JP2002023293A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JP2002023293A
JP2002023293A JP2001185217A JP2001185217A JP2002023293A JP 2002023293 A JP2002023293 A JP 2002023293A JP 2001185217 A JP2001185217 A JP 2001185217A JP 2001185217 A JP2001185217 A JP 2001185217A JP 2002023293 A JP2002023293 A JP 2002023293A
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emulsion
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pat
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photographic element
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Annabel A Muenter
エー.ミューンター アナベル
Steven P Szatynski
ピー.スザティンスキー スティーブン
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    • G03C2200/24Fragmentable electron donating sensitiser

Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真要素中にフラグメント化可能な電子供与
体が存在することに伴う保存カブリを小さくする手段を
有した写真要素を提供する。 【解決手段】 低酸素透過率の支持体、及び式X−Y’
のフラグメント化可能な電子供与性化合物又は式−X−
Y’部分を有する化合物を含有する少なくとも1つのハ
ロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素であって、Xが
電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロトンH又は離
脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩基β-が前
期乳剤層中に存在し、そして、(1)X−Y’が、0と
1.4Vとの間の酸化電位を有し、(2)X−Y’の酸
化形態が結合開裂反応を受けて、ラジカルX・及び離脱
フラグメントY’を提供し、そして随意選択的に(3)
前記ラジカルX・が、−0.7Vに等しいか又はそれよ
り陰性の酸化電位を有する写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真レスポンスが向
上した写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】写真創成材料が、可能な最低限の粒状度
を維持しながら光に対する全体的なレスポンスを最大に
することは、長年にわたる目的である。写真の光に対す
る感受性(通常、写真感度と呼ばれる)を高めると、低
光条件で捕捉される画像を改善することができ、また画
像の陰影部分のディティールを改善することができる。
一般的に、そのようなシステムにおける感光性ハロゲン
化銀乳剤によって提供される全体的な感光性は、乳剤粒
子の大きさによって決定される。粒子が大きくなればな
るほど、より多くの光を捕捉する。黒白写真要素の現像
の際、捕獲された光は最終的には再現像を構成する銀堆
積物に変換される。カラー写真要素では、現像すると、
色素堆積物によって生成される再現像が得られる。しか
し、銀又は色素堆積物によって表される粒状度は、ハロ
ゲン化銀乳剤の粒径に直接的に比例する。従って、ハロ
ゲン化銀乳剤粒子が大きくなればなるほど感光性は高く
なるが、再現像の粒状度もより高くする。与えられた粒
径のいずれの場合においても、ハロゲン化銀乳剤の光に
対するレスポンスを最大にする材料を提供することは長
年にわたる問題点である。
【0003】ハロゲン化銀の固有の感度を高めるため
に、化学増感剤が用いられている。通常の化学増感剤に
は、種々の、イオウ、金、及び第VIII族金属化合物が含
まれる。化学増感剤の概要は、リサーチディスクロージ
ャー、389巻、1996年9月、アイテム38957、IV.「化
学増感」に記載されている。
【0004】特定の波長領域において乳剤に分光感度を
付与するために、シアニン及び他のポリメチン色素のよ
うな分光増感剤が、単独又は組み合わせて用いられてい
る。これらの増感色素は、ハロゲン化銀乳剤に本質的に
吸収されない長波長の光を吸収し、その光のエネルギー
を用いることによって、ハロゲン化銀中に潜像形成を起
こさせる機能を有する。分光増感色素の概要は、上述の
リサーチディスクロージャー、アイテム38957、V.
「分光増感及び減感」、A.「増感色素」に記載されて
いる。
【0005】最近、ハロゲン化銀粒子表面をフラグメン
ト化可能な電子供与(FED)増感剤と関連させること
によって、写真感度のさらなる増強を達成できることが
わかった。フラグメント化可能な電子供与体は、光吸収
によってハロゲン化銀乳剤中に創成された光ホールを捕
獲した後、結合分裂反応を起こすように設計された化合
物である。この分裂反応によって、乳剤から光ホールが
除かれるので、光電子と再結合する可能性が減らされ感
光度の向上がもたらされる。いくつかの化合物(フラグ
メント化可能な2電子供与体と呼ばれる)では、結合分
裂反応から生じたラジカルが、ハロゲン化銀乳剤に電子
を注入する様な、十分なエネルギーを有するように設計
されている。
【0006】最終的に、フラグメント化可能な2電子供
与体を含有するハロゲン化銀乳剤によって、一つのフォ
トンが吸収されると、ハロゲン化銀乳剤中に二つの電子
が創成される。即ち、一番目は、フォトンの初期吸収に
よって生じ、二番目は、フラグメント化可能な2電子供
与体のところでの光ホールの捕獲に起因する連鎖反応に
よって生じる。この二番目の電子の生成によって、写真
感度の増加がもたらされる。
【0007】フラグメント化可能な電子供与体は、米国
特許第5,747,235号、同5,747,236号、同5,994,051号、
同6,010,841号、及び同6,054,260号明細書、並びに欧州
特許出願公開公報第893,732号に記載されている。これ
らの文献には、多種多様のハロゲン化銀乳剤において、
フラグメント化可能な電子供与体を用いることに伴う感
度利得が記載されている。しかし、乳剤にフラグメント
化可能な電子供与体を添加することにより保存カブリ
(特に、室温より高い温度での保存温度の場合)が増加
し、過剰の保存カブリを避けるために、使用するフラグ
メント化可能な電子供与体の量を制限する必要があるこ
とも多く見受けられる。そのような場合、フラグメント
化可能な電子供与体から得られる実用的な感度利得が減
少する場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、写真要素中に
フラグメント化可能な電子供与体が存在することに伴う
保存カブリを小さくする手段を見つけることが問題であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】我々は、低酸素透過率の
支持体(例えば、ポリエステル支持体)上にフラグメン
ト化可能な電子供与体を含有する写真層(複数可)をコ
ーティングすることによって、高酸素透過率の支持体
(例えば、酢酸セルロース支持体)上にコートされた同
じ層構成と比較して、高温保存カブリを小さくすること
を見いだした。
【0010】本発明は、低酸素透過率の支持体、及び式
X−Y’のフラグメント化可能な電子供与性化合物又は
式−X−Y’部分を有する化合物を含有する少なくとも
1つのハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素であっ
て、Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロトン
H又は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩基
β-が前期乳剤層中に存在し、そして、(1)X−Y’
が、0と約1.4Vとの間の酸化電位を有し、(2)X
−Y’の酸化形態が結合開裂反応を受けて、ラジカルX
・及び離脱フラグメントY’を提供し、そして随意選択
的に(3)前記ラジカルX・が、−0.7V以下(即
ち、約−0.7Vに等しいか又はさらに陰性である)の
酸化電位を有する写真要素を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に従うと、ハロゲン化銀乳
剤は、乳剤の感度を高めるフラグメント化可能な電子供
与性(FED)化合物を含有する。このフラグメント化
可能な電子供与性化合物は式X−Y’のフラグメント化
可能な電子供与性化合物又は式−X−Y’部分を有する
化合物である。ここで、Xは電子供与体部分であり、
Y’は離脱性プロトンH又は離脱基Yであるが、Y’が
プロトンの場合、塩基β-が前期乳剤層中に存在し、そ
して、(1)X−Y’が、0と約1.4Vとの間の酸化
電位を有し、(2)X−Y’の酸化形態が結合開裂反応
を受けて、ラジカルX・及び離脱フラグメントY’を提
供し、そして随意選択的に(3)前記ラジカルX・が、
−0.7V以下(即ち、約−0.7Vに等しいか又はさ
らに陰性である)の酸化電位を有する。Y’がプロトン
である本発明の態様では、塩基β-はXと直接又は間接
に共有結合されている。
【0012】X−Y’が、判定基準(1)及び(2)に
合致するが、(3)に合致しない化合物は1つの電子を
供与することができ、本明細書ではフラグメント化可能
な1電子供与性化合物と称する。3つの基準全てに合致
する化合物は、2つの電子を供与することができ、本明
細書ではフラグメント化可能な2電子供与性化合物と称
する。
【0013】本明細書では、酸化電位を、飽和カロメル
参照電極に対するボルトを表す「V」として報告する。
【0014】Y’がYである本発明の態様において、以
下の式は、X−Yが酸化及びフラグメント化を受けて、
好ましい形態でさらに酸化を受けるラジカルX・を生成
するときに起きると思われる反応を示す。
【0015】
【化1】
【0016】ここで、E1はX−Yの酸化電位であり、
2はラジカルX・の酸化電位である。
【0017】E1は好ましくは、約1.4V以下であ
り、より好ましくは1.0V未満である。この酸化電位
は、好ましくは0より高く、より好ましくは約0.3V
より高い。E1は約0〜約1.4Vの範囲であるのが好
ましく、より好ましくは約0.3V〜約1.0Vであ
る。
【0018】本発明のある態様では、ラジカルX・の酸
化電位E2は、−0.7Vであるか又は−0.7Vより
さらに陰性であり、好ましくは約−0.9Vよりさらに
陰性である。E2は約−0.7〜約−2Vの範囲である
のが好ましく、より好ましくは約−0.8〜約−2Vで
あり、最も好ましくは約−0.9〜約−1.6Vであ
る。
【0019】X−Yの構造上の特色を、二つの部分(即
ち、フラグメントX及びフラグメントY)の特徴で規定
する。フラグメントXの構造上の特徴が、X−Y分子の
酸化電位及びラジカルX・の酸化電位を決定するのに対
し、X及びYフラグメントの両方は、酸化された分子X
−Y・+のフラグメント化速度に影響を与える。
【0020】Y’がHである本発明の態様において、以
下の式は、化合物X−Hが酸化及び塩基β-に対する脱
プロトン化を受けて、好ましい形態でさらに酸化を受け
るラジカルX・を生成するときに起きると思われる反応
を示す。
【0021】
【化2】
【0022】上述したように、塩基β-が乳剤中に存在
する。具体的には、この塩基β-はXに共役的に結合す
ることによって乳剤中に存在していると考えられる。
【0023】好ましいX基は、次の一般式を有する:
【化3】 水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル基を表
すために、記号「R」(添字の無いR)を本明細書の全
ての構造式で用いる。
【0024】構造式(I)では、 m=0、1; Z=O、S、Se、Te; Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル、アントリル);又は複素環式基(例えば、
ピリジン、インドール、ベンゾイミダゾール、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール、チアジアゾール、等); R1=R、カルボキシル、アミド、スルホンアミド、ハ
ロゲン、NR2、(OH)n、(OR’)n、又は(S
R)n; R’=アルキル又は置換アルキル; n=1〜3; R2=R、Ar’; R3=R、Ar’; R2及びR3は、一緒になって5員〜8員環を形成でき
る;R2及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき
る;R3及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき
る;Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール、
又は複素環式基(例えば、ピリジン、ベンゾチアゾー
ル、等); R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基。
【0025】構造式(II)では、 Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル);又は複素環式基(例えば、ピリジン、ベ
ンゾチアゾール、等); R4=ハメットシグマ値が−1〜+1、好ましくは、−
0.7〜+0.7である、例えば、R、OR、SR、ハ
ロゲン、CHO、C(O)R、COOR、CONR2
SO3R、SO2NR2、SO2R、SOR、C(S)R、
等の置換基; R5=R、Ar’; R6及びR7=R、Ar’; R5及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
6及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる
(この場合、R6はヘテロ原子となることができる);
5及びR6は、結合して5員〜8員環を形成できる;R
6及びR7は、結合して5員〜8員環を形成できる;A
r’は、フェニル、置換フェニル等のアリール基、複素
環式基;R=水素原子又は非置換もしくは置換されたア
ルキル基。ハメットシグマ値の議論は、Hansch及びR.
W. Taftの、Chem. Rev. 91巻、(1991) ページ165, に見
つけることができ、参照することにより本明細書の内容
とする。
【0026】構造式(III)では、 W=O、S、Se; Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル、アントリル);又は複素環式基(例えば、
インドール、ベンゾイミダゾール、等); R8=R、カルボキシル、NR2、(OR)n、又は(S
R)n(n=1〜3);R9及びR10=R、Ar’; R9及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール基、又
は複素環式基; R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基。
【0027】構造式(IV)では、「ring」は、置換又
は非置換の5員、6員もしくは7員の不飽和環、好まし
くは複素環を表す。
【0028】以下のものは、一般構造Iの基Xの具体例
である:
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】本願明細書の構造では、−OR(NR2
のような記号は、−OR又は−NR2のいずれであって
もよいことを示す。
【0031】以下のものは、一般構造IIの基Xの具体
例である:
【化6】
【0032】R11及びR12は、H、アルキル、アルコキ
シ、アルキルチオ、ハロ、カルバモイル、カルボキシ
ル、アミド、ホルミル、スルホニル、スルホンアミド、
ニトリルである。
【0033】
【化7】 1は、共有結合、S、O、Se、NR、CR2、CR=
CR、又はCH2 CH 2 である。
【0034】
【化8】 2は、S、O、Se、NR、CR2、CR=CRであ
り、R13は、アルキル、置換アルキル又はアリールであ
り、R14は、H、アルキル、置換アルキル又はアリール
である。
【0035】以下のものは、一般構造IIIの基Xの具
体例である:
【化9】
【0036】以下のものは、一般構造IVの基Xの具体
例である:
【化10】 3は、O、S、Se、NRであり、R15は、R、O
R、NR2であり、R16は、アルキル、置換アルキルで
ある。
【0037】好ましいY’基は: (1)X’(ここで、X’は、構造式I〜IV規定した
X基であって、それが結合するX基と同じであっても、
異なっていてもよい) (2)
【化11】 (3)
【化12】 (式中、Mは、Si、Sn又はGeであり、R’は、ア
ルキル又は置換アルキルである) (4)
【化13】 (式中、Ar”は、アリール又は置換アリールである) (5)
【化14】
【0038】本発明の好ましい態様では、Y’は、H、
−COO-もしくは−Si(R’)3又は−X’である。
特に好ましいY’基は、H、−COO-もしくは−Si
(R’)3である。
【0039】Y’がプロトンである本発明の態様では、
塩基β-は乳剤層中に存在し、直接又は間接にXと共有
結合される。この塩基はpKaが約1〜約8、好ましく
は約2〜約7である酸の共役塩基であるのが好ましい。
pKa値の例は、例えば、Dissociation Constants of
Organic Bases in Aqueous Solution, D.D.Peril (Butt
erworth, London, 1965); CRC Handbook of Chemistry
and Physics, 77th, D.R.Lide (CRC Press, Boca Rato
n, F1, 1996)を参照されたい。
【0040】有用な塩基の例を表Iに示す。
【表1】
【0041】好ましくは、塩基β-は、カルボキシレー
ト、スルフェートもしくはアミンオキシドである。
【0042】本発明のいくつかの態様では、フラグメン
ト化可能な電子供与性化合物は、Xに直接又は間接に結
合する光吸収基Z、Xに直接又は間接に結合するハロゲ
ン化銀吸着基A、又は、Xに結合する発色団形成基Qを
有する。そのようなフラグメント化可能な電子供与性化
合物は、好ましくは次式のものである:
【0043】
【化15】
【0044】式中、Zは、光吸収基であり、kは、1又
は2であり、Aは、ハロゲン化銀への吸着を促進する
N、S、P、Se、又はTeの少なくとも1つの原子を
有するハロゲン化銀吸着基であり、Lは、少なくとも1
つのC、N、S、P又はO原子を有する結合基であり、
そしてQは、X−Y’と共役すると、アミジニウムイオ
ン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団系を含
む発色団を形成するのに必要な原子団を表す。
【0045】Zは、光吸収基であり、例えば、シアニン
色素類、複合シアニン色素類、メロシアニン色素類、複
合メロシアニン色素類、無極性シアニン色素類、スチリ
ル色素類、オキソノール色素類、ヘミオキソノール色素
類、及びヘミシアニン色素類を含む。
【0046】好ましいZ基は次の色素に由来する:
【化16】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】結合基Lは、1つ(又はそれ以上)のヘテ
ロ原子のところ、1つ(又はそれ以上)の芳香環もしく
は複素環のところ、又はポリメチン鎖の1つ(又はそれ
以上)の原子団のところで、色素と結合することができ
る。簡単にするために、そして複数の可能性のある結合
部位のために、L基の結合を一般構造式では特に示さな
い。
【0049】ハロゲン化銀吸着基Aは、好ましくは、銀
イオンリガンド部分又はカチオン性界面活性剤部分であ
る。好ましい態様では、Aは、i)イオウ酸類並びにそ
れらのSe及びTe類似体、ii)窒素酸類、iii)チオ
エーテル類並びにそれらのSe及びTe類似体、iv)ホ
スフィン類、v)チオナミド類、セレナミド類、及びテ
ルラミド類、並びにvi)炭素酸類からなる群より選ばれ
る。
【0050】A基の具体例は次のものである:
【化19】
【化20】
【0051】結合基Lのハロゲン化銀吸着基Aに対する
結合点は、吸着基の構造によって変わり、1つ(又はそ
れ以上)のヘテロ原子のところ、1つ(又はそれ以上)
の芳香環もしくは複素環のところとなることができる。
【0052】フラグメント化可能な電子供与性基XYに
共有結合によって光吸収基を結合させるLによって表さ
れる結合基は、好ましくは、C、N、S、又はO原子の
少なくとも1つを有する有機結合基である。また、結合
基が完全な芳香性又は不飽和ではなく、その結果π結合
系がZとXY部分間に存在できないことが好ましい。結
合基の好ましい例には、アルキレン基、アリーレン基、
−O−、−S−、−C=O、−SO2−、−NH−、−
P=O、及び−N=が含まれる。これらの各結合成分は
随意選択的に置換されていてもよく、単独又は組み合わ
せて用いてもよい。
【0053】これらの基の好ましい組み合わせ例には、
次のものである:
【化21】
【0054】結合基の長さは、1つの原子に限定される
ことができ、又はさらに長く、例えば、最大30原子の
長さとなることができる。好ましい長さは、約2〜20
原子、最も好ましくは、3〜10原子である。
【0055】Lのいくつかの好ましい例を次の一般式で
表すことができる:
【化22】
【0056】Qは、X−Y’と共役すると、アミジニウ
ムイオン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団
系を含む発色団を形成するのに必要な原子団を表す。好
ましくは、この発色団系は、F. M. Hamer の、The Cyan
ine Dyes and Related Compounds (Interscience Publi
shers, New York, 1964)に記載されるような、シアニ
ン、複合シアニン、ヘミシアニン、メロシアニン、及び
複合メロシアニン色素に一般的に見られるタイプであ
る。
【0057】Q基の具体例は次のものである:
【化23】
【0058】特に好ましいものは次式のQ基である:
【化24】
【0059】X2はO、S、N、又はC(OR192であ
り、ここでR19は置換又は非置換のアルキルである。各
17は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしく
は非置換のアルキル基、又は置換もしくは非置換のアリ
ール基であり、aは1〜4の整数であり、そしてR18
置換もしくは非置換のアルキル、又は置換もしくは非置
換のアリールである。
【0060】フラグメント化可能な電子供与性化合物の
具体例には次のものが含まれる:
【化25】
【0061】
【化26】
【0062】
【化27】
【0063】
【化28】
【0064】
【化29】
【0065】
【化30】
【0066】本発明のフラグメント化可能な電子供与体
を、ハロゲン化銀乳剤に直接分散させて含ませることが
でき、あるいは、例えば、水、メタノール、もしくはエ
タノールの溶剤、又はそれらの溶剤の混合物に溶解する
ことができ、生じた溶液を乳剤に加えることができる。
また、本発明の化合物を塩基及び/もしくは界面活性剤
を含有する溶液から添加することもでき、又は水性スラ
リーもしくはゼラチン分散体に混ぜて、そして乳剤に加
えることもできる。フラグメント可能な電子供与体を、
乳剤における単独の増感剤として用いることができる。
しかし、本発明の好ましい態様では、増感色素を乳剤に
添加してもよい。この化合物を増感色素の添加前、添加
時又は添加後に加えてもよい。
【0067】本発明で用いる電子供与体の量は、乳剤の
銀1モル当たり、少なくても1×10-8モルから多くて
も0.1モルの範囲であり、好ましくは、約5×10-7
モル/銀モルから約0.05モル/銀モルの範囲であ
る。電子供与性増感剤のXY部分の酸化電位E1が、相
対的に低電位である場合、それはより活性であり、使用
に必要な試薬は相対的に少ない。反対に、電子供与性増
感剤のXY部分の酸化電位が、相対的に高い場合、銀1
モル当たりより多くの量の試薬を用いる。さらに、Xに
直接又は間接に結合するハロゲン化銀吸着基A、又は光
吸収基Z、又は発色団形成基Qを有するXY部分の場
合、フラグメント化可能な電子供与性増感剤は、ハロゲ
ン化銀粒子とより密接に関連し、使用に必要な試薬は相
対的に少ない。
【0068】フラグメント化可能な一電子供与体の場
合、銀1モルあたり相対的により多くの量を用いる。フ
ラグメント化可能な電子供与体をコーティングの製造前
にハロゲン化銀乳剤に加えることが好ましいが、ある場
合には、この電子供与体を、プレ現像浴又は現像浴それ
自体を経由して露光後に乳剤に導入することもできる。
【0069】フラグメント化可能な電子供与性化合物
は、米国特許第5,747,235号、同5,747,236号、同5,994,
051号、同6,010,841号、及び同6,054,260号明細書、並
びに欧州特許出願公開公報第893,732号に記載されてい
る。
【0070】製造、貯蔵、もしくは処理時における写真
材料のカブリを小さくする目的のために、種々の化合物
を写真材料に加えることができる。典型的な、カブリ防
止剤は、リサーチディスクロージャーIのセクションV
Iに記載されており、例えば、テトラアザインデン類、
メルカプトテトラゾール類、ポリヒドロキシベンゼン
類、ヒドロキシアミノベンゼン類、チオスルホン酸塩及
びスルフィン酸塩との組合せ、等である。
【0071】本発明の場合、ポリヒドロキシベンゼン及
びヒドロキシアミノベンゼン化合物(以下、「ヒドロキ
シベンゼン化合物」という)が好ましい。なぜなら、そ
れらが乳剤感度を低下させずにカブリを小さくするのに
有効だからである。
【0072】ヒドロキシベンゼン化合物の例は次のもの
である:
【化31】
【0073】これらの式中、V及びV’は、それぞれ独
立して、−H、−OH、ハロゲン原子、−OM(Mはア
ルカリ金属イオン)、アルキル基、フェニル基、アミノ
基、カルボニル基、スルホン基、スルホン化されたフェ
ニル基、スルホン化されたアルキル基、スルホン化され
たアミノ基、カルボキシフェニル基、カルボキシアルキ
ル基、カルボキシアミノ基、ヒドロキシフェニル基、ヒ
ドロキシアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルフ
ェニル基、アルキルチオエーテル基、もしくはフェニル
チオエーテル基である。
【0074】より好ましくは、それらは、それぞれ独立
して、−H、−OH、−Cl、−Br、−COOH、−
CH2CH2COOH、−CH3、−CH2CH3、−C
(CH33、−OCH3、−CHO、−SO3K、−SO
3Na、−SO3H、−SCH3、又は−フェニルであ
る。
【0075】とりわけ好ましいヒドロキシベンゼン化合
物は次のものである:
【化32】
【0076】
【化33】
【0077】ヒドロキシベンゼン化合物を、本発明の写
真材料を構成する乳剤層又はいずれの層にも加えること
ができる。好ましい添加量は、ハロゲン化銀1モル当た
り1×10-3〜1×10-1モル、より好ましくは1×1
-3〜2×10-2モルである。
【0078】本発明の写真要素は、低酸素透過率を有す
る支持体上にコートされた少なくとも1つの感光性ハロ
ゲン化銀層を含んでなる。所定の厚みの支持体の酸素透
過率は、ASTM D3985に規定する手順で、一定
期間(即ち、1日)、支持体の1平方メートルを通して
拡散する酸素ガスの容積として測定することができる。
表IIに写真要素に有用ないくつかの典型的なポリマー
支持体材料の酸素透過率の値を示す。この表から、PE
T(ポリエチレンテレフタレート支持体)及びPEN
(ポリエチレンナフタレート支持体)の両方が、低酸素
透過率(典型的な有用な支持体厚において、約100c
3/m2/日以下の透過率として定義する)を有するこ
とがわかる。これらの支持体は、米国特許第3,649,336
号明細書に記載されているように、写真要素に対して寸
法安定性及び機械的強度の増強を付与するという利点も
提供する。三酢酸セルロース(アセテート)支持体及び
他の支持体と比較すると、ポリエチレンテレフタレート
(PET)支持体及びポリエチレンナフタレート(PE
N)支持体の両方が、改善された機械強度とカール緩和
特性を有する。本発明の好ましい態様では、支持体は、
約50cm3/m2/日未満の透過率、さらに好ましく
は、約25cm3/m2/日以下の透過率を有する。
【0079】
【表2】
【0080】本発明に用いることができる支持体には、
ポリエステル支持体のいずれもが含まれ、好ましくは、
疎水性、高分子量ポリエステルである。好適な支持体は
典型的に90℃を超えるガラス転移温度(Tg)を有す
る。支持体を、1種以上のジカルボン酸、もしくはその
低級アルキルエステル、例えば、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、2,5−、2,6−もしくは2,7
−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、ア
ジピン酸、アゼライン酸、ジフェニルジカルボン酸、及
びヘキサヒドロテレフタル酸もしくはビス−p−カルボ
キシルフェノキシエタン(必要に応じて、ポバル酸のよ
うなモノカルボン酸を含む)と、1種以上のグリコー
ル、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールを縮合す
ることによって得られる。好ましい態様では、当該ポリ
エステルポリマーを、テレフタル酸もしくは2,6−ナ
フタレンジカルボン酸又はそれらのジメチルエステルと
エチレングリコールとの縮合によって得られる好適な合
成線状ポリエステルから製造することができる。
【0081】特に有用なポリエステルフィルム支持体
は、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフ
タレートから製造される支持体である。本発明の用途に
特に好適な支持体は、主としてポリエチレン−2,6−
ナフタレンから構成される支持体である。本発明の範囲
としては、コポリマー類及び/又は種々のモノマーに基
づくポリエステルの混合物に基づく支持体が考えられ
る。支持体をゼラチンの接着に適したようにするため
に、下びき(複数可)もしくは処理、又は下びき(複数
可)及び/もしくは処理の組み合わせを追加することも
考えられ、また、写真用途により好適にするために、磁
性粒子、滑剤及び帯電防止剤等を含めることも考えられ
る。
【0082】本発明の写真要素の乳剤層は、当該写真要
素の1層以上の感光性層を構成することができる。本発
明に従って作製される写真要素は、黒白要素、単色要素
又は多色要素となることができる。多色要素は多色要素
は、スペクトルの3つの主領域のそれぞれに感度を有す
る色素画像生成ユニットを有する。各ユニットは、所定
の領域のスペクトルに感度を有する単一の乳剤層もしく
は多層の乳剤層となることができる。この要素のこれら
の層(画像生成ユニットの層を含む)を、当該技術分野
で知られているように、種々の順序で配列することがで
きる。別のフォーマットでは、スペクトルの3つの主領
域のそれぞれに感度を有する乳剤を単一のセグメント化
層として配置することができる。
【0083】典型的な多色写真要素は、少なくとも1種
のシアン色素生成カプラーを関連して有する少なくとも
1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色素画像
形成ユニット、少なくとも1種のマゼンタ色素生成カプ
ラーを関連して有する少なくとも1つの緑感性ハロゲン
化銀乳剤層を含むマゼンタ色素画像形成ユニット、少な
くとも1種のイエロー色素生成カプラーを関連して有す
る少なくとも1つの青感性ハロゲン化銀乳剤層を含むイ
エロー色素画像形成ユニットを担持する支持体を含んで
成る。この要素は、フィルター層、中間層、上塗り層、
下引き層等の追加の層を含むことができる。
【0084】また、本発明の写真要素は、リサーチディ
スクロージャー、アイテム34390、1992年11月に記載さ
れる磁気記録材料、もしくは米国特許第4,279,945号及
び同4,302,523号各明細書に記載される、透明支持体の
裏面に磁性粒子を含有するような透明磁気記録層も有効
に含むことができる。この要素は、典型的に、総厚5〜
30μm(支持体を除く)を有するであろう。これらの
色感性層の順序は変えることができるが、透明支持体上
の順序では、通常、赤感性、緑感性及び青感性であり
(即ち、青感性層が支持体から最も遠い)、反射支持体
では反対の順序が一般的である。
【0085】本発明は、使い切りカメラ(又は、「レン
ズ付きフィルム」ユニット)と呼ばれることが多いカメ
ラに本発明の写真要素を用いることも企図する。これら
のカメラはその中に予め装填されたフィルムと共に販売
され、カメラ内部に露光済みフィルムを残したままカメ
ラ全体を処理業者に戻す。そのようなカメラはガラス又
はプラスチックレンズを有し、それをとおして当該写真
要素が露光される。
【0086】また、この写真要素は、欧州特許第213490
号;特開昭58-172647号公報;米国特許第2,983,608号;ド
イツ国特許第2,706,117号C明細書;英国特許第1,530,272
号;日本国特許出願A-113935号;米国特許第4,070,191
号、及びドイツ国特許第2,643,965号明細書に記載され
ているもののような、カラードカプラー(例えば、イン
ターレイヤー補正のレベルを調節する)及びマスキング
カプラーも使用することができる。
【0087】また、この写真要素は、漂白もしくは定着
の処理工程を加速したりもしくは変更して画像の品質を
向上させる物質を含有することもできる。欧州特許第19
3,389号;同301,477号;米国特許第4,163,669号;同4,865,
956号;及び同4,923,784号各明細書に記載の漂白促進剤
が、特に有用である。また、核生成剤、現像促進剤もし
くはそれらの前駆体(英国特許第2,097,140号、同2,131,
188号各明細書);現像抑制剤及びそれらの前駆体(米国特
許第5,460,932号、同5,478,711号明細書);電子移動剤
(米国特許第4,859,578号;同4,912,025号各明細書);ヒ
ドロキノン類、アミノフェノール類、アミン類、没食子
酸;カテコール;アスコルビン酸;ヒドラジド類;スル
ホンアミドフェノール類の誘導体等のカブリ防止剤及び
混色防止剤;並びに無呈色カプラーも使用できる。
【0088】また、この要素は、コロイド状銀ゾル、又
は水中油滴型分散体、ラテックス分散体もしくは固体粒
子分散体の形態で、イエロー及び/もしくはマゼンタフ
ィルター色素及び/もしくはハレーション防止色素(特
に、全ての感光性層の下のアンダーコート層中もしくは
全ての感光性層が配置されている支持体の反対側に)を
含んでなるフィルター色素層を含むこともできる。さら
に、「スミア(smearing)」カプラー(例えば、米国特
許第4,366,237号;欧州特許第096,570号;米国特許第4,42
0,556号;及び米国特許第4,543,323号各明細書に記載さ
れているようなもの)とともに使用できる。また、これ
らのカプラー類は、例えば、特願昭61-258249号もしく
は米国特許第5,019,492号各明細書に記載されているよ
うな保護された形態でブロック又は塗布することができ
る。
【0089】写真要素は、さらに「現像抑制剤放出型」
化合物(DIR)等の他の画像改良化合物を含有するこ
とができる。本発明写真要素に有用な追加のDIRは当
該技術分野で公知であり、その例は以下の特許文書に記
載されている。すなわち米国特許第3,137,578号、同3,1
48,022号、同3,148,062号、同3,227,554号、同3,384,65
7号、同3,379,529号、同3,615,506号、同3,617,291号、
同3,620,746号、同3,701,783号、同3,733,201号、同4,0
49,455号、同4,095,984号、同4,126,459号、同4,149,88
6号、同4,150,228号、同4,211,562号、同4,248,962号、
同4,259,437号、同4,362,878号、同4,409,323号、同4,4
77,563号、同4,782,012号、同4,962,018号、同4,500,63
4号、同4,579,816号、同4,607,004号、同4,618,571号、
同4,678,739号、同4,746,600号、同4,746,601号、同4,7
91,049号、同4,857,447号、同4,865,959号、同4,880,34
2号、同4,886,736号、同4,937,179号、同4,946,767号、
同4,948,716号、同4,952,485号、同4,956,269号、同4,9
59,299号、同4,966,835号、及び同4,985,336号;並びに
英国特許公告第1,560,240号、同2,007,662号、同2,032,
914号、同2,099,167号;ドイツ国特許出願公開第2,842,0
63号、同2,937,127号、同3,636,824号、同3,644,416号;
並びに欧州特許第272,573号、同335,319号、同336,411
号、同346,899号、同362,870号、同365,252号、同365,3
46号、同373,382号、同376,212号、同377,463号、同37
8,236号、同384,670号、同396,486号、同401,612号及び
同401,613号である。
【0090】また、DIR化合物は、Photographic Sci
ence and Engineering, 13巻、174頁、1969年に記載の
C.R. Barr, J.R. Thirtle 及びP.W. Vittumの論文 "Dev
eloper-Inhibitor-Releasing (DIR) Couplers for colo
r Photgraphy"にも開示されている。
【0091】本発明の要素に使用するのに適切な材料の
以下の検討においては、リサーチディスクロージャー
1996年9月、No. 389、アイテム38957(以下、「リサー
チディスクロージャーI」と称する)を参照されたい。
以下で言及するセクションは、特に断らない限り、リサ
ーチディスクロージャーIのセクションである。引用し
たリサーチディスクロージャーは全て、英国ハンプシャ
ー州P010 7DQエムスワース 12aノーススト
リートダッドレーアネックスにあるKennethMason Publi
cations, Ltd. が発行している。
【0092】ハロゲン化銀乳剤はいずれの大きさ及び形
態の粒子も含むことができる。従って、粒子は、立方
体、八面体、立方八面体、又は立方格子型ハロゲン化銀
の天然の他の形態を取ることができる。さらに、粒子は
球形粒子又は平板状粒子のような不規則なものとなるこ
とができる。
【0093】本発明でとりわけ有用なものは平板状粒子
乳剤である。平板状粒子乳剤は二つの平行主結晶面及び
少なくとも2のアスペクト比を有するものである。用語
「アスペクト比」は、粒子の主面の等価円直径(EC
D)をその厚み(t)で割った比である。平板状粒子乳
剤は、そのような平板状粒子が粒子投影面積の少なくと
も50%(好ましくは、少なくとも70%、最適には、少な
くとも90%)を占めている乳剤である。好ましい平板状
粒子乳剤は、平板状粒子の平均厚が0.3μm未満、好ま
しくは薄型(0.2μm未満)である乳剤である。平板状
粒子の主面は、{111}もしくは{100}結晶面に存在す
ることができる。平板状粒子乳剤の平均ECDはめった
に10μmを超えることはなく、5μm未満が一般的であ
る。
【0094】最も広範囲に用いられる形態では、平板状
粒子乳剤は高臭化物{111}平板状粒子乳剤である。そ
のような乳剤は、Kofron等の米国特許第4,439,520号、W
ilgus等の米国特許第4,434,226号、Solberg等の米国特
許第4,433,048号、Maskaskyの米国特許第4,435,501号、
同4,463,087号、及び同4,173,320号、Daubendiek等の米
国特許第4,414,310号及び同4,914,014号、Sowinski等の
米国特許第4,656,122号、Piggin等の米国特許第5,061,6
16号及び同5,061,609号、Tsaur等の米国特許第5,147,77
1号、同5,147,772号、同5,147,773号、同5,171,659号、
及び同5,252,453号、Black等の米国特許第5,219,720号
及び同5,334,495号、Deltonの米国特許第5,310,644号、
同5,372,927号、及び同5,460,934号、Wenの米国特許第
5,470,698号、Fenton等の米国特許第5,476,760号、Eshe
lman等の米国特許第5,612,175号及び同5,614,359号、並
びにIrving等の米国特許第5,667,954号に具体的に示さ
れている。
【0095】超薄高臭化物{111}平板状粒子乳剤は、D
aubendiek等の米国特許第4,672,027号、同4,693,964
号、同5,494,789号、同5,503,971号及び同5,576,168
号、Antoniades等の米国特許第5,250,403号、Olm等の米
国特許第5,503,970号、Deaton等の米国特許第5,582,965
号、及びMaskaskyの米国特許第5,667,955号明細書に具
体的に示されている。高臭化物{100}平板状粒子乳剤
は、Mignotの米国特許第4,386,156号及び同5,386,156号
明細書に具体的に記載されている。
【0096】高塩化物{111}平板状粒子乳剤は、Weyの
米国特許第4,399,215号明細書、Wey等の米国特許第4,41
4,306号明細書、Maskaskyの米国特許第4,400,463号、同
4,713,323号、同5,061,617号、同5,178,997号、同5,18
3,732号、同5,185,239号、同5,399,478号及び同5,411,8
52号明細書、並びにMaskasky等の米国特許第5,176,992
号及び同5,178,998号明細書に具体的に記載されてい
る。超薄高塩化物{111}平板状粒子乳剤は、Maskasky
の米国特許第5,271,858号及び同5,389,509号明細書に具
体的に記載されている。
【0097】高塩化物{100}平板状粒子乳剤は、Maska
skyの米国特許第5,264,337号、同5,292,632号、同5,27
5,930号及び同5,399,477号明細書、House等の米国特許
第5,320,938号明細書、Brust等の米国特許第5,314,798
号明細書、Szajewski等の米国特許第5,356,764号明細
書、Chang等の米国特許第5,413,904号及び同5,663,041
号明細書、Oyamadaの米国特許第5,593,821号明細書、Ya
mashita等の米国特許第5,641,620及び同5,652,088号明
細書、Saitou等の米国特許第5,652,089号明細書並びにO
yamada等の米国特許第5,665,530号明細書に具体的に記
載されている。超薄高塩化物{100}平板状粒子乳剤
を、House等及びChang等の上記引用の明細書の教示に従
って、ヨウ化物の存在下での核生成によって調製するこ
とができる。
【0098】この乳剤は、表面感受性乳剤、即ち、主に
ハロゲン化銀粒子の表面上に潜像を形成する乳剤となる
ことができ、あるいは乳剤は、主にハロゲン化銀粒子の
内部に内部潜像を形成できできるものとなることができ
る。この乳剤は、ネガ型乳剤、例えば、表面感受性乳剤
もしくは未カブリ内部潜像形成乳剤となるか、又は現像
を均一露光を用いて行うか、核生成剤の存在下で行う場
合に、ポジ型である未カブリの直接陽画乳剤(内部潜像
形成型)となることができる。後者のタイプの平板状粒
子乳剤は、Evans等の米国特許第4,504,570号明細書に具
体的に説明されている。写真要素を化学線(典型的には
スペクトルの可視領域)に露光して潜像を形成し、その
後、処理して既に述べたように可視色素像を形成でき
る。
【0099】粒子析出中に、1種以上のドーパント(銀
及びハロゲン化物以外の粒子吸蔵)を導入して粒子特性
を改良することができる。例えば、リサーチディスクロ
ージャー、アイテム36544、セクションI.乳剤粒子及
びその特性、サブセクションG.粒子改良条件及び調
整、パラグラフ(3)、(4)及び(5)に記載されて
いる種々の通常のドーパントを、本発明の乳剤中に存在
せしめることができる。さらに、米国特許第5,36
0,712号(Olm等)明細書に記載されるように(引
用することにより、本明細書の内容とする)、1種以上
の有機リガンドを有する遷移金属のヘキサ配位錯体で粒
子をドープすることが考えられる。
【0100】リサーチディスクロージャー、アイテム36
736、1994年11月発行に記載されているように、粒子の
面心立方結晶格子に浅い電子トラップ(以下、「SE
T」とも記載する)を形成して画像形成スピードを高め
ることができるドーパントを組み込みことが特に考えら
れる。SETドーパントを粒子内のいずれの位置に配置
しても有効である。一般的に、SETドーパントを粒子
の外側50%(銀に対して)内に組み入れると良好な結
果が得られる。SET組み込みの最適な粒子領域は、粒
子を形成する総銀の50〜85%の銀領域に形成されて
いる。SETを全て一度に組み込むか、粒子析出を継続
しながらその間にわたって反応容器に導入することがで
きる。一般的に、SET形成ドーパントは、少なくとも
1×10-7モル/銀モル、その溶解度限界に至るまで、
典型的に約5×10-4モル/銀モルまでの濃度で導入す
ることが考えられる。
【0101】SETドーパントは相反則不軌を小さくす
るのに有効であるとして知られている。特に、SETド
ーパントとして、イリジウムヘキサ配位錯体(即ち、I
+4錯体)が有利である。浅い電子トラップを提供する
のに有効でない(非−SETドーパント)イリジウムド
ーパントも、ハロゲン化銀粒子乳剤の粒子内に導入して
相反則不軌を小さくすることができる。相反則改善に有
効となるために、Irは、粒子構造のいずれの場所にも
存在することができる。相反則改善を生じるIrドーパ
ントの粒子構造内の好ましい位置は、粒子を形成する全
ての銀が析出する、最初の60%の後でかつ最終の1%
の前(最も好ましくは最終の3%の前)の粒子生成の領
域内である。ドーパントは一度に導入してもよく、もし
くは粒子析出を継続している期間にわたって反応容器に
混ぜてもよい。一般的に、相反則改善非−SET Ir
ドーパントは、その最低有効濃度で組み入れることが企
図される。
【0102】種々のSET及び非−SET Ir ドー
パントの一般的に好ましい濃度範囲を示したが、これら
の一般的な範囲内の特定の最適濃度範囲を、通常の試験
により特定の用途に結びつけることができることがわか
る。SETドーパント及び非−SET Irドーパント
を単独又は組み合わせて用いることが特に考えられる。
【0103】本発明の写真要素は、一般的に乳剤の形態
でハロゲン化銀を提供する。写真乳剤は、一般的に写真
要素の1つの層として乳剤を塗布するためのベヒクルを
含む。有用なベヒクルには、タンパク質、タンパク質誘
導体、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル
類)、ゼラチン(例えば、牛骨もしくは皮ゼラチン等の
アルカリ処理ゼラチン、又は豚皮ゼラチン等の酸処理ゼ
ラチン)、ゼラチン誘導体(例えば、アセチル化ゼラチ
ン、フタル化ゼラチン等)等の天然物質、並びにリサー
チディスクロージャーIに記載されているような他のベ
ヒクルの両方が含まれる。また、ベヒクルもしくはベヒ
クル増量剤として有用なものは、親水性透水性コロイド
である。これらは、リサーチディスクロージャーIに記
載されているような、合成ポリマー解こう剤、キャリヤ
ー、及び/又は、ポリビニルアルコール、ポリビニルラ
クタム、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセター
ル、アルキル並びにスルホアルキルアクリレート及びメ
タクリレートのポリマー、加水分解したポリ酢酸ビニ
ル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メタクリルアミ
ドコポリマー等のバインダーを含む。ベヒクルは、写真
乳剤に有用な量で乳剤中に存在することができる。ま
た、この乳剤は、写真乳剤に有用であるとして知られて
いるいずれの添加剤も含有することができる。
【0104】本発明で用いられるハロゲン化銀を、有利
に化学増感することができる。ハロゲン化銀化学増感に
有用な化合物及び技法は、当該技術分野で公知であり、
リサーチディスクロージャーI及びそこで引用されてい
る文献に記載されている。化学増感に有用な化合物に
は、例えば、活性ゼラチン、イオウ、セレン、テルル、
金、プラチナ、パラジウム、イリジウム、オスミウム、
レニウム、亜リン酸、もしくはそれらの組み合わせが含
まれる。化学増感は、リサーチディスクロージャーI
セクションIV(510-511ページ)及びそこで引用され
ている文献に記載されているように、一般的に、pAg
レベル5〜10、pHレベル4〜8、そして温度30〜
80℃で実施される。
【0105】ハロゲン化銀を、リサーチディスクロージ
ャーIに記載されるような当該技術分野で公知のいずれ
の技法、及びいずれの色素によっても増感することがで
きる。この色素を、乳剤を写真要素に塗布する前のいず
れかの時期(例えば、化学増感中もしくは化学増感後)
に、又は写真要素への乳剤の塗布と同時に、ハロゲン化
銀粒子と親水性コロイドからなる乳剤に添加してもよ
い。この色素を、例えば、水又はアルコールの溶液とし
て添加することができる。色素/ハロゲン化銀乳剤を、
塗布直前もしくは塗布に先立ち(例えば、2時間前)、
カラー画像生成カプラーの分散体と混合することができ
る。フラグメント化可能な電子供与体と一緒に用いる典
型的な増感色素は、米国特許第5,747,236号明細書に記
載されている。
【0106】本発明の写真要素は、リサーチディスクロ
ージャーI、セクションXVIに記載されている技法を
含むいずれかの公知の技法を用いて像様露光するのが好
ましい。これには、典型的にはスペクトルの可視領域で
の露光を必要とし、一般的にそのような露光は、レンズ
を通した生の像であるが、保存された画像(コンピュー
タに記憶されたような画像)を発光装置(発光ダイオー
ド、CRT等)を用いて露光することもできる。本発明
の写真要素を、デュプリケーティングフィルム又はプリ
ント材料とする目的を有する場合、一般的にカラーネガ
又はポジ画像及び適当な焦点合わせレンズを通した可視
領域の光を通すことによって露光が行われる。
【0107】本発明の組成物を含む写真要素は、例え
ば、リサーチディスクロージャーI、又はT.H. James
編の The theory of the Photographic Process 、第4
版、Macmillan, New York, 1977年に記載されているい
くつかの周知の処理組成物のいずれかを用いた周知の写
真プロセスで処理できる。ネガ型要素を処理する場合
は、この要素を発色現像主薬(即ち、カラーカプラーと
共にカラー像色素を形成するもの)で処理し、その後酸
化剤及び溶剤で処理して銀及びハロゲン化銀を除去す
る。リバーサルカラー要素を処理する場合は、この要素
をまず黒白現像主薬(即ち、カプラー化合物と共にカラ
ー像色素を形成しない現像主薬)で処理し、次にハロゲ
ン化銀をカブラせ(一般的に、化学カブリもしくは光カ
ブリ)、発色現像主薬で処理する。
【0108】好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。とりわけ好ましい現像主薬は:4−
アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ
−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−
アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−(メタン
スルホンアミド)エチルアニリンセスキ硫酸塩水和物、
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシエチル)アニリン硫酸塩、4−アミノ−3−β−
(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−ジエチルア
ニリン塩酸塩及び4−アミノ−N−エチル−N−(2−
メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−トルエン
スルホン酸である。
【0109】Bissonetteの米国特許第3,748,138号、同
3,826,652号、同3,862,842号及び同3,989,526号並びにT
ravisの同3,765,891号明細書に記載されている、色素像
生成還元剤、不活性遷移金属イオン錯体酸化剤、並びに
/又はMatejecの米国特許第3,674,490号明細書、リサー
チディスクロージャー、116巻, 1973年12月、アイテム1
1660及びBissonetteのリサーチディスクロージャー、14
8巻, 1976年8月、アイテム14836, 14846, 及び14847に
記載されている過酸化物酸化剤を組み合わせて用いる処
理で、色素像を生成もしくは増強することができる。Du
nn等の米国特許第3,822,129号、Bissonetteの同3,834,9
07号及び同3,902,905号、Bissonette等の同3,847,619
号、Mowreyの同3,904,413号、Hirai等の同4,880,725
号、Iwanoの同4,954,425号、Marsden等の同4,983,504
号、Evans等の同5,246,822号、Twistの同5,324,624号、
Fysonの欧州特許出願公開第0487616号、Tannahill等のW
O90/13059号、Marsden等のWO90/13061号、Grimsey等のW
O91/16666号、FysonのWO91/17479号、Marsden等のWO92/
01972号、TannahillのWO92/05471号、HensonのWO92/072
99号、TwistのWO93/01524号、及びWO93/11460号、並び
にWingender等のドイツ国特許出願公開第4,211,460号に
説明されているような処理により色素像を形成するの
に、当該写真要素は特に適合する。
【0110】カラー現像の次に漂白、定着、又は漂白−
定着を行い、銀又はハロゲン化銀を除去し、洗浄、乾燥
する、通常の工程が続く。黒白現像の次には定着(ハロ
ゲン化銀を除去する)、洗浄及び乾燥の通常の工程が続
く。
【0111】本発明の写真要素を上述した通常の処理シ
ステム又は低容量処理システムを用いて処理することが
できる。低容量システムはフィルム処理を処理液と接触
させることによって開始する処理であるが、処理溶液容
量は、処理される画像形成層の総容積に匹敵する。この
タイプのシステムには、追加の非溶液処理補助手段、例
えば、加熱又は処理時に適用するラミネート層の適用を
含む。通常の写真システムは、フィルム要素を通常の写
真処理液に接触させて処理するシステムであり、その溶
液の容量は画像形成層の容積と比較して非常に大きい。
【0112】低容量処理を、現像溶液を適用する容量
が、写真要素を膨潤させるのに必要な溶液容量の約0.
1倍から約10倍、好ましくは、約0.5倍から約10
倍である処理と規定する。この処理は、溶液適用、外部
層積層、及び加熱と組み合わせて行ってもよい。この低
容量システム写真要素は次の処理のいくつか、又は全て
を受けることができる。
【0113】(I) 任意の手段、例えば、スプレー、
インクジェット、塗布、グラビアプロセス等により、フ
ィルム上に溶液を直接適用する。 (II) 処理溶液を含有する溜中にフィルムを浸漬す
る。このプロセスは、また、要素を小さいカートリッジ
に浸漬するか、又は通す形態を取ることができる。 (III) 補助処理要素を画像形成要素に積層する。積
層により、処理試薬物質を提供し、使用済み薬剤を除去
し、又は画像情報を潜像記録フィルム要素から転移させ
る目的を有してもよい。転移された画像を、補助処理要
素に像様方法で転移される色素、色素前駆体、又は銀含
有化合物から生成させることができる。
【0114】(IV) 任意の好都合な手段、例えば、簡
単なホットプレート、アイロン、ローラー、加熱ドラ
ム、マイクロ波加熱手段、加熱空気、蒸気、又はその他
により、要素を加熱する。先行する処理I〜IIIのいずれ
かの前、間、後、又は全体を通じて、加熱を実施するこ
とができる。加熱により、室温〜100℃の範囲の温度を
発生させることができる。本発明を用いるのに好適な写
真要素及びそのような要素を処理する方法は、リサーチ
ディスクロージャー、1995年2月、アイテム37038、に記
載されている。
【0115】本発明の処理された写真要素を、次の工程
のいくつか又は全てのための創成材料としの役割を果た
すことができる。即ち、画像走査して、捕獲した画像の
電子表現を生成し、次にその表現をディジタル処理し
て、画像を電子的に操作、記憶、伝送、出力又は表示す
ることである。リサーチディスクロージャー I、Secti
on XIV、「操作促進特徴」及びリサーチディスクロー
ジャー、1994年9月、アイテム36544に例示されているよ
うに、走査に適合するカラーネガティブ要素の多数の変
更が示唆されている。これらのシステムが本発明の実際
の使用において考えられる。そのような処理及びフィル
ム特徴のさらなる例は、米国特許第5,840,470号、同6,0
45,938号、同6,021,277号明細書、欧州特許出願第96148
2号及び同905651号明細書に記載されている。
【0116】例えば、スペクトルの青、緑及び赤の範囲
内で写真要素を連続的に走査することができる、あるい
は分割し、青、緑及び赤のフィルターに通過させた、単
一走査ビーム内に青、緑及び赤の光を組込んで、各色記
録のための別々の走査ビームを形成することができる。
簡単な技法は、1系列の横方向にオフセットされた走査
通路に沿って写真要素を一点一点走査することである。
受け取った輻射線を電気信号に変換するセンサーによ
り、走査点において要素を通過した光の強度が記録され
る。最も一般的には、画像の有用な電子記録を形成する
ために、この電子信号をさらに操作する。例えば、電気
信号をアナログ−ディジタル変換器にとおし、画像内の
ピクセル(点)の位置に必要な位置情報と一緒にディジ
タルコンピューターに送られる。他の態様では、この電
子信号を測色情報又はトーン情報でコード化して電子記
録を形成する。この電子記録は、画像を可視形態、例え
ば、コンピューターモニター表示画像、テレビジョン画
像、プリント画像、等に再構成するために好適である。
【0117】本発明の画像形成要素の多くは、要素から
ハロゲン化銀を除去する前に走査されることが考えられ
る。残りのハロゲン化銀は濁った被膜を生じ、そして拡
散照明光学系を使用するスキャナーを使用することによ
って、このような系について走査された画像品質を改良
できることが見出された。拡散照明を生成する分野にお
いて知られている任意の技法を使用することができる。
好ましいシステムは、内壁が高度の拡散反射を生成する
ように特別に設計された拡散キャビティを使用する、反
射システム、及び光を散乱する働きをするビームの中に
配置された光学的要素を使用して、反射する光のビーム
の拡散が達成される透過システムを包含する。このよう
な要素は、所望の散乱を生成する構成要素を組込むか、
あるいは所望の散乱を促進する表面処理を有するガラス
又はプラスチックであることができる。
【0118】走査により抽出された情報から画像を生成
するとき直面する課題の1つは、見るとき入手可能な情
報ピクセルの数が匹敵する古典的写真プリントから入手
可能のもののほんの一部分であることである。従って、
画像鮮鋭度を増大しかつ異常ピクセル信号(すなわち、
ノイズ)の影響を最小とすることが、画像品質を増強す
るための共通のアプローチである。異常ピクセル信号の
影響を最小とする好都合な技法は、隣接するピクセルか
らの読みを因数分解することによって、各ピクセル濃度
の読み加重平均値に調節することであり、より近接する
ピクセルはより重く加重される。本発明の要素は、下記
の文献に記載されているように、参照露光に付される、
未露光写真記録材料の一部分の1つ以上のパッチ領域か
ら誘導される濃度較正パッチを有することができる:Wh
eeler等の米国特許第5,649,260号、Koeng等の米国特許
第5,563,717号、Cosgrove等の米国特許第5,644,647号並
びにReem及びSuttonの米国特許第5,667,944号。
【0119】画像記録の品質を最大にする技法を包含す
る走査信号操作の例示的システムは、下記の文献に記載
されている:Bayerの米国特許第4,553,156号;Urabe等
の米国特許第4,591,923号;Sasaki等の米国特許第4,63
1,578号;Alkoferの米国特許第4,654,722号;Yamada等
の米国特許第4,670,793号;Kleesの米国特許第4,694,34
2号及び第4,962,542号;Powellの米国特許第4,805,031
号;Mayne等の米国特許第4,829,370号;Abdulwahabの米
国特許第4,839,721号;Matsunwa等の米国特許第4,841,3
61号及び第4,937,662号;Mizukoshi等の米国特許第4,89
1,713号;Petilliの米国特許第4,912,569号;Sullivan
等の米国特許第4,920,501号及び第5,070,413号;Kimoto
等の米国特許第4,929,979号;Hirosawa等の米国特許第
4,972,256号;Kaplanの米国特許第4,977,521号;Sakai
の米国特許第4,979,027号;Ngの米国特許第5,003,494
号;Katayama等の米国特許第5,008,950号;Kimuraの米
国特許第5,065,255号;Osamu等の米国特許第5,051,842
号;Lee等の米国特許第5,012,333号;Bowers等の米国特
許第5,107,346号;Telleの米国特許第5,105,266号;Mac
Donald等の米国特許第5,105,469号;及びKwon等の米国
特許第5,081,692号。走査間の色バランスを調節する技
法は下記の文献に開示されている:Moore等の米国特許
第5,049,984号及びDavisの米国特許第5,541,645号。カ
ラーエンハンスメント及び選択トーンスケールマッピン
グを用いるシーンのカラー像再現は、Burh等の米国特許
第5,300,381号及び同第5,528,339号明細書に記載されて
いる。
【0120】大部分の場合では、見るために快く色バラ
ンスされた画像を生成しかつ、種々の変換を通して、あ
るいはビデオモニターに出力するか、あるいは慣用のカ
ラープリントとしてプリントされるとき、画像を担持す
る信号のカラー忠実度を保存するように、いったん獲得
されたディジタル色記録は調節される。走査後、画像を
担持する信号を変換する好ましい技法は、図8に関連す
るGiorgianni等の米国特許第5,267,030号明細書の信号
伝送技法は、見るため色バランスされた画像を得る特に
好ましい技法である。
【0121】カラーディジタル画像情報を管理する当業
者の能力は下記の文献にさらに例示されている:Giorgi
anni及びMadden、Digital Color Management、Addiso
n−Wesley、1998。
【0122】
【実施例】本発明の写真要素の調製と評価を以下の例で
具体的に説明する。 乳剤 Chang等の米国特許第5,314,793号明細書に記載されてい
るように、中心部分に1.0%のヨウ化物を含み、周辺
部分に実質的に多くのヨウ化物を含むように分布させた
相ヨウ化物含量3.7%を有するAgBr平板状乳剤
(E−1)を調製した。この乳剤粒子は、厚み0.11
μm、平均円直径4.35μmを有していた。酸化した
ゼラチンを用いて乳剤E−1を析出させた。この粒子は
析出時に添加したドーパントとして、低レベルのK4
u(CN)6及びKSeCNを含有していた。
【0123】乳剤E−2=粒子コア(析出の71%が完
了する前)に限定したヨウ化物3.2モル%。この乳剤
粒子は、厚み0.13μm、平均円直径3.4μmを有
していた。乳剤E−3=析出の71%が完了後に全ての
ヨウ化物を加えたヨウ化物3.7モル%。この乳剤粒子
は、厚み0.12μm、平均円直径2.8μmを有して
いた。乳剤E−4=乳剤粒子の中心部分に1.5%のヨ
ウ化物を含み、周辺部分に実質的に多くのヨウ化物を含
むように分布させた相ヨウ化物含量4.1%モル。この
乳剤粒子は、厚み0.13μm、平均円直径2.7μm
を有していた。
【0124】この乳剤を、NaSCN、青増感色素BS
D−1、ベンゾチアゾリウム仕上げ改良剤、ジチオ硫酸
金及びチオ硫酸ナトリウム5水和物を用いて最適に化学
増感及び分光増感し、そして、乳剤を60℃までの加熱
サイクルにかけた。40℃まで冷却したあと、ADD−
6を500mg/銀モルで添加し、そしてHB3を20
0mg/銀モルで添加した。実験のいくつかのバリエー
ションは、フラグメント化可能な電子供与性増感剤を、
加熱サイクルの後で、コーティングの前に乳剤に添加し
た。 写真例 本発明の目的を実証する多層フィルム例を、フィルム支
持体上に前述の乳剤サンプルをコーティングすることに
よって作成した。被覆量は特に断らない限り1平方メー
トル当たりのグラム数であり、乳剤サイズは、直径はEl
ectric Field Birefringence法により、そして厚みはCo
ated Reflectance法により測定し、直径×厚みをμmの
単位で表す。各乳剤サンプルを層10(試験層)にコー
トした。
【0125】ML−例1:支持体=三酢酸セルロース
(比較例、厚み124μm(4.9ミル)) 層1(ハレーション防止層):ブラックコロイド銀ゾル
(0.172);ILS−1(0.135);色素−1
(0.031);色素−5(0.028);色素−6
(0.025);ADD−1(0.001);ADD−
2(0.110);ADD−3(0.055);HB3
(0.915);及びゼラチン(2.05) 層2(低感度シアン層): (i)1.0×0.09μm、4.1モル%I(0.3
23)及び(ii)0.55×0.08μm、1.5モル
%I(0.431)の2種類の赤増感(全てRSD−1
とRSD−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀平板状乳剤
の配合物;シアン色素生成カプラーC−1(0.53
5);漂白促進剤放出型カプラーB−1(0.03
1);マスキングカプラーMC−1(0.03);AD
D−6(1.8g/銀モル)及びゼラチン(2.02
4) 層3(中感度シアン層):1.25×0.12μm、
4.1モル%I(0.883)の赤増感(前述と同様に
増感)ヨウ臭化銀平板状乳剤;シアン色素生成カプラー
C−1(0.105);DIR−1(0.093);M
C−1(0.018);ADD−6(1.8g/銀モ
ル)及びゼラチン(1.012) 層4(高感度シアン層):赤増感(前述と同様に増感)
ヨウ臭化銀平板状乳剤(2.2×0.13μm、4.1
モル%I)(1.076);C−1(0.120);D
IR−1(0.019);MC−1(0.032);A
DD−6(1.8g/銀モル);ADD−7(0.05
mg/銀モル)及びゼラチン(1.270) 層5(中間層):ILS−1(0.075)、ADD−
9(0.002)及びゼラチン(0.700) 層6(低感度マゼンタ層): (i)1.0×0.08μm、4.1モル%I(0.0
237)及び(ii)0.55×0.08μm、1.5モ
ル%I(0.431)の2種類の緑増感(全てGSD−
1とGSD−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀乳剤の配
合物;マゼンタ色素生成カプラーM−1(0.29
9);MC−2(0.041);ADD−6(1.8g
/銀モル);ADD−1(64mg/銀モル);OxD
S−1(2.8g/銀モル)及びゼラチン(1.27) 層7(中感度マゼンタ層):1.2×0.12μm、
4.1モル%I(1.000)の緑増感(前述と同様に
増感)ヨウ臭化銀平板状乳剤;M−1(0.82);M
C−2(0.032);DIR−8(0.024);O
xDS−1(0.045)ADD−6(1.8g/銀モ
ル);ADD−7(0.05mg/銀モル)及びゼラチ
ン(1.465) 層8(高感度マゼンタ層):緑増感ヨウ臭化銀平板状乳
剤(2.2×0.13μm、4.1モル%I)(1.0
44);M−1(0.057);MC−2(0.04
3);DIR−2(0.011);DIR−7(0.0
11);OxDS−1(0.031)ADD−6(1.
8g/銀モル);ADD−7(0.1mg/銀モル)及
びゼラチン(1.251) 層9(イエローフィルター層):イエローフィルター色
素YFD−1(0.161);ILS−1(0.07
5);ADD−9(0.002)及びゼラチン(0.6
48) 層10(試験層):試験乳剤、平板状銀乳剤1;イエロ
ー色素生成カプラーY−1(1.044);DIR−3
(0.076);B−1(0.022);ADD−6
(1.8g/銀モル)及びゼラチン(1.879) 層11(UVフィルター層):臭化銀リップマン乳剤
(0.216);UV−1(合計で0.108);ゼラ
チン(1.242)及びビス(ビニルスルホニル)メタ
ン硬膜剤(総ゼラチン質量の1.75%) 層12(保護オーバーコート層): 艶消しビーズ;ゼラチン(0.888)
【0126】界面活性剤、塗布助剤、乳剤添加物、金属
イオン封鎖剤、増粘剤、滑剤、マット及び色味色素を、
当該技術分野で通常行われているように適当な層に添加
した。
【0127】この多層フォーマットで使用した材料の構
造式を次に記載する。
【化34】
【0128】
【化35】
【0129】
【化36】
【0130】
【化37】
【0131】
【化38】
【0132】
【化39】
【0133】ADD−3 ヘキサメタリン酸ナトリウム ADD−6 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラアザインデン ADD−7 Au2S ADD−9 PdCl2
【0134】ML例2=試験層に銀1モル当たりFED
−2を1.9マイクロモル添加した以外はML例1と同
じ。 ML例3=PEN(86μm(3.4ミル)厚のグロー
放電処理したポリエチレン−2,6−ナフタレン支持
体)上にコートしてML例1と同じ。 ML例4=PEN(86μm(3.4ミル)厚のグロー
放電処理したポリエチレン−2,6−ナフタレン支持
体)上にコートしてML例2と同じ。 ML例5から8=乳剤1の代わりに乳剤2を用いた以外
は、ML例1から4と同じ。 ML例9から12=乳剤1の代わりに乳剤3を用いた以
外は、ML例1から4と同じ。
【0135】各要素のサンプルを50%RH、25℃で
調整した。これらのサンプルを空気と光を通さないエン
ベロープに入れた。その後これらの試料を温度コントロ
ールされたチャンバーに置いた。一つのチャンバーを4
9℃に保持し、そして対照をマイナス18℃に保持し
た。
【0136】4週間後に上述のチャンバーから各サンプ
ルを取り出し、ステップ露光を与え、British Journal
of Photographic Annual, 1988, 196-198ページにに記
載されているKODAK FLEXICOLOR(C-41)法で処理した。次
の表IIIは、熱処理前の相対感光度と熱処理に由来す
るカブリ(Dmin)成長とを比較する。FED化合物が存
在することに起因するカブリ成長の部分も計算した(即
ち、例1に対する例2のカブリ成長を比較する)。
【0137】特性曲線から相対感度を決定し、カブリ上
0.15の濃度を生成するのに要する露光量を評価し
た。各サンプルの感度を、ML例1の乳剤1の感度と比
較し、100として示す。この場合、数字が大きいほど
感度が高い(高感度)であることを意味する。Dminは、
露光しなかった領域で測定された濃度(即ち、最小の濃
度)である。
【0138】
【表3】
【0139】表IIIは、FED試薬を添加した場合に
感度の利点が得られ、この感度の利点は支持体の選定に
よって影響を受けないことを実証する。また、この表
は、支持体の選定によって影響を受ける、インキュベー
ション時における、付随Dmin成長の増加も説明する。Dm
in増加は、乳剤にFED試薬を追加したものをPEN上
にコートしたときより少なくなる。このことは3種類の
乳剤全部おいてそうであり、表IIIの最後の欄に見る
ことができ、FED試薬に起因するDmin増加は常にPE
N上では劇的に低下している。
【0140】この利点が関連するFED試薬及び関連す
る支持体材料にかんしても見ることができるかどうかを
実証するために、実験を簡単にして単層(SL)フォー
マット(被覆量は特に断らない限り1平方メートル当た
りのグラム数である)、を用いていくつかの例をさらに
調製した。この例を以下のように調製した。
【0141】SL例1支持体=三酢酸セルロース、厚み
124μm(4.9ミル) 層1(試験層):試験平板状ハロゲン化銀乳剤4(1.
08);シアン色素生成カプラーC−1(0.80
7);ADD−6(1.8g/銀モル)及びゼラチン
(1.879) 層2(UVフィルター層)及びオーバーコート層:UV
−1(合計で0.108);艶消しビーズ;ゼラチン
(1.242)及びビス(ビニルスルホニル)メタン硬
膜剤(総ゼラチン質量の1.75%)
【0142】界面活性剤、塗布助剤を、当該技術分野で
通常行われているように適当な層に添加した。 SL例2=銀1モル当たり1.9マイクロモルのFED
−2をコーティング前に層1に添加した以外はSL例1
と同じ。 SL例3=銀1モル当たり1.9マイクロモルのFED
−1添加した以外はSL例1と同じ。 SL例4=銀1モル当たり1.9マイクロモルのFED
−6添加した以外はSL例1と同じ。 SL例5から8は、PEN(86μm(3.4ミル)厚
のグロー放電処理したポリエチレン−2,6−ナフタレ
ン支持体)上にコートした以外は例1から4と同じ。S
L例9から12は、PET(99μm(3.9ミル)厚
のポリエチレンテレフタレート支持体、Kodak Easter
(商標)支持体)上にコートした以外は例1から4と同
じ。
【0143】各要素のサンプルを50%RH、25℃で
調整した。これらのサンプルを空気と光を通さないエン
ベロープに入れた。その後これらの試料を温度コントロ
ールされたチャンバーに置いた。一つのチャンバーを4
9℃に保持し、そして対照をマイナス18℃に保持し
た。
【0144】4週間後に上述のチャンバーから各要素の
サンプルを取り出し、露光し、前述の多層サンプルを処
理したのと同じように処理した。
【0145】上述のように相対感度を決定した。各サン
プルの感度を、単層例1の乳剤4の感度と比較し、10
0として示す。表IVは冷凍した対照の感度及びDmin
と、より高い温度でインキュベーションした全部で12
の例のDmin変化を比較する。
【0146】
【表4】
【0147】表IVの最後の欄は、インキュベーション
Dminの増加を低下させる利点を、PEN上にコートした
ときに他のFED化合物を用いて得ることができること
を実証する。またこの欄はPET支持体上にコートする
ことによって、同じ利点を得ることができることも示し
ている。以下、さらに本発明の好ましい追加の態様を記
載する。
【0148】(態様1) 低酸素透過率の支持体、及び
式X−Y’のフラグメント化可能な電子供与性化合物又
は式−X−Y’部分を有する化合物を含有する少なくと
も1つのハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素であ
って、Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロト
ンH又は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩
基β-が前期乳剤層中に存在し、そして、(1)X−
Y’が、0と1.4Vとの間の酸化電位を有し、(2)
X−Y’の酸化形態が結合開裂反応を受けて、ラジカル
X・及び離脱フラグメントY’を提供し、そして随意選
択的に(3)前記ラジカルX・が、−0.7Vに等しい
か又はそれより陰性の酸化電位を有する写真要素。 (態様2) 前記支持体が100cm3/m2/日以下の
酸素透過率を有する態様1に記載の写真要素。 (態様3) 前記支持体が50cm3/m2/日以下の酸
素透過率を有する態様1に記載の写真要素。 (態様4) 前記支持体がポリエステルを含んでなる態
様1に記載の写真要素。
【0149】(態様5) 前記支持体がポリエチレンテ
レフタレート又はポリエチレンナフタレートを含んでな
る態様1に記載の写真要素。 (態様6) 前記支持体がポリエチレン−2,6−ナフ
タレートを含んでなる態様1に記載の写真要素。
【0150】(態様7) Xが構造式(I)、(I
I)、(III)、又は(IV)、である態様1に記載
の写真要素:
【化40】 (上式中、 Ar=アリール基、又は複素環式基; R1=R、カルボキシル、アミド、スルホンアミド、ハ
ロゲン、NR2、(OH)n、(OR’)n、又は(S
R)n; R’=アルキル又は置換アルキル; n=1〜3; R2=R、Ar’; R3=R、Ar’; R2及びR3は、一緒になって5員〜8員環を形成でき; m=0、1; Z=O、S、Se、Te; R2及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき;R3
及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき; Ar’=アリール基又は複素環式基;そして R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基);
【化41】 (上式中、 Ar=アリール基又は複素環式基; R4=ハメットシグマ値が−1〜+1の置換基; R5=R又はAr’; R6及びR7=R又はAr’; R5及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき;R6
及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき(この場
合、R6はヘテロ原子となることができる);R5及びR
6は、結合して5員〜8員環を形成でき;R6及びR
7は、結合して5員〜8員環を形成でき;Ar’は、ア
リール基又は複素環式基;そして R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル基
である);
【化42】 (上式中、Wは、O、S、Se;Arは、アリール基又
は複素環式基;R8は、R、カルボキシル、NR2、(O
R)n、又は(SR)n(ここで、nは1〜3); R9及びR10=R、Ar’; R9及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき;A
r’は、アリール基又は複素環式基;そしてRは、水素
原子又は非置換もしくは置換されたアルキル基);
【化43】 (上式中、ringは、置換又は非置換の5員、6員もしく
は7員の不飽和環を表す)。 (態様8)Y’が次の基である態様1から7のいずれか
1つに記載の写真要素: (1)X’(X’は、構造式I〜IV規定したX基であ
って、それが結合するX基と同じであっても、異なって
いてもよい) (2)
【化44】 (3)
【化45】 (上式中、Mは、Si、Sn又はGeであり、R’は、
アルキル又は置換アルキルである) (4)
【化46】 (上式中、Ar”は、アリール又は置換アリールであ
る) (5)
【化47】 (態様9)前記フラグメント化可能な電子供与性化合物
が、次式の化合物から選ばれる態様1に記載の写真要
素:
【化48】 (上式中、Zは、光吸収基であり、kは、1又は2であ
り、Aは、ハロゲン化銀吸着基であり、Lは、少なくと
も1つのC、N、S、P又はO原子を有する結合基であ
り、そしてQは、X−Y’と共役するとき、アミジニウ
ムイオン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団
系を含む発色団を形成するのに必要な原子団を表す)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低酸素透過率の支持体、及び式X−Y’
    のフラグメント化可能な電子供与性化合物又は式−X−
    Y’部分を有する化合物を含有する少なくとも1つのハ
    ロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素であって、 Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロトンH又
    は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩基β-
    が前期乳剤層中に存在し、そして、 (1)X−Y’が、0と1.4Vとの間の酸化電位を有
    し、 (2)X−Y’の酸化形態が結合開裂反応を受けて、ラ
    ジカルX・及び離脱フラグメントY’を提供し、そして
    随意選択的に (3)前記ラジカルX・が、−0.7Vに等しいか又は
    それより陰性の酸化電位を有する写真要素。
  2. 【請求項2】 前記支持体が100cm3/m2/日以下
    の酸素透過率を有する請求項1に記載の写真要素。
  3. 【請求項3】 前記支持体が50cm3/m2/日以下の
    酸素透過率を有する請求項1に記載の写真要素。
  4. 【請求項4】 前記支持体がポリエステルを含んでなる
    請求項1に記載の写真要素。
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