JP4115620B2 - 水硬性材料補強用繊維及び硬化体 - Google Patents

水硬性材料補強用繊維及び硬化体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセメントに代表される水硬性材料の補強用繊維に関する。さらに詳しくは、従来のポリオレフィン繊維に比べてスラリー中に補強繊維をより均一に分散でき、かつ強度、耐衝撃性に優れた硬化体を提供しうる水硬性材料補強用繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石綿に替わるセメント強化用繊維として種々の無機繊維、合成繊維の使用が提案され、合成繊維としてはポリプロピレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維などがあり、中でもポリプロピレン系繊維は耐アルカリ性が良好であるため広く使用されている。しかしながらポリプロピレン系繊維はその高い疎水性と接着性不足から補強性を向上するため長繊維にするとセメントスラリーやセメントモルタル中での分散性が悪く、例えば特公昭42−2436号公報、特公昭43−2117号公報、特公昭44−13036号公報、特公昭47−39206号公報、特公昭47−39207号公報等に改善策が提案されているが、まだ満足できるものは得られていなかった。
【0003】
セメント系成形物の代表的な成形方法として、湿式抄造法、押出成形法、流し込み成形法がある。湿式抄造法において、真水に補強繊維を分散させた後、セメント粉体を投入してセメントスラリーを作る場合、ポリオレフィン系繊維は水となじまず、補強繊維がスラリー表面に浮いたり、繊維の凝集物を生成する。補強繊維を界面活性剤で処理したものは、界面活性剤が水に溶出したり、界面活性剤の脱落が生じて均一な繊維分散が困難であることが多かった。
【0004】
押出成形法や流し込み成形法においては、乾式混合用ミキサーの撹拌回転数が高く、繊維とセメント粉体との混和性が悪いために、撹拌中に繊維が絡み合ってファイバーボールとなる傾向があり、繊維が分散不良となりやすかった。
【0005】
さらにポリオレフィン繊維等の疎水性繊維はセメントとの接着性が悪いため、繊維を配合して得られたセメント硬化体の強度は充分でなかった。
一方ポリビニルアルコール系繊維などに代表される親水性繊維はセメントとの接着性が良好であり、繊維を配合して得られたセメント硬化体は充分な強度が得られるが、耐衝撃性に劣るという欠点を有していた。さらにポリビニルアルコールは融点と熱分解温度が極めて近く、熱溶融紡糸が困難であるという問題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような背景下において、セメントなどの水硬性材料スラリーやモルタル中に補強繊維をより均一に分散でき、かつ強度、耐衝撃性に優れた硬化体を得ることができる繊維を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、ポリプロピレン系樹脂である熱可塑性樹脂(A)100重量部と、アルカリ金属塩(C)を含有するポリビニルアルコール系樹脂(B)1〜300重量部とが混合又は複合されてなる繊維であって、ポリビニルアルコール系樹脂(B)100重量部に対してアルカリ金属塩(C)が0.003〜1重量部配合されており、かつポリビニルアルコール系樹脂(B)が重合度200〜2000、けん化度60〜100モル%、融点が160〜240℃であるとともに炭素数4以下のα−オレフィン1〜20モル%を主鎖に含有する変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする水硬性材料補強用繊維であり、かかる繊維を含有する水硬性硬化体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するポリプロピレン系樹脂である熱可塑性樹脂(A)は単独重合体、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1などから選ばれたα−オレフィン同士の共重合体が含まれる。また、以下の成分を共重合したものも含まれる。共重合成分として、ジオレフィン、N−ビニルカルバゾール、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、ビニルエーテルなどのビニル化合物、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、そのエステルまたはその無水物、あるいはこれらにヒドロキシル基またはエポキシ基を付加したものなどが挙げられる。また2種以上を併用しても良い。
【0009】
本発明の繊維はポリビニルアルコール系樹脂(B)を一成分として含有することが必要である。ポリビニルアルコールを配合することで複合繊維にOH基を付与し、セメントと補強繊維との接着性が向上し補強効果が高まる。また接着性が向上することによって従来使用していた繊維長よりも短い繊維長にすることができることから、セメントやセメントスラリー、セメントモルタル中での分散性の改善ができるものである。
【0010】
ポリビニルアルコール系樹脂(B)の配合量は、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、1〜300重量部であることが必要であり、5〜250重量部であることが好ましく、10〜200重量部であることが特に好ましい。配合量が1重量部未満では、添加による効果が発現しない。一方、配合量が300重量部を超えると、繊維の強度が低下したり、セメント硬化体の耐衝撃性が悪くなる等の問題が生じる。
【0011】
ここでポリビニルアルコール系樹脂とは、ビニルエステル重合体のけん化物またはビニルエステルと共重合可能な他のビニルモノマーとの共重合体のけん化物である。ここでビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表例として挙げられるが、その他にプロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステルも挙げられる。これらのビニルエステルは一種あるいは二種以上混合して使用してもよい。
【0012】
ビニルエステルと共重合可能なビニルモノマーとしてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン系単量体;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアクリルアミド系単量体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド系単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニルエーテル系単量体;アリルアルコール;ビニルトリメトキシシラン;N−ビニル−2−ピロリドン、イソプロペニルアルコール、7−オクテン−1−オール、アリルアセテート、イソプロペニルアセテート等が挙げられる。
【0013】
特に炭素数4以下のα−オレフィンを1〜20モル%共重合した変性ポリビニルアルコールであることから、紡糸性、熱可塑性樹脂との相容性等の点で好適に用いられ、中でもエチレンを共重合したポリビニルアルコールが特に好適である。共重合比が1モル%以下では共重合による効果が顕著でなく、逆に20モル%を超えると、ポリビニルアルコールの持つすぐれた物性、即ち補強繊維に親水性を付与する効果が損なわれる。共重合比は3〜15モル%であることが特に好ましい。さらにポリビニルアルコール系重合体は、これらのコモノマーの種類や量、けん化度、重合度のうち少なくともひとつが異なるポリビニルアルコール系重合体を混合して使用してもよい。
【0014】
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂は重合度が200〜2000であることが必要であり、200〜1000であることがさらに好ましい。重合度が200未満では得られた繊維の強度が低下し、一方重合度が2000を超えると、熱溶融紡糸にて繊維を作製することが困難となる。
【0015】
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂はけん化度が60〜100モル%であることが必要であり、70〜100モル%であることが好ましく、80〜99.99モル%であることが特に好ましい。けん化度が60モル未満ではセメント質材料の成形中に繊維の一部が溶解したり、繊維を溶融紡糸する際に、ポリビニルアルコール系樹脂が熱劣化したりしやすくなる。
【0016】
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂は融点が160〜240℃であることが必要であり、170〜230℃であることが好ましい。融点が240℃を超えると、より高温で熱溶融紡糸を行う必要があるため、ポリビニルアルコール系樹脂の熱劣化が顕著になるばかりか、得られた繊維にポリビニルアルコール系樹脂の未溶融物やゲル化物等が見られるようになる。一方融点が160℃未満では、セメント質材料の成形中に繊維の一部が溶解しやすくなるばかりか、熱溶融紡糸の際に、繊維が冷却固化されにくく、作業性が悪くなる等の問題が生じる。ここで融点とはDSCにて常温から10℃/minで昇温した際の吸熱ピークトップの温度であり、2nd.Run.での数値であらわされる。
【0017】
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂には必要に応じてグリセリン、その誘導体、ポリエチレングリコール、水等の可塑剤が添加されていてもより。またポリビニルアルコール系樹脂に他の添加剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、離型剤、フィラーなど)を本発明の目的が阻害されない範囲で使用できる。
【0018】
本発明の繊維を構成するポリビニルアルコール系樹脂にはアルカリ金属塩(C)が配合されていることが必要である。特定量のアルカリ金属塩を配合することで、熱溶融紡糸の際のポリビニルアルコール系樹脂(B)に良好な溶融紡糸性を付与し、樹脂の劣化、分解、ゲル化、着色が抑制され、また紡糸時の酢酸臭を低減させる効果がある。配合量はポリビニルアルコール系樹脂(B)100重量部に対し、0.003〜1重量部であることが必要であり、0.007〜0.6重量%が好ましく、0.01〜0.5重量%であることが特に好ましい。アルカリ金属塩が0.003重量%未満ではPVA系樹脂のゲル化が顕著になり、また親水性付与の効果が低下する。一方配合量が1重量%を超えると成形時の分解や着色、さらには酢酸臭が激しくなるので好ましくない。アルカリ金属イオンとしてはカリウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げられ、それらは主に酢酸やプロピオン酸等の低級脂肪酸の塩、あるいはPVAの末端カルボキシル基の塩、共重合単量体に含まれるカルボキシル基やスルホン酸などの塩として存在する。アルカリ金属の配合量は灰化し、酸に溶解した試料を原子吸光光度計により測定した値で示される。
【0019】
本発明には相溶化剤としてボロン酸基、ボリン酸基および水の存在下でボロン酸基またはボリン酸基に転化しうるホウ素含有基から選ばれる少なくとも一つの官能基を有する熱可塑性重合体(D)を配合することが好ましい。(D)を添加することで(A)と(B)の相容性、接着性を向上させ、セメントに対する繊維の補強効果がさらに向上する。(D)の配合量はポリビニルアルコール系樹脂(B)100重量部に対し、通常1〜100重量部配合され、3〜80重量部であることが好ましい。配合量が0.1重量%以下では(A)と(B)の相容性向上効果が顕著でなく、繊維とセメントの接着性が悪くなり、一方配合量が100重量部を超えると繊維の親水性が低下する。
【0020】
ここで(D)はボロン酸基、ボリン酸基あるいは水の存在下でボロン酸基またはボリン酸基に転化しうるホウ素含有基からなる群より選ばれる少なくとも一つの官能基がホウ素−炭素結合により主鎖、側鎖また末端に結合した熱可塑性重合体である。このうち前記官能基が側鎖または末端に結合した熱可塑性重合体が好ましく、末端に結合した熱可塑性重合体が最適である。ここで末端とは片末端または両末端を意味する。またホウ素−炭素結合の炭素は後述するベースポリマー(E)に由来するもの、あるいはベースポリマーに反応させるホウ素化合物に由来するものである。ホウ素−炭素結合の好適な例としては、ホウ素と主鎖あるいは末端あるいは側鎖のアルキレン基との結合があげられる。
本発明において、ボロン酸基とは、下記の化1で示されるものである。
【0021】
【化1】
Figure 0004115620
【0022】
また水の存在下でボロン酸基に転化しうるホウ素含有基(以下単にホウ素含有基と略記する)としては、水の存在下で加水分解を受けて上記の化1で示されるボロン酸基に転化しうるホウ素含有基であれば、どのようなものでもよいが、代表例として下記の化2で示されるボロン酸エステル基、下記の化3で示されるボロン酸無水物基、下記の化4で示されるボロン酸塩基が挙げられる。
【0023】
【化2】
Figure 0004115620
【0024】
【化3】
Figure 0004115620
【0025】
【化4】
Figure 0004115620
【0026】
{式中、X、Yは水素原子、脂肪族炭化水素基(炭素数1〜20の直鎖状、または分岐状アルキル基、またはアルケニル基など)、脂環式炭化水素基(シクロアルキル基、シクロアルケニル基など)、芳香族炭化水素基(フェニル基、ビフェニル基など)を表し、X、Yは同じ基でもよいし、異なっていてもよい。またXとYは結合していてもよい。ただしX、Yがともに水素原子である場合は除かれる。またR1 、R2 、R3 は上記X、Yと同様の水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基を表し、R1 、R2 、R3 は同じ基でもよいし、異なっていてもよい。またMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。また上記のX、Y、R1 、R2 、R3 には他の基、たとえばカルボキシル基、ハロゲン原子などを有していてもよい。}
【0027】
化2〜化4で示されるボロン酸エステル基の具体例としてはボロン酸ジメチルエステル基、ボロン酸ジエチルエステル基、ボロン酸ジプロピルエステル基、ボロン酸ジイソプロピルエステル基、ボロン酸ジブチルエステル基、ボロン酸ジヘキシルエステル基、ボロン酸ジシクロヘキシル基、ボロン酸エチレングリコールエステル基、ボロン酸プロピレングリコールエステル基(ボロン酸1,2−プロパンジオールエステル基、ボロン酸1,3−プロパンジオールエステル基)、ボロン酸トリメチレングリコールエステル基、ボロン酸ネオペンチルグリコールエステル基、ボロン酸カテコールエステル基、ボロン酸グリセリンエステル基、ボロン酸トリメチロールエタンエステル基等のボロン酸エステル基;ボロン酸無水物基;ボロン酸のアルカリ金属塩基、ボロン酸のアルカリ土類金属塩基等が挙げられる。
【0028】
また本発明において、ボリン酸基とは、下記の化5で示されるものである。
【0029】
【化5】
Figure 0004115620
【0030】
また水の存在下でボリン酸基に転化しうるホウ素含有基としては、水の存在下で加水分解を受けて上記の化5で示されるボリン酸基に転化しうるホウ素含有基であればどのようなものでもよいが、代表例として下記の化6で示されるボリン酸エステル基、下記の化7で示されるボリン酸無水物基、下記の化8で示されるボリン酸塩基が挙げられる。
【0031】
【化6】
Figure 0004115620
【0032】
【化7】
Figure 0004115620
【0033】
【化8】
Figure 0004115620
【0034】
{式中、Xは前記化2のXと同じ意味であり、Zは前記のXと同様の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アミノ基、アミド基を表す。またXとZは結合していてもよい。またR1 、R2 、R3 は前記の化4のR1 、R2 、R3 と同じ意味である。またMは前記の化4のMと同じ意味である。}
【0035】
化5〜化8で示されるボリン酸エステル基の具体例としてはX、Z、R1 、R2 、R3 がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、1−メチルプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基等の低級炭化水素基を示すものが挙げられる。代表例としてはメチルボリン酸基、メチルボリン酸メチルエステル基、エチルボリン酸メチルエステル基、メチルボリン酸エチルエステル基、ブチルボリン酸メチルエステル基、3−メチル−2ブチルボリン酸メチルエステル基が挙げられる。前記の官能基の中でも特にボロン酸エチレングリコールエステル基などのボロン酸エステル基がポリビニルアルコール系重合体(B)との相溶性の点から好ましい。なお前記の水の存在下でボロン酸基またはボリン酸基に転化しうるホウ素含有基とは、ベースポリマー(E)を、水または水と有機溶媒(トルエン、キシレン、アセトンなど)との混合液体、またホウ酸水溶液と前記有機溶媒との混合液中で、反応時間10分〜2時間、反応温度室温〜150℃の条件下に加水分解した場合に、ボロン酸基またはボリン酸基に転化しうる基を意味する。
【0036】
前記官能基の含有量は特に制限はないが、0.0001〜1meq/g(ミリ当量/g)が好ましく、特に、0.001〜0.1meq/gが好ましい。この程度の少量の官能基の存在により、樹脂組成物の相溶性、透明性、力学物性等が著しく改善されることは驚くべきことである。
【0037】
ベースポリマー(E)としてはポリビニルアルコール系重合体と本質的に相溶性のよくないオレフィン系重合体、ビニル系重合体およびジエン系重合体が代表例として挙げられる。オレフィン系重合体、ビニル系重合体およびジエン系重合体を構成する単量体としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、3−メチルペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン類で代表されるオレフィン系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル系単量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル酸エステル系単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系単量体;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアクリルアミド系単量体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系単量体;ブタジエン、イソプレン等のジエン系単量体等が挙げられる。
【0038】
ベースポリマー(E)はこれらの単量体の一種または二種あるいは三種以上からなる重合体として使用される。これらのベースポリマーのうち、特にエチレン系重合体{超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体の金属塩(Na,K,Zn系アイオノマー)、エチレン−プロピレン共重合体等}、プロピレン系重合体、芳香族ビニル系重合体(ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体)、ジエン系重合体{芳香族ビニル系単量体−ジエン系単量体−芳香族ビニル系単量体のブロック共重合体水添物、ポリイソプレン、ポリブタジエン、クロロプレン、イソプレン−アクリロニトリル共重合体(ニトリルゴム)、イソプレン−イソブテン共重合体(ブチルゴム)等}が好適なものとして挙げられる。ベースポリマー(E)のメルトインデックス(MI)(190℃、2160g荷重下で測定した値)は0.01〜1000g/10分が好ましく、0.1〜100g/10分がより好ましい。
【0039】
さらに本発明の繊維には効果を妨げない範囲で従来公知の添加剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、可塑剤、着色剤、離型剤、滑剤、香料、フィラー等を配合することができる。また他の高分子材料もブレンドできる。添加剤の具体的な一例として以下のものが挙げられる。
酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイドロキシン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4′−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4′−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)等。
紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキトキシベンゾフェノン等。
可塑性:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセリン等。帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。
滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート等。
着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。
充填剤:グラスファイバー、アスベスト、パラストナイト、ケイ酸カルシウム等。
【0040】
本発明の繊維は破断強度6g/d以上が好ましい。より好ましくは8g/d以上、さらに好ましくは10g/d以上である。繊維の破断強度が6g/d未満の場合には、補強繊維を添加したセメント硬化体において、セメントと繊維とが十分に接着している場合でも繊維そのものが破断してしまうので曲げ強度等において十分な補強効果が得られない場合がある。ただし、繊維の強度が高くても接着力が低いとセメント硬化体としたときに繊維とセメントの界面で繊維が滑って抜けるために添加した繊維による十分な補強効果が得られない。つまり、セメントとの十分な接着力を有したうえで、かつ6g/d以上の強度を有することが好ましい。好ましい接着性と強度を有する繊維を添加してセメント硬化体を作成し、曲げ強度を調べると、LOP(Limit of Proportionality)における強度が高くなり、セメント硬化体にクラックが入りにくくなると同時に、 MOR(Modulus of Rapture)における強度も高くなる。
【0041】
破断伸度は4〜30%が好ましい。より好ましくは6〜20%、さらに好ましくは8〜15%である。破断伸度が4%以下の場合には、補強繊維を添加したセメント硬化体において、耐衝撃強度が低い場合がある。また破断伸度が30%以上の場合には耐衝撃性は向上するものの曲げ強度等において十分な補強効果が得られない場合がある。
ただし、破断伸度が4〜30%の好ましい範囲にあっても、繊維がセメントとの接着性を有していない場合には補強効果は得られにくい。好ましい接着性と伸度を有する繊維を添加してセメント硬化体を作成し、曲げ強度を調べるとMOR(Modulus of Rapture)値は増大し,MORにおけるたわみが大きくなると同時に、衝撃強度が高くなる。
【0042】
本発明の繊維のデニールは特に限定されないが、十分な補強効果を得るためには繊維の強力に見合った接着力を得るための繊維長にする必要がある.接着力はセメントと接する繊維の表面積と単位面積あたりの接着力の積によって決まるものである。繊維のデニールによって比表面積(cm2/dr)が変わってくる。比表面積はデニールが細くなるほど大きくなり、またデニールが細いほど小さくなる。したがって繊維の太さに見合った繊維長にしさえすれば、繊維の太さには特に限定を必要としない。特に本発明の繊維はセメントとの強固な接着性を有するPVAを含有しているので,接着力は従来のポリオレフィン系の繊維に比べて,接着面積が小さくて良い。すなわち,繊維長が短くても補強効果が得られる。したがって、繊維の分散性に大きく影響する繊維長を短くすることが可能になり、繊維の補強効果とともに繊維の分散性も良好となるものである。
【0043】
本発明の繊維の製法は特に限定されないが溶融紡糸法によることが好ましく、例えば、熱可塑性樹脂(A)に、アルカリ金属塩(C)を含有するポリビニルアルコール系樹脂(B)をブレンドして溶融紡糸してもよいし、所定組成のマスターバッチやペレットを作製後、溶融紡糸に供してもよい。また、熱可塑性樹脂(A)と(C)を含有するポリビニルアルコール系樹脂(B)とを別々に溶融して、芯鞘構造、サイドバイサイド構造、多層積層張合構造、海島構造、ランダム複合構造等種々の繊維断面構造とすることができ、ポリビニルアルコール系樹脂(B)が少なくとも繊維表面に存在する形態の繊維であることが好ましい。
【0044】
次に本発明の繊維を含有する水硬性硬化体について説明する。硬化体は上記繊維をセメント等の水硬性材料スラリーに配合し、硬化することで得られる。補強用繊維の配合割合は、目的とする硬化体の性能、機能、用途に応じて任意に選択できるが、一般的にセメントを含む水硬化性組成物の固形分100重量部に対し、0.1〜30重量部の範囲が好適である。また補強繊維として他の繊維を併用してもよい。併用できる繊維としては例えばパルプなどの天然繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル繊維、ポリアリレート繊維、アラミド繊維、PPS繊維、PBO繊維などの合成繊維が挙げられる。
【0045】
ここでセメントとしては、ポルトランドセメントが代表例として挙げられるが、その他のセメントも使用することができる。またシリカ粉末などを配合してもよい。さらに骨材、細骨材などを併用することが可能であり、一例として砂、砕石、パーライトなどの中空骨材等が挙げられる。
【0046】
本発明の繊維は建材分野のスレート、ボード、パネル等の補強に広く使用できる。
【0047】
【実施例】
次に、本発明を実施例、及び比較例にてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお物性は以下で部、%は特に断りのない限り、重量部、重量%を指す。また特性値測定方法、セメント硬化体の製造方法は以下の方法による。
【0048】
[ポリビニルアルコール系樹脂の特性値測定方法]
JIS−K6726に従い測定した。
【0049】
[繊維の着色]
熱溶融紡糸後の繊維の着色程度を目視で評価した。評価は以下の基準で行った。
◎:繊維に着色が見られない
○:繊維がわずかに着色
△:繊維がかなり着色
×:繊維が激しく着色し紡糸不可。
【0050】
[繊維の強度、伸度]
JIS L1013に準拠して測定した。
【0051】
[セメント成形板の作成方法]
▲1▼配合
繊維:2wt%
パルプ(セロファイバー、パルテック株):3wt%
セメント(普通ポルトランドセメント):95wt%
▲2▼作成
必要量の繊維、パルプ、セメント、水を加えてTAPPI離解機にて分散後、綿布上に流し込んで抄造。得られた抄造シートを型枠に10枚積層し、プレス機にて75kg/cm2に圧力で加圧脱水し、タテ20cmxヨコ25cm、厚さ0.4cmの成形板にする。これを1次養生として50℃x24hr蒸気養生、2次養生として20℃x14日湿潤下で養生し、セメント成形板を得た。
【0052】
[セメント成形板の曲げ強度]
JIS A1408に準拠し、幅2.5cm、長さ8cm、厚さ0.4cmに切り出した試験片をスパン5cmで曲げ試験を行い、LOP(Limit of Proportionality)とMOR(Modulus of Rapture)における曲げ強度およびたわみで示した。また曲げ強度は次の式から嵩密度1.7に規格化した補正強度を示した。
補正曲げ強度=測定曲げ強度x(1.7/嵩比重)2
【0053】
[セメント成形板の衝撃強度]
JIS K7111に準拠し、幅1cm厚さ0.4cmに切り出した、ノッチなしの1号ED試験片を用いてシャルピー衝撃強度を測定した。
【0054】
[繊維の分散性]
割裂した硬化体断面を電子顕微鏡観察し、繊維の凝集状態から分散性を評価した。評価は以下の基準で行った。
○:繊維の凝集物が全くなく均一に分散している。
△:繊維の凝集物がわずかにある。
×:繊維の凝集物がかなりある。
【0055】
合成例1(相溶化剤)
末端にボロン酸エチレングリコールエステル基を有するポリプロピレンの合成冷却器、撹拌機および滴下ロート付きセパラブルフラスコにポリプロピレン{MI:20g/10分(230℃、荷重2160g)、密度0.91、末端二重結合量0.025meq/g}1000g、デカリン2500gを仕込み、室温で減圧することにより脱気を行った後、窒素置換を行った。これにホウ酸トリメチル78g、ボラン−トリエチルアミン錯体5.8gを添加し、200℃で4時間反応後、蒸留器具を取り付け、さらにメタノール100mlをゆっくり滴下した。メタノール滴下終了後、減圧蒸留により、メタノール、ホウ酸トリメチル、トリエチルアミン等の低沸点の不純物を留去した。さらにエチレングリコール31gを添加し、10分間撹拌後、アセトンに再沈し、乾燥することにより、ボロン酸エチレングリコールエステル基量0.022meq/g、MI18g/10分のポリプロピレン(ボロン酸変性ポリプロピレン(以下「B−PP」と略す)を得た。
【0056】
実施例1
ポリプロピレン(MFR=20、以下単に「PP」と略記することがある)100重量部に、重合度390、けん化度97.6モル%、エチレン変性度8.5モル%で融点が208℃の変性ポリビニルアルコールを25重量部、酢酸ナトリウムをPVA100重量部に対し0.10重量部、相溶化剤として合成例1で得た「B−PP」をPVA100重量部に対して25重量部配合し、2軸押出機を用い、設定温度230℃で溶融混練してペレットを得た。得られたペレットを240℃で熱溶融紡糸し、延伸後、単繊維デニールが2デニールの繊維を得た。この繊維を長さ1cmに切り出し、上記のセメント硬化体の製造方法に従い、硬化体を得た。得られた繊維および硬化体の評価結果を表2に示す。
【0057】
実施例2〜1、比較例1〜6
表1に示したPVAの重合度、けん化度、変性度、融点、配合量および酢酸ナトリウム配合量、相溶化剤配合量が異なるPVAを用いたこと以外は実施例1と同様に、繊維ならびに硬化体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0058】
実施例1
相溶化剤が「B−PP」であるかわりに、マレイン酸1.0重量%が側鎖に変性されたポリプロピレン(MFR=180)をPVA100重量部に対して25重量部配合した以外は実施例1と同様に、繊維ならびに硬化体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0059】
実施例1
ポリプロピレン(MFR=20、以下単に「PP」と略記することがある)100重量部に、重合度390、けん化度97.6モル%、エチレン変性度8.5モル%で融点が208℃の変性ポリビニルアルコールを40重量部、酢酸ナトリウムをPVA100重量部に対し0.30重量部、相溶化剤として合成例1で得た「B−PP」をPVA100重量部に対して25重量部配合し、2軸押出機を用い、設定温度230℃で溶融混練してペレットを得た。得られたペレットが鞘成分、PP単独が芯成分となるよう芯/鞘の重量比=1/1である芯鞘繊維を240℃で熱溶融紡糸して、延伸後、単繊維繊度2デニールの複合繊維を得た。この繊維を長さ1cmに切り出し、上記のセメント硬化体の製造方法に従い、硬化体を得た。得られた繊維および硬化体を評価した。結果を表2に示す。
【0060】
実施例117
実施例1で得られた複合繊維を使用して,繊維の切り出し長さを0.8cm(実施例1)、0.6cm(実施例17)としたこと以外は実施例1と同様にして硬化体を作り評価したその結果を表2に示す。
【0061】
比較例7
繊維がPP単独を240℃で熱溶融紡糸して得た単繊維繊度2デニールの繊維である以外実施例1と同様に、繊維ならびに硬化体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0062】
比較例8
比較例7で得られたPP繊維を長さ1.4cmに切り出した以外は,実施例1と同様に硬化体を作成し評価した結果を表2に示す。
【0063】
比較例9 繊維を入れないで(パルプ5wt%)、実施例1と同様に硬化体を作成し、評価した。結果を表2に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0004115620
【表2】
Figure 0004115620
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のポリオレフィン繊維に比べてセメントスラリー中に補強繊維をより均一に分散でき、かつ強度、耐衝撃性に優れたセメント硬化体を提供しうる補強用繊維を提供することができる。

Claims (6)

  1. ポリプロピレン系樹脂である熱可塑性樹脂(A)100重量部と、アルカリ金属塩(C)を含有するポリビニルアルコール系樹脂(B)1〜300重量部とが混合又は複合されてなる繊維であって、ポリビニルアルコール系樹脂(B)100重量部に対してアルカリ金属塩(C)が0.003〜1重量部配合されており、かつポリビニルアルコール系樹脂(B)が重合度200〜2000、けん化度60〜100モル%、融点が160〜240℃であるとともに炭素数4以下のα−オレフィン1〜20モル%を主鎖に含有する変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする水硬性材料補強用繊維。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(B)100重量部に対しボロン酸基、ボリン酸基および水の存在下でボロン酸基またはボリン酸基に転化しうるホウ素含有基からなる群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有する熱可塑性樹脂(D)1〜100重量部が配合されていることを特徴とする請求項1に記載の繊維。
  3. 破断強度6g/d以上、破断伸度4〜30%である請求項1または2に記載の繊維。
  4. 溶融紡糸により作製された請求項1〜のいずれか1項に記載の繊維。
  5. 水硬性材料がセメントである請求項1〜のいずれか1項に記載の繊維。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の繊維を含有する水硬性硬化体。
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