JP2896937B2 - ハロゲン化銀写真用カブリ抑制剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真用カブリ抑制剤

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JP2896937B2
JP2896937B2 JP4410991A JP4410991A JP2896937B2 JP 2896937 B2 JP2896937 B2 JP 2896937B2 JP 4410991 A JP4410991 A JP 4410991A JP 4410991 A JP4410991 A JP 4410991A JP 2896937 B2 JP2896937 B2 JP 2896937B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真用カブ
リ抑制剤に関し、更に詳しくはハロゲン化銀写真感光材
料に使用してカブリの発生を防止する写真用カブリ抑制
剤に関する。
【0002】
【発明の背景】感光性ハロゲン化銀乳剤を含むハロゲン
化写真感光材料(以下、感光材料という。)で特に化学
的に増感されたものは、露光されなくても現像し得る核
の存在に起因するカブリを生じる傾向があり、このカブ
リは高温または長時間で現像された場合、あるいは感光
材料の保存中、特に高温・高湿下での経時保存中に発生
し易いことがよく知られている。
【0003】カブリの増大は感度の減少と階調の劣化を
招き、画像再現性を著しく阻害するので、カブリ防止の
目的で多年に亘って多くの物質をハロゲン化銀乳剤に添
加する試みがなされてきた。
【0004】代表的なものとしては、例えばリサーチ・
ディスクロージャー(Research Disclo
sure),176巻,1978年12月,17643
(VI)に詳しく記載されている。また、特に有効なカ
ブリ抑制剤としては、T.H.James著ザ・セオリ
ィ・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The
Theory of the Photograph
ic Process)第4版,Macmillan社
刊(1977年)393〜399頁に記載され作用機構
も説明されている。
【0005】しかし、これら多くのカブリ抑制技術も近
年の感光材料の高感度化、高活性化ならびに高迅速処理
に対して十分対応することは難しく、特に高温下(約4
5℃以上)に放置されたり、高温・高湿下(約50〜8
0℃、相対湿度約50〜90%)で保存されたりする過
酷な条件下でのカブリ抑制性及び写真特性安定性に欠け
るのが実状である。すなわち、前述の多くの公知化合物
を上記の条件に適応させるための有効濃度を使用する
と、感度の低下及び階調の劣化が著しく、カブリ抑制剤
の必須要素であるところの感度(階調):カブリのバラ
ンスを維持することができない。従って、過酷な条件下
においてもカブリ発生による感度の損失、階調の劣化な
ど写真特性を悪化させることのないカブリ抑制技術の開
発が強く望まれている。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記の実状に鑑みてなされたも
のであり、その第1の目的は、感光材料を高温下あるい
は高温・高湿下で経時保存した場合にも安定した写真特
性を維持し、カブリの発生を防止するハロゲン化銀写真
用カブリ抑制剤を提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、現像抑制に基づき
感度の低下や階調の劣化を招く恐れのないハロゲン化銀
写真用カブリ抑制剤を提供することにある。更に第3の
目的は、高温迅速処理、特に30℃以上で現像した時の
カブリ発生を著しく軽減するハロゲン化銀写真用カブリ
抑制剤を提供することにある。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、下記の式1で表さ
れる化合物であることを特徴とするハロゲン化銀写真用
カブリ抑制剤によって達成される。
【0009】
【式1】
【0010】〔式中、R1 及びR2 は同じでも異なって
いてもよく、それぞれアルキル基を表し、R3 はアルコ
キシ基、ジアルキルアミノ基を表す。〕以下、本発明を
更に具体的に説明する。
【0011】本発明に係る式1で表される化合物におい
て、R1 及びR2 で表されるアルキル基としては、炭素
数1〜10のアルキル基(好ましくは炭素数1〜5のア
ルキル基)、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等が挙げられ、これらのアルキル基は分岐を有
してもよい。
【0012】R3 で表されるアルコキシ基としては、メ
トキシ基、エトキシ基等が挙げられ、ジアルキルアミノ
基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が
挙げられる。次に本発明に用いられる式1で表される化
合物(以下、本発明に係る化合物という。)の具体的代
表例を示すが、本発明はこれに限定されない。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】上記の式1で表される化合物は、特願平2
−32214号明細書及び同2−118457号明細書
に記載されている方法によって容易に合成することがで
きる。本発明における前記化合物は感光材料のハロゲン
化銀乳剤層および隣接する親水性コロイド層(中間層、
フィルター層、ハレーション防止層、保護層、下塗り層
等)の少なくとも1層に含有される。特に好ましい層と
してはハロゲン化銀乳剤層である。
【0017】本発明に係る化合物の添加量は、感光材料
や化合物の種類などにより一様ではないが、式1で表さ
れる化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり0.01mg
〜1,000mgの範囲で用いるのが好ましく、より好
ましくは0.05mg〜500mgである。親水性コロ
イド層に対する添加量は塗布1m2当たり0.1mg〜
2,000mgの範囲で用いるのが好ましく、より好ま
しくは10mg〜1,000mgである。
【0018】これらの化合物は水または親水性有機溶媒
(例えばメタノール、ジメチルホルムアミド等)に溶解
して所要の構成層に添加される。また、その添加時期は
ハロゲン化銀乳剤の場合、化学熟成中、化学熟成終了
後、及び/又は乳剤塗布直後に添加されるが、より好ま
しいのはハロゲン化銀乳剤の化学熟成終了時である。
【0019】本発明のカブリ抑制剤は、次のような種々
のタイプの感光材料に適用できる。例えば、汎用白黒
用、X線記録用、製版用、カラーポジ用、カラーネガ
用、カラーペーパー用、反転カラー用、直接ポジ用、熱
現像用などの感光材料、あるいは表面潛像型ハロゲン化
銀粒子と内部カブリ核を有するハロゲン化銀粒子とを用
いた米国特許2,996,382号、同3,178,2
82号明細書に記載の方法による感光材料に用いること
ができるが、特に多層構成のカラー感光材料への適用が
有利である。
【0020】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤はハ
ロゲン化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化
銀および塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用され
る任意のものを用いることができる。ハロゲン化銀乳剤
に用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一
なハロゲン化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部
と表面層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒
子であってもよい。
【0021】ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面
に形成されるような粒子であってもよく、また、主とし
て粒子内部に形成されるような粒子でもよい。ハロゲン
化乳剤は、いかなる粒子サイズ分布を持つものを用いて
も構わない。粒子サイズ分布の広い乳剤(多分散乳剤と
称する)を用いてもよいし、粒子サイズ分布の狭い乳剤
(単分散乳剤と称する)を単独または数種類混合しても
よい。また、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いて
もよい。ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種類以
上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
【0022】該乳剤は常法により化学増感することがで
き、また、増感色素を用いて所望の波長域に光学的に増
感できる。ハロゲン化銀乳剤には、カブリ防止剤、安定
剤等を加えることができる。該乳剤のバインダーとして
は、ゼラチンを用いるのが有利である。乳剤層、その他
の親水性コロイド層は、硬膜することができ、また、可
塑剤、水不溶性または難溶性合成ポリマーの分散物(ラ
テックス)を含有させることができる。
【0023】カラー感光材料の乳剤層には、カプラーが
用いられる。更に色補正の効果を有している競合カプラ
ーおよび現像主薬の酸化体とのカップリングによって現
像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調
色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、
分光増感剤および減感剤のような写真的に有効なフラグ
メントを放出する化合物を用いることができる。
【0024】イエロー色素形成カプラーとしては、公知
のアシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いるこ
とができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド
系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
る。マゼンタ色素形成カプラーとしては、5−ピラゾロ
ン系カプラー、ピラゾロアゾール系カプラー、ピラゾロ
ベンツイミダゾール系カプラー、開鎖アシルアセトニト
リル系カプラー、インダゾロン系カプラー等を用いるこ
とができる。シアン色素形成カプラーとしては、フェノ
ールまたはナフトール系カプラーが一般的に用いられ
る。
【0025】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層、イラジエーション防止層等の補助層を設ける
ことができる。これらの層中および/または乳剤層中に
は現像処理中に感光材料から流出するか、もしくは漂白
される染料が含有されてもよい。感光材料には、マット
剤、滑剤、画像安定剤、ホルマリンスカベンジャー、紫
外線吸収剤、蛍光増白剤、界面活性剤、現像促進剤、現
像遅延剤や漂白促進剤を添加できる。
【0026】支持体としては、ポリエチレン等をラミネ
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、、
バライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができ
る。本発明のカブリ抑制剤を含有する感光材料を現像処
理するには、公知の方法が用いられる。処理温度は18
℃から50℃の間で用いられ、目的に応じて、黒白写真
処理、リス型現像処理あるいは色素像を形成すべきカラ
ー写真処理のいずれも適用できる。また、熱現像用感光
材料においては100℃以上の温度で処理される。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これは本発明を説明するための一例であっ
て、本発明は、これらに限定されるものではない。 実施例1 沃化銀3.0モル%を含む高感度ネガ用沃臭化銀乳剤を
金および硫黄増感法により最高感度まで化学熟成したの
ち、ハロゲン化銀1モル当たり4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを1.0g
添加して熟成を停止させた。
【0028】得られた乳剤を13分割して1部をそのま
まブランク試料とし、他に下記表1の如く本発明に係る
化合物および比較化合物を添加し、充分に吸着せしめた
のち、塗布助剤としてはサポニンの適量および硬膜剤と
してホルマリンの適量を添加して塗布用乳剤を調整し
た。
【0029】塗布用乳剤を下引済みのポリエステルベー
ス上に銀量が3g/m2 になるように均一塗布してから
乾燥して13種の試料を作製した(No.1〜13)。
以上のように作製した写真材料をフレッシュ試料として
室温下で3日間放置したもの、温度60℃下に3日間お
よび温度55℃相対湿度80%下に3日間それぞれ放置
した強制劣化経時試料を作製した。この後、通常のセン
シトメトリー用ウェッジを用いて露光を行い、次いで下
記処理液〔A〕にて35℃で30秒間の現像を行い定着
したのち、水洗乾燥して感度を測定した。
【0030】処理液〔A〕(黒白写真感光材料用現像
液) 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.5 g ハイドロキノン 30 g 5−ニトロインダゾール 0.25g 臭化カリウム 5 g 無水亜硫酸ナトリウム 55 g 水酸化カリウム 30 g 硼 酸 10 g グルタルアルデヒド(25%) 5 g 水を加えて全量を1リットルとする。
【0031】得られた結果を表1及び表2に示す。但
し、カブリ値はベース濃度を差し引いた値を示し、感度
値はカブリ値+0.5の位置の感度を本発明に用いられ
る乳剤のブランク試料(No.1)の自然放置3日のも
のを100とした場合の相対感度で表し、ガンマは特性
曲線上における直線部の傾斜を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】上記表1及び表2からも明らかな如く、本
発明のカブリ抑制剤を含有する試料は、いずれも過酷な
保存条件下にもかかわらず、カブリ発生が抑えられ、フ
ィルム保存化での安定性が改良されていることが判る。 実施例2 実施例1の方法に準じて高感度ネガ用沃臭化銀乳剤を金
および硫黄増感剤で最高感度まで化学熟成した。
【0035】次いで、緑感性増感色素としてアンヒドロ
−5,5′−ジフェニル−9−エチル−3,3″−ジ−
γ−スルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド
・ナトリウム塩の適量を加え、緑感性ハロゲン化銀乳剤
を作製した。次いで、ハロゲン化銀1モル当たり、マゼ
ンタカプラーとして、1−(2,4,6,−トリクロロ
フェニル)−3−〔3−(2,4−ジ−t−アミルフェ
ノキシアセトアミド)ベンツアミド〕−5−ピラゾロン
を80g、カラードマゼンタカプラーとして、1−
(2,4,6−トリクロロフェニル)−4−(1−ナフ
【0036】ルアゾ)−3−(2−クロロ−5−オクタ
デセニルサクシンイミドアニリノ)−5−ピラゾロンを
2.5gそれぞれ秤量してからトリクレジルホスフェー
ト120g、酢酸エチル240gを混合して加温溶解
し、次いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム5gと7.5%ゼラチン水溶液550ミリリット
ルの溶液中に乳化分散したカプラー溶液を前記の乳剤に
添加することにより塗布液を作製した。
【0037】上記塗布液を11分割して1部をそのまま
ブランク試料とし、他に下記表3に示すように比較化合
物及び本発明に係る化合物を、それぞれ添加し、充分に
吸着せしめたのちに、ゼラチン硬膜剤として2−ヒドロ
キシ−4,6−ジクロロトリアジンナトリウムの適量を
一律に添加して塗布乳剤とした。この塗布乳剤を銀が
3.0g/m2 になるように下引き済のトリアセテート
フィルム上に均一塗布乾燥して試料とした(No.14
〜24)。
【0038】得られたフィルム試料は実施例1と同様の
強制劣化試験を施してから、通常の方法でウェッジ露光
し、下記のカラー用処理工程に従いカラー現像した。得
られたピースから求めたカラーセンシトメトリー結果を
次の表3及び表4に示す。なお、表中のカブリはベース
濃度を差し引いた値で、感度はブランク試料の自然放置
3日のもの(試料No.14)を100とした場合の相
対感度である。また、ガンマは特性曲線上における直線
部の傾斜で示した。
【0039】 処理工程〔処理温度38℃〕 処理時間 発色 現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安 定 化 1分30秒 乾 燥
【0040】各処理工程において使用した処理液組成は
下記の如くである。 〔発色現像液〕 4−アミノ−3−メチル−N−エチル− N−(β−ヒドロキシエチル)−アニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g
【0041】 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1リットルとし、水酸化ナトリウムを用いて
pH10.2に調整する。
【0042】〔漂白液〕 エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0 g 氷酢酸 10.0 g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH
6.0に調整する。
【0043】〔定着液〕 チオ硫酸アンモニウム 175.0 g 無水亜硫酸ナトリウム 8.6 g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3 g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH6.0に
調整する。
【0044】〔安定化液〕 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ミリリットル コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ミリリットル 水を加えて1リットルとする。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】表3及び表4の結果から、本発明の式1の
化合物が、従来知られている化合物と比べて、高温また
は高湿下での強制劣化試験に対し感度低下を伴わずに良
好なカブリ抑制性示すことが判る。
【0048】実施例3 セルローストリアセテートフィルム支持体上に下記に示
す組成の各層を順に設けて多層カラー感光材料試料を作
製した。ただし、第3層、第4層、第6層、第7層、第
9層および第10層のハロゲン化銀乳剤層には、下記の
表5に示すような沃化銀含量の沃臭化銀乳剤を使用し
た。
【0049】
【表5】
【0050】第1層:ハレーション防止剤 黒色コロイド銀を含むゼラチン層 第2層:中間層 ゼラチン層 第3層:赤感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・1.79g/m2 増感色素I・・・ 銀1モルに対して 6×10-5モル 増感色素II・・・銀1モルに対して 3×10-5モル カプラーA・・・銀1モルに対して 0.06 モル カプラーC・・・銀1モルに対して 0.003モル カプラーD・・・銀1モルに対して 0.003モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3cc/m2
【0051】第4層:赤感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・1.4g/m2 増感色素I・・・ 銀1モルに対して 3×10-5モル 増感色素II・・・銀1モルに対して 1.2×10-5モル カプラーF・・・銀1モルに対して 0.0125モル カプラーC・・・銀1モルに対して 0.0016モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.2cc/m2 第5層:中間層 第2層と同じ
【0052】第6層:緑感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・1.0g/m2 増感色素III・・銀1モルに対して 3×10-5 モル 増感色素IV・・・銀1モルに対して 1×10-5 モル カプラーB・・・銀1モルに対して 0.08 モル カプラーM・・・銀1モルに対して 0.008 モル カプラーD・・・銀1モルに対して 0.0015モル トリクレジルホスフェート塗布量 1.4cc/m2
【0053】第7層:緑感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・1.6g/m2 増感色素III・・銀1モルに対して 2.5×10-5モル 増感色素IV・・・銀1モルに対して 0.8×10-5モル カプラーB・・・銀1モルに対して 0.02 モル カプラーC・・・銀1モルに対して 0.003 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.8cc/m2
【0054】第8層:イエローフィルター層 ゼラチン水溶液中に黄色コロイド銀を含むゼラチン層。 第9層:青感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・0.5g/m2 カプラーY・・・銀1モルに対して 0.125 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3cc/m2
【0055】第10層:青感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量・・・0.6g/m2 カプラーY・・・銀1モルに対して 0.04 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.1cc/m2 第11層:保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μ)を含む
ゼラチン層を塗布した。
【0056】各層のカプラーはトリクレジルホスフェー
トと酢酸エチルの溶液にカプラーを添加し、乳化剤とし
てp−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加えて
加熱溶解後、加熱した10%ゼラチン溶液と混合し、コ
ロイドミルで乳化したものを使用した。各層には上記組
成物の他に、ゼラチン硬化剤や界面活性剤を添加した。
以上の如く作製した試料をブランク試料(No.25)
とした。
【0057】〔試料を作製するのに用いた化合物〕 増感色素I:アンヒドロ−5,5″−ジクロロ−3,
3″−ジ−(γ−スルホプロピル)−9−エチル−チア
カルボシアニンヒドロキシド・ピリジウム塩 増感色素II:アンヒドロ−9−エチル−3,3″−ジ
(γ−スルホプロピル)−4,5,4″,5″−ジベン
ゾチアカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン
【0058】増感色素III:アンヒドロ−9−エチル
−5,5″−ジクロロ−3,3″−ジ−(γ−スルホプ
ロピル)オキサカルボシアニンヒドロキシド・ナトリウ
ム塩 増感色素IV:アンヒドロ−5,6,5″,6″−テト
ラクロロ−1,1″−ジエチル−3,3″−ジ(β−
〔βー(γ−スルホプロポキシ)エトキシ〕エチルイミ
ダゾロカルボシアニンヒドロキシド・ナトリウム塩
【0059】
【化4】
【0060】
【化5】
【0061】前記の本発明ブランク試料の乳剤層は、い
ずれも前記の増感色素を添加して後に熟成停止剤として
公知の4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当たり1g添
加し、これをブランク乳剤としたものである。
【0062】次いで、本発明及び比較用のカブリ防止剤
を、それぞれ表6の如く添加してから、充分に吸着せし
めた後、前記の如くカプラー、トリクレジルホスフェー
ト等を添加して後に硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,
6−ジクロロトリアジンナトリウムの適量を加え調整し
て7種の試料を重層塗布した。(No.26〜32)得
られた多層のカラー感光材料を実施例2と同様の強制劣
化試験を施してから、通常のウエッジ露光をして後実施
例2と同様のカラー処理を行った。
【0063】得られたカラーセンシトメトリー結果を下
記表6、表7及び表8に示す。なお表6中のカブリはベ
ース濃度を差し引いた値を示し、感度値はブランク試料
(No.25)の赤感層、緑感層および青感層の、それ
ぞれの自然放置3日における感度を100とした場合の
相対感度で示している。
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】
【表8】
【0067】表6、表7及び表8の結果から、本発明の
式1の化合物が多層カラー感光材料においても過酷な保
存ならびに30℃以上の高温現像条件下にも係わらず各
感光層のバランスも良く、感度低下を伴わずに良好なカ
ブリ抑制性を示すことは明らかである。
【0068】
【本発明の効果】本発明の式1で表される化合物からな
るカブリ抑制剤の少なくとも1つを、ハロゲン化銀乳剤
層または隣接する親水性コロイド層に添加含有させるこ
とにより、経時保存中高温下あるいは高温・高湿下で貯
蔵されてもカブリの発生が抑制されると共に、感度の低
下や階調の軟化をきたす恐れが少ない優れた写真感光材
料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平林 茂人 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 金子 豊 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 審査官 秋月 美紀子 (56)参考文献 特開 平2−272445(JP,A) 特開 昭63−163337(JP,A) 特公 昭48−38409(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1で表される化合物であることを特徴
    とするハロゲン化銀写真用カブリ抑制剤。 【式1】 〔式中、R1 及びR2 は同じでも異なっていてもよく、
    それぞれアルキル基を表し、R3 はアルコキシ基、ジア
    ルキルアミノ基を表す。〕
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