JP4656626B2 - アクリル系粘着剤層およびアクリル系粘着シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系粘着剤層およびアクリル系粘着シートに関する。アクリル系粘着シートは各種用途に使用できる。アクリル系粘着シートは、シート状やテープ状などの形態とした粘着シート類として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
粘着シート(たとえば、両面粘着シート)は、作業性が良好で接着の信頼性が高い接合手段として家電製品や自動車OA機器などの各種産業分野で利用されている。また、近年、省資源の観点から、製品に使用されているリサイクル可能な部品については使用後に製品を分解して再利用する場合が多くなってきている。このような状態で使用された粘着シートは、再利用にあたっては粘着シートを各部品から剥離する作業が必要となる。粘着シートが貼付けられた部品は、様々な雰囲気下に置かれるが、粘着シートの剥離後には、粘着剤が被着体である部品に残存しないこと、剥離の際に粘着シートが切れたり、層間破壊を起こしたりしないこととなどの作業性を低下させないことが要求されている。すなわち、再剥離性が良いことが要求されている。
【0003】
従来より、粘着剤としては、炭素原子数2〜14個のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が知られている。アクリル系粘着剤は、ベースポリマー単独で粘着剤になりえる。しかし、かかるアクリル系粘着剤は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの低極性表面を有する被着体(ポリオレフィン)に対しては良好な接着性を発揮しにくい課題(耐反発性)があった。かかる課題に対し、アクリル系ポリマーに粘着付与樹脂を添加して、低極性被着体への接着性を改良したものが用いられている。
【0004】
また、従来、アクリル系粘着剤のベースポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分としたアクリル系モノマーを有機溶剤中で溶液重合して調製していた。近年では、地球環境への配慮から大気汚染や環境問題の制約が課題となっていることから、アクリル系モノマーを紫外線重合することにより、無溶剤で粘着剤層を形成した粘着シートを製造することは、安全面、環境面で特に有利である。しかしながら、粘着付与樹脂は一般に光重合反応の連鎖停止剤として作用する。その結果、光重合を阻害して、アクリル系ポリマーの低分子量化を引き起こし、接着力を低下させる原因となる。
【0005】
そのため、光重合によりアクリル系粘着剤層を形成するにあたり、低極性面への接着性を上げるべくアクリル系粘着剤層に粘着付与樹脂を加える場合には、光重合の抑制作用ができるだけ少ない粘着付与樹脂を用いることが望ましい。この観点から、重量平均分子量20000以下のアルキル(メタ)アクリレートの重合体を粘着付与樹脂として用いることが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。このようなアルキル(メタ)アクリレートの重合体を粘着付与樹脂は、重合阻害の抑制作用は少なく、また耐反発性に対する粘着付与効果が認められる。しかしながら、特許文献1では、アクリル系粘着剤層の凝集力を上げるべく、エポキシ基またはイソシアネート基を有する架橋剤を用い、これら官能基と反応性を有する官能基を持つアクリル系ポリマーを熱架橋している。このため特許文献1のアクリル系粘着剤層は、耐熱または耐湿環境下において保存した場合には、再剥離性が不十分となる。
【0006】
また、光重合によりアクリル系粘着剤層を形成するにあたり、分子量300以上の多官能オリゴアクリレートを硬化剤成分として利用する方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照。)。この方法によれば、分子量300以上の多官能オリゴアクリレートで架橋して得られるアクリル系粘着剤層は曲面追従性に優れるとされている。しかし、このような架橋剤で硬化性成分で架橋させたアクリル粘着剤層は、低極性被着体に対しては十分な接着性、耐反発性を得ることはできない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−49200号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−179208号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光重合により形成されたアクリル系粘着剤層であって、耐反発性と再剥離性の両者に優れるアクリル系粘着剤層を提供することを目的とする。また本発明は当該アクリル系粘着剤層を、基材の片面または両面に有するアクリル系粘着シートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記アクリル系粘着剤層により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、光重合により形成されたアクリル系粘着剤層であって、
前記アクリル系粘着剤層は、
炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%と、前記モノマー(a1)と共重合性のモノマー(a2)0.1〜30重量%とからなり、かつ前記共重合性のモノマー(a2)はカルボキシル基含有モノマーを含有する、モノマー混合物またはその部分重合物(a)100重量部に対し、
光重合開始剤(b)0.001〜5重量部、
粘着付与樹脂(c)として、重量平均分子量1000〜10000のアルキル(メタ)アクリレートの重合体および/または共重合体5〜50重量部を含有し、さらに多官能(メタ)アクリレート(d)0.001〜30重量部を、アクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように含有してなる光重合性組成物を光照射して得られるものであり、かつ、
前記アクリル系粘着剤層は、不織布を基材とする両面粘着シートに適用し、当該両面粘着シートの片面を厚さ0.5mmのアルミニウム板(面積10mm×100mm)に貼り付け、直径50mmになるよう円弧上に曲げた後、もう一方の片面をポリプロピレン板に貼り合わせ、70℃の雰囲気下に2時間放置した後の、アルミニウム板の端部の浮き高さが5mm以下であり、かつ、
前記アクリル系粘着剤層は、不織布を基材とする両面粘着シートに適用し、当該両面粘着シートの片面を厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り付けた後、もう一方の片面を厚さ0.2mmのポリカーボネート板に貼付け、これを60℃で相対湿度95%の雰囲気下に48時間放置したものと、これを70℃の雰囲気下に48時間放置したものについて、それぞれ遊びの部分を180度折り返して定速引張り試験機にて引張り速度300mm/分および10m/分で引き剥がしを行った場合に、いずれの場合にも試験片の破断や、ポリカーボネート板表面への直径1mm以上の粘着剤の残留物がないことを特徴とするアクリル系粘着剤層、に関する。
【0012】
上記本発明のアクリル系粘着剤層は、耐反発性に係わる浮き高さが5mm以下と小さい。すなわち、耐反発性が良好である。浮き高さは小さいほど好ましく、5mm以下、さらには2mm以下であるのが好ましい。なお、浮き高さは詳しくは実施例に記載の方法により測定される。
【0013】
また本発明のアクリル系粘着剤層は、再剥離性がよい。すなわち、耐熱および耐湿環境下で保存された場合においても再剥離性が良好であり、被着体に貼付後に、高速剥離(引張り速度300mm/分)、低速剥離(引張り速度10mm/分)のいずれの態様で剥離した場合にも被着体、粘着シートの外観を損なうことなく剥離可能である。
【0014】
このように本発明のアクリル系粘着剤層は、耐反発性の浮き高さが5mm以下と優れ、かつ再剥離性が良好であり剥離時に被着体と粘着シートの外観を損なうことがない。
【0015】
前記アクリル系粘着剤層は、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)、粘着付与樹脂(c)および多官能(メタ)アクリレート(d)を含有してなる光重合性組成物を光照射して得られるものにより形成することができる。かかる光重合性組成物により、耐反発性と再剥離性の両者に優れるアクリル系粘着剤層を形成することが可能である。
【0016】
前記アクリル系粘着剤層の形成に用いる、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)としては、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%と、前記モノマー(a1)と共重合性のモノマー(a2)0.1〜30重量%とからなるモノマー混合物またはその部分重合物が好適である。
【0017】
前記アクリル系粘着剤層の形成に用いる、粘着付与樹脂(c)としては、重量平均分子量1000〜10000のアルキル(メタ)アクリレートの重合体および/または共重合体が好適である。粘着付与樹脂としてアクリル(メタ)アクリレートの重合体および/または共重合体を用いることは耐反発性の点で好ましい。
【0018】
前記アクリル系粘着剤層の形成に用いる、光重合性組成物としては、
炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)100重量部に対し、
光重合開始剤(b)0.001〜5重量部、
粘着付与樹脂(c)5〜50重量部を含有し、
さらに多官能(メタ)アクリレート(d)を、アクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように含有しているものが好適である。
【0019】
また本発明は、
炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%と、前記モノマー(a1)と共重合性のモノマー(a2)0.1〜30重量%とからなり、かつ前記共重合性のモノマー(a2)はカルボキシル基含有モノマーを含有する、モノマー混合物またはその部分重合物(a)100重量部に対し、
光重合開始剤(b)0.001〜5重量部、
粘着付与樹脂(c)として、重量平均分子量1000〜10000のアルキル(メタ)アクリレートの重合体または共重合体5〜50重量部を含有し、
さらに多官能(メタ)アクリレート(d)0.001〜30重量部を含有してなる光重合性組成物を光照射して得られるアクリル系粘着剤層であって、多官能(メタ)アクリレート(d)は、光重合性組成物中に、得られるアクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように含有していることを特徴とするアクリル系粘着剤層、に関する。
【0020】
さらには本発明は、基材の片面または両面に、前記アクリル系粘着剤層を有することを特徴とするアクリル系粘着シート、に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のアクリル系粘着剤層は、光重合により形成されたものであり、耐反発性に係わる前記浮き高さを満足し、かつ再剥離性に係わる糊残りの割合を満足するものであれば特に制限はない。
【0022】
かかるアクリル系粘着剤層は、たとえば、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)、粘着付与樹脂(c)および多官能(メタ)アクリレート(d)を含有してなる光重合性組成物を光照射して得られる。
【0023】
炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)としては、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらアルキル(メタ)アクリレート(a1)は1種または2種以上が用いられる。
【0024】
前記アルキル(メタ)アクリレート(a1)はビニル系モノマー(a)の全量とすることができるが、ビニル系モノマー(a)には前記モノマー(a1)とともに、共重合性のモノマー(a2)を用いるのが好ましい。共重合性のモノマー(a2)としては、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4ーヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホン酸基含有モノマ−;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマーなどがあげられる。また、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド等のアミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマーなども共重合性のモノマー(a2)としてあげられる。さらに、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル系モノマ−;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレート系モノマ−、(メタ)アクリル酸グリシジル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマ−;メチル(メタ)アクリレートやオクタデシル(メタ)アクリレート等の上記主成分をなすアルキル(メタ)アクリレート(a1)とは異なるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等も共重合性のモノマー(a2)としてあげられる。共重合性のモノマー(a2)は1種または2種以上を用いることができる。
【0025】
上記モノマー(a1)とモノマー(a2)を用いる場合、モノマー(a1)を70〜99.9重量%、モノマー(a2)を0.1〜30重量%とするのが好ましい。さらに好ましくは、モノマー(a1)を80〜99.9重量%、モノマー(a2)を0.1〜20重量%である。さらに好ましくは、モノマー(a1)を90〜99重量%、モノマー(a2)を1〜10重量%である。
【0026】
モノマー(a2)としては、カルボキシル基含有モノマーが好ましく、特にアクリル酸が好ましく、その使用割合は1〜10重量%とするのが好ましい。1重量%以上とすることで、耐反発性がより向上し浮きが生じ難くなる。また10重量%以下とすることで、常温でのタック感を満足できる。
【0027】
光重合開始剤(b)としては、各種のものを特に制限なく使用できる。たとえば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインエーテル;アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトンなどの置換アセトフェノン;2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファーケトール;2−ナフタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族スルフォニルクロライド;1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの光活性オキシムなどがあげられる。
【0028】
これらの光重合開始剤(b)の使用量は、前記ビニル系モノマー(a)100重量部に対して、0.01〜5重量部の割合であるのが好ましい。より好ましくは0.1〜3重量部の割合で用いられる。
【0029】
粘着付与樹脂(c)としては、各種のものを特に制限なく使用できる。たとえば、ロジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変成テルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、クマロン樹脂等があげられる。また、アクリル(メタ)アクリレートの重合体または共重合体があげられる。これらの粘着付与樹脂(c)は1種類または2種以上が用いられるが、本発明の粘着付与樹脂(c)としては、アクリル(メタ)アクリレートの重合体または共重合体が好ましい。
【0030】
前記アクリル(メタ)アクリレートの重合体または共重合体の調製に用いるモノマーとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、インボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と脂環族アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステルなどが好適である。前記重合体または共重合体は、重量平均分子量が1000〜10000程度のオリゴマーであることが好ましい。重量平均分子量が1000より低いと粘着シートの耐熱性が不十分となる傾向がある。一方、重量平均分子量が10000より高いと、ビニル系モノマー(a)の重合により得られるアクリル系ポリマーとの相溶性が不十分となる。また、粘着付与樹脂(c)として用いる、アクリル(メタ)アクリレートのオリゴマーは軟化点が40℃以上が好ましい。さらに好ましくは40〜150℃、特に好ましくは70〜150℃範囲内である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の分析値として測定される。
【0031】
粘着付与樹脂(c)の使用量は、前記ビニル系モノマー(a)100重量部に対して、5〜50重量部の割合であるのが好ましい。より好ましくは10〜40重量部の割合で用いられる。5重量部未満であると、十分な接着性、耐反発性が得られ難い。50重量部を超えると、粘着剤の凝集力が低下する傾向がある。
【0032】
多官能(メタ)アクリレート(d)としては、少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を特に制限なく使用できる。たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート等があげられる。
【0033】
多官能(メタ)アクリレート(d)の使用量は、上記成分(a)乃至(d)を含有する光重合性組成物から形成されるアクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように配合するのが好ましい。前記溶剤不溶解分は、30〜60重量%であるのが好ましい。溶剤不溶解分が10重量%未満となると、粘着剤層の凝集力が不足し糊残りが生じやすくなるとともに、耐反発性、耐熱性が低下する傾向がある。また80重量%を超えると、粘着剤層のタックが低下し、十分な濡れ性が得られず耐反発性、接着性が低下する傾向がある。なお、溶剤不溶解分は、粘着剤約1gを精秤し、これを酢酸エチル約40gに7日間浸漬し、その後、酢酸エチルに対する不溶解分を全て回収し、130℃で2時間乾燥し、その重量を求め、得られた数値を以下の式に代入して算出した。
溶剤不溶解分(%)=(不溶解分重量/浸漬前の粘着剤重量)×100。
【0034】
なお、多官能(メタ)アクリレート(d)の使用量は、その分子量や官能基数などにより異なるが、通常、前記ビニル系モノマー(a)100重量部に対して、0.001〜30重量部の割合であるのが好ましい。より好ましくは0.05〜20重量部の割合で用いられる。
【0035】
本発明のアクリル系粘着剤層は、上記成分(a)乃至(d)を含有する光重合性組成物を光重合することにより形成される。当該光重合性組成物は、その取り扱い上、塗工に適した粘度(通常、B型粘度計における粘度測定において、25℃で0.3〜40Pa・s)に調整するのが好ましい。そのため、上記モノマー(a1)またはモノマー(a1)とモノマー(a2)からなるビニル系モノマー(a)は予備重合して部分重合物としておくことができる。ビニル系モノマー(a)の部分重合物の重合率は、部分重合物中のポリマー分子量にもよるが、2〜40重量%程度とするのが好ましい。さらには、5〜20重量%とするのが好ましい。なお、部分重合物の重合率は、部分重合物約0.5gを精秤し、これを130℃で2時間乾燥した後の重量を精秤して重量減少量(揮発分(未反応モノマー重量))を求め、得られた数値を以下の式に代入して算出した。部分重合物の重合率分(%)=〔1−(重量減少量)/(乾燥前の部分重合物の重量)〕×100。
【0036】
また光重合性組成物は、増粘用ポリマーを適宜に配合することにより粘度調整することもできる。増粘用ポリマーとしては、前記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)にアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、アクリロイルモルホリン等を共重合したアクリル系ポリマーや、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。これらの増粘用ポリマーは、光重合性組成物中40重量%以下の範囲で用いられる。増粘用ポリマーを用いる場合には5〜40重量%とするのが好ましい。
【0037】
また光重合性組成物には、その他にも可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料などの従来公知の各種の添加剤を、光重合性を阻害しない範囲内で適宜配合することができる。
【0038】
本発明のアクリル系粘着剤層は、前記光重合性組成物は、被着体上に直接塗工するか、または支持基材の片面または両面に塗工した後、光照射することにより得られる。通常は、波長300〜400nmにおける照度が1〜200mW/cm2 である紫外線を、光量400〜4000mJ/cm2 程度照射して光重合させることによりアクリル系粘着剤層が得られる。なお、この時の重合率は90重量%以上とすることが望ましい。未反応モノマーは通常の乾燥工程により除去することもできる。なお、重合率は前述の方法と同様の方法により算出できる。また、光重合性組成物中に粘着付与樹脂等を含んでいる場合にも、前記同様に重合率として扱い、前記重合率は90%以上とするのが好ましい。
【0039】
アクリル系粘着剤層の厚さは特に制限されないが、良好な接着強度を確保するため、通常10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上(通常400μmまで)であるのがよい。
【0040】
本発明の粘着シートは、前記光重合性組成物から得られたアクリル系粘着剤を支持基材の片面または両面に有するものである。当該アクリル系粘着剤層は、前述の通り、支持基材の片面または両面に前記光重合性組成物へ塗工し、光重合させることにより形成することができる。またセパレータ上に形成したアクリル系粘着剤層を、支持基材の片面または両面に移設する方式などによっても、粘着シートを形成することができる。さらに支持基材にセパレータを用いて、実用時には基材レスの両面粘着シートなどとして使用することもできる。粘着シート類はシート状やテープ状などの形態として用いられる。
【0041】
粘着シートにおける支持基材としては、例えば紙、布、不織布等からなる多孔質基材、プラスチックフィルム乃至シート、発泡体、金属箔などの薄葉体等があげらる。これら支持基材は、粘着シートが用いられる用途に応じて適宜に選択される。支持基材に厚さは特に制限されず、用途に応じて適宜に決定される。
【0042】
本発明のアクリル系粘着剤層、粘着シートが適用される被着体は特に制限されない。浮き高さ、再剥離性の特定には、被着体としてポリプロピレン、ポリカーボネートを用いたが、被着体はこれに限定されるものではない。被着体としては、これらの他ににもポリエステル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ABS、アクリル樹脂等の各種樹脂、また鉄、アルミニウム、銅、ニッケル及びこれらの合金等の各種金属に対しても同様に用いることができる。
【0043】
【実施例】
以下に本発明の実施例を記載して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、以下で部、%とあるのはいずれも重量基準である。
【0044】
(粘着付与樹脂の調製(1))
三ツロフラスコに、シクロヘキシルメタクルート100部および重合溶媒としてトルエンをモノマー濃度が60%となるように加えた。これに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール(GSH)3部を投入した後、窒素ガスを導入しながら2時間攪拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、70℃に昇温して4時間、さらに80℃に昇温して1時間、重合反応を行った。トルエンを除去し、粘着付与樹脂としてシクロヘキシルメタクリレート重合体の固形物を得た。得られた重合体の重量平均分子量は約3800であった。
(粘着付与樹脂の調製(2))
粘着付与樹脂の調製(1)において、シクロへキシルメタクリレートの代わりにイソボルニルアクリレートを用いたこと以外は同調製(1)と同じ方法にてイソボルニルアクリレート重合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は約4000であった。
【0045】
実施例1
(光重合性組成物の調製)
ブチルアクリレート95部、アクリル酸5部、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.12部および1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルーケトン0.12部を4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に曝露して部分的に光重合させることによって、重合率10%の部分重合物(モノマーシロップ)を得た。
【0046】
この部分重合物100部に、トリメチロールプロパントリアクリレート0.15部、粘着付与樹脂の調製(1)で得られた重量平均分子量3800のシクロキシルメタクリレート重合体20部を添加した後、これらを均一に混合して光重合性組成物を調製した。
【0047】
(両面粘着シートの作製)
片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルムの剥離処理面に、上記光重合性組成物を厚み110μmになるように塗布し、塗布層を形成した。別途、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルムの剥離処理面に、上記光重合性組成物を厚み60μmになるように塗布し、塗布層を形成した。厚み110μmの塗布層を形成したシートの塗布層上に、坪量約15g/m2 、厚さ46μmの不織布(原料構成は麻パルプ40%、木材パルプ38%、レーヨン繊維19%、ポリビニルアルコール繊維3%)を貼り合わせ、次いでこの不織布上に、厚み60μmに塗布したシートの塗布層を貼り合わせた。ランプ直下での照射面の照度が30mW/cm2 (約350nmに最大感度をもつトプコン製UVR−T1で測定)になるようにランプ高さを調整したメタルハライドランプにより、前記多層シートの両面から紫外線を照射した。光量で約3600mJ /cm2 照射されるまで重合を行いアクリル系粘着剤層を形成して、両面粘着シートを作製した。この時のアクリル系粘着剤層の重合率は94%であった。その後、粘着シートの両側のポリエステルフィルムを剥離した後、130℃の乾燥機で3分間熱処理して、微量に残ったモノマーを揮発させて総厚が約170μmの両面粘着シートを得た。得られたアクリル系粘着剤層の、酢酸エチルに対する不溶解分は50%であった。
【0048】
実施例2
実施例1の光重合性組成物の調製においてシクロへキシルメタクリレート重合体の代わりに、粘着付与樹脂の調製(2)で得られたイソボルニルアクリレート重合体を用いたこと以外は実施例1と同様にして光重合性組成物を調製した。また当該光重合性組成物を用いて実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。この時のアクリル系粘着剤層の重合率は94%であった。また実施例1と同様にして総厚が約170μmの両面粘着シートを得た。得られたアクリル系粘着剤層の、酢酸エチルに対する不溶解分は52%であった。
【0049】
比較例1
実施例1の光重合性組成物の調製においてトリメチロールプロパントリアクリレートの代わりに、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートL)5部を用いたこと以外は実施例1と同様にして光重合性組成物を調製した。また当該光重合性組成物を用いて実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。この時のアクリル系粘着剤層の重合率は94%であった。また実施例1と同様にして総厚が約170μmの両面粘着シートを得た。得られたアクリル系粘着剤層の、酢酸エチルに対する不溶解分は46%であった。
【0050】
比較例2
実施例1の光重合性組成物の調製においてシクロへキシルメタクリレート重合体を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして光重合性組成物を調製した。また当該光重合性組成物を用いて実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。この時のアクリル系粘着剤層の重合率は96%であった。また実施例1と同様にして総厚が約170μmの両面粘着シートを得た。得られたアクリル系粘着剤層の、酢酸エチルに対する不溶解分は64%であった。
【0051】
比較例3
アクリル酸5部、アクリル酸ブチル95部及び重合溶媒としてトルエン200重量部を三ツ口フラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら2時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、過酸化ベンゾイル0.1部を加え80℃に昇温して6時間重合反応を行った。得られたアクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万であった。このアクリル系ポリマーの固形分100部に対し、架橋剤としてイソシアネート化合物(コロネートL,日本ポリウレタン工業(株)製)を2部配合し、粘着付与剤として重合ロジン系樹脂(軟化点123℃)10部とテルペンフェノール樹脂(軟化点152℃)を15部添加した後、十分撹拌してアクリル系粘着剤を調製した。このアクリル系粘着剤を実施例1と同じ不織布の両面に、直写方式で実施例1の両面粘着シートと同じ重さになるように塗布し、乾燥させて総厚160μmの両面粘着シートを作製した。
【0052】
以上の実施例1〜2、比較例1〜3で得られた粘着シートについて下記耐反発性と再剥離性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0053】
<耐反発性>
両面粘着シートの片面を、厚さ0.5mmのアルミニウム版(面積10mm×100mm)に貼り付け、直径50mmになるよう円弧上に曲げて23℃で10分間放置した。両面シートのもう一方の片面をラミネーターにてポリプロピレン板(新神戸電機(株)製,厚さ2mm)に、両面シートの曲げ形状を元に戻しながら貼り合わせた。それを70℃の雰囲気下に2時間放置した。放置後、アルミニウム板の端部の浮き高さ(mm)を観察した。アルミニウム板の端部の浮き高さが5mm以下の場合を「○」、5mmを超える場合を「×」と評価した。
【0054】
<再剥離性>
両面粘着シートの片面を厚さ25μmポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り付けた後、幅20mmに切断した。もう一方の片面を被着体として、ポリカーボネート:PC板(タキロン(株)製,品番1600,厚さ2mm,長さ125mm)に2kgローラーで1往復して貼付けた。これを、60℃、相対湿度95%の雰囲気下に48時間と、70℃の雰囲気下に48時間、それぞれ放置した。その後、さらに23℃で12時間以上放置した。シート端部の遊びの部分を180度折り返して、そこから約25mm手で剥がした。そこから定速引張り試験機にて引張り速度300mm/分および10m/分で、さらに100mm引き剥がした。剥離後の被着体を目視観察して以下の基準で評価した。なお、最初に手で剥がした25mm部分に相当する部分は引張速度が定まらないので評価対象から外した。糊残りは、ポリカーボネート板表面に直径1mm以上の粘着剤の残留物がある場合とした。残留物が接着剤であるか否かは、赤外分光分析(IR)の顕微IR測定法(測定条件:ダイアモンドプリズム使用,スキャン回数128回,分解能4cm-1,ブランクとの差スペクトルにより判断)により行った。
○:被着体への糊残りがない。層間破壊、凝集破壊、シート切れが起きていない。
×:層間破壊、凝集破壊、シート切れが起きているか、または被着体への糊残りがある。
【0055】
【表1】
実施例1〜2の光重合性のアクリル系粘着剤層を有する粘着シートは、耐反発性、再剥離性がともに優れていることが分かる。これに対し比較例1の粘着シートは、多官能アクリレートの代わりに、イソシアネート化合物を用いている。このため、耐反発性は良好であっても再剥離性は劣ることが分かる。比較例2の光重合性粘着シートは、粘着付与樹脂を添加していない。そのため、耐反発性が劣り、再剥離性のみ良好であることが分かる。比較例3の粘着シートは粘着付与樹脂を添加していても多官能アクリレートではなくイソシアネート化合物を用いているため、耐反発性は良好であっても再剥離性は劣ることが分かる。上記表1の結果より明らかなように本発明の粘着シートは、粘着付与樹脂と多官能アクリレートを用いているため、耐反発性と再剥離性を両立する優れたものであることが分かる。
Claims (5)
- 光重合により形成されたアクリル系粘着剤層であって、
前記アクリル系粘着剤層は、
炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%と、前記モノマー(a1)と共重合性のモノマー(a2)0.1〜30重量%とからなり、かつ前記共重合性のモノマー(a2)はカルボキシル基含有モノマーを含有する、モノマー混合物またはその部分重合物(a)100重量部に対し、
光重合開始剤(b)0.001〜5重量部、
粘着付与樹脂(c)として、重量平均分子量1000〜10000のアルキル(メタ)アクリレートの重合体および/または共重合体5〜50重量部を含有し、さらに多官能(メタ)アクリレート(d)0.001〜30重量部を、アクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように含有してなる光重合性組成物を光照射して得られるものであり、かつ、
前記アクリル系粘着剤層は、不織布を基材とする両面粘着シートに適用し、当該両面粘着シートの片面を厚さ0.5mmのアルミニウム板(面積10mm×100mm)に貼り付け、直径50mmになるよう円弧上に曲げた後、もう一方の片面をポリプロピレン板に貼り合わせ、70℃の雰囲気下に2時間放置した後の、アルミニウム板の端部の浮き高さが5mm以下であり、かつ、
前記アクリル系粘着剤層は、不織布を基材とする両面粘着シートに適用し、当該両面粘着シートの片面を厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り付けた後、もう一方の片面を厚さ0.2mmのポリカーボネート板に貼付け、これを60℃で相対湿度95%の雰囲気下に48時間放置したものと、これを70℃の雰囲気下に48時間放置したものについて、それぞれ遊びの部分を180度折り返して定速引張り試験機にて引張り速度300mm/分および10m/分で引き剥がしを行った場合に、いずれの場合にも試験片の破断や、ポリカーボネート板表面への直径1mm以上の粘着剤の残留物がないことを特徴とするアクリル系粘着剤層。 - 部分重合物(a)の重合率が、2〜40重量%であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系粘着剤層。
- 炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%と、前記モノマー(a1)と共重合性のモノマー(a2)0.1〜30重量%とからなり、かつ前記共重合性のモノマー(a2)はカルボキシル基含有モノマーを含有する、モノマー混合物またはその部分重合物(a)100重量部に対し、
光重合開始剤(b)0.001〜5重量部、
粘着付与樹脂(c)として、重量平均分子量1000〜10000のアルキル(メタ)アクリレートの重合体または共重合体5〜50重量部を含有し、
さらに多官能(メタ)アクリレート(d)0.001〜30重量部を含有してなる光重合性組成物を光照射して得られるアクリル系粘着剤層であって、多官能(メタ)アクリレート(d)は、光重合性組成物中に、得られるアクリル系粘着剤層の酢酸エチルに対する不溶解分が10〜80重量%となるように含有していることを特徴とするアクリル系粘着剤層。 - 部分重合物(a)の重合率が、2〜40重量%であることを特徴とする請求項3記載のアクリル系粘着剤層。
- 基材の片面または両面に、請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系粘着剤層を有することを特徴とするアクリル系粘着シート。
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