JPH08215520A - フィルター - Google Patents

フィルター

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Publication number
JPH08215520A
JPH08215520A JP5352395A JP5352395A JPH08215520A JP H08215520 A JPH08215520 A JP H08215520A JP 5352395 A JP5352395 A JP 5352395A JP 5352395 A JP5352395 A JP 5352395A JP H08215520 A JPH08215520 A JP H08215520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
polyacetal
methanol
melt viscosity
sheath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5352395A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikatsu Mizukami
義勝 水上
Toshihide Tomikawa
利英 富川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP5352395A priority Critical patent/JPH08215520A/ja
Publication of JPH08215520A publication Critical patent/JPH08215520A/ja
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  • Filtering Materials (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【効果】本発明のフィルターは耐メタノール性に優れ、
メタノールによる膨潤等が小さく、膨潤によるフィルタ
ー性能の低下が少ない。 【構成】本発明のフィルターは溶融粘度が100から5
00であるポリアセタールを鞘にした複合繊維からなる
繊維状集合体とポリアセタール樹脂からなるフィルター
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルターに関し、特に
メタノールを用いる溶液に使用されるフィルターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタールは耐熱性と耐薬品性に優
れたポリマーであり、特にメタノールに強い耐薬品性を
持っている。また、機能性ポリマーとして、歯車等の成
形品に多く用いられている。また、そのポリマー自体は
例えば特開平6−211953号公報に記載されている
ように公知である。
【0003】しかし、この耐熱性に優れている点が繊維
に製造する際に大きな妨げとなっている。即ち、ポリア
セタールは結晶性が優れ、結晶化速度が速い。また、結
晶化度も大きい。ポリアセタールの融点はDSCの測定
では非常にシャープなピークで測定される。従って、軟
化点と融点が非常に近く、延伸し難い欠点があり、工業
的に繊維にすることが困難であった。従って、ポリアセ
タール繊維を用いる不織布や編織物等を工業的に製造す
ることはできなかった。また、これを用いたフィルター
は製造できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は工業的
に製造できるポリアセタール繊維及び不織布及び編織物
の製造方法を見いだし、安価な耐メタノール性に優れた
フィルターを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはポリアセタ
ールの結晶化が著しく速いことに着目し、ポリマーの分
子量が小さい、即ち溶融粘度の大きいポリアセタールポ
リマーの複合紡糸条件を研究した結果、本発明の完成に
至った。
【0006】すなわち、本発明のフィルターは溶融粘度
が100から500であるポリアセタールを鞘にした複
合繊維からなる繊維状集合体とポリアセタール樹脂から
なるフィルターである。また、繊維状集合体とポリアセ
タール樹脂が一体成形されているフィルターである。
【0007】本発明に用いる複合繊維の鞘成分のポリア
セタールは例えばトリオキサンを主モノマーに、環状エ
ーテル、または環状ホルマールをコモノマーに用い、定
法によりカチオン重合で重合することができる。このコ
モノマーとしては例えばエチレンオキシド、1,3ージ
オキソラン、1,3ートリオキセパン、ジエチレングリ
コールホルマール、1,4ーブタンジオールホルマー
ル、1,3−ジオキサン、プロピレノキシド等がある。
コモノマーの量はトリオキサンに対して0.2から10
重量%、好ましくは0.4から5重量%である。コモノ
マーの量が多すぎると耐熱性が低下する。また、コモノ
マーの量が少なすぎると可紡性が低下する。上記のポリ
アセタールは適当に触媒を失活させ、精製され、また適
当な安定剤、着色剤等の添加剤が含まれていても良い。
【0008】ポリアセタールの溶融粘度はメルトインデ
クサーを使用し、190℃、荷重2.16kgの条件に
て、2mm径のノズルからの10分間の流出量gで測定
した。ポリアセタールの溶融粘度が100未満、または
500を越えると可紡性が低下した。好ましくは200
から400である。ポリアセタールの溶融粘度は定法に
より適当な連鎖移動剤を適量重合時に用いることにより
容易に調製できる。
【0009】本発明に用いる複合繊維の芯成分のポリマ
ーは鞘成分のポリアセタールと融点が近いかそれ以上で
紡糸時の曳糸性、延伸性に問題がなければ特に限定する
ものではない。このようなポリマーとしては例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン4、ナイロン
12、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性ポリ
マーがある。また、これらのポリマーの変性物がある。
その中ではポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンは経済的に有利であり、ナイロン6、
ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンは延伸性
が良く好ましい。
【0010】本発明のフィルターに用いる複合繊維の紡
出方法は定法の複合口金による溶融紡糸で良い。即ち、
鞘及び芯成分のポリマーをそれぞれエクスツルーダーで
溶融、混練りし、ギアポンプで計量しつつ、複合口金で
芯鞘に合わせ紡出する。紡糸された糸は整流されたエア
により冷却するが、急速に冷却しない方が可紡性が良く
なる。延伸は紡糸後行っても良く、紡糸と同時に行って
も良い。
【0011】芯と鞘の比率は10対1から1対10の中
から、選定すれば良い。この比率は耐薬品性と強度との
兼ね合いで選定すれば良いが3対1から1対3が繊維の
可紡性、延伸性が良く好ましい。この複合繊維の太さは
1〜30デニールが適当であり、フィラメントの場合は
2〜30デニールが用途により選定される。ステープル
の場合は紡績方法により1〜15デニールが選定され
る。
【0012】延伸前の未延伸糸を偏光顕微鏡で観察する
と鞘部のポリアセタールは球晶が観察された。この未延
伸糸の引張強度は例えば0.2g/dと低く、伸度は4
80%と大きかった。この複合繊維はフィラメントとし
てもステープルとしても製造できる。未延伸糸は延伸時
に加温することにより延伸がスムースにできた。延伸条
件は延伸倍率が3倍以上にすることもでき、延伸糸の強
度は1g/d以上あり、芯成分の比率と延伸条件によっ
ては4g/d以上の繊維も得られた。
【0013】本発明における繊維状集合体としては、例
えば不織布または編織物が挙げられる。本発明のフィル
ターは前記の複合繊維を用いて不織布にし、フィルター
として用いることが出来る。また、編織物としてフィル
ターとして用いることが出来る。
【0014】フィラメントの不織布は定法のスパンボン
ド法で製造することが出来る。サーマルボンディング、
ニードルパンチング、または、スパンレースを組み合わ
せた方が強度が向上するので好ましい。ステープルの不
織布はカーディングの後、サーマルボンディング、ニー
ドルパンチング、または、スパンレースを行うことによ
り製造することが出来る。フィルターの濾過性能はフィ
ルターを構成する繊維の太さが細いほど良くなる。ま
た、密度が大きくなるほどポアサイズが小さくなり、良
くなる。
【0015】また、ステープルは定法により紡績糸を製
造することが出来る。デニール、カット長等を選定する
ことにより、短紡績、長紡績、セミソ毛紡績、結束紡
績、空気紡績、ラップ紡績によって紡績糸を製造でき
る。
【0016】上記のフィラメントまたはおよび、紡績糸
を用いて、定法により編織物を製造することが出来る。
フィルターの濾過性能はフィルターを構成する繊維の太
さが細いほど良くなる。また、密度が大きくなるほどポ
アサイズが小さくなり、良くなる。
【0017】上記の不織布や編織物は繊維表面がポリア
セタールで被覆されているため、ポリアセタール樹脂と
良く接着する。従って、定法の射出成形法によって、一
体になったフィルターを製造することが出来る。繊維及
び不織布の強度、デニール等の測定は各々のJISに準
じて測定した。フィルターの耐メタノール性は15℃の
メタノールにフィルターを24時間浸漬し、表面のメタ
ノールを軽く拭き取り、重量増加の大小で膨潤度を測定
し評価した。
【0018】
【実施例】 実施例1 トリオキサン98重量%、エチレンオイサイド2重量%
で重合、精製された溶融粘度が320のポリアセタール
チップを鞘成分に溶融粘度が20のポリエチレンテレフ
タレートを鞘に複合比1:1で、エクスツルーダーで溶
融し、ギヤポンプで計量し、ノズル温度300℃で定法
により溶融紡糸し、オイリングし、未延伸糸を製造し
た。次に120℃のヒープレートを用い、3.8倍に延
伸し、150デニール、16フィラメントの複合フィラ
メントを製造した。
【0019】このフィラメントを縦、横48本/25m
mの平織物に織り上げ、180℃のテンター乾燥機で仕
上げし、本発明のフィルターを製造した。メタノールの
膨潤度は5%であった。参考品のポリエチレンテレフタ
レートの平織物のフィルターの膨潤度は23%であっ
た。
【0020】実施例2 実施例1と同様にして溶融紡糸したストランドを集束
し、クリンプを付与しオイリングし、51mmにカット
し、1.5デニールの複合ステープルを製造した。次に
2インチ紡績で60番手の紡績糸を製造した。この紡績
糸を縦、横48本/25mmの平織物に織り上げ、18
0℃のテンター乾燥機で仕上げし、本発明のフィルター
を製造した。メタノールの膨潤度は8%であった。参考
品のポリエチレンテレフタレートの平織物のフィルター
の膨潤度は33%であった。
【0021】実施例3 実施例1で製造した本発明のフィルターの平織物を金形
に予め設置し、その中に溶融粘度が10のポリアセター
ル樹脂を射出成形機でインジェクトし、樹脂の溶融温度
200℃、金形温度60℃で成形した。得られた成形体
の本発明のフィルターは樹脂と織物が強固に接着され、
一体化していた。
【0022】実施例4 実施例1と同様にして鞘成分のポリアセタールの溶融粘
度のみを表1の通り変更し、可紡性と曳糸性を測定し、
表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明のフィルターは耐メタノール性に
優れ、メタノールによる膨潤等が小さく、膨潤によるフ
ィルター性能の低下が少ない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融粘度が100から500であるポリ
    アセタールを鞘にした複合繊維からなる繊維状集合体と
    ポリアセタール樹脂からなるフィルター。
  2. 【請求項2】 繊維状集合体とポリアセタール樹脂が一
    体成形されている請求項1のフィルター。
JP5352395A 1995-02-16 1995-02-16 フィルター Pending JPH08215520A (ja)

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JP5352395A JPH08215520A (ja) 1995-02-16 1995-02-16 フィルター

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JP5352395A JPH08215520A (ja) 1995-02-16 1995-02-16 フィルター

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JP (1) JPH08215520A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029793A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Daiwabo Co Ltd セメント補強用複合繊維
JP2012024668A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Daiwabo Holdings Co Ltd 燃料用除塵フィルター、燃料用除塵フィルターユニット及び給油機用除塵ユニット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029793A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Daiwabo Co Ltd セメント補強用複合繊維
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