JP2002021272A - 軒先付属品及びこれを用いた軒先構造 - Google Patents

軒先付属品及びこれを用いた軒先構造

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JP2002021272A
JP2002021272A JP2000210187A JP2000210187A JP2002021272A JP 2002021272 A JP2002021272 A JP 2002021272A JP 2000210187 A JP2000210187 A JP 2000210187A JP 2000210187 A JP2000210187 A JP 2000210187A JP 2002021272 A JP2002021272 A JP 2002021272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鼻隠、瓦座等が風雨によって損傷せず、鼻隠
を任意の角度で取り付けることができる軒先付属品を提
供する。 【解決手段】 鼻隠2、これを支持する鼻隠受材3、瓦
座5、これを支持する瓦座受材6をアルミニウム製押出
形材とする。鼻隠受材3と瓦座受材6とを回動可能に連
結し、瓦座受材6を垂木1に取り付ける。連結具23を
垂木1に取り付けて、鼻隠2の傾斜角度を決める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の軒先に配
置される鼻隠、破風、瓦座、広小舞、軒樋等の軒先付属
品に関し、さらにこの軒先付属品を使用した軒先構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、瓦葺きや金属板葺きの建築物の
軒先には、棟から軒桁にかけ渡された垂木の端部を覆い
隠すための鼻隠や、端の瓦がダレ下がったり滑り落ちな
いように支持するために鼻隠の上方に配される瓦座、屋
根の雨水を受けるための軒樋等の軒先付属品が配置され
ている。
【0003】図19〜21に示すように、木製の鼻隠1
01や破風102、瓦座103、広小舞は、垂木104
に釘止めされる。この鼻隠101や破風102、瓦座1
03、あるいは瓦葺きの下地として垂木104の上に配
される木製の野地板105の雨水による腐食を防止する
ため、瓦座103及び野地板105の上面には防水シー
ト106が配され、鼻隠101及び破風102には塗装
が施されている。また、軒樋107は、金属板が折曲さ
れて成る樋受108に鋼線109等によってくくり付け
られ、この樋受108が鼻隠101に釘110で固定さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】木製の鼻隠や破風、瓦
座、広小舞では、長年にわたって風雨にさらされること
によって、塗装がはげたり腐食が生じる恐れがある。特
に、垂木に釘止めされた鼻隠及び破風は、露出した釘頭
の塗装がはげやすく、釘の周りが腐食して釘がきかなく
なる恐れがある。また、鼻隠が腐食すると、樋受の釘が
きかなくなり、軒樋を確実に支持できなくなる。
【0005】そして、軒樋に雪の重量がかかると、樋受
の剛性がないため、樋受が変形してしまう。樋受が変形
したりだれたりすると、雨水がスムーズに流れなくな
り、雨水が軒樋のジョイント部よりしみ出し、鼻隠を痛
める原因となる。
【0006】本発明は、鼻隠、破風、瓦座、及び広小舞
の取付状態を長期間にわたって健全に維持できる軒先付
属品及びこれを用いた軒先構造を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明
は、アルミニウム等の腐食しにくい材料で成形した鼻隠
や瓦座等の軒先付属品を提供しようとするものである。
なお、鼻隠は垂木の端部を覆い隠すために平軒に配され
るもので、破風は傍軒に配されるものである。また、瓦
座は瓦葺き屋根の鼻隠の上方に配されるもので、広小舞
は金属板葺き屋根に用いられるものである。以下、これ
らを特に区別する必要があるときを除いて、鼻隠は破風
の意味を含み、瓦座は広小舞の意味を含むものとする。
【0008】ところで、瓦座は垂木の向きに合わせて取
り付けられることが多いが、鼻隠は屋根勾配に応じて傾
斜して配されたり、鉛直方向に配されたり様々な角度で
取り付けられる。そこで、鼻隠と瓦座とを互いに回動可
能に連結して一体化するものとした。その結果、垂木に
固定した瓦座に鼻隠を回動可能に支持させることができ
る。この鼻隠の角度を自由に調節することができるの
で、角度を調節した後にその回動を規制することによ
り、所定の角度で取り付け可能となる。
【0009】そして、鼻隠及び瓦座に加えて、鼻隠を裏
面側から支持する鼻隠受材と、瓦座を裏面側から支持す
る瓦座受材とを備え、瓦座受材が鼻隠受材の上部を回動
可能に一体的に支持するようにすると、垂木の間隔が異
なるときにも、鼻隠及び瓦座を支持する位置を変更する
だけで容易に対応することができる。このとき、瓦座に
よって鼻隠の上部を覆い隠すようにすると、瓦座受材と
鼻隠受材との連結部が露出しないため、外観を綺麗にす
ることができる。
【0010】回動自在な鼻隠受材に対して、垂木下面に
取り付けられる連結具で鼻隠受材と垂木とを連結する
と、鼻隠受材の回動を規制することができる。このと
き、連結具の取付位置によって、鼻隠の取付角度を調整
できるが、鼻隠受材と垂木との距離が変化するので、連
結具と鼻隠受材とをスライド自在とすることにより、こ
の距離の変化を吸収できる。
【0011】鼻隠と破風とを同一形状にしてもよく、部
材の種類を減らすことができ、これらを金属製品とする
ことによって、量産効果によってコストを下げることが
でき、さらに厚みを薄くして重量を軽減し、取扱いやす
くすることができる。なお、軽量で強度が大きく、腐食
しにくい金属製品の材質としては、アルミニウムやチタ
ン合金、マグネシウム合金がある。
【0012】軒樋を支持するための樋受持出具を鼻隠に
係合するようにすると、軒樋の取り付けが容易となる。
また、軒樋を支持する樋受材を樋受持出具に吊下げ、樋
受材と樋受持出具との間隔を可変する樋高さ調整手段を
設けることにより、水を流すための勾配を確保できる。
樋高さ調整手段としては、樋受材と樋受持出具とをボル
トで連結して、このボルトに沿って樋受材を上下動させ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軒先付属品の
実施の形態について、図面を用いて説明する。図1に示
すように、平軒に取り付けられるこの軒先付属品は、垂
木1の端部を覆い隠すための鼻隠2と、鼻隠2を裏面側
から支持する鼻隠受材3と、鼻隠2の上方に配されて端
の瓦4がダレ下がったり滑り落ちないように支持する瓦
座5と、瓦座5を裏面側から支持する瓦座受材6とから
なり、鼻隠受材3と瓦座受材6とを回動自在に連結して
一体化されている。
【0014】木製の垂木1の上面に、瓦4を支持する野
地板7が貼り付けられている。この野地板7は、垂木1
の先端まで達しておらず、先端付近に軒先付属品の瓦座
5が配され、野地板7及び瓦座5の上面に防水シート8
が設けられて、瓦4同士の隙間等からしみこんだ雨水が
垂木1や野地板7等にかからないようにされている。
【0015】鼻隠2は、図2に示すように、所定の長さ
に成形されたアルミニウム製の押出形材とされ、その上
部は円弧状に形成され、これに連続して表面側に突出し
た中間段部9が形成されている。この中間段部9によっ
て曲げ剛性が大きくなるため、鼻隠2が前後に変形する
ことを防止できる。
【0016】鼻隠受材3は、図3に示すように、鼻隠2
の中間段部9から下部の裏面側に嵌まり込む形状に成形
されたアルミニウム製の押出形材とされ、軒桁方向の幅
は垂木1の幅とほぼ等しくされる。
【0017】鼻隠2の中間段部9の裏面側には、軒桁方
向に沿って第一溝10が形成され、鼻隠受材3に第一溝
10に係合する突条11が形成される。そして、鼻隠2
の下部は裏面側に折曲されて、ここに第二溝12が形成
され、この第二溝12に対向するように鼻隠受材3の下
部が折曲されて、折曲片13が形成される。このよう
に、第一溝10に突条11が係合され、第二溝12に折
曲片13が係合されることによって、鼻隠受材3は鼻隠
2を支持することができる。
【0018】瓦座受材6は、垂木1に取り付けられる平
坦部14と、瓦座5を載置する受部15とを一体的に成
形したアルミニウム製の押出形材とされ、軒桁方向の幅
は鼻隠受材3の幅と同じ大きさとされる。
【0019】瓦座5は、図4に示すように、瓦座受材6
の上面及び前面を覆うように略L字状に成形されたアル
ミニウム製の押出形材とされ、軒桁方向の幅は鼻隠2の
幅より少しだけ大とされる。
【0020】瓦座5の後端に上爪16が形成され、瓦座
受材6の平坦部14の後端に上爪16と係合する下爪1
7が形成される。また、瓦座5の前側は後側に向かって
折曲されて、その先端に鍔18が形成される。このよう
に、上爪16と下爪17とが係合され、瓦座受材6の前
端が瓦座5の鍔18に引っ掛かることによって、瓦座5
は瓦座受材6に支持される。
【0021】そして、鼻隠受材3と瓦座受材6とはヒン
ジ19を介して回動自在に連結されている。すなわち、
鼻隠受材3の上部にナックル20が形成され、瓦座受材
6の平坦部14の先端にもナックル21が形成され、両
ナックル20、21にピン22が挿通されることによっ
てヒンジ19が構成される。したがって、鼻隠2は瓦座
5に対して回動自在に支持される。
【0022】ここで、回動する鼻隠2に対して、その上
部の移動を許容するために、瓦座受材6の受部15には
下方に向かって開口した空間が形成されており、この空
間に鼻隠2の上部が侵入可能とされる。これによって、
鼻隠2は瓦座5に対して任意に角度を調整することが可
能となる。しかも、鼻隠2の上部によってヒンジ19は
覆い隠され、さらに鼻隠2の上部は瓦座5によって覆い
隠されるので、外観の美感がよくなる。
【0023】上記のように構成された軒先付属品のうち
鼻隠受材3を垂木1に対して位置決め固定するために連
結具23が設けられている。連結具23は垂木1の下面
と鼻隠受材3とを連結するステンレス鋼製金具であっ
て、図5に示すように、垂木1に取り付けられる固定板
24と、鼻隠受材3に突設された結合リブ25が取り付
けられる結合板35とから一体的に構成される。
【0024】鼻隠受材3の結合リブ25は、先端に円筒
部26が形成され、ピン27が挿通される。また、結合
板35は、結合リブ25を挟み込むように左右一対設け
られ、ピン27を挿入可能なように長孔28が形成さ
れ、ヒンジ29が構成される。したがって、鼻隠2は、
このピン27を中心にして連結具23に回動可能に支持
され、かつ垂木1に対して近接離間する方向にスライド
可能とされる。
【0025】上記構成によると、瓦座受材6を垂木1の
先端付近に固定し、連結具23の垂木1への取り付け位
置を垂木1に沿って変化させることで、鼻隠2の取付角
度を調節することができる。すなわち、図6に示すよう
に、連結具23を実線で示された位置に固定すると、鼻
隠2は傾斜して配される。このとき、鼻隠2の上部は瓦
座受材6の受部15に形成された空間内にあって、ヒン
ジ19は露出しない。なお、図中30は軒裏天井用の化
粧ボードであり、鼻隠受材3の下部に形成された受枠3
1に嵌め込まれる。
【0026】一方、図7に示すように、鼻隠2を鉛直状
態に取り付ける場合、連結具23を破線で示される位置
に固定する。このとき、鼻隠2の上部は瓦座受材6に近
付く方向に移動するが、受部15の空間には収容するだ
けのスペースがあり、鼻隠2が瓦座受材6に当たること
はない。
【0027】鼻隠受材3がヒンジ19周りに回動する
と、鼻隠受材3の結合リブ25と垂木1との距離が変化
する。つまり、鼻隠受材3を傾斜して配するとき、鉛直
状態に配するときよりも両者の距離は大となる。鼻隠受
材3と連結具23とを単に回動可能に接続しただけで
は、連結具23と垂木1との間に隙間が生じて、連結具
23を垂木1に固定することができなくなる。しかし、
連結具23に鼻隠受材3をスライド可能に取り付けるこ
とにより、結合リブ25と垂木1との距離が変化して
も、結合リブ25が長孔28に沿ってスライドするの
で、距離の変化が吸収され、鼻隠2を任意の角度に固定
することができる。
【0028】次に、図8に示すように、傍軒に取り付け
られる軒先付属品として、図1に示す平軒に取り付けら
れる軒先付属品と同じものを使用することが可能であ
り、鼻隠2が破風32となり、その他は全て同じであ
る。ただし、瓦座受材6及び連結具23を固定するため
に必要な部材を確保できるように、垂木1を二本並べて
配置している。
【0029】平軒と傍軒とのコーナーでは、鼻隠2と破
風32とを一体化した部品を用いる。図9は外側に凸な
コーナーに用いるもの、図10は内側に凸なコーナーに
用いるもの、図11は鼻隠2が鉛直方向に配されたとき
のコーナーに用いるものである。鼻隠2と破風32とが
同形状であるため、簡単な構造で一体化することがで
き、図12、13に示すように、軒先のコーナーの外観
を綺麗にできる。
【0030】次に、この軒先付属品の取り付け方法を説
明する。まず、鼻隠受材3に瓦座受材6と連結具23と
をセットした組品33を鼻隠2の端面側から挿入し、第
一溝10及び第二溝12に沿ってこの組品33を所定の
位置までスライドさせる。鼻隠受材3の個数は、一般地
域では二本の垂木1に対して一個、積雪地域では一本の
垂木1に対して一個とすればよい。隣り合う鼻隠2のジ
ョイント部目地には、鼻隠受材3を目地ふさぎ材として
用い、瓦座受材6及び連結具23をセットしていない単
独の鼻隠受材3を鼻隠2の端面側から挿入する。
【0031】そして、組品33を垂木1の位置に合わ
せ、瓦座受材6を垂木1の上面にステンレススクリュー
釘34を用いて固定する。連結具23を垂木1の下面に
沿ってスライドさせながら鼻隠2の傾きを決め、連結具
23を垂木1の下面にステンレススクリュー釘34を用
いて固定する。この作業を各鼻隠2ごとに繰り返し、軒
先に複数の鼻隠2を取り付ける。
【0032】さらに、鼻隠2の裏面側に挿入しておいた
目地ふさぎ材としての鼻隠受材3をジョイント部目地に
対向する位置までスライドさせる。そして、瓦座5を瓦
座受材6に嵌め込むと、軒先付属品の取り付けが完了す
る。その後、上面に防水シート8を貼って、瓦4を葺
く。同様の方法で破風32も取り付ける。
【0033】ここで、軒先には通常、軒樋36が取り付
けられる。図14に示すように、鼻隠2に対して樋受持
出具37が取り付けられ、この樋受持出具37に、樋受
材38が吊り下げられ、樋受材38に軒樋36が支持さ
れる。
【0034】軒樋36の前後の側壁39、40には、段
差が形成され、各側壁の上縁41、42は、内側に向か
って折曲されており、前側の側壁上縁41は後側の側壁
上縁42より高くされて、瓦4から勢いよく流れ込んだ
雨水がこぼれ落ちないようにすると共に、樋受材38等
を隠して外観をよくしている。
【0035】アルミニウム製押出形材からなる樋受材3
8は、前後両側に軒樋36の上縁41、42を引っ掛け
るための係合片43、44を有し、各係合片43、44
の下部に、軒樋36が前後にずれないようにするずれ止
め片45、46が形成されている。樋受材38の係合片
43、44に軒樋36の上縁41、42が引っ掛けられ
ることにより、軒樋36は樋受材38に支持され、ずれ
止め片45、46が軒樋36の側壁39、40に当接し
て、軒樋36の位置ずれが防止される。
【0036】樋受持出具37は、軽量でかつ強度を高め
るために断面形状がトラス形状とされたアルミニウム製
押出形材であり、前側に樋受材38が吊下ボルト47に
よって支持される。すなわち、吊下ボルト47のヘッド
48が樋受持出具37の端面からガイド溝49に沿って
嵌め込まれ、吊下ボルト47に樋受材38の中央孔が嵌
められて蝶形ナット50を締め付けることによって、樋
受材38は樋受持出具37に吊下げられる。
【0037】そして、樋受材38には、吊下ボルト47
を挟んで前後両側に押ボルト51が螺合されており、押
ボルト51は樋受持出具37の下面に当接される。これ
らの吊下ボルト47及び押ボルト51によって樋受材3
8と樋受持出具37との間隔を可変して軒樋36の高さ
を調節する樋高さ調整手段が構成される。すなわち、樋
受材38と樋受持出具37との間隔を適宜設定して、そ
の間隔に合わせて押ボルト51を樋受材38から上方に
突出させ、蝶形ナット50を回して樋受材38を樋受持
出具37に近づけると、押ボルト51が樋受持出具37
に当接して、樋受材38の移動が規制され、設定した間
隔で樋受材38を固定することができる。
【0038】また、樋受持出具37を鼻隠2に取り付け
るために、樋受持出具37の後側上部にフック52が形
成され、これに対向する掛止片53が鼻隠2の中間段部
9の上面に形成されている。さらに、中間段部9の下面
に密接するように樋受材38の下部に延伸片54が形成
され、この延伸片54がビス55によって鼻隠2及び鼻
隠受材3に固定される。このように、フック52を掛止
片53に引っ掛けて、延伸片54をビス止めすることに
よって、樋受持出具37は鼻隠2に取り付けられる。こ
のとき、樋受持出具37の鼻隠2の中間段部9との間に
硬質ゴム製の弾性体56が介在され、両者の当り具合を
調整して、樋受持出具37の振動を防止している。
【0039】なお、軒樋36の位置は瓦4の端部を基準
にして決められるため、鼻隠2の取付角度が変わって鼻
隠2の中間段部9の位置が変化するとき、それに応じて
樋受持出具37の形状を変える必要がある。図14に示
すように鼻隠2が傾斜して配されると、軒樋36と中間
段部9との距離が長くなるため、樋受持出具37は前後
方向に長くされる。図15に示すように鼻隠2が鉛直に
配されると、軒樋36と中間段部9との距離が短くなる
ため、樋受持出具37も短くされる。
【0040】次に、軒樋36の取り付け方法を説明す
る。まず、吊下ボルト47と押ボルト51とを用いて、
樋受材38を樋受持出具37に取り付けておく。そし
て、樋受持出具37を鼻隠受材3と同じ位置に合わせ
て、鼻隠2に取り付ける。樋受持出具37の取付けは、
フック52を鼻隠2の掛止片53にかけ、下側に回転さ
せて延伸片54を中間段部9の下面に押し当ててビス5
5で止める。このとき、樋受持出具37と中間段部9と
の間に弾性体56を介在させておき、樋受持出具37の
がたつきを防ぐ。
【0041】押ボルト51を回してその突出量を調整
し、蝶形ナット50を回して、押ボルト51が樋受持出
具37に当接するところまで樋受材38を上昇させる。
これによって、雨水がスムーズに流れるように、軒樋3
6に勾配をつけることができる。最後に、軒樋36を樋
受材38に外側から嵌め込むと、軒樋36の取付が完了
する。
【0042】上記構成によると、トラス構造とすること
によって樋受持出具37の剛性を大きくできるため、雪
等の荷重による軒樋36のたわみを防止できる。また、
吊下ボルト47及び押ボルト51を用いて樋受材38を
確実に固定すると共にその高さを調節可能とすることに
より、樋受持出具37を一定の高さで取り付けても、軒
樋36に所定の勾配を持たせることができる。
【0043】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正を
加えることができる。例えば、軒先付属品は、図16、
17に示すように、瓦葺き屋根の軒先だけでなく、金属
板葺き屋根の軒先にも適用することができる。この場
合、瓦4の代わりに金属板57及び唐草58が用いら
れ、瓦座5の代わりにアルミニウム製押出形材の広小舞
59が用いられる。金属板57は、唐草58と野地板7
の上面に配され、その端部は唐草58の前端を包むよう
に折り返されて水切り60を形成している。
【0044】唐草58は、広小舞59の前面と上面とを
隠すように配され、広小舞59は、図18に示すよう
に、瓦座5とほぼ同じ形状に形成されている。ただし、
広小舞59は、瓦座受材6の受部15に当接させるた
め、段を設けて前方を高くすると共に、上面は唐草58
を載置できるように平坦に形成されている。野地板7の
上面には広小舞59の段差を均すための中間板61が配
され、中間板61の上面には防水シート8が配されて雨
水がしみ込まないようにされている。その他の構成は、
前述の実施の形態と同じである。
【0045】連結具の代わりに垂木及び鼻隠受材の両方
に回動可能に接続されるリンク部材を設けて、鼻隠の角
度変更に対応させてもよい。また、鼻隠受材のナックル
と瓦座受材のナックルとに挿入するピンにテーパを形成
しておいてもよい。このピンを強く押し込むことで摩擦
力によって回動を規制できる。
【0046】また、鼻隠、破風、瓦座、広小舞、鼻隠受
材及び瓦座受材には、アルミニウムだけでなくチタン、
マグネシウム、プラスチック等あらゆる材料を使用する
ことができる。さらに、鼻隠と鼻隠受材とを別々の部材
にして組み合わせる代わりに、鼻隠2裏面にヒンジや結
合リブを一体的に形成してもよい。同様に、瓦座と瓦座
受材を一体的に形成してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、鼻隠、破風、瓦座及び広小舞の裏面側において垂
木に取付支持されるため、釘等の取付部材が風雨に直接
さらされることを防止でき、長年にわたり健全な取付状
態を維持できる。また、鼻隠受材と瓦座受材とを回動可
能に一体化することにより、いかなる屋根勾配であって
も対応でき、容易に取り付けることができる。したがっ
て、寄棟屋根又は切妻屋根のいずれの構造にも対応可能
な軒先付属品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鼻隠が傾斜して配された瓦葺き平軒の
断面図
【図2】鼻隠を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図
【図3】鼻隠受材を示し、(a)は側面図、(b)は斜
視図
【図4】瓦座を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図
【図5】鼻隠受材、瓦座受材及び連結具の組品を示し、
(a)は側面図、(b)は斜視図
【図6】鼻隠の取付時の状態を示す図
【図7】鼻隠が鉛直方向に配された瓦葺き平軒の断面図
【図8】瓦葺き傍軒の断面図
【図9】外側に凸なコーナーの斜視図
【図10】内側に凸なコーナーの斜視図
【図11】コーナーの斜視図
【図12】鼻隠が傾斜して配された軒先の外観図
【図13】鼻隠が鉛直方向に配された軒先の外観図
【図14】軒樋を取り付けた鼻隠が傾斜して配された平
軒の断面図
【図15】軒樋を取り付けた鼻隠が鉛直方向に配された
平軒の断面図
【図16】金属板葺き平軒の断面図
【図17】金属板葺き傍軒の断面図
【図18】広小舞を示し、(a)は側面図、(b)は斜
視図
【図19】従来の鼻隠が傾斜して配された瓦葺き平軒の
断面図
【図20】従来の鼻隠が鉛直方向に配された瓦葺き平軒
の断面図
【図21】従来の瓦葺き傍軒の断面図
【符号の説明】
1 垂木 2 鼻隠 3 鼻隠受材 5 瓦座 6 瓦座受材 23 連結具 32 破風 36 軒樋 37 樋受持出具 38 樋受材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂木の端部を覆い隠すための鼻隠と、該
    鼻隠の上方に配される瓦座とが互いに回動可能に連結さ
    れて一体化されたことを特徴とする軒先付属品。
  2. 【請求項2】 垂木の端部を覆い隠すための鼻隠と、該
    鼻隠を裏面側から支持する鼻隠受材と、前記鼻隠の上方
    に配される瓦座と、該瓦座を裏面側から支持する瓦座受
    材とを備え、前記鼻隠受材の上部が前記瓦座受材に回動
    可能に一体的に支持され、前記鼻隠の上部が前記瓦座に
    覆い隠されたことを特徴とする軒先付属品。
  3. 【請求項3】 鼻隠と破風とが同一形状の金属製品から
    なることを特徴とする請求項1又は2記載の軒先付属
    品。
  4. 【請求項4】 垂木の端部を覆い隠すための鼻隠と、該
    鼻隠を裏面側から支持する鼻隠受材と、前記鼻隠の上方
    に配される瓦座と、該瓦座を裏面側から支持する瓦座受
    材とを備え、前記鼻隠受材の上部が前記瓦座受材に回動
    可能に一体的に支持され、前記鼻隠受材と垂木とを連結
    する連結具が設けられ、該連結具に前記鼻隠受材がスラ
    イド自在に支持され、前記連結具は垂木下面に取り付け
    られ、前記瓦座受材が垂木上面に取り付けられたことを
    特徴とする軒先構造。
  5. 【請求項5】 軒樋を支持するための樋受持出具が鼻隠
    に係合されたことを特徴とする請求項4記載の軒先構
    造。
  6. 【請求項6】 軒樋を支持する樋受材が樋受持出具に吊
    下げられ、前記樋受材と樋受持出具との間隔を可変する
    樋高さ調整手段が設けられたことを特徴とする請求項5
    記載の軒先構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017137636A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 北恵株式会社 軒樋用吊り具及び軒先構造
JP2019027178A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 デンカ株式会社 垂木及び軒先構造

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