JPH08287902A - アルカリ乾電池 - Google Patents
アルカリ乾電池Info
- Publication number
- JPH08287902A JPH08287902A JP8528495A JP8528495A JPH08287902A JP H08287902 A JPH08287902 A JP H08287902A JP 8528495 A JP8528495 A JP 8528495A JP 8528495 A JP8528495 A JP 8528495A JP H08287902 A JPH08287902 A JP H08287902A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- graphite
- molded
- battery
- conductive agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、正極中の黒鉛含有率を低減させて
も正極と正極ケースとの電子伝導性を保ち、成形された
正極の電池内での緩みを防ぐことで、保存性能の向上を
図ることを目的とする。 【構成】 中空円筒状に成形された正極の外側に集電体
となる正極ケースを備えており、二酸化マンガンと黒鉛
を主体とした、前記中空円筒状に成形された正極の少な
くとも外周面に導電剤が塗布されている。導電剤として
黒鉛とポリ塩化ビニルを有機溶媒に分散させたものを用
いる。
も正極と正極ケースとの電子伝導性を保ち、成形された
正極の電池内での緩みを防ぐことで、保存性能の向上を
図ることを目的とする。 【構成】 中空円筒状に成形された正極の外側に集電体
となる正極ケースを備えており、二酸化マンガンと黒鉛
を主体とした、前記中空円筒状に成形された正極の少な
くとも外周面に導電剤が塗布されている。導電剤として
黒鉛とポリ塩化ビニルを有機溶媒に分散させたものを用
いる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ乾電池の正極に
関し、詳しくは正極成型体の集電体と接触する面に導電
剤を塗布し、正極と正極ケースとの電子伝導性を改良す
ることによって正極中に混合していた黒鉛等の導電剤を
減じ、より多くの活物質を充填することによってアルカ
リ乾電池の放電性能を向上させるものである。
関し、詳しくは正極成型体の集電体と接触する面に導電
剤を塗布し、正極と正極ケースとの電子伝導性を改良す
ることによって正極中に混合していた黒鉛等の導電剤を
減じ、より多くの活物質を充填することによってアルカ
リ乾電池の放電性能を向上させるものである。
【０００２】
【従来の技術】アルカリ乾電池は、一般的に正極活物質
として二酸化マンガンを用いるが、電池容量を大きくす
るために高密度充填する必要があり、中空円筒状に加圧
成型して用いられている。また、正極活物質として用い
られている二酸化マンガンはそれ単体では電子伝導性が
低く大きな電流を取り出す事が出来ず、また、密度を高
める為に加圧成型を試みても成型困難であった。そこ
で、正極内部および正極集電体である正極ケースとの電
子伝導性を向上させ、成型後の正極の崩壊を防ぐ目的で
二酸化マンガンに黒鉛を混合し、加圧成型することによ
って電池容量と取り出せる電流を大きくしている。
として二酸化マンガンを用いるが、電池容量を大きくす
るために高密度充填する必要があり、中空円筒状に加圧
成型して用いられている。また、正極活物質として用い
られている二酸化マンガンはそれ単体では電子伝導性が
低く大きな電流を取り出す事が出来ず、また、密度を高
める為に加圧成型を試みても成型困難であった。そこ
で、正極内部および正極集電体である正極ケースとの電
子伝導性を向上させ、成型後の正極の崩壊を防ぐ目的で
二酸化マンガンに黒鉛を混合し、加圧成型することによ
って電池容量と取り出せる電流を大きくしている。
【０００３】しかし、正極に加える黒鉛の量が多いと電
子伝導性と成型性は良くなるが、電池容量は減少する。
そこで、正極の二酸化マンガンと黒鉛の混合比率や正極
の成型性や電子伝導性を向上させる検討がなされてき
た。
子伝導性と成型性は良くなるが、電池容量は減少する。
そこで、正極の二酸化マンガンと黒鉛の混合比率や正極
の成型性や電子伝導性を向上させる検討がなされてき
た。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】アルカリ乾電池の正極
は活物質である二酸化マンガンと導電剤かつ結着剤であ
る黒鉛とを混合している。電池容量を増やすためには黒
鉛の添加量を減らし、二酸化マンガンを増やす必要があ
る。黒鉛を減らすと正極成型品内部、正極成型品と集電
体である正極ケース間の電子伝導性および正極の成型性
が損なわれる。正極と正極ケース間の電子伝導性を高め
る方法として、正極ケース内面の粗面化やローレット加
工、メッキ処理などが用いられたが、正極中の黒鉛含有
率を１０％以下まで減らすと電池特性は大きく損なわれ
る。また、正極ケース内面に黒鉛塗膜を設ける方法は前
述のものより効果が見られるが、電池内部の正極成型品
の緩みによる電池性能の低下は避けられなかった。
は活物質である二酸化マンガンと導電剤かつ結着剤であ
る黒鉛とを混合している。電池容量を増やすためには黒
鉛の添加量を減らし、二酸化マンガンを増やす必要があ
る。黒鉛を減らすと正極成型品内部、正極成型品と集電
体である正極ケース間の電子伝導性および正極の成型性
が損なわれる。正極と正極ケース間の電子伝導性を高め
る方法として、正極ケース内面の粗面化やローレット加
工、メッキ処理などが用いられたが、正極中の黒鉛含有
率を１０％以下まで減らすと電池特性は大きく損なわれ
る。また、正極ケース内面に黒鉛塗膜を設ける方法は前
述のものより効果が見られるが、電池内部の正極成型品
の緩みによる電池性能の低下は避けられなかった。
【０００５】従って、従来の方法では低黒鉛含有率の正
極の崩壊を防ぎつつ、電池性能を高めることは困難であ
った。
極の崩壊を防ぎつつ、電池性能を高めることは困難であ
った。
【０００６】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、アルカリ乾電池の正極合剤中の黒鉛含有率を低減さ
せても正極と正極ケースの電子伝導性を保ち、アルカリ
乾電池内部での正極成型品の緩みを防ぐことで、高い放
電性能と品質の安定化を図ることができる。
で、アルカリ乾電池の正極合剤中の黒鉛含有率を低減さ
せても正極と正極ケースの電子伝導性を保ち、アルカリ
乾電池内部での正極成型品の緩みを防ぐことで、高い放
電性能と品質の安定化を図ることができる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】一般的に、アルカリ乾電
池の正極に添加される黒鉛は均一に二酸化マンガン中に
分散して用いられるが、低黒鉛含有率の正極は電子伝導
性の点では正極と正極ケース間が最も伝導性が低下する
ことから、黒鉛は正極ケースとの接触面に多く存在させ
るようにすることが必要である。また、黒鉛は結着剤と
しての役割も果たしていることから正極成型品の表面を
被覆するように分布させることで正極の崩壊を防止し、
高い電池性能が得られる。本発明は、正極中の黒鉛含有
率を低減しても、成型品の外周部に黒鉛を塗布等により
形成することで、低黒鉛含有率でも正極ケースや他の成
型品との電子伝導性を保ち、更に正極成型品の崩壊を防
ぎ、安定した品質を維持できる。
池の正極に添加される黒鉛は均一に二酸化マンガン中に
分散して用いられるが、低黒鉛含有率の正極は電子伝導
性の点では正極と正極ケース間が最も伝導性が低下する
ことから、黒鉛は正極ケースとの接触面に多く存在させ
るようにすることが必要である。また、黒鉛は結着剤と
しての役割も果たしていることから正極成型品の表面を
被覆するように分布させることで正極の崩壊を防止し、
高い電池性能が得られる。本発明は、正極中の黒鉛含有
率を低減しても、成型品の外周部に黒鉛を塗布等により
形成することで、低黒鉛含有率でも正極ケースや他の成
型品との電子伝導性を保ち、更に正極成型品の崩壊を防
ぎ、安定した品質を維持できる。
【０００８】
【作用】正極成型品の表面に導電性塗膜を塗布し、正極
表面の黒鉛含有率を高め、塗布膜に含有される結着剤に
よって正極成型品の表面からの崩壊を防ぐことによって
正極ケースや他の成型品との電気的接触を高めることが
できる。
表面の黒鉛含有率を高め、塗布膜に含有される結着剤に
よって正極成型品の表面からの崩壊を防ぐことによって
正極ケースや他の成型品との電気的接触を高めることが
できる。
【０００９】従って、表面に黒鉛を塗布した低黒鉛含有
率の正極成型品を用いることによって、高い放電性能と
安定した品質のアルカリ乾電池を提供することができ
る。
率の正極成型品を用いることによって、高い放電性能と
安定した品質のアルカリ乾電池を提供することができ
る。
【００１０】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
【００１１】正極材料として電解二酸化マンガンと人造
黒鉛の混合したものを用い、黒鉛の割合を１０％から
８、６、４、２％と変化させた。正極合剤は図１のよう
に中空円筒状に成型した。こうして成型した正極成型品
の外周部と上下面に導電性塗膜を塗布し、図２に示すア
ルカリ乾電池ＬＲ６を組立て、本実施例とし、導電性塗
膜を塗布しないものを比較例とした。導電性塗膜は導電
剤である黒鉛と結着剤として塩化ビニルをエチルメチル
ケトンに溶解、分散したものを塗布後乾燥させ用いた。
図２において、１は電池のラベル外装、２は金属製の正
極ケース、３は二酸化マンガンに導電剤として黒鉛を添
加し成型した正極で、セパレータ４によってゲル状亜鉛
負極５と分離されている。負極集電子６は封口ガスケッ
ト７、ワッシャー８を通じて、９の負極端子をなす底板
とスポット溶接され封口体を構成している。
黒鉛の混合したものを用い、黒鉛の割合を１０％から
８、６、４、２％と変化させた。正極合剤は図１のよう
に中空円筒状に成型した。こうして成型した正極成型品
の外周部と上下面に導電性塗膜を塗布し、図２に示すア
ルカリ乾電池ＬＲ６を組立て、本実施例とし、導電性塗
膜を塗布しないものを比較例とした。導電性塗膜は導電
剤である黒鉛と結着剤として塩化ビニルをエチルメチル
ケトンに溶解、分散したものを塗布後乾燥させ用いた。
図２において、１は電池のラベル外装、２は金属製の正
極ケース、３は二酸化マンガンに導電剤として黒鉛を添
加し成型した正極で、セパレータ４によってゲル状亜鉛
負極５と分離されている。負極集電子６は封口ガスケッ
ト７、ワッシャー８を通じて、９の負極端子をなす底板
とスポット溶接され封口体を構成している。
【００１２】このようにして、本実施例および比較例の
電池の初度の放電試験結果と６０℃１ヶ月保存後の放電
試験結果を黒鉛比率１０％の正極成型品を用いた比較例
を１００として指数換算したものを表１に示す。放電試
験は２０℃において３．９Ω定抵抗放電により実施し平
均値を結果とした。また、中空円筒状に成形された正極
合剤をアルカリ電解液に３時間浸漬した後、成型品の外
周方向に圧力を加え破壊される圧力強度（ｇ）を測定し
た。結果を同様に指数換算して表２に示す。
電池の初度の放電試験結果と６０℃１ヶ月保存後の放電
試験結果を黒鉛比率１０％の正極成型品を用いた比較例
を１００として指数換算したものを表１に示す。放電試
験は２０℃において３．９Ω定抵抗放電により実施し平
均値を結果とした。また、中空円筒状に成形された正極
合剤をアルカリ電解液に３時間浸漬した後、成型品の外
周方向に圧力を加え破壊される圧力強度（ｇ）を測定し
た。結果を同様に指数換算して表２に示す。
【００１３】
【表１】
【００１４】
【表２】
【００１５】表１に示す結果より、本発明である実施例
は黒鉛含有率４％でも高い放電性能と保存特性を示し
た。比較例の電池を分解して正極成型品の状態を見る
と、正極の崩壊が起こっており、実施例では黒鉛含有率
４％でも正極の崩壊は少なかった。また、表２に示す結
果より、成型された正極合剤のアルカリ電解液浸漬後の
圧壊強度においても黒鉛比率減少による強度低下が抑制
されていることがわかる。なお、導電性塗膜は外周面だ
けでなく成型品の上下面に塗布してもよく、ケースの導
電塗膜と併用してもよい。
は黒鉛含有率４％でも高い放電性能と保存特性を示し
た。比較例の電池を分解して正極成型品の状態を見る
と、正極の崩壊が起こっており、実施例では黒鉛含有率
４％でも正極の崩壊は少なかった。また、表２に示す結
果より、成型された正極合剤のアルカリ電解液浸漬後の
圧壊強度においても黒鉛比率減少による強度低下が抑制
されていることがわかる。なお、導電性塗膜は外周面だ
けでなく成型品の上下面に塗布してもよく、ケースの導
電塗膜と併用してもよい。
【００１６】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の正極成型
品を使用すれば、正極活物質の高密度充填と正極の崩壊
防止を両立することができ、高い放電性能と安定した品
質のアルカリ乾電池を提供できる。
品を使用すれば、正極活物質の高密度充填と正極の崩壊
防止を両立することができ、高い放電性能と安定した品
質のアルカリ乾電池を提供できる。
【図１】（ａ） 中空円筒状正極の成型品を示した正面
図 （ｂ） 同正面図
図 （ｂ） 同正面図
【図２】アルカリ乾電池の半截側面図
Claims (2)
- 【請求項１】負極活物質として亜鉛又は亜鉛合金粉末か
らなる負極を電池の中心部に設定し、この負極の外周に
セパレータを介して設定された中空円筒状に成形された
正極と更にその外側に集電体となる正極ケースを備えて
なるアルカリ乾電池であって、二酸化マンガンと黒鉛を
主体とした前記中空円筒状に成形された正極の少なくと
も外周面に導電剤が形成されていることを特徴とするア
ルカリ乾電池。 - 【請求項２】前記導電剤として黒鉛とポリ塩化ビニルを
有機溶媒に分散させたものを用いることを特徴とする特
許請求項第１項に記載のアルカリ乾電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8528495A JPH08287902A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | アルカリ乾電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8528495A JPH08287902A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | アルカリ乾電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08287902A true JPH08287902A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=13854281
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8528495A Pending JPH08287902A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | アルカリ乾電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08287902A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000113895A (ja) * | 1998-10-06 | 2000-04-21 | Toshiba Battery Co Ltd | 円筒形アルカリ電池 |
| JP2013503420A (ja) * | 2009-08-26 | 2013-01-31 | ヴァルタ マイクロバッテリー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 減少した内部抵抗を有する電気化学的要素 |
-
1995
- 1995-04-11 JP JP8528495A patent/JPH08287902A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000113895A (ja) * | 1998-10-06 | 2000-04-21 | Toshiba Battery Co Ltd | 円筒形アルカリ電池 |
| JP2013503420A (ja) * | 2009-08-26 | 2013-01-31 | ヴァルタ マイクロバッテリー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 減少した内部抵抗を有する電気化学的要素 |
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