JP2002003601A - ポリエステルアミド共重合体およびそれを用いたラミネート用接着剤組成物 - Google Patents

ポリエステルアミド共重合体およびそれを用いたラミネート用接着剤組成物

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JP2002003601A
JP2002003601A JP2000190085A JP2000190085A JP2002003601A JP 2002003601 A JP2002003601 A JP 2002003601A JP 2000190085 A JP2000190085 A JP 2000190085A JP 2000190085 A JP2000190085 A JP 2000190085A JP 2002003601 A JP2002003601 A JP 2002003601A
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polyester
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JP2000190085A
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English (en)
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Masanori Furukawa
昌紀 古川
Akira Yoshimura
彰 吉村
Hikari Mon
光 聞
Motohiro Fujimoto
元弘 藤本
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Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
T&K Toka Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
T&K Toka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 飲料缶の如き金属缶などに利用されるラミネ
ート用ポリエステルフィルム等の接着に有用であり、内
分泌(ホルモン)攪乱作用の疑いのある化合物を含有し
ない、ポリエステルアミド共重合体及びそれを用いたラ
ミネート用接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 特定のコポリアミド成分(a)と特定の
ポリエステル成分(b)とがエステル結合又はアミド結
合により連結し、その連続して形成される分子鎖の少な
くとも片末端基がヒドロキシル基及びまたはカルボキシ
ル基で反応停止され、その末端官能基濃度が0.1〜3
0mgKOH/gの範囲にあるポリエステルアミド共重
合体の構成成分中に、天然の脂肪酸から誘導された炭素
数20から48のダイマー酸を主成分とする重合脂肪酸
および/又はこの誘導体からなる構成成分を10〜90
重量%含有していることを特徴としたポリエステルアミ
ド共重合体及びそれを用いたラミネート用接着剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムの金属板へのラミネートに好適なポリエステルアミ
ド共重合体及びそれを用いたラミネート用接着剤組成物
に関する。さらに詳しくは、本発明は、コーヒー、ジュ
ース等の飲料を入れる飲料缶の如き金属缶などに耐腐食
性、装飾性等を付与するために利用されるラミネート用
ポリエステルフィルム等の接着に有用であり、芳香族炭
化水素系、アルコール系およびケトン系の混合溶剤に可
溶性で、野生生物やヒトの内分泌(ホルモン)攪乱作用
の疑いのある化合物を含有しない、ポリエステルアミド
共重合体及びそれを用いたラミネート用接着剤組成物を
提供することに関する。
【0002】
【従来の技術】従来コーヒー、ジュース等の飲料を入れ
る飲料缶の如き金属缶の外面には耐腐食、装飾性を付与
したり、あるいは内容物を表示するために、一般に塗装
及び印刷が施されている。
【0003】このような塗装及び印刷を行う際には、従
来、金属板に下塗り塗料(ホワイトコート)を施して、
その上にオフセット印刷を行い、さらに上塗り塗料(ク
リヤーコート)を施した塗装金属板を金属缶に加工する
方式が採用されていた。しかし、このような方式では、
各々の工程で焼付を行なって、塗料や印刷インキの乾燥
や硬化を促進しなくてはならず、多大な時間とエネルギ
ーが必要であった。
【0004】そこで前記方式に代えて、従来から食品包
装の分野で幅広く利用されている材料であるポリエステ
ルフィルム及び事前にグラビア印刷方式で印刷されたポ
リエステルフィルムを金属板にラミネートして、ラミネ
ート金属板を作成する方法が開発され、実用化され始め
ており、この方法では、前記方式より処理工程が少なく
なり、生産性の向上とコストの低減が図れるという利点
がある。
【0005】この有用なポリエステルフィルムラミネー
ト金属板を作るためには、通常層どうしを接着する接着
剤が必要であり、特開平5−43859,特開平8−3
533,特開平8−81648,特開平9−28696
9,特開平9235538,特許公報第2834346
号などに見られるように種々の方法が提案されている。
【0006】このような接着剤を使用するポリエステル
フィルム及び金属板の積層方法としては、ドライラミネ
ーション、ウエットラミネーション、ホットメルトラミ
ネーション、エキストルージョンラミネーションなどの
方法が知られているが、コーヒー、ジュース等の飲料を
入れる飲料缶の如き金属缶の外面のような高品質を要求
される場面では、溶剤型ドライラミネーション方式が汎
用されている。従って、この方式に適合する接着剤の材
料としては、芳香族炭化水素系、アルコール系およびケ
トン系の汎用溶剤に安定的に可溶である事が必要条件に
なっている。
【0007】しかしながら、前記のような公知の接着剤
を用いる溶剤型ドライラミネーション方式での積層で得
られたポリエステルフィルムラミネート金属板から加工
された金属缶は、蒸気殺菌処理(レトルト処理)を施し
た場合、ネック部のような変形の大きい部分で、ポリエ
ステルフィルムと接着剤の間あるいは接着剤と金属板の
間に剥離を引き起こしたり、またラミネート層に水蒸気
が透過して白化現象が発生するなどの問題があった。
【0008】また、最近では、ある種の化学物質が野生
生物やヒトの内分泌(ホルモン)に対して攪乱作用があ
るのではないかとの疑いが問題提起され、様々な場面で
真剣に議論され始めている。このためコーヒー、ジュー
ス等の飲料を入れる飲料缶の如き金属缶向けポリエステ
ルフィルムラミネート金属板を作るための接着剤の場面
においても、前述の公知の接着剤では、野生生物やヒト
の内分泌(ホルモン等)に対して攪乱作用の疑いのある
化合物(例えばビスフェノールAを含有または骨格に持
つ化合物など)が含まれており、このような疑いのある
化合物を含まない材料による接着剤の早急な開発が望ま
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族炭化
水素系、アルコール系およびケトン系等の汎用の混合溶
剤に可溶で、ポリエステルフィルムラミネート金属板か
ら加工された金属缶の蒸気殺菌処理(レトルト処理)後
において、金属板とポリエステルフィルムとの間に十分
な密着性を保持し、かつ水蒸気の透過によるラミネート
層の白化現象を防止し、かつ、野生生物やヒトの内分泌
(ホルモン)に対して攪乱作用があるのではないかとの
疑いのある化合物(例えばビスフェノールAを含有また
は骨格に持つ化合物など)を含有しないポリエステルア
ミド共重合体およびそれを用いたラミネート用接着剤組
成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果,天然の脂肪酸から
誘導されれ、少なくとも炭素数20から48のダイマー
酸(二量体化脂肪酸)を主成分とする、耐水性、強靭性
(柔軟性)に優れた重合脂肪酸および/又はこの誘導体
の必須量を構成成分とした特定のコポリアミド成分と特
定のポリエステル成分から共重合したポリエステルアミ
ド共重合体が前記目的に合致し、これを用いたラミネー
ト用接着剤組成物が上記課題を解決しうることを見出
し、この発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、一般式(1)で表される
ポリアミド単位(a-1)と一般式(2)で表されるポリ
アミド単位(a-2)とのコポリアミド成分(a)と一般
式(3)で表されるポリエステル成分(b)との共重合
により得られるポリエステルアミド共重合体、及びそれ
を含有するラミネート用接着剤組成物に関する。該共重
合体には少なくとも天然の脂肪酸から誘導された炭素数
20から48のダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分
とする重合脂肪酸および/又はその誘導体(誘導体には
ダイマージオール及びダイマージアミンも含まれる)に
由来する残基が、構成成分量として10〜90重量%の
範囲で含有される。接着剤成分としての共重合体は芳香
族炭化水素系、アルコール系およびケトン系等の汎用の
混合溶剤に可溶で、かつ、野生生物やヒトの内分泌(ホ
ルモン)に対して攪乱作用があるのではないかとの疑い
のある化合物(例えばビスフェノールAを含有または骨
格に持つ化合物など)を含有しないことを特徴としたポ
リエステルアミド共重合体である。これを接着剤の基材
としたポリエステルフィルムラミネート金属板から加工
された金属缶は、蒸気殺菌処理(レトルト処理)後にお
いて、金属板とポリエステルフィルムとの間に十分な密
着性を保持し、かつ水蒸気の透過によるラミネート層の
白化現象を防止しうることを特徴とする。 一般式(1) [1]一般式(2) [2](式中のR,Rは、同一か又は異なる炭素数6
から44の脂肪族ジアミン及び又は脂環族ジアミンの1種
又は2種以上の混合物(即ち、R又はRが同一の残
基または異なる残基であり得ることを意味する)から選
ばれるジアミン骨格の残基を表す。Rは、炭素数6〜
22の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸の1種又は2種以
上の混合物から選ばれるジカルボン酸残基を表す。R
は、炭素数20から48のダイマー酸(二量体化脂肪
酸)を主成分とする重合脂肪酸およびこの誘導体の1種
又は2種以上の混合物から選ばれる重合脂肪酸残基を表
す。) 一般式(3) [3](式中のRは、炭素数2から54の置換又は非置
換の脂肪族又は脂環族ジオールの1種又は2種以上の混
合物から選ばれるジオール残基を表す。Rは、炭素数
6〜22の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸の1種又は2
種以上の混合物から選ばれるジカルボン酸残基および又
は炭素数20から48のダイマー酸(二量体化脂肪酸)
を主成分とする重合脂肪酸およびこの誘導体の1種又は
2種以上の混合物から選ばれる重合脂肪酸残基を表
す。)
【0012】以下,本発明のポリエステルアミド共重合
体およびそれを用いたラミネート用接着剤組成物につい
て詳細に説明する。
【0013】本発明に用いられるポリアミド単位(a-
1)とポリアミド単位(a-2)とのコポリアミド成分
(a)の具体的な原料には次の化合物が挙げられる。
【0014】ポリアミド単位(a-1)に用いられる炭素
数6から44の脂肪族ジアミン及び又は 脂環族ジアミン
類としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メチルペン
タメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)
−トリメチルヘキサメチレンジアミン、炭素数20〜4
8の重合脂肪酸から誘導されるダイマージアミン等の脂
肪族ジアミン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレン
ジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン
等の脂環族ジアミン等が挙げられ、1種又は2種以上の
混合物であっても良い。特に、目的のポリエステルアミ
ド共重合体の汎用溶剤への溶解性及び力学的性質を発現
させるには、脂環族ジアミン類の1種又は2種以上の混
合物を必須成分に用いるのが好ましい。
【0015】ポリアミド単位(a-1)に用いられる炭素
数6〜22の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸及びこれら
のエステル誘導体としては、例えば、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カ二酸、ヘキサデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、
エイコサジエンジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,
2,4−トリメチルアジピン酸、キシレンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸及びこれらのエステル誘導体等が挙げ
られ、1種又は2種以上の混合物であっても良い。特
に、目的のポリエステルアミド共重合体の汎用溶剤への
溶解性及び力学的性質を発現させるには、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカ二酸から選ばれる1種又は2種
以上の混合物が好適に用いられる。
【0016】ポリアミド単位(a-2)用いられる炭素数
6から44の脂肪族ジアミン及び又は脂環族ジアミン類と
しては、ポリアミド単位(a-1)に例示したジアミン類
から選ばれる1種又は2種以上の混合物が好適に用いら
れる。
【0017】ポリアミド単位(a-2)用いられる炭素数
20から48のダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分
とする重合脂肪酸およびその誘導体としては、主に炭素
数10〜24の二重結合又は三重結合を一個以上有する
一塩基性不飽和脂肪酸を重合して得た重合脂肪酸が用い
られる。具体例としては、大豆油脂肪酸、トール油脂肪
酸、菜種油脂肪酸等の天然の獣植物油脂肪酸及びこれら
を精製したオレイン酸、リノール酸、エルカ酸等から重
合した重合脂肪酸及びこれらのエステル誘導体が挙げら
れる。
【0018】市販されている重合脂肪酸は、通常ダイマ
ー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とし、他に原料の脂肪
酸や三量体化以上の脂肪酸を含有するが、ダイマー酸
(二量体化脂肪酸)含有量が70%以上、好ましくは9
5%以上であり、かつ水素添加して不飽和度を下げたも
のが望ましい。特に、プリポール1004,1009,
プリポール1010(以上ユニケマ社製)やエンポール
1008(コグニス社製)等の市販品が好ましい。むろ
んこれらの混合物及びエステル誘導体も用いられる。
【0019】本発明に用いられるコポリアミド成分
(a)は、ポリアミド単位(a-1)とポリアミド単位
(a−2)との共重合比が、重量比で95/5〜40/
60の範囲で共重合される。好ましくは、ポリアミド単
位(a-1)/ポリアミド単位(a-2)の共重合比が、重
量比で90/10〜50/50の範囲にあることが好ま
しい。ポリアミド単位(a-1)/ポリアミド単位(a-
2)の共重合比が、重量比で95/5より大きくなると
コポリアミド成分(a)とポリエステル成分(b)との
相溶性が悪くなり、硬くて脆いものになるために目的と
するポリエステルアミド共重合体が得られないばかり
か、溶解性も低下することになり、好ましくない。ま
た、ポリアミド単位(a-1)/ポリアミド単位(a-2)
の共重合比が、重量比で40/60を超えると、コポリ
アミド成分の凝集性(結晶性)が低下し、得られたポリ
エステルアミド共重合体を用いたラミネート接着剤の接
着性及びレトルト性が低下し、好ましくない。
【0020】本発明のポリエステル成分(b)に用いら
れる炭素数2から54の置換又は非置換の脂肪族又は脂
環族ジオール類としては、例えば、エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2
−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ヘプタ
ンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ
ール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジ
オール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−
ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の脂
肪族多価アルコール、シクロペンタジエン−1,2−ジ
オール、シクロヘキサン−1,3−ジオール、シクロヘ
キサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−
ジメタノール等の脂環族多価アルコール、ダイマー酸
(二量体化脂肪酸)を還元したダイマージオール等が挙
げられ、1種又は2種以上の混合物であっても良い。特
に、目的のポリエステルアミド共重合体の汎用溶剤への
溶解性及び力学的性質を発現させるには、エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ダイマージオール等から選ばれる1種又は2種以
上の混合物が好ましく用いられる。特に好ましく用いら
れる重合脂肪酸の誘導体であるダイマージオールとして
は、ベスポールHP−1000(東亜合成製),Pri
pol2033(ユニケマ社製),SpeziolC3
6/2(コグニス社製)等の市販品が挙げられる。本明
細書で、「重合脂肪酸の誘導体」と記載する場合には、
上記のようなダイマージオールを含む場合がある。
【0021】本発明のポリエステル成分(b)に用いら
れる炭素数6〜22の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸及
びこれらのエステル誘導体、炭素数20から48のダイ
マー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とする重合脂肪酸及
びこの誘導体としては、ポリアミド単位(a-1)及び
ポリアミド単位(a-2)の原料として例示した化合物か
ら選ばれる1種又は2種以上の混合物が好適に用いられ
る。
【0022】本発明のポリエステル成分(b)は、該構
成成分中にダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とす
る重合脂肪酸又はこの誘導体(誘導体にはダイマージオ
ール及びダイマージアミンも含まれる)を必須量導入し
た系であれば特に規定されるものではないが、炭素数2
〜6の置換または非置換の脂肪族ジオール及び又は脂環
式ジオールと炭素数20から48のダイマー酸(二量体
化脂肪酸)を主成分とする重合脂肪酸及びそのエステル
誘導体より得られるポリエステル成分及び炭素数6〜2
2の脂肪族ジカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸及びそ
のエステル誘導体と炭素数20から48のダイマー酸
(二量体化脂肪酸)を主成分とする重合脂肪酸から誘導
されるダイマージオールより構成されるポリエステル成
分が特に好ましい。
【0023】ただし、ポリエステル成分(b)に含まれ
る重合脂肪酸又はこの誘導体成分(誘導体にはダイマー
ジオール及びダイマージアミンも含まれる)の構成割合
は、コポリアミド成分(a)で使用した重合脂肪酸又は
この誘導体の構成割合を含めて、得られるポリエステル
アミド共重合体中の10〜90重量%の範囲に有ること
が好ましい。特に好ましくは、ダイマー酸(二量体化脂
肪酸)又はこの誘導体成分の構成割合が、得られるポリ
エステルアミド共重合体中に20〜80重量%の範囲に
有ることが重要である。ポリエステルアミド共重合体中
の重合脂肪酸又はこの誘導体の構成割合が10重量%よ
り少ないと、得られるポリエステルアミド共重合体の汎
用溶剤に対する溶解性が低下し、耐水性、柔軟性及び接
着性が大きく低下する。又、重合脂肪酸又はこの誘導体
の構成割合が90重量%より多くなると、得られたポリ
エステルアミド共重合体の凝集性(結晶性)が低下し、
これを用いたラミネート接着剤の接着性及びレトルト性
が大きく低下し、好ましくない。
【0024】本発明のポリエステルアミド共重合体は、
コポリアミド成分(a)/ポリエステル成分(b)の共
重合比が、好ましくは重量比で95/5〜50/50の
範囲にあり、さらに好ましくは、90/20〜60/4
0の範囲で共重合したものが好適に用いられる。ポリエ
ステル成分(b)に対してコポリアミド成分(a)が、
該重量比で95/5より多くなると、該得られるポリエ
ステルアミド共重合体は硬く、脆いものになり、これを
用いたポリエステルフィルムラミネート金属板は、加工
時に、ネック部分のような変形の大きな部分で目に見え
ないほどの細かいヒビが発生し、金属缶の蒸気殺菌処理
(レトルト処理)時に、これを基点に多数の大きなひび
割れが発生する事になり好ましくない。コポリアミド成
分(a)に対してポリエステル成分(b)が該重量比で
50/50より多くなると、該得られるポリエステルア
ミド共重合体の凝集性(結晶性)が低下すると同時に、
金属板との接着付与効果のあるアミド結合が減少し、か
つレトルト処理時に加水分解を受けやすいエステル結合
が骨格内に多く構成されることになり、これを用いたポ
リエステルフィルムラミネート金属板から加工された金
属缶には、蒸気殺菌処理(レトルト処理)後に、ふくれ
及び白化現象が見られ好ましくない。
【0025】前述のコポリアミド成分(a)とポリエス
テル成分(b)とは、エステル結合又はアミド結合によ
り連結し、その連続して形成される分子鎖の少なくとも
片末端基がヒドロキシル基及び又はカルボキシル基で反
応停止し、その末端基濃度が0.1〜30mgKOH/
gの範囲にあることが好ましい。特に好ましくは、0.
5〜15mgKOH/gの範囲である。ポリエステルア
ミド共重合体の分子量は、該ポリエステルアミド共重合
体の末端基濃度と相関関係があり、官能基濃度が低いも
のは分子量が大きく、濃度が高くなるに連れて分子量が
小さくなる。該ポリエステルアミド共重合体の末端基濃
度が、0.1mgKOH/gより小さくなると、該ポリ
エステルアミド共重合体が高分子量になりすぎ、これを
用いたラミルート接着剤組成物は粘稠となって、該組成
物のポリエステルフィルムへの均一な積層が困難になり
好ましくない。また、末端基濃度が30mgKOH/g
より大きくなると、該ポリエステルアミド共重合体の分
子量が小さくなりすぎ、これを用いたラミルート接着剤
層からの溶剤離れが損なわれ、ブロッキングを生じ易く
なる。しかも、これを用いたポリエステルフィルムラミ
ネート金属板の加工性及び該金属板から得られた金属缶
の蒸気殺菌処理(レトルト処理)後の表面仕上がり性も
大きく低下し好ましくない。
【0026】本発明のポリエステルアミド共重合体は、
公知の方法等により合成する事ができる。例えば、前記
コポリアミド構成成分をまず重縮合反応により進行さ
せ、末端に官能基を有したコポリアミドを合成した後、
コポリアミドの存在下、前記ポリエステル構成成分を重
合させる方法等によって行う事ができる。この重縮合反
応は、通常、第一段階としてアミド化反応を進行させ、
第二段階にエステル化反応を進行させる事により実施さ
れる。
【0027】前記アミド化反応は、ポリアミド単位(a
−1)とポリアミド単位(a−2)の構成成分が所定割
合になるように配合した後、昇温し、重縮合反応により
生成する水を系外に除去しながら、180℃〜270℃
の反応温度範囲で末端官能基濃度が所定濃度に到達する
まで重合を進行させる。前記反応により得られる該コポ
リアミドは、少なくとも片末端基がカルボキシル基又は
アミノ基で反応停止されているのが好ましい。
【0028】前記エステル化反応は、アミド化反応終了
後、前記末端に官能基を有したコポリアミドとポリエス
テル構成成分との比が所定割合になるように、ポリエス
テル構成成分を配合した後、重縮合反応により生成する
水を系外に除去しながら、180℃〜270℃の反応温
度範囲でエステル化を進行させる。コポリアミド成分と
ポリエステル成分との反応は、透明で均質な溶液状態で
進行させる事が好ましく、不均一で濁った状態では、反
応が効率よく進行しない。このように、コポリアミド成
分とポリエステル成分とを効率よく反応させるために
は、減圧下、好ましくは、10mmHg以下で反応を進
行させる事が好ましい。反応温度が180℃未満である
と、反応速度が小さく、また、系の重合粘度が高くなる
ので、効率的な重縮合反応が困難となる。一方、反応温
度が270℃を超えると、分解、着色反応が起こりやす
くなり、好ましくない。
【0029】前記エステル化反応において、反応を効率
的に進行させるため、エステル化触媒を使用する事がで
きる。触媒については、特に限定されるものではなく、
例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、
マグルシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウ
ム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニ
ウム、タングステン、錫、アンチモン、セリウム、ホウ
素、マンガン、ジルコニウム等の金属;有機金属化合
物、有機酸塩、金属アルコキシド、金属酸化物等が挙げ
られる。より好ましいものとしては、テトラブトキシチ
タン、酢酸カルシウム、炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコ
ニウム、ステアリン酸ジルコニル、ジアシル第一錫、テ
トラアシル第二錫、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫マレート、錫ジオクタノエー
ト、錫テトラアセテート、トリイソブチルアルミニウ
ム、テトラブチルチタネート、テトラプロポキシチタネ
ート、チタン(オキシ)アセチルアセトネート、二酸化
ゲルマニウム、タングステン酸、酸化アンチモン等が挙
げられる。これらの触媒は、1種又は2種以上の混合物
であっても良い。
【0030】前記ポリエステルアミド共重合体の重合反
応において、どの段階からも酸化分解、熱分解及び着色
性を防止する目的で、安定剤を併用する事ができる。こ
のような安定剤としては、特に限定されるものではない
が、例えば、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,3−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイ
ド)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブ
チル−4ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオ
ニロキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホ
スファイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノ
ニルフェニル)ホスファイト、ジミリスチル−3,3′
−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキ
ス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル
−3,3′−チオジプロピオネート等の熱安定剤が挙げ
られる。これらの安定剤は、1種又は2種以上の混合物
であっても良い。
【0031】本発明のポリエステルアミド共重合体を用
いたラミネート用接着剤組成物は、必要に応じて顔料及
び溶剤を常法により混合して調製される。
【0032】前記顔料は、必要に応じて適宜選択され、
特に限定されるものではないが、例えば、白色の二酸化
チタン、あるいは炭酸カルシウム等の体質顔料等が代表
的なものとして挙げることができる。
【0033】また、前記溶剤としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の
芳香族炭化水素系溶剤;アセトン、メチルエチルケト
ン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2,4−ジメチ
ル−3ペンタノン、4,4′−ジメチル−2−ペンタノ
ン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−メチル−3
−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2−ヘプ
タノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル
−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,
6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−
オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノ
ン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、シク
ロヘキサノン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−メ
チルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、
4−メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン等のケ
トン系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、i−
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブ
チルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ベン
ジルアルコール等のアルコール系溶剤等を挙げる事がで
きる。場合によっては、酢酸エステル系、アミド系溶剤
も使用できる。
【0034】これらの溶剤は、1種または2種以上を混
合して使用できるが、本発明においては、芳香族炭化水
素系溶剤、ケトン系溶剤及びアルコール系溶剤の混合系
溶剤が好ましく、特に、キシレン、トルエン、ブチルア
ルコール、プロピルアルコール、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等の混合物が好ましく用いられる。
【0035】本発明のポリエステルアミド共重合体を用
いたラミネート用接着剤組成物には、更に必要に応じ
て、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、加水分解防止剤、防黴剤(防カビ剤)、増粘剤、可
塑剤、接着付与剤である分散タイプのポリエチレン微粒
子及び前記溶剤に可溶性の公知のポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ビニル系樹脂、アクリル樹脂等から選
ばれる1種又は2種以上の混合物も使用できる。ここで
述べるポリエチレン微粒子としては、低密度ないし高密
度のいずれのポリエチレン微粒子であってもよく、通
常、平均粒子径が1〜50μm、融点80〜140℃の
ものが使用される。また、ポリエチレン微粒子は、酸化
などにより変性されたものであってもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明のポリエステルアミド共重合体及
びそれを用いたラミネート用接着剤組成物をポリエステ
ルフィルムに代表されるプラスチックフィルムのラミネ
ート金属板に用いた場合、このラミネート金属板から加
工されたコーヒー、ジュース等の飲料缶の如き金属缶
は、蒸気殺菌処理(レトルト処理)後においても金属板
とポリエステルフィルムとの間に十分な密着性を保持
し、かつ水蒸気の透過によるラミネート層の白化現象を
生じる事もなく、優れた耐食性と装飾性を付与するもの
である。また、本発明のポリエステルアミド共重合体及
びそれを用いたラミネート用接着剤組成物中には、野生
生物やヒトの内分泌(ホルモン)に対して攪乱作用があ
るのではないかとの疑いのある化合物(例えばビスフェ
ノールAを含有または骨格に持つ化合物など)を含有し
ない、環境にやさしい材料となっており、金属缶用途以
外の分野で使用されている種々のプラスチックフィルム
のラミルート接着剤として幅広く使用できる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。尚、実施例、比較例に用いた各成分の
詳細及び試験方法、評価を例示するが、本発明の趣旨を
逸脱しない限り、これに制約されるものではない。ここ
で述べる実施例及び比較例における「部」及び「%」は
重量基準である。
【0038】実施例及び比較例における評価は、次のよ
うにして行った。 <ポリエステルアミド共重合体の評価> (1)末端カルボキシル基濃度(以下酸価と省略する)
及びアミノ基濃度(以下アミン価と省略する)の測定 酸価は、試料1gをベンジルアルコール50gに溶解
し、1/10NのKOHメタノール溶液でフェノールフ
タレイン指示薬を用いて滴定し、またアミン価は、試料
1gをフェノール/メタノール混合溶液50gに溶解
し、1/10N塩酸メタノール溶液でブロムフェノール
ブルー指示薬を用いて滴定し、それぞれの価を樹脂1g
当たりのKOHのmg数で表した。
【0039】(2)末端ヒドロキシル基濃度(以下水酸
基価と省略する。)の測定 水酸基価は、試料1〜6gをアセチル化試薬(ピリジン
25gに無水酢酸を1%溶解させたもの)に加熱溶解さ
せた後、1/2NのKOHイソプロパノール溶液を用い
て滴定し、樹脂1g当たりのKOHのmg数で表した。
【0040】<ポリエステルアミド共重合体を用いたラ
ミネート接着剤組成物の評価> (1)耐レトルト性試験 ラミネート金属板をオートクレーブに入れて、1.4気
圧及び125℃の条件で30分間水蒸気曝露を行った
後、ラミネート層の密着性及び白化状態を目視により観
察し、異常が全く認められない場合を良好(○)、異常
が多少認められたが実用可能な場合を普通(△)、実用
レベルを超える異常が認められた場合を不良(×)とし
て、評価した。
【0041】(2)絞り試験 ラミネート鋼板を、深絞りエリクセン成型機を用い、直
径25mm×高さ8mmに常温で絞り加工を行ったのち、オ
ートクレーブに入れて、前記条件で30分間水蒸気暴露
を行って、ネック部の外観を目視により観察し、異常が
全く認められない場合を良好(○)、異常が多少認めら
れたが実用可能な場合を普通(△)、実用レベルを超え
る異常が認められた場合を不良(×)として、評価し
た。
【0042】(3)プレス試験 ラミネート鋼板を、プレス成型機を用い、直径50mm
×5mmに、常温でプレス加工を行ったのち、オートク
レーブに入れて、前記条件で、30分間水蒸気暴露を行
って、ネック部の外観を目視により観察し、異常が全く
認められない場合を良好(○)、異常が多少認められた
が実用可能な場合を普通(△)、実用レベルを超える異
常が認められた場合を不良(×)として、評価した。
【0043】<ポリエステルアミド共重合体の製造>
【実施例1】攪拌機、窒素導入口及び留去管を取り付け
た1000mlの4口フラスコに、重量比でポリアミド
単位(a−1)/ポリアミド単位(a−2)=80/2
0になるようにアゼライン酸141.3重量部、Pri
pol1009(ユニケマ社製C36ダイマー酸)5
7.2重量部、イソホロンジアミン128.0重量部及
びヘキサメチレンジアミン9.7重量部を一度に配合し
た後、窒素ガス下、反応水を留去させながら250℃ま
で徐々に昇温した。この温度に30分間保った後、16
0mmHgまで減圧し末端カルボキシル基濃度40mgK
OH/gのコポリアミド(a)が得られた。この温度で
この系に、重量比でコポリアミド成分(a)/ポリエス
テル成分(b)=70/30になるようにアゼライン酸
34.5重量部、ダイマージオールとしてPripol
2033(ユニケマ製)110.1重量部、酸化防止剤
としてN,N′−ヘキサメチレンビス(3,3−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)(製
品名イルガノックス1098、旭チバ製)0.9重量部
及びエステル化触媒としてテトラブトキシチタネート
0.9重量部を添加し、再び250℃まで徐々に昇温し
た。250℃に到達した時点から減圧を開始し、最終的
には1〜2mmHgまで減圧することにより反応を進め
た。3時間後末端ヒドロキシル基濃度5.3mgKOH
/g、重合脂肪酸の構成成分が34.8%の淡黄色透明
な目的とするポリエステルアミド共重合体TK−1がえ
られた。
【0044】
【実施例2〜7,比較例1〜4】上記実施例1と同様の
方法で、表1に従いポリエステルアミド共重合体TK2
〜TK11を製造した。比較例1はポリアミド単位(a
−2)が存在しない場合の例であり、比較例2は(a−
1)/(a−2)が40/60よりも小さい場合の例で
あり、比較例3は末端官能基濃度が30mgKOH/gを
超える場合の例であり、比較例4は末端官能基濃度が小
さすぎる場合の例を示している。
【表1】
【0045】
【実施例8】前記実施例1により製造したポリエステル
アミド共重合体TK−1を用いて常法によりラミネート
接着剤組成物Aを調整した。 ラミネート接着剤組成物A ポリエステルアミド共重合体TK−1 45部 (トルエン/イソプロパノール=1/1,固形分40%溶液) 二酸化チタン 30部 シクロヘキサノン 12.5部 メチルエチルケトン 12.5部 100部
【0046】次いで、得られたラミネート接着剤組成物
Aをラミネート用ポリエステルフィルムに固形分として
2g/m塗布した。このラミネート用ポリエステルフ
ィルムとしては、無地フィルムとグラビアインキ((株)
T&K TOKA製)を塗布した物を使用した。塗布
後、このフィルムを190℃の熱ロールによりクロム処
理鋼板に熱圧着させ、220±5℃で焼付を行って、ポ
リエステルフィルムラミネート鋼板を得た。このように
して得られたポリエステルフィルムラミネート鋼板は、
前記評価方法に従い、耐レトルト性、絞り性及びプレス
適性について試験した。この結果を表3に示した。
【0047】
【実施例9〜15、比較例5〜8】前記実施例2〜7及
び比較例1〜4により製造したポリエステルアミド共重
合体TK−2〜TK−7及びTK−8〜TK−11を用
いて実施例1と同様に、表2の配合に従い、常法により
ラミネート接着剤組成物B〜Kを調整した。
【表2】
【0048】次いで、得られたラミネート接着剤組成物
B〜Lを用いて、実施例8と同様に、ポリエステルフィ
ルムラミネート鋼板を得た。このようにして得られたポ
リエステルフィルムラミネート鋼板は、前記評価方法に
従い、耐レトルト性、絞り性及びブレス適性について試
験した。この結果を表3に示した。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 彰 東京都板橋区泉町20番4号 株式会社ティ ーアンドケイ東華内 (72)発明者 聞 光 埼玉県入間郡三芳町竹間沢253−2 富士 化成工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 藤本 元弘 埼玉県入間郡三芳町竹間沢253−2 富士 化成工業株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4J001 DA03 DB04 DB05 DD05 DD07 EB08 EB09 EB10 EB13 EB14 EB34 EB36 EB37 EC08 EC09 EC10 EC13 EC14 EC15 EC47 EC48 ED05 ED06 ED07 ED08 ED09 ED13 ED14 FA01 FB05 FC05 FD01 GA12 JA18 JB34 4J040 EG041 HB03 HB09 HB13 HB19 HB31 HC10 KA23 LA06 LA08 LA11 MA02 MA10 MB03 NA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表されるポリアミド単位
    (a-1)と一般式(2)で表されるポリアミド単位(a-
    2)とのコポリアミド成分(a) 一般式(1) [1]一般式(2) [2](式中のR,Rは、同一か又は異なる炭素数6
    から44の脂肪族ジアミン及び又は脂環族ジアミンの1
    種又は2種以上の混合物から選ばれるジアミン骨格の残
    基を表す。Rは、炭素数6〜22の脂肪族又は芳香族
    ジカルボン酸の1種又は2種以上の混合物から選ばれる
    ジカルボン酸残基を表す。Rは、炭素数20から48
    のダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とする重合脂
    肪酸およびこの誘導体の1種又は2種以上の混合物から
    選ばれる重合脂肪酸残基を表す。)と一般式(3)で表さ
    れる繰返し単位を有するポリエステル成分(b) 一般式(3) [3](式中のRは、炭素数2から54の置換又は非置
    換の脂肪族又は脂環族ジオールの1種又は2種以上の混
    合物から選ばれるジオール残基を表す。Rは、炭素数
    6〜22の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸の1種又は2
    種以上の混合物から選ばれるジカルボン酸残基および/
    又は炭素数20から48のダイマー酸(二量体化脂肪
    酸)を主成分とする重合脂肪酸およびこの誘導体の1種
    又は2種以上の混合物から選ばれる重合脂肪酸残基を表
    す。)との共重合により得られるポリエステルアミド共
    重合体の該成分中に於て、該重合脂肪酸残基部分、該ジ
    オール残基部分又は該ジアミン残基部分の少なくとも1
    種が、天然の脂肪酸から誘導された炭素数20から48
    のダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分とする重合脂
    肪酸および/又はその誘導体からなる成分に由来する単
    位を、全体に基づく成分量で10〜90重量%含有して
    いることを特徴とするポリエステルアミド共重合体。
  2. 【請求項2】コポリアミド成分(a)における一般式
    (1)で表されるポリアミド単位(a-1)と一般式
    (2)で表されるポリアミド単位(a-2)との共重合比
    が、重量比で95/5〜40/60重量比の範囲からな
    ることを特徴とする請求項1記載のポリエステルアミド
    共重合体。
  3. 【請求項3】コポリアミド成分(a)と一般式(3)で
    表されるポリエステル成分(b)との共重合比が、重量
    比で90/10〜50/50の範囲からなり、このコポ
    リアミド成分(a)とポリエステル成分(b)とがエス
    テル結合又はアミド結合により連結し、その連続して形
    成される分子鎖の少なくとも片末端基がヒドロキシル基
    及びまたはカルボキシル基で反応停止され、その末端官
    能基濃度が0.1〜30mgKOH/gの範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1〜2記載のポリエステルアミド
    共重合体。
  4. 【請求項4】一般式(2)で表されるポリエステル成分
    (b)が、少なくとも1種の炭素数2〜6の置換または
    非置換の脂肪族ジオール及び/又は脂環式ジオール成分
    と炭素数20から48のダイマー酸(二量体化脂肪酸)
    を主成分とする重合脂肪酸及びそのエステル誘導体とよ
    り構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    記載のポリエステルアミド共重合体。
  5. 【請求項5】一般式(2)で表されるポリエステル成分
    (b)が、炭素数6〜22の脂肪族ジカルボン酸又は芳
    香族ジカルボン酸及びそのエステル誘導体成分と炭素数
    20から48のダイマー酸(二量体化脂肪酸)を主成分
    とする重合脂肪酸の還元により得られるダイマージオー
    ルとから構成されることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか一に記載のポリエステルアミド共重合体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載のポリエステ
    ルアミド共重合体が、芳香族炭化水素系、アルコール系
    およびケトン系等の汎用の混合溶剤に不揮発分として1
    0重量%以上可溶であることを特徴とするポリエステル
    アミド共重合体。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のポリエス
    テルアミド共重合体を含んでいるラミネート用接着剤組
    成物。
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