JPH0741749A - アクリル系感圧接着剤組成物 - Google Patents

アクリル系感圧接着剤組成物

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JPH0741749A
JPH0741749A JP20903693A JP20903693A JPH0741749A JP H0741749 A JPH0741749 A JP H0741749A JP 20903693 A JP20903693 A JP 20903693A JP 20903693 A JP20903693 A JP 20903693A JP H0741749 A JPH0741749 A JP H0741749A
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JP
Japan
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rosin
adhesive composition
ester
purified
sensitive adhesive
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JP20903693A
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Inventor
Masao Maeda
正雄 前田
Koji Yamada
幸治 山田
Hiroshi Koba
寛 木場
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Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アクリル系重合体および粘着付与樹脂を主成
分として含有してなるアクリル系感圧接着剤組成物にお
いて、該粘着付与樹脂がロジン類と多価アルコールをエ
ステル反応させて得られるガードナーカラー2以下のロ
ジンエステルであることを特徴とするアクリル系感圧接
着剤組成物。 【効果】 タック、接着性、凝集力等の粘着特性に優
れ、しかも色調および耐候性に優れるアクリル系感圧接
着剤組成物を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル系感圧接着剤
組成物に関する。更に詳しくは、タック、接着性、凝集
力等の粘着特性に優れ、かつ色調および耐候性に優れる
アクリル系感圧接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ラベル、粘接着テープ、両面接着テープ
等に使用される感圧接着剤はこれらの使用環境等を考慮
してタック、接着性、凝集力等の粘着特性の他に色調お
よび耐候性等が要求される。そのため、従来より感圧接
着剤の分野においてはアクリル系重合体を主成分とする
組成物が賞用されている。
【0003】また、アクリル系感圧接着剤組成物は一般
にアクリル系重合体だけではさまざまな被着体に対する
接着性が不十分なため、粘着付与樹脂を配合した組成物
として用いられている。かかる粘着付与樹脂としては、
架橋剤と反応して凝集力を向上させうる官能基を有する
ことからロジンエステルが主に使用されている。
【0004】しかし、ロジンエステルは一般に着色(通
常ガードナーカラーで8程度)しているため、その添加
量を増加するに従いアクリル系感圧接着剤組成物の色調
が低下するといった欠点がある。また、ロジンエステル
はロジン骨格中に二重結合が存在するため酸化されやす
く、耐候性に劣るといった欠点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はタック、接着
性、凝集力等の粘着特性に優れ、かつ色調および耐候性
にも優れるアクリル系感圧接着剤組成物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の課題を解決すべく、アクリル系重合体に配合する
粘着付与樹脂に着目して鋭意検討を行った結果、粘着付
与樹脂として色調がガードナーカラー2以下のロジンエ
ステルを用いた場合には前記課題をことごとく解決しう
ることを見出した。本発明はかかる新たな知見に基づい
て完成されたものである。
【0007】すなわち本発明は、アクリル系重合体およ
び粘着付与樹脂を主成分として含有してなるアクリル系
感圧接着剤組成物において、該粘着付与樹脂がロジン類
と多価アルコールをエステル反応させて得られるガード
ナーカラー2以下のロジンエステルであることを特徴と
するアクリル系感圧接着剤組成物に関する。
【0008】本発明のアクリル系感圧接着剤組成物にお
いてはベースポリマーとしてアクリル系重合体が用いら
れる。該アクリル系重合体の組成については、特に制限
はなく、各種公知のアクリル酸エステル及び/又はメタ
クリル酸エステル{以下、(メタ)アクリル酸エステル
と略す}を主成分とする単独重合体もしくは共重合体を
そのまま使用することができる。(メタ)アクリル酸エ
ステルの具体例としては(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等があげら
れる。さらに、架橋性単量体として(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド等を併用しうる。さらに所望により、(メ
タ)アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない
程度において他の共重合可能な単量体、たとえば酢酸ビ
ニル、スチレン等を併用しうる。これら(メタ)アクリ
ル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体のガラス
転移温度は特に制限はされないが通常は−70〜0℃、
好ましくは−60〜−10℃の範囲とするのがよい。ガ
ラス転移温度が0℃よりあまりにも高い場合にはタック
が低下し、−70℃よりあまりにも低い場合には接着性
が低下する傾向がある。
【0009】該アクリル系重合体は、前記(メタ)アク
リル酸エステルを単独でまたは共重合可能な単量体を併
用して適当な溶媒に溶解しアゾ系、過酸化物系の各種公
知の開始剤を加えて加熱する、いわゆる溶液重合法等に
より製造される。
【0010】本発明のアクリル系感圧接着剤組成物にお
いては、粘着付与樹脂としてロジン類と多価アルコール
をエステル化反応させて得られ、かつ色調がガードナー
カラー2以下のロジンエステルを使用することが必須と
される。好ましくはガードナーカラー1以下であるのが
よい。色調がガードナーカラー2を越える場合には、ア
クリル系感圧接着剤組成物の色調、耐候性が悪くなる。
【0011】また、ロジンエステルの水酸基価は通常1
0〜50程度であるのが好ましい。水酸基価が10未満
の場合にはアクリル系感圧接着剤組成物の接着性が低下
する傾向があり、50を越える場合にはヒドロキシル基
と架橋反応する架橋剤を使用した場合にアクリル系感圧
接着剤組成物の凝集力が低下する傾向がある。また軟化
点は通常80〜140℃程度であるのがよい。
【0012】かかる本発明の粘着付与樹脂として使用す
るロジンエステルは、色調がガードナーカラー2以下で
ある限り、その製造法は特に限定されないが、たとえ
ば、以下に示す特定処理がされたロジンに、エステル化
反応と脱水素化処理または水素化処理とを施すことによ
り得られるロジンエステル等を使用できる。なお、かか
るロジンエステルの製造法は、詳しくは特開平5−86
333号公報、特願平3−356000号明細書、特願
平4−192644号明細書等に記載されている。
【0013】前記特定処理がされたロジンとしては精製
処理されたロジン、精製処理および不均化処理されたロ
ジン、精製処理および水素化処理されたロジン等(以
下、これらを精製ロジン類という。)があげられる。前
記精製ロジン類のなかでは精製処理および不均化処理さ
れたロジン、精製処理および水素化処理されたロジンが
好ましい。また、精製処理および不均化処理、精製処理
および水素化処理の順序は特に限定されないが、精製処
理を後に行うのが好ましい。なお、ロジンとしてはガム
ロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の原料ロジン
があげられる。
【0014】ここで精製処理とは、原料ロジンに含まれ
ていた過酸化物から生起したと考えられる高分子量物、
および該原料ロジンにもともと含まれている不鹸化物を
除去することを意味する。具体的には蒸留、再結晶、抽
出等の操作を行えばよく、工業的には蒸留による精製が
好ましい。蒸留による場合は、通常は温度200〜30
0℃、圧力1〜10mmHgの範囲から蒸留時間を考慮
して適宜選択して行う。再結晶の場合は、たとえば原料
ロジンまたは不均化処理もしくは水素化処理されたロジ
ンを良溶媒に溶解し、ついで溶媒を留去して濃厚な溶液
となし、この溶液に貧溶媒を添加するすることにより行
う。良溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロホルム、低級アルコ−ル、アセトン等のケトン類、
酢酸エチル等の酢酸エステル類等があげられ、貧溶媒と
してはn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、
イソオクタン等があげられる。さらに抽出による場合は
原料ロジンまたは不均化処理もしくは水素化処理された
ロジンを、アルカリ水を用いてアルカリ水溶液となし、
不溶性の不鹸化物を有機溶媒により抽出した後、水層を
中和することによって行う。
【0015】不均化処理とは原料ロジンまたは精製処理
したロジンを不均化触媒の存在下に加熱反応させること
をいう。不均化触媒としては、パラジウム−カーボン、
ロジウム−カーボン、白金−カーボンなどの担持触媒、
ニッケル、白金等の金属粉末、ヨウ素、ヨウ化鉄等のヨ
ウ化物等の各種公知のものを例示しうる。該触媒の使用
量は、ロジンに対して通常0.01〜5重量%程度、好
ましくは0.01〜1.0重量%であり、反応温度は1
00〜300℃程度、好ましくは150〜290℃であ
る。また、水素化処理とは前記不均化処理と同様の処理
を水素加圧下で行うことをいい、通常は密封容器中で水
素圧50〜200kg/cm2 程度の条件で行う。
【0016】前記精製ロジン類は多価アルコールとエス
テル化反応させることによりロジンエステルとする。エ
ステル化反応は通常の条件をそのまま採用することがで
きる。たとえば、不活性ガス気流下に前記精製ロジン類
と多価アルコールとを通常大気圧下で150〜300℃
程度に加熱して反応生成水を系外に除去することにより
行う。精製ロジン類と多価アルコールとの仕込み比率
は、特に制限されないがロジンエステルの水酸基価が1
0〜50程度の範囲に入るように調製して行うのがよ
く、通常は精製ロジン類のカルボキシル基当量に対して
1.1〜1.5倍当量程度の水酸基を有する量の多価ア
ルコールを使用するのがよい。
【0017】多価アルコールとしては、たとえばエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコールなどの2価アルコー
ル;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパンなどの3価アルコール;ペンタエリスリトー
ル、ジグリセリンなどの4価アルコール;ジペンタエリ
スリトールなどの6価アルコールがあげられる。なお、
反応に際しては、必ずしもエステル化触媒を必要としな
いが、反応時間の短縮のために、たとえば酢酸、パラト
ルエンスルホン酸などの酸触媒、水酸化リチウムなどの
アルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウムなどのアル
カリ土類金属の水酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウムなどの金属酸化物などを使用することもできる。
【0018】本発明で粘着付与樹脂として使用するロジ
ンエステルは前記エステル化反応中またはエステル化反
応後に、脱水素化処理を施すことにより得られる。かか
る脱水素化処理としては、特に制限はされず通常の条件
を採用できる。たとえば、エステル化反応後に脱水素化
処理を行う場合は、得られたロジンエステルを脱水素化
触媒の存在下、密閉容器中で水素初圧10kg/cm2
未満、好ましくは5kg/cm2 未満、反応温度100
〜300℃程度、好ましくは200〜280℃の範囲で
行う。脱水素化反応であるため実質的には水素は不要で
あるが、生成水素を過酸化物の還元に利用する意図か
ら、水素初圧10kg/cm2 未満としたものであり、
生成水素の自圧により、または若干水素を外部より供給
することにより圧力調整すればよい。上記脱水素化触媒
としては特に制限なく各種公知のものを使用できるが、
好ましくはパラジウム系、ロジウム系白金系の触媒を例
示でき、通常シリカ、カーボンなどの担体に担持して使
用される。また該触媒の使用量はロジンエステルに対し
て通常0.01〜5重量%程度、好ましくは0.05〜
3重量%とされる。また、エステル化反応中に、脱水素
化処理する場合には、窒素ガス気流下に精製ロジン類と
多価アルコールとを所定量仕込み、上記脱水素化触媒の
存在下、通常大気圧下で反応温度150〜300℃程度
に加熱して反応生成水を系外に除去することにより行
う。
【0019】また、本発明において粘着付与樹脂として
使用するロジンエステルとしては、前記脱水素化処理の
代わりに、水素化処理を施して得られるロジンエステル
も使用しうる。なお、水素化の条件は前記と同様でよ
い。
【0020】また、本発明において粘着付与樹脂として
使用するロジンエステルとしては、前記精製処理された
ロジンにα,β−不飽和モノカルボン酸および/または
α,β−不飽和ジカルボン酸をディールス・アルダー反
応させた付加反応物と、多価アルコールをエステル化反
応させる前またはエステル化反応させた後に水素化処理
を施したロジンエステルを使用することもできる。
【0021】前記α,β−不飽和モノカルボン酸として
はアクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸などがあげ
られ、α,β−不飽和ジカルボン酸としてはマレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸などがあげられる。ま
た、上記付加反応の条件は反応温度が180〜240℃
程度、反応時間が1〜9時間程度とされる。付加反応に
際しては反応生成物の着色を防止するために酸素の不存
在下に反応させるのがよく、通常は炭酸ガス、窒素ガス
などの不活性ガス気流下に行うのがよい。精製ロジンに
対するα,β−不飽和カルボン酸(該カルボン酸の合計
量)の反応比率は、適宜に調整すればよいが通常は2〜
80モル%程度、好ましくは5〜77モル%である。な
お、精製、エステル化の条件は前記と同様でよく、また
水素化は密閉容器中、水素初圧が常圧〜200kg/c
2 程度で、反応温度100〜270℃程度、好ましく
は150〜250℃の範囲で行う。
【0022】こうして得られるロジンエステルには、さ
らに有機リン系化合物を添加して色調の安定性を一層向
上させることもできる。有機リン系化合物としては、ト
リフェニルホスファイト、トリクレジルフォスファイ
ト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイ
ソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)
ホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10
−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフ
ェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−
9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナンスレン等を例示できる。該有機リン系化合物の使用
量は、精製ロジン類に対して1.0重量%以下、好まし
くは0.5重量%以下とされる。
【0023】前記アクリル系重合体とロジンエステルの
配合比率は固形換算でアクリル系重合体60〜95重量
%程度に対し、ロジンエステル5〜40重量%程度とす
るのが好ましい。アクリル系重合体が60重量%よりあ
まりに少ない場合には粘着性がほとんどなくなり接着剤
として使用し難く、95重量%よりあまりに多い場合に
は配合する粘着付与樹脂の効果が小さくなり接着性が低
くなる傾向がある。
【0024】本発明のアクリル系感圧接着剤組成物はア
クリル系重合体とロジンエステルに加えてポリイソシア
ネート化合物、ポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素
樹脂、エポキシ樹脂等の架橋剤を使用し、凝集力、耐熱
性を向上させることができる。更に本発明のアクリル系
感圧接着剤組成物は、必要に応じて充填剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等を適宜使用しうる。また、本発明の
粘着付与樹脂の性能を損なわない範囲で各種公知の粘着
付与樹脂を併用することもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、タック、接着性、凝集
力等の粘着特性に優れ、しかも色調および耐候性に優れ
るアクリル系感圧接着剤組成物を提供することができ
る。
【0026】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限
定されるものではない。尚、各例中、部及び%は特記し
ない限りすべて重量基準である。
【0027】製造例1(アクリル系重合体の製造) 撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備え
た反応装置に酢酸エチル57部、トルエン33部、アク
リル酸ブチル97部およびアクリル酸3部を仕込んだ
後、窒素気流下に系内温度が約75℃となるまで昇温し
た。次いで、あらかじめアゾビスイソブチロニトリル
0.5部および酢酸エチル10部を仕込んだ滴下ロート
から約3時間を要して系内に滴下し、更に5時間同温度
に保って重合反応を完結させ、固形分49.6%、粘度
(23℃)11000cpsのアクリル系重合体を得
た。
【0028】製造例2(アクリル系重合体の製造) 製造例1のアクリルモノマーの配合比率をアクリル酸ブ
チル73部、アクリル酸2−エチルヘキシル25部、ア
クリル酸2部に代えた他は製造例1と全く同様に行ない
固形分49.4%、粘度(23℃)8000cpsのア
クリル系重合体を得た。
【0029】製造例3(粘着付与樹脂の製造) (1)不均化処理 酸価172、軟化点(JIS K 5902に規定する
環球法により測定、以下同様)75℃、色調ガードナー
カラー6の未精製中華人民共和国産ガムロジン1000
gに触媒としてパラジウム5重量%含有カーボン(以
下、5%パラジウムカーボンという)(含水率50%)
0.3gを添加し、窒素気流下、280℃で4時間撹拌
しながら不均化反応を行い、酸価157、軟化点77
℃、色調ガードナー8の不均化ロジンを得た。
【0030】(2)精製処理 前記不均化ロジンを窒素気流下に3mmHgの減圧下で
蒸留し、得られた主留を精製不均化ロジンとした。な
お、精製時の留出温度および釜内温度ならびに初留、主
留および釜残ロジンの酸価および収率を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】(3)エステル化反応 前記蒸留して得られた酸価178、軟化点83℃、色調
ガードナーカラー4の精製不均化ロジン(主留)500
gを1リットル容の4つ口フラスコにとり、窒素気流下
で180℃に昇温し、溶融撹拌下200℃でグリセリン
70gを加えた後280℃まで昇温し、同温度で12時
間エステル化反応を行い、酸価3.1、水酸基価20.
2、軟化点90℃、色調ガードナー5の精製不均化ロジ
ンエステルを得た。
【0033】(4)脱水素化処理 前記精製不均化ロジンエステル200gおよび5%パラ
ジウムカーボン1gを1リットル浸とう式オートクレー
ブに仕込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて
0.5kg/cm2 に加圧し、270℃まで昇温し、同
温度で3時間脱水素化を行い、酸価7.6、水酸基価2
0.0、軟化点91℃、色調ガードナーカラー1以下
(ハーゼンカラー150)のロジンエステルを得た。
【0034】製造例4(粘着付与樹脂の製造) 前記製造例3(3)で得られた精製不均化ロジンエステ
ル200gおよび5%パラジウムカーボン(含水率50
%)2.0gを1リットル浸とう式オートクレーブに仕
込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて100
Kg/cm2 に加圧し270℃まで昇温し、同温度で3
時間水素化を行い、酸価7.8、水酸基価 21.0、
軟化点89℃、色調ガードナーカラー1以下(ハーゼン
カラー60)のロジンエステルを得た。
【0035】製造例5(粘着付与樹脂の製造) (1)水素化処理 3リットルのオートクレーブに酸価171、軟化点76
℃、色調ガードナーカラー6の未精製中国産ガムロジン
1000gと脱水素化触媒として5%パラジウムカーボ
ン(含水率50%)2gを仕込み、系内の酸素を除去し
た後、系内を水素にて100Kg/cm2 に加圧後、撹
拌下に260℃まで昇温し、同温度で3時間水素化を行
ない、酸価167、軟化点74℃、色調ガードナー5の
未精製水素化ロジンを得た。
【0036】(2)精製処理 前記水素化ロジンを窒素気流下に3mmHgの減圧下で
蒸留し、得られた主留を精製水素化ロジンとした。な
お、精製時の留出温度および釜内温度ならびに初留、主
留および釜残ロジンの酸価および収率を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】(3)エステル化反応 前記蒸留で得られた酸価175.2、軟化点83℃、色
調ガードナーカラー2の精製水素化ロジン500gを1
リットルのフラスコに取り、窒素気流下に180℃に昇
温し、溶融撹拌下に200℃でグリセリン69gを加え
た後、280℃まで昇温し、同温度で12時間エステル
化反応を行い、酸価7.0、水酸基価21.2、軟化点
90℃、色調ガードナーカラー3の精製水素化ロジンエ
ステルを得た。
【0039】(4)脱水素化処理 前記精製水素化ロジンエステル200gおよび5%パラ
ジウムカーボン1gを1リットル浸とう式オートクレー
ブに仕込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて
0.5Kg/cm2 に加圧し270℃まで昇温し、同温
度で3時間脱水素化を行い、酸価8.5、水酸基価2
2.0、軟化点90℃、色調ガードナーカラー1以下
(ハ−ゼンカラー100)のロジンエステルを得た。
【0040】製造例6(粘着付与樹脂の製造) 製造例5(2)で得られた精製水素化ロジン500gお
よび5%パラジウムカーボン(含水率50%)2gを1
リットルのフラスコに取り、水素気流下に180℃に昇
温し、溶融撹拌下に200℃でグリセリン69gを加え
た後、270℃まで昇温し、同温度で12時間エステル
化反応と脱水素化を同時に行い、酸価3.7、水酸基価
20.0、軟化点90℃、色調ガードナーカラー1以下
(ハーゼンカラー150)のロジンエステルを得た。
【0041】製造例7(粘着付与樹脂の製造) (1)精製処理 酸価171、軟化点74℃、色調ガードナーカラー6の
未精製中国産ガムロジンを窒素気流下に3mmHgの減
圧下で蒸留し、表3の条件下に得られた主留を精製ロジ
ンとした。
【0042】
【表3】
【0043】(2)付加反応 反応容器に前記蒸留で得られた精製ロジン660gとア
クリル酸15gを仕込み、窒素気流下に撹拌しながら2
20℃で4時間反応を行い、ついで減圧下に未反応物を
除去することにより付加反応生成物を得た。
【0044】(3)エステル化反応 該付加反応物500gおよびペンタエリスリトール7
2.5gを仕込み、窒素気流下に徐々に昇温し、275
℃で12時間、溶融撹拌しながら反応を行い、エステル
化物を得た。
【0045】(4)水素化処理 更に該エステル化物200gおよび5%パラジウムカー
ボン(含水率50%)2.0gを1リットル浸とう式オ
ートクレーブに仕込み、系内の酸素を除去した後、系内
を水素にて100Kg/cm2 に加圧し220℃まで昇
温し、同温度で3時間水素化を行い、酸価16.5、水
酸基価30.5、軟化点114℃、色調ガードナーカラ
ー1以下(ハーゼンカラー100)のロジンエステルを
得た。
【0046】実施例1 製造例1で得たアクリル系重合体80部(固形分換算)
および製造例3(4)で得たロジンエステル20部を充
分混練した後、架橋剤としてポリイソシアネート系化合
物(日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネート
L」)1.6部を添加し、架橋型アクリル系感圧接着剤
組成物を得た。得られたアクリル系感圧接着剤組成物を
厚さ38μmのポリエステルフィルムにサイコロ型アプ
リケーターにて乾燥膜厚が70μm程度となるように塗
布し、次いで該接着剤組成物中の溶剤を除去して試料テ
ープを作成し、下記方法にて各種試験を行った。
【0047】(性能試験)試料テープを1週間放置して
熟成した後、以下の試験方法により粘着特性を評価し
た。評価結果は表5および表6に示す。
【0048】(1)接着性 試料テープ(巾25mm×長さ150mm)をポリプロ
ピレン板に貼り付け、PSTC−1に準じて20℃で、
剥離速度300mm/分で180゜剥離を行い、その時
の巾25mmあたりの接着力を測定した。
【0049】(2)タック 試料テープを用いて、JIS Z 0237に記載の
J.Dow法により傾斜角30度、測定温度20℃の条
件で測定した。表5の数字はボールNo.を示す。
【0050】(3)凝集力 試料テープ(25mm×25mm)をステンレス板に貼
り付け、40℃で1kg荷重し、1時間後のずれ(m
m)を測定した。
【0051】(4)色調 製造例1のアクリル系重合体と製造例3(4)で得たロ
ジンエステルを固形分換算で8/2(重量比)となるよ
うに調製した溶液を試験管に入れ密栓して色調を観察し
た。なお、色調はガードナーカラー(G)およびハーゼ
ンカラー(H)で示した。
【0052】(5)耐候性 試料テープの糊面20cmの距離から紫外線ランプ
(1.1kw)により紫外線を一定時間照射し、タック
値の低下度を評価した。タックは、11/32インチの
ベアリングボールを助走距離2cmで傾斜板からころが
し、平面に置いたテープの上をころがり止まるまでの距
離(cm)を20℃雰囲気下で測定した。
【0053】実施例2〜5、比較例1、2 実施例1において、アクリル系重合体、粘着付与樹脂の
種類または架橋剤の使用量を表4示すように代えた他は
実施例1と同様に行ない各種の架橋型アクリル系感圧接
着剤組成物を得た。また、実施例1と同様に試料テープ
を作成し、実施例1と同様の試験に供した。結果を表5
および表6に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系重合体および粘着付与樹脂を
    主成分として含有してなるアクリル系感圧接着剤組成物
    において、該粘着付与樹脂がロジン類と多価アルコール
    をエステル反応させて得られるガードナーカラー2以下
    のロジンエステルであることを特徴とするアクリル系感
    圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記ロジンエステルが、ロジン類として
    精製処理されたロジンまたは精製処理および不均化処理
    もしくは水素化処理されたロジンを用い、かつエステル
    化反応中またはエステル化反応後に脱水素化処理を施し
    て得られるロジンエステルである請求項1記載のアクリ
    ル系感圧接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記ロジンエステルが、ロジン類として
    精製処理されたロジンまたは精製処理および不均化処理
    もしくは水素化処理されたロジンを用い、かつエステル
    化反応後に水素化処理を施して得られるロジンエステル
    である請求項1記載のアクリル系感圧接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記ロジンエステルが、ロジン類として
    精製処理されたロジンとα,β−不飽和モノカルボン酸
    および/またはα,β−不飽和ジカルボン酸との付加反
    応物であり、かつエステル化反応前またはエステル化反
    応後に水素化処理を施して得られるロジンエステルであ
    る請求項1記載のアクリル系感圧接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記ロジンエステルの水酸基価が10〜
    50である請求項1〜4記載のアクリル系感圧接着剤組
    成物。
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