JP2000225763A - 印刷方法および印刷装置 - Google Patents

印刷方法および印刷装置

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JP2000225763A
JP2000225763A JP11027797A JP2779799A JP2000225763A JP 2000225763 A JP2000225763 A JP 2000225763A JP 11027797 A JP11027797 A JP 11027797A JP 2779799 A JP2779799 A JP 2779799A JP 2000225763 A JP2000225763 A JP 2000225763A
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printing
bank
unit
feeding
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JP11027797A
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Hideki Asai
英樹 浅井
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 版付け印刷または試し刷り印刷を行う場合
に、版付け用紙または試し刷り用紙として印刷用紙を使
用していたことによる印刷用紙の無駄遣いをなくする。 【解決手段】 版胴1上のマスタ2に複数の給紙部の何
れか一つから選択的に給送された印刷用紙Pを押し付け
て少なくとも印刷用紙Pの片面に印刷を行う孔版印刷装
置100において、複数の給紙部(補助給紙部28、バ
ンク上給紙部201、バンク下給紙部202)のうちの
特定の給紙部(例えば、バンク下給紙部202のバンク
下トレイ145)には版付け用紙P’が載置されている
条件の下で、本体給紙制御装置88は、スクロールキー
99Aを含む選択キー群95およびスタートキー91
(印刷起動手段)からの各信号に基づいて、特定の給紙
部(バンク下トレイ145)から版付け用紙P’を給送
すべくその給紙駆動手段(バンク給紙モータ107、ワ
ンウェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷方法および印
刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷装置の中でも取り分け製版・印刷一
体型の孔版印刷装置においては、通常、製版、排版、給
版、印刷および排紙の各工程を経て印刷物が得られる。
すなわち、先ず、製版された製版済みのマスタを版胴に
巻装する前に、既に版胴に巻装されている使用済みのマ
スタを版胴から剥離する排版工程を行う。次いで、製版
工程において、原稿の画像を光電変換素子等からなる画
像センサで読み取り、サーマルヘッドの発熱素子にマス
タを接触させつつ、上記画像センサ等で光電変換された
画像信号によってサーマルヘッドの発熱素子を位置選択
的に発熱させ、マスタの熱可塑性樹脂フィルムを熱溶融
穿孔し画像信号に応じた穿孔パターンを形成する。次い
で、給版工程において、穿孔パターンが形成された製版
済みのマスタを多孔性円筒状の版胴に巻き付ける。次
に、印刷工程において、版胴とプレスローラとの間に形
成されるニップ部に給紙部から給送された印刷用紙が、
プレスローラによって版胴の外周面に巻き付けられた製
版済みのマスタに押しつけられ、版胴の内周側から供給
され穿孔パターンを介して滲み出たインキが印刷用紙に
転移することにより、画像信号に応じた印刷画像が印刷
用紙に形成される。こうして印刷された印刷済みの印刷
用紙は、版胴の外周面近傍に配設された剥離ファンから
のエアや剥離爪との当接により強制的に剥離され、排紙
搬送ユニット等による印刷用紙の吸引・搬送動作を介し
て排紙台上に排出積載される。
【0003】このように、製版・印刷一体型の孔版印刷
装置では、版胴上の使用済みのマスタを排版する排版部
と、マスタを製版し版胴の外周面に巻き付ける製版給版
部と、製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴を備
え、版胴上の製版済みのマスタに印刷用紙を押し付けて
少なくとも印刷用紙の片面に印刷を行うための印刷部
と、印刷された印刷用紙を版胴から剥離し排出する排紙
部とを具備している。上記した孔版印刷装置は、印刷用
紙の片面に印刷を行ういわゆる片面印刷方式であるが、
近年では印刷用紙の両面に同時的に印刷を行ういわゆる
両面同時印刷方式も種々提案されている。このような両
面同時印刷方式の例としては、例えば特開平6−719
96号、特開平9−234941号や、特開平11−1
057号公報に開示された技術を挙げることができる。
【0004】現在の孔版印刷装置では、片面印刷方式や
両面同時印刷方式、あるいは押圧手段の違いによらず、
主として版胴の内周側から版胴上の製版済みのマスタや
未製版のマスタにインキを充填してそのマスタを版胴の
外周面に密着させるために、製版給版直後に行う正規の
印刷とは別の印刷動作である、いわゆる「版付け印刷」
動作を行っている。また、「試し刷り印刷」と称して、
画像濃度や画像鮮明度等の印刷画像の確認および/また
は少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認を行うた
めに、版付け印刷直後を含め印刷動作中に随時行われる
正規の印刷とは別の印刷動作も行われている。
【0005】ところで、このような孔版印刷装置の本体
側に連結されたり内蔵されたりして用いられる給紙装置
としては、版胴とプレスローラとの間に形成されるニッ
プ部や、圧胴の保持手段に向けて所定のタイミングで印
刷用紙の先端を送り出すレジストローラと、このレジス
トローラに向けて給紙する複数の給紙部とを具備してい
るものがある。このような複数の給紙部のうちの一つと
して、上記本体側に配設された補助給紙部からなるもの
があり、また上記補助給紙部とは別に配設されたバンク
給紙部からなるものがある。バンク給紙部は、通常、原
稿のセット操作や装置の操作性向上を図る目的で上記本
体側の下方に設けられている。バンク給紙部の例として
は、例えば、複写機においては特開平5−124737
号、特開平5−221536号、特開平6−14460
0号および特開平7−137851号公報等が、印刷装
置においては特開平6−40137号や特開平7−14
4402号公報等に記載されているものが挙げられる。
そして、バンク給紙部を具備する給紙装置では、そのほ
とんどにおいて、オペレータ等が装置の前面に対向して
位置する姿勢で給紙トレイを引き出し押し込んで印刷用
紙の補充・補給等の操作を行えるフロントローディング
方式を用いている。また、孔版印刷装置等の印刷装置に
おいては、多種多様な印刷用紙が使用されている。印刷
用紙は、一般に、薄紙、標準紙(普通紙)、厚紙に分類
されており、薄紙としては更紙や上質45kg紙等があ
り、標準紙としては複写用紙、中質紙、上質55kg
紙、再生紙、孔版上質紙等がある。厚紙としては画用
紙、ハガキ、封筒、上質135kg紙、上質180kg
紙等がある。
【0006】なお、版胴上の製版済みのマスタに印刷用
紙を押しつける押圧手段としては、上記したプレスロー
ラの他に、用紙レジスト精度の向上や騒音の低減を図る
目的の下に、給送されて来た印刷用紙の先端部を保持す
る保持手段を備えた版胴の外径と略同径の圧胴等も使用
される。また、製版・印刷一体型でない孔版印刷装置に
あっては、製版給版部において、パーソナルコンピュー
タ等や外部記憶装置等との連結により原稿の画像情報を
得て製版動作を行うようなものがあったり、排紙部にお
いて、版胴の回転と同期して同じ版胴回転駆動力を得て
剥離爪の先端が揺動することにより印刷済みの印刷用紙
の先端部に接離自在であるような単純な排紙剥離手段の
みを備えたものがあったりするので、孔版印刷装置とし
ては原稿読み取り部や、版胴と独立して駆動する駆動手
段を備えた排紙部を必ずしも具備しているものではな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】バンク給紙部を含む複
数の給紙部を具備する従来の孔版印刷装置等で版付け印
刷を行う場合、その版付け印刷で使用する版付け用紙と
して、複数の給紙部のうちの選択された給紙部から印刷
すべき印刷用紙を給送していた。したがって、上記した
版付け印刷の目的に焦点を当てて考えて見た場合、版付
け用紙として上記したような品質過剰で高価な印刷用紙
を使用することは印刷用紙の無駄遣いをしていたことに
なる。あるいは、今まではせいぜい、版付け印刷を行う
度に、印刷すべき印刷用紙と略同じサイズのヤレ紙(片
面印刷済みの用紙や両面印刷済みの用紙であって、版付
け印刷や試し刷り印刷あるいは印刷ミス等で不要になっ
た用紙)等を一々準備して、これを補助給紙台やバンク
給紙台上の印刷用紙の最上位に載置して給送し印刷に供
するというような面倒な操作を行っていただけにすぎな
い。
【0008】特に、印刷すべき用紙の種類がハガキや封
筒等の厚紙であるときには、上記した薄紙や標準紙と比
較して価格が高いため、その無駄はさらに大きいものに
なってしまう。
【0009】バンク給紙部を含む複数の給紙部を具備す
る印刷装置で試し刷り印刷を行う場合においても、試し
刷り印刷に使用する試し刷り用紙として、複数の給紙部
のうちの選択された給紙部から印刷すべき印刷用紙を給
送していたので、上記したと同様の問題点を有してい
た。したがって、本発明は、かかる事情に鑑みてなされ
たものであって、複数の給紙部を具備する印刷装置で版
付け印刷または試し刷り印刷を行う場合に、その印刷の
目的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙を印刷用
紙を給送する給紙部とは別の給紙部から給送することに
より、印刷用紙を無駄遣いすることのない印刷方法およ
び印刷装置を提供することを第一の目的とする。また、
印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であると
き、その目的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙
を印刷用紙を給送する給紙部とは別の給紙部から給送す
ることにより、さらに無駄のない印刷方法および印刷装
置を提供することを第二の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、請求項ごとの発明においては以下の
構成を採っていることを特徴とするものである。請求項
1記載の発明では、複数の給紙部を有し、製版されたマ
スタを版胴に巻き付け、該版胴上のマスタに上記複数の
給紙部の何れか一つから選択的に給紙された印刷用紙を
押し付けて少なくとも上記印刷用紙の片面に印刷を行う
印刷方法において、版付け印刷または試し刷り印刷の場
合、上記複数の給紙部のうちの特定の給紙部から版付け
用紙または試し刷り用紙を給送することを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
印刷方法において、上記複数の給紙部のうちの一つが、
印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からなり、上
記特定の給紙部が、上記補助給紙部とは別に配設された
バンク給紙部からなり、上記補助給紙部から上記印刷用
紙が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類が
ハガキや封筒等の厚紙であるとき、上記版付け用紙また
は上記試し刷り用紙を上記バンク給紙部から給送するこ
とを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
印刷方法において、上記複数の給紙部のうちの一つが、
印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からなり、上
記特定の給紙部が、上記補助給紙部とは別に配設された
バンク給紙部からなり、上記補助給紙部から上記印刷用
紙が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類が
ハガキや封筒等の厚紙でないとき、上記版付け用紙また
は上記試し刷り用紙を上記バンク給紙部から給送するこ
とを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
印刷方法において、上記特定の給紙部が、印刷装置の本
体側に配設された補助給紙部からなり、上記複数の給紙
部から上記補助給紙部を除いた残りの給紙部が、上記補
助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からなり、上
記バンク給紙部から上記印刷用紙が給送される場合、上
記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上記補助給紙部
から給送することを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明では、請求項1,2,
3または4記載の印刷方法において、上記版付け用紙
は、ヤレ紙もしくは上記印刷用紙と比較して価格が安い
紙等からなり、上記試し刷り用紙は、上記版付け用紙を
含み、かつ、印刷画像の確認および/または少なくとも
上下左右余白のうちの一つの確認が可能である紙等から
なることを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明では、請求項1ないし
5の何れか一つに記載の印刷方法において、上記版付け
用紙または上記試し刷り用紙としては、これらの用紙に
版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画像の領域よ
り大きいものを使用することを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、製版されたマスタ
を版胴の外周面に巻き付ける版胴と、この版胴上のマス
タに給紙する複数の給紙部とを具備し、上記版胴上のマ
スタに該複数の給紙部の何れか一つから選択的に給送さ
れた印刷用紙を押し付けて少なくとも印刷用紙の片面に
印刷を行う印刷装置において、上記複数の給紙部のうち
の少なくとも何れか一つには、版付け用紙または試し刷
り用紙が載置されていると共に、その版付け用紙または
試し刷り用紙を給送する給紙手段と、この給紙手段を駆
動する給紙駆動手段とが配設されており、版付け印刷動
作または試し刷り印刷動作を起動するための印刷起動手
段と、上記印刷起動手段からの信号に基づいて、上記版
付け用紙または上記試し刷り用紙が載置されている上記
複数の給紙部のうちの何れか一つの給紙部から上記版付
け用紙または上記試し刷り用紙を給送すべく上記給紙駆
動手段を制御する制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0017】請求項8記載の発明は、製版されたマスタ
を版胴の外周面に巻き付ける版胴と、この版胴上のマス
タに給紙する複数の給紙部とを具備し、上記版胴上のマ
スタに該複数の給紙部の何れか一つから選択的に給送さ
れた印刷用紙を押し付けて少なくとも印刷用紙の片面に
印刷を行う印刷装置において、上記複数の給紙部のうち
の特定の給紙部には、版付け用紙または試し刷り用紙が
載置されていると共に、その版付け用紙または試し刷り
用紙を給送する給紙手段と、この給紙手段を駆動する給
紙駆動手段とが配設されており、上記特定の給紙部から
上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を給送するため
に上記特定の給紙部を選択し設定する特定給紙部設定手
段と、版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動す
るための印刷起動手段と、上記特定給紙部設定手段およ
び上記印刷起動手段からの各信号に基づいて、上記特定
の給紙部から上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を
給送すべく上記給紙駆動手段を制御する制御手段とを有
することを特徴とする。
【0018】請求項9記載の発明は、製版されたマスタ
を版胴の外周面に巻き付ける版胴と、この版胴上のマス
タに給紙する複数の給紙部とを具備し、上記版胴上のマ
スタに該複数の給紙部の何れか一つから選択的に給送さ
れた印刷用紙を押し付けて少なくとも印刷用紙の片面に
印刷を行う印刷装置において、上記複数の給紙部のうち
の少なくとも何れか一つには、版付け用紙または試し刷
り用紙が載置されていると共に、その版付け用紙または
試し刷り用紙を給送する給紙手段と、この給紙手段を駆
動する給紙駆動手段と、上記版付け用紙または上記試し
刷り用紙を検知する用紙検知手段とが配設されており、
版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するため
の印刷起動手段と、上記印刷起動手段および上記用紙検
知手段からの各信号に基づいて、上記版付け用紙または
上記試し刷り用紙が載置されている上記複数の給紙部の
うちの何れか一つの給紙部から上記版付け用紙または上
記試し刷り用紙を給送すべく上記給紙駆動手段を制御す
る制御手段とを有することを特徴とする。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項8記載の
印刷装置において、上記複数の給紙部のうちの一つが、
上記印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からな
り、上記特定の給紙部が、上記補助給紙部とは別に配設
されたバンク給紙部からなり、上記制御手段は、補助給
紙部から上記印刷用紙が給送される場合であって、印刷
すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であるとき、
上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上記バンク給
紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を制御することを
特徴とする。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項8記載の
印刷装置において、上記特定の給紙部が、印刷装置の本
体側に配設された補助給紙部からなり、上記複数の給紙
部から上記補助給紙部を除いた残りの給紙部が、上記補
助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からなり、上
記制御手段は、上記バンク給紙部から上記印刷用紙が給
送される場合、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙
を上記補助給紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を制
御することを特徴とする。
【0021】請求項12記載の発明は、請求項9記載の
印刷装置において、上記複数の給紙部のうちの一つが、
上記印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からな
り、上記用紙検知手段により上記版付け用紙または上記
試し刷り用紙が載置されていると検知される上記複数の
給紙部の何れかの給紙部が、上記補助給紙部とは別に配
設されたバンク給紙部からなり、上記制御手段は、上記
補助給紙部から上記印刷用紙が給送される場合であっ
て、印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であ
るとき、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上記
バンク給紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を制御す
ることを特徴とする。
【0022】請求項13記載の発明は、請求項9記載の
印刷装置において、上記複数の給紙部のうちの一つが、
上記印刷装置の本体側に配設され、上記用紙検知手段に
より上記版付け用紙または上記試し刷り用紙が載置され
ていると検知される補助給紙部からなり、上記複数の給
紙部から上記補助給紙部を除いた残りの給紙部が、上記
補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からなり、
上記制御手段は、上記バンク給紙部から上記印刷用紙が
給送される場合、上記版付け用紙または上記試し刷り用
紙を上記補助給紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を
制御することを特徴とする。
【0023】請求項14記載の発明は、請求項7ないし
13の何れか一つに記載の印刷装置において、上記版付
け用紙または上記試し刷り用紙としては、これらの用紙
に版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画像の領域
より大きいものを使用することを特徴とする。
【0024】請求項15記載の発明は、請求項7ないし
13の何れか一つに記載の印刷装置において、上記版付
け用紙または上記試し刷り用紙の大きさを検知する用紙
サイズ検知手段と、上記マスタに形成される製版画像の
画像領域を検知する画像領域検知手段と、上記用紙サイ
ズ検知手段および上記画像領域検知手段からの各信号に
基づいて、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙の大
きさがこれらの用紙に版付け印刷または試し刷り印刷に
供される上記画像領域より大きいときに、上記各給紙駆
動手段の駆動を許可し、上記版付け用紙または上記試し
刷り用紙の大きさが上記画像領域より小さいときには、
上記各給紙駆動手段の駆動を禁止する駆動制御手段とを
有することを特徴とする。
【0025】請求項16記載の発明は、請求項7ないし
15の何れか一つに記載の印刷装置において、上記版付
け用紙は、ヤレ紙もしくは上記印刷用紙と比較して価格
が安い紙等からなり、上記試し刷り用紙は、上記版付け
用紙を含み、かつ、印刷画像の確認および/または少な
くとも上下左右余白のうちの一つの確認が可能である紙
等からなることを特徴とする。
【0026】請求項1,7,8および9記載の発明等に
おける「版付け印刷」とは、版胴上の製版済みのマスタ
や未製版のマスタにインキを充填してそのマスタを版胴
の外周面に密着させるために、正規の印刷とは別に製版
給版直後に行う印刷動作を指し、「試し刷り印刷」と
は、画像濃度や画像鮮明度等の印刷画像の確認および/
または少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認を行
うために、製版給版直後を含め印刷動作中に随時行われ
る、正規の印刷とは別の印刷動作を指す。なお、「版付
け印刷」は「試し刷り印刷」と呼ばれることもあるが、
本発明においては「版付け印刷」と「試し刷り印刷」と
を上記した目的の違いから明確に区別するものとする。
「版付け用紙」とは、「版付け印刷」のために使用され
最初に供給される1枚目ないしは数枚目の用紙を指す。
また、「試し刷り用紙」とは、「試し刷り印刷」のため
に使用され随時供給される用紙を指す。このように「版
付け印刷」や「試し刷り印刷」で印刷された用紙は、印
刷すべき印刷用紙に印刷されたところの「正規の印刷
物」として扱われず、「正規の印刷物」としてカウント
されない。
【0027】請求項8記載の発明等における特定給紙部
設定の具体例としては、後述するメニュー画面方式にあ
っては、例えば、初期設定キー、スクロールキーおよび
切り替えられた画面ごとに設定される選択キー群の組み
合わせからなるものが用いられるが、単独のキーを順次
押下することで特定の給紙部を選択・設定したり、複数
の給紙部に対応して設けられた複数のキーで選択・設定
したりするものでもよい。印刷起動手段の具体例として
は、単独のキーやスイッチ等が用いられる。
【0028】請求項1,7,8および9記載の発明等に
おける制御手段、請求項15記載の発明等における駆動
制御手段の具体例としては、CPU(中央処理装置)、
I/O(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装
置)、RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ
等を備え、それらが信号バスによって接続された構成を
有するマイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等を
具備する制御装置が好ましく用いられる。請求項7,
8,9記載の発明等の給紙手段としては、呼出しローラ
および一対の分離ローラからなるものの他、例えば特公
平5−32296号公報記載の紙捌きローラ(分離コロ
を兼ねる給紙コロに相当)、あるいは後述する発明の実
施の形態で説明する呼出しローラ、分離ローラおよび分
離パッドからなるもの等を含む。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する部材や構成部品等については、同一符号を
付すことによりその説明をできるだけ省略する。図にお
いて一対で構成されていて特別に区別して説明する必要
がない部材や構成部品は、説明の簡明化を図る上から、
その片方を適宜記載することでその説明に代えるものと
する。また、図および説明の簡明化を図るため、図に表
されるべき部材や構成部品であっても、その図において
特別に説明する必要がない部材や構成部品は適宜断わり
なく省略することがある。
【0030】(実施形態1)以下、本発明の第1の実施
形態(以下、単に「実施形態1」という)について説明
する。図1において、符号100は、印刷装置の一例と
しての孔版印刷装置を示す。符号200は、孔版印刷装
置100の本体側に配設された後述する補助給紙部とは
別に上記本体側の下方に設けられたバンク給紙部を示
す。符号100Aは孔版印刷装置100側の骨組みをな
す本体フレームを、符号200Aはバンク給紙部200
側の骨組みをなすバンク本体フレームをそれぞれ示す。
以下、孔版印刷装置100およびバンク給紙部200の
構成を順次説明する。
【0031】孔版印刷装置100は、図1および図2に
示すように、製版されたマスタ2を外周面に巻き付ける
円筒状の版胴1と、版胴1の左側に配設され既に版胴1
に巻装されている使用済みのマスタ2を版胴1の外周面
から剥離し収納する排版部18と、版胴1の右方に配設
されマスタ2を製版し搬送する製版書込み部19と、排
版部18、版胴1および製版書込み部19の上方に配設
され原稿の画像を読み取る原稿読み取り部3と、版胴1
の内部に配設され版胴1上のマスタ2にインキを供給す
るインキ供給装置22と、版胴1の下方に配設され給送
されて来た印刷用紙Pの先端部を挾持・保持する保持手
段としての用紙クランパ21を備え、版胴1の外周面上
のマスタ2に印刷用紙Pを押し付ける圧胴20と、圧胴
20の右方に配設され印刷用紙Pの先端をレジスト手段
としてのレジストローラ対33a,33bに向けて給送
する、本発明における複数の給紙部の一つとしての補助
給紙部28を含む給紙装置と、圧胴20の左方に配設さ
れた排紙部80とを具備している。
【0032】版胴1は、図1、図2、図9および図12
等に示すように、多孔構造の支持円筒体とその外周面に
巻装された複数層のメッシュスクリーン(図示せず)と
を有し、支軸11の周りに回転可能に支持されている。
版胴1は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変
えることが可能なようにメインモータ150を含む版胴
1の駆動系を介して回転される。このメインモータ15
0は、例えばDCモータからなり、後述するように給紙
駆動系に駆動力を伝達しないようになされているので従
来のメインモータよりも小型化されている。図2におい
て、メインモータ150の出力軸150aには、エンコ
ーダ151が取り付けられている。エンコーダ151
は、インクリメンタル型のフォトロータリエンコーダか
らなる。エンコーダ151近傍の本体フレーム100A
側には、エンコーダ151を所定の間隔をもって挾み付
ける発光部および受光部を具備した透過型の光学センサ
からなるエンコーダセンサ152が配設されている。メ
インモータ150の回転駆動によるエンコーダ151の
回転動作に協働して発生された所定のパルスをエンコー
ダセンサ152で検出することにより、版胴1の回転速
度が検出されるようになっている。これにより、メイン
モータ150を介して版胴1の回転速度の制御がなされ
るようになっている。
【0033】版胴1の外周面には、製版書込み部19で
穿孔・製版されたマスタ2の先端部を挾持するマスタク
ランパ12が配置されている。マスタクランパ12は、
支持円筒体の外周面の母線に沿って設けられた強磁性体
よりなるステージ(図示せず)に対向し、マスタクラン
パ軸12aを介して回動可能に支持されていて、上記ス
テージと対向する面に磁石を貼着されて構成されてい
る。マスタクランパ12は、版胴1が所定の回転位置を
占めたときに、開閉装置(図示せず)により駆動力を伝
達されて開閉される。インキ供給装置22は、図2に示
すように、版胴1と同方向に同期して回転し、版胴1の
内周面にインキを供給するインキローラ13と、インキ
ローラ13と僅かな間隙を置いて平行に配置され、イン
キローラ13との間にインキ溜り16を形成するドクタ
ーローラ15と、インキ溜り16へインキを供給するパ
イプ状をなす支軸11とを有している。インキローラ1
3、ドクターローラ15は、支軸11に固定された側板
手前・奥にそれぞれ回転自在に支持されている。インキ
溜り16からインキローラ13の外周面に供給されたイ
ンキは、版胴1とインキローラ13の外周面とに僅かに
隙間を設けているために、版胴1の内周面に供給され
る。インキは、適宜の位置に配置されたインキパックか
らインキポンプにより圧送され、支軸11の供給穴より
インキ溜り16へ供給される。
【0034】版胴1における図9に示す奥側の端板1a
に対向した本体フレーム100A側の所定位置には、版
胴1aが図13(a)に示すホームポジション(同図に
H・Pの略称を付してある)を占めたときに、そのホー
ムポジションを検知するためのホームポジションセンサ
72が設けられている。ホームポジションセンサ72
は、発光部および受光部を具備した透過型の光学センサ
からなる。版胴1の奥側の端板1aには、ホームポジシ
ョンセンサ72と選択的に係合する遮光板73が外側に
突出して設けられている。
【0035】製版書込み部19は、図2に示すように、
芯管10aにロール状に巻かれて形成されたマスタロー
ル10からマスタ2を繰り出し可能に支持する支持軸1
0bと、マスタ2を搬送するプラテンローラ9と、プラ
テンローラ9に対して接離自在に設けられたサーマルヘ
ッド17と、プラテンローラ9の下流側に設けられ、マ
スタ2を切断する上下一対のカッタ部材4と、マスタ2
の先端をマスタクランパ12へ向けて送り出す給版ロー
ラ対5a,5bとから主に構成されている。
【0036】プラテンローラ9は、その軸を回転自在に
支持されており、パルスモータ6により所定の周速度で
回転駆動され、マスタ2をサーマルヘッド17に押圧し
ながら搬送する。サーマルヘッド17は、マスタ2の幅
方向に1列に配列された複数の発熱素子を有し、周知の
接離機構(図示せず)によって、プラテンローラ9に接
離自在に設けられている。サーマルヘッド17は、原稿
読み取り部3のA/D(アナログ/デジタル)変換装置
および画像信号処理装置(図示せず)、製版書込み部1
9のサーマルヘッド制御部(図示せず)で処理されて送
出されるデジタル画像信号に基づきマスタ2を選択的に
加熱穿孔し、穿孔画像を形成する機能を有する。上方の
カッタ部材4は、カッタ駆動モータ7で回転される偏心
カム8により上下動され、マスタ2を切断する。
【0037】原稿読み取り部3は、それぞれその図示を
省略した、画像読み取りに供するべく原稿を自動的に給
送する自動原稿送り装置(ADF)、原稿の表面を照明
・走査しその反射光を生成するスキャナ、原稿表面の反
射光を集束するレンズ、集束された反射光を光電変換処
理するCCD(電荷結合素子)等からなる画像センサ等
を具備した周知の構成を有する。
【0038】本実施形態1では、図12に示すように、
印刷用紙Pに対する印刷レジスト精度の向上、画像濃度
の安定および印刷時の静音化を図る目的で押圧手段とし
て用紙クランパ21を備えた圧胴20を用いている。圧
胴20は、図12に示すように、その外径寸法D(直
径)を版胴1の外径寸法D(直径)と等しく形成されて
いて、版胴1が1回転したとき、圧胴20も1回転す
る。このため、図12に示すように、給送されて来た用
紙Pの先端部を挾持する用紙クランパ21を圧胴20上
に設けることができ、用紙Pの先端を用紙クランパ21
に突き当てながら給紙することで、用紙Pに対する印刷
レジスト精度を向上することができる。圧胴20の大き
さは、実施例的にいうと外径寸法D=180mm、その
長さ300mmのものを採用している。図12にで示
す圧胴20における用紙クランパ21の回転位置(以
下、「用紙くわえ位置」というときがある)で、印刷用
紙Pの先端を用紙クランパ21に突き当てた後、用紙ク
ランパ21が閉じることで、印刷用紙Pの先端部が用紙
クランパ21により挾持・保持される。次いで、圧胴2
0における用紙クランパ21の回転位置が、→→
へと順次推移することで、の回転位置(以下、「用紙
排出位置」というときがある)で用紙クランパ21が開
き、インキが印刷用紙Pに転写されるの回転位置より
すぎた位置で印刷用紙Pの先端部が排出されるので、印
刷用紙Pがインキの粘着力により版胴1に巻き上がらな
いという利点もある。
【0039】なお、押圧手段は、上記した圧胴20を用
いる利点を望まなくてもよいのであればこれに限らず、
保持手段としての用紙クランパ21を備えていない圧胴
や、版胴1の下方近傍において、マスタ2を介して版胴
1に接離自在な版胴1よりも小さなプレスローラ等であ
っても構わない。
【0040】圧胴20の両端部の端板20bは、図2、
図7および図8等に示すように、圧胴軸23に固定支持
されている。圧胴20の両端板20bの外側には、図7
および図11に示すように、軸受支持部25cおよびベ
アリングからなるカムフォロア27をそれぞれ有する一
対のアーム25a,25bが配設されている。これらの
アーム対25a、25bには、圧胴軸23が圧胴軸23
の両端部に装着された軸受23Aを介してそれぞれ回転
可能に支持されている。これにより、圧胴20は、その
圧胴軸23の両端部が各軸受23Aを介して軸受支持部
25cにそれぞれ回転可能に支持されていることによ
り、回転自在となっている。アーム対25a,25bの
一方のアーム25aの一端は、装置本体に配設された一
対の片方の本体側板手前(図示せず)に固定された支点
軸24aに軸受(図示せず)を介して支持されており、
他方のアーム25bの一端は、他方の本体側板奥に軸受
(図示せず)を介して回転可能に支持された支点軸24
bにより支持されている。両支点軸24a,24bは、
アーム対25a,25bに対して同軸上に配設されてい
る。
【0041】他方のアーム25bに回転可能に支持され
た支点軸24bの内側端部側には、圧胴20に回転を伝
える駆動ギア(図示せず)が固定されていて、アーム2
5b側の圧胴軸23には上記駆動ギアに噛み合う圧胴ギ
ア(図示せず)が固定されている。支点軸24bの外側
端部側には、版胴1の回転力を伝える歯付の圧胴側プー
リ(図示せず)が固定されていて、この圧胴側プーリと
版胴1の奥側の端板1aに取付けられた歯付の版胴側プ
ーリとの間には、歯付ベルト(図示せず)が巻き掛けら
れている。一方、版胴1の奥側の端板1aには、上記版
胴側プーリと同軸的に別のプーリが取付けられている。
これにより、メインモータ150の回転力が歯付ベルト
を介して上記別のプーリに伝達され、順次、上記版胴側
プーリ、上記歯付ベルト、上記圧胴側プーリ、上記駆動
ギヤ、上記圧胴ギヤと伝達されることによって、圧胴2
0は、版胴1との押圧位置が同じとなるように、かつ、
版胴1の周速度と同じ周速度で反時計回り方向に回転さ
れる。
【0042】圧胴20の外周部には、版胴1の外周面に
接触する円筒部と、版胴1におけるマスタクランパ12
との衝突を避けるためにD字状にくぼんだ凹部20aと
が形成されている。圧胴20は実施例的にいうと、その
本体部分には合成樹脂が使用されていて軽量化を図って
いると共に、上記円筒部の外周にはニトリルゴムが巻着
されていて圧胴20の回転ムラを低減している。圧胴2
0の凹部20aには、印刷用紙Pの先端部を挾持・保持
する用紙クランパ21が設けられている。用紙クランパ
21にはマグネットを用いたクランプ方式が採用されて
いると共に、用紙クランパ21は、凹部20aに配置さ
れた用紙クランパ軸21aにその基端部を固定されてい
て、スプリング21Aにより常に閉じる向きに付勢され
ている。用紙クランパ21は、図示を省略したカムによ
り所定のタイミングで開き、用紙Pの先端部をくわえた
後閉じることで、圧胴20の外周面上に用紙Pが保持さ
れる。印刷用紙Pが標準紙や薄紙等の場合には、用紙ク
ランパ21により印刷用紙Pの先端から約2mm位まで
の各用紙P,P’の先端部がくわえられることによっ
て、印刷用紙Pが圧胴20の外周面上に保持される。一
方、用紙の種類が厚紙等の場合には、クランプ時におけ
る印刷用紙Pの腰の強さが大きいことに伴うクランプ反
力によって用紙クランパ21が完全に閉じられずに、そ
の用紙クランパ21の先端部が版胴1の外周面上のマス
タ2や上記メッシュスクリーンに当たってインキが飛び
散ったりすることを防止するために、印刷用紙Pの先端
部をくわえないで印刷用紙Pを回転搬送するように制御
される。
【0043】圧胴20は、後述する接離手段により、版
胴1の外周面に対して接離自在に構成されている。接離
手段は、支点軸24a、24bを中心として圧胴20を
搖動するアーム対25a,25bと、アーム対25a,
25bの他端にそれぞれ回転自在に支持されたベアリン
グからなる一対のカムフォロア27,27と、アーム対
25a,25bを版胴1に向けて付勢する一対の印圧ス
プリング26a,26bと、一対のカムフォロア27,
27に選択的にそれぞれ当接する一対のカム(図示せ
ず)とから主に構成される。上記一対のカムは、図示を
省略した歯付ベルトで版胴1とメインモータ150とに
連結されていて、版胴1の回転と同期して回転するよう
になされている。上記一対のカムは、版胴1におけるマ
スタクランパ12配設部位を除く所定の印刷開孔領域に
対して圧胴20における凹部20aを除く外周部が押圧
するように、その輪郭周面が一対のカムフォロア27,
27に摺接するように形成されている。 印刷用紙Pの
搬送ミス時や製版時においては、圧胴20側の装置本体
に配設された圧解除ソレノイド(図示せず)等を具備し
た印圧解除機構の作動によって、上記一対のカムと一対
のカムフォロア27,27とが摺接しないように印圧解
除をすることで、版胴1と圧胴20とが押圧されずに圧
胴20が版胴1から離間するようになされており、搬送
ミス等がない時に印刷用紙Pを保持した圧胴20が一対
の印圧スプリング26a,26bにより版胴1の外周面
に押圧されるようになっている。上記のとおり、圧胴2
0は、上記印圧解除機構の作動および上記一対のカムの
回転動作によって、支点軸24a、24bを中心とし
て、版胴1に押圧した位置と、版胴1から離間した位置
とに接離される。
【0044】印圧スプリング26a,26bは、圧胴2
0を版胴1に押圧する印圧力を発生させている。圧胴2
0の版胴1に対する押圧力を均一に働かせるために、圧
胴20の両端にあるアーム対25a,25bの1つ1つ
に印圧スプリング26a,26bをそれぞれ取り付けて
ある。なお、上記したメインモータ150を備えた駆動
系および上記接離手段等の詳細構成は、例えば特開平9
−216448号公報の図1ないし図5等に示されてい
るものと同じものを用いている。
【0045】圧胴20の左側近傍には、排紙部80が配
置されている。排紙部80は、排紙爪81と、排紙爪8
1で剥離・案内された印刷用紙Pを搬送する、搬送ロー
ラ前83と搬送ローラ後84との間に張設された搬送ベ
ルト85と、回転することにより印刷用紙Pを搬送ベル
ト85上に吸着する吸引ファン(図示せず)とから構成
されている。上記吸引ファンは、ファンモータ(図示せ
ず)により回転駆動される。搬送ベルト85は、モータ
等により版胴1の周速度よりも速い搬送速度で駆動され
るように設定されている。排紙部80の左側には、排出
された印刷用紙Pを積載する排紙台82が設けられてい
る。
【0046】圧胴20の右方には、補助給紙部28を含
む給紙装置が配置されている。この給紙装置は、図1な
いし図4等に示すように、印刷用紙Pの先端部にたわみ
を形成した後、版胴1の外周面と圧胴20の外周面との
間に形成されるニップ部に向けて印刷用紙Pの先端を送
り出すレジスト手段としての上下一対のレジストローラ
33a,33bと、このレジストローラ対33a,33
bに向けて給紙する補助給紙部28と、レジストローラ
対33a,33bとバンク給紙部200との間の縦給紙
路RZに設けられバンク給紙部200から給送された印
刷用紙Pの先端をレジストローラ対33a,33bに向
けて送り出し、レジストローラ対33a,33bに当接
させてたわみを形成する用紙搬送手段としての一対の中
間搬送ローラ55a,55bと、この中間搬送ローラ対
55a,55bを駆動する用紙搬送駆動手段としての給
紙モータ74と、補助給紙部28とレジストローラ対3
3a,33bとの間の横給紙路RXに配設され、レジス
トローラ対33a,33bと圧胴20の用紙クランパ2
1とに印刷用紙Pの先端を案内するガイド板38,3
9,40と、補助給紙部28とレジストローラ対33
a,33bとの間の横給紙路RXに配設され、印刷用紙
Pの先端を検知する用紙先端センサ51と、圧胴20と
レジストローラ対33a,33bとの間の横給紙路RX
に配設され、印刷用紙Pの先端を検知する用紙先端検知
手段としてのレジストセンサ52とを具備している。
【0047】補助給紙部28は、図1ないし図4等に示
すように、印刷用紙Pを積載して水平に昇降可能な給紙
台としての補助トレイ31と、補助トレイ31上の印刷
用紙Pを1枚ずつ分離してレジストローラ対33a,3
3bに向けて印刷用紙Pの先端を給送する給紙手段29
と、補助トレイ31上に積載された印刷用紙Pの先端を
突き当て揃える給紙前面板35とを具備している。レジ
ストローラ対33a,33bの駆動は、従来の駆動方式
であるセクタギヤ方式に代えて、メインモータ150の
回転駆動力とは独立したレジストモータ58で回転され
るレジストローラ独立駆動方式を採用している。
【0048】給紙手段29は、これを上位概念的に言い
替えると、レジストローラ対33a,33bに向けて給
紙する機能を有するものである。給紙手段29は、ピッ
クアップローラあるいはピックアップコロとも呼ばれて
いる上記した呼出しローラ30、分離ローラ32および
分離パッド34からなる。給紙手段29の駆動は、従来
の給紙手段の駆動方式であるセクタギヤ方式に代えて、
メインモータ150の回転駆動力とは独立した給紙モー
タ74で回転される給紙手段独立駆動方式を採用してい
る。
【0049】補助トレイ31は、上下移動モータを備え
た昇降駆動装置(図示せず)により、積載された印刷用
紙Pの最上位が、常に呼出しローラ30に所定の押圧力
(印刷用紙Pが搬送可能な押圧力)をもって接触するよ
うに昇降される。補助トレイ31は、手差し給紙が可能
な構造を有し、およびその用紙積載容量を用紙サイズA
3やA4の印刷用紙Pで500枚を積載可能とする構造
を有する。手差し給紙が可能な構造は、例えば実公平5
−18342号公報等に開示されている技術構成を採用
している。また、補助トレイ31は、用紙の種類(以
下、「紙種」というときがある)を多く使用できる構造
を有し、従来の技術で述べた薄紙、標準紙(普通紙)、
厚紙を積載し、給紙できるようになっている。これは、
バンク給紙部200からは、図1に示すようにその給紙
経路が長く、かつ、曲がりも大きく複雑であるため、補
助トレイ31からの給紙のように多くの紙種を使用する
ことができないこと、および後述するようにレジストロ
ーラ対33a,33bに当接して十分なたわみを形成す
ることができないことによる。補助トレイ31には、図
3および図14に示すように、用紙サイズに応じて印刷
用紙Pの両側端を位置決め揃えるための一対のサイドフ
ェンス43a,43bが用紙幅方向Yに移動自在に配設
されている。図14に、用紙サイズ検出機構を示す。こ
の用紙サイズ検出機構は、サイドフェンス対43a,4
3bの用紙幅方向Yの移動に連動して印刷用紙Pの用紙
サイズを決定するものである。この用紙サイズ検出機構
は、サイドフェンス対43a,43bと、補助トレイ3
1の下部に配設されている不動部材に回動自在に取り付
け支持されたピニオン46と、サイドフェンス43aの
下部端縁部に形成されピニオン46と噛合するラック部
45と、サイドフェンス43bの下部端縁部に形成され
ラック部45に対向してピニオン46と噛合するラック
部44と、サイドフェンス43bのラック部44に対向
する下部端縁部において下方に突出して折り曲げられ適
宜の間隔を持って切り欠かれた複数の切欠きを備えた遮
閉部44aと、補助トレイ31の上記不動部材に適宜の
間隔を持って固設され遮閉部44aとそれぞれ選択的に
係合する2つの横サイズ検知センサ48a,48bと、
補助トレイ31の上記不動部材における横給紙方向Xに
適宜の間隔をあけて固設された縦サイズ検知センサ49
とから主に構成されている。
【0050】各横サイズ検知センサ48a,48bは、
発光部および受光部を具備した透過型の光学センサであ
り、遮閉部44aとそれぞれ選択的に係合することによ
り印刷用紙Pにおける用紙幅方向Yのサイズを検出す
る。縦サイズ検知センサ49は、反射型の光学センサで
あり、印刷用紙Pにおける横給紙方向Xのサイズを検出
する。各横サイズ検知センサ48a,48bおよび縦サ
イズ検知センサ49は、補助給紙部28での用紙サイズ
検知センサ群50を構成していて、印刷用紙Pや版付け
用紙P’または試し刷り用紙P’の用紙サイズ(大き
さ)を検知する用紙サイズ検知手段の機能を有する。こ
の用紙サイズ検知センサ群50で検出されたサイズ信号
データを組み合わせて後述する本体給紙制御装置のCP
Uが判断することにより、印刷用紙Pや版付け用紙P’
または試し刷り用紙P’の用紙サイズ(大きさ)を決定
するものである。
【0051】なお、このような用紙サイズ検知方式の詳
細としては、本願出願人が以前に提案した、例えば特開
平9−30714号公報等に開示されている技術を挙げ
ることができる。用紙サイズ検知方式としては、上述し
たような方式に限定されず、他の方式であってもよいこ
とは言うまでもない。また、図14における補助トレイ
31の用紙サイズ検出機構では、説明の簡明化を図るた
め各検知センサの数を限って図示したが、上述したよう
に補助トレイ31からは多くの紙種を給紙できるため、
例えばハガキや封筒あるいはリーガルサイズの印刷用紙
Pの用紙サイズを自動的に検知できるように、上記各検
知センサを増加し付設してあるものとする。また、バン
ク給紙部200の後述するバンク上トレイ143および
バンク下トレイ145にも、補助トレイ31における用
紙サイズ検出機構と同様の検出機構がそれぞれ配設され
ており、重複説明を避ける上からここで説明する。すな
わち、バンク上トレイ143における用紙サイズ検出機
構のバンク上用紙サイズ検知センサ群を符号50−1と
し、バンク下トレイ145における用紙サイズ検出機構
のバンク下用紙サイズ検知センサ群を符号50−2とし
て区別するに留めることとする。
【0052】横給紙路RXは、図2、図4ないし図6等
に示されているように配設された各ガイド板38,3
9,40で郭定される空間に略水平状態に形成されてい
る。ガイド板38における横給紙方向Xの上流側端部
は、上方に湾曲していて、給紙手段29により横給紙方
向Xの下流側に給送された印刷用紙Pの先端がレジスト
ローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突き当
たることで、図5に示すような湾曲した所定のたわみP
Aを形成するように印刷用紙Pの先端部を案内するよう
になっている。
【0053】一方、ガイド板40は、レジストローラ対
33a,33b配置部近傍の横給紙路RXから右下がり
斜め下方に折り曲げられていて、これに対向して配設さ
れた中間ガイド板41,42と共に郭定される空間に、
縦給紙路RZの上側部分を形成している。各中間ガイド
板41,42の相対向する一端部は、山形状に湾曲して
形成されていて、バンク給紙部200における後述する
各給紙手段29−1,29−2により後述する複数のロ
ーラ群を介して縦給紙方向Zの下流側に給送された印刷
用紙Pの先端がレジストローラ対33a,33bのニッ
プ部直前の部位に突き当たることで、図6に示すような
湾曲したたわみPAを形成するように印刷用紙Pの先端
部を案内するようになっている。
【0054】レジストローラ対33a,33bとバンク
給紙部200との間の縦給紙路RZの上側部分には、バ
ンク給紙部200における後述する各給紙手段29−
1,29−2から給送された印刷用紙Pの先端をレジス
トローラ対33a,33bに向けて送り出し、その印刷
用紙Pの先端をレジストローラ対33a,33bに当接
させて、より詳細に言えばレジストローラ対33a,3
3bのニップ部直前の部位に突き当たることでたわみP
Aを形成する中間搬送ローラ対55a,55bが配設さ
れている。図2および図4において右側に示す中間搬送
ローラ55aは、図3および図4に示すような駆動ロー
ラであって、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸55
cに一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラか
らなる。中間搬送ローラ55bは、バネ等の付勢手段に
より中間搬送ローラ55aに常に圧接された従動ローラ
であり、3個のこま切れ状ローラからなる(図3には図
示せず)。ローラ軸55cおよび中間搬送ローラ55b
側のローラ軸(図示せず)は、孔版印刷装置100の本
体側に配設された本体側板手前89aと本体側板奥89
bとの間にそれぞれ延在して設けられていて、本体側板
手前・奥89a,89bに各転がり軸受86を介してそ
れぞれ回転自在に支持されている。
【0055】図3および図4を参照して、中間搬送ロー
ラ55a,55bと給紙手段29とを切り換え駆動する
ローラ切換駆動系について、給紙手段29のより詳細な
構造を含めて説明する。分離ローラ32と軸32aとの
間、および呼出しローラ30と軸30aとの間には、ワ
ンウェイクラッチ67がそれぞれ介装されている。分離
ローラ32の軸32aには歯付きのプーリ32Aが、呼
出しローラ30の軸30aには歯付きのプーリ30Aが
それぞれ取り付けられている。プーリ32Aおよびプー
リ30Aには、タイミングベルト37が掛け渡されてい
て、呼出しローラ30と分離ローラ32とはタイミング
ベルト37を介して駆動力伝達関係にある。各ワンウェ
イクラッチ67のクラッチロック方向(回転駆動力の接
続方向)は、呼出しローラ30と分離ローラ32とが印
刷用紙Pを1枚ずつ分離して給送するために回転される
図中矢印で示されている時計回り方向に設定されてい
る。これにより、呼出しローラ30と分離ローラ32と
は、時計回り方向のみに回転可能となっている。呼出し
ローラ30の軸30aおよび分離ローラ32の軸32a
は、共に転がり軸受87を介して、下側に開口を有する
コ字状をなす給紙アーム35Aに回転自在に取り付けら
れている。呼出しローラ30は、分離ローラ32の軸3
2aを中心として自重および給紙アーム35Aの重さに
より所定角度揺動自在になされている。分離ローラ32
の軸32aは、図3に示すように、本体側板奥89bの
外側に延び、転がり軸受86を介して本体側板奥89b
に回転自在に支持されている。本体側板奥89bの外側
に延びた軸32aの端部には、歯付きの従動プーリ56
が固設されている。従動プーリ56と軸32aとの間に
は、ワンウェイクラッチ56Aが介装されている。ワン
ウェイクラッチ56Aのクラッチロック方向(回転駆動
力の接続方向)は、図4において軸32aを時計回り方
向にのみ回転可能とするように設定されている。
【0056】給紙モータ74は、ステッピングモータか
らなり、分離ローラ32および呼出しローラ30を回転
する給紙駆動手段としての機能を有すると共に、中間搬
送ローラ対55a,55bを回転駆動する用紙搬送駆動
手段としての機能をも有する。給紙モータ74は、図3
および図4に示すように、本体側板奥89bにネジを介
して取り付け固定されたモータブラケット74Aに固設
されている。給紙モータ74の出力軸には、2連のプー
リからなる歯付きの駆動プーリ75a,75bがそれぞ
れ固設されている。従動プーリ56と駆動プーリ75b
との間には、タイミングベルト57が掛け渡されてい
て、駆動力伝達関係にある。駆動プーリ75aの近傍に
は、軸76aに固設された搬送駆動ギヤ78と、軸76
aに取り付けられた歯付きの従動プーリ76とがそれぞ
れ配設されている。従動プーリ76と駆動プーリ75a
とには、タイミングベルト77が掛け渡されていて、駆
動力伝達関係にある。中間搬送ローラ55aのローラ軸
55cの一端部には、搬送駆動ギヤ78と常に噛合する
搬送従動ギヤ79が固設されている。ローラ軸55cと
搬送従動ギヤ79との間には、ワンウェイクラッチ79
Aが介装されている。ワンウェイクラッチ79Aのクラ
ッチロック方向(回転駆動力の接続方向)は、搬送従動
ギヤ79を介して、中間搬送ローラ55aが印刷用紙P
を搬送する時計回り方向に設定されている。
【0057】ここで、説明の便宜上から上記ローラ切換
駆動系の詳細な動作を説明しておく。補助給紙部28か
らの給紙の場合には、給紙モータ74を図4において時
計回り方向に正転させることで、給紙モータ74の回転
駆動力が、駆動プーリ75bから、タイミングベルト5
7、従動プーリ56、ワンウェイクラッチ56Aのクラ
ッチロック作用により軸32aへと伝達され、次いでワ
ンウェイクラッチ67のクラッチロック作用によって分
離ローラ32が時計回り方向に回転する。これと同時
に、軸32aからプーリ32Aへ伝達された給紙モータ
74の回転駆動力が、タイミングベルト37を介してプ
ーリ30A、軸30aへと伝達され、ワンウェイクラッ
チ67のクラッチロック作用によって呼出しローラ30
が時計回り方向に回転する。これにより、分離ローラ3
2および呼出しローラ30が共に時計回り方向に回転
し、補助トレイ31上に積載された最上位の印刷用紙P
がレジストローラ対33a,33bに向けて給送される
こととなる。この時、駆動プーリ75aからタイミング
ベルト77、従動プーリ76、搬送駆動ギヤ78および
搬送従動ギヤ79までは給紙モータ74の回転駆動力が
伝達されるが、ワンウェイクラッチ79Aの作用によっ
て搬送従動ギヤ79が空転するので、給紙モータ74の
回転駆動力が中間搬送ローラ対55a,55bへは伝達
されないこととなる。
【0058】一方、バンク給紙部200からの給紙の場
合には、給紙モータ74を図4において反時計回り方向
に逆転させることで、給紙モータ74の回転駆動力が駆
動プーリ75aから、タイミングベルト77、従動プー
リ76、搬送駆動ギヤ78、搬送従動ギヤ79へと伝達
され、次いでワンウェイクラッチ79Aのクラッチロッ
ク作用によって上記回転駆動力がローラ軸55cに伝達
され、これにより中間搬送ローラ55aが時計回り方向
に、これに圧接し合う中間搬送ローラ55bが反時計回
り方向にそれぞれ回転する。これにより、バンク給紙部
200から給送されて来た印刷用紙Pが中間搬送ローラ
対55a,55bの回転によってレジストローラ対33
a,33bに向けて給送されることとなる。この時、駆
動プーリ75bから、タイミングベルト57、従動プー
リ56までは給紙モータ74の回転駆動力が伝達されて
反時計回り方向に回転するが、従動プーリ56側のワン
ウェイクラッチ56Aの作用によって従動プーリ56が
空転するので、給紙モータ74の回転駆動力が軸32a
には伝達されず、したがって分離ローラ32および呼出
しローラ30は回転しないこととなる。
【0059】上述した構成のとおり、中間搬送ローラ対
55a,55bを駆動する用紙搬送駆動手段と給紙駆動
手段とが、単一の駆動手段としての給紙モータ74から
なり、中間搬送ローラ対55a,55bと給紙手段29
の分離ローラ32および呼出しローラ30とは単一の給
紙モータ74により正逆転切換作動させるだけでそれぞ
れ回転駆動されることとなる。したがって、例えば特開
平6−40137号公報に記載されているように中間搬
送ローラ対と給紙手段の分離ローラおよび呼出しローラ
とを別個の2つの駆動モータで回転駆動させる必要がな
いので、2つの駆動モータを配置するためのレイアウト
上の制約がなくなって省スペース化およびコストダウン
を図れる利点がある。
【0060】用紙先端センサ51と中間搬送ローラ対5
5a,55bとの間の縦給紙路RZ上であって、たわみ
形成部手前の中間ガイド板42上には、印刷用紙Pの先
端を検知する中間センサ上53が配設されている。中間
搬送ローラ対55a,55bとバンク給紙部200側に
配設されたバンクレジストローラ対106a,106b
との間の縦給紙路RZ上であって、中間ガイド板42の
下端部上には、印刷用紙Pの先端を検知する中間センサ
下54が配設されている。これらの中間センサ上・下5
3,54は、発光部および受光部を具備した反射型の光
学センサからなる。中間ガイド板42には、図5にその
一部を示すように、上記発光部からの出射光および印刷
用紙Pの先端表面からの反射光を通す開口部が開けられ
ている。中間センサ上53は、印刷用紙Pの先端を検知
することにより、中間搬送ローラ対55a,55bを含
む上流側の縦給紙路RZで発生した印刷用紙Pのジャム
を検知するジャム検知機能を有する。中間センサ下54
は、印刷用紙Pの先端を検知することにより、所定の時
間内にバンク給紙部200から給紙されているか否かを
検知すると共に、中間搬送ローラ対55a,55bより
も上流側の縦給紙路RZで発生した印刷用紙Pのジャム
を検知するジャム検知機能を有する。
【0061】レジストモータ58は、ステッピングモー
タからなり、レジストローラ33bを回転・駆動するレ
ジスト駆動手段としての機能を有する。レジストモータ
58は、図4に示すように、レジストモータ58の出力
軸に設けられた駆動プーリ58Aとレジストローラ33
bの軸33cに設けられたレジスト従動プーリ33Aと
の間に掛け渡されたタイミングベルト59を介して、レ
ジストローラ33bに連結されている。駆動プーリ58
Aおよびレジスト従動プーリ33Aは、タイミングベル
ト59とスリップすることなく係合する歯付きのプーリ
である。
【0062】図10に示すように、上側のレジストロー
ラ33aは、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸33
cに一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラか
らなり、上方のガイド板38に形成された5つの開口部
38aのうちの中央部の3つの開口部38aに適宜の隙
間をもって挿入されている。レジストローラ33aは、
図示を省略したレジストローラ上下機構を介して5個の
こま切れ状ローラからなるレジストローラ33b(図1
0には図示せず)に接離自在に配設されている。
【0063】用紙先端センサ51は、実施例的にいう
と、図1および図10に示すように、ローラ軸33cの
中心から用紙搬送方向Xの上流側に19mm遡った位置
の上側のガイド板38に取り付けられている。同様に、
レジストセンサ52は、実施例的にいうと、ローラ軸3
3cの中心から用紙搬送方向Xの下流側に19mm下っ
た位置の上側のガイド板38に取り付けられている。こ
れらのセンサ51,52は、発光部および受光部を具備
した反射型の光学センサからなる。上側のガイド板38
には、図5および図6に示すように、上記発光部からの
出射光および印刷用紙Pの先端表面からの反射光を通す
開口部が開けられている。
【0064】用紙先端センサ51は、印刷用紙Pの先端
を検知することにより、給紙手段29を含む横給紙方向
Xや縦給紙方向Zの上流側で発生した印刷用紙Pのジャ
ムを検知するジャム検知機能を有する他、レジストロー
ラ対33a,33bのニップ部直前の部位に印刷用紙P
の先端を突き当ててたわみPAを形成する時のたわみ量
調整の一部の機能をも有している。レジストセンサ52
は、印刷用紙Pの先端を検知することにより、レジスト
ローラ対33a,33bを含む横給紙方向Xや縦給紙方
向Zの上流側で発生した印刷用紙Pのジャムを検知する
ジャム検知機能を有する。
【0065】上記レジストローラ上下機構は、その一端
がローラ軸33cの両端に取り付けられローラ軸33c
を揺動自在に支持する一対のローラアーム33d,33
dと、各ローラアーム33d,33dの他端に取り付け
られ所定角度回動自在な揺動支軸36と、揺動支軸36
の奥側端部に取り付けられたベアリングを備えた圧解除
カムフォロア(図示せず)と、本体フレーム100A側
に設けられ上記圧解除カムフォロアに摺接するレジスト
ローラ開閉カム(図示せず)と、上側のレジストローラ
33aを下側のレジストローラ33bに圧接する向きに
付勢するスプリング(図示せず)とから構成されてい
る。なお、上記レジストローラ開閉カムの回転駆動力
は、版胴1を回転するメインモータ150の回転駆動力
からギヤ等の回転伝達部材を介して得ているが、メイン
モータ150の負荷をさらに減らしたいのであれば、機
械式の上記レジストローラ上下機構に代えてソレノイド
やステッピングモータ等の電気式駆動力により制御する
ようにしてもよい。
【0066】ここで、印刷用紙Pの搬送時(給紙工程
時)において、版胴1および圧胴20の各回転位置を次
のとおり表すものとする。すなわち、図13(a),
(b)において、版胴1の回転位置を、図13(a)に
示す版胴1のホームポジションから版胴1の時計回り方
向に回転したときのなす角度θをもって表し、圧胴20
の回転位置を、図13(a)に示すように、版胴20の
凹部20aが版胴1のマスタクランパ12と対向して直
上に位置する圧胴20のホームポジションから圧胴20
の反時計回り方向に回転したときになす角度θ’をもっ
て表わすものとする。なお、版胴1および圧胴20は、
各ホームポジションを占めたときに装置本体から着脱可
能となっている。
【0067】上記レジストローラ上下機構の動作を前も
って説明しておく。上側のレジストローラ33aが下側
のレジストローラ33bに圧接するレジスト圧オンのタ
イミングは、実施例的にいうと図20に示すように、版
胴1が回転位置θ=257.5°を占めたときにオン
し、版胴1が回転位置θ=57.5°(417.5°)
を占めたときにオンからオフ(レジスト圧解除)に切り
替えられるようになっている。印刷用紙Pの先端部が圧
胴20の用紙クランパ21にくわえられた後、上記レジ
ストローラ開閉カムが回転して同開閉カムの凸部に上記
圧解除カムフォロアの上記ベアリングが摺接・位置する
こととなり、これにより上記スプリングの付勢力に抗し
て上側のレジストローラ33aを持ち上げ、上側のレジ
ストローラ33aを下側のレジストローラ33bから離
間させる。この離間動作は、上記レジストローラ開閉カ
ムの凸部と上記圧解除カムフォロアの上記ベアリングと
の摺接係合時間によって、印刷用紙Pの後端がレジスト
ローラ対33a,33bの隙間を完全に抜けるまで継続
するように設定されている。
【0068】次に、バンク給紙部200側の細部構成に
ついて説明する。バンク給紙部200は、図1に示すよ
うに、本体フレーム100Aの下部にバンク本体フレー
ム200Aを介して着脱自在に配設されている。バンク
給紙部200は、バンク本体フレーム200A内に設け
られた上段の給紙部としてのバンク上給紙部201およ
び下段の給紙部としてのバンク下給紙部202と、後述
するガイド板で形成された縦給紙路RZの下側部分と、
縦給紙路RZの上から順に配設された、一対のバンクレ
ジストローラ106a,106bと、バンクレジストセ
ンサ135と、一対の中間ローラ118a,118b
と、バンクフィードセンサ136とを具備している。
【0069】バンク上給紙部201は、図1および図1
5に示すように、複数枚の印刷用紙Pを積載し上昇して
給紙位置に臨む上限位置と最も下降した下限位置との間
で昇降自在なバンク上トレイ143、およびバンク上ト
レイ143を水平状態に保ちながら上記上限位置と上記
下限位置との間に昇降させるバンク上水平昇降手段(図
示せず)等を備えたトレイユニット上144と、バンク
上トレイ143に積載された最上位の印刷用紙Pの上限
位置を検知するバンク上上限センサ137と、バンク上
トレイ143の上記下限位置を検知するバンク上下限セ
ンサ138と、バンク上トレイ143の印刷用紙Pを1
枚ずつ分離して横給紙方向X1に給紙する給紙手段29
−1と、バンク上用紙サイズ検知センサ群50−1を備
えた上記した用紙サイズ検出機構とを具備している。
【0070】バンク上トレイ143は、板金で形成され
ていて、バンク本体フレーム200Aに対して横給紙方
向X1と直交する図1および図15における紙面の手前
方向および奥方向に挿脱自在なトレイユニット上144
の構成部品として構成されている。トレイユニット上1
44は、バンク上トレイ143等を始めとして他の構成
部品を組み付けるための概略筐体状のトレイ上収納筐体
144Aを有する。トレイ上収納筐体144Aには、給
紙手段29−1の下方においてバンク上トレイ143に
積載された印刷用紙Pの先端を揃えるための給紙前面壁
144aが形成されている。なお、バンク上給紙部20
1のトレイユニット上144は、これに限らず、例えば
特開平5−124737号、特開平5−221536
号、特開平6−144600号および特開平7−137
851号公報等で開示されている給紙装置であってもよ
い。これらの給紙装置は、オペレータ等が装置の前面に
対向して位置する姿勢で給紙等の操作を行なえるフロン
トローディング方式を用いると共に、給紙動作を中断す
ることなく用紙の自動補給を可能とした、いわゆるタン
デム給紙とノンタンデム給紙とを切り換えて使用できる
給紙装置である。また、上記のものに限らず、上記各給
紙装置を改良すべく例えば本願出願人が特願平10−1
99188号で提案したような新規な給紙装置、すなわ
ち、複数枚の用紙を積載する昇降自在な第1給紙トレイ
と、この第1給紙トレイから用紙搬送方向に給紙する給
紙手段と、第1給紙トレイに対して略水平に並設され複
数枚の用紙を積載する第2給紙トレイと、この第2給紙
トレイの用紙を第1給紙トレイへ一括して移送する移送
手段とを有し、第1給紙トレイと第2給紙トレイとに亘
り少なくとも第1給紙トレイまたは第2給紙トレイに積
載可能な用紙サイズよりも大きな大サイズ用紙を積載し
て上記給紙手段により給紙可能である給紙装置におい
て、第1給紙トレイを略水平状態に保ちながら上昇させ
る水平昇降手段と、第1給紙トレイと第2給紙トレイと
に亘り大サイズ用紙が積載されたとき、第2給紙トレイ
を、第1給紙トレイの少なくとも上昇動作に連動して略
水平状態に保ちながら上昇させる昇降連動手段とを具備
する給紙装置であっても構わない。図1および図15で
は、上記タンデム給紙の概要を表すためにトレイユニッ
ト上144およびバンク上トレイ143を2点鎖線で分
割して示している。
【0071】バンク上上限センサ137は、給紙手段2
9−1の呼出しローラ30がバンク上トレイ143に積
載された最上位の印刷用紙Pに適正な圧力で接触して給
紙をするのに適正な給紙位置を占めたことを検知する。
バンク上上限センサ137は、発光部と受光部とを有す
る遮光型の光学センサであって、バンク上トレイ143
に積載された最上位の印刷用紙Pに揺動自在に当接する
当接片(図示せず)を図4に示した給紙アーム35Aに
備え、この当接片と連動して設けられた遮光板(図示せ
ず)が上記発光部と上記受光部との間で遮光動作を行う
ことにより、上記給紙位置を検知するものである。バン
ク上上限センサ137は、給紙手段29−1の呼出しロ
ーラ30近傍のバンク本体フレーム200A側に設けら
れている。バンク上上限センサ137は、例えば特開平
2−265825号公報記載の第3図等に示されている
光学センサPS2と同様の構成を有する。バンク上下限
センサ138は、発光部と受光部とを有する反射型の光
学センサであって、バンク本体フレーム200A内の所
定位置に配置されている。バンク上下限センサ138
は、上記発光部から光をバンク上トレイ143の一側面
に出射してその反射光を上記受光部で検知することによ
り、バンク上トレイ143の下限位置を検知するもので
ある。
【0072】バンク下給紙部202は、図1および図1
5に示すように、複数枚の印刷用紙Pを積載し上昇して
給紙位置に臨む上限位置と最も下降した下限位置との間
で昇降自在なバンク下トレイ145、およびバンク下ト
レイ145を水平状態に保ちながら上記上限位置と上記
下限位置との間に昇降させるバンク下水平昇降手段(図
示せず)等を備えたトレイユニット下146と、バンク
下トレイ145に積載された最上位の印刷用紙Pの上限
位置を検知するバンク下上限センサ139と、バンク下
トレイ145の上記下限位置を検知するバンク下下限セ
ンサ140と、バンク下トレイ145の印刷用紙Pを1
枚ずつ分離して横給紙方向X1に給紙する給紙手段29
−2と、バンク下用紙サイズ検知センサ群50−2を備
えた上記した用紙サイズ検出機構とを具備している。
【0073】バンク下トレイ145は、板金で形成され
ていて、バンク本体フレーム200Aに対して横給紙方
向X1と直交する図1および図15における紙面の手前
方向および奥方向に挿脱自在なトレイユニット下146
の構成部品として構成されている。トレイユニット下1
46は、バンク下トレイ145等を始めとして他の構成
部品を組み付けるための概略筐体状のトレイ下収納筐体
146A有する。トレイ下収納筐体146Aには、給紙
手段29−2の下方においてバンク下トレイ145に積
載された印刷用紙Pの先端を揃えるための給紙前面壁1
46aが形成されている。この実施形態1では、バンク
上トレイ143に積載可能な用紙サイズがA3,A4の
2サイズであり、標準紙(普通紙)で1000枚を積載
収容できるように構成されている。また、バンク下トレ
イ145に積載可能な用紙サイズがA3,A4の2サイ
ズであり、標準紙で500枚を積載収容できるように構
成されている。バンク上トレイ143やバンク下トレイ
145では、その用途および必要に応じて、上記サイズ
以外の用紙サイズを積載収容することも可能である。こ
こで例えば、補助給紙部28の補助トレイ31上には印
刷用紙Pとして厚紙に属するハガキが、バンク上トレイ
143上には印刷用紙Pとして孔版上質紙等の標準紙
が、バンク下トレイ145上には版付け用紙P’または
試し刷り用紙P’としてA4サイズのヤレ紙がそれぞれ
載置・積載されているものとした場合、バンク下トレイ
145を備えたバンク下給紙部202が、複数の給紙部
(補助給紙部28、バンク上給紙部201、バンク下給
紙部202)のうちの特定の給紙部に相当することにな
る。以下、例えば特定の給紙部としてのバンク下給紙部
202をバンク下トレイ145というトレイ名称で呼ぶ
ことがある。なお、用紙の区分として印刷用紙、版付け
用紙、試し刷り用紙を明確に区別したい場合に限り、符
号P、P’を併記した印刷用紙P、版付け用紙P’、試
し刷り用紙P’の用語を用いることとする。
【0074】バンク下上限センサ139は、給紙手段2
9−2の呼出しローラ30がバンク下トレイ145に積
載された最上位の印刷用紙Pに適正な圧力で接触して給
紙をするのに適正な給紙位置を占めたことを検知するも
のであり、バンク上上限センサ137と同様の構成を有
している。バンク下上限センサ139は、給紙手段29
−2の呼出しローラ30近傍のバンク本体フレーム20
0A側に設けられている。バンク下下限センサ140
は、バンク本体フレーム200A内の所定位置に配置さ
れていて、バンク上下限センサ138と同様の構成およ
び作用によって、バンク下トレイ145の下限位置を検
知するものである。
【0075】上記バンク上水平昇降手段は、図19のみ
に示す駆動手段としてのバンク上上下移動モータ141
を備え、例えば、特開平6−40137号公報の図3お
よび図4等に開示されていると同様のワイヤー式昇降機
構を採用している。また、上記バンク下水平昇降手段
は、図19のみに示す駆動手段としてのバンク下上下移
動モータ142を備え、上記バンク上水平昇降手段と同
様のワイヤー式昇降機構を採用している。バンク上上下
移動モータ141およびバンク下上下移動モータ142
は、DCモータからなる。なお、特願平10−1991
88号で提案した新規な給紙装置におけるXアームを用
いたパンタグラフ式の昇降機構であっても勿論構わな
い。
【0076】なお、説明が前後したが、補助給紙部28
側にも、上記バンク下水平昇降手段と同様の昇降手段が
配設されていると共に、バンク下上限センサ139およ
びバンク下下限センサ140と同様のセンサがそれぞれ
配設されていて、補助トレイ31の昇降動作および昇降
制御が行われるようになっている。
【0077】図15において、縦給紙路RZの下側部分
は、孔版印刷装置100側(以下、単に「本体側」とい
うときがある)のガイド板40および中間ガイド板42
の下端部に連結すべく設けられた一対の連結ガイド板1
27,127と、バンク上給紙部201の給紙手段29
−1からの給紙を可能とすべく形成された一対のガイド
板上128,128と、このガイド板上対128,12
8から分岐して下方に延び、バンク下給紙部202の給
紙手段29−2からの給紙を可能とすべく形成された一
対のガイド板下129,129とからなる。連結ガイド
板対127,127、ガイド板上対128,128およ
びガイド板下対129,129が合流する縦給紙路RZ
であって、各給紙手段29−1,29−2の縦給紙方向
Zの下流側には、バンクレジストローラ対106a,1
06bが回転可能に配設されている。
【0078】バンクレジストローラ対106a,106
bは、このバンク給紙部200に特有のものであって、
本体側のレジストローラ対33a,33bに至る印刷用
紙Pの搬送経路が長いために発生するスキュー、シワや
横レジストズレを防止するために設けられているもので
ある。バンクレジストローラ対106a,106bは、
本体側のレジストローラ対33a,33bと比較する
と、給送されて来た印刷用紙Pの先端部を若干噛み込む
ことにより、印刷用紙Pの自重による落下を防ぐように
動作させるようになっていること、およびレジストロー
ラ対33a,33bのようなレジスト圧解除機構を備え
ておらずバネ(図示せず)によって常時圧接状態にある
ことが主に相違する。
【0079】バンクレジストローラ対106a,106
bよりも上流側の上記合流部の縦給紙路RZには、バン
クレジストセンサ135が配設されている。バンクレジ
ストセンサ135は、発光部および受光部を具備した反
射型の光学センサからなる。バンクレジストセンサ13
5は、印刷用紙Pの先端および後端を検知することによ
り、所定の時間内にバンクレジストローラ対106a,
106b配置部位に印刷用紙Pの先端が来ているか否か
を検知すると共に、バンクレジストローラ対106a,
106bよりも上流側の縦給紙路RZで発生した印刷用
紙Pのジャムを検知するジャム検知機能を有する。
【0080】給紙手段29−1と給紙手段29−2との
間の縦給紙路RZには、中間ローラ対118a,118
bが回転可能に配設されている。中間ローラ対118
a,118bは、給紙手段29−2から給送された印刷
用紙Pを縦給紙路RZの下流側へ搬送するものである。
中間ローラ対118a,118b近傍の縦給紙路RZの
上流側には、バンクフィードセンサ136が配設されて
いる。バンクフィードセンサ136は、発光部および受
光部を具備した反射型の光学センサからなる。バンクフ
ィードセンサ136は、印刷用紙Pの先端および後端を
検知することにより、所定の時間内に中間ローラ対11
8a,118b配置部位に印刷用紙Pの先端が来ている
か否かを検知すると共に、給紙手段29−2から中間ロ
ーラ対118a,118b配置部位に至る縦給紙路RZ
で発生した印刷用紙Pのジャムを検知するジャム検知機
能を有する。
【0081】図16に、バンク給紙部200から給紙を
行うためのバンク給紙駆動機構125を示す。バンク給
紙駆動機構125は、バンクレジストローラ対106
a,106bを駆動するバンクレジストローラ駆動機構
125Aと、給紙手段29−1側の分離ローラ32およ
び呼出しローラ30、または中間ローラ対118a,1
18b、給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼
出しローラ30を切り換え駆動するバンク上下給紙部切
換駆動機構125Bとからなる。なお、図16におい
て、各構成部品の回転方向は同図において右側から見た
ときの方向を指す。
【0082】バンクレジストローラ駆動機構125A
は、バンクレジストローラ対106a,106bを回転
駆動する正逆転可能なバンクレジストモータ101と、
バンクレジストモータ101の回転駆動力をバンクレジ
ストローラ106bの軸106cに伝達するための、バ
ンクレジストモータ101の出力軸に固設された駆動ギ
ヤ102、この駆動ギヤ102と噛合するアイドルギヤ
103、およびこのアイドルギヤ103と噛合する従動
ギヤ105からなるギヤ列と、従動ギヤ105とバンク
レジストローラ106bの軸106cとの間に介装され
従動ギヤ105に伝達されたバンクレジストモータ10
1の回転駆動力を断接するレジストクラッチ104とを
具備している。
【0083】バンクレジストモータ101は、ステッピ
ングモータからなる。アイドルギヤ103は、軸をもっ
てバンク側板126に回転自在に支持されている。バン
クレジストローラ106bの軸106cは、転がり軸受
(図示せず)を介してバンク側板126に回転自在に支
持されている。レジストクラッチ104は、電磁クラッ
チからなる。
【0084】バンク上下給紙部切換駆動機構125B
は、給紙手段29−1側の分離ローラ32および呼出し
ローラ30、または中間ローラ対118a,118b、
給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼出しロー
ラ30を回転駆動する給紙駆動手段としての正逆転可能
なバンク給紙モータ107と、バンク給紙モータ107
の正転時(時計回り方向)の回転駆動力を給紙手段29
−1側の分離ローラ32の軸32aに伝達するための後
述する上段ギヤ列と、中間ギヤ対109a,109bの
軸と同軸的に設けられた駆動プーリ110との間に介装
され時計回り方向にクラッチロックの方向性を有するワ
ンウェイクラッチ110Aと、バンク給紙モータ107
の逆転時(反時計回り方向)の回転駆動力を中間ローラ
118bの軸118cに伝達するための後述する中段ギ
ヤ列と、中間ローラ118bの軸118cと従動ギヤ1
16との間に介装され従動ギヤ116に伝達されたバン
ク給紙モータ107の回転駆動力を断接する中間クラッ
チ117と、駆動プーリ110と従動プーリ119との
間に掛け渡されたタイミングベルト118Aと、このタ
イミングベルト118Aに伝達されたバンク給紙モータ
107の逆転時(反時計回り方向)の回転駆動力を給紙
手段29−2側の分離ローラ32の軸32aに伝達する
ための後述する下段ギヤ列と、給紙手段29−2側の分
離ローラ32の軸32aと従動ギヤ122との間に介装
され従動ギヤ122に伝達されたバンク給紙モータ10
7の回転駆動力を断接する給紙クラッチ123とを具備
している。
【0085】上記上段ギヤ列は、バンク給紙モータ10
7の出力軸に固設された駆動ギヤ108と、この駆動ギ
ヤ108と噛合する中間ギヤ109aと、この中間ギヤ
109aと同軸的に設けられた駆動プーリ110および
中間ギヤ109bと、この中間ギヤ109bと噛合する
アイドルギヤ111と、このアイドルギヤ111と噛合
するアイドル小径ギヤ112aと、このアイドル小径ギ
ヤ112aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ112
bと、このアイドル大径ギヤ112bと噛合する、給紙
手段29−1側の分離ローラ32の軸32aの端部に固
設された従動ギヤ113とからなる。中間ギヤ対109
a,109b、アイドルギヤ111、アイドル小径ギヤ
112aおよびアイドル大径ギヤ112bは、それぞれ
軸をもってバンク側板126に回転自在に支持されてい
る。給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32a
は、転がり軸受(図示せず)を介してバンク側板126
に回転自在に支持されている。上記中段ギヤ列は、駆動
ギヤ108と噛合するアイドル小径ギヤ114aと、こ
のアイドル小径ギヤ114aと同軸に設けられたアイド
ル大径ギヤ114bと、このアイドル大径ギヤ114b
と噛合するアイドルギヤ115と、このアイドルギヤ1
15と噛合する、中間ローラ118bの軸118cの端
部に固設された従動ギヤ116とからなる。アイドル小
径ギヤ114a、アイドル大径ギヤ114bおよびアイ
ドルギヤ115は、それぞれ軸をもってバンク側板12
6に回転自在に支持されている。中間ローラ118bの
軸118cは、転がり軸受(図示せず)を介してバンク
側板126に回転自在に支持されている。
【0086】上記下段ギヤ列は、従動プーリ119と同
軸に設けられた中間ギヤ120と、この中間ギヤ120
と噛合するアイドル小径ギヤ121aと、このアイドル
小径ギヤ121aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ
121bと、このアイドル大径ギヤ121bと噛合す
る、給紙手段29−2側の分離ローラ32の軸32aの
端部に固設された従動ギヤ122とからなる。中間ギヤ
120、アイドル小径ギヤ121aおよびアイドル大径
ギヤ121bは、それぞれ軸をもってバンク側板126
に回転自在に支持されている。給紙手段29−2側の分
離ローラ32の軸32aは、転がり軸受(図示せず)を
介してバンク側板126に回転自在に支持されている。
【0087】バンク給紙モータ107は、ステッピング
モータからなる。中間クラッチ117および給紙クラッ
チ123は、それぞれ電磁クラッチからなる。
【0088】ここで、バンク上下給紙部切換駆動機構1
25Bの動作を説明しておく。バンク上給紙部201の
給紙手段29−1からの給紙の場合には、バンク給紙モ
ータ107を図16において例えば時計回り方向に正転
させることで、バンク給紙モータ107の回転駆動力
は、上記上段ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29
−1側の分離ローラ32の軸32aを時計回り方向に回
転させる駆動力として伝達され、次いで図3および図4
を参照して説明したと同様にして分離ローラ32および
呼出しローラ30が時計回り方向に回転される。これに
より、バンク上トレイ143上に積載された最上位の印
刷用紙Pの1枚だけがレジストローラ対33a,33b
に向けて給送されることとなる。この時、中間ギヤ10
9aは反時計回り方向に回転されることにより、ワンウ
ェイクラッチ110Aの作用によって中間ギヤ対109
a,109bの軸だけが反時計回り方向に回転するの
で、バンク給紙モータ107の回転駆動力は駆動プーリ
110には伝達されないこととなる。
【0089】一方、バンク下給紙部202の給紙手段2
9−2からの給紙の場合には、バンク給紙モータ107
を図16において例えば反時計回り方向に逆転させる
と、中間ギヤ109aは時計回り方向に回転され、ワン
ウェイクラッチ110Aのクラッチロック作用によって
中間ギヤ対109a,109bの軸と駆動プーリ110
とが一体的に時計回り方向に回転することとなる。そし
て、バンク給紙モータ107の回転駆動力は、上記下段
ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29−2側の分離
ローラ32の軸32aを時計回り方向に回転させる駆動
力として伝達され、次いで図3および図4を参照して説
明したと同様にして分離ローラ32および呼出しローラ
30が時計回り方向に回転する。これと並行して中間ギ
ヤ対109a,109bが時計回り方向に回転されるこ
とにより、上記上段ギヤ列による回転駆動力の伝達を介
して、給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32a
を今度は反時計回り方向に回転させる駆動力として伝達
されるが、ワンウェイクラッチ67の作用によって軸3
2aだけが回転するのみで、プーリ32Aにはその回転
駆動力が伝達されず、これによりバンク給紙モータ10
7の回転駆動力が分離ローラ32および呼出しローラ3
0には伝達されないこととなる。
【0090】図2ないし図19を参照して、上述したセ
ンサやモータ等の制御構成部品以外の、本実施形態1に
おける給紙制御に係る制御構成を説明する。図2および
図7に示すように、圧胴20における奥側の端板20b
の外側壁には、本体給紙用遮光板68と本体レジスト用
遮光板69とが圧胴20の同円周上に所定の間隔をおい
てそれぞれネジで取り付けられている。また、圧胴20
における奥側の端板20bの外側壁には、バンク給紙用
遮光板70とバンクレジスト用遮光板71とが上記した
各遮光板68,69の円周上よりも内側の同円周上に所
定の間隔をおいてそれぞれネジで取り付けられている。
各遮光板68,69,70,71は、例えばステンレス
スチール等の板金や適宜の合成樹脂でできていて、正面
視および側面視でL字形をなし、その先端が奥側に突出
して成形されている。
【0091】一方、アーム25bの内側には、図2、図
7および図11に示すように、本体給紙用遮光板68と
本体レジスト用遮光板69とが取り付けられている圧胴
20の同円周上に対向して給紙開始センサ65が、バン
ク給紙用遮光板70とバンクレジスト用遮光板71とが
取り付けられている圧胴20の同円周上に対向してバン
ク給紙開始センサ66が、センサブラケット64を介し
てネジ63で取り付けられている。給紙開始センサ65
およびバンク給紙開始センサ66は、発光部および受光
部を具備する透過型の光学センサである。
【0092】本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ6
5とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回
転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付けら
れていて、レジストローラ対33a,33bに対して補
助給紙部28の給紙手段29による印刷用紙Pの先端を
給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手
段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回転位
置は、換言すれば本体給紙用遮光板68の圧胴20の端
板20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、図2
0に示すように、圧胴20が反時計回り方向にθ’=1
94°に回転した位置で給紙開始センサ65がオンする
ように設定されている。この時には、前述したように、
上記レジストローラ上下機構が離間動作することによ
り、上側のレジストローラ33aが下側のレジストロー
ラ33bから離間されレジストローラ対33a,33b
の間に上記隙間が形成されている状態にあり、上記スプ
リングの付勢力によるレジストローラ対33a,33b
の圧接力が印刷用紙Pにかからないようになっている。
【0093】本体レジスト用遮光板69と給紙開始セン
サ65とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定
の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付
けられていて、圧胴20の用紙クランパ21に向けてレ
ジストローラ対33a,33bによる印刷用紙Pの先端
の給送を開始するタイミングをとるためのタイミング検
知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回
転位置は、換言すれば本体レジスト用遮光板69の圧胴
20の端板20bへの取り付け位置は、実施例的にいう
と、圧胴20が反時計回り方向にθ’=307°に回転
した位置で給紙開始センサ65がオンするように設定さ
れている。
【0094】バンク給紙用遮光板70とバンク給紙開始
センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した
所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取
り付けられていて、バンクレジストローラ対106a,
106bに対してバンク給紙部200の給紙手段29−
1または給紙手段29−2による印刷用紙Pの先端を給
送するタイミングをとるためのバンク給紙タイミング検
知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回
転位置は、換言すればバンク給紙用遮光板70の圧胴2
0の端板20bへの取り付け位置は、実施例的にいう
と、図20に示すように、圧胴20が反時計回り方向に
θ’=0°(圧胴20がホームポジションを占めたと
き)に回転した位置でバンク給紙開始センサ66がオン
するように設定されている。
【0095】バンクレジスト用遮光板71とバンク給紙
開始センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転
した所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するよう
に取り付けられていて、本体側のレジストローラ対33
a,33bに向けてバンク給紙部200のバンクレジス
トローラ対106a,106bによる印刷用紙Pの先端
を給送するタイミングをとるためのバンクレジストタイ
ミング検知手段としての機能を有する。圧胴20の上記
所定の回転位置は、換言すればバンクレジスト用遮光板
71の圧胴20の端板20bへの取り付け位置は、実施
例的にいうと、圧胴20が反時計回り方向にθ’=10
4°に回転した位置でバンク給紙開始センサ66がオン
するように設定されている。
【0096】図2、図7および図8に示すように、圧胴
20における奥側の端板20bには、2個のスペーサ6
2を介して、エンコーダ60がネジ63で取り付けられ
ている。エンコーダ60は、本実施形態1ではインクリ
メンタル型のフォトエンコーダであり、多数のスリット
が外周部に放射状に並べられた1チャンネルのフォトエ
ンコーダである。一方、エンコーダ60の近傍における
アーム25bの内側には、図2、図8および図11に示
すように、エンコーダセンサ61がエンコーダ60の外
周部を所定の間隔をもって挟むようにしてセンサブラケ
ット64を介してネジ63で取り付けられている。これ
らのエンコーダ60とエンコーダセンサ61とは、圧胴
20の用紙クランパ21に対してレジストローラ対33
a,33bによる印刷用紙Pの先端を給送するタイミン
グを制御するための、圧胴20における回転速度変動を
検知するパルスエンコーダの機能を有している。なお、
エンコーダ60の外径の大きさは、図7および図8に示
すように圧胴20の外径と同じであり、図2等では図を
見やすくするために小さ目に描いている。また、エンコ
ーダセンサ61の図示は、上記と同様の趣旨から図7で
は省略すると共に、図2および図8等ではセンサブラケ
ット64を省略して簡略的に描いている。
【0097】次に、図17ないし図22を参照して操作
パネル90の細部構成を説明する。この操作パネル90
は、原稿読み取り部3の上部に配設されている。操作パ
ネル90上には、図17に示すように、原稿画像の読み
取りから排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至
るまでの一連の工程(動作)を起動するための印刷起動
手段としてのスタートキー91と、印刷枚数等を設定・
入力するテンキー93と、このテンキー93で設定・入
力された印刷枚数分の印刷動作の起動を行うプリントキ
ー92と、試し刷り印刷動作を起動するための印刷起動
手段としての試しプリントキー93Aと、操作の状態や
メッセージあるいは選択されている機能等の表示をした
り、その機能を選択・設定するための操作内容を随時表
示したりするLCD(液晶表示装置)表示部94と、L
CD表示部94における最下段部の長方形の区切り内に
表示されている4つの表示(「原稿種類」、「変倍」、
「用紙種類」、「位置調整」)にそれぞれ対応してそれ
らの下部に設定される4つのキーからなる選択キー群9
5と、LCD表示部94に表示された機能を選択するた
めに左右・上下の何れか一つの方向に移行させるための
4つの移行キー99Ac,99Aa,99Ab,99A
dを備えたスクロールキー99Aと、例えば図17や図
22のLCD表示部94に表示されている画面であっ
て、基本的な通常の動作を行うためのプリントモード画
面から、図19に示されているLCD表示部94に表示
されている画面であって、よく使用する条件に合わせて
各機能の初期設定値を変更したり操作の条件を設定した
りするための初期設定モードのメニュー画面へ切り替え
る初期設定キー98と、印刷速度の設定値としての印刷
速度レベル1〜5の5段階の印刷速度の中から1つの印
刷速度を選択的に設定するための印刷速度設定手段とし
ての速度ダウンキー96aおよび速度アップキー96b
からなるプリントスピードキー96と、速度ダウンキー
96aまたは速度アップキー96bにより設定された設
定印刷速度等を表示するためのLEDランプ群からなる
速度表示器97等とが配置されている。
【0098】テンキー93は、図19に示すように、初
期設定キー98の押下によりLCD表示部94に表示さ
れる初期設定モードのメニュー画面の機能番号や、図2
0のLCD表示部94や図21のLCD表示部94にそ
れぞれ示されているサブメニュー画面の機能番号を選択
指定する機能も有する。テンキー93配置部の右下部に
は、テンキー93により選択指定されたメニュー画面や
サブメニュー画面の機能番号を確定し画面を切り替える
機能を有するエンターキー93Bが配置されていて、図
19に示すメニュー画面のどのページ(図19の上段に
示すLCD表示部94では初期設定1/2が1ページ目
に当たり、図19の下段に示すLCD表示部94では初
期設定2/2が2ページ目に当たる)からでも、テンキ
ー93で機能番号を選択指定し、エンターキー93Bを
押下することでサブメニュー画面へ切り替え、各サブメ
ニュー画面において後述する設定キーの押下でその機能
が設定されたら、その項目のある図19のメニュー画面
に戻るようになっている。なお、図17および図18以
外の図19ないし図22では、図の簡明化を図るため各
キーの表示をLCD表示部94の下段表示を借りて、こ
こに括弧を付して適宜示している。試しプリントキー9
3Aは、1回押すと1枚通紙されて試し刷り印刷され、
押し続けるとその枚数分通紙されて試し刷り印刷される
機能を有する。
【0099】LCD表示部94は、図示しない液晶駆動
回路を介して駆動されると共に、後述する本体制御装置
により上記液晶駆動回路を介して制御される。選択キー
群95は、図17において左から順に、「原稿種類」に
対応して原稿の文字種類を設定するための原稿種類キー
が、「変倍」に対応して原稿サイズに対応して縮小また
は拡大等の倍率設定をするための変倍キーが、「用紙種
類」に対応して紙種を選択設定するための用紙種類キー
95Dが、位置調整に対応して印刷用紙Pに対する前後
左右の印刷画像の位置を調整するための位置調整キーが
それぞれ示されているが、図17に示す選択キー群95
では用紙種類キー95D以外の上記各キーを用いた操作
内容を説明する必要がなく、説明の簡明化を図る上から
上記各キーには符号を付していない。図17のLCD表
示部94に示されているプリントモード画面は、補助ト
レイ31が図1に示されているように使用可能な開放状
態であって、孔版印刷装置100に配置されている図示
しない電源スイッチのオン時に表示される基本的な初期
画面を表している。説明が前後するが、補助トレイ31
は、図1に示す左寄りの部位が開閉自在なヒンジ構造を
有していて、その不使用時には本体フレーム100Aの
内側に収納できるようになっている。補助トレイ31が
本体フレーム100Aの内側に収納された状態では、図
示しないマイクロスイッチ等によりこれが検知されて、
図17のLCD表示部94に示したプリントモード画面
が図22のLCD表示部94に示すような画面表示に切
り替わるようになっている。図17や図18の各LCD
表示部94に表示されるプリントモード画面における上
段部の矩形欄には、操作の状態やメッセージ内容が表示
される。ここでは、「製版・プリントできます」と表示
されていて、原稿画像の読み取りから排紙工程に至るま
での一連の動作・工程が起動可能状態にあることを表し
ている。
【0100】図17において、用紙種類キー95Dは、
これを1回押すことにより、図17に示す画面から図1
8に示す画面のように、LCD表示部94の下段部の画
面上の表示を左から順に「左矢印表示」、「右矢印表
示」、「条件変更」、「設定」に切り替わるようになっ
ている。そして、「左矢印表示」に対応して左矢印キー
95Bが、「右矢印表示」に対応して右矢印キー95C
が、「条件変更」に対応して条件変更キー95Eが、
「設定」に対応して設定キー95Aが選択キー群95と
してそれぞれ割付け設定される。条件変更キー95E
は、不送りや重送等の給紙条件変更に係る機能を選択す
るものであるが、この詳細は本願発明の範囲を超えるた
めその説明を省略する。条件変更キー95Eを押すと、
このキーは図19や図22に示したと同様の機能を有す
る「キャンセル」に対応したキャンセルキー95Gに切
り替わり、そのキャンセルキー95Gを押すと前の元の
画面表示に戻るようになっている。初期設定キー98を
1回押すと、図17や図22のLCD表示部94にそれ
ぞれ示されているプリントモード画面から、図19にお
ける上から一番目のLCD表示部94に示されている初
期設定モードのメニュー画面へ切り替わる。この初期設
定モードのメニュー画面の「初期設定1/2」画面表示
では、「1システム設定」、「2操作部設定」、「3初
期値設定」、「4機械動作設定」の各機能のうちから一
つの機能を選択・設定することができる。後述する版付
け印刷時や試し刷り印刷時において、ヤレ紙を載置・積
載したヤレ紙給紙段を補助トレイ31、バンク上トレイ
143、バンク下トレイ145の何れかに予め設定する
ために、例えば、上記したようにバンク給紙部200の
2段目のバンク下給紙部202のバンク下トレイ145
をヤレ紙給紙段として選択・設定したい場合には、上記
メニュー画面の「初期設定1/2」において、テンキー
93で番号「4」を押下することにより「4機械動作設
定」の機能を選択し、エンターキー93Bの押下によっ
てその機能を確定すると、サブメニュー画面である「機
械動作設定1/5」(図示せず)へ切り替わる。画面表
示の切り替え操作は、これに限らず、図19の上段のL
CD表示部94に示すキー操作によっても可能であり、
例えば、スクロールキー99Aの移行キー99Adと右
矢印キー95Cとを押下して「4機械動作設定」の機能
を選択し、設定キー95Aの押下によってその機能を設
定してもよい。そして、上記「機械動作設定1/5」の
サブメニュー画面において、スクロールキー99Aの移
行キー99Adを4回押下することにより、図21にお
ける上から一番目のLCD表示部94に示す「機械動作
設定5/5」のサブメニュー画面を呼び出す。そしてこ
こで、スクロールキー99Aの移行キー99Adと右矢
印キー95Cとを押下して「20ヤレ紙給紙段の設定」
の機能を選択し、設定キー95Aの押下によってその機
能を設定する(またはテンキー93で数値番号「20」
を押下することにより「20ヤレ紙給紙段の設定」の機
能を選択し、エンターキー93Bの押下によってその機
能を確定すると)と、図21における上から二番目のL
CD表示部94に示すように、まず「使用する」が自動
的に白黒反転表示される。ここでは、「使用する」が既
に白黒反転表示されているので、設定キー95Aを押下
することで「使用する」を設定すると、図21における
上から三番目のLCD表示部94に示すように、まず
「外部」が白黒反転表示される。ここで、「外部」とは
補助トレイ31を、「1段目」とはバンク給紙部200
のバンク上トレイ143を、「2段目」とはバンク給紙
部200のバンク下トレイ145をそれぞれ表してい
る。続いて、スクロールキー99Aの移行キー99Aa
または移行キー99Aaを押下して「2段目」を選択
し、設定キー95Aを押下することによって「2段目」
を設定すると、図21における上から四番目のLCD表
示部94に示すように「2段目」が白黒反転表示され、
ヤレ紙給紙段として2段目のバンク下トレイ145を最
終的に選択・設定することができる。
【0101】なお、紙種の選択・設定は、図17のLC
D表示部94に表示されるプリントモード画面からのみ
ならず、図19のLCD表示部94に表示されるメニュ
ー画面の「初期設定1/2」から「3初期値設定」の機
能を上記したと同様の各種キーの操作により呼び出し、
図20のLCD表示部94に表示されるサブメニュー画
面の「初期値設定1/3」における「1用紙種類」の機
能から上記したと同様の各種キーの操作によってもでき
る。
【0102】図22のLCD表示部94に示されている
プリントモード画面において、用紙サイズ入力キー95
Fは、これを1回押すことにより、図18の一番上に示
す画面から二番目に示す画面のように、LCD表示部9
4の画面上の表示を左から順に「左矢印表示」、「右矢
印表示」、「キャンセル」、「設定」に切り替わり、
「左矢印表示」に対応して左矢印キー95Bが、「右矢
印表示」に対応して右矢印キー95Cが、「キャンセ
ル」に対応してキャンセルキー95Gが、「設定」に対
応して設定キー95Aがそれぞれ設定される。用紙サイ
ズ入力キー95Fを1回押すと、上記したように上から
二番目の画面に切り替わる。この状態では、白黒反転表
示が施された「自動」が自動的に選択されていて、原稿
用紙サイズに対応した用紙サイズが自動的に選択設定さ
れるので、オペレータは適宜その内容にしたがってキー
操作を行う。例えば、オペレータがキャンセルキー95
Gを押下すると用紙サイズ入力キー95Fを押す前の元
の初期画面に戻り、一方、右矢印キー95Cまたはスク
ロールキー99Aの移行99Aaを押下すると、上から
三番目の画面表示に切り替わり、白黒反転表示が施され
たバンク給紙部200の「トレイ上」(バンク上トレイ
143)において「(※A4□)」が、すなわち用紙サ
イズA4の印刷用紙Pが選択された状態にあることが表
示される。ここで、設定キー95Aを押下すると、上か
ら四番目の表示画面に切り替わり、「トレイ上」(バン
ク上トレイ143)において「※A4□」が、すなわち
用紙サイズA4の印刷用紙Pが設定された状態にあるこ
とが表示される。用紙サイズ入力キー95Fは、補助給
紙部28の補助トレイ31、バンク上給紙部201のバ
ンク上トレイ143、またはバンク下給紙部202のバ
ンク下トレイ145に載置・積載されている印刷用紙P
を給送するためにその用紙サイズを選択して入力するた
めの用紙サイズ設定手段の機能を併せもっている。
【0103】上記のとおり、特定の給紙部(例えば、バ
ンク下トレイ145を備えたバンク下給紙部202)か
ら版付け用紙P’または試し刷り用紙P’を給送するた
めに特定の給紙部を選択し設定する特定給紙部設定手段
は、スクロールキー99Aを含む選択キー群95または
テンキー93、エンターキー93Bおよびスクロールキ
ー99Aを含む選択キー群95からなる。
【0104】速度表示器97において、プリントスピー
ドと表示されている中央部のハッチングを施した「設定
印刷速度:3速」は、通常使用される印刷速度に対応し
た標準印刷速度であって、速度ダウンキー96aまたは
速度アップキー96bを押下しなかった場合に自動的に
設定されるようになっている。ここで、例えば「おそ
く」と表示されている一番左側の「設定印刷速度:1
速」は印刷速度が最低速の60枚/min:60rpm
に、「設定印刷速度:2速」は印刷速度が75枚/mi
n:75rpmに、「設定印刷速度:3速」は印刷速度
が90枚/min:90rpmに、「設定印刷速度:4
速」は印刷速度が105枚/min:105rpmに、
「はやく」と表示されている一番右側の「設定印刷速
度:5速」は印刷速度が最高速の120枚/min:1
20rpmにそれぞれ対応して設定されている。
【0105】速度表示器97は、速度ダウンキー96a
または速度アップキー96bの1回ごとの押下により、
上記印刷速度を1から5までの5段階の設定印刷速度
(以下単に「設定印刷速度:1速〜5速」というときが
ある)に、切り換えられる印刷速度を点灯表示する。速
度ダウンキー96aまたは速度アップキー96bは、速
度表示器97の近傍に配置されていて、1回押すごと
に、設定印刷速度:1速〜5速の何れか1つの設定印刷
速度に対応した各LEDランプの点灯を順次切り換える
機能も有しており、これにより、オペレータが選択した
設定印刷速度が速度表示器97にて目視確認できるよう
になっている。
【0106】図23に、孔版印刷装置100側の主とし
て給紙制御およびバンク給紙部200側の給紙制御を行
う制御構成を示す。図23おいて、符号88は主として
孔版印刷装置100側の主として給紙制御を行うための
本体給紙制御装置を、符号148はバンク給紙部200
側の給紙制御を行うためのバンク給紙制御装置をそれぞ
れ示す。本体給紙制御装置88およびバンク給紙制御装
置148は、共に図示を省略した、CPU(中央処理装
置)、I/O(入出力)ポート、ROM(読み出し専用
記憶装置)、RAM(読み書き可能な記憶装置)および
タイマ等をそれぞれ備え、それらが信号バスによって接
続された構成を有するマイクロコンピュータをそれぞれ
具備している。本体給紙制御装置88とバンク給紙制御
装置148とは、相互にシリアル通信を行うことによ
り、オン/オフ信号やデータ信号、あるいは指令信号を
送受信している。
【0107】本体給紙制御装置88の上記CPU(以
下、説明の簡明化を図るため、単に「本体給紙制御装置
88」というときがある)は、上記入力ポートを介し
て、操作パネル90の上記した各種キー等と電気的に接
続されていて、各種の出力信号を受信する。本体給紙制
御装置88は、上記出力ポートを介して、操作パネル9
0の上記した各表示部等と電気的に接続されていて、各
種の指令信号を送信してこれを制御する。
【0108】複数の給紙部(補助給紙部28、バンク上
給紙部201、バンク下給紙部202)のうちの特定の
給紙部(例えば、バンク下給紙部202のバンク下トレ
イ145)には、版付け用紙P’が載置されている条件
の下で、本体給紙制御装置88は、スクロールキー99
Aを含む選択キー群95またはテンキー93、エンター
キー93Bおよびスクロールキー99Aを含む選択キー
群95(特定給紙部設定手段)、およびスタートキー9
1(印刷起動手段)からの各信号に基づいて、特定の給
紙部(例えば、バンク下トレイ145)から版付け用紙
P’を給送すべくその特定の給紙部の給紙駆動手段(例
えば、バンク給紙モータ107、ワンウェイクラッチ1
10A、中間クラッチ117)を制御する制御手段とし
ての機能を有する。また、複数の給紙部(補助給紙部2
8、バンク上給紙部201、バンク下給紙部202)の
うちの特定の給紙部(例えば、バンク下トレイ145)
には、試し刷り用紙P’が載置されている条件の下で、
本体給紙制御装置88は、スクロールキー99Aを含む
選択キー群95またはテンキー93、エンターキー93
Bおよびスクロールキー99Aを含む選択キー群95
(特定給紙部設定手段)、および試しプリントキー93
A(印刷起動手段)からの各信号に基づいて、特定の給
紙部(例えば、バンク下トレイ145)から試し刷り用
紙P’を給送すべくその特定の給紙部の給紙駆動手段
(例えば、バンク給紙モータ107、ワンウェイクラッ
チ110A、中間クラッチ117)を制御する制御手段
としての機能を有する。
【0109】そして、本体給紙制御装置88は、基本的
な上記各制御機能に加えて、以下の諸制御機能を有して
いる。第1に、本体給紙制御装置88は、特定の給紙部
がバンク給紙部200(例えば、バンク下トレイ14
5)からなり、補助給紙部28から印刷用紙Pが給送さ
れる場合であって、印刷すべき用紙の種類がハガキや封
筒等の厚紙であるとき、版付け用紙P’をバンク給紙部
200(例えば、バンク下トレイ145)から給送すべ
くその特定の給紙部の給紙駆動手段(例えば、バンク給
紙モータ107、ワンウェイクラッチ110A、中間ク
ラッチ117)を制御する機能を有する。また、本体給
紙制御装置88は、特定の給紙部がバンク給紙部200
(例えば、バンク下トレイ145)からなり、補助給紙
部28から印刷用紙Pが給送される場合であって、印刷
すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であるとき、
試し刷り用紙P’をバンク給紙部200(例えば、バン
ク下トレイ145)から給送すべくその特定の給紙部の
給紙駆動手段(例えば、バンク給紙モータ107、ワン
ウェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を制御
する機能を有する。
【0110】第2に、本体給紙制御装置88は、特定の
給紙部がバンク給紙部200(例えば、バンク下トレイ
145)からなり、補助給紙部28から印刷用紙Pが給
送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハガキ
や封筒等の厚紙でないとき、版付け用紙P’をバンク給
紙部200(例えば、バンク下トレイ145)から給送
すべくその特定の給紙部の給紙駆動手段(例えば、バン
ク給紙モータ107、ワンウェイクラッチ110A、中
間クラッチ117)を制御する機能を有する。また、本
体給紙制御装置88は、特定の給紙部がバンク給紙部2
00(例えば、バンク下トレイ145)からなり、補助
給紙部28から印刷用紙Pが給送される場合であって、
印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙でないと
き、試し刷り用紙P’をバンク給紙部200(例えば、
バンク下トレイ145)から給送すべくその特定の給紙
部の給紙駆動手段(例えば、バンク給紙モータ107、
ワンウェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を
制御する機能を有する。
【0111】第3に、本体給紙制御装置88は、特定の
給紙部が補助給紙部28からなり、複数の給紙部から補
助給紙部28を除いた残りの給紙部が補助給紙部28と
は別に配設されたバンク給紙部200からなり、バンク
給紙部200から印刷用紙Pが給送される場合、版付け
用紙P’を補助給紙部28から給送すべく補助給紙部2
8の給紙モータ74(給紙駆動手段)を制御する機能を
有する。また、本体給紙制御装置88は、特定の給紙部
が補助給紙部28からなり、複数の給紙部から補助給紙
部28を除いた残りの給紙部が補助給紙部28とは別に
配設されたバンク給紙部200からなり、バンク給紙部
200から印刷用紙Pが給送される場合、試し刷り用紙
P’を補助給紙部28から給送すべく補助給紙部28の
給紙モータ74(給紙駆動手段)を制御する機能を有す
る。
【0112】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して上記した各センサ等の制御構成要素と、また上
記出力ポートを介して上記した各制御対象構成要素とそ
れぞれ電気的に接続されている。本体給紙制御装置88
は、上記制御機能の他に下記するように、上記各制御構
成要素から各種の出力信号を受信し、その各種の出力信
号に基づいて上記各制御対象構成要素を制御する制御機
能を有する。すなわち、本体給紙制御装置88は、用紙
先端センサ51から給紙モータ74を正転または逆転さ
せて所定のたわみを作るための出力信号を受信する。本
体給紙制御装置88は、レジストセンサ52からレジス
トローラ対33a,33bにおける印刷用紙Pの滑り補
償のための出力信号を受信する。本体給紙制御装置88
は、給紙開始センサ65から給紙モータ74やレジスト
モータ58を回転駆動するための出力信号(スタート信
号)を受信する。バンク給紙開始センサ66からバンク
給紙モータ107やバンクレジストモータ101を回転
駆動するための出力信号(スタート信号)を受信して、
これらの信号をバンク給紙制御装置148に転送する。
本体給紙制御装置88は、バンク給紙部200から給送
された印刷用紙Pの先端検知に係るデータ信号を中間セ
ンサ上53や中間センサ下54から受信する。本体給紙
制御装置88は、エンコーダセンサ61から圧胴20の
回転速度変動に係る出力パルス信号を受信する。本体給
紙制御装置88は、補助トレイ用紙サイズ検知センサ群
50から補助トレイ31上に積載されている用紙サイズ
検知に係るデータ信号を受信する。本体給紙制御装置8
8は、本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ65との
係合による給紙開始センサ65からの出力信号(スター
ト信号)に基づき、印刷用紙Pの先端をレジストローラ
対33a,33bに対して給送すべく給紙モータ74を
正転駆動制御する給紙駆動制御手段としての機能を有す
る。本体給紙制御装置88は、本体レジスト用遮光板6
9と給紙開始センサ65との係合による給紙開始センサ
65からのオン出力信号に基づき、用紙クランパ21の
用紙くわえ位置にタイミングを合わせて印刷用紙Pの先
端を給送すべくレジストモータ58を起動制御した後、
レジストセンサ52からの信号に基づき、レジストロー
ラ対33a,33bにおける印刷用紙Pの滑りを補償
(以下、単に「スリップ量補正」というときがある)す
べくレジストローラ対33a,33bの回転速度を速め
ると共に回転量を増加するようにレジストモータ58を
制御し、この後、エンコーダセンサ61からの出力パル
ス信号に基づき、用紙クランパ21の回転位置にタイミ
ングを合わせて印刷用紙Pの先端を給送すべくレジスト
モータ58を制御するレジスト駆動制御手段としての機
能を有する。この時、本体給紙制御装置88は、レジス
トモータ58へ出力される駆動パルス数およびそのパル
ス幅を変えることによりレジストモータ58を制御し、
かつ、印刷用紙Pのスリップ量補正後、エンコーダセン
サ61からの出力パルス信号に応じながら、レジストモ
ータ58へ出力される駆動パルス幅をさらに変えること
によりレジストモータ58をフィードバック制御する機
能を有する。
【0113】バンク給紙制御装置148は、上記入力ポ
ートを介して上記した各センサ等の制御構成要素と、ま
た上記出力ポートを介して上記した各制御対象構成要素
とそれぞれ電気的に接続されている。バンク給紙制御装
置148は、上記各制御構成要素から各種の出力信号を
受信し、その各種の出力信号に基づいて上記各制御対象
構成要素を制御する制御機能を有する。すなわち、バン
ク給紙制御装置148は、バンク上用紙サイズ検知群5
0−1やバンク下用紙サイズ検知群50−2で検出され
た用紙サイズ検知信号を本体給紙制御装置88に転送す
る。バンク給紙制御装置148は、バンクレジストセン
サ135やバンクフィードセンサ136で検知された印
刷用紙Pの先端検知に係るデータ信号を受信する。バン
ク給紙制御装置148は、バンク上上下移動モータ14
1を制御するためのバンク上トレイ143の上限位置や
下限位置に係るオン/オフ信号をバンク上上限センサ1
37やバンク上下限センサ138から受信する。同様
に、バンク給紙制御装置148は、バンク下上下移動モ
ータ142を制御するためのバンク下トレイ145の上
限位置や下限位置に係るオン/オフ信号をバンク下上限
センサ139やバンク下下限センサ140から受信す
る。バンク給紙制御装置148は、本体給紙制御装置8
8より転送されてきたバンク給紙開始センサ66からの
バンク給紙モータ107を回転駆動するための出力信号
(スタート信号)をバンク給紙モータ107に送信し
て、これを制御する。これと同様に、バンク給紙制御装
置148は、本体給紙制御装置88より転送されてきた
バンク給紙開始センサ66からのバンクレジストモータ
101を回転駆動するための出力信号(スタート信号)
をバンクレジストモータ101に送信して、これを制御
する。バンク給紙制御装置148は、バンク上上限セン
サ137やバンク上下限センサ138からの上限位置や
下限位置に係るオン/オフ信号に基づいて、バンク上ト
レイ143を昇降すべくバンク上上下移動モータ141
を制御する機能を有する。これと同様に、バンク給紙制
御装置148は、バンク下上限センサ139やバンク下
下限センサ140からの上限位置や下限位置に係るオン
/オフ信号に基づいて、バンク下トレイ145を昇降す
べくバンク下上下移動モータ142を制御する機能を有
する。バンク給紙制御装置148は、バンクレジストモ
ータ101の回転駆動力を適宜断接すべくレジストクラ
ッチ104をオン/オフ制御する。これと同様に、バン
ク給紙制御装置148は、バンク給紙モータ107の回
転駆動力を適宜断接すべく中間クラッチ117をオン/
オフ制御する。また、バンク給紙制御装置148は、バ
ンク給紙モータ107の回転駆動力を適宜断接すべく給
紙クラッチ123をオン/オフ制御する。
【0114】本体給紙制御装置88内の上記ROMに
は、前もって実験等により求められた図24および図2
5に示すタイミングチャートの制御動作内容および図2
6に示すレジストモータ58や給紙モータ74にそれぞ
れ出力する駆動パルスの可変制御内容、ならびに図32
ないし図39に示すフローチャートの動作プログラムが
予め記憶されている。上記ROMには、用紙先端センサ
51からレジストローラ対33a,33bのニップ部ま
での一定の距離を給紙モータ74のパルス数に換算した
値がデータとして予め記憶されている。また、レジスト
ローラ対33a,33bのニップ部から圧胴20と版胴
1とのニップ部までの一定の距離をレジストモータ58
のパルス数に換算した値がデータとして予め記憶されて
いる。なお、本体給紙制御装置88内の上記ROMに記
憶されるデータ等は、適宜バンク給紙制御装置148内
の上記ROMに分担させても構わない。本体給紙制御装
置88内の上記RAMは、上記CPUでの計算結果を一
時記憶したり、各センサ51,52,65,66,5
3,54あるいはエンコーダセンサ61、あるいはバン
ク給紙制御装置148側からの各センサ群50−1,5
0−2や各センサ135,136等の出力データ信号を
随時記憶したりしてこれら信号の入出力を行う。バンク
給紙制御装置148内の上記RAMは、本体給紙制御装
置88から転送された出力データ信号や上記CPUでの
計算結果を一時記憶したりする。本体給紙制御装置88
内の上記タイマは、図24および図25に示す各遅れ時
間Da,Db,Dc,Dd,De,Dfを設定したり計
時・可変する機能を有する。
【0115】なお、本体給紙制御装置88は、上記した
諸制御機能の他に、原稿読み取り部3のADF(原稿自
動搬送装置)の原稿搬送モータやスキャナ駆動モータ
(図示せず)等の制御対象構成要素、製版書込み部19
のサーマルヘッド17やパルスモータ6等の制御対象構
成要素、版胴1のマスタクランパ12を開閉する開閉モ
ータ(図示せず)や排版部18の排版モータ(図示せ
ず)等の制御対象構成要素、あるいは排紙部80のファ
ンモータやベルト駆動モータ(図示せず)等の制御対象
構成要素と電気的に接続されていて、上記各制御対象構
成要素を後述する動作が行われるべく制御しているが、
説明の簡明化を図るため図23ではその図示を省略して
いる。図23の制御ブロック図には、本実施形態1の制
御に係る主要な制御構成要素および制御対象構成要素を
図示している。
【0116】次に、図32ないし図39のフローチャー
トを併用しながら動作を説明する。図32のフローチャ
ートは、制御装置側から見た場合の動作フローを示して
いて、オペレータ等が行う操作パネル90の各種キー操
作等は省略し、実施できる程度に幾分簡略的に示してい
る。図32のフローチャートには、本発明の印刷方法に
係る版付け印刷時の特有の動作が例示されている。すな
わち、版付け印刷の場合、複数の給紙部のうちの特定の
給紙部から版付け用紙P’を給送することを特徴とする
印刷方法に係る動作を例示しており、さらに詳しくは複
数の給紙部のうちの一つが補助給紙部28からなり、特
定の給紙部が補助給紙部28とは別に配設されたバンク
給紙部200からなり、補助給紙部28から印刷用紙P
が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハ
ガキや封筒等の厚紙であるとき、版付け用紙P’をバン
ク給紙部200から給送することを特徴とする印刷方法
に係る動作を例示している。また、複数の給紙部のうち
の一つが、補助給紙部28からなり、特定の給紙部が補
助給紙部28とは別に配設されたバンク給紙部200か
らなり、補助給紙部28から印刷用紙Pが給送される場
合であって、印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の
厚紙でないとき、版付け用紙P’をバンク給紙部200
から給送することを特徴とする印刷方法に係る動作を例
示している。さらに、特定の給紙部が補助給紙部28か
らなり、複数の給紙部から補助給紙部28を除いた残り
の給紙部が補助給紙部28とは別に配設されたバンク給
紙部200からなり、バンク給紙部200から印刷用紙
Pが給送される場合、版付け用紙P’を補助給紙部28
から給送することを特徴とする印刷方法に係る動作を例
示している。そして、版付け用紙P’としては、ヤレ紙
もしくは印刷用紙Pと比較して価格が安い紙等からなる
ものを使用し、また、版付け用紙P’としては、これら
の用紙に版付け印刷される印刷画像の領域より大きいも
のを使用することを特徴とする印刷方法に係る動作例を
含むものである。
【0117】(動作例1)始めに、孔版印刷装置100
およびバンク給紙部200が図32のフローチャートに
従って自動的に動作する前に、オペレータ等により行わ
れる操作および各トレイの状態を述べる。ここでは、印
刷用紙Pとしてハガキを使用し、補助給紙部28の補助
トレイ31から厚紙に属するハガキを給送しこれに印刷
を行うものとする。また、特定の給紙部としては、図2
1における上から四番目のLCD表示部94に示されて
いるように、版付け用紙P’としてA4サイズのヤレ紙
を載置・積載したヤレ紙給紙段をバンク給紙部200の
2段目のバンク下トレイ145に設定するものとする。
この条件の下で行う版付け印刷や試し刷り印刷および通
常印刷時の各動作例を動作例1とする。
【0118】オペレータが孔版印刷装置100の上記電
源スイッチをオンする操作に前後して、補助給紙部28
の補助トレイ31からハガキを給送しこれに印刷を行う
ために、補助トレイ31を図1および図2に示すように
使用可能な開放状態にし、補助トレイ31が補助トレイ
下限センサ(図示せず)によって下限位置にあることが
検知されている時に、オペレータがハガキを補助トレイ
31上に載置・積載する。この操作に前後して、オペレ
ータが版付け用紙P’としてA4サイズのヤレ紙をバン
ク給紙部200の2段目のバンク下トレイ145に載置
・積載する。
【0119】このように補助トレイ31が開放状態にあ
る下で、オペレータが上記電源スイッチをオンすると、
図17に示すように、LCD表示部94にはプリントモ
ードの初期画面が表示される。この初期画面では、LC
D表示部94の上段部にオペレータの行うべきジョブ内
容である「製版・プリントできます」と表示され、原稿
画像の読み取りから印刷、排紙に至る一連の工程・動作
が可能であることを知らせる。次いで、オペレータが用
紙種類キー95Dを押下すると、図18に示す表示画面
に切り替わり、LCD表示部94の上段部には用紙の種
類を選択・設定すべき操作内容、すなわち「用紙種類
←→で選択し、設定キー」という表示がなされる。通常
は用紙の種類として「標準」が白黒反転表示されて選択
されているが、例えば印刷用紙Pとしてハガキ(厚紙)
を使用する場合には、オペレータは印刷に先立って右矢
印キー95Cまたはスクロールキー99Aの移行キー9
9Aaで「厚紙」の表示部位に白黒反転表示部を移動さ
せて、設定キー95Aで設定・入力する。このとき、L
CD表示部94の下段部には「画用紙、ハガキなどの厚
手の用紙」と表示されるので、オペレータはハガキが
「厚紙」に属することを確認でき、迷うことなく直ぐに
用紙の種類として「厚紙」を選択・設定することができ
る。そして、用紙の種類の選択・設定操作に前後して、
ヤレ紙給紙段の選択・設定操作を行う。すなわち、図2
1を参照して説明した一連の各種キー操作によって、ヤ
レ紙給紙段として2段目のバンク下トレイ145を最終
的に選択・設定する。これらの操作に前後して、オペレ
ータによって原稿読み取り部3の原稿台(図示せず)に
原稿がセットされ、スタートキー91が押されると、こ
れにより生成された製版スタート信号が本体給紙制御装
置88に入力されることで、版付け印刷に至る製版開始
か否かが本体給紙制御装置88によって判断される。し
たがって、図32に示されている動作フローでは、スタ
ートキー91の押下による製版スタート信号が以降の動
作フローのトリガとなる。オペレータによるマニュアル
操作はステップS1におけるスタートキー91を押すま
でであり、以降の版付け印刷動作は自動で行われる。
【0120】製版開始である場合はステップS2へ、版
付け印刷終了後の通常給紙印刷時の場合はステップS1
8へそれぞれ進む。ステップS2において、補助給紙部
28から印刷用紙Pが給送されてこれに印刷を行うか否
かが判断される。上記したように、補助給紙部28から
印刷用紙Pを給送しこれに印刷を行うイエスの場合に
は、ステップS3へ進む。ステップ3においては、用紙
の種類(紙種)がハガキや封筒等の厚紙か否かが判断さ
れ、上記例のように厚紙に属するハガキを補助トレイ3
1上に積載しこれに印刷を行うので、本体給紙制御装置
88によって「厚紙」と判断されてステップS4へ進
む。
【0121】一方、本体給紙制御装置88による上記制
御動作と並行して、上記製版スタート信号が本体給紙制
御装置88に送信されることによって、原稿読み取り部
3による公知の原稿画像の読み取り動作および後述する
公知の製版動作が自動的に並行して進行する。また、こ
れらの動作と共に、排版動作が自動的に行われる。排版
動作は、ホームポジションを占めていた版胴1が回転
し、使用済みのマスタが版胴1の外周面から排版装置1
8により剥離され廃棄されることでなされる。その後、
版胴1は、マスタクランパ12が図2において略右横に
位置する給版位置を占めた位置で停止し、上記開閉装置
によってマスタクランパ軸12aが回動されて、マスタ
クランパ12が開かれ、給版待機状態となる。
【0122】またここでは、上記製版スタート信号が本
体給紙制御装置88に送信されることによって、後述す
る通常印刷時の用紙搬送動作と同様に、給紙開始可能状
態であるか否かが判断される。すなわち、図2におい
て、版胴1内のインキ供給装置22により印刷が可能と
なる適度なインキ溜り16が形成され、印刷可能状態に
あるかどうかが判断される。
【0123】次いで、製版書込み部19のパルスモータ
6が駆動されることにより、プラテンローラ9が回転さ
れ始め、マスタ2が繰り出されつつ搬送される。一方、
原稿読み取り部3において上記スキャナが作動すること
により、原稿画像が読み取られ、上記A/D変換部およ
び上記製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像
信号によって、サーマルヘッド17の発熱素子が選択的
に発熱され、マスタ2が画像情報に応じて選択的に加熱
穿孔され始める。この製版中には、例えばサーマルヘッ
ド17が駆動される時に生成されるサーマルヘッド駆動
信号が本体給紙制御装置88に送信される。ステップ4
において、上記下原稿画像の読み取り動作、製版動作お
よび排版動作と並行して、バンク給紙部200からの版
付けルーチンの実行がなされる。バンク給紙部200か
らの版付けルーチンの実行は、図33に示すステップS
5の版付け印刷のためのバンク内給紙ルーチンの実行開
始に係る給紙動作から始まる。この給紙動作は、図34
および図35に示されている。版付けのためのバンク内
給紙ルーチンの実行では、バンク給紙部200の内部に
おいて版付け用紙P’の搬送速度が一定の状態で給紙動
作が行われる。版付けのためのバンク給紙部200内の
給紙動作は、図34のステップS30以降に示されてい
る。ここでは、バンク上給紙部201からの給紙である
か否かが判断されるが、上記したように版付け用紙P’
としてA4サイズのヤレ紙を予めバンク下トレイ145
に積載して特定の給紙部として選択・設定されているの
で、本体給紙制御装置88からバンク給紙制御装置14
8に転送された指令によって、以下の動作が自動的に行
われる。すなわち、バンク下上下移動モータ142の作
動によってバンク下トレイ145が上昇して、バンク下
上限センサ139によりバンク下トレイ145の最上位
の用紙Pが給紙位置に臨んだことが検知され、これによ
り給紙可能状態となる(ステップS31参照)。なお、
バンク下トレイ145に積載されている版付け用紙P’
としてA4サイズのヤレ紙がバンク下用紙サイズ検知セ
ンサ群50−2により検出されており、以下これと同様
の動作段階でのその説明を省略する。
【0124】そして、ステップS32において、圧胴2
0が回転始動時にあってそのホームポジションを占めて
いるか否かが判断され、圧胴20が図2および図13
(a)に示すようにその回転位置でθ’=0°を占めた
とき、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙開始センサ
66を通過することにより、そのオン出力信号が本体給
紙制御装置88に入力され、本体給紙制御装置88から
バンク給紙制御装置148にシリアル送信でバンク給紙
開始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオ
ンしたことが通知される(ステップS33参照)。次い
で、ステップS34において、バンクフィードセンサ1
36がオンしているか否かが判断される。版付け印刷時
は一番最初に通紙される1枚目であるため、バンクフィ
ードセンサ136がオンしていないオフのときであり、
給紙クラッチ123をオンすることによりバンク給紙モ
ータ107の回転駆動力を給紙手段29−2に伝達可能
状態にし、中間クラッチ117をオンすることで、バン
ク給紙モータ107の回転駆動力を中間ローラ対118
a,118bに伝達可能状態にする(ステップS35,
S36参照)。次いで、バンク給紙モータ107を逆転
駆動することにより、図15において、中間ローラ対1
18a,118bが回転し、版付け用紙P’の後端が縦
給紙路RZの下流側であるバンクレジストローラ対10
6a,106bへと搬送されていく。これと同時に、給
紙手段29−2によるピックアップが開始される。すな
わち、図16におけるバンク上下給紙部切換駆動機構1
25Bの動作を介して、給紙手段29−2の分離ローラ
32および呼出しローラ30を図16において時計回り
方向(図15では反時計回り方向)に回転駆動すること
で、バンク下トレイ145に積載されている最上位の版
付け用紙P’の1枚だけが横給紙方向X1に送り出され
る(ステップS37参照)。なお、ステップS32にお
いては、図24に示すように、バンク給紙開始センサ6
6(圧胴20の回転位置θ’=0°)のオン出力信号入
力時から一定のディレイDcを経過した後、バンク給紙
モータ107が逆転駆動される。
【0125】次いで、図35に示すステップS38に進
み、バンクフィードセンサ136がオンしているか否か
が判断される。ここでは、今、搬送している版付け用紙
P’の先端がバンクフィードセンサ136に到達したか
否かを判断している。バンクフィードセンサ136がオ
ンしているときには、今、給送している版付け用紙P’
の先端がバンクフィードセンサ136を通過したと判断
されるので、バンク給紙モータ107を指定ステップ数
逆転駆動することにより、給紙手段29−2の分離ロー
ラ32および呼出しローラ30と中間ローラ対118
a,118bとがバンク給紙モータ107の指定ステッ
プ数の逆回転に対応した用紙搬送距離となる分だけ回転
した後、バンク給紙モータ107の駆動を停止し、次い
で給紙クラッチ117をオフする。この給紙クラッチ1
17のオフにより、これより以降の給紙動作ではバンク
給紙モータ107から分離ローラ32および呼出しロー
ラ30へはその回転駆動力は伝達されず、今、搬送され
ている版付け用紙P’の後端部が分離ローラ32および
呼出しローラ30の圧接下にあるときには、版付け用紙
P’の搬送によって分離ローラ32および呼出しローラ
30が連れ回りすることとなる。(ステップS38〜S
40参照)。
【0126】次いで、ステップS41において、バンク
レジストセンサ135がオンしているか否かが判断され
る。版付け印刷時は一番最初に通紙される1枚目である
ため、バンクレジストセンサ135がオフしており、レ
ジストクラッチ104をオンし、バンク給紙モータ10
7を逆転駆動する(ステップS42,S43参照)。次
いで、ステップS44に進み、バンクレジストセンサ1
35がオンしているか否かが判断される。ここでは、
今、搬送している版付け用紙P’の先端がバンクレジス
トセンサ135に到達したか否かを判断している。バン
クレジストセンサ135がオンしているときには、今、
給送している版付け用紙P’の先端がバンクレジストセ
ンサ135を通過したと判断されるので、バンク給紙モ
ータ107を指定ステップ数逆転駆動することにより、
中間ローラ対118a,118bを所定量回転させ、こ
れにより版付け用紙P’の先端をバンクレジストローラ
対106a,106bのニップ部直前の部位に突き当
て、バンクレジストローラ対106a,106bにおけ
る版付け用紙P’の先端部に適度なたわみを形成した
後、バンク給紙モータ107の逆転駆動を停止する(ス
テップS44〜S46参照)。次いで、バンクレジスト
モータ101を数ステップ正転駆動することにより、版
付け用紙P’の先端部をバンクレジストローラ対106
a,106bのニップ部でくわえさせ、版付け用紙P’
の先端部をその挾持状態で保持・待機させ、中間クラッ
チ117をオフする(ステップS47,S48参照)。
【0127】次いで、圧胴20が反時計回り方向に回転
し、その圧胴20の回転位置でθ’=104°を占めた
とき、バンクレジスト用遮光板71がバンク給紙開始セ
ンサ66を通過することにより、そのオン出力信号(バ
ンクレジストスタート信号)が本体給紙制御装置88に
入力されるが、本体給紙制御装置88は上記製版スター
ト信号やサーマルヘッド駆動信号を予め受信していて、
版付け印刷動作を伴う製版動作中であることを判断して
いるため、上記バンクレジストスタート信号を無視して
これを取り込まない。
【0128】また、圧胴20がその回転位置θ’=10
4°にあるときは、版胴1が排版動作を終了し(図32
のステップS4参照)、図2においてマスタクランパ1
2を略右横に位置させる給版待機状態となるべく回転し
ているときであり、この後、版胴1は上記給版待機状態
となる回転位置θ=255°前後の給版待機位置に停止
すると同時に、上記開閉装置によりマスタクランパ12
が拡開されて給版動作が開始する(図32のステップS
5参照)。すなわち、マスタ2がプラテンローラ9の回
転により搬送され、マスタ2の先端部が、給版待機状態
で拡開しているマスタクランパ12へ向けて送出され
る。パルスモータ6のステップ数がある設定値に達する
と、上記開閉装置によりマスタクランパ軸12aが回動
されることでマスタクランパ12が閉じられて、製版済
みのマスタ2の先端部がマスタクランパ12に挾持され
る。
【0129】このクランプ動作と同時に版胴1と圧胴2
0とが、マスタ2の搬送速度と略同じ周速度で回転さ
れ、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が巻装されて
いく。版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が所定長さ
巻装されると、版胴1、圧胴20、プラテンローラ9の
回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ駆動モ
ータ7が回転されて偏心カム8が上方のカッタ部材4を
下降させ、マスタ2を切断する。そして版胴1が再び時
計回り方向に回転され、切断されたマスタ2の後端(図
示せず)が、製版書込み部19から引き出され、版胴1
の外周面に製版済みのマスタ2が完全に巻き取られて、
給版動作が終了する(図33のステップS7参照)。
【0130】そして、本体給紙制御装置88により給版
動作が終了したと判断される(図33のステップS8参
照)と、本体給紙制御装置88からバンク給紙制御装置
148にシリアル送信で給版動作が終了したことが通知
される(図33のステップS9および図35のステップ
S50参照)。ここでは、本体側の上側のレジストロー
ラ33aが下側のレジストローラ33bから離間されて
開いている時に、バンクレジストローラ対106a,1
06bから版付け用紙P’の先端が給送されないよう
に、所定のディレイが設定されている。なお、このディ
レイは、製版動作中に、版付け用紙P’の先端を一時待
機させておく用紙搬送手段が縦給紙路RZの上流または
下流のどの部位に位置しているかによって異なる。すな
わち、縦給紙路RZの最も下流側に位置するレジストロ
ーラ対33a,33bでのディレイの値は、縦給紙路R
Zの略中流に位置する中間搬送ローラ対55a,55b
で用紙Pの先端を一時待機させておく場合のディレイの
値よりも大きく設定され、さらに中間搬送ローラ対55
a,55bでのディレイの値は、縦給紙路RZの上流側
に位置するバンクレジストローラ対106a,106b
で版付け用紙P’の先端を一時待機させておく場合のデ
ィレイの値よりも大きく設定される。
【0131】次いで、バンクレジストモータ101を指
定ステップ数回転駆動させることにより、版付け用紙
P’の先端を中間搬送ローラ対55a,55bおよびレ
ジストローラ対33a,33bに向けて給送する。そし
て、バンクレジストモータ101の回転駆動を停止した
後、レジストクラッチ104をオフして、バンク給紙状
態管理ルーチンへ移行する(ステップS52〜S55参
照)。
【0132】ところで、ステップS30において、例え
ば、特定の給紙部としてヤレ紙給紙段をバンク下トレイ
202のバンク下トレイ145に設定したことに代え
て、版付け用紙P’としてA4サイズのヤレ紙を載置・
積載したヤレ紙給紙段をバンク上給紙部201のバンク
上トレイ143に上記したと同様にして選択・設定した
場合には、バンク上上下移動モータ141の作動によっ
てバンク上トレイ143が上昇して、バンク上上限セン
サ137によりバンク上トレイ143上の最上位の版付
け用紙P’が給紙位置に臨んだことが検知され、これに
より給紙可能状態となる(ステップS56参照)。
【0133】そして、圧胴20がその回転位置でθ’=
0°を占めたとき、上記したステップS33の動作と同
様に、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙開始センサ
66を通過することにより、そのオン出力信号が本体給
紙制御装置88に入力され、本体給紙制御装置88から
バンク給紙制御装置148にシリアル送信でバンク給紙
開始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオ
ンしたことが通知される(ステップS57,S58参
照)。次いで、ステップS59において、バンクレジス
トセンサ135がオンしているか否かが判断される。こ
こでは、ステップS41で述べたと同様の理由により、
バンクレジストセンサ135がオンしていないオフのと
きであり、版付け用紙P’を給送しても問題がないの
で、バンク給紙モータ107を正転駆動することによ
り、図15において給紙手段29−1によるピックアッ
プが開始される。すなわち、図16におけるバンク上下
給紙部切換駆動機構125Bの動作を介して、給紙手段
29−1の分離ローラ32および呼出しローラ30を図
16において時計回り方向に回転駆動することで、トレ
イ143に積載されている最上位の版付け用紙P’の1
枚だけが横給紙方向X1に送り出される(ステップS6
0参照)。
【0134】次いで、ステップS61に進み、バンクレ
ジストセンサ135がオンしているか否かが判断され
る。ここでは、今、搬送している版付け用紙P’の先端
がバンクレジストセンサ135に到達したか否かを判断
している。バンクレジストセンサ135がオンしている
ときには、今、給送している版付け用紙P’の先端がバ
ンクレジストセンサ135に到達していると判断される
ので、バンク給紙モータ107を指定ステップ数正転駆
動することにより、分離ローラ32および呼出しローラ
30を所定量回転させ、これにより版付け用紙P’の先
端をバンクレジストローラ対106a,106bのニッ
プ部直前の部位に突き当て、バンクレジストローラ対1
06a,106bにおける版付け用紙P’の先端部に適
度なたわみを形成した後、バンク給紙モータ107の正
転駆動を停止する(ステップS62,S63参照)。次
いで、バンクレジストモータ101を数ステップ正転駆
動することにより、版付け用紙P’の先端部をバンクレ
ジストローラ対106a,106bのニップ部でくわえ
させ、版付け用紙P’の先端部をその状態で保持・待機
させる(ステップS64参照)。次いで、ステップS4
9に進み、以下上述したと同様の動作が行われる。
【0135】以降の動作は、通常印刷時の一連の動作を
示す図36のフローチャートにおけるステップS77以
降の給紙動作と、設定されている印刷速度を除き同じで
あるため、図36および図37、図27ないし図31を
併用しながら説明する。なお、図27ないし図31にお
いて、バンク給紙部200からの版付け用紙P’の搬送
状態を仮想線で、補助給紙部28からの版付け用紙P’
の搬送状態を実線でそれぞれ表す。ステップS77にお
いて、バンクレジストモータ101を回転駆動させるこ
とにより、バンクレジストローラ対106a,106b
が回転され、版付け用紙P’の先端が図1における中間
センサ下54近傍まで搬送され、中間センサ下54がオ
ンして版付け用紙P’の先端が検知されると、給紙モー
タ74が逆転駆動されることにより、中間搬送ローラ対
55a,55bが回転する(ステップS78,S79参
照)。
【0136】ここで、図24に示すように、バンクレジ
ストモータ101の回転駆動時点と給紙モータ74の逆
転駆動時点との間には、所定のディレイDfが設けられ
ている。このディレイDfは、給紙モータ74の回転駆
動時間をできるだけ短縮化して抑えるべく設けられてい
るものである。すなわち、本実施形態1では図24のタ
イミングチャートからも明らかなように、給紙モータ7
4が回転駆動する時間が比較的長くなることが容易に推
測され、これから生じるそのモータ駆動回路の過熱等に
よって給紙モータ74の脱調等が発生するのを防止する
ために、ディレイDfを設けている。給紙モータ74が
回転駆動する時間が短ければ、ディレイDfを設けなく
ても構わない。
【0137】次いで、中間搬送ローラ対55a,55b
の回転により、版付け用紙P’の先端が縦給紙路RZの
下流側へと搬送されて、中間センサ上53により版付け
用紙P’の先端が検知され、さらに版付け用紙P’の先
端が縦給紙路RZの下流側へと搬送される。そして、ス
テップS80において、用紙先端センサ51により搬送
されてきた版付け用紙P’の先端が検知される。版付け
用紙P’の先端が用紙先端センサ51に至ると、用紙先
端センサ51がオンし、そのオン出力信号が本体給紙制
御装置88に入力される。
【0138】このときの中間搬送ローラ対55a,55
bによる版付け用紙P’の送り量は、図6に示すよう
に、版付け用紙P’の先端がレジストローラ対33a,
33bのニップ部直前の部位に衝突して所定量の湾曲し
たたわみPAが形成されるように、本体給紙制御装置8
8からの指令により、補助給紙部28、バンク上給紙部
201およびバンク下202の何れの給紙部からの給紙
であるか、また用紙サイズに応じて、適度なたわみを作
るような所定の駆動パルスが上記モータ駆動回路を介し
て給紙モータ74に出力されることによって、所定の送
り量だけ版付け用紙P’を送り出すようになっている
(ステップS81参照)。
【0139】この所定量のたわみPAは、レジストロー
ラ対33a,33bの回転による版付け用紙P’のスキ
ュー、不送りを発生することなく、かつ、たわみ量が適
正で静音化を図れる一定の範囲内に予め実験等で設定さ
れている。この所定量のたわみPAは、本体給紙制御装
置88からの指令によって、バンク上給紙部201から
の給紙にける版付け用紙P’の送り量をバンク下給紙部
202からのそれよりも大きくするように給紙モータ7
4を逆転駆動制御することでなされる。このような本体
給紙制御装置88による特有のたわみ量調整によって、
版付け用紙P’の先端が一定の送り速度でレジストロー
ラ対33a,33bのニップ部直前の部位に衝突し、か
つ、所定量のたわみPAを形成する一定の版付け用紙
P’の送り量となるように給紙モータ74が制御される
ので、印刷速度に関係なく安定したたわみ量調整を行う
ことができる。
【0140】次いで、図24および図25(a)に示す
ように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回転し、そ
の回転位置θ’=307°を占めたとき、本体レジスト
用遮光板69が給紙開始センサ65を通過することによ
り、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88に入力さ
れ、このオン出力信号入力時から一定のディレイDbを
経過した後、レジストモータ58が回転駆動される。こ
れにより、レジストローラ33bが反時計回り方向に回
転され、圧胴20の用紙クランパ21に向けて版付け用
紙P’の先端の給送を開始する(ステップS82〜S8
4参照)。上記したディレイDbは、圧胴20の回転位
置θ’=307°における給紙開始センサ65のオンを
トリガにして、レジストモータ58の動作タイミングを
作る上で有益である。
【0141】この時、用紙サイズA4以上の大きさの場
合では、レジストローラ対33a,33bにかかる搬送
負荷を低減すると共に、版付け用紙P’がレジストロー
ラ対33a,33bのニップ部でスリップするのを防止
する目的で、給紙モータ74を少しの間逆転駆動するこ
とにより中間搬送ローラ対55a,55bを補助的に回
転(アシスト回転)させる特有の動作が行われる(ステ
ップS85参照)。すなわち、本体給紙制御装置88
は、レジストモータ58を駆動することによりレジスト
ローラ対33a,33bが版付け用紙P’を送り出して
いる最中に、バンク上給紙部201およびバンク下給紙
部202のうちの何れかからの給紙に応じて、また用紙
サイズや印刷速度に応じて、レジストローラ対33a,
33bのニップ部直前の部位に形成されたたわみPAを
適度に維持すべく、中間搬送ローラ対55a,55bの
用紙搬送速度を変えるように給紙モータ74を駆動制御
する。この時の中間搬送ローラ対55a,55bの用紙
搬送速度は、レジストローラ対33a,33bが用紙ク
ランパ21に向けて用紙を送り出している最中に、レジ
ストローラ対33a,33bの後側(レジストローラ対
33a,33bにおける縦給紙方向Zの上流側)に形成
されたたわみPAが無くならず、かつ、そのたわみ量が
過大となって用紙折れが発生しないように、上記ROM
に予め記憶されている。
【0142】この状態は、図28では破線で示されてい
て、レジストモータ58が回転駆動し始めるレジストロ
ーラ対33a,33bの起動時から一定のディレイDe
を経過した後、給紙モータ74がアシスト回転駆動する
ことにより中間搬送ローラ対55a,55bが起動され
る。つまり、ディレイDeは、レジストモータ58が回
転駆動するオン時点から給紙モータ74の逆転駆動によ
り中間搬送ローラ対55a,55bをアシスト回転開始
するまでの間に設定されていて、これにより給紙モータ
74の動作タイミング、換言すれば中間搬送ローラ対5
5a,55bの動作タイミングを作るために用紙搬送速
度(もしくは周速度あるいは線速)毎に設定される(ス
テップS86参照)。ディレイDeの値は、バンク上給
紙部201およびバンク下給紙部202のうちの何れか
からの給紙に応じて、また用紙サイズや印刷速度に応じ
ての、レジストローラ対33a,33bと中間搬送ロー
ラ対55a,55bとの回転駆動開始時の版付け用紙
P’の送り量の違いを補償して、レジストローラ対33
a,33bのニップ部直前の部位に形成されたたわみP
Aを適度に維持すべく設けられている。このように、ス
テップS87では、中間搬送ローラ対55a,55bに
よるアシスト回転動作が開始され、このアシスト回転動
作は、本体給紙制御装置88が、給紙部のうちの何れか
からの給紙に応じて、また用紙サイズや印刷速度に応じ
て、中間搬送ローラ対55a,55bの用紙搬送速度を
変えるように給紙モータ74を制御することでなされ
る。
【0143】レジストローラ対33a,33bの回転に
より、図25(c)に示すように、版付け用紙P’の先
端がレジストローラ対33a,33bのニップ部直前の
部位に突き当たっている位置から、Xbmm(実施例的
には19mmに相当する)分だけ横給紙路RXの下流側
に搬送されると、レジストセンサ52がオンし、そのオ
ン出力信号が本体給紙制御装置88に入力される。この
時、レジストローラ対33a,33bのニップにおける
印刷用紙Pの突き当て位置からレジストセンサ52取り
付け位置までの距離は一定であるため、レジストモータ
58の駆動パルスカウントは一定のはずであるが、特に
レジストローラ対33a,33bの回転初期はスリップ
が発生しやすい。このため、レジストセンサ52がオン
するまでの駆動パルスカウントは、1枚ごとに変わる可
能性がある。そこで、本体給紙制御装置88は、レジス
トセンサ52がオンするまでの駆動パルスカウントか
ら、印刷用紙Pの遅れを判断し、その後のレジストモー
タ58の周速度を速めると共にその回転量を増加させて
スリップ量補正をしている(ステップS88参照)。
【0144】換言すれば、本体給紙制御装置88は、レ
ジストモータ58の回転駆動により版付け用紙P’を搬
送してレジストセンサ52をオンさせるのに要した駆動
パルス数のカウントを行い、レジストモータ58に対し
て、版付け用紙P’の先端をXdmm相当搬送させるた
めの駆動パルスを上記モータ駆動回路を介して出力する
ように制御したものとして、レジストローラ対33a,
33bにおける版付け用紙P’のスリップ量=(Xd−
Xb)mmに応じて、レジストモータ58の回転量を増
加させるべく駆動パルス数を増加させる共に、併せてレ
ジストモータ58の回転速度(pps)を速めるべく駆
動パルス幅を狭くするように調節するスリップ量補正を
行う。
【0145】上記したスリップ量補正終了後、本体給紙
制御装置88は、エンコーダセンサ61からの出力パル
ス信号を取り込みつつこれに応じながら、用紙クランパ
21の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて版付け用
紙P’の先端を給送すべくレジストモータ58を制御す
るいわゆるフィードバック制御(図25(a)では符号
FBCで表されている)を行う。この時の制御動作は、
後述する補助給紙部28からの場合と異なる。すなわ
ち、本体給紙制御装置88は、レジストモータ58を制
御するフィードバック制御FBCに加えて、エンコーダ
センサ61からの出力パルス信号を取り込みつつこれに
応じながら、中間搬送ローラ対55a,55bの回転に
より版付け用紙P’のたわみPAが大きくならず、か
つ、消滅しない程度のたわみ量を維持すべく、給紙モー
タ74を制御するフィードバック制御を行う。
【0146】上述したように、レジストモータ58およ
び給紙モータ74が1パルスで版付け用紙P’を送る用
紙送り量と、エンコーダ60の1パルス幅に対応する圧
胴20の外周移動量とは、同じに設定されている。これ
により、例えば、本体給紙制御装置88は、圧胴20に
固定されたエンコーダ60の1パルス幅に要する時間を
本体給紙制御装置88内の上記タイマで検出し、圧胴2
0側の負荷変動等によりエンコーダ60の1パルスに要
する時間が長くなった場合、レジストモータ58および
給紙モータ74をそれぞれ減速する。これと反対に、本
体給紙制御装置88は、エンコーダ60の1パルスに要
する時間が短くなった場合、レジストモータ58および
給紙モータ74をそれぞれ増速してやるというフィード
バック制御を行っている。
【0147】換言すれば、レジストローラ対33a,3
3bから送り出された版付け用紙P’の先端の進みまた
は遅れを逐次検知し、レジストローラ対33a,33b
と中間搬送ローラ対55a,55bとの用紙搬送速度
(周速度)を両方共に補正するのである。本体給紙制御
装置88は、圧胴20の負荷変動等に伴う回転ムラとし
て圧胴20の周速度をエンコーダセンサ61で検知され
るパルス変動で常に追跡し、このパルス変動に追従し
て、レジストモータ58と給紙モータ74との回転速度
を共に可変制御するという上記パルスエンコーダを用い
たフィードバック制御を行っている。この時、圧胴20
の回転位置の検出は、エンコーダセンサ61で検知され
るパルス数で検出し、圧胴20の周速度の検出は、エン
コーダセンサ61で検知される周期時間tで検出する。
本体給紙制御装置88は、図26に示すように、レジス
トモータ58および給紙モータ74へそれぞれ出力され
る駆動パルス幅(t1〜t4)をさらに変えることによ
り、レジストモータ58および給紙モータ74をフィー
ドバック制御し、レジストずれを少なくして印刷レジス
ト精度の向上を図っている。(ステップS89参照)。
なお、圧胴20は、メインモータ150からの駆動によ
って、版付け用として予め設定された設定印刷速度値に
応じた回転速度(16/rpm)で回転している。版付
け用紙P’は、圧胴20の周速度の1.4倍の送り速度
で搬送され、圧胴20の用紙クランパ21が閉じようと
したとき、用紙クランパ21に追いつき、圧胴20の周
速度と同じ速度になる。
【0148】圧胴20の用紙クランパ21は、図24お
よび図25(a)に示す所定のタイミング(実施例的に
は圧胴20が回転位置θ’=350.5°を占めたと
き)で開く。上記したような本体給紙制御装置88によ
るエンコーダ・フィードバック制御下において、レジス
トローラ33bが反時計回り方向に回転されることによ
り、上のレジストローラ33aが版付け用紙P’を介し
て時計回り方向に従動回転されることによって、また同
時に中間搬送ローラ55bが版付け用紙P’を介して時
計回り方向に従動回転されることによって、版付け用紙
P’の先端が圧胴20の用紙クランパ21に向けて搬送
され、用紙クランパ21に突き当たり衝突する。これと
同時的に、版付け用紙P’のたわみPA(図30では破
線で示されている)が徐々に消滅していく。
【0149】このタイミングに合わせ、圧胴20の用紙
クランパ21は、図25(a)および図30ないし図3
1に示すように、版付け用紙P’の先端部をくわえ・挾
持した後、用紙クランパ21は閉じられ(実施例的にい
うと、圧胴20が回転位置θ’=10°(370°)を
占めたとき)、こうして圧胴20は、版付け用紙P’を
圧胴20の外周面に保持したまま回転し、版付け用紙
P’の先端部が版胴1の外周面と圧胴20の外周面との
間のニップ部に搬送される。上記ニップ部に搬送された
版付け用紙P’に対して、図31に示すように、上記接
離手段の印圧スプリング26a,26bにより圧胴20
が版胴1の外周面に押圧する上向きに揺動変位されるこ
とでニップ部が形成されると共に、圧胴20の外周面が
版付け用紙P’を版胴1の外周面に対して押圧(図25
(a)では圧胴20の印圧オンで示されている)する。
【0150】こうして、圧胴20の外周面の押圧によっ
て、回転する版胴1の外周面に巻装された製版済みのマ
スタ2に版付け用紙P’が連続的に押圧されることによ
り、製版済みのマスタ2が版胴1の外周面に密着すると
共に、版胴1の開孔部分から製版済みのマスタ2の穿孔
部分へとインキが滲み出てきて版付け用紙P’の表面に
転移され、孔版印刷が行われる。このとき、インキロー
ラ13も版胴1の回転方向と同一方向に回転する。イン
キ溜り16のインキは、インキローラ13の回転により
インキローラ13の表面に付着され、インキローラ13
とドクターローラ15との間隙を通過する際にその量を
規制され、版胴1の内周面に供給される。
【0151】この間も、本体給紙制御装置88により、
上記したパルスエンコーダ・フィードバック制御FBC
が行われている。そして、版付け用紙P’の後端が中間
センサ上53を抜けたことが検知され、中間センサ上5
3がオフすると、給紙モータ74の逆転駆動が停止され
ることにより、中間搬送ローラ対55a,55bのアシ
スト回転が停止する。そして、本体給紙制御装置88に
より、上記ROMに記憶された分だけレジストモータ5
8が回転駆動されたと判断されると、すなわち実施例的
には版胴1の回転位置がθ=75°(圧胴20が回転位
置θ’=75°(435°)を占めるまで)を占めたこ
とが検知されると、レジストモータ58の回転駆動が停
止し、本体給紙制御装置88によるフィードバック制御
FBCが終了して、給紙状態管理ルーチンへ移行する。
(ステップS91〜S94参照)。なお、ステップS8
5において、中間搬送ローラ対55a,55bをアシス
ト回転させる必要のない用紙サイズの大きさがB5以下
の場合では、ステップS42へ進んで、以下上記したと
同様の動作が行われる。
【0152】圧胴20がさらに回転し、排紙爪81の手
前の用紙排出位置(実施例的には圧胴20が回転位置
θ’=81.2°(441.2°)を占める位置)で、
用紙クランパ21が開放されると、印刷された版付け用
紙P’が排紙爪81により剥離され、搬送ベルト85で
搬送されて排紙台82上に排出積載される。こうして、
製版済みのマスタ2にインキを充填して製版済みのマス
タ2を版胴1の外周面上に密着させるための、版付け印
刷が行われると共に、版胴1が圧胴20から離間して図
1および図2に示す初期状態に復帰し、印刷待機状態と
なる。
【0153】ここで、上記したように本体レジスト用遮
光板69と給紙開始センサ65とが係合することにより
生じるオン出力信号の出力開始時点と、レジストモータ
58が駆動開始される駆動開始時点との間に設けた一定
のディレイDbは、マシン間のバラツキの補正をしやす
くしたり、ソフトウェア的に制御をしやすくしたりする
のに利用することができる。なお、説明が前後するが、
図24のタイミングチャートでは、孔版印刷装置100
側の補助給紙部28とバンク給紙部200側との両方の
給紙動作タイミングが表されており、これを見やすくす
るために、版胴1がホームポジションを占めると共に、
圧胴20がホームポジションを占める回転位置θ’=0
°を境界として、孔版印刷装置100側の補助給紙部2
8による給紙動作タイミングを左側に、バンク給紙部2
00側の給紙動作タイミングを右側にそれぞれ記載して
いる。図25のタイミングチャートでは孔版印刷装置1
00側における補助給紙部28の詳細な給紙動作タイミ
ングと上記各給紙部28,200に略共通するレジスト
ローラ対33a,33b回転以降の給紙動作タイミング
とをそれぞれ表していて、図24のタイミングチャート
と一部重複する部分を含んでいる。
【0154】版付け印刷終了後、オペレータは排出され
た印刷物(版付け用紙P’)を適宜目視して、通常の印
刷動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、版付け印
刷直後を含め通常印刷動作中において随時、画像濃度や
画像鮮明度等の印刷画像の確認および/または少なくと
も上下左右余白のうちの一つの確認等を行うために、試
し刷り印刷を行う必要があるか否かを判断する。試し刷
り印刷を行う場合には、オペレータは印刷速度設定キー
96を押下して、試し刷りを行いたい印刷速度を適宜設
定した後、試しプリントキー93Aを押下すればよい。
試しプリントキー93Aを押下すると、図33に示すス
テップS5の版付け印刷のためのバンク内給紙ルーチン
の実行開始に係る給紙動作と略同様にして、試し刷り印
刷のためのバンク内給紙ルーチンの実行開始に係る給紙
動作が始まり、以下上記した版付け印刷と同様にして自
動的に試し刷り印刷が行われる。試し刷り印刷が版付け
印刷と比較して相違する主な点は、上記したようにオペ
レータが適宜印刷速度設定キー96を押下して、試し刷
り印刷を行いたい印刷速度に設定する点、および試しプ
リントキー93Aを押下する点、試し刷り用紙P’とし
てその試し刷り印刷の目的に見合い・適合した用紙(版
付け用紙P’(ヤレ紙もしくは印刷用紙Pと比較して価
格が安い紙等)を含み、かつ、印刷画像の確認および/
または少なくとも上下左右余白のうちの一つの確認が可
能である紙等)を使用する点、試し刷り印刷動作が図3
3に示すステップS5の試し刷り印刷のためのバンク内
給紙ルーチンの実行開始に係る給紙動作から始まる点等
である。
【0155】こうして、画像品質の確認や画像位置の確
認等を適宜行い、これらがオーケーであれば、テンキー
93で印刷枚数を設定し、プリントキー92を押す。こ
の時の印刷速度は、印刷速度設定キー96を押下しなか
ったので、通常使用される印刷速度に対応した標準印刷
速度「設定印刷速度:3速」に自動的に設定される。こ
れにより、版胴1および圧胴20は、設定印刷速度:3
速に対応した印刷速度となるようにメインモータ150
により回転される。印刷用紙P(ここではハガキ)の先
端がレジストローラ対33a,33bのニップ部より給
送された後の給紙および印刷の各工程は、「設定印刷速
度:3速」に対応した印刷速度で、後述する印刷用紙P
の特有の搬送動作および印刷動作が行われる。
【0156】次に、図32のステップS18に進み、給
紙ルーチンの実行が行われる。この給紙ルーチンの実行
に係る動作は、図36のフローチャートに示されてい
る。図36のステップS70において、上述した版付け
印刷時において、版胴1内のインキ供給装置22により
印刷が可能となる状態となり、スタートキー91はすで
に押されている。プリントキー92が押されたことによ
り、印刷スタート信号が生成され、これが本体給紙制御
装置88に入力されることで、給紙開始か否かが本体給
紙制御装置88によって判断され、これと同時的に本体
給紙制御装置88からの指令によって、上記上下移動モ
ータが駆動されて補助トレイ31が昇降し、補助トレイ
31上の印刷用紙P(ハガキ)の最上位が給紙位置を占
める。このように、図36に示されている動作フローで
は、プリントキー92の押下による印刷スタート信号が
以降の動作フローのトリガとなる。オペレータによるマ
ニュアル操作は図36のステップS70におけるプリン
トキー92を押すまでであり、以降の通常印刷動作は自
動で行われる。
【0157】続いて、通常印刷時における補助給紙部2
8の補助トレイ31からの印刷用紙P(ハガキ)の搬送
手順を、上記した版付け印刷時におけるバンク給紙部2
00からの給紙動作と比較して相違する点を中心に述べ
る。ステップS71に進み、バンク給紙部200から給
紙がなされるか否かが判断される。ここでは上述したと
おり、補助給紙部28の補助トレイ31からの給紙の選
択・設定がすでに行われているので、ステップS72に
進み、補助トレイ31からの給紙ルーチンの実行がなさ
れる。
【0158】圧胴20が、図24および図25(a)お
よび図27に示すように、反時計回り方向に回転し、そ
の圧胴20の回転位置でθ’=194°を占めたとき、
本体給紙用遮光板68が給紙開始センサ65を通過する
ことにより、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88
に入力され、このオン出力信号入力時から一定のディレ
イDaを経過した後、給紙モータ74が正転駆動され
る。これにより、分離ローラ32は時計回り方向に回転
されると同時に、呼出しローラ30の同方向の回転によ
り印刷用紙Pが給送され、分離ローラ32と分離パッド
34とで印刷用紙Pの重送が防止されて、最上位の1枚
の印刷用紙Pだけがレジストローラ対33a,33bに
向けて送られる。そして、図25(b)に示すように、
分離ローラ32から横給紙路RXの下流側にXamm下
った部位に位置する用紙先端センサ51によって、印刷
用紙Pの先端が検知されると、用紙先端センサ51がオ
ンし、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88に入力
される。
【0159】このときの印刷用紙Pの送り量は、図5お
よび図28に示すように、印刷用紙Pの先端がレジスト
ローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に衝突し
て所定量の湾曲したたわみPAが形成されるように、本
体給紙制御装置88からの指令により、所定の駆動パル
スが上記モータ駆動回路を介して給紙モータ74に出力
されることによってXcmmだけ印刷用紙Pを送り出す
ようになっている(たわみ量調整)。これにより、印刷
用紙Pの先端が図28に示すように上方に所定量のたわ
みPAが形成された時点で、給紙モータ74の回転が停
止されることにより、分離ローラ32と呼出しローラ3
0とが停止する。この所定量のたわみPAは、レジスト
ローラ対33a,33bの回転による印刷用紙Pのスキ
ュー、不送りを発生することなく、かつ、たわみ量が適
正で静音化を図れる一定の範囲内に予め実験等で設定さ
れている。この所定量のたわみPAは、本体給紙制御装
置88からの指令によって、補助給紙部28の給紙手段
29による印刷用紙Pの送り量をバンク給紙部200か
らのそれよりも大きくするように給紙モータ74を正転
駆動制御することでなされる。補助給紙部28の給紙手
段29による印刷用紙Pの送り量をバンク給紙部200
からのそれよりも大きくするのは、補助給紙部28の補
助トレイ31上からの給紙であると、たわみPAの形成
部が図5に示したようにスペース上広く、また横給紙路
RXにおけるガイド板38の湾曲部上方が開放されてい
るためたわみ形成に十分な余裕をもつことができるこ
と、および使用する紙種が上述したように多種に亘るこ
とからである。これに対し、バンク給紙部200からの
給紙であると、その用紙搬送経路の制約上から、すなわ
ちたわみPAの形成部が図6に示したようにスペース上
非常に狭く、また縦給紙路RZの上部におけるたわみP
Aの形成部が閉ざされている状態であり、このような条
件の下で印刷用紙Pの先端をレジストローラ対33a,
33bのニップ部直前の部位に突き当ててたわみを形成
しなければならないからである。
【0160】この印刷用紙Pの送り量Xcは、実施例的
にいうと、レジストローラ対33a,33bのニップ部
と用紙先端センサ51との間の横給紙路RX上の距離1
9mmに+6mmを加えた25mmの送り量(給紙モー
タ74のパルス数に換算すると、用紙先端センサ51が
オン後、80パルスに相当する。但し、1パルス当たり
その送り量が0.314mmに相当する。)となるよう
に設定されている。本体給紙制御装置88では、上記送
り量に対応して給紙モータ74を制御するように、上記
送り量に対応したステップ数に変換する計算を行い、給
紙モータ74に指令信号を送出することで、所定のたわ
みPAが形成されるだけ印刷用紙Pが分離ローラ32の
回転により送られる。このような本体給紙制御装置88
による特有のたわみ量調整によって、印刷用紙Pの先端
が一定の送り速度でレジストローラ対33a,33bの
ニップ部直前の部位に衝突し、かつ、所定量のたわみP
Aを形成する一定の印刷用紙Pの送り量となるように給
紙モータ74が制御されるので、印刷速度に関係なく安
定したたわみ量調整を行うことができる。
【0161】ここで、上記した一定のディレイDaとし
ては、最大用紙長さ447mmの後端が給紙前面板35
を抜け切るのが圧胴20の回転位置でθ’=約200°
であり、このときの余裕度を考慮して圧胴20の回転角
度で約10°以上に設定することが望ましい。このよう
に、本体給紙用遮光板68との係合による給紙開始セン
サ65のオン出力信号の出力開始時点と、給紙モータ7
4が駆動開始される駆動開始時点との間に所定のディレ
イDaを設けたことにより、マシン間のバラツキの補正
をしやすくしたり、ソフトウェア的に制御をしやすい利
点がある。また、ディレイDaは、圧胴20の回転位置
θ’=194°における給紙開始センサ65のオンをト
リガにして、給紙モータ74の動作タイミングを作る上
で有益である。
【0162】次いで、図24、図25(a)および図2
9に示すように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回
転し、その回転位置θ’=307°を占めたとき、本体
レジスト用遮光板69が給紙開始センサ65を通過する
ことにより、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88
に入力され、このオン出力信号入力時から一定のディレ
イDbを経過した後、レジストモータ58と同時に給紙
モータ74が回転駆動される。これにより、レジストロ
ーラ33bが反時計回り方向に回転され、圧胴20の用
紙クランパ21に向けて印刷用紙Pの先端の給送を開始
し、分離ローラ32を同時に低速で少しの間回転させる
ことで印刷用紙Pのたわみが急激に消滅するときに生じ
る騒音を低減している。以降の印刷用紙Pの搬送動作
は、上述した版付け用紙P’や試し刷り用紙P’の搬送
動作(上記スリップ量補正およびフィードバック制御)
と略同じであるため、その説明を省略する。上述した版
付け用紙P’の搬送動作との主な相違点は、厚紙に属す
るハガキは、腰が強く排紙巻き上りを生じないことか
ら、用紙クランパ21によるクランプ動作を行わないよ
うに搬送制御することである。
【0163】なお、上記した例では特定の給紙部(バン
ク下トレイ145)にはA4サイズのヤレ紙を載置・積
載したが、経済的に安くなる利点をそれほど望まなくて
もよいのであれば、これに限らず、例えばバンク上給紙
部201のバンク上トレイ143に載置・積載されてい
るような、厚紙(ハガキ)よりは価格が安く、かつ、版
付け印刷または試し刷り印刷される印刷画像の領域より
大きい用紙サイズである例えば薄紙(更紙等)や標準紙
(再生紙等)を使用してもよい。図36のステップS1
ないしS4の動作フローは、このような動作例を含んで
おり、バンク給紙部200からは上記した理由により腰
(強度)の強い高価な厚紙等を給送しないため、次のよ
うに制御してもよい。すなわち、スクロールキー99A
を含む選択キー群95またはテンキー93、エンターキ
ー93Bおよびスクロールキー99Aを含む選択キー群
95(特定給紙部設定手段)により特定の給紙部(例え
ば、バンク下給紙部202のバンク下トレイ145)を
選択・設定しない場合等において、本体給紙制御装置8
8は、スタートキー91または試しプリントキー93A
(印刷起動手段)およびバンク上用紙サイズ検知センサ
群50−1またはバンク下用紙サイズ検知センサ群50
−2からの各信号に基づいて、版付け用紙P’に版付け
印刷または試し刷り用紙P’に試し刷り印刷される印刷
画像の領域より大きい用紙サイズの版付け用紙P’また
は試し刷り用紙P’を搭載しているバンク上トレイ14
3またはバンク下トレイ145を自動的に選択して、そ
の給紙駆動手段を制御し給送してもよいものである。
【0164】(動作例2)ここでは、例えば、補助給紙
部28の補助トレイ31から印刷用紙Pを給送し、印刷
用紙Pとして厚紙でない標準紙(例えば孔版上質紙)を
使用し、これに印刷を行うものとする。また、特定の給
紙部としては、上記した例のとおり、版付け用紙P’や
版付け用紙P’としてA4サイズのヤレ紙を載置・積載
したヤレ紙給紙段をバンク下トレイ145に予め設定し
てあるものとする。つまり、複数の給紙部のうちの一つ
が、補助給紙部28からなり、特定の給紙部が補助給紙
部28とは別に配設されたバンク給紙部200からなる
条件である。この条件の下で行う版付け印刷や試し刷り
印刷および通常印刷時の各動作例を動作例2とする。図
32のフローチャートにおいて、ステップS1,S2ま
では、動作例1と同様であり、ステップS3において、
動作例2の条件では用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙
でないので、ステップS12へ進む。ステップS12に
おいて、ヤレ紙給紙段が1段目(バンク上トレイ14
3)または2段目(バンク下トレイ145)に設定され
ているか否かが判断されるが、動作例2の条件ではヤレ
紙給紙段が2段目(バンク下トレイ145)に設定され
ているので、ステップS13へ進む。ステップS13に
おいて、動作例1と同様のバンク給紙部200からの版
付けルーチンの実行に係る動作が行われる。動作例2
は、動作例1の通常印刷時の動作と比較して、印刷用紙
P(ハガキ)に代えて、印刷用紙P(A4サイズの孔版
上質紙)が補助トレイ31から給送され、動作例1の版
付け印刷時と略同様にして(但し、印刷速度が通常印刷
時の設定印刷速度である)用紙クランパ21によって印
刷用紙P(A4サイズの孔版上質紙)の先端部をクラン
プすべく制御する点が主に相違するだけであり、版付け
印刷や試し刷り印刷動作を含めて容易に実施できるので
これ以上の説明を省略する。
【0165】(動作例3)ここでは、例えば、印刷用紙
Pとして厚紙でない標準紙(例えば孔版上質紙)を使用
し、補助給紙部28の補助トレイ31から標準紙に属す
る孔版上質紙(A4サイズ)を給送しこれに印刷を行う
ものとする。また、特定の給紙部がバンク給紙部200
および補助給紙部28の何れにも設定されていないもの
とする。この条件で行う版付け印刷や試し刷りおよび通
常印刷時の各動作例を動作例3とする。図32のフロー
チャートにおいて、ステップS1,S2,S3までは動
作例2と同様である。ステップS12において、ヤレ紙
給紙段が1段目(バンク上トレイ143)または2段目
(バンク下トレイ145)に設定されているか否かが判
断されるが、動作例3の条件ではヤレ紙給紙段(特定の
給紙部)が何れにも設定されていないので、ステップS
14へ進む。ステップS14において、版付け印刷時や
試し刷り印刷時に印刷用紙P(A4サイズの孔版上質
紙)が補助トレイ31から給送されるが、これは本実施
形態1に特有の用紙搬送動作を除き、従来の版付け印刷
や試し刷り印刷動作と同じであるためこれ以上の説明を
省略する。
【0166】(動作例4)ここでは、例えば、バンク給
紙部200のバンク上トレイ143から印刷用紙Pとし
て標準紙に属する中質紙(A4サイズ)を給送し、これ
に印刷を行うものとする。また、特定の給紙部として
は、版付け用紙P’や試し刷り用紙P’としてA4サイ
ズのヤレ紙を載置・積載したヤレ紙給紙段を補助給紙部
28の補助トレイ31に予め設定してあるものとする。
つまり、特定の給紙部が補助給紙部28からなり、複数
の給紙部から補助給紙部28を除いた残りの給紙部が補
助給紙部28とは別に配設されたバンク給紙部200か
らなる条件である。この条件の下で行う版付け印刷や試
し刷りおよび通常印刷時の各動作例を動作例4とする。
【0167】この動作例4では、オペレータによる操作
が上記動作例と比較して一部相違するので、その相違部
分を説明しておく。補助給紙部28の補助トレイ31が
本体フレーム100A内に収納された収納状態にある下
で、オペレータが孔版印刷装置100の上記電源スイッ
チをオンすると、図22に示すように、LCD表示部9
4には上記した初期画面とは別のプリントモードの初期
画面が表示される。ここで先ず、オペレータは、バンク
給紙部200のバンク上トレイ143がバンク下下限セ
ンサ139によって下限位置にあることが検知されてい
る時に、印刷用紙Pとして標準紙に属する中質紙(A4
サイズ)をバンク上トレイ143上に載置・積載する。
次いで、図22を参照して述べたような一連の各種キー
の操作によって、図22における上から四番目の画面に
切り替え(「トレイ上」(バンク上トレイ143のこ
と)において「※A4□」が表示された状態)、用紙サ
イズA4の印刷用紙Pとしてバンク上トレイ143を選
択し設定した状態にする。次いで、オペレータは、ヤレ
紙給紙段を補助給紙部28の補助トレイ31に設定する
ために、収納状態にある補助トレイ31を図1および図
2に示すように使用可能な開放状態にし、補助トレイ3
1が補助トレイ下限センサ(図示せず)によって下限位
置にあることが検知されている時に、オペレータがA4
サイズのヤレ紙を補助トレイ31上に載置・積載する。
次いで、図19および図21を参照して述べたような一
連の各種キーの操作によって、LCD表示部94の画面
表示を図21における上から三番目の画面に切り替え
(「外部」(補助トレイ31のこと)が白黒反転表示さ
れた状態)、最終的にヤレ紙給紙段を補助給紙部28の
補助トレイ31に選択・設定する。
【0168】これらの操作に前後して、オペレータによ
って原稿読み取り部3の原稿台(図示せず)に原稿がセ
ットされ、スタートキー91が押されることで、図32
のフローチャートにおけるステップS1以降の版付け印
刷動作が自動で行われる。次いで、ステップS2におい
て、補助給紙部28から給送される印刷用紙Pに印刷を
するか否かが判断されるが、動作例4の条件ではバンク
給紙部200から印刷用紙Pが給送される場合の印刷で
あるから、ステップS15へ進む。ステップS15にお
いて、補助給紙部28にヤレ紙が有りか否かが判断され
るが、動作例4の条件ではA4サイズのヤレ紙を載置・
積載したヤレ紙給紙段を補助給紙部28の補助トレイ3
1に上記したように設定したので、ステップS16へ進
む。ステップS16において、補助トレイ31からの版
付けルーチンの実行に係る動作が行われる。この補助ト
レイ31からの版付けルーチンの実行に係る動作は、動
作例3におけるステップS14の補助トレイ31からの
版付けルーチンの実行に係る動作と比較して、印刷用紙
Pに代えて、A4サイズのヤレ紙を給送する点が主に相
違するだけである。ここでは、版付け印刷や試し刷り印
刷動作を含めて容易に実施できるのでこれ以上の説明を
省略し、補助トレイ31から版付け用紙P’を給送して
行った版付け印刷終了後の通常印刷時の動作であるバン
ク給紙部200内の給紙動作を以下簡明に述べるに留め
る。
【0169】通常印刷時のバンク給紙部200内の給紙
動作は、図38のステップS100以降に示されてい
る。ここでは、実施例1で述べたバンク給紙部からの版
付けルーチンの実行に係る動作と相違する点について簡
単に述べる。以下、図38および図39を参照して、バ
ンク給紙部200内の給紙動作を述べる。ステップS1
00以降の動作において、図34に示した版付け印刷時
の動作と相違する第1の点は、ステップS104におい
て、バンクフィードセンサ136がオンしているか否か
が判断されるときである。ここでは、給紙開始2枚目以
降の前に給送された印刷用紙Pの後端がバンクフィード
センサ136を抜けているか否かを判断することによっ
て、今、搬送している印刷用紙Pの先端が前に給送され
た印刷用紙Pの後端に追いつき衝突してジャムするのを
防止する。バンクフィードセンサ136がオンしていれ
ば、前に給送された印刷用紙Pの後端がバンクフィード
センサ136を抜けていないと判断されるので、前に給
送された印刷用紙Pの後端がバンクフィードセンサ13
6を抜けてバンクフィードセンサ136がオフするまで
前に給送された印刷用紙Pの搬送が行われる。そして、
バンクフィードセンサ136がオンしていないオフのと
きには、前に給送された印刷用紙Pの後端がバンクフィ
ードセンサ136を通過していると判断されるので、給
紙クラッチ123をオンすることによりバンク給紙モー
タ107の回転駆動力を給紙手段29−2に伝達可能状
態にし、中間クラッチ117をオンすることで、バンク
給紙モータ107の回転駆動力を中間ローラ対118
a,118bに伝達可能状態にする(ステップS10
5,S106参照)。
【0170】第2に、図35に示した版付け印刷時の動
作と相違するのは、ステップS111において、前に給
送された印刷用紙Pの後端がバンクレジストセンサ13
5を抜けたか否かが判断されるときである。ここでは、
ステップS104で述べたと同様の理由、すなわち、
今、搬送している印刷用紙Pの先端が前に給送した印刷
用紙Pの後端に追いつき衝突してジャムすることがある
ので、これを防止するための確認動作が行われる。バン
クレジストセンサ135がオンしていないオフのときに
は、前に給送された印刷用紙Pの後端がバンクレジスト
センサ135を抜けていると判断されるので、レジスト
クラッチ104をオンし、バンク給紙モータ107を逆
転駆動する(ステップS112,S113参照)。
【0171】第3に、図34に示した版付け印刷時の動
作と相違するのは、図39におけるステップS119な
いしステップS121の動作である。すなわち、圧胴2
0が反時計回り方向に回転し、その圧胴20の回転位置
でθ’=104°を占めたとき、バンクレジスト用遮光
板71がバンク給紙開始センサ66を通過することによ
り、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88に入力さ
れ、本体給紙制御装置88からバンク給紙制御装置14
8にシリアル送信でバンク給紙開始センサ66がオン
(圧胴20の回転位置でθ’=104°)したことが通
知される(ステップS120参照)。この後、前に給送
された印刷用紙Pの後端に追いつかないようにするため
に、ディレイDdが設定されている(ステップS121
参照)。ディレイDdは、バンク給紙開始センサ66の
オン出力時点とバンクレジストモータ101の回転駆動
時点との間に設けられ、圧胴20の回転位置でθ’=1
04°でのバンク給紙開始センサ66オンをトリガにし
て、バンクレジストモータ101の動作タイミングを作
っているものである。
【0172】(動作例5)ここでは、例えば、バンク給
紙部200のバンク上トレイ143から印刷用紙Pとし
て標準紙に属する中質紙(A4サイズ)を給送し、これ
に印刷を行うものとする。また、特定の給紙部として
は、版付け用紙P’や試し刷り用紙P’としてA4サイ
ズのヤレ紙を載置・積載したヤレ紙給紙段をバンク給紙
部200の2段目のバンク下トレイ143に予め設定し
てあるものとする。つまり、本実施形態1のように複数
の給紙段を備えたバンク給紙部200を有し、ヤレ紙給
紙段が2段目(バンク下トレイ145)に設定されてい
る条件である。この条件の下で行う版付け印刷や試し刷
りおよび通常印刷時の各動作例を動作例5とする。
【0173】図32のフローチャートにおいて、ステッ
プS1ないしステップS2までは動作例4と同様であ
る。ステップS15において、補助給紙部28にヤレ紙
が有りか否かが判断されるが、動作例5の条件では補助
給紙部28にはヤレ紙給紙段の設定はなく、A4サイズ
のヤレ紙を載置・積載したヤレ紙給紙段をバンク給紙部
200の2段目のバンク下トレイ143に予め設定して
あるので、ステップS17へ進む。ステップS17にお
いて、バンク給紙部からの版付けルーチンの実行に係る
動作が行われる。この動作は、動作例2におけるステッ
プS13のバンク給紙部からの版付けルーチンの実行に
係る動作と同じであって、版付け印刷や試し刷り印刷動
作を含めて容易に実施できるのでこれ以上の説明を省略
する。
【0174】なお、版付け用紙P’や試し刷り用紙P’
としては、より具体的には、その版付け印刷や試し刷り
印刷の目的に見合い・適合したものが好ましい。例え
ば、一概に版付け印刷といっても半ば試し刷り印刷の目
的を兼ねて、オペレータ等が最初の通紙の1枚目の画像
品質を確認する場合があり、このような目的をもって行
う版付け印刷では、例えば片面印刷済みの用紙(ヤレ
紙)で残りの片面に版付け印刷の画像を形成することが
望ましい。また、孔版印刷装置がランニング状態になっ
ていて画像品質を確認する必要性が無く、版付け印刷と
して最初の通紙の1枚目だけを給送すればよいというよ
うな場合では、例えば両面印刷済みの用紙(ヤレ紙)等
を使用することが経済的な点からは望ましい。また、印
刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であるとき
において、経済的利点をそれほど望まなくてもよいので
あれば、ヤレ紙に限らず、厚紙(印刷用紙P)と比較し
て価格が安い紙、例えば、薄紙に属する更紙や上質45
kg紙等、あるいは標準紙に属する複写用紙、中質紙、
上質55kg紙、再生紙、孔版上質紙等であっても構わ
ない。
【0175】上述したとおり、実施形態1によれば、複
数の給紙部を具備する印刷装置で版付け印刷または試し
刷り印刷を行う場合に、その印刷の目的に見合った版付
け用紙P’または試し刷り用紙P’を印刷用紙Pを給送
する給紙部とは別の給紙部である特定の給紙部から給送
することにより、印刷用紙Pの無駄遣いがなくなった。
また特に、印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚
紙であるとき、その目的に見合った版付け用紙P’また
は試し刷り用紙P’を印刷用紙Pを給送する給紙部とは
別の給紙部である特定の給紙部から給送することによ
り、さらに無駄がなくなった。また、版付け印刷時にお
いてバンク給紙部200から版付け用紙P’を開始した
場合において、上記した一連の版付け動作が行われるの
で、上記印刷部に至る用紙搬送経路が長い不利な条件に
かかわらず、製版直後に直ぐに印刷動作に入ることがで
き、これによりFPTを約1秒短縮することができた。
【0176】(実施形態2)図40ないし図42に、実
施形態2を示す。この実施形態2は、実施形態1と比較
して、図40ないし図42に示すように、特定の給紙部
から版付け用紙P’または試し刷り用紙P’を給送する
ために特定の給紙部を選択し設定する特定給紙部設定手
段に代えて、版付け用紙P’または試し刷り用紙P’を
検知する用紙検知手段としてのヤレ紙検知センサ181
を備えた印刷済み用紙自動検知ユニット180(以下、
「検知ユニット180」と略称する)を有すること、本
体給紙制御装置88に代えて、本体給紙制御装置88A
を有すること、およびバンク給紙制御装置148に代え
て、バンク給紙制御装置148Aを有することが主に相
違する。
【0177】検知ユニット180は、図41に示すよう
に、上記したヤレ紙検知センサ181と、ヤレ紙検知セ
ンサ181を取り付け横給紙方向X1および横給紙方向
X2に移動自在なセンサブラケット182と、センサブ
ラケット182の挿通孔に緩く嵌入しヤレ紙検知センサ
181を横給紙方向X1および横給紙方向X2に案内支
持するガイドシャフト183と、駆動プーリ186と従
動プーリ187との間に掛け渡され、センサブラケット
182の一端部を固定してヤレ紙検知センサ181を移
動するベルト184と、駆動プーリ186を駆動するセ
ンサ走査モータ185とを具備する。ヤレ紙検知センサ
181は、発光部および受光部を具備する反射型光学セ
ンサからなり、上記発光部からの光を印刷用紙P、版付
け用紙P’または試し刷り用紙P’の表面に出射し、そ
の反射光を受光部で受けてその反射光量を検出する機能
を有する。センサ走査モータ185は、例えばステッピ
ングモータからなり、その出力軸185aには駆動プー
リ186が固定されている。センサ走査モータ185
は、トレイ下収納筐体146Aに固着された取付部材
(図示せず)に固設されている。従動プーリ187は、
その軸187aが上記取付部材に回動可能に支持され取
り付けられている。ガイドシャフト183の両端は、上
記取付部材に固着されている。
【0178】二つの検知ユニット180を、バンク下給
紙部202に具体的に配設した例を図40に示す。図4
0に示すように、一方の検知ユニット180は、そのヤ
レ紙検知センサ181の出入射光面を上に向けてトレイ
下145の下面付近に配置され、他方の検知ユニット1
80は、そのヤレ紙検知センサ181の出入射光面を下
に向けてトレイ下145上に積載される印刷用紙P、版
付け用紙P’または試し刷り用紙P’の最上位面の上面
付近に配置されている。トレイ下145には、その下に
配置された上記一方の検知ユニット180のヤレ紙検知
センサ181の出入射光面を臨ませるための透明部材を
備えた開口部(図示せず)が形成されている。二つの検
知ユニット180の各ヤレ紙検知センサ181は、バン
ク下ヤレ紙検知センサ群188−2を構成しており、ま
た二つの検知ユニット180の各センサ走査モータ18
5は、バンク下センサ走査モータ群189−2を構成し
ている。
【0179】また、バンク上給紙部201のトレイ上1
43および補助給紙部28の補助トレイ31にも、バン
ク下給紙部202のトレイ下145に配置した二つの検
知ユニット180と同様のユニット構成がそれぞれ配設
されており、重複説明を避ける上からここで説明する。
すなわち、図40に括弧を付して示すように、トレイ上
143における二つのヤレ紙検知センサ181をバンク
上ヤレ紙検知センサ群188−1とし、補助トレイ31
における二つのヤレ紙検知センサ181をヤレ紙検知セ
ンサ群188とし、またトレイ上143における二つの
センサ走査モータ185をバンク上センサ走査モータ群
189−1とし、補助トレイ31における二つのセンサ
走査モータ185をセンサ走査モータ群189として区
別するに留める。
【0180】本体給紙制御装置88Aは、図42に示す
ように、ヤレ紙検知センサ群188と上記入力ポートを
介して電気的に接続されていてその出力信号を受信し、
またセンサ走査モータ群189と上記出力ポートを介し
て電気的に接続されていて指令信号を送信してこれを制
御する。本体給紙制御装置88Aは、走査中のヤレ紙検
知センサ181から送信される反射光量に係る出力信号
を逐次受信し、その反射光量に係る出力信号の変化を逐
次比較判断することによって印刷画像が形成された不要
な印刷済みの用紙(ヤレ紙)であるか否かを判断する機
能を有する。本体給紙制御装置88Aは、本体給紙制御
装置88の制御機能と比較して、次の制御機能を有する
ことが主に相違する。第1に、複数の給紙部(補助給紙
部28、バンク上給紙部201、バンク下給紙部20
2)のうちの少なくとも何れか一つ(例えば、バンク下
給紙部202のバンク下トレイ145)には、版付け用
紙P’が載置されている条件の下で、本体給紙制御装置
88Aは、スタートキー91(印刷起動手段)およびヤ
レ紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検知センサ群
188−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ群188−
2からの各信号に基づいて、版付け用紙P’が載置され
ている複数の給紙部(補助給紙部28、バンク上給紙部
201、バンク下給紙部202)のうちの少なくとも何
れか一つ(例えば、バンク下給紙部202のバンク下ト
レイ145)の給紙部(例えば、バンク下給紙部202
のバンク下トレイ145)から版付け用紙P’を給送す
べくその給紙部の給紙駆動手段(例えば、バンク給紙モ
ータ107、ワンウェイクラッチ110A、中間クラッ
チ117)を制御する制御手段としての機能を有する。
また、複数の給紙部(補助給紙部28、バンク上給紙部
201、バンク下給紙部202)のうちの少なくとも何
れか一つ(例えば、バンク下給紙部202のバンク下ト
レイ145)には、試し刷り用紙P’が載置されている
条件の下で、本体給紙制御装置88Aは、試しプリント
キー93A(印刷起動手段)およびヤレ紙検知センサ群
188、バンク上ヤレ紙検知センサ群188−1および
バンク下ヤレ紙検知センサ群188−2からの各信号に
基づいて、試し刷り用紙P’が載置されている複数の給
紙部(補助給紙部28、バンク上給紙部201、バンク
下給紙部202)のうちの少なくとも何れか一つ(例え
ば、バンク下給紙部202のバンク下トレイ145)の
給紙部(例えば、バンク下給紙部202のバンク下トレ
イ145)から試し刷り用紙P’を給送すべくその給紙
部の給紙駆動手段(例えば、バンク給紙モータ107、
ワンウェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を
制御する制御手段としての機能を有する。
【0181】そして、本体給紙制御装置88Aは、基本
的な第1の上記各制御機能に加えて、以下の諸制御機能
を有している。第2に、ヤレ紙検知センサ群188、バ
ンク上ヤレ紙検知センサ群188−1およびバンク下ヤ
レ紙検知センサ群188−2により版付け用紙P’(ヤ
レ紙)が載置されていると検知される複数の給紙部(補
助給紙部28、バンク上給紙部201、バンク下給紙部
202)の何れかの給紙部が補助給紙部28と別に配設
されたバンク給紙部200(例えば、バンク下給紙部2
02のバンク下トレイ145)からなる条件の下で、本
体給紙制御装置88Aは、補助給紙部28から印刷用紙
Pが給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類が
ハガキや封筒等の厚紙であるとき、版付け用紙P’をバ
ンク給紙部200(例えば、バンク下トレイ145)か
ら給送すべくその給紙部の給紙駆動手段(例えば、バン
ク給紙モータ107、ワンウェイクラッチ110A、中
間クラッチ117)を制御する機能を有する。また、ヤ
レ紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検知センサ群
188−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ群188−
2により試し刷り用紙P’が載置されていると検知され
る複数の給紙部(補助給紙部28、バンク上給紙部20
1、バンク下給紙部202)の何れかの給紙部が補助給
紙部28と別に配設されたバンク給紙部200(例え
ば、バンク下給紙部202のバンク下トレイ145)か
らなる条件の下で、本体給紙制御装置88Aは、補助給
紙部28から印刷用紙Pが給送される場合であって、印
刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であると
き、試し刷り用紙P’をバンク給紙部200(例えば、
バンク下トレイ145)から給送すべくその給紙部の給
紙駆動手段(例えば、バンク給紙モータ107、ワンウ
ェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を制御す
る機能を有する。
【0182】第3に、ヤレ紙検知センサ群188、バン
ク上ヤレ紙検知センサ群188−1およびバンク下ヤレ
紙検知センサ群188−2により版付け用紙P’(ヤレ
紙)が載置されていると検知される複数の給紙部(補助
給紙部28、バンク上給紙部201、バンク下給紙部2
02)の何れかの給紙部が補助給紙部28と別に配設さ
れたバンク給紙部200(例えば、バンク下給紙部20
2のバンク下トレイ145)からなる条件の下で、本体
給紙制御装置88Aは、補助給紙部28から印刷用紙P
が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハ
ガキや封筒等の厚紙でないとき、版付け用紙P’をバン
ク給紙部200(例えば、バンク下トレイ145)から
給送すべくその給紙部の給紙駆動手段(例えば、バンク
給紙モータ107、ワンウェイクラッチ110A、中間
クラッチ117)を制御する機能を有する。また、ヤレ
紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検知センサ群1
88−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ群188−2
により試し刷り用紙P’が載置されていると検知される
複数の給紙部(補助給紙部28、バンク上給紙部20
1、バンク下給紙部202)の何れかの給紙部が補助給
紙部28と別に配設されたバンク給紙部200(例え
ば、バンク下給紙部202のバンク下トレイ145)か
らなる条件の下で、本体給紙制御装置88Aは、補助給
紙部28から印刷用紙Pが給送される場合であって、印
刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙でないと
き、試し刷り用紙P’をバンク給紙部200(例えば、
バンク下トレイ145)から給送すべくその給紙部の給
紙駆動手段(例えば、バンク給紙モータ107、ワンウ
ェイクラッチ110A、中間クラッチ117)を制御す
る機能を有する。
【0183】第4に、本体給紙制御装置88Aは、ヤレ
紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検知センサ群1
88−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ群188−2
により版付け用紙P’(ヤレ紙)が載置されていると検
知される給紙部が補助給紙部28からなり、複数の給紙
部から補助給紙部28を除いた残りの給紙部が補助給紙
部28とは別に配設されたバンク給紙部200からな
り、バンク給紙部200から印刷用紙Pが給送される場
合、版付け用紙P’を補助給紙部28から給送すべく補
助給紙部28の給紙モータ74(給紙駆動手段)を制御
する機能を有する。また、本体給紙制御装置88Aは、
ヤレ紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検知センサ
群188−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ群188
−2により試し刷り用紙P’(ヤレ紙)が載置されてい
ると検知される給紙部が補助給紙部28からなり、複数
の給紙部から補助給紙部28を除いた残りの給紙部が補
助給紙部28とは別に配設されたバンク給紙部200か
らなり、バンク給紙部200から印刷用紙Pが給送され
る場合、試し刷り用紙P’を補助給紙部28から給送す
べく補助給紙部28の給紙モータ74(給紙駆動手段)
を制御する機能を有する。
【0184】バンク給紙制御装置148Aは、バンク給
紙制御装置148と比較すると、図42に示すように、
バンク上ヤレ紙検知センサ群188−1やバンク下ヤレ
紙検知センサ群188−2と上記入力ポートを介してそ
れぞれ電気的に接続されていて各出力信号を受信し、ま
たバンク上センサ走査モータ群189−1やバンク下セ
ンサ走査モータ群189−2と上記出力ポートを介して
それぞれ電気的に接続されていて指令信号を送信してこ
れを制御する。
【0185】実施形態2の版付け印刷時の動作は、実施
形態1の版付け印刷時の動作と比較すると、初期設定キ
ー98、スクロールキー99Aを含む選択キー群95ま
たは初期設定キー98、テンキー93、エンターキー9
3Bおよびスクロールキー99Aを含む選択キー群95
(特定給紙部設定手段)により、オペレータ等が特定の
給紙部を選択し設定するマニュアル操作に代えて、本体
給紙制御装置88Aは、スタートキー91が押されたと
き、センサ走査モータ群189、バンク上センサ走査モ
ータ群189−1およびバンク下センサ走査モータ群1
89−2をそれぞれ自動的に駆動すべく制御することに
よって、ヤレ紙検知センサ群188、バンク上ヤレ紙検
知センサ群188−1およびバンク下ヤレ紙検知センサ
群188−2を例えば図41および図41に示したよう
に走査することで、ヤレ紙(印刷済み用紙)が載置・積
載されているヤレ紙給紙段を自動的に検知することが相
違するものである。実施形態2の動作については、実施
形態1における上述した動作例1ないし5に準じて適用
できるものであり、これから直ちに版付け印刷や試し刷
り印刷動作を含めて容易に実施できるのでこれ以上の説
明を省略する。
【0186】したがって、実施形態2によれば、比較的
構成が簡素で低価格で製作できる用紙検知手段としての
ヤレ紙検知センサ181を備えた検知ユニット180を
有することにより、実施形態1の各動作例のように、特
定給紙部設定手段を構成する各種キーの操作をすること
なく、いわば版付け用紙P’や試し刷り用紙P’を特定
の給紙部に載置・積載するというマニュアル操作を行う
だけで特定の給紙部が自動的に選択・設定されるもので
あり、これにより操作性が向上するという利点がある。
【0187】なお、ヤレ紙検知センサ群188、バンク
上ヤレ紙検知センサ群188−1およびバンク下ヤレ紙
検知センサ群188−2は、これに限らず、使用するヤ
レ紙の内容、すなわち例えば印刷済みの用紙が片面印刷
済みであるのか両面印刷済みであるのかによって、各ト
レイの片側のみにヤレ紙検知センサ181を備えた検知
ユニット180を一つだけ配置するようにしてもよい。
また、ヤレ紙である印刷画像が形成された不要な印刷済
みの用紙といっても様々な態様のものがあり、例えば、
印刷済みの用紙の片面に対して一つのヤレ紙検知センサ
181を走査するだけでは印刷画像が片寄った状態で形
成されているような印刷済みの用紙をヤレ紙として検知
できないような場合もあり得るので、検知ユニットの用
紙幅方向に複数個のヤレ紙検知センサ181を設けた
り、あるいは印刷済みの用紙面上またはその下面を用紙
搬送方向に対して斜行するように走査するヤレ紙検知セ
ンサ181を付設したりして、印刷画像を検出する確率
を高めてもよい。
【0188】なお、版付け用紙P’または試し刷り用紙
P’を検知する用紙検知手段としては、ヤレ紙検知セン
サ181に限らず、ヤレ紙(印刷済みの用紙)以外の版
付け用紙P’または試し刷り用紙P’、すなわち印刷す
べき印刷用紙Pよりも価格が安い用紙等を検出するため
に、用紙の種類を自動的に検知するための紙種検知手段
をヤレ紙検知センサ181と併用してもよい。紙種検知
手段の具体例としては、例えば、用紙の厚さを検知する
ために光学的に透過光の強さを検出して判断するタイプ
や、メカニック的に紙厚を測定するためにローラ間のギ
ャップを拡大して電気的センサで検知するタイプ等のセ
ンサが挙げられる。
【0189】(実施形態1の変形例)図43に、実施形
態1の変形例を示す。この変形例は、実施形態1と比較
して、図43に示すように、マスタ2に形成される製版
画像の画像領域を検知する画像領域検知手段としての画
像信号処理装置192を有すること、および用紙サイズ
検知センサ群50、バンク上用紙サイズ検知センサ群5
0−1やバンク下用紙サイズ検知センサ群50−2およ
び画像信号処理装置192からの各信号に基づいて、版
付け用紙P’の大きさがこの用紙に版付け印刷に供され
る上記画像領域より大きいときに、その特定の給紙部の
給紙駆動手段の駆動を許可し、版付け用紙P’の大きさ
が上記製版画像の領域より小さいときには、その特定の
給紙部の給紙駆動手段の駆動を禁止する駆動制御手段と
しての機能を備えた本体給紙制御装置88Bを有するこ
とが主に相違する。また、本体給紙制御装置88Bは、
用紙サイズ検知センサ群50、バンク上用紙サイズ検知
センサ群50−1やバンク下用紙サイズ検知センサ群5
0−2および画像信号処理装置192からの各信号に基
づいて、試し刷り用紙P’の大きさがこの用紙に試し刷
り印刷に供される上記画像領域より大きいときに、その
特定の給紙部の給紙駆動手段の駆動を許可し、試し刷り
用紙P’の大きさが上記製版画像の領域より小さいとき
には、その特定の給紙部の給紙駆動手段の駆動を禁止す
る駆動制御手段としての機能を有する。したがって、本
体給紙制御装置88Bは、実施形態1における本体給紙
制御装置88の制御機能に上記した制御機能を付加した
機能を有する。
【0190】図2および図43を参照して、図2に示さ
れている原稿読み取り部3および製版書込み部19に対
してこの変形例で付設される制御構成を述べる。原稿読
み取り部3は、原稿画像を原稿反射の光学情報として読
み取り、画像電気信号に変換するCCD(電荷結合素
子)等からなる画像センサ190と、画像センサ190
で読み取られ変換されたアナログの画像電気信号を受け
デジタルの画像電気信号に変換するA/D(アナログ/
デジタル)変換装置191と、A/D変換装置191で
変換されたデジタルの画像電気信号を受け画像情報とし
て領域エリアメモリ193に出力すると共に、領域エリ
アメモリ193に一度記憶された画像情報を順次呼び出
しながら、マスタ2に形成されるべき製版画像の画像領
域を検知・認識して本体給紙制御装置88Bと相互にシ
リアル通信を行い、かつ、サーマルヘッド17を駆動制
御する後述するサーマルヘッド駆動制御部194を起動
する機能を有する画像信号処理装置192と、画像情報
を一度記憶格納する領域エリアメモリ193とを具備す
る。領域エリアメモリ193は、ラフビットマップとな
っており、そのメモリ容量が削減されている。製版書込
み部19には、図2を参照して述べた構成に加えて、画
像信号処理装置192からの信号を受けてサーマルヘッ
ド17を駆動制御するサーマルヘッド駆動制御部194
が設けられている。
【0191】次に、この変形例に特有の動作を述べる。
上記排版動作と並行して行われる製版動作において、原
稿読み取り部3による公知の原稿画像の読み取り動作が
始まり、画像センサ190によって原稿画像が読み込ま
れ、原稿反射の光学情報が電気信号に変換される。その
電気信号はA/D変換装置191でデジタル信号に変換
された後に、画像信号処理装置192を介して、領域エ
リアメモリ193に一度記憶される。画像信号処理装置
192は、領域エリアメモリ193に記憶格納されてい
る製版すべき画像情報を順次呼び出しながら、マスタ2
に形成されるべき製版画像に対応した画像情報の画像領
域を検知・認識し、その画像領域に係る信号を本体給紙
制御装置88Bへ送信する。これと同時的に、画像信号
処理装置192は、サーマルヘッド17の発熱素子を発
熱駆動制御するためのデジタルの画像情報をサーマルヘ
ッド駆動制御部194へ送信する。ここで、画像領域と
は、マスタ2に形成されるべき製版画像に対応した画像
情報の最外縁部の大きさを意味する。
【0192】そして、上記画像領域に係る信号を受信し
た本体給紙制御装置88Bは、用紙サイズ検知センサ群
50、バンク上用紙サイズ検知センサ群50−1やバン
ク下用紙サイズ検知センサ群50−2により検知された
版付け用紙P’または試し刷り用紙P’の大きさ(用紙
サイズ)と上記画像領域とを比較し、版付け用紙P’ま
たは試し刷り用紙P’の大きさ(用紙サイズ)が上記画
像領域より大きいときに、その特定の給紙部の給紙駆動
手段の駆動を許可し、版付け用紙P’または試し刷り用
紙P’の大きさが上記製版画像の領域より小さいときに
は、その特定の給紙部の給紙駆動手段の駆動を禁止すべ
く制御するものである。この変形例は、実施形態2にも
適用できることは言うまでもない。
【0193】したがって、この変形例によれば、実施形
態1や2における版付け印刷時または試し刷り印刷時に
おいて、オペレータが版付け印刷または試し刷り印刷さ
れる印刷画像に対応する原稿画像の画像領域と版付け用
紙P’または試し刷り用紙P’の大きさ(用紙サイズ)
とを比較しながら、版付け用紙P’または試し刷り用紙
P’の大きさ(用紙サイズ)を上記画像領域よりも大き
いものを選択し各トレイ上に載置するというような面倒
な操作をすることなく、版付け用紙P’または試し刷り
用紙P’の大きさ(用紙サイズ)がマスタ2に形成され
るべき製版画像に対応した画像情報の最外縁部より小さ
いときに生じる圧胴20の外周部へのインキの転移によ
るインキ汚れを自動的に、かつ、未然に防止することが
できる。
【0194】以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した実施形態1や2および変形例等に限定され
るものではなく、これらを適宜組合わせて構成してもよ
く、また従来の技術で述べたように片面印刷方式に限ら
ず両面同時印刷方式にも適用することができるものであ
り、本発明の範囲内において、その必要性および用途等
に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当
業者ならば明らかである。
【0195】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述したような従来装置の有する諸問題点を解決して新規
な印刷方法および印刷装置を提供することができる。請
求項ごとの効果を挙げれば次のとおりである。請求項1
記載の発明によれば、版付け印刷または試し刷り印刷の
場合、複数の給紙部のうちの特定の給紙部から版付け用
紙または試し刷り用紙を給送することにより、その印刷
の目的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙を、印
刷用紙を給送する給紙部とは別の給紙部である特定の給
紙部から給送することが可能となるので、印刷用紙の無
駄遣いがなくなる。
【0196】請求項2記載の発明によれば、複数の給紙
部のうちの一つが印刷装置の本体側に配設された補助給
紙部からなり、特定の給紙部が補助給紙部とは別に配設
されたバンク給紙部からなり、補助給紙部から印刷用紙
が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハ
ガキや封筒等の厚紙であるとき、版付け用紙または試し
刷り用紙をバンク給紙部から給送することにより、その
印刷の目的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙を
バンク給紙部から給送することが可能となるので、印刷
用紙の無駄遣いをなくしたり、例えば版付け用紙または
試し刷り用紙として薄紙や標準紙を使用するときにおい
ても、厚紙が薄紙や標準紙と比較して価格が高いことに
よる無駄をなくしたりすることができる。
【0197】請求項3記載の発明によれば、複数の給紙
部のうちの一つが印刷装置の本体側に配設された補助給
紙部からなり、特定の給紙部が補助給紙部とは別に配設
されたバンク給紙部からなり、補助給紙部から印刷用紙
が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハ
ガキや封筒等の厚紙でないとき、版付け用紙または試し
刷り用紙をバンク給紙部から給送することにより、その
印刷の目的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙を
バンク給紙部から給送することが可能となるので、印刷
用紙の無駄遣いがなくなる。
【0198】請求項4記載の発明によれば、特定の給紙
部が印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からな
り、複数の給紙部から補助給紙部を除いた残りの給紙部
が補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からな
り、バンク給紙部から印刷用紙が給送される場合、版付
け用紙または試し刷り用紙を補助給紙部から給送するこ
とにより、その印刷の目的に見合った版付け用紙または
試し刷り用紙を補助給紙部から給送することが可能とな
るので、印刷用紙の無駄遣いがなくなる。
【0199】請求項5記載の発明によれば、版付け用紙
はヤレ紙もしくは印刷用紙と比較して価格が安い紙等か
らなるので、上記各発明の効果に加えて、版付け印刷の
目的に見合った版付け用紙を使用することができる。ま
た、試し刷り用紙は版付け用紙を含み、かつ、印刷画像
の確認および/または少なくとも上下左右余白のうちの
一つの確認が可能である紙等からなるので、上記各発明
の効果に加えて、試し刷り印刷の目的に見合った試し刷
り用紙を使用することができる。
【0200】請求項6記載の発明によれば、版付け用紙
または試し刷り用紙としては、これらの用紙に版付け印
刷または試し刷り印刷される印刷画像の領域より大きい
ものを使用することにより、上記各発明の効果に加え
て、版付け用紙または試し刷り用紙の大きさがこれらの
用紙に版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画像の
領域より小さいときに生じるインキの転移によるインキ
汚れ(例えば、圧胴やプレスローラ等の押圧手段の外周
面へのインキの転移によるインキ汚れ、あるいは両面同
時印刷時の他方の版胴外周面へのインキの転移によるイ
ンキ汚れ)を未然に防止することができる。
【0201】請求項7記載の発明によれば、複数の給紙
部のうちの少なくとも何れか一つには、版付け用紙また
は試し刷り用紙が載置されていると共に、その版付け用
紙または試し刷り用紙を給送する給紙手段と、この給紙
手段を駆動する給紙駆動手段とが配設されており、版付
け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するための印
刷起動手段と、印刷起動手段からの信号に基づいて、版
付け用紙または試し刷り用紙が載置されている複数の給
紙部のうちの何れか一つの給紙部から版付け用紙または
試し刷り用紙を給送すべくその給紙部の給紙駆動手段を
制御する制御手段とを有することにより、その印刷の目
的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙を、印刷用
紙を給送する給紙部とは別の給紙部である特定の給紙部
から自動的に給送することが可能となるので、印刷用紙
の無駄遣いがなくなる。
【0202】請求項8記載の発明によれば、複数の給紙
部のうちの特定の給紙部には、版付け用紙または試し刷
り用紙が載置されていると共に、その版付け用紙または
試し刷り用紙を給送する給紙手段と、この給紙手段を駆
動する給紙駆動手段とが配設されており、特定の給紙部
から版付け用紙または上記試し刷り用紙を給送するため
に特定の給紙部を選択し設定する特定給紙部設定手段
と、版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動する
ための印刷起動手段と、特定給紙部設定手段および印刷
起動手段からの各信号に基づいて、特定の給紙部から版
付け用紙または試し刷り用紙を給送すべくその特定の給
紙部の給紙駆動手段を制御する制御手段とを有すること
により、その印刷の目的に見合った版付け用紙または試
し刷り用紙を、印刷用紙を給送する給紙部とは別の給紙
部である特定の給紙部から自動的に給送することが可能
となるので、印刷用紙の無駄遣いがなくなる。
【0203】請求項9記載の発明によれば、複数の給紙
部のうちの少なくとも何れか一つには、版付け用紙また
は試し刷り用紙が載置されていると共に、その版付け用
紙または試し刷り用紙を給送する給紙手段と、この給紙
手段を駆動する給紙駆動手段と、版付け用紙または試し
刷り用紙を検知する用紙検知手段とが配設されており、
版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するため
の印刷起動手段と、印刷起動手段および用紙検知手段か
らの各信号に基づいて、版付け用紙または試し刷り用紙
が載置されている複数の給紙部のうちの何れか一つの給
紙部から版付け用紙または試し刷り用紙を給送すべく給
紙駆動手段を制御する制御手段とを有することにより、
その印刷の目的に見合った版付け用紙または試し刷り用
紙をその給紙部から自動的に給送することが可能となる
ので、印刷用紙の無駄遣いがなくなると共に、例えば請
求項8記載の発明のように特定給紙部設定手段によって
特定の給紙部を選択・設定するというような面倒なマニ
ュアル操作を行ったり、その操作に伴う誤操作等をした
りすることがなくなる。
【0204】請求項10記載の発明によれば、複数の給
紙部のうちの一つが印刷装置の本体側に配設された補助
給紙部からなり、特定の給紙部が補助給紙部とは別に配
設されたバンク給紙部からなり、制御手段は、補助給紙
部から印刷用紙が給送される場合であって、印刷すべき
用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙であるとき、版付け
用紙または試し刷り用紙をバンク給紙部から給送すべく
その給紙駆動手段を制御することにより、その印刷の目
的に見合った版付け用紙または試し刷り用紙をバンク給
紙部から自動的に給送することが可能となるので、印刷
用紙の無駄遣いをなくしたり、例えば版付け用紙または
試し刷り用紙として薄紙や標準紙を使用するときにおい
ても、厚紙が薄紙や標準紙と比較して価格が高いことに
よる無駄をなくしたりすることができる。
【0205】請求項11記載の発明によれば、特定の給
紙部が印刷装置の本体側に配設された補助給紙部からな
り、複数の給紙部から補助給紙部を除いた残りの給紙部
が補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からな
り、制御手段は、バンク給紙部から印刷用紙が給送され
る場合、版付け用紙または試し刷り用紙を補助給紙部か
ら給送すべくその給紙駆動手段を制御することにより、
その印刷の目的に見合った版付け用紙または試し刷り用
紙を補助給紙部から自動的に給送することが可能となる
ので、印刷用紙の無駄遣いがなくなる。
【0206】請求項12記載の発明によれば、複数の給
紙部のうちの一つが印刷装置の本体側に配設された補助
給紙部からなり、用紙検知手段により版付け用紙または
試し刷り用紙が載置されていると検知される複数の給紙
部の何れかの給紙部が、補助給紙部とは別に配設された
バンク給紙部からなり、制御手段は、補助給紙部から印
刷用紙が給送される場合であって、印刷すべき用紙の種
類がハガキや封筒等の厚紙であるとき、版付け用紙また
は試し刷り用紙をバンク給紙部から給送すべくその給紙
駆動手段を制御することにより、その印刷の目的に見合
った版付け用紙または試し刷り用紙をバンク給紙部から
自動的に給送することが可能となるので、印刷用紙の無
駄遣いをなくしたり、例えば版付け用紙または試し刷り
用紙として薄紙や標準紙を使用するときにおいても、厚
紙が薄紙や標準紙と比較して価格が高いことによる無駄
をなくしたりすることができると共に、例えば請求項8
記載の発明のように特定給紙部設定手段によって特定の
給紙部を選択・設定するというような面倒なマニュアル
操作を行ったり、その操作に伴う誤操作等をしたりする
ことがなくなる。
【0207】請求項13記載の発明によれば、複数の給
紙部のうちの一つが印刷装置の本体側に配設され、用紙
検知手段により版付け用紙または試し刷り用紙が載置さ
れていると検知される補助給紙部からなり、複数の給紙
部から補助給紙部を除いた残りの給紙部が補助給紙部と
は別に配設されたバンク給紙部からなり、制御手段は、
バンク給紙部から印刷用紙が給送される場合、版付け用
紙または試し刷り用紙を補助給紙部から給送すべくその
給紙駆動手段を制御することにより、その印刷の目的に
見合った版付け用紙または試し刷り用紙を補助給紙部か
ら自動的に給送することが可能となるので、印刷用紙の
無駄遣いがなくなると共に、例えば請求項8記載の発明
のように特定給紙部設定手段によって特定の給紙部を選
択・設定するというような面倒なマニュアル操作を行っ
たり、その操作に伴う誤操作等をしたりすることがなく
なる。
【0208】請求項14記載の発明によれば、版付け用
紙または試し刷り用紙としては、これらの用紙に版付け
印刷または試し刷り印刷される印刷画像の領域より大き
いものを使用することにより、上記各発明の効果に加え
て、版付け用紙または試し刷り用紙の大きさがこれらの
用紙に版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画像の
領域より小さいときに生じるインキの転移によるインキ
汚れ(例えば、圧胴やプレスローラ等の押圧手段の外周
面や、両面同時印刷時の他方の版胴外周面へのインキの
転移によるインキ汚れ)を自動的に、かつ、未然に防止
することができる。
【0209】請求項15記載の発明によれば、版付け用
紙または試し刷り用紙の大きさを検知する用紙サイズ検
知手段と、マスタに形成される製版画像の画像領域を検
知する画像領域検知手段と、用紙サイズ検知手段および
画像領域検知手段からの各信号に基づいて、版付け用紙
または試し刷り用紙の大きさがこれらの用紙に版付け印
刷または試し刷り印刷に供される上記画像領域より大き
いときに、各給紙駆動手段の駆動を許可し、版付け用紙
または試し刷り用紙の大きさが上記画像領域より小さい
ときには、各給紙駆動手段の駆動を禁止する駆動制御手
段とを有することにより、上記各発明の効果に加えて、
例えばオペレータが版付け印刷または試し刷り印刷され
る印刷画像に対応する原稿画像の画像領域と版付け用紙
または試し刷り用紙の大きさ(用紙サイズ)とを比較し
ながら、版付け用紙または試し刷り用紙の大きさ(用紙
サイズ)を上記画像領域よりも大きいものを選択し各給
紙部に載置するというような面倒な操作をすることな
く、版付け用紙または試し刷り用紙の大きさ(用紙サイ
ズ)が印刷画像の領域より小さいときに生じるインキの
転移によるインキ汚れ(例えば、圧胴やプレスローラ等
の押圧手段の外周面へのインキの転移によるインキ汚
れ、あるいは両面同時印刷時の他方の版胴外周面へのイ
ンキの転移によるインキ汚れ)を自動的に、かつ、未然
に防止することができる。
【0210】請求項16記載の発明によれば、版付け用
紙はヤレ紙もしくは印刷用紙と比較して価格が安い紙等
からなるので、上記各発明の効果に加えて、版付け印刷
の目的に見合った版付け用紙を使用することができる。
また、試し刷り用紙は版付け用紙を含み、かつ、印刷画
像の確認および/または少なくとも上下左右余白のうち
の一つの確認が可能である紙等からなるので、上記各発
明の効果に加えて、試し刷り印刷の目的に見合った試し
刷り用紙を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を適用した孔版印刷装置お
よびバンク給紙部の概略的な正面図である。
【図2】図1における孔版印刷装置の概略的な拡大正面
図である。
【図3】図1における孔版印刷装置の補助給紙部周りの
平面図である。
【図4】図1における孔版印刷装置の補助給紙部周りの
一部断面正面図である。
【図5】補助給紙部から給送された用紙にたわみを形成
するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図6】バンク給紙部から給送された用紙にたわみを形
成するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図7】図1における圧胴周りの制御構成部品の取り付
け構造を示す要部の分解斜視図である。
【図8】図7における要部の平面図である。
【図9】版胴におけるホームポジションセンサ周りの斜
視図である。
【図10】図1におけるレジストローラ対周りの制御構
成部品の取り付け構造を示す斜視図である。
【図11】図2における圧胴のアーム対周りの制御構成
部品の取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図12】図2における圧胴の回転動作に伴う用紙クラ
ンパの回転位置および用紙搬送動作を表す概略的な正面
図である。
【図13】(a)は図2における版胴の回転位置を、
(b)は圧胴の回転位置をそれぞれ表す模式図である。
【図14】実施形態1等における補助トレイ等の用紙サ
イズ検出機構を示す要部の斜視図である。
【図15】実施形態1におけるバンク給紙部の構成を示
す要部の正断面図である。
【図16】実施形態1におけるバンク給紙部のバンク給
紙駆動機構を示す要部の斜視図である。
【図17】実施形態1における操作パネルの要部の平面
図である。
【図18】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図19】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図20】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図21】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図22】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図23】実施形態1における制御構成を表すブロック
図である。
【図24】実施形態1における全体的な動作を表すタイ
ミングチャートである。
【図25】実施形態1における補助給紙部からの給紙動
作を表すタイミングチャートである。
【図26】実施形態1における駆動パルス数およびその
パルス幅を可変する内容を説明する説明図である。
【図27】実施形態1における給紙手段や中間搬送ロー
ラ対の起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図であ
る。
【図28】実施形態1におけるレジストローラ対と給紙
手段との間や、レジストローラ対と中間搬送ローラ対と
の間に用紙のたわみを形成する動作を表す要部の正面図
である。
【図29】実施形態1におけるレジストローラの起動時
や中間搬送ローラ対のアシスト回転による用紙搬送動作
を表す要部の正面図である。
【図30】実施形態1における用紙クランパへの用紙の
先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図31】実施形態1における印刷初期時の用紙搬送動
作を表す要部の正面図である。
【図32】実施形態1における版付け用紙の選択動作お
よび版付け印刷に至るまでの動作を表すフローチャート
である。
【図33】図32におけるバンク給紙部からの版付けル
ーチンに係る動作を表すフローチャートである。
【図34】実施形態1における版付け印刷時のバンク給
紙部内の版付け用紙の給送動作を表すフローチャートで
ある。
【図35】図34の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図36】実施形態1における通常印刷時の全体的な給
紙動作を表すフローチャートである。
【図37】図36の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図38】実施形態1における通常印刷時のバンク給紙
部内の給紙動作を表すフローチャートである。
【図39】図38の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図40】実施形態2においてバンク下給紙部等に配設
されるヤレ紙検知センサを備えた検知ユニットの配置状
態を示す要部の断面図である。
【図41】図40における検知ユニットの要部の構成を
示す斜視図である。
【図42】実施形態2における制御構成を表すブロック
図である。
【図43】実施形態1の変形例における制御構成を表す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 マスタ 17 サーマルヘッド 20 圧胴 28 補助給紙部 29,29−1,29−2 給紙手段 33a,33b レジストローラ対 50 用紙サイズ検知手段としての用紙サイズ検知
センサ群 50−1 用紙サイズ検知手段としてのバンク上用紙サ
イズ検知センサ群 50−2 用紙サイズ検知手段としてのバンク下用紙サ
イズ検知センサ群 55a,55b 中間搬送手段としての中間搬送ローラ
対 74 給紙駆動手段としての給紙モータ 88,88A 制御手段としての本体給紙制御装置 88B 駆動制御手段としての本体給紙制御装
置 90 操作パネル 91 版付け印刷動作を起動するための印刷起動手
段としてのスタートキー 93A 試し刷り印刷動作を起動するための印刷起動
手段としての試しプリントキー 95 特定給紙部設定手段を構成する選択キー群 95A 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
する設定キー 95B 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
する左矢印キー 95C 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
する右矢印キー 95D 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
する用紙種類キー 95F 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
する用紙サイズ入力キー 95G 特定給紙部設定手段および選択キー群を構成
するキャンセルキー 98 特定給紙部設定手段を構成する初期設定キー 99A 特定給紙部設定手段を構成するスクロールキ
ー 100 印刷装置としての孔版印刷装置 107 給紙駆動手段としてのバンク給紙モータ 143 バンク上トレイ 145 バンク下トレイ 148,148A バンク給紙制御装置 181 用紙検知手段としてのヤレ紙検知センサ 192 画像領域検知手段としての画像信号処理装置 200 バンク給紙部 201 バンク給紙部を構成するバンク上給紙部 202 バンク給紙部を構成するバンク下給紙部 P 印刷用紙 P’ 版付け用紙または試し刷り用紙

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の給紙部を有し、製版されたマスタを
    版胴に巻き付け、該版胴上のマスタに上記複数の給紙部
    の何れか一つから選択的に給紙された印刷用紙を押し付
    けて少なくとも上記印刷用紙の片面に印刷を行う印刷方
    法において、 版付け印刷または試し刷り印刷の場合、上記複数の給紙
    部のうちの特定の給紙部から版付け用紙または試し刷り
    用紙を給送することを特徴とする印刷方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷方法において、 上記複数の給紙部のうちの一つが、印刷装置の本体側に
    配設された補助給紙部からなり、上記特定の給紙部が、
    上記補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からな
    り、 上記補助給紙部から上記印刷用紙が給送される場合であ
    って、印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙で
    あるとき、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上
    記バンク給紙部から給送することを特徴とする印刷方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の印刷方法において、 上記複数の給紙部のうちの一つが、印刷装置の本体側に
    配設された補助給紙部からなり、上記特定の給紙部が、
    上記補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部からな
    り、 上記補助給紙部から上記印刷用紙が給送される場合であ
    って、印刷すべき用紙の種類がハガキや封筒等の厚紙で
    ないとき、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上
    記バンク給紙部から給送することを特徴とする印刷方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の印刷方法において、 上記特定の給紙部が、印刷装置の本体側に配設された補
    助給紙部からなり、上記複数の給紙部から上記補助給紙
    部を除いた残りの給紙部が、上記補助給紙部とは別に配
    設されたバンク給紙部からなり、 上記バンク給紙部から上記印刷用紙が給送される場合、
    上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を上記補助給紙
    部から給送することを特徴とする印刷方法。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4記載の印刷方法
    において、 上記版付け用紙は、ヤレ紙もしくは上記印刷用紙と比較
    して価格が安い紙等からなり、 上記試し刷り用紙は、上記版付け用紙を含み、かつ、印
    刷画像の確認および/または少なくとも上下左右余白の
    うちの一つの確認が可能である紙等からなることを特徴
    とする印刷方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか一つに記載の印
    刷方法において、 上記版付け用紙または上記試し刷り用紙としては、これ
    らの用紙に版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画
    像の領域より大きいものを使用することを特徴とする印
    刷方法。
  7. 【請求項7】製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付
    ける版胴と、この版胴上のマスタに給紙する複数の給紙
    部とを具備し、上記版胴上のマスタに該複数の給紙部の
    何れか一つから選択的に給送された印刷用紙を押し付け
    て少なくとも印刷用紙の片面に印刷を行う印刷装置にお
    いて、 上記複数の給紙部のうちの少なくとも何れか一つには、
    版付け用紙または試し刷り用紙が載置されていると共
    に、その版付け用紙または試し刷り用紙を給送する給紙
    手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動手段とが配設
    されており、 版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するため
    の印刷起動手段と、 上記印刷起動手段からの信号に基づいて、上記版付け用
    紙または上記試し刷り用紙が載置されている上記複数の
    給紙部のうちの何れか一つの給紙部から上記版付け用紙
    または上記試し刷り用紙を給送すべく上記給紙駆動手段
    を制御する制御手段とを有することを特徴とする印刷装
    置。
  8. 【請求項8】製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付
    ける版胴と、この版胴上のマスタに給紙する複数の給紙
    部とを具備し、上記版胴上のマスタに該複数の給紙部の
    何れか一つから選択的に給送された印刷用紙を押し付け
    て少なくとも印刷用紙の片面に印刷を行う印刷装置にお
    いて、 上記複数の給紙部のうちの特定の給紙部には、版付け用
    紙または試し刷り用紙が載置されていると共に、その版
    付け用紙または試し刷り用紙を給送する給紙手段と、こ
    の給紙手段を駆動する給紙駆動手段とが配設されてお
    り、 上記特定の給紙部から上記版付け用紙または上記試し刷
    り用紙を給送するために上記特定の給紙部を選択し設定
    する特定給紙部設定手段と、 版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するため
    の印刷起動手段と、 上記特定給紙部設定手段および上記印刷起動手段からの
    各信号に基づいて、上記特定の給紙部から上記版付け用
    紙または上記試し刷り用紙を給送すべく上記給紙駆動手
    段を制御する制御手段とを有することを特徴とする印刷
    装置。
  9. 【請求項9】製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付
    ける版胴と、この版胴上のマスタに給紙する複数の給紙
    部とを具備し、上記版胴上のマスタに該複数の給紙部の
    何れか一つから選択的に給送された印刷用紙を押し付け
    て少なくとも印刷用紙の片面に印刷を行う印刷装置にお
    いて、 上記複数の給紙部のうちの少なくとも何れか一つには、
    版付け用紙または試し刷り用紙が載置されていると共
    に、その版付け用紙または試し刷り用紙を給送する給紙
    手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動手段と、上記
    版付け用紙または上記試し刷り用紙を検知する用紙検知
    手段とが配設されており、 版付け印刷動作または試し刷り印刷動作を起動するため
    の印刷起動手段と、 上記印刷起動手段および上記用紙検知手段からの各信号
    に基づいて、上記版付け用紙または上記試し刷り用紙が
    載置されている上記複数の給紙部のうちの何れか一つの
    給紙部から上記版付け用紙または上記試し刷り用紙を給
    送すべく上記給紙駆動手段を制御する制御手段とを有す
    ることを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載の印刷装置において、 上記複数の給紙部のうちの一つが、上記印刷装置の本体
    側に配設された補助給紙部からなり、上記特定の給紙部
    が、上記補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部か
    らなり、 上記制御手段は、補助給紙部から上記印刷用紙が給送さ
    れる場合であって、印刷すべき用紙の種類がハガキや封
    筒等の厚紙であるとき、上記版付け用紙または上記試し
    刷り用紙を上記バンク給紙部から給送すべく上記給紙駆
    動手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項8記載の印刷装置において、 上記特定の給紙部が、印刷装置の本体側に配設された補
    助給紙部からなり、上記複数の給紙部から上記補助給紙
    部を除いた残りの給紙部が、上記補助給紙部とは別に配
    設されたバンク給紙部からなり、 上記制御手段は、上記バンク給紙部から上記印刷用紙が
    給送される場合、上記版付け用紙または上記試し刷り用
    紙を上記補助給紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を
    制御することを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の印刷装置において、 上記複数の給紙部のうちの一つが、上記印刷装置の本体
    側に配設された補助給紙部からなり、上記用紙検知手段
    により上記版付け用紙または上記試し刷り用紙が載置さ
    れていると検知される上記複数の給紙部の何れかの給紙
    部が、上記補助給紙部とは別に配設されたバンク給紙部
    からなり、 上記制御手段は、上記補助給紙部から上記印刷用紙が給
    送される場合であって、印刷すべき用紙の種類がハガキ
    や封筒等の厚紙であるとき、上記版付け用紙または上記
    試し刷り用紙を上記バンク給紙部から給送すべく上記給
    紙駆動手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項9記載の印刷装置において、 上記複数の給紙部のうちの一つが、上記印刷装置の本体
    側に配設され、上記用紙検知手段により上記版付け用紙
    または上記試し刷り用紙が載置されていると検知される
    補助給紙部からなり、上記複数の給紙部から上記補助給
    紙部を除いた残りの給紙部が、上記補助給紙部とは別に
    配設されたバンク給紙部からなり、 上記制御手段は、上記バンク給紙部から上記印刷用紙が
    給送される場合、上記版付け用紙または上記試し刷り用
    紙を上記補助給紙部から給送すべく上記給紙駆動手段を
    制御することを特徴とする印刷装置。
  14. 【請求項14】請求項7ないし13の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 上記版付け用紙または上記試し刷り用紙としては、これ
    らの用紙に版付け印刷または試し刷り印刷される印刷画
    像の領域より大きいものを使用することを特徴とする印
    刷装置。
  15. 【請求項15】請求項7ないし13の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 上記版付け用紙または上記試し刷り用紙の大きさを検知
    する用紙サイズ検知手段と、 上記マスタに形成される製版画像の画像領域を検知する
    画像領域検知手段と、 上記用紙サイズ検知手段および上記画像領域検知手段か
    らの各信号に基づいて、上記版付け用紙または上記試し
    刷り用紙の大きさがこれらの用紙に版付け印刷または試
    し刷り印刷に供される上記画像領域より大きいときに、
    上記各給紙駆動手段の駆動を許可し、上記版付け用紙ま
    たは上記試し刷り用紙の大きさが上記画像領域より小さ
    いときには、上記各給紙駆動手段の駆動を禁止する駆動
    制御手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項7ないし15の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 上記版付け用紙は、ヤレ紙もしくは上記印刷用紙と比較
    して価格が安い紙等からなり、 上記試し刷り用紙は、上記版付け用紙を含み、かつ、印
    刷画像の確認および/または少なくとも上下左右余白の
    うちの一つの確認が可能である紙等からなることを特徴
    とする印刷装置。
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