JP2002030104A - 塩化ビニル懸濁重合用分散安定剤 - Google Patents
塩化ビニル懸濁重合用分散安定剤Info
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Abstract
得られる塩化ビニル系重合体を加工する際に着色を抑制
することができる塩化ビニル系単量体の懸濁重合用分散
安定剤を提供すること。 【解決手段】 エチレン単位を0.5〜10モル%含有
するビニルアルコール系重合体(A)100重量部に対
して、pKaが3.5〜5.5の酸および/またはその
金属塩(B)を0.05〜2重量部の割合で含有するこ
とを特徴とする塩化ビニル系単量体の懸濁重合用分散安
定剤により上記課題が達成される。
Description
またはこれと共重合し得る単量体との混合物(以下、塩
化ビニル系単量体と記載することがある)の懸濁重合用
分散安定剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、少量
の使用でも懸濁重合安定性に顕著に優れ、また得られた
塩化ビニル系重合体を加工する際に着色を抑制すること
ができる懸濁重合用分散安定剤に関する。
と略記することがある)は物理的、機械的物性の優れた
有用な樹脂であり、硬質および軟質の材料として幅広く
使用されている。塩化ビニル系樹脂の製造は、工業的に
は、水性媒体中で分散安定剤の存在下で塩化ビニルなど
の単量体を分散させ、油溶性開始剤を用いて重合を行う
懸濁重合により広く行われている。一般に、塩化ビニル
系重合体の品質を支配する因子としては、重合率、水−
モノマー比、重合温度、開始剤の種類および量、重合槽
の型式、撹拌速度、分散安定剤の種類などが挙げられる
が、この中でも分散安定剤の種類による影響が非常に大
きい。その分散安定剤としては多くの場合ポリビニルア
ルコール(以下、PVAと略記することがある)が重用
されており、PVCの重合安定性を向上させる目的で、
PVAを熱処理して重合反応に用いることが提案されて
いる(特開昭51−45189号公報、特開平10−6
7806号公報など)。しかしながら、このPVAの熱
処理は酢酸ナトリウムを存在させて行われるので、酢酸
ナトリウムがPVA中に残存し、PVAが着色する原因
となる場合があり、PVAが着色すると最終製品である
PVCにも着色が発生し、好ましくない。
140303号公報、特開平6−80709号公報、特
開平8−259609号公報などによれば、エチレン単
位を含有する変性ポリビニルアルコールからなるビニル
系化合物の懸濁重合用分散安定剤が提案されており、P
VCの充填比重、可塑剤の吸収性などの点ではある程度
の物性の向上が認められるが、着色の問題は依然として
解決されていない。
ビニル単量体の重合時にはその使用が不可欠であるが、
一旦PVCが得られるとPVC中に存在する必要は全く
なく、むしろPVC中にPVAが残存しているとPVC
の諸物性が低下する懸念がある。このような理由から、
できる限り少量で塩化ビニル単量体を重合しうる分散安
定剤が望まれていたが、十分に満足できる分散安定剤は
実際には得られていないのが現状である。
事情のもとで、少量の使用でも懸濁重合安定性に顕著に
優れ、また得られた塩化ビニル系重合体を加工する際に
着色を抑制することができる懸濁重合用分散安定剤を提
供することを目的とするものである。
重ねた結果、エチレン単位を0.5〜10モル%含有す
るビニルアルコール系重合体(A)100重量部に対し
て、pKaが3.5〜5.5の酸および/またはその金
属塩(B)を0.05〜2重量部の割合で含有すること
を特徴とする塩化ビニル単量体またはこれと共重合し得
る単量体との混合物の懸濁重合用分散安定剤が、上記課
題を達成するのに有効であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
アルコール系重合体(A)は、エチレン単位を0.5〜
10モル%含有するビニルアルコール系重合体である。
このビニルアルコール系重合体(A)におけるエチレン
単位の含有量は、より好ましくは0.7〜9モル%、と
くに好ましくは1〜8モル%である。エチレン単位の含
有量が0.5モル%未満の場合には、懸濁重合を安定に
行うことのできる範囲が狭くなり、10モル%を越える
場合には、ビニルアルコール系重合体の水溶性が低下し
て取り扱い性が悪化する。
度について特に制限はないが、通常は50モル%以上、
好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%
以上である。けん化度が50モル%未満の場合、ビニル
アルコール系重合体が本来有する性質である水溶性が低
下する恐れがある。またビニルアルコール系重合体
(A)の重合度についても特に制限はないが、通常は1
00〜8000、好ましくは200〜3000である。
ビニルアルコール系重合体の重合度が100未満の場合
には、ビニルアルコール系重合体の分散安定剤としての
特徴が発揮されず、また、8000を越えるビニルアル
コール系重合体は工業的な製造に困難を伴う。
体(A)は、従来公知の方法、特開平8−259609
号公報に記載されている方法にしたがい、ビニルエステ
ル系単量体とエチレンを共重合し、得られた共重合体を
常法によりけん化することによって得ることができる。
ビニルエステル系単量体とエチレンを共重合する方法と
しては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重
合法など、従来公知の方法が適用できる。重合触媒とし
ては、重合方法に応じて、アゾ系触媒、過酸化物系触
媒、レドックス系触媒などが適宜選ばれる。けん化反応
は、従来公知のアルカリ触媒または酸触媒を用いる加ア
ルコール分解、加水分解などが適用でき、この中でもメ
タノールを溶剤としNaOH触媒を用いるけん化反応が
簡便であり最も好ましい。
ば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサ
チック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニ
ル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが
挙げられるが、とりわけ酢酸ビニルが好ましい。
ルコール系重合体(A)は、本発明の主旨を損なわない
範囲で他の単量体単位を含有しても差し支えない。この
ような単量体として例えば、プロピレン、n−ブテン、
イソブチレンなどのα−オレフィン、アクリル酸および
その塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸オクタデシルなどのアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸オクタデシルなどのメタクリル酸エス
テル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、
N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプ
ロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミドプロピ
ルジメチルアミンおよびその塩またはその4級塩、N−
メチロールアクリルアミドおよびその誘導体などのアク
リルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタ
クリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリ
ルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メタクリル
アミドプロピルジメチルアミンおよびその塩またはその
4級塩、N−メチロールメタクリルアミドおよびその誘
導体などのメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニル
エーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニ
ルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニ
ルエーテルなどのビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどのニトリル類、塩化ビニ
ル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル、塩化ビニリ
デン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン、
酢酸アリル、塩化アリルなどのアリル化合物、マレイン
酸およびその塩またはそのエステル、ビニルトリメトキ
シシランなどのビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニ
ルなどがある。
ル系重合体(A)は、アンモニウム基、カルボキシル
基、スルホン酸基、アミノ基などのイオン性基を導入す
ることにより水溶性を高めることができ、あるいはノニ
オン基または(長鎖)アルキル基などを導入してもよ
い。この場合のビニルアルコール系重合体のけん化度は
ビニルエステル基とビニルアルコール基から求められ、
導入されたイオン性基、ノニオン基または(長鎖)アル
キル基などのけん化度は含まれない。また、従来公知の
方法にしたがい、チオール酢酸、メルカプトプロピオン
酸などのチオール化合物の存在下に酢酸ビニルなどのビ
ニルエステル系単量体を重合し、得られたビニルエステ
ル系重合体をけん化することにより得られる末端変性物
も用いることができる。ビニルアルコール系重合体
(A)は、5〜100℃、好ましくは10〜90℃の水
に対して水溶性であることが好ましい。
℃におけるpKaが3.5〜5.5の酸および/または
その金属塩(B)を用いる。使用しうる酸の種類につい
てとくに制限はなく、その具体例として、酢酸(pKa
4.76)、プロピオン酸(pKa4.87)、酪酸
(pKa4.63)、オクタン酸(pKa4.89)、
アジピン酸(pKa5.03)、安息香酸(pKa4.
00)、ギ酸(pKa3.55)、吉草酸(pKa4.
63)、ヘプタン酸(pKa4.66)、乳酸(pKa
3.66)、フェニル酢酸(pKa4.10)、イソ酪
酸(pKa4.63)、シクロヘキサンカルボン酸(p
Ka4.70)などを挙げることができる。奏される効
果の点でとくに好ましく用いることができる酸は、酢
酸、プロピオン酸、および乳酸である。また、上記の酸
の金属塩としては特に制限はないが、通常、上記の酸と
ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属からなる金属
塩が用いられ、とりわけ酢酸ナトリウムが好適に用いら
れる。
アルコール系重合体(A)100重量部に対して、pK
aが3.5〜5.5の酸および/またはその金属塩
(B)を0.05〜2重量部、好ましくは0.1〜1.
7重量部、より好ましくは0.2〜1.5重量部の割合
で含有する。ビニルアルコール系重合体(A)に対する
酸および/またはその金属塩(B)の含有量が0.05
重量部未満の場合、懸濁重合時の安定性が低下し、2重
量部を越えると、後述する熱処理により懸濁重合用分散
安定剤が着色し、好ましくない。
して用いることで懸濁重合時の安定性がさらに向上す
る。熱処理の条件は特に制限されないが、通常、酸素、
空気または窒素雰囲気下、60℃〜220℃の温度で1
分〜4時間加熱して行う。熱処理時の温度が60℃未満
では熱処理による効果が十分発現しなくなる場合があ
り、220℃を越えると懸濁重合用分散安定剤が着色す
るおそれがある。
ついて特に制限はないが、塩化ビニル系単量体100重
量部当たり0.01〜1重量部が好ましく、より好まし
くは0.02〜0.8重量部、さらに好ましくは0.0
2〜0.5重量部である。塩化ビニル系単量体100重
量部に対する懸濁重合用分散安定剤の使用量が0.01
重量部未満の場合には、重合安定性が低下するおそれが
あり、1重量部を越える場合には、重合後の廃液のCO
D(化学的酸素要求量)が高くなるおそれがある。
ニル単量体またはこれと共重合し得る単量体との混合物
を水性媒体中で懸濁重合して塩化ビニル系重合体を製造
する際の分散安定剤として用いられる。塩化ビニル単量
体と共重合し得る単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、アクリル酸
またはメタクリル酸およびそのエステル類などが挙げら
れ、これらの単量体は、塩化ビニル単量体100重量部
に対して20重量部を越えない範囲で用いることが好ま
しい。
化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁重合するに際し、
水性媒体の温度には特に制限はなく、20℃程度の冷水
はもとより、90℃以上の温水でも好適に用いられる。
この水性媒体は、純粋な水の他、各種の添加成分を含有
する水溶液または他の有機溶剤を含む水性媒体からなる
ことができる。また、除熱効率を高めるためにリフラッ
クスコンデンサー付き重合器も好適に用いられる。
化ビニル系単量体を懸濁重合するに際し、重合開始剤は
従来塩化ビニルなどのビニル系化合物の重合に使用され
ているものでよい。重合開始剤としては、例えば、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチル
パーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合
物、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミル
パーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカ
ネートなどのパーエステル化合物、アセチルシクロヘキ
シルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチル
ペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどの
過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)などのアゾ化合物などが挙げら
れ、さらにはこれらに過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム、過酸化水素などを組み合わせて使用することもで
きる。
化ビニル系単量体を懸濁重合するに際し、各種添加剤を
必要に応じて加えることができる。添加剤としては、例
えば、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリクロ
ロエチレン、パークロロエチレン、メルカプタン類など
の重合度調節剤、フェノール化合物、イオウ化合物、N
−オキシド化合物などの重合禁止剤などが挙げられる。
また、pH調整剤、スケール防止剤、架橋剤などを任意
に加えることができ、また、上記の添加剤を複数併用し
ても差し支えない。
用いて塩化ビニル系単量体を懸濁重合するに際し、各成
分の仕込み割合、重合温度などは、従来の塩化ビニル系
単量体の懸濁重合において採用されている条件に準じて
定めればよい。また、塩化ビニル系単量体、重合開始
剤、分散安定剤、水性媒体およびその他の添加剤の仕込
み順序や比率についても特に制限はない。また、水性媒
体として温水を用いると同時に、塩化ビニル系単量体を
重合器に仕込む前に加熱しておくホットチャージ法も好
適に用いられる。
用してもよいが、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸
濁重合する際に通常使用される重合度100〜400
0、けん化度30〜99モル%のポリビニルアルコール
系重合体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースなどの水溶性セルロースエーテ
ル、ゼラチンなどの水溶性ポリマー、ソルビタンモノラ
ウレート、ソルビタントリオレート、グリセリントリス
テアレート、エチレンオキシドプロピレンオキシドブロ
ックコポリマーなどの油溶性乳化剤、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレングリ
セリンオレート、ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳
化剤などを併用してもよい。その添加量は特に制限され
ないが、塩化ビニル系単量体100重量部当たり0.0
1〜2.0重量部が好ましい。
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。なお、以下の実施例において
「%」および「部」は特に断りのない限り、「重量%」
および「重量部」を意味する。
合度1700、けん化度80モル%の変性ポリビニルア
ルコール100部に対して酢酸ナトリウム(酢酸の25
℃におけるpKa4.76)1部を混合し、懸濁重合用
分散安定剤を調製した。このものを空気中で150℃、
2時間熱処理して懸濁重合に用いた。グラスライニング
製オートクレーブに、上記の熱処理により得られた懸濁
重合用分散安定剤0.03部を溶解した脱イオン水40
部およびジイソプロピルパーオキシジカーボネートの7
0%トルエン溶液0.04部を仕込み、オートクレーブ
内を0.0067MPaとなるまで脱気して酸素を除い
た後、塩化ビニルモノマー30部を仕込み、攪拌下に5
7℃に昇温して重合を行った。重合開始時、オートクレ
ーブ内の圧力は0.83MPaであったが、重合開始7
時間後に0.44MPaとなった時点で重合を停止し、
未反応の塩化ビニルモノマーをパージし、内容物を取り
出して脱水乾燥した。
合により得られたPVCの特性を次のようにして評価し
た。評価結果を表1に示す。 (1)懸濁重合用分散剤の着色性 熱処理時における懸濁重合用分散剤の着色の程度を目視
により評価した。評価結果を、○変化なし、△微黄色に
着色、×赤茶色に着色、で示す。 (2)PVCのスケール量 重合反応終了後に攪拌機を含む重合槽に付着したPVC
量を測定し、得られた全PVC量に対する重量%で求め
た。 (3)PVCの平均粒子径の測定 得られたPVC粉末をJIS標準篩(目開き:355,
250,180,150,125,106,75μm)
を用いて篩い分けし、ロジン・ラムラープロットを行
い、累積重量分布で50%となる粒子径をもって平均粒
子径とした。 (4)PVCの着色性 得られたPVC粉末を空気雰囲気下180℃、1時間加
熱し、着色性を評価した。評価結果を、○変化なし、△
微黄色に着色、×黄色に着色、で示す。
%、スケール量は6重量%であり、得られたPVCは平
均重合度が1050、平均粒子径が130μmであり、
PVCを重合安定性よく製造することができた。また、
実施例1で用いた懸濁重合用分散剤および得られたPV
C粉末は熱処理時において着色がみられず、優れた耐着
色性を示した。
表1に示す未変性または変性ポリビニルアルコールを用
い、酢酸ナトリウムの代りに表1に示す酸もしくは酸金
属塩を用いてまたは用いることなく調製した懸濁重合用
分散安定剤を実施例1と同様にして熱処理し、その熱処
理した分散安定剤を塩化ビニルモノマーに対し表1に示
す量で用いた以外は実施例1と同様にして懸濁重合を行
い、評価を行った。評価結果を表1に示す。
いは実施例4と比較例6を比較すると明らかなように、
本発明の懸濁重合用分散安定剤を用いると顕著な重合安
定性が発現し、非常に少量の分散安定剤を使用すること
で塩化ビニル単量体を安定に重合可能であることが分か
る。また、実施例1〜6と比較例1〜6を比較すると、
本発明の懸濁重合用分散安定剤は熱処理時に着色し難
く、かつ得られたPVCの熱処理時の着色を抑制する効
果に優れていることが分かる。
剤は、少量の使用でも懸濁重合安定性に顕著に優れてお
り、また得られた塩化ビニル系重合体を加工する際に着
色を抑制することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン単位を0.5〜10モル%含有
するビニルアルコール系重合体(A)100重量部に対
して、pKaが3.5〜5.5の酸および/またはその
金属塩(B)を0.05〜2重量部の割合で含有するこ
とを特徴とする塩化ビニル単量体またはこれと共重合し
得る単量体との混合物の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項2】 ビニルアルコール系重合体(A)の重合
度が100〜8000、けん化度が50モル%以上であ
る請求項1の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項3】 懸濁重合用分散安定剤が60℃〜220
℃の温度で1分〜4時間熱処理して得られたものである
請求項1または2の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項4】 pKa3.5〜5.5の酸および/また
はその金属塩(B)が酢酸ナトリウムである請求項1〜
3のいずれか1項の懸濁重合用分散安定剤。
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