JP2002029793A - セメント補強用複合繊維 - Google Patents
セメント補強用複合繊維Info
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Abstract
リオレフィン系繊維のセメント補強繊維であって、セメ
ントスラリー中でよく分散し、抄造や押し出し成型にあ
たり浮き種がない補強繊維を得ることを目的とする。 【解決手段】 ポリアセタール系樹脂とポリオレフィン
系樹脂とを使用する複合繊維で、芯鞘型複合繊維の場合
はポリアセタール系樹脂を鞘成分に、ポリオレフィン系
樹脂を芯成分にするとポリアセタール系樹脂の親水性
と、比重の大きさによりセメントスラリー中でよく分散
する。また分割性複合繊維の場合は両成分が繊維表面の
一部に連続して存在する繊維構造とし、セメントスラリ
ー中で分割させるとポリアセタール系繊維とポリオレフ
ィン系繊維が混合して存在するから、ポリアセタール系
系繊維の分散性によりポリオレフィン系繊維も用分散さ
れる。この場合ポリオレフィン系繊維に充填剤を混合し
比重を高め、かつ親水性を良好にすると一層効果的であ
る。
Description
するための繊維に関するものである。
してポリプロピレン繊維、ポリメチルペンテンコポリマ
ー繊維等のポリオレフィン系繊維が多用されている。ポ
リオレフィン系繊維は強力があり、加熱下における耐ア
ルカリ性があるのでセメント製品にしたときの耐衝撃性
に優れている。例えば特開昭61−86452号公報に
それらが開示されている。そしてこれら補強繊維を用い
て湿式抄造法、押出成型法、流し込み成型法などの製法
によりセメント成型物はその強度を向上させるためにさ
らに高圧プレスにて組織を密にし、各種条件で養生する
方法が一般的におこなわれている。この方法には自然養
生、蒸気養生又はオートクレーブ養生などがある。
マーの骨格が炭素と水素で構成されているために、分子
内分極しやすく、親水性に乏しく疎水性が大きいので、
セメント補強用繊維として使用した場合、セメントスラ
リー液中での繊維の分散が悪く、繊維がスラリー表面に
浮上する現象(浮き種現象)が発生し、添加した繊維の
有効添加量が減少するために所定の補強効果が得られな
いばかりでなく、水を循環させて使用する場合には浮き
種となった繊維を取り除かなくてはならない等の問題点
を有していた。
維の表面処理を行い、繊維の親水性を高める方法が従来
より採られている。しかしながら、単に界面活性剤で繊
維表面を処理しても、湿式抄造法などでセメントスラリ
ー液中に繊維を投入すると、界面活性剤が容易に繊維表
面から溶出して除去され、良好な繊維の分散が持続しな
い。この改善策として特開昭64−33036号公報、
特開平5−170497号公報に記載されているよう
に、カルシウムイオンで難溶化するアルキルホスフェー
ト塩を繊維処理剤として使用し、セメントスラリー液に
繊維を投入したとき、繊維処理剤を速やかに繊維表面で
難溶化させて該繊維表面に固着させ、繊維のセメント親
和性を持続させて浮き種現象を防止し繊維の分散を高め
るような工夫がされている。しかしながら、このような
工夫もセメントマトリックスとの機械的混合時に作用す
る物理的外力によって、難溶物が脱落してしまい、その
結果セメントとの親和性が持続できないという問題があ
った。またセメントマトリックスと繊維表面の難溶化物
が点接着的に存在しているために、過酷な環境下にセメ
ント製品を晒すとセメント製品の寸法変化を繊維が吸収
できずに微細なクラックがセメント製品に発生する場合
があった。また特開平6−219797号公報、特開平
7−173722号公報には繊維に炭酸カルシウムや金
属酸化物を混合する例が開示されているが、紡糸時のト
ラブルや紡糸紡糸ノズルの傷みがあり満足する結果では
ない。さらに特開2000−34146号公報にはカル
ボキシル変性ポリオレフィン系低分子量物の表面処理剤
で繊維表面を被覆することも知られている。
のよい繊維としてポリアセタール繊維が知られている。
しかしながら、ポリアセタール繊維は、耐酸性、耐アル
カリ性、耐候性などに劣るといった欠点があり、そのま
まではセメント補強繊維に使用することはできない。本
発明ではポリアセタール繊維と耐酸性、耐アルカリ性に
優れているポリオレフィン系繊維を併せて使用すること
によってこの欠点を克服することができたのである。ま
た親水性に劣り、セメントスラリー中での分散性がよく
ないポリオレフィン繊維もポリアセタール繊維と併用す
ることによりこれらの欠点を克服し得たのである。
メントマトリックスとの混和時における親水性を向上さ
せ、親和性を高めて浮き種の少ないポリオレフィン系繊
維のセメント補強用繊維を提供することを目的とする。
リアセタール系成分とポリオレフィン系成分との2成分
からなり、単繊維強度が3.0cN/dtex 以上の複合繊維
であることを特徴とするセメント補強用複合繊維であ
る。
フィン系成分に充填剤を0.5〜6.0質量%添加され
ている上記のセメント補強用複合繊維である。
は、ポリアセタール系成分を鞘成分、ポリオレフィン系
成分を芯成分とする芯鞘型複合繊維である上記のセメン
ト補強用複合繊維である。
は、ポリアセタール系成分とポリオレフィン系成分とが
その繊維断面において、一方の成分が他方の成分によっ
て2つ以上に分割されており、これら両成分の少なくと
も一部が繊維表面を形成している分割型複合繊維である
上記のセメント補強用複合繊維である。
ント補強用繊維は、芯鞘型複合繊維の場合は鞘成分のポ
リアセタール成分が親水性がよくセメントスラリーとよ
く馴染み分散する。加えてポリアセタール成分による比
重の増加も分散を助ける効果がある。また分割型複合繊
維の場合はセメントスラリー中でポリアセタール繊維と
ポリオレフィン繊維が分割により各々単独繊維になって
もポリオレフィン繊維のみがかたまって集団を作るので
はなくポリアセタール繊維を含む繊維集団になるから、
ポリアセタール繊維の分散力によりポリオレフィン繊維
もよく分散されるのである。またポリアセタール繊維は
耐酸性、耐アルカリ性、耐候性に劣る欠点がありそのま
まではセメント補強用繊維として不適当であるが、本発
明のようにポリオレフィン繊維と組み合わせることによ
り、セメント補強用繊維の成分となり得たのである。
ルにはホモポリマーとコポリマーの2種類があり、ポリ
オキシメチレン主鎖中に[−C−C−]結合を有する共
重合体であるコポリマーと、通常1000個以上のCH
2O 基を含んでいるポリオキシメチレンの長い鎖状高分
子であるホモポリマーの双方を使用することができる。
そして、このCH2O 基を有しているために従来のポリ
オレフィン系繊維に比べて親水性が高く、繊維表面に付
与された界面活性剤の流出も抑さえることができる。
としては特に限定はされないが、好ましくはメチルペン
テンと他のα−オレフィンとの共重合体、もしくはポリ
プロピレンが好ましい。ここでα−オレフィンとは炭素
数が2〜20のアルカン或いはアルケンなどを使用する
ことができる。メチルペンテンは比較的熱に強く強度に
も優れるので好んで使用される。また耐光性、耐候性な
どの特性を付与させることもできその場合には、耐候性
の用途に使用される公知の顔料或いは添加剤などを繊維
自体に練り込むことなどができる。
樹脂は複合状態で一本の繊維の中に取り込むことができ
る。その断面形状は、芯鞘型、分割型などの形状にする
ことができる。このとき例えば、芯鞘型繊維では、鞘成
分にポリアセタール系コポリマー樹脂を、芯成分にポリ
オレフィン系樹脂を配する。芯成分と鞘成分は同心円状
或いは偏心状でもかまわない。そして両成分の容積比は
紡糸の工程性を考慮すると70/30〜30/70が好
ましく、更に好ましくは60/40〜40/60であ
る。
力によって容易に割繊される様な繊維とすることが好ま
しい。ポリアセタール系樹脂成分とポリオレフィン系樹
脂成分とは一方の成分が他方の成分によって2つ以上に
分割されている形状であり、更に各成分が少なくともそ
の一部が繊維の長さ方向に連続的にその繊維表面を形成
している様に配することが必要である。例えば、その断
面形状は菊花型、横縞型などの形状を取ることができ
る。分割型繊維の混入は、押し出し成型法の場合は所定
長に切断後、未分割のままで押し出し機のスクリューに
投入し二軸のスクリューで混合しつつ分割する。抄造法
の場合は、切断した未分割繊維を水中に投入し撹拌して
分割させ、これを水分散液のままセメントスラリーに投
入し混合する。
繊維強度3.0cN/dtex以上を有することが必要であ
る。分割型複合繊維の場合は分割前の強力である。単繊
維強度が3.0cN/dtex未満であると十分なセメントの
補強をすることができない。
成成分のうちポリオレフィン系成分に充填剤を添加する
ことが好ましい。充填剤の添加はポリオレフィン系成分
の比重を増して浮種を防止し、また親水性の充填剤を使
用することにより分散性が一層向上する。使用される充
填剤としては例えば、メタクリル酸カリウム塩、メタク
リル酸ナトリウム塩などのアクリル酸系金属塩、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウムなどの金属塩、酸化チタン、酸
化亜鉛などの金属酸化物、アルミナなどを使用すること
ができる。特にこれらの添加剤の中ではアクリル酸カリ
ウム塩が好ましく使用される。セメントは主に珪酸カル
シウム、アルミン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどの
カルシウム塩が多く含まれる。カルシウムとカリウムと
ではカリウムの方がイオン化しやすいためにセメント成
分中にアンカー効果が起こりセメントとの接着性が高ま
るからである。
剤を添加することもスラリー中の分散性を向上させるた
めに好ましい。親水化剤としては公知のポリグリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル
などの脂肪酸エステル系化合物、脂肪酸グリセライド、
アルコキシ化アルキルフェノールなどを使用することが
できる。
工性を考慮すると質量分率で0.5〜6.0質量%添加
することが好ましい。ここで添加量が0.5質量%未満
であると十分な親水性作用、セメントへのアンカー作用
などが小さくなり、セメントスラリー生成時における繊
維の浮き種やセメントに対する繊維の固着性が弱まるの
で好ましくない。また、添加量が6.0質量%を越える
と繊維の紡糸性、加工性に悪影響を及ぼすために好まし
くない。また親水化剤を添加する場合は充填剤との合計
量が上記範囲を超えないようにする。
要に応じて繊維処理剤を繊維表面に付与させてもよい。
付与することができる繊維処理剤としては通常使用され
る公知の処理剤であり、例えば、炭素数10〜18のノ
ルマルアルキルホスフェートカリウム塩あるいはノルマ
ルアルキルホスフェートナトリウム塩などのノルマルア
ルキルホスフェート金属塩、燐酸カリウム、燐酸ナトリ
ウム、燐酸カルシウム、などの燐酸金属塩或いはこれ等
2種以上を混合しても良い。
繊維質量に対して0.2〜20質量%が好ましい。より
好ましくは0.8〜2質量%である。且つ繊維質量に対
して10〜40質量%の水分が付着していることが好ま
しい。繊維表面処理剤の付着量が0.2質量%未満であ
るとポリオレフィン系繊維に対し十分な親水性を付与す
ることができず、浮き種やクラック発生に対し改善効果
がない。また繊維表面処理剤の付着量が20質量%を越
えると過剰処理となり、不経済である。また繊維表面処
理剤に含まれている水分についても、水分付着量が10
質量%未満であると、使用時に於いて水分が蒸発しやす
く、水分が蒸発した場合、各繊維が繊維表面処理剤によ
り接着し集束繊維の状態となり、特に湿式抄造法のよう
にセメント攪拌外力が微小の場合、集束繊維の分散が困
難となる。また水分付着量が40質量%を越えると、搬
送コストの点で不経済である。
方法としては、繊維製造工程の延伸後の段階で付与すれ
ばよく、付与方法としては、浸漬法、スプレー法、コー
ティング法の何れでも良い。
17dtex程度が限度である。17dtexより太い繊度では
セメント成型物の単位体積当たりの補強用繊維構成本数
が少なくなり十分にセメントを補強できなくなり、繊維
の単位質量当たりの表面積が小さくなるためにマトリッ
クスの繊維とセメントとの接着力が低下するので好まし
くない。
繊維長が2mm未満であれば、繊維の長さ方向のセメン
ト補強ができなくなるので補強効果が失われ目的とする
効果が得られない。逆に、繊維長が20mmを越えると
セメントスラリー調整時に繊維が十分に分散されず、フ
ァイバーボールが形成されやすく分散不良を起こしかね
ないからである。
ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメン
ト、アルミナセメント、珪酸カルシウムなどの補強に適
用することができ、また半水石膏、2水石膏とスラグ或
いはこれらを上記セメントと混合して使用する際にも使
用することができる。また、モルタル用、押し出し成型
用はもちろんのこと、湿式抄造法、流入法で自然養生、
蒸気養生、オートクレーブ養生など如何なるセメント製
品の製造工程に使用することが可能である。セメントス
ラリー中ではよく分散し、浮き種の発生量は5%を越え
ることはない。
る。なお単繊維繊度、単繊維強度、セメント曲げ強度お
よび各実施例の評価数値はは次のようにして測定した。
準じて測定を行った。
準じて測定を行った。
08に準じて測定を行った。
合でセメントスラリーに繊維を投入撹拌後、30分間静
置し浮いている繊維を回収しセメント液を洗浄、乾燥し
て重量を測定し、下記の式により発生量を算出する。 浮き種発生量(質量%)=(浮き繊維質量/投入繊維質
量)×100
ドの破断面と養生前の破断面とを顕微鏡観察し繊維の量
を比較する。 ○・・・セメントボード破断面の繊維量が養生前の破断
面の繊維量とほぼ同程度である。 △・・・セメントボード破断面の繊維量が養生前の破断
面の繊維量と比べて減少している。 ×・・・セメントボード破断面の繊維量が半分近くまで
減少している。
生板を9分割しふるいに入れて水洗後、1分割づつの繊
維質量を規定した設計上の繊維質量と比較し、A(%)
=(1分割ずつの繊維質量/規定繊維質量)×100を
各々計算する。押し出しの場合は5cm長の生板を9枚
採取し、ふるいに入れて水洗後1枚づつの繊維質量を規
定した設計上の繊維質量と比較し、上記と同様にしてA
の値を計算する。A(%)=(1枚ずつの繊維質量/規
定繊維質量)×100を各々計算する。80≦A≦12
0の範囲にいくつあるかにより以下の等級を決定した。 ○・・・7枚以上が80≦A≦120の範囲にある。 △・・・4〜6枚が80≦A≦120の範囲にある。 ×・・・3枚以下が80≦A≦120の範囲にある。
ポリマー樹脂(商品名:M90−44、ポリプラスチッ
ク株式会社製)、第二成分としてポリメチルペンテンコ
ポリマー(商品名:DX820、三井化学株式会社製)
を使用し、第二成分に充填剤としてメタクリル酸カリウ
ム塩を繊維質量あたり3.0質量%添加し、上記、第一
成分を鞘成分、第二成分を芯成分とした図1に示す繊維
断面形状が芯鞘型複合繊維を紡糸温度270℃にて溶融
紡糸し、繊度7.7dtexの未延伸糸を得た。上記で得ら
れた未延伸糸を延伸温度130℃、延伸倍率4倍で延伸
して2.2dtexの延伸糸とした。次いで繊維処理剤を塗
布して繊維長6mmに切断しセメント補強用複合繊維を
得た。
5g用意し、普通ポルトランドセメント400g、珪砂
100g、水5000gをミキサーに入れ混合し、手す
き抄造機にてセメントボードを作成した。この際繊維の
浮き種は殆どなく繊維の分散状態は良好であった。
自然養生させた後、セメントボード中の繊維の状態を確
認したところ、繊維の残存状態はセメントボードを作成
する前の繊維とほぼ同程度であった。
分としてポリアセタールコポリマー樹脂を、芯成分とし
てポリメチルペンテンコポリマーとし、鞘成分に添加剤
として重合度4、炭素数6のポリグリセリン脂肪酸エス
テルを繊維質量重量に対して1.0質量%添加させた以
外は、実施例1と同様にしてセメント補強用複合繊維を
得た。
実施例1と同様にしてセメントボードを作成後、オート
クレーブにて140℃、16時間養生した。繊維の浮き
種は殆どなく分散性は良好であった。養生後セメントボ
ード中の繊維の残存状態はセメントボード作成前の繊維
とほぼ同程度であった。
ポリマー、第二成分をポリメチルペンテンコポリマーと
し、一方の成分が他方の成分によって2つ以上に分割さ
れ、双方の成分の少なくともその一部が繊維表面に露出
している図2の様な繊維断面が8分割の菊花型の形状を
有した分割型複合繊維を溶融紡糸し、この複合繊維を6
mmに切断した未分割繊維を20g用意した。次ぎに普
通ポルトランドセメント1200g、珪砂800g、水
400gをミキサーに入れ混合し、押し出し成型機にて
セメントボードを作成した。その際、押し出し機に上記
未分割繊維を投入し、スクリューで撹拌しつつ繊維を分
割した。その後140℃、16時間オートクレーブ養生
を行った。成型後のボードの断面を顕微鏡で観察すると
セメントボード中のセメント補強用複合繊維は分割して
おり、繊維の残存状況は養生前より約10%減少し、ポ
リアセタール成分と思われる繊維の表面が筋状に劣化し
ているのが認められたが繊維の形状は保たれていた。
おいて、第一成分をポリプロピレン樹脂、第二成分とし
てポリメチルペンテン樹脂を使用し添加剤は使用せずに
実施例3の分割型複合繊維と同じ型の繊維断面が8分割
の菊花型の形状を有した分割型複合繊維を使用した以外
は、実施例1と同様にして作成した。
実施例1と同様にしてセメントボードを作成したが、繊
維が十分に拡散せず浮き種が生じ目的とするセメントボ
ードを得ることができなかった。
ペンテンコポリマー樹脂に添加剤としてメタクリル酸カ
リウム塩を繊維質量に対して0.5質量%添加し、セメ
ント補強用単一繊維とした以外は実施例1と同様にして
セメント補強用繊維を作成した。
例1と同様にしてセメントボードを作成したが、繊維の
分散が悪く、少量の浮き種も発生した。養生は実施例2
と同様にして140℃、16時間オートクレーブ養生を
した。オートクレーブ養生後、セメントボードを取りだ
しセメントボード中の繊維の残存状況を調べたが養生前
と繊維の量は変わらないが、浮き種が発生したためにセ
メントボード中の繊維の量は所定の量より低いものとな
った。
す。
ー樹脂とポリオレフィン系樹脂とを複合として繊維化す
ることにより従来のポリオレフィン系繊維よりもセメン
トスラリーへの親和性が増し、浮き種が発生しない繊維
を得ることができた。従って、セメント製品の成型時に
おいて工程性のトラブルが無く、セメント製品の補強性
を強化することが出来る。また、本発明によるセメント
補強用繊維に充填剤を添加することにより、セメントと
の親和性をより一層高め、セメントマトリックス中への
アンカー効果を高めることができ、生産性に問題がな
く、衝撃に耐えうるセメント構造物を得ることができ
る。さらにまた上記繊維に親水化剤を添加すれば一層セ
メントスラリー中での親和性が良好になる。
面図である。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリアセタール系成分とポリオレフィン
系成分との2成分からなり、単繊維強度が3.0cN/dte
x 以上の複合繊維であることを特徴とするセメント補強
用複合繊維。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系成分に充填剤が0.5
〜6.0質量%添加されていることを特徴とする請求項
1記載のセメント補強用複合繊維。 - 【請求項3】 ポリアセタール系成分を鞘成分、ポリオ
レフィン系成分を芯成分とする芯鞘型複合繊維であるこ
とを特徴とする請求項1記載のセメント補強用複合繊
維。 - 【請求項4】 ポリアセタール系成分とポリオレフィン
系成分とがその繊維断面において、一方の成分が他方の
成分によって2つ以上に分割されており、該両成分の少
なくとも一部が繊維表面を形成している分割型複合繊維
であることを特徴とする請求項1記載のセメント補強用
複合繊維。
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---|---|---|---|
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