JP2002010560A - モータ - Google Patents
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Abstract
管理及びロータを軸受け側に付勢するバネ等の付勢力の
管理を容易に、しかも正確なものとしたモータを提供す
る。 【解決手段】 ステータ1に対向配置されたロータ2の
回転中心軸21を軸方向に付勢する付勢部材43を有す
ると共に、この付勢部材43による付勢力を受けて所定
位置でロータ2の回転位置を位置保持させる軸受け42
を有するモータにおいて、ステータ1は、ロータ2に対
向配置されて磁路となる金属製のステータコア11,1
2がインサート成形により一体的に組み込まれた樹脂製
のコイルボビン18を備え、このコイルボビン18に
は、ロータ2の後端側に配置されロータ2を軸受け42
側に付勢する付勢部材43を保持する保持部25が一体
的に成形されると共に、コイルボビン18に巻回された
巻き線16,17の外側から平板状の金属板をステータ
1の周方向に丸めて形成したカーリングケース28がは
め込まれている。
Description
軸方向に付勢しながら回転させるタイプのモータの改良
に関する。
しながら回転させるタイプのモータの従来構造を示して
いる。
ボビンを内側に挟み込んだ一対の内ステータコア51a
及び外ステータコア51bが軸方向に重ねて配置された
ものとなっている。これら各ステータコア51a,51
bの内部にはロータ52が回転自在に配置されている。
各外ステータコア51bは、軸方向外側及び巻き線の外
側となる径方向外側からこのモータを覆う外装ケースを
兼ねている。そして、両外ステータコア51bのそれぞ
れ巻き線の外側部分における端面は、溶接により固定さ
れている(溶接部をT1で示す)。
方向における一側端面(外装ケースの端面に相当する)
には、ロータ52の回転中心軸53の一端を支承する軸
受け60がはめ込まれたキャップ54が溶接により固定
されている(溶接部をT2で示す)。さらに、このキャ
ップ54の外側には、軸受け60を軸受け63(フレー
ム55に保持された軸受けを示す)方向へ付勢するバネ
65aを備えた付勢部材65が被せられている。また、
他方の外ステータコア51aの一側端面(外装ケースの
他側の端面に相当する)には、コの字状のフレーム55
が溶接により固定されている(溶接部をT3で示す)。
ように一端がキャップ54の内側にはめ込まれた軸受け
60に支承され、他端はステータ51を突き抜けて他端
側より大きく突出している。すなわち、ロータ52の回
転中心軸53は、フレーム55のステータ51に固定さ
れている側の平面部61に形成された挿通孔61aを挿
通し、平面部61に対して対峙する平面部62にはめ込
まれた軸受け63にその先端部分が支承されている。な
お、回転中心軸53のフレーム55側に突出している部
分の外周は、リードスクリュー部57となっている。
イプのモータは、軸受け60を軸受け63方向へ付勢す
ることにより回転中心軸53の先端部分をフレーム55
に取り付けられた軸受け63に押し当てながら回転させ
る構成となっている。これは、回転中心軸53を中心と
して回転するロータ52が、ステータ51に対して所定
の一定位置で安定した状態で回転するための構成であ
る。このようなモータでは、回転中心軸53の軸方向全
長の寸法管理及び付勢部材65のバネ65aのバネ力の
管理が厳密になされないと、ロータ52が一定位置でス
ムーズに回転できないため、これらの管理は重要とな
る。なお、回転中心軸53の軸方向全長の寸法管理は、
両軸受け60,63の各孔の最深部間の寸法(図4にお
いてL1で示す)を管理することによりなされる。ま
た、付勢部材65のバネ65aのバネ力の管理は、軸受
け60を保持するためのキャップ部材54の一方の外ス
テータコア51bへの取付面から図4における右端まで
の寸法(L6で示す)及びバネ61aの作用点から回転
中心軸53と軸受け60との当接位置までの距離(L
7)の寸法管理をすることによりなされる。
ロータ52に対向配置される両外ステータコア51bの
軸方向における寸法管理(L4,L5で示す)及びステ
ータ全体の軸方向全長(L4+L5)の寸法管理も重要
となる。また、上述したように、付勢部材65のバネ6
5aの作用点から回転中心軸53と軸受け60との当接
位置までの距離を管理するために、キャップ部材54の
一方の外ステータコア51bとの溶接面から付勢部材6
1までの軸方向における寸法(L6で示す)の管理も重
要となる。
テータコア51bを軸方向に重ねて溶接し、さらにその
軸方向両側にフレーム55とキャップ部材54とを溶接
した構成となっている。そのため、回転中心軸53の全
長に対応するステータ51側の全長の寸法の管理が、非
常に難しい。すなわち、上述した両外ステータコア51
b(L4+L5)及びフレーム55とステータコア51
aの溶接面から平面部62の内側(ステータ51側)の
面まで寸法(L3)は、複数の部材で構成されているた
め、各部材それぞれの寸法管理をシビアにする必要があ
るが、組み立てる際に各部材の公差が累積してしまい全
体としては寸法に大きな狂いが生じる危険性がある。加
えて、これらを溶接する際、溶接される部位の厚みが圧
力により変化することも計算に入れる必要があり、作業
は困難を極めることとなる。
材54も、上述したように溶接により一方の外ステータ
コア51bに固定される構造となっているため、ステー
タコア51bとキャップ部材54との間にも上述の問題
が生じる。このため、外ステータコア51bとキャップ
部材54との溶接面から付勢部材65の外側の面までの
距離L7に狂いが生じ、この結果、バネ65aの作用点
から回転中心軸53と軸受け60との当接位置までの距
離(L6)の寸法にも狂いが生じる危険性が高い。すな
わち、上述のモータでは、上述のL1〜L7(L2=軸
受け63の孔の最深部から軸受け63のフレーム55へ
の取付部までの寸法)の全ての寸法管理をシビアにした
としてもなお寸法に狂いが生じる危険性を孕んだものと
なっている。
にロータと対向配置されるステータ部分の寸法管理及び
ロータをフレーム方向に付勢するバネ等の付勢力の管理
を容易に、しかも正確なものとしたモータを提供するこ
とにある。
めに、本発明は、ステータに対向配置されたロータの回
転中心軸を軸方向に付勢する付勢部材を有すると共に、
この付勢部材による付勢力を受けて所定位置でロータの
回転位置を位置保持させる軸受けを有するモータにおい
て、ステータは、ロータに対向配置されて磁路となる金
属製のステータコアがインサート成形により一体的に組
み込まれた樹脂製のコイルボビンを備え、このコイルボ
ビンには、ロータの後端側に配置されロータを軸受け側
に付勢する付勢部材を保持する保持部が一体的に成形さ
れると共に、コイルボビンに巻回された巻き線の外側か
ら平板状の金属板をステータの周方向に丸めて形成した
カーリングケースがはめ込まれている。
ータ全周及び両端を覆う形状とせず、外周面のみを覆う
カーリングケースで構成しているために、ロータをフレ
ーム側に付勢する付勢部材を保持する保持部はコイルボ
ビンを延出することによりに一体的に成形することが可
能となっている。このような構成となっているため、従
来のように付勢部材の保持部を外装ケースに溶接して固
定する必要がない。したがって、溶接による溶接部位の
厚みの変化を考慮する必要がなく、樹脂成形されたコイ
ルボビンの軸方向における全長の寸法を管理するだけ
で、ステータの軸方向における全長の寸法管理を容易に
行うことができる。この結果、上述の保持部に保持され
る付勢部材とロータ間の寸法管理も容易なものとなる。
て、カーリングケースの軸方向における一方の開口部分
から保持部を軸方向外側に突出させたものとなってい
る。
て、ステータコアを軸受け側に露出させ、このステータ
コアの露出部分を軸受けを支持するフレームに直接接触
させるようにしている。このように構成すると、ステー
タの軸方向寸法を必要最小限とすることができ、これに
よってモータ全体の軸方向における寸法を小さくするこ
とができる。
て、カーリングケースの周方向における両端の間部分を
開口部とし、この開口部からコイルボビンに一体的に形
成した端子部を径方向外側に突出させている。このよう
な構成としたため、端子部がカーリングケースの周方向
における位置決め部材となり、組み立て性が良好とな
る。
て、上述の軸受けを第1の軸受けとし、付勢部材と回転
中心軸との間に、回転中心軸の後端側を支承する第2の
軸受けが配置され、この第2の軸受けが付勢部材の付勢
力を受けることにより回転中心軸を第2の軸受けを介し
て第1の軸受け側に付勢するようにしている。
て、保持部の外径が、カーリングケースの内径とほぼ同
じ大きさに設定されている。このように構成することに
より、カーリングケースを保持部側から軸方向にモータ
本体に向かって挿入することが可能で、しかもその範囲
内で保持部の外径が最大限に大きくされているため、付
勢部材の保持の安定化が図れる。
について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態
のモータ全体を示す断面図である。また、図2は、モー
タの要部となるステータ及びステータに固定されるフレ
ームの一部を示した分解斜視図である。
形態のモータ(この実施の形態はステッピングモータで
構成されているが、ここでは単にモータという)は、ス
テータ1と、ステータ1に対向配置されたロータ2と、
ステータ1の一側の端面に固定されたコの字状の金属フ
レーム3とを有しており、ロータ2の回転中心軸21が
ステータ1の一側の端面から突出され、その突出された
先端部が金属フレーム3に保持された軸受け42に支承
されたタイプのものとなっている。
12を軸方向に重ねた構成となっており、このステータ
1の内部にはロータ2が回転自在に配置される。各ステ
ータコア11,12は、それぞれ重ねた状態において軸
方向外側に配置される外ヨーク13と、重ねた状態にお
いて隣接配置される内ヨーク14から構成されている。
これら両ヨーク13,14は、磁性金属部材で構成され
ており、その内周側にはロータ2のマグネット部2aの
外周面に対向配置される極歯15が設けられている。
4は、巻き線16,17を巻回するための樹脂製のコイ
ルボビン18とインサート成形により一体に形成され、
対応する一対の内ヨーク14と外ヨーク13との間は巻
き線16,17を巻回するための巻き線スペースとなっ
ている。コイルボビン18は、樹脂部材で構成されてお
り、それぞれ巻き線16,17を巻回するための巻線組
み込み部19,20を有すると共に、内周部分にはロー
タ2の周囲を囲む穴部24を備えている。なお、上述の
極歯15は、この穴部24内でその表面が穴の内側に露
出し、後述するロータ2のマグネット部2aに対向する
ようになっている。
20に巻回された巻き線16,17の巻き始め及び巻き
終わりの部分は、それぞれ端子部22に立設された端子
に絡げられている。この端子部22は、コイルボビン1
8に一体的に成形されており、後述するカーリングケー
ス28の開口部より径方向外側に突出されている。
右側に延出され、カーリングケース28の軸方向におけ
る開口部分から軸方向に突出されたキャップ部25を有
している。このキャップ部25は、ロータ2の後端側に
配置され、後述するようにステータ1の内部にロータ2
が挿入された後にロータ2の回転中心軸21の後端(図
1における右側端部)を支承する軸受け41を支持する
ための円形の孔25aを有している。なお、組み立て時
においては、この孔25aはロータ2をステータ1の内
部に挿入するための入り口部となる。このように構成さ
れたキャップ部25は、上述のコイルボビン18に一体
的に成形されたものとなっており、このキャップ部25
の孔25aは上述の穴部24に連続する一連の穴となっ
ている。
ロータ2の回転中心軸21の後端(図1において右側端
部)を支承する軸受け41がはめ込まれる。なお、この
軸受け41は、ロータ2をステータ1内に組み込んだ後
にキャップ部25の孔25a内にはめ込まれることとな
る。そして、この軸受け41をはめ込んださらに後か
ら、キャップ部25には軸受け41の後端部分に当接し
軸受け41を金属フレーム3側に付勢するバネ43aを
備えた付勢部材43がはめ込まれて保持される。すなわ
ち、ロータ2の回転中心軸21の後端を支承する軸受け
41は、付勢部材43と回転中心軸21との間に配置さ
れる。そして、付勢部材43は、軸受け41に対して常
時軸受け(金属フレーム3側の軸受け)42側へ付勢力
を与えることによって、ロータ2を金属フレーム3側へ
付勢して回転中心軸21を軸受け42に押し付けるもの
となっており、これによりロータ2の回転を安定させる
ためのものとなっている。すなわち、上述のキャップ部
25は、この付勢部材43を保持するための保持部とな
っている。
12の外側、すなわちコイルボビン18に巻回された巻
き線16,17の外側からは、平板状の金属板をステー
タ1の周方向に丸めて形成したカーリングケース28が
はめ込まれている。図2に示すように、このはめ込みの
際、カーリングケース28は、周方向における両端部2
8a,28bが上述の端子部22を挟み込むようにはめ
込まれ、両端部28a,28bが端子部22の両側にそ
れぞれ当接するようになっている。このため、カーリン
グケース28の両端部28a,28bの間部分は開口部
となっており、この開口部から端子部22が突出してい
る。
側からカーリングケース28をはめ込んだだけのモータ
ケースとなっているため、ステータ1の軸方向における
両端面には金属製のケースが回り込んでいない。このよ
うな構成としたため、上述したようにキャップ部25を
コイルボビン18の一側に一体的に樹脂成形で形成する
ことができるものとなっている。しかも、このキャップ
部材25は、その外径をカーリングケース28の内径と
同等程度まで大きく構成することができる(キャップ部
材25の外径をカーリングケース28の内径以上とする
と、カーリングケース28をキャップ部材25側から軸
方向にスライドさせてはめ込むことができなくな
る。)。このように、キャップ部材25を大きく構成す
ると、キャップ部材25による付勢部材43の保持がよ
り確実なものとなる。
図1において左側の端面には、コの字状の金属フレーム
3が固定されている。すなわち、一方の外ヨーク13の
この端面は、金属フレーム3に直接接触し固定するため
の当接面となっている。なお、上述の樹脂製のコイルボ
ビン18には、上述の穴部24の縁部分からこの外ヨー
ク13の当接面の内周部を通ってさらに金属フレーム3
側へ延出された立設円筒部23が形成されている。この
立設円筒部23は、外ヨーク13に当接している金属フ
レーム3の挿通孔31a内に入り込んでいる。
の内部へ組み込む前にステータ1に予め固定される。こ
の金属フレーム3は、ステータ1への固定面となる第1
の平面部31と、この第1の平面部31に対して対向配
置された第2の平面部32とを有している。これらの両
平面部31,32は、ロータ2の回転中心軸21に対し
て直交するように配置され、両平面部31,32は回転
中心軸21と平行する連結面部33によって連結されて
いる。
31には、ロータ2の回転中心軸21を挿通させるため
の挿通孔31aが設けられている。この挿通孔31a内
には、上述したステータ1の立設円筒部23が入り込む
ようになっており、この挿通孔31a内に立設円筒部2
3を圧入等で入り込ませることにより金属フレーム3が
ステータ1に位置精度良く固定される。また、金属フレ
ーム3の第2の平面部32には、円形の孔が形成されて
おり、この孔内には回転中心軸21の先端を支承する軸
受け42が嵌合固定されている。
タ2が回転自在に配置される。このロータ2は、ステー
タ1の極歯15に対向配置されるマグネット部2aと、
このマグネット部2aの回転中心位置にマグネット部2
aの軸方向端面から一側が突出するように固定された金
属製の回転中心軸21を有している。回転中心軸21の
マグネット部2aから突出している部分の外周には、リ
ードスクリュー部21aが形成されている。なお、この
リードスクリュー部21aには、図示しないヘッド部材
のネジ部が螺合されており、リードスクリュー部21a
が回転することによりこのヘッド部が図1における左右
方向に移動可能となっている。
aが形成された側を先頭にして、ステータ1のキャップ
部25側から穴部24内に挿入されることにより組み込
まれる。すなわち、ロータ2の回転中心軸21のリード
スクリュー部21a側の先端をキャップ部25の孔25
a内に差し込んでいき、リードスクリュー部21aが穴
部24を通過し、さらに穴部24の縁に立設された立設
円筒部23を通過する。この状態からさらにロータ2を
ステータ1の奥まで差し込んで、回転中心軸21の先端
を金属フレーム3の第2の平面部32にはめ込まれた軸
受け42に係合させる。
5a内に軸受け41を挿入し、さらにこの軸受け41の
後端側にバネ43aを当接させながら付勢部材43をキ
ャップ部25に被せることにより、モータが組み立てら
れる。そして、このように組み立てられたモータは、ス
テータ1の巻き線16,17に電流が供給されると、ロ
ータ2は回転中心軸21を中心として軸受け42側に付
勢されながら両軸受け41,42に支承されて回転し、
この回転によりリードスクリュー部21aに螺合された
ヘッド部材を軸方向へ移動させるようになっている。
て配置される2つのステータコア11,12がコイルボ
ビン18と共にインサート成形により一体化された構成
となっている。そして、図1において左側に配置された
金属フレーム3がステータ1に固定される際に、一方の
ステータコア11の外ヨーク13に直接接触する構成と
なっていると共に、図1において右側に配置された付勢
部材43の保持部となるキャップ部25が樹脂製のコイ
ルボビン18に一体的に形成された構成となっている。
このため、コイルボビン18の軸方向における寸法(図
1においてL’4で示す)を管理すれば、金属フレーム
3との当接面から付勢部材43との当接面となるキャッ
プ部25の端部までの広い部分の寸法を管理することが
可能となる。この結果、この間においては、従来のよう
に寸法誤差が累積したり、さらには溶接による部材の厚
みの変化が発生してやはり寸法に狂いが生じたりする危
険性が低くなる。
となるため、これに伴って付勢部材43の位置精度も向
上する。この結果、軸受け41に対するバネ圧(付勢
力)の管理も容易となる。すなわち、軸受け41に対す
るバネ43aの位置精度が良好となるため、バネ43a
の作用点となるバネ43aと軸受け41との当接部から
軸受け41と回転中心軸21との当接部までの距離
(L’5で示す)の寸法管理が容易なものとなり、回転
中心軸21に対するバネ圧を一定にすることができる。
このため、ロータ2は常に同じバネ圧を受けて回転する
ことが可能となり、ロータ2のステータ1に対する位置
精度も向上する。このように、本発明によれば、金属フ
レーム3及び金属フレーム3に取り付けられる軸受け4
2の寸法管理(L’2,L’3)を除けば、コイルボビ
ン18の軸方向寸法(L’4)及びバネ43aと軸受け
41との当接部から軸受け41と回転中心軸21との当
接部までの距離(L’5)の2箇所の寸法管理だけで、
両軸受け41,42間の寸法(L’1)の寸法管理がで
きることとなる。この結果、ロータ2の回転位置精度を
向上させることが可能となる。
の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々の変形実施が可能である。例えば、上述の実施の形態
では、樹脂製のコイルボビン18の穴部24の縁に立設
円筒部23を設け、この立設円筒部23を金属フレーム
3の挿通孔31a内にはめ込むことにより、金属フレー
ム3をステータ1に対して精度良く固定する構成として
いる。しかしながら、このように回転中心軸21を挿通
させるための挿通孔31a内にはまり込む立設円筒部2
3を設けるのではなく、単に、コイルボビン18の金属
フレーム3との当接面に金属フレーム3とはまり合う凸
部や凹部を設けるようにしても良い。
ボビン18の軸方向における端面部(当接面)にコの字
状の金属フレーム3が固定されたものとなっているが、
コイルボビン18の端面部に固定される他部材は、この
ような形状としなくても良い。以下に、図3を用いて第
2の実施の形態として説明する。
ンサート成形により一体的となっている外ヨーク13の
軸方向における端面部(当接面)には、平板状の取付用
部材3Aが当接している。この取付用部材3Aには、ロ
ータ2の回転中心軸21の途中位置(ステータ1から突
出された部位の根本部分)を支承する軸受け42Aがは
め込まれている。
コイルボビン18と一体成形されている。また、このコ
イルボビン18の軸方向における軸受け42Aと反対側
の端部には、上述した第1の実施の形態と同様、キャッ
プ部材25が樹脂によりコイルボビン18と一体成形さ
れている。そして、軸受け42Aとロータ2のマグネッ
ト部2aとの間には、回転中心軸21に遊嵌されたワッ
シャー44が配置されている。このワッシャー44は、
キャップ部材25に保持された付勢部材43による付勢
力によって、回転中心軸21と共にロータ2が図3にお
いて上方へ付勢されることにより、その上端が軸受け4
2Aの下面に当接するようになっている。
け41を保持する保持部となるキャップ部25と、もう
一つの軸受け42とが、共にコイルボビン18と一体的
に形成されている。このため、両軸受け41,42間の
寸法管理は、一体成形部分となる軸受け42Aの図3に
おける下端面からキャップ部25の下端面までの距離
(LL4)と、バネ43aと軸受け41との当接部から
軸受け41と回転中心軸21との当接部までの距離(L
L5)の寸法管理さえ確実にすれば良いこととなり容易
である。この結果、ロータ2は常に同じバネ圧を受けて
回転することが可能となり、ロータ2の回転位置精度を
向上させることが可能となる。
ータに対向配置されたロータの回転中心軸を軸方向に付
勢する付勢部材を有すると共に、この付勢部材による付
勢力を受けて所定位置でロータの回転位置を位置保持さ
せる軸受けを有するモータにおいて、ステータは、ロー
タに対向配置されて磁路となる金属製のステータコアが
インサート成形により一体的に組み込まれた樹脂製のコ
イルボビンを備え、このコイルボビンには、ロータの後
端側に配置されロータを軸受け側に付勢する付勢部材を
保持する保持部が一体的に成形されると共に、コイルボ
ビンに巻回された巻き線の外側から平板状の金属板をス
テータの周方向に丸めて形成したカーリングケースがは
め込まれている。
外周面のみを覆うカーリングケースで構成しており、ロ
ータを軸受け側に付勢する付勢部材を保持する保持部が
コイルボビンを延出することによりに一体的に成形され
ている。このような構成となっているため、樹脂成形さ
れたコイルボビンの軸方向における全長の寸法を管理す
るだけで、ステータの軸方向における全長の寸法管理を
容易に行うことができ、公差の累積による寸法誤差が生
じるリスクが軽減される。この結果、上述の保持部に保
持される付勢部材とロータ間の寸法管理も容易なものと
なる。
を示す断面図である。
タに固定されるフレームの一部を示した分解斜視図であ
る
を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ステータに対向配置されたロータの回転
中心軸を軸方向に付勢する付勢部材を有すると共に、こ
の付勢部材による付勢力を受けて所定位置で上記ロータ
の回転位置を位置保持させる軸受けを有するモータにお
いて、上記ステータは、上記ロータに対向配置されて磁
路となる金属製のステータコアがインサート成形により
一体的に組み込まれた樹脂製のコイルボビンを備え、こ
のコイルボビンには、上記ロータの後端側に配置され上
記ロータを上記軸受け側に付勢する上記付勢部材を保持
する保持部が一体的に成形されると共に、上記コイルボ
ビンに巻回された巻き線の外側から平板状の金属板を上
記ステータの周方向に丸めて形成したカーリングケース
がはめ込まれたことを特徴とするモータ。 - 【請求項2】 前記カーリングケースの軸方向における
一方の開口部分から前記保持部を軸方向外側に突出させ
たことを特徴とする請求項1記載のモータ。 - 【請求項3】 前記ステータコアを前記軸受け側に露出
させ、このステータコアの露出部分を前記軸受けを支持
するフレームに直接接触させるようにしたことを特徴と
する請求項1または2記載のモータ。 - 【請求項4】 前記カーリングケースの周方向における
両端の間部分を開口部とし、この開口部から前記コイル
ボビンに一体的に形成した端子部を径方向外側に突出さ
せたことを特徴とする請求項1,2または3記載のモー
タ。 - 【請求項5】 前記軸受けを第1の軸受けとし、前記付
勢部材と前記回転中心軸との間に、前記回転中心軸の後
端側を支承する第2の軸受けが配置され、この第2の軸
受けが前記付勢部材の付勢力を受けることにより前記回
転中心軸を上記第2の軸受けを介して上記第1の軸受け
側に付勢するようにしたことを特徴とする請求項1から
4のいずれか1項記載のモータ。 - 【請求項6】 前記保持部の外径が、前記カーリングケ
ースの内径とほぼ同じ大きさに設定されていることを特
徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のモータ。
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