JPH10206994A - デジタル露光用ハロゲン化銀写真要素 - Google Patents

デジタル露光用ハロゲン化銀写真要素

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JPH10206994A
JPH10206994A JP10001706A JP170698A JPH10206994A JP H10206994 A JPH10206994 A JP H10206994A JP 10001706 A JP10001706 A JP 10001706A JP 170698 A JP170698 A JP 170698A JP H10206994 A JPH10206994 A JP H10206994A
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pat
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iodide
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JP10001706A
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Jerzy Z Mydlarz
ゼノン ミドラルズ ジャージー
Roger L Klaus
リー クラウス ロジャー
Franklin D Saeva
ドナルド サエバ フランクリン
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Eastman Kodak Co
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間、高エネルギー露光に適した写真要素
を提供する。 【解決手段】 次式によって表されるアリールヨードニ
ウム化合物の存在下で、沈殿及び/もしくは化学増感さ
れた立方状塩化銀乳剤を含んでなるデジタル露光用ハロ
ゲン化銀写真要素: 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、w及びX- は明細書
中に定義するものである)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子プリントに有
用なハロゲン化銀写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】公知の画像形成システムの多くは、デジ
タル形態にある画像からハードコピーを提供する必要が
ある。そのようなシステムの典型的な例は、個々の画素
露光量の制御を必要とする写真画像の電子プリントであ
る。そのようなシステムは、写真プリントの光学的方法
に比べると、より大きな融通性とプリント品質改善の機
会を提供する。
【0003】典型的な電子プリント方法では、原画を先
ず走査してオリジナルシーンのデジタル表現(represen
tation)を作成する。得られたデータを、通常、電子的
に増強して、画像鮮鋭度の増大、粒状度の減少及び色補
正等の所望する効果を達成する。そして、露光量データ
を、一緒になって画像を構成する小離散要素(画素)に
よって写真プリントにそのデータを再構築する電子プリ
ンターに提供する。通常の電子プリント方法では、陰極
線管(CRT)、発光ダイオード(LED)もしくはレ
ーザ等の適当な光源を用いて、画素毎の様式で短時間露
光を与える一つ以上の高エネルギービームで記録要素を
走査する。そのような方法は、例えば、Hioki の米国特
許第5,126,235号明細書、欧州特許出願公開第
479167号A1明細書及び同502508号A1明
細書を含む特許文献に記載されている。電子プリントの
基本原理の多くは、Huntの「The Reproduction of Colo
ur」、4 版、306-307 頁、(1987)にも記載されている。
【0004】高塩化物含有率(即ち、銀に基づいて50
モル%塩化物より多い)を有するハロゲン化銀乳剤は、
処理時間を短くすることができ、そして環境汚染廃棄物
をより少なくすることができる塩化銀の高い溶解性のた
め、画像形成システムにおいて非常に望ましいとして知
られている。残念なことに、多くの画像形成プロセスで
望ましい高感度を有する高塩化物ハロゲン化銀乳剤を提
供することは非常に困難である。さらに、高塩化物含有
率の通常の乳剤は、前述のタイプの電子プリント方法で
用いる高エネルギー、短時間露光を与えた場合、著しい
感度低下を示す。そのような感度低下を、一般的に高照
度相反則不軌という。この問題は乳剤にヨウ素を添加す
ると悪化する。
【0005】相反則コントロールに用いられる一つの化
合物はイリジウムである。イリジウムは、高塩化物ハロ
ゲン化銀乳剤の沈殿及び/もしくはそれらの乳剤の増感
時に用いることができる。しかし、イリジウムが存在す
ると、特に製造時に添加すると、著しくスピードが低下
し、コントラスト及び肩(光学露光)が低下し、そして
潜像保持(LIK)安定性が低下する。
【0006】本願発明の発明者は、ある種のイリジウム
塩を用いると、電子プリントに有用な塩化物乳剤の相反
則を上述の欠点無しに改善することを見出した。
【0007】ハロゲン化銀現像カブリ防止剤及び現像改
良剤として、種々のフェニルヨードニウム塩類が米国特
許第2,105,274号及び同3,817,753号
明細書に記載されている。ハロゲン化銀カブリ抑制剤と
して、ハロゲン化第二水銀のジアリールヨードニウム塩
類が米国特許第3,554,758号明細書に記載され
ている。ロイコ色素の酸化防止剤として(特に、カラー
拡散転写要素において)、有機ヨージル化合物が米国特
許第3,928,043号明細書に記載されている。カ
ラーハロゲン化銀要素の写真材料もしくは処理溶液に添
加する増感剤として、有機多価性ヨウ素化合物が英国特
許第1,552,027号明細書に記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以下に記載す
るように、高塩化物要素の相反則を改善するために、ア
リールヨードニウム化合物を用いることができるとの示
唆は、当該技術分野には無い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式によって
表されるアリールヨードニウム化合物の存在下で、沈殿
及び/もしくは化学増感された立方状塩化銀乳剤を含ん
でなるデジタル露光用ハロゲン化銀写真要素を提供す
る。
【0010】
【化2】 (式中、R1 及びR2 並びにR3 は、独立して、H、又
は脂肪族、芳香族もしくは複素環式基、アルコキシ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、スルホニル
基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニト
ロ基、スルホ基、アルキルスルホキシドもしくはトリフ
ルオロアルキル基であるか、又は、R1 、R2 及びR3
の任意の二つは、一緒になって5員もしくは6員環又は
多環系を形成するのに必要な原子団を表し;R4 は、カ
ルボン酸塩もしくはO- であり;wは、0もしくは1で
あり;そしてX- は、アニオン対イオンであるが、R3
がカルボキシル基もしくはスルホ基である場合、wは0
であり、R4 はO - である)。本発明は、写真要素に用
いる当該乳剤製造法も提供する。
【0011】本発明の写真要素は、短時間、高エネルギ
ー露光に適している。アリールヨードニウム化合物が塩
化銀立方状乳剤に存在すると、高照度相反則を改善す
る。さらに、相反則を改善するために用いられている他
の化合物とは異なり、アリールヨードニウム化合物は乳
剤の感度を本当に増加させる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いるアリールヨードニ
ウム化合物は次式で表される:
【化3】 (式中、R1 及びR2 並びにR3 は、ハロゲン化銀写真
要素の使用に適し、当該アリールヨードニウム化合物の
相反則改善活性を妨げないいずれの置換基にもなること
ができる)。R1 、R2 並びにR3 は、独立して、H、
又は置換もしくは未置換の、脂肪族基、芳香族基もしく
は複素環式基となることができ、又は、R1 、R 2 及び
3 の任意の二つは、一緒になって5員もしくは6員環
又は多環系を形成するのに必要な原子団を表すことがで
きる。R1 、R2 並びにR3 は、アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、ヒドロキ
シ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチ
ルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、
アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホ
ニル、フェニルスルホニル)、アシルオキシ基(例え
ば、アセトキシ、ベンゾキシ)、カルボキシル基、シア
ノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルスルホキシド基及
びトリフルオロアルキル基にもなることができる。一つ
の好ましい態様では、R1 、R2 及びR3 は、独立し
て、H、又は脂肪族基、芳香族基もしくは複素環式基で
ある。もう一つの好ましい態様では、R1 、R2は、独
立して、H、ハロゲン原子、又は脂肪族基、芳香族基も
しくは複素環式基であり、R3 は、スルホ基もしくはカ
ルボキシル基である。
【0013】R1 、R2 及びR3 が脂肪族基である場
合、それらは炭素数1〜22のアルキル基であるか、又
は炭素数2〜22のアルケニルもしくはアルキニル基で
あるのが好ましい。より好ましくは、それらは、炭素数
1〜10のアルキル基であるか、炭素数3〜5のアルケ
ニルもしくはアルキニル基である。最も好ましくは、そ
れらは、炭素数1〜5のアルキル基である。これらの基
は置換基を有していてもいなくてもよい。アルキル基の
例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、2−へチルヘキシル、デシ
ル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘ
キシル、イソプロピル及びt−ブチル基が含まれる。ア
ルケニル基の例には、アリル及びブテニル基が含まれ、
アルキニル基の例には、プロパルギル及びブチニル基が
含まれる。
【0014】好ましい芳香族基は炭素数6〜20を有
し、その中にはフェニル及びナフチル基も含まれる。よ
り好ましくは、芳香族基は炭素数6〜10を有し、最も
好ましくは、当該芳香族基はフェニルである。これらの
基は置換されていてもいなくてもよい。複素環式基は、
窒素、酸素、イオウ、セレン及びテルルから選ばれる少
なくとも一つの原子を有する3〜15員環である。より
好ましくは、複素環式基は、窒素から選ばれる少なくと
も一つの原子を有する5〜6員環である。複素環式基の
例には、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、テトラヒ
ドロフラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、
イミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾー
ル、ベンゾイミダゾール、セレナゾール、ベンゾセレナ
ゾール、テルラゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾ
ール、テトラゾール、オキサジアゾール、もしくはチア
ジアゾール環が含まれる。
【0015】R1 、R2 及びR3 の任意の二つは、一緒
になって環もしくは多環系を形成することができる。こ
れらの環系は置換されていてもいなくてもよい。R1
2及びR3 によって形成される環及び多環系は脂環式
か、もしくは上記の芳香族基及び複素環式基となること
ができる。
【0016】R4 は、カルボン酸塩(例えば、アセテー
ト、ホルメート、ベンゾエートもしくはトリフルオロア
セテート)であるか、もしくは他のより長鎖の酸である
か、又はR4 はO- である。wは0もしくは1である。
3 がスルホもしくはカルボキシル基であるとき、wは
0でありR4 はO- である。
【0017】X- は、写真要素での使用に適し、当該化
合物の相反則改善効果を妨げない任意のアニオン対イオ
ンである。好ましくは、対イオンは水溶性である。X-
の適切な例には、CH3 CO2 、Cl、CF3 SO3
PF6 、Br、BF4 、AsF6 、CH3 SO3 、CF
3 CO2 、CH364 SO3 、HSO4 、SbF
6 、及びCCl3 CO2 が含まれる。特に有用なものは
CH3 CO2 、CH3 SO3 、及びPF6 である。
【0018】R1 、R2 及びR3 並びにR4 の置換基
は、これらに限定されないが、アルキル基(例えば、メ
チル、エチル、ヘキシル)、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、アリール基(例
えば、フェニル、ナフチル、トリル)、ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、アリールオキシ基(例えば、フェノキ
シ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチルチ
オ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、アシ
ル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バ
レリル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、
フェニルスルホニル)、アシルアミノ基、スルホニルア
ミノ基、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、ベンゾ
キシ)、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、及びア
ミノ基が含まれる。好ましい置換基は低級アルキル基、
即ち炭素数1〜4のもの(例えば、メチル)及びハロゲ
ン原子(例えば、塩素)である。
【0019】アリールヨードニウム化合物の具体例に
は、次のものが含まれるが、これらに限定されない:
【表1】
【0020】化合物1、2、5、10、12、16、1
9、24、25及び29が、本発明の使用に特に適した
化合物である。
【0021】アリールヨードニウム化合物は、Org. Sy
n., 1961 及びFieser & Fieser, Reinhold, NY, 1961
による「Advancec Organic Chemistry」において議論さ
れ、以下:
【化4】 に示されるように、ヨードソアリル化合物と対応する無
水物との反応によって容易に合成される。これらの化合
物の多くは市販されている。
【0022】置換されていないもしくはある種の置換基
だけで置換されているとして、特に断らない限り、本明
細書を通して、置換可能な水素を持つ基もしくは環(例
えば、アルキル、アミン、アリール、アルコキシ、複素
環等)を同一視することによるいずれの言及する置換基
も、それらの置換基の非置換形態ばかりでなく、それら
の、本発明の利点を妨げない任意の置換基で置換した形
態をも包含すると理解される。限定されないがそれらの
置換基の例は、上記したのような、R1 、R2及びR3
並びにR4 の置換基である。
【0023】アリールヨードニウム化合物の有用なレベ
ルは、約1×10-9〜10×10-3モル/モルAgの範
囲である。添加量は添加時期に多少依存する。沈殿後に
化合物を添加する場合、好ましい量は、約10×10-7
〜1×10-3モル/モルAgの範囲である。沈殿開始時
もしくは沈殿途中に当該アリールヨードニウム化合物を
添加する場合、好ましい量は、約1×10-9〜1×10
-4モル/モルAgの範囲である。
【0024】当該アリールヨードニウム化合物を本発明
の目的に適した技法を用いて写真乳剤に添加することが
できる。これらの化合物を最も一般的な有機溶剤、例え
ば、メタノールもしくはアセトンに溶解することができ
る。当該化合物を、ある種のカプラーに用いる類似の技
法で液体/液体分散体の形態で乳剤に加えることができ
る。また、これらの化合物を固体粒子分散体として加え
ることもできる。
【0025】当該アリールヨードニウム化合物を、当該
技術分野で通常実施されているような相反則改善に用い
る通常の化合物に加えて用いることができる。一種以上
のアリールヨードニウム化合物の組合せを用いることが
できる。
【0026】アリールヨードニウム化合物は、沈殿及び
/もしくは化学増感の前いつでも又は沈殿中及び/もし
くは化学増感中にハロゲン化銀乳剤に加えることができ
る。当該化合物を、化学増感の熱処理前に洗い流される
量で沈殿の前もしくは沈殿中に添加することができ、あ
るいは、乳剤がアリールヨードニウム化合物の存在下で
化学増感されるように、アリールヨードニウム化合物
を、化学増感を終える加熱処理時に当該化合物がいくら
か存在する量で沈殿の前もしくは沈殿中に加えることが
できる。また、アリールヨードニウム化合物を、当該乳
剤を沈殿後及び使用する加熱処理の前もしくは加熱処理
時の任意の時点で添加して、乳剤が当該化合物の存在下
で化学増感されるように化学増感を終えることができ
る。また、沈殿及び化学増感の全ての段階で当該化合物
に有益な形態が得られるように、当該化合物を、沈殿の
前もしくは沈殿中、及び化学増感の前もしくは化学増感
中の両方に添加することもできる。より好ましくは、ア
リールヨードニウム化合物を乳剤の沈殿の開始時もしく
は沈殿中に加える。
【0027】本願発明の写真プリント要素は、反射支持
体、並びに当該支持体上に塗布された、少なくとも一種
の輻射線感光性立方状粒子高塩化物画像形成乳剤を含ん
でなる。ハロゲン化銀粒子及び乳剤で引用する「高塩化
物」の用語は、総銀に基づいて、全体塩化物含有率が少
なくとも90モル%、より好ましくは少なくとも95モ
ル%、最も好ましくは少なくとも97モル%である。複
数のハロゲン化物を含有する粒子及び乳剤を引用する場
合、そのハロゲン化物を濃度の昇順に命名する。特に断
らない限り、「臭塩化銀」もしくは「ヨウ塩化銀」と呼
ぶ粒子及び乳剤は、不純物的レベルもしくは官能的に微
々たるレベルの命名しないハロゲン化物(例えば、総銀
に基づいて、0.5モル%未満)を含有してもよい。
「総銀」の用語は、粒子全体もしくは粒子集団全体を形
成する全ての銀を示すのに用いる。他に「銀」を引用す
る場合は、粒子構造の相対的部分(即ち、議論する、領
域、部分、ゾーンもしくは特定位置)を形成する銀をい
う。
【0028】「立方体粒子」の用語は、6つの{10
0}結晶面で仕切られている粒子を示すために用いる。
一般的に、熟成のために粒子のコーナー及びエッジは幾
分丸みを示すが、6つの{100}結晶面以外の結晶面
は確認できない。6つの{100}結晶面は、等距離間
隔の3組の平行{100}結晶面を形成する。「立方状
粒子」の用語は、立方体粒子の相対的な配列及び間隔を
満たす{100}結晶面によって少なくとも部分的に仕
切られている粒子を示すために用いる。即ち、3組の平
行{100}結晶面は等距離間隔である。立方状粒子
は、立方体粒子及び一つ以上の追加の確認できる結晶面
を有する粒子の両方を包含する。例えば、6つの{10
0}と8つの{111}結晶面を有する十四面体粒子
は、立方状粒子の一般的な形態である。
【0029】本発明の乳剤は、「純粋」な塩化銀乳剤を
含むいずれの高塩化物乳剤にもなることができる。例え
ば、リサーチディスクロージャー36544 (1994年9 月)
のセクションI 〜III 、もしくはリサーチディスクロー
ジャー37038 (1995年2 月)のセクションXVに記載され
ているような、いずれの都合のよい通常の高塩化物立方
状粒子沈殿手順を用いることができる。リサーチディス
クロージャーは、Kenneth Mason Publications, Ltd.,
Dudley House, 12 North Street, Emsworth, Hampshire
PO10 7DQ, Englandによって出版されている。
【0030】一つの適切な形態では、当該乳剤は立方状
ヨウ塩化銀粒子を含有する。そのような乳剤の高い感度
は、粒子内のヨウ化物導入、具体的には、粒子内のヨウ
化物の配置、即ち、制御されて、粒子内で不均一に分散
されたヨウ化物導入によって得られる。特に、粒子を形
成する総銀の少なくとも50(好ましくは、85)%が
沈殿されて粒子のコア部を形成した後、最大ヨウ化物濃
度は、ホスト(コア)粒子の上に形成されるシェル内に
配置され、最大ヨウ化物濃度を含有するシェルを、その
後、追加のヨウ化物添加無しに銀イオンと塩化物イオン
とを沈殿することによって亜表面(sub-face)シェルに
転換する。総銀に基づいて0.05〜3.0モル%の範
囲のヨウ化物濃度で、ヨウ塩化銀粒子は増強された性能
を示す。好ましくは、全体的なヨウ化物濃度は、総銀に
対して0.1〜1.0モル%の範囲である。ヨウ塩化銀
粒子内の全体的なヨウ化物濃度よりも重要なものは、ヨ
ウ化物の配置である。
【0031】粒子のコア部へのヨウ化物の導入は、著し
い光効率の増強無しにヨウ化物を加える。全体的なヨウ
化物レベルが不必要に上昇するのを避けるために、全て
の場合で、粒子の中心部(コア)のヨウ化物濃度が、導
入される最大ヨウ化物濃度未満となることが考えられ
る。好ましくは、粒子のコア部分のヨウ化物濃度は、平
均の全体ヨウ化物濃度の半分より低く、最適では、コア
は実質的にヨウ化物を含まない(即ち、意図的にヨウ化
物を加えないで形成される)。同じヨウ化物レベルを有
する乳剤を比較すると、スピード増強は、ヨウ化物が粒
子の中心部分から排除されている範囲に直接的に関係す
る。
【0032】粒子のコア部上へのヨウ化物添加はホスト
(コア)粒子の上にヨウ塩化銀シェルを創出する。追加
の改良無しに、写真プリント要素にこれらのシェルを有
する粒子用いようとすると非常に劣った性能を生じる。
粒子表面に高ヨウ化物濃度があると、両方の乳剤を同じ
最大濃度まで増感したとき、本発明の要件を満たす乳剤
と比較してスピードを低下させ、そうでなければ、写真
反射プリント要素の受け入れ可能な性能特性と適合しな
い高いレベルの最小濃度を生成する。
【0033】スピードを増加し且つ最小濃度を下げるた
めに、ヨウ化物を含まないシェルをヨウ塩化銀シェル
(亜表面シェルに転換する)の上に沈殿させる。亜表面
シェルを埋める深さは、亜表面シェル中のヨウ化物が、
潜像を載せた粒子の現像の最初から現像主薬にアクセス
できないようにし、そして潜像を含まない粒子の現像中
にアクセスできないようにするように選択する。表面シ
ェルの厚みを、反射プリント写真要素に用いる乳剤で
は、2.5nm(25オングストローム)より厚くなる
ように計画する。もちろん、この表面シェル厚みは、総
銀の50(好ましくは85)%の最小コア要件と適合す
るいずれのレベルの範囲にもなることができる。亜表面
シェルは少なくても総銀に対して0.05モル%ヨウ化
物を与えることができるので、表面シェルの占める部分
が、粒子のコア部分によって提供されない銀の全体より
も僅かに少ないことは明らかである。総銀のちょうど5
0%未満(好ましくは、15%未満)を占める表面シェ
ルが特に考えられる。
【0034】亜表面シェルに最大ヨウ化物濃度が存在す
ることは、本質的に、写真スピードを増加するのに十分
である。乳剤が独特の誘導蛍光放出スペクトルプロフィ
ールを示す場合、亜表面シェルに導入されたヨウ化物に
起因する追加の写真スピードの増加が実現されることが
さらに見出された。特に、追加の増強された写真感度
は、10°Kで390nm輻射線で誘導するとき、50
0nm(以下、参照放出波長という)のところの少なく
とも2倍の誘導蛍光放出の強度である、450〜470
nmの波長範囲のピーク蛍光誘導放出を生じる乳剤にお
いて目立つことが分った。500nmでの放出は、粒子
中の塩化物に起因する。ヨウ化物がない(従って、ヨウ
化物が導入された結晶格子変化がない)と、450〜4
70nmの波長範囲の誘導蛍光放出のピーク強度は相対
的に小さく、一般的に、参照放出波長のところより小さ
い。
【0035】参照波長放出の2倍以上に450〜470
nmの波長範囲でのピーク蛍光放出を誘導する結晶格子
欠陥を達成するためには、総銀に対してほんの僅かの低
レベルのヨウ化物を必要とする。それは蛍光放出プロフ
ィールもしくは乳剤感度を決定する全体のヨウ化物濃度
ではなく、ヨウ化物が(適切に導入されたとき)創出す
る結晶格子欠陥である。結晶格子欠陥を焼きなまして生
成するゆっくりとしたヨウ化物導入を行うと、最高感度
レベルの乳剤によって示される誘導放出プロフィールを
創出することなしに、上記最小レベルより多いヨウ化物
イオン濃度を導入することができる。
【0036】感度増加を促進するパラメータは、(1)
局在化したヨウ化物濃度の増加、及び/もしくは(2)
沈殿中に急にヨウ化物イオンを導入すること(「ダンプ
ヨウ化物」添加ともいう)である。(1)及び/もしく
は(2)を組み合わせると、全体的なヨウ化物濃度の増
加もより高いレベルの光効率を達成するのに寄与する。
配置要件に従がわないで全体のヨウ化物レベルを増加す
ると、写真スピードは増加できるが、写真反射プリント
要素用の乳剤選択で報告されかつ避けられている高ヨウ
化物イオン導入の欠点を生じる。
【0037】単分散塩化銀立方体粒子(即ち、6つの
{100}結晶面からなる粒子)を用いて開始後、ヨウ
化物導入すると十四面体粒子(即ち、6つの{100}
結晶面と8つの{111}結晶面からなる粒子)を生成
したことが最初に分った。さらに研究すると、少なくて
も一つの{111}結晶面が完成した粒子に時々存在す
ることが分った。さらに研究すると、本発明の乳剤は、
立方体粒子乳剤となることができることが分った。従っ
て、少なくとも{111}結晶面(通常、十四面体粒
子)が存在すると、その粒子が本発明の教示に従って調
製されたかもしれないという都合のよい目に見える手が
かりを与えるけれども、一つ以上の{111}結晶面
は、上記の本発明の予期しない性能利点を悪くすること
なしに排除もしくは無くすることができる粒子形成の副
生物である。
【0038】写真感度を高めるヨウ化物配置を有する立
方状粒子ヨウ塩化銀乳剤の調製は、最大ヨウ化物濃度の
領域の沈殿前(即ち、銀沈殿の少なくとも最初の50%
(好ましくは、少なくとも最初の85%)の導入)は、
任意の適当な通常の高塩化物立方状粒子沈殿手順を用い
ることにより行うことができる。最初に形成される高塩
化物立方状粒子は、次にさらなる粒子成長のホストとし
ての役割を果たす。
【0039】一つの具体的に意図される好ましい形態で
は、このホスト乳剤は、単分散塩化銀立方体粒子乳剤で
ある。また、粒子の全体組成要件と矛盾しない低レベル
のヨウ化物及び/もしくは臭化物は、ホスト粒子内に許
容される。このホスト粒子は、十四面体形態等の他の立
方状形態を含むことができる。
【0040】沈殿プロセスのホスト粒子要件を満足する
乳剤を形成する方法は、当該技術分野において周知であ
る。例えば、粒子の最大ヨウ化物濃度領域の成長前は、
Atwellの米国特許第4,269,927号明細書、Tana
kaのEPO第0080905号明細書、Hasebe等の米国
特許第4,865,962号明細書、Asami のEPO第
0295439号明細書、Suzumoto等の米国特許第5,
252,454号明細書もしくはOhshima 等の米国特許
第5,252,456号明細書記載の沈殿法(参照する
ことにより本願明細書の内容とする)を用いることがで
きるが、粒子の表面もしくは表面付近に臭化物を配置す
る沈殿法の部分(存在する時には)は除かれる。言い換
えれば、調製する粒子の最高塩化物濃度領域の沈殿を通
して、上記の引用文献により教示されている沈殿法を用
いて、このホスト粒子を調製できる。
【0041】総銀の少なくとも50%(好ましくは少な
くとも85%)を占めるホスト粒子集団がいったん調製
されると、増加した濃度のヨウ化物がこの乳剤に導入さ
れて、最大ヨウ化物濃度を含有する粒子領域が形成され
る。ヨウ化物イオンは、アンモニウムもしくはアルカリ
金属ヨウ化物塩等の可溶性塩とし導入されるのが好まし
い。ヨウ化物イオンを、銀及び/もしくは塩化物イオン
の添加と同時に導入してもよい。別法として、ヨウ化物
イオンを単独で導入後、直ちに追加の塩化物イオンを導
入するか又はせずに、銀イオンを導入できる。ホスト粒
子の表面に近接した塩化物イオンを置換することにより
排他的に最大ヨウ化物濃度領域を導入することよりもむ
しろ、ホスト粒子の表面上に最大ヨウ化物濃度領域を成
長させることが好ましい。
【0042】ヨウ化物導入により生じる結晶格子変化の
局在化を最大にするために、ヨウ化物イオンはできるだ
け迅速に導入することが好ましい。即ち、粒子の最大ヨ
ウ化物濃度領域を形成するヨウ化物イオンを、30秒未
満、最適には10秒未満内に導入するのが好ましい。ヨ
ウ化物をもっとゆっくりと導入する場合は、より迅速な
ヨウ化物導入により得られるのと等しいスピード増加を
達成するために、幾分より高量のヨウ化物(しかしまだ
上記した範囲内)を必要とし、最小濃度レベルは幾分高
くなる。よりゆっくりとヨウ化物を添加すると、操作性
はより簡単であり、特に、より大きなバッチサイズ乳剤
調製において達成することができる。したがって、少な
くとも1分間(好ましくは少なくとも2分間)、好まし
くは銀の同時導入中にヨウ化物を添加することが、特に
考えられる。
【0043】よりゆっくりと、好ましくは少なくとも1
分(より好ましくは、少なくとも2分)を越えて、且つ
同時に添加する銀の濃度に基づいて5モル%を超える濃
度で、ヨウ化物を添加する場合、乳剤での粒子−粒子変
化を小さくする利点を達成できることが分かった。例え
ば、ヨウ化物をよりゆっくりと導入し上述の濃度レベル
を維持すると、明確に規定される十四面体粒子が調製さ
れた。5モル%を超える濃度でヨウ化物が、{111}
結晶面の発生を促進するように作用すると信じられる。
最大、塩化銀中のヨウ化物レベルの飽和(一般的には、
約13モル%)までの任意のヨウ化物レベルを用いるこ
とができる。Maskaskyの米国特許第5,288,603
号明細書では、塩化銀中のヨウ化物飽和レベルが議論さ
れている。
【0044】最大ヨウ化物濃度領域の沈殿に続く追加の
粒子成長はいずれの適合する通常の技法を用いて行うこ
とができる。可溶性銀塩及び塩化物塩の通常のダブルジ
ェット導入よって、表面シェルとして塩化銀を沈殿して
もよい。あるいは、特に、比較的薄い表面シェルを企図
する場合は、可溶性銀塩を単独で導入し、追加の塩化物
イオンを分散媒体によって与えてもよい。
【0045】粒子沈殿の結論として、立方粒子(6つの
{100}結晶面で完全に仕切られている)から、6つ
の{100}結晶面に加えて、ときどき確認される{1
11}面を有する粒子、並びに反対の極にある6つの
{100}結晶面及び8つの{111}結晶面を有する
十四面体粒子にわたる種々の立方状形態を取ることがで
きる。
【0046】種々の立方状粒子形態を示す乳剤の性能を
調べた後、これらの乳剤の性能は、主としてヨウ化物導
入及び粒径分散度の均一性よって決定されると推断され
た。このヨウ塩化銀粒子は比較的単分散である。ヨウ塩
化銀粒子は、35%未満、最適には25%未満の粒径変
動係数を示す。非常に小さい粒径変動係数も実現可能で
あるが、分散度を最小にすると、実現される利点の増分
が累進的に小さくなる。
【0047】粒子沈殿中に、一種以上のドーパント(銀
及びハロゲン化物以外の粒子吸蔵)を導入して粒子特性
を改良してもよい。例えば、リサーチディスクロージャ
ー、365 巻、1994年9 月、アイテム36544 、セクション
I 「乳剤粒子及びその調製」、サブセクションG「粒子
改良条件及び調節」、パラグラフ(3)、(4)及び
(5)に開示されている種々の通常のドーパントが、本
発明の乳剤に存在してもよい。さらに、Olm 等の米国特
許第5,360,712号明細書(引用することにより
本発明の内容とする)に教示されるように、一種以上の
有機リガンドを含有する遷移金属ヘキサ配位錯体を用い
て粒子をドープすることが特に考えられる。
【0048】核生成前に反応容器に含まれる分散媒体
は、水、可溶性塩化物イオン及び解こう剤を含んでな
る。解こう剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の沈殿に有用
であるとして知られている適合する通常の形態を取るこ
とができる。通常の解こう剤の概要は、リサーチディス
クロージャー、1994年9 月、アイテム36544 、セクショ
ンIIに記載されている。米国特許第4,400,463
号明細書に開示されるタイプの合成ポリマー解こう剤を
用いることができ、ゼラチン状解こう剤(例えば、ゼラ
チン及びゼラチン誘導体)を用いるのが好ましい。
【0049】特に好ましいものは、酸化された低メチオ
ニンゼラチンである。写真の分野で製造され、用いられ
るゼラチン状解こう剤は、一般的にかなりの濃度のカル
シウムイオンを含んでいるので、脱イオン化ゼラチン状
解こう剤を使用することがよく行われる。後者の場合で
は、アルカリ土類もしくはアルカリ土類金属イオンのよ
うな二価もしくは三価の金属イオン(好ましくは、マグ
ネシウム、カルシウム、バリウムもしくはアルミニウム
イオン)を添加することにより、カルシウムイオン除去
を補うことが好ましい。特に好ましい解こう剤は、低メ
チオニンゼラチン状解こう剤(即ち、解こう剤1g当
り、30μモル未満のメチオニンを含むもの)であり、
最適には、解こう剤1g当り、12μモル未満のメチオ
ニンを含むものである。これらの解こう剤及びその調製
は、米国特許第4,713,323号(Maskasky)及び
米国特許第4,942,120号(King等)明細書に開
示されている。ゼラチン、ゼラチン誘導体及びその他の
ベヒクル並びにベヒクル増量剤を加えて、沈澱後に塗布
用乳剤を調製することは普通に行われる。沈澱が完了し
た後、添加したゼラチン及びゼラチン誘導体中に天然レ
ベルのメチオニンが存在してもよいが、メチオニンのレ
ベルが低い(酸化ゼラチン中のように)のが好ましい。
【0050】本発明の高塩化物乳剤は、イオウ及び金を
用いて、5〜10のpAgレベル、5〜8のpHレベル
及び30〜80℃の温度で、リサーチ ディスクロージ
ャー, 120 巻, 1974年 4月, アイテム12008 、リサーチ
ディスクロージャー,134巻, 1975年 6月, アイテム13
452 、米国特許第1,623,499号(Sheppard等)
明細書、米国特許第1,673,522号(Matthies
等)明細書、米国特許第2,399,083号(Waller
等)明細書、米国特許第2,642,361号(Damsch
roder 等)明細書、米国特許第3,297,447号
(McVeigh )明細書、米国特許第3,297,446号
(Dunn)明細書、英国特許第1,315,755号(Mc
Bride )明細書、米国特許第3,772,031号(Be
rry 等)明細書、米国特許第3,761,267号(Gi
lman等)明細書、米国特許第3,857,711号(Oh
i 等)明細書、米国特許第3,565,633号(Klin
ger 等)明細書、米国特許第3,901,714号及び
同3,904,415号(Oftedahl)明細書、並びに英
国特許第1,396,696号(Simons)明細書及び米
国特許第5,049,485号(Deaton)明細書によっ
て説明されるように化学増感される。イオウ増感剤の量
は、例えば、粒径、化学増感温度、pAg、及びpHに
従って適当に選択することができる。
【0051】必要に応じて、化学増感は、米国特許第
2,642,361号(Damschroder)明細書に記載さ
れるチオシアネート誘導体、米国特許第2,521,9
26号(Lowe等)明細書、米国特許第3,021,21
5号(Williams等)明細書及び米国特許第4,054,
457号(Bigelow )明細書に記載されるチオエーテル
化合物、並び米国特許第3,411,914号(Doste
s)明細書、米国特許第3,554,757号(Kuwabar
a等)明細書、米国特許第3,565,631号(Oguch
i等)明細書及び米国特許第3,901,714号(Oft
edahl)明細書に記載されるアザインデン、アザピリダ
ジン、並びにアザピリミジンの存在下で実施される。高
塩化物乳剤のイオウと金を併せた増感も米国特許第4,
906,558号(Mucke 等)明細書の主題である。
【0052】本発明の乳剤の場合、特に、金増感剤の供
給源が硫化金のコロイド状分散体である場合は、高い金
仕上げ及びイオウと金を併せた仕上げの両方が好まし
い。当該技術分野で実施されるように他の金供給源も有
用な供給源となることができる。例えば、Deatonの米国
特許第5,049,485号明細書に記載されている。
金化合物は、銀1モル当たり0.10〜100ミリgの
硫化金を含むので、好ましい高金増感は、硫黄増感剤の
量が銀1モル当たり1μモル未満、好ましくは0.5μ
モル未満とするのがよいことを意味する。イオウの最適
量は、増感される乳剤の銀1モル当たり0.5μモル〜
0.05μモルである。イオウと金を併せた増感の場
合、金(I)化合物をハロゲン化銀1モル当たり約10
-7〜約10-3モル添加し、イオウをハロゲン化銀1モル
当たり約10-9〜約10-4モル添加することができる。
ハロゲン化銀の増感を達成するための金とイオウを併せ
た化合物の好ましい濃度は、金がハロゲン化銀1モル当
たり約10-6〜約10-4モルであり、イオウが約10-7
〜約10-5モルである。
【0053】化学増感を、Philippaerts等の米国特許第
3,628,960号明細書、Kofron等の米国特許第
4,439,520号明細書、Dickerson の米国特許第
4,520,098号明細書、Maskaskyの米国特許第
4,435,501号明細書、Ihama 等の米国特許第
4,693,965号明細書及びOgawa の米国特許第
4,791,053号明細書に記載されるように分光増
感色素の存在下で行うことができる。Haugeh等の英国特
許出願第2,038,792号A明細書及びMifune等の
公開された欧州特許出願第302528号明細書に記載
されるように、化学増感を、ハロゲン化銀粒子上の特定
の部位もしくは結晶面に向けることができる。
【0054】Morganの米国特許第3,917,485号
明細書、Beckerの米国特許第3,966,476号明細
書及びリサーチディスクロージャー, 181 巻, 1979年5
月,アイテム18155 に記載されるように、化学増感に由
来する感光中心を、ツインジェット添加もしくは銀及び
ハロゲン化物塩の交互添加を用いるpAg循環のような
手段を使用するハロゲン化銀の追加層の沈澱によって部
分的にもしくは全体的に塞ぐことができる。また、上記
のMorganの特許明細書に記載されるように、化学増感剤
を、追加のハロゲン化銀形成の前もしくはそれと同時に
加えることができる。Hasebe等の欧州特許出願第273
404号明細書に記載されるように、化学増感を、ハロ
ゲン化物転換中もしくは後に行うことができる。
【0055】本発明で使用する乳剤を、シアニン類、メ
ロシアニン類、シアニン類及びメロシアニン類の複合体
(即ち、トリ、テトラ及び多核性のシアニン類及びメロ
シアニン類)、スチリル類、メロスチリル類、ストレプ
トシアニン類、ヘミシアニン類、アリーリデン類、アロ
ポラー(allopolar )シアニン類、及びエナミンシアニ
ン類を包含するポリメチン色素クラスを含む種々のクラ
スに由来する色素で分光増感することができる。本発明
のアリールヨードニウム化合物が、マゼンタもしくはシ
アン仕上げに関しては特に有用である。
【0056】シアニン分光増感色素には、メチン結合に
よって接続されている、二種類の塩基性複素環核、例え
ば、キノリニウム、ピリジニウム、イソキノリニウム、
3H−インドリウム、ベンゾインドリウム、オキサゾリ
ウム、チアゾリウム、セレナゾリウム、イミダゾリウ
ム、ベンゾオキサゾリウム、ベンゾチアゾリウム、ベン
ゾセレナゾリウム、ベンゾテルラゾリウム、ベンゾイミ
ダゾリウム、ナフトオキサゾリウム、ナフトチアゾリウ
ム、ナフトセレナゾリウム、ナフトテルラゾリウム、チ
アゾリニウム、ジヒドロナフトチアゾリウム、ピリリウ
ム、及びイミダゾピラジニウム第四級塩由来のものが含
まれる。
【0057】メロシアニン分光増感色素には、メチン結
合によって接続されている、シアニン色素タイプの塩基
性複素環核及び酸性核、例えば、バルビツール酸、2−
チオバルビツール酸、ローダニン、ヒダントイン、2−
チオヒダントイン、4−チオヒダントイン、2−ピラゾ
リン−5−オン、2−イソキサゾリン−5オン、インダ
ン−1,3−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオ
ン,、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、ピラゾリ
ン−3,5−ジオン、ペンタン−2,4−ジオン、アル
キルスルホニルアセトニトリル、ベンゾイルアセトニト
リル、マロノニトリル、マロンアミド、イソキノリン−
4−オン、クロマン−2,4−ジオン、5H−フラン−
2−オン、5H−3−ピロリン−2−オン、1,1,3
−トリシアノプロペン及びテルラシクロヘキサンジオン
由来のものが含まれる。
【0058】一種以上の分光増感色素を用いてもよい。
可視及び赤外スペクトルにわたる波長に増感最大を有す
る色素、及び多種多様の分光感度曲線形状を持つ色素が
知られている。色素の選択及び相対比率は、所望する感
度のスペクトルの領域に依存し、そして所望する分光増
感曲線形状に依存する。赤外スペクトルに感度がある材
料の例は、Simpson 等の米国特許第4,619,892
号明細書に示されており、赤外スペクトルの三種類の領
域の露光の作用としてシアン、マゼンタ及びイエロー色
素を生成する(「偽」増感と呼ぶことがある)材料を記
載する。オーバーラップする分光感度曲線を持つ色素
は、しばしばオーバーラップ領域のそれぞれの波長で感
度がおおよそ個々の色素の感度の合計と等しくなる組合
さった曲線を生じる。従って、異なる最大を持つ色素の
組合せを用いて、個々の色素の増感最大の中間に最大を
持つ分光感度曲線を達成することが可能である。
【0059】強色増感(即ち、あるスペクトル領域での
分光増感が、複数の色素の中の一つの色素単独の濃度に
由来する増感もしくは複数色素の相加効果に由来する増
感よりも大きい)を生じる分光増感色素の組合せを使用
してもよい。強色増感を、分光増感色素及びその他の添
加物(例えば、安定化剤及びカブリ防止剤、現像促進剤
もしくは抑制剤、塗布助剤、蛍光増白剤並びに帯電防止
剤)の選択された組合せを用いて達成することができ
る。いくつかのメカニズムのいずれか一つ、並びに強色
増感の原因となる化合物は、GilmanのPhotographic Sci
ence and Engineering, 18巻, 1974年, 418-430 頁に記
載されている。
【0060】また、分光増感色素は、他の方法で乳剤に
作用することができる。例えば、分光増感色素は、本来
的に感度を持つスペクトル領域内の写真スピードを増加
することができる。Brooker 等の米国特許第2,13
1,038号明細書、Illingsworth等の米国特許第3,
501,310号明細書、Webster 等の米国特許第3,
630,749号明細書、Spence等の米国特許第3,7
18,470号明細書及びShiba 等の米国特許第3,9
30,860号明細書に開示されるように、分光増感色
素はまた、カブリ防止剤もしくは安定化剤、現像促進剤
もしくは抑制剤、還元剤もしくは成核剤、及びハロゲン
受容体もしくは電子受容体としても作用することもでき
る。
【0061】本明細書に記載する乳剤を増感する特に有
用な分光増感色素は、英国特許第742,112号明細
書、Brooker の米国特許第1,846,300号、同
1,846,301号、同1,846,302号、同
1,846,303号、同1,846,304号、同
2,078,233号及び同2,089,729号明細
書、Brooker 等の米国特許第2,165,338号、同
2,213,238号、同2,493,747号、同
2,493,748号、同2,526,632号、同
2,739,964号、(再発行特許第24、392
号)、同2,778,823号、同2,917,516
号、同3,352,857号、同3,411,916号
及び同3,431,111号明細書、Sprague の米国特
許第2,503,776号明細書、Nys 等の米国特許第
3,282,933号明細書、Riester の米国特許第
3,660,102号明細書、Kampfer 等の米国特許第
3,660,103号明細書、Taber 等の米国特許第
3,335,010号、同3,352,680号及び同
3,384,486号明細書、Lincoln 等の米国特許第
3,397,981号明細書、Fumia 等の米国特許第
3,482,978号及び同3,623,881号明細
書、Spence等の米国特許第3,718,470号明細書
並びにMee の米国特許第4,025,349号明細書に
見出されるものである(引用することにより本発明の内
容とする)。特に重要なものは、色素汚染が少ないアミ
ド、ピロール、及びフラン置換された増感色素、並びに
リサーチディスクロージャー、362 巻、1994年、アイテ
ム36216 、291 頁に記載される、カラーペーパ用の短青
増感色素である。
【0062】強色増感剤として作用する非光吸収添加物
もしくは有用な色素組合せの、有用な強色増感色素組合
せの例は、MacFall 等の米国特許第2,933,390
号明細書、Jones 等の米国特許第2,937,089号
明細書、Motterの米国特許第3,506,443号明細
書、及びSchwan等の米国特許第3,672,898号明
細書に見受けられる(引用することにより本発明の内容
とする)。
【0063】分光増感色素の少量が乳剤層に残り、処理
後に当該技術分野で公知の色素汚染を生じる。特に低汚
染用に計画された色素がリサーチディスクロージャー、
362巻、1994年、アイテム36216 、頁291 に記載されて
いる。
【0064】分光増感色素を、乳剤調製のいずれの段階
においても添加することができる。WallのPhotographic
Emulsions, American Photographic Publishing Co.,
Boston, 1929, 65頁、Hillの米国特許第2,735,7
66号明細書、Philippaerts等の米国特許第3,62
8,960号明細書、Lockerの米国特許第4,183,
756号明細書、Locker等の米国特許第4,225,6
66号明細書及びリサーチディスクロージャー, 181
巻, 1979年5 月、アイテム18155 、並びにTani等の公開
された欧州特許出願第301508号に記載されている
ように、沈澱の開始時もしくは沈澱中に、分光増感色素
を添加することができる。上記引用の、Kofron等の米国
特許第4,439,520号明細書、Dickerson の米国
特許第4,520,098号明細書、Maskaskyの米国特
許第4,435,501号明細書及びPhilippaerts等の
明細書に記載されているように、化学増感の前もしくは
化学増感中に、それらを加えることができる。
【0065】Asami 等の公開された欧州特許出願第28
7100号明細書及びMetoki等の公開された欧州特許出
願第291399号明細書に記載されるように、乳剤洗
浄の前もしくは乳剤洗浄中に、それらを加えることがで
きる。Collins 等の米国特許第2,912,343号明
細書に記載されるように、それらの色素を塗布前に直接
混合することができる。Dickerson の上記引用の明細書
に記載されているように、少量のヨウ化物を、乳剤粒子
に吸着させ、分光増感色素の凝集及び吸着を促進するこ
とができる。Dickerson の特許明細書に記載されるよう
に、高ヨウ化物微粒子が着色された乳剤層へ接近するこ
とによって、処理後の色素汚れを少なくすることができ
る。
【0066】それらの溶解度に従って、分光増感色素
を、水、又はメタノール、エタノール、アセトンもしく
はピリジンのような溶剤の溶液として;Sakai 等の米国
特許第3,822,135号明細書に記載される界面活
性剤溶液に溶解して;又はOwens 等の米国特許第3,4
69,987号明細書及び特開昭46−24185号公
報に記載される分散物として、乳剤に加えることができ
る。Mifune等の公開された欧州特許出願第302528
号明細書に記載されるように、別の結晶面に化学増感中
心を限定する手段として、乳剤粒子の特定の結晶面に色
素を選択的に吸着させることができる。Miyasaka等の公
開された欧州特許出願第270079号、同27008
2号及び同278510号明細書に記載されるように、
分光増感色素を不十分に吸着される発光色素と組み合わ
せて用いることができる。
【0067】米国特許第4,865,962号及び同
5,523,200号明細書に記載されているように、
臭化銀リップマン(微粒子)乳剤を用いて、ここで用い
られる乳剤を増感することもできる。微粒子臭化銀(リ
ップマン乳剤として知られている)は、約0.03〜約
0.1μmの範囲の平均径を有する。好ましい微粒子乳
剤は、98モル%を超える臭化銀である。この微粒子乳
剤を、化学増感の前もしくは後の乳剤の仕上げ時に加え
る。リップパン臭化物乳剤の好ましい添加時期は、仕上
げフォーマットに依存し、一般的に、化学増感の加熱後
の仕上げサイクルのいずれの時点で加えてもよい。
【0068】乳剤に添加する微粒子リップマン臭化銀の
量は、仕上げ乳剤の総銀の約0.1〜約3モル%の範囲
で変わることができる。最良のスピード/カブリ及び相
反則特性のための好ましい範囲は、乳剤の総銀の0.3
〜約1.5モル%である。ホスト高塩化物乳剤のハロゲ
塩化物組成は、純粋な塩化銀であってもよく、小量の
(最大1〜2モル%)別のハロゲン化物、例えば、臭化
物、ヨウ化物もしくはそれらの組合せを含有してもよ
い。
【0069】増感後、この乳剤を、適切なカプラー(二
当量もしくは四当量)及び/もしくはカプラー分散体と
混ぜて所望するカラーフィルムもしくはプリント写真材
料を製造してもよく、又はそれらを黒白写真フィルム及
びプリント材料に用いてもよい。本発明に従って用いる
ことができるカプラーは、リサーチディスクロージャ
ー、176 巻、1978、アイテム17643 、セクションVIII、
リサーチディスクロージャー、308119、セクションVII
、そして特に、リサーチディスクロージャー、 370
巻、1995、アイテム37038 に記載されている。
【0070】ネガ型乳剤塗膜において最小濃度を増加す
る不安定性(即ち、カブリ)を、安定化剤、カブリ防止
剤、キンク防止剤、潜像安定化剤及び類似の添加物を、
乳剤及び隣接する層に塗布前に導入することにより防止
することができる。本発明に用いられる乳剤に有効な多
くのカブリ防止剤は、現像液においても使用でき、C.E.
K. Meer のThe Theory of Photographic Process、第2
版、Macmillan, 1954, 677-680頁に説明されるよう
に、2、3の一般的見出しの下に分類される。
【0071】乳剤塗膜のそのような不安定性を避けるた
め、安定化剤及びカブリ防止剤を用いることができ、そ
れらは、例えば、ハロゲン化物イオン(例えば臭化物
塩);Trivelli等の米国特許第2,566,263号明
細書に説明されているクロロパラデート類(chloropall
adate )及びクロロパラダイト類(chloropalladite
);Jones の米国特許第2,839,405号明細書
及びSidebothamの米国特許第3,488,709号明細
書に説明されているマグネシウム、カルシウム、カドミ
ウム、コバルト、マンガン及び亜鉛の水溶性無機塩;Al
len 等の米国特許第2,728,663号明細書に説明
されている水銀塩;Brown 等の英国特許第1,336,
570号明細書及びPollet等の英国特許第1,282,
303号明細書に説明されているセレノール類及びジセ
レニド類;Allen 等の米国特許第2,694,716号
明細書;Brooker 等の米国特許第2,131,038号
明細書、Grahamの米国特許第3,342,596号明細
書及びArai等の米国特許第3,954,478号明細書
に説明されている第四級アンモニウム塩;Thiers等の米
国特許第3,630,744号明細書に説明されている
アゾメチン減感色素;Herz等の米国特許第3,220,
839号明細書及びKnott 等の米国特許第2,514,
650号明細書に説明されているイソチオウレア誘導
体;Scavron の米国特許第3,565,625号明細書
に説明されているチアゾリジン類;Maffetの米国特許第
3,274,002号明細書に説明されているペプチド
誘導体;Welshの米国特許第3,161,515号明細
書及びHood等の米国特許第2,751,297号明細書
に説明されているピリミジン類及び3−ピラゾリドン
類;Baldassarri 等の米国特許第3,925,086号
明細書に記載されているアゾトリアゾール類及びアゾテ
トラゾール類;Heimbachの米国特許第2,444,60
5号明細書、Knott の米国特許第2,933,388号
明細書、Williamsの米国特許第3,202,512号明
細書、リサーチディスクロージャー、134 巻、1975年6
月、アイテム13452 、及び148 巻、1976年8 月、アイテ
ム14851 、並びにNepker等の英国特許第1,338,5
67号明細書に説明されているアザインデン類(特に、
テトラアザインデン類);Kendall 等の米国特許第2,
403,927号明細書、Kennard 等の米国特許第3,
266,897号明細書、リサーチディスクロージャ
ー、116 巻、1973年12月、アイテム11684 、Luckey等の
米国特許第3,397,987号明細書及びSalesin の
米国特許第3,708,303号明細書に説明されてい
るメルカプトテトラゾール類、メルカプトトリアゾール
類及びメルカプジアゾール類;Peterson等の米国特許第
2,271,229号明細書及び上記のリサーチディス
クロージャー、アイテム11684 に説明されているアゾー
ル類;Sheppard等の米国特許第2,319,090号明
細書、Birr等の米国特許第2,152,460号明細
書、上記のリサーチディスクロージャー、アイテム1345
2 及びDostes等のフランス国特許第2,296,204
号明細書に説明されているプリン類;Saleck等の米国特
許第3,926,635号明細書に説明されている1,
3−ジヒドロキシ(及び/もしくは1,3−カルバモキ
シ)−2−メチレンプロパン類並びにGunther 等の米国
特許第4,661,438号明細書に説明されているテ
ルラゾール類、テルラゾリン類、テルラゾリニウム塩類
及びテルラゾリウム塩類、及びGunther の米国特許第
4,581,330号明細書、Przykec-Elling等の米国
特許第4,661,438号及び同4,677,202
号明細書に説明されている芳香族オキサテルラジニウム
塩のポリマーである。
【0072】MIyoshi 等の公開された欧州特許出願第2
94149号明細書及びTanaka等の公開された欧州特許
出願第297804号に記載されるイオウ元素並びにNi
shikawa 等の公開された欧州特許出願第293917号
明細書に記載されるチオスルホネート類の存在(特に、
化学増感時)により、高塩化物乳剤を安定化させること
ができる。更に、塗布前に乳剤をpH調節すると、その
安定性を高める。当該技術分野で知られている有用なp
H範囲は4〜7である。
【0073】本発明で用いる高塩化物乳剤をお互いに配
合するか、通常の乳剤と配合して特定の乳剤層要件を満
たすことも特に企図される。乳剤を配合する代わりに、
乳剤層ユニットの別々の層として、配合される乳剤を塗
布することにより、同様の効果を通常達成することがで
きる。例えば、露光のラチチュードを達成するために別
個の乳剤層を塗布することは、当該技術分野で周知であ
る。さらに、高感度ハロゲン化銀乳剤と低感度ハロゲン
化銀乳剤を別々の層に塗布すると写真スピードの増加を
実現できることも、当該技術分野では周知である。一般
的に、乳剤単位の高感度乳剤層を、低感度乳剤層よりも
露光輻射線源に近くに塗布する。反対の層順で高感度乳
剤及び低感度乳剤を塗布すると、得られるコントラスト
を変えることができる。この方法を、乳剤ユニットにお
いて重ね合わされた三種類以上の乳剤層にまで拡張する
ことができる。本発明の実施では、そのような層配列が
特に考えられる。
【0074】本発明の電子プリント法に用いる記録要素
に適合する多色、多層フォーマットを構造Iで示す。
【0075】 構造I 赤増感シアン色素像形成ハロゲン化銀乳剤ユニット 中間層 緑増感マゼンタ色素像形成ハロゲン化銀乳剤ユニット 中間層 青増感イエロー色素像形成ハロゲン化銀乳剤ユニット /////支持体/////
【0076】この構造では、青増感、イエロー色素像形
成ハロゲン化銀乳剤ユニットを支持体に最も近くに配置
し、次に順に、緑増感マゼンタ色素像形成ハロゲン化銀
乳剤ユニット、続いて最上部赤増感シアン色素像形成ハ
ロゲン化銀乳剤ユニットである。示すように、この像形
成ユニットは一般的にお互いに中間層によって分離され
ている。当該電子プリント法に用いる記録要素の他の多
層フォーマットも可能である。
【0077】本発明に使用される記録要素は、蛍光増白
剤(セクションVI)、カブリ防止剤及び安定化剤(セク
ションVII )、汚染防止剤及び画像色素安定化剤(セク
ションVII I及びJ)、光吸収及び散乱材料(セクショ
ンVIII)、硬膜剤(セクションII)、塗布助剤(セクシ
ョンIX)、可塑剤及び滑剤(セクションIX)、帯電防止
剤(セクションIX)、並びに艶消し剤(セクションIX)
(全て上記リサーチディスクロージャー、1994年9 月、
アイテム36544 )を含むことができる。
【0078】本発明に使用される記録要素を、リサーチ
ディスクロージャーのセクションXV及びそこで引用され
る文献に記載される多種多様の支持体に塗布することが
できる。本発明に使用される記録要素を、リサーチディ
スクロージャー、アイテム36544 のセクションXVI 、XV
II、XIX 及びXX記載されるように、以下により十分に記
載する画素毎の様式で化学線に露光して潜像を生成し、
処理して可視画像を生成することができる。一般的に、
可視色素画像を生成する処理には、記録要素を発色現像
主薬に接触させて、現像可能なハロゲン化銀を還元し、
発色現像主薬を酸化する工程を含む。酸化された発色現
像主薬は、次にカプラーと反応して色素を生じる。
【0079】好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。特に好ましいものは、4−アミノ−
3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−ア
ミノ−3−メチル−N−エチル−N−β(メタンスルホ
ンアミド)エチルアニリン硫酸塩水和物、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−βヒドロキシエチルアニ
リン硫酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−βヒドロキシエチルアニリン硫酸塩、4−アミノ−3
−β(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−ジエチ
ルアニリン塩酸塩、及び4−アミノ−N−エチル−N−
(2−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−ト
ルエンスルホン酸である。
【0080】ネガ型ハロゲン化銀では、前に記載した処
理工程はネガ画像を提供する。記載した要素を、例え
ば、British Journal of Photography Annual of 1988,
196-198頁に記載するように、カラーペーパー処理コダ
ックエクタカラーRA−4(商標)もしくはコダックフ
レキシカラー処理(商標)で処理することができる。
【0081】本発明に従う輻射線感光性高塩化物乳剤層
を含む記録要素を、典型的に電子プリント方法で用いら
れる適当な高エネルギー輻射線源を用いて、画素毎の様
式で像様露光することができる。適当な化学線形態のエ
ネルギーには、紫外線、可視及び赤外領域の電磁スペク
トル、並びに電子ビーム放射線が含まれ、都合良く一つ
以上の発光ダイオードもしくはレーザ(ガスもしくは半
導体レーザを含む)由来のビームにより供給される。露
光は、モノクロマチック、オルソクロマチック、もしく
はパンクロマチックとなることができる。例えば、記録
要素が多層多色要素である場合、そのような要素が感度
を有する、例えば、赤外、赤、緑もしくは青波長の適当
な分光輻射線の、レーザもしくは発光ダイオードのビー
ムで露光を与えることができる。
【0082】前述の米国特許第4,619,892号明
細書に記載されているように(引用することにより本発
明の内容とする)、赤外領域の少なくとも二つの部分を
含む電磁スペクトルの別々の部分での露光の作用とし
て、シアン、マゼンタ、及びイエロー色素を生成する多
色要素を用いることができる。適切な露光には、200
0nmまで、好ましくは1500nmまでのものが含ま
れる。もちろん、記録要素が電磁スペクトルの一つのス
ペクトル領域(色)だけに感度を有するモノクロ要素の
場合、露光源は、その領域だけに輻射線を与える必要が
ある。適合する発光ダイオード及び市販されているレー
ザー源は実施例に記載される。The Theoryof the Photo
graphic Process, 第4版、T.H.James 編、Macmillan,
1977, 4,6, 17, 18 及び23章に説明されているように、
通常のセンシトメトリー技法によって決定される記録要
素の有用な応答範囲内で、室温、高温もしくは低温、及
び/又は周囲圧、高圧もしくは低圧での像様露光を用い
ることができる。
【0083】露光源によって記録媒体に与えられる高エ
ネルギー化学線の量もしくはレベルは、一般的に少なく
とも10-7J/m2 (10-4エルグ/cm2 )であり、
一般的に約10-7J/m2 (10-4エルグ/cm2 )〜
10-6J/m2 (10-3エルグ/cm2 )の範囲であ
り、しばしば、10-6J/m2 (10-3エルグ/c
2)〜10-1J/m2 (102 エルグ/cm2 )であ
る。従来技術において知られている画素毎の様式での記
録要素の露光は、非常に短期間もしくは短時間のみが主
張されている。典型的な最大露光時間は、100μ秒ま
でであり、たいてい10μ秒までであり、多くは僅か
0.5μ秒までである。
【0084】以下の例に説明するように、僅か0.05
μ秒の露光時間でのレーザビームですばらしい結果が達
成されており、最低0.01μ秒のさらに少ない露光時
間も企図されている。当業者に自明であるように、画素
密度は多種多様になりやすい。装置が複雑となり費用が
かかる以外は、画素密度が高いほど画像は鮮鋭となるこ
とができる。一般的に、本明細書に記載する通常の電子
プリント方法で用いる画素密度は、107 画素/cm2
を超えず、典型的に約104 〜106 画素/cm2 の範
囲である。露光源、露光時間、露光レベル及び画素密度
を含むシステムの種々の特徴並びに構成要素を検討し
た、ハロゲン化銀写真ペーパーを用いる高品質、連続階
調、カラー電子プリント技法の評価、並びに他の記録要
素の特性は、Firth 等の、A Continuous-Tone Laser Co
lor Printer, Journal of ImagingTechnology, 14巻、N
o. 3, 1988 年6 月、に記載されている(引用すること
により本発明の内容とする)。
【0085】本明細書で先に述べたように、発光ダイオ
ードもしくはレーザービーム等の高エネルギービームで
記録要素を走査することを含む通常の電子プリント方法
の詳細な説明は、Hioki の米国特許第5,126,23
5号明細書、欧州特許出願公開第479167号A1明
細書及び同502508号A1明細書を含む特許文献
(引用することにより本発明の内容とする)に記載され
ている。
【0086】
【実施例】本発明を、その好ましい態様を特に引用して
詳細に記載するが、変更及び改造は、本発明の精神及び
範囲内で達成することができることは理解されよう。
【0087】乳剤A この乳剤は、酸化ゼラチン中で沈殿され0.3モル%の
添加ヨウ化物を含有する通常の立方体乳剤を説明する。
硝酸銀及び塩化銀を、ゼラチン解こう剤及び消泡プルロ
ニック剤を入れた十分に攪拌されている反応器に等モル
量添加して、純塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈殿させた。
【0088】反応容器は、酸化ゼラチン7.9%、Na
Clを0.038Mであり消泡剤1.8gを含んだ溶液
4.5Lを有していた。反応容器の内容物を55℃に維
持し、pClを1.7に調節した。55℃で攪拌してい
る溶液に、2.6MのAgNO3 溶液27.7mL及び
2.8MのNaCl溶液26.9mLを、27.7mL
/分で1分間、同時に加えた。
【0089】その後、2.6Mの硝酸銀溶液及び2.8
Mの塩化ナトリウム溶液を、27.7mL/分から12
3mL/分の勾配を付けて直線的に増加する流量で20
分かけて同時に加えた。その後、2.6Mの硝酸銀溶液
及び2.8Mの塩化ナトリウム溶液を、同時に123m
L/分で加えた。総銀量の93モル%が沈殿した後、前
記銀及び塩のポンプを止め、沈殿される総銀の0.3モ
ル%に対応する量のヨウ化カリウムを含有する溶液30
0mLを反応器に200mL/分でポンプ注入した。そ
の後、2.6Mの硝酸銀溶液及び2.8Mの塩化ナトリ
ウム溶液を、同時に123mL/分で3.7分間加え
た。5分かけてこの乳剤を40℃まで冷却した。得られ
た乳剤は、エッジ長が0.4μmの立方体粒子塩化銀乳
剤であった。その後この乳剤を限外濾過ユニットを用い
て洗浄し、最終のpH及びpClをそれぞれ5.6と
1.7に調節した。
【0090】乳剤B 硝酸銀溶液が銀1モル当たり3×10-7モルの塩化第二
水銀を含有した以外は、乳剤Aと同じものである。
【0091】乳剤C 硝酸銀溶液が銀1モル当たり7.5×10-5モルの二酢
酸ヨードベンゼン(化合物1)を含有した以外は、乳剤
Aと同じものである。
【0092】乳剤D この乳剤は、酸化ゼラチン中で沈殿された通常の未熟成
の立方体乳剤を説明する。硝酸銀及び塩化銀を、ゼラチ
ン解こう剤及び消泡プルロニック剤を入れた十分に攪拌
されている反応器に等モル量添加して、純塩化物ハロゲ
ン化銀乳剤を沈殿させた。
【0093】反応容器は、酸化ゼラチン7.9%、Na
Clを0.038Mであり消泡剤1.8gを含んだ溶液
4.5Lを有していた。反応容器の内容物を55℃に維
持し、pClを1.7に調節した。55℃で攪拌してい
る溶液に、2.6MのAgNO3 溶液27.7mL及び
2.8MのNaCl溶液26.9mLを、27.7mL
/分で1分間、同時に加えた。
【0094】その後、2.6Mの硝酸銀溶液及び2.8
Mの塩化ナトリウム溶液を、27.7mL/分から12
3mL/分の勾配を付けて直線的に増加する流量で20
分かけて同時に加えた。その後、2.6Mの硝酸銀溶液
及び2.8Mの塩化ナトリウム溶液を、同時に123m
L/分で40分間加えた。5分かけてこの乳剤を40℃
まで冷却した。得られた乳剤は、エッジ長が0.4μm
の立方体粒子塩化銀乳剤であった。その後この乳剤を限
外濾過ユニットを用いて洗浄し、最終のpH及びpCl
をそれぞれ5.6と1.7に調節した。
【0095】乳剤増感 通常の技法を用いて、これらの乳剤をマゼンタもしくは
シアン仕上げフォーマットにおいて最適に増感した。各
仕上げにおいて、化学増感剤、分光増感剤、リップマン
臭化銀及びカブリ防止剤添加の順序は同じであった。し
かし、二つの大きく異なる増感クラス:金−硫化物及び
金(I)+イオウ、が存在した。操作の詳細は以下の例
で説明する。
【0096】緑増感乳剤では以下のマゼンタ増感色素を
用いた。
【化5】
【0097】樹脂コートペーパー支持体上への塗布の直
前に、緑増感乳剤を次のマゼンタ色素生成カプラーと一
緒に二重混合した。
【化6】
【0098】赤増感乳剤では以下のシアン増感色素を用
いた。
【化7】
【0099】樹脂コートペーパー支持体上への塗布の直
前に、赤増感乳剤を次のシアン色素生成カプラーと一緒
に二重混合した。
【化8】
【0100】緑増感乳剤を280mgAg/m2 (26
mgAg/ft2 )で塗布すると同時に、赤増感乳剤を
183mgAg/m2 (17mg/ft2 )で樹脂コー
トペーパー支持体上に塗布した。この塗膜をゼラチン層
でオーバーコートし、塗膜全体をビス(ビニルスルホニ
ルメチル)エーテルで硬膜した。
【0101】これらの塗膜を、3000°Kタングステ
ン光源を用いて、0.10秒の露光時間で、ステップウ
ェッジを通して露光した。また、これらの塗膜を、30
00°Kタングステン光源を用いて、10-4秒の高照度
短時間露光及び10-2秒長時間露光で、ステップウェッ
ジを通して露光した。各露光の総エネルギーを一定レベ
ルに維持した。次の例で示すように、最小濃度上の特定
レベルでの100×相対対数スピードとして、スピード
を報告する。これらの相対対数スピード単位では、例え
ば、30のスピード差は、0.30logEの差である
(Eは、ルクス−秒で表す露光量である)。これらの露
光量を、次の例では「光学感度」とよぶ。
【0102】また、マゼンタ及びシアン塗膜を、それぞ
れ、543nm及び690nmでのレーザーセンシトメ
ータを用いて、解像度250画素/インチ及び画素ピッ
チ50.8μmで露光した。これらの露光量を、次の例
で「デジタル感度」とよぶ。これらの塗膜は全てコダッ
クエクタカラーRA−4(商標)で処理した。
【0103】例1 この例は、沈殿時に水銀もしくは二酢酸ヨードベンゼン
(IBDA)を用いてドープし、そしてマゼンタ色記録
に増感した塩ヨウ化銀立方体乳剤を比較する。増感の詳
細は次の通りである。
【0104】パート1.1:塩化銀乳剤Aの一部を、緑
増感色素SS−1を最適量添加し、次にコロイド金−硫
化物を最適量添加し、次に45分かけて60℃まで傾斜
加熱した。そしてこの乳剤を40℃まで冷却し、1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾールを添加し、次にリップマン臭化銀を添加した。
【0105】パート1.2:塩化銀乳剤Bの一部を、パ
ート1.1と同じように増感した。 パート1.3:塩化銀乳剤Cの一部を、パート1.1と
同じように増感した。 センシトメトリーデータを表Iに要約する。
【表2】
【0106】金硫化物増感した未熟成塩化銀乳剤は、マ
ゼンタ仕上げフォーマットに増感した場合、沈殿時に粒
子に導入した二酢酸ヨードベンゼンの有益な効果を示
す。塩化銀乳剤に二酢酸ヨードベンゼンが存在すると、
リップマン臭化物の存在下でマゼンタ仕上げフォーマッ
トに増感した場合、特に、特性曲線の肩部分のところの
スピード及びコントラストを著しく改善する。より高い
濃度のところでレーザー露光によって生じた高スピード
はデジタル画像形成では特に重要である。表Iの最後の
3つの欄は、これらのデジタル露光時間が最も問題であ
るので、本発明を説明するために非常に重要である。
【0107】例2 この例は、マゼンタ色記録ために二酢酸ヨードベンゼン
の存在下で増感した未熟成純塩化銀立方体乳剤を比較す
る。増感の詳細は次の通りである。
【0108】パート2.1:塩化銀乳剤Dの一部を、パ
ート1.1と同じように増感した。 パート2.2:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり2mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以外
は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート1.1と同じように
増感した。 パート2.3:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり10mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート1.1と同じよう
に増感した。
【0109】パート2.4:仕上げにおいて第一添加物
として銀1モル当たり25mgの二酢酸ヨードベンゼン
を添加した以外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート1.
1と同じように増感した。 パート2.5:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり35mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート1.1と同じよう
に増感した。 パート2.6:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり50mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート1.1と同じよう
に増感した。
【0110】センシトメトリーデータを表IIに要約す
る。
【表3】
【0111】金硫化物増感した未熟成塩化銀乳剤は、マ
ゼンタ仕上げフォーマットに増感した場合、沈殿時に粒
子表面に導入した二酢酸ヨードベンゼンの有益な効果を
示す。短時間露光(10-4秒)でのより大きなスピード
低下は幾分改良されている。金硫化物増感したマゼンタ
乳剤は、特に、特性曲線の肩部分のところ(Dmin 上濃
度1.95のところ)でのレーザー露光由来の相反則及
びスピードの両方関する導入した二酢酸ヨードベンゼン
の大きな効果を示す。レーザー露光によって生じた高い
肩スピードはデジタル画像形成では特に重要である。表
IIの最後の3つの欄は、これらの短い露光時間が最も
問題であるので、本発明を説明するために非常に重要で
ある。
【0112】例3 この例は、酸化ゼラチン中で作成され、シアン色記録た
めに二酢酸ヨードベンゼンの存在下で増感した未熟成純
塩化銀立方体乳剤を比較する。増感の詳細は次の通りで
ある。
【0113】パート3.1:塩化銀乳剤Dの一部を、ス
チルベンを最適量添加し、次に65℃まで傾斜加熱して
最適に増感した。この乳剤を65℃で10分間保持し、
次にリップマン臭化銀を添加し、次に金(I)の最適量
を添加した。その後最適量のイオウを添加し、次いでシ
アン分光増感色素(SS−2)を添加し、次いで1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾールを添加した。その後この乳剤を40℃まで冷却し
た。
【0114】パート3.2:仕上げにおいて第一添加物
として銀1モル当たり2mgの二酢酸ヨードベンゼンを
添加した以外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート3.1
と同じように増感した。 パート3.3:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり10mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート3.1と同じよう
に増感した。
【0115】パート3.4:仕上げにおいて第一添加物
として銀1モル当たり25mgの二酢酸ヨードベンゼン
を添加した以外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート3.
1と同じように増感した。 パート3.5:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり35mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート3.1と同じよう
に増感した。 パート3.6:仕上げにおいて第一添加物として銀1モ
ル当たり50mgの二酢酸ヨードベンゼンを添加した以
外は、塩化銀乳剤Dの一部を、パート3.1と同じよう
に増感した。
【0116】センシトメトリーデータを表IIIに要約
する。
【表4】
【0117】酸化されたゼラチン中で沈殿させた塩化銀
立方体乳剤は、シアン金(I)+イオウ仕上げフォーマ
ットでの増感時に粒子表面に導入した二酢酸ヨードベン
ゼンの有益な効果を示す。短時間露光(10-4秒及び1
-6秒)でのより大きなスピード低下が大きく改良され
ている。
【0118】本発明の他の好ましい態様を請求項との関
連において、次に記載する。 (態様1)次式によって表されるアリールヨードニウム
化合物の存在下で、沈殿及び/もしくは化学増感された
立方状塩化銀乳剤を含んでなるデジタル露光用ハロゲン
化銀写真要素:
【化9】 (式中、R1 及びR2 並びにR3 は、独立して、H、又
は脂肪族、芳香族もしくは複素環式基、アルコキシ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、スルホニル
基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニト
ロ基、スルホ基、アルキルスルホキシドもしくはトリフ
ルオロアルキル基であるか、又は、R1 、R2 及びR3
の任意の二つは、一緒になって5員もしくは6員環又は
多環系を形成するのに必要な原子団を表し;R4 は、カ
ルボン酸塩もしくはO- であり;wは、0もしくは1で
あり;そしてX- は、アニオン対イオンであるが、R3
がカルボキシル基もしくはスルホ基である場合、wは0
であり、R4 はO - である)。
【0119】(態様2)R1 、R2 及びR3 が、独立し
て、H、ハロゲン原子、又は脂肪族、芳香族もしくは複
素環式基である態様1に記載の写真要素。 (態様3)R1 、R2 及びR3 が、独立して、H、炭素
数1〜10のアリール基もしくは炭素数6〜10のアリ
ール基である態様2に記載の写真要素。
【0120】(態様4)R1 及びR2 が、独立して、
H、ハロゲン原子、又は脂肪族、芳香族もしくは複素環
式基であり、そしてR3 が、スルホもしくはカルボキシ
ル基である態様1に記載の写真要素。 (態様5)R1 及びR2 が、独立して、H、炭素数1〜
10のアリール基もしくは炭素数6〜10のアリール基
である態様4に記載の写真要素。
【0121】(態様6)R4 が、アセテート、ホルメー
ト、ベンゾエートもしくはトリフルオロアセテートであ
る態様1に記載の写真要素。 (態様7)前記アリールヨードニウム化合物の濃度が、
1×10-9〜10×10-3モル/モルAgである態様1
に記載の写真要素。
【0122】(態様8)前記ハロゲン化銀乳剤が、アリ
ールヨードニウム化合物の存在下で化学増感されてお
り、前記アリールヨードニウム化合物の濃度が、10×
10-7〜1×10-3モル/モルAgである態様7に記載
の写真要素。 (態様9)前記ハロゲン化銀乳剤が前記アリールヨード
ニウム化合物の存在下で沈殿されている態様1に記載の
写真要素。
【0123】(態様10)前記アリールヨードニウム化
合物の濃度が、1×10-9〜10×10-4モル/モルA
gである態様9に記載の写真要素。 (態様11)前記乳剤が酸化ゼラチン中で沈殿される態
様1に記載の写真要素。 (態様12)前記乳剤が、金化合物、イオウ含有化合
物、及びリップマン臭化銀で化学増感されている態様1
に記載の写真要素。
【0124】(態様13)立方状塩化銀乳剤を沈殿する
こと、当該乳剤を化学増感することを含んでなる乳剤の
製造方法であって、化学増感の前のいずれか、もしくは
化学増感中に次式によって表されるアリールヨードニウ
ム化合物を添加することを含んでなる立方状塩化銀乳剤
の製造方法:
【化10】 (式中、R1 及びR2 並びにR3 は、独立して、H、又
は脂肪族、芳香族もしくは複素環式基、アルコキシ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、スルホニル
基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニト
ロ基、スルホ基、アルキルスルホキシドもしくはトリフ
ルオロアルキル基であるか、又は、R1 、R2 及びR3
の任意の二つは、一緒になって5員もしくは6員環又は
多環系を形成するのに必要な原子団を表し;R4 は、カ
ルボン酸塩もしくはO- であり;wは、0もしくは1で
あり;そしてX- は、アニオン対イオンであるが、R3
がカルボキシル基もしくはスルホ基である場合、wは0
であり、R4 はO - である)。
【0125】(態様14)R1 、R2 及びR3 が、独立
して、H、ハロゲン原子、又は脂肪族、芳香族もしくは
複素環式基である態様13に記載の方法。 (態様15)R1 、R2 及びR3 が、独立して、H、炭
素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数6〜10のア
リール基である態様14に記載の方法。
【0126】(態様16)R1 及びR2 が、独立して、
H、ハロゲン原子、又は脂肪族、芳香族もしくは複素環
式基であり、そしてR3 が、スルホもしくはカルボキシ
ル基である態様13に記載の方法。 (態様17)R1 及びR2 が、独立して、H、炭素数1
〜10のアリール基もしくは炭素数6〜10のアリール
基である態様13に記載の方法。
【0127】(態様18)R4 が、アセテート、ホルメ
ート、ベンゾエートもしくはトリフルオロアセテートで
ある態様13に記載の方法。 (態様19)前記添加されるアリールヨードニウム化合
物の濃度が、1×10 -9〜10×10-3モル/モルAg
である態様13に記載の方法。
【0128】(態様20)前記アリールヨードニウム化
合物が前記ハロゲン化銀乳剤の沈殿開始時もしくは沈殿
中に添加される態様13記載の方法。 (態様21)前記添加されるアリールヨードニウム化合
物の濃度が、1×10 -9〜10×10-4モル/モルAg
である態様20に記載の方法。
【0129】(態様22)前記乳剤が酸化ゼラチン中で
沈殿される態様13に記載の方法。 (態様23)前記乳剤が、金化合物、イオウ含有化合
物、及びリップマン臭化銀で化学増感されている態様1
3に記載の方法。
【0130】本発明の好ましい態様を特に詳細に記載し
たが、本発明の精神及び範囲内で種々の変更及び改造が
可能であることは、理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランクリン ドナルド サエバ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ジェラッズ クロッシング 1219

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式によって表されるアリールヨードニ
    ウム化合物の存在下で、沈殿及び/もしくは化学増感さ
    れた立方状塩化銀乳剤を含んでなるデジタル露光用ハロ
    ゲン化銀写真要素: 【化1】 (式中、R1 及びR2 並びにR3 は、独立して、H、又
    は脂肪族、芳香族もしくは複素環式基、アルコキシ基、
    ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基、アル
    キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、スルホニル
    基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニト
    ロ基、スルホ基、アルキルスルホキシドもしくはトリフ
    ルオロアルキル基であるか、又は、R1 、R2 及びR3
    の任意の二つは、一緒になって5員もしくは6員環又は
    多環系を形成するのに必要な原子団を表し;R4 は、カ
    ルボン酸塩もしくはO- であり;wは、0もしくは1で
    あり;そしてX- は、アニオン対イオンであるが、 R3 がカルボキシル基もしくはスルホ基である場合、w
    は0であり、R4 はO - である)。
JP10001706A 1997-01-08 1998-01-07 デジタル露光用ハロゲン化銀写真要素 Pending JPH10206994A (ja)

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