JPH11157894A - セメント補強用繊維 - Google Patents

セメント補強用繊維

Info

Publication number
JPH11157894A
JPH11157894A JP32979597A JP32979597A JPH11157894A JP H11157894 A JPH11157894 A JP H11157894A JP 32979597 A JP32979597 A JP 32979597A JP 32979597 A JP32979597 A JP 32979597A JP H11157894 A JPH11157894 A JP H11157894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
polymer
fiber
pva
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32979597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Nagao
昌浩 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP32979597A priority Critical patent/JPH11157894A/ja
Publication of JPH11157894A publication Critical patent/JPH11157894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B16/00Use of organic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of organic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B16/04Macromolecular compounds
    • C04B16/06Macromolecular compounds fibrous
    • C04B16/0616Macromolecular compounds fibrous from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメントやセメントスラリー、セメントペー
スト中での分散性に優れたセメント補強用繊維を提供す
ること、および曲げ強度など物性の改善されたセメント
成形体を提供すること。 【解決手段】 ポリオレフィン系重合体(A)とポリビ
ニルアルコール系重合体(B)からなり、成分(A)1
00重量部に対して成分(B)が0.2〜400重量部
であるセメント補強用繊維、とくに、成分(B)が繊維
表面に偏在しているセメント補強用繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のポリオレフ
ィン繊維に比べてセメントスラリー中に補強繊維をより
均一に分散させることができ、補強用繊維をより効果的
に寄与させることができるセメント補強用繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石綿に替わるセメント強化用繊維
として種々の無機繊維、合成繊維の使用が提案され、合
成繊維としてはポリプロピレン繊維,ポリビニルアルコ
ール繊維,アクリル繊維などがあり、中でもポリプロピ
レン系繊維は耐アルカリ性が良好であるため、広く使用
されている。しかしながら、ポリプロピレン系繊維はそ
の高い疎水性ゆえにセメントやセメントスラリー、セメ
ントペースト中での分散性が悪く、例えば特公昭42−
2436号、特公昭43−2117号、特公昭44−1
3036号、特公昭47−39206号、特公昭47−
39207号等の各公報にその改善策が提案されている
が、未だ満足できる域には達していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セメント系成形物の代
表的な成形方法としては湿式抄造法と押出成形法、流し
込み法がある。湿式抄造法におけるセメント製品の製造
システムによっては真水に補強用繊維を分散させた後、
セメント粉体を投入してセメントスラリーを作る場合が
あり、このような場合、疎水性の高いポリオレフィン系
補強用繊維は水となじまず、補強繊維がスラリー表面に
浮いたり、繊維の凝集物を生成する。補強繊維を界面活
性剤でもって処理したものは、界面活性剤の種類によっ
ては、界面活性剤が水に溶出したり、あるいは界面活性
剤の脱落が生じて均一な繊維分散が困難である。また、
押出成形法や流し込み法などのセメント製品の製造シス
テムにおいては乾式混合用ミキサーの攪拌回転数が高
く、繊維とセメント粉体との親和性がよくないために攪
拌中に繊維が絡み合ってファイバーボールとなる傾向が
あり、繊維が分散不良となりやすい。また界面活性剤の
種類によっては後に水を加えてセメントスラリーとなし
ても繊維分散不良の状態は解消されない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
向けて鋭意検討した結果、ポリオレフィン系重合体
(A)とポリビニルアルコール系重合体(B)(以下、
PVA系重合体と略することがある)からなり、成分
(A)100重量部に対して成分(B)が0.2〜40
0重量部であることを特徴とするセメント補強用繊維を
見出し、本発明を完成させたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のセメント補強用繊維は、ポリオレフィン系重合
体(A)とPVA系重合体(B)からなり、ポリオレフ
ィン系重合体成分(A)100重量部に対してPVA系
重合体成分(B)が0.2〜400重量部である必要が
ある。PVA重合体成分が0.2重量部より少ないと繊
維に充分な親水性を付与することができずセメントやセ
メントスラリー、セメントペースト中での分散性が改善
されず、補強繊維の効果を充分に発揮できない。400
重量部より多いと繊維の強度が低下したり、セメント質
材料の成形中に繊維が溶解するなどの問題が生じため好
ましくない。組成の好適な範囲は繊維の太さまたはPV
A系重合体とオレフィン系重合体の繊維中での分散状態
や繊維として使用される目的・環境にによっても異なる
が、概ね1〜300重量部が好ましく、2〜300重量
部がより好ましく、さらには5〜300重量部の範囲が
好ましい。また、セメントやセメントスラリーさらには
成形物中での補強繊維の分散性と、補強繊維の強度の観
点から、10〜250重量部の範囲が好ましく、20〜
250重量部がより好ましく、50〜250重量部の範
囲が最も好ましい。本発明の繊維は、繊維表面近傍にお
けるPVA系重合体の濃度が繊維中央の濃度より高いこ
と、すなわち繊維表面にPVA系重合体が偏在しているこ
とが好ましい。さらには、いわゆる芯/鞘構造の繊維で
あることがより好ましい。繊維表面のPVA濃度が低い
と繊維中でのPVAの添加効果が低くななり、繊維の親
水性が低くなる。そのため、セメントやセメントスラリ
ー、セメントペースト中での分散性が改善されず、補強
繊維の効果を充分に発揮できないので好適な態様とは言
えない。
【0006】本発明の繊維の製法には特に制限はなく、
公知のいかなる方法を用いてもよい。紡糸方法として
は、たとえば溶融紡糸や湿式紡糸、乾式紡糸などが挙げ
られる。またPVAを表面に偏在させる方法としては、
ポリオレフィン系重合体とこのポリオレフィン系重合体
の溶融粘度より低い溶融粘度のPVA系重合体との組成
物、好適にはポリオレフィン系重合体/PVA系重合体
のメルトフローレート(MFR)の比が0.3以下、さ
らには0.2以下である組成物を溶融紡糸する方法、ま
たはポリオレフィン系重合体を芯とし、PVA系重合体
を鞘として共押出する方法、またはポリオレフィン重合
体繊維にPVA重合体溶融物または溶液(水溶液など)
をコーティングまたは浸漬する方法などが挙げられる。
また共押出やコーティングあるいは浸漬する方法におい
てはポリオレフィン系重合体とPVA系重合体との接着
性を改善するため芯となるポリオレフィン系重合体にP
VA系重合体を混合してもよいし、ポリオレフィン系重
合体とPVA系重合体に対する接着性重合体や接着性改
質剤を使用してもよい。
【0007】本発明の繊維の直径や繊維長については特
に制限はない、使用される目的や使用方法などによって
任意に選択できる。
【0008】本発明に使用されるポリオレフィン系重合
体(A)は、オレフィン系の重合体または共重合体であ
れば特に制限はない。たとえば、ポリプロピレン系重合
体、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリエチレン系重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびそのケン化
物、さらにはこれらの共重合体が使用できる。中でもポ
リプロピレン系重合体やポリ4−メチルペンテン−1は
耐熱性や耐アルカリ性が良好であることから好ましい。
また、重合体または繊維が安価であることがらポリプロ
ピレン系重合体が最も好ましい。
【0009】本発明に使用されるPVA系重合体(B)
の製法には特に制限はないが、一般にはポリビニルエス
テルの加水分解あるいはアルコリシスによって製造され
る。ポリビニルエステルとしてはビニルエステルの単独
重合体、2種以上のビニルエステルの共重合体、ビニル
エステルと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体が
含まれる。ここで、ビニルエステルとしては、ギ酸ビニ
ル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,バーサティック
酸ビニル,ピバリン酸ビニル等が使用できるが、その中
でも工業的に安価な酢酸ビニルが一般的に用いられる。
【0010】本発明に使用されるPVA系重合体は、他
の単量体と共重合を行ってもよく、また連鎖移動剤を使
用して重合体の末端を修飾したものも使用できる。ビニ
ルエステルと共重合するエチレン性不飽和単量体として
は、ビニルエステルと共重合可能なものであれば特に制
限はなく、α−オレフィン,ハロゲン含有単量体,カル
ボン酸含有単量体及びその無水物またはそのエステル,
(メタ)アクリル酸エステル,ビニルエーテル,スルホ
ン酸基含有単量体,アミド基含有単量体,アミノ基含有
単量体,第4級アンモニウム塩基含有単量体,シリル基
含有単量体,水酸基含有単量体,アセチル基含有単量体
等が挙げられる。また、PVA系重合体にはポリオレフ
ィン系重合体との相溶性や接着性の観点からポリオレフ
ィン系重合体と親和性の高い官能基が導入されているこ
とが好ましい。オレフィン系重合体との親和性が高い官
能基としては疎水性基が挙げられ、特にオレフィンが好
ましい。これらのオレフィン系重合体と親和性の高い官
能基は、PVA系重合体の側鎖や末端に導入されてもよ
いし、主鎖中に導入されていてもよいし、分子内にラン
ダム存在していてもよいし、ブロック的に存在していて
もよい。重合方法としては、溶液重合,バルク重合,パ
ール重合,乳化重合等が挙げられる。
【0011】PVA系重合体の重合度は100〜800
0の範囲が好ましく、100〜2000がとくに好まし
い。重合度が100未満になると繊維の強度が低下する
などの問題が生じ好ましくないし、また8000より大
きくなると繊維化などの加工が困難となり好ましくな
い。重合度の上限の好適な範囲は繊維の製造方法によっ
ても異なり、特に溶融成形によって繊維化する場合は2
000以下、とくに1300以下が好ましく、200
0、とくに1300より大きいと溶融粘度が高くなり溶
融成形が困難となる。溶融成形における重合度は100
0以下が、より好ましく、800以下が最も好ましい。
PVA系重合体の鹸化度は30〜100モル%が好まし
い。ケン化度が30モル%未満では繊維に充分な親水性
を付与することができず、セメントやセメントスラリ
ー、セメントペースト中での分散性が充分改善されな
い。その結果、セメントの補強効果が不充分となる 尚、ここで、PVA系重合体の重合度ならびにケン化度
とはJIS−K6726にしたがって測定された値であ
る。
【0012】また、PVA系重合体には溶融粘度を低下
させるためや繊維化したときの柔軟性を付与するために
可塑剤を添加してもよい。可塑剤としては、PVA系重
合体のガラス転移温度や溶融粘度を低下させ得る化合物
であれば特に制限はないが、例えば、水,エチレングリ
コール,およびそのオリゴマー,ポリエチレングリコー
ル,プロピレングリコール,およびそのオリゴマー,ポ
リプロピレングリコール等のグリコール誘導体、グリセ
リン,およびそのオリゴマー,ポリグリセリンやグリセ
リン等にエチレンオキサイド,プロピレンオキサイド等
が付加したグリセリン誘導体、ソルビトール、ペンタエ
リスリトール等が挙げられる。中でもグリセリン、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ソルビトー
ル、ペンタエリスリトール等の多価アルコールおよびそ
の誘導体が好適に使用される。PVA系の可塑剤の添加
量に制限はないが、PVA系重合体100重量部に対し
て、0.01〜100重量部の範囲でを添加することが
好ましい。
【0013】さらに、PVA系重合体やポリオレフィン
系重合体および本発明のセメント補強用繊維には、本発
明の目的や効果を損なわない範囲で熱安定剤や界面活性
剤などの改質剤を添加することもできる。
【0014】本発明のセメント補強用繊維をセメントに
配合し、成形することにより、後述する実施例に示すと
おり、曲げ強度の優れた成形体を得ることができる。補
強用繊維の配合割合は、目的とする成形体の性能、機能
あるいは用途にあわせて、任意に選択できるが、一般に
は、セメントを含む水硬性組成物の固形分100重量部
に対し、0.01〜30 重量部の範囲が好適である。
さらに好適には0.05〜20重量部であり、最適には
0.1〜10重要部である。また補強繊維として、他の
繊維を併用しても何ら差し支えない。併用できる繊維と
しては、例えば、パルプなどの天然繊維、PVA系繊維、
アクリル繊維、ポリアリレート繊維などの合成繊維が挙
げられる。
【0015】ここで、セメントとしては、ポルトランド
セメントが代表例として挙げられるが、その他の水硬性
のセメントも使用することができる。また。セメントと
ともにシリカ質粉末を併用してもよい。シリカ質粉末と
は、セメント分野においてポゾランと称されている石灰
と水との存在下で徐々に水硬性を発揮するもので、珪石
粉、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカヒュー
ム、珪藻土などのシリカ分の含有率の高い無機粉末など
が挙げられる。さらに、骨材、細骨材を併用することが
可能であり、その一例としては、砂や砕石の他にパーラ
イトなどの中空骨材が挙げられる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例によりなんら制限されるも
のではない。なお、以下で「部」,「%」は特に断りの
ない限り「重量部」,「重量%」である。
【0017】各種物性は以下の方法に従って評価した。 <評価方法> PVA系重合体の分析方法:PVA系重合体の分析は
特に記載のない限りはJIS―K6726にしたがっ
た。 セメント成形体の製造方法(押出成形):普通ポルト
ランドセメント;100重量部、粉末珪石(3500ブ
レーン);100重量部、セメント補強用繊維;1重量
部およびメチルセルロース;2重量部からなるセメント
質配合物を高速ミキサー(高速ミキサーHMS−、
(株)宮崎鉄鋼製)で攪拌し、乾式混合した後、水を加
えさらに攪拌した。得られた混合物を混練機(原料混練
機MP−30、(株)宮崎鉄鋼製)で混練し、粘土状
(ペースト状)の試料を得た。粘土状試料を真空成形機
(真空成形機FM−30−1、(株)宮崎鉄鋼製)で真
空押出成形し、幅60mm,厚み4mmの成形板を連続
的に得た。得られた成形版は、一時養生として40℃、
90%RHに雰囲気下で20時間静置した後、オートク
レーブ養生として160℃の加圧水蒸気雰囲気下で10
時間養生しセメント成形体を得た。 曲げ強度測定法:JIS A1408「建築ボード類
の曲げ試験法」に準拠し、スパン5cmで測定した。 繊維の分散性評価方法:乾式混合後の繊維の分散状態
を目視観察し、ファイバーボールの存在の有無を確認し
た。また、割裂した成形体の断面を光学顕微鏡及び目視
観察し、凝集繊維塊の有無を確認した。 高分子の溶融流動性:メルトフローレート(MFR:g/
10min、荷重2169g、測定温度190℃)を溶融
時の流動性(粘度)の指標とした。
【0018】実施例1 重合度300、ケン化度60モル%からなるPVA系重
合体を使用して、ポリプロピレン系重合体100重量部
とPVA系重合体50重量部からなる組成物を溶融紡糸
し、繊維を得た。この繊維を6mmにカットしセメント
補強用繊維とした。使用したポリプロピレンおよびPV
Aと得られた繊維の特性を表1に示す。また、得られた
セメント補強繊維を使用して、上記のセメント成形体の
製造方法にしたがい成形体を得た。成形体の特性を表1
に示す。
【0019】実施例2 実施例1と同じPVA系重合体を使用して、ポリプロピ
レン系重合体を芯、PVA系重合体を鞘とする繊維を共
押出法で得た。ポリプロピレン系重合体とPVA系重合
体との組成は、ポリプロピレン系重合体100重量部に
対してPVA系重合体100重量部であった。この繊維
を6mmにカットしセメント補強用繊維とした。使用し
たポリプロピレンおよびPVAと得られた繊維の特性を
表1に示す。また、得られたセメント補強繊維を使用し
て、上記のセメント成形体の製造方法にしたがい成形体
を得た。成形体の特性を表1に示す。
【0020】実施例3 重合度300、ケン化度98モル%からなるPVA系重
合体を使用して、ポリプロピレン系重合体を芯、PVA
系重合体を鞘とする繊維を共押出法で得た。ポリプロピ
レン系重合体とPVA系重合体との組成は、ポリプロピ
レン系重合体100重量部に対してPVA系重合体80
重量部であった。この繊維を6mmにカットしセメント
補強用繊維とした。使用したポリプロピレンおよびPV
Aと得られた繊維の特性を表1に示す。また、得られた
セメント補強繊維を使用して、上記のセメント成形体の
製造方法にしたがい成形体を得た。成形体の特性を表1
に示す。
【0021】実施例4 重合度600、ケン化度98モル%からなるPVA系重
合体水溶液をポリプロピレン繊維表面にコートして、ポ
リプロピレン系重合体を芯、PVA系重合体を鞘とする
繊維を得た。ポリプロピレン系重合体とPVA系重合体
との組成は、ポリプロピレン系重合体50重量部に対し
てPVA系重合体重量部であった。この繊維を6mmに
カットしセメント補強用繊維とした。使用したポリプロ
ピレンおよびPVAと得られた繊維の特性を表1に示
す。また、得られたセメント補強繊維を使用して、上記
のセメント成形体の製造方法にしたがい成形体を得た。
成形体の特性を表1に示す。
【0022】比較例1 PVA系重合体を含まないポリプロピレン繊維を溶融紡
糸によって得、この繊維を6mmにカットしセメント補
強用繊維とした。使用したポリプロピレンおよびPVA
と得られた繊維の特性を表1に示す。また、得られたセ
メント補強繊維を使用して、上記のセメント成形体の製
造方法にしたがい成形体を得た。成形体の特性を表1に
示す。
【0023】比較例2 PVA系重合体がポリプロピレン系重合体100重量部
に対して0.1重量部であることを除いて、実施例1と
同じ方法でセメント補強繊維を得た。繊維の特性を表1
に示す。また、得られたセメント補強繊維を使用して、
上記のセメント成形体の製造方法にしたがい成形体を得
た。成形体の特性を表1に示す。
【0024】比較例3 PVA系重合体がポリプロピレン系重合体100重量部
に対して600重量部であることを除いて、実施例1と
同じ方法でセメント補強繊維を得た。繊維の特性を表1
に示す。また、得られたセメント補強繊維を使用して、
上記のセメント成形体の製造方法にしたがい成形体を得
た。成形体の特性を表1に示す。ただし、セメント成形
体中の繊維の分散状態は繊維が溶解しており、観察でき
なかった。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
のセメント補強用繊維はセメントやセメントスラリー、
セメントペースト中での分散性に優れており、またこれ
を用いて得たセメント成形体は曲げ強度などの物性が優
れている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系重合体(A)とポリビ
    ニルアルコール系重合体(B)からなり、成分(A)1
    00重量部に対して成分(B)が0.2〜400重量部
    であることを特徴とするセメント補強用繊維。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系重合体(A)とポリビ
    ニルアルコール系重合体(B)からなり、成分(B)が
    繊維表面に偏在している請求項1記載のセメント補強用
    繊維。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール系重合体(B)の
    ケン化度が30〜100モル%であり、且つ、ポリビニ
    ルアルコール系重合体の重合度が100〜8000であ
    る請求項1または請求項2記載のセメント補強用繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の補強繊維を含有するセメン
    ト成形体。
JP32979597A 1997-12-01 1997-12-01 セメント補強用繊維 Pending JPH11157894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32979597A JPH11157894A (ja) 1997-12-01 1997-12-01 セメント補強用繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32979597A JPH11157894A (ja) 1997-12-01 1997-12-01 セメント補強用繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11157894A true JPH11157894A (ja) 1999-06-15

Family

ID=18225347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32979597A Pending JPH11157894A (ja) 1997-12-01 1997-12-01 セメント補強用繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11157894A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001014275A1 (fr) * 1999-08-25 2001-03-01 Sa Schappe Fil de renforcement pour betons et mortiers de ciment
JP2002029793A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Daiwabo Co Ltd セメント補強用複合繊維
EP2011909A1 (fr) 2007-07-05 2009-01-07 SA Schappe Fil hybride destiné au renforcement de plaques
JP2009084101A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Seiren Co Ltd モルタル用繊維補強材およびそれを使用したモルタル成型物
JP2013174978A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Mitomo Shoji Kk 無線icタグ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001014275A1 (fr) * 1999-08-25 2001-03-01 Sa Schappe Fil de renforcement pour betons et mortiers de ciment
FR2797868A1 (fr) * 1999-08-25 2001-03-02 Schappe Sa Fil de renforcement pour betons et mortiers de ciment
JP2002029793A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Daiwabo Co Ltd セメント補強用複合繊維
EP2011909A1 (fr) 2007-07-05 2009-01-07 SA Schappe Fil hybride destiné au renforcement de plaques
JP2009084101A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Seiren Co Ltd モルタル用繊維補強材およびそれを使用したモルタル成型物
JP2013174978A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Mitomo Shoji Kk 無線icタグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4710540A (en) Composition for preparing cement-adhesive reinforcing fibers
US4878948A (en) Water resistance additive for cementitious compositions
US4861812A (en) Compositions for preparing cement-adhesive reinforcing fibers
US4801630A (en) Composition for preparing cement--adhesive reinforcing fibers
JPH11157894A (ja) セメント補強用繊維
JP2966881B2 (ja) オートクレーブ養生用水硬性組成物
EP0228365A2 (en) Composition for preparing cement - adhesive reinforcing fibers
CN112592091B (zh) 一种用于3d打印水泥基材料的促凝早强剂
EP0240167B1 (en) Composition for preparing cement - reinforcing fibers
CN112592140B (zh) 一种用于建筑3d打印的水泥基材料
JPS62187148A (ja) 水硬性物質組成物
KR101971020B1 (ko) 부순모래 다량 치환이 가능한 콘크리트용 고성능감수제 조성물
JP3563145B2 (ja) 集束糸
JPS6172664A (ja) 水中コンクリ−ト用混和剤
JPH11302051A (ja) 無機質材料の押出成形助剤
JP5008798B2 (ja) 繊維補強セメント成形体
JPH1087937A (ja) セメント混和剤
JPH07109163A (ja) 水硬性組成物の製造方法および水硬性組成物の押出成形体の製造方法
JPH1171150A (ja) セメントへの添加剤
KR930009347B1 (ko) 시멘트계 접착제 조성들
JP4115620B2 (ja) 水硬性材料補強用繊維及び硬化体
JP3280636B2 (ja) 成形物の製造方法
JPH1149551A (ja) 水硬化体の製造方法
JP3342428B2 (ja) 水硬性成形物
JP2908494B2 (ja) アスベストフリー押出成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051031

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20051216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711