JP2002029133A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

Info

Publication number
JP2002029133A
JP2002029133A JP2000214605A JP2000214605A JP2002029133A JP 2002029133 A JP2002029133 A JP 2002029133A JP 2000214605 A JP2000214605 A JP 2000214605A JP 2000214605 A JP2000214605 A JP 2000214605A JP 2002029133 A JP2002029133 A JP 2002029133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
sheet
size
master
plate cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000214605A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Kobayashi
一喜 小林
Toshiyuki Sakakibara
敏之 榊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd, Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000214605A priority Critical patent/JP2002029133A/ja
Publication of JP2002029133A publication Critical patent/JP2002029133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さいサイズの用紙を印刷する場合は、実際
に印刷に使用される版胴の開口部の領域が版胴の外周長
の1/5程度のときもあり、開口部を含む残りの4/5
の領域はただ空回転している無駄な領域となってしまう
ことで、印刷効率が悪いという問題点等を解決する。 【解決手段】 制御装置100は、1版のマスタ60に
製版されるべき画像のサイズおよび複数の給紙部(本体
給紙部10、第1バンク19,第2バンク20)の用紙
サイズに応じて、複数の給紙部(本体給紙部10、第1
バンク19,第2バンク20)から第1用紙8および第
2用紙12を交互に1枚ずつ分離・給送するように給紙
モータ41、第1給紙モータ41−1、第2給紙モータ
モータ41−2を制御することにより、複数の給紙部
(本体給紙部10、第1バンク19,第2バンク20)
から第1用紙8および第2用紙12を交互に1枚ずつ分
離・給送して連続的に印刷を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷装置等を
含む印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂フィルムと、和紙繊維とか
合成繊維、あるいは和紙繊維および合成繊維を混抄した
もの等からなる多孔質支持体とを貼り合わせたラミネー
ト構造の孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)
を、サーマルヘッドの発熱素子に接触させて加熱穿孔・
製版し、この製版されたマスタ(以下、「製版済みのマ
スタ」というときがある)を、樹脂あるいは金属網体製
のメッシュスクリーンを複層巻着した構成の回転自在な
版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給部材よ
りインキを供給し、プレスローラ等の押圧手段で版胴上
の製版済みのマスタに用紙を連続的に押し付けて、版胴
の開孔部分、マスタの穿孔部分よりインキを滲み出させ
印刷を行う感熱デジタル式の孔版印刷装置が知られてい
る。
【0003】従来の孔版印刷装置に使用されている前記
したような多孔性円筒状の版胴は、インキが滲み出すイ
ンキ通過性の微小な開孔を備えた開口部と、マスタの先
端部を挟持するクランパおよびステージが設けられてい
る非開口部とに分けられる。版胴の開口部の大きさは、
印刷される最大サイズの用紙に合わせて設定され、例え
ばA3サイズの用紙が最大サイズの用紙であるとする
と、約420mm前後の開口長さ(版胴の外周長でもあ
る)の版胴が用いられる。そして、この版胴に使用され
るマスタは、その開口部の後端部を覆うようにやや長い
マスタが巻装される。プレスローラは、この版胴の開口
部分に対応する範囲で当接回転して用紙を押圧するよう
になっている。
【0004】孔版印刷装置に使用される用紙は、常に最
大サイズの用紙を用いて印刷されるわけではなく、印刷
可能な最大サイズの用紙よりも小さい用紙が一般に多く
用いられる。前述したように、版胴の開口部の長さは最
大サイズの用紙に合わせて設定され、その外周面に巻装
されるマスタも開口部の長さよりも長いマスタが常に用
いられる。そのために、小さいサイズの用紙を用いて印
刷を行う場合には、実際の印刷に使用しない余白部分が
多くなってしまい、マスタの多孔質支持体部分に付着し
て廃棄されるインキなどと共に、マスタが無駄に消費さ
れてしまう不具合があった。例えぱ、A3サイズの用紙
に対応して設定されている版胴で、A4サイズの用紙を
印刷する場合などには、マスタの約1/2程度が無駄に
消費されてしまうことになる。そこで、印刷される用紙
サイズに合わせて複数の版胴を用意して、用紙サイズに
合わせてマスタをカットしたりして無駄に使用されるサ
プライ(マスタやインキ)の消費量を低減することが行
われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た印刷方式では、版胴サイズの異なる複数の版胴を用意
して使用することが必要になるため面倒であると共に、
多種多様な用紙に対応させるには版胴の種類が多くな
り、また装置の構成が複雑かつ高価になってしまう問題
点があった。
【0006】また、孔版印刷装置では、用紙サイズに関
わらず版胴1回転毎に1枚の用紙に印刷が行われるよう
になっている。そのため、小さいサイズの用紙を印刷す
る場合は、実際に印刷に使用される版胴の開口部の領域
が版胴の外周長の1/5程度のときもあり、開口部を含
む残りの4/5の領域はただ空回転している無駄な領域
となってしまうことで、印刷効率が悪いという問題点が
あった。
【0007】また、近年ではより高速に印刷できるよう
にとの要求が高まっているが、孔版印刷装置では、給紙
台に積載されている最上位面の用紙が1枚に分離・給送
され、その給送された用紙の後端が分離・給送部を通り
過ぎた後に、次の用紙の分離・給送が開始されて給紙が
行われる。例えぱ、版胴の外周長が500mmで、A3
サイズでその用紙の長さ(縦サイズ)が420mmの用
紙を連続的に給送する場合は、前(先)に給送された用
紙の後端が次(後)に給送される用紙の先端から100
mmの間隔が開いた状態で連続的に給送される。つま
り、前の用紙の後端が次に給送されるべき用紙の先端か
ら100mm離れるまでに、次の給紙準備を完了させる
必要があるので、高速になればなるほど用紙の分離動作
等を高速で行うことになり、分離・給送動作が不安定に
なってしまうことがあった。そのため、120〜130
枚/分(min)程度の印刷速度が限界になっていた。
次に給送される用紙の給紙準備時間を長くするには、版
胴径を大きくすることが必要になり、版胴が重くなって
操作性が悪化したり、装置自体も大きくなったりしてし
まう問題点もあった。
【0008】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであって、マスタに製版されるべき画像
のサイズおよび複数の給紙部の用紙サイズに応じて、複
数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送するよ
うに複数の給紙部の給紙駆動手段を制御する制御手段等
を有して、複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離
・給送して連続的に印刷を行うように構成することによ
り、従来のように短い時間内で次の用紙の分離・給送動
作を行うことでその動作を不安定にしてしまうことな
く、従来より遙かに長い時間を掛けて分離・給送動作を
確実に行えるようになって、給紙ミスやジャム等の給紙
部のトラブルが発生することのない印刷装置を提供する
ことを第1の目的とする。
【0009】また、本発明は、複数の給紙部のうちの少
なくとも2つの給紙部の用紙が同一サイズの場合、設定
された回転速度よりも速い回転速度で版胴を回転駆動す
るように版胴駆動手段を制御する版胴駆動制御手段等を
有して構成することにより、印刷速度を上げて印刷効率
を大幅にアップできて、このように印刷速度を上げて印
刷効率をアップしても、用紙の分離時間を極めて長く取
ることができることで給紙部のトラブルが発生すること
のない印刷装置を提供することを第2の目的とする。
【0010】また、本発明は、マスタに製版されるべき
画像のサイズおよび複数の給紙部の用紙サイズに応じ
て、かつ、同一画像製版設定手段から出力される信号に
基づいて、版胴上の製版されたマスタにおける複数の同
一画像に対応させて、複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送するように各給紙駆動手段を制御する
制御手段等を有して、複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行うように構成す
ることにより、版胴1回転中に複数枚ずつ印刷できて印
刷効率を大幅にアップできる印刷装置を提供することを
第3の目的とする。換言すれば、小サイズの用紙を用い
た場合に、効率のよい印刷ができ、高速印刷も容易に行
えるようにすることにある。
【0011】また、本発明は、マスタに製版されるべき
画像のサイズおよび複数の給紙部の用紙サイズに応じ
て、かつ、異種画像製版設定手段から出力される信号に
基づいて、版胴上の製版されたマスタにおける複数の異
種画像に対応させて、複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送するように各給紙駆動手段を制御する
制御手段等を有して、複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行うように構成す
ることにより、版胴1回転中に複数枚ずつ印刷できて印
刷効率を大幅にアップできる印刷装置を提供することを
第4の目的とする。換言すれば、小サイズの用紙を用い
た場合に、効率のよい印刷ができ、高速印刷も容易に行
えるようにすることにある。
【0012】また、本発明は、版胴上の製版されたマス
タの版胴の回転方向における複数の同一画像の位置また
は複数の異種画像の位置とこれに対応して給送される各
用紙との相対位置を、複数の同一画像毎に変えるための
天地移動手段を有して構成することにより、複数の同一
画像位置または複数の異種画像位置毎に対応して給送さ
れる用紙の天地移動を単独にできるようにして、複数の
同一画像の位置合わせまたは複数の異種画像の位置合わ
せを容易に行うことができる印刷装置を提供することを
第5の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決して前記目的を達成するために、請求項毎の発明
においては以下の構成を採っていることを特徴とするも
のである。請求項1記載の発明では、製版されたマスタ
を外周面に巻装する版胴と、この版胴上のマスタに用紙
を1枚ずつ分離・給送する給紙手段を備えた複数の給紙
部とを具備し、該複数の給紙部から給送された用紙を前
記版胴上のマスタに押し付けて印刷を行う印刷装置にお
いて、前記複数の給紙部に配設され前記各給紙手段を駆
動する給紙駆動手段と、マスタに製版されるべき画像の
サイズおよび前記複数の給紙部の用紙サイズに応じて、
前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送
するように前記各給紙駆動手段を制御する制御手段とを
有し、前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離
・給送して連続的に印刷を行うようにしたことを特徴と
する。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、前記版胴を回転駆動する版胴駆動手段
と、前記版胴の回転速度を設定するための印刷速度設定
手段と、前記複数の給紙部のうちの少なくとも2つの給
紙部の用紙が同一サイズの場合、前記印刷速度設定手段
により設定された前記回転速度よりも速い回転速度で前
記版胴を回転駆動するように前記版胴駆動手段を制御す
る版胴駆動制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明では、マスタを製版す
る製版手段と、製版されたマスタを外周面に巻装する版
胴と、この版胴上のマスタに用紙を1枚ずつ分離・給送
する給紙手段を備えた複数の給紙部とを具備し、該複数
の給紙部から給送された用紙を前記版胴上のマスタに押
し付けて印刷を行う印刷装置において、前記複数の給紙
部に配設され前記各給紙手段を駆動する給紙駆動手段
と、1版のマスタに複数の同一画像を製版するように前
記製版手段を駆動設定するための同一画像製版設定手段
と、マスタに製版されるべき画像のサイズおよび前記複
数の給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、前記同一画像
製版設定手段から出力される信号に基づいて、前記版胴
上の製版されたマスタにおける前記複数の同一画像に対
応させて、前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ
分離・給送するように前記各給紙駆動手段を制御する制
御手段とを有し、前記複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行うようにしたこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明では、マスタを製版す
る製版手段と、製版されたマスタを外周面に巻装する版
胴と、この版胴上のマスタに用紙を1枚ずつ分離・給送
する給紙手段を備えた複数の給紙部とを具備し、該複数
の給紙部から給送された用紙を前記版胴上のマスタに押
し付けて印刷を行う印刷装置において、前記複数の給紙
部に配設され前記各給紙手段を駆動する給紙駆動手段
と、1版のマスタに複数の異種画像を製版するように前
記製版手段を駆動設定するための異種画像製版設定手段
と、マスタに製版されるべき画像のサイズおよび前記複
数の給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、前記異種画像
製版設定手段から出力される信号に基づいて、前記版胴
上の製版されたマスタにおける前記複数の異種画像に対
応させて、前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ
分離・給送するように前記各給紙駆動手段を制御する制
御手段とを有し、前記複数の給紙部から用紙を交互に1
枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行うようにしたこ
とを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の印刷装置において、前記版胴上の製版されたマス
タの該版胴の回転方向における前記複数の同一画像同士
の間または前記複数の異種画像同士の間には、所定間隔
が設けられており、前記版胴上の製版されたマスタにお
ける前記複数の同一画像の位置または前記複数の異種画
像の位置毎にタイミングを合わせて用紙を送り出す複数
のレジスト手段と、該各レジスト手段を駆動するレジス
ト駆動手段とを有し、前記各レジスト駆動手段は、前に
給送された用紙の後端と次に給送される用紙の先端との
間隔を略前記所定間隔となるように前記複数のレジスト
手段を駆動することを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の印
刷装置において、前記版胴上の製版されたマスタの該版
胴の回転方向における前記複数の同一画像の位置または
前記複数の異種画像の位置とこれに対応して給送される
各用紙との相対位置を、前記複数の同一画像または前記
複数の異種画像毎に変えるための天地移動手段を有する
ことを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項6記載の印
刷装置において、前記天地移動手段は、前記版胴上の製
版されたマスタにおける前記複数の同一画像の位置また
は前記複数の異種画像の位置毎にタイミングを合わせて
用紙を送り出す複数のレジスト手段と、該各レジスト手
段を駆動するレジスト駆動手段と、該各レジスト駆動手
段の起動タイミングを変えるタイミング制御手段とを具
備することを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項5または7
記載の印刷装置において、前記各レジスト駆動手段は、
ステッピングモータであることを特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項1ないし8
の何れか一つに記載の印刷装置において、前記マスタに
製版されるべき画像のサイズを検知する画像サイズ検知
手段と、前記複数の給紙部に配設され前記用紙サイズを
検知する用紙サイズ検知手段とを有することを特徴とす
る。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
8の何れか一つに記載の印刷装置において、前記マスタ
に製版されるべき画像のサイズを検知する画像サイズ検
知手段と、前記複数の給紙部に対応して前記用紙サイズ
を設定するための用紙サイズ設定手段とを有することを
特徴とする。
【0023】ここで、請求項9および10における、マ
スタに製版されるべき画像のサイズを検知する画像サイ
ズ検知手段の具体例としては、原稿サイズの変倍を伴わ
ない場合にあっては、後述する実施形態1等に示す原稿
サイズ検知センサを組み合わせた原稿サイズ検知センサ
群等の原稿サイズ検知手段を挙げることができる。原稿
サイズの変倍を伴う場合では、原稿サイズ検知手段と操
作パネル等に配設されている変倍キー等の変倍設定手段
との組み合わせ例が想定される。例えば、前記制御手段
が、前記原稿サイズ検知手段および前記変倍設定手段か
ら出力される信号に基づいて、マスタに製版されるべき
画像のサイズを認識する例である。また、前記例に限ら
ず、原稿サイズ検知手段を有しない構成例であってもよ
い。すなわち、後述する実施形態1等に示すスキャナ装
置の作動により読み取られた原稿の画像情報が、A/D
変換部、製版制御部を経由して画像データ信号に加工処
理されるが、そのときの画像データ信号を製版制御部を
介して画像メモリに一度記憶する。そして、前記制御手
段が、前記画像メモリに記憶格納されている製版すべき
画像データ信号を順次呼び出しながら、マスタに形成さ
れるべき製版画像に対応した画像領域を検知・認識する
例である。ここに、画像領域とは、画像データ信号に対
応して、マスタに形成されるべき製版画像の最外縁部の
大きさ、すなわち、1版のマスタに製版されるべき画像
のサイズに相当することを意味する。また、画像領域と
は、エリア指定されて取り込みされた場合も含む(例え
ば、A3サイズの原稿でも、エリア指定範囲がA4サイ
ズ範囲ならばA4サイズと認識する例が挙げられる)。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
8の何れか一つに記載の印刷装置において、前記マスタ
に製版されるべき画像のサイズを設定する画像サイズ設
定手段と、前記複数の給紙部に配設され前記用紙サイズ
を検知する用紙サイズ検知手段とを有することを特徴と
する。
【0025】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
8の何れか一つに記載の印刷装置において、前記マスタ
に製版されるべき画像のサイズを設定する画像サイズ設
定手段と、前記複数の給紙部に対応して前記用紙サイズ
を設定するための用紙サイズ設定手段とを有することを
特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説
明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等
を有する構成要素(部材や構成部品等)については、同
一符号を付すことによりその説明をできるだけ省略す
る。図において一対で構成されていて特別に区別して説
明する必要がない構成要素は、説明の簡明化を図る上か
ら、その片方を適宜記載することでその説明に代えるも
のとする。この一例としては、後述する図1に示す本体
給紙部10の第1レジストローラ対52や第2レジスト
ローラ対55等を挙げることができる。また、図および
説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素で
あっても、その図において特別に説明する必要がない構
成要素は適宜断わりなく省略することがある。 (実施形態1)以下、図1ないし図7を参照して、本発
明の第1の実施形態(以下、「実施形態1」という)に
ついて説明する。図1は、本発明を適用した印刷装置の
一例としての感熱デジタル式の孔版印刷装置の全体構成
を示す。まず、この全体構成について説明する。この孔
版印刷装置は、図1に示すように、本体フレーム1の上
部に配置された原稿受台2上から移送される原稿3の画
像を読み取る原稿読取部4と、この原稿読取部4の下方
の本体フレーム1の一側部に配置されロール状に巻かれ
た図2に示すマスタ60を製版する製版部5と、本体フ
レーム1の中央部に配置され製版されたマスタを外周面
に巻装する版胴6を備えたドラム部7と、製版部5の下
方に配置され、給紙台としての給紙トレイ9上に積載さ
れた第1用紙8をドラム部7に送出する本体給紙部10
と、本体フレーム1の下方に配置され、後述するトレイ
上に積載された図2に破線で示す第2用紙12をドラム
部7に送出するバンク給紙部13と、版胴6を介して本
体給紙部10に対向する本体フレーム1の下方に配置さ
れ、ドラム部7にて印刷された第1用紙8または第2用
紙12を排紙台としての排紙トレイ14に排出する排紙
部15と、この排紙部15と原稿読取部4との間に配置
され、版胴6の外周面から剥ぎ取られた使用済みのマス
タを図示しない排版箱に排出する排版部16とを具備す
る。
【0027】原稿読取部4は、図1に示すように、原稿
受台2上に載置された複数枚の原稿3を分離・搬送する
ADF(自動原稿送り装置)17と、原稿3の画像情報
を読み取り光電変換するためのCCD(電荷結合素子)
等からなる画像センサ等を備えたスキャナ装置18とを
具備している。スキャナ装置18では、ADF17で原
稿3を順次自動的に搬送しながら原稿を読み取ったり、
ADF17を通さずに、図示しないコンタクトガラス面
に載置された原稿3の画像を読み取ったりすることがで
きるようになっている。前記画像センサは原稿3からの
反射光に対応して光電変換をし、これにより得られた画
像信号を本体フレーム1の図示しないアナログ/デジタ
ル(以下、「A/D」と略記する)変換部に入力する。
原稿読取部4のADF17およびスキャナ装置18等の
細部構成は、静電複写装置装置等に使用されているもの
と同様であるため、これ以上の詳細な説明を省略する。
【0028】ADF17およびスキャナ装置18には、
原稿3の有無を検知する図示しない原稿有無検知センサ
と、原稿3のサイズを検知する図7に示す原稿サイズ検
知センサ群32がそれぞれ配設されている。原稿サイズ
検知センサ群32は、光反射型の光学センサ等から構成
されている。原稿サイズ検知センサ群32は、原稿サイ
ズの変倍を行わない場合にあっては、製版されたマスタ
のサイズを検知するマスタ製版サイズ検知手段としての
役割をする。また、原稿サイズの変倍を行う場合では、
原稿サイズ検知センサ群32と図6に示す操作パネル9
0に配設されている変倍キー95A等との組み合わせ例
が想定される。例えば、図7に示す制御装置100が、
原稿サイズ検知センサ群32および変倍キー95Aから
出力される信号に基づいて、画像データ信号に応じて1
版のマスタ60に製版されるべき画像のサイズを認識す
る例である。
【0029】製版部5は、図2に詳しく示すように、ロ
ール芯管60bにロール状に巻かれて形成されたマスタ
ロール60aからマスタ60を繰り出し可能に支持する
支持部材60Aと、前記A/D変換部及び図示しない製
版制御部で処理されて送出されるデジタルの画像データ
信号に基づきマスタ60を加熱穿孔・製版する製版手段
としてのサーマルヘッド62と、マスタ60をサーマル
ヘッド62に相対的に押し付けながら回転するプラテン
ローラ61と、プラテンローラ61により搬送される穿
孔・製版されたマスタ60(以下、「製版済みのマスタ
60」というときがある)をマスタ搬送方向(副走査方
向でもある)下流側に送出する搬送ローラ対63と、マ
スタ60を所定の長さに切断するカッタ64と、プラテ
ンローラ61および搬送ローラ対63により搬送されて
きた製版済みのマスタ60を版胴6のクランパ26に送
出する反転ローラ対65とを具備する。
【0030】マスタロール60aのロール芯管60b
は、支持部材60Aで回転可能に支持されている。プラ
テンローラ61は、図示しない製版部側板に回転自在に
支持されており、図示しないベルト等の回転伝達部材に
よりステッピングモータ(図示せず)に連結されてい
る。サーマルヘッド62は、多数の発熱素子を有し、図
示しないバネ部材によりプラテンローラ61に接触する
向きに付勢されている。
【0031】搬送ローラ対63は、プラテンローラ61
よりもマスタ搬送方向下流側に配設されており、互いに
押庄した状態で前記製版部側板に回転自在に支持されて
いる。搬送ローラ対63は、プラテンローラ61の周速
度より僅かに速い周速度で回転するように設定されてお
り、製版済みのマスタ60との間で滑りながら適度な張
力を製版済みのマスタに付与するようになっている。カ
ッタ64は、搬送ローラ対63よりもマスタ搬送方向下
流側に配設されており、上下刃(ギロチンタイプ)また
は回転刃移動タイプ等の周知のものからなる。反転ロー
ラ対65は、カッタ64よりもマスタ搬送下流側に配設
されており、互いに押庄した状態で前記製版部側板に回
転自在に支持されている。反転ローラ対65も搬送ロー
ラ対63と同様に、製版済みのマスタ60との間で滑り
ながら適度な張力を製版済みのマスタ60に付与するよ
うになっている。反転ローラ対65の下流側近傍には、
製版済みのマスタ60の先端を版胴6の拡開したクラン
パ26(マスタ係止手段)に案内する湾曲したガイド板
66が設けられている。
【0032】プラテンローラ61、搬送ローラ対63お
よび反転ローラ対65は、図示しないベルトやギヤ等の
回転伝達部材等を介して前記ステッピングモータに連結
されている。したがって、前記ステッピングモータの回
転駆動により、プラテンローラ61は時計回り方向に回
転されることよって、マスタ60がマスタロール60a
より繰り出されつつ、同時的に回転される搬送ローラ対
63および反転ローラ対65でマスタ搬送方向下流側に
搬送されるようになっている。
【0033】ドラム部7は、サーマルヘッド62により
穿孔・製版された製版済みのマスタ60をその外周面に
巻装する版胴6と、版胴6の外周面の一部にその軸線方
向に延在して製版済みのマスタ60の先端部を挟持する
開閉可能なクランパ26と、版胴6の内周面にインキを
供給するインキローラ21と、インキローラ21の外周
面と僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ
21との間に断面楔形状のインキ溜まり23を形成する
ドクターローラ22と、インキ溜まり23へインキを供
給するインキパイプ24とを具備する。
【0034】版胴6は、多孔性支持円筒体とその外周を
覆う図示しない樹脂あるいは金属網体製のメッシュスク
リーンとが複数層巻着されて構成されている。版胴6の
外周部は、インキが滲み出すインキ通過性の微小な開孔
を形成された開口部6aと呼ばれる領域と、マスタ60
の先端部を挟持するクランパ26およびステージ25が
設けられているインキ不通過性の非開口部6bと呼ばれ
る領域とに分けられる。版胴6の両端縁部は、図示しな
いフランジの外周面に固着されている。版胴6は、前記
両フランジを介して、支軸を兼ねるインキパイプ24の
周りに回転自在に支持されている。版胴6の大きさとし
ては、実施例的に言えば、従来の技術例で説明したと同
様の、少なくともA3サイズのマスタ60を巻装可能な
その外周長が500mmであるものとして説明する。
【0035】版胴6は、回転駆動力を伝達するための図
示しないギヤ等の回転伝達部材を介して版胴駆動手段と
してのメインモータ27に連結されている。版胴6は、
複数の印刷速度に対応してその回転速度を変えることが
可能なようにメインモータ27を含む版胴6の駆動系を
介して時計回り方向に回転される。このメインモータ2
7は、例えばDCモータからなる。メインモータ27の
出力軸27aには、エンコーダ28が取り付けられてい
る。エンコーダ28は、インクリメンタル型のフォトロ
ータリエンコーダからなる。エンコーダ28近傍の本体
フレーム1側には、エンコーダ28を所定の間隔をもっ
て挾み付ける発光部および受光部を具備した透過型の光
学センサからなるエンコーダセンサ29が配設されてい
る。メインモータ27の回転駆動によるエンコーダ28
の回転動作に協働して発生された所定のパルスをエンコ
ーダセンサ29で検出することにより、版胴6の回転速
度が検出されるようになっていて、エンコーダセンサ2
9は版胴6の回転速度である印刷速度を検出する印刷速
度検出手段としての機能を有する。これにより、メイン
モータ27を介して版胴6の回転速度の制御がなされる
ようになっている。
【0036】インキローラ21は、版胴6の内部に延在
されたインキパイプ24に固設された図示しない側板に
より、インキローラ軸部を回転自在に支持されていて、
図示しないギヤ、ベルト等の駆動伝達手段により版胴6
と同期して同方向に回転駆動される。インキ溜まり23
のインキは、ドクターローラ22により計量されつつイ
ンキローラ21の外表面に薄膜状に供給される。インキ
は、図示しないインキ供給装置により版胴6の外部に設
けられたインキパック等から吸引され、インキパイプ2
4に設けられた複数の供給口24aよりインキ溜まり2
3に供給されて混練される。版胴6の非開口部6b表面
には、版胴6の一つの母線に沿って、磁性体で形成され
たステージ25が設けられている。クランパ26は、ス
テージ25と平行に所定の角度範囲で回動可能に支持さ
れており、本体フレーム1側に配設された図示しない開
閉装置により所定位置で開閉される。版胴6は、自身の
軸線方向にインキパック等一緒にドラムユニットを構成
していて、このドラムユニットを介して着脱可能になっ
ている。
【0037】インキローラ21に対向する版胴6の外周
面の下側近傍には、上下に揺動し第1用紙8または第2
用紙12を版胴6へ押し付ける押圧手段としてのプレス
ローラ30が配置されている。プレスローラ30は、本
体フレーム1に設けられた図示しない筐体側板に回転自
在に支持されたアーム軸31aと、アーム軸31aに固
定されて図2の手前側および奥側に配置されたアーム対
31とを有する。アーム軸31aの端部には、回転自在
な図示しないカムフォロアが設けられている。前記カム
フォロアは、図示しない付勢手段によりプレスローラ3
0を版胴6に接触させる向きに付勢されている。プレス
ローラ30は、図示しない係止手段により通紙時以外は
版胴6より離間した位置で保持されている。
【0038】本体給紙部10は、図1および図3に詳し
く示すように、第1用紙8を積載して昇降自在な給紙ト
レイ9と、第1用紙8を送り出す呼出しローラ34と、
第1用紙8を1枚ずつ分離するための分離パッド36
と、この分離パッド36との協働作用により第1用紙8
を1枚ずつに分離して給送する分離ローラ35と、分離
ローラ35および呼出しローラ34を駆動する給紙駆動
手段としての給紙モータ41と、版胴6とプレスローラ
30との間に所定のタイミングで第1用紙8を送り出す
レジスト手段としての第1レジストローラ対52と、第
1レジストローラ対52を回転駆動するレジスト駆動手
段としての第1レジストモータ53とを具備する。呼出
しローラ34、分離ローラ35および分離パッド36
は、版胴6上のマスタに第1用紙8を1枚ずつ分離・給
送する給紙手段33を構成する。
【0039】本体給紙部10には、前述した基本的な給
紙部構成の他に、図3に示すように、給紙トレイ9上に
積載された第1用紙8の先端を突き当て揃える給紙前面
板42と、給紙手段33から給送された第1用紙8を第
1レジストローラ対52ないしドラム部7に案内するガ
イド部材42a,42b等とが配設されている。ガイド
部材42a,42bは、横給紙路RXを形成している。
ガイド部材42bは、第1レジストローラ対52のニッ
プ部直前の部位に給送された第1用紙8の先端を突き当
てて第1用紙8の先端部に湾曲したたわみを形成する際
の案内をする役目も有している。
【0040】給紙トレイ9は、上下移動モータを備えた
昇降駆動装置(共に図示せず)により、積載された第1
用紙8の最上位面が呼出しローラ34に所定の押圧力
(第1用紙8が搬送可能な押圧力)をもって接触するよ
うに昇降される。給紙トレイ9は、少なくともA3サイ
ズまでの大きさの第1用紙8を積載可能とする構造を有
する。給紙トレイ9には、図4に示すように、用紙サイ
ズに応じて第1用紙8の両側端を位置決め揃えるための
一対のサイドフェンス43a,43bが用紙幅方向Yに
移動自在に配設されている。
【0041】図4に、用紙サイズ検知機構を示す。この
用紙サイズ検知機構は、サイドフェンス対43a,43
bの用紙幅方向Yの移動に連動して第1用紙8の用紙サ
イズを決定するものである。この用紙サイズ検知機構
は、サイドフェンス対43a,43bと、給紙トレイ9
の下部に配設されている不動部材に回動自在に取り付け
支持されたピニオン46と、サイドフェンス43aの下
部端縁部に形成されピニオン46と噛合するラック部4
5と、サイドフェンス43bの下部端縁部に形成されラ
ック部45に対向してピニオン46と噛合するラック部
44と、サイドフェンス43bのラック部44に対向す
る下部端縁部において下方に突出して折り曲げられ適宜
の間隔を持って切り欠かれた複数の切欠きを備えた遮閉
部44aと、給紙トレイ9の前記不動部材に適宜の間隔
を持って固設され遮閉部44aとそれぞれ選択的に係合
する2つの横サイズ検知センサ48a,48bと、給紙
トレイ9の前記不動部材における横給紙方向Xに適宜の
間隔をあけて固設された縦サイズ検知センサ49とから
主に構成されている。給紙トレイ9の下方には、第1用
紙8の有無を検知するための用紙有無検知センサ49A
が配置されている。用紙有無検知センサ49Aは、光反
射型の光学センサである。
【0042】各横サイズ検知センサ48a,48bは、
発光部および受光部を具備した光透過型の光学センサで
あり、遮閉部44aとそれぞれ選択的に係合することに
より第1用紙8における用紙幅方向Yのサイズを検知す
る。縦サイズ検知センサ49は、光反射型の光学センサ
であり、第1用紙8における横給紙方向Xのサイズを検
出する。各横サイズ検知センサ48a,48bおよび縦
サイズ検知センサ49は、本体給紙部10での用紙サイ
ズ検知センサ群50を構成していて、第1用紙8の用紙
サイズ(大きさ)を検知する用紙サイズ検知手段の機能
を有する。この用紙サイズ検知センサ群50で検知され
たサイズ信号データを組み合わせて図7に示す制御装置
300のCPU301が判断することにより、第1用紙
8の用紙サイズ(大きさ)を決定するものである。
【0043】なお、このような用紙サイズ検知方式の詳
細としては、本願出願人が以前に提案した、例えば特開
平9−30714号公報等に開示されている技術を挙げ
ることができる。用紙サイズ検知方式としては、前述し
たような方式に限定されず、他の方式であってもよいこ
とはいうまでもない。また、図4における給紙トレイ9
の用紙サイズ検知機構では、説明の簡明化を図るため各
検知センサの数を限って図示したが、給紙トレイ9から
は多くの用紙種類を給紙できるため、例えばハガキや封
筒あるいはリーガルサイズの第1用紙8の用紙サイズを
自動的に検知できるように、前記各検知センサを増加し
付設してもよい。
【0044】また、図5に示すバンク給紙部13のバン
クトレイ上70およびバンクトレイ下72にも、給紙ト
レイ9における用紙サイズ検知機構と同様のものがそれ
ぞれ配設されており、重複説明を避ける上からここで説
明する。すなわち、バンクトレイ上70における用紙サ
イズ検知機構の第1バンク用紙サイズ検知センサ群を符
号50−1とし、バンクトレイ下72における用紙サイ
ズ検知機構の第2バンク用紙サイズ検知センサ群を符号
50−2として、図4および図7に併記して区別するに
留めることとする。
【0045】図3を参照して、給紙手段33の分離ロー
ラ35および呼出しローラ34を駆動する給紙駆動機構
を補足説明する。図3に示すように、呼出しローラ34
の軸34aおよび分離ローラ35の軸35aは、共に図
示しない転がり軸受を介して、下側に開口を有するコ字
状をなす給紙アーム38に回転自在に取り付けられてい
る。呼出しローラ34は、分離ローラ35の軸35aを
中心として自重および給紙アーム38の重さにより所定
角度揺動自在になっている。
【0046】分離ローラ35とその軸35aとの間、お
よび呼出しローラ34とその軸34aとの間には、ワン
ウェイクラッチ37がそれぞれ介装されている。分離ロ
ーラ35の軸35aには歯付きの2連のプーリ35A
が、呼出しローラ34の軸34aには歯付きのプーリ3
4Aがそれぞれ取り付けられている。プーリ35Aおよ
びプーリ34Aには、歯付きの無端ベルト39が掛け渡
されていて、呼出しローラ34と分離ローラ35とは無
端ベルト39を介して駆動力伝達関係にある。各ワンウ
ェイクラッチ37のクラッチロック方向(回転駆動力の
接続方向)は、呼出しローラ34と分離ローラ35とが
第1用紙8を1枚ずつ分離して給送するために回転され
る図中矢印で示されている時計回り方向に設定されてい
る。これにより、呼出しローラ34と分離ローラ35と
は、時計回り方向のみに回転可能となっている。給紙モ
ータ41は、ステッピングモータからなる。給紙モータ
41の出力軸には、歯付きの駆動プーリ41Aが固設さ
れている。2連のプーリ35Aと駆動プーリ41Aとの
間には、無端ベルト40が掛け渡されていて、駆動力伝
達関係にある。
【0047】第1レジストモータ53は、ステッピング
モータからなる。第1レジストモータ53は、図3に示
すように、第1レジストモータ53の出力軸に設けられ
た駆動プーリ53Aと下側の第1レジストローラ52の
軸52aに設けられた従動プーリ52Aとの間に掛け渡
された歯付きの無端ベルト54を介して、下側の第1レ
ジストローラ52に連結されている。駆動プーリ53A
および従動プーリ52Aは、無端ベルト54とスリップ
することなく係合する歯付きのプーリである。
【0048】第1レジストモータ53は、給紙手段33
で分離・給送された第1用紙8を所定のタイミングを取
って版胴6とプレスローラ30との間に版胴6の周速度
(回転速度)と略同じ速度で搬送するように第1レジス
トローラ対52を回転駆動する。第1レジストローラ対
52は、用紙の先端がプレスローラ30により版胴6上
の製版済みのマスタ60に押圧されつつ搬送された後に
離間して、その用紙の後端が通り過ぎた頃に圧接するよ
うなタイミングに設定されている。用紙は第1レジスト
ローラ対52が圧接している時にたわみを形成して挿入
待機するようになっている。
【0049】給紙手段33と第1レジストローラ対52
との間の横給紙路RXには、縦給紙路RZが接続されて
いる。縦給紙路RZは、バンク給紙部13から給送され
る第2用紙12を第2レジストローラ対55ないしドラ
ム部7に案内するガイド部材58a,58b,58cに
より形成されている。各ガイド部材58b,58cは、
第2レジストローラ対55のニップ部直前の部位に給送
された第2用紙12の先端を突き当てて第2用紙12の
先端部に湾曲したたわみを形成する際の案内をする役目
を有している。
【0050】横給紙路RXにつながる縦給紙路RZの上
部近傍には、第2レジストローラ対55が配設されてい
る。第2レジストローラ対55は、版胴6とプレスロー
ラ30との間に所定のタイミングで第2用紙12を送り
出すレジスト手段としての機能を有する。第2レジスト
ローラ対55は、レジスト駆動手段としての第2レジス
トモータ57により回転駆動される。
【0051】第2レジストモータ57は、ステッピング
モータからなる。第2レジストモータ57は、第2レジ
ストモータ57の出力軸に設けられた駆動プーリ57A
と図3における左下側の第2レジストローラ55の軸に
設けられた従動プーリ55Aとの間に掛け渡された歯付
きの無端ベルト56を介して、左下側の第2レジストロ
ーラ55に連結されている。駆動プーリ57Aおよび従
動プーリ55Aは、無端ベルト56とスリップすること
なく係合する歯付きのプーリである。
【0052】なお、第1レジストローラ対52および第
2レジストローラ対55は、各互いのローラが圧接し合
う圧接位置と離間する離間位置との間に接離自在になっ
ている。このレジストローラ接離機構は、例えば本願出
願人が提案した特開2000−108481号公報の図
10等に示されているレジストローラ上下機構と略同様
である。上記圧接位置は、上記レジストローラ接離機構
に配設された図示しないバネ部材の付勢動作により行わ
れ、上記離間位置は、上記レジストローラ接離機構に配
設された図示しないソレノイド等の駆動により行われる
ようになっている。
【0053】第1レジストローラ対52における横給紙
路RXの下流側近傍には、第1用紙8または第2用紙1
2の先端もしくは後端の通過を検知するための用紙検知
センサ59が配置されている。
【0054】次に、バンク給紙部13側の細部構成につ
いて説明する。バンク給紙部13は、図1および図5に
詳しく示すように、バンク本体フレーム11内に設けら
れた上段の給紙部としての第1バンク19および下段の
給紙部としての第2バンク20と、ガイド部材79で形
成された縦給紙路RZの下側部分と、縦給紙路RZに配
設され、第2用紙12を搬送するための複数の搬送ロー
ラ対78とを具備している。
【0055】第1バンク19は、複数枚の第2用紙12
を積載し上昇して給紙位置に臨む上限位置と最も下降し
た下限位置との間で昇降自在な給紙台としてのバンクト
レイ上70、およびバンクトレイ上70を水平状態に保
ちながら前記上限位置と前記下限位置との間に昇降させ
るバンク上水平昇降装置(図示せず)等を備えたトレイ
ユニット上71と、バンクトレイ上70に積載された最
上位面の第2用紙12の上限位置を検知するバンク上上
限センサ74と、バンクトレイ上70の前記下限位置を
検知するバンク上下限センサ75と、バンクトレイ上7
0の第2用紙12を1枚ずつ分離して横給紙方向X1に
給送する給紙手段33−1と、前記した第1バンク用紙
サイズ検知センサ群50−1を備えた用紙サイズ検知機
構とを具備している。
【0056】バンクトレイ上70は、バンク本体フレー
ム11に対して横給紙方向X1と直交する図1および図
5における紙面の手前方向および奥方向に挿脱自在なト
レイユニット上71の構成部品として構成されている。
トレイユニット上71は、バンクトレイ上70等を始め
として他の構成部品を組み付けるための概略筐体状のト
レイ上収納筐体71Aを有する。トレイ上収納筐体71
Aには、給紙手段33−1の下方においてバンクトレイ
上70に積載された第2用紙12の先端を揃えるための
給紙前面壁が形成されている。なお、第1バンク19の
トレイユニット上71は、これに限らず、例えば本願出
願人が提案した特開平11−240630号、特開平1
1−240631号、特開平11−240632号公報
等で開示されている給紙装置であってもよい。これらの
給紙装置は、ユーザ等が装置の前面に対向して位置する
姿勢で給紙等の操作を行えるフロントローディング方式
を用いると共に、給紙動作を中断することなく用紙の自
動補給を可能とした、いわゆるタンデム給紙とノンタン
デム給紙とを切り換えて使用できる給紙装置である。図
5では、前記タンデム給紙の概要を表すためにトレイユ
ニット上71およびバンクトレイ上70を2点鎖線で分
割して示している。
【0057】バンク上上限センサ74は、給紙手段33
−1の呼出しローラ34がバンクトレイ上70に積載さ
れた最上位面の第2用紙12に適正な圧力で接触して給
紙をするのに適正な給紙位置を占めたことを検知する。
バンク上上限センサ74は、発光部と受光部とを有する
光遮光型の光学センサであって、バンクトレイ上70に
積載された最上位面の第2用紙12に揺動自在に当接す
る当接片(図示せず)を図3に示した給紙アーム38に
備え、この当接片と連動して設けられた遮光板(図示せ
ず)が前記発光部と前記受光部との間で遮光動作を行う
ことにより、前記給紙位置を検知するものである。バン
ク上上限センサ74は、給紙手段33−1の呼出しロー
ラ34近傍のバンク本体フレーム11側に設けられてい
る。バンク上上限センサ74は、例えば特開平2−26
5825号公報記載の第3図等に示されている光学セン
サPS2と同様の構成を有する。バンク上下限センサ7
5は、発光部と受光部とを有する光反射型の光学センサ
であって、バンク本体フレーム11内の所定位置に配置
されている。バンク上下限センサ75は、前記発光部か
ら光をバンクトレイ上70の一側面に出射してその反射
光を前記受光部で検知することにより、バンクトレイ上
70の下限位置を検知するものである。
【0058】第2バンク20は、複数枚の第2用紙12
を積載し上昇して給紙位置に臨む上限位置と最も下降し
た下限位置との間で昇降自在な給紙台としてのバンクト
レイ下72、およびバンクトレイ下72を水平状態に保
ちながら前記上限位置と前記下限位置との間に昇降させ
るバンク下水平昇降装置(図示せず)等を備えたトレイ
ユニット下73と、バンクトレイ下72に積載された最
上位面の第2用紙12の上限位置を検知するバンク下上
限センサ76と、バンクトレイ下72の前記下限位置を
検知するバンク下下限センサ77と、バンクトレイ下7
2の第2用紙12を1枚ずつ分離して横給紙方向X1に
給送する給紙手段33−2と、前記したバンク下用紙サ
イズ検知センサ群50−2を備えた用紙サイズ検知機構
とを具備している。
【0059】バンクトレイ下72は、バンク本体フレー
ム11に対して横給紙方向X1と直交する図1および図
5における紙面の手前方向および奥方向に挿脱自在なト
レイユニット下73の構成部品として構成されている。
トレイユニット下73は、バンクトレイ下72等を始め
として他の構成部品を組み付けるための概略筐体状のト
レイ下収納筐体73A有する。トレイ下収納筐体73A
には、給紙手段33−2の下方においてバンクトレイ下
72に積載された第2用紙12の先端を揃えるための給
紙前面壁が形成されている。この実施形態1では、バン
クトレイ上70およびバンクトレイ下72に積載可能な
用紙サイズが少なくともA3サイズまでは積載収容でき
るように構成されている。以下、例えば、第1バンク1
9をバンクトレイ上70,第2バンク20をバンクトレ
イ下72というトレイ名称で呼ぶことがある。
【0060】バンク下上限センサ76は、給紙手段33
−2の呼出しローラ34がバンクトレイ下72に積載さ
れた最上位面の第2用紙12に適正な圧力で接触して給
紙をするのに適正な給紙位置を占めたことを検知するも
のであり、バンク上上限センサ74と同様の構成を有し
ている。バンク下上限センサ76は、給紙手段33−2
の呼出しローラ34近傍のバンク本体フレーム11側に
設けられている。バンク下下限センサ77は、バンク本
体フレーム11内の所定位置に配置されていて、バンク
上下限センサ75と同様の構成および作用によって、バ
ンクトレイ下72の下限位置を検知するものである。
【0061】前記バンク上水平昇降装置は、昇降駆動手
段としての第1バンク上下移動モータ(図示せず)を備
え、例えば、特開平11−240630号や、特開平1
1−240631号や、あるいは特開平11−2406
32号公報等に開示されていると同様のワイヤー式昇降
機構またはXアームを用いたパンタグラフ式の昇降機構
を採用している。前記バンク下水平昇降装置も、昇降駆
動手段としての第2バンク上下移動モータ(図示せず)
を備え、前記バンク上水平昇降装置と略同様の構成を有
している。図5において上側の搬送ローラ対78は、第
1給紙モータ41−1と連結されていて、第1給紙モー
タ41−1により回転駆動される。図5において下側の
搬送ローラ対78は、第2給紙モータ41−2と連結さ
れていて、第2給紙モータ41−2により回転駆動され
る。
【0062】なお、説明が前後したが、本体給紙部10
側における前記上下移動モータを備えた昇降駆動装置に
も、前記第2バンク水平昇降手段と同様のものが配設さ
れていると共に、バンク下上限センサ76およびバンク
下下限センサ77と同様の上限センサや下限センサがそ
れぞれ配設されていて、給紙トレイ9の昇降動作および
昇降制御が行われるようになっている。各給紙手段33
−1,33−2は、本体給紙部10の給紙手段33と同
様の構成を有しており、重複説明を避けるため各符号に
添え字−1,−2を付して区別するに留める。また、各
給紙手段33−1,33−2を駆動する給紙駆動手段
は、本体給紙部10の給紙モータ41と同様のステッピ
ングモータからなり、重複説明を避けるため各添え字−
1,−2を付して、第1バンク側の給紙駆動手段を第1
給紙モータ41−1とし、第2バンク側の給紙駆動手段
を第2給紙モータ41−2として区別するに留める。
【0063】この実施形態1では、第1レジストローラ
対52を駆動する第1レジストモータ53は、そのスタ
ート時機を変えることで、版胴6上の製版済みのマスタ
の画像位置と第1用紙8との相対位置を変えるための天
地移動手段を構成する。
【0064】バンクトレイ上70およびバンクトレイ下
72の下部には、第2用紙12の有無を検知するため
の、給紙トレイ9に配置された用紙有無検知センサ49
Aと同様の図示しない用紙有無検知センサがそれぞれ配
置されている。
【0065】排紙部15は、ドラム部7にて印刷された
印刷済みの第1用紙8または第2用紙12を順次積載す
る排紙トレイ14と、版胴6の近傍に配置され印刷済み
の第1用紙8または第2用紙12を版胴6から剥離する
図示しない剥離爪と、この剥離爪によって剥離された印
刷済みの第1用紙8または第2用紙12を排紙トレイ1
4上へ搬送するための排紙吸引搬送装置とを有する。
【0066】排版部16は、版胴6の外周面から剥ぎ取
られた使用済みのマスタ60を収容する排版箱(図示せ
ず)と、この排版箱内を上下動し使用済みのマスタ60
を圧縮して収容量を増大させる圧縮板(図示せず)と、
使用済みのマスタ60を版胴6の外周面から剥離し移送
する排版搬送ベルト(図示せず)を、図示しない移動機
構により版胴6に接近させる上下一対の排版剥離ローラ
(図示せず)および上下一対の排版コロと、前記上下一
対の排版剥離ローラと前記上下一対の排版コロとの間に
それぞれ掛け渡され、図示しない移動機構により版胴6
に接近し、使用済みのマスタ60を版胴6の外周面から
剥離し、前記排版箱上へ移送する無端の排版搬送ベルト
(図示せず)とを具備する。
【0067】次に、図6を参照して、孔版印刷装置に所
定の動作等をさせるべく指示・設定等をするための操作
パネル90の細部構成を説明する。この操作パネル90
は、原稿読取部4の上部に配設されている。操作パネル
90上には、図6に示すように、原稿画像の読み取りか
ら排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るまで
の一連の工程(動作)を起動するための印刷起動手段と
してのスタートキー91と、印刷枚数等を設定・入力す
るためのテンキー93と、このテンキー93で設定・入
力された印刷枚数分の印刷動作の起動を行うプリントキ
ー92と、試し刷り印刷動作を起動するための印刷起動
手段としての試しプリントキー93Aと、操作の状態や
メッセージあるいは選択されている機能等の表示をした
り、その機能を選択・設定するための操作内容を随時表
示したりする液晶表示部94と、液晶表示部94におけ
る最下段部の長方形の区切り内に表示されている4つの
表示(「原稿種類」、「変倍」、「用紙種類」、「位置
調整」)にそれぞれ対応してそれらの下部に設定される
4つのキーからなる選択キー群95と、液晶表示部94
に表示された機能を選択するために左右・上下の何れか
一つの方向に移行させるための4つの移行キー99c,
99a,99b,99dを備えたスクロールキー99
と、版胴1の回転速度である印刷速度の設定値としての
印刷速度レベル1〜5の5段階の印刷速度の中から1つ
の印刷速度を選択的に設定するための印刷速度設定手段
としての速度ダウンキー96aおよび速度アップキー9
6bからなるプリントスピードキー96と、速度ダウン
キー96aまたは速度アップキー96bにより設定され
た設定印刷速度等を表示するためのLEDランプ群から
なる速度表示器97等とが配置されている。
【0068】試しプリントキー93Aは、試し刷り用紙
の通紙枚数を設定するための機能を有する。試しプリン
トキー93Aは、これを1回押すと1枚通紙されて試し
刷り印刷され、押し続けるとその枚数分が用紙枚数表示
器に表示されると共に、その枚数分が通紙されて試し刷
り印刷される機能を有する。
【0069】液晶表示部94は、図示しない液晶駆動回
路を介して駆動されると共に、後述する制御装置により
上記液晶駆動回路を介して制御される。選択キー群95
は、図6において左から順に、「原稿種類」に対応して
原稿の文字種類を設定するための原稿種類キーが、「変
倍」に対応して原稿サイズに応じて縮小または拡大等の
倍率設定をするための変倍キーが、「用紙種類」に対応
して用紙種類を選択設定するための用紙種類キーが、位
置調整に対応して印刷用紙Pに対する前後左右の印刷画
像の位置を調整するための位置調整キーがそれぞれ示さ
れている。なお、図6に示す選択キー群95では上記各
キーを用いた操作内容を説明する必要がなく、説明の簡
明化を図る上から上記各キーには符号を付していない。
【0070】図6の液晶表示部94に示されているプリ
ントモード画面は、原稿サイズ検知センサ群32および
各用紙サイズ検知センサ群50,50−1,50−2を
有している場合に適用される実施形態1で使用されるも
のである。
【0071】図6や実施形態2で後述する図11の各液
晶表示部94に表示されるプリントモード画面における
上段部の矩形欄には、操作の状態やメッセージ内容が表
示される。ここでは、「製版・プリントできます」と表
示されていて、原稿画像の読み取りから排紙工程に至る
までの一連の動作・工程が起動可能状態にあることを表
している。
【0072】速度表示器97において、プリントスピー
ドと表示されている中央部のハッチングを施した「設定
印刷速度:3速」は、通常使用される印刷速度に対応し
た標準印刷速度であって、速度ダウンキー96aまたは
速度アップキー96bを押下しなかった場合に自動的に
設定されるようになっている。ここで、例えば「おそ
く」と表示されている一番左側の「設定印刷速度:1
速」は印刷速度が最低速の60枚/分(min):60
rpmに、「設定印刷速度:2速」は印刷速度が75枚
/分:75rpmに、「設定印刷速度:3速」は印刷速
度が90枚/分:90rpmに、「設定印刷速度:4
速」は印刷速度が105枚/分:105rpmに、「は
やく」と表示されている一番右側の「設定印刷速度:5
速」は印刷速度が最高速の120枚/分:120rpm
にそれぞれ対応して設定されている。速度表示器97
は、速度ダウンキー96aまたは速度アップキー96b
の1回ごとの押下により、上記印刷速度を1から5まで
の5段階の設定印刷速度(以下単に「設定印刷速度:1
速〜5速」というときがある)に、切り換えられる印刷
速度を点灯表示する。速度ダウンキー96aまたは速度
アップキー96bは、速度表示器97の近傍に配置され
ていて、1回押すごとに、設定印刷速度:1速〜5速の
何れか1つの設定印刷速度に対応した各LEDランプの
点灯を順次切り換える機能も有しており、これにより、
ユーザが選択した設定印刷速度が速度表示器97にて目
視確認できるようになっている。
【0073】図7に、孔版印刷装置の主として給紙制御
を行う制御構成を示す。図7において、符号100はバ
ンク給紙部13を含む孔版印刷装置の主として給紙制御
を行うための制御装置を示す。制御装置100は、CP
U(中央演算処理装置)101、図示を省略したI/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)1
03、RAM(読み書き可能な記憶装置)102および
タイマ等を備え、それらが信号バスによって接続された
構成を有するマイクロコンピュータを具備している。
【0074】制御装置100のCPU101(以下、説
明の簡明化を図るため、単に「制御装置100」という
ときがある)は、上記入力ポートを介して、操作パネル
90の上記した各種キーと、用紙検知センサ59と、原
稿サイズ検知センサ群32と、用紙サイズ検知センサ群
50と、第1バンク用紙サイズ検知センサ群50−1
と、第2バンク用紙サイズ検知センサ群50−2と、図
7では図の簡明化を図るためそれぞれ省略しているバン
ク上上限センサ74、バンク上下限センサ75、バンク
下上限センサ76、バンク下下限センサ77等と電気的
に接続されていて、各種の出力信号を受信する。
【0075】また、制御装置100は、上記出力ポート
やモータ駆動回路等を介して、操作パネル90の液晶表
示部94や速度表示器97等と、メインモータ27と、
第1レジストモータ53と、第2レジストモータ57
と、本体給紙駆動部10Aの給紙モータ41と、第1バ
ンク給紙駆動部19Aの第1給紙モータ41−1と、第
2バンク給紙駆動部20Aの第2給紙モータ41−2と
電気的に接続されていて、各種の指令信号を送信してこ
れらを制御する。本体給紙駆動部10Aの制御対象駆動
要素としては、給紙モータ41の他に、前記上下移動モ
ータも挙げられるが、図の簡明化を図るため省略してい
る。以下同様に、第1バンク給紙駆動部19Aの制御対
象駆動要素としては、第1給紙モータ41−1の他に、
前記第1バンク上下移動モータが、第2バンク給紙駆動
部20Aの制御対象駆動要素としては、第2給紙モータ
41−2の他に、前記第2バンク上下移動モータがそれ
ぞれ挙げられるが、図の簡明化を図るため省略してい
る。
【0076】制御装置100は、実施形態1では以下の
制御機能を有する。第1に、制御装置100は、1版の
マスタ60に製版されるべき画像のサイズ(例えば原稿
3の原稿サイズ)および本体給紙部10の給紙トレイ
9、第1バンク19のバンクトレイ上70、第2バンク
20のバンクトレイ下72に積載された第1用紙8や第
2用紙12の用紙サイズに応じて、本体給紙部10の給
紙トレイ9、第1バンク19のバンクトレイ上70、第
2バンク20のバンクトレイ下72から第1用紙8や第
2用紙12を交互に1枚ずつ分離・給送するように給紙
モータ41、第1給紙モータ41−1、第2給紙モータ
41−2を制御する制御手段としての基本的な機能を有
する。換言すれば、制御装置100は、原稿サイズ検知
センサ群32から出力される原稿サイズに係る信号(1
版のマスタ60に製版されるべき画像のサイズに係る信
号でもある)および用紙サイズ検知センサ群50、第1
バンク用紙サイズ検知センサ群50−1、第2バンク用
紙サイズ検知センサ群50−2から出力される第1用紙
8や第2用紙12の用紙サイズに係る信号に応じて、給
紙トレイ9、バンクトレイ上70、バンクトレイ下72
から第1用紙8、第2用紙12を交互に1枚ずつ分離・
給送するように給紙モータ41、第1給紙モータ41−
1、第2給紙モータ41−2を制御する制御手段として
の機能を有する。
【0077】第2に、制御装置100は、第1の機能に
加えて、本体給紙部10の給紙トレイ9、第1バンク1
9のバンクトレイ上70、第2バンク20のバンクトレ
イ下72のうちの少なくとも2つの給紙部の用紙(第1
用紙8や第2用紙12)が同一サイズの場合、速度ダウ
ンキー96aおよび速度アップキー96bを備えたプリ
ントスピードキー96により設定された版胴6の印刷速
度(回転速度)よりも速い回転速度で版胴6を回転駆動
するようにメインモータ27を制御する版胴駆動制御手
段としての機能を有する。
【0078】ROM103には、制御装置100が前記
した第1および第2の制御を行うために前もって決めら
れた、原稿サイズ(製版されたマスタ60のサイズ)と
本体給紙部10の給紙トレイ9、第1バンク19のバン
クトレイ上70、第2バンク20のバンクトレイ下72
に積載される第1用紙8や第2用紙12の用紙サイズと
の関係データや、後述する動作プログラム等が予め記憶
されている。RAM102は、CPU101での計算結
果を一時記憶したり、各センサや各センサ群あるいは各
種キー等から出力されるデータ信号やオン/オフ信号を
随時記憶したりしてこれら信号の入出力を行う。
【0079】なお、制御装置100は、上記した各制御
対象構成要素の他に、原稿読取部4におけるADF17
の原稿搬送モータやスキャナ装置18のスキャナ駆動モ
ータ(共に図示せず)等の制御対象構成要素、製版部5
のサーマルヘッド62や前記ステッピングモータ等の制
御対象構成要素、版胴6のクランパ26を開閉する開閉
装置の開閉モータ(図示せず)や排版部16の排版モー
タ(図示せず)等の制御対象構成要素、あるいは排紙部
15における前記排紙吸引搬送装置のファンモータやベ
ルト駆動モータ(図示せず)等の制御対象構成要素と電
気的に接続されていて、それらに各種の指令信号を送信
してそれらを制御してもよい。
【0080】次に、実施形態1の動作を説明する。オペ
レータやユーザ等(以下、「ユーザ」と総称する)によ
り原稿読取部4のADF17に原稿3がセットされて、
操作パネル90のテンキー93により印刷枚数が、プリ
ントスピードキー96の速度アップキー96bにより設
定できる最高の印刷速度(例えぱ120枚/分と設定
(セット)する)がセットされてRAM102に記憶さ
れる。このとき、原稿サイズ検知センサ群32により原
稿サイズが、また用紙サイズ検知センサ群50により給
紙トレイ9に積載されている第1用紙8の用紙サイズ
が、第1バンク用紙サイズ検知センサ群50−1や第2
バンク用紙サイズ検知センサ群50−2により第1バン
ク19のバンクトレイ上70や第2バンク20のバンク
トレイ下72に積載されている第2用紙12の用紙サイ
ズがそれぞれ検知され、制御装置100により以下の照
合・判断(チエック)がなされる。
【0081】例えば、原稿サイズがA3、すなわち製版
すべきマスタ60のサイズがA3サイズであって、第1
用紙8の用紙サイズがA3サイズであり、第1バンク1
9のバンクトレイ上70および第2バンク20のバンク
トレイ下72とに積載されている第2用紙12のうちの
何れかがA3サイズである場合、あるいは両方のバンク
トレイ上・下70,72に積載されている第2用紙12
の用紙サイズがA3サイズである場合には、すなわち複
数の給紙部のうちの少なくとも2つの給紙部の用紙の用
紙サイズがA3サイズである場合には、制御装置100
は設定された印刷条件をオーケーと判断して、その設定
された印刷速度よりも速い、例えば150枚/分などの
速度で印刷が行われる増速印刷モードを自動的に設定す
る。また、制御装置100は、第1用紙8の用紙サイズ
がA3で、第2用紙12の用紙サイズがB4とかA4サ
イズの場合には、給紙トレイ9の第1用紙8のみが始め
に設定された設定印刷速度(120枚/分)で通紙され
印刷が行われる標準印刷モードを自動的に設定する。
【0082】なおこのとき、操作パネル90の液晶表示
部94に、同じ用紙サイズの用紙をセットして増速印刷
モードで行うか、あるいは標準印刷モードで行うか等の
選択メニューを表示してもよい。このように表示する場
合には、前記選択メニューを適宜選択するようにユーザ
に対して操作パネル90を操作させるようにする。すな
わち、操作パネル90の液晶表示部94に表示された選
択メニューを選択すべく、液晶表示部94に表示された
操作手順内容にしたがって各キー等の操作を行ってその
メニューを選択すればよい。
【0083】制御装置100により増速印刷モードある
いは標準印刷モードを自動的に設定されて指令信号が送
信されるか、または前記したようにユーザによりマニュ
アルで設定されたモード選定後、ユーザがスタートキー
91を押すことでスタート信号が生成され、このスター
ト信号が制御装置100に送信・入力される。制御装置
100からの指令により、メインモータ27が駆動され
ることによって版胴6が図1中の矢印・時計回り方向に
回転し、排版部16の前記排版モータの駆動により使用
済みのマスタ60が周知の排版動作で版胴6の外周面よ
り剥離されて前記排版箱内に廃棄される。次いで、版胴
6は図1においてクランパ26が略右真横位置になる給
版待機位置まで回転して停止する。以下の主な動作は、
制御装置100の指令の下に行われるので、このような
細部の記載を以下省略する。
【0084】前記排版動作と並行して、または版胴6が
給版待機位置に停止すると、ADF17の作動により原
稿3が自動的に1枚ずつに分離されてスキャナ装置18
の読取部に送出され、原稿3の画像が読み取られる。読
み取られた画像情報は、前記画像センサ、前記A/D変
換部、前記製版制御部等を経由してデジタルの画像デー
タ信号として処理され、この画像データ信号はサーマル
ヘッド駆動回路を介してサーマルヘッド62へ送信され
る。画像データ信号に応じて、サーマルヘッド62の発
熱素子がパルス状に通電されつつ主走査方向に発熱駆動
されると共に、前記ステッピングモータが回転すること
によりプラテンローラ61、搬送ローラ対63および反
転ローラ対65の回転によって、マスタ60が副走査方
向に搬送されながら、マスタ60の熱可塑性樹脂フィル
ム部分が加熱穿孔され、製版が行われる。製版済みのマ
スタ60の先端は、ガイド板66によりその向きを下方
に変えられ、ステージ25と拡開したクランパ26との
間に案内され、前記ステッピングモータのステツプ数な
どにより、製版済みのマスタ60の先端がステージ25
と拡開したクランパ26の間に届いたと判断されると、
図示しない開閉装置の作動によってクランパ26が閉じ
られて製版済みのマスタ60の先端部が挟持・係止され
る。これと同時に、版胴6が製版済みのマスタ60の搬
送速度と略同じ周速度で回転を再開して製版済みのマス
タ60の巻装が行われる。前記ステツピングモータのス
テツプ数により製版が完了したと判断されると、カッタ
64が作動しマスタ60が切断されると共に、プラテン
ローラ61、搬送ローラ対63および反転ローラ対65
等が停止する。そして、切断された製版済みのマスタ6
0後端が版胴6の回転により引き出されて版胴6ヘの巻
装が完了する。
【0085】版胴6ヘの製版済みのマスタ60の巻装が
完了すると、給紙工程が開始する。この給紙工程の開始
がされるまでには、前記上下移動モータの作動により給
紙トレイ9が上昇して、図示しない上限センサにより給
紙トレイ9上の最上位面の第1用紙8が給紙位置に臨ん
だことが検知され、これにより給紙可能状態となってい
る。先ず、図3において、給紙モータ41が作動するこ
とにより、給紙手段33によるピックアップが開始され
る。すなわち、給紙手段33の分離ローラ35および呼
出しローラ34を図3において時計回り方向に回転駆動
することで、給紙トレイ9上の最上位面の第1用紙8の
1枚だけが分離されて横給紙方向Xに送り出される。第
1用紙8は、その先端が第1レジストローラ対52のニ
ップ部直前の部位に一度突き当てられその先端部に適度
のたわみを形成された後、第1レジストモータ53の所
定タイミングの作動により、第1レジストローラ対52
がタイミングを取られて回転駆動されることで、第1用
紙8は版胴6とプレスローラ30との間に向けて給送・
挿入される。
【0086】用紙検知センサ59により第1用紙8の挿
入が検知され、図示しない係止手段が解除された後、プ
レスローラ30が図示しない付勢バネの作用により、版
胴6上の製版済みのマスタ60に第1用紙8を連続的に
押し付けることにより、製版済みのマスタ60が版胴6
の外周面に密着すると共に、版胴6の開孔部分から製版
済みのマスタ60の穿孔部分へとインキが滲み出てきて
第1用紙8の表面に転移されることで、いわゆる版付け
が行われる。このとき、インキローラ21も版胴6の回
転方向と同一方向に回転する。インキ溜まり23のイン
キは、インキローラ21の回転によりインキローラ21
の表面に付着され、インキローラ21とドクターローラ
22との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴6
の内周面に供給される。プレスローラ30は版胴6の開
口部6aの前縁部分より接触し、巻装された製版済みの
マスタ60の後縁手前で離間するように、その上下押圧
動作が設定されている。版付け・印刷された第1用紙8
は、版胴6の外周面に接近する図示しない前記剥離爪に
より版胴6から剥離され、前記排紙吸引装置によって吸
引保持されながら搬送され、排紙トレイ14に排出積載
されて、前記版付けが終了する。前記したように版付け
・印刷された1枚の第1用紙8は、テンキー93で設定
した正規の印刷枚数としてカウントされず、正規の印刷
枚数から除外されるようになっている。
【0087】一方、説明が前後するが、前記版付け動作
中において、版胴6がさらに時計回り方向に回転して図
示しない前記カムによりプレスローラ30が版胴6より
離間すると同時に、今度は例えば第1バンク19から第
2用紙12が分離・給送される。この第1バンク19か
らの給紙開始前までには、図5において、前記第1バン
ク上下移動モータの作動によりバンクトレイ上70が上
昇して、バンク上上限センサ74によりバンクトレイ上
70上の最上位面の第2用紙12が給紙位置に臨んだこ
とが検知され、これにより給紙可能状態となっている。
図5において、第1給紙モータ41−1が作動すること
により、給紙手段33−1によるピックアップが開始さ
れる。給紙手段33−1の分離ローラ35および呼出し
ローラ34を図5において反時計回り方向に回転駆動す
ることで、バンクトレイ上70上の最上位面の第2用紙
12の1枚だけが分離されて横給紙方向X1に送り出さ
れ、さらに搬送ローラ対78の回転によって縦給紙方向
Zの下流側へと搬送される。こうして搬送されてきた第
2用紙12は、図3において、第2レジストモータ57
の作動により第2レジストローラ対55が回転駆動され
ることで、さらに横給紙方向Xの下流側へと搬送され
て、その先端が第1レジストローラ対52のニップ部直
前の部位に突き当てられることで、第2用紙12はその
先端部に適度のたわみを形成されて第1レジストローラ
対52のニップ部直前の部位に保持される。
【0088】第1用紙8への前記版付けが終了した後
に、操作パネル90のプリントキー92が押されること
により、第1レジストローラ対52で当接待機していた
第2用紙12は、第1レジストモータ53の所定タイミ
ングの作動によって第1レジストローラ対52がタイミ
ングを取られて回転駆動されることで、所定のタイミン
グで版胴6とプレスローラ30との間に給送・挿入され
て、前述したと略同様の動作(但し、印刷速度は増速印
刷モード時では150枚/分、標準印刷モード時では設
定印刷速度の120枚/分である)で正規の印刷動作が
行われ、次いで前述したと同様の排紙動作が行われる。
【0089】こうして第2用紙12が印刷されている間
に、前述したと同様の給紙動作で今度は第1用紙8が分
離・給送されて、前に給送された第2用紙12の後端が
第1レジストローラ対52を通り過ぎた頃に、第1用紙
8の先端が再び圧接状態にある第1レジストローラ対5
2のニツプ部に当接した保持状態で待機する。版胴6が
前述したと同様に所定の角度回転した頃に、第1レジス
トローラ対52が回転して、所定のタイミングで第1用
紙8が版胴6とプレスローラ30との間に給送・挿入さ
れて正規の印刷が行われる。以下同様にして、第1用紙
8の後端が第1レジストローラ対52を通り過ぎた頃
に、前述したと同様の給紙動作で今度は第2用紙12が
分離・給送されて、第2用紙12の先端が再び圧接状態
にある第1レジストローラ対52のニツプ部に当接した
保持状態で待機する。このように、本体給紙部10から
第1用紙8を、第1バンク19(または第2バンク2
0)から第2用紙12を、交互に1枚ずつ分離・給送し
て連続的に印刷を行う行程を設定された印刷枚数が完了
するまで、同じ動作が行われる。
【0090】途中で、第1用紙8および第2用紙12の
どちらか一方が無くなった場合には、次のような制御動
作がなされる。すなわち、第1用紙8および第2用紙1
2の無し状態が、図4に示した給紙トレイ9の用紙有無
検知センサ49Aや、バンクトレイ上70、バンクトレ
イ下72に配設された図示しない用紙有無検知センサに
より検知され、その用紙無し検知信号を受信した制御装
置100の指令により、第1用紙8および第2用紙12
が交互に搬送される増速印刷モードから、第1用紙8お
よび第2用紙12のうちの何れか一方のみの用紙が分離
・給送される標準印刷モードに切り替わり、その用紙の
有無を液晶表示部94等に表示・報知すると共に、標準
印刷モードで継続して印刷が行われる。
【0091】なお、前記した版付け・印刷と正規の印刷
との動作を比較してみると、前者が製版済みのマスタ6
0へのインキの充填を確実に行うために、通常、低速
(例えば10〜20rpm)で行われるのに対し、後者
では例えば前述したように150枚/分という増速印刷
モードの印刷速度または例えば120枚/分という標準
印刷モードで行われることのみ相違する。
【0092】例えぱ、版胴6の外周長が500mmで用
紙の分離給送時間に100msec(ミリセコンド)程
度しかない場合では、例えば印刷速度を下げて60枚/
分にしたときは200m・secとなり分離給送時間に
余裕がでる。しかしながら、実施形態1では、版胴6の
1回転毎に版胴6上への製版済みのマスタ60への給紙
を行えぱよいので、用紙の分離・給送動作を1つの給紙
部で1000m・sec掛けてゆっくり行えるようにな
る。印刷速度が3倍になっても1/3secで行えぱよ
く、従来よりもゆっくり分離・給送ができるようにな
る。また具備されたフロントローディング等を含む複数
の給紙部を組み合わせれば容易に実現できる。(変形例
1)図8および図9に変形例1を示す。この変形例1
は、請求項10に対応したものである。実施形態1と比
較して、操作パネル90に代えて、図8に示す操作パネ
ル90Aを有すること、および制御装置100に代え
て、図9に示す制御装置100Aを有することが主に相
違する。
【0093】操作パネル90Aは、操作パネル90と比
較すると、操作パネル90の選択キー群95に代えて、
複数の給紙部(本体給紙部10、第1バンク19および
第2バンク20)に対応して用紙サイズを設定するため
の用紙サイズ設定手段としての機能構成を備えた選択キ
ー群95’等を有すること、および操作パネル90の液
晶表示部94に代えて、用紙サイズおよびトレイの選択
設定内容を表示できる液晶表示部94’ を有すること
が相違する。
【0094】図8に示す液晶表示部94’のプリントモ
ード画面においては、図面の簡明化を図るため、本来の
選択キー群95’の設置場所ではない液晶表示部94’
の矩形表示欄を借りて便宜的に選択キー群95’の設置
場所であることを示す。これと、図6に示したような正
規の選択キー群95設置場所とを区別するために図8で
は括弧を付している。
【0095】図8の液晶表示部94’に示されているプ
リントモード画面において、用紙サイズ入力キー95B
は、これを1回押すことにより、図8の一番上に示す画
面から二番目に示す画面のように、液晶表示部94’の
画面上の表示を左から順に「左矢印表示」、「右矢印表
示」、「キャンセル」、「設定」に切り替わり、「左矢
印表示」に対応して左矢印キー95Cが、「右矢印表
示」に対応して右矢印キー95Dが、「キャンセル」に
対応してキャンセルキー95Eが、「設定」に対応して
設定キー95Fがそれぞれ設定される。用紙サイズ入力
キー95Bを1回押すと、上記したように上から二番目
の画面に切り替わる。この状態では、白黒反転表示が施
された「自動」が自動的に選択されていて、原稿用紙サ
イズに対応した用紙サイズが自動的に選択設定されるの
で、ユーザは適宜その内容にしたがってキー操作を行
う。例えば、ユーザがキャンセルキー95Eを押下する
と用紙サイズ入力キー95Bを押す前の元の初期画面に
戻り、一方、右矢印キー95Dまたはスクロールキー9
9の移行99aを押下すると、上から三番目の画面表示
に切り替わり、白黒反転表示が施されたバンク給紙部1
3の「トレイ上」(バンクトレイ上70)において
「(※A3□)」が、すなわち用紙サイズA3の第2用
紙12が選択された状態にあることが表示される。ここ
で、設定キー95Fを押下すると、上から四番目の表示
画面に切り替わり、「トレイ上」(バンクトレイ上7
0)において「※A3□」が、すなわちA3サイズの第
2用紙12が選択・設定された状態にあることが表示さ
れる。
【0096】用紙サイズ入力キー95Bは、本体給紙部
10の給紙トレイ9、第1バンク19のバンクトレイ上
70、または第2バンク20のバンクトレイ下72に積
載されている第2用紙12を給送するためにその用紙サ
イズを選択して入力・設定するための用紙サイズ設定手
段の機能を併せもっている。用紙サイズA3から用紙サ
イズA4へ切り替えて設定したいような場合には、操作
パネル90Aのテンキー93(図6参照)等を併用して
設定すればよい。
【0097】前記のとおり、用紙サイズ設定手段は、選
択キー群95’(用紙サイズ入力キー95B、左矢印キ
ー95C、右矢印キー95D、設定キー95F)、テン
キー93およびスクロールキー99から構成されてい
る。なお、変形例1等では種々のジョブ処理を行うため
に汎用性のある上記メニュー画面方式を採用したので、
用紙サイズ設定手段の構成や操作としては、前述したよ
うに複雑となり少し面倒な操作を伴うものであった。し
たがって、メニュー画面方式を採用しないものにあって
は、選択・設定すべき給紙部のトレイに積載された用紙
サイズにそれぞれ対応したトレイ選択キー、あるいは押
下する毎に複数のトレイを順次切り替えて用紙サイズを
選択・設定できるような操作の簡単な単独のキーであっ
ても勿論構わない。
【0098】制御装置100Aは、CPU101A、図
示を省略したI/Oポート、ROM103A、RAM1
02Aおよびタイマ等を備え、それらが信号バスによっ
て接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備
している。制御装置100AのCPU101A(以下、
説明の簡明化を図るため、単に「制御装置100A」と
いうときがある)は、原稿サイズ検知センサ群32から
出力される原稿サイズ(すなわち1版のマスタ60に製
版されるべき画像のサイズに係る信号でもある)および
前記した用紙サイズ設定手段から出力される第1用紙8
や第2用紙12の用紙サイズに係る信号に応じて、給紙
トレイ9、バンクトレイ上70、バンクトレイ下72か
ら第1用紙8、第2用紙12を交互に1枚ずつ分離・給
送するように給紙モータ41、第1給紙モータ41−
1、第2給紙モータ41−2を制御する制御手段として
の機能を有する。また、制御装置100Aは、前記機能
に加えて、本体給紙部10の給紙トレイ9、第1バンク
19のバンクトレイ上70、第2バンク20のバンクト
レイ下72のうちの少なくとも2つの給紙部の用紙(第
1用紙8や第2用紙12)が同一サイズの場合、速度ダ
ウンキー96aおよび速度アップキー96bを備えたプ
リントスピードキー96により設定された版胴6の印刷
速度(回転速度)よりも速い回転速度で版胴6を回転駆
動するようにメインモータ27を制御する版胴駆動制御
手段としての機能を有する。
【0099】ROM103Aには、制御装置100Aが
前記した各制御を行うために前もって決められた、原稿
サイズ(製版されたマスタ60のサイズ)と本体給紙部
10の給紙トレイ9、第1バンク19のバンクトレイ上
70、第2バンク20のバンクトレイ下72に積載され
る第1用紙8や第2用紙12の用紙サイズとの関係デー
タや、後述する動作プログラム等が予め記憶されてい
る。RAM102Aは、CPU101Aでの計算結果を
一時記憶したり、各センサや各センサ群あるいは各種キ
ー等から出力されるデータ信号やオン/オフ信号を随時
記憶したりしてこれら信号の入出力を行う。
【0100】変形例1の動作については、変形例1の構
成および実施形態1の動作等から類推して極めて容易に
実施することができるから、これ以上の説明を省略す
る。 (変形例2)図8および図10に変形例1を示す。この
変形例2は、請求項12に対応したものである。変形例
2は、変形例1と比較して、図9に示した原稿サイズ検
知センサ群32(画像サイズ検知手段)に代えて、1版
のマスタ60に製版されるべき画像のサイズを設定する
画像サイズ設定手段を有することおよび制御装置100
Aに代えて、図10に示す制御装置100Bを有するこ
とが主に相違する。
【0101】画像サイズ設定手段の具体例としては、例
えば図6を借りて示す操作パネル90に、1版のマスタ
60に製版されるべき画像のサイズを設定するための画
像サイズ設定キー(図示せず)を付設した例が挙げられ
る。この画像サイズ設定キーを備えた操作パネルを便宜
的に符号90Bで表すものとする。したがって、操作パ
ネル90Bは、前記画像サイズ設定キーと、用紙サイズ
設定手段としての機能構成を備えた選択キー群95’
と、用紙サイズおよびトレイの選択設定内容を表示でき
る液晶表示部94’ 等とを具備している。
【0102】変形例2では、変形例1を示す図9の原稿
サイズ検知センサ群32を有しておらず、ユーザが1版
のマスタ60に製版されるべき画像のサイズ、すなわち
原稿3の原稿サイズを予め知っていて、1版のマスタ6
0に製版されるべき画像のサイズ毎に配設されている複
数の画像サイズ設定キー(図示せず)、あるいは1回押
下する毎に1版のマスタ60に製版されるべき画像のサ
イズを選択・設定できる単一の画像サイズ設定キー(図
示せず)を押すことにより、1版のマスタ60に製版さ
れるべき画像のサイズに係る信号を生成するものであ
る。
【0103】制御装置100Bは、CPU101B、図
示を省略したI/Oポート、ROM103B、RAM1
02Bおよびタイマ等を備え、それらが信号バスによっ
て接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備
している。制御装置100BのCPU101B(以下、
説明の簡明化を図るため、単に「制御装置100B」と
いうときがある)は、前記画像サイズ設定キーから出力
される1版のマスタ60に製版されるべき画像のサイズ
に係る信号および用紙サイズ設定手段から出力される第
1用紙8や第2用紙12の用紙サイズに係る信号に応じ
て、給紙トレイ9、バンクトレイ上70、バンクトレイ
下72から第1用紙8、第2用紙12を交互に1枚ずつ
分離・給送するように給紙モータ41、第1給紙モータ
41−1、第2給紙モータ41−2を制御する制御手段
としての機能を有する。また、制御装置100Bは、前
記機能に加えて、本体給紙部10の給紙トレイ9、第1
バンク19のバンクトレイ上70、第2バンク20のバ
ンクトレイ下72のうちの少なくとも2つの給紙部の用
紙(第1用紙8や第2用紙12)が同一サイズの場合、
速度ダウンキー96aおよび速度アップキー96bを備
えたプリントスピードキー96により設定された版胴6
の印刷速度(回転速度)よりも速い回転速度で版胴6を
回転駆動するようにメインモータ27を制御する版胴駆
動制御手段としての機能を有する。
【0104】ROM103Bには、制御装置100Bが
前記した各制御を行うために前もって決められた、原稿
サイズ(製版されたマスタ60のサイズ)と本体給紙部
10の給紙トレイ9、第1バンク19のバンクトレイ上
70、第2バンク20のバンクトレイ下72に積載され
る第1用紙8や第2用紙12の用紙サイズとの関係デー
タや、後述する動作プログラム等が予め記憶されてい
る。RAM102Bは、CPU101Bでの計算結果を
一時記憶したり、各センサや各センサ群あるいは各種キ
ー等から出力されるデータ信号やオン/オフ信号を随時
記憶したりしてこれら信号の入出力を行う。
【0105】変形例2の動作については、変形例2の構
成および実施形態1の動作等から類推して極めて容易に
実施することができるから、これ以上の説明を省略す
る。なお、実施形態1、変形例1および2から、課題を
解決する手段の欄の請求項11に記載したような組み合
わせ構成であってもよいことが容易に分かる。 (実施形態2)図11ないし図15に実施形態2を示
す。この実施形態2は、請求項3および請求項5ないし
請求項8に対応したものである。実施形態1と比較し
て、操作パネル90に代えて、図11および図12に示
す操作パネル90Cを有すること、および制御装置10
0に代えて、制御装置100Cを有することが主に相違
する。
【0106】操作パネル90Cは、操作パネル90の構
成に、1版のマスタ60に複数の同一画像を製版するよ
うに前記製版制御部を介してサーマルヘッド62を駆動
設定するための同一画像製版設定手段を付加したことの
み相違する。同一画像製版設定手段は、選択キー群95
の変倍キー95A、左矢印キー95C、右矢印キー95
D、設定キー95F、カーソルキー99および集約キー
98等で構成される。ここで、同一画像製版(連写製版
とも呼ばれる)とは、1枚の原稿またはパソコン等から
送信される同一の画像情報を用いて、1版のマスタ60
に複数の同一画像を製版する、換言すれば版胴6の外周
面に巻装されるべき1版のマスタ60の版胴6の回転方
向に複数の同一画像を製版する公知の製版方式を指し、
通称リピート機能とも呼ばれている(図14参照)。リ
ピート数2の場合が2面連写製版に相当する。1枚の用
紙にリピートできる個数は、原稿サイズ、用紙サイズ、
変倍率によって決まる。
【0107】制御装置100Cは、CPU101C、図
示を省略したI/Oポート、ROM103C、RAM1
02Cおよびタイマ等を備え、それらが信号バスによっ
て接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備
している。制御装置100CのCPU101C(以下、
説明の簡明化を図るため、単に「制御装置100C」と
いうときがある)は、原稿サイズ検知センサ群32から
出力される1版のマスタ60に製版されるべき画像のサ
イズに係る信号、用紙サイズ検知センサ群50、第1バ
ンク用紙サイズ検知センサ群50−1、第2バンク用紙
サイズ検知センサ群50−2から出力される第1用紙8
や第2用紙12の用紙サイズに係る信号および前記同一
画像製版設定手段から出力される信号に基づいて、版胴
6上の製版済みのマスタにおける複数の同一画像に対応
させて、給紙トレイ9、バンクトレイ上70、バンクト
レイ下72から第1用紙8、第2用紙12を交互に1枚
ずつ分離・給送するように給紙モータ41、第1給紙モ
ータ41−1、第2給紙モータ41−2を制御する制御
手段としての機能を有する。また、制御装置100C
は、第1レジストローラ対52を駆動する第1レジスト
モータ53と、第2レジストローラ対55を駆動する第
2レジストモータ57との起動タイミングを変える、換
言すれば各々のスタート時機を変えるタイミング制御手
段の機能も有する。
【0108】ROM103Cには、制御装置100Cが
前記した各制御を行うために前もって決められた、原稿
サイズ(1版のマスタ60に製版されるべき画像のサイ
ズ)と本体給紙部10の給紙トレイ9、第1バンク19
のバンクトレイ上70、第2バンク20のバンクトレイ
下72に積載される第1用紙8や第2用紙12の用紙サ
イズとの関係データや、後述する動作プログラム等が予
め記憶されている。RAM102Cは、CPU101C
での計算結果を一時記憶したり、各センサや各センサ群
あるいは各種キー等から出力されるデータ信号やオン/
オフ信号を随時記憶したりしてこれら信号の入出力を行
う。
【0109】天地移動手段は、第1レジストローラ対5
2と、これを駆動する第1レジストモータ53と、第2
レジストローラ対55と、これを駆動する第2レジスト
モータ57と、前記した制御装置100Cとから構成さ
れている。制御装置100Cは、操作パネル90Cに配
設された天地移動量設定手段としての位置調整キー95
Gから出力される天地移動量に係る信号に基づいて、第
1レジストモータ53と第2レジストモータ57との各
スタート時機を変えることで、版胴6上の製版済みのマ
スタ60の画像位置(例えば図14に示す第1製版画像
60−1の位置)と第1用紙8との、版胴6上の製版済
みのマスタ60の画像位置(例えば図14に示す第2製
版画像60−2の位置)と第2用紙12との天地方向
(図14では左右の横給紙方向Xでもある)の相対位置
をそれぞれ変える制御を行う。
【0110】次に、実施形態2の動作について、実施形
態1の動作と相違する点を中心に説明する。ユーザが操
作パネル90Cを操作することにより、テンキー93に
より印刷枚数が、プリントスピードキー96の速度アッ
プキー96bにより設定できる最高の設定印刷速度(例
えぱ120枚/分とセットする)が、前記同一画像製版
設定手段により連写製版モード(ここでは2面連写製版
モードとする)がそれぞれセットされてRAM102C
に記憶される。
【0111】2面連写製版モードの設定は、前記同一画
像製版設定手段により以下のように行われる。まず、図
11に示されている操作パネル90Cにおいて、選択キ
ー群95の変倍キー95Aで原稿3の変倍率を選択す
る。例えば、読み取るべき原稿3の原稿サイズがA4
で、製版すべきマスタ60のサイズがA3サイズで、印
刷すべき第1用紙8および第2用紙12の用紙サイズと
してA3サイズの用紙を使用するような場合、変倍キー
95Aを押して変倍率=100%を選択すると、液晶表
示部94に表示された100%表示が白黒反転表示され
ると共に、選択キー群95に対応した矩形表示欄の最も
右側の表示が「設定」に切り替わるので、これに対応し
た設定キー95Fを押して、変倍率=100%を確定・
設定する。次いで、集約キー98を押すと、図12の上
段に示すような液晶表示部94の画面表示に切り替わ
る。ここで、右矢印キー95Dまたはスクロールキー9
9の移行99aを押して、「メモリー」を選択した後、
設定キー95Fを押すと、液晶表示部94の画面表示が
図12の下段に示すような液晶表示部94の画面表示に
切り替わる。ここで、右矢印キー95Dまたはスクロー
ルキー99の移行99aを押して、「リピート」を選択
した後、設定キー95Fを押すと2面連写製版モードが
確定・設定される。
【0112】2面連写製版モードを設定するのに前後し
て、ユーザにより原稿読取部4のADF17に、図14
に示したような製版画像に対応した読み取るべき画像を
有する原稿3がセットされる。このとき、原稿サイズ検
知センサ群32により検知された原稿サイズ、あるいは
縮小、拡大製版された場合の画像のサイズ、すなわち1
版のマスタ60に製版されるべき画像のサイズが、版胴
6の開口部6aにおける開口面積の略半分になる場合に
は、用紙サイズ検知センサ群50により給紙トレイ9に
積載されている第1用紙8の用紙サイズが、第1バンク
用紙サイズ検知センサ群50−1や第2バンク用紙サイ
ズ検知センサ群50−2によりバンクトレイ上70やバ
ンクトレイ下72に積載されている第2用紙12の用紙
サイズがそれぞれ検知され、制御装置100Cにより以
下の照合・判断(チエック)がなされる。
【0113】例えば、検知された原稿3の原稿サイズが
A4であって、検知された第1用紙8の用紙サイズがA
4サイズであり、第1バンク19のバンクトレイ上70
および第2バンク20のバンクトレイ下72とに積載さ
れている第2用紙12のうちの何れかがA4サイズであ
る場合、あるいは両方のバンクトレイ上・下70,72
に積載されている第2用紙12の用紙サイズがA4サイ
ズである場合には、すなわち複数の給紙部のうちの少な
くとも2つの給紙部の用紙の用紙サイズがA4サイズで
ある場合には、制御装置100Cは設定された印刷条件
をオーケーと判断して、版胴6が1回転する間に第1用
紙8および第2用紙12が2枚連なって交互に通紙され
る連続2面印刷モードが設定される。あるいは第1用紙
8がA3サイズ、第2用紙12がB4サイズとかA4サ
イズの場合は、操作パネル90Cの液晶表示部94等に
同種用紙のセツトとか、製版条件の再設定の警告が出さ
れる。同様に、縮小4面連写などの場合にも、製版画像
の大きさと積載されている用紙の大きさ(用紙サイズ)
が比較されて条件が合わない場合は警告表示される。連
続2面印刷モードの設定終了を、操作パネル90Cの液
晶表示部94等に表示させるようにしてもよい。
【0114】連続2面印刷モードの設定終了後、スター
トキー91を押すことでスタート信号が生成され、この
スタート信号が制御装置100Cに送信・入力される。
スタート信号を受信した制御装置100Cからの指令に
より、先ず、実施形態1と同様の排版動作が行われる。
次いで、実施形態1と同様に、前記排版動作と並行し
て、ADF17等の作動により原稿3の画像が読み取ら
れる。読み取られた画像情報は、前記画像センサ、前記
A/D変換部、前記製版制御部等を経由して2面連写製
版のためのデジタルの画像データ信号として処理され、
この2面連写製版のための画像データ信号はサーマルヘ
ッド駆動回路を介してサーマルヘッド62へ送信され
る。次いで、画像データ信号に応じて、サーマルヘッド
62の発熱素子がパルス状に通電されつつ主走査方向に
発熱駆動されると共に、前記ステッピングモータが回転
することによりプラテンローラ61、搬送ローラ対63
および反転ローラ対65の回転によって、マスタ60が
副走査方向に搬送されながら、マスタ60の熱可塑性樹
脂フィルム部分が加熱穿孔され、図14に示すように、
1枚のマスタ60の副走査方向(横給紙方向Xでもあ
る)に同一の製版画像である第1製版画像60−1と第
2製版画像60−2とを形成する2面連写製版が行われ
る。
【0115】2面連写製版された製版済みのマスタ60
の先端は、ガイド板66によりその向きを下方に変えら
れ、実施形態1と同様の動作を経てクランパ26による
製版済みのマスタ60の先端部が挟持・係止され、実施
形態1と同様の動作を経て版胴6ヘの巻装が完了する。
【0116】版胴6ヘの製版済みのマスタ60の巻装が
完了すると、給紙工程が開始する。この給紙工程の開始
がされるまでには、実施形態1と同様に給紙トレイ9上
の最上位面の第1用紙8が給紙可能状態となっている。
次いで、実施形態1と同様の第1用紙8の給紙動作を経
て、給紙トレイ9上の最上位面の第1用紙8の1枚だけ
が分離されて横給紙方向Xに送り出され、第1レジスト
ローラ対52の部位で先端部に適度のたわみを形成され
た後、第1用紙8の先端は第1レジストローラ対52で
タイミングを取られて、版胴6とプレスローラ30との
間に向けて給送・挿入される。これと並行して制御装置
100Cの指令により、次に給送される第2用紙12が
実施形態1と同様の動作で、かつ、この実施形態2に特
有の時機に分離・給送されて、第2レジストローラ対5
5に給送・挿入され、第2レジストローラ対55のニッ
プ部直前の部位に当接した位置で保持され、図15に示
すように第2レジストモータ57の所定タイミングの作
動により第2レジストローラ対55が回転駆動されるこ
とによって、第2用紙12の先端が版胴6の周速度とほ
ぼ同じ搬送速度で、第1用紙8の後端と所定間隔XLを
開けた状態で版胴6とプレスローラ30との間に向けて
搬送される。この時、第1レジストローラ対52は互い
に離間した状態になっていて、第2用紙12の後端が通
り過ぎる頃に降下して圧接するようなタイミングに設定
されている。ここで、所定間隔XLは、版胴6の外周長
を500mmとし、製版済みのマスタ60のマスタサイ
ズをA3サイズとした場合、例えばXL=3〜5mmと
なるように設定されている。
【0117】一方、説明が前後するが、用紙検知センサ
59により第1用紙8の挿入が検知され、図示しない係
止手段が解除された後、プレスローラ30が図示しない
付勢バネの作用により、版胴6上の製版済みのマスタ6
0に第1用紙8と所定間隔XLを開けられた第2用紙1
2とを連続的に押し付けることにより、製版済みのマス
タ60が版胴6の外周面に密着すると共に、版胴6の開
孔部分から製版済みのマスタ60の穿孔部分へとインキ
が滲み出てきて第1用紙8と第2用紙12との表面に転
移されることで、いわゆる版付けが行われる。
【0118】プレスローラ30は版胴6の開口部6aの
前縁部分より接触し、巻装された製版済みのマスタ60
の後縁手前で離間するように、その上下押圧動作が設定
されている。版付け・印刷された第1用紙8と第2用紙
12とは、版胴6の外周面に接近する前記剥離爪により
版胴6から連続的に剥離され、前記排紙吸引装置によっ
て吸引保持されながら搬送され、排紙トレイ14に排出
積載されて、前記版付けが終了する。前記したように版
付け・印刷された各1枚の第1用紙8と第2用紙12と
は、テンキー93で設定した正規の印刷枚数としてカウ
ントされず、正規の印刷枚数から除外されるようになっ
ている。
【0119】前記版付け終了後、ユーザは排出された各
1枚の第1用紙8および第2用紙12(印刷物)を適宜
目視して、通常の正規の印刷動作を行ってもよいかどう
かを適宜判断することを含め、印刷画像位置や印刷画像
濃度等の確認を行い適宜修正する操作を行う。
【0120】横給紙方向Xの上流側もしくは下流側への
印刷画像位置の調整、すなわち天地移動調整は、前述し
た天地移動手段を介して操作パネル90Cに配設されて
いる位置調整キー95Gを操作することで簡単に行うこ
とができる。例えば位置調整キー95Gを1回ずつ押す
ことにより、図14における印刷画像位置を左右の横給
紙方向Xに0.5mmずつ移動することができる。
【0121】なお、試し刷りを行う場合には、ユーザは
プリントスピードキー96を押下して、試し刷りを行い
たい印刷速度を適宜設定した後、所定枚数に対応した回
数分試しプリントキー93Aを押すか、あるいはテンキ
ー93で所定枚数を置数した後試しプリントキー93A
を1回押せばよい。試し刷りが版付けと比較して相違す
る主な点は、前記したようにユーザが適宜プリントスピ
ードキー96を押下して、試し刷り印刷を行いたい印刷
速度に設定する点、および試しプリントキー93Aを押
下する点等である。
【0122】こうして、画像品質の確認や画像位置の確
認等を適宜行い、これらがオーケーであれば、プリント
キー92が押されることにより、前述したと同様に第1
用紙8と第2用紙12とが連続して版胴6とプレスロー
ラ30との間に挿入・給送されて設定枚数分の正規の印
刷が行われる。この時の印刷速度は、版付け時の印刷速
度と異なり、始めに設定した設定印刷速度120枚/分
で行われる。
【0123】途中で、第1用紙8および第2用紙12の
どちらか一方が無くなった場合には、次のような制御動
作が行われる。すなわち、図4に示した給紙トレイ9の
用紙有無検知センサ49Aや、バンクトレイ上70、バ
ンクトレイ下72に配設された図示しない用紙有無検知
センサにより用紙の無し状態が検知され、この用紙無し
検知信号を受けた制御装置100Cの指令により、メイ
ンモータ27等の作動を停止させることで印刷動作を停
止し、その用紙の無し状態を液晶表示部94等に表示・
報知する。また、第1バンクではタンデム給紙が可能で
あるため、例えば第2バンク20側のバンクトレイ下7
2にA4サイズの第2用紙12を予め積載しているよう
な場合には、制御装置100Cの指令により、第2バン
ク20側の第2給紙モータ41−2を作動させて前記と
同様に第1用紙8および第2用紙12とを交互に分離・
給送するようにしてもよい。また、これに限らず、第1
バンク19ではタンデム給紙が可能であるため、例えば
バンクトレイ上70上に積載されている第2用紙12の
残りの枚数を検知できる残枚数検出装置を備えたものに
あっては、制御装置100Cの指令により、バンクトレ
イ上70上に積載されている第2用紙12の残りの枚数
が少なくなってきている旨を液晶表示部94等に表示・
報知すると共に、その間にユーザが図5におけるバンク
トレイ上70の左側のトレイ上にA4サイズの第2用紙
12を補給するようにしてもよい。(実施形態3)図1
1ないし図13、図15および図16に実施形態3を示
す。この実施形態3は、請求項4ないし請求項8に対応
したものである。実施形態2と比較して、操作パネル9
0Cに代えて、図11および図12に示す操作パネル9
0Dを有すること、および制御装置100Cに代えて、
制御装置100Dを有することが主に相違する。
【0124】操作パネル90Dは、操作パネル90Cの
同一画像製版設定手段に代えて、1版のマスタ60に複
数の異種画像を製版するように前記製版制御部を介して
サーマルヘッド62を駆動設定するための異種画像製版
設定手段を有することのみ相違する。異種画像製版設定
手段は、選択キー群95の左矢印キー95C、右矢印キ
ー95D、設定キー95F、カーソルキー99および集
約キー98等で構成される。ここで、異種画像製版(集
約製版とも呼ばれる)とは、複数枚の原稿またはパソコ
ン等から送信される異種の画像情報を用いて、1版のマ
スタ60に複数の異種画像を製版する、換言すれば版胴
6の外周面に巻装されるべき1版のマスタ60の版胴6
の回転方向に複数の異種画像を製版する公知の製版方式
を指し、通称、集約機能とも呼ばれている(図16参
照)。
【0125】制御装置100Dは、CPU101D、図
示を省略したI/Oポート、ROM103D、RAM1
02Dおよびタイマ等を備え、それらが信号バスによっ
て接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備
している。制御装置100DのCPU101D(以下、
説明の簡明化を図るため、単に「制御装置100D」と
いうときがある)は、原稿サイズ検知センサ群32から
出力される1版のマスタ60に製版されるべき画像のサ
イズに係る信号、用紙サイズ検知センサ群50、第1バ
ンク用紙サイズ検知センサ群50−1、第2バンク用紙
サイズ検知センサ群50−2から出力される第1用紙8
や第2用紙12の用紙サイズに係る信号および前記異種
画像製版設定手段から出力される信号に基づいて、版胴
6上の製版済みのマスタにおける複数の異種画像(後述
する動作例では2つの異種画像、つまり2面集約に相当
する)に対応させて、給紙トレイ9、バンクトレイ上7
0、バンクトレイ下72から第1用紙8、第2用紙12
を交互に1枚ずつ分離・給送するように給紙モータ4
1、第1給紙モータ41−1、第2給紙モータ41−2
を制御する制御手段としての機能を有する。また、制御
装置100Dは、第1レジストローラ対52を駆動する
第1レジストモータ53と、第2レジストローラ対55
を駆動する第2レジストモータ57との起動タイミング
を変えるタイミング制御手段の機能も有する。
【0126】ROM103Dには、制御装置100Dが
前記した各制御を行うために前もって決められた、原稿
サイズ(1版のマスタ60に製版されるべき画像のサイ
ズ)と本体給紙部10の給紙トレイ9、第1バンク19
のバンクトレイ上70、第2バンク20のバンクトレイ
下72に積載される第1用紙8や第2用紙12の用紙サ
イズとの関係データや、後述する動作プログラム等が予
め記憶されている。RAM102Dは、CPU101D
での計算結果を一時記憶したり、各センサや各センサ群
あるいは各種キー等から出力されるデータ信号やオン/
オフ信号を随時記憶したりしてこれら信号の入出力を行
う。
【0127】天地移動手段は、第1レジストローラ対5
2と、これを駆動する第1レジストモータ53と、第2
レジストローラ対55と、これを駆動する第2レジスト
モータ57と、前記した制御装置100Dとから構成さ
れている。制御装置100Dは、操作パネル90Dに配
設された天地移動量設定手段としての位置調整キー95
Gから出力される天地移動量に係る信号に基づいて、第
1レジストモータ53と第2レジストモータ57との各
スタート時機を変えることで、版胴6上の製版済みのマ
スタ60の画像位置(例えば図16に示す第1製版画像
60−1の位置)と第1用紙8との、版胴6上の製版済
みのマスタ60の画像位置(例えば図16に示す第2製
版画像60−2の位置)と第2用紙12との天地方向
(図16では左右の横給紙方向Xでもある)の相対位置
をそれぞれ変える制御を行う。
【0128】次に、実施形態3の動作について、実施形
態2の動作と相違する点のみ説明する。ユーザが操作パ
ネル90Dを操作することにより、テンキー93により
印刷枚数が、プリントスピードキー96の速度アップキ
ー96bにより設定できる最高の印刷速度(例えぱ12
0枚/分とセットする)が、前記異種画像製版設定手段
により集約製版モード(ここでは2面集約製版モードと
する)がそれぞれセットされてRAM102Dに記憶さ
れる。
【0129】2面集約製版モードの設定は、前記異種画
像製版設定手段により以下のように行われる。まず、図
11に示されている操作パネル90Dにおいて、集約キ
ー98を押すと、図12の上段に示すような液晶表示部
94の画面表示に切り替わる。ここで、右矢印キー95
Dまたはスクロールキー99の移行99aを押して、
「2面」を選択した後、設定キー95Fを押すと2面集
約製版モードが確定・設定される。集約製版モードの設
定では、変倍キーを使用せず、また図12の下段への画
面表示の切り替えを行わないことが連写製版モードと異
なる。
【0130】2面集約製版モードを設定するのに前後し
て、ユーザにより原稿読取部4のADF17に、図16
に示したような異種の第1製版画像60−1および第2
製版画像60−2に対応した読み取るべき異種の画像を
有する2枚の原稿3がセットされる。このとき、原稿サ
イズ検知センサ群32により検知された原稿サイズ、あ
るいは縮小、拡大製版された場合の画像サイズ、すなわ
ち1版のマスタ60に製版されるべき画像のサイズが、
版胴6の開口部6aにおける開口面積の略半分になる場
合には、用紙サイズ検知センサ群50により給紙トレイ
9に積載されている第1用紙8の用紙サイズが、第1バ
ンク用紙サイズ検知センサ群50−1や第2バンク用紙
サイズ検知センサ群50−2によりバンクトレイ上70
やバンクトレイ下72に積載されている第2用紙12の
用紙サイズがそれぞれ検知され、制御装置100Dによ
り以下の照合・判断(チエック)がなされる。
【0131】例えば、検知された原稿3の原稿サイズが
A4であって、検知された第1用紙8の用紙サイズがA
4サイズであり、第1バンク19のバンクトレイ上70
および第2バンク20のバンクトレイ下72とに積載さ
れている第2用紙12のうちの何れかがA4サイズであ
る場合、あるいは両方のバンクトレイ上・下70,72
に積載されている第2用紙12の用紙サイズがA4サイ
ズである場合には、すなわち複数の給紙部のうちの少な
くとも2つの給紙部の用紙の用紙サイズがA4サイズで
ある場合には、制御装置100Dは設定された印刷条件
をオーケーと判断して、版胴6が1回転する間に第1用
紙8および第2用紙12が2枚連なって交互に通紙され
る連続2面印刷モードが設定される。あるいは第1用紙
8がA3サイズ、第2用紙12がB4サイズとかA4サ
イズの場合は、操作パネル90Dの液晶表示部94等に
同種用紙のセツトとか、製版条件の再設定の警告が出さ
れる。同様に、縮小4面連写などの場合にも、製版画像
の大きさと積載されている用紙の大きさ(用紙サイズ)
が比較されて条件が合わない場合は警告表示される。以
下の動作は、実施形態2の動作において、「同一画像」
を「異種画像」と読み替え等を行えば実施形態2の動作
と同様であり、極めて容易に実施できるからこれ以上の
説明を省略する。なお、実施形態2や3においても、前
述した変形例1や2等を適用できる。
【0132】本発明の実施形態は、前述した実施形態1
ないし3や各変形例等に限らず、図17に示す孔版印刷
装置であってもよい。図17に示した孔版印刷装置は、
図1に示したバンク給紙部13等を具備する孔版印刷装
置と比較すると、いわば内蔵されたバンク給紙部13に
代えて、本体フレーム1の外部に配設した給紙トレイ1
09および給紙手段33等を具備した外部給紙部110
を有することのみ相違する。図17に示した孔版印刷装
置でも、複数の給紙部、すなわち本体給紙部10および
外部給紙部110を有しているから、実施形態1ないし
3や各変形例等と同様にして、本体給紙部10および外
部給紙部110から第1用紙8および第2用紙12を交
互に1枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行えること
は明らかである。
【0133】前述した実施形態1ないし3や各変形例等
では、A3サイズの製版済みのマスタ60を版胴6の開
口部6aの全面に巻装する構成であったが、次のように
してもよい。例えば、A3サイズの製版済みのマスタ6
0を節約するために前半分のみ製版した状態で切断して
A4サイズの製版済みのマスタ60として、これに対応
してA4サイズの用紙を給紙して印刷するA4マスタカ
ット印刷モードと呼ぱれる印刷が公知であり、既に行わ
れている。この場合は、連続2面印刷モードは使用でき
ないが、交互に用紙を給紙しながら印刷する増速印刷モ
ードは選択できる。A4マスタカット印刷モードでは、
マスタ60そのものの節約とか、A3サイズの製版済み
のマスタ60に付着して廃棄されてしまう無駄なインキ
を低減できるが、連続2面印刷モードよりも単位時間あ
たりの印刷枚数は少ない。したがって、印刷効率を大幅
にアップして印刷を短時間で行いたい場合は連続2面印
刷モードを選択し、コストを低減したい場合はマスタカ
ット印刷モードや増速印刷モードを選択するようにして
もよい。
【0134】以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、前述した各実施形態および変形例等に限定されるも
のではなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよ
く、本発明の範囲内において、その必要性および用途等
に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当
業者ならば明らかである。
【0135】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、前
述したような従来装置の有する諸問題点を解決して新規
な印刷装置を提供することができる。請求項毎の効果を
挙げれば次のとおりである。請求項1記載の発明によれ
ば、制御手段が、マスタに製版されるべき画像のサイズ
および複数の給紙部の用紙サイズに応じて、複数の給紙
部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送するように各給
紙駆動手段を制御することにより、複数の給紙部から用
紙を交互に1枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を行う
ようにできるから、従来のように短い時間内で次の用紙
の分離・給送動作を行うことでその動作を不安定にして
しまうことなく、従来より遙かに長い時間を掛けて分離
・給送動作を確実に行えるようになって、例えば重送等
の給紙ミスやジャム等の給紙部のトラブルが発生しな
い。
【0136】請求項2記載の発明によれば、版胴駆動制
御手段が、複数の給紙部のうちの少なくとも2つの給紙
部の用紙が同一サイズの場合、印刷速度設定手段により
設定された回転速度よりも速い回転速度で版胴を回転駆
動するように版胴駆動手段を制御することにより、請求
項1記載の発明の効果に加えて、印刷速度を上げて印刷
効率を大幅にアップできる。そして、このように印刷速
度を上げて印刷効率をアップしても、用紙の分離時間を
極めて長く取ることができることで給紙部のトラブルが
発生しない。
【0137】請求項3記載の発明によれば、制御手段
が、マスタに製版されるべき画像のサイズおよび複数の
給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、同一画像製版設定
手段から出力される信号に基づいて、版胴上の製版され
たマスタにおける複数の同一画像に対応させて、複数の
給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送するように
各給紙駆動手段を制御することにより、複数の給紙部か
ら用紙を交互に1枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を
行うようにできるから、版胴1回転中に複数枚(例えば
2枚)ずつ印刷できて印刷効率を大幅にアップできる。
【0138】請求項4記載の発明によれば、制御手段
が、マスタに製版されるべき画像のサイズおよび複数の
給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、異種画像製版設定
手段から出力される信号に基づいて、版胴上の製版され
たマスタにおける複数の異種画像に対応させて、複数の
給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送するように
各給紙駆動手段を制御することにより、複数の給紙部か
ら用紙を交互に1枚ずつ分離・給送して連続的に印刷を
行うようにできるから、版胴1回転中に複数枚(例えば
特には2枚)ずつ印刷できて印刷効率を大幅にアップで
きる。
【0139】請求項5記載の発明によれば、各レジスト
駆動手段は、前に給送された用紙の後端と次に給送され
る用紙の先端との間隔を略所定間隔となるように複数の
レジスト手段を駆動することにより、請求項3または4
記載の発明の効果に加えて、前に給送された用紙と次に
給送される用紙との分離・給送後において、前に給送さ
れた用紙の後端と次に給送される用紙の先端との接触が
なくなるから、用紙搬送中の給紙トラブルを生じない。
【0140】請求項6記載の発明によれば、版胴上の製
版されたマスタの該版胴の回転方向における複数の同一
画像の位置または複数の異種画像の位置とこれに対応し
て給送される各用紙との相対位置を、複数の同一画像ま
たは複数の異種画像毎に変えるための天地移動手段を有
することにより、請求項5記載の発明の効果に加えて、
複数の同一画像の位置または複数の異種画像の位置毎に
対応して給送される用紙の天地移動を単独にできるか
ら、複数の同一画像の位置合わせまたは複数の異種画像
の位置合わせを容易に行うことができる。
【0141】請求項7記載の発明によれば、天地移動手
段は、版胴上の製版されたマスタにおける複数の同一画
像の位置または複数の異種画像の位置毎にタイミングを
合わせて用紙を送り出す複数のレジスト手段と、該各レ
ジスト手段を駆動するレジスト駆動手段と、該各レジス
ト駆動手段の起動タイミングを変えるタイミング制御手
段とを具備することにより、請求項6記載の発明の効果
を奏する。
【0142】請求項8記載の発明によれば、各レジスト
駆動手段は、ステッピングモータであることにより、請
求項5または7記載の発明の効果に加えて、用紙の搬送
速度制御や用紙の搬送位置制御を、比較的簡単な構成で
確実かつ高精度に行うことができる。
【0143】請求項9記載の発明によれば、マスタに製
版されるべき画像のサイズを検知する画像サイズ検知手
段と、複数の給紙部に配設され用紙サイズを検知する用
紙サイズ検知手段とを有することにより、マスタに製版
されるべき画像のサイズおよび複数の給紙部の用紙サイ
ズに応じての前述したような制御を行うことができる。
【0144】請求項10記載の発明によれば、マスタに
製版されるべき画像のサイズを検知する画像サイズ検知
手段と、複数の給紙部に対応して用紙サイズを設定する
ための用紙サイズ設定手段とを有することにより、マス
タに製版されるべき画像のサイズおよび複数の給紙部の
用紙サイズに応じての前述したような制御を行うことが
できる。
【0145】請求項11記載の発明によれば、マスタに
製版されるべき画像のサイズを設定する画像サイズ設定
手段と、複数の給紙部に配設され用紙サイズを検知する
用紙サイズ検知手段とを有することにより、マスタに製
版されるべき画像のサイズおよび複数の給紙部の用紙サ
イズに応じての前述したような制御を行うことができ
る。
【0146】請求項12記載の発明によれば、マスタに
製版されるべき画像のサイズを設定する画像サイズ設定
手段と、複数の給紙部に対応して用紙サイズを設定する
ための用紙サイズ設定手段とを有することにより、マス
タに製版されるべき画像のサイズおよび複数の給紙部の
用紙サイズに応じての前述したような制御を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すバンク給紙部を備え
た孔版印刷装置の概略的な正断面図である。
【図2】図1における孔版印刷装置の要部の拡大断面図
である。
【図3】図1における孔版印刷装置の本体給紙部周りの
断面図である。
【図4】図1における孔版印刷装置のトレイ等の用紙サ
イズ検知機構を示す要部の斜視図である。
【図5】図1におけるバンク給紙部の構成を示す要部の
正断面図である。
【図6】図1における孔版印刷装置の操作パネルの要部
の平面図である。
【図7】実施形態1における制御構成を表すブロック図
である。
【図8】変形例1および2における操作パネルの液晶表
示部の平面図である。
【図9】変形例1における制御構成を表すブロック図で
ある。
【図10】変形例2における制御構成を表すブロック図
である。
【図11】実施形態2および3における操作パネルの要
部の平面図である。
【図12】実施形態2および3における操作パネルの液
晶表示部の平面図である。
【図13】実施形態2および3における制御構成を表す
ブロック図である。
【図14】実施形態2において、1種類の原稿から2つ
の同一の製版画像を1版のマスタに形成して連続2面印
刷モードで印刷を行う状態を説明するための、製版済み
のマスタと用紙との関係を表す平面図である。
【図15】図14における連続2面印刷モードで印刷を
行う状態を説明するための正断面図である。
【図16】実施形態3において、異種の原稿から2つの
異種の製版画像を1版のマスタに形成して集約2面印刷
モードで印刷を行う状態を説明するための、製版済みの
マスタと用紙との関係を表す平面図である。
【図17】本発明が適用される別の給紙部を備えた孔版
印刷装置の概略的な正面図である。
【符号の説明】
6 版胴 8 用紙としての第1用紙 9 給紙トレイ 10 複数の給紙部のうちの本体給紙部 12 用紙としての第2用紙 13 複数の給紙部のうちのバンク給紙部 19 バンク給紙部を構成する第1バンク 20 バンク給紙部を構成する第2バンク 32 画像サイズ検知手段の一例としての原稿サイズ検
知センサ群 33 本体給紙部側の給紙手段 33−1 第1バンク側の給紙手段 33−2 第2バンク側の給紙手段 41 本体給紙部側の給紙駆動手段としての給紙モ
ータ 41−1 第1バンク側の給紙駆動手段としての第1給
紙モータ 41−2 第2バンク側の給紙駆動手段としての第2給
紙モータ 50 本体給紙部側の用紙サイズ検知手段としての用
紙サイズ検知センサ群 50−1第1バンク側の用紙サイズ検知手段としての第
1バンク用紙サイズ検知センサ群 50−2第2バンク側の用紙サイズ検知手段としての第
2バンク用紙サイズ検知センサ群 52 レジスト手段としての第1レジストローラ対 53 レジスト駆動手段としての第1レジストモータ 55 レジスト手段としての第2レジストローラ対 57 レジスト駆動手段としての第2レジストモータ 60 マスタ 62 製版手段としてのサーマルヘッド 70 バンクトレイ上 72 バンクトレイ下 90,90A,90B,90C 操作パネル 91 スタートキー 92 プリントキー 95 同一画像製版設定手段、異種画像製版設定手段を
構成する選択キー群 95B 用紙サイズ設定手段を構成する用紙サイズ入力
キー 96 印刷速度設定手段としてのプリントスピードキー 98 同一画像製版設定手段、異種画像製版設定手段を
構成する集約キー 100,100A,100B 制御手段、版胴駆動制御
手段、タイミング制御手段としての制御装置 100C 制御手段、タイミング制御手段としての制御
装置 X 横給紙方向 Z 縦給紙方向 XL 所定間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 1/00 501 B65H 1/00 501A 3/06 350 3/06 350A 3/44 342 3/44 342 9/00 9/00 B 9/14 9/14 (72)発明者 榊原 敏之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H084 AA14 AA38 AA40 AE01 AE06 AE09 BB13 CC09 3F102 AA06 AB01 BA07 BB02 CB02 DA08 EC03 FA08 3F343 FA02 FB04 GA01 GB01 GC01 GD01 HE04 HE16 HE20 JA01 MA03 MA26 MB04 MB13 MC06 MC21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製版されたマスタを外周面に巻装する版胴
    と、この版胴上のマスタに用紙を1枚ずつ分離・給送す
    る給紙手段を備えた複数の給紙部とを具備し、該複数の
    給紙部から給送された用紙を前記版胴上のマスタに押し
    付けて印刷を行う印刷装置において、 前記複数の給紙部に配設され前記各給紙手段を駆動する
    給紙駆動手段と、 マスタに製版されるべき画像のサイズおよび前記複数の
    給紙部の用紙サイズに応じて、前記複数の給紙部から用
    紙を交互に1枚ずつ分離・給送するように前記各給紙駆
    動手段を制御する制御手段とを有し、 前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送
    して連続的に印刷を行うようにしたことを特徴とする印
    刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置において、 前記版胴を回転駆動する版胴駆動手段と、 前記版胴の回転速度を設定するための印刷速度設定手段
    と、 前記複数の給紙部のうちの少なくとも2つの給紙部の用
    紙が同一サイズの場合、前記印刷速度設定手段により設
    定された前記回転速度よりも速い回転速度で前記版胴を
    回転駆動するように前記版胴駆動手段を制御する版胴駆
    動制御手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】マスタを製版する製版手段と、製版された
    マスタを外周面に巻装する版胴と、この版胴上のマスタ
    に用紙を1枚ずつ分離・給送する給紙手段を備えた複数
    の給紙部とを具備し、該複数の給紙部から給送された用
    紙を前記版胴上のマスタに押し付けて印刷を行う印刷装
    置において、 前記複数の給紙部に配設され前記各給紙手段を駆動する
    給紙駆動手段と、 1版のマスタに複数の同一画像を製版するように前記製
    版手段を駆動設定するための同一画像製版設定手段と、 マスタに製版されるべき画像のサイズおよび前記複数の
    給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、前記同一画像製版
    設定手段から出力される信号に基づいて、前記版胴上の
    製版されたマスタにおける前記複数の同一画像に対応さ
    せて、前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離
    ・給送するように前記各給紙駆動手段を制御する制御手
    段とを有し、 前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送
    して連続的に印刷を行うようにしたことを特徴とする印
    刷装置。
  4. 【請求項4】マスタを製版する製版手段と、製版された
    マスタを外周面に巻装する版胴と、この版胴上のマスタ
    に用紙を1枚ずつ分離・給送する給紙手段を備えた複数
    の給紙部とを具備し、該複数の給紙部から給送された用
    紙を前記版胴上のマスタに押し付けて印刷を行う印刷装
    置において、 前記複数の給紙部に配設され前記各給紙手段を駆動する
    給紙駆動手段と、 1版のマスタに複数の異種画像を製版するように前記製
    版手段を駆動設定するための異種画像製版設定手段と、 マスタに製版されるべき画像のサイズおよび前記複数の
    給紙部の用紙サイズに応じて、かつ、前記異種画像製版
    設定手段から出力される信号に基づいて、前記版胴上の
    製版されたマスタにおける前記複数の異種画像に対応さ
    せて、前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離
    ・給送するように前記各給紙駆動手段を制御する制御手
    段とを有し、 前記複数の給紙部から用紙を交互に1枚ずつ分離・給送
    して連続的に印刷を行うようにしたことを特徴とする印
    刷装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の印刷装置におい
    て、 前記版胴上の製版されたマスタの該版胴の回転方向にお
    ける前記複数の同一画像同士の間または前記複数の異種
    画像同士の間には、所定間隔が設けられており、 前記版胴上の製版されたマスタにおける前記複数の同一
    画像位置または前記複数の異種画像位置毎にタイミング
    を合わせて用紙を送り出す複数のレジスト手段と、該各
    レジスト手段を駆動するレジスト駆動手段とを有し、 前記各レジスト駆動手段は、前に給送された用紙の後端
    と次に給送される用紙の先端との間隔を略前記所定間隔
    となるように前記複数のレジスト手段を駆動することを
    特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置において、 前記版胴上の製版されたマスタの該版胴の回転方向にお
    ける前記複数の同一画像の位置または前記複数の異種画
    像の位置とこれに対応して給送される各用紙との相対位
    置を、前記複数の同一画像または前記複数の異種画像毎
    に変えるための天地移動手段を有することを特徴とする
    印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の印刷装置において、 前記天地移動手段は、前記版胴上の製版されたマスタに
    おける前記複数の同一画像の位置または前記複数の異種
    画像の位置毎にタイミングを合わせて用紙を送り出す複
    数のレジスト手段と、該各レジスト手段を駆動するレジ
    スト駆動手段と、該各レジスト駆動手段の起動タイミン
    グを変えるタイミング制御手段とを具備することを特徴
    とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項5または7記載の印刷装置におい
    て、 前記各レジスト駆動手段は、ステッピングモータである
    ことを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8の何れか一つに記載の印
    刷装置において、 前記マスタに製版されるべき画像のサイズを検知する画
    像サイズ検知手段と、前記複数の給紙部に配設され前記
    用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段とを有するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8の何れか一つに記載の
    印刷装置において、 前記マスタに製版されるべき画像のサイズを検知する画
    像サイズ検知手段と、前記複数の給紙部に対応して前記
    用紙サイズを設定するための用紙サイズ設定手段とを有
    することを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし8の何れか一つに記載の
    印刷装置において、 前記マスタに製版されるべき画像のサイズを設定する画
    像サイズ設定手段と、前記複数の給紙部に配設され前記
    用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段とを有するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし8の何れか一つに記載の
    印刷装置において、 前記マスタに製版されるべき画像のサイズを設定する画
    像サイズ設定手段と、前記複数の給紙部に対応して前記
    用紙サイズを設定するための用紙サイズ設定手段とを有
    することを特徴とする印刷装置。
JP2000214605A 2000-07-14 2000-07-14 印刷装置 Pending JP2002029133A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000214605A JP2002029133A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000214605A JP2002029133A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002029133A true JP2002029133A (ja) 2002-01-29

Family

ID=18710149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000214605A Pending JP2002029133A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002029133A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308252A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびシート供給装置
JP2009107125A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Tohoku Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308252A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびシート供給装置
JP4725411B2 (ja) * 2006-05-17 2011-07-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2009107125A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Tohoku Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005193546A (ja) 両面印刷装置
US20070285697A1 (en) Printer
JP4796484B2 (ja) 両面孔版印刷装置
JP4750431B2 (ja) 両面印刷装置
JP2000127594A (ja) 印刷装置
JP3417695B2 (ja) 印刷装置
JP2002029133A (ja) 印刷装置
JP2002172839A (ja) 印刷方法および印刷装置
JP4515748B2 (ja) 両面印刷装置
JP4219599B2 (ja) 印刷装置
JP2006176303A (ja) 両面画像形成装置
JP2006248767A (ja) 両面画像形成装置
JPH11255352A (ja) 印刷装置
JPH0952424A (ja) 給紙装置及びそれを具備する画像形成装置
JP4758027B2 (ja) 孔版印刷装置
JP4495797B2 (ja) 印刷装置
JP2000225763A (ja) 印刷方法および印刷装置
JP2003025703A (ja) 孔版印刷装置
JP2002019248A (ja) 孔版印刷装置
JP2008006656A (ja) 両面印刷装置
JP4519988B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2003112468A (ja) 孔版印刷装置
JP2002002079A (ja) 孔版印刷装置
JP2000141851A (ja) 孔版印刷装置
JP4584733B2 (ja) 両面画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110329