JP2001074913A - マイクロレンズアレイ基板の製造方法、液晶パネルおよび投射型表示装置 - Google Patents
マイクロレンズアレイ基板の製造方法、液晶パネルおよび投射型表示装置Info
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Abstract
むらが生じにくいマイクロレンズアレイ基板の製造方法
を提供すること。 【解決手段】 マイクロレンズ101Aを形成する際
に、母材本来の厚さを局所的に保持することにより、第
1の基板100Aと第2の基板200Aとの距離を規制
するスペーサー500Aを形成する。まず、第1の基板
100Aに、第1マスク10Aを形成する。次に、マイ
クロレンズ101Aに対応する第2マスク110Aを形
成する。次に、第2マスク110Aをレンズ形状にリフ
ローする。次に、ウエットエッチングにより第1マスク
10Aをスペーサー500Aの形状に整形する。次に、
第1の基板100Aに対してドライエッチングを施し、
凸形状のマイクロレンズ101Aおよびスペーサー50
0Aを同時に形成する。次に、第1マスク12Aを除去
した後、第2の基板200Aを第1の基板100Aに接
合する。
Description
レイ基板の製造方法、液晶パネルおよび投射型表示装置
に関するものである。
ロレンズアレイ基板(マイクロレンズ基板と呼ばれるこ
ともある)の従来の製造方法を説明する断面図である。
このようなマイクロレンズアレイ基板900は、第1の
透明基板901にマイクロレンズ902を形成し、次い
で、第1の透明基板901のマイクロレンズ902を形
成した面に接着剤904を塗布し、そこへ第2の透明基
板903を接合することにより製造される。しかし、こ
のようにして製造されたマイクロレンズアレイ基板から
液晶パネルを製造したとき、得られる画像にむらが生
じ、画面内の明るさが均一とならない場合があった。
さむらが生じにくいマイクロレンズアレイ基板の製造方
法、さらには、液晶パネルおよび投射型表示装置を提供
することにある。
(1)〜(10)の本発明により達成される。
1の基板と、第2の基板とを、中間層を介して接合して
なるマイクロレンズアレイ基板を製造するに際し、第1
の基板となる母材にエッチングを施して、多数のマイク
ロレンズを形成するとともに、前記マイクロレンズの形
成領域外に、前記第2の基板に当接するスペーサーを形
成し、次いで、該スペーサーを用いて前記第1の基板と
前記第2の基板とを接合した後、前記スペーサーを含む
部分を除去することを特徴とするマイクロレンズアレイ
基板の製造方法。
1の基板と、第2の基板とを、中間層を介して接合して
なるマイクロレンズアレイ基板を製造するに際し、第1
の基板となる母材を用意し、該母材上に、スペーサーを
形成するための第1のマスクを形成する第1マスク形成
工程と、前記母材の前記第1のマスクが形成された面
に、マイクロレンズを形成するための第2のマスクを形
成する第2マスク形成工程と、エッチングを施し、前記
第2のマスクを利用して前記母材にマイクロレンズを形
成するとともに、前記第1のマスクを利用して、前記第
2の基板に当接するスペーサーを形成するエッチング工
程と前記スペーサーを用いて前記第1の基板と前記第2
の基板とを接合する接合工程と、前記スペーサーを含む
部分を除去する除去工程とを有することを特徴とするマ
イクロレンズアレイ基板の製造方法。
エッチング工程との間に前記第2のマスクを整形する整
形工程を有する上記(2)に記載のマイクロレンズアレ
イ基板の製造方法。
とを接合した後、前記第2の基板上に、前記第1のマス
クをアラインメントマークとして用い、遮光膜を形成す
る上記(2)または(3)に記載のマイクロレンズアレ
イ基板の製造方法。
いる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のマイク
ロレンズアレイ基板の製造方法。
とを接合した後、前記第2の基板上に、新たな構成要素
を設ける上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のマ
イクロレンズアレイ基板の製造方法。
よび/または透明導電膜である上記(6)に記載のマイ
クロレンズアレイ基板の製造方法。
とともに、前記マイクロレンズが形成された部分を複数
に分割する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の
マイクロレンズアレイ基板の製造方法。
と、該液晶駆動基板に接合され、上記(1)ないし
(8)のいずれかに記載のマイクロレンズアレイ基板の
製造方法により製造されたマイクロレンズアレイ基板の
一部分を備えた液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動
基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入された
液晶とを有することを特徴とする液晶パネル。
を備えたライトバルブを有し、該ライトバルブを少なく
とも1個用いて画像を投射することを特徴とする投射型
表示装置。
の製造方法を添付図面に基づいて詳細に説明する。マイ
クロレンズアレイ基板99は、多数のマイクロレンズ1
01を有する第1の基板100に第2の基板200を、
中間層となる樹脂層(接着層)400を介して接合する
ことにより製造されるが、本方法は、かかる工程を行う
前に、第1の基板100となる母材にエッチングを施し
て、多数のマイクロレンズ101を形成するとともに、
スペーサー500をも形成して第1の基板(スペーサー
付きマイクロレンズ基板)100を得ることを特徴とす
る(図1〜図3参照)。このように、本発明では、マイ
クロレンズ101を形成するとともに、スペーサー50
0をも形成するので、スペーサー500を形成するため
の工程を簡略化することができる。
の、第1の基板100に対する距離を規制することがで
きる。そして、かかるスペーサー500により、第1の
基板100と第2の基板200との距離を、マイクロレ
ンズアレイ基板99全体にわたって均一とすることがで
きる。このため、樹脂層400の厚さを、マイクロレン
ズアレイ基板99全体にわたって均一なものとすること
ができる。このようなスペーサー500は、例えば柱状
とすることができる。また、スペーサー500の高さ
は、マイクロレンズ101の高さと同じかそれよりも高
いものとすることが好ましい。また、スペーサー500
は、マイクロレンズ形成領域の外側に設けることができ
る。以下、マイクロレンズアレイ基板の第1の製造方法
について説明する。
明基板)を用意する。この母材には、例えば、石英ガラ
ス等をはじめとする各種ガラス基板などが好適に用いら
れる。以下、かかる母材を「第1の基板100A」に含
めて説明する。
母材として用意した第1の基板100Aの、形成するス
ペーサー500Aに対応する位置に、第1マスク(保護
層)10Aを形成する。この第1マスク10Aは、後述
する工程<4.1A>において、マイクロレンズ101
Aを形成する際に行うエッチングに対して耐性を有する
もの(例えば、Cr、Al等の金属)であることが好ま
しい。このような第1マスク10Aは、例えば、スパッ
タリング法(マスクスパッタリング法)等の気相成膜法
などにより形成することができる。
第1の基板100Aの第1マスク10Aを形成した面
に、形成するマイクロレンズ101Aに対応するパター
ンの第2マスク110Aを形成する。また、このとき同
時に、形成するスペーサー500Aに対応するパターン
を有し、第2マスク110Aと同様の第3マスク11A
を形成することもできる。第2マスク110Aおよび第
3マスク11Aは、例えば熱変形性のレジスト等、熱変
形性の材料で構成されていることが好ましい。これによ
り、第2マスク110Aおよび第3マスク11Aの整形
が容易となる(後述する工程<3.1A>参照)。
Aは、例えば次のように形成することができる。まず、
第1の基板100Aのマイクロレンズ101Aを形成す
る面に、感光性のレジスト層(ポジレジスト、ネガレジ
スト等)を形成する。次に、かかるレジスト層に対し
て、形成するマイクロレンズ101A、および、スペー
サー500Aに対応したパターンの露光を行う。次に、
かかるレジスト層を現像する。
スク11A)と第1マスク10Aとは、異なる種類で構
成されていることが好ましい。これにより、後述する工
程<4.1A>で行なうエッチングにより、スペーサー
500Aとマイクロレンズ101Aとを同時に形成する
ことが容易となる。
を、例えば図1(c)に示すような凸曲面を有する形状
に、整形する。このとき、第3マスク11Aも、第2マ
スク110Aと同様に整形することができる。このと
き、第2マスク110Aおよび第3マスク11Aが熱変
形性の材料で構成されていると、加熱をするだけで第2
マスク110Aおよび第3マスク11Aを整形すること
ができる。しかも、加熱・溶融すると、表面張力で、第
2マスク110Aおよび第3マスク11Aは、半球状に
リフローされる。したがって、第2マスク110Aおよ
び第3マスク11Aが熱変形性の材料で構成されている
と、これらを、簡易な操作でより理想的なレンズ形状に
整形することができるようになる。第2マスク110A
および第3マスク11Aを加熱により整形する場合、そ
の加熱温度は、100〜250℃程度が好ましい。加熱
温度をこの範囲内とすると、第2マスク110Aを、よ
り理想的なレンズ形状に整形することが容易となる。
に、第1マスク10Aを、スペーサー500Aに対応し
たパターンに整形する。これにより、第1マスク10A
から、形成するスペーサー500Aに対応したパターン
の第1マスク12Aが形成される。これは、例えば、第
3マスク11Aをマスク層として、第1マスク10Aに
対して、硝酸セリウムアンモン水溶液、りん酸水溶液な
どを用いたウェットエッチング、ドライエッチング等の
エッチングを施して、第1マスク10Aの不要部分(例
えば、第3マスク11Aからはみ出した部分等)を除去
することにより行なうことができる。このように、第1
マスク10Aの不要部分を除去する前に第3マスク11
Aを整形しておくと、かかる整形工程により第3マスク
11Aと第1マスク10Aとの密着性が高まっているの
で、例えばウェットエッチングにより第1マスク10A
の不要部分を除去する場合には、第1マスク10Aと第
3マスク11Aとの間にエッチング液が侵入することを
効果的に防止される。
対してエッチングを施し、図1(e)に示すように、第
1の基板100Aに、マイクロレンズ101Aおよびス
ペーサー500Aを形成する。
施すと、第1の基板100Aが食刻され、その厚みが減
少する。また、このとき同時に、第2マスク110Aも
食刻される。したがって、所定の条件下でエッチングを
行なうと、第2マスク110Aが、エッチングにより食
刻されて消滅するとともに、第2マスク110Aの形状
が、第1の基板100A上に転写される。これにより、
第1の基板100A上に、凸形状を有するマイクロレン
ズ101Aを形成することができる。また、このとき、
第3マスク11Aが消滅し、第1マスク12Aが露出す
る。そしてこのとき、第1マスク12Aが、エッチング
に対して耐性を有するものであると、第1の基板100
Aの第1マスク12Aで保護された部位では、食刻が防
止(抑制)される。したがって、かかる部位では母材の
厚さが良好に維持される。このため、かかる母材の厚さ
が維持された部分では、図1(e)に示すように、結果
として、スペーサー500Aが形成される。
なるべきところを非エッチング部としてスペーサー50
0Aを形成すると、非エッチング部では母材の厚さが維
持されることになる。また通常、母材は、全体にわたっ
て厚さが均一であることが保証されている。このため、
このようにしてスペーサー500Aを複数形成した場
合、形成した各スペーサー500Aでは、互いにその高
さがほぼ等しいものとなる。しかも、このようにスペー
サー500Aを形成すると、母材の厚さが維持されるの
で、形成されるスペーサー500Aの端面に、平坦な部
分を設けることができる。形成されるスペーサー500
Aの高さは、第1の基板100Aが食刻された深さに等
しくなる。このため、エッチングの条件を適宜選択する
ことにより、スペーサー500Aの高さを所望のものに
調整することができる。しかも、スペーサー500Aの
高さが樹脂層400Aの厚さと等しくなるので、これに
より、後述する工程<5A>で形成する樹脂層400A
の厚さを、所望のものに調整することができる。
形成する場合には、第2マスク110Aおよび第1の基
板100Aが食刻される速度(エッチングレート)をほ
ぼ同じものとすると、第2マスク110Aの形状を第1
の基板100Aに忠実に転写することができる。かかる
観点からは、第1の基板100Aに対しては、ドライエ
ッチングを施すことが好ましい。ドライエッチングによ
ると、第2マスク110Aに対するエッチングレート
と、第1の基板100Aに対するエッチングレートと
を、ほぼ同じにすることが容易となる。
アンモン水溶液、りん酸水溶液等の除去液(剥離液)に
第1の基板100Aを浸漬することなどにより、図1
(f)に示すように、第1マスク12Aを除去する。こ
れにより、マイクロレンズ101Aとスペーサー500
Aとが形成された第1の基板(スペーサー付きマイクロ
レンズ基板)100Aが得られる。
第1の基板100Aのマイクロレンズ101Aを形成し
た面に、樹脂層400Aを介して、第2の基板200A
がスペーサー500Aに当接するように、第2の基板
(透明基板)200Aを接合する。
イクロレンズ101Aが形成された面に樹脂層400A
となる樹脂(接着剤)を設け、次いで、第2の基板20
0Aをスペーサー500Aに当接させるとともに前記樹
脂に密着させ、次いで、前記樹脂を固化させることによ
り行なうことができる。第2の基板200Aを第1の基
板100Aに接合するときに、第2の基板200A全体
に均一な圧力をかけて第2の基板200Aをスペーサー
500Aに当接させると、基板全体にわたって第1の基
板100Aと第2の基板200Aとの距離をより均一に
することができる。このため、形成される樹脂層400
Aの厚さを、基板全体でより均一なものとすることがで
き、その厚みむらをより好適に抑制できる。このとき、
スペーサー500Aが例えば柱状をなしていると、第2
の基板200Aを前記樹脂に密着させる際に、気泡を両
者の接合部の端部から逃がすことが容易になる。なお、
第2の基板200Aは、例えば、石英ガラス等のガラス
などで構成されている。以下の工程を行なう前に、第2
の基板200Aを研削・研磨等することにより、第2の
基板200Aの厚さを調整してもよい。
第2の基板200A上に、開口部601Aが設けられた
遮光膜600Aを形成する。例えば、第2の基板200
Aのほぼ全面に遮光膜600Aとなる膜を、スパッタリ
ング法等の気相成膜法により形成し、次いで、かかる膜
に、フォトリソグラフィー法およびエッチングを行なう
ことにより、開口部601Aが設けられた遮光膜600
Aを形成することができる。
法、蒸着法等の気相成膜法等により、第2の基板200
A上に、遮光膜600Aを覆うように、透明導電膜(透
明電極膜)700Aを形成する。これにより、図4に示
すような、マイクロレンズアレイ基板99Aを得ること
ができる。
レイ基板99Aを、例えば、切断線131Aでカットし
て、スペーサー500Aを含む部分を切除する。スペー
サー500Aは、マイクロレンズとしての機能を果たす
部分ではないので、本来不要である。しかも、前記工程
<5A>で樹脂層400Aがすでに固化しているので、
かかる切除作業および切除後も、第1の基板100Aと
第2の基板200Aとの位置関係は固定され、両者の距
離が変動することは防止される。すなわち、スペーサー
500Aの前述したような役割は、もはや失われたと言
える。このため、スペーサー500Aを含む部分を切除
することにより、最終的に得られる基板(液晶パネル用
対向基板15A)のデッドスペースを減少させることが
でき、小型化を図ることができる。
除に際し、マイクロレンズアレイ基板99Aを、例え
ば、切断線132Aで分割する。これにより、複数のマ
イクロレンズアレイ基板、すなわち、液晶パネル用対向
基板15Aを複数個得ることができる。このときも、樹
脂層400Aにより第1の基板100Aと第2の基板2
00Aとの位置関係は固定されているので、また、スペ
ーサー500Aを設置した効果により分割前のマイクロ
レンズアレイ基板では基板全体にわたって樹脂層400
Aの厚さが均一となっているので、得られる各液晶パネ
ル用対向基板15A間における樹脂層400Aの厚さ
も、個々にばらつきがなく、均一なものとなる。しか
も、1個の液晶パネル用対向基板15Aにおいても、そ
の基板全体で樹脂層400Aの厚さは均一なものとなっ
ている。
製造方法について説明する。なお、前記第1の製造方法
と共通する事項については説明を省略し、相違する事項
を中心に説明する。本方法は、第2マスクを整形する
(前記<3.1A>参照)前に、第1マスクを整形する
(前記<3.2A>参照)ことを特徴とする。まず、前
記<1A>、<2A>と同様の工程を行なう(図2
(a)、(b))。
に、第1マスク10Bを、スペーサー500Bに対応す
るパターンに整形し、第1マスク12Bを形成する。
を、例えば図2(d)に示すような半球のレンズ形状
に、整形する。その後、前記と同様の工程を行なう(図
2(e)〜(h))。
る前に第1マスク10Bを整形すると、形成される第1
マスク12Bの寸法精度が高まる。このため、形成され
るスペーサー500Bの寸法精度も高まる。したがっ
て、例えばスペーサー500Bをアライメントマーク等
として用いる場合には、位置合わせの精度が向上する。
製造方法について説明する。なお、前記第1、第2の製
造方法と共通する事項については説明を省略し、相違す
る事項を中心に説明する。本方法は、柱を形成するため
の第1マスクを、柱を形成した後も残存させ、別の工程
でアライメントマークとして用いることを特徴とする。
まず、前記<1A>、<2A>、<3.1B>、<3.
2B>、<4.1A>と同様の工程を行なう(図3
(a)〜(e))。その後、前記<5A>以降と同様の
工程を行なう(図3(f)、(g))。すなわち、前記
工程<4.2A>に対応する工程を行なわない。
て第1の基板100Cに第2の基板200Cを接合した
場合、第1マスク12Cを、位置合わせの指標であるア
ラインメントマークとして用いることができる。このた
め、例えば、図3(g)に示すように、第2の基板20
0C上に開口部601Cを有する遮光膜600Cを設け
る場合(前記<6A>参照)、第1マスク12Cをアラ
イメントマークとして、開口部601Cの位置合わせを
行うことができる。特に、第1マスク12Cを金属で構
成すると、第1マスク12Cの視認性が非常に高くな
り、画像処理等の自動化・省力化に適した製造工程を容
易に確立できる。なお、この場合、スペーサー500C
の高さは、第1の基板100Cの食刻された深さと第1
マスク12Cの厚さとの和に等しくなる。
用いた液晶パネル(液晶光シャッター)について、図5
に基づいて説明する。図5に示すように、本発明の液晶
パネル(TFT液晶パネル)16は、TFT基板(液晶
駆動基板)17と、TFT基板17に接合された液晶パ
ネル用対向基板15Aと、TFT基板17と液晶パネル
用対向基板15Aとの空隙に封入された液晶よりなる液
晶層18とを有している。
状のマイクロレンズ101Aが形成された第1の基板1
00Aと、かかる第1の基板100Aのマイクロレンズ
101Aが形成された面に樹脂層400Aを介して接合
された第2の基板200Aと、かかる第2の基板200
A上に形成され、開口部601Aを有する遮光膜600
Aと、第2の基板200A上に遮光膜600Aを覆うよ
うに形成された透明導電膜(透明電極膜)700Aとを
有している。TFT基板17は、液晶層18の液晶を駆
動するための基板であり、ガラス基板171と、かかる
ガラス基板171上に多数設けられ、液晶層18の液晶
を駆動する個別電極172と、かかる個別電極172の
近傍に設けられ、各個別電極172に対応する多数の薄
膜トランジスタ(TFT)173とを有している。な
お、図では、シール材、配向膜、配線などの記載は省略
した。この液晶パネル16では、液晶パネル用対向基板
15Aの透明導電膜(共通電極)700Aと、TFT基
板17の個別電極172とが対向するように、TFT基
板17と液晶パネル用対向基板15Aとが、一定距離離
間して接合されている。
Lは、第1の基板100Aを通り、マイクロレンズ10
1Aを通過する際に集光されつつ、樹脂層400A、第
2の基板200A、遮光膜600Aの開口601A、透
明導電膜700A、液晶層18、個別電極172、ガラ
ス基板171を透過する。なお、このとき、第1の基板
100Aの入射側には通常偏光板(図示せず)が配置さ
れているので、入射光Lが液晶層18を透過する際に、
入射光Lは直線偏光となっている。その際、この入射光
Lの偏光方向は、液晶層18の液晶分子の配向状態に対
応して制御される。したがって、液晶パネル16を透過
した入射光Lを、偏光板(図示せず)に透過させること
により、出射光の輝度を制御することができる。
法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向
基板15Aとを配向処理した後、シール材(図示せず)
を介して両者を接合し、次いで、これにより形成された
空隙部の封入孔(図示せず)より液晶を空隙部内に注入
し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造するこ
とができる。その後、必要に応じて、液晶パネル16の
入射側や出射側に偏光板を貼り付けてもよい。
基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTF
T基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、
STN基板などを用いてもよい。
表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。図
6は、本発明の投射型表示装置の光学系を模式的に示す
図である。同図に示すように、投射型表示装置300
は、光源301と、照明光学系と、色分離光学系と、赤
色に対応した液晶ライトバルブ24と、緑色に対応した
液晶ライトバルブ25と、青色に対応した液晶ライトバ
ルブ26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラ
ー面211および青色光のみを反射するダイクロイック
ミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム
(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)2
2とを有している。
ズ302および303を有している。色分離光学系は、
ミラー304、306、309、青色光および緑色光を
反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラ
ー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー
307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー
(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ
310、311、312、313および314とを有し
ている。
ネル16と、液晶パネル16の入射面側に接合された第
1の偏光板(図示せず)と、液晶パネル16の出射面側
に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備えてい
る。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライトバ
ルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ライト
バルブ24、25および26が備えている液晶パネル1
6は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。
する。光源301から出射された白色光は、インテグレ
ータレンズ302および303を透過する。このとき、
白色光の光強度は、均一にされる。かかる白色光は、ミ
ラー304で図6中左側に反射し、その反射光のうちの
青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロ
イックミラー305で図6中下側に反射し、赤色光
(R)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
色光は、ミラー306で図6中下側に反射し、その反射
光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶
ライトバルブ24に入射する。ダイクロイックミラー3
05で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、
ダイクロイックミラー307で図6中左側に反射し、青
色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。ダイ
クロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レン
ズ311により整形され、緑色用の液晶ライトバルブ2
5に入射する。また、ダイクロイックミラー307を透
過した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラ
ー)308で図6中左側に反射し、その反射光は、ミラ
ー309で図6中上側に反射する。前記青色光は、集光
レンズ312、313および314により整形され、青
色用の液晶ライトバルブ26に入射する。
色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の
三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバ
ルブに導かれ、入射する。この際、液晶ライトバルブ2
4が有する液晶パネル16の各画素は、赤色用の画像信
号に基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、ス
イッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライト
バルブ25および26に入射し、それぞれの液晶パネル
16で変調され、これにより緑色用の画像および青色用
の画像が形成される。これにより赤色光、緑色光および
青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25およ
び26で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および
青色用の画像がそれぞれ形成される。
た赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの
赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に
入射し、ダイクロイックミラー面211で図6中左側に
反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出
射面216から出射する。また、前記液晶ライトバルブ
25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライ
トバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイ
ックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面2
11および212をそれぞれ透過して、出射面216か
ら出射する。また、前記液晶ライトバルブ26により形
成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26
からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図6中
左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過し
て、出射面216から出射する。
25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバ
ルブ24、25および26により形成された各画像は、
ダイクロイックプリズム21により合成され、これによ
りカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ
22により、所定の位置に設置されているスクリーン3
20上に投影(拡大投射)される。
ンズアレイ基板を製造し、さらには、画素サイズ18μ
m 角で、横1024個、縦768個のマイクロレンズが
行列配置された液晶パネル用対向基板を25個製造し
た。まず、母材として平面形状が長方形で均一な厚さを
有する未加工の石英ガラス基板(第1の基板100A)
を1枚用意し、これを洗浄した。
形成するスペーサー500Aに対応する位置に、マスク
スパッタリング法により、膜厚10μm のCr膜(第1
マスク10A)を局所的に形成した。
1マスク10Aを形成した面に、形成するマイクロレン
ズ101Aおよびスペーサー500Aに対応したパター
ンのレジスト層(第2マスク110Aおよび第3マスク
11A)を形成した。これは次のようにして行なった。
まず、第1の基板100Aに、膜厚8.0μm のポジレ
ジストをスピンコートした。次に、このポジレジストを
クリーンオーブン内でプレベークした。次に、露光機を
用いて、ポジレジストに、形成するマイクロレンズ10
1Aおよびスペーサー500Aに対応するパターンの露
光を行った。次に、ポジレジストを現像した。
を、130〜180℃の温度範囲に設定したクリーンオ
ーブン内で加熱し(ポストベーク)、第2マスク110
Aおよび第3マスク11Aを半球のレンズ形状にリフロ
ーした。
ン水溶液によるウェットエッチングを行い、第1の基板
100A上の第3マスク11Aからはみ出した第1マス
ク10Aを除去し、第1マスク10Aを、形成するスペ
ーサー500Aに対応したパターンに整形した(第1マ
スク12Aを形成した)。
に対してドライエッチングを施し、第1の基板100A
に、凸形状のマイクロレンズ101Aおよび柱(円柱)
状のスペーサー500Aを形成した。なお、スペーサー
500Aは、第1の基板100Aの四隅に形成した。ド
ライエッチングは、CHF3 ガスを用いて20分間行っ
た。また、その際のガス流量は50sccm、圧力は50mT
orr 、RF出力は400Wとした。これにより、第1の
基板100Aのエッチングレートは毎分0.40μm 、
第2マスク110Aと第1の基板100Aとのエッチン
グレートの比は1:1という結果を得た。また、第1マ
スク12Aの食刻は防止され、第1マスク12Aは第1
の基板100A上に残存した。形成されたマイクロレン
ズ101Aの高さは8.0μm 、曲率半径は14μm で
あった。また、形成されたスペーサー500Aの高さ
は、8.5μm であった。
を硝酸セリウムアンモン水溶液に浸漬して、第1マスク
12Aを除去した。
付きマイクロレンズ基板)100Aに第2の基板400
Aを、樹脂を介して接合した。これは、次のように行っ
た。まず、第1の基板100Aのマイクロレンズ101
Aを形成した面に、樹脂で構成された紫外線硬化型接着
剤を気泡なく塗布した。次に、石英ガラスで構成された
第2の基板200Aを、第2の基板200A全体に均一
な圧力をかけつつ、スペーサー500Aおよび塗布した
紫外線硬化型接着剤に密着させた。次に、前記紫外線硬
化型接着剤に紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤を硬
化させ、樹脂層400Aを形成した。
膜厚0.16μm のCr膜(遮光膜600Aとなる膜)
をスパッタリング法により付与し、次いで、フォトリソ
グラフィー法およびエッチングを行ない、かかる膜に開
口部601Aを形成した。
り、第2の基板200A上に遮光膜600Aを覆うよう
に、膜厚0.1μm のITO膜(透明導電膜700A)
を形成した。これにより、マイクロレンズアレイ基板9
9Aを得た。
レイ基板99Aをカットして、スペーサー500Aを含
む部分を除去するとともに、25個の液晶パネル用対向
基板15Aを得た。
施例1と同様にして、マイクロレンズアレイ基板を製造
し、さらには、画素サイズ23μm 角で、横800個、
縦600個のマイクロレンズが行列配置された液晶パネ
ル用対向基板を20個製造した。
り、Al膜(第1マスク10B)を第1の基板100B
に形成した。 −2B− 第1の基板100Bにスピン
コートしたポジレジストの膜厚を10.0μm とした。
−3.1B− エッチング液としてりん酸水溶液を用
い、上記−3.2A−と同様の操作を行った。 −3.
2B− クリーンオーブンの温度範囲を140〜180
℃に設定し、上記−3.1A−と同様の操作を行った。
−4.1B− ドライエッチングには、C4F8ガスを
用い、そのガス流量は100sccm、圧力は80mTorr 、
RF出力は1000Wとした。また、エッチング時間を
24分間とした。これにより、第1の基板100Bのエ
ッチングレートは毎分0.50μm 、第2マスク110
Bと第1の基板100Bとのエッチングレートの比は
1:1.2という結果を得た。形成されたマイクロレン
ズ101Bの高さは12.0μm 、曲率半径は17μm
であった。また、形成されたスペーサー500Bの高さ
は、12.5μm であった。−4.2B− 第1マスク
12Bの除去液をりん酸水溶液とした。 −7B−膜厚
0.15μm のITO膜(透明導電膜700B)を、蒸
着法により付与した。
施例2と同様にして、マイクロレンズアレイ基板を製造
し、さらには、画素サイズ23μm 角で、横800個、
縦600個のマイクロレンズが行列配置された液晶パネ
ル用対向基板を20個製造した。
ガスを用い、そのガス流量は30sccm、圧力は80mTor
r 、RF出力は800Wとした。また、エッチング時間
を24分間とした。これにより、第1の基板100Cの
エッチングレートは毎分0.50μm 、第2マスク11
0Cと第1の基板100Cとのエッチングレートの比は
1:1.2という結果を得た。形成されたマイクロレン
ズ101Bの高さは12.0μm 、曲率半径は17μm
であった。また、形成されたスペーサー500Bの高さ
は、12.5μm であった。上記−4.2B−に相当す
る操作は行なわなかった。すなわち、第1マスク12C
を残存させて、マイクロレンズアレイ基板および液晶パ
ネル用対向基板を製造した。
各液晶パネル用対向基板とTFT基板とを、透明導電膜
とTFT基板が有する個別電極とが対向するように貼り
あわせ、その貼りあわせた隙間に液晶を注入して、液晶
パネルをそれぞれ製造した。さらに、これらの液晶パネ
ルを組み込んだライトバルブを、それぞれ組み立てた。
そして、これらライトバルブに配線を施して、図6に示
すような構成の液晶プロジェクターに、それぞれ組み込
んだ。これらの液晶プロジェクターの画像をスクリーン
に投射して、投射評価を行った。その結果、すべての液
晶プロジェクターで、明るく鮮やかな映像を投射するこ
とができた。しかも、各液晶プロジェクターの投射画像
をそれぞれ比較してみると、投射される画像の明るさお
よび合焦度合いは、各液晶プロジェクター間でほとんど
相違はなかった。また、投射された1個の画像内におい
ても、明るさむらは確認されなかった。
イクロレンズの焦点距離のばらつき、基板の厚みむら、
透過光の明るさむら等が抑制されたマイクロレンズアレ
イ基板を提供できる。しかも、大量に製造した場合の各
マイクロレンズアレイ基板を、基板の厚み、透過光量等
にばらつきのない、均一なものとすることができる。さ
らには、本発明によれば、画像の明るさむらが少なく、
高品位、高品質の画像を投射可能な液晶パネルおよび投
射型表示装置を提供することができる。
造方法を説明する模式的な断面図である。
造方法を説明する模式的な断面図である。
造方法を説明する模式的な断面図である。
を説明する模式的な断面図である。
断面図である。
系を模式的に示す図である。
製造方法を説明する断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 多数のマイクロレンズを有する第1の基
板と、第2の基板とを、中間層を介して接合してなるマ
イクロレンズアレイ基板を製造するに際し、 第1の基板となる母材にエッチングを施して、多数のマ
イクロレンズを形成するとともに、前記マイクロレンズ
の形成領域外に、前記第2の基板に当接するスペーサー
を形成し、 次いで、該スペーサーを用いて前記第1の基板と前記第
2の基板とを接合した後、 前記スペーサーを含む部分を除去することを特徴とする
マイクロレンズアレイ基板の製造方法。 - 【請求項2】 多数のマイクロレンズを有する第1の基
板と、第2の基板とを、中間層を介して接合してなるマ
イクロレンズアレイ基板を製造するに際し、 第1の基板となる母材を用意し、該母材上に、スペーサ
ーを形成するための第1のマスクを形成する第1マスク
形成工程と、 前記母材の前記第1のマスクが形成された面に、マイク
ロレンズを形成するための第2のマスクを形成する第2
マスク形成工程と、 エッチングを施し、前記第2のマスクを利用して前記母
材にマイクロレンズを形成するとともに、前記第1のマ
スクを利用して、前記第2の基板に当接するスペーサー
を形成するエッチング工程と、 前記スペーサーを用いて前記第1の基板と前記第2の基
板とを接合する接合工程と、 前記スペーサーを含む部分を除去する除去工程とを有す
ることを特徴とするマイクロレンズアレイ基板の製造方
法。 - 【請求項3】 前記第2マスク形成工程と、前記エッチ
ング工程との間に前記第2のマスクを整形する整形工程
を有する請求項2に記載のマイクロレンズアレイ基板の
製造方法。 - 【請求項4】 前記第1の基板と前記第2の基板とを接
合した後、前記第2の基板上に、前記第1のマスクをア
ラインメントマークとして用い、遮光膜を形成する請求
項2または3に記載のマイクロレンズアレイ基板の製造
方法。 - 【請求項5】 前記スペーサーは、柱状をなしている請
求項1ないし4のいずれかに記載のマイクロレンズアレ
イ基板の製造方法。 - 【請求項6】 前記第1の基板と前記第2の基板とを接
合した後、前記第2の基板上に、新たな構成要素を設け
る請求項1ないし5のいずれかに記載のマイクロレンズ
アレイ基板の製造方法。 - 【請求項7】 前記新たな構成要素は、遮光膜および/
または透明導電膜である請求項6に記載のマイクロレン
ズアレイ基板の製造方法。 - 【請求項8】 前記スペーサーを含む部分の除去ととも
に、前記マイクロレンズが形成された部分を複数に分割
する請求項1ないし7のいずれかに記載のマイクロレン
ズアレイ基板の製造方法。 - 【請求項9】 個別電極を備えた液晶駆動基板と、該液
晶駆動基板に接合され、請求項1ないし8のいずれかに
記載のマイクロレンズアレイ基板の製造方法により製造
されたマイクロレンズアレイ基板の一部分を備えた液晶
パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液晶パネ
ル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有すること
を特徴とする液晶パネル。 - 【請求項10】 請求項9に記載の液晶パネルを備えた
ライトバルブを有し、該ライトバルブを少なくとも1個
用いて画像を投射することを特徴とする投射型表示装
置。
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