JP3341625B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents

アルカリ乾電池

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宏章 佐野
善孝 永元
清英 筒井
国良 西田
彰英 泉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高負荷領域での放
電性能に優れたアルカリ乾電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアルカリ乾電池においては、正極
合剤の成形密度を大きくして正極活物質を多く詰め込む
ことにより、放電性能を高めんとする考え方に立脚しつ
つも、実際には正極合剤の製造上の種々の制約がある
(例えば、正極合剤の成形密度があまり大きいと、この
正極合剤と金型との摩擦が増大して金型から正極合剤を
円滑に抜き取ることができない)ことから、成形密度が
約3.3g/cm3 の正極合剤を採用していた。
【0003】また、この正極合剤の内側に収納するセパ
レータとしては、低膨潤性、高密度性および高吸液性の
3つの要求特性をバランスよく達成するのが好ましいた
め、保液率350%程度のものを使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、アルカリ乾電池
を使用する機器には高負荷仕様のものが増加しており、
この流れを受けてアルカリ乾電池の高負荷領域での放電
性能を強化することが強く望まれている。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、高負荷領域で
の放電性能に優れたアルカリ乾電池を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、アルカリ乾
電池の高負荷時における正極活物質の反応効率が正極部
(正極合剤およびセパレータ)の電解液吸液量の多少に
大きく依存することに着目した。
【0007】すなわち本発明は、円筒状に成形した正極
合剤(3)を正極缶(2)内に収納し、この正極合剤の
内側に有底円筒状のセパレータ(4)を収納し、前記正
極合剤中および前記セパレータ中に電解液を浸潤させ、
前記セパレータの中空部に亜鉛負極(6)を充填し、前
記正極缶の開口部に封口体(7)を装着したアルカリ乾
電池(1)において、前記正極合剤の成形密度を3.0
〜3.2g/cm3 の範囲内とし、かつ前記セパレータ
の保液率を350%より大きく650%以下の範囲内と
て構成される。
【0008】
【0009】
【0010】なお、括弧内の番号等は図面における対応
する要素を表わす便宜的なものであり、従って、本発明
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。このこ
とは「特許請求の範囲」の欄についても同様である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0012】図1は本発明によるアルカリ乾電池の一実
施形態を示す縦断面図である。
【0013】本発明によるアルカリ乾電池1は、図1に
示すように、有底円筒状の正極缶2を有しており、正極
缶2の内面にはカーボン等からなる導電膜(図示せず)
が形成されている。正極缶2内には、金型を用いて円筒
状に成形した3個の正極合剤3が収納されており、これ
ら正極合剤3の内側には有底円筒状のセパレータ4が収
納されている。各正極合剤3中およびセパレータ4中に
は電解液が浸潤しており、セパレータ4の中空部にはゲ
ル状の亜鉛負極6が充填されている。正極缶2の開口部
には絶縁ワッシャ10を介して封口体7が装着されてお
り、この封口体7は、負極端子9、集電子13、ガスケ
ット11およびキャップ12から構成されている。
【0014】ところで、前記各正極合剤3はその成形密
度が3.0〜3.2g/cm3 の範囲内、すなわち従来
の約3.3g/cm3 より小さくなっており、また、前
記セパレータ4はその保液率が350%より大きく65
0%以下の範囲内、すなわち従来の約350%より大き
くなっている。
【0015】本発明によるアルカリ乾電池1は以上のよ
うな構成を有するので、正極合剤3の成形密度が従来の
ものより小さく、またセパレータ4の保液率が従来のも
のより高い分だけ正極部(正極合剤3およびセパレータ
4)に吸液される電解液の量(すなわち、電解液吸液
量)が増大する。その結果、正極合剤3中の正極活物質
の反応効率が高まり、アルカリ乾電池1の高負荷領域で
の放電性能が向上する。なお、正極合剤3の成形密度が
従来のものより小さい分だけアルカリ乾電池1内のイン
ピーダンスが増大する不都合を伴うが、既に述べたよう
に、正極缶2の内面には導電膜が形成されているので、
こうしたインピーダンスの増大を抑制して放電性能の低
下や保存劣化を防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0017】<アルカリ乾電池の組立>まず、電解二酸
化マンガン、黒鉛および40重量%KOH水溶液をそれ
ぞれ90重量%、5重量%および5重量%の割合で混合
し、圧力1.0〜3.0ton/cm2 で円筒状に成形
し、成形密度3.0、3.1、3.2、3.3g/cm
3 の4水準の正極合剤を作製した。なお、成形時の圧力
をこれより下げて正極合剤の成形密度をさらに低下させ
ることも理論的には可能であるが、2.9g/cm3
下の成形密度では正極合剤のコア強度が不足するため実
用性に乏しくなる。
【0018】また、ビニロン、レーヨン、マーセル化パ
ルプからなる厚さ100μmの混抄紙を有底円筒状に3
重に巻き、これをセパレータとした。この混抄紙として
は、保液率350、500、650、700%の4種類
のものを用いた。
【0019】一方、カーボンを主原料とする導電性塗料
を正極缶の内面に塗布して導電膜を形成した。
【0020】次いで、この正極缶内に上述の正極合剤と
セパレータを挿入した後、電解液約2mlをセパレータ
の内側に注入した。この状態で30分間だけ放置し、正
極合剤中およびセパレータ中に電解液を浸潤させた。な
お、この際、余剰の電解液を吸い出し、重量差により電
解液吸液量を求めた。
【0021】その後、亜鉛粉67重量%、水酸化カリウ
ム12重量%、酸化亜鉛2重量%、水18重量%、ポリ
アクリル酸1重量%からなるゲル状の亜鉛負極をセパレ
ータの中空部に注入して充填し、負極端子、集電子、ガ
スケットおよびキャップを一体に組み合わせた封口体を
正極缶の開口部に装着し、この開口部を内側にカールし
て径方向に絞ることにより、単3型のアルカリ乾電池
(LR6)を組み立てた。
【0022】<アルカリ乾電池の放電試験>こうして組
み立てられた各種のアルカリ乾電池について、その高負
荷領域および中・低負荷領域での放電性能を比較するた
め、20℃で2Ω連続放電試験および10Ω連続放電試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、セパレータの保
液率が一定の場合、正極合剤の成形密度が小さいほど高
負荷領域での放電性能(2Ω連続放電性能)が向上する
傾向を示した。すなわち、表1中のNo.1〜16のう
ちセパレータの保液率が350%であるNo.1〜4の
4データを比較すると、2Ω連続放電時間は、No.4
では130分であったのに対して、No.3では134
分(約3%増加)、No.2では138分(約6%増
加)、No.1では148分(約14%増加)と延長さ
れた。セパレータの保液率が500%であるNo.5〜
8の4データ、セパレータの保液率が650%であるN
o.9〜12の4データおよびセパレータの保液率が7
00%であるNo.13〜16の4データを比較しても
同様である。一方、中・低負荷領域での放電性能(10
Ω連続放電性能)については、正極合剤の成形密度が変
化してもほとんど変わらなかった。
【0025】また、正極合剤の成形密度が一定の場合に
は、セパレータの保液率が高いほど高負荷領域での放電
性能(2Ω連続放電性能)が向上する傾向を示した。す
なわち、正極合剤の成形密度が3.0g/cm3 である
No.1、5、9の3データを比較すると、2Ω連続放
電時間は、No.1では148分であったのに対して、
No.5では153分(約3%増加)、No.9では1
60分(約8%増加)と延長された。ただ、正極合剤の
成形密度が同じく3.0g/cm3 であるNo.13で
は、2Ω連続放電時間が141分とやや短縮された。こ
れは、No.13では保液率の高いセパレータを使用し
たため、セパレータの膨潤が大きくなり、その分だけ亜
鉛負極の充填量が減少したことが原因であると考えられ
る。正極合剤の成形密度が3.1g/cm3 であるN
o.2、6、10、14の4データ、正極合剤の成形密
度が3.2g/cm3 であるNo.3、7、11、15
の4データおよび正極合剤の成形密度が3.3g/cm
3 であるNo.4、8、12、16の4データを比較し
ても同様である。一方、中・低負荷領域での放電性能
(10Ω連続放電性能)については、セパレータの保液
率が700%であるNo.13〜16の4データを除い
て、セパレータの保液率が変化してもほとんど変わらな
かった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、円
筒状に成形した正極合剤3を正極缶2内に収納し、この
正極合剤3の内側に有底円筒状のセパレータ4を収納
し、前記正極合剤3中および前記セパレータ4中に電解
液を浸潤させ、前記セパレータ4の中空部に亜鉛負極6
を充填し、前記正極缶2の開口部に封口体7を装着した
アルカリ乾電池1において、前記正極合剤3の成形密度
を3.0〜3.2g/cm3 の範囲内とし、かつ前記セ
パレータ4の保液率を350%より大きく650%以下
の範囲内として構成したので、正極合剤3およびセパレ
ータ4の電解液吸液量がともに増大することから、中・
低負荷領域での放電性能を低下させることなく高負荷領
域での放電性能を高めることが可能なアルカリ乾電池1
を提供することができる。
【0027】
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアルカリ乾電池の一実施形態を示
す縦断面図である。
【符号の説明】 1……アルカリ乾電池 2……正極缶 3……正極合剤 4……セパレータ 5……電解液 6……亜鉛負極 7……封口体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 国良 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)発明者 泉 彰英 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−192264(JP,A) 特開 平7−73864(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 6/06 - 6/12 H01M 2/14 - 2/18 H01M 4/06 - 4/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状に成形した正極合剤(3)を正極
    缶(2)内に収納し、 この正極合剤の内側に有底円筒状のセパレータ(4)を
    収納し、 前記正極合剤中および前記セパレータ中に電解液を浸潤
    させ、 前記セパレータの中空部に亜鉛負極(6)を充填し、 前記正極缶の開口部に封口体(7)を装着したアルカリ
    乾電池(1)において、 前記正極合剤の成形密度を3.0〜3.2g/cm3
    範囲内とし、かつ前記セパレータの保液率を350%よ
    り大きく650%以下の範囲内としたことを特徴とする
    アルカリ乾電池。
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