JP5972007B2 - ギアユニット - Google Patents
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Description
A相のコイルとB相のコイルの各々は、外周にコイルが巻回されると共に、軸方向の両端に径方向に延びる鍔部を有するボビンと、コイルから引き出された巻き線の端部が絡げられる複数の端子と、複数の端子が圧入されて保持される端子保持部と、を備え、
A相のコイルとB相のコイルうちの一方のコイルでは、当該一方のコイルが備える前記ボビンの鍔部のうち、軸方向で隣接する他方のコイル側の鍔部に、端子保持部が設けられており、他方のコイルでは、当該他方のコイルが備えるボビンの鍔部のうち、一方のコイル側の鍔部とは反対側の鍔部に、端子保持部が設けられており、複数の端子の各々は、径方向における端子保持部の外側に配置された共通の基板を介して、それぞれ対応する外部接続端子に接続されており、外部接続端子は、径方向から見て一方のコイルと重なる位置に設けられており、基板は、当該基板の周縁に当接して、基板の軸方向および周方向の位置決めをする枠部と、基板の端子保持部側の面の端子との干渉を避けた位置に当接して、基板の径方向の位置決めをする当接部と、を有する保持部材により支持されており、保持部材は、端子保持部側の面の一部を、径方向から端子保持部材に接触させて設けられている構成とした。
なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
以下の説明では、図1に示したバルブ駆動装置1における上方と下方を基準として、バルブ駆動装置の各構成要素の位置関係を適宜説明する。
このバルブ駆動装置1では、モータMにより弁部70を駆動して、流体室S内に導入された流体を、流体導出管3、4から冷蔵庫側に導出するようになっており、このバルブ駆動装置1のモータMとして、一対のステータ組50A、50B(A相のコイルとB相のコイル)がロータ30の軸方向に並べて配置されたクローポール型ステッピングモータが採用されている。
バルブ駆動装置1において隔壁20は、底部20aを底板部10とは反対側の上方に向けて設けられている。隔壁20は、底部20aから離れる方向で2段に拡径した外形を有しており、底部20a側の小径部201と、底板部10側の大径部202と、を備えて構成される。
底板部10の外周縁には、大径部202の先端202aが外嵌する段部11が、全周に亘って設けられており、隔壁20は、大径部202の先端202aを段部11に嵌合させて、底板部10に固定されている。
バルブ駆動装置1において軸部材21は、軸線Xに沿って設けられており、この軸部材21の一端21aは、底部20aの凹部20bで支持されており、他端21bは、底板部10の孔部10aでロウ付けされており、軸部材21は、回り止めされた状態で設けられている。
軸部材21においてロータ30は、回転可能に支持されており、モータMの駆動時に、軸線X周りに回転するようになっている。
磁石32は、ロータ30を樹脂成形する際に、インサート成型によりロータ30と一体に形成されており、基部31において磁石32は、軸線X周りの周方向で全周に亘って設けられている。
実施の形態においてロータ30は、軸部材21の一端21a側に外挿したスプリングSpにより、底板部10側の下方に付勢されており、このスプリングSpの付勢力により、伝達軸33の先端部33aが、底板部10の上面10bに常時当接させられて、ロータ30の軸線Xの軸方向の位置決めがされている。
実施の形態では、小径部201と大径部202を接続する円板部203が、軸線Xに直交して設けられており、この円板部203により、小径部201に外挿したステータアッセンブリ40の位置決めがされて、ロータ30(磁石32)の径方向外側に、2つのステータ組50A、50Bが配置されるようになっている。
なお、ロータ30の磁石32は、隔壁20を介して後述のステータアッセンブリ40からの磁力によって駆動されるため、隔壁20は非磁性体で構成される。また流体室Sの圧力に耐えられるよう、隔壁20は金属で構成される。このため、隔壁20は非磁性金属であるステンレスで構成される。
外ステータコア59は、後記する内ステータコア51、52と同様に、磁性体の板体をプレス加工することで形成されており、ステータ組50A、50Bに外挿して取り付けた際に、外ステータコア59と内ステータコア51、52とが互いに接触した状態で設けられて、外ステータコア59と内ステータコア51、52とで磁路が構成されるようになっている。
ステータアッセンブリ40においてボビン53は、その内部にステータ組50A、50Bの内ステータコア51、52がインサート成形により埋め込まれた樹脂成形体(絶縁体)であり、後記する端子保持部55と一体に形成されている。
図5の(a)は、バルブ駆動装置1から上カバー部材90を取り外した状態を、基板60側から見た側面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面の要部を拡大して示す図であり、(c)は、外部接続端子61を説明する図である。
図6および図7は、コネクタハウジング62を保持するコネクタ保持部材100を説明する分解斜視図である。
図8は、上カバー部材90を、下カバー部材80側の下方から見た斜視図である。
ステータ組50A、50Bの一対の内ステータコア51、52は、一方の内ステータコア51の極歯511と、他方の内ステータコア52の極歯521とが、軸線X周りの周方向で交互に並んで配置されるように、互いの極歯511、521を対向させる向きで配置されている。
実施の形態では、軸線Xの軸方向で互いに接して設けられた内ステータコア51、52の貫通穴510a、520aは、軸方向から見て重なる位置に設けられており、インサート成形の際に樹脂が貫通穴に充填されて、重ねられた内ステータコア51、52のフランジ部510、520が隙間なく接合された状態で、樹脂内に保持されるようにされている。
ここで、ボビン53の基部530の内径側に極歯511、521が露出しているのは、インサート成形により、内部に内ステータコア51、52が埋め込まれたボビン53を形成する際に、極歯511、521の内径側を、金型との位置決め部として用いているためである。
また、ステータ組50Aのフランジ部520の内径側の下面を覆う樹脂材料により、リング状の当接部58(図2参照)が形成されている、この当接部58は、ステータアッセンブリ40が隔壁20の小径部201外挿された際に、小径部201と大径部202との境界の円板部203に軸線X方向から当接するようになっており、ステータアッセンブリ40の軸方向の位置決めが、円板部203に当接させた当接部58により行われるようになっている。
この端子保持部55Bは、フランジ部510、520の両側に位置するボビン53の鍔部532、531と一体に形成されており、軸線Xの軸方向に所定の厚みWaを有している。
この端子保持部55Aは、ステータ組50Aのボビン53の鍔部532と一体に形成されており、軸線Xの軸方向に所定の厚みWbを有している。
ステータ組50A、50Bの端子保持部55A、55Bには、複数のコイル端子56が圧入されて支持されており、複数のコイル端子56は、ステータアッセンブリ40から径方向外側に突出して設けられていると共に、コイル端子56の基端は、切欠き部510b、520b内に位置している。
ここで、実施の形態では、ステータ組50Aのコイル端子56(56a〜56c)と、ステータ組50Bのコイル端子56(56a〜56c)とが、軸線Xの軸方向で近接して配置されているので、外ステータコア59における切欠き593を形成する範囲、具体的には、軸線Xの軸方向における切欠きの大きさを、小さくできるようになっている。
そのため、切欠き593の上辺593a(図5の(b)参照)が、外部接続端子61が径方向外側に位置するほうのステータ組50B(コイル54)と、径方向から見て重なる位置に配置されている。
ここで、コイル54は、コイル端子56bからコイル端子56aに巻かれるコイルと、コイル端子56bからコイル端子56cに巻かれるコイルとを備え、この2つのコイルが巻かれる方向は、コイル端子56bからコイル端子56a側と、コイル端子56bからコイル端子56c側で逆方向になっている。
そして、これら端子保持部55A、55Bで支持されたコイル端子56の各々は、共通のリジッド基板60(以下、基板60と表記する)を介して、それぞれ対応する外部接続端子61(61a〜61e)に接続されている。なお、コイル端子56の各々は、基板60におけるコイル54とは反対側の面601aで、基板60に設けられた配線60a〜60eのうちの対応する配線に、半田付けにより固定されている。
すなわち、ステータ組50Aのm本のコイル端子56と、ステータ組50Bのn本のコイル端子56とに対して、m+n−1本の外部接続端子61が設けられている。
基板60において、隣接する外部接続端子61間の間隔W2は、隣接するコイル端子56間の間隔W1よりも小さく設定されている(W1>W2)。
このように、実施の形態では、基板60における一方の面601a(同一の面)に、コイル端子56と外部接続端子61の各々が、半田付けにより固定されている。
ここで、図5の(a)に示すように、基板60とコネクタハウジング62とが、基板60における一方の面601a側(図5(a)の紙面手前側)から見て重ならない位置関係で設けられている(基板60とコネクタハウジング62とが軸線Xの軸方向でオフセットしている)。これにより、外部接続端子61を、配線60a〜60eのうちの対応する配線に半田付けする際に、コネクタハウジング62が基板60から突出した外部接続端子61を覆うことがない。このため、コネクタハウジング62が半田付け作業の邪魔にならないので、半田付けの作業効率と確実性が向上することになる。
また、ステータ組50Bのコイル端子56aは、図5の(a)において左から2番目の配線60bを介して、左から2番目の外部接続端子61bと電気的に接続されており、左から2番目のコイル端子56bは、左から3番目の配線60cを介して、左から3番目の外部接続端子61cと電気的に接続されており、左から3番目のコイル端子56cは、左から5番目の配線60eを介して、左から5番目の外部接続端子61eと電気的に接続されている。
よって、実施の形態では、基板60の幅W3を広げることなく、コイル端子56の間隔W1を広く取ることができるようになっている。
これにより、基板60の幅W3は、外部接続端子61を周方向に並べて配置するのに必要な最小の幅を備えていれば良いので、基板60の大型化を防止できることになる。
つまり、第2の部位61−2は、軸線Xの軸方向に沿って延びており、第1の部位61−1は、第2の部位61−2の軸方向の一端から径方向外側に延びており、第3の部位61−3は、第2の部位61−2の軸方向の他端から径方向外側に延びている。このため、外部接続端子61は、径方向から見た基板60の幅W3の範囲内に位置しており、軸線X周りの周方向で基板60の幅W3よりも周方向外側に飛び出さないように設けられている。
各外部接続端子61(61a〜54e)の第1の部位61−1は、ステータ組50Bのフランジ部510よりも低い位置(ステータ組50A側の位置)に設けられている。
軸線Xの径方向外側から見てコネクタハウジング62では、幅方向の両側に、幅方向外側に突出して係合突部62aが設けられている。この係合突部62aは、コネクタハウジング62の高さ方向の全長に亘って形成されており、コネクタ保持部材100の凹溝102a(図6参照)との係合部となっている。
基部101の幅方向における両側には、上カバー部材90(図1参照)側の上方に延びる一対の壁部102、102が設けられている。
これら壁部102、102の各々では、上面視において略コ字形状を有する凹溝102a、102aが、外ステータコア59とは反対側の一側の互いに対向する面に設けられている。
壁部102、102において凹溝102a、102aは、高さ方向の全長亘って設けられており、コネクタハウジング62の係合突部62aが図中上方向から係合するようになっている。
コネクタ保持部材100において基板60は、枠部103により軸線X(図1参照)の軸方向および周方向の位置決めがされ、当接部104、105により軸線Xの径方向の位置決めがされている。
当接部105には、基板60に接続された外部接続端子61との干渉を避けるための切欠き105aが設けられており、コネクタハウジング62をコネクタ保持部材100に取り付ける際に、コネクタハウジング62と基板60とを接続する外部接続端子61が、当接部105に干渉しないようにされている。
さらに、外部接続端子61の各々が、切欠き105a内に収容されることで、隣接する外部接続端子61同士が、互いに接触しないようにされている。
実施の形態では、外ステータコア59にコネクタ保持部材100を取り付けると、コネクタ保持部材100が、外ステータコア59の周壁部592(図3参照)のみならず、端子保持部55A、55Bにも接触した状態となるので、コネクタ保持部材100の取付安定性が向上するようになっている。
このようにすることで、基板60の裏面601bを、コネクタ保持部材100の当接部104、105(図7参照)に確実に接触させた状態で、外部接続端子61とコイル端子56を、基板60に半田付けすることができるので、コネクタ保持部材100における基板60の設置安定性が向上することになる。
このガイド溝109における上側には、基部101の幅方向における外側に突出して突出部110が設けられている。突出部110は、基板カバー120をコネクタ保持部材100に取り付けた際に、ガイド部124に設けた切欠き124a(図6参照)に係合するようになっており、基板カバー120のコネクタ保持部材100からの脱落が、切欠き124aに係合した突出部110により阻止されるようになっている。
図6に示すように、基板カバー120は、平面視において矩形形状を有するカバー部121と、カバー部121の幅方向における両側に設けられた側壁部122と、カバー部121の下辺に沿って設けられて、側壁部122、122の下端同士を接続する下壁部123と、側壁部122、122の端部から基板カバー120の幅方向における内側に延びるガイド部124と、外側に延びる係合部125とを有している。
ガイド部124は、前記したガイド溝109と略整合する幅W4で板状に形成されており、基板カバー120をコネクタ保持部材100に取り付ける際にガイド溝109に挿入されて、ガイド部124が、ガイド溝109に沿って移動するようになっている。
係合部125は、基板カバー120がコネクタ保持部材100に組み付けられた際に、コネクタ保持部材100の両側に突出するようになっており、後記する上カバー部材90の凹溝93c(図8参照)に係合させるために設けられている。
図9は、バルブ駆動装置1における下カバー部材80、弁部70、台部材86およびモータMの部分の分解斜視図である。図10は、弁部70のギヤ71および弁体72を示す分解斜視図である。
ギヤ71は、モータMの伝達軸33の外周に設けられた歯部33cと歯合する外歯車である。図10に示すように、ギヤ71の中心には、円形の孔部71aが形成されていると共に、ギヤ71の底面には、中心突起71bと、当該中心突起71bの周囲に配置された複数(本実施形態では3つ)の突起71cと、が形成されている。
また、弁体72の底面には、切欠72dが形成されている。弁体72の底面のうち、切欠72dが形成されていない部位は、流体導出管3、4の開口3a、4a(図9参照)を閉塞可能に構成されている。
ギヤ71と弁体72は、孔部71aと孔部72aを挿通させた軸部材73(図9参照)で回転可能に支持されており、図1に示すように、軸部材73の上端73aと下端73bは、台部材86の支持孔89aと、底板部10に固定された接続部材15の穴部15aで、それぞれ回り止めされた状態で保持されている。
接続部材15の中央部には、軸部材73を支持するための穴部15aが、流体室S側に開口して形成されており、接続部材15において、この穴部15aの径方向外側の位置には、流体導出管3の開口3aと、流体導出管4の開口4aが位置している(図9参照)。
流体導出管3、4は、それぞれ接続部材15を軸線X方向に貫通して設けられており、底板部10の上方に形成される流体室Sに連通している。
台部87では、前記した伝達軸33を挿通させる穴部87aがその中央部に形成されており、この穴部87aの径方向外側には、支持孔89aを備える腕部89が、軸線Xまわりの周方向に沿って設けられている。
この際、脚部88bは脚部88aよりも径方向外側に突出して設けられているので、台部材86は、脚部88bを隔壁20の大径部202の内周に押し当てた状態で、隔壁20内で保持されるようになっている。
下カバー部材80は、板状の基部81の中央に、隔壁20の大径部202が挿入される開口81aが設けられており、開口81aの内周縁には、軸線X方向の上側に向けて起立形成された当接片81bが、軸線X周りの周方向で複数設けられている。
当接片81bの各々は、開口81aから軸線X側に膨出して設けられており、軸線Xの径方向外側に弾性変形可能とされている。
そのため、下カバー部材80を隔壁20の大径部202に外挿して取り付ける際に、大径部202が当接片81bを径方向外側に押し広げながら、基部81の開口81a内に挿入されて、下カバー部材80が隔壁20に固定されるようになっている。
実施の形態では、図1および図3に示すように、一方側の補強壁82の上方にコネクタハウジング62(外部接続端子61)が位置するようになっており、他方側の補強壁83に、下カバー部材80と上カバー部材90とを係合状態で保持するための係合腕84が設けられている。
係合部84aは、上カバー部材90をモータMの外ステータコア59に外挿して取り付けた際に、上カバー部材90の被係合部92aに係合するようになっており、これにより、上カバー部材90の下カバー部材80からの脱落が防止されている。
これは、下カバー部材80を隔壁20の大径部202に外挿(圧入)して取り付ける際に、大径部202が当接片81bを径方向外側に押し広げながら、基部81の開口81a内に挿入されて、下カバー部材80が隔壁20に固定されるようになっているため、この際の応力で、基部81が大きく変形しないようにするためである。
ここで、実施の形態の下カバー部材80では、長手方向の両側の補強壁82、83が、それぞれ同じ上方向に折り曲げられているため、曲げ加工により、補強壁82、83と取付部85を形成する際の加工が、補強壁82、83が軸線Xの軸方向で異なる方向(上下方向)に曲げられる場合よりも容易に行えるようになっている。
カバー部91における膨出部91aとは反対側には、リング状の嵌合壁91c(図8参照)が基部81側の下方に突出して形成されており、この嵌合壁91cは、ステータアッセンブリ40の上部に設けられた略リング形状の取付部57の段部57a(図2参照)に内嵌している。
また、カバー部91において、嵌合壁91cから径方向外側の位置には、ステータアッセンブリ40側の下方に突出して凸部91d、91dが設けられている(図7参照)。凸部91d、91dは、軸方向から見て膨出部91aを挟んで対称となる位置に設けられている。実施の形態では、これら凸部91d、91dが、取付部57の外周に設けた凹部57b、57bに係止されて、上カバー部材90の軸線X周りの回転が規制されるようになっている。
上カバー部材90では、下カバー部材の係合腕84と整合する位置に、係合腕84の係合部84aが係合する被係合部92aが設けられており、軸線Xを挟んでこの被係合部92aの反対側の位置に、コネクタカバー部93が設けられている。
なお、上壁部93aの先端側には、段部93a1が設けられており、この段部93a1には、コネクタハウジング62の先端部62b(図1参照)が軸線Xの径方向で係合して、コネクタハウジング62の軸線Xから離れる方向への移動が、段部93a1により規制されている。
従って、このことによっても、コネクタハウジング62の上カバー部材90からの脱落が阻止されるようになっている。
図11は、バルブ駆動装置1の動作を説明するための図であって、弁体72を下カバー部材80側から見て、流体導出管3、4を仮想線で示した図であり、(a)は、流体導出管3、4の両方が弁体72で閉じられた閉弁状態を、(b)は、流体導出管4が弁体72で閉じられた第一の閉弁状態を、(c)は、流体導出管3、4の両方が開かれた第二の閉弁状態を、(d)は、流体導出管3が弁体72で閉じられた第三の閉弁状態を示す図である。
ロータ30の回転は、伝達軸33の歯部33cを介して弁体72に伝達されて、弁体72が軸線X2周りに回転駆動する。
図11(a)に示すように、切欠72dが流体導出管3、4以外の位置にある状態では、弁体72は、流体導出管3、4を閉塞する閉弁状態(全閉)であり、流体室Sから流体導出管3、4への流体の導出が遮断される。
図11(b)に示すように、閉弁状態からギヤ71および弁体72が時計回りに回転し、切欠72dが流体導出管3の位置に達した状態では、弁体72は、流体導出管3を開放すると共に流体導出管4を閉塞する第一の開弁状態(一部開)であり、流体室Sから流体導出管3への流体の導出が許容されると共に流体導出管4への流体の導出が遮断される。
図11(c)に示すように、第一の開弁状態からギヤ71および弁体72がさらに時計回りに回転し、切欠72dが流体導出管3、4の位置に達した状態では、弁体72は、流体導出管3、4を開放する第二の開弁状態(全開)であり、流体室Sから流体導出管3、4への流体の導出が許容される。
図11(d)に示すように、第二の開弁状態からギヤ71および弁体72がさらに時計回りに回転し、切欠き42dが流体導出管3の位置を通り過ぎた状態では、弁体72は、流体導出管3を閉塞すると共に流体導出管4を開放する第三の開弁状態(一部開)であり、流体室Sから流体導出管3への流体の導出が遮断されるとともに流体導出管4への流体の導出が許容される。
モータMは、一対のステータ組50A、50Bが軸方向に並べて配置されたクローポール型ステッピングモータであり、
ステータ組50Aのコイル54(A相のコイル)とステータ組50Bのコイル54(B相のコイル)の各々は、
外周にコイル54が巻回されると共に、軸線Xの軸方向の両端に径方向に延びる鍔部531、532を有するボビン53と、
コイル54から引き出された巻き線の端部が絡げられる複数のコイル端子56(56a〜56c)と、
複数のコイル端子56(56a〜56c)が圧入されて保持される端子保持部55A、55Bと、を備え、
B相のコイル54を備えるステータ組50Bでは、軸方向で隣接するステータ組50A側の鍔部532に、端子保持部55Bが設けられており、
A相のコイル54を備えるステータ組50Aでは、隣接するステータ組50B側の鍔部531とは反対側の鍔部532に、端子保持部55Aが設けられており、
複数のコイル端子56(56a〜56c)の各々は、共通の基板60を介して、それぞれ対応する外部接続端子61(61a〜61e)に接続されており、
外部接続端子61(61a〜61e)は、軸線Xの径方向から見てB相のコイルを備えるステータ組50Bと重なる位置に設けられている構成とした。
これにより、複数のコイル端子56(56a〜56c)と外部接続端子61(61a〜61e)とが、軸方向に並べて配置されたA相のコイル54を備えるステータ組50AとB相のコイル54を備えるステータ組50Bの高さの範囲内に収まるので、ステッピングモータMの軸方向の大きさを小さくすることができる。
特に、配線パターンが片面のみに形成された基板は、配線パターンが両面に形成された基板よりも安価であるので、バルブ駆動装置の作製コストの低減が可能になる。また、配線パターンが片面のみに形成された基板では、コイル端子56および外部接続端子61と配線パターンとの半田付けによる接続が、同一側の面で行われることになるので、かかる半田付け作業が、配線パターンが両面に形成された基板の場合よりも容易に行えることになる。
ステータ組50A、50Bは、隣接するステータ組50B、50A側に位置する内ステータコア51、52のフランジ部510、520同士を互いに接触させて設けられており、
ステータ組50Bの端子保持部55Bは、ボビン53の鍔部532と一体に一部品で形成されていると共に、軸線Xの径方向から見て、接触させて設けられたフランジ部510、520と重なる位置に設けられていると共に、さらに、ステータ組50Aのボビン53の鍔部531と一体に形成されている構成とした。
一対の内ステータコア51、52は、少なくともその一部が、一体に形成されたボビン53内に埋め込まれている構成とした。
外ステータコア59における切欠き59aを形成する範囲が広くなると、磁束の流れに好ましくない影響を及ぼす虞があるが、切欠き59aを形成する範囲を狭めることができるので、かかる影響の発生を抑えることができる。
複数の外部接続端子61(61a〜61e)は、軸線X周りの周方向に並べて配置されており、
複数の外部接続端子61(61a〜61e)の周方向における間隔W2が、複数のコイル端子56(56a〜456c)の周方向における間隔W1よりも小さく設定されている構成とした。
隔壁20は、
当該隔壁20の底部20a側に設けられてロータ30(磁石32)の外周を所定間隔で囲むと共に、ステータ組50A、50Bを備えるステータアッセンブリ40が外挿される小径部201と、
小径部201に隣接して設けられて隔壁20の開口側に位置すると共に、ステータ組50A、50Bのコイル54(A相のコイル、B相のコイル)を、磁石32の径方向外側に位置決めする大径部202と、を備え、
ステータアッセンブリ40は、大径部202側の下端に樹脂製の当接部58を備えており、ステータアッセンブリ40は、当接部58を大径部202の円板部203に当接させて、軸線Xの軸方向における位置決めがされる構成とした。
下カバー部材80の基部81から、軸線Xの軸方向に沿って上カバー部材90側に延びると共に、軸線Xの径方向の外側から上カバー部材90(被係合部92a)に係合して、上カバー部材を軸線Xの軸方向の所定位置で保持する係合腕84(保持部材)と、をさらに備え、
軸方向から見て、係合腕84は、複数のコイル端子56(56a〜56c)との干渉を避ける位置に設けられている構成とした。
上カバー部材90は、コネクタハウジング62の先端部62bと係合する段部93a1(係合部)を備えている構成とした。
よって、コネクタハウジング62が軸線Xの周方向に大きくなることを好適に防止できるので、冷蔵庫に付設されるバルブ駆動装置1のような、小型であることが要求されるバルブ駆動装置に、好適に適用できるバルブ駆動装置となる。
2 流体導入管
3、4 流体導出管
10 底板部
15 接続部材
20 隔壁
201 小径部
202 大径部
203 円板部
21 軸部材
30 ロータ
31 基部
32 磁石
33 伝達軸
34 コイル
40 ステータアッセンブリ
50A、50B ステータ組
51、52 内ステータコア
510、520 フランジ部
510a、520a 貫通穴
510b、520b 切欠き部
511、 521 極歯
53 ボビン
530 基部
531、532 鍔部
54 コイル
55(55A、55B) 端子保持部
56(56a〜56c) コイル端子
57 取付部
58 当接部
59 外ステータコア
60 基板(リジッド基板)
60a〜60e 配線
61(61a〜61e) 外部接続端子
62 コネクタハウジング
62a 係合突部
62b 先端部
70 弁部
71 ギヤ
72 弁体
73 軸部材
80 下カバー部材
81 基部
82、83 補強壁
84 係合腕
85 取付部
86 台部材
87 台部
88(88a、88b) 脚部
89 腕部
90 上カバー部材
91 カバー部
92 周壁部
93 コネクタカバー部
100 コネクタ保持部材
101 基部
102 壁部
103 枠部
104、105 当接部
106 開口
107 開口
108a、108b 係合爪
109 ガイド溝
110 突出部
120 基板カバー
121 カバー部
122 側壁部
123 下壁部
124 ガイド部
125 係合部
M モータ(ステッピングモータ)
S 流体室
Sp スプリング
Claims (10)
- A相のコイルとB相のコイルとが、ロータの軸方向に並べて配置されたクローポール型のステッピングモータを備えたギアユニットであって、
前記A相のコイルと前記B相のコイルの各々は、
外周にコイルが巻回されると共に、前記軸方向の両端に径方向に延びる鍔部を有するボビンと、
前記コイルから引き出された巻き線の端部が絡げられる複数の端子と、
前記複数の端子が圧入されて保持される端子保持部と、を備え、
前記A相のコイルと前記B相のコイルうちの一方のコイルでは、当該一方のコイルが備える前記ボビンの鍔部のうち、前記軸方向で隣接する他方のコイル側の鍔部に、前記端子保持部が設けられており、
前記他方のコイルでは、当該他方のコイルが備える前記ボビンの鍔部のうち、前記一方のコイル側の鍔部とは反対側の鍔部に、前記端子保持部が設けられており、
前記複数の端子の各々は、前記径方向における前記端子保持部の外側に配置された共通の基板を介して、それぞれ対応する外部接続端子に接続されており、
前記外部接続端子は、前記径方向から見て前記一方のコイルと重なる位置に設けられており、
前記基板は、
当該基板の周縁に当接して、前記基板の前記軸方向および周方向の位置決めをする枠部と、
前記基板の前記端子保持部側の面の前記端子との干渉を避けた位置に当接して、前記基板の前記径方向の位置決めをする当接部と、を有する保持部材により支持されており、
前記保持部材は、前記端子保持部側の面の一部を、前記径方向から前記端子保持部材に接触させて設けられていることを特徴とするギアユニット。 - 前記外部接続端子は、前記基板から前記一方のコイル側に延びたのち、前記複数の端子から離れる方向に屈曲している
ことを特徴とする請求項1に記載のギアユニット。 - ボビンの各々は、前記軸方向で間隔をあけて配置された一対の内ステータコアの間に配置されて、外周に巻回された前記コイルを、前記内ステータコアの内径側から軸方向に延びる極歯の径方向外側に位置させていると共に、樹脂インサート成形により、前記一対の内ステータコアと一体に形成されており、
前記A相のコイルと前記B相のコイルは、前記軸方向で隣接する他のコイル側に位置する内ステータコア同士を互いに接触させて設けられており、
前記一方のコイルの端子保持部は、
当該一方のコイルが巻き回されるボビンの前記他方のコイル側の鍔部と一体に一部品で形成されていると共に、径方向から見て、前記接触させて設けられた内ステータコアと重なる位置に設けられており、
さらに、前記他方のコイルが巻き回されるボビンの前記一方のコイル側の鍔部と、一体または別体に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のギアユニット。 - 前記A相のコイルと前記B相のコイルの前記一対の内ステータコアは、樹脂インサート成形により、前記A相のコイルと前記B相のコイルの前記ボビンと一体に形成されており、
前記A相と前記B相のコイルの前記一対のステータコアは、少なくともその一部が、一体に形成された前記A相のコイルと前記B相のコイルの前記ボビン内に埋め込まれていることを特徴とする請求項3に記載のギアユニット。 - 前記A相のコイルと前記B相のコイルの外周を囲む外ステータコアを備えており、前記外ステータコアには、前記径方向から見て、前記複数の端子と重なる位置に、前記複数の端子との干渉を避けるための切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のギアユニット。
- 前記複数の端子は、前記端子保持部で周方向に並べて配置されていると共に、
前記外部接続端子は、前記回転軸の周方向に並べて複数配置されており、
前記複数の外部接続端子の前記周方向における間隔が、複数の端子の前記周方向における間隔よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載のギアユニット。 - 前記ギアユニットは、前記ステッピングモータにより回転駆動される弁体で、流体の給排口を開閉するバルブ駆動装置であって、
基部の上面に固定されて基部との間に流体の導入室を形成する有底の筒壁部材を備え、
前記筒状部材は、
当該筒状部材の底部側に設けられて前記ロータの外周を所定間隔で囲むと共に、前記A相のコイルと前記B相のコイルとが外挿される小径部と、
前記小径部に隣接して設けられて前記筒状部材の開口側に位置すると共に、前記A相のコイルと前記B相のコイルを、前記ロータの径方向外側に位置決めする大径部と、を備え、
前記前記A相のコイルと前記B相のコイルのうち、前記軸方向で前記大径部側に位置するコイルには、樹脂製の当接部が設けられており、
前記小径部に外挿された前記A相とB相のコイルは、前記当接部を前記大径部に当接させて、前記軸方向の位置決めがされることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載のギアユニット。 - 前記筒壁部材と、前記筒壁部材の外周に取り付けられた前記A相のコイルおよび前記B相のコイルと、を収容する有底筒状のカバー部材と、
前記基部から、前記軸方向に沿って前記カバー部材側に延びると共に、前記径方向の外側から前記カバー部材に係合して、前記カバー部材を前記軸方向の所定位置で保持する保持部材と、をさらに備え、
前記軸方向から見て、前記保持部材は、前記複数の端子との干渉を避ける位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載のギアユニット。 - 前記外部接続端子の先端側を収容するコネクタハウジングが、前記カバー部材に収容されて設けられており、
前記カバー部材は、前記コネクタハウジングと係合する係合部を備えている
ことを特徴とする請求項8に記載のギアユニット。 - 前記基部は、外部構造物との取付部を備えており、
前記取付部は、前記軸方向において前記外部接続端子が位置する側と反対側に設けられている
ことを特徴とする請求項7から請求項9の何れか一項に記載のギアユニット。
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