
    する請求項1記載の長尺状光学補償シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 該配向膜を溶解しない液体が、ケイ素数
    が2〜4の直鎖シロキサン類であることを特徴とする請
    求項1記載の長尺状光学補償シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 該湿式の除塵方法が、配向膜を溶解しな
    い液体で濡らした弾性体でラビング処理と同じ方向に配
    向膜の表面を連続的に擦る方法であることを特徴とする
    請求項1記載の長尺状光学補償シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 湿式の除塵を行う前に該配向膜の表面に
    対して乾式の除塵を行うことを特徴とする請求項1記載
    の長尺状光学補償シートの製造方法。
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