JPH05257244A - 忠実な赤色再現性を示す写真材料 - Google Patents

忠実な赤色再現性を示す写真材料

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JPH05257244A
JPH05257244A JP5000050A JP5093A JPH05257244A JP H05257244 A JPH05257244 A JP H05257244A JP 5000050 A JP5000050 A JP 5000050A JP 5093 A JP5093 A JP 5093A JP H05257244 A JPH05257244 A JP H05257244A
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    • G03C7/3029Materials characterised by a specific arrangement of layers, e.g. unit layers, or layers having a specific function

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のカラー写真要素は、a)写真用ハロ
ゲン化銀シアン画像色素形成性層を少くとも1層担持す
る支持体、及び b)実質的に画像色素形成性カプラーを含まず、そして
約550nm〜約620nmの範囲に最高吸収波長を有する
分光増感及び化学増感された写真用ハロゲン化銀を含む
色補正層を少くとも一層、含んでなるカラー写真要素で
あって、前記シアン画像色素形成性層が前記支持体及び
前記の少くとも一層の色補正層の間にあることを特徴と
するカラー写真要素である。前記の色補正層は好ましく
はDIR化合物を含む。 【効果】 本発明要素は優れた色再現性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な写真要素及びそ
のような要素の処理方法に関する。更に詳細には、本発
明は、忠実な赤色表現もしくは再現を示すカラー写真要
素に関する。
【0002】忠実な色再現を達成することは多くのカラ
ー製品の目的である。カラーネガティブ系における忠実
な色再現能に影響を与えるファクターの1つは、写真要
素に用いられるハロゲン化銀乳剤の分光感度分布であ
る。ほとんどのカラーネガティブ写真要素は、イエロー
画像色素形成性化合物、イエローフィルター層を含有す
る青感性ハロゲン化銀乳剤層を少くとも1層、マゼンタ
画像色素形成性化合物を含有する緑感性ハロゲン化銀乳
剤層を少くとも1層、及びシアン画像色素形成性化合物
を含有する赤感性層を少くとも1層を含む。以下の構造
は、このような従来の写真フィルムを表すものである。
【0003】
【表1】
【0004】
【従来の技術】これらの層の分光感度は重なり合ってい
ることが知られており、最大の重なり合いは赤感性記録
の緑色(及び短赤色)感度である。本発明によれば、緑
色光が赤感性層を露光し、その結果フィルムを現像する
とシアン画像色素形成がおこるので、赤感性層の望まし
くない緑色光に対する感度により、忠実な色再現が達成
できないとの知見を得た。図1は、構造1に示したよう
な構造のカラーネガティブ写真要素に存在する赤感性カ
ラー記録の分光感度を示す。このカラー記録のピーク感
度は655nmにある。しかしながら、この図面でハッチ
ングにより示したように、赤感性記録もまた550nm〜
620nmで緑色光(及び短赤色)感度が急激に増加して
いることは明らかである。
【0005】カラー写真材料の多くは、特にカラーネガ
ティブ材料では、写真要素の少くとも1層に、発色現像
主薬の酸化生成物と反応して現像抑制化合物を放出する
化合物を包含せしめることは今や普通に行うことであ
る。この現像抑制化合物は、この化合物が放出された層
中で現像を抑制し、換言すれば、層内効果を有するか、
又は隣接層に拡散して現像を抑制、すなわち重層(層
間)効果を有する。
【0006】写真技術分野においてDIRとして知られ
ているこれらの現像抑制剤放出化合物は、カラー写真材
料中の各種層及び各種方法で用いられて層内効果及び層
間効果を示すように用いることが提案されている。層間
抑制効果を用いることはカラー写真材料の色再現性を改
良する有用な手段として知られている。例えば、カラー
ネガティブ写真材料では、緑感性層から赤感性層への現
像抑制効果は、写真要素を白色露光した際、赤感性層で
の色形成を抑制し、それにより赤感性層の望ましくない
緑色感度を補正する助けとなる。しかしながら、580
〜620nmの範囲の露光の場合は、緑感性要素の対応す
る感度は存在しないので、したがって緑感性記録により
シアン色素形成が抑制されることはない。したがって、
忠実な色再現はこの重層効果によって達成することはで
きない。
【0007】米国特許第4,705,744号明細書
は、画像色素形成性ドナー層を多層フィルムに包含せし
めることにより写真材料の色再現性を向上させる方法に
向けられている。ドナー層は、画像色素形成性化合物に
加えハロゲン化銀乳剤を含有するが、この乳剤は化学的
に処理されそして分光増感されて、緑感性層の波長重量
平均分光感度(wavelength weighte
d−average spectral sensit
ivity)より少くとも5nm短い、すなわち、図1に
示した緑色分光感度分布については545nm未満の波長
重量平均分光感度を有する。ドナー層はまた赤感性層に
作用することができるDIR化合物をも含有する。
【0008】米国特許第4,306,015号明細書は
非画像色素形成性ドナー層を多層に包含せしめることに
より色再現性を向上する方法を開示している。このドナ
ー層もまた化学的に処理されそして分光増感されたハロ
ゲン化銀乳剤及びDIR化合物を含有するが、DIR化
合物が発色現像液の酸化生成物と反応すると、色素形成
が低い、すなわち10%未満となるか、又は全く色素を
形成しない。放出された抑制剤は所望の重層効果を奏す
る。ドナー層についての望ましいピーク分光感度は67
0nm又は520nmである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のこれらのド
ナー層によっては、忠実な赤色再現性を示す写真要素が
得られないことが課題である。本発明者らは、このこと
は、これらのドナー層による、550nm〜620nmのス
ペクトル領域における、カラー写真要素の赤感性層の望
ましくない緑感性(及び短赤色)の低減が不十分である
ためであるとの知見を得た。
【0010】したがって、忠実な赤色再現性を示す写真
要素が必要とされている。加えるに、露光時に写真要素
中に入射したすべての光を効果的に使用し、そしてでき
ることならいつでも、現像抑制剤放出化合物の有利な重
層効果を利用する必要がある。最終的には、忠実な赤色
再現性を得るために、現像抑制剤放出化合物の放出のタ
イミングを調整することが必要である。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの課題及びその他
の課題は、色補正層を備えることにより満足され、この
層は画像色素形成性カプラーを実質的に含まず、そして
約550nmと約620nmの間にピーク感度を有する、化
学的に処理されかつ分光増感されたハロゲン化銀写真乳
剤及び、必要に応じて、DIR化合物を含有して、多層
の色再現性を向上させるものである。本発明による色補
正層の感度は前記の米国特許の教示とは全く反対なの
で、このような知見は全く予測しないものであった。
【0012】本発明の一態様によれば、 a)写真用ハロゲン化銀シアン画像色素形成性層を少く
とも1層担持する支持体、及び b)実質的に画像色素形成性カプラーを含まず、そして
約550nm〜約620nmの範囲に最高吸収波長を有する
分光増感及び化学増感された写真用ハロゲン化銀乳剤を
含んでなり、そして必要に応じてDIR化合物(このD
IR化合物はそれ自身付随的に少量の非画像色素を形成
してもよく、典型的にはDIRにより形成される色素量
は総画像色素濃度の10%未満である)を含有する色補
正層を少くとも一層含んでなるカラー写真要素であっ
て、前記シアン画像色素形成層の少くとも一層が前記支
持体及び少くとも一層の色補正層間にあることを特徴と
するカラー写真要素が提供される。
【0013】本発明の別の目的によれば、少くとも一つ
のシアン色素形成性カプラーが組合わさった赤感性ハロ
ゲン化銀乳剤層を少くとも一層含んでなるシアン色素画
像形成性単位、少くとも1つのマゼンタ色素形成性カプ
ラーが組合わさった緑感性ハロゲン化銀乳剤層を少くと
も一層含んでなるマゼンタ色素画像形成性単位、少くと
も1つのイエロー色素形成性カプラーが組合わさった青
感性ハロゲン化銀乳剤層を少くとも一層含んでなるイエ
ロー色素画像形成性単位を担持する支持体、及び約55
0〜約620nmの範囲に最高吸収波長を有する、分光増
感及び化学増感されたハロゲン化銀写真乳剤を含んでな
り、必要に応じてDIR化合物を含有する色補正非画像
色素形成性層を含んでなる多色写真要素であって、前記
赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少くとも一層が色補正層よ
り支持体により近接しているものが提供される。
【0014】前記要素をハロゲン化銀発色現像主薬を用
いて現像する工程を含んでなる、写真要素に画像を現像
する方法もまた提供される。
【0015】少くとも1つの青感性層、少くとも1つの
緑感性層及び少くとも1つの赤感性層を含むカラー写真
要素の赤色再現性を向上させる方法であって、前記の色
補正非画像色素形成性層を写真要素中の前記赤感性層の
少くとも一層上に包含せしめる工程を含んでなる方法が
更に提供される。前記のような写真要素中に用いるため
の色補正層もまた提供される。
【0016】本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下
の好ましい実施態様についての詳細な記載から明らかに
なるであろう。
【0017】
【実施態様】本発明の色補正層は、約550〜約620
nm、好ましくは560〜610nm、最も好ましくは57
0〜600nmの範囲に最高吸収波長を有する、分光増感
及び化学増感されたハロゲン化銀乳剤を含有する。この
ハロゲン化銀乳剤は約0.011〜約1.08g/
2 、さらに好ましくは0.054ないし0.538g
/m2 のレベルで用いるのが好ましい。この層に用いら
れるハロゲン化銀乳剤、化学増感剤及び分光増感剤とし
ては、色補正層が、忠実な赤色再現性を示す写真要素と
しての本発明の目的に合った結果が得られるための必須
の最高吸収波長を含む限り、当該技術分野において知ら
れている任意のものを用いることができる。本発明の写
真要素においては、約550〜約620nmの波長を有
し、緑感性層を通過してきた露出光のうち、吸収されな
い長−緑−短−赤色スペクトル分布は、光が赤色記録を
露光し、そして赤感性層もしくは色補正層より支持体に
より近く配備されている層のカラー品質を汚染する前
に、色補正層により実質的吸収される。
【0018】特に、使用されるハロゲン化銀乳剤は、臭
化銀、塩化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、臭ヨ
ウ化銀、塩臭ヨウ化銀またはこれらの混合物であること
ができる。これらの乳剤は、任意の慣用の形状又はサイ
ズのハロゲン化銀粒子を含むことができる。特に、これ
らの乳剤は粗ハロゲン化銀粒子、中位ハロゲン化銀粒子
または微小ハロゲン化銀粒子を含むことができる。高い
横縦比の平板状粒子乳剤が、特に意図されており、これ
らは、例えば、Wilgusの米国特許第4,434,
226号、Daubendiekらの同4,424,3
10号、Weyの同4,399,215号、Solbe
rgらの同4,433,048号、Mignotの同
4,386,156号、Evansらの同4,504,
570号、Maskaskyの同4,400,463
号、Weyらの同4,414,306号、Maskas
kyの同4,414,966号および同4,435,5
01号ならびにDaubendiekらの同4,67
2,027号および同4,693,964号明細書に記
載されている。また、特に意図されているものは、粒子
の周囲におけるよりも粒子のコアーにおいてより高いモ
ル比のヨウ化物を有する臭ヨウ化銀粒子であり、例えば
これらは、英国特許第1,027,146号、特開昭5
4−48,521号、米国特許第4,379,837
号、同4,444,877号、同4,665,012
号、同4,686,178号、同4,565,778
号、同4,728,602号、同4,668,614
号、同4,636,461号およびヨーロッパ特許第2
64,954号公報または明細書に記載されている。こ
れらのハロゲン化銀乳剤は、単分散または多分散のいず
れかとして沈殿されうる。乳剤の粒子サイズ分布は、ハ
ロゲン化銀粒子分離法または各種粒子サイズのハロゲン
化銀乳剤を配合することによって調整することができ
る。典型的な乳剤例はResearch Disclo
sure、第I〜II節、1989年12月、Item3
08119、Kenneth Mason Publi
cations Ltd、発行、Emsworth,H
ampshire P0107DQ,U.K.に記載さ
れている。この刊行物は、以下“ResearchDi
sclosure”と略記する。
【0019】好ましいハロゲン化銀乳剤は約70〜10
0モル%の臭化銀からなり、残りはヨウ化銀である。乳
剤のスピードは、化学増感により、又は更に適切には、
DIR(必要に応じて色補正層に用いられる)の画像改
良剤が放出された場合、調整することにより所望の、緑
色から赤色に対する色補正効果(green−onto
−red color correction eff
ect)が得られるように乳剤の粒子サイズを調整する
ことにより操作することができる。DIRを用いて得ら
れるこの緑色から赤色に対する色補正は、この用途の目
的のために以下のように測定した。すなわち、両方の多
層に中性露光し、色補正層が存在する場合の赤感性記録
のコントラストと、前記乳剤及びDIRが色補正層から
除去された場合の赤感性記録のコントラストとを比較し
た変化%として測定した。このように、色補正層に用い
た乳剤の写真スピードを赤感性画像色素形成性層のスピ
ードに合わせることにより、赤感性層の足部へ色補正層
の影響を拡張することが可能である。あるいは、色補正
層に、より小さい、従ってより低感度の乳剤を用いる
と、赤感性画像色素形成性層への影響が、この赤感性画
像色素形成性層のより高い露光域で、すなわち、目盛が
より上にあらわれるであろう。
【0020】有用な増感化合物としては、銅、タリウ
ム、鉛、ビスマス、カドミウム及び第VIII族貴金属が挙
げられる。乳剤は、表面感光性乳剤、すなわち、ハロゲ
ン化銀粒子の表面で主として潜像を形成する乳剤である
か、あるいは内部潜像形成性乳剤、すなわち、ハロゲン
化銀粒子の内部で主として潜像を形成する乳剤であるこ
とができる。これらの乳剤は、表面感光性乳剤もしくは
カブらせていない内部潜像形成性乳剤のようなネガティ
ブ作動性乳剤であるか、あるいはカブらせていない内部
潜像形成性型の直接ポジティブ乳剤であって、これらは
均等光の露光または核生成剤の存在下で現像が行われた
場合にポジティブに作動するものである。
【0021】当該技術分野において知られている任意の
化学増感剤又はそれらの混合物を用いることができる。
典型的な化学増感剤はResearch Disclo
sure、第III 節に列挙されている。貴金属、例え
ば、金;中間カルコゲン(例、イオウ、セレン、または
テルル);及び還元増感剤を個々に又は組合せて用いた
ものが特に意図されている。
【0022】色補正層のハロゲン化銀乳剤は、約550
〜約620nmの範囲内に最高吸収が得られるように色素
で分光増感する。これらの色素は、シアニン、メロシア
ニン、複合シアニン及びメロシアニン(すなわち、3核
型、4核型および多核型シアニンおよびメロシアニ
ン)、オキソノール、ヘミオキソノール、スチリリル、
メロスチリリルならびにストレプトシアニンを含むポリ
メチン色素をはじめとする各種クラスから選ぶことがで
きる。好ましい構造としてはシアニン、複合シアニン及
びメロシアニン類が挙げられる。
【0023】具体的な分光増感色素は、Researc
h Disclosure、第IV節及びそこに引用され
ている刊行物に記載されている。約550〜約620nm
の所望の最高吸収波長が得られる限り、任意の増感色素
又は増感色素の組合せを用いることができる。
【0024】SD−1〜SD−12として示した好まし
い分光色素を以下の表Aに列挙する。これらの色素は、
典型的に50〜100%のレベルの飽和被覆量(ハロゲ
ン化銀粒子上に吸着できる色素量の目安)で用いる。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】色補正層の乳剤により吸収される光は現像
反応中に利用することができる。特に、現像中、記録さ
れた潜像は金属銀へ転化しそして生成した酸化現像主薬
は包含された現像抑制剤放出化合物から画像改良剤をそ
の場で放出するために用いることができる。すなわち、
ハロゲン化銀は入射光子を捕捉するのに用いられるの
で、捕捉光子を用いて作動させることができる。特に、
層が現像抑制剤放出化合物を含むならば、抑制剤は捕捉
光子を用いて化合物から離脱させることができる。
【0030】従って、本発明による色補正層は場合によ
り現像抑制剤放出化合物を含むことができる。色補正層
の増感乳剤のフィルトレーション効果が赤色記録と緑色
感度と所望の赤色感度とのバランスをとるのに十分な場
合には、画像改良剤は使用する必要はない。しかしなが
ら、鮮鋭性又は色再現のためにさらに緑色の赤色に対す
る重層効果が望まれる場合には、画像改良剤を補正層中
に包含せしめるのが有利である。
【0031】当該技術分野で知られている任意のDI
R、またはそのようなDIRの混合物を色補正層の成分
として用いることができる。このようなDIRは、例え
ば、以下の特許及び刊行物に記載されている:米国特許
第3,227,554号;米国特許第3,384,65
7号;米国特許第4,409,323号;米国特許第
4,546,073号;米国特許第4,564,587
号;米国特許第4,618,571号;米国特許第4,
684,604号;米国特許第4,698,297号;
米国特許第4,737,452号;米国特許第4,78
2,012号;米国特許第5,006,448号;米国
特許第5,021,555号;米国特許第5,034,
311号;ヨーロッパ特許第255,085号;ヨーロ
ッパ特許第348,139号;英国特許第1,450,
479号;及び英国特許第2,099,167号。
【0032】このようなDIRは、一般に式: CAR又はCAR−LINK−PUG 前記式中、PUGは、処理中、現像抑制剤として作用す
る離脱可能基であり、CARは、酸化発色現像主薬と反
応すると、PUG又はLINK−PUGを放出すること
ができるキヤリア成分であり、LINKは、写真処理中
にCARから離脱可能であり、その後にPUGを離脱す
るタイミング基である、で表されるものである。
【0033】タイミング基としては、当該技術分野にお
いて知られている任意のこのような基を用いることがで
きる。有用なタイミング基の例は、例えば、米国特許第
4,248,962号;第4,409,323号;第
5,034,311号;及び第5,026,628号及
びヨーロッパ特許出願第255,085号に記載されて
いる。
【0034】用いられる特定のタイミング基(これらの
タイミング基がそれによってCAR及びPUGに結合し
ている連結基を含む)、及びタイミング基上の置換基の
性質を各種変動して、CARの結合開裂の速度及びタイ
ミング、並びにPUGの拡散性のようなパラメータの調
整を助けることができる。
【0035】酸化現像主薬との反応の際、連結基は反応
後安定であっても非安定であってもよい。あるいは、連
結基はPUG核の一部を形成してもよく;換言すれば、
連結基全体又はその一部はPUGから開裂してもよく、
又はしなくてもよい。
【0036】CARは好ましくは、そのカプリング位に
LINK−PUGが結合しているカプラー成分であっ
て、ハロゲン化銀現像の相関として画像様に形成された
酸化発色現像主薬との反応により、CARはカプリング
離脱する。CARはシアン、マゼンタ又はイエロー色素
形成性カプラーであってよい。CARはまた酸化現像主
薬と反応した際、無色生成物を生成するカプラー成分で
あってもよい。有用なCAR基は、例えば、米国特許第
5,026,628号及び第5,034,311号(引
用することにより本明細書に包含する)に記載されてい
る。
【0037】CARは、特にカプラー成分である場合、
非バラスト化であっても又は油溶性もしくは脂肪溶解性
末尾基でバラスト化されていてもよい。CARはモノマ
ー性であってもよく、又はダイマー、オリゴマーもしく
はポリマー性CARの一部を形成することもできる。
【0038】適切な現像抑制剤は、米国特許第5,02
6,628号(引用することにより本明細書に包含す
る)に開示されている。具体的には、第8カラム、第4
3行から第10カラム、第23行を参考にすることがで
きる。DIRの例は表Bに示す。
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】色補正層の成分比率は、必要な最高波長吸
収が保持されるかぎり、広範囲に変動することができ
る。乳剤のサイズ、増感色素のレベル、タイプ及び吸収
形状並びにDIRの量、離脱形状及び強度は、露光時の
色補正層の最適有効分光増感及び現像中の最適重層効
果、層内効果が得られるよう調整することができる。
【0044】色補正層のDIR量は、色補正層が望まし
くない緑色光を吸収して、望ましい重層効果を得られる
ように選択することができる。好ましいレベルは、約
0.011〜約0.269g/m2 、さらに好ましくは
0.011〜0.108g/m 2 の範囲である。
【0045】前記の色補正層は、少くとも1層の赤感性
層が補正層及び支持体の間に位置するような任意のカラ
ー写真要素の位置に配置することができる。色補正層
は、下に位置する赤感性層の望ましくない緑色吸収を低
減もしくは排除するように、少くとも1層の赤感性層の
上に配置する。層の位置は、赤感性層の望ましくない緑
色感度を低減することにより要素の色再現を最適なもの
とするように選ぶことができる。好ましくは、写真要素
は、“構造1”として先に示した構造のものであり、色
補正層は低感度マゼンタ層と高感度シアン層の間、又は
高感度シアン層と低感度シアン層の間に位置する。色補
正層を高感度赤感性層及び低感度赤感性層の間に配置し
た場合の利点は、現像抑制剤放出化合物が両方の赤感性
シアン画像色素形成性層に直接隣接した状態で位置すれ
ば、その影響が最高になることである。好ましくは、最
低感度の緑感性層と最高感度の赤感性層の間、又は最高
感度の赤感性層と次に感度の高い赤感性層の間に位置す
る。
【0046】本発明による多色写真要素は、好ましくは
少くとも2層の青感性層、少くとも2層の緑感性層及び
少くとも2層の赤感性層を含む。これらの層に用いるカ
プラーは、所望の感度が得られる限り当該技術分野にお
いて知られる任意のものであってよい。フィルムの各種
層の構成物で好ましいものは、以下に述べる例に示す。
【0047】本発明による乳剤及び要素に用いるのに適
切な材料の以下の検討は、Research Disc
losure(先に引用)を引用して行うであろう。本
発明の要素はこれらの刊行物及びそこに引用された刊行
物に記載されている乳剤及び添加物を含むことができ
る。
【0048】本発明による要素に用いられるハロゲン化
銀乳剤を色補正層との関連で記載する。これらの乳剤
は、化学増感剤及び分光増感剤(これらもまた先に検討
した)を含むことができる。
【0049】本発明による要素の乳剤層およびその他の
層について適するベヒクルは、Research Di
sclosure,Item 17643、第IX節およ
びそこで引用されている刊行物に記載されている。本発
明の写真要素はResearch Disclosur
e、第VII 節、パラグラフD〜Gならびにそこで引用さ
れる文献に記載されるような追加のカプラーを含むこと
ができる。これらの追加のカプラーは、Researc
h Disclosure、第VII 節、パラグラフCな
らびにそこで引用される文献に記載されるように組み入
れることができる。本発明によるカプラーの組合せとし
ては、米国特許第4,883,746号に記載されてい
るような着色マスキングカプラーと共に、米国特許第
3,148,062号;第3,227,554号;第
3,733,201号;第4,409,323号;及び
第4,248,962号に記載されているような画像改
良カプラーと共に並びにヨーロッパ特許出願第193,
389号に記載されているような漂白促進剤を放出する
カプラーと共に用いることができる。
【0050】本発明による写真要素、又はその個々の層
はまた任意の多くの他の周知の添加物及び層を包含する
ことができる。これらとしては、例えば、蛍光増白剤
(Research Disclosure、第V
節)、カブリ防止剤及び画像安定剤(Research
Disclosure、第VI節)、光吸収剤、例え
ば、粒子間吸収剤のフィルター層、及び光散乱材料(R
esearch Disclosure、第VIII節)、
ゼラチン硬化剤(Research Disclosu
re、第X節)、酸化現像主薬スキヤベンジヤー、塗布
助剤及び各種界面活性剤、オーバーコート層、追加の中
間層、バリアー層及びハレーション防止層(Resea
rch Disclosure、第VII 節、パラグラフ
K)、静電防止剤(Research Disclos
ure、第XIII節)、可塑剤及び滑剤(Researc
h Disclosure、第XII 節)、マット剤(R
esearch Disclosure、第XVI 節)、
汚染防止剤及び画像色素安定剤(Research D
isclosure、第VII 節、パラグラフI及び
J)、現像抑制剤放出カプラー及び漂白促進剤放出カプ
ラー(Research Disclosure、第VI
I 節、パラグラフF)、現像改良剤(Research
Disclosure、第XXI 節)、並びに当該技術分
野において知られる他の添加物及び層が挙げられる。
【0051】本発明による写真要素はResearch
Disclosure、第XVII節およびそこで引用
される文献に記載されるような各種支持体上に塗布する
ことができる。これらの支持体としてはポリマーフィル
ム、例えば、セルロースエステル類(例えば、セルロー
ストリアセテート及びジアセテート)及び二塩基性芳香
族カルボン酸と二価アルコールとのポリエステル類(例
えば、ポリエチレンテレフタレート)、紙及びポリマー
被覆紙が挙げられる。
【0052】本発明の写真要素は、典型的には可視領域
のスペクトルの化学輻射線に露光でき、Researc
h Disclosure、第XVIII節に記載されてい
るような潜像を形成し、次いで処理してResearc
h Disclosure、第XIX節に記載されている
ような可視色素画像を形成することができる。可視色素
画像を形成する工程には、要素を発色現像主薬と接触さ
せ、現像可能なハロゲン化銀を還元し、発色現像主薬を
酸化する工程が含まれる。酸化された発色現像主薬は、
カプラーと次々に反応して色素を生じる。
【0053】好ましい発色現像主薬としては、p−フェ
ニレンジアミン類が挙げられる。特に好ましいものは、
4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩
酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−
(メタンスルホンアミド)エチルアニリン硫酸塩水和
物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチルアニリン硫酸塩、4−アミノ−3−β−
(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−ジエチルア
ニリン塩酸塩および4−アミノ−N−エチル−N−(2
−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−トルエ
ンスルホン酸塩が挙げられる。ネガティブ作動性ハロゲ
ン化銀乳剤は、この処理工程によりネガ画像をもたら
す。記載した要素は、例えばBritish Jour
nal of Photograph Annual,
1988,196〜198ページに記載されるような既
知のC−41発色処理によって好ましくは処理される。
ポジ(または反転)画像をうるには、この発色現像工程
非カラー現像主薬でまず現像処理して露光されたハロゲ
ン銀を現像(色素は生じない)し、次いでその要素を均
一にカブらせて現像可能な未露光ハロゲン化銀とし、次
に発色現像剤で現像することができる。あるいはまた、
直接陽画乳剤は、ポジ画像を得るのに使用することがで
きる。
【0054】現像は、通常の漂白、定着、又は漂白−定
着工程が施されて銀及びハロゲン化銀を除去し、洗浄そ
して乾燥される。漂白及び定着は、この目的のために用
いられることが知られている任意の材料を用いて行うこ
とができる。漂白液は一般に酸化剤、例えば、鉄(III)
の水溶性塩及び錯塩(例えば、フェリシアン化カリウ
ム、塩化第二鉄、第二鉄エチレンジアミン四酢酸又は第
二鉄1,3−プロピレンジアミン四酢酸)のアンモニウ
ム塩もしくはカリウム塩、水溶性ジクロム酸塩(例え
ば、ジクロム酸カリウム、ジクロム酸ナトリウム及びジ
クロム酸リチウム)等のような酸化剤の水溶液を含む。
定着液は一般に銀イオンと溶解性塩を形成する化合物、
例えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、
チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオ
尿素等の水溶液からなる。
【0055】本発明を以下の例によりさらに説明する
が、これらに限定されない。
【0056】 例1〜5において用いたカプラー及びUV吸収剤を表C
に開示する。DIR及び増感色素は先に示した表B及び
表Aのものからそれぞれ選択される。
【0057】
【化9】
【0058】
【化10】
【0059】
【化11】
【0060】以下の例においては、以下の構造を有す
る、一連の多層カラーネガティブフィルムを作成した。
層1がフィルム支持体と最近接しているものとして順に
番号をつけた。
【0061】 層1、ハレーション防止層: 黒色フィラメント状銀 0.27g/m2 UV−1 0.08 〃 C−1 0.02 〃 C−2 0.02 〃 C−3 0.04 〃 C−4 0.05 〃 ゼラチン 2.42 〃
【0062】 層2、第1赤感性層: 0.5 ×0.08ミクロン(ecdもしくは等価円直径× 1.62g/m2 厚さ) サイズの、1.3 モル%のヨウ化物を含む 第1低感度AgBr/I 平板状粒子(T−粒子)及び 1.0 ×0.11ミクロンの、3モル%ヨウ化物を含む 第2低感度AgBr/I のT粒子乳剤を含んでなる 低感度AgBr/I 乳剤 SD−9 1.24×10-4moles/mole銀 SD−11 1.46×10-3moles/mole銀 C−5 0.81g/m2 D−7 0.03 〃 D−3 0.03 〃 C−6 0.09 〃 ゼラチン 2.69 〃
【0063】 層3、第2赤感性層: 1.5 ×0.12ミクロンの、3モル%ヨウ化物を 0.97g/m2 含む高感度AgBr/I のT粒子乳剤を含んで なる高感度AgBr/I 乳剤 SD−9 7.50×10-5moles/mole銀 SD−11 8.71×10-4moles/mole銀 C−5 0.24g/m2 D−7 0.08 〃 D−3 0.05 〃 D−2 0.03 〃 ゼラチン 1.85 〃
【0064】 層4、中間層: C−4 0.05g/m2 ゼラチン 0.86 〃 C−4はバラスト化されており、したがって非移動性酸
化現像主薬スキヤベンジヤーである。
【0065】 層5、第1緑感性層: 0.5 ×0.08ミクロンの、1.3 モル%ヨウ化物 1.22g/m2 を含む第1低感度AgBr/I T粒子乳剤、 1.0 ×0.09ミクロンの、1.5 モル%ヨウ化物 を含む第2低感度AgBr/I T粒子乳剤及び 1.25×0.12ミクロンの、3モル%ヨウ化物を 含む第3低感度AgBr/I T粒子乳剤を含んで なる低感度AgBr/I 乳剤 SD−1 1.26×10-3moles/mole銀 SD−12 4.30×10-4moles/mole銀 C−7 0.39g/m2 ゼラチン 1.26 〃
【0066】 層6、第2緑感性層: 1.25×0.12ミクロンの、3モル%ヨウ化物を 0.97g/m2 含む高感度AgBr/I T粒子乳剤を含んでなる 高感度AgBr/I 乳剤 SD−1 7.09×10-4moles/mole銀 SD−12 2.38×10-4moles/mole銀 C−7 0.14g/m2 D−1 0.03 〃 ゼラチン 1.24 〃
【0067】 層7、イエローフィルター層: イエロー銀 0.04g/m2 C−4 0.05 〃 ゼラチン 0.86 〃
【0068】 層8、第1青感性層: 0.5 ×0.08ミクロンの、1.3 モル%ヨウ化物を 0.54g/m2 含む第1低感度AgBr/I T粒子乳剤及び0.65 ×0.42ミクロンの、3モル%ヨウ化物を含む 第2低感度AgBr/I 乳剤を含んでなる低感度 AgBr/I 乳剤 SD−13 1.732×10-3moles/mole銀 C−9 0.86g/m2 D−8 0.08 〃 ゼラチン 1.66 〃
【0069】 層9、第2青感性層: 1.0 ×0.35ミクロンの、7.5 モル%のヨウ化物 0.65g/m2 を含む高感度AgBr/I 乳剤を含んでなる 高感度AgBr/I 乳剤 SD−13 5.58×10-4moles/mole銀 C−8 0.25g/m2 D−8 0.05 〃 ゼラチン 1.29 〃
【0070】 層10、紫外線防止層: AgBrリップマン乳剤 0.22g/m2 UV−1 0.11 〃 UV−2 0.11 〃 ゼラチン 0.54 〃
【0071】 層11、保護ゼラチンオーバーコート: ポリメチルメタクリレート 0.05g/m2 ゼラチン 0.89 〃
【0072】増感色素構造は表Aに示し、カプラー及び
UV構造は表Cに示し、そして現像抑制剤放出化合物は
表Bに示す。
【0073】例1:前記したとおりである。この例は、
本発明のCCLを含まない比較例である。
【0074】例2:層4が更に以下のものを含む他は例
1と同一である: a)1.8 ×0.12ミクロンの、3モル%の 0.43g/m2 ヨウ化物を含む高感度AgBr/I T粒子乳剤 b)SD−8 1.2×10-3moles/mole銀 c)SD−5 1.2×10-3moles/mole銀
【0075】例3:層4が更に以下のものを含む他は例
2と同一である: a)D−1 0.06g/m2
【0076】例4:層4が更に以下のものを含む他は例
1と同一である: a)1.8 ×0.12ミクロンの、3モル%の 0.43g/m2 ヨウ化物を含む高感度AgBr/I T粒子乳剤 b)SD−1 7.09×10-4moles/mole銀 c)SD−12 2.38×10-4moles/mole銀 d)D−1 0.06g/m2
【0077】例5:以下の修正以外は例1と同一であ
る: a)例3の色補正層を層2と層3の間に挿入する
【0078】結果 図1は、例の分光感度分布を示す。分光感度は、波長依
存露光から、Dmin +0.30に対応する濃度で得られ
るlog露光値として定義される。これらのlog露光
値は、等エネルギー露光源に対して補正される。シアン
乳剤の望ましくない長緑色−短赤色感度は550nm〜6
20nmの波長域において実証される。
【0079】図2(b)は、色補正層が例2に述べたよ
うなものである場合の本発明の分光感度分布を示す。赤
色記録の分光感度は550nm〜620nmのスペクトル域
で低減する。色補正層のピーク感度は、推論によればこ
れらのプロットから580nmでおこる。図2(c)に示
されているように、赤色記録の感度は、575nmと62
0nmの間の波長(そこでは緑感性層は未露光のままであ
る)での露光を含む、例3におけるような層に現像抑制
剤放出化合物を添加した際にはこのスペクトル域で更に
抑制される。
【0080】図3(b)は、色補正層の分光感度が55
0nmにありそしてこの層が例4におけるような現像抑制
剤放出化合物を含有する場合には、赤色記録についての
分光感度分布が低下していることを示すものである。
【0081】色補正層が存在する場合の、赤色記録のコ
ントラストの低下度は本発明の効果の別の表示方法であ
る。以下の表は、ゼラチンのみの中間層に対する赤色記
録のコントラストの低下を示すものである。
【0082】
【化12】
【0083】CCLから得られる色素濃度を総色素濃度
の10%未満とするように、550nm〜620nmの波長
域に吸収ピークを有するCCL乳剤にとって可能な分光
ろ過及び無色現像抑制剤放出化合物もしくは低色DIR
の添加の両者は、この望ましくない吸収域の赤感性記録
の分光感度を低下させることができる。
【0084】例並びに図及び表Dを参考にすることによ
り実証されるように、写真要素中に本発明による色補正
層(CCL)を使用すると要素の赤色記録の望ましくな
い緑色感度が低減する。したがって、このような写真要
素は本発明目的に沿った忠実な色再現性を有する。
【0085】以下の例は、更に本発明を説明するもので
ある。例6に用いた構成要素は以下の表Eに示す。
【0086】例6 3種類の写真フィルムを、通常の界面活性剤及びカブリ
防止剤及び表示した材料を用いて以下のようにして調製
した。現像可能な画像を得て、次にKodakC−41
処理(British Journal of Pho
tography、196〜198頁(1988))に従
って処理したところ、優れた結果が得られた。
【0087】 支持体層1 mg/dm2
【0088】 ハレーション防止層 1.4 黒色フィラメント状銀 1.6 酸化現像主薬(D−Ox) スキヤベンジヤーカプラー(1) 0.5 マゼンタフィルター色素(1) 0.1 シアンフィルター色素(2) 0.5 マゼンタ色素形成性カプラー(2) 0.75 UV吸収色素(8) 24 ゼラチン
【0089】 層2 第1赤色層 6.1 ハロゲン化銀1モル当り1.3 モル%のヨウ化 物及び55mgの増感色素(1)及び693 mgの増 感色素(2)を含む低感度AgBr/I 乳剤 6.6 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び57mgの増感色素(1)及び689 mgの増感 色素(2)を含む低感度AgBr/I 平板状粒子 ("T−粒子")乳剤 4.5 シアン色素形成性カプラー(3) 0.5 シアン色素形成性現像抑制剤放出カプラー ("DIR”)(4) 0.05 シアンフィルター色素(4) 26.9 ゼラチン
【0090】 層3 第2赤色層 8.6 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び55mgの増感色素(1)及び691 mgの増感 色素(2)を含む高感度AgBr/I T粒子乳剤 1.2 シアン色素形成性カプラー(3) 0.4 シアン色素形成性カプラー(6) 0.3 シアン色素形成性DIRカプラー(4) 17.2 ゼラチン
【0091】 層4 色補正層 2.7 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び510mg の増感色素(3)及び145 mgの増 感色素(4) を含む高感度AgBr/I T粒子乳剤 0.3 マゼンタ色素形成性DIRカプラー(7) 0.14 オレンジフィルター色素(5) 7.5 ゼラチン
【0092】 層5 中間層 6.5 ゼラチン
【0093】 層6 第1緑色層 5.6 ハロゲン化銀1モル当り1.3 モル%のヨウ化 物及び510mg の増感色素(3)及び145 mgの 増感色素(4)を含む低感度AgBr/I 乳剤 5.6 ハロゲン化銀1モル当り1.5 モル%のヨウ化 物及び510mg の増感色素(3)及び145 mgの 増感色素(4)を含む低感度AgBr/I T粒子 乳剤 4.4 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び575mg の増感色素(3)及び160 mgの増 感色素(4)を含む高感度AgBr/I T粒子 乳剤 2.3 マゼンタ色素形成性カプラー(8) 1.8 マゼンタ色素形成性カプラー(9) 0.2 マゼンタ色素形成性DIRカプラー(7) 0.03 シアン色素形成性カプラー(5) 0.1 溶解性マゼンタフィルター色素(6) 21.2 ゼラチン
【0094】 層7 第2緑色層 7.5 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び575mg の増感色素(3)及び160 mgの増 感色素(4)を含む高感度AgBr/I T粒子 乳剤 0.8 マゼンタ色素形成性カプラー(8) 0.3 マゼンタ色素形成性(DIR)カプラー(7) 0.03 シアン色素形成性カプラー(5) 14.0 ゼラチン
【0095】 層8 イエローコロイド状銀 フィルター層 0.5 D−Oxスキヤベンジングカプラー(1) 8.6 ゼラチン
【0096】 層9 第1青色層 1.2 ハロゲン化銀1モル当り1.3 モル%のヨウ化 物及び808mg の増感色素(5)を含む低感度 AgBr/I 乳剤 5.1 ハロゲン化銀1モル当り3モル%のヨウ化物 及び383mg の増感色素(5)を含む低感度 AgBr/I 乳剤 3.8 イエロー色素形成性カプラー(10) 9.1 イエロー色素形成性カプラー(11) 0.6 イエロー色素形成性DIRカプラー(12) 21.5 ゼラチン
【0097】 層10 第2青色層 6.5 ハロゲン化銀1モル当り7.5 モル%のヨウ化 物及び383mg の増感色素(5)を含む高感度 AgBr/I T粒子乳剤 1.4 イエロー色素形成性カプラー(11) 0.8 イエロー色素形成性(DIR) カプラー(12) 0.05 シアン色素形成性カプラー(5) 0.8 イエローフィルター色素(7) 9.7 ゼラチン
【0098】 層11 2.1 リップマンAgBr乳剤 1.1 UV吸収色素(3) 1.1 UV吸収色素(8) 7.0 ゼラチン
【0099】 層12 保護ゲルオーバーコート 8.8 ゼラチン
【0100】
【化13】
【0101】
【化14】
【0102】
【化15】
【0103】
【化16】
【0104】
【化17】
【0105】
【化18】
【0106】
【化19】
【0107】
【化20】
【0108】
【化21】
【0109】本発明の追加の実施態様 前記の色補正層が更に現像抑制剤放出化合物を含む特許
請求したカラー写真要素。
【0110】前記の現像抑制剤放出化合物のレベルが約
0.011〜約0.269g/m2の範囲である特許請
求したカラー写真要素。
【0111】前記の現像抑制剤放出化合物が式:
【化22】 の化合物からなる特許請求したカラー写真要素。
【0112】前記の現像抑制剤放出化合物が現像抑制剤
放出カプラーからなる特許請求したカラー写真要素。
【0113】前記の最高吸収が約560ないし約610
nmである特許請求したカラー写真要素。
【0114】前記の最高吸収が約570ないし600nm
である特許請求したカラー写真要素。
【0115】前記の少くとも1層の写真ハロゲン化銀シ
アン画像色素形成性層が高感度シアン層及び低感度シア
ン層からなる特許請求したカラー写真要素。
【0116】前記の低感度シアン層が、前記の高感度シ
アン層より支持体に近接している特許請求したカラー写
真要素。
【0117】前記の色補正層が前記の高感度シアン層及
び前記の低感度シアン層の間に位置する特許請求したカ
ラー写真要素。
【0118】前記の色補正層が両方のシアン層の上に位
置する特許請求したカラー写真要素。
【0119】前記の色補正層が前記の高感度シアン層及
びマゼンタ層の間に位置する特許請求したカラー写真要
素。
【0120】前記の色補正層のハロゲン化銀がハロゲン
化銀の総%に基づいて、約70〜100モル%の臭化銀
及び約30〜0モル%のヨウ化銀からなる特許請求した
カラー写真要素。
【0121】少くとも一つのシアン色素形成性カプラー
が組合わさった赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少くとも一
層含んでなるシアン色素画像形成性単位、少くとも一つ
のマゼンタ色素形成性カプラーが組合わさった緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層を少くとも一層含んでなるマゼンタ色
素画像形成性単位、少くとも1つのイエロー色素形成性
カプラーが組合わさった青感性ハロゲン化銀乳剤層を少
くとも一層含んでなるイエロー色素画像形成性単位を担
持する支持体、並びに画像色素形成性カプラーを実質的
に含まずそして約550〜約620nmの範囲に最高吸収
波長を有する、分光増感及び化学増感されたハロゲン化
銀写真乳剤を含んでなる色補正層、を含んでなる多色写
真要素であって、前記の赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少
くとも1層が前記の色補正層より支持体に近接している
ことを特徴とする多色写真要素。
【0122】前記のシアン色素画像形成性単位が、異な
る写真感度を有する少くとも2種類の前記赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を含んでなり、前記のマゼンタ色素形成性
単位が、異なる写真感度を有する少くとも2種類の前記
緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなり、そして前記イ
エロー色素形成性単位が、異なる写真感度を有する少く
とも2種類の前記青感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでな
る特許請求した多色写真要素。
【0123】前記のマゼンタ色素形成性単位が前記シア
ン色素画像形成性単位と前記イエロー色素画像形成性単
位の間に位置し、そして前記シアン画像形成性単位が前
記単位の中で支持体に最も近接している特許請求した多
色写真要素。
【0124】前記単位の各々において、最少感度のハロ
ゲン化銀乳剤層が支持体に最も近接している特許請求し
た多色写真要素。
【0125】イエローフィルター層が、前記のイエロー
色素画像形成性単位と前記のマゼンタ色素画像形成性単
位の間に位置する特許請求した多色写真要素。
【0126】前記の色補正層が現像抑制剤放出化合物を
含んでなる特許請求した多色写真要素。
【0127】前記の色補正層が、異なる写真感度を有す
る2種類の前記赤感性ハロゲン化銀乳剤層の間に位置す
る特許請求した多色写真要素。
【0128】前記の色補正層が、最少感度緑感性ハロゲ
ン化銀乳剤及び最高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤の間に
位置する特許請求した多色写真要素。
【0129】前記方法が、前記要素をハロゲン化銀発色
現像主薬を用いて現像する工程を含んでなる、特許請求
した写真要素に画像を現像する方法。
【0130】少くとも1つの青感性層、少くとも1つの
緑感性層及び少くとも1つの赤感性層を含むカラー写真
要素の赤色再現性の改良方法であって、画像色素形成性
カプラーを実質的に含まず、約550〜約620nmの範
囲に最高吸収波長を有する、分光増感及び化学増感され
たハロゲン化銀写真乳剤、並びに必要に応じて現像抑制
剤放出化合物を含んでなる色補正層を、前記の赤感性層
の少くとも1層の上の前記写真要素中に包含せしめる工
程を含んでなる方法。
【0131】約550〜約620nmの範囲に最高吸収波
長を有する、分光増感及び化学増感されたハロゲン化銀
写真乳剤並びに現像抑制剤放出化合物を含んでなる色補
正非画像色素形成層。
【0132】前記現像抑制剤放出化合物のレベルが約
0.011〜約0.108g/m2 の範囲である、特許
請求したカラー写真要素。
【0133】
【発明の効果】本発明の写真要素は、実質的に画像色素
を含まずそして支持体の反対側のシアン層の側に位置す
る感光層の存在により赤色再現性を改良する。好ましく
は、前記の層はDIR化合物を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色補正層を含まない写真要素の分光感
度分布を示すものである。
【図2】本発明により達成される写真要素の分光感度分
布の改良を示すものである。
【図3】本発明により達成される写真要素の分光感度分
布の改良を示すものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)写真用ハロゲン化銀シアン画像色素
    形成性層を少くとも1層担持する支持体、及び b)実質的に画像色素形成性カプラーを含まず、そして
    約550nm〜約620nmの範囲に最高吸収波長を有す
    る、分光増感及び化学増感された写真用ハロゲン化銀を
    含む色補正層を少くとも一層、含んでなるカラー写真要
    素であって、 前記シアン画像色素形成性層が、前記支持体と前記の少
    くとも一層の色補正層の間にあるカラー写真要素。
  2. 【請求項2】 式: CAR−LINK−PUG又はCAR−PUG 前記式中、 PUGは、処理中に現像抑制剤として作用する離脱可能
    基であり、 CARは、酸化された発色現像主薬と反応するとLIN
    K−PUG、又はPUGを放出することができるキヤリ
    ア成分であり、そして、 LINKは、写真処理の際、CARから離脱可能であ
    り、次いでPUGを放出するタイミング基である、で表
    される現像抑制剤放出化合物を含んでなる請求項1記載
    のカラー写真要素。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の写真要素に画像を現像す
    る方法であって、前記方法が前記要素をハロゲン化銀発
    色現像主薬を用いて現像する工程を含んでなるものであ
    る方法。
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