JP2000118116A - 画像形成装置における給紙装置 - Google Patents

画像形成装置における給紙装置

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JP2000118116A
JP2000118116A JP10288403A JP28840398A JP2000118116A JP 2000118116 A JP2000118116 A JP 2000118116A JP 10288403 A JP10288403 A JP 10288403A JP 28840398 A JP28840398 A JP 28840398A JP 2000118116 A JP2000118116 A JP 2000118116A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンク給紙部から給送された用紙の先端を、
中間搬送ローラ等の用紙搬送手段でレジストローラに向
けて給送する際に、用紙の送り遅れが生じてもジャム等
を生じることなく用紙の先端をレジストローラに送る。 【解決手段】 レジストローラ対33a,33bに向け
て給紙するバンク給紙部200と、用紙Pの先端をレジ
ストローラ対33a,33bに向けて送り出す中間搬送
ローラ対55a,55bと、中間搬送ローラ対55a,
55bを駆動する給紙モータ74と、中間搬送ローラ対
55a,55bよりも縦給紙路RZの上流側に設けら
れ、バンク給紙部200から給送された用紙Pの先端の
到達時間を検知する用紙到達検知手段としての中間セン
サ下54と、中間センサ下54により検知された用紙P
の先端の到達時間が基準到達時間に対して遅い時に、そ
の遅れ時間に応じて、中間搬送ローラ対55a,55b
の用紙搬送速度を上げるように給紙モータ74を制御す
る本体給紙制御装置88とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置にお
ける給紙装置に関し、さらに詳しくは、マスタを版胴に
巻装し、用紙を圧胴または版胴で圧胴または版胴の何れ
か他方に押し付けて印刷を行う孔版印刷装置等の印刷装
置を含む画像形成装置における給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機や感熱デジタル式
の孔版印刷機等の印刷装置を含む画像形成装置におい
て、用紙の先端部にたわみを形成した後、画像形成部に
向けて用紙の先端を送り出すレジストローラと、画像形
成部の下方に設けられレジストローラに向けて給紙する
バンク給紙部と、レジストローラとバンク給紙部との間
の給紙路に設けられバンク給紙部から給送された用紙の
先端をレジストローラに向けて送り出す用紙搬送手段
と、該用紙搬送手段を駆動する用紙搬送駆動手段とを具
備する画像形成装置における給紙装置が知られている。
このような画像形成装置における給紙装置としては、例
えば複写機においては特開平5−124737号、特開
平5−221536号、特開平6−144600号およ
び特開平7−137851号公報等が、孔版印刷機にお
いては特開平6−40137号公報等を挙げることがで
きる。上記した何れの給紙装置においても、画像形成部
や印刷部の下方に複数段の給紙トレイを備えたいわゆる
「バンク給紙部」を有していて、オペレータ等が装置の
前面に対向して位置する姿勢で給紙トレイを引き出し押
し込んで用紙の補充・補給等の操作を行なえるフロント
ローディング方式を用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、孔版印
刷機等の印刷装置におけるバンク給紙部からの給紙で
は、次に述べるような問題点がある。この問題点を分か
りやすく具体的に説明するため、後述する図32を借り
て述べる。なお、従来の画像形成装置における給紙装置
では、図32に示されているバンクレジストローラ対1
06a,106bや中間センサ下54等は、後述する発
明の実施の形態において所定の機能をもって用いられて
いる態様では知られていない構成である。図32におい
て、印刷機等の画像形成装置におけるバンク給紙部から
の給紙では、レジストローラ対33a,33bのニップ
部直前の部位において用紙Pの先端を突き当てて所定の
たわみを形成する際、用紙搬送手段としての中間搬送ロ
ーラ対55a,55bは、用紙Pの先端を一定の用紙搬
送速度で搬送するように回転駆動されている。このよう
に設定された用紙搬送速度で中間搬送ローラ対55a,
55bを回転駆動しても、用紙Pの搬送途中において用
紙搬送速度設定時の負荷を超える搬送負荷が少しでも生
じると、用紙P(前に給送された用紙)の送りが遅れて
しまい、次に送る用紙Pの先端が前の用紙Pの後端に接
触してジャムを起こしたり、前の用紙Pや次の用紙Pの
先端をレジストローラ対33a,33bに所定のタイミ
ングで送れなかったりする問題点があった。
【0004】上記搬送負荷が生じる要因としては、例え
ばバンク上給紙部201またはバンク下給紙部202か
らの給紙により用紙搬送経路が異なるために生じる、用
紙Pの後端部の曲がり角度の大きさの違いによるその部
分のガイド板に対する摺接摩擦抵抗の変化や、用紙サイ
ズの大小による搬送負荷の変化や、あるいは用紙種類
(紙種)の相違によるローラ間同士の搬送負荷の変化、
さらには温・湿度等の環境の変動に伴う種々の搬送摩擦
抵抗の変化等が挙げられる。
【0005】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであって、バンク給紙部から給送された
用紙の先端を、中間搬送ローラ等の用紙搬送手段でレジ
ストローラに向けて給送する際に、用紙の送り遅れが生
じてもジャム等を生じることなく用紙の先端を所定タイ
ミングでレジストローラに送ることのできる画像形成装
置における給紙装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、画像形成部に向けて用
紙の先端を送り出すレジスト手段と、前記画像形成部の
下方に設けられ前記レジスト手段に向けて給紙するバン
ク給紙部と、前記レジスト手段と前記バンク給紙部との
間の給紙路に設けられ前記バンク給紙部から給送された
用紙の先端を前記レジスト手段に向けて送り出す用紙搬
送手段と、該用紙搬送手段を駆動する用紙搬送駆動手段
とを具備する画像形成装置における給紙装置において、
前記用紙搬送手段よりも前記給紙路の上流側に設けら
れ、前記バンク給紙部から給送された前記用紙の先端の
到達時間を検知する用紙到達検知手段を有し、前記用紙
の先端が前記用紙到達検知手段に到達すべき基準到達時
間が予め設定されており、前記用紙到達検知手段により
検知された前記到達時間が基準到達時間に対して遅い時
に、その遅れ時間に応じて、前記用紙搬送手段の用紙搬
送速度を上げるように前記用紙搬送駆動手段を制御する
制御手段を有することを特徴とする。ここで、制御手段
の具体例としては、CPU(中央処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ等を備
え、それらが信号バスによって接続された構成を有する
マイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等を具備す
る制御装置が好ましく用いられる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置における給紙装置において、製版されたマス
タを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙を
前記版胴に押し付ける押圧手段とを有し、前記画像形成
部は、前記版胴と前記押圧手段との間に形成される印刷
部であることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項2記載の画
像形成装置における給紙装置において、前記押圧手段
は、前記版胴の外径と略同径の圧胴であり、前記版胴に
対して前記圧胴を相対的に押し付けて印刷を行うことを
特徴とする。ここで、「版胴の外径と略同径の圧胴」と
は、版胴の外径寸法が圧胴の外径寸法と同じであるもの
の他、設計上の寸法公差範囲内にある場合も含む。「版
胴に対して圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う」方式
には、版胴に対して圧胴を押し付けて印刷を行う圧胴接
離方式と、圧胴に対して版胴を押し付けて印刷を行う版
胴接離方式と、それらの併用方式とがある。圧胴接離方
式の具体例としては、後述する発明の実施の形態におけ
る圧胴およびその接離手段が挙げられる。一方、版胴接
離方式には、版胴が圧胴側へ移動(版胴内部のインキロ
ーラが圧胴側へ突出するタイプも含む)して印刷を行う
周知のものが挙げられる。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項3記載の画
像形成装置における給紙装置において、前記圧胴は、給
送されて来た用紙の先端を保持する保持手段を備えてお
り、前記保持手段に対して前記レジスト手段による用紙
の先端を送り出すタイミングをとるためのタイミング検
知手段を前記圧胴側に配設したことを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項3記載の画
像形成装置における給紙装置において、前記バンク給紙
部は、前記レジスト手段に向けて給紙するための給紙手
段をそれぞれ有しており、前記レジスト手段に向けて前
記給紙手段による用紙の先端を送り出すタイミングをと
るためのバンク給紙タイミング検知手段を前記圧胴側に
配設したことを特徴とする。
【0011】請求項1記載の発明等における用紙到達検
知手段の具体例としては、必要な検知動作の安定化を図
れ、安価であるという点から反射型の光学センサが好ま
しく用いられ、さらなる検知動作の安定化および信頼性
向上(誤動作の防止)という点からは透過型の光学セン
サ(フォトインタラプタ型のフォトセンサ)および用紙
の先端や後端との当接によって容易に可動する可動片か
らなる遮光部材を用いてもよい。請求項4記載の発明に
おけるタイミング検知手段や請求項5記載の発明におけ
るバンク給紙タイミング検知手段の具体例としては、検
知動作の安定化および信頼性向上(誤動作の防止)とい
う点からは透過型の光学センサおよび遮光部材が好まし
く用いられ、必要な検知動作の安定化を図れ、安価であ
るという点から反射型の光学センサを用いても構わな
い。また、上記各検知手段の具体例としては、検知動作
の安定化および信頼性をそれ程望まなくてもよいのであ
れば、上記したものに限定されず、機械的接点を有する
マイクロスイッチ等を用いてもよい。
【0012】請求項4および5記載の発明等における
「圧胴側」とは、圧胴接離方式にあっては、圧胴自体も
しくは版胴に対しての圧胴の変位動作と共に実質的に同
期して変位する部材も含む圧胴の側をいう。また、版胴
接離方式にあっては、圧胴自体もしくは圧胴近傍の装置
本体側をも含む圧胴側をいう。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか一つに記載の画像形成装置における給紙装置に
おいて、前記用紙搬送駆動手段が、ステッピングモータ
からなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する部材や構成部品等については、同一符号を
付すことによりその説明をできるだけ省略する。図にお
いて一対で構成されていて特別に区別して説明する必要
がない部材や構成部品は、説明の簡明化を図る上から、
その片方を適宜記載することでその説明に代えるものと
する。また、図および説明の簡明化を図るため、図に表
されるべき部材や構成部品であっても、その図において
特別に説明する必要がない部材や構成部品は適宜断わり
なく省略することがある。
【0015】(実施形態1)以下、本発明の第1の実施
形態(以下、単に「実施形態1」という)について説明
する。図1において、符号100は、画像形成装置およ
び印刷装置の一例としての孔版印刷装置を示す。符号2
00は、本発明における複数の給紙部の一例として孔版
印刷装置100の下方に設けられたバンク給紙部を示
す。符号100Aは孔版印刷装置100側の骨組みをな
す本体フレームを、符号200Aはバンク給紙部200
側の骨組みをなすバンク本体フレームをそれぞれ示す。
以下、孔版印刷装置100およびバンク給紙部200の
構成を順次説明する。
【0016】孔版印刷装置100は、図1および図2に
示すように、製版されたマスタ2を外周面に巻き付ける
円筒状の版胴1と、版胴1の左側に配設され既に版胴1
に巻装されている使用済みのマスタ2を版胴1の外周面
から剥離し収納する排版部18と、版胴1の右方に配設
されマスタ2を製版し搬送する製版書込み部19と、排
版部18、版胴1および製版書込み部19の上方に配設
され原稿の画像を読み取る原稿読み取り部3と、版胴1
の内部に配設され版胴1上のマスタ2にインキを供給す
るインキ供給装置22と、版胴1の下方に配設され給送
されて来た用紙Pの先端部を挾持・保持する保持手段と
しての用紙クランパ21を備え、版胴1の外周面上のマ
スタ2に用紙Pを押し付ける圧胴20と、圧胴20の右
方に配設され用紙Pの先端を圧胴20の用紙クランパ2
1に向けて給送する、本発明における複数の給紙部の一
つとしての補助給紙部28を含む給紙装置と、圧胴20
の左方に配設された排紙部80とを具備している。
【0017】版胴1は、図1、図2、図9および図12
等に示すように、多孔構造の支持円筒体とその外周面に
巻装された複数層のメッシュスクリーン(図示せず)と
を有し、支軸11の周りに回転可能に支持されている。
版胴1は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変
えることが可能なようにメインモータ150を含む駆動
系を介して回転される。このメインモータ150は、例
えばDCモータからなり、後述するように給紙駆動系に
駆動力を伝達しないようになされているので従来のメイ
ンモータよりも小型化されている。
【0018】図1において、メインモータ150の出力
軸150aには、エンコーダ151が取り付けられてい
る。エンコーダ151は、インクリメンタル型のフォト
ロータリエンコーダからなる。エンコーダ151近傍の
本体フレーム100Aには、エンコーダ151を所定の
間隔をもって挾み付ける発光部および受光部を具備した
透過型の光学センサからなるエンコーダセンサ152が
配設されている。メインモータ150の回転駆動による
エンコーダ151の回転動作に協働して発生された所定
のパルスをエンコーダセンサ152で検出することによ
り、版胴1の回転速度が検出されるようになっている。
これにより、メインモータ150を介して版胴1の回転
速度の制御がなされるようになっている。
【0019】版胴1の外周面には、製版書込み部19で
穿孔・製版されたマスタ2の先端部を挾持するマスタク
ランパ12が配置されている。マスタクランパ12は、
支持円筒体の外周面の母線に沿って設けられた強磁性体
よりなるステージ(図示せず)に対向し、マスタクラン
パ軸12aを介して回動可能に支持されていて、上記ス
テージと対向する面に磁石を貼着されて構成されてい
る。マスタクランパ12は、版胴1が所定の回転位置を
占めたときに、開閉装置(図示せず)により駆動力を伝
達されて開閉される。版胴1における図9に示す奥側の
端板1aに対向した本体フレーム100A側の所定位置
には、版胴1aが図13(a)に示すホームポジション
(同図にH・Pの略称を付してある)を占めたときに、
そのホームポジションを検知するためのホームポジショ
ンセンサ72が設けられている。ホームポジションセン
サ72は、発光部および受光部を具備した透過型の光学
センサからなる。版胴1の奥側の端板1aには、ホーム
ポジションセンサ72と選択的に係合する遮光板73が
外側に突出して設けられている。
【0020】製版書込み部19は、図2に示すように、
芯管10aにロール状に巻かれて形成されたマスタロー
ル10からマスタ2を繰り出し可能に支持する支持軸1
0bと、マスタ2を搬送するプラテンローラ9と、プラ
テンローラ9に対して接離自在に設けられたサーマルヘ
ッド17と、プラテンローラ9の下流側に設けられ、マ
スタ2を切断する上下一対のカッタ部材4と、マスタ2
の先端をマスタクランパ12へ向けて送り出す給版ロー
ラ対5a,5bとから主に構成されている。
【0021】プラテンローラ9は、その軸を回転自在に
支持されており、パルスモータ6により所定の周速度で
回転駆動され、マスタ2をサーマルヘッド17に押圧し
ながら搬送する。サーマルヘッド17は、マスタ2の幅
方向に1列に配列された複数の発熱素子を有し、周知の
接離機構(図示せず)によって、プラテンローラ9に接
離自在に設けられている。サーマルヘッド17は、原稿
読み取り部3のA/D変換部および製版制御部(図示せ
ず)で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づき
マスタ2を選択的に加熱穿孔し、穿孔画像を形成する機
能を有する。上方のカッタ部材4は、カッタ駆動モータ
7で回転される偏心カム8により上下動され、マスタ2
を切断する。
【0022】インキ供給装置22は、図2に示すよう
に、版胴1と同方向に同期して回転し、版胴1の内周面
にインキを供給するインキローラ13と、インキローラ
13と僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキロー
ラ13との間にインキ溜り16を形成するドクターロー
ラ15と、インキ溜り16へインキを供給するパイプ状
をなす支軸11とを有している。インキローラ13、ド
クターローラ15は、支軸11に固定された上記本体側
板手前・奥にそれぞれ回転自在に支持されている。イン
キ溜り16からインキローラ13の外周面に供給された
インキは、版胴1とインキローラ13の外周面とに僅か
に隙間を設けているために、版胴1の内周面に供給され
る。インキは、適宜の位置に配置されたインキパックか
らインキポンプにより圧送され、支軸11の供給穴より
インキ溜り16へ供給される。
【0023】本実施形態1では、用紙Pに対する印刷レ
ジスト精度の向上、画像濃度の安定および印刷時の静音
化を図る目的で押圧手段として用紙クランパ21を備え
た圧胴20を用いている。圧胴20は、図12に示すよ
うに、その外径寸法D(直径)を版胴1の外径寸法D
(直径)と等しく形成されていて、版胴1が1回転した
とき、圧胴20も1回転する。このため、図12に示す
ように、給送されて来た用紙Pの先端部を挾持する用紙
クランパ21を圧胴20上に設けることができ、用紙P
の先端を用紙クランパ21に突き当てながら給紙するこ
とで、用紙Pに対する印刷レジスト精度を向上すること
ができる。圧胴20の大きさは、実施例的にいうと外径
寸法D=180mm、その長さ300mmのものを採用
している。なお、押圧手段は、上記した圧胴20を用い
る利点を望まなくてもよいのであればこれに限らず、版
胴1の下方近傍において、マスタ2を介して版胴1に接
離自在な版胴1よりも小さなプレスローラ等であっても
構わない。
【0024】図12にで示す圧胴20における用紙ク
ランパ21の回転位置(以下、「用紙くわえ位置」とい
うときがある)で、用紙Pの先端を用紙クランパ21に
突き当てた後、用紙クランパ21が閉じることで、用紙
Pの先端部が用紙クランパ21により挾持・保持され
る。次いで、圧胴20における用紙クランパ21の回転
位置が、→→へと順次推移することで、の回転
位置(以下、「用紙排出位置」というときがある)で用
紙クランパ21が開き、インキが用紙Pに転写される
の回転位置よりすぎた位置で用紙Pの先端部が排出され
るので、用紙Pがインキの粘着力により版胴1に巻き上
がらないという利点もある。
【0025】圧胴20の両端部の端板20bは、図2、
図7および図8等に示すように、圧胴軸23に固定支持
されている。圧胴20の両端板20bの外側には、図7
および図11に示すように、軸受支持部25cおよびベ
アリングからなるカムフォロア27をそれぞれ有する一
対のアーム25a,25bが配設されている。これらの
アーム対25a、25bには、圧胴軸23が圧胴軸23
の両端部に装着された軸受23Aを介してそれぞれ回転
可能に支持されている。これにより、圧胴20は、その
圧胴軸23の両端部が各軸受23Aを介して軸受支持部
25cにそれぞれ回転可能に支持されていることによ
り、回転自在となっている。アーム対25a,25bの
一方のアーム25aの一端は、本体フレーム100Aに
配設された一対の片方の本体側板手前(図示せず)に固
定された支点軸24aに軸受(図示せず)を介して支持
されており、他方のアーム25bの一端は、上記他方の
本体側板奥に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持
された支点軸24bにより支持されている。両支点軸2
4a,24bは、アーム対25a,25bに対して同軸
上に配設されている。
【0026】他方のアーム25bに回転可能に支持され
た支点軸24bの内側端部側には、圧胴20に回転を伝
える駆動ギア(図示せず)が固定されていて、アーム2
5b側の圧胴軸23には上記駆動ギアに噛み合う圧胴ギ
ア(図示せず)が固定されている。支点軸24bの外側
端部側には、版胴1の回転力を伝える歯付の圧胴側プー
リ(図示せず)が固定されていて、この圧胴側プーリと
版胴1の奥側の端板1aに取付けられた歯付の版胴側プ
ーリとの間には、歯付ベルト(図示せず)が巻き掛けら
れている。一方、版胴1の奥側の端板1aには、上記版
胴側プーリと同軸的に別のプーリが取付けられている。
これにより、メインモータ150の回転力が上記歯付ベ
ルトを介して上記別のプーリに伝達され、順次、上記版
胴側プーリ、上記歯付ベルト、上記圧胴側プーリ、上記
駆動ギヤ、上記圧胴ギヤと伝達されることによって、圧
胴20は、版胴1との押圧位置が同じとなるように、か
つ、版胴1の周速度と同じ周速度で反時計回り方向に回
転される。
【0027】圧胴20の外周部には、版胴1の外周面に
接触する円筒部と、版胴1におけるマスタクランパ12
との衝突を避けるためにD字状にくぼんだ凹部20aと
が形成されている。圧胴20は実施例的にいうと、その
本体部分には合成樹脂が使用されていて軽量化を図って
いると共に、上記円筒部の外周にはニトリルゴムが巻着
されていて圧胴20の回転ムラを低減している。圧胴2
0の凹部20aには、用紙Pの先端部を挾持・保持する
用紙クランパ21が設けられている。用紙クランパ21
にはマグネットを用いたクランプ方式が採用されている
と共に、用紙クランパ21は、凹部20aに配置された
用紙クランパ軸21aにその基端部を固定されていて、
スプリング21Aにより常に閉じる向きに付勢されてい
る。用紙クランパ21は、図示を省略したカムにより所
定のタイミングで開き、用紙Pの先端部をくわえた後閉
じることで、圧胴20の外周面上に用紙Pが保持され
る。用紙Pが普通紙や薄紙等の場合には、用紙クランパ
21によりその用紙Pの先端から約2mm位までの用紙
2の先端部がくわえられることによって、用紙Pが圧胴
20の外周面上に保持される。一方、用紙Pが厚紙等の
場合には、クランプ時における用紙Pの腰の強さが大き
いことに伴うクランプ反力によって用紙クランパ21が
完全に閉じられずに、その用紙クランパ21の先端部が
版胴1の外周面上のマスタ2や上記メッシュスクリーン
に当たってインキが飛び散ったりすることを防止するた
めに、用紙Pの先端部をくわえないで用紙Pを回転搬送
するように制御される。
【0028】圧胴20は、後述する接離手段により、版
胴1の外周面に対して接離自在に構成されている。接離
手段は、支点軸24a、24bを中心として圧胴20を
搖動するアーム対25a,25bと、アーム対25a,
25bの他端にそれぞれ回転自在に支持されたベアリン
グからなる一対のカムフォロア27,27と、アーム対
25a,25bを版胴1に向けて付勢する一対の印圧ス
プリング26a,26bと、一対のカムフォロア27,
27に選択的にそれぞれ当接する一対のカム(図示せ
ず)とから主に構成される。上記一対のカムは、図示を
省略した歯付ベルトで版胴1とメインモータ150とに
連結されていて、版胴1の回転と同期して回転するよう
になされている。上記一対のカムは、版胴1におけるマ
スタクランパ12配設部位を除く所定の印刷開孔領域に
対して圧胴20における凹部20aを除く外周部が押圧
するように、その輪郭周面が一対のカムフォロア27,
27に摺接するように形成されている。 用紙Pの搬送
ミス時や製版時においては、圧胴20側の本体フレーム
100Aに配設された圧解除ソレノイド(図示せず)等
を具備した印圧解除機構の作動によって、上記一対のカ
ムと一対のカムフォロア27,27とが摺接しないよう
に印圧解除をすることで、版胴1と圧胴20とが押圧さ
れずに圧胴20が版胴1から離間するようになされてお
り、搬送ミス等がない時に用紙Pを保持した圧胴20が
一対の印圧スプリング26a,26bにより版胴1の外
周面に押圧されるようになっている。上記のとおり、圧
胴20は、上記印圧解除機構の作動および上記一対のカ
ムの回転動作によって、支点軸24a、24bを中心と
して、版胴1に押圧した位置と、版胴1から離間した位
置とに接離される。
【0029】印圧スプリング26a,26bは、圧胴2
0を版胴1に押圧する印圧力を発生させている。圧胴2
0の版胴1に対する押圧力を均一に働かせるために、圧
胴20の両端にあるアーム対25a,25bの1つ1つ
に印圧スプリング26a,26bをそれぞれ取り付けて
ある。なお、上記したメインモータ150を備えた駆動
系および上記接離手段等の詳細構成は、例えば特開平9
−216448号公報の図1ないし図5等に示されてい
るものと同じものを用いている。
【0030】圧胴20の左側近傍には、排紙部80が配
置されている。排紙部80は、排紙爪81と、排紙爪8
1で剥離・案内された用紙Pを搬送する、搬送ローラ前
83と搬送ローラ後84との間に張設された搬送ベルト
85と、吸引ファン(図示せず)とから構成されてい
る。搬送ベルト85は、モータ等により版胴1の周速度
よりも速い搬送速度で駆動されるように設定されてい
る。排紙部80の左側には、排出された用紙Pを積載す
る排紙台82が設けられている。
【0031】圧胴20の右方には、補助給紙部28を含
む給紙装置が配置されている。この給紙装置は、図1な
いし図4等に示すように、用紙Pの先端部にたわみを形
成した後、版胴1の外周面と圧胴20の外周面との間に
形成される印刷部に向けて用紙Pの先端を送り出すレジ
スト手段としての上下一対のレジストローラ33a,3
3bと、このレジストローラ対33a,33bに向けて
給紙する補助給紙部28と、レジストローラ対33a,
33bとバンク給紙部200との間の縦給紙路RZに設
けられバンク給紙部200から給送された用紙Pの先端
をレジストローラ対33a,33bに向けて送り出し、
レジストローラ対33a,33bに当接してたわみを形
成する用紙搬送手段としての一対の中間搬送ローラ55
a,55bと、この中間搬送ローラ対55a,55bを
駆動する用紙搬送駆動手段としての給紙モータ74と、
補助給紙部28とレジストローラ対33a,33bとの
間の横給紙路RXに配設され、レジストローラ対33
a,33bと圧胴20の用紙クランパ21とに用紙Pの
先端を案内するガイド板38,39,40と、補助給紙
部28とレジストローラ対33a,33bとの間の横給
紙路RXに配設され、用紙Pの先端を検知する用紙先端
センサ51と、圧胴20とレジストローラ対33a,3
3bとの間の横給紙路RXに配設され、用紙Pの先端を
検知する用紙先端検知手段としてのレジストセンサ52
とを具備している。
【0032】補助給紙部28は、図1ないし図4等に示
すように、用紙Pを積載して水平に昇降可能な給紙台と
しての補助トレイ31と、補助トレイ31上の用紙Pを
1枚ずつ分離してレジストローラ対33a,33bに向
けて用紙Pの先端を給送する給紙手段29と、補助トレ
イ31上に積載された用紙Pの先端を突き当て揃える給
紙前面板35とを具備している。レジストローラ対33
a,33bの駆動は、従来の駆動方式であるセクタギヤ
方式に代えて、メインモータ150の回転駆動力とは独
立したレジストモータ58で回転されるレジストローラ
独立駆動方式を採用している。
【0033】給紙手段29は、これを上位概念的に言い
替えると、レジストローラ対33a,33bに向けて給
紙する機能を有するものである。給紙手段29は、ピッ
クアップローラあるいはピックアップコロとも呼ばれて
いる上記した呼出しローラ30、分離ローラ32および
分離パッド34からなる。給紙手段29の駆動は、従来
の給紙手段の駆動方式であるセクタギヤ方式に代えて、
メインモータ150の回転駆動力とは独立した給紙モー
タ74で回転される給紙手段独立駆動方式を採用してい
る。なお、給紙手段29としては、これに限らず、呼出
しローラおよび一対の分離ローラからなるものの他、例
えば特公平5−32296号公報記載の紙捌きローラ
(分離コロを兼ねる給紙コロに相当)からなるもの等を
含む。
【0034】補助トレイ31は、駆動装置(図示せず)
により、積載された用紙Pの最上位が、常に呼出しロー
ラ30に所定の押圧力(用紙Pが搬送可能な押圧力)を
もって接触するように昇降される。補助トレイ31は、
手差し給紙が可能な構造を有し、用紙種類(以下、「紙
種」というときがある)を多く使用できる構造を有する
こと、およびその用紙積載容量を用紙サイズA3やA4
の用紙Pで500枚を積載可能とする構造を有する。手
差し給紙が可能な構造は、例えば実公平5−18342
号公報等に開示されている技術構成を採用している。補
助トレイ31には、図3および図14に示すように、用
紙サイズに応じて用紙Pの両側端を位置決め揃えるため
の一対のサイドフェンス43a,43bが用紙幅方向Y
に移動自在に配設されている。図14に、用紙サイズ検
出機構を示す。この用紙サイズ検出機構は、サイドフェ
ンス対43a,43bの用紙幅方向Yの移動に連動して
用紙Pの用紙サイズを決定するものである。この用紙サ
イズ検出機構は、サイドフェンス対43a,43bと、
補助トレイ31の下部に配設されている不動部材に回動
自在に取り付け支持されたピニオン46と、サイドフェ
ンス43aの下部端縁部に形成されピニオン46と噛合
するラック部45と、サイドフェンス43bの下部端縁
部に形成されラック部45に対向してピニオン46と噛
合するラック部44と、サイドフェンス43bのラック
部44に対向する下部端縁部において下方に突出して折
り曲げられ適宜の間隔を持って切り欠かれた複数の切欠
きを備えた遮閉部44aと、補助トレイ31の上記不動
部材に適宜の間隔を持って固設され遮閉部44aとそれ
ぞれ選択的に係合する2つの横サイズ検知センサ48
a,48bと、補助トレイ31の上記不動部材における
横給紙方向Xに適宜の間隔をあけて固設された縦サイズ
検知センサ49とから主に構成されている。
【0035】各横サイズ検知センサ48a,48bは、
発光部および受光部を具備した透過型の光学センサであ
り、遮閉部44aとそれぞれ選択的に係合することによ
り用紙Pにおける用紙幅方向Yのサイズを検出する。縦
サイズ検知センサ49は、反射型の光学センサであり、
用紙Pにおける横給紙方向Xのサイズを検出する。各横
サイズ検知センサ48a,48bおよび縦サイズ検知セ
ンサ49は、補助給紙部用紙サイズ検知センサ群50を
構成しており、これらの用紙サイズ検知センサ群50で
検出されたサイズ信号データを組み合わせて後述する本
体給紙制御装置のCPUが判断することにより、用紙P
の用紙サイズを決定するものである。なお、このような
用紙サイズ検知方式の詳細としては、本願出願人が以前
に提案した、例えば特開平9−30714号公報等に開
示されている技術を挙げることができる。用紙サイズ検
知方式としては、上述したような方式に限定されず、他
の方式であってもよいことは言うまでもない。また、バ
ンク給紙部200の後述するトレイ上143およびトレ
イ下145にも、補助トレイ31における用紙サイズ検
出機構と同様の検出機構がそれぞれ配設されており、重
複説明を避ける上からここで説明する。すなわち、トレ
イ上143における用紙サイズ検出機構のバンク上用紙
サイズ検知センサ群を符号50−1とし、トレイ下14
4における用紙サイズ検出機構のバンク下用紙サイズ検
知センサ群を符号50−2として区別するに留めること
とする。
【0036】横給紙路RXは、図2、図4ないし図6等
に示されているように配設された各ガイド板38,3
9,40で郭定される空間に略水平状態に形成されてい
る。ガイド板38における横給紙方向Xの上流側端部
は、上方に湾曲していて、給紙手段29により横給紙方
向Xの下流側に給送された用紙Pの先端がレジストロー
ラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突き当たる
ことで、図5に示すような湾曲した所定のたわみPAを
形成するように用紙Pの先端部を案内するようになって
いる。
【0037】一方、ガイド板40は、レジストローラ対
33a,33配置部近傍の横給紙路RXから右下がり斜
め下方に折り曲げられていて、これに対向して配設され
た中間ガイド板41,42と共に郭定される空間に、縦
搬送路RZの上側部分を形成している。各中間ガイド板
41,42の相対向する一端部は、山形状に湾曲して形
成されていて、バンク給紙部200における後述する各
給紙手段29−1,29−2により後述する複数のロー
ラ群を介して縦給紙方向Zの下流側に給送された用紙P
の先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部直
前の部位に突き当たることで、図6に示すような湾曲し
たたわみPAを形成するように用紙Pの先端部を案内す
るようになっている。
【0038】レジストローラ対33a,33bとバンク
給紙部200との間の縦給紙路RZの上側部分には、バ
ンク給紙部200における後述する各給紙手段29−
1,29−2から給送された用紙Pの先端をレジストロ
ーラ対33a,33bに向けて送り出し、その用紙Pの
先端をレジストローラ対33a,33bに当接して、よ
り詳細に言えばレジストローラ対33a,33bのニッ
プ部直前の部位に突き当てることでたわみPAを形成す
る中間搬送ローラ対55a,55bが配設されている。
図2および図4において右側に示す中間搬送ローラ55
aは、図3および図4に示すような駆動ローラであっ
て、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸55cに一体
的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラからなる。
中間搬送ローラ55bは、バネ等の付勢手段により中間
搬送ローラ55aに常に圧接された従動ローラであり、
5個のこま切れ状ローラからなる(図3には図示せ
ず)。ローラ軸55cおよび中間搬送ローラ55b側の
ローラ軸(図示せず)は、孔版印刷装置100本体側に
配設された本体側板手前89aと本体側板奥89bとの
間にそれぞれ延在して設けられていて、本体側板手前・
奥89a,89bに各転がり軸受86を介してそれぞれ
回転自在に支持されている。
【0039】図3および図4を参照して、中間搬送ロー
ラ55a,55bと給紙手段29とを切り換え駆動する
ローラ切換駆動系について、給紙手段29のより詳細な
構造を含めて説明する。分離ローラ32と軸32aとの
間、および呼出しローラ30と軸30aとの間には、ワ
ンウェイクラッチ67がそれぞれ介装されている。分離
ローラ32の軸32aには歯付きのプーリ32Aが、呼
出しローラ30の軸30aには歯付きのプーリ30Aが
それぞれ取り付けられている。プーリ32Aおよびプー
リ30Aには、タイミングベルト37が掛け渡されてい
て、呼出しローラ30と分離ローラ32とはタイミング
ベルト37を介して駆動力伝達関係にある。各ワンウェ
イクラッチ67のクラッチロック方向(回転駆動力の接
続方向)は、呼出しローラ30と分離ローラ32とが用
紙Pを1枚ずつ分離して給送するために回転される図中
矢印で示されている時計回り方向に設定されている。こ
れにより、呼出しローラ30と分離ローラ32とは、時
計回り方向のみに回転可能となっている。呼出しローラ
30の軸30aおよび分離ローラ32の軸32aは、共
に転がり軸受87を介して、下側に開口を有するコ字状
をなす給紙アーム35Aに回転自在に取り付けられてい
る。呼出しローラ30は、分離ローラ32の軸32aを
中心として自重および給紙アーム35Aの重さにより所
定角度揺動自在になされている。分離ローラ32の軸3
2aは、図3に示すように、本体側板奥89bの外側に
延び、転がり軸受86を介して本体側板奥89bに回転
自在に支持されている。本体側板奥89bの外側に延び
た軸32aの端部には、歯付きの従動プーリ56が固設
されている。従動プーリ56と軸32aとの間には、ワ
ンウェイクラッチ56Aが介装されている。ワンウェイ
クラッチ56Aのクラッチロック方向(回転駆動力の接
続方向)は、図4において軸32aを時計回り方向にの
み回転可能とするように設定されている。
【0040】給紙モータ74は、ステッピングモータか
らなり、分離ローラ32および呼出しローラ30を回転
する給紙駆動手段としての機能を有すると共に、中間搬
送ローラ対55a,55bを回転駆動する用紙搬送駆動
手段としての機能をも有する。給紙モータ74は、図3
および図4に示すように、本体側板奥89bにネジを介
して取り付け固定されたモータブラケット74Aに固設
されている。給紙モータ74の出力軸には、2連のプー
リからなる歯付きの駆動プーリ75a,75bがそれぞ
れ固設されている。従動プーリ56と駆動プーリ75b
との間には、タイミングベルト57が掛け渡されてい
て、駆動力伝達関係にある。駆動プーリ75aの近傍に
は、軸76aに固設された搬送駆動ギヤ78と、軸76
aに取り付けられた歯付きの従動プーリ76とがそれぞ
れ配設されている。従動プーリ76と駆動プーリ75a
とには、タイミングベルト77が掛け渡されていて、駆
動力伝達関係にある。中間搬送ローラ55aのローラ軸
55cの一端部には、搬送駆動ギヤ78と常に噛合する
搬送従動ギヤ79が固設されている。ローラ軸55cと
搬送従動ギヤ79との間には、ワンウェイクラッチ79
Aが介装されている。ワンウェイクラッチ79Aのクラ
ッチロック方向(回転駆動力の接続方向)は、搬送従動
ギヤ79を介して、中間搬送ローラ55aが用紙Pを搬
送する時計回り方向に設定されている。
【0041】ここで、説明の便宜上から上記ローラ切換
駆動系の詳細な動作を説明しておく。補助給紙部28か
らの給紙の場合には、給紙モータ74を図4において時
計回り方向に正転させることで、給紙モータ74の回転
駆動力が、駆動プーリ75bから、タイミングベルト5
7、従動プーリ56、ワンウェイクラッチ56Aのクラ
ッチロック作用により軸32aへと伝達され、次いでワ
ンウェイクラッチ67のクラッチロック作用によって分
離ローラ32が時計回り方向に回転する。これと同時
に、軸32aからプーリ32Aへ伝達された給紙モータ
74の回転駆動力が、タイミングベルト37を介してプ
ーリ30A、軸30aへと伝達され、ワンウェイクラッ
チ67のクラッチロック作用によって呼出しローラ30
が時計回り方向に回転する。これにより、分離ローラ3
2および呼出しローラ30が共に時計回り方向に回転
し、補助トレイ31上に積載された最上位の用紙Pがレ
ジストローラ対33a,33bに向けて給送されること
となる。この時、駆動プーリ75aから、タイミングベ
ルト77、従動プーリ76、搬送駆動ギヤ78および搬
送従動ギヤ79までは給紙モータ74の回転駆動力が伝
達されるが、ワンウェイクラッチ79Aの作用によって
搬送従動ギヤ79が空転するので、給紙モータ74の回
転駆動力が中間搬送ローラ対55a,55bへは伝達さ
れないこととなる。
【0042】一方、バンク給紙部200からの給紙の場
合には、給紙モータ74を図4において反時計回り方向
に逆転させることで、給紙モータ74の回転駆動力が駆
動プーリ75aから、タイミングベルト77、従動プー
リ76、搬送駆動ギヤ78、搬送従動ギヤ79へと伝達
され、次いでワンウェイクラッチ79Aのクラッチロッ
ク作用によって上記回転駆動力がローラ軸55cに伝達
され、これにより中間搬送ローラ55aが時計回り方向
に、これに圧接し合う中間搬送ローラ55bが反時計回
り方向にそれぞれ回転する。これにより、バンク給紙部
200から給送されて来た用紙Pが中間搬送ローラ対5
5a,55bの回転によってレジストローラ対33a,
33bに向けて給送されることとなる。この時、駆動プ
ーリ75bから、タイミングベルト57、従動プーリ5
6までは給紙モータ74の回転駆動力が伝達されて反時
計回り方向に回転するが、従動プーリ56側のワンウェ
イクラッチ56Aの作用によって従動プーリ56が空転
するので、給紙モータ74の回転駆動力が軸32aには
伝達されず、したがって分離ローラ32および呼出しロ
ーラ30は回転しないこととなる。
【0043】上述した構成のとおり、中間搬送ローラ対
55a,55bを駆動する用紙搬送駆動手段と給紙駆動
手段とが、単一の駆動手段としての給紙モータ74から
なり、中間搬送ローラ対55a,55bと給紙手段29
の分離ローラ32および呼出しローラ30とは単一の給
紙モータ74により正逆転切換作動させるだけでそれぞ
れ回転駆動されることとなる。したがって、例えば特開
平6−40137号公報に記載されているように中間搬
送ローラ対と給紙手段の分離ローラおよび呼出しローラ
とを別個の2つの駆動モータで回転駆動させる必要がな
いので、2つの駆動モータを配置するためのレイアウト
上の制約がなくなって省スペース化およびコストダウン
を図れる利点がある。
【0044】用紙先端センサ51と中間搬送ローラ対5
5a,55bとの間の縦給紙路RZ上であって、たわみ
形成部手前の中間ガイド板42上には、用紙Pの先端を
検知する中間センサ上53が配設されている。中間セン
サ上53は、用紙Pの先端を検知することにより、中間
搬送ローラ対55a,55bを含む上流側の縦給紙路R
Zで発生した用紙Pのジャムを検知するジャム検知機能
を有する。
【0045】中間搬送ローラ対55a,55bよりも縦
給紙路RZの上流側であって、中間搬送ローラ対55
a,55bとバンク給紙部200側に配設されたバンク
レジストローラ対106a,106bとの間の縦給紙路
RZ上には、バンク給紙部200から給送された用紙P
の先端の到達時間を検知する用紙到達検知手段としての
中間センサ下54が配設されている。中間センサ下54
は、中間搬送ローラ対55a,55bよりも上流側の縦
給紙路RZで発生した用紙Pのジャムを検知するジャム
検知機能をも有する。中間センサ下54は、用紙Pの先
端を検知することにより、バンク給紙部200から給送
された用紙Pの先端の到達時間を検知した出力信号を図
19に示す本体給紙制御装置88に送信する。
【0046】各中間センサ上・下53,54は、発光部
および受光部を具備した反射型の光学センサからなる。
中間ガイド板42には、図5にその一部を示すように、
上記発光部からの出射光および用紙Pの先端表面からの
反射光を通す開口部が開けられている。
【0047】レジストモータ58は、ステッピングモー
タからなり、レジストローラ33bを回転・駆動するレ
ジスト駆動手段としての機能を有する。レジストモータ
58は、図4に示すように、レジストモータ58の出力
軸に設けられた駆動プーリ58Aとレジストローラ33
bの軸33cに設けられたレジスト従動プーリ33Aと
の間に掛け渡されたタイミングベルト59を介して、レ
ジストローラ33bに連結されている。駆動プーリ58
Aおよびレジスト従動プーリ33Aは、タイミングベル
ト59とスリップすることなく係合する歯付きのプーリ
である。
【0048】図10に示すように、上側のレジストロー
ラ33aは、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸33
cに一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラか
らなり、上方のガイド板38に形成された5つの開口部
38aのうちの中央部の3つの開口部38aに適宜の隙
間をもって挿入されている。レジストローラ33aは、
図示を省略したレジストローラ上下機構を介して5個の
こま切れ状ローラからなるレジストローラ33b(図1
0には図示せず)に接離自在に配設されている。
【0049】用紙先端センサ51は、実施例的にいう
と、図1および図10に示すように、ローラ軸33cの
中心から用紙搬送方向Xの上流側に19mm遡った位置
の上側のガイド板38に取り付けられている。同様に、
レジストセンサ52は、実施例的にいうと、ローラ軸3
3cの中心から用紙搬送方向Xの下流側に19mm下っ
た位置の上側のガイド板38に取り付けられている。こ
れらのセンサ51,52は、発光部および受光部を具備
した反射型の光学センサからなる。上側のガイド板38
には、図5および図6に示すように、上記発光部からの
出射光および用紙Pの先端表面からの反射光を通す開口
部が開けられている。
【0050】用紙先端センサ51は、用紙Pの先端を検
知することにより、給紙手段29を含む横給紙方向Xや
縦給紙方向Zの上流側で発生した用紙Pのジャムを検知
するジャム検知機能を有する他、レジストローラ対33
a,33bのニップ部直前の部位に用紙Pの先端を突き
当ててたわみPAを形成する時のたわみ量調整の一部の
機能をも有している。レジストセンサ52は、用紙Pの
先端を検知することにより、レジストローラ対33a,
33bを含む横給紙方向Xや縦給紙方向Zの上流側で発
生した用紙Pのジャムを検知するジャム検知機能を有す
る。
【0051】上記レジストローラ上下機構は、その一端
がローラ軸33cの両端に取り付けられローラ軸33c
を揺動自在に支持する一対のローラアーム33d,33
dと、各ローラアーム33d,33dの他端に取り付け
られ所定角度回動自在な揺動支軸36と、揺動支軸36
の奥側端部に取り付けられたベアリングを備えた圧解除
カムフォロア(図示せず)と、本体フレーム100A側
に設けられ上記圧解除カムフォロアに摺接するレジスト
ローラ開閉カム(図示せず)と、上側のレジストローラ
33aを下側のレジストローラ33bに圧接する向きに
付勢するスプリング(図示せず)とから構成されてい
る。なお、上記レジストローラ開閉カムの回転駆動力
は、版胴1を回転するメインモータ150の回転駆動力
からギヤ等の回転伝達部材を介して得ているが、従来の
技術で述べたようにメインモータ150の負荷をさらに
減らしたいのであれば、機械式の上記レジストローラ上
下機構に代えてソレノイドやステッピングモータ等の電
気式駆動力により制御するようにしてもよい。
【0052】ここで、用紙Pの搬送時(給紙工程時)に
おいて、版胴1および圧胴20の各回転位置を次のとお
り表すものとする。すなわち、図13(a),(b)に
おいて、版胴1の回転位置を、図13(a)に示す版胴
1のホームポジションから版胴1の時計回り方向に回転
したときのなす角度θをもって表し、圧胴20の回転位
置を、図13(a)に示すように、版胴20の凹部20
aが版胴1のマスタクランパ12と対向して直上に位置
する圧胴20のホームポジションから圧胴20の反時計
回り方向に回転したときになす角度θ’をもって表わす
ものとする。なお、版胴1および圧胴20は、各ホーム
ポジションを占めたときに装置本体から着脱可能となっ
ている。
【0053】上記レジストローラ上下機構の動作を前も
って説明しておく。上側のレジストローラ33aが下側
のレジストローラ33bに圧接するレジスト圧オンのタ
イミングは、実施例的にいうと図20に示すように、版
胴1が回転位置θ=257.5°を占めたときにオン
し、版胴1が回転位置θ=57.5°(417.5°)
を占めたときにオンからオフ(レジスト圧解除)に切り
替えられるようになっている。用紙Pの先端部が圧胴2
0の用紙クランパ21にくわえられた後、上記レジスト
ローラ開閉カムが回転して同開閉カムの凸部に上記圧解
除カムフォロアの上記ベアリングが摺接・位置すること
となり、これにより上記スプリングの付勢力に抗して上
側のレジストローラ33aを持ち上げ、上側のレジスト
ローラ33aを下側のレジストローラ33bから離間さ
せる。この離間動作は、上記レジストローラ開閉カムの
凸部と上記圧解除カムフォロアの上記ベアリングとの摺
接係合時間によって、用紙Pの後端がレジストローラ対
33a,33bの隙間を完全に抜けるまで継続するよう
に設定されている。
【0054】次に、バンク給紙部200側の細部構成に
ついて説明する。バンク給紙部200は、図1に示すよ
うに、本体フレーム100Aの下部にバンク本体フレー
ム200Aを介して着脱自在に配設されている。バンク
給紙部200は、バンク本体フレーム200A内に設け
られた上段の給紙部としてのバンク上給紙部201およ
び下段の給紙部としてのバンク下給紙部202と、後述
するガイド板で形成された縦給紙路RZの下側部分と、
縦給紙路RZの上から順に配設された、一対のバンクレ
ジストローラ106a,106bと、バンクレジストセ
ンサ135と、一対の中間ローラ118a,118b
と、バンクフィードセンサ136とを具備している。
【0055】バンク上給紙部201は、図1および図1
5に示すように、複数枚の用紙Pを積載し上昇して給紙
位置に臨む上限位置と最も下降した下限位置との間で昇
降自在なトレイ上143、およびトレイ上143を水平
状態に保ちながら上記上限位置と上記下限位置との間に
昇降させるバンク上水平昇降手段(図示せず)等を備え
たトレイユニット上144と、トレイ上143に積載さ
れた最上位の用紙Pの上限位置を検知するバンク上上限
センサ137と、トレイ上143の上記下限位置を検知
するバンク上下限センサ138と、トレイ上143の用
紙Pを1枚ずつ分離して横給紙方向X1に給紙する給紙
手段29−1と、バンク上用紙サイズ検知センサ群50
−1を備えた上記した用紙サイズ検出機構とを具備して
いる。
【0056】トレイ上143は、板金で形成されてい
て、バンク本体フレーム200Aに対して横給紙方向X
1と直交する図1および図15における紙面の手前方向
および奥方向に挿脱自在なトレイユニット上144の構
成部品として構成されている。トレイユニット上144
は、トレイ上143等を始めとして他の構成部品を組み
付けるための概略筐体状のトレイ上収納筐体144Aを
有する。トレイ上収納筐体144Aには、給紙手段29
−1の下方においてトレイ上143に積載された用紙P
の先端を揃えるための給紙前面壁144aが形成されて
いる。この実施形態1では、トレイ上143に積載可能
な用紙サイズがA3,A4の2サイズであり、普通紙で
1000枚を積載収容できるように構成されている。そ
の用途および必要に応じて、上記サイズ以外の用紙サイ
ズを積載収容することも可能である。
【0057】なお、バンク上給紙部201のトレイユニ
ット上144は、これに限らず、例えば特開平5−12
4737号、特開平5−221536号、特開平6−1
44600号および特開平7−137851号公報等で
開示されている給紙装置であってもよい。これらの給紙
装置は、オペレータ等が装置の前面に対向して位置する
姿勢で給紙等の操作を行なえるフロントローディング方
式を用いると共に、給紙動作を中断することなく用紙の
自動補給を可能とした、いわゆるタンデム給紙とノンタ
ンデム給紙とを切り換えて使用できる給紙装置である。
また、上記のものに限らず、上記各給紙装置を改良すべ
く本願出願人が特願平10−199188号で提案した
ような新規な給紙装置、すなわち、複数枚の用紙を積載
する昇降自在な第1給紙トレイと、この第1給紙トレイ
から用紙搬送方向に給紙する給紙手段と、第1給紙トレ
イに対して略水平に並設され複数枚の用紙を積載する第
2給紙トレイと、この第2給紙トレイの用紙を第1給紙
トレイへ一括して移送する移送手段とを有し、第1給紙
トレイと第2給紙トレイとに亘り少なくとも第1給紙ト
レイまたは第2給紙トレイに積載可能な用紙サイズより
も大きな大サイズ用紙を積載して上記給紙手段により給
紙可能である給紙装置において、第1給紙トレイを略水
平状態に保ちながら上昇させる水平昇降手段と、第1給
紙トレイと第2給紙トレイとに亘り大サイズ用紙が積載
されたとき、第2給紙トレイを、第1給紙トレイの少な
くとも上昇動作に連動して略水平状態に保ちながら上昇
させる昇降連動手段とを具備する給紙装置であっても構
わない。図1および図15では、上記タンデム給紙の概
要を表すためにトレイユニット上144およびトレイ上
143を2点鎖線で分割して示している。
【0058】バンク上上限センサ137は、給紙手段2
9−1の呼出しローラ30がトレイ上143に積載され
た最上位の用紙Pに適正な圧力で接触して給紙をするの
に適正な給紙位置を占めたことを検知する。バンク上上
限センサ137は、発光部と受光部とを有する遮光型の
光学センサであって、トレイ上143に積載された最上
位の用紙Pに揺動自在に当接する当接片(図示せず)を
図4に示した給紙アーム35Aに備え、この当接片と連
動して設けられた遮光板(図示せず)が上記発光部と上
記受光部との間で遮光動作を行うことにより、上記給紙
位置を検知するものである。バンク上上限センサ137
は、給紙手段29−1の呼出しローラ30近傍のバンク
本体フレーム200A側に設けられている。バンク上上
限センサ137は、例えば特開平2−265825号公
報記載の第3図等に示されている光学センサPS2と同
様の構成を有する。バンク上下限センサ138は、発光
部と受光部とを有する反射型の光学センサであって、バ
ンク本体フレーム200A内の所定位置に配置されてい
る。バンク上下限センサ138は、上記発光部から光を
トレイ上143の一側面に出射してその反射光を上記受
光部で検知することにより、トレイ上143の下限位置
を検知するものである。
【0059】バンク下給紙部202は、図1および図1
5に示すように、複数枚の用紙Pを積載し上昇して給紙
位置に臨む上限位置と最も下降した下限位置との間で昇
降自在なトレイ下145、およびトレイ下145を水平
状態に保ちながら上記上限位置と上記下限位置との間に
昇降させるバンク下水平昇降手段(図示せず)等を備え
たトレイユニット下146と、トレイ下145に積載さ
れた最上位の用紙Pの上限位置を検知するバンク下上限
センサ139と、トレイ下145の上記下限位置を検知
するバンク下下限センサ140と、トレイ下145の用
紙Pを1枚ずつ分離して横給紙方向X1に給紙する給紙
手段29−2と、バンク下用紙サイズ検知センサ群50
−2を備えた上記した用紙サイズ検出機構とを具備して
いる。
【0060】トレイ下145は、板金で形成されてい
て、バンク本体フレーム200Aに対して横給紙方向X
1と直交する図1および図15における紙面の手前方向
および奥方向に挿脱自在なトレイユニット下146の構
成部品として構成されている。トレイユニット下146
は、トレイ下145等を始めとして他の構成部品を組み
付けるための概略筐体状のトレイ下収納筐体146A有
する。トレイ下収納筐体146Aには、給紙手段29−
2の下方においてトレイ下145に積載された用紙Pの
先端を揃えるための給紙前面壁146aが形成されてい
る。この実施形態1では、トレイ下145に積載可能な
用紙サイズがA3,A4の2サイズであり、普通紙で5
00枚を積載収容できるように構成されている。その用
途および必要に応じて、上記サイズ以外の用紙サイズを
積載収容することも可能である。
【0061】バンク下上限センサ139は、給紙手段2
9−2の呼出しローラ30がトレイ下145に積載され
た最上位の用紙Pに適正な圧力で接触して給紙をするの
に適正な給紙位置を占めたことを検知するものであり、
バンク上上限センサ137と同様の構成を有している。
バンク下上限センサ139は、給紙手段29−2の呼出
しローラ30近傍のバンク本体フレーム200A側に設
けられている。バンク下下限センサ140は、バンク本
体フレーム200A内の所定位置に配置されていて、バ
ンク上下限センサ138と同様の構成および作用によっ
て、トレイ下145の下限位置を検知するものである。
【0062】上記バンク上水平昇降手段は、図19のみ
に示す駆動手段としてのバンク上上下移動モータ141
を備え、例えば、特開平6−40137号公報の図3お
よび図4等に開示されていると同様のワイヤー式昇降機
構を採用している。また、上記バンク下水平昇降手段
は、図19のみに示す駆動手段としてのバンク下上下移
動モータ142を備え、上記バンク上水平昇降手段と同
様のワイヤー式昇降機構を採用している。バンク上上下
移動モータ141およびバンク下上下移動モータ142
は、DCモータからなる。なお、特願平10−1991
88号で提案した新規な給紙装置におけるXアームを用
いたパンタグラフ式の昇降機構であっても勿論構わな
い。
【0063】なお、説明が前後したが、補助給紙部28
側にも、上記バンク下水平昇降手段と同様の昇降手段が
配設されていると共に、バンク下上限センサ139およ
びバンク下下限センサ140と同様のセンサがそれぞれ
配設されていて、補助トレイ31の昇降動作および昇降
制御が行われるようになっている。
【0064】図15において、縦給紙路RZの下側部分
は、孔版印刷装置100側(以下、単に「本体側」とい
うときがある)のガイド板40および中間ガイド板42
の下端部に連結すべく設けられた一対の連結ガイド板1
27,127と、バンク上給紙部201の給紙手段29
−1からの給紙を可能とすべく形成された一対のガイド
板上128,128と、このガイド板上対128,12
8から分岐して下方に延び、バンク下給紙部202の給
紙手段29−2からの給紙を可能とすべく形成された一
対のガイド板下129,129とからなる。連結ガイド
板対127,127、ガイド板上対128,128およ
びガイド板下対129,129が合流する縦給紙路RZ
であって、各給紙手段29−1,29−2の縦給紙方向
Zの下流側には、バンクレジストローラ対106a,1
06bが回転可能に配設されている。
【0065】バンクレジストローラ対106a,106
bは、このバンク給紙部200に特有のものであって、
本体側のレジストローラ対33a,33bに至る用紙P
の搬送経路が長いために発生するスキュー、シワや横レ
ジストズレを防止するために設けられているものであ
る。バンクレジストローラ対106a,106bは、本
体側のレジストローラ対33a,33bと比較すると、
給送されて来た用紙Pの先端部を若干噛み込むことによ
り、用紙Pの自重による落下を防ぐように動作させるよ
うになっていること、およびレジストローラ対33a,
33bのようなレジスト圧解除機構を備えておらずバネ
(図示せず)によって常時圧接状態にあることが主に相
違する。
【0066】バンクレジストローラ対106a,106
bよりも上流側の上記合流部の縦給紙路RZには、バン
クレジストセンサ135が配設されている。バンクレジ
ストセンサ135は、発光部および受光部を具備した反
射型の光学センサからなる。バンクレジストセンサ13
5は、用紙Pの先端および後端を検知することにより、
所定の時間内にバンクレジストローラ対106a,10
6b配置部位に用紙Pの先端が来ているか否かを検知す
ると共に、バンクレジストローラ対106a,106b
よりも上流側の縦給紙路RZで発生した用紙Pのジャム
を検知するジャム検知機能を有する。
【0067】給紙手段29−1と給紙手段29−2との
間の縦給紙路RZには、中間ローラ対118a,118
bが回転可能に配設されている。中間ローラ対118
a,118bは、給紙手段29−2から給送された用紙
Pを縦給紙路RZの下流側へ搬送するものである。中間
ローラ対118a,118b近傍の縦給紙路RZの上流
側には、バンクフィードセンサ136が配設されてい
る。バンクフィードセンサ136は、発光部および受光
部を具備した反射型の光学センサからなる。バンクフィ
ードセンサ136は、用紙Pの先端および後端を検知す
ることにより、所定の時間内に中間ローラ対118a,
118b配置部位に用紙Pの先端が来ているか否かを検
知すると共に、給紙手段29−2から中間ローラ対11
8a,118b配置部位に至る縦給紙路RZで発生した
用紙Pのジャムを検知するジャム検知機能を有する。
【0068】図16に、バンク給紙部200から給紙を
行うためのバンク給紙駆動機構125を示す。バンク給
紙駆動機構125は、バンクレジストローラ対106
a,106bを駆動するバンクレジストローラ駆動機構
125Aと、給紙手段29−1側の分離ローラ32およ
び呼出しローラ30、または中間ローラ対118a,1
18b、給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼
出しローラ30を切り換え駆動するバンク上下給紙部切
換駆動機構125Bとからなる。なお、図16におい
て、各構成部品の回転方向は同図において右側から見た
ときの方向を指すものとする。
【0069】バンクレジストローラ駆動機構125A
は、バンクレジストローラ対106a,106bを回転
駆動する正逆転可能なバンクレジストモータ101と、
バンクレジストモータ101の回転駆動力をバンクレジ
ストローラ106bの軸106cに伝達するための、バ
ンクレジストモータ101の出力軸に固設された駆動ギ
ヤ102、この駆動ギヤ102と噛合するアイドルギヤ
103、およびこのアイドルギヤ103と噛合する従動
ギヤ105からなるギヤ列と、従動ギヤ105とバンク
レジストローラ106bの軸106cとの間に介装され
従動ギヤ105に伝達されたバンクレジストモータ10
1の回転駆動力を断接するレジストクラッチ104とを
具備している。
【0070】バンクレジストモータ101は、ステッピ
ングモータからなる。アイドルギヤ103は、軸を持っ
てバンク側板126に回転自在に支持されている。バン
クレジストローラ106bの軸106cは、転がり軸受
(図示せず)を介してバンク側板126に回転自在に支
持されている。レジストクラッチ104は、電磁クラッ
チからなる。
【0071】バンク上下給紙部切換駆動機構125B
は、給紙手段29−1側の分離ローラ32および呼出し
ローラ30、または中間ローラ対118a,118b、
給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼出しロー
ラ30を回転駆動する正逆転可能なバンク給紙モータ1
07と、バンク給紙モータ107の正転時(時計回り方
向)の回転駆動力を給紙手段29−1側の分離ローラ3
2の軸32aに伝達するための後述する上段ギヤ列と、
中間ギヤ対109a,109bの軸と同軸的に設けられ
た駆動プーリ110との間に介装され時計回り方向にク
ラッチロックの方向性を有するワンウェイクラッチ11
0Aと、バンク給紙モータ107の逆転時(反時計回り
方向)の回転駆動力を中間ローラ118bの軸118c
に伝達するための後述する中段ギヤ列と、中間ローラ1
18bの軸118cと従動ギヤ116との間に介装され
従動ギヤ116に伝達されたバンク給紙モータ107の
回転駆動力を断接する中間クラッチ117と、駆動プー
リ110と従動プーリ119との間に掛け渡されたタイ
ミングベルト118と、このタイミングベルト118に
伝達されたバンク給紙モータ107の逆転時(反時計回
り方向)の回転駆動力を給紙手段29−2側の分離ロー
ラ32の軸32aに伝達するための後述する下段ギヤ列
と、給紙手段29−2側の分離ローラ32の軸32aと
従動ギヤ122との間に介装され従動ギヤ122に伝達
されたバンク給紙モータ107の回転駆動力を断接する
給紙クラッチ123とを具備している。
【0072】上記上段ギヤ列は、バンク給紙モータ10
7の出力軸に固設された駆動ギヤ108と、この駆動ギ
ヤ108と噛合する中間ギヤ109aと、この中間ギヤ
109aと同軸的に設けられた駆動プーリ110および
中間ギヤ109bと、この中間ギヤ109bと噛合する
アイドルギヤ111と、このアイドルギヤ111と噛合
するアイドル小径ギヤ112aと、このアイドル小径ギ
ヤ112aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ112
bと、このアイドル大径ギヤ112bと噛合する、給紙
手段29−1側の分離ローラ32の軸32aの端部に固
設された従動ギヤ113とからなる。中間ギヤ対109
a,109b、アイドルギヤ111、アイドル小径ギヤ
112aおよびアイドル大径ギヤ112bは、それぞれ
軸を持ってバンク側板126に回転自在に支持されてい
る。給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32a
は、転がり軸受(図示せず)を介してバンク側板126
に回転自在に支持されている。
【0073】上記中段ギヤ列は、駆動ギヤ108と噛合
するアイドル小径ギヤ114aと、このアイドル小径ギ
ヤ114aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ114
bと、このアイドル大径ギヤ114bと噛合するアイド
ルギヤ115と、このアイドルギヤ115と噛合する、
中間ローラ118bの軸118cの端部に固設された従
動ギヤ116とからなる。アイドル小径ギヤ114a、
アイドル大径ギヤ114bおよびアイドルギヤ115
は、それぞれ軸を持ってバンク側板126に回転自在に
支持されている。中間ローラ118bの軸118cは、
転がり軸受(図示せず)を介してバンク側板126に回
転自在に支持されている。
【0074】上記下段ギヤ列は、従動プーリ119と同
軸に設けられた中間ギヤ120と、この中間ギヤ120
と噛合するアイドル小径ギヤ121aと、このアイドル
小径ギヤ121aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ
121bと、このアイドル大径ギヤ121bと噛合す
る、給紙手段29−2側の分離ローラ32の軸32aの
端部に固設された従動ギヤ122とからなる。中間ギヤ
120、アイドル小径ギヤ121aおよびアイドル大径
ギヤ121bは、それぞれ軸を持ってバンク側板126
に回転自在に支持されている。給紙手段29−2側の分
離ローラ32の軸32aは、転がり軸受(図示せず)を
介してバンク側板126に回転自在に支持されている。
バンク給紙モータ107は、ステッピングモータからな
る。中間クラッチ117および給紙クラッチ123は、
それぞれ電磁クラッチからなる。
【0075】ここで、バンク上下給紙部切換駆動機構1
25Bの動作を説明しておく。バンク上給紙部201の
給紙手段29−1からの給紙の場合には、バンク給紙モ
ータ107を図16において例えば時計回り方向に正転
させることで、バンク給紙モータ107の回転駆動力
は、上記上段ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29
−1側の分離ローラ32の軸32aを時計回り方向に回
転させる駆動力として伝達され、次いで図3および図4
を参照して説明したと同様にして分離ローラ32および
呼出しローラ30が時計回り方向に回転される。これに
より、トレイ上143上に積載された最上位の用紙Pの
1枚だけがレジストローラ対33a,33bに向けて給
送されることとなる。この時、中間ギヤ109aは反時
計回り方向に回転されることにより、ワンウェイクラッ
チ110Aの作用によって中間ギヤ対109a,109
bの軸だけが反時計回り方向に回転するので、バンク給
紙モータ107の回転駆動力は駆動プーリ110には伝
達されないこととなる。
【0076】一方、バンク下給紙部202の給紙手段2
9−2からの給紙の場合には、バンク給紙モータ107
を図16において例えば反時計回り方向に逆転させる
と、中間ギヤ109aは時計回り方向に回転され、ワン
ウェイクラッチ110Aのクラッチロック作用によって
中間ギヤ対109a,109bの軸と駆動プーリ110
とが一体的に時計回り方向に回転することとなる。そし
て、バンク給紙モータ107の回転駆動力は、上記下段
ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29−2側の分離
ローラ32の軸32aを時計回り方向に回転させる駆動
力として伝達され、次いで図3および図4を参照して説
明したと同様にして分離ローラ32および呼出しローラ
30が時計回り方向に回転する。これと並行して中間ギ
ヤ対109a,109bが時計回り方向に回転されるこ
とにより、上記上段ギヤ列による回転駆動力の伝達を介
して、給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32a
を今度は反時計回り方向に回転させる駆動力として伝達
されるが、ワンウェイクラッチ67の作用によって軸3
2aだけが回転するのみで、プーリ32Aにはその回転
駆動力が伝達されず、これによりバンク給紙モータ10
7の回転駆動力が分離ローラ32および呼出しローラ3
0には伝達されないこととなる。
【0077】図2ないし図19を参照して、上述したセ
ンサやモータ等の制御構成部品以外の、本実施形態1に
おける給紙制御に係る制御構成を説明する。図2および
図7に示すように、圧胴20における奥側の端板20b
の外側壁には、本体給紙用遮光板68と本体レジスト用
遮光板69とが圧胴20の同円周上に所定の間隔をおい
てそれぞれネジで取り付けられている。また、圧胴20
における奥側の端板20bの外側壁には、バンク給紙用
遮光板70とバンクレジスト用遮光板71とが上記した
各遮光板68,69の円周上よりも内側の同円周上に所
定の間隔をおいてそれぞれネジで取り付けられている。
各遮光板68,69,70,71は、例えばステンレス
スチール等の板金や適宜の合成樹脂でできていて、正面
視および側面視でL字形をなし、その先端が奥側に突出
して成形されている。
【0078】一方、アーム25bの内側には、図2、図
7および図11に示すように、本体給紙用遮光板68と
本体レジスト用遮光板69とが取り付けられている圧胴
20の同円周上に対向して給紙開始センサ65が、バン
ク給紙用遮光板70とバンクレジスト用遮光板71とが
取り付けられている圧胴20の同円周上に対向してバン
ク給紙開始センサ66が、センサブラケット64を介し
てネジ63で取り付けられている。給紙開始センサ65
およびバンク給紙開始センサ66は、発光部および受光
部を具備する透過型の光学センサである。
【0079】本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ6
5とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回
転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付けら
れていて、レジストローラ対33a,33bに対して補
助給紙部28の給紙手段29による用紙Pの先端を給送
するタイミングをとるための給紙タイミング検知手段と
しての機能を有する。圧胴20の上記所定の回転位置
は、換言すれば本体給紙用遮光板68の圧胴20の端板
20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、図20
(b)に示すように、圧胴20が反時計回り方向にθ’
=194°に回転した位置で給紙開始センサ65がオン
するように設定されている。この時には、前述したよう
に、上記レジストローラ上下機構が離間動作することに
より、上側のレジストローラ33aが下側のレジストロ
ーラ33bから離間されレジストローラ対33a,33
bの間に上記隙間が形成されている状態にあり、上記ス
プリングの付勢力によるレジストローラ対33a,33
bの圧接力が用紙Pにかからないようになっている。
【0080】本体レジスト用遮光板69と給紙開始セン
サ65とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定
の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付
けられていて、圧胴20の用紙クランパ21に向けてレ
ジストローラ対33a,33bによる用紙Pの先端の給
送を開始するタイミングをとるためのタイミング検知手
段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回転位
置は、換言すれば本体レジスト用遮光板69の圧胴20
の端板20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、
圧胴20が反時計回り方向にθ’=307°に回転した
位置で給紙開始センサ65がオンするように設定されて
いる。
【0081】バンク給紙用遮光板70とバンク給紙開始
センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した
所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取
り付けられていて、レジストローラ対33a,33bに
対してバンク給紙部200の給紙手段29−1または給
紙手段29−2による用紙Pの先端を給送するタイミン
グをとるためのバンク給紙タイミング検知手段としての
機能を有する。圧胴20の上記所定の回転位置は、換言
すればバンク給紙用遮光板70の圧胴20の端板20b
への取り付け位置は、実施例的にいうと、図21に示す
ように、圧胴20が反時計回り方向にθ’=0°(圧胴
20がホームポジションを占めたとき)に回転した位置
でバンク給紙開始センサ66がオンするように設定され
ている。
【0082】バンクレジスト用遮光板71とバンク給紙
開始センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転
した所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するよう
に取り付けられていて、本体側のレジストローラ対33
a,33bに向けてバンク給紙部200のバンクレジス
トローラ対106a,106bによる用紙Pの先端を給
送するタイミングをとるためのバンクレジストタイミン
グ検知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定
の回転位置は、換言すればバンクレジスト用遮光板71
の圧胴20の端板20bへの取り付け位置は、実施例的
にいうと、圧胴20が反時計回り方向にθ’=104°
に回転した位置でバンク給紙開始センサ66がオンする
ように設定されている。
【0083】図2、図7および図8に示すように、圧胴
20における奥側の端板20bには、2個のスペーサ6
2を介して、エンコーダ60がネジ63で取り付けられ
ている。エンコーダ60は、本実施形態1ではインクリ
メンタル型のフォトエンコーダであり、多数のスリット
が外周部に放射状に並べられた1チャンネルのフォトエ
ンコーダである。一方、エンコーダ60の近傍における
アーム25bの内側には、図2、図8および図11に示
すように、エンコーダセンサ61がエンコーダ60の外
周部を所定の間隔をもって挟むようにしてセンサブラケ
ット64を介してネジ63で取り付けられている。これ
らのエンコーダ60とエンコーダセンサ61とは、圧胴
20の用紙クランパ21に対してレジストローラ対33
a,33bによる用紙Pの先端を給送するタイミングを
制御するための、圧胴20における回転速度変動を検知
するパルスエンコーダの機能を有している。なお、エン
コーダ60の外径の大きさは、図7および図8に示すよ
うに圧胴20の外径と同じであり、図2等では図を見や
すくするために小さ目に描いている。また、エンコーダ
センサ61の図示は、上記と同様の趣旨から図7では省
略すると共に、図2および図8等ではセンサブラケット
64を省略して簡略的に描いている。
【0084】次に、図17を参照して操作パネル90の
細部構成を説明する。この操作パネル90は、原稿読み
取り部3の上部に配設されている。操作パネル90上に
は、原稿画像の画像読み取りから給版に至る各動作の起
動を設定・入力する製版スタートキー91と、印刷枚数
等を設定・入力するテンキー93と、このテンキー93
で設定・入力された印刷枚数の印刷動作の起動を行う印
刷スタートキー92と、原稿画像の画像読み取りから印
刷に至る各動作工程での設定・検知情報を随時表示する
ためのLCD(液晶表示装置)表示部94と、補助給紙
部28の補助トレイ31またはバンク給紙部200のト
レイ上143、トレイ下145の用紙サイズを選択・入
力するための用紙サイズ設定手段の機能を有するトレイ
選択兼用用紙サイズ入力キー98(以下、単に「用紙サ
イズ入力キー98」という)と、この用紙サイズ入力キ
ー98により選択・入力された何れかのトレイ31,1
43,145の用紙サイズや他の入力情報を確定するた
めの用紙サイズ設定手段の機能を有する設定キー95
と、LCD表示部94に表示されたジョブ情報を選択す
るために左方向に移行させるための左矢印キー99B
と、LCD表示部94に表示されたジョブ情報を選択す
るために右方向に移行させるための右矢印キー99C
と、LCD表示部94に表示されたジョブ情報を選択す
るために左右・上下の何れか一つの方向に移行させるた
めの4つの移行キー99Ac,99Aa,99Ab,9
9Adを備えた十字カーソルキー99Aと、印刷速度の
設定値としての印刷速度レベル1〜5の5段階の印刷速
度の中から1つの印刷速度を選択的に設定するための印
刷速度設定手段としての速度ダウンキー96aおよび速
度アップキー96bからなる印刷速度設定キー96と、
速度ダウンキー96aまたは速度アップキー96bによ
り設定された設定印刷速度を表示するためのLEDラン
プ群からなる速度表示器97と、用紙Pの種類を設定す
るための用紙種類設定手段としての紙種入力キー190
と、紙種入力キー190で選択的に設定された用紙Pの
種類(以下、「紙種」というときがある)、または後述
する用紙Pの種類を自動的に検知するための用紙種類検
知手段としての各紙種検知センサ195,195−1,
195−2(図19に示す)により検出された紙種を表
示するための紙種表示用のLED(発光ダイオード)か
らなるランプ群191等が配置されている。
【0085】用紙サイズ入力キー98は、これを1回押
すことにより、LCD表示部94に表示されていた表示
画面上の表示を「用紙サイズ」から「キャンセル」に変
更することができ、用紙サイズ入力キー98を押す前の
元の表示画面に戻す機能を有するキャンセルキー98A
となる。図18の一番上には、LCD表示部94の一つ
の画面が示されていて、そのLCD表示部94の上部の
矩形欄にはオペレータの行うべきジョブ内容が表示され
る。ここでは、「製版・プリントできます」と表示され
ていて、製版から印刷に至る工程・動作が可能であるこ
とを表している。次いで、用紙サイズキー98を押下す
ると、上から2番目の表示画面に切り替わる。この状態
では、ハッチング表示が施された「自動」が自動的に選
択されていて、原稿用紙サイズに対応した用紙サイズが
自動的に選択設定されるので、オペレータは適宜その内
容にしたがってキー操作を行う。例えばここで、オペレ
ータがキャンセルキー98Aを押下すると用紙サイズ入
力キー98を押す前の元の初期画面に戻り、一方、右矢
印キー99Cまたは十字カーソルキー99Aの右カーソ
ルキー99Aaを押下すると、上から3番目の表示画面
に切り替わり、ハッチング表示が施されたバンク給紙部
200の「トレイ上」(トレイ上143)において
「(※A4□)」が、すなわち用紙サイズA4の用紙P
が選択された状態にあることが表示される。そしてここ
で、設定キー95を押下すると、上から4番目の表示画
面に切り替わり、「トレイ上」(トレイ上143)にお
いて「※A4□」が、すなわち用紙サイズA4の用紙P
が設定された状態にあることが表示される。
【0086】速度表示器97において、プリントスピー
ドと表示されている中央部のハッチングを施した「設定
印刷速度:3速」は、通常使用される印刷速度に対応し
た標準印刷速度であって、速度ダウンキー96aまたは
速度アップキー96bを押下しなかった場合に自動的に
設定されるようになっている。ここで、例えば「おそ
く」と表示されている一番左側の「設定印刷速度:1
速」は印刷速度が最低速の60枚/min:60rpm
に、「設定印刷速度:2速」は印刷速度が75枚/mi
n:75rpmに、「設定印刷速度:3速」は印刷速度
が90枚/min:90rpmに、「設定印刷速度:4
速」は印刷速度が105枚/min:105rpmに、
「はやく」と表示されている一番右側の「設定印刷速
度:5速」は印刷速度が最高速の120枚/min:1
20rpmにそれぞれ対応して設定されている。
【0087】速度表示器97は、速度ダウンキー96a
または速度アップキー96bの1回ごとの押下により、
上記印刷速度を1から5までの5段階の設定印刷速度
(以下単に「設定印刷速度:1速〜5速」というときが
ある)に、切り換えられる印刷速度を点灯表示する。速
度ダウンキー96aまたは速度アップキー96bは、速
度表示器97の近傍に配置されていて、1回押すごと
に、設定印刷速度:1速〜5速の何れか1つの設定印刷
速度に対応した各LEDランプの点灯を順次切り換える
機能も有しており、これにより、オペレータが選択した
設定印刷速度が速度表示器97にて目視確認できるよう
になっている。
【0088】ランプ群191は、この例では3グループ
のうちの何れか一つの紙種が選択されていることを表示
する3つのランプ、すなわち、普通紙が選択されている
ことを表示するランプ191a、厚紙が選択されている
ことを表示するランプ191b、および薄紙が選択され
ていることを表示するランプ191cからなる。紙種入
力キー190を1回押すとランプ191aが点灯し、同
190を2回押すとランプ191bが、同190を3回
押すとランプ191cが点灯するというように、紙種入
力キー190を1回押すごとに順次ランプの点灯が切り
替わり、ユーザやオペレータが設定した紙種が、または
各紙種検知センサ195,195−1,195−2によ
り検知された紙種が選択されていることを表示するよう
になっている。
【0089】図19において、符号88は主として孔版
印刷装置100側の給紙制御を行うための本体給紙制御
装置を、符号148はバンク給紙部200側の給紙制御
を行うためのバンク給紙制御装置をそれぞれ示す。本体
給紙制御装置88およびバンク給紙制御装置148は、
共に図示を省略した、CPU(中央処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ等をそ
れぞれ備え、それらが信号バスによって接続された構成
を有するマイクロコンピュータをそれぞれ具備してい
る。本体給紙制御装置88とバンク給紙制御装置148
とは、相互にシリアル通信を行うことにより、オン/オ
フ信号やデータ信号、あるいは指令信号を送受信してい
る。
【0090】本体給紙制御装置88の上記CPU(以
下、説明の簡明化を図るため、単に「本体給紙制御装置
88」というときがある)は、上記入力ポートを介し
て、操作パネル90の上記した各種キー等と電気的に接
続されていて、各種の出力信号を受信する。本体給紙制
御装置88は、上記出力ポートを介して、操作パネル9
0の上記した各表示部等と電気的に接続されていて、各
種の指令信号を送信してこれを制御する。
【0091】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、用紙先端センサ51と電気的に接続されてい
て、用紙先端センサ51から給紙モータ74を正転また
は逆転させて所定のたわみを作るための出力信号を受信
する。本体給紙制御装置88は、上記入力ポートを介し
て、レジストセンサ52と電気的に接続されていて、レ
ジストセンサ52からレジストローラ対33a,33b
における用紙3の滑り補償のための出力信号を受信す
る。
【0092】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、給紙開始センサ65と電気的に接続されてい
て、給紙開始センサ65から給紙モータ74やレジスト
モータ58を回転駆動するための出力信号(スタート信
号)を受信する。
【0093】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、バンク給紙開始センサ66と電気的に接続さ
れていて、バンク給紙開始センサ66からバンク給紙モ
ータ107やバンクレジストモータ101を回転駆動す
るための出力信号(スタート信号)を受信して、これら
の信号をバンク給紙制御装置148に転送する。
【0094】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、中間センサ上53と電気的にそれぞれ接続さ
れていて、バンク給紙部200から給送された用紙Pの
先端検知に係るオン/オフ信号を中間センサ上53より
受信する。本体給紙制御装置88は、上記入力ポートを
介して、中間センサ下54と電気的に接続されていて、
中間センサ下54がバンク給紙部200から給送された
用紙Pの先端を検知することによりその用紙Pの先端の
到達時間を検知した出力信号を受信する。なお、バンク
給紙部200から給送された用紙Pの先端が中間センサ
下54に到達すべき基準到達時間は、例えば印刷速度毎
に、予め設定されている。
【0095】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、エンコーダセンサ61と電気的に接続されて
いて、エンコーダセンサ61から圧胴20の回転速度変
動に係る出力パルス信号を受信する。
【0096】本体給紙制御装置88は、上記入力ポート
を介して、補助トレイ用紙サイズ検知センサ群50と電
気的に接続されていて、補助トレイ用紙サイズ検知セン
サ群50から補助トレイ31上に積載されている用紙サ
イズ検知に係るデータ信号を受信する。
【0097】本体給紙制御装置88は、上記出力ポート
を介して、給紙モータ74に電気的に接続されていて、
本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ65との係合に
よる給紙開始センサ65からの出力信号(スタート信
号)に基づき、用紙Pの先端をレジストローラ対33
a,33bに対して給送すべく給紙モータ74を正転駆
動制御する給紙駆動制御手段としての機能を有する。
【0098】また、本体給紙制御装置88は、中間セン
サ下54により検知された用紙の先端の到達時間が基準
到達時間に対して遅い時に、その遅れ時間に応じて、中
間搬送ローラ対55a,55bの用紙搬送速度を上げる
ように給紙モータ74を制御する制御手段としての機能
を有する。
【0099】本体給紙制御装置88は、上記出力ポート
を介して、レジストモータ58に電気的に接続されてい
て、本体レジスト用遮光板69と給紙開始センサ65と
の係合による給紙開始センサ65からのオン出力信号に
基づき、用紙クランパ21の用紙くわえ位置にタイミン
グを合わせて用紙Pの先端を給送すべくレジストモータ
58を制御した後、レジストセンサ52からの出力信号
に基づき、レジストローラ対33a,33bにおける用
紙Pの滑りを補償(以下、単に「スリップ量補正」とい
うときがある)すべくレジストローラ対33a,33b
の回転速度を速めると共に回転量を増加するようにレジ
ストモータ58を制御するレジスト駆動制御手段として
の機能を有する。この時、本体給紙制御装置88は、レ
ジストモータ58へ出力される駆動パルス数およびその
パルス幅を変えることにより、レジストモータ58を制
御する。さらに、本体給紙制御装置88は、用紙Pのス
リップ量補正後、エンコーダセンサ61からの出力パル
ス信号に応じながら、さらに駆動パルス幅を変えること
により、レジストモータ58をフィードバック制御する
機能を有する。
【0100】バンク給紙制御装置148は、上記入力ポ
ートを介して、バンク上用紙サイズ検知センサ群50−
1やバンク下用紙サイズ検知センサ群50−2と電気的
に接続されていて、バンク上用紙サイズ検知群50−1
やバンク下用紙サイズ検知群50−2で検出された用紙
サイズ検知信号を本体給紙制御装置88に転送する。
【0101】バンク給紙制御装置148は、上記入力ポ
ートを介して、バンクレジストセンサ135やバンクフ
ィードセンサ136とそれぞれ電気的に接続されてい
て、バンクレジストセンサ135やバンクフィードセン
サ136で検知された用紙Pの先端検知に係るデータ信
号を受信する。
【0102】バンク給紙制御装置148は、上記入力ポ
ートを介して、バンク上上限センサ137やバンク上下
限センサ138とそれぞれ電気的に接続されていて、バ
ンク上上下移動モータ141を制御するためのトレイ上
143の上限位置や下限位置に係るオン/オフ信号を受
信する。同様に、バンク給紙制御装置148は、上記入
力ポートを介して、バンク下上限センサ139やバンク
下下限センサ140とそれぞれ電気的に接続されてい
て、バンク下上下移動モータ142を制御するためのト
レイ下145の上限位置や下限位置に係るオン/オフ信
号を受信する。
【0103】バンク給紙制御装置148は、上記出力ポ
ートを介して、バンクレジストモータ101と電気的に
接続されていて、本体給紙制御装置88より転送されて
きたバンク給紙開始センサ66からのバンク給紙モータ
107を回転駆動するための出力信号(スタート信号)
をバンク給紙モータ107に送信して、これを制御す
る。これと同様に、バンク給紙制御装置148は、上記
出力ポートを介して、バンクレジストモータ101と電
気的に接続されていて、本体給紙制御装置88より転送
されてきたバンク給紙開始センサ66からのバンクレジ
ストモータ101を回転駆動するための出力信号(スタ
ート信号)をバンクレジストモータ101に送信して、
これを制御する。
【0104】バンク給紙制御装置148は、上記出力ポ
ートを介して、バンク上上下移動モータ141と電気的
に接続されていて、バンク上上限センサ137やバンク
上下限センサ138からの上限位置や下限位置に係るオ
ン/オフ信号に基づいて、トレイ上143を昇降すべく
バンク上上下移動モータ141を制御する機能を有す
る。これと同様に、バンク給紙制御装置148は、上記
出力ポートを介して、バンク下上下移動モータ142と
電気的に接続されていて、バンク下上限センサ139や
バンク下下限センサ140からの上限位置や下限位置に
係るオン/オフ信号に基づいて、トレイ下145を昇降
すべくバンク下上下移動モータ142を制御する機能を
有する。
【0105】バンク給紙制御装置148は、上記出力ポ
ートを介して、レジストクラッチ104と電気的に接続
されていて、バンクレジストモータ101の回転駆動力
を適宜断接すべくレジストクラッチ104をオン/オフ
制御する。これと同様に、バンク給紙制御装置148
は、上記出力ポートを介して、中間クラッチ117と電
気的に接続されていて、バンク給紙モータ107の回転
駆動力を適宜断接すべく中間クラッチ117をオン/オ
フ制御する。また、バンク給紙制御装置148は、上記
出力ポートを介して、給紙クラッチ123と電気的に接
続されていて、バンク給紙モータ107の回転駆動力を
適宜断接すべく給紙クラッチ123をオン/オフ制御す
る。
【0106】本体給紙制御装置88内の上記ROMに
は、前もって実験等により求められた図20および図2
1に示すタイミングチャートの制御動作内容および図2
2に示すレジストモータ58に出力する駆動パルスの可
変制御内容、ならびに図28ないし図31に示すフロー
チャートの動作プログラムが予め記憶されている。上記
ROMには、用紙先端センサ51からレジストローラ対
33a,33bのニップ部までの一定の距離を給紙モー
タ74のパルス数に換算した値がデータとして予め記憶
されている。また、レジストローラ対33a,33bの
ニップ部から圧胴20と版胴1とのニップ部までの一定
の距離をレジストモータ58のパルス数に換算した値が
データとして予め記憶されている。
【0107】また、上記ROMには、中間センサ下54
により検知された用紙の先端の到達時間が基準到達時間
に対して遅い時に、その遅れ時間に応じて、中間搬送ロ
ーラ対55a,55bの用紙搬送速度を上げるように給
紙モータ74を制御するための給紙モータ74の回転駆
動制御に係るデータが予め記憶されている。なお、本体
給紙制御装置88内の上記ROMに記憶されるデータ等
は、適宜バンク給紙制御装置148内の上記ROMに分
担させても構わない。
【0108】本体給紙制御装置88内の上記RAMは、
上記CPUでの計算結果を一時記憶したり、各センサ5
1,52,65,66,53,54あるいはエンコーダ
センサ61、あるいはバンク給紙制御装置148側から
の各センサ群50−1,50−2や各センサ135,1
36等の出力データ信号を随時記憶したりしてこれら信
号の入出力を行う。バンク給紙制御装置148内の上記
RAMは、本体給紙制御装置88から転送された出力デ
ータ信号や上記CPUでの計算結果を一時記憶したりす
る。本体給紙制御装置88内の上記タイマは、図20お
よび図21に示す各遅れ時間Da,Db,Dc,Dd,
De,Dfを設定したり計時したりする機能を有する
他、可変するための一部の機能を有している。また、上
記タイマは、中間センサ下54により検知された用紙の
先端の到達時間に係る出力信号を計時する機能を有す
る。なお、図19に示した制御ブロック図には、上記し
た各駆動部の制御対象構成要素は省略しており、本実施
形態1の給紙制御に係る主要な制御構成要素および制御
対象構成要素を図示している。
【0109】説明の便宜上から、まず、補助給紙部28
を備えた孔版印刷装置100側の動作について説明す
る。原稿読み取り部3に原稿がセットされ、製版スター
トキー91が押されることにより、ホームポジションを
占めていた版胴1が回転し、使用済みのマスタが版胴1
の外周面から排版装置18により剥離され廃棄される。
その後、版胴1は、マスタクランパ12が図2において
略右横に位置する給版位置を占めた位置で停止し、マス
タクランパ軸12aが回動されて、マスタクランパ12
が開かれ、給版待機状態となる。
【0110】次いで、製版書込み部19のパルスモータ
6が駆動されることにより、プラテンローラ9が回転さ
れ始め、マスタ2が繰り出されつつ搬送される。一方、
原稿読み取り部3においてスキャナ(図示せず)が作動
することにより、原稿の画像が読み取られ、上記A/D
変換部および上記製版制御部で処理されて送出されるデ
ジタル画像信号によって、サーマルヘッド17の発熱素
子が選択的に発熱され、マスタ2が画像情報に応じて選
択的に加熱穿孔され始める。
【0111】マスタ2が、プラテンローラ9の回転によ
り搬送され、マスタ2の先端部が、給版待機状態で拡開
しているマスタクランパ12へ向けて送出される。パル
スモータ6のステップ数がある設定値に達すると、マス
タクランパ軸12aが回動されることでマスタクランパ
12が閉じられて、製版済みのマスタ2の先端部がマス
タクランパ12に挾持される。
【0112】このクランプ動作と同時に版胴1と圧胴2
0とが、マスタ2の搬送速度と略同じ周速度で回転さ
れ、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が巻装されて
いく。版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が所定長さ
巻装されると、版胴1、圧胴20、プラテンローラ9の
回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ駆動モ
ータ7が回転されて偏心カム8が上方のカッタ部材4を
下降させ、マスタ2を切断する。そして版胴1が再び時
計回り方向に回転され、切断されたマスタ2の後端(図
示せず)が、製版書込み部19から引き出され、版胴1
の外周面に製版済みのマスタ2が完全に巻き取られる。
【0113】続いて、用紙Pの搬送手順について、図2
0、図21のタイミングチャート、図23ないし図27
および図28ないし図31のフローチャートを併用しな
がら説明する。なお、図20のタイミングチャートで
は、孔版印刷装置100側の補助給紙部28とバンク給
紙部200側との両方の給紙動作タイミングが表されて
おり、これを見やすくするために、版胴1がホームポジ
ションを占めると共に、圧胴20がホームポジションを
占める回転位置θ’=0°を境界として、孔版印刷装置
100側の補助給紙部28による給紙動作タイミングを
左側に、バンク給紙部200側の給紙動作タイミングを
右側にそれぞれ記載している。図21のタイミングチャ
ートでは孔版印刷装置100側における補助給紙部28
の詳細な給紙動作タイミングと上記各給紙部28,20
0に略共通するレジストローラ対33a,33b回転以
降の給紙動作タイミングとをそれぞれ表していて、図2
0のタイミングチャートと一部重複する部分を含んでい
る。
【0114】まず、図28のステップS1で、給紙開始
可能状態であるか否かが判断される。すなわち、図2に
おいて、版胴1内のインキ供給装置22により印刷が可
能となる適度なインキ溜り16が形成され、製版スター
トキー91を押下することで、印刷可能状態にあるかど
うかが判断される。ここで、印刷可能状態となっていれ
ば、ステップS2に進んで、バンク給紙部200から給
紙がなされるか否かが判断される。これは、操作パネル
90の用紙サイズ入力キー98および設定キー95の押
下によりまたは自動的に、補助給紙部28の補助トレイ
31、バンク上給紙部201のトレイ上143またはバ
ンク下給紙部202のトレイ下145からの給紙および
その用紙サイズの選択・設定を行うことでなされる。こ
こで、バンク給紙部200からの給紙ではない補助給紙
部28から給紙がなされるときにはステップS3に進
み、補助トレイ31からの給紙ルーチンの実行がなされ
る。以下、説明の都合から、補助トレイ31からの給紙
ルーチンの実行に係る給紙動作を述べた後、ステップS
4以降のバンク給紙部200内給紙ルーチンの実行に係
る給紙動作を述べる。
【0115】圧胴20が、図20および図21(a)お
よび図23に示すように、反時計回り方向に回転し、そ
の圧胴20の回転位置でθ’=194°を占めたとき、
本体給紙用遮光板68が給紙開始センサ65を通過する
ことにより、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88
に入力され、このオン出力信号入力時から一定の遅れ時
間(以下、「ディレイ」と言い替えるときがある)Da
を経過した後、給紙モータ74が正転駆動される。これ
により、分離ローラ32は時計回り方向に回転されると
同時に、呼出しローラ30の同方向の回転により用紙P
が給送され、分離ローラ32と分離パッド34とで用紙
Pの重送が防止されて、最上位の1枚の用紙Pだけがレ
ジストローラ対33a,33bに向けて送られる。そし
て、図21(b)に示すように、分離ローラ32から横
給紙路RXの下流側にXamm下った部位に位置する用
紙先端センサ51によって、用紙Pの先端が検知される
と、用紙先端センサ51がオンし、そのオン出力信号が
本体給紙制御装置88に入力される。
【0116】このときの用紙Pの送り量は、図5および
図24に示すように、用紙Pの先端がレジストローラ対
33a,33bのニップ部直前の部位に衝突して所定量
の湾曲したたわみPAが形成されるように、本体給紙制
御装置88からの指令により、所定の駆動パルスが上記
モータ駆動回路を介して給紙モータ74に出力されるこ
とによってXcmmだけ用紙Pを送り出すようになって
いる(たわみ量調整)。これにより、用紙Pの先端が図
24に示すように上方に所定量のたわみPAが形成され
た時点で、給紙モータ74の回転が停止されることによ
り、分離ローラ32と呼出しローラ30とが停止する。
この所定量のたわみPAは、レジストローラ対33a,
33bの回転による用紙Pのスキュー、不送りを発生す
ることなく、かつ、たわみ量が適正で静音化を図れる一
定の範囲内に予め実験等で設定されている。この所定量
のたわみPAは、本体給紙制御装置88からの指令によ
って、補助給紙部28の給紙手段29による用紙Pの送
り量をバンク給紙部200からのそれよりも大きくする
ように給紙モータ74を正転駆動制御することでなされ
る。
【0117】補助給紙部28の給紙手段29による用紙
Pの送り量をバンク給紙部200からのそれよりも大き
くするのは、補助給紙部28の補助トレイ31上からの
給紙であると、たわみPAの形成部が図5に示したよう
にスペース上広く、また横給紙路RXにおけるガイド板
38の湾曲部上方が開放されているためたわみ形成に十
分な余裕をもつことができること、および使用する紙種
が上述したように多種に亘ることからである。これに対
し、バンク給紙部200からの給紙であると、その用紙
搬送経路の制約上から、すなわちたわみPAの形成部が
図6に示したようにスペース上非常に狭く、また縦給紙
路RZの上部におけるたわみPAの形成部が閉ざされて
いる状態であり、このような条件の下で用紙Pの先端を
レジストローラ対33a,33bのニップ部直前の部位
に突き当ててたわみを形成しなければならないからであ
る。
【0118】この用紙Pの送り量Xcは、実施例的にい
うと、レジストローラ対33a,33bのニップ部と用
紙先端センサ51との間の横給紙路RX上の距離19m
mに+6mmを加えた25mmの送り量(給紙モータ7
4のパルス数に換算すると、用紙先端センサ51がオン
後、80パルスに相当する。但し、1パルス当たりその
送り量が0.314mmに相当する。)となるように設
定されている。本体給紙制御装置88では、上記送り量
に対応して給紙モータ74を制御するように、上記送り
量に対応したステップ数に変換する計算を行い、給紙モ
ータ74に指令信号を送出することで、所定のたわみP
Aが形成されるだけ用紙Pが分離ローラ32の回転によ
り送られる。このような本体給紙制御装置88による特
有のたわみ量調整によって、用紙Pの先端が一定の送り
速度でレジストローラ対33a,33bのニップ部直前
の部位に衝突し、かつ、所定量のたわみPAを形成する
一定の用紙Pの送り量となるように給紙モータ74が制
御されるので、印刷速度に関係なく安定したたわみ量調
整を行うことができる。
【0119】ここで、上記した一定のディレイDaとし
ては、最大用紙長さ447mmの後端が給紙前面板35
を抜け切るのが圧胴20の回転位置でθ’=約200°
であり、このときの余裕度を考慮して圧胴20の回転角
度で約10°以上に設定することが望ましい。このよう
に、本体給紙用遮光板68との係合による給紙開始セン
サ65のオン出力信号の出力開始時点と、給紙モータ7
4が駆動開始される駆動開始時点との間に所定のディレ
イDaを設けたことにより、マシン間のバラツキの補正
をしやすくしたり、ソフトウェア的に制御をしやすい利
点がある。また、ディレイDaは、圧胴20の回転位置
θ’=194°における給紙開始センサ65のオンをト
リガにして、給紙モータ74の動作タイミングを作る上
で有益である。
【0120】次いで、図20、図21(a)および図2
5に示すように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回
転し、その回転位置θ’=307°を占めたとき、本体
レジスト用遮光板69が給紙開始センサ65を通過する
ことにより、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88
に入力され、このオン出力信号入力時から一定のディレ
イDbを経過した後、レジストモータ58と同時に給紙
モータ74が回転駆動される。これにより、レジストロ
ーラ33bが反時計回り方向に回転され、圧胴20の用
紙クランパ21に向けて用紙Pの先端の給送を開始し、
分離ローラ32を同時に低速で少しの間回転させること
で用紙Pのたわみが急激に消滅するときに生じる騒音を
低減している。このディレイDbは、圧胴20の回転位
置θ’=307°における給紙開始センサ65のオンを
トリガにして、レジストモータ58の動作タイミングを
作る上で有益である。
【0121】レジストローラ対33a,33bの回転に
より、図21(c)に示すように、用紙Pの先端がレジ
ストローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突
き当たっている位置から、Xbmm(実施例的には19
mmに相当する)分だけ横給紙路RXの下流側に搬送さ
れると、レジストセンサ52がオンし、そのオン出力信
号が本体給紙制御装置88に入力される。この時、レジ
ストローラ対33a,33bのニップにおける用紙Pの
突き当て位置からレジストセンサ52取り付け位置まで
の距離は一定であるため、レジストモータ58の駆動パ
ルスカウントは一定のはずであるが、特にレジストロー
ラ対33a,33bの回転初期はスリップが発生しやす
い。このため、レジストセンサ52がオンするまでの駆
動パルスカウントは、1枚ごとに変わる可能性がある。
そこで、本体給紙制御装置88は、レジストセンサ52
がオンするまでの駆動パルスカウントから、用紙Pの遅
れを判断し、その後のレジストモータ58の周速度を速
めると共にその回転量を増加させてスリップ量補正をし
ている。
【0122】換言すれば、本体給紙制御装置88は、レ
ジストモータ58の回転駆動により用紙Pを搬送してレ
ジストセンサ52をオンさせるのに要した駆動パルス数
のカウントを行い、レジストモータ58に対して、用紙
Pの先端をXcmm相当搬送させるための駆動パルスを
上記モータ駆動回路を介して出力するように制御したも
のとして、レジストローラ対33a,33bにおける用
紙Pのスリップ量=(Xc−Xb)mmに応じて、レジ
ストモータ58の回転量を増加させるべく駆動パルス数
を増加させる共に、併せてレジストモータ58の回転速
度(pps)を速めるべく駆動パルス幅を狭くするよう
に調節するスリップ量補正を行う。
【0123】これをさらに例示的に説明すると以下のと
おりである。上記したように、レジストセンサ52とレ
ジストローラ対33a,33bのニップ部までの横給紙
路RX上の距離は、一定で予め決められている。よっ
て、この距離に対応した分用紙Pを搬送すべくレジスト
ローラ33bを回転させるためのレジストモータ58の
駆動パルス数も一定である。例えば、紙質を変えること
で、レジストローラ33bが回転してから所定の駆動パ
ルス数になっても、レジストセンサ52がオンせず、用
紙Pがスリップした場合には、本体給紙制御装置88で
は、レジストセンサ52が実際にオンした駆動パルス数
から所定の駆動パルス数のその差分だけ多く送るように
レジストモータ58に指令信号を送出するのである。こ
れと併せて、レジストモータ58の回転速度を速めるべ
く駆動パルス幅を狭くするのである。
【0124】このスリップ量補正の制御は、図22に示
すように、本体給紙制御装置88は、レジストモータ5
8へ出力される駆動パルス数(p1〜p4)およびそのパ
ルス幅(t1〜t4)を共に変えることにより、レジスト
モータ58を制御することで行われる。
【0125】上記したスリップ量補正終了後、本体給紙
制御装置88は、エンコーダセンサ61からの出力パル
ス信号を取り込みつつこれに応じながら、用紙クランパ
21の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて用紙Pの
先端を給送すべくレジストモータ58を制御する、いわ
ゆるフィードバック制御(図21(a)では符号FBC
で表されている)を行う。
【0126】上述したように、レジストモータ58が1
パルスで用紙Pを送る用紙送り量と、エンコーダ60の
1パルス幅に対応する圧胴20の外周移動量とは、同じ
に設定されている。これにより、例えば、本体給紙制御
装置88は、圧胴20に固定されたエンコーダ60の1
パルス幅に要する時間を本体給紙制御装置88内の上記
タイマで検出し、圧胴20側の負荷変動等によりレジス
トモータ58の1パルスに要する時間が長くなった場
合、レジストモータ58を減速する。これと反対に、本
体給紙制御装置88は、レジストモータ58の1パルス
に要する時間が短くなった場合、レジストモータ58を
増速してやるというフィードバック制御FBCを行って
いる。
【0127】換言すれば、本体給紙制御装置88は、圧
胴20の負荷変動等に伴う回転ムラを圧胴20の周速度
をエンコーダセンサ61で検知されるパルス変動で常に
追跡し、このパルス変動に追従して、レジストモータ5
8の回転速度を可変制御するという上記パルスエンコー
ダを用いたフィードバック制御FBCを行っている。こ
の時、圧胴20の回転位置の検出は、エンコーダセンサ
61で検知されるパルス数で検出し、圧胴20の周速度
の検出は、エンコーダセンサ61で検知される周期時間
tで検出する。本体給紙制御装置88は、図22に示す
ように、レジストモータ58へ出力される駆動パルス幅
(t1〜t4)をさらに変えることにより、レジストモー
タ58をフィードバック制御FBCし、レジストずれを
少なくして印刷レジスト精度の向上を図っている。な
お、圧胴20は、メインモータ150からの駆動によっ
て、操作パネル90に設けられている印刷速度設定キー
96により設定された設定印刷速度値に応じた回転速度
(周速度)で回転している。用紙Pは、圧胴20の周速
度の1.4倍の送り速度で搬送され、圧胴20の用紙ク
ランパ21が閉じようとしたとき、用紙クランパ21に
追いつき、圧胴20の周速度と同じ速度になる。
【0128】圧胴20の用紙クランパ21は、図20お
よび図21(a)に示す所定のタイミング(実施例的に
は圧胴20が回転位置θ’=350.5°を占めたと
き)で開く。上記したような本体給紙制御装置88によ
るエンコーダ・フィードバック制御FBC下において、
レジストローラ33bが反時計回り方向に回転されるこ
とにより、上のレジストローラ33aが用紙Pを介して
時計回り方向に従動回転されることによって、図26に
示すように、用紙PのたわみPA(破線で示す)が消滅
する。このとき、各ワンウェイクラッチ67の作用によ
り、分離ローラ32と呼出しローラ30とが用紙Pの搬
送によって従動回転しながら、用紙Pの先端が圧胴20
の用紙クランパ21に向けて搬送され、用紙クランパ2
1に突き当たり衝突する。
【0129】このタイミングに合わせ、圧胴20の用紙
クランパ21は、図21(a)および図26ないし図2
7に示すように、用紙Pの先端部をくわえ・挾持した
後、用紙クランパ21は閉じられ(実施例的にいうと、
圧胴20が回転位置θ’=10°(370°)を占めた
とき)、こうして圧胴20は、用紙Pを圧胴20の外周
面に保持したまま回転し、用紙Pの先端部が版胴1の外
周面と圧胴20の外周面との間の印刷部に搬送される。
【0130】上記印刷部に搬送された用紙Pに対して、
図27に示すように、上記接離手段の印圧スプリング2
6a,26bにより圧胴20が版胴1の外周面に押圧す
る上向きに揺動変位されることでニップ部が形成される
と共に、圧胴20の外周面が用紙Pを版胴1の外周面に
対して押圧(図21(a)では圧胴20の印圧オンで示
されている)する。
【0131】こうして、圧胴20の外周面の押圧によっ
て、回転する版胴1の外周面に巻装された製版済みのマ
スタ2に用紙Pが連続的に押圧されることにより、製版
済みのマスタ2が版胴1の外周面に密着すると共に、版
胴1の開孔部分から製版済みのマスタ2の穿孔部分へと
インキが滲み出てきて用紙Pの表面に転移され、孔版印
刷が行われる。
【0132】このとき、インキローラ13も版胴1の回
転方向と同一方向に回転する。インキ溜り16のインキ
は、インキローラ13の回転によりインキローラ13の
表面に付着され、インキローラ13とドクターローラ1
5との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の
内周面に供給される。
【0133】この間も、本体給紙制御装置88により、
上記したパルスエンコーダ・フィードバック制御FBC
が行われている。そして、本体給紙制御装置88によ
り、上記ROMに記憶された分だけレジストモータ58
が回転駆動された(実施例的には圧胴20が回転位置
θ’=75°(435°)を占めるまで)と判断される
と、レジストモータ58の回転が停止し、本体給紙制御
装置88によるフィードバック制御FBCが終了する。
【0134】圧胴20がさらに回転し、排紙爪81の手
前の用紙排出位置(実施例的には圧胴20が回転位置
θ’=81.2°(441.2°)を占める位置)で、
紙クランパ21が開放されると、印刷された用紙Pが排
紙爪81により剥離され、搬送ベルト85で搬送されて
排紙台82上に排出積載される。こうして、製版済みの
マスタ2にインキを充填する所謂版付けが行われると共
に、版胴1が圧胴20から離間して初期状態に復帰し、
印刷待機状態となる。
【0135】印刷終了後、オペレータは排出された印刷
物を目視して、印刷画像品質の確認や印刷画像位置の確
認等を行い、これらがオーケーであれば、テンキー93
で印刷枚数を設定し、印刷スタートキー92を押下する
ことにより、給紙、印刷および排紙の各工程が設定した
印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷の全工程が終
了する。この時の印刷速度は、印刷速度設定キー96を
押下しなかったので、通常使用される印刷速度に対応し
た標準印刷速度「設定印刷速度:3速」に自動的に設定
される。これにより、版胴1および圧胴20は、設定印
刷速度:3速に対応した印刷速度となるようにメインモ
ータ150により回転される。用紙Pの先端がレジスト
ローラ対33a,33bのニップ部より給送された後の
給紙および印刷の各工程は、「設定印刷速度:3速」に
対応した用紙搬送速度および印刷速度で、上述した用紙
Pの特有の搬送動作および印刷動作が行われる。
【0136】ここで、上記したように本体レジスト用遮
光板69と給紙開始センサ65とが係合することにより
生じるオン出力信号の出力開始時点と、レジストモータ
58が駆動開始される駆動開始時点との間に設けた一定
のディレイDbは、マシン間のバラツキの補正をしやす
くしたり、ソフトウェア的に制御をしやすくしたりする
のに利用することができる。
【0137】次に、図28のステップS4以降のバンク
内給紙ルーチンの実行に係る給紙動作を述べる。バンク
内給紙ルーチンの実行では、バンク給紙部200の内部
において用紙Pの搬送速度が一定の状態で給紙動作が行
われる。以下、図30および図31を参照して、バンク
給紙部200内の給紙動作を述べる。バンク給紙部20
0内の給紙動作は、図30のステップS30以降に示さ
れている。まず、操作パネル90の用紙サイズ入力キー
98および設定キー95の押下によりまたは自動的に、
バンク上給紙部201のトレイ上143またはバンク下
給紙部202のトレイ下145からの給紙およびその用
紙サイズの選択・設定が行われる。ここで、バンク上給
紙部201からの給紙であるか否かが判断され、用紙サ
イズ入力キー98および設定キー95の押下によりまた
は自動的に、バンク下給紙部202のトレイ下145お
よびこのトレイ下145に積載されている用紙Pの用紙
サイズが選択・設定されると、バンク下上下移動モータ
142の作動によってトレイ下145が上昇して、バン
ク下上限センサ139によりトレイ下145の最上位の
用紙Pが給紙位置に臨んだことが検知され、これにより
給紙可能状態となる(ステップS31参照)。なお、上
述したように、用紙サイズ入力キー98および設定キー
95の押下によりまたは自動的に、バンク下給紙部20
2のトレイ下145およびこのトレイ下145に積載さ
れている用紙Pの用紙サイズが選択・設定される時に
は、前もって、トレイ下145に積載されている用紙P
の用紙サイズが用紙サイズ検知センサ郡50−2により
検出されており、以下これと同様の動作段階でのその説
明を省略する。
【0138】そして、ステップS32において、圧胴2
0が回転始動時にあってそのホームポジションを占めて
いるか否かが判断され、圧胴20が図2および図13
(a)に示すようにその回転位置でθ’=0°を占めた
とき、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙開始センサ
66を通過することにより、そのオン出力信号が本体給
紙制御装置88に入力され、本体給紙制御装置88から
バンク給紙制御装置148にシリアル送信でバンク給紙
開始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオ
ンしたことが通知される(ステップS33参照)。次い
で、ステップS34において、バンクフィードセンサ1
36がオンしているか否かが判断される。ここでは、給
紙開始2枚目以降の前に給送された用紙Pの後端がバン
クフィードセンサ136を抜けているか否かを判断する
ことによって、今、搬送している用紙Pの先端が前に給
送された用紙Pの後端に追いつき衝突してジャムするの
を防止する。バンクフィードセンサ136がオンしてい
れば、前に給送された用紙Pの後端がバンクフィードセ
ンサ136を抜けていないと判断されるので、前に給送
された用紙Pの後端がバンクフィードセンサ136を抜
けてバンクフィードセンサ136がオフするまで前に給
送された用紙Pの搬送が行われる。そして、バンクフィ
ードセンサ136がオンしていないオフのときには、前
に給送された用紙Pの後端がバンクフィードセンサ13
6を通過していると判断されるので、給紙クラッチ12
3をオンすることによりバンク給紙モータ107の回転
駆動力を給紙手段29−2に伝達可能状態にし、中間ク
ラッチ117をオンすることで、バンク給紙モータ10
7の回転駆動力を中間ローラ対118a,118bに伝
達可能状態にする(ステップS35,S36参照)。次
いで、バンク給紙モータ107を逆転駆動することによ
り、図15において、中間ローラ対118a,118b
が回転し、前に給送された用紙Pの後端が縦給紙路RZ
の下流側であるバンクレジストローラ対106a,10
6bへと搬送されていく。これと同時に、給紙手段29
−2によるピックアップが開始される。すなわち、図1
6におけるバンク上下給紙部切換駆動機構125Bの動
作を介して、給紙手段29−2の分離ローラ32および
呼出しローラ30を図16において時計回り方向(図1
5では反時計回り方向)に回転駆動することで、トレイ
下145に積載されている最上位の用紙Pの1枚だけが
横給紙方向X1に送り出される(ステップS37参
照)。なお、ステップS32においては、図20に示す
ように、バンク給紙開始センサ66(圧胴20の回転位
置θ’=0°)のオン出力信号入力時から一定のディレ
イDcを経過した後、バンク給紙モータ107が逆転駆
動される。
【0139】次いで、ステップS38に進み、バンクフ
ィードセンサ136がオンしているか否かが判断され
る。ここでは、今、搬送している用紙Pの先端がバンク
フィードセンサ136に到達したか否かを判断してい
る。バンクフィードセンサ136がオンしているときに
は、今、給送している用紙Pの先端がバンクフィードセ
ンサ136を通過したと判断されるので、バンク給紙モ
ータ107を指定ステップ数逆転駆動することにより、
給紙手段29−2の分離ローラ32および呼出しローラ
30と中間ローラ対118a,118bとがバンク給紙
モータ107の指定ステップ数の逆回転に対応した用紙
搬送距離となる分だけ回転した後、バンク給紙モータ1
07の駆動を停止し、次いで給紙クラッチ117をオフ
する。この給紙クラッチ117のオフにより、これより
以降の給紙動作ではバンク給紙モータ107から分離ロ
ーラ32および呼出しローラ30へはその回転駆動力は
伝達されず、今、搬送されている用紙Pの後端部が分離
ローラ32および呼出しローラ30の圧接下にあるとき
には、用紙Pの搬送によって分離ローラ32および呼出
しローラ30が連れ回りすることとなる。(ステップS
38〜S40参照)。
【0140】次いで、ステップS41において、前に給
送された用紙Pの後端がバンクレジストセンサ135を
抜けたか否かが判断される。ステップS34で述べたと
同様の理由、すなわち、今、搬送している用紙Pの先端
が前に給送した用紙Pの後端に追いつき衝突してジャム
することがあるので、これを防止するための確認動作が
行われる。バンクレジストセンサ135がオンしていな
いオフのときには、前に給送された用紙Pの後端がバン
クレジストセンサ135を抜けていると判断されるの
で、レジストクラッチ104をオンし、バンク給紙モー
タ107を逆転駆動する(ステップS42,S43参
照)。次いで、ステップS44に進み、バンクレジスト
センサ135がオンしているか否かが判断される。ここ
では、今、搬送している用紙Pの先端がバンクレジスト
センサ135に到達したか否かを判断している。バンク
レジストセンサ135がオンしているときには、今、給
送している用紙Pの先端がバンクレジストセンサ135
を通過したと判断されるので、バンク給紙モータ107
を指定ステップ数逆転駆動することにより、中間ローラ
対118a,118bを所定量回転させ、これにより用
紙Pの先端をバンクレジストローラ対106a,106
bのニップ部直前の部位に突き当て、バンクレジストロ
ーラ対106a,106bにおける用紙Pの先端部に適
度なたわみを形成した後、バンク給紙モータ107の逆
転駆動を停止する(ステップS44〜S46参照)。次
いで、バンクレジストモータ101を数ステップ駆動す
ることにより、用紙Pの先端部をバンクレジストローラ
対106a,106bのニップ部でくわえさせ、用紙P
の先端部をその状態で保持・待機させ、中間クラッチ1
17をオフする(ステップS47,S48参照)。
【0141】次いで、圧胴20が反時計回り方向に回転
し、その圧胴20の回転位置でθ’=104°を占めた
とき、バンクレジスト用遮光板71がバンク給紙開始セ
ンサ66を通過することにより、そのオン出力信号が本
体給紙制御装置88に入力され、本体給紙制御装置88
からバンク給紙制御装置148にシリアル送信でバンク
給紙開始センサ66がオン(圧胴20の回転位置でθ’
=104°)したことが通知される(ステップS49,
S50参照)。この後、前に給送された用紙Pの後端に
追いつかないようにするために、ディレイDdが設定さ
れている(ステップS51参照)。次いで、バンクレジ
ストモータ101を指定ステップ数回転駆動させること
により、用紙Pの先端を中間搬送ローラ対55a,55
bおよびレジストローラ対33a,33bに向けて給送
する。そして、バンクレジストモータ101の回転駆動
を停止した後、レジストクラッチ104をオフして、バ
ンク給紙状態管理ルーチンへ移行する(ステップS52
〜S55参照)。ディレイDdは、バンク給紙開始セン
サ66のオン出力時点とバンクレジストモータ101の
回転駆動時点との間に設けられ、圧胴20の回転位置で
θ’=104°でのバンク給紙開始センサ66オンをト
リガにして、バンクレジストモータ101の動作タイミ
ングを作っているものである。
【0142】一方、ステップS30において、バンク上
給紙部201のトレイ上143およびこのトレイ143
に積載されている用紙Pの用紙サイズが上記したと同様
にして選択・設定されると、バンク上上下移動モータ1
41の作動によってトレイ上143が上昇して、バンク
上上限センサ137によりトレイ上143上の最上位の
用紙Pが給紙位置に臨んだことが検知され、これにより
給紙可能状態となる(ステップS56参照)。
【0143】そして、圧胴20がその回転位置でθ’=
0°を占めたとき、上記したステップS33の動作と同
様に、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙開始センサ
66を通過することにより、そのオン出力信号が本体給
紙制御装置88に入力され、本体給紙制御装置88から
バンク給紙制御装置148にシリアル送信でバンク給紙
開始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオ
ンしたことが通知される(ステップS57,S58参
照)。次いで、ステップS59において、前に給送され
た用紙Pの後端がバンクレジストセンサ135を抜けた
か否かが判断される。ここでは、ステップS41で述べ
たと同様の理由により、前に給送された用紙Pの後端が
バンクレジストセンサ135を抜けたか否かをみている
ものである。バンクレジストセンサ135がオンしてい
ないオフのときには、前に給送された用紙Pの後端がバ
ンクレジストセンサ135を抜けていると判断されるの
で、用紙Pを給送しても問題がないので、バンク給紙モ
ータ107を正転駆動することにより、図15において
給紙手段29−1によるピックアップが開始される。す
なわち、図16におけるバンク上下給紙部切換駆動機構
125Bの動作を介して、給紙手段29−1の分離ロー
ラ32および呼出しローラ30を図16において時計回
り方向に回転駆動することで、トレイ143に積載され
ている最上位の用紙Pの1枚だけが横給紙方向X1に送
り出される(ステップS60参照)。
【0144】次いで、ステップS61に進み、バンクレ
ジストセンサ135がオンしているか否かが判断され
る。ここでは、今、搬送している用紙Pの先端がバンク
レジストセンサ135に到達したか否かを判断してい
る。バンクレジストセンサ135がオンしているときに
は、今、給送している用紙Pの先端がバンクレジストセ
ンサ135に到達していると判断されるので、バンク給
紙モータ107を指定ステップ数正転駆動することによ
り、分離ローラ32および呼出しローラ30を所定量回
転させ、これにより用紙Pの先端をバンクレジストロー
ラ対106a,106bのニップ部直前の部位に突き当
て、バンクレジストローラ対106a,106bにおけ
る用紙Pの先端部に適度なたわみを形成した後、バンク
給紙モータ107の正転駆動を停止する(ステップS6
2,S63参照)。次いで、バンクレジストモータ10
1を数ステップ正転駆動することにより、用紙Pの先端
部をバンクレジストローラ対106a,106bのニッ
プ部でくわえさせ、用紙Pの先端部をその状態で保持・
待機させる(ステップS64参照)。次いで、ステップ
S49に進み、以下上述したと同様の動作が行われる。
【0145】次に、図28のフローチャートのステップ
S5以降の給紙動作を図23ないし図27および図32
を併用しながら説明する。なお、図23ないし図27に
おいて、バンク給紙部200からの用紙Pの搬送状態を
仮想線で表す。ステップS5〜S8までの動作は、図3
1におけるステップS49〜S51までの動作と同様で
あるため、その説明を省略する。ステップS8および図
32(a)に示すように、本体給紙制御装置88からバ
ンク給紙制御装置148にシリアル通信で「バンクレジ
ストモータスタート」の指令信号が送信されることによ
り、一定のディレイDd経過後、バンクレジストモータ
101が回転駆動され、これによりバンクレジストロー
ラ対106a,106bのニップ部で挾持された保持状
態で待機していた用紙P(図32(a)では太い実線で
示す)の先端部が縦給紙路RZの下流側へと搬送され始
める。
【0146】そして、図32(b)に示すように、用紙
P(図32(b)では太い実線で示す)の先端が図32
における中間センサ下54により検知されるまで搬送さ
れた時、中間センサ下54がオンして用紙Pの先端が検
知される(ステップS9参照)。この時、本体給紙制御
装置88は、中間センサ下54により検知された用紙P
の先端の到達時間が基準到達時間に対して遅い時に、そ
の遅れ時間に応じて、中間搬送ローラ対55a,55b
の用紙搬送速度を上げるように給紙モータ74を制御す
るための指令信号を上記モータ駆動回路を介して給紙モ
ータ74に送信する。
【0147】ここで、例えば、中間センサ下54により
検知された用紙Pの先端の到達時間が基準到達時間に対
して10msec(ミリ・セコンド)遅い場合には、そ
の時に選択・設定されている印刷速度に対応した基本速
度の1.05倍の用紙搬送速度で、中間搬送ローラ対5
5a,55bが回転して用紙Pを搬送するように給紙モ
ータ74が逆転駆動制御される。また、例えば、中間セ
ンサ下54により検知された用紙Pの先端の到達時間が
基準到達時間に対して20msec(ミリ・セコンド)
遅い場合には、その時に選択・設定されている印刷速度
に対応した基本速度の1.10倍の用紙搬送速度で、中
間搬送ローラ対55a,55bが回転して用紙Pを搬送
するように給紙モータ74が逆転駆動制御される(ステ
ップS10参照)。
【0148】なお、中間センサ下54により検知された
用紙Pの先端の到達時間が基準到達時間に対して速い場
合には、レジストローラ対33a,33bにおいて適度
なたわみを形成できるため、上述したような本体給紙制
御装置88による中間搬送ローラ対55a,55bの用
紙搬送速度を上げる制御は行われない。すなわち、本体
給紙制御装置88は、その時に選択・設定されている印
刷速度に対応した基本速度である用紙搬送速度で、中間
搬送ローラ対55a,55bが回転して用紙Pを搬送す
るように給紙モータ74を逆転駆動制御するようになさ
れている。
【0149】本実施形態1では、上述したように、本体
給紙制御装置88は、中間センサ下54からの用紙Pの
先端の到達時間に係る出力信号に基づいて、その到達時
間が基準到達時間に対して遅い時にその遅れ時間に応じ
て、中間搬送ローラ対55a,55bの用紙搬送速度を
上げるように給紙モータ74を制御するという特有の制
御が行われるので、たとえ中間センサ下54への用紙P
の先端の到達時間が遅れて用紙Pの送り遅れが生じて
も、前に給送された用紙Pの後端と次に送る用紙Pの先
端との用紙間隔を確保できて、ジャム等の不具合を未然
に防ぐことができる。また、前の用紙Pや次の用紙Pの
先端をレジストローラ対33a,33bに所定のタイミ
ングで送ることができるので、レジストローラ対33
a,33bへの用紙Pの先端の到達遅れを防止できる利
点もある。
【0150】なお、図20に示すように、バンクレジス
トモータ101の回転駆動時点と給紙モータ74の逆転
駆動時点との間には、所定のディレイDfが設けられて
いる。このディレイDfは、給紙モータ74の回転駆動
時間をできるだけ短縮化して抑えるべく設けられている
ものである。すなわち、本実施形態1では図20のタイ
ミングチャートからも明らかなように、給紙モータ74
が回転駆動する時間が比較的長くなることが容易に推測
され、これから生じるそのモータ駆動回路の過熱等によ
って給紙モータ74の脱調等が発生するのを防止するた
めに、ディレイDfを設けている。給紙モータ74が回
転駆動する時間が短ければ、ディレイDfを設けなくて
も構わない。
【0151】こうして、中間搬送ローラ対55a,55
bの回転により、用紙Pの先端が縦給紙路RZの下流側
へと搬送されて、中間センサ上53により用紙Pの先端
が検知され、さらに用紙Pの先端が縦給紙路RZの下流
側へと搬送される。そして、ステップS11において、
用紙先端センサ51により搬送されてきた用紙Pの先端
が検知される。用紙Pの先端が用紙先端センサ51に至
ると、用紙先端センサ51がオンし、そのオン出力信号
が本体給紙制御装置88に入力される。
【0152】このときの中間搬送ローラ対55a,55
bによる用紙Pの送り量は、図6に示すように、用紙P
の先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部直
前の部位に衝突して所定量の湾曲したたわみPAが形成
されるように、本体給紙制御装置88からの指令によ
り、補助給紙部28、バンク上給紙部201およびバン
ク下202の何れの給紙部からの給紙であるか、また用
紙サイズに応じて、適度なたわみを作るような所定の駆
動パルスが上記モータ駆動回路を介して給紙モータ74
に出力されることによって、所定の送り量だけ用紙Pを
送り出すようになっている(ステップS12参照)。
【0153】この所定量のたわみPAは、レジストロー
ラ対33a,33bの回転による用紙Pのスキュー、不
送りを発生することなく、かつ、たわみ量が適正で静音
化を図れる一定の範囲内に予め実験等で設定されてい
る。この所定量のたわみPAは、本体給紙制御装置88
からの指令によって、バンク上給紙部201からの給紙
にける用紙Pの送り量をバンク下給紙部202からのそ
れよりも大きくするように給紙モータ74を逆転駆動制
御することでなされる。このような本体給紙制御装置8
8による特有のたわみ量調整によって、用紙Pの先端が
一定の送り速度でレジストローラ対33a,33bのニ
ップ部直前の部位に衝突し、かつ、所定量のたわみPA
を形成する一定の用紙Pの送り量となるように給紙モー
タ74が制御されるので、印刷速度に関係なく安定した
たわみ量調整を行うことができる。
【0154】次いで、図20および図21(a)に示す
ように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回転し、そ
の回転位置θ’=307°を占めたとき、本体レジスト
用遮光板69が給紙開始センサ65を通過することによ
り、そのオン出力信号が本体給紙制御装置88に入力さ
れ、このオン出力信号入力時から一定のディレイDbを
経過した後、レジストモータ58が回転駆動される。こ
れにより、レジストローラ33bが反時計回り方向に回
転され、圧胴20の用紙クランパ21に向けて用紙Pの
先端の給送を開始する(ステップS15参照)。
【0155】この時、用紙サイズA4以上の大きさの場
合では、レジストローラ対33a,33bにかかる搬送
負荷を低減すると共に、用紙Pがレジストローラ対33
a,33bのニップ部でスリップするのを防止する目的
で、給紙モータ74を少しの間逆転駆動することにより
中間搬送ローラ対55a,55bを補助的に回転(アシ
スト回転)させる特有の動作が行われる。すなわち、本
体給紙制御装置88は、レジストモータ58を駆動する
ことによりレジストローラ対33a,33bが用紙Pを
送り出している最中に、バンク上給紙部201およびバ
ンク下給紙部202のうちの何れかからの給紙に応じ
て、また用紙サイズや印刷速度に応じて、レジストロー
ラ対33a,33bのニップ部直前の部位に形成された
たわみPAを適度に維持すべく、中間搬送ローラ対55
a,55bの用紙搬送速度を変えるように給紙モータ7
4を駆動制御する。この時の中間搬送ローラ対55a,
55bの用紙搬送速度は、レジストローラ対33a,3
3bが用紙クランパ21に向けて用紙を送り出している
最中に、レジストローラ対33a,33bの後側(レジ
ストローラ対33a,33bにおける縦給紙方向Zの上
流側)に形成されたたわみPAが無くならず、かつ、そ
のたわみ量が過大となって用紙折れが発生しないよう
に、用紙搬送速度に係る制御テーブルとして上記ROM
に予め記憶されている。
【0156】このように、中間搬送ローラ対55a,5
5bによるアシスト回転動作が開始され、このアシスト
回転動作は、本体給紙制御装置88が、給紙部のうちの
何れかからの給紙に応じて、また用紙サイズや印刷速度
に応じて、中間搬送ローラ対55a,55bの用紙搬送
速度を変えるように給紙モータ74を制御することでな
される(ステップS16〜S18参照)。
【0157】レジストローラ対33a,33bの回転に
より、図21(c)に示すように、用紙Pの先端がレジ
ストローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突
き当たっている位置から、Xbmm(実施例的には19
mmに相当する)分だけ横給紙路RXの下流側に搬送さ
れると、レジストセンサ52がオンし、補助給紙部28
からの給紙動作と同様のスリップ量補正が行われる(ス
テップS19参照)。
【0158】上記したスリップ量補正終了後、本体給紙
制御装置88は、エンコーダセンサ61からの出力パル
ス信号を取り込みつつこれに応じながら、用紙クランパ
21の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて用紙Pの
先端を給送すべくレジストモータ58を制御するいわゆ
るフィードバック制御(図21(a)では符号FBCで
表されている)を行う。この時の制御動作は、補助給紙
部28からの場合と異なる。すなわち、本体給紙制御装
置88は、レジストモータ58を制御するフィードバッ
ク制御FBCに加えて、エンコーダセンサ61からの出
力パルス信号を取り込みつつこれに応じながら、中間搬
送ローラ対55a,55bの回転により用紙Pのたわみ
PAが大きくならず、かつ、消滅しない程度のたわみ量
を維持すべく、給紙モータ74を制御するフィードバッ
ク制御を行う。
【0159】上述したように、レジストモータ58およ
び給紙モータ74が1パルスで用紙Pを送る用紙送り量
と、エンコーダ60の1パルス幅に対応する圧胴20の
外周移動量とは、同じに設定されている。これにより、
例えば、本体給紙制御装置88は、圧胴20に固定され
たエンコーダ60の1パルス幅に要する時間を本体給紙
制御装置88内の上記タイマで検出し、圧胴20側の負
荷変動等によりエンコーダ60の1パルスに要する時間
が長くなった場合、レジストモータ58および給紙モー
タ74をそれぞれ減速する。これと反対に、本体給紙制
御装置88は、エンコーダ60の1パルスに要する時間
が短くなった場合、レジストモータ58および給紙モー
タ74をそれぞれ増速してやるというフィードバック制
御を行っている。
【0160】換言すれば、レジストローラ対33a,3
3bから送り出された用紙Pの先端の進みまたは遅れを
逐次検知し、レジストローラ対33a,33bと中間搬
送ローラ対55a,55bとの用紙搬送速度(周速度)
を両方共に補正するのである。本体給紙制御装置88
は、圧胴20の負荷変動等に伴う回転ムラを圧胴20の
周速度をエンコーダセンサ61で検知されるパルス変動
で常に追跡し、このパルス変動に追従して、レジストモ
ータ58と給紙モータ74との回転速度を共に可変制御
するという上記パルスエンコーダを用いたフィードバッ
ク制御を行っている。この時、圧胴20の回転位置の検
出は、エンコーダセンサ61で検知されるパルス数で検
出し、圧胴20の周速度の検出は、エンコーダセンサ6
1で検知される周期時間tで検出する。本体給紙制御装
置88は、図22に示すように、レジストモータ58お
よび給紙モータ74へそれぞれ出力される駆動パルス幅
(t1〜t4)をさらに変えることにより、レジストモー
タ58および給紙モータ74をフィードバック制御し、
レジストずれを少なくして印刷レジスト精度の向上を図
っている。(ステップS20参照)。
【0161】上記したような本体給紙制御装置88によ
るエンコーダ・フィードバック制御下において、レジス
トローラ33bが反時計回り方向に回転されることによ
り、上のレジストローラ33aが用紙Pを介して時計回
り方向に従動回転されることによって、また同時に中間
搬送ローラ55bが用紙Pを介して時計回り方向に従動
回転されることによって、用紙PのたわみPAが徐々に
消滅していく。そして、用紙Pの後端が中間センサ上5
3を抜けたことが検知され、中間センサ上53がオフす
ると、給紙モータ74の逆転駆動が停止されることによ
り、中間搬送ローラ対55a,55bのアシスト回転が
停止する。次いで、版胴1の回転位置がθ=75°(圧
胴20の回転位置でもθ’=75°)を占めたことが検
知されると、レジストモータ58の回転駆動が停止され
ることにより、レジストローラ対33a,33bの回転
が停止し、給紙状態管理ルーチンへ移行する。(ステッ
プS22〜S25参照)。
【0162】なお、ステップS16において、中間搬送
ローラ対55a,55bをアシスト回転させる必要のな
い用紙サイズの大きさがB5以下の場合では、ステップ
S23へ進んで、以下上記したと同様の動作が行われ
る。これ以降の動作は、補助給紙部28からの用紙搬送
動作および印刷工程と同様であるため、その説明を省略
する。
【0163】上述したとおり、実施形態1によれば、上
述した利点および後述する本発明の効果の他、下記の諸
利点を得ることができる。従来装置では、分離ローラ3
2および呼出しローラ30を回転させるために、版胴1
および圧胴20を回転させるためのメインモータからの
回転駆動力をベルトやクラッチ等を介してのセクタギヤ
方式により得ていたので、各給紙手段29,29−1,
29−2の分離ローラ32および呼出しローラ30の回
転周速度は絶えず微妙に変動する印刷速度に依存してい
たことになり、その変動する印刷速度ごとに上記したた
わみPAのたわみ量が違ったものとなってしまう。これ
によって、従来装置ではたわみ量不足でスキューが発生
したり、不送りが発生したり、あるいはたわみ量過大で
騒音が発生したりするという不具合が生じていた。これ
に対して、本実施形態1では、第1に、レジストローラ
対33a,33bに対して用紙Pの先端を給送するタイ
ミングをとるための本体給紙用遮光板68および給紙開
始センサ65を圧胴20側に配設し、メインモータ15
0とは独立して配設されたステッピングモータからなる
給紙モータ74により分離ローラ32および呼出しロー
ラ30や中間搬送ローラ対55a,55bを回転させな
がら、用紙先端センサ51を用いてたわみ量調整を行う
ことによって、印刷速度に関係なく安定したたわみ量を
調整することができる。これにより、スキューおよび不
送りの低減、ならびに静音化が図れる。
【0164】第2に、紙質や紙厚等が相違するものを使
用することによりレジストローラ対33a,33bに対
する用紙Pの摩擦係数が異なったり、あるいはたとえ紙
質や紙厚等が同じ紙種のものを使用していても、温・湿
度等の環境条件の変化に伴う搬送条件の変化(例えばレ
ジストローラ対33a,33bと用紙Pとの間の摩擦係
数の変化や用紙Pの変形状態)により、あるいはレジス
トローラ対33a,33bが摩耗・消耗したり紙粉等に
より汚れたり経時的に劣化することによって、用紙Pの
スリップ量が大きくなった時(この用紙Pのスリップは
レジストローラ対33a,33bの回転により用紙Pの
先端部が搬送され始める時が最も大きい)における用紙
Pの先端位置の認識をレジストセンサ52で検知するこ
とができる。用紙クランパ21に対して用紙Pの先端を
給送するタイミングをとるための本体レジスト用遮光板
69および給紙開始センサ65を圧胴20側に配設する
と共に、本体給紙制御装置88がレジストセンサ52か
らの信号に基づきスリップ量補正を行うと共に、パルス
エンコーダ(エンコーダ60およびエンコーダセンサ6
1)によりレジストモータ58をフィードバック制御F
BCをすることによって、用紙Pの先端部が用紙クラン
パ21に正確かつ確実に挾持されるような安定した紙く
わえを実現し、用紙Pの巻き上がり等をさらに確実に防
止すると共に、用紙クランパ21に対して給送するタイ
ミングの安定化および信頼性の向上を図ることができ、
ひいてはレジスト精度を一層向上することができる。
【0165】第3に、レジストローラ対33a,33b
を駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動するメイ
ンモータ150に対して独立させて駆動系の負荷を低減
すると共に、メインモータ150のパワーを小さくして
安価に製作できる。
【0166】第4に、レジストローラ駆動手段をステッ
ピングモータからなるレジストモータ58で構成したこ
とにより、レジストローラ対33a,33bのブレーキ
や回転方向を規制する機械式部品を不要として安価です
み、制御装置のプログラムが簡素化できると共に、演算
処理を速くしてフィードバック制御FBCの追従精度を
高くすることができる。
【0167】第5に、給紙駆動手段をステッピングモー
タからなる給紙モータ74で構成したことにより、分離
ローラ32の回転方向を規制する機械式部品を不要とし
て安価ですみ、また分離ローラ32および呼出しローラ
30を駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動する
メインモータ150に対して独立させて駆動系の負荷を
低減すると共に、メインモータ150のパワーをさらに
小さくして安価に製作できる。
【0168】(変形例1)図1ないし図32を借りて、
実施形態1の変形例1を説明する。この変形例1は、実
施形態1と比較すると、実施形態1における本体給紙用
遮光板68、本体レジスト用遮光板69、バンク給紙用
遮光板70,バンクレジスト用遮光板71、給紙開始セ
ンサ65、バンク給紙開始センサ66、インクリメンタ
ル型のエンコーダ60およびエンコーダセンサ61を除
去しこれらに代えて、図33に示すように、圧胴20の
回転速度変動の検出と位置の検出とが可能な絶対的な回
転量を検出するためのアブソリュート型のパルスエンコ
ーダ(以下、「アブソリュート型パルスエンコーダ」と
いう)を圧胴20側に配設したことのみ相違する。
【0169】上記アブソリュート型パルスエンコーダ
は、図33に示すように、圧胴20の端板20bに取り
付けられ、多数のスリットが外周部に放射状に複数段並
べられた多チャンネルのフォトエンコーダ220と、こ
のフォトエンコーダ220の外周部を挟んでアーム25
bに取り付けられた複数のエンコーダセンサ221とを
具備している。
【0170】この変形例1における制御動作は、実施形
態1における本体給紙用遮光板68、本体レジスト用遮
光板69、バンク給紙用遮光板70,バンクレジスト用
遮光板71、給紙開始センサ65、バンク給紙開始セン
サ66、インクリメンタル型のエンコーダ60およびエ
ンコーダセンサ61の上述した動作を1つの上記アブソ
リュート型パルスエンコーダで行うことのみ相違し、技
術的に自明なのでその説明を省略する。なお、実施形態
1および変形例1に述べたことに準拠して、圧胴20が
所定回転位置を占めたときにおけるエンコーダセンサ2
21からの出力パルス信号の出力開始時点と給紙モータ
74が駆動開始される駆動開始時点との間に一定のディ
レイDaが、圧胴20がさらに回転して上記したとは別
の所定回転位置を占めたときにおけるエンコーダセンサ
221からの出力パルス信号の出力開始時点とレジスト
モータ58が駆動開始される駆動開始時点との間に一定
のディレイDb、その他上記したディレイDc,Dd,
De,Df等がそれぞれ設けられる。そして、実施形態
1に述べたことに準拠して、本変形例1においても、本
体給紙制御装置88は、中間センサ下54により検知さ
れた用紙Pの先端の到達時間が基準到達時間に対して遅
い時に、その遅れ時間に応じて、中間搬送ローラ対55
a,55bの用紙搬送速度を上げるように給紙モータ7
4を制御する。
【0171】したがって、この変形例1によれば、実施
形態1における上記各利点(但し、上記利点における本
体給紙用遮光板68、本体レジスト用遮光板69、バン
ク給紙用遮光板70、バンクレジスト用遮光板71、給
紙開始センサ65、バンク給紙開始センサ66、インク
リメンタル型のエンコーダ60およびエンコーダセンサ
61の各用語を上記アブソリュート型パルスエンコーダ
のフォトエンコーダ220とエンコーダセンサ221と
に適宜置き換える)に加えて、現状の技術水準では高価
かつ複雑な制御を要するも制御構成の部品点数を減らす
ことができる。
【0172】以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した実施形態1および変形例1等に限定される
ものではなく、これらを適宜組合わせて構成してもよ
く、本発明の範囲内において、その必要性及び用途等に
応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業
者ならば明らかである。
【0173】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述したような従来装置の有する諸問題点を解決して新規
な画像形成装置における給紙装置を提供することができ
る。請求項ごとの効果を挙げれば次のとおりである。請
求項1記載の発明によれば、制御手段が、用紙到達検知
手段により検知された到達時間が基準到達時間に対して
遅い時に、その遅れ時間に応じて、用紙搬送手段の用紙
搬送速度を上げるように用紙搬送駆動手段を制御するの
で、たとえ用紙到達検知手段への用紙の先端の到達時間
が遅れて用紙の送り遅れが生じても、前に給送された用
紙の後端と次に送る用紙の先端との用紙間隔を確保でき
て、ジャム等の不具合を未然に防ぐことができると共
に、用紙の先端をレジスト手段に所定のタイミングで送
ることができるので、レジスト手段への用紙の先端の到
達遅れを防止できる。
【0174】請求項2記載の発明によれば、製版された
マスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用
紙を版胴に押し付ける押圧手段とを有し、画像形成部は
版胴と押圧手段との間に形成される印刷部であることに
より、用紙搬送経路の違いによって、あるいは印刷装置
特有の印刷速度の高速化に伴う用紙搬送の高速化や、使
用される用紙サイズや紙種の増大あるいは環境等によっ
て、用紙の搬送負荷が大きく変化しても請求項1記載の
発明の効果を奏する。
【0175】請求項3記載の発明によれば、押圧手段
は、版胴の外径と略同径の圧胴であり、版胴に対して圧
胴を相対的に押し付けて印刷を行うことにより、請求項
2記載の発明の効果に加えて、用紙の巻き上りの防止お
よび静音化を図れると共に、ひいてはレジスト精度を向
上することができる。
【0176】請求項4記載の発明によれば、圧胴は、給
送されて来た用紙の先端を保持する保持手段を備えてお
り、保持手段に対してレジスト手段による用紙の先端を
送り出すタイミングをとるためのタイミング検知手段を
前記圧胴側に配設したことにより、請求項3記載の発明
の効果に加えて、圧胴における保持手段(用紙クランパ
等)の保持ミス(クランプミス)を無くし、用紙の巻き
上がり等をさらに確実に防止すると共に、保持手段に対
して用紙の先端を給送するタイミングの安定化・信頼性
の向上を図ることができ、ひいてはレジスト精度をさら
に向上することができる。
【0177】請求項5記載の発明によれば、バンク給紙
部は、レジスト手段に向けて給紙するための給紙手段を
それぞれ有しており、レジスト手段に向けて給紙手段に
よる用紙の先端を送り出すタイミングをとるためのバン
ク給紙タイミング検知手段を前記圧胴側に配設したこと
により、請求項3記載の発明の効果に加えて、給紙タイ
ミングの安定化・信頼性の向上を図ることができる。
【0178】請求項6記載の発明によれば、用紙搬送駆
動手段が、ステッピングモータからなることにより、上
記各発明の効果に加えて、その回転駆動時の応答性を良
好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す孔版印刷装置および
バンク給紙部の概略的な正面図である。
【図2】実施形態1における孔版印刷装置の概略的な拡
大正面図である。
【図3】実施形態1における孔版印刷装置の補助給紙部
周りの平面図である。
【図4】実施形態1における孔版印刷装置の補助給紙部
周りの一部断面正面図である。
【図5】補助給紙部から給送された用紙にたわみを形成
するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図6】バンク給紙部から給送された用紙にたわみを形
成するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図7】実施形態1における圧胴周りの制御構成部品の
取り付け構造を示す要部の分解斜視図である。
【図8】図7における要部の平面図である。
【図9】版胴におけるホームポジションセンサ周りの斜
視図である。
【図10】実施形態1におけるレジストローラ対周りの
制御構成部品の取り付け構造を示す斜視図である。
【図11】実施形態1における圧胴のアーム対周りの制
御構成部品の取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図12】実施形態1における圧胴の回転動作に伴う用
紙クランパの回転位置および用紙搬送動作を表す概略的
な正面図である。
【図13】(a)は実施形態1における版胴の回転位置
を、(b)は圧胴の回転位置をそれぞれ表す模式図であ
る。
【図14】実施形態1における補助トレイ等の用紙サイ
ズ検出機構を示す要部の斜視図である。
【図15】実施形態1におけるバンク給紙部の構成を示
す要部の正断面図である。
【図16】実施形態1におけるバンク給紙部のバンク給
紙駆動機構を示す要部の斜視図である。
【図17】実施形態1における操作パネルの要部の平面
図である。
【図18】図17における操作パネルのLCD表示部の
切り換え表示画面を示す平面図である。
【図19】実施形態1等における給紙制御構成を表すブ
ロック図である。
【図20】実施形態1における全体の給紙動作を表すタ
イミングチャートである。
【図21】実施形態1における補助給紙部からの給紙動
作を表すタイミングチャートである。
【図22】実施形態1における駆動パルス数およびその
パルス幅を可変する内容を説明する説明図である。
【図23】実施形態1における給紙手段や中間搬送ロー
ラ対の起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図であ
る。
【図24】実施形態1におけるレジストローラ対と給紙
手段との間や、レジストローラ対と中間搬送ローラ対と
の間に用紙のたわみを形成する動作を表す要部の正面図
である。
【図25】実施形態1におけるレジストローラの起動時
や中間搬送ローラ対のアシスト回転による用紙搬送動作
を表す要部の正面図である。
【図26】実施形態1における用紙クランパへの用紙の
先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図27】実施形態1における印刷初期時の用紙搬送動
作を表す要部の正面図である。
【図28】実施形態1における全体の給紙動作を表すフ
ローチャートである。
【図29】図28の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図30】実施形態1におけるバンク給紙部内の給紙動
作を表すフローチャートである。
【図31】図30の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図32】(a)はバンク下給紙部から給送された用紙
の先端部がレジストローラで保持・待機されバンクレジ
ストスタート待ちにある用紙搬送状態を、(b)は
(a)の用紙搬送状態から用紙の先端が縦給紙路の下流
側に搬送されて中間センサ下でオン検知された直後の用
紙搬送状態をそれぞれ示す概略的な正面図である。
【図33】変形例1における圧胴周りの制御構成部品の
取り付け構造を示す要部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 マスタ 20 押圧手段としての圧胴 21 保持手段としての用紙クランパ 28 補助給紙部 29,29−1,29−2 給紙手段 33a,33b レジスト手段としてのレジストロー
ラ対 54 用紙到達検知手段としての中間セン
サ下 55a,55b 用紙搬送手段としての中間搬送ロー
ラ対 65 タイミング検知手段を構成する給紙開始セン
サ 66 バンク給紙タイミング検知手段を構成するバ
ンク給紙開始センサ 74 用紙搬送駆動手段としての給紙モータ 88 制御手段としての本体給紙制御装置 100 画像形成装置としての孔版印刷装置 148 バンク給紙制御装置 200 バンク給紙部 201 バンク給紙部を構成するバンク上給紙部 202 バンク給紙部を構成するバンク下給紙部 P 用紙 PA たわみ RX 給紙路としての横給紙路 RZ 給紙路としての縦給紙路 X 横給紙方向 Z 縦給紙方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/00 108 H04N 1/00 108K Fターム(参考) 2H072 AA03 AA09 AA16 AA24 AA29 AB09 CA01 CA02 3F049 AA01 DA12 EA10 EA23 EA29 LA06 LB03 3F102 AA13 AB01 BA07 CA04 CA05 CB01 DA08 EA03 EC03 FA06 5C062 AB08 AB32 AC12 AC13 AC66 AE15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成部に向けて用紙の先端を送り出す
    レジスト手段と、前記画像形成部の下方に設けられ前記
    レジスト手段に向けて給紙するバンク給紙部と、前記レ
    ジスト手段と前記バンク給紙部との間の給紙路に設けら
    れ前記バンク給紙部から給送された用紙の先端を前記レ
    ジスト手段に向けて送り出す用紙搬送手段と、該用紙搬
    送手段を駆動する用紙搬送駆動手段とを具備する画像形
    成装置における給紙装置において、 前記用紙搬送手段よりも前記給紙路の上流側に設けら
    れ、前記バンク給紙部から給送された前記用紙の先端の
    到達時間を検知する用紙到達検知手段を有し、前記用紙
    の先端が前記用紙到達検知手段に到達すべき基準到達時
    間が予め設定されており、 前記用紙到達検知手段により検知された前記到達時間が
    基準到達時間に対して遅い時に、その遅れ時間に応じ
    て、前記用紙搬送手段の用紙搬送速度を上げるように前
    記用紙搬送駆動手段を制御する制御手段を有することを
    特徴とする画像形成装置における給紙装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置における給紙
    装置において、 製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送さ
    れて来た用紙を前記版胴に押し付ける押圧手段とを有
    し、 前記画像形成部は、前記版胴と前記押圧手段との間に形
    成される印刷部であることを特徴とする画像形成装置に
    おける給紙装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の画像形成装置における給紙
    装置において、 前記押圧手段は、前記版胴の外径と略同径の圧胴であ
    り、前記版胴に対して前記圧胴を相対的に押し付けて印
    刷を行うことを特徴とする画像形成装置における給紙装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の画像形成装置における給紙
    装置において、 前記圧胴は、給送されて来た用紙の先端を保持する保持
    手段を備えており、 前記保持手段に対して前記レジスト手段による用紙の先
    端を送り出すタイミングをとるためのタイミング検知手
    段を前記圧胴側に配設したことを特徴とする画像形成装
    置における給紙装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の画像形成装置における給紙
    装置において、 前記バンク給紙部は、前記レジスト手段に向けて給紙す
    るための給紙手段をそれぞれ有しており、 前記レジスト手段に向けて前記給紙手段による用紙の先
    端を送り出すタイミングをとるためのバンク給紙タイミ
    ング検知手段を前記圧胴側に配設したことを特徴とする
    画像形成装置における給紙装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか一つに記載の画
    像形成装置における給紙装置において、 前記用紙搬送駆動手段が、ステッピングモータからなる
    ことを特徴とする画像形成装置における給紙装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001341900A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Tohoku Ricoh Co Ltd 印刷装置
US8160462B2 (en) 2007-08-07 2012-04-17 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus having a transport status detection unit
CN115806096A (zh) * 2023-01-17 2023-03-17 太原科技大学 核酸检测拭子自动出料设备及方法

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