JP2006019090A - マンガン乾電池 - Google Patents

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Tsutomu Ishida
努 石田
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Abstract

【課題】 Hg、PbおよびCdを含まない負極亜鉛缶の耐食性および保存後の放電特性に優れたマンガン乾電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 二酸化マンガンを活物質とする正極合剤、CdおよびPbを含まない負極亜鉛缶、並びに糊材を塗着した紙からなるセパレータを具備し、糊材が、亜鉛粉末および塩化インジウムもしくは塩化ビスマスを含むマンガン乾電池。亜鉛粉末は、糊材中の乾燥固形成分に1〜5重量%、塩化インジウムおよび塩化物ビスマスは、インジウムもしくはビスマス換算値で0.1〜5重量%含まれるのが好ましい。亜鉛粉末の平均粒径は15μm以下が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、水銀のみでなく鉛およびカドミウムを添加しないマンガン乾電池に関するもので、特に、セパレータに塗着される糊材の添加物に関するものである。
近年、環境保全の観点から水銀(Hg)のみでなく鉛(Pb)およびカドミウム(Cd)を添加しないマンガン乾電池が開発されている。Hg、PbおよびCdを含まないマンガン乾電池の問題点は、保存後の高率放電特性が低下することである。
この保存後の高率放電特性を向上するために、従来はセパレータ中にインヒビターとして塩化インジウムを添加したり(特許文献1参照)、塩化ビスマスを添加したりすることが行われていた。
塩化インジウムおよび塩化ビスマスは、電池組み立て時に直ぐに電解液に溶解し、負極亜鉛缶の内面に析出し、これにより亜鉛の耐食性を向上させる。しかし、その添加量が少ないと、亜鉛の耐食性が劣り、亜鉛缶の表面で腐食が発生し、開路電圧が低下する。一方、塩化インジウムや塩化ビスマスの添加量を多量にすると、亜鉛缶の表面にインジウムやビスマスの被膜が形成され、電池の内部抵抗が上昇し、保存後の放電特性、特に高率放電特性が低下する。
特開平6−20674号公報
そこで、本発明は、糊材中の添加物を改良して、不可避な不純物の他Hg、PbおよびCdを添加しない負極亜鉛缶の耐食性および保存後の放電特性に優れたマンガン乾電池を提供することを目的とする。
本発明のマンガン乾電池は、二酸化マンガンを活物質とする正極合剤、CdおよびPbを添加しない負極亜鉛缶、並びに糊材を塗着した紙からなるセパレータを具備するマンガン乾電池であって、
前記糊材が、亜鉛粉末および塩化インジウムもしくは塩化ビスマスを含むことを特徴とする。
亜鉛粉末は、糊材中の乾燥固形成分に1〜5重量%含まれることが好ましい。また、亜鉛粉末の平均粒径は、15μm以下であることが好ましい。
塩化インジウムもしくは塩化物ビスマスは、インジウムもしくはビスマス換算値で、糊材中の乾燥固形成分に0.1〜5重量部含まれることが好ましい。
本発明によれば、負極缶の耐食性が向上して開路電圧の低下が抑制され、しかも保存後の高率放電特性に優れたマンガン乾電池を提供することができる。
本発明は、二酸化マンガンを活物質とする正極合剤、PbおよびCdを添加しない負極亜鉛缶、および糊材を塗布した紙からなるセパレータを具備するマンガン乾電池において、セパレータの糊材に亜鉛粉末および塩化インジウムもしくは塩化ビスナムを添加したことを特徴とする。
糊材に添加した塩化インジウムおよび塩化ビスマスは、電池組み立て時直ぐに電解液中に溶解し、亜鉛缶表面に析出して亜鉛の耐食性を向上させる。その一方で、保存後の放電特性を劣化させる。従来は、亜鉛缶中にPbやCdが添加されていたため、塩化インジウムおよび塩化ビスマスの添加量は少量で済み、従って、特に、放電性能の劣化はなかった。本発明では、亜鉛缶にPbおよびCdを添加しないため、亜鉛缶の耐食性を向上するには、多量の塩化インジウムもしくは塩化ビスマスを添加しなければならず、保存後の高率放電特性の劣化が著しくなる。
高率放電特性を向上するには、正極合剤と負極間の電解液量を増加するために、セパレータ原紙の浸液速度や濡れ性を向上させたり糊量を減少させたりすることで改善することができる。しかし、亜鉛缶にHg、PbおよびCdを含まないため、耐食性を向上するためには、糊材に多量の塩化インジウムもしくは塩化ビスマスを添加しなければならず、その改善効果は薄い。
本発明は、糊材中に亜鉛粉末を添加することにより、糊材に多量の塩化インジウムもしくは塩化ビスマスが添加されていても、保存後の高率放電特性を確保できることを見いだしたことに基づいている。
糊材に塩化インジウムや塩化ビスマスを少量添加すると、原因はよくわからないが、亜鉛缶表面にInやBiが偏析するためか耐食性が不十分な場所が生じ、開路電圧の低下が確認された。さらに、多量のInやBiは、反応界面(亜鉛の表面)で被膜を生成し、これが抵抗体となって放電性能を劣化させる。
そこで、塩化インジウムや塩化ビスマスを添加した糊材に亜鉛粉末を添加すると、亜鉛缶の耐食性を保持し、しかも保存後の放電性能の劣化が認められなくなかった。これは、亜鉛缶表面でZnおよびInもしくはBiが均一に析出することによるものと思われる。
電解液中の亜鉛濃度を高める手段として、酸化亜鉛や塩化亜鉛を糊材へ添加する方法がある。しかし、前者は電池特性を劣化させる。また、後者は糊材中のpHを低くし、紙セパレータへの塗工を困難にする。
糊材中に亜鉛粉末を添加する本発明によれば、上のような不都合を生じさせることなく電解液中の亜鉛濃度を高め、亜鉛缶表面にZnおよびInもしくはBiが均一に析出させることができる。InやBiは、反応界面で被膜を生成し、これが抵抗体となるのに対し、ZnおよびInもしくはBiが均一に析出すると、Znが導電体としての役割を果たすためか、InまたはBi単体のときのような抵抗体とはならない。
糊材中に添加する亜鉛粉末は、平均粒径が15μm以下のものが好ましい。粒径が大きいと、糊材中で沈降してしまい、糊材をセパレータに均一に塗工することができない。亜鉛粉末の添加割合は、糊材中の全乾燥固形成分中1〜5重量%が適当である。1重量%未満であると、保存後の放電特性が悪くなる。また、5重量%を超えると、初期放電特性が低下する。
塩化インジウムおよび塩化物ビスマスの添加量は、インジウムもしくはビスマス換算値で、糊材中の全乾燥固形成分中0.1〜5重量%が好ましい。0.1重量%未満であると、保存での開路電圧の低下が大きくなる。また、5重量%を超えると、初期放電特性が悪くなる
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
まず、次の手順で単3形マンガン乾電池を作製した。図1は、このマンガン乾電池の一部を断面にした正面図を示す。
不可避の不純物を除きHg、PbおよびCdを含まない亜鉛ペレットを有底円筒状に成形し、負極亜鉛缶4を得た。この亜鉛缶4に、正極合剤1をセパレータ3を介して収納した。正極合剤1は、活物質の二酸化マンガンと、導電材のアセチレンブラックと、塩化亜鉛の30重量%水溶液からなる電解液とを、重量比50:10:40の割合で混合したものを用いた。セパレータ3には、クラフト紙に、架橋デンプンと結着剤とをアルコール系溶媒に溶かした糊材を塗布し、乾燥させたものを用いた。そして、その糊材が塗布された面を亜鉛缶4に対向するようにセパレータ3を配し、正極合剤1と負極缶4とを隔離した。正極合剤1と亜鉛缶4の底部との間には、絶縁を確保するために、底紙13が設置されている。正極合剤1の上部には、板紙からなる鍔紙9が載せられている。
正極合剤1の中央部には、カーボン粉末を焼結して得られた炭素棒2が差し込まれ、この炭素棒2を挿入させる孔を中央に有するポリオレフィン系樹脂からなる封口体5により亜鉛缶4の開口部が封口される。ブリキ板で作製した正極端子11は、炭素棒2の上端部に被せるキャップ状の中央部および平板状の鍔部を有する。この正極端子11の平板状の鍔部には、樹脂製の絶縁リング12を配した。一方、亜鉛缶4の底面に配した負極端子となる底板6の平板状外周部には、シールリング7を配置した。亜鉛缶4の外周には、熱収縮性の樹脂チューブ8を配し、その上端部で、封口体5の外周部上面を覆い、その下端部でシールリング7の下面を被覆している。
筒状のブリキ板で作製された金属外装缶10を、樹脂チューブ8の外側に配置し、その下端部を内側に折り曲げ、その上端部を内方にカールさせるとともに、その上端部の先端を絶縁リング12にかしめた。
糊材中に、塩化インジウム(InCl3)、塩化ビスマス(BiCl3)、亜鉛粉末、塩化亜鉛(ZnCl2)、または酸化亜鉛(ZnO)を各種の割合で添加して糊材を調製し、これをクラフト紙に塗工してセパレータを作製した。これらのセパレータを用いて図1の構造の単3型マンガン乾電池を作製した。
表1および表2には、セパレータの糊材の添加剤およびその添加量を示す。添加量は、塩化インジウム、塩化ビスマス、塩化亜鉛および酸化亜鉛については、糊材中の全乾燥固形成分中のインジウム、ビスマスおよび亜鉛の換算値で表している。No.59の乾電池は、Pbを0.40wt%含む亜鉛合金を負極亜鉛缶に用いた。
上記の乾電池について、以下のように評価した。
マンガン乾電池を各40個作製し、作製直後の各電池の開路電圧を測定し、45℃で3カ月間保存後、各電池の開路電圧を再度測定した。そして、作製直後の開路電圧と45℃保存後の開路電圧との差(電圧降下)の平均値を求めた。
また、製造直後の乾電池および45℃で3ヶ月間保存後の乾電池について、1.8Ωの負荷で15秒間放電し、45秒間放電を休止する操作を繰り返すパルス放電を行い、パルス放電時の電圧が0.9Vに達するまでのサイクル数を調べた。さらに、糊材のセパレータ紙への塗工の可否を調べた。
これらの試験結果を表1および表2に示す。
Figure 2006019090
Figure 2006019090
表3は、糊材に添加する亜鉛粉末の平均粒径、最大粒径およびセパレータ紙への塗工の可否を調べた結果を示す。平均粒径が15μm以下のものは、セパレータ紙への塗工に問題はなかった。表1および2においては、No.16、17、18および19の乾電池が、それぞれ表3のNo.2、3、4および5の亜鉛粉末を用いた他は、No.4の亜鉛粉末を用いた。
Figure 2006019090
表1および2から明らかなように、糊材に塩化インジウムまたは塩化ビスマスのみを添加した電池は、これらを添加しない電池No.60に比べて保存後のパルス放電性能および電圧降下は改善されているが、Pbを含む亜鉛缶を用いた電池No.59には及ばない。
糊材に塩化インジウムまたは塩化ビスマスと亜鉛粉末とを添加した電池は、塩化インジウムまたは塩化ビスマスのみを添加した電池に比べて、明らかに初度および保存後のパルス放電性能が向上している。そのパルス放電特性は、Pbを含む亜鉛缶を用いた電池No.59と同等の特性を示し、保存後の電圧降下はそれより少なく、優れている。
一方、塩化インジウムと塩化亜鉛を添加した電池は、Pbを含む亜鉛缶を用いた電池No.59と同等の特性を示すが、糊材のセパレータ紙への塗工に難点がある。また、塩化インジウムと酸化亜鉛とを添加した電池は、保存後のパルス放電性能が電池No.59に及ばない。
塩化インジウムまたは塩化ビスマスおよび亜鉛粉末の添加量については、亜鉛粉末は1〜5重量%の範囲で放電性能がさらに向上している。塩化インジウムおよび塩化ビスマスは、0.1重量%より少ないと開路電圧の低下が大きく、5重量%より多いと放電性能が低下している。
以上のように本発明のマンガン乾電池は、亜鉛缶の腐食を抑制する効果を初期から持続し、保存後においても優れた高率放電特性を有する。従って、デジタル機器や携帯機器などの電源に適する。
本発明の実施例におけるマンガン乾電池の一部を断面にした正面図である。
符号の説明
1 正極合剤
2 炭素棒
3 セパレータ
4 負極亜鉛缶
5 封口体
6 底板
7 シールリング
8 樹脂チューブ
9 鍔紙
10 金属外装缶
11 正極端子
12 絶縁リング
13 底紙

Claims (4)

  1. 二酸化マンガンを活物質とする正極合剤、CdおよびPbを添加しない負極亜鉛缶、並びに糊材を塗着した紙からなるセパレータを具備するマンガン乾電池であって、
    前記糊材が、亜鉛粉末および塩化インジウムもしくは塩化ビスマスを含むことを特徴とするマンガン乾電池。
  2. 前記亜鉛粉末が、糊材中の乾燥固形成分に1〜5重量%含まれる請求項1記載のマンガン乾電池。
  3. 前記亜鉛粉末が、平均粒径15μm以下である請求項1または2記載のマンガン乾電池。
  4. 前記塩化インジウムもしくは塩化物ビスマスが、インジウムもしくはビスマス換算値で、糊材中の乾燥固形成分に0.1〜5重量%含まれる請求項1〜3のいずれかに記載のマンガン乾電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007018231A1 (ja) * 2005-08-09 2007-02-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. マンガン乾電池
CN108760964A (zh) * 2018-03-22 2018-11-06 武汉昊诚能源科技有限公司 一种快速检验电解二氧化锰煅烧程度的方法

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