JP2002016286A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JP2002016286A
JP2002016286A JP2000192208A JP2000192208A JP2002016286A JP 2002016286 A JP2002016286 A JP 2002016286A JP 2000192208 A JP2000192208 A JP 2000192208A JP 2000192208 A JP2000192208 A JP 2000192208A JP 2002016286 A JP2002016286 A JP 2002016286A
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metal thin
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film
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JP2000192208A
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Mayuko Fudeta
麻祐子 筆田
Toshio Hata
俊雄 幡
Masaki Tatsumi
正毅 辰巳
Kensaku Yamamoto
健作 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光取り出し側、金属薄膜と酸化物透明導電膜
からなる透光性電極を有する半導体発光素子において、
均一な膜厚の金属薄膜を用いると、酸化物透明導電膜と
金属薄膜の間に剥がれの問題がある。 【解決手段】 金属薄膜を膜厚の厚い領域と、膜厚の薄
い領域あるいは金属薄膜の形成されていない領域が混在
していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願は窒化物半導体発光素
子、特に光取り出し側に透光性の電極を有する窒化物半
導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光取り出し側に透光性を有する金
属薄膜と酸化物を含む透明導電膜よりなる電極を設けた
窒化物半導体発光素子として例えば図17に示すものが
開示されている(特開平9−129919号公報)。こ
の発光素子では、サファイア基板1の上にGaNよりな
るバッファ層2、Siドープn型GaNよりなるn型コ
ンタクト層3、ノンドープIn0.2Ga0.8Nよりなる単
一量子井戸構造の活性層4、Mgドープp型Al0.1
0.9Nよりなるp型クラッド層5、Mgドープp型G
aNよりなるp型コンタクト層6が順次積層され、エッ
チングによりn型コンタクト層3の一部を露出させ、n
型コンタクト層3上にボンディング用のパッド電極1
4、p型コンタクト層6上に金属薄膜10、透明導電膜
11、パッド電極13を形成している。
【0003】また、別の従来例としては、例えば特開平
10−209500号公報では、p層側の電極を、Au
から成る第1金属層とCoから成る第2金属層を形成後
に合金化処理をすることにより、略網目状の反応性生物
と薄膜化したCoを形成し、これを透光性電極としてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の特開平9−12
9919号公報に示された発光素子では、金属薄膜10
は透光性となっており、これによりp型側からの光取り
出しを可能としている。しかし、この発光素子では、一
様な膜厚の金属薄膜上に透明導電膜をつけているために
金属薄膜と透明導電膜の密着性が悪いという問題があ
り、透明導電膜の剥がれが生じ、発光素子の製造歩留ま
りが低い。また、この発光素子では金属薄膜10を1〜
4nmと薄く形成して、透明導電膜にITO(In
23;Sn)を用いたとき、酸素雰囲気中で200℃を
超える温度でITOをスパッタによって形成すると、金
属薄膜が酸化されるという問題が発生し、発光素子の製
造歩留まりが低くなってしまう。
【0005】ITO膜の形成において成膜温度と酸素分
圧は重要なパラメータであり、ITO膜の比抵抗、移動
度、キャリア密度と密接な関係がある。成膜温度が低い
ほど膜の電気特性は低下するために、成膜温度を下げる
と発光素子特性の低下につながるため、ITOの成膜温
度は200℃程度にすることが好ましい。また、酸素分
圧には最適値があり、ITO膜中の酸素濃度が減少しす
ぎるると、結晶性が悪くなり、移動度が低下するととも
に、キャリア密度が低下してしまうため、膜の電気特性
が低下し、発光素子特性の低下につながるため、酸素分
圧を下げることはできない。このように、良質な透明導
電膜ITOを形成するためには成膜温度を200℃程度
とし、最適酸素分圧を保たなければならないため、金属
薄膜を酸化させないように、成膜温度を下げたり、酸素
分圧を低くしたりはできない。よって、金属薄膜は酸化
の影響を受けない程度の膜厚で形成しなければならな
い。
【0006】また、この発光素子では外部量子効率をあ
げるために金属薄膜10を1〜4nmとした場合は膜抵
抗が高くなってしまい、発光素子の動作電圧が上昇する
という問題がある。金属薄膜10を20nm程度と厚く
した場合には外部量子効率が悪くなってしまう。その
他、素子の電極として、例えば特開平10−20950
0では、透光性を有する金属電極において、素子の電極
形成面上に膜厚が比較的厚い領域と、比較的薄いか全く
形成されていない領域とが混在し、比較的厚い領域が略
網目状に連続して形成されている金属電極が示されてい
る。しかし、この電極では、素子内でわずかな電流拡散
しかないため膜抵抗が高くなってしまう。膜の高抵抗化
は素子の駆動電圧を大きくするため、低減しなければな
らない。従って、本発明の目的は、発光素子として有用
な新規な電極構造を提供することにより、外部量子効率
に優れ、かつ低駆動電圧であり、製造歩留まりの高い発
光素子を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、透光性を有する金属薄膜を
具備する半導体発光素子であって、前記金属薄膜は、半
導体発光素子の電極形成面上において膜厚が比較的厚い
領域と、比較的薄いか全く形成されていない領域とが混
在して形成されており、且つ前記金属薄膜を覆うように
酸化物を含む透明導電膜を形成したことを特徴とする。
【0008】本願に記載の半導体発光素子は、基板の上
に第1導電型の半導体層と、発光層と、第2導電型の半
導体層と、第2導電型の電極がこの順に形成されてお
り、第2導電型の電極は金属薄膜と透明導電膜からなる
半導体発光素子において、前記金属薄膜は第1領域と第
2領域が有り、第2領域の膜厚は第1領域より薄いこと
を特徴とする。
【0009】また、本願に記載の半導体発光素子は、前
記第2導電型の電極は、透明導電膜のみで形成されてい
る領域を有することを特徴とする。
【0010】上記手段によると、素子の電極形成面上に
おいて、透光性を有する金属薄膜の膜厚が比較的厚い領
域(第1領域)と、比較的薄いか全く形成されていない
領域(第2領域)とが混在し、比較的厚い領域がオーム
性接触領域となり、その上の透明導電膜によって電流拡
散がおこり、金属薄膜が比較的薄いか全く形成されてい
ない領域では、光の透過率が向上し、結果として、低駆
動電圧かつ透過率が良好な電極が作製できる。この時、
第1領域と第2領域は必ずしも明確に区別できなくても
良く、金属薄膜の膜厚が不均一な凹凸状になっている場
合も本願の効果を得ることができる。
【0011】また、金属薄膜を凹凸状にすることによ
り、金属薄膜が平坦な場合よりも、金属薄膜に対して透
明導電膜の密着性が向上するため、透明導電膜の剥がれ
がなくなり、発光素子の製造歩留まりが向上する。
【0012】また、金属薄膜を凹凸状にして、膜厚が比
較的厚い部分と比較的薄い部分を形成することにより、
酸素雰囲気中で高温で透明導電膜ITOを形成したとき
に、金属薄膜の膜厚が比較的薄い部分の一部が酸化され
ても、膜厚が比較的厚い部分によって良好なオーミック
接触が得られているために、発光素子の製造歩留まり低
下を防止することができる。
【0013】本願の半導体発光素子は、前記透明導電膜
の膜厚が、前記金属薄膜の第1領域の上では薄く、第2
領域の上では厚いことを特徴とする。
【0014】上記手段によると、透明導電膜を金属薄膜
の膜厚が比較的厚い領域には薄く、比較的薄い領域には
厚く形成することにより、平坦な金属薄膜上に均一な膜
厚の透明導電膜を形成した場合よりも金属薄膜に対して
透明導電膜の密着性が向上するため、透明導電膜の剥が
れがなくなり、発光素子の製造歩留まりが向上する。
【0015】本願の半導体発光素子は、前記金属薄膜
が、少なくともパラジウム(Pd)を含む金属または合
金よりなることを特徴とする。
【0016】上記の手段によると、透光性の金属薄膜
に、少なくともパラジウム(Pd)を含む金属または合
金を用いることにより、p型GaN層と好ましいオーム
性接触が得られるために、低抵抗の電極が作製できる。
また、Pdは熱処理により容易に凹凸状となるため、熱
処理することにより、良好に凝集して比較的厚い領域と
比較的薄いか全く形成されていない領域が混在した透光
性電極が形成できる。
【0017】本願の半導体発光素子は、前記透明導電膜
が亜鉛(Zn)、インジウム(In)、スズ(Sn)、
マグネシウム(Mg)、カドミウム(Cd)、ガリウム
(Ga)、鉛(Pb)よりなる群から選択された少なく
とも一種を含む酸化物よりなることを特徴とする。
【0018】上記の手段によると、亜鉛(Zn)、イン
ジウム(In)、スズ(Sn)、マグネシウム(M
g)、カドミウム(Cd)、ガリウム(Ga)、鉛(P
b)よりなる群から選択された少なくとも一種を含む酸
化物よりなる透明導電膜は紫〜緑色波長域での透過率が
良く、この透明導電膜を金属薄膜上に形成することによ
り、電流広がり領域が形成されるため、低駆動電圧の発
光素子が作製できる。酸化物を含む透明導電膜には数々
の種類があるが、特に好ましくは、ZnO、In23
SnO2、ITO(InとSnの酸化物)、MgO等で
抵抗の低い透明導電膜を形成することが望ましい。
【0019】本願の半導体発光素子は、前記金属薄膜の
第1領域の膜厚は5〜20nm、第2領域の膜厚は0〜
5nmで、かつ、第1領域と第2領域の膜厚の差が2n
m以上あることを特徴とする。
【0020】上記の手段によると、金属薄膜の比較的厚
い部分と比較的薄い部分の膜厚の差が2nm以上となる
ように凹凸を形成することにより、金属薄膜とその上に
形成する透明導電膜の密着性を向上させることが出来
る。また、金属薄膜が比較的厚い領域の膜厚を5〜20
nmとすることにより、良好なオーム性接触領域が形成
され、金属薄膜が比較的薄い領域の膜厚を0〜5nmに
することにより、良好な透過率を確保できる。
【0021】金属薄膜と透明導電膜の密着性を向上させ
るには、金属薄膜の比較的厚い部分と比較的薄い部分の
膜厚の差が2nm以上であることが好ましい。膜厚差が
2nm以下になると、金属薄膜と透明導電膜の密着性が
悪く、剥がれが生じて、発光素子の製造歩留まりが低下
してしまうため、膜厚差は2nm以上であることが好ま
しい。
【0022】また、金属薄膜が比較的厚い領域で良好な
オーム性接触を得るには、膜厚が5〜20nmであるこ
とが好ましい。膜厚が5nm以下であると、良好なオー
ム性接触が得られず、電極が高抵抗になってしまう。膜
厚が20nm以上では、オーム性接触が良好でも、その
部分での光の透過率が低下するため、電極全体としても
外部量子効率を大きく向上させることができない。ま
た、透明導電膜ITO形成時に金属薄膜が比較的薄い部
分の一部が酸化されたとしても、比較的厚い領域の膜厚
を5nm以上にしておくことにより、酸化されることな
く良好なオーミック接触が得られる。
【0023】光取り出し領域は、金属薄膜を比較的薄い
か全く形成されていないようにし、膜厚が0〜5nmで
あることが好ましい。膜厚が5nm以上になると光の透
過率が低下し、電極全体として外部量子効率を大きく向
上させることが出来ない。
【0024】本願の半導体発光素子は、前記金属薄膜の
第1領域は、幅が0.1〜30μmで面積比が10〜9
0%、第2領域の幅は0.1〜30μmであることを特
徴とする。
【0025】上記の手段によると、金属薄膜の比較的厚
い部分の幅を0.1〜30μm、比較的薄い部分の幅を
0.1〜30μmとし、かつ、前記金属薄膜の全形成面
積に占める、比較的厚い部分の面積の割合を10%〜9
5%とすることによって、その上に形成した透明導電膜
との密着性が向上することにより発光素子の製造歩留ま
りが向上し、良好なオーム性接触領域と光取り出し領域
の両方が形成され、全体として、低駆動電圧で、外部量
子効率の良好な発光素子を作製できる。
【0026】網目状や金属を凝集させて凹凸を形成した
金属薄膜は、膜厚が比較的厚い領域の面積が10%〜9
5%で、ストライプ幅又は径が0.1〜30μmである
ことが好ましい。面積が10%以下又は幅が0.1μm
以下であると、良好なオーム性接触が得られず、電極が
高抵抗になってしまい、かつ、金属薄膜と透明導電膜の
密着性を保つだけの凹凸が形成されていないために、透
明導電膜の剥がれが生じて歩留まりが低下してしまう。
【0027】また、金属薄膜の膜厚が比較的厚い領域の
面積が95%以上又は幅が30μm以上では、オーム性
接触が良好でも、その部分での光の透過率が低下するた
め、電極全体としても外部量子効率を大きく向上させる
ことができず、この場合も金属薄膜と透明導電膜の密着
性を保つだけの凹凸が形成されていないために、透明導
電膜の剥がれが生じて歩留まりが低下してしまう。
【0028】光取り出し領域は、金属薄膜を比較的薄い
か全く形成されていないようにし、幅が0.1〜30μ
mであることが好ましい。幅が0.1μm以下になると
光の透過率が低下し、電極全体として外部量子効率を大
きく向上させることが出来ない。また、幅が30μm以
上になると、光取り出し領域への電流拡散が十分におこ
らず、光出力が低下してしまうため、光取り出し領域の
幅は30μm以下が好ましい。より好ましい範囲として
は1〜10μmである。
【0029】本願の半導体発光素子は、前記透明導電膜
の膜厚が0.01μm〜10μmであることを特徴とす
る。
【0030】上記の手段によると、透明導電膜を0.0
1μm〜10μmにすることにより、低抵抗で透過率の
良好な電極が作製できる。
【0031】透明導電膜で十分に電流が広がり、低抵抗
な電極にするには透明導電膜の膜厚を0.01μm以上
にすることが好ましく、膜厚を0.01μm以下にする
と電極面内で、電流が十分に広がらず、結果として電極
が高抵抗化してしまう。また、膜厚を10μm以上にす
ると透明導電膜内での光の吸収が大きくなり、結果とし
て電極での光の透過率が低下するため、透明導電膜の膜
厚は10μm以下にすることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明によ
り、サファイア基板上に形成されたGaN系化合物半導
体で形成された発光素子の断面構造図である。サファイ
ア基板20上にはAlNからなるバッファ層21を形成
し、その上にシリコンドープのGaNからなるn型Ga
N層22を形成する。そして、このn型GaN層の上に
GaNから成るバリア層と、InGaNから成る井戸層
で構成された多重量子井戸の発光層23を積層形成す
る。発光層23の上にはp型AlGaNから成るクラッ
ド層24を形成する。クラッド層の上にはp型GaNか
ら成るコンタクト層25を形成する。26Aは金属薄
膜、27は透明導電膜、28はp層側電極パッド、29
はn型電極である。
【0033】コンタクト層25の表面上に金属薄膜から
成る透光性電極として、Pdを4nmの膜厚で蒸着す
る。この金属薄膜を真空中で700℃で3分間熱処理す
ることにより、金属薄膜とコンタクト層の間に合金層が
形成されるとともに、膜厚が比較的厚い領域と、比較的
薄いか全く形成されていない領域が混在した凹凸状の金
属薄膜26Aを形成する。金属薄膜をPdとする場合
は、600℃以上で熱処理することにより凹凸状にで
き、これより低い温度では合金化のみおこり凹凸状には
ならない。金属薄膜が比較的厚い領域は膜厚が約6nm
で径が約1μmの島状に形成され、比較的薄いか全く形
成されていない領域の膜厚は0〜2nmとなった。
【0034】凹凸状の金属薄膜26A上の一部にボンデ
ィング用のp層側電極パッド28を形成するために、フ
ォトレジストを一様に塗布して、その電極パッドの形成
部分のフォトレジストに窓を開ける。次に、Au/Pd
を1μm程度の膜厚で蒸着により成膜させ、リフトオフ
法により、フォトレジスト上のAu/Pd膜を除去し
て、p層側電極パッド28を形成する。p層側電極パッ
ド形成後、凹凸状の金属薄膜26A上に透明導電膜27
としてITOをスパッタ法により基板温度200℃で3
0nmの膜厚で形成する。ITO/Pd膜厚が厚いとこ
ろでは約35nm、薄いところでは約33nmとなっ
た。図13はこの状態を示した模式的断面図である。
【0035】このように金属薄膜を凹凸状にすることに
より、金属薄膜と透明導電膜の密着性が向上すると共
に、金属薄膜が比較的薄い部分の一部がITO成膜中に
酸化されても、比較的厚い部分で良好なオーム性接触が
得られるため、製造歩留まりが向上する。又、金属薄膜
が比較的薄い領域において透過率が増加するため外部量
子効率が向上し、金属薄膜が比較的厚い領域において良
好なオーム性接触が得られると共に、透明導電膜による
電流広がり領域を形成することによって低駆動電圧にで
きる。
【0036】次に、フォトレジストを塗布し、所定領域
のフォトレジストを除去して、フォトレジストで覆われ
ていない部分の透明導電膜を塩化鉄系溶液でエッチング
し、金属薄膜を塩酸系のエッチング液でエッチングする
ことにより発光パターンを形成し、さらに、p型コンタ
クト層25、p型クラッド層24、発光層23とn型G
aN層22の一部を除去し、n型GaN層22の表面を
露出させる。次に、フォトレジストを一様に塗布して、
n型GaN層22の表面の所定領域に窓を開け、Al
(150nm)/Ti(20nm)を蒸着により成膜さ
せ、リフトオフ法により、フォトレジスト上のAl/T
i膜を除去して、n型電極29を形成する。
【0037】図2は、このようにして作製した発光素子
をp層の電極側から見た模式的平面図である。
【0038】これにより、製造歩留まりが向上し、順方
向電圧が3.2Vで、透過率が約85%の発光素子が作
製できた。
【0039】本実施例では、透光性の金属薄膜としてP
dを用いたが、p層の電極となる金属で透光性の薄膜を
形成できる金属または合金であればどのような材料でも
よく、特に熱処理で凹凸が形成できることが好ましい。
【0040】又、本実施例では透明導電膜としてITO
を用いたが、このほかに亜鉛(Zn)、インジウム(I
n)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、カドミウ
ム(Cd)、ガリウム(Ga)、鉛(Pb)よりなる群
から選択された少なくとも一種を含む酸化物が利用可能
である。
【0041】又、本実施例では発光層をGaNから成る
バリア層と、InGaNから成る井戸層で構成された多
重量子井戸としたが、単層量子井戸でもよく、また、A
lGaInN、GaNAsやGaNPなど任意の4元ま
たは3元混晶を用いてもよい。
【0042】(実施例2)上記第1実施例では、金属薄
膜を熱処理することによりPdの膜厚が比較的厚い部分
と比較的薄い部分を混在形成させたが、第2実施例では
蒸着した金属薄膜をエッチングにより、膜厚が比較的厚
い領域と、全く形成されていない領域とを形成し、膜厚
が比較的厚い領域を網目状に連続して形成する点が特徴
である。
【0043】図3は、本発明により、サファイア基板上
に形成されたGaN系化合物半導体で形成された発光素
子の断面構造図である。凹凸状の金属薄膜26B以外は
実施例1と同様である。
【0044】コンタクト層の表面上に金属薄膜から成る
透光性電極として、Pdを5nmの膜厚で蒸着するとこ
ろまでは第1実施例と同様の方法による。次に、金属薄
膜を約500℃で熱処理することにより、コンタクト層
25と金属薄膜層との合金化処理を行う。この場合、実
施例1とは異なり、熱処理温度が600℃以下なので、
金属薄膜とコンタクト層が合金化されるのみで、金属薄
膜が凹凸状になることはない。次に、フォトレジストを
一様に塗布し、フォトリソグラフィにより、金属薄膜を
エッチングする部分のフォトレジストを除去する。フォ
トレジストで覆われていない部分の金属薄膜を塩酸系の
エッチング液でエッチングすることにより、ストライプ
幅5μm、間隔3μmの網目状金属薄膜26Bを形成す
る。ボンディング用のp層側電極パッド形成は第1実施
例と同様である。p層側電極パッド28形成後、凹凸状
の金属薄膜26B上に透明導電膜27としてITOをス
パッタ法により基板温度200℃で50nmの膜厚で形
成する。ITO/Pd膜厚が厚いところでは約54n
m、薄いところでは約52nmとなった。図14はこの
状態を示した模式的断面図である。
【0045】このように金属薄膜を網目状にすることに
より、金属薄膜と透明導電膜の密着性が向上すると共
に、金属薄膜が比較的薄い部分の一部がITO成膜中に
酸化されても、比較的厚い部分で良好なオーム性接触が
得られるため、製造歩留まりが向上する。又、金属薄膜
がエッチングされた部分において透過率が増加するため
外部量子効率が向上し、網目状の金属薄膜部分において
良好なオーム性接触が得られると共に、透明導電膜によ
る電流広がり領域を形成することによって低駆動電圧に
できる。
【0046】発光パターン形成以降は第1実施例と同様
である。図4は、このようにして作製した発光素子をp
層の電極側から見た模式的平面図である。
【0047】これにより、製造歩留まりが向上し、順方
向電圧は第1実施例と同程度で、透過率が約90%の発
光素子が作製できた。
【0048】本実施例では、網目状の金属薄膜はエッチ
ングにより形成したが、リフトオフにより網目状の金属
薄膜を形成してもよい。
【0049】尚、本実施例では透光性の金属薄膜として
Pdを用いたが、p層の電極となる金属で透光性の薄膜
を形成できる金属または合金であればどのような材料で
もよい。
【0050】又、本実施例では透明導電膜としてITO
を用いたが、このほかに亜鉛(Zn)、インジウム(I
n)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、カドミウ
ム(Cd)、ガリウム(Ga)、鉛(Pb)よりなる群
から選択された少なくとも一種を含む酸化物が利用可能
である。
【0051】(実施例3)前記第2実施例では、n型電
極29はp側の金属薄膜26Aおよび透明導電膜27の
周囲に形成したが、第3実施例ではn型電極29とp側
電極パッド28が対角線上に形成されている点が異な
る。
【0052】n型電極29が隅部分のみに形成されてい
ることと、n型電極29と対角線上の反対側にp層側電
極パッド28を形成する以外は第2実施例と同様であ
る。図5はこのようにして作製した発光素子の模式的断
面図である。図6はこのようにして作製した発光素子を
p層の電極側から見た模式的平面図である。これによ
り、順方向電圧および透過率が第2実施例と同程度の発
光素子が作製できた。
【0053】(実施例4)図7は、本発明により、Ga
N基板上に形成されたGaN系化合物半導体で形成され
た発光素子の断面構造図である。n型GaN基板30上
に、バッファ層21、n型GaN層22を形成し、その
上にGaNから成るバリア層と、InGaNから成る井
戸層で構成された多重量子井戸の発光層23を積層形成
する。発光層23の上にはp型AlGaNから成るクラ
ッド層24を形成する。クラッド層の上にはp型GaN
から成るコンタクト層25を形成する。コンタクト層2
5の表面上に金属薄膜から成る透光性電極として、Pd
を6nmの膜厚で蒸着する。この金属薄膜を真空中で6
00℃で3分間熱処理することにより、コンタクト層2
5と金属薄膜層との合金化処理をするとともに、膜厚が
比較的厚い領域と、比較的薄いか全く形成されていない
領域が混在した凹凸状の金属薄膜26Aを形成する。金
属薄膜26Aが比較的厚い領域は膜厚が約8nmで径が
約1.5μmの島状に形成され、比較的薄い領域の膜厚
は約3nmとなった。
【0054】凹凸状の金属薄膜26A上の一部にボンデ
ィング用のp層側電極パッド28を形成するために、フ
ォトレジストを一様に塗布して、そのp層側電極パッド
の形成部分のフォトレジストに窓を開ける。次に、Au
/Pdを1μm程度の膜厚で蒸着により成膜させ、リフ
トオフ法により、フォトレジスト上のAu/Pd膜を除
去して、p層側電極パッド28を形成する。p層側電極
パッド形成後、凹凸状の金属薄膜26A上に透明導電膜
27としてITOをスパッタ法により基板温度200℃
で70nmの膜厚で形成する。ITO表面はほぼ平坦に
なった。図15はこの状態を示した模式的断面図であ
る。
【0055】このように金属薄膜を凹凸状にすることに
より、金属薄膜と透明導電膜の密着性が向上すると共
に、金属薄膜が比較的薄い部分の一部がITO成膜中に
酸化されても、比較的厚い部分で良好なオーム性接触が
得られるため、製造歩留まりが向上する。又、金属薄膜
が比較的薄い領域において透過率が増加するため外部量
子効率が向上し、金属薄膜が比較的厚い領域において良
好なオーム性接触が得られると共に、透明導電膜による
電流広がり領域を形成することによって低駆動電圧にで
きる。
【0056】次に、フォトレジストを塗布し、所定領域
のマスクを除去して、マスクで覆われていない部分の透
明導電膜を塩化鉄系溶液でエッチングし、金属薄膜を塩
酸系のエッチング液でエッチングすることにより発光パ
ターンを形成する。
【0057】次に、n型GaN基板30の裏面にn型電
極29としてTi/Alを約1μmの膜厚で蒸着する。
【0058】これにより、製造歩留まりが向上し、順方
向電圧が3.0Vで、透過率が約85%の発光素子が作
製できた。
【0059】図8は、このようにして作製した発光素子
をp層の電極側から見た模式的平面図である。
【0060】本実施例では、透光性の金属薄膜としてP
dを用いたが、p層の電極となる金属で透光性の薄膜を
形成できる金属または合金であればどのような材料でも
よく、特に熱処理で凹凸が形成できることが好ましい。
【0061】又、本実施例では透明導電膜としてITO
を用いたが、このほかに亜鉛(Zn)、インジウム(I
n)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、カドミウ
ム(Cd)、ガリウム(Ga)、鉛(Pb)よりなる群
から選択された少なくとも一種を含む酸化物が利用可能
である。
【0062】又、本実施例では発光層をGaNから成る
バリア層と、InGaNから成る井戸層で構成された多
重量子井戸としたが、単層量子井戸でもよく、また、A
lGaInN、GaNAsやGaNPなど任意の4元ま
たは3元混晶としてもよい。
【0063】又、本実施例では、導電性基板としてGa
N基板を用いたが、この他にSi、GaAs、GaP、
SiC、ZnOなどの導電性基板を用いても良い。
【0064】(実施例5)上記第4実施例では、金属薄
膜を熱処理することによりPdの膜厚が比較的厚い部分
と比較的薄い部分を混在形成させたが、第5実施例では
蒸着した金属薄膜をエッチングにより、膜厚が比較的厚
い領域と、全く形成されていない領域とを形成し、膜厚
が比較的厚い領域を網目状に連続して形成する点が特徴
である。
【0065】図9は、本発明により、GaN基板上に形
成されたGaN系化合物半導体で形成された発光素子の
断面構造図である。
【0066】コンタクト層25の表面上に金属薄膜から
成る透光性電極として、Pdを7nmの膜厚で蒸着する
ところまでは第4実施例と同様である。次に、金属薄膜
を約500℃で熱処理することにより、コンタクト層2
5と金属薄膜層との合金化処理を行う。
【0067】次に、フォトレジストを一様に塗布し、フ
ォトリソグラフィにより、金属薄膜をエッチングする部
分のフォトレジストを除去する。フォトレジストで覆わ
れていない部分の金属薄膜をエッチングすることによ
り、幅3μm、間隔を2μmの網目状の金属薄膜26B
を形成する。p層側電極パッド28の形成は第4実施例
と同様である。次に網目状の金属薄膜26B上に透明導
電膜27としてITOをスパッタ法により基板温度20
0℃で100nmの膜厚で形成する。ITO表面はほぼ
平坦になった。図16はこのようにして作製した透光性
電極部分を示した模式的断面図である。
【0068】このように金属薄膜を網目状にすることに
より、金属薄膜と透明導電膜の密着性が向上すると共
に、金属薄膜が比較的薄い部分の一部がITO成膜中に
酸化されても、比較的厚い部分で良好なオーム性接触が
得られるため、製造歩留まりが向上する。又、金属薄膜
がエッチングされた部分において透過率が増加するため
外部量子効率が向上し、網目状の金属薄膜部分において
良好なオーム性接触が得られると共に、透明導電膜によ
る電流広がり領域を形成することによって低駆動電圧に
できる。
【0069】発光パターン形成以降は第4実施例と同様
である。図10は、このようにして作製した発光素子を
p層の電極側から見た模式的平面図である。
【0070】これにより、製造歩留まりが向上し、順方
向電圧は第4実施例と同程度で、透過率が約90%の発
光素子が作製できた。
【0071】本実施例では、網目状の金属薄膜はエッチ
ングにより形成したが、リフトオフにより網目状の金属
薄膜を形成してもよい。
【0072】又、本実施例では透光性の金属薄膜として
Pdを用いたが、p層の電極となる金属で透光性の薄膜
を形成できる金属または合金であればどのような材料で
もよい。
【0073】又、本実施例では、導電性基板としてGa
N基板を用いたが、この他にSi、GaAs、GaP、
SiC、ZnOなどの導電性基板を用いても良い。
【0074】(実施例6)上記第5実施例ではp層側電
極パッド下にも網目状にPdが形成されているが、第6
実施例ではp層側電極パッド下のPdの一部をエッチン
グにより除いて、光取り出し効率をさらに向上させてい
る点が特徴である。
【0075】網目状Pdを形成後、p層側電極パッド形
成領域の一部のPdをエッチングにより取り除く以外は
第5実施例と同様である。図11はこのようにして作製
した発光素子の模式的断面図である。本実施例のp型透
光性電極の断面構成は図16のようになる。
【0076】これにより、パッド電極直下での無駄な発
光をなくし、光取り出し効率をさらに向上させることが
出来た。 (実施例7)前記第4実施例では金属薄膜と透明導電膜
を一面に形成後、エッチングにより金属薄膜と透明導電
膜を同じ形に形成したが、第7実施例では凹凸状金属薄
膜をエッチングすることにより発光パターンを形成した
後、透明導電膜を形成し、金属薄膜の形状よりもひとま
わり大きい形になるように透明導電膜をエッチングして
形成する点が特徴である。
【0077】前記第4実施例のようにPdとITOを一
面に形成後、エッチングによりITOとPdを同じ形に
形成した場合、エッチングした時にITOとPdの界面
付近でエッチング速度が異なることにより、エッチング
不良を起こすことがあった。
【0078】本実施例の製造方法は、p層側電極パッド
形成までは第4実施例と同様である。
【0079】次に、凹凸状の金属薄膜26Aをエッチン
グすることにより、発光パターンの形状にした上に透明
導電膜27としてITOを形成する。
【0080】次に、透明導電膜27の形状は凹凸状金属
薄膜26Aの形状より大きく、5μm外側にITOの端
ができるようにエッチングすることによりパターンを形
成する。n電極形成は第4実施例と同様である。
【0081】図12はこのようにして作製した発光素子
の模式的断面図である。本実施例のp型透光性電極の断
面構成は図15のようになる。
【0082】このように、凹凸状金属薄膜をエッチング
することにより発光パターンを形成した後、透明導電膜
を形成し、金属薄膜の形状よりもひとまわり大きい形に
なるように透明導電膜をエッチングすることにより、I
TOとPd界面をエッチングすることがなくなり、エッ
チング不良を防止できるとともに、金属薄膜の側面を透
明導電膜によって覆い、保護しているため、金属薄膜が
大気との接触により劣化するという信頼性の低下を防止
できた。
【0083】上記各実施例ではそれぞれ、金属薄膜と透
明導電膜の膜厚等を上記の特定のものとしたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、金属薄膜と透明導電
膜の密着性を向上させるには、金属薄膜の比較的厚い部
分と比較的薄い部分の膜厚の差が2nm以上であること
が好ましい。膜厚差が2nm以下になると、金属薄膜と
透明導電膜の密着性が悪く、剥がれが生じて、発光素子
の製造歩留まりが低下してしまうため、膜厚差は2nm
以上であることが好ましい。
【0084】また、金属薄膜が比較的厚い領域で良好な
オーム性接触を得るには、膜厚が5〜20nmであるこ
とが好ましい。膜厚が5nm以下であると、良好なオー
ム性接触が得られず、電極が高抵抗になってしまう。膜
厚が20nm以上では、オーム性接触が良好でも、その
部分での光の透過率が低下するため、電極全体としても
外部量子効率を大きく向上させることができない。ま
た、透明導電膜ITO形成時に金属薄膜が比較的薄い部
分の一部が酸化されたとしても、比較的厚い領域の膜厚
を5nm以上にしておくことにより、この部分は酸化さ
れることなく良好なオーミック接触が得られる。
【0085】光取り出し領域は、金属薄膜を比較的薄い
か全く形成されていないようにし、膜厚が0〜5nmで
あることが好ましい。膜厚が5nm以上になると光の透
過率が低下し、電極全体として外部量子効率を大きく向
上させることが出来ない。
【0086】又、金属薄膜の比較的厚い部分の幅を0.
1〜30μm、比較的薄い部分の幅を0.1〜30μm
とし、かつ、前記金属薄膜の全形成面積に占める、比較
的厚い部分の面積の割合を10%〜95%とすることに
よって、その上に形成した透明導電膜との密着性が向上
することにより発光素子の製造歩留まりが向上し、良好
なオーム性接触領域と光取り出し領域の両方が形成さ
れ、全体として、低駆動電圧で、外部量子効率の良好な
発光素子を作製できる。
【0087】網目状や金属を凝集させて凹凸を形成した
金属薄膜は、膜厚が比較的厚い領域の面積が10%〜9
5%で、ストライプ幅又は径が0.1〜30μmである
ことが好ましい。面積が10%以下又は幅が0.1μm
以下であると、良好なオーム性接触が得られず、電極が
高抵抗になってしまい、かつ、金属薄膜と透明導電膜の
密着性を保つだけの凹凸が形成されていないために、透
明導電膜の剥がれが生じて歩留まりが低下してしまう。
【0088】金属薄膜の膜厚が比較的厚い領域の面積が
95%以上又は幅が30μm以上では、オーム性接触が
良好でも、その部分での光の透過率が低下するため、電
極全体としても外部量子効率を大きく向上させることが
できず、この場合も金属薄膜と透明導電膜の密着性を保
つだけの凹凸が形成されていないために、透明導電膜の
剥がれが生じて歩留まりが低下してしまう。
【0089】光取り出し領域は、金属薄膜を比較的薄い
か全く形成されていないようにし、幅が0.1〜30μ
mであることが好ましい。幅が0.1μm以下になると
光の透過率が低下し、電極全体として外部量子効率を大
きく向上させることが出来ない。また、幅が30μm以
上になると、光取り出し領域への電流拡散が十分におこ
らず、光出力が低下してしまうため、光取り出し領域の
幅は30μm以下が好ましい。より好ましい範囲として
は1〜10μmである。
【0090】又、透明導電膜の膜厚を0.01μm〜1
0μmにすることにより、低抵抗で透過率の良好な電極
が作製できる。
【0091】透明導電膜で十分に電流が広がり、低抵抗
な電極にするには透明導電膜の膜厚を0.01μm以上
にすることが好ましく、膜厚を0.01μm以下にする
と電極面内で、電流が十分に広がらず、結果として電極
が高抵抗化してしまう。また、膜厚を10μm以上にす
ると透明導電膜内での光の吸収が大きくなり、結果とし
て電極での光の透過率が低下するため、透明導電膜の膜
厚は10μm以下にすることが好ましい。
【0092】上記各実施例では、GaN系化合物半導体
素子について述べたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、透光性の金属電極を有する他の素子について
も適用できる。
【0093】
【発明の効果】本発明の発光素子は、p電極を構成する
金属薄膜と透明導電膜の密着性が良好であるため、発光
素子の製造歩留まりが向上する。
【0094】又、本発明の発光素子のp電極は活性層の
発光を有効に外部に取り出すことができる。しかも電極
がp層とのオーミック性にも優れており、かつ、透明導
電膜による電流拡散層により低駆動電圧にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の発光素子の断面構成を示し
た模式図である。
【図2】本発明の実施例1の発光素子をp層側の電極か
ら見た模式図である。
【図3】本発明の実施例2の発光素子の断面構成を示し
た模式図である。
【図4】本発明の実施例2の発光素子をp層側の電極か
ら見た模式図である。
【図5】本発明の実施例3の発光素子の断面構成を示し
た模式図である。
【図6】本発明の実施例3の発光素子をp層側の電極か
ら見た模式図である。
【図7】本発明の実施例4の発光素子の断面構成を示し
た模式図である。
【図8】本発明の実施例4の発光素子をp層側の電極か
ら見た模式図である。
【図9】本発明の実施例5の発光素子の断面構成を示し
た模式図である。
【図10】本発明の実施例5の発光素子をp層側の電極
から見た模式図である。
【図11】本発明の実施例6の発光素子の断面構成を示
した模式図である。
【図12】本発明の実施例7の発光素子の断面構成を示
した模式図である。
【図13】本発明の実施例1のp型透光性電極の断面構
成を示した模式図である。
【図14】本発明の実施例2、3のp型透光性電極の断
面構成を示した模式図である。
【図15】本発明の実施例4、7のp型透光性電極の断
面構成を示した模式図である。
【図16】本発明の実施例5、6のp型透光性電極の断
面構成を示した模式図である。
【図17】従来の発光素子の断面構成を示した模式図で
ある。
【符号の説明】
20…サファイア基板 21…バッファ層 22…n型GaN層 23…発光層 24…p型クラッド層 25…p型コンタクト層 26A…熱処理により凹凸状にした金属薄膜層 26B…エッチングにより網目状にした金属薄膜層 27…透明導電膜 28…p層側電極パッド 29…n型電極 30…GaN基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辰巳 正毅 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 山本 健作 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA24 AA41 AA44 CA40 CA83 CA88 CA91 CA98

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に第1導電型の半導体層と、発
    光層と、第2導電型の半導体層と、第2導電型の電極が
    この順に形成されており、第2導電型の電極は金属薄膜
    と透明導電膜からなる半導体発光素子において、前記金
    属薄膜は第1領域と第2領域が有り、第2領域の膜厚は
    第1領域より薄いことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記第2導電型の電極は、透明導電膜の
    みで形成されている領域を有することを特徴とする請求
    項1に記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記透明導電膜の膜厚は、前記金属薄膜
    の第1領域の上では薄く、第2領域の上では厚いことを
    特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の半導体発
    光素子。
  4. 【請求項4】 前記金属薄膜が、少なくともパラジウム
    (Pd)を含む金属または合金よりなることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記透明導電膜が亜鉛(Zn)、インジ
    ウム(In)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、
    カドミウム(Cd)、ガリウム(Ga)、鉛(Pb)よ
    りなる群から選択された少なくとも一種を含む酸化物よ
    りなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜の第1領域の膜厚は5〜2
    0nm、第2領域の膜厚は0〜5nmで、かつ、第1領
    域と第2領域の膜厚の差が2nm以上あることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体発光素
    子。
  7. 【請求項7】 前記金属薄膜の第1領域は、幅が0.1
    〜30μmで面積比が10〜90%、第2領域の幅は
    0.1〜30μmであることを特徴とする請求項1乃至
    6のいずれかに記載の半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 前記透明導電膜の膜厚が0.01μm〜
    10μmであることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載の半導体発光素子。
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