JP2002017317A - 果汁含有飲料の製造方法 - Google Patents

果汁含有飲料の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する方
法を提供し、及び、果実由来の難溶性成分の不溶化を伴
なう混濁及び澱の発生を防止した安定かつ風味豊かな果
汁含有飲料の製造方法を提供する。 【解決手段】 下記1から4の添加物のうち少なくとも一
種を添加することによって、果実由来の難溶性成分の不
溶化を抑制した果汁含有飲料の製造方法: 1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖
類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも
一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実由来の難溶性
成分を含有させ、難溶性成分の不溶化を伴なう混濁及び
澱の発生を防止した、安定かつ風味豊かな果汁含有飲料
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】果汁成分を含有する飲料製品(以下、果
汁含有飲料という)は、清涼飲料やアルコール飲料など
が挙げられ、種々の製品が知られている。
【0003】しかしながら、これら果汁含有飲料は、コ
ンビニエンスストア、スーパー、家庭などに設置されて
いる冷蔵保管庫内や、自動販売機内などの低温状態(約
5〜15℃)における長時間の保管において、果実由来の
難溶性成分の不溶化が起こり易い。
【0004】また、冬場や寒冷地域などの特殊な温度環
境下(15℃以下)でも、流通過程や倉庫保管時などにお
いて製品の温度低下が起きることがあるため、果実由来
の難溶性成分の不溶化が起こり易い。
【0005】それら、難溶性成分の不溶化の結果、果汁
含有飲料は混濁や澱を発生する。透明容器に入った果汁
含有飲料においては、消費者や販売店員が混濁や澱の発
生した製品を見て不快感を感じる場合がありクレームの
対象となる。非透明容器に入った製品においても、コッ
プなどの他の透明容器に移した際に同様に不快感を感じ
クレームの対象となる場合がある。また、果実由来の難
溶性成分は、本来果実に含まれていた成分であるため、
果汁の香味に重要な役割を果たしている場合が多く、難
溶性成分の不溶化は、果実感の低下などの香味品質の低
下をもたらす。
【0006】また、果実由来の難溶性成分の不溶化は、
製造設備容器内においても問題を引き起こす。すなわ
ち、工場のタンクなどの製造設備容器内において、難溶
性成分の不溶化を伴なう混濁や澱などが発生した場合に
は、均一化を行うための攪拌設備が必要となり、或い
は、澱の除去を行うための遠心分離機やろ過機などの分
離設備が必要となり複雑な工程となるため、コストアッ
プになる。
【0007】以上のような、果実由来の難溶性成分の不
溶化により引き起こされる種々の問題を防止する方法と
しては、清澄化処理された果汁を用いることが一般的で
あり、清澄化処理の方法としては、1)精密濾過法、2)
酵素処理法、3)限外濾過法が知られている{「飲料用
語事典」、(株)ビバリッジ ジャパン社、45〜46ペー
ジ、122ページ}。しかしながら、精密濾過処理された
果汁を用いた場合でも、ペクチンなどの難溶性成分が不
溶化する場合があり、混濁や澱の発生防止には十分でな
い。また、酵素処理や限外濾過処理された果汁は、天然
の果実成分が分解/除去されることや、加熱殺菌工程が
増えることによる熱化学的変化などの影響で果汁本来の
風味が損なわれており、また、それらの清澄果汁を使用
しても、果汁含有飲料が低温状態における長時間保存に
おいて混濁や澱を発生する場合がある。
【0008】かかることから、果実由来の難溶性成分の
不溶化により引き起こされる問題を解決する手段として
は、果実由来の難溶性成分そのものの不溶化を抑制し、
難溶性成分を果汁含有飲料製品中において安定に含有さ
せるため方法の開発が重要である。
【0009】難溶性成分の不溶化を抑制する方法として
は、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル
などの乳化剤の添加が考えられる。しかし、乳化剤は白
濁したエマルション(乳化物)を形成し易いため、乳入
り飲料に用いられる場合が主であり、果汁含有飲料製品
には好ましくない。また、そのほとんどが糖類のポリマ
ー(多糖類)である糊料(増粘安定剤)には、増粘剤と
して使用されるキサンタンガム、ゲル化剤として使用さ
れるカラギーナン、酸性乳の安定剤として使用されるペ
クチンが挙げられ、また多糖類の範ちゅうに入らないも
のとしてはグルテン、レンネットカゼインなどのタンパ
ク質が挙げられる{「飲料用語事典」、(株)ビバリッ
ジ ジャパン社、91ページ}が、これらは主に、分散に
よる安定化を意図とするもので、果汁含有飲料の長期的
な安定性には不十分である場合があり、糊料そのものの
溶解性が低い場合もある。
【0010】特開平8-80177号公報には、糖転移酵素に
よりヘスペリジンを配糖化させ、得られた可溶化ヘスペ
リジンを、ヘスペリジンを含む水溶液に添加することを
特徴とする、ヘスペリジンの結晶化とそれに伴う水溶液
の白濁防止方法が開示されている。しかしながら、対象
とする飲料がミカン果汁入り飲料に限定されるため、各
種果汁含有飲料への適用性が狭い。
【0011】また、ミカン、ブドウ及びリンゴ果汁にお
いては、「混濁、沈殿要因と除去」と題し、研究成果が
まとめられている{「最新 果汁・果実飲料事典」、
(株)朝倉書店、312〜318ページ)が、混濁、沈殿要因
成分の“除去”により混濁/沈殿を防止する方法が主
で、要因成分そのものの不溶化を抑制する方法について
の研究は不十分であり、特に、風味を変化させずに、か
つ簡便な方法で、果汁入り飲料の懸濁を防止する方法が
求められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する方法を提
供することである。
【0013】本発明の別の目的は、果実由来の難溶性成
分の不溶化を伴なう混濁及び澱の発生を防止した安定か
つ風味豊かな果汁含有飲料の製造方法を提供することに
ある。
【0014】本発明のさらに別の目的は、澄明な果汁含
有飲料の、製造工程および/または低温、高温もしくは
長期常温保管における、果実由来の難溶性成分の不溶化
を抑制し、および該不溶化を伴う混濁および澱の発生を
防止する方法を提供することである。
【0015】本発明のさらに別の目的は、澄明な果汁含
有飲料の製造方法において、ショ糖を使用せず、または
必要な甘味を与えるより少量のショ糖を使用し、さらに
甘味度がショ糖より低いものを中心に、糖類、糖アルコ
ールおよび配糖体系甘味料からなる群から選択される添
加物を、必要な甘味が与えられる量で使用することによ
り、果汁含有飲料に所望の甘味を与えると同時に、製造
工程および/または保管時における、果実由来の難溶性
成分の不溶化を抑制し、および該不溶化を伴う混濁およ
び澱の発生を防止する、上記製造方法を提供することで
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記1から4の
添加物のうち少なくとも一種を添加することによって、
果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制した果汁含有飲料
の製造方法である: 1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖
類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも
一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物。
【0017】本発明者らは、上記課題を解決するため、
果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する素材を種々探
索した結果、アルコール性のヒドロキシル基を有する甘
味料の一種である、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘
味料が、果汁の安定化に特に有効であることを見出し
た。また、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のう
ち少なくとも一種を含有する農産物の抽出/精製物も、
同様に有効であることを見出した。以下、「1. 糖類、
2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖類、糖ア
ルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含
有する農産物の抽出物及び/または精製物」を、本発明
における添加物と呼ぶ。すなわち、本発明における添加
物を、果汁含有飲料に添加することにより、果実由来の
難溶性成分の不溶化を抑制し、また安定的に保持するこ
とができる。さらに、これらアルコール性のヒドロキシ
ル基を有する添加物を組み合わせることによって、果汁
の風味を損なわずに安定性を保持できることを見出し
て、本発明を完成するに至った。
【0018】果汁含有飲料において、砂糖を代表とする
糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料(ステビアな
ど)は、従来から甘味度の調整やカロリー調整などを目
的として添加されている甘味料の一種であるが、果実由
来の難溶性成分の不溶化を抑制する効果を見出したこと
で、果汁含有飲料の新たな製造方法が提供できる。
【0019】すなわち、本発明における添加物の添加に
より、果実由来の難溶性成分を含有させ、かつ、低温状
態における長時間保管において、難溶性成分の不溶化を
伴なう混濁や澱の発生或いは風味の低下などの品質低下
が防止された飲料、特に、均一または澄明な飲料を製造
することができる。また、低温における長期保管時のみ
ならず、常温における長期保管時、さらにはホットベン
ダーにおける高温保管時における果実由来の難溶性成分
の不溶化抑制も期待できる。
【0020】なお、本発明でいう、均一な飲料とは不溶
性成分の澱または分離浮上のない状態の飲料をいう。均
一な飲料、中でも、澄明な飲料は、難溶性成分が不溶化
した場合には、微量でも目視で容易に確認され、不愉快
を感じさせることがあるため、本発明を好適に用いるこ
とができる。
【0021】また、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘
味料の甘味度がそれぞれ異なっていることから、本発明
における添加物を各種ブレンドすることで、難溶性成分
の不溶化抑制効果をより高めた風味の良い果汁含有飲料
を製造することができる。
【0022】甘味度とは、甘味強度、甘味比ともいい、
甘味の強さを示す尺度のことをいう。通常、基準に砂糖
溶液を用い、砂糖の甘味を1として、砂糖以外の甘味料
の甘さの強さを砂糖の甘さの強さに対する倍率で示す。
【0023】さらに、本発明における添加物の添加によ
り、製造設備容器内において、果実由来の難溶性成分の
不溶化が抑制でき、難溶解性成分の不溶化を伴なう混濁
や澱の発生が抑制され、混濁や澱の成分の分散化を行う
ための混合設備が不要となったり、或いは、混濁や澱の
除去を行うための遠心分離機やろ過機などの分離設備が
不要となる。
【0024】糖アルコールは、ショ糖などと比べて低エ
ネルギーであるため、甘味度の低い糖アルコールの添加
割合を調整すれば、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑
制した低カロリーの果汁含有飲料が製造できる。
【0025】果実由来の難溶性成分とは、果実由来の成
分のうち、果汁中での溶解性が低い成分のことであり、
例えば、繊維質、ペクチン質、タンパク質、ポリフェノ
ール、フラボノイド化合物などが挙げられる。また、そ
れら難溶性成分の果汁中での存在状態としては、分子と
して可溶化していたり、あるいは、それらが互いに、ま
たはほかの物質と結合してコロイド状態をつくる場合な
どがある。
【0026】果実由来の難溶性成分には、便秘防止作
用、発癌物質の生成抑制作用などで知られる食物繊維
(多糖類やリグニンなど)や、壊血病防止作用、かつ毛
細管透過性の正常化作用などで知られるフラボノイド化
合物等、人体調節機能を有するものもある。そのため、
本発明における添加物の添加によって、果実由来の機能
性の難溶性成分が不溶化することを抑制した果汁含有飲
料の製造方法においては、機能性成分をより多く安定的
に含ませることができ、機能性成分強化飲料の製造が可
能となる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明において、果汁含有飲料と
は、果汁成分を含有する飲料製品のことをいい、製品の
種類は特に限定されないが、非炭酸の清涼飲料では、果
汁入り清涼飲料、果粒入り果実ジュースなど、果汁の使
用割合が10%以上の「果実飲料」が代表的であり、日本
農林規格(JAS)および果実飲料等の表示に関する公正
競争規約によって、濃縮果汁、果実ジュース、果実ミッ
クスジュース、果粒入り果実ジュース、果実・野菜ミッ
クスジュース、果汁入り飲料に区分されている。その他
の非炭酸の清涼飲料では、スポーツ飲料、栄養ドリン
ク、果汁系ニアウオーターなどが挙げられる。炭酸入り
の清涼飲料では、果汁入りのフレーバー系炭酸飲料など
が挙げられる。また近年では、果実飲料としては規格上
認められないカテゴリーの「果汁系ニアウオーター」な
ど、新たなカテゴリーの飲料(果汁の使用割合が10%に
満たない)も、果汁含有飲料として挙げられる。さら
に、果実酒類、リキュール類などのアルコール飲料も、
果汁含有飲料として挙げられる。或いは、希釈飲料(家
庭飲用用の希釈飲料、自動販売機内の希釈飲料など)も
果汁含有飲料として挙げられる。
【0028】果汁含有飲料の容器の形態は、内容物が見
えるプラスチック容器、ガラス瓶を主とするが、金属缶
(スチール、アルミ)、紙容器なども用いることがで
き、特に限定はされない。また、製造時の殺菌条件は、
ホットパックを主とするが、レトルト殺菌、低温殺菌、
無菌濾過などでも製造することができ、特に限定はされ
ない。
【0029】果汁の種類は、特に限定されないが、例え
ば、カンキツ果汁(スイートオレンジ果汁、ミカン果
汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁な
ど)、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、熱帯果実果
汁(パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロ
ラ、パパイヤ、パッションフルーツなど)、その他果実
の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果
汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁など)、トマト果
汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げ
られ、好適にはカンキツ果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、
ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ウメ果汁、カシス果汁
が、さらに好適には、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、
カシス果汁が挙げられる。
【0030】本発明においては、不溶性固形物を含む状
態の果汁である混濁果汁や、種々の方法(精密濾過法、
酵素処理法、限外濾過法及びその組み合わせ法など)
で、不溶性固形物を除去した清澄果汁を用いることがで
きる。通常、保管スペースや輸送コストなどの点から、
搾汁した果汁の水分を除いて、濃縮した濃縮混濁果汁や
濃縮清澄果汁などの濃縮果汁を用い、濃縮果汁は場合に
よって、糖類、はちみつ等で糖度が調整されたり、酸度
が調整されたりする。また、果実の外皮を含む全果を破
砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、
果実を裏ごしした果実ピューレー、或いは、乾燥果実の
果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることができ
る。
【0031】本発明における糖類とは、一般的糖類(単
糖類、二糖類の総和から糖アルコールを除いたもの)や
オリゴ糖類、及びそれらの誘導体を言う。具体的には、
例えば、一般的糖類では、ショ糖、異性化糖、ブドウ
糖、果糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖が、
オリゴ糖類では、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、
イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が、糖類の誘導
体としては、カップリングシュガー、パラチノース、ス
クラロースなどが挙げられる。
【0032】本発明における糖アルコールとは、糖のア
ルデヒド及びケトン基を還元して、それぞれ第一・第二
アルコール基としたものに相当する多価アルコールの総
称を言い、マルチトール、ソルビトール、エリスリトー
ル、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還元
デンプン糖化物などが挙げられる。
【0033】糖類と糖アルコールは、低甘味度甘味料に
分類でき、ショ糖の甘味度1に対して、甘味度が決めら
れており{「飲料用語事典」、(株)ビバリッジ ジャ
パン社}、ショ糖(甘味度1)と同等かそれ以下の甘味
をもつものが多い。これらショ糖よりも甘味度の低い甘
味料は、一定の甘味の製品を設計する場合に、ショ糖を
用いた場合に比較して多く添加することができ、果実由
来の難溶性成分の不溶化の抑制効果を高めることができ
ることから、本発明において好適に用いることができ
る。具体的には、糖類として、乳糖(甘味度= 0.2〜0.
3)、麦芽糖(甘味度= 0.4)、キシロース(甘味度= 0.
4〜0.8)などが、糖アルコールとして、ソルビトール
(甘味度= 0.6〜0.7)、エリスリトール(甘味度= 0.
8)、キシリトール(甘味度= 0.6)、還元デンプン糖化
物(甘味度= 0.1〜0.6)などが好ましい。
【0034】本発明における配糖体系甘味料とは、天然
の植物から抽出され配糖体を有する主に高甘味度の甘味
料であり、ステビア、グリチルリチン、タウマチン、モ
ネリンなどが挙げられる。
【0035】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の
精製度は、特に限定されない。また、糖類、糖アルコー
ル及び配糖体系甘味料は、市販品として入手できる。
【0036】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の
形態としては、粒状品、液状品、結晶状品、顆粒状品な
どが挙げられ、特に限定されないが、飲料製造には、液
状品や粒状品が好適に用いられる。
【0037】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の
うち少なくとも一種を含有する農産物の抽出物及び/ま
たは精製物とは、穀類、野菜類、果実類、イモ類、雑穀
類、豆類、植物などの糖類、糖アルコール及び配糖体系
甘味料のうち少なくとも一種を含有する農作物から、抽
出及び/または精製された成分のことで、抽出法、精製
法は特に限定されない。好適には、果汁そのものを用い
ることができ、さらに好適には、糖度の高い果汁である
バナナ果汁、マンゴー果汁、パッションフルーツ果汁、
カキ果汁を用いることができ、それらの多くは市販品と
して入手することができる。
【0038】本発明における添加物の添加量/濃度は、
最終的に良好な甘味、風味の得られる範囲であればよ
く、各種果実由来の難溶性成分の量や溶媒系により適宜
決定してよい。通常は、難溶性成分の不溶化防止の観点
から、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の添加濃
度としては、果汁含有飲料全量に対して1〜400g/L、好
ましくは50〜100 g/Lの範囲が望ましい。
【0039】本発明における添加物の種類と添加量は、
本発明における各添加物の甘味度を考慮して適宜設定す
ることができる。例えば、甘味の強い果汁含有飲料の製
造のためには、本発明における添加物の中から、比較的
甘味度の高い添加物のみを使用するか、またはその使用
比率を高くすることができる。甘味度を抑えた果汁含有
飲料の製造のためには、甘味度の高い添加物の使用は控
えるか、またはその量を必要な甘味度が得られるよりも
少なくし(例えば、ショ糖またはグラニュー糖の量を、
必要な甘味度が得られる量に比べて1/10、1/5、1/3、1/
2、2/3または3/4以下とし)、残りの添加物は本発明にお
ける添加物の中から甘味度の低いもの(例えば、異性化
糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳
糖、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオ
リゴ糖、ガラクトオリゴ糖、カップリングシュガー、パ
ラチノース、マルチトール、ソルビトール、エリスリト
ール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還
元デンプン糖化物などを選んで使用すればよい。好まし
くは、キシリトール、麦芽糖、ブドウ糖、マルトオリゴ
糖、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キ
シリトールが望ましい)を選んで使用すればよい。この
ようにして、所望の甘味度を有し、且つ製造工程または
低温保管、高温保管もしくは常温長期保管における、果
実由来の難溶性成分の不溶化や、該不溶化を伴う混濁や
澱の発生をひきおこさず、そのため、果汁本来の風味を
十分に保持した、澄明な果汁含有飲料を製造することが
可能である。
【0040】本発明における添加物の選択と添加量の設
計法の例を挙げると、まず、設計する果汁含有飲料の甘
味を、砂糖のみを甘味料として用いて決定し、〔砂糖の
甘味度(1)と添加量の積〕を算出する。次に、その積
の値を目標値として、〔添加予定の本発明における添加
物の甘味度と添加量の積の総和〕が、目標値と同等にな
る様に、難溶性成分の不溶化防止の効果が得られる範囲
で、本発明における添加物の種類および量を調整する。
本発明における添加物を複数添加した場合には、相乗効
果により甘味が変化する場合があるので、換算した量と
実際の甘味が一致しない場合があるが、その場合には適
宜、添加量を微調整すればよい。また、溶媒系によって
も甘味が変化する場合があるが、同様に微調整すればよ
い。
【0041】本発明における添加物は、各種果汁含有飲
料を製造する各工程の任意の段階で添加することができ
る。添加する工程としては、原料果汁を溶解する工程
や、醸造、抽出、分離、ブレンド、調合工程などが挙げ
られ、その添加方法としては、例えばあらかじめ原料に
添加しておく方法、原料成分を調合する過程で添加する
方法、飲料の中間製品に添加する方法等が挙げられる。
好ましい態様においては、本発明における添加物は、果
汁にいち早く添加することが望ましい。特に、原料とし
て濃縮果汁を用いる場合、果汁にできるだけ早い段階で
添加することにより、製造工程中に容器内で混濁や澱が
発生することを防止できる。
【0042】本発明の製造設備容器とは、果汁含有飲料
製品の製造工場において、果汁と本発明における添加物
の混合液が一時的に保管される設備容器をいい、原料溶
解タンク、調合タンク、希釈タンクなどが挙げられる。
【0043】また、これまでに知られている種々の従来
の方法と組み合わせることもできる。すなわち、風味を
損わない範囲で、清澄果汁を添加する方法、乳化剤を添
加する方法、或いは糊料を添加する方法等と組合せても
よい。
【0044】
【実施例】以下、本発明について、実施例をあげて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0045】実施例1 ショ糖としてグラニュー糖を用
い、最終濃度が2.8, 28, 94, 140,210, 280, 350, 420g
/Lとなるように測りとり、50℃の純水で溶解させ、3gの
5倍濃縮・清澄ブドウ果汁、さらに、85mlの60%アルコー
ル、1.7gのクエン酸、1mlの香料を加え、純水にて総量
を最終300mlに調整して、5%ブドウ果汁入りのリキュー
ル(アルコール度数: 17%)を得た。対照として、グラ
ニュー糖を添加しない5%ブドウ果汁入りのリキュール
(アルコール度数: 17%)、及び、ブドウ果汁を添加し
ないグラニュー糖溶液(アルコール度数: 17%)を調整
した。これらのブドウ果汁入り・リキュール各100mlを
透明容器(110ml容量)に充填し、冬場や寒冷地などに
おける低温長時間保管の加速試験として-1℃±1℃にお
いて3週間保管した後、シグリスト社製・卓上型濁度計
にて、濁度を評価した。本実験結果を、図1に示す。対
照区(グラニュー糖無添加リキュール及びグラニュー糖
溶液)の濁度は、それぞれ80.2 Helm及び10.2 Helmであ
った。なお、充填直後の濁度は、何れもショ糖添加濃度
においても、また対照区においても同様で、8〜10 Helm
の範囲内であった。図1から明らかな様に、グラニュー
糖の添加は、ブドウ果汁入り・リキュールにおいて、ブ
ドウ果実由来の難溶性成分の不溶化を濃度依存的に抑制
したことから、冬場や寒冷地などにおける低温長時間保
管の安定化に有用であることが判る。
【0046】実施例2 グラニュー糖を、53g測りと
り、50℃の純水で溶解させ、ストレート果汁換算で1%と
なる様に各種の濃縮混濁果汁{オレンジ果汁(濃縮倍率
5倍)、グレープフルーツ果汁(濃縮倍率7倍)、リンゴ
果汁(濃縮倍率4倍)、ピーチ果汁(濃縮倍率4倍)}、
及び、各種の濃縮清澄果汁{ブドウ果汁(濃縮倍率5
倍)、ブルーベリー果汁(濃縮倍率6倍)、ウメ果汁
(濃縮倍率5倍)、カシス果汁(濃縮倍率6倍)}を加
え、さらに、0.2gのクエン酸、3mlの香料、0.25gのL-ア
スコルビン酸を加えて、純水にて総量を最終1,000mlに
調整した後、100℃、20分間の加熱殺菌処理を行い、各1
00mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、各種果汁
入りの果汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を得た。対
照として、グラニュー糖を添加しない各種果汁入りの果
汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を調整した。これら
の各種果汁入りの果汁系ニアウオーターを、コンビニエ
ンスストアなどに設置されている冷蔵保管庫内おける保
管の模擬試験として、8℃±3℃の冷蔵保管庫において4
週間保存した後、シグリスト社製・卓上型濁度計にて、
濁度を評価した。本実験結果を、図2に示す。図2から明
らかな様に、グラニュー糖の添加は、対象に比べ、何れ
の各種果汁入り果汁系ニアウオーターにおいても、各々
の果実由来の難溶性成分不溶化を抑制したことから、冷
蔵保管庫における保管時の安定化に有用であることが判
る。
【0047】実施例3 実施例1で効果が確認されたグ
ラニュー糖以外に、リキュールの安定化に有効な甘味料
を確認するため、一定重量濃度下における各種糖類及び
糖アルコールの効果を検討した。添加濃度としては、や
や効果のある94g/Lを選択した。グラニュー糖、グルコ
ース、フラクトース、D-ソルビトール、還元麦芽糖、エ
リスリトール及びキシリトールを28g測りとり、50℃の
純水で溶解させ、6gの5倍濃縮・清澄ブドウ果汁、さら
に、85mlの60%アルコール、1.7gのクエン酸、1mlの香料
を加え、純水にて総量を最終300mlに調整して、10%ブド
ウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を得
た。対照として、上記糖類及び糖アルコールを添加しな
い、10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度
数: 17%)を調整した。これらのブドウ果汁入り・リキ
ュールを、8℃±3℃の冷蔵保管庫において3週間保管し
た後、実施例1と同様に濁度測定を実施した。本実験結
果を、図3に示す。図3から明らかな様に、ブドウ果汁入
り・リキュールにおいて、ブドウ果実由来の難溶性成分
の不溶化を抑制する効果は、実験に供した全ての糖類及
び糖アルコールで確認された。混濁抑制効果の強さは、
グラニュー糖に比べ、他の糖類(グルコース、フラクト
ース)の方が高く、さらに、糖類に比べ、糖アルコール
(D-ソルビトール、還元麦芽糖、エリスリトール、キシ
リトール)の方が、やや高い傾向を示した。
【0048】実施例4 実施例3で効果が確認された各
種糖類及び糖アルコールについて、溶媒系が異なった場
合の効果を検討した。実施例3のアルコール度数17%に対
し、本実験では、アルコール度数を4%とした。アルコー
ル度数以外は、実施例3と同様にして調整し、10%ブドウ
果汁入りの低アルコール・リキュール(アルコール度
数: 4%)を得た。対照として、糖類及び糖アルコール
を添加しない、10%ブドウ果汁入りの低アルコール・リ
キュール(アルコール度数: 4%)を調整した。これら
のブドウ果汁入りの低アルコール・リキュールを、8℃
±3℃の冷蔵保管庫において3週間保存した後、実施例1
と同様に濁度測定を実施した。本実験結果を、図4に示
す。図4から明らかな様に、対照については低アルコー
ル度数のため、実施例3に比べてブドウ果実由来の難溶
性成分の不溶化度合いが増したものの(実施例3: 112
Helm→ 実施例4: 170 Helm)、抑制効果は実験に供し
た全ての糖類及び糖アルコールで確認された。また、抑
制効果は溶媒系が異なった場合変化し、実施例3の様な
効果の強弱の傾向はほとんど確認されず、各種糖類及び
糖アルコールは同等の効果を示した。
【0049】実施例5 各種糖類及び糖アルコール以外
の甘味料の効果を検討するため、高甘味度甘味料のう
ち、アミノ酸系及び配糖体系について検討した。アミノ
酸系・高甘味度甘味料の代表としてアスパルテームを、
配糖体系・高甘味度甘味料の代表としてステビアを選択
した。アスパルテーム(甘味度=約200)及びステビア
(甘味度=約225)を、甘味度=1のグラニュー糖28g(=94
g/L)に相当する甘味となる様に換算して各0.14g及び
0.12g測りとった。すなわち、〔グラニュー糖甘味度x
グラニュー糖重量= アスパルテーム甘味度 x アスパル
テーム重量〕となる様に、〔1x 28= 200x 0.14〕とし、
ステビアも同様に〔1x 28≒ 225x 0.12〕とした。次
に、50℃の純水で溶解させ、6.0gの5倍濃縮・清澄ブド
ウ果汁、さらに、85mlの60%アルコール、1.7gのクエン
酸、1mlの香料を加え、純水にて総量を最終300mlに調整
して、10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度
数: 17%)を得た。対照として、甘味料を添加しないも
の及びグラニュー糖を添加した10%ブドウ果汁入りのリ
キュール(アルコール度数: 17%)を調整した。これら
のブドウ果汁入り・リキュールを、低温長時間保管の加
速試験として-1℃±1℃において3週間保管した後、実施
例1と同様に濁度測定を実施した。本実験結果を、図5に
示す。図5から明らかな様に、ステビア、すなわち、配
糖体系・高甘味度甘味料に、グラニュー糖とほぼ同等の
混濁抑制効果があることが判った。一方、アミノ酸系・
高甘味度甘味料であるアスパルテームには、混濁抑制効
果はほとんど確認されなかった。
【0050】実施例6 本発明における添加物を、単独
のみならず、各種混合した状態で飲料に含有させた場合
の効果を、低甘味度の甘味料を混合して検討した。併せ
て、製造設備容器内における効果も検討した。表1に示
した所定量の原料を調合し、製造設備容器内における保
管を想定して、中間製品500mlを調整した。この際、試
作品Aの糖類及び糖アルコールの添加量は、各甘味度
{グラニュー糖(甘味度= 1)、ブドウ糖(甘味度= 0.6
5)、キシロース(甘味度= 0.6)、麦芽糖(甘味度= 0.
4)、キシリトール(甘味度= 0.6)}をもとに計算し、
対照品Aのグラニュー糖(甘味度= 1) 57gの甘味と同等
になる様に決定した。すなわち、実施例5と同様に計算
し、〔1x 57≒ 1x 20+ 0.65x 30+ 0.6x 10+ 0.4x 20+
0.6x 6〕とした。これら中間製品各500mlを、水にて希
釈を行い1Lとし、100℃、20分間の加熱殺菌処理を行っ
た後、各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、
2種類の30%オレンジ果汁入り飲料を得た。これらの、中
間製品、試作直後および5℃、5週間保管後の濁度を表2
に、また、香味評価の結果を表3に示す。なお、混濁オ
レンジ果汁を30%果汁濃度で用いると、シグリスト社製
・卓上型濁度計では濁度が検出限界を超えるため、検出
限界の高いHACH社製・濁度計を用いた(濁度単位: NT
U)。表2から明らかな様に、製造設備容器内における保
管を想定した中間製品の段階で、試作品Aは対照品Aに比
べて濁度が低く、果実由来の難溶性成分の不溶化が抑制
された。また、試作直後においても、試作品Aは対照品A
に比べて濁度が低く、果実由来の難溶性成分の不溶化が
抑制されており、さらに、5℃、5週間保管後においても
同様に、試作品Aは安定であることが判る。すなわち、
本発明の製造方法は、製造設備容器内及び製品における
混濁抑制効果を高めることができた。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】香味評価は、専門パネリスト5名により評
点法で行い、「良い」= 5点、「やや良い」= 4点、「ふ
つう」= 3点、「やや悪い」= 2点、「悪い」= 1点の5段
階とした。表3に評価の平均点を示す。表3に示す様に、
試作品Aは対照品Aに比べ、試作直後においても、5℃、5
週間保管後においても良い評価を得た。また、対照品A
は、5℃、5週間保管後の香味評価点が落ちたが、試作品
Aは香味評価点を維持していた。これは、対照品Aが果実
の香味成分の不溶化が顕著であったのに対し、試作品A
は香味成分の不溶化が抑制されたためと考えられる。
【0054】
【表3】
【0055】この様に、本発明における添加物は、混合
して含有させた場合にも有効であり、さまざまな目的を
付加して用いることができる。すなわち、低カロリー、
整腸、難う食、保湿性、風味向上など、本発明における
添加物の、他の機能を付加することができる。
【0056】実施例7 糖類、糖アルコール及び配糖体
系甘味料を、添加物として添加しない場合の果汁含有飲
料、たとえば果実酒においては、糖類、糖アルコール及
び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産
物の抽出物及び/または精製物を混合すればよく、好適
には、果汁そのものを用いることができ、さらに好適に
は、糖度の高い果汁を用いることができる。果汁の添加
濃度は、特に限定されず、好適には1〜40容量%、さらに
好適には、10〜30容量%程度添加される。表4に示した所
定量の原料を調合し、果実酒(果汁20%入り)を調整し
た。この際、糖度の高い果汁として、濃縮還元・清澄バ
ナナ果汁を用い、また、グレープフルーツ果汁は、濃縮
還元果汁を用いた。これらの調合液を、90℃、3分間の
加熱殺菌処理を行い、各100mlを透明瓶(110ml容量)に
充填、密栓し、2種類の果実酒を得た。これらを、試作
直後及び5℃、3週間保管した後に、実施例6に記したHAC
H社製・濁度計を用いて濁度を測定した。表5から明らか
な様に、糖度の高い果汁を添加した試作品Bは、対照品B
に比べ、試作直後及び5℃、3週間保管における混濁発生
が抑制され、安定な果実酒であることが判る。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】実施例8 表6に示した所定量の原料を調
合し、希釈飲料を調整した。この際、試作品Cの糖類、
糖アルコール及び配糖体系・高甘味度甘味料の添加量
は、それぞれの甘味度である、グラニュー糖(甘味度=
1)、マルトオリゴ糖(甘味度=0.3)、キシロース(甘
味度= 0.6)、麦芽糖(甘味度= 0.4)、ソルビトール
(甘味度= 0.65)、ステビア(甘味度= 225)をもとに
実施例5と同様に計算し、対照品Cのグラニュー糖(甘味
度= 1)の300gの甘味と同等になる様に決定した。これ
らのシラップを、90℃、3分間の加熱殺菌処理を行い、
各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、2種類
の希釈飲料(リンゴ果汁シラップ)を得た。これらを、
試作直後および常温における長時間(4週間)保存後後
に、シグリスト社製・卓上型濁度計にて濁度を評価し
た。濁度の評価結果を表6に示す。表7から明らかな様
に、糖類、糖アルコール及び配糖体系・高甘味度甘味料
添加品である試作品Cは、対照品Cに比べ、試作直後およ
び常温長時間保存による混濁発生が抑制された。
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】 グラニュー糖の添加濃度を変えた5%ブドウ果
汁入り・リキュール(アルコール度数: 17%)を、-1
℃、3週間保管した後の濁度を示したカーブである。
【図2】 グラニュー糖添加有無における各種果汁入り
の果汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を、8℃、4週間
保管した後の濁度を示した棒グラフである。
【図3】 各種糖類及び糖アルコールを一定重量濃度添
加した10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度
数: 17%)を、8℃において3週間保管した後の濁度を示
した棒グラフである。
【図4】 各種糖類及び糖アルコールを一定重量濃度添
加した10%ブドウ果汁入りの低アルコール・リキュール
(アルコール度数: 4%)を、8℃において3週間保管し
た後の濁度を示した棒グラフである。
【図5】 グラニュー糖、アスパルテーム及びステビア
を一定甘味度となる様に添加した10%ブドウ果汁入りの
リキュール(アルコール度数: 17%)を、-1℃、3週間
保管した後の濁度を示した棒グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 2/02 C12G 3/04 C12G 3/02 118 A23L 2/00 K 3/04 W (72)発明者 大森 邦江 大阪府三島郡島本町山崎5丁目2番5号 サントリー株式会社内 (72)発明者 松元 信也 大阪府三島郡島本町山崎5丁目2番5号 サントリー株式会社内 Fターム(参考) 4B015 AG05 BA01 LH01 LH03 LH04 4B017 LC07 LE10 LG01 LG02 LG03 LG04 LK07 LK11 LK12 LL02 LP01 LP15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記1から4の添加物のうち少なくとも一
    種を添加することにより、果実由来の難溶性成分の不溶
    化を抑制した果汁含有飲料の製造方法: 1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖
    類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも
    一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物。
  2. 【請求項2】 下記1から4の添加物のうち少なくとも一
    種を添加することにより、製造設備容器内における果実
    由来の難溶性成分の不溶化を抑制することを特徴とする
    果汁含有飲料の製造方法: 1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖
    類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも
    一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物。
  3. 【請求項3】 添加物の添加を原料の濃縮果汁に対して
    行い、その後該濃縮果汁を果汁以外の成分と混合する工
    程を含む、請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 添加物の添加された濃縮果汁を低温で長
    期間保管される工程を含めても、濃縮果汁に濁りや沈殿
    を生じない請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 果汁含有飲料が清涼飲料である請求項1
    ないし4のいずれか1項記載の飲料の製造方法。
  6. 【請求項6】 果汁含有飲料がアルコール飲料である請
    求項1ないし4のいずれか1項記載の飲料の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルコール飲料がリキュール類である請
    求項6記載の飲料の製造方法。
  8. 【請求項8】 アルコール飲料が果実酒類である請求項
    6記載の飲料の製造方法。
  9. 【請求項9】 果汁が、カンキツ果汁、リンゴ果汁、モ
    モ果汁、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ウメ果汁及び
    カシス果汁である請求項1ないし8のいずれか1項記載
    の飲料の製造方法。
  10. 【請求項10】 果汁含有飲料中における、糖類、糖ア
    ルコール及び配糖体系甘味料の総濃度が1〜400g/Lの範
    囲である請求項1ないし9のいずれか1項記載の飲料の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 添加物の配合比率および添加量を、添
    加物の甘味度に基づいて設定することを特徴とする、請
    求項1ないし10のいずれか1項記載の飲料の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 キシロース、麦芽糖、ブドウ糖、マル
    トオリゴ糖、マルチトール、ソルビトール、エリスリト
    ール、キシリトール、ステビアおよびスクラロースから
    選択される少なくとも一種は必ず添加することを特徴と
    する、請求項1ないし11のいずれか1項記載の飲料の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 果汁含有飲料が均一な飲料であること
    を特徴とする、請求項1ないし12のいずれか1項記載
    の飲料の製造方法。
  14. 【請求項14】 果汁含有飲料が澄明な飲料であること
    を特徴とする、請求項13記載の飲料の製造方法。
  15. 【請求項15】 果汁含有飲料を透明ないし半透明容器
    に充填する工程を含む、請求項1ないし14のいずれか
    1項記載の製造方法。
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