JP2002019265A - インクジェット用記録材 - Google Patents

インクジェット用記録材

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JP2002019265A
JP2002019265A JP2000207248A JP2000207248A JP2002019265A JP 2002019265 A JP2002019265 A JP 2002019265A JP 2000207248 A JP2000207248 A JP 2000207248A JP 2000207248 A JP2000207248 A JP 2000207248A JP 2002019265 A JP2002019265 A JP 2002019265A
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JP2000207248A
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English (en)
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Shigeki Nishimura
茂樹 西村
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像の修正、削除、追加等が簡易に行えるイン
クジェット用記録材を提供すること。 【解決手段】インクジェット用記録材が、基体上にイン
ク受容層と易剥離粘着層とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録に好適なインクジェット用記録材に関し、特に画像の
修正、削除、追加等が容易に行えるインクジェット用記
録材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット法による記録は騒音が無
く、高速印字が可能であり、低コストであることからカ
ラーコピー、コンピューター等の画像情報出力装置に用
いられ、急速に普及しつつある。インクジェット法の特
徴は、安価で高品質の画像が記録されることにあり、こ
れに対応して画像鮮明性が高いインクジェット用記録
材、耐候性の高いインクジェット用記録材等、各種の記
録材が検討されている。また、最近では大判用のインク
ジェットプリンターも高性能化し、高品質な画像を大判
で印刷することも行われるようになってきた。既にイン
クジェット法を利用した製版方法も提唱されており、大
判の版下を一度に出力できるようになってきた。ところ
で、製版工程においては、顧客の細かい指示、修正や追
加等もあり、また画像印刷工程における画像データのト
ラブルにより修正等を余儀なく強いられる場合もある。
このような場合に、要求される修正が大判の一部のみで
あっても、1枚全部を廃棄して、改めて大判全面を印刷
しなおさなければならなかった。特にフレキソ製版の分
野においては、版を効率的に作成するために画像データ
を後から配置することもあり、画像の配置位置の修正等
を必要とする場合もある。しかし、従来のインクジェッ
ト用記録材ではインクが記録層に固着されてしまうの
で、修正等を施すことができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、画像
の修正、削除、追加等が簡易に行えるインクジェット用
記録材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
用記録材は、基体上にインク受容層と易剥離粘着層とを
有することを特徴とする。ここで、インクジェット用記
録材が2層以上のインク受容層を有する場合には、易剥
離粘着層は2層のインク受容層の間に位置することがで
きる。また、1層のインク受容層と1層の易剥離粘着層
とからなる積層体を1組の積層体とし、基体上に2組以
上積層体を有することができる。また、前記易剥離粘着
層は適度な粘着性と剥離性を有することができる。ま
た、前記インク受容層は、下記、一般式(1)
【化2】 であり、a、bおよびcはそれぞれ1以上の整数であ
り、a、b、cより計算される重量比、44(a+c)
/(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
b、は80/20〜94/6であり、Xは活性水素基
を2個有する有機化合物の残基、Zは炭素数1以上の炭
化水素基、R11はジカルボン酸類化合物残基またはジ
イソシアネート系化合物残基である)で示される樹脂を
主成分として有することが好ましい。
【0005】本発明のインクジェット用記録材を用いれ
ば、従来から製版分野で主流であった、銀塩フィルムや
近年流通している感熱方式の記録材では不可能である、
簡易な修正等を可能にすることができる。すなわち、銀
塩フィルムや感熱方式の記録材では記録層の下層にも光
や熱等の影響が及ぶが、インクジェット用記録材では記
録層の下層にまでインク吸着の影響が及ぶことはないの
で、本発明の構成をとることにより容易に修正等を行う
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット用記録材
は、基体上にインク受容層及び易剥離粘着層を有する。
インク受容層は2層以上設けられていてもよく、この場
合、2層のインクジェット受容層の間には1層の易剥離
粘着層が配置されている。なお、本発明においては、易
剥離粘着層とインクジェット受容層との積層体を1組と
して、このような積層体が基体上に2組以上設けられて
いてもよい。
【0007】本発明のインクジェット用記録材を用いれ
ば、印刷後の記録材から一部を削除し、すなわち変更に
必要な箇所を削除し、訂正した画像を容易に形成するこ
とができる。その具体的構成および使用態様を図面を用
いて以下に説明する。なお、各図面において、同一の機
能を有するものは同一の番号を付して示したが、材料、
組成等は同一でも異なっていてもよい。。
【0008】図1は、インク受容層を2層と易剥離層を
1層有する形態の本発明のインクジェット用記録材の層
構成を示す断面図であり、図1(a)〜(c)に、本発
明のインクジェット用記録材を使用して、インク受容層
に記録された画像の1部を変更する状態を模式的に示
す。図1(a)は本発明のインクジェット用記録材の層
構成を示す図であるが、基体1上に、インク受容層2が
設けられており、その上に易剥離粘着層3とインク受容
層2とがこの順に設けられている。インクジェット法に
より印刷が施されると、表面のインク受容層2に画像等
が形成される。図1(b)には、画像等の変更を要する
不要部分4を削除するために切り込み5を入れた状態を
示す。すなわち、訂正したい不要画像部分4の周囲にイ
ンクジェット用記録材の表面から易剥離粘着層3の深さ
まで切り込み5を入れて、不要画像部分4を取り除く。
除去した後にあらわれた新しいインク受容層2上に改め
て正しい画像をインクジェット法等により形成してもよ
いし、あるいは、図1(c)に示すように、インク受容
層に正しい画像が形成されている易剥離粘着層3付きの
新画像部分6を除去された部分にはめ込んでもよい。
【0009】なお、この使用態様の場合には、切り込み
5の深さは画像部分4のインク受容層の厚さより深く易
剥離粘着層を一緒に除去できるような深さの切り込みで
あることが必要であるが、かかる不要部分のみを除去で
きるならば、易剥離粘着層の下方のインクジェット受容
層にまで切り込みが入っても構わない。また、カッティ
ング方法はいかなる方法でもよく、例えば、カッター等
で切り込みを入れても、レーザー等で切り込みを入れて
もよく、不要画像部分を取り除くことができるならば、
特にその方法には限定されない。切断部分は、切断面を
きれいに形成しても、それほどきれいに形成しなくとも
よく、インクジェット記録材の用途に応じて、適宜、切
断方法を選択して行うことが好ましい。例えば、不要画
像部分を削除した後、同一形状の新画像部分をはめ込む
場合等には、切断面が滑らかであることが好ましく、こ
のような切断面が得られる切断方法を適宜選択する。な
お、不要画像部分の周囲形状についても特に限定がある
わけではなく、例えば、四角形、多角形でも、円形、楕
円形等でもよい。図1(c)においては、新画像部分6
の粘着層を易剥離粘着層として示したが、再度剥離する
ことを求めないならば、通常の粘着剤からなる層を形成
してもよい。
【0010】図2は、インク受容層を3層と易剥離粘着
層を2層有するインクジェット用記録材の層構成を示す
断面図である。本発明においては、このように基体1上
にインク受容層2を設け、その上に、1組目の易剥離粘
着層3とインク受容層2、および2組目の易剥離粘着層
3とインク受容層2を積み重ねてもよい。かかる形態の
インクジェット用記録材を用いた場合には、インク受容
層を2回削除することができるので、訂正画像の印刷を
1回施した後にもう1回再訂正の印刷を施すことができ
る。なお、図2においては2組のインク受容層と易剥離
粘着層と形成した場合を示したが、3組以上を形成して
もよく、その場合には、インクジェット用記録材の総厚
さ等を考慮して、必要に応じて適宜、何組のインク受容
層と易剥離接着層とを設けるか選択する。
【0011】本発明においては、図3(a)に示すよう
に、易剥離粘着層3を基体1上に直接形成することもで
きる。この形態では、インク受容層2に形成された画像
の1部を変更する場合、図3(b)に示すように、不要
画像部分4を除去した後、新画像部分6をはめ込む。ま
たは、図3(c)に示すように、インク受容層のみから
なる不要画像部分4’を除去した後、インク受容層のみ
からなる、訂正画像が形成された新画像部分6’を易剥
離粘着層3の上に貼付する。ただし、図3(c)の形態
の場合に、切り込みは、易剥離粘着層が切断されて削除
画像と一緒に除去されることがないような深さでなけれ
ばならない。または、基体との間に強力な接合関係が成
立してあることが必要であり、例えば、接着剤等を用い
てかかる接合関係を形成してもよい。図3(a)〜
(c)に示すような形態の場合でも、図2に示すように
1組以上の易剥離粘着層とインク受容層とを形成するこ
とができる。なお前述したように、本発明において、同
一記号で示されるインク受容層、易剥離粘着層等は同一
材料のものでも、異なっていてもよく、また層厚さも同
一でも異なっていてもよい。例えば、訂正画像の形成方
法に応じて、インク受容層の材料を変更してもよく、ま
た、図3に示すような場合には、基体上に直接形成され
る易剥離粘着層とこれ以外の易剥離粘着層とは別の材料
から形成されていてもよい。
【0012】本発明のインクジェット用記録材を構成す
る易剥離粘着層は、適度な粘着性と剥離性との両方の機
能を有する層であり、かかる機能を有する限り特に限定
はないが、例えば、弾性率のみで粘着性を発揮する層で
ある。ここで、「適度な粘着性と剥離性を有する」と
は、搬送、保存、印刷時等には粘着性を発揮するが、人
間の手等で剥離する方向に力を加えると、容易に剥離す
ることができることをいう。具体的には、低温脆性温度
が−70℃以下であり、剛性率が0.5〜1.5×10
kg/cmの範囲であるような層が好ましい。かか
る層を構成する樹脂は、例えばエチレン−酢酸ビニル共
重合体であり、酢酸ビニル含有量が5〜70%で、OH
基、カルボキシル基等の極性基を含むものが好ましく用
いられる。本発明においては、武田薬品工業(株)製の
商品名「DUMILAN」(デュミラン)のグレードが
D−251Sを商業的に入手することができる。
【0013】本発明のインクジェット用記録材を構成す
るインク受容層は、吸水性樹脂を主成分とする樹脂組成
物からなる。吸水性樹脂としては熱可塑性樹脂等が挙げ
られ、例えば、ポリアルキレンオキシド、水溶性ポリエ
ステル系樹脂、水溶性ポリウレタン系樹脂、セルロース
系化合物、およびこれらの変性物等が挙げられる。これ
らは単独で用いても、1以上を混合して用いてもよい。
【0014】本発明においては、インク受容層に、下記
一般式(1)で表される繰り返し単位から構成される親
水性の熱可塑性樹脂を好ましく用いることが好ましい。
【化3】 であり、a、bおよびcはそれぞれ1以上の整数であ
り、a、b、cより計算される重量比、44(a+c)
/(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
b、は80/20〜94/6であり、Xは活性水素基
を2個有する有機化合物の残基、Zは炭素数1以上の炭
化水素基、R11はジカルボン酸類化合物残基またはジ
イソシアネート系化合物残基である。
【0015】ここで、活性水素基を2個有する有機化合
物としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ビスフェノールA、アニリンプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等がある。
【0016】上述した重量比、すなわち44(a+c)
/(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
b、が80/20より小さいと親水性が低下し、インク
吸水性、印刷適性で劣るものとなる。一方、94/6を
超えると、インクの滲み耐水性等の点で劣るものとな
る。Zは前記一般式(1)で示される樹脂組成物に疎水
性を付与する機能を有するものであり、例えば好ましい
ものとしてはエチル基等のアルキル基等が挙げられ、
a、b、cの割合を上述の範囲内とすることにより、親
水性を失わず、かつ、水に対して不溶化することができ
る。かかる熱可塑性樹脂は、エチレングリコールにエチ
レンオキシドを付加重合した後、アルキレンオキシドを
付加重合し、さらにエチレンオキシドを付加重合して生
成したポリアルキレンオキシドにジカルボン酸化合物ま
たはジイソシアネート化合物を反応させて生成すること
ができる。
【0017】上記ジカルボン酸化合物としては環状ジカ
ルボン酸化合物または直鎖状ジカルボン酸化合物が望ま
しく、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、ジカルボン
酸の低級アルキルエステルが挙げられる。上記ジカルボ
ン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、マロン酸、コハク酸、セバシン酸、マレイン酸、フ
マル酸、アジピン酸、イタコン酸が挙げられる。上記ジ
カルボン酸無水物としては、上記各種ジカルボン酸の無
水物が挙げられる。また、上記ジカルボン酸の低級アル
キルエステルとしては、上記各種のジカルボン酸のメチ
ルエステル、ジメチルエステル、エチルエステル、ジエ
チルエステル、プロピルエステル、ジプロピルエステル
等が挙げられる。特に好ましくは、炭素数12〜36の
直鎖状ジカルボン酸およびその低級アルキルエステルが
挙げられ、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,
14−テトラデカメチレンジカルボン酸、1,18−オ
クタデカメチレンジカルボン酸、1,32−ドトリアコ
ンタンメチレンジカルボン酸等が挙げられる。上記その
低級アルキルエステルとしては、これらジカルボン酸の
メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、
ジプロピルエステル等が挙げられる。これらは単独で、
もしくは2種以上併せて用いることができる。なかで
も、反応の容易性という観点から、上記ジカルボン酸無
水物およびジカルボン酸の低級アルキルエステルを用い
ることが好ましい。
【0018】上記ジイソシアネート化合物としては、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシ
ルジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で、
または2種以上併せて用いることができる。
【0019】本発明のインクジェット用記録材はこの他
に適宜層を設けることができ、例えば、表面に耐熱層を
形成することができる。耐熱層は水溶性樹脂を主成分と
する樹脂組成物からなることが好ましく、水溶性樹脂と
してはポリビニルアルコール(以下「PVA」というこ
ともある)、変性ポリビニルアルコール等のポリビニル
アルコール系樹脂、ウレタン系樹脂等が好ましく用いら
れる。
【0020】本発明のインクジェット用記録材には、イ
ンクの滲み特性を改良する目的等で、カチオン性ポリマ
ーを含有することができる。カチオン性ポリマーが添加
される層は特に限定があるわけではなく、例えばインク
受容層でも、必要に応じて設けられる耐熱層等のいずれ
か1層または両方に含有することができる。本発明に好
ましく用いられるカチオン性ポリマーとしては、例えば
ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアルキルアミノアクリレ
ート等、第4級化されたアミノ基を有するモノマーから
なる共重合体等の高分子化合物が挙げられる。これらの
高分子化合物は、融点(Tm)が60℃〜200℃の範
囲であり、分子量が1000〜10万の範囲内であるこ
とが好ましい。本発明において、カチオン性ポリマーの
含有量は約5〜70重量%であることが好ましい。カチ
オン性ポリマーの含有量が5重量%以上であれば、イン
クの滲みを効果的に抑制することができる。
【0021】また、更にカチオン性活性剤またはノニオ
ン性活性剤を1重量%〜10重量%の範囲内で含めるこ
とができる。本発明に好ましく用いられるカチオン性活
性剤としては、ポリエチレンイミン、第4級アンモニウ
ムクロライド、第4級アンモニウムサルフェート等が挙
げられ、本発明に好ましく用いられるノニオン性活性剤
としては、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセ
リン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0022】インク受容層等を形成する樹脂組成物は、
二軸押出機を用いて、好ましくは同方向二軸押出機を用
いて混合してから、ペレット化しておくことができる。
なお、ペレット化は約160℃の温度で行うことが好ま
しい。
【0023】本発明においては、本発明の特性を損なわ
ない範囲内で酸化防止剤、紫外線防止剤等の各種の添加
剤をさらに含有させることができる。例えば、溶融押出
時の熱劣化を防止するために、樹脂組成物中に酸化防止
剤を含有させることが出来る。なお、熱安定性向上のた
めに添加する酸化防止剤の量としては、0.3〜1.5
重量%程度が適当である。また、インクジェット用記録
材の手触りや柔らかさ等、材料の風合いを改良するため
可塑剤等を含めることができる。本発明に好ましく用い
られる可塑剤としては、ポリエチレングリコール(PE
G)等が挙げられる。また、ブロッキングを防止するた
めに充填剤を含めることができる。
【0024】本発明のインクジェット用記録材を構成す
る基体としては、用途によって、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等のプラスチックシート、紙等の各種
のものを用いることができ、例えば、オーバーヘッドプ
ロジェクター等に用いられるインクジェット用記録材と
しては透明な基体が選択される。
【0025】本発明のインクジェット用記録材は、基体
上にインク受容層を形成したシートに、易剥離粘着層を
例えばバーコーターやグラビアコーター等でコーティン
グ等することにより形成し、この上に、インク受容層の
シートを押出形成しつつラミネートすることにより形成
することができる。または、インク受容層の一方の面に
易剥離粘着層を形成したものを、インラインまたはアウ
トラインで、インク受容層を有する基体とラミネート等
することにより得ることができる。なお、易剥離粘着層
とインク受容層との組を2組以上有するインクジェット
用記録材を得る場合には、かかる組の数だけラミネート
を繰り返すか、かかる組の数を積層したシートを基体と
ラミネートすることにより製造してもよい。基体上に直
接、易剥離粘着層を設ける場合には、易剥離粘着層を基
体にコーティングしてもよいし、また、易剥離粘着層の
種類によっては、押出法でシート状に、共押出法で積層
体に形成してもよい。本発明において、積層体の形成方
法は特に限定はなく従来公知の方法により形成すること
ができ、例えば、各層の樹脂組成物を共押出して積層す
る共押出法、各層をフィルム状に形成し、これをラミネ
ート等することにより製造することができる。
【0026】本発明のインクジェット用記録材の各層の
厚さは特に限定されるものではないが、例えば、基体は
25〜200μm、インク受容層は5〜40μm、易剥
離粘着層は0.1〜5μmの範囲であることが好まし
い。本発明のインクジェット用記録材を用いて、通常の
インクジェット法により良好な画像記録を行うことがで
き、また2層以上のインク受容層を有する構成の場合に
は、訂正すべき画像部分を除去した後も、その箇所に良
好な画像を形成することができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されることはない。 実施例1 エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合した
後、ブチレンオキシドを付加重合し、さらにエチレンオ
キシドを付加重合して得たポリアルキレンオキシドにオ
クタデカン−1,18−ジカルボン酸メチル加え、エス
テル交換反応を行って、重量平均分子量が15万の熱可
塑性樹脂を得た。これに熱安定剤としてトコフェノール
(「UVINUL2000AO」、BASF社製)を1
部配合した(試料A) 厚さ100μmのPET製シートの基体上に、作製した
試料Aを溶融温度190℃で押出成形により形成した。
次いで、試料Aを用いて厚さ30μmのシートを溶融押
出により形成し、このシート上に商品名「DUMILA
N D−251S」(武田薬品工業(株)製)をトルエ
ンに溶かした濃度10重量%の溶液をグラビアコーター
により塗布して、乾燥厚が1μmの易剥離粘着層を形成
した。このシートを、易剥離粘着層が基体のインク受容
層と重なるようにラミネートして、図1に示すような本
発明のインクジェット用記録材を作製した。得られたイ
ンクジェット用記録材に、ヒューレットパッカード社製
の商品名「デザインジェット2500CP」を用いて印
字を行った。その一部にカッターで切り込みを入れて、
最上層のインク受容層と易剥離粘着層とを剥離したとこ
ろ、きれいに易剥離粘着層の下から剥離でき、容易にこ
の部分を削除することができた。印字されていない新し
いインク受容層を表出することができたので、この部分
に新画像を形成することができた。また、別のインクジ
ェット用記録材に訂正後の画像を形成しておき、必要な
部分を切り出し、これをインクジェット用記録材の削除
部分に貼り合わせることも試みたところ、良好に貼り合
わせることができた。その後、一部修正した後のインク
ジェット用記録材を版下として用いて、スクリーン膜に
焼き付け、製版を行ったところ、良好な画像を得ること
ができた。
【0028】実施例2 実施例1と同様にして試料Aを作製した。次いで、実施
例1と同様にして、厚さ100μmのPET製シートの
基体上に、試料Aを溶融温度190℃で押出成形により
形成し、この上に、商品名「DUMILAN D−25
1S」(武田薬品工業(株)製)をトルエンに溶かした
濃度10重量%の溶液をグラビアコーターにより塗布し
て、乾燥厚が1μmの易剥離粘着層を形成した。試料A
を用いて厚さ30μmのシートを溶融押出により形成し
つつ、形成した易剥離粘着層とラミネートして、図1で
示されるような構成の、本発明のインクジェット用記録
材を作製した。得られたインクジェット用記録材につい
て、実施例1と同様にして、印刷し、一部の削除等を行
ったところ、実施例1と同様に、いずれでも良好な画像
を形成することができ、また、別の新画像部分を貼り合
わせることもできた。それぞれの場合における、一部修
正した後のインクジェット用記録材を版下として用い
て、スクリーン膜に焼き付け、製版を行ったところ、良
好な画像を得ることができた。
【0029】実施例3 実施例1と同様にして試料Aを作製した。試料Aを用い
て、厚さ30μmのシートを温度190℃で溶融押出に
より形成し、この上に、商品名「DUMILAN D−
251S」(武田薬品工業(株)製)をトルエンに溶か
した濃度10重量%の溶液をグラビアコーターにより塗
布して、乾燥厚が1μmの易剥離粘着層を形成した。こ
の易剥離粘着層を、厚さ100μmのPET製シートに
ラミネートして、図3に示すような構成の本発明のイン
クジェット用記録材を作製した。得られたインクジェッ
ト用記録材について、実施例1と同様にして、印刷し、
一部の削除等を行ったところ、実施例1と同様に、良好
な画像を形成することができ、また、形成した画像の一
部分を容易に削除して、削除した箇所に、別途形成した
新画像部分を貼り合わせることができた。一部修正した
後のインクジェット用記録材を版下として用いて、スク
リーン膜に焼き付け、製版を行ったところ、良好な画像
を得ることができた。
【0030】実施例4 実施例1と同様にして作製した試料Aを用いて、温度1
90℃で溶融押出により厚さ30μmのシートを作製し
た。厚さ100μmのPET製シートに、商品名「DU
MILAN D−251S」(武田薬品工業(株)製)
をトルエンに溶かした濃度10重量%の溶液をグラビア
コーターにより塗布して、乾燥厚が1μmの易剥離粘着
層を形成した。形成された易剥離粘着層上に作製してお
いた試料Aからなるシートをラミネートして、図3に示
すような構成の本発明のインクジェット用記録材を作製
した。得られたインクジェット用記録材について、実施
例1と同様にして、印刷し、一部の削除等を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に、良好な画像を形成することがで
き、また、形成した画像の一部分を容易に削除して、削
除した箇所に、別途形成した新画像部分を貼り合わせる
ことができた。一部修正した後のインクジェット用記録
材を版下として用いて、スクリーン膜に焼き付け、製版
を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0031】実施例5 実施例1と同様にして作製した試料Aを用いて、温度1
90℃で溶融押出により厚さ30μmのシートを2枚作
製した。作製した各シートの片面に商品名「DUMIL
AN D−251S」(武田薬品工業(株)製)をトル
エンに溶かした濃度10重量%の溶液をグラビアコータ
ーにより塗布して、乾燥厚が1μmの易剥離粘着層を形
成した商品名「DUMILAN D−251S」(武田
薬品工業(株)製)をグラビアコーターにより塗布し
て、乾燥厚が1μmの易剥離粘着層を形成した。これら
を2枚積層して積層体を形成した。この積層体を100
μmの厚さのPET製シートとラミネートし、図2に類
似する、基体上に2組の易剥離粘着層とインク受容層と
を有する本発明のインクジェット記録材を作製した。得
られたインクジェット用記録材について、実施例1と同
様にして、印刷し、一部の削除等を行ったところ、実施
例1と同様に、いずれでも良好な画像を形成することが
でき、また、別の新画像部分を貼り合わせることもでき
た。それぞれの場合における、一部修正した後のインク
ジェット用記録材を版下として用いて、スクリーン膜に
焼き付け、製版を行ったところ、良好な画像を得ること
ができた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット用記録材は、優れた画像品質が得られ、簡易に、不
要になった画像部分を削除して必要な画像部分を補充す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のインクジェット用記録材の層
構成を示す模式的断面図であり、(b)は一部を除去す
るために切り込みを入れた状態を示す図であり、(c)
は一部を除去し、別の部分をはめ込む状態を示した図で
ある。
【図2】本発明のインクジェット用記録材の別の層構成
を示す模式的断面図である。
【図3】(a)は本発明のインクジェット用記録材の別
の層構成を示す模式的断面図であり、(b)は(a)の
場合における画像部分の変更状態を示す図であり、
(c)は(a)の別の態様における画像部分の変更状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 基体 2 インク受容層 3 易剥離粘着層 4,4’不要画像部分 5 切り込み 6,6’新画像部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にインク受容層と易剥離粘着層と
    を有することを特徴とするインクジェット用記録材。
  2. 【請求項2】 基体上に2層以上のインク受容層と1層
    以上の易剥離粘着層とを有することを特徴とするインク
    ジェット用記録材。
  3. 【請求項3】 前記易剥離粘着層が2層のインク受容層
    の間に位置することを特徴とする請求項2に記載のイン
    クジェット用記録材。
  4. 【請求項4】 1層のインク受容層と1層の易剥離粘着
    層とからなる積層体を1組の積層体とし、前記基体上に
    2組以上積層体を有することを特徴とする請求項1から
    3のいずれか1項に記載のインクジェット用記録材。
  5. 【請求項5】 前記易剥離粘着層が適度な粘着性と剥離
    性を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか
    1項に記載のインクジェット用記録材。
  6. 【請求項6】 前記インク受容層が、下記、一般式
    (1) 【化1】 であり、a、bおよびcはそれぞれ1以上の整数であ
    り、a、b、cより計算される重量比、44(a+c)
    /(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
    b、は80/20〜94/6であり、Xは活性水素基
    を2個有する有機化合物の残基、Zは炭素数1以上の炭
    化水素基、R11はジカルボン酸類化合物残基またはジ
    イソシアネート系化合物残基である)で示される樹脂を
    主成分として有することを特徴とする請求項1から5の
    いずれか1項に記載のインクジェット用記録材。
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