JP2002003796A - 接着剤組成物とこれを用いた感圧性接着剤およびその接着シート類 - Google Patents

接着剤組成物とこれを用いた感圧性接着剤およびその接着シート類

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JP2002003796A JP2000192118A JP2000192118A JP2002003796A JP 2002003796 A JP2002003796 A JP 2002003796A JP 2000192118 A JP2000192118 A JP 2000192118A JP 2000192118 A JP2000192118 A JP 2000192118A JP 2002003796 A JP2002003796 A JP 2002003796A
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Kunio Nagasaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光重合型のアクリル系感圧性接着剤として、白
濁などの外観上の問題が生じず透明性が極めて高く、ま
た極性から非極性まで各種の被着体に対する接着性が良
好な感圧性接着剤を得ることを目的としている。 【解決手段】次のa、b2成分を含むことを特徴とする
接着剤組成物。 a)アルキル基が平均1〜14個の炭素原子を有するア
ルキルアクリレート単量体を主成分とする主単量体70
〜99重量%と、極性基含有の共重合性単量体30〜1
重量%からなる単量体混合物 b)α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル系単量体を含
む接着剤組成物と、この接着剤組成物を光重合させて感
圧接着性および凝集力を付与した感圧性接着剤と、この
感圧接着剤を基材の片面あるいは両面に設けてシート状
やテープ状などの形態とした接着シート類に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリル系の感圧性接着剤はアル
キルアクリレート単量体を主成分とした単量体混合物を
溶液重合することにより調整されてきた。しかし、これ
ら溶剤型アクリル系感圧性接着剤は塗工時の溶剤の揮発
が環境的に問題があり、大気汚染や環境問題の制約を考
慮すると、無溶剤で感圧接着テープを製造することがで
きる光重合型の感圧性接着剤は、環境面、安全面で特に
有利である。
【0003】また感圧性接着剤は被着体の多様化により
多種多様の被着体への接着性が必要となってきており、
例えばポリプロピレンなどの非極性の非着体からステン
レス鋼のような極性の被着体までの良好な接着性が望ま
れている。
【0004】従来の溶剤型の感圧性接着剤においては、
このような要求を満足するためにアクリルポリマーに粘
着付与剤を配合し、良好な接着特性を付与してきた。
しかしながら、光重合型の感圧性接着剤においては、粘
着付与剤は一般に光重合反応の連鎖停止剤として作用す
るため、これを用いると重合を阻害し、例えばアクリル
系ポリマーの低分子量化を引き起こし接着力や凝集力を
低下させる原因となっていた。
【0005】このため、光重合型の接着剤に配合する粘
着付与剤としては、光重合の抑制作用ができるだけ少な
いものを用いることが望ましく、この観点から、例え
ば、特開平2−18485号公報には、水素化ロジンエ
ステル系粘着付与剤を、特開平6−100837号公報
にはクマロン−インデン系粘着付与剤用いることが提案
されている。
【0006】これらの粘着付与剤は、光重合時の連鎖移
動剤として作用しにくく、重合阻害の抑制という点で確
かに効果が認められるが、上記の粘着付与剤とベースポ
リマーとは一般に極性の違いから相溶性が悪く、組成物
の白濁などの外観上の問題が生じることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
事情に鑑み、白濁などの外観上の問題が生じず透明性が
極めて高く、また極性から非極性まで各種の被着体に対
する接着性が良好な感圧性接着剤を得ることを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、光重合させるべ
き接着剤組成物中に粘着付与剤としてα,β−エチレン
性不飽和モノカルボン酸付加ロジンを用いると、従来の
ような連鎖移動に起因した重合阻害を受けることもな
く、外観状も白濁などの問題がなく、さらに非極性の被
着体から極性の被着体までの各種被着体への接着性が良
好な感圧性接着剤が得られることを知り、本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、次のa、b2成分を
含むことを特徴とする接着剤組成物に係るものである
(請求項1)。 a)アルキル基が平均1〜14個の炭素原子を有するア
ルキルアクリレート単量体を主成分とする主単量体70
〜99重量%と、極性基含有の共重合性単量体30〜1
重量%からなる単量体混合物 b)α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジ
【0010】さらに好ましい形態として、上記b成分が
アクリル化ロジンである接着剤組成物に係るものである
(請求項2)。
【0011】また本発明は、上記の接着剤組成物を、紫
外線などの光照射により光重合させてなる感圧性接着剤
(請求項3)と、さらにこの感圧性接着剤を基材の片面
あるいは両面に設けてシート状やテープ状などの形態と
した接着シート類(請求項4)に係るものである。
【0012】また特に赤外吸収スペクトルにて測定した
エステルカルボニル基の伸縮振動の吸収とカルボン酸カ
ルボニル基の伸縮振動の吸収の強度比が0.02〜0.
8である上記接着剤組成物、感圧性接着剤および接着シ
ート類(請求項6)に係るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明におけるa成分としての単
量体混合物は、アルキルアクリレート単量体を主成分と
する単量体と、極性基含有の共重合性単量体との混合物
からなるものである。
【0014】アルキルアクリレート単量体としては、例
えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル
酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メ
タ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル
酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)ア
クリル酸ラウリルなどのアルキル基の炭素数が1〜14
の範囲にあるものがいずれも使用可能である。
【0015】極性基含有の共重合体単量体としては,
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、2−アクリルアミド
プロパンスルホン酸などの不飽和酸、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチルアク
リレートなどの水酸基含有単量体などが用いられる。
【0016】アルキルアクリレート単量体を主成分とす
る単量体と,極性基含有の共重合性単量体との使用割合
としては,前者が70〜99重量%、後者が30〜1重
量%となるようにすべきであり,特に好ましくは前者が
90〜98重量%,後者が10〜2重量%となるように
するのがよい。これらの範囲外では,接着特性上好まし
い結果を得ることができない。
【0017】本発明におけるb成分としてのα,β−エ
チレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジンは、ロジン系
樹脂にα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸をDi
els−Alder反応により付加させることにより得
られるものである。
【0018】本発明において使用されるロジン系樹脂と
しては、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンお
よびこれらの変生物または混合物等を挙げる事ができ
る。またこれらのロジン系樹脂の精製により得られるア
ビエチン酸などの純物質を使用することもできる。
【0019】本発明において使用されるα,β−エチレ
ン性不飽和モノカルボン酸としては、ロジン系樹脂の分
子内に有する共役ジエンに対してDiels−Alde
r反応可能な二重結合を有するものであって、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、レブリン酸等を用いる
ことができる。
【0020】ロジン系樹脂にDiels−Alder反
応によってα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸を
付加させる方法としては、ロジン系樹脂を加熱溶融し、
これにα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸を添加
し、さらに加熱を続けることで達成される。なお、この
際反応性生物の着色を防止するため、窒素ガスのような
不活性ガス気流下で反応を行うことが好ましい。
【0021】また本発明においては、ロジン系樹脂に
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸をDiels
−Alder反応により付加した後、水素添加または不
均斉化しても差し支えない。その方法は、通常のロジン
系樹脂の水素添加または不均斉化反応において用いられ
る水素添加触媒または不均斉化触媒の存在下で加熱する
ことにより行われる。
【0022】本発明においては、このようなα,β−エ
チレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジンの中でも特に
入手の容易さなどから、(1)式に示されるアクリル化
ロジンが好ましい。これは荒川化学工業(株)製の『KE
−604』など市販品を用いることもできる。
【0023】
【化1】
【0024】このようにロジン系樹脂にα,β−エチレ
ン性不飽和モノカルボン酸を付加することにより、樹脂
の極性が高くなり、酸価も大きくすることができる。そ
の酸価は特に限定されないが、180以上、好ましくは
200以上(通常350以下)が望ましい。
【0025】このようなα,β−エチレン性不飽和モノ
カルボン酸付加ロジンを用いると、アクリルポリマーに
対する相溶性が向上し、接着剤相の白濁といった外観上
の問題は起こらない。また非極性と極性とのいずれの被
着体に対しても非常に良好な接着性が得られる。これに
対し、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸を付加
していないロジン、ロジンエステル、水添ロジンなどを
用いた場合、各種の被着体に対して良好な接着力を期待
できず、またベースポリマーとの相溶性も悪く外観も悪
いものとなる。
【0026】これらα,β−エチレン性不飽和モノカル
ボン酸付加ロジンの使用量は、最終的に得られる接着剤
組成物およびこれを重合させてなる感圧性接着剤のFT
−IR測定により得られる、エステル由来のカルボニル
基の伸縮振動(約1700cm-1)とカルボン酸由来の
カルボニル基の伸縮振動(約1730cm-1)との強度
比が0.02〜0.8、好ましくは0.05〜0.5と
なるよう、配合することが好ましい。強度比が0.02
未満ではα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸付加
ロジンの使用量が少なく、極性及び非極性の被着体に対
する接着力を満足できない場合がある。また強度比が
0.8を超えると初期タックに乏しくなり満足する感圧
性接着剤を得ることはできない場合がある。
【0027】上記FT−IR測定により得られる強度比
を満足するためには、アクリル化ロジンを用いた場合、
前記のa成分100重量部あたり、アクリル化ロジンを
2〜60重量部、好ましくは5〜40重量部程度とする
のが良い。
【0028】本発明において、重合を速やかに開始する
ため上記接着剤組成物に光重合開始剤を添加し光重合性
接着剤組成物とすることが好ましい。本発明において用
いることのできる光重合開始剤は、ベンゾインメチルエ
ーテルやベンゾインイソプロピルエーテル、2,2−ジ
メトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどの
ベンゾインエーテル、アニソールメチルエーテルなどの
置換ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル-フェニル-ケト
ンなどの置換アセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロ
キシプロピオフェノンなどの置換アルファ−ケト−ル、
2−ナフタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族ス
ルフォニルクロライド、1−フェニル−1,1−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシム
などの光活性オキシムなどが用いられる。これらは、単
独または2種類以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0029】これらの光重合開始剤は、前記a成分の単
量体混合物100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは0.1〜3重量部の割合で用いられる。
光重合開始剤が0.01重量部未満では重合率が低下
し、また5重量部を超えると分子量が低下し凝集力が不
足する恐れがある。
【0030】また、この光重合性接着剤組成物には、上
記a,b2成分および光重合開始剤の他に、任意成分と
して、多官能アクリレートとして、たとえばトリメチロ
ールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、1,2−エチレングリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、1,12−ドデカンジオールジアクリレートなどの
2官能以上の多価アルキルアクリレート単量体を用いて
も良い。 この多官能アクリレート単量体の使用量は、
その官能基数などにより多少異なるが、粘着剤組成物の
不溶解分率が5〜90%好ましくは10〜70%、更に
好ましくは20〜50%になるように添加することが好
ましい。このような範囲で多官能アクリレート単量体を
用いると粘着付与剤への連鎖移動により凝集力の低下が
見られても、これが上記単量体の架橋効果によって補わ
れ、良好な凝集力が維持でき常温での保持性が向上す
る。
【0031】本発明において望ましい光重合性接着剤組
成物は、上記a成分の単量体混合物、b成分のα,β−
エチレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジン系粘着付与
剤および光重合開始剤を含むものであるが、その取り扱
い上、a成分の単量体混合物については、これを光重合
開始剤を用いてある程度予備重合させておくことができ
る。
【0032】また、本発明の光重合性接着剤組成物に
は、上記3成分の他に、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔
料、染料などの従来公知の各種の添加剤をその光重合性
を阻害しない範囲内で適宜配合することができる。
【0033】本発明においては,このような光重合性接
着剤組成物を、一旦剥離紙上に塗工した上で400〜4
000mJ/cm2程度の紫外線を照射して、光重合させ
ることにより、それ自体感圧性接着剤とすることができ
る。
【0034】また、剥離紙上に塗工する代わりに、ポリ
エステルフィルムなどの合成樹脂フィルムや繊維基材な
どの各種基材を使用し、この基材の片面または両面に塗
設して、これを上記同様に光重合させることにより、シ
ート状やテープ状などの形態とした接着シート類とする
ことができる。この時の接着剤層の厚さは任意である。
【0035】このようにして得られる光重合したアクリ
ル系感圧性接着剤は、透明性が良好で極性または非極性
の各種の被着体に対して良好な接着力を示す。本発明に
おいて接着力(剥離速度300mm/分、180度ピー
ル)は特に限定されないが、極性の被着体であるステン
レス板に対しては10N/20mm以上(通常20N/
20mm以下)、非極性の被着体であるポリプロピレン
板に対しては7N/20mm以上(通常15N/20m
m以下)であることが好ましい。またポリプロピレン板
に対する低速剥離接着力(剥離速度1mm/分、90度
ピール)が5N/20mm以上(通常12N/20mm
以下)であることが好ましい。
【0036】このような優れた透明性と接着特性が得ら
れる理由は必ずしも明らかでないが、α,β−エチレン
性不飽和モノカルボン酸付加ロジン自身の高い極性およ
び酸価によりアクリルポリマーとの相溶性が向上し、ま
た特に粘着付与剤の存在下でアルキルアクリレート単量
体を主成分とした単量体混合物を光重合して粘着化して
いることにより、ポリマーに粘着付与剤が付加し両者の
相溶性がさらに向上し、接着剤相の白濁を解消しただけ
でなく、アクリル系ポリマーの骨格の柔軟性を変化させ
たためではないかと推定される。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明では、アルキルア
クリレート単量体を主成分とした単量体混合物に、光重
合開始剤や多官能アクリレート単量体とともに、α,β
−エチレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジンを特定量
含ませて、光重合させるようにしたことにより、極性ま
たは非極性の各種の被着体に対して良好な接着力を発揮
し、粘着剤としての相溶性に問題無く白濁などの外観上
の不具合の無いアクリル系感圧性接着剤とその接着シー
ト類を製造することができる。
【0038】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載してより具体
的に説明する。以下、部とあるのは重量部を意味する。
接着テープの特性評価は以下の方法で行った。
【0039】<重合率>重合率を測定しようとする試料
1gをとり、130℃で3時間乾燥機で乾燥させた後に
再び試料の重量X2gを測定する。このX1g、X2gの重
量から重合率=(X2/X1)×100(%)として計算し
た。
【0040】<接着力>感圧性接着シートを25μmの
PETフィルムに貼りあわせたものを試料テープとし
(幅20mm×長さ150mm)、これを2kg金属製ロ
ーラーにて1往復させる方式にて被着体としてステンレ
ス板およびポリプロピレン板に圧着したのち、23℃で
30分間以上放置した。次いで、このサンプルを23℃
で剥離速度300mm/分、180°ピールの条件でテ
ンシロン型引張試験機を用いて被着体から剥離する際に
要する力を測定した。
【0041】<透明性>シート状にした際の白濁の有無
を目視で判断した。
【0042】<IRスペクトル(FT−IR ATR
法)>IRスペクトルは、パーキンエルマー社製「Spec
trum2000FT-IR」を用いてFT−IR ATR法でゲル
マニウム45度プリズムで積算回数:16回、分解能(R
esolution):4.0cm-1、Gain:1で測定した。
【0043】強度比の算出は、図1に例示しているよう
に1660cm-1〜1800cm-1を通る直線をベース
ラインとし1730cm-1のピークのピークトップまで
の高さをエステルの強度とした。また、1700cm-1
のピークの谷ピークとピークエンドを通る直線をベース
ラインとし、ピークトップまでの高さをカルボン酸の強
度とした。強度比は、強度比=(カルボン酸強度)/
(エステルの強度)から求めた。
【0044】実施例1 2−エチルヘキシルアクリレート95部、アクリル酸5
部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−
1−オン0.05部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル
−フェニルケトン0.05部を4つ口フラスコに投入
し、窒素雰囲気下で紫外線に曝露して部分的に光重合さ
せることによって、オリゴマーを含むシロップ(粘度
3.0Pa・s)を得た。 この部分重合したシロップ
100部に、トリメチロールプロパントリアクリレート
0.2部、アクリル化ロジン(荒川化学工業(株)製『K
E−604』:酸価238)20部を均一混合して光重
合性接着剤組成物を調整した。
【0045】この接着剤組成物を、剥離処理がされた厚
さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材
の上に塗工し、さらにこの接着剤組成物を剥離処理を施
した厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムで被覆した後、紫外線を3000mJ/cm2照射し
て光重合させた。この粘着剤組成物のIR測定を行った
ところ、カルボン酸の伸縮振動の吸収/エステルの伸縮
振動の吸収の比は0.19であった。その後、20mm
幅に切断して、接着剤層の厚さが50μmである接着テ
ープを得た。
【0046】実施例2 2−エチルヘキシルアクリレートの代わりにブチルアク
リレートを用いた以外は実施例1と同様にして接着テー
プを製造した。
【0047】比較例1 部分重合したシロップにアクリル化ロジンを加えずに水
添クマロン―インデン樹脂である新日鐵化学(株)製『エ
スクリスタルN120−S』を同量部加えた以外は実施
例1と同様にして接着テープを作製した。
【0048】比較例2 部分重合したシロップにアクリル化ロジンを加えずに過
水添ロジンエステル樹脂である荒川化学工業(株)製『K
E−656』を同量部加えた以外は実施例1と同様にし
て接着テープを作製した。
【0049】比較例3 部分重合したシロップにアクリル化ロジンを加えなかっ
た以外は,実施例1と同様にして光重合性接着剤組成物
を調整し、これを用いて実施例1と同様にして接着テー
プを製造した。
【0050】上記の実施例および比較例の各接着テープ
につき,その接着特性を調べた結果は次の表1に示され
るとおりであった。
【0051】
【表1】
【0052】以上の結果より、本発明の実施例の接着テ
ープは、接着剤層の白濁といった問題がなく透明性が良
好で、従来公知の比較例の接着テープに比べ、極性から
非極性までの被着体に対する接着力に優れていることが
分かる。これに対し、比較例1および2は、接着剤相が
白濁して透明性が悪く、また粘着付与剤を添加しない比
較例3の場合は特に非極性被着体に対する接着力が悪
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着シート類のFT−IRスペクトル
の一例である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次のa、b2成分を含むことを特徴とする
    接着剤組成物。 a)アルキル基が平均1〜14個の炭素原子を有するア
    ルキルアクリレート単量体を主成分とする主単量体70
    〜99重量%と、極性基含有の共重合性単量体30〜1
    重量%からなる単量体混合物 b)α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸付加ロジ
  2. 【請求項2】請求項1記載のb成分がアクリル化ロジン
    であることを特徴とする接着剤組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の接着剤組成物を
    光重合させてなる感圧性接着剤。
  4. 【請求項4】基材の片面あるいは両面に請求項3に記載
    の感圧性接着剤が設けられてなる接着シート類。
  5. 【請求項5】赤外吸収スペクトルにて測定したエステル
    カルボニル基の伸縮振動の吸収とカルボン酸カルボニル
    基の伸縮振動の吸収の強度比が0.02〜0.8である
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の接着剤組成物、
    感圧性接着剤および接着シート類。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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