JP2002033092A - マンガン乾電池およびそのセパレータの製造方法 - Google Patents

マンガン乾電池およびそのセパレータの製造方法

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JP2002033092A JP2000217316A JP2000217316A JP2002033092A JP 2002033092 A JP2002033092 A JP 2002033092A JP 2000217316 A JP2000217316 A JP 2000217316A JP 2000217316 A JP2000217316 A JP 2000217316A JP 2002033092 A JP2002033092 A JP 2002033092A
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Tsutomu Ishida
努 石田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重負荷放電性能を損なうことなく軽負荷放電
性能の向上した水銀無添加のマンガン乾電池を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 紙セパレータに糊料を塗布し、乾燥して
アルコール系溶媒を揮散させた後に、セパレータの糊料
面上にホウ酸またはそのアルカリ塩の水溶液を噴霧し、
乾燥してセパレータにホウ酸またはそのアルカリ塩を担
持させる。または、負極亜鉛缶の内表面にホウ酸または
そのアルカリ塩の水溶液を噴霧し、乾燥してホウ酸また
はそのアルカリ塩を付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、水銀無添加のマンガン
乾電池に関するもので、特にホウ酸またはホウ酸のアル
カリ塩を添加したマンガン乾電池の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マンガン乾電池では、負極亜鉛缶
の腐食抑制剤として、主として水銀が使用されていた。
この水銀は、セパレータに含まれて電池内に組み込ま
れ、負極亜鉛缶の内面をアマルガム化して亜鉛缶の腐食
を抑制する。しかしながら、近年、環境保全上の観点か
ら、水銀を添加しない乾電池が開発され、水銀無添加の
乾電池が実用化されている。水銀無添加の乾電池におい
ては、特定の負荷抵抗で放電させた場合に、放電容量が
極端に低下する現象が発生することがある。この現象
は、特に、軽負荷放電時に特異的に発生しやすい。この
放電容量の低下は、軽負荷で放電したときに放電途中
で、電池の内部抵抗が急激に上昇し、これによって閉路
電圧が急激に降下することにより発生するとされてい
る。
【0003】上記のような放電途中の内部抵抗の上昇を
抑制し、特に軽負荷の放電特性を向上するために、ホウ
酸を含有するセパレータを用いたり合剤中にホウ酸を添
加したりする提案がなされている(例えば、特開平11
−339819号公報)。ホウ酸を含むセパレータは、
澱粉とポリ酢酸ビニルなどの結着剤とをアルコール系溶
媒に分散した糊料をセパレータ基紙に塗布し、乾燥する
ことによって調製される。しかし、この方法によると、
ホウ酸を糊料に添加すると、ホウ酸がアルコール系溶媒
と錯体を形成してしまい、ホウ酸としての効果が得られ
にくくなる。また、ホウ酸を合剤中へ添加すると、重負
荷放電性能が悪くなる。これは、ホウ酸が二酸化マンガ
ンに作用して不活性にするためと推測される。ホウ酸と
同様の効果を有するホウ酸のアルカリ塩を用いた場合も
同様の不都合が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に鑑
み、ホウ酸またはそのアルカリ塩の添加効果を有効に発
揮させて軽負荷放電性能に優れ、しかも重負荷放電性能
を悪化させないマンガン乾電池を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のマンガン乾電池
は、二酸化マンガンを活物質とする正極合剤、亜鉛を活
物質とする負極、および糊料を塗布した紙からなるセパ
レータを具備する水銀無添加のマンガン乾電池であっ
て、前記セパレータの糊面側の表面にホウ酸またはその
アルカリ塩を存在させたことを特徴とする。本発明のマ
ンガン乾電池は、負極亜鉛缶内に、糊料を塗布した紙か
らなるセパレータを介して、二酸化マンガンを活物質と
する正極合剤を収容してなる水銀無添加のマンガン乾電
池であって、前記亜鉛缶の内表面にホウ酸またはそのア
ルカリ塩を存在させたことを特徴とする。さらに、本発
明は、アルコール系溶媒に分散した糊料を紙セパレータ
の片面に塗布し、乾燥して糊料層を形成する工程、およ
び前記糊料層上に、ホウ酸またはそのアルカリ塩の水溶
液を噴霧してホウ酸またはそのアルカリ塩を付着させる
工程を有する水銀無添加のマンガン乾電池用セパレータ
の製造方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように、ホウ酸
またはそのアルカリ塩を、セパレータに塗布すべき糊料
に添加したり合剤に添加したりする代わりに、以下のよ
うにしてセパレータまたは負極亜鉛缶の内表面にホウ酸
またはそのアルカリ塩を付着させるのである。すなわ
ち、紙セパレータに糊料を塗布し、乾燥してアルコール
系溶媒を揮散させた後に、セパレータの糊料面上にホウ
酸またはそのアルカリ塩の水溶液を噴霧し、乾燥してセ
パレータにホウ酸またはそのアルカリ塩を担持させる。
または、負極亜鉛缶の内表面にホウ酸またはそのアルカ
リ塩の水溶液を噴霧し、乾燥してホウ酸またはそのアル
カリ塩を付着させる。前者の方法によれば、ホウ酸また
はそのアルカリ塩は、塗布用糊料の調製に用いられたア
ルコール系溶媒とは接触しないから、アルコール系溶媒
との錯体の形成はなく、本来の効果を発揮する。また、
前者および後者いずれの方法によっても、ホウ酸まはた
そのアルカリ塩は、セパレータにより合剤とは隔離され
るから、重負荷放電性能を損なうことはない。
【0007】セパレータに担持させるホウ酸またはその
アルカリ塩の量は、糊料中の乾燥固形分100重量部に
対するホウ素換算値で0.1〜8.0重量部の割合で含
有しているのが好ましい。0.1重量部未満であると、
軽負荷放電性能を改善する効果が十分でない。一方、
8.0重量部を越えても放電性能改善の効果は変わらな
いし、ホウ酸の溶解度が比較的小さいので、添加操作が
やや煩雑になる不利がある。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。図1は本実
施例に係るマンガン乾電池R6の右半分を断面にした正
面図である。負極亜鉛缶2内には、セパレータ3および
底紙6を介して二酸化マンガンを活物質とする正極合剤
1が挿入されている。正極合剤1の中心には炭素棒4が
挿入されている。負極亜鉛缶2の開口部は樹脂製封口体
5により密封されている。亜鉛缶2の底面には負極端子
板12とシールリング7を配し、亜鉛缶の側面を被覆す
る熱収縮性樹脂チューブ9の上下端を封口体およびシー
ルリング7の周縁部へ密着させている。封口体5の上に
は、炭素棒4に嵌合させた正極端子板8および絶縁リン
グ10を配し、外装缶11の上下端を内方へ屈曲させて
絶縁リング10およびチューブ9の下端縁を締め付けて
いる。
【0009】《実施例1》正極合剤は、二酸化マンガン
とアセチレンブラックとを重量比7:1の割合で混合
し、この混合物100重量部に対し電解液を75重量部
の割合で加えたものから調製した。電解液は、水100
重量部に塩化亜鉛43重量部と塩化アンモニウム1重量
部を溶解したものである。セパレータは、架橋澱粉とポ
リ酢酸ビニルを主とする結着剤とをエチルアルコールに
分散した糊料をクラフト紙に塗布し、乾燥してエチルア
ルコールを揮散させた後、5重量%のホウ酸水を糊面上
に噴霧し、乾燥してホウ酸を担持させた。負極亜鉛缶に
は、鉛を0.4重量%含む亜鉛合金を用いた。セパレー
タに担持させたホウ酸の量が、糊料中の乾燥固形分10
0重量部に対するホウ素換算値で1重量部の電池をa、
同じく2重量部の電池をbとする。
【0010】《比較例1》セパレータの調製に際し、実
施例1における糊料中へ、糊料中の乾燥固形分100重
量部に対するホウ素換算値でホウ酸を1重量部添加し、
その糊料をクラフト紙に塗布し、乾燥してセパレータを
作製した電池をcとする。同様に、糊料へのホウ酸の添
加量が糊料中の乾燥固形分100重量部に対するホウ素
換算値で2重量部添加したセパレータを用いた電池をd
とする。
【0011】《比較例2》セパレータへはホウ酸を添加
せず、正極合剤中に二酸化マンガン100重量部に対し
てホウ素換算値で0.1重量部のホウ酸を添加した電池
をe、同じく0.2重量部のホウ酸を添加した電池をf
とする。
【0012】《比較例3》セパレータおよび正極合剤の
いずれにもホウ酸を添加しない電池をgとする。 《比較例4》セパレータの糊料中に、水銀換算値で糊料
の固形分の2重量%相当の塩化第一水銀を含ませた以外
は比較例3と同様の電池を作製した。この電池をhとす
る。
【0013】以上の各電池について、10kΩおよび
3.9kΩで連続放電したときの、終止電圧0.9Vに
至るまでの持続時間を電池hの値を100とした指数で
比較した結果を表1に示す。表1には、10kΩでの連
続放電の持続時間終了時点における電池の内部抵抗をも
示した。この内部抵抗は、連続放電の途中で、放電容量
が極端に低下した比較例3の電池gの内部抵抗を100
とした指数で表した。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果から明らかなように、ホウ酸を
正極合剤へ添加した比較例2の電池e、fとホウ酸を糊
料中に添加した比較例1の電池c、dとは、いずれも軽
負荷放電性能が比較例3の電池gより改善されている。
比較例2の電池と比較例1の電池とでは、ホウ酸の量を
適量とした比較例2の電池fの方が軽負荷放電性能の改
善度合いは大きくなっている。しかし、ホウ酸を正極合
剤へ添加した比較例2の電池e、fは、重負荷放電性能
が極端に悪くなっている。一方、本実施例による電池
a、bは、ホウ酸の量を適量とすることにより、ホウ酸
を正極合剤へ添加した電池fおよび従来の水銀を添加し
た電池hと同等の軽負荷放電性能を有するとともに、重
負荷放電性能も従来の水銀を添加した電池hと同等の性
能を有している。このように、本発明によれば、ホウ酸
の添加効果を十分に発揮させることができることは明ら
かである。以上の例では、ホウ酸を添加剤に用いたが、
ホウ酸のアルカリ塩、例えばカリウム塩も同様の効果を
得ることができる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、重負荷放
電性能を損なうことなく軽負荷放電性能の向上した水銀
無添加のマンガン乾電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマンガン乾電池の要部
を切欠した正面図である。
【符号の説明】
1 正極合剤 2 負極亜鉛缶 3 セパレータ 4 炭素棒 5 封口体 6 底紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化マンガンを活物質とする正極合
    剤、亜鉛を活物質とする負極、および糊料を塗布した紙
    からなるセパレータを具備する水銀無添加のマンガン乾
    電池であって、前記セパレータの糊料面側の表面にホウ
    酸またはそのアルカリ塩を存在させたことを特徴とする
    マンガン乾電池。
  2. 【請求項2】 負極亜鉛缶内に、糊料を塗布した紙から
    なるセパレータを介して、二酸化マンガンを活物質とす
    る正極合剤を収容してなる水銀無添加のマンガン乾電池
    であって、前記亜鉛缶の内表面にホウ酸またはそのアル
    カリ塩を存在させたことを特徴とするマンガン乾電池。
  3. 【請求項3】 アルコール系溶媒に分散した糊料を紙セ
    パレータの片面に塗布し、乾燥して糊料層を形成する工
    程、および前記糊料層上に、ホウ酸またはそのアルカリ
    塩の水溶液を噴霧してホウ酸またはそのアルカリ塩を付
    着させる工程を有する水銀無添加のマンガン乾電池用セ
    パレータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109616677A (zh) * 2018-12-10 2019-04-12 杭州长命电池有限公司 一种糊式无汞电池浆液及其制备方法
CN109616677B (zh) * 2018-12-10 2020-11-10 杭州长命电池有限公司 一种糊式无汞电池浆液及其制备方法

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