JP2002014205A - マイクロレンズ基板の製造方法、マイクロレンズ基板、電気光学装置、液晶パネル用対向基板、液晶パネル、および投射型表示装置 - Google Patents
マイクロレンズ基板の製造方法、マイクロレンズ基板、電気光学装置、液晶パネル用対向基板、液晶パネル、および投射型表示装置Info
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Abstract
ト比が得られるマイクロレンズ基板を提供すること。 【解決手段】 マイクロレンズ基板1Aは、第1ガラス
基板29上に凹曲面を有する複数の第1凹部31と第1
アライメントマーク71とが形成された第1マイクロレ
ンズ用凹部付き基板2と、第2ガラス基板89上に凹曲
面を有する複数の第2凹部32と第2アライメントマー
ク72とが形成された第2マイクロレンズ用凹部付き基
板8と、樹脂層9と、第1凹部31と第2凹部32との
間に充填された樹脂で構成された両凸レンズよりなるマ
イクロレンズ4と、スペーサー5とを有している。
Description
板の製造方法、マイクロレンズ基板、電気光学装置、液
晶パネル用対向基板、液晶パネル、および投射型表示装
置に関するものである。
示装置が知られている。この投射型表示装置では、その
画像形成に主として液晶パネルが用いられている。
効率を高めるべく、液晶パネルの各画素に対応する位置
に、多数の微小なマイクロレンズを設けたものが知られ
ている。かかるマイクロレンズは、通常、液晶パネルが
備えるマイクロレンズ基板に形成されている。
ロレンズ基板の従来の構造を示す縦断面図である。
00は、多数の半球状の凹部903が設けられたガラス
基板902と、かかるガラス基板902の凹部903が
設けられた面に樹脂層909を介して接合されたカバー
ガラス908とを有しており、また、樹脂層909で
は、凹部903内に充填された樹脂によりマイクロレン
ズ904が形成されている。
展がめざましく、その高画質化には、目を見張るものが
ある。
質化を実現すべく、極めて高いコントラスト比および透
過率が得られる液晶パネルの開発が望まれている。
クロレンズ基板900では、コントラスト比および透過
率を高めることに限界があった。
ば液晶パネル等に用いた場合に高いコントラスト比およ
び透過率が得られるマイクロレンズ基板の製造方法、マ
イクロレンズ基板、電気光学装置、液晶パネル用対向基
板、液晶パネル、および投射型表示装置を提供すること
にある。
ズ基板の製造方法は、レンズ曲面を複数有する第1基板
と、レンズ曲面を複数有する第2基板とを接合し、両凸
レンズよりなるマイクロレンズを複数形成することを特
徴とする。
数有する第1基板と、レンズ曲面を備えた第2の凹部を
複数有する第2基板とを、前記第1の凹部と前記第2の
凹部とが対向するように、樹脂を介して接合し、前記第
1の基板と前記第2の基板との間に両凸レンズよりなる
マイクロレンズを複数形成することを特徴とする。
ましいマイクロレンズを形成することができる。前記第
1基板が有するレンズ曲面の曲率半径と、前記第2基板
が有するレンズ曲面の曲率半径とが異なる。前記第2基
板が有するレンズ曲面の曲率半径よりも、前記第1基板
が有するレンズ曲面の曲率半径の方が大きい。前記マイ
クロレンズの最大厚さが、10〜120μmである。前
記マイクロレンズの焦点距離は、20〜1000μmで
ある。前記第1基板および/または前記第2基板のレン
ズ曲面が設けられた領域の外側にスペーサーを含む樹脂
を設置して、前記第1基板と前記第2基板とを接合す
る。前記スペーサーは、粒子状である。前記第1基板お
よび前記第2基板には、アライメントマークがそれぞれ
設けられ、これらのアライメントマークを用いて、前記
第1基板と前記第2基板との位置合わせを行い、前記第
1基板と前記第2基板とを接合する。前記第1基板およ
び前記第2基板のレンズ曲面は、マスク層を用いて形成
されたものであり、前記第1基板および前記第2基板の
アライメントマークは、前記マスク層を利用して形成さ
れたものである。
板上に複数のマイクロレンズが設けられたマイクロレン
ズ基板であって、前記マイクロレンズが両凸レンズで構
成されていることを特徴とする。表面に凹部が複数設け
られた第1基板と、第2基板とが、樹脂層を介して接合
されてなり、前記第1基板と前記第2基板との間に、両
凸レンズよりなるマイクロレンズが構成されていること
を特徴とする。
第1基板と、表面に第2の凹部が複数設けられた第2基
板とが、前記第1の凹部と前記第2の凹部とが対向する
ように、樹脂層を介して接合されてなり、前記第1基板
と前記第2基板との間に、両凸レンズよりなるマイクロ
レンズが構成されていることを特徴とする。
れていない領域の前記樹脂層の厚さが、前記マイクロレ
ンズのコバ厚とほぼ等しい。前記第1基板は、前記第2
基板よりも厚い。前記マイクロレンズが設けられた領域
の外側に、前記樹脂層の厚みを規定するスペーサーが設
けられている。前記スペーサーは、粒子状である。前記
マイクロレンズの入射側のレンズ曲面の曲率半径と、前
記マイクロレンズの出射側のレンズ曲面の曲率半径とが
異なる。前記第1基板側から光を入射させるように使用
される場合において、前記マイクロレンズの出射側のレ
ンズ曲面の曲率半径よりも、前記マイクロレンズの入射
側のレンズ曲面の曲率半径の方が大きい。前記マイクロ
レンズの最大厚さが、10〜120μmである。前記マ
イクロレンズの焦点距離は、20〜1000μmであ
る。前記マイクロレンズが設けられた領域の外側に、位
置合わせの指標となるアライメントマークが設けられて
いる。
は、マイクロレンズ基板と、該マイクロレンズ基板上に
設けられたブラックマトリックスと、該ブラックマトリ
ックスを覆う導電膜とを有することを特徴とする。
を備えた液晶駆動基板と、該液晶駆動基板に接合された
液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液晶
パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有する
ことを特徴とする。
ックス状に配設された前記画素電極と、前記画素電極に
接続された薄膜トランジスタとを有するTFT基板であ
る。
パネルを備えたライトバルブを有し、該ライトバルブを
少なくとも1個用いて光を変調し、画像を投射すること
を特徴とする。
凹部付き基板、マイクロレンズ基板および液晶パネル用
対向基板には、個別基板およびウエハーの双方を含むも
のとする。
究を重ねた結果、図12に示すような構造のマイクロレ
ンズ基板では、マイクロレンズの縁部近傍で、入射光の
マイクロレンズへの入射角が小さくなり、収差(主とし
て球面収差)が大きくなることを突き止めた。このた
め、図12に示すような構造のマイクロレンズ基板で
は、マイクロレンズの縁部近傍に入射した光は、出射光
として有効利用されないこととなる。したがって、図1
2に示すような構造のマイクロレンズ基板でマイクロレ
ンズの出射光の輝度を高めようとしても、どうしても限
界が生じてしまう。これに対し、以下に詳述する本発明
によれば、かかる限界を克服できる。
形態に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施形態で
示すマイクロレンズ基板は、液晶パネルの構成部材とし
て用いられる場合を例に説明する。
1実施形態を示す模式的な縦断面図である。
ズ基板1Aは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第
1基板)2と、第2マイクロレンズ用凹部付き基板(第
2基板)8と、樹脂層9と、マイクロレンズ4と、スペ
ーサー5とを有している。
第1ガラス基板(第1透明基板)29に凹曲面(レンズ
曲面)を有する複数(多数)の第1凹部(マイクロレン
ズ用凹部)31と第1アライメントマーク71とが形成
された構成となっている。
第2ガラス基板(第2透明基板)89に凹曲面(レンズ
曲面)を有する複数(多数)の第2凹部(マイクロレン
ズ用凹部)32と第2アライメントマーク72とが形成
された構成となっている。
マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ
用凹部付き基板8とが、第1凹部31のレンズ光軸と第
2凹部32のレンズ光軸とが2μm以内で近接して対向
するように、樹脂層(接着剤層)9を介して接合されて
いる。図13は、第1凹部31と第2凹部32のアライ
メントのずれをX軸に取って、このアライメントずれが
光の利用効率の低下にどれだけ影響を及ぼしているかを
示したものである。ただしをずれ0μmの時の光の利用
効率を100%として示してある。この図より、第1凹
部と第2凹部ずれが2μmを超えると効率が90%以下
まで低下してしまう事が分かる。
響する。コントラストは液晶面の光の入射角に依存し、
この角度が液晶面に対して垂直であると最高のコントラ
ストを得ることができる。
垂直よりずれると、液晶装置におけるコントラストが非
常に低くなる。
寸法とコントラストとの関係を調べた図であるが、ずれ
が大きくなるほど光が曲げられて液晶に入射するのでコ
ントラスト低下を引き起こす。
イトバルブをプロジェクターに使用すると黒が薄い灰色
に見えてしまい、鮮明な画像を得る事ができなくなるる
のである。
び14)に示す光の効率低下防止とコントラスト低下防
止の観点から第1凹部31と第2凹部32とが両者のレ
ンズ光軸が2μm以内で近接して対向する構成をとって
いるのである。
マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ
用凹部付き基板8との間に、第1凹部31と第2凹部3
2との間に充填された樹脂で、両凸レンズよりなるマイ
クロレンズ4が構成されている。
域99と非有効レンズ領域100からなる2つの領域を
有している。有効レンズ領域99とは、第1凹部31お
よび第2凹部32内に充填される樹脂により形成される
マイクロレンズ4が、使用時にマイクロレンズとして有
効に用いられる領域をいう。
レンズ領域99以外の領域をいう。
えば、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2側から光L
を入射させ、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8側か
ら光Lを出射させて、使用される。
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1が、第
2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2よりも厚
いものとなっている。
クロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1は、
出射側のレンズ曲面の曲率半径R2よりも大きなものと
なっている。すなわち、マイクロレンズ基板1Aでは、
第1凹部31の曲率半径は、第2凹部の曲率半径よりも
大きなものとなっている。
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレ
ンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離
(マイクロレンズ4が形成されていない部分の樹脂層9
の厚さ)が、マイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・対
応している。
に、マイクロレンズ4を凸レンズで構成すると、マイク
ロレンズ4の収差(特に球面収差)が低減する。このた
め、マイクロレンズ4の中心部近傍はもちろんのこと、
マイクロレンズ4の縁部近傍に入射した入射光Lも、マ
イクロレンズ4で好適に集光されるようになる。つま
り、マイクロレンズ4の光利用効率は高い。したがっ
て、マイクロレンズ基板1Aは、高い輝度を有する出射
光Lを出射することができる。
形状のマイクロレンズが設けられた基板を2枚、凸部と
凸部とが互いに対向するように接合することにより、半
球状の平凸レンズ2個で構成されたレンズ系を基板に設
けることが考えられる。しかし、このようなレンズ系で
は、マイクロレンズの収差を十分に改善することができ
ない。これに対して、本発明のマイクロレンズ基板1A
のように、マイクロレンズ4を凸レンズで構成すると、
マイクロレンズ4の収差を好適に低減できる。
のように、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲
率半径R1が出射側のレンズ曲面の曲率半径R2よりも
大きいと、マイクロレンズ4の収差(特に球面収差)が
極めて小さなものとなる。したがって、図1に示すマイ
クロレンズ4では、マイクロレンズ4の光軸から大幅に
ずれた方向に、出射光が出射することが極めて好適に防
止される。ゆえに、マイクロレンズ4の光利用効率は、
非常に高い。このため、マイクロレンズ基板1Aは、極
めて高い輝度を有する出射光Lを、出射することができ
る。
れると、マイクロレンズ4の光軸から大幅にずれた方向
に出射光が出射することが好適に防止されるようにな
る。このため、マイクロレンズ基板1Aを液晶パネルに
用いると、マイクロレンズ4を通過した出射光が隣接す
る画素内に入射することが、好適に防止されるようにな
る。すなわち、画素間でクロストークが防止されるよう
になる。したがって、本発明のマイクロレンズ基板1A
を備えた液晶パネルを用いて画像を形成すると、黒色の
輝度が極めて低いものとなる。
うな利点を有しているので、マイクロレンズ基板1Aを
備えた液晶パネルを用いて画像を形成すると、黒色はよ
り暗く、白色はより明るくなる。したがって、本発明の
マイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルでは、高い
コントラスト比が得られ、より美しい画像を形成するこ
とが可能となる。
のように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さ
T1が第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2
よりも厚いと、マイクロレンズ4の出射光Lの焦点を第
2マイクロレンズ用凹部付き基板8の表面付近に設定す
ることが容易となる。このため、後述するように、マイ
クロレンズ基板1A上にブラックマトリックスを形成し
ても、出射光Lの輝度が大幅に低下することを、容易に
防止できる。
1Aのように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と
第2マイクロレンズ用凹部付き基板8との間に設けられ
た樹脂がマイクロレンズ4を構成していると、すなわ
ち、第1凹部31と第2凹部32とが対向するように、
樹脂層9を介して第1マイクロレンズ用凹部付き基板2
と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8とが接合されて
いると、入射側の基板すなわち第1マイクロレンズ用凹
部付き基板2の厚さを薄くする必要がなくなる。このた
め、マイクロレンズ基板1Aの強度が向上する。また、
図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、第1凹部
31および第2凹部32内に樹脂が充填されていると、
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイク
ロレンズ用凹部付き基板8と、樹脂層9との接触面積が
増大する。このため、第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8との接合強
度が増大する(アンカー効果)。
のように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2
マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面
間の距離がマイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・対応
していると、所望の光学特性が得られるようにマイクロ
レンズ基板1Aを設計することが、容易となる。
のマイクロレンズ基板1Aは、比較的安価に製造できる
という利点を有している。
マイクロレンズ基板1Aは、以下の条件を満足すること
が好ましい。
用いられる場合、マイクロレンズ4の焦点距離は、20
〜1000μm程度であることが好ましく、50〜20
0μm程度であることがより好ましい。これにより、マ
イクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルは、高いコン
トラスト比を有する画像を形成しやすくなる。加えて、
マイクロレンズ基板1Aでは、前述したような範囲内に
マイクロレンズ4の焦点距離を設定することは、比較的
容易である。
は、10〜120μm程度であることが好ましく、15
〜60μm程度であることがより好ましい。これによ
り、マイクロレンズ4は、光をより好適に集光できるよ
うになる。しかも、出射光Lの焦点を第2マイクロレン
ズ用凹部付き基板8の表面付近に設定することが、容易
となる。
ロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部
付き基板8の互いに対向する端面間の距離、すなわちマ
イクロレンズ4のコバ厚は、0.1〜100μm程度で
あることが好ましく、1〜20μm程度であることがよ
り好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Aは、
上述した効果をより効果的に得られるようになる。
用いられる場合、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲
面の曲率半径R1、すなわち、第1凹部31の曲率半径
は、5〜50μm程度であることが好ましい。また、マ
イクロレンズ4の出射側のレンズ曲面の曲率半径R2、
すなわち、第2凹部32の曲率半径は、3〜30μm程
度であることが好ましい。これにより、液晶パネルで
は、より高いコントラスト比が得られるようになる。ま
た、液晶パネルの設計が容易となる。
クロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1とマ
イクロレンズ4の出射側のレンズ曲面の曲率半径R2と
の関係が、1<R1/R2≦3.3なる関係を満足する
ことが好ましく、1.1≦R1/R2≦2.2なる関係
を満足することがより好ましい。これにより、マイクロ
レンズ4は、より好適に収差を低減できるようになる。
さT1は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を構成
する材料、屈折率等の種々の条件により異なるが、0.
3〜5mm程度とすることが好ましく、0.5〜2mm
程度とすることがより好ましい。これにより、マイクロ
レンズ基板1Aでコンパクト性と強度とを両立させるこ
とが容易となる。
さT2は、マイクロレンズ基板1Aが液晶パネル等に用
いられる場合、5〜1000μm程度とすることが好ま
しく、10〜150μm程度とすることがより好まし
い。これにより、マイクロレンズ4の出射光の焦点をマ
イクロレンズ基板1Aの表面付近に設定することが容易
となる。
8の厚さT2は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2
の厚さT1の1/1000〜1/2程度であることが好
ましく、1/200〜1/5程度であることがより好ま
しい。これにより、マイクロレンズ基板1Aは、高い強
度を確保しつつ、出射光の焦点をマイクロレンズ基板1
Aの表面付近に設定することが、容易となる。
パネルに用いられ、かかる液晶パネルが第1ガラス基板
29以外にガラス基板(例えば後述するガラス基板17
1等)を有する場合には、第1ガラス基板29の熱膨張
係数は、かかる液晶パネルが有する他のガラス基板の熱
膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張係数の
比が1/10〜10程度)であることが好ましい。これ
により、得られる液晶パネルでは、温度が変化したとき
に二者の熱膨張係数が違うことにより生じるそり、たわ
み、剥離等が防止される。
と、液晶パネルが有する他のガラス基板とは、同種類の
材質で構成されていることが好ましい。これにより、温
度変化時の熱膨張係数の相違によるそり、たわみ、剥離
等が効果的に防止される。
シリコンのTFT液晶パネルに用いる場合には、第1ガ
ラス基板29は、石英ガラスで構成されていることが好
ましい。TFT液晶パネルは、液晶駆動基板としてTF
T基板を有している。かかるTFT基板には、製造時の
環境により特性が変化しにくい石英ガラスが好ましく用
いられる。このため、これに対応させて、第1ガラス基
板29を石英ガラスで構成することにより、そり、たわ
み等の生じにくい、安定性に優れたTFT液晶パネルを
得ることができる。
第2ガラス基板89の熱膨張係数は、第1ガラス基板2
9の熱膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張
係数の比が1/10〜10程度)とすることが好まし
い。これにより、第1ガラス基板29と第2ガラス基板
89の熱膨張係数の相違により生じるそり、たわみ、剥
離等が防止される。特に、マイクロレンズ基板1Aで
は、第1ガラス基板29と第2ガラス基板89とを同種
類の材料で構成することが好ましい。これにより、かか
る効果がより効果的に得られるようになる。
いる樹脂層9は、例えば、第1ガラス基板29および第
2ガラス基板89を構成する構成材料の屈折率よりも高
い屈折率の樹脂(接着剤)で構成することができる。例
えば、樹脂層9は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
アクリルエポキシ系樹脂等の紫外線硬化型樹脂などで好
適に構成することができる。
マイクロレンズ4が設けられた領域の外側、すなわち非
有効レンズ領域100内に、樹脂層9の厚みを規定する
スペーサー5が設けられている。かかるスペーサー5
は、例えば球状粒子よりなる。
設置することにより、樹脂層9の厚さを所定の厚さに設
定することが容易となる。しかも、樹脂層9の厚みムラ
を抑制することができるようになる。特に、図1に示す
ように、スペーサー5を非有効レンズ領域100内に設
置すると、スペーサー5がマイクロレンズ4の光学特性
に悪影響を与えにくくなる。
は、マイクロレンズ4(第1凹部31)が設けられた領
域の外側、すなわち非有効レンズ領域100内に、位置
合わせの指標となる第1アライメントマーク71が設け
られている。さらには、第2マイクロレンズ用凹部付き
基板8上には、マイクロレンズ4(第2凹部32)が設
けられた領域の外側、すなわち非有効レンズ領域100
内に、位置合わせの指標となる第2アライメントマーク
72が設けられている。
トマーク71および第2アライメントマーク72を設け
ると、第1凹部31と第2凹部32との位置合わせが容
易となる。
では、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1
を第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2より
も厚くしたが、両者の厚さは同じにしてもよい。また、
図1に示すマイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレン
ズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1を出射側のレ
ンズ曲面の曲率半径R2よりも大きくしたが、両者の曲
率半径は同じにしてもよい。また、曲率半径R2を曲率
半径R1よりも大きくしてもよい。さらには、マイクロ
レンズ4のコバ厚は、第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対
向する端面間の距離と一致・対応していなくてもよい。
マイクロレンズ基板1Aでは、第2マイクロレンズ用凹
部付き基板8側から光Lを入射させ、第1マイクロレン
ズ用凹部付き基板2側から光Lを出射させて、使用して
もよい。
は、スペーサー5を設置したが、スペーサーは、設置し
なくてもよい。また、マイクロレンズ基板にアライメン
トマークを設置しなくてもよい。
凹部32に充填する樹脂とに、異なる樹脂を用いてもよ
い。
実施形態について説明する。なお、以下に述べるマイク
ロレンズ基板の第2実施形態の説明は、第1実施形態と
異なる事項を中心に説明し、共通する事項は、説明を省
略する。
2実施形態を示す模式的な縦断面図である。
ズ基板1Bは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第
1基板)2と、ガラス層(第2基板)8’とが、第1樹
脂層95と第2樹脂層96とを有する樹脂層9’を介し
て接合された構成となっており、また、第1樹脂層95
には、マイクロレンズ4が複数(多数)形成されてい
る。
レンズ基板1Aの樹脂層9で述べたことと同様のことを
言うことができる。この第1樹脂層95の非有効レンズ
領域100内には、スペーサー95が設けられている。
が設けられた部位に、マイクロレンズ4が配設されてい
る。かかるマイクロレンズ4を構成する樹脂のうち、第
1マイクロレンズ用凹部付き基板2側の樹脂は、第1凹
部31内に充填されている。また、マイクロレンズ4を
構成する樹脂のうち、第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2と反対側の樹脂は、突出し、凸曲面(レンズ曲面)
を形成している。
うに、第1樹脂層95上には、第2樹脂層96が形成さ
れている。この第2樹脂層96は、例えば、第1樹脂層
95を構成する樹脂よりも屈折率の低い樹脂で構成され
ている。例えば、第2樹脂層96は、エポキシ系樹脂等
の紫外線硬化型樹脂などで構成することができる。
ーガラス)8’が接合されている。マイクロレンズ基板
1Bでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さ
T1が、ガラス層8’の厚さT3よりも厚いものとなっ
ている。
マイクロレンズ4が形成されていない部分の第1樹脂層
95の厚さが、マイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・
対応している。これにより、所望の光学特性が得られる
ようにマイクロレンズ基板1Bを設計することが、容易
となる。
イクロレンズ4を2P法等にて形成できるため、より安
価に製造できるという利点を有している。
の厚さは、特に限定されないが、5〜200μm程度で
あることが好ましく、10〜70μm程度であることが
より好ましい。
(マイクロレンズ4が形成されていない部分)が、第1
樹脂層95の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていな
い部分)の1.5〜20倍程度であることが好ましく、
2〜10倍程度であることがより好ましい。これによ
り、マイクロレンズ4の出射光Lの焦点を、ガラス層
8’の表面付近に設定することが容易となる。
ス層8’の厚さT3は、マイクロレンズ基板1Bが液晶
パネル等に用いられる場合、2〜1000μm程度とす
ることが好ましく、5〜150μm程度とすることがよ
り好ましい。これにより、マイクロレンズ4の出射光の
焦点をマイクロレンズ基板1Bの表面付近に設定するこ
とが容易となる。
1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1の1/1
000〜1/4程度であることが好ましく、1/200
〜1/10程度であることがより好ましい。これによ
り、マイクロレンズ基板1Bは、高い強度を確保しつ
つ、出射光の焦点をマイクロレンズ基板1Bの表面付近
に設定することが、容易となる。
ついては、前記と同様の理由から、第2マイクロレンズ
用凹部付き基板8で説明したことと同様のことが言え
る。
実施形態について説明する。なお、以下に述べるマイク
ロレンズ基板の第3実施形態の説明は、第2実施形態、
第1実施形態と異なる事項を中心に説明し、共通する事
項は、説明を省略する。
3実施形態を示す模式的な縦断面図である。
ズ基板1Cは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第
1基板)2と、かかる第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2上に設けられた第1樹脂層95と、かかる第1樹脂
層95上に設けられた第2樹脂層96’とを有してお
り、また、第1樹脂層95には、マイクロレンズ4が複
数(多数)形成されている。なお、マイクロレンズ基板
1Cでは、第1樹脂層95と第2樹脂層96’とで、樹
脂層9”が構成されている。
(マイクロレンズ4が形成されていない部分)が、第1
樹脂層95の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていな
い部分)の3〜40倍程度であることが好ましく、5〜
20倍程度であることがより好ましい。これにより、マ
イクロレンズ4の出射光Lの焦点を、マイクロレンズ基
板1Cの表面付近に設定することが容易となる。
イクロレンズ4を2P法等にて形成できるため、特に安
価に製造できるという利点を有している。
の厚さは、特に限定されないが、10〜400μm程度
であることが好ましく、20〜150μm程度であるこ
とがより好ましい。
9”を保護するバリア層を設けてもよい。このバリア層
は、例えばセラミックスや耐熱性樹脂などで構成するこ
とができる。
ば以下のようにして製造することができる。以下、図2
〜5を参照しつつ、マイクロレンズ基板1Aの製造方法
を説明する。
は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マ
イクロレンズ用凹部付き基板8を、まず用意する必要が
ある。かかる第1マイクロレンズ用凹部付き基板2およ
び第2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、例えば、以
下のようにして製造、用意することができる。なお、第
2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、第1マイクロレ
ンズ用凹部付き基板2と同様に製造することができるの
で、以下、代表として、第1マイクロレンズ用凹部付き
基板2の製造方法を説明する。
基板2の製造方法では、第1ガラス基板29上にマスク
層6を用いて第1凹部31を形成するとともに、かかる
マスク層6の一部を利用して第1アライメントマーク7
1を形成する。
ラス基板29を用意する。この第1ガラス基板29に
は、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用い
られる。
に、図2(a)に示すように、マスク層6を形成する。
また、これとともに、第1ガラス基板29の裏面(マス
ク層6を形成する面と反対側の面)に裏面保護層69を
形成する。
おけるエッチング操作で耐性を有するものが好ましい。
材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/
Ti等の金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモル
ファスシリコン等のシリコン、窒化シリコンなどが挙げ
られる。マスク層6にシリコンを用いると、マスク層6
と第1ガラス基板29との密着性が向上する。マスク層
6に金属を用いると、形成される第1アライメントマー
ク71の視認性が向上する。
が、0.01〜10μm程度とすることが好ましく、
0.2〜1μm程度とすることがより好ましい。マスク
層6が薄すぎると、第1ガラス基板29を十分に保護で
きない場合があり、マスク層6が厚すぎると、マスク層
6の内部応力によりマスク層6が剥がれ易くなる場合が
ある。
(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜
法、メッキなどにより形成することができる。
保護層69は、次工程以降で第1ガラス基板29の裏面
を保護するためのものである。この裏面保護層69によ
り、第1ガラス基板29の裏面の侵食、劣化等が好適に
防止される。この裏面保護層69は、例えば、マスク層
6と同様の材料で構成されている。このため、裏面保護
層69は、マスク層6の形成と同時に、マスク層6と同
様に設けることができる。
マスク層6に、開口61および第2開口62を形成す
る。
する位置に設ける。また、開口61の形状(平面形状)
は、形成する第1凹部31の形状(平面形状)に対応し
ていることが好ましい。
71を形成する位置に設ける。第2開口62の形状は、
例えば、第1アライメントマーク71の形状の一部分に
対応している。
えばフォトリソグラフィー法により形成することができ
る。具体的には、まず、マスク層6上に、開口61およ
び第2開口62に対応したパターンを有するレジスト層
(図示せず)を形成する。次に、かかるレジスト層をマ
スクとして、マスク層6の一部を除去する。次に、前記
レジスト層を除去する。これにより、開口61および第
2開口62が形成される。なお、マスク層6の一部除去
は、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッ
チング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離
液への浸漬(ウェットエッチング)などにより行うこと
ができる。
マスク層6上に、保護層75を形成する。
ク71を形成する位置に設ける。また、保護層75の形
状は、第1アライメントマーク71の形状に対応してい
る。
おけるエッチング、および、後述する工程<5>におけ
るマスク層6の除去に、耐性を有することが好ましい。
これにより、第1アライメントマーク71の形状を所定
の形状に正確に形作ることができるようになる。
ば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti、SiC等の金属、
多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン、
窒化シリコン等のケイ素化合物、ネガ型レジスト等のレ
ジストなどで構成されていることが好ましい。
と異なる種類の材料で構成することが好ましい。したが
って、例えばマスク層6をシリコンで構成した場合、保
護層75は、金属等で構成することが好ましい。また、
例えばマスク層6を金属で構成した場合、保護層75
は、シリコン等で構成することが好ましい。これによ
り、後述する工程<5>でマスク層6を除去する際に、
保護層75が食刻されることを、好適に防止できる。
着)、スパッタリング(マスクスパッタリング)等の気
相成膜法などにより形成することができる。また、かか
る方法にフォトリソグラフィー法を組み合わせてもよ
い。例えば、第1ガラス基板29全体に、マスク層6を
覆うように保護層75の構成材料を成膜し、次いで、か
かる膜上に、第1アライメントマーク71の位置・形状
に対応したレジストをパターニングし、次いで、エッチ
ング等を施すことにより、第1アライメントマーク71
を形成することができる。
第1ガラス基板29上に第1凹部31を形成する。
エッチング法、ウェットエッチング法等のエッチング法
などが挙げられる。例えばエッチングを行うことによ
り、第1ガラス基板29は、開口61より等方的に食刻
され、レンズ形状を有する第1凹部31が形成される。
り理想的なレンズ形状に近い第1凹部31を形成するこ
とができる。なお、ウェットエッチングを行う際のエッ
チング液としては、例えばフッ酸系エッチング液などが
好適に用いられる。このとき、エッチング液にグリセリ
ン等のアルコール(特に多価アルコール)を添加する
と、第1凹部31の表面が極めて滑らかなものとなる。
マスク層6を除去する。また、この際、マスク層6の除
去とともに裏面保護層69も除去する。
テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液等)、塩酸+硝
酸水溶液、フッ酸+硝酸水溶液等の剥離液(除去液)へ
の浸漬(ウェットエッチング)、CFガス、塩素系ガス
等によるドライエッチングなどにより行うことができ
る。
することによりマスク層6および裏面保護層69を除去
すると、簡易な操作で、効率よく、マスク層6および裏
面保護層69を除去できる。
は、保護層75がマスク層6を保護しているので、マス
ク層6は除去されず、ガラス基板5上に残存する。
ルカリ水溶液等を剥離液としたウェットエッチングなど
により行うことができる。
スク層6のうち保護層75で保護された部分が、第1ア
ライメントマーク71として露出する。
1ガラス基板29上に、多数の第1凹部31と第1アラ
イメントマーク71とが所定の位置に形成された第1マ
イクロレンズ用凹部付き基板2が得られる。
ることにより第1アライメントマーク71を形成する
と、第1凹部31を形成するに際して、第1アライメン
トマーク71をも形成することができる。したがって、
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を製造する際の工
程数を簡略化することができる。
しない別途の工程で、第1アライメントマーク71を形
成してもよい。
と第2アライメントマーク72とが形成された第2マイ
クロレンズ用凹部付き基板8は、第1マイクロレンズ用
凹部付き基板2と同様にして、製造、用意することがで
きる。
造するとき、工程<2>で形成する開口61の面積、ま
たは、工程<4>のエッチング条件(例えばエッチング
時間、エッチング温度、エッチング液の組成等)のうち
の少なくとも1つを、第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2を製造する際の条件と異なるものとすることが好ま
しい。このように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板
8の製造条件を第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の
製造条件と一部異なるものとすると、第1凹部31の曲
率半径と第2凹部32の曲率半径とを異なるものとする
ことが容易となる。
基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を用
い、例えば以下のようにして、マイクロレンズ基板1A
を製造することができる。
イクロレンズ用凹部付き基板2の第1凹部31が形成さ
れた面に、少なくとも有効レンズ領域99を覆うよう
に、所定の屈折率(特に第1ガラス基板29および第2
ガラス基板89の屈折率より高い屈折率)を有する未硬
化の樹脂91を供給し、第1凹部31内に樹脂91を充
填する。また、この際、第1マイクロレンズ用凹部付き
基板2上にスペーサー5を含む未硬化の樹脂92を供給
する。かかる樹脂92は、例えばスペーサー5を設置す
る部位に供給する。
%程度含有することが好ましく、5〜40重量%程度含
有することがより好ましい。スペーサー5の含有量をこ
の範囲内とすると、樹脂の接着性が低下するのを抑制し
つつ、樹脂層9の厚みを高い精度で規定することができ
るようになる。
構成することが好ましい。これにより、製造されるマイ
クロレンズ基板1Aで、樹脂91と樹脂92との熱膨張
係数が相違することにより、そり、たわみ等が生じるこ
とが好適に防止される。
基板2上に供給する際、スペーサー5は、樹脂92中に
分散していることが好ましい。スペーサー5が樹脂92
中に分散していると、スペーサー5を均一に配設するこ
とが容易となる。これにより、形成される樹脂層9の厚
みムラがより好適に抑制されるようになる。
ーサーが粒子状であると、樹脂と基板との密着性が低下
することを、好適に防止できる。しかも、スペーサーが
粒子状であると、スペーサー5を樹脂92中に分散させ
ることが容易となる。
球状粒子であると、スペーサーが互いに重なることが好
適に防止される。このため、樹脂層9の厚み規定精度を
さらに高めることができる。しかも、樹脂層9の厚みム
ラも極めて好適に防止できる。
層9の厚みとほぼ同じものとすることができる。スペー
サー5の粒径分布の標準偏差は、スペーサー5の平均粒
径の20%以内であることが好ましく、5%以内である
ことがより好ましい。これにより、樹脂層9の厚みムラ
がさらに好適に抑制されるようになる。
m3)、樹脂層9を構成する樹脂の密度(例えば硬化後の
密度)をρ2(g/cm3)としたとき、ρ1/ρ2は、
0.6〜1.4程度であることが好ましく、0.8〜
1.2程度であることがより好ましい。これにより、ス
ペーサー5を樹脂92中に、より均一に分散させること
が可能となる。このため、樹脂層9の厚みムラがさらに
好適に抑制されるようになる。
ロレンズ用凹部付き基板8上に設けてもよい。また、樹
脂91、樹脂92を、第1マイクロレンズ用凹部付き基
板2上と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上との両
方に設けてもよい。
は、スペーサー5を球状粒子としたが、スペーサーは、
球状の粒子としなくてもよい。例えば、スペーサーの粒
子形状を、針状、棒状、卵型、長円状等としてもよい。
さらには、スペーサーは、粒子状でなくてもよい。例え
ば、スペーサーは、シート状、繊維状等であってもよ
い。
1および樹脂92上に第2マイクロレンズ用凹部付き基
板(相手体)8を設置する(第2マイクロレンズ用凹部
付き基板8を樹脂に密着させる)。
が対向するように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板
8を、樹脂上に設置する。また、このとき、第2マイク
ロレンズ用凹部付き基板8がスペーサー5に当接するよ
うに、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を樹脂上に
設置する。
き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の
互いに対向する端面間の距離は、スペーサー5で規定さ
れる。したがって、マイクロレンズ4のコバ厚および最
大厚さが、高い精度で規定される。
1と第2アライメントマーク72とを用いて、第1凹部
31と第2凹部32との位置合わせを行う。
に対応した位置に正確に位置させることができるように
なる。このため、形成されるマイクロレンズ4の形状、
光学特性が、より設計値に近いものとなる。
2アライメントマーク72の平面上の位置が重なるよう
に、あるいは、第1アライメントマーク71と第2アラ
イメントマーク72との距離が一定距離となるように、
第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を第1マイクロレ
ンズ用凹部付き基板2に対して相対的に移動させること
により、位置合わせを行うことができる。
子で構成されていると、位置合わせの際に、スペーサー
5が、ころのような働きをする。このため、位置合わせ
をする際に、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と平
行な方向に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を動
かすことが容易となる。つまり、スペーサー5が球状粒
子で構成されていると、第2マイクロレンズ用凹部付き
基板8を動かすことが容易となり、容易に位置合わせが
できる。
を硬化させて樹脂層9を形成する。
き基板8が樹脂層9を介して第1マイクロレンズ用凹部
付き基板2に接合される。また、樹脂層9を構成する樹
脂のうち、第1凹部31と第2凹部32との間に充填さ
れた樹脂により、マイクロレンズ4が形成される。
線、電子線を照射すること、樹脂を加熱することなどに
より行うことができる。
示すように、研削、研磨等を行ない、第2マイクロレン
ズ用凹部付き基板8の厚さを調整してもよい。
ンズ基板1Aを得ることができる。
すると、比較的少ない工程数でマイクロレンズ基板を製
造することができる。
について説明する。なお、以下の説明では、マイクロレ
ンズ基板1Aの製造方法と共通する事項については、そ
の説明を省略する。
方法では、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を型材
として用い、2P法により、マイクロレンズ4および第
1樹脂層95を形成する。
ンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部
付き基板8を用意する(前記工程<1A>〜<6A>参
照)。なお、以下の工程を行う前に、第2マイクロレン
ズ用凹部付き基板8の表面に、離型剤を塗布する等し
て、離型処理を施してもよい。
工程を行う。
1および樹脂92上に、型材として、第2マイクロレン
ズ用凹部付き基板(相手体)8を設置する。
行う。
程を行う。これにより、第1樹脂層95およびマイクロ
レンズ4が形成される。
2マイクロレンズ用凹部付き基板(型材)8を、第1樹
脂層95から剥離する。
脂層96を介して、第1樹脂層95上に接合する。
うことができる。まず、第1樹脂層95上に第2樹脂層
96を構成することとなる未硬化の樹脂を設ける。次
に、かかる未硬化の樹脂上にガラス層8’を接合する。
次に、前記樹脂を硬化させて、第2樹脂層96を形成す
る。
で構成した場合、第2樹脂層96も紫外線硬化型樹脂で
構成すると、マイクロレンズ基板1Bの製造設備を簡易
なものとすることができる。
研磨等を行ない、ガラス層8’の厚さを調整してもよ
い。
ンズ基板1Bを得ることができる。
方法では、型材に第2マイクロレンズ用凹部付き基板8
を用いたが、マイクロレンズ4が形成可能であれば、型
材に第2マイクロレンズ用凹部付き基板8以外の型材を
用いてもよいことは言うまでもない。
について説明する。なお、以下の説明では、マイクロレ
ンズ基板1B、1Aの製造方法と共通する事項について
は、その説明を省略する。
方法では、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8および
ガラス層8’を型材として用い、2P法により、マイク
ロレンズ4、第1樹脂層95および第2樹脂層96’
を、形成する。
ンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部
付き基板8を用意する(前記工程<1A>〜<6A>参
照)。なお、以下の工程を行う前に、第2マイクロレン
ズ用凹部付き基板8およびガラス層8’の表面に、離型
剤を塗布する等して、離型処理を施してもよい。
B>〜<12B>と同様の工程を行う。
脂層95上に第2樹脂層96’が形成され、また、第2
樹脂層96’上に第2の型材(ガラス層8’)が接合さ
れる。
脂層96’から剥離する。
ンズ基板1Cを得ることができる。
方法では、第2の型材にガラス層8’を用いたが、第2
樹脂層96’が形成可能であれば、第2の型材にガラス
層8’以外の型材を用いてもよいことは言うまでもな
い。
べる液晶パネル用対向基板および液晶パネル以外にも、
例えば、CCD、光通信素子等の各種電気光学装置、そ
の他の装置などに用いることができることは言うまでも
ない。
を、本発明のマイクロレンズ基板の代表として説明す
る。
ンズ用凹部付き基板8(またはガラス層8’、または第
2樹脂層96’)上に、例えば、開口111を有するブ
ラックマトリックス(遮光層)11を形成し、次いで、
かかるブラックマトリックス11を覆うように透明導電
膜(導電膜)12を形成することにより、液晶パネル用
対向基板10を製造することができる(図6参照)。
明導電膜12は、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8
上ではなく、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上に
設けてもよい。
有しており、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の
金属、カーボンやチタン等を分散した樹脂などで構成さ
れている。
例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、イン
ジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO2)などで構
成されている。
2マイクロレンズ用凹部付き基板8上に気相成膜法(例
えば蒸着、スパッタリング等)によりブラックマトリッ
クス11となる薄膜を成膜し、次いで、かかる薄膜上に
開口111のパターンを有するレジスト膜を形成し、次
いで、ウェットエッチングを行い前記薄膜に開口111
を形成し、次いで、前記レジスト膜を除去することによ
り設けることができる。
メントマーク71または第2アライメントマーク72を
用いて、マイクロレンズ4と開口111との位置合わせ
を行ってもよい。
スパッタリング等の気相成膜法により設けることができ
る。
ラックマトリックス、透明導電膜を形成することにより
液晶パネル用対向基板を得ることができる。
なくてもよい。
用いた液晶パネル(電気光学装置)について、図6に基
づいて説明する。
(なお、ここに示す液晶パネルは、薄膜トランジスタ:
TFTを備えた液晶パネルである)16は、TFT基板
(液晶駆動基板)17と、TFT基板17に接合された
液晶パネル用対向基板10と、TFT基板17と液晶パ
ネル用対向基板10との距離を規定する第2スペーサー
19と、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10と
の空隙に封入された液晶よりなる液晶層18とを有して
いる。
ンズ基板1Aと、かかるマイクロレンズ基板1Aの第2
マイクロレンズ用凹部付き基板8上に設けられ、開口1
11が形成されたブラックマトリックス11と、第2マ
イクロレンズ用凹部付き基板8上にブラックマトリック
ス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電極)
12とを有している。
動するための基板であり、ガラス基板171と、かかる
ガラス基板171上に設けられ、マトリックス状(行列
状)に配設された複数(多数)の画素電極172と、各
画素電極172に対応する複数(多数)の薄膜トランジ
スタ(TFT)173とを有している。なお、図では、
シール材、配向膜、配線などの記載は省略した。
向基板10の透明導電膜12と、TFT基板17の画素
電極172とが対向するように、TFT基板17と液晶
パネル用対向基板10とが、第2スペーサー19を介し
て、一定距離離間して接合されている。なお、TFT基
板17および液晶パネル用対向基板10の互いに対向す
る面は、それぞれ第2スペーサー19に当接している。
から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18
の液晶を駆動する。この画素電極172は、例えば、前
述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
る画素電極172に接続されている。また、薄膜トラン
ジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、画素
電極172へ供給する電流を制御する。これにより、画
素電極172の充放電が制御される。
しており、画素電極172の充放電に対応して、かかる
液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
レンズ基板1Aが有するスペーサー5は、第2スペーサ
ー19と異なる物性(例えば、弾性率、硬度、ポアソン
比、比重等のうちの少なくとも1つ)を有していること
が好ましい。スペーサー5と、第2スペーサー19とで
は、それぞれが接している物質の性質が異なる。また、
スペーサー5と第2スペーサー19とでは、目的、機能
も異なる。さらには、スペーサー5と第2スペーサー1
9とでは、製造時に経る工程も異なる。したがって、ス
ペーサー5の物性と第2スペーサー19の物性とを異な
るものとすると、それぞれの目的、機能、役割等に応じ
た最適な性質を有するスペーサーをそれぞれ設置するこ
とが可能となる。
5の構成材料の弾性率)は、第2スペーサー19の弾性
率(第2スペーサー19の構成材料の弾性率)よりも低
いことが好ましい。これにより、液晶パネル16では、
液晶層18の厚みの均一性が向上する。これは、次のよ
うなメカニズムによるものである。液晶パネル16を製
造する際に、TFT基板17と液晶パネル用対向基板1
0とを接合する。このとき、TFT基板17は液晶パネ
ル用対向基板10に対して、また、液晶パネル用対向基
板10はTFT基板17に対して力が加えられる。かか
る場合に、TFT基板17および液晶パネル用対向基板
10に加わる力は、それぞれの基板の法線と完全に一致
していることが理想である。しかし、実際には、これら
の基板に加わる力は、ごくわずかであるが、法線からず
れる場合がある。このとき、スペーサー5の弾性率が第
2スペーサー19の弾性率よりも低いと、スペーサー5
が収縮し、第2スペーサー19の収縮は抑制される。こ
のため結果として、液晶層18の厚みの均一性が低下す
るのが防止される。そして、液晶層18の厚みの均一性
が高いと、形成される画像の明るさムラが極めて好適に
抑制され、視認性が向上するという利点が得られる。
は、第2スペーサー19の性質等によっても若干異なる
が、スペーサー5の構成材料の弾性率を、40〜800
kgf/mm2程度とすることが好ましい。
個のマイクロレンズ4と、かかるマイクロレンズ4の光
軸Qに対応したブラックマトリックス11の1個の開口
111と、1個の画素電極172と、かかる画素電極1
72に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、
1画素に対応している。
入射光Lは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を通
り、マイクロレンズ4を通過する際に集光されつつ、樹
脂層9、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8、ブラッ
クマトリックス11の開口111、透明導電膜12、液
晶層18、画素電極172、ガラス基板171を透過す
る。このとき、マイクロレンズ基板1Aの入射側には通
常偏光板(図示せず)が配置されているので、入射光L
が液晶層18を透過する際に、入射光Lは直線偏光とな
っている。その際、この入射光Lの偏光方向は、液晶層
18の液晶分子の配向状態に対応して制御される。した
がって、液晶パネル16を透過した入射光Lを偏光板
(図示せず)に透過させることにより、出射光の輝度を
制御することができる。
ロレンズ4を通過した入射光Lは、集光されてブラック
マトリックス11の開口111を通過する。したがっ
て、液晶パネル16は、比較的小さい光量で明るく鮮明
な画像を形成することができる。
たような性質を有するマイクロレンズ4を備えているの
で、液晶パネル16は、高いコントラスト比を有する画
像を形成することができる。
法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向
基板10とを配向処理した後、第2スペーサー19およ
びシール材(図示せず)を介して両者を接合し、次い
で、これにより形成された空隙部の封入孔(図示せず)
から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を
塞ぐことにより製造することができる。その後、必要に
応じて、液晶パネル16の入射側や出射側に偏光板を貼
り付けてもよい。
基板17とを接合する際には、第2アライメントマーク
72等を用いて、液晶パネル用対向基板10とTFT基
板17との位置合わせを行ってもよい。
基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTF
T基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、
STN基板などを用いてもよい。
表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。
を模式的に示す図である。
は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備え
た照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備え
た色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤
色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)
24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ
(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した
(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレ
イ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラ
ー面211および青色光のみを反射するダイクロイック
ミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム
(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)2
2とを有している。
ズ302および303を有している。色分離光学系は、
ミラー304、306、309、青色光および緑色光を
反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラ
ー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー
307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー
(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ
310、311、312、313および314とを有し
ている。
ネル16と、液晶パネル16の入射面側(マイクロレン
ズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズ
ム21と反対側)に接合された第1の偏光板(図示せ
ず)と、液晶パネル16の出射面側(マイクロレンズ基
板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム2
1側)に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備え
ている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライ
トバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ラ
イトバルブ24、25および26が備えている液晶パネ
ル16は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されてい
る。
ロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロ
ック20が構成されている。また、この光学ブロック2
0と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設
置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、
表示ユニット23が構成されている。
する。
束)は、インテグレータレンズ302および303を透
過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグ
レータレンズ302および303により均一にされる。
を透過した白色光は、ミラー304で図7中左側に反射
し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光
(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図7
中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラ
ー305を透過する。
色光は、ミラー306で図7中下側に反射し、その反射
光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶
ライトバルブ24に入射する。
色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミ
ラー307で図7中左側に反射し、青色光は、ダイクロ
イックミラー307を透過する。
色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液
晶ライトバルブ25に入射する。
した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)
308で図7中左側に反射し、その反射光は、ミラー3
09で図7中上側に反射する。前記青色光は、集光レン
ズ312、313および314により整形され、青色用
の液晶ライトバルブ26に入射する。
色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の
三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバ
ルブに導かれ、入射する。
晶パネル16の各画素(薄膜トランジスタ173とこれ
に接続された画素電極172)は、赤色用の画像信号に
基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッ
チング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
れ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞ
れの液晶パネル16で変調され、これにより緑色用の画
像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライ
トバルブ25が有する液晶パネル16の各画素は、緑色
用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッ
チング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パ
ネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動
する駆動回路によりスイッチング制御される。
は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26
で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用
の画像がそれぞれ形成される。
た赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの
赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に
入射し、ダイクロイックミラー面211で図7中左側に
反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出
射面216から出射する。
成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25
からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面211および2
12をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26
からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図7中
左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過し
て、出射面216から出射する。
25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバ
ルブ24、25および26により形成された各画像は、
ダイクロイックプリズム21により合成され、これによ
りカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ
22により、所定の位置に設置されているスクリーン3
20上に投影(拡大投射)される。
したマイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネル16を
有しているので、高いコントラスト比を有する画像を投
射できる。
ズ基板を製造した。
ズ用凹部付き基板を製造した。
で長方形の未加工の石英ガラス基板(第1ガラス基板)
を用意した。次に、この石英ガラス基板を85℃の洗浄
液(硫酸と過酸化水素水との混合液)に浸漬して洗浄を
行い、その表面を清浄化した。
び裏面に、CVD法により、厚さ0.4μmの多結晶シ
リコンの膜(マスク層および裏面保護層)を形成した。
0Paに設定したCVD炉内に入れ、SiH4を300mL/分
の速度で供給することにより行った。
膜に、開口(開口および第2開口)を形成した。このと
き、開口の面積を、9.5μm2とした。
結晶シリコン膜上に、形成する凹部のパターンを有する
レジスト層を形成した。次に、多結晶シリコン膜に対し
てCFガスによるドライエッチングを行ない、開口を形
成した。次に、前記レジスト層を除去した。
石英ガラス基板上の、アライメントマーク(第1アライ
メントマーク)を形成する部分に、アライメントマーク
の形状に対応した形状を有する膜厚0.2μmのAu/Cr
薄膜(保護層)を形成した。
結晶シリコン膜上に、スパッタリング法により、Au/Cr
薄膜を形成した。このスパッタリングは、スパッタ炉の
スパッタ圧力を5mTorr、パワーを500Wに設定して
行った。次に、このAu/Cr薄膜上に、アライメントマー
クの形状に対応した形状を有するレジスト層を形成し
た。次に、Au/Cr薄膜に対して、硝酸と塩酸の混合液に
よるウェットエッチングを行った。次に、前記レジスト
層を除去した。
ング液(10%フッ酸+10%グリセリンの混合水溶
液)に148分間浸漬してウェットエッチングを行い、
石英ガラス基板上に凹部(第1凹部)を形成した。
テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に浸漬して、石
英ガラス基板の表面および裏面に形成した多結晶シリコ
ン膜を除去した。
塩酸の混合液に浸漬して、Au/Cr薄膜を除去した。
メントマーク(第1アライメントマーク)と、多数の凹
部(第1凹部)とが形成されたマイクロレンズ用凹部付
き基板(第1マイクロレンズ用凹部付き基板)を得た。
なお、第1凹部の曲率半径(R1)は、15μmであっ
た。
m2とし、工程−4−におけるエッチング時間を98分
間に変更した以外は、前記と同様にして、第2マイクロ
レンズ用凹部付き基板を製造した。なお、第2凹部の曲
率半径(R2)は、11μmであった。
用凹部付き基板の凹部が形成された面のスペーサーを設
置する場所以外のところに、未硬化の紫外線(UV)硬
化型アクリル系光学接着剤(屈折率1.59、硬化後の
密度1.18g/cm3)を、ディスペンサーを用いて、気
泡なく塗布した。
ズ用凹部付き基板上の凹部が形成されていない部分に、
ディスペンサーを用いて、スペーサーを均一に分散させ
た接着剤を塗布した。
同様のものを用いた。また、接着剤中のスペーサー含有
量は、10重量%とした。スペーサーには、球状プラス
チック微粒子を用いた。かかる球状プラスチック微粒子
の平均粒径は10μmであり、粒径分布の標準偏差は平
均粒径の4.6%であり、密度は1.19g/cm3であ
り、弾性率は480kgf/mm2であった。
部付き基板の樹脂を塗布した面に、第2マイクロレンズ
用凹部付き基板を接合した。このとき、第2マイクロレ
ンズ用凹部付き基板がスペーサーに接触すべく、第2マ
イクロレンズ用凹部付き基板全体に均一な圧力をかけ
た。
と第2アライメントマークとを用いて、第1凹部と第2
凹部との位置合わせを行った。
を硬化させ、樹脂層およびマイクロレンズを形成した。
離は55μm、最大厚さ(Tm)は30μm、コバ厚
(第1マイクロレンズ用凹部付き基板と第2マイクロレ
ンズ用凹部付き基板の対向する端面間の距離)は10μ
mであった。
用凹部付き基板を厚さ(T2)30μmに研削、研磨し
て、図1に示すような構造のマイクロレンズ基板を得
た。
同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
膜の代わりに、スパッタリング法により、Au/Cr薄膜
(マスク層および裏面保護層)を形成した。このときの
成膜条件は、実施例1の工程−3A−と同様とした。
わりに、多結晶シリコンの膜(保護層)を形成した。こ
のときの成膜条件は、実施例1の工程−1A−と同様と
した。また、ウェットエッチングのエッチング液には、
15%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液を用い
た。
を硝酸と塩酸の混合液に浸漬して、石英ガラス基板の表
面および裏面に形成したAu/Cr薄膜を除去した。
を15%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に浸漬
して、多結晶シリコン膜を除去した。
同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
ンズ用凹部付き基板および第2マイクロレンズ用凹部付
き基板(型材)を得た。なお、第2マイクロレンズ用凹
部付き基板表面には、シリコーン系離型剤を塗布した。
−、−8A−〜−10A−と同様の工程を行った。な
お、第1樹脂層の厚さは、実施例1の樹脂層の厚さと同
じとした。
凹部付き基板を第1樹脂層から剥離した。
のエポキシ系樹脂(屈折率1.39)を設け、次いで、
かかる未硬化の樹脂上にカバーガラス(ガラス層)を接
合し、次いで、前記樹脂を硬化させた。
を介して、第1樹脂層に接合された。
に設定した。
(T3)33μmに研削、研磨して、図8に示すような
構造のマイクロレンズ基板を得た。
同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
ンズ用凹部付き基板および第2マイクロレンズ用凹部付
き基板(型材)を得た。なお、第2マイクロレンズ用凹
部付き基板表面には、シリコーン系離型剤を塗布した。
−、−8A−〜−10A−、−11B−、−12B−と
同様の工程を行った。
定した。
の型材)を第2樹脂層から剥離し、図9に示すような構
造のマイクロレンズ基板を得た。
2と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
凹部の曲率半径(R1)を12.2μm、第2マイクロ
レンズ用凹部付き基板の第2凹部の曲率半径(R2)を
12.2μm、マイクロレンズの焦点距離を62μm、
最大厚さ(Tm)を30μm、コバ厚(第1マイクロレ
ンズ用凹部付き基板と第2マイクロレンズ用凹部付き基
板の対向する端面間の距離)を10μmとした。
第2マイクロレンズ用凹部付き基板を製造する際の工程
−2−における開口の面積を9.5μm2とし、工程−
4−におけるエッチング時間を123分間に変更した。
イクロレンズ基板を製造した。このマイクロレンズ基板
では、樹脂層の厚さは10μm、カバーガラスの厚さは
50μm、凹部の曲率半径は9.5μmとした。なお、
ガラス基板の構成は、基本的に、前記第1マイクロレン
ズ用凹部付き基板の構成と同様にした。
1に示すような形状のマイクロレンズ基板(対向基板1
20に相当)を製造した。すなわち、凸形状のマイクロ
レンズが設けられた基板を2枚、凸部と凸部とが互いに
対向するように接合することにより、半球状の平凸レン
ズ2個で構成されたレンズ系を有する基板を製造した。
に参照されるように、ドライエッチング法を用いて形成
した。
び平凸レンズ)は、石英ガラスで構成した。また、平凸
レンズの曲率半径は、いずれも、12.2μmとした。
また、接着層の厚みは、32μm、屈折率は、1.39
とした。
た各マイクロレンズ基板について、スパッタリング法お
よびフォトリソグラフィー法を用いて、第2マイクロレ
ンズ用凹部付き基板(またはカバーガラス、またはマイ
クロレンズ基板)のマイクロレンズに対応した位置に開
口(開口率43%)が設けられた厚さ0.16μmの遮
光膜(Cr膜)、すなわち、ブラックマトリックスを形
成した。さらに、ブラックマトリックス上に厚さ0.1
5μmのITO膜(透明導電膜)をスパッタリング法に
より形成し、液晶パネル用対向基板を製造した。
側(またはガラス基板側、またはブラックマトリックス
と反対側)から光を照射し、液晶パネル用対向基板の有
効レンズ領域内における出射光の輝度を測定した。その
結果を下記に示す。なお、出射光の輝度は、マイクロレ
ンズを形成しなかった場合の出射光の輝度を100%と
した。 実施例1:184% 実施例2:184% 実施例3:183% 実施例4:183% 実施例5:182% 比較例1:171% 比較例2:179% この結果から、本実施例のマイクロレンズ基板は、高い
光の利用効率、透過率を有していることが分かる。した
がって、本実施例のマイクロレンズ基板を液晶パネルに
用いると、形成される画像のコントラスト比が向上する
ことが分かる。
別途用意したTFT基板(ガラス基板は石英ガラス製)
とを配向処理した後、両者を球状シリカ微粒子よりなる
スペーサー(弾性率7454kgf/mm2)およびシール材
を介して接合した。次に、液晶パネル用対向基板とTF
T基板との間に形成された空隙部の封入孔から液晶を空
隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞いで図6に
示すような構造(またはこれに参照されるような構造)
のTFT液晶パネルをそれぞれ製造した。
たところ、各実施例で得られたTFT液晶パネルの出射
光は、各比較例で得られたTFT液晶パネルの出射光よ
りも明るかった。
ルを用いて、図7に示すような構造の液晶プロジェクタ
ー(投射型表示装置)を組み立てた。その結果、得られ
た液晶プロジェクターは、いずれも、スクリーン上に明
るい画像を投射できた。
イクロレンズの収差を低減でき、光の利用効率を高める
ことができる。
ンズ基板を備えた液晶パネル、投射型表示装置では、光
の有効利用が図れ、高いコントラスト比および透過率が
得られる。
示す模式的な縦断面図である。
するための図である。
するための図である。
するための図である。
するための図である。
断面図である。
系を模式的に示す図である。
示す模式的な縦断面図である。
示す模式的な縦断面図である。
明するための図である。
明するための図である。
ある。
用効率の関係を示す図である。
トラスト比の関係を示す図である。
Claims (32)
- 【請求項1】 レンズ曲面を複数有する第1基板と、レ
ンズ曲面を複数有する第2基板とを接合し、両凸レンズ
よりなるマイクロレンズを複数形成することを特徴とす
るマイクロレンズ基板の製造方法。 - 【請求項2】 対向するレンズ光軸を2μm以内に近接
させ、両凸レンズよりなるマイクロレンズを複数形成す
ることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ基
板の製造方法 - 【請求項3】 レンズ曲面を備えた第1の凹部を複数有
する第1基板と、レンズ曲面を備えた第2の凹部を複数
有する第2基板とを、前記第1の凹部と前記第2の凹部
とが対向するように、樹脂を介して接合し、前記第1基
板と前記第2基板との間に両凸レンズよりなるマイクロ
レンズを複数形成することを特徴とするマイクロレンズ
基板の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率
半径と、前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径と
が異なる請求項1乃至3のいずれかに記載のマイクロレ
ンズ基板の製造方法。 - 【請求項5】 前記第1基板側から光を入射させるよう
にマイクロレンズ基板を配置し、 前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径よりも、前
記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径の方が大きく
なるように前記マイクロレンズ基板を配置する請求項1
ないし4のいずれかに記載のマイクロレンズ基板の製造
方法。 - 【請求項6】 前記マイクロレンズの最大厚さが、10
〜120μmである請求項1ないし5のいずれかに記載
のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 【請求項7】 前記マイクロレンズの焦点距離は、20
〜1000μmである請求項1ないし6のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 【請求項8】 前記第1基板および/または前記第2基
板のレンズ曲面が設けられた領域の外側にスペーサーを
含む樹脂を設置して、前記第1基板と前記第2基板とを
接合する請求項1ないし7のいずれかに記載のマイクロ
レンズ基板の製造方法。 - 【請求項9】 前記スペーサーは、粒子状である請求項
8に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 【請求項10】 前記第1基板および前記第2基板に
は、アライメントマークがそれぞれ設けられ、 これらのアライメントマークを用いて、前記第1基板と
前記第2基板との位置合わせを行い、前記第1基板と前
記第2基板とを接合する請求項1ないし9のいずれかに
記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 【請求項11】 前記第1基板および前記第2基板のレ
ンズ曲面は、マスク層を用いて形成されたものであり、 前記第1基板および前記第2基板のアライメントマーク
は、前記マスク層を利用して形成されたものである請求
項1ないし10のいずれかに記載のマイクロレンズ基板
の製造方法。 - 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
のマイクロレンズ基板の製造方法により製造されたこと
を特徴とするマイクロレンズ基板。 - 【請求項13】 基板上に複数のマイクロレンズが設け
られたマイクロレンズ基板であって、 前記マイクロレンズが両凸レンズで構成されていること
を特徴とするマイクロレンズ基板。 - 【請求項14】 表面に凹部が複数設けられた第1基板
と、第2基板とが、樹脂層を介して接合されてなり、 前記第1基板と前記第2基板との間に、両凸レンズより
なるマイクロレンズが構成されていることを特徴とする
マイクロレンズ基板。 - 【請求項15】 表面に第1の凹部が複数設けられた第
1基板と、表面に第2の凹部が複数設けられた第2基板
とが、前記第1の凹部と前記第2の凹部とが対向するよ
うに、樹脂層を介して接合されてなり、 前記第1基板と前記第2基板との間に、両凸レンズより
なるマイクロレンズが構成されていることを特徴とする
マイクロレンズ基板。 - 【請求項16】 前記マイクロレンズが設けられていな
い領域の前記樹脂層の厚さが、前記マイクロレンズのコ
バ厚とほぼ等しい請求項14または15に記載のマイク
ロレンズ基板。 - 【請求項17】 前記第1基板は、前記第2基板よりも
厚い請求項14ないし16のいずれかに記載のマイクロ
レンズ基板。 - 【請求項18】 前記マイクロレンズが設けられた領域
の外側に、前記樹脂層の厚みを規定するスペーサーが設
けられている請求項13ないし17のいずれかに記載の
マイクロレンズ基板。 - 【請求項19】 前記スペーサーは、粒子状である請求
項18に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項20】 前記マイクロレンズの入射側のレンズ
曲面の曲率半径と、前記マイクロレンズの出射側のレン
ズ曲面の曲率半径とが異なる請求項13ないし19のい
ずれかに記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項21】 前記第1基板は光が入射する側に配置
されてなり、 前記マイクロレンズの出射側のレンズ曲面の曲率半径よ
りも、前記マイクロレンズの入射側のレンズ曲面の曲率
半径の方が大きい請求項13ないし20のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項22】 前記マイクロレンズの最大厚さが、1
0〜120μmである請求項13ないし21のいずれか
に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項23】 前記マイクロレンズの焦点距離は、2
0〜1000μmである請求項13ないし22のいずれ
かに記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項24】 前記マイクロレンズが設けられた領域
の外側に、位置合わせの指標となるアライメントマーク
が設けられている請求項13ないし23のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項25】 請求項12ないし24のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板を備えたことを特徴とする電気
光学装置。 - 【請求項26】 請求項12ないし24のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板上に、導電膜が設けられたこと
を特徴とする液晶パネル用対向基板。 - 【請求項27】 請求項12ないし24のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板と、該マイクロレンズ基板上に
設けられたブラックマトリックスと、該ブラックマトリ
ックスを覆う導電膜とを有することを特徴とする液晶パ
ネル用対向基板。 - 【請求項28】 請求項26または27に記載の液晶パ
ネル用対向基板を備えたことを特徴とする液晶パネル。 - 【請求項29】 画素電極を備えた液晶駆動基板と、該
液晶駆動基板に接合された請求項26または27に記載
の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液
晶パネル用対向基板との間に封入された液晶とを有する
ことを特徴とする液晶パネル。 - 【請求項30】 前記液晶駆動基板は、マトリックス状
に配設された前記画素電極と、前記画素電極に接続され
た薄膜トランジスタとを有するTFT基板である請求項
29に記載の液晶パネル。 - 【請求項31】 請求項28ないし30のいずれかに記
載の液晶パネルを備えたライトバルブを有し、該ライト
バルブを少なくとも1個用いて光を変調し、画像を投射
することを特徴とする投射型表示装置。 - 【請求項32】 画像を形成する赤色、緑色および青色
に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光源から
の光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記各光を
対応した配置された前記ライトバルブに導くための色分
離光学系と、前記各画像を合成する色合成光学系と、前
記合成された画像を投射する投射光学系とを有する投射
型表示装置であって、 前記ライトバルブは、請求項28ないし30のいずれか
に記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする投射型表
示装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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