JP2002003550A - フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含有する低屈折率樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含有する低屈折率樹脂組成物およびその硬化物

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JP2002003550A
JP2002003550A JP2000192083A JP2000192083A JP2002003550A JP 2002003550 A JP2002003550 A JP 2002003550A JP 2000192083 A JP2000192083 A JP 2000192083A JP 2000192083 A JP2000192083 A JP 2000192083A JP 2002003550 A JP2002003550 A JP 2002003550A
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compound
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Nobuo Taniguchi
信雄 谷口
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/106Single coatings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線等の活性エネルギー線を照射して速やか
に硬化することが可能であり、その硬化物は硬度、ヤン
グ率、破断点強度が高く、かつ可とう性を有し、屈折率
が低く、透明性に優れた、主として光伝送用光学ファイ
バーのクラッド層に適用可能な樹脂組成物を開発するこ
と。 【解決手段】フッ素含有ジオール化合物を用いた新規な
フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物を合成
し、これを配合した樹脂組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、新規なフッ素含
有ウレタン化合物(メタ)アクリレート化合物およびこ
れを含有する低屈折率樹脂組成物、光ファイバーコーテ
ィング剤およびその硬化物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーは石英などの無機ガラス系
とポリメチルメタクリレート等の合成樹脂系に分けられ
る。どちらの材料系も透明性に優れた屈折率の高い芯
(コア)部分と、屈折率の低い鞘(クラッド)部分から
成り立っている。クラッド材としては、従来より屈折率
の低いシリコン系化合物(特開昭58−30703)が
知られていたが、このクラッド材は機械的強度が不足し
ているという欠点を有している。これに対して近年、一
般的な性質として高度な耐熱性、耐薬品性、耐候性、発
水性、発油性、表面潤滑性等を有し、とりわけ低屈折率
であることが注目されてフッ素化合物の光ファイバーク
ラッド材としての利用が活発化してきた。例えば、コア
材としてポリメチルメタクリレートを用い、クラッド材
としてフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの
重合体、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレート
と他のモノマーとの共重合体、または、ポリテトラフル
オロエチレン、ポリ(フッ化ビニリデン/テトラフルオ
ロエチレン)、ポリ(フッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン)等の含フッ素重合体を用いる方法が知ら
れている(例えば、特開昭59−84203、特開昭5
9−84204、特開昭59−98116、特開昭59
−147011、特開昭59−204002)。また、
紫外線硬化型樹脂組成物を用いた場合(例えば、特開昭
62−250047、特開平3−166206、特開平
5−32749)、樹脂組成物は紫外線硬化による架橋
構造のため機械的強度に優れており、また生産性が向上
するといった長所も有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】含フッ素重合体により
クラッド材を形成する方法においては、高温の状態で未
硬化である含フッ素重合体の溶融物や溶液を被覆するた
め、厚みが不均一に成りやすい。またコア部分とクラッ
ド部分との密着性が十分でなく、種々の外的要因、例え
ば屈曲、温度変化等によって層間剥離が生じやすいた
め、耐久性等に問題があった。また、含フッ素重合体の
溶融物あるいは溶液を塗布する製造方法においては、ク
ラッド部分の硬化に長時間を要し、また溶液塗布法にお
いては、特に溶剤を系外に完全に除去する必要性から、
生産性、安全性、経済性等に欠点があった。さらに樹脂
組成物を構成する成分として単官能モノマーを多く含む
場合、機械的強度が用途によっては多少不足することが
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究の結果、新規なフッ素含有ウ
レタン(メタ)アクリレートを開発し、これを用いるこ
とにより、硬化速度が速く、屈折率が低く、コア材との
密着性に優れ、機械的強度をさらに向上させた光ファイ
バーのクラッド材に適した樹脂組成物を開発することに
成功した。すなわち本発明は、〔1〕式(1)
【0005】
【0006】(ただし、RfはCn2n+1−(CH2a
−、Cn2n+1−(CH2a−O−、CF3CF(C
3)Cn-12(n-1)−(CH2a−、CF3CF(C
3)Cn-12( n-1))−(CH2a−O−、H−(CF
2CF2b−(CH2a−またはH−(CF2CF2b
(CH2a−O−(ここで、nは1〜12までの整数、
aは0〜2までの整数、bは1〜4までの整数であ
る。)である。)で表されるフッ素含有ジオール化合物
(A)と2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシ
アネートとを反応させることによって得られるフッ素含
有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(B)、〔2〕
〔1〕記載のフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート
化合物(B)およびそれ以外の構造を有するフッ素含有
ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)を含有する
ことを特徴とする樹脂組成物であり、かつそのフッ素含
有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)が式
(1)で表されるフッ素含有ジオール化合物(A)と有
機ポリイソシアネート化合物(D)と構造中に1個の水
酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(E)との反
応物である樹脂組成物、〔3〕式(2)
【0007】
【0008】(ただし、Rは水素原子またはメチル基で
あり、Xは直鎖状あるいは分岐状のC 1〜C12のアルキ
ル基、CH3−(O(CH2l−)m−、CH3CH2
(O(CH2m−、Ck2k+1−(CH2c−、C
3CF(CF3)Ck-12(k-1)−(CH2c−または
H−(CF2CF2d−(CH2c−(ここで、lは2
〜4の整数、dとmは1〜4の整数、kは1〜10の整
数、cは1または2である。)である。)で表される単
官能(メタ)アクリレート化合物(F)および/または
式(3)
【0009】
【0010】(ただし、Rは水素原子またはメチル基で
あり、Yは直鎖状あるいは分岐してもよいC1〜C12
アルキル基、−CH2(CH2OCH2hCH2−、−C
2(CF2OCF2hCH2−、−CH2−(CF2i
CH2−、−CH2CH2−(CF 2i−CH2CH2
(ここで、hは1〜4の整数、iは2〜10の整数であ
る。)である。)で表される二官能(メタ)アクリレー
ト化合物(G)を含有することを特徴とする〔2〕に記
載の樹脂組成物。〔4〕光重合開始剤(H)を含有する
ことを特徴とする〔2〕または〔3〕に記載の樹脂組成
物、〔5〕用途が光ファイバー用コーティング剤である
〔2〕ないし〔4〕のいずれか一項に記載の樹脂組成
物、〔6〕〔2〕ないし〔5〕のいずれか一項に記載の
樹脂組成物の硬化物、に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のフッ素含有ウレタン(メ
タ)アクリレート化合物(B)は、前記式(1)で表さ
れるフッ素含有ジオール化合物(A)と2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルイソシアネートとを反応させる
ことによって得ることができる。
【0012】前記式(1)で表されるフッ素含有ジオー
ル化合物(A)の具体例としては、例えば、3−トリフ
ルオロメチル−1,2−プロパンジオール、3−パーフ
ルオロエチル−1,2−プロパンジオール、3−パーフ
ルオロ−n−プロピル−1,2−プロパンジオール、3
−パーフルオロ−n−ブチル−1,2−プロパンジオー
ル、3−パーフルオロ−n−ヘキシル−1,2−プロパ
ンジオール、3−パーフルオロ−n−オクチル−1,2
−プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−デシル−
1,2−プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−ド
デシル−1,2−プロパンジオール、4−トリフルオロ
メチル−1,2−ブタンジオール、4−パーフルオロエ
チル−1,2−ブタンジオール、4−パーフルオロ−n
−プロピル−1,2−ブタンジオール、4−パーフルオ
ロ−n−ブチル−1,2−ブタンジオール、4−パーフ
ルオロ−n−ヘキシル−1,2−ブタンジオール、4−
パーフルオロ−n−オクチル−1,2−ブタンジオー
ル、4−パーフルオロ−n−デシル−1,2−ブタンジ
オール、4−パーフルオロ−n−ドデシル−1,2−ブ
タンジオール、5−トリフルオロメチル−1,2−ペン
タンジオール、5−パーフルオロエチル−1,2−ペン
タンジオール、5−パーフルオロ−n−プロピル−1,
2−ペンタンジオール、5−パーフルオロ−n−ブチル
−1,2−ペンタンジオール、5−パーフルオロ−n−
ヘキシル−1,2−ペンタンジオール、5−パーフルオ
ロ−n−オクチル−1,2−ペンタンジオール、5−パ
ーフルオロ−n−デシル−1,2−ペンタンジオール、
5−パーフルオロ−n−ドデシル−1,2−ペンタンジ
オール、3−トリフルオロメチルオキシ−1,2−プロ
パンジオール、3−パーフルオロエチルオキシ−1,2
−プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−ブチルオ
キシ−1,2−プロパンジオール、3−パーフルオロ−
n−ヘキシルオキシ−1,2−プロパンジオール、3−
パーフルオロ−n−オクチルオキシ−1,2−プロパン
ジオール、3−パーフルオロ−n−デシルオキシ−1,
2−プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−ドデシ
ルオキシ−1,2−プロパンジオール、3−トリフルオ
ロメチルメチルオキシ−1,2−プロパンジオール、3
−パーフルオロエチルメチルオキシ−1,2−プロパン
ジオール、3−パーフルオロ−n−ブチルメチルオキシ
−1,2−プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−
ヘキシルメチルオキシ−1,2−プロパンジオール、3
−パーフルオロ−n−オクチルメチルオキシ−1,2−
プロパンジオール、3−パーフルオロ−n−デシルメチ
ルオキシ−1,2−プロパンジオール、3−パーフルオ
ロ−n−ドデシルメチルオキシ−1,2−プロパンジオ
ール、3−(2−トリフルオロメチル)エチルオキシ−
1,2−プロパンジオール、3−(2−パーフルオロエ
チル)エチルオキシ−1,2−プロパンジオール、3−
(2−パーフルオロ−n−ブチル)エチルオキシ−1,
2−プロパンジオール、3−(2−パーフルオロ−n−
ヘキシル)エチルオキシ−1,2−プロパンジオール、
3−(2−パーフルオロ−n−オクチル)エチルオキシ
−1,2−プロパンジオール、3−(2−パーフルオロ
−n−デシル)エチルオキシ−1,2−プロパンジオー
ル、3−(2−パーフルオロ−n−ドデシル)エチルオ
キシ−1,2−プロパンジオール、3−(パーフルオロ
−3−メチルブチル)−1,2−プロパンジオール、3
−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−1,2−プ
ロパンジオール、3−(パーフルオロ−7−メチルオク
チル)−1,2−プロパンジオール、3−(パーフルオ
ロ−9−メチルデシル)−1,2−プロパンジオール、
4−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−1,2−ブ
タンジオール、4−(パーフルオロ−5−メチルヘキシ
ル)−1,2−ブタンジオール、4−(パーフルオロ−
7−メチルオクチル)−1,2−ブタンジオール、4−
(パーフルオロ−9−メチルデシル)−1,2−ブタン
ジオール、5−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−
1,2−ペンタンジオール、5−(パーフルオロ−5−
メチルヘキシル)−1,2−ペンタンジオール、5−
(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−1,2−ペン
タンジオール、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル
オキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(パーフル
オロ−5−メチルヘキシルオキシ)−1,2−プロパン
ジオール、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチルオ
キシ)−1,2−プロパンジオール、3−(パーフルオ
ロ−3−メチルブチル)メチルオキシ−1,2−プロパ
ンジオール、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシ
ル)メチルオキシ−1,2−プロパンジオール、3−
(パーフルオロ−7−メチルオクチル)メチルオキシ−
1,2−プロパンジオール、3−(2−(パーフルオロ
−3−メチルブチル)エチルオキシ)−1,2−プロパ
ンジオール、3−(2−(パーフルオロ−5−メチルヘ
キシル)エチルオキシ)−1,2−プロパンジオール、
3−(2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチ
ルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(1,
1,2,2−テトラフルオロエチル)−1,2−プロパ
ンジオール、3−(4H−オクタフルオロブチル)−
1,2−プロパンジオール、3−(6H−ドデカフルオ
ロヘキシル)−1,2−プロパンジオール、3−(8H
−ヘキサデカフルオロオクチル)−1,2−プロパンジ
オール、4−(1,1,2,2−テトラフルオロエチ
ル)−1,2−ブタンジオール、4−(4H−オクタフ
ルオロブチル)−1,2−ブタンジオール、4−(6H
−ドデカフルオロヘキシル)−1,2−ブタンジオー
ル、4−(8H−ヘキサデカフルオロオクチル)−1,
2−ブタンジオール、5−(1,1,2,2−テトラフ
ルオロエチル)−1,2−ペンタンジオール、5−(4
H−オクタフルオロブチル)−1,2−ペンタンジオー
ル、5−(6H−ドデカフルオロヘキシル)−1,2−
ペンタンジオール、5−(8H−ヘキサデカフルオロオ
クチル)−1,2−ペンタンジオール、3−(1,1,
2,2−テトラフルオロエチルオキシ)−1,2−プロ
パンジオール、3−(4H−オクタフルオロブチルオキ
シ)−1,2−プロパンジオール、3−(6H−ドデカ
フルオロヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオー
ル、3−(8H−ヘキサデカフルオロオクチルオキシ)
−1,2−プロパンジオール、3−(2,2,3,3−
テトラフルオロプロピルオキシ)−1,2−プロパンジ
オール、3−(1H,1H,5H−オクタフルオロペン
チルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(1
H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルオキシ)−
1,2−プロパンジオール、3−(1H,1H,9H−
ヘキサデカフルオロノニルオキシ)−1,2−プロパン
ジオール、3−(3,3,4,4−テトラフルオロブチ
ルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(1H,
1H,2H,2H,6H−オクタフルオロヘキシルオキ
シ)−1,2−プロパンジオール、3−(1H,1H,
2H,2H,8H−ドデカフルオロオクチルオキシ)−
1,2−プロパンジオール、3−(1H,1H,2H,
2H,10H−ヘキサデカフルオロデシルオキシ)−
1,2−プロパンジオール等を挙げることができる。
【0013】本発明のフッ素含有ウレタン(メタ)アク
リレート化合物(B)は、前記式(1)で表される上記
に例示したフッ素含有ジオール化合物(A)と2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートとを反応
させることによって得ることができる。このときのフッ
素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(B)を合
成する方法において、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルイソシアネートの仕込量は、前記式(1)で表さ
れるフッ素含有ジオール化合物(A)1.00モルに対
して1.60〜2.40モルになるように仕込むのが好
ましく、より好ましくは1.96〜2.00モルとなる
ように仕込むのがよい。なおこの反応は、前記式(1)
で表されるフッ素含有ジオール化合物(A)の末端水酸
基と2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネ
ートの末端イソシアネート基の反応を促進させるため
に、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン
等の第3級アミン類、ジブチルスズジラウリレート、ジ
オクチルスズジラウリレート等のジラウリレート化合物
を触媒として用いることができる。触媒の添加量は、前
記式(1)で表されるフッ素含有ジオール化合物(A)
と2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネー
トの仕込量全体に対して0.001〜5.0w%とする
のが好ましく、より好ましくは0.01〜1.1w%で
ある。反応時間は0.5〜10時間が好ましく、より好
ましくは2〜4時間である。また反応温度は30〜12
0℃が好ましく、より好ましくは40〜80℃である。
上記フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物
(B)の合成方法において、通常、前記式(1)で表さ
れるフッ素含有ジオール化合物(A)が液体の場合は、
反応は溶剤を使用しないで行うことができる。ただし、
前記式(1)で表されるフッ素含有ジオール化合物
(A)がワックス状かあるいは固体の場合、イソシアネ
ート基に不活性な溶剤を使用して反応を行うことができ
る。このとき用いられるイソシアネート基に不活性な溶
剤の具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のようなケトン類、
トルエン、キシレン、エチルベンゼン等のような芳香族
炭化水素化合物を挙げることができる。
【0014】本発明の樹脂組成物には、上記のフッ素含
有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(B)以外のフ
ッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)を
さらに含有することができる。フッ素含有ウレタン(メ
タ)アクリレート化合物(C)は、前記式(1)で表さ
れるフッ素含有ジオール化合物(A)と有機ポリイソシ
アネート化合物(D)を十分に反応させ、次いで構造中
に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物
(E)を反応させることによって得ることができる。フ
ッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)を
合成するときに用いる有機ポリイソシアネート化合物
(D)の具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレン
ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト等を挙げることができる。構造中に1個の水酸基を有
する(メタ)アクリレート化合物(E)の具体例として
は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)ア
クリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、
ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。前記式(1)で表されるフッ素含有
ジオール化合物(A)と有機ポリイソシアネート化合物
(D)を十分に反応させ、次いで構造中に1個の水酸基
を有する(メタ)アクリレート化合物(E)を反応させ
ることによって本発明のフッ素含有ウレタン(メタ)ア
クリレート化合物(C)を得る方法において、前記式
(1)で表されるフッ素含有ジオール化合物(A)の水
酸基1化学当量当たりの有機ポリイソシアネート化合物
(D)の仕込量は、イソシアネート基1.10〜2.0
0化学当量であることが好ましく、特に1.60〜2.
00化学当量であることがより好ましい。反応温度は2
0〜120℃が好ましく、より好ましくは40〜80℃
である。次に、このようにして得られた末端にイソシア
ネート基を有する化合物に、構造中に1個の水酸基を有
する(メタ)アクリレート化合物(E)を反応させる。
構造中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート化
合物(E)は、前記式(1)で表されるフッ素含有ジオ
ール化合物(A)に有機ポリイソシアネート化合物
(D)を反応させることによって得た末端にイソシアネ
ート基を有する化合物のイソシアネート基1化学当量に
対して好ましくは0.90〜1.50化学当量、より好
ましくは1.00〜1.02化学当量を仕込んで反応さ
せるのがよい。この反応では、イソシアネート基と水酸
基の反応を促進させるために、公知の触媒を添加して行
うこともできる。このとき用いられる触媒としては、例
えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン等の
第3級アミン類、ジブチルスズジラウリレート、ジオク
チルスズジラウリレート等のジラウリレート化合物が挙
げられる。その添加量は、反応混合物全体に対して0.
001〜5.0w%であることが好ましく、より好まし
くは0.01〜1.1w%である。反応時間は0.5〜
20時間であることが好ましく、より好ましくは1〜8
時間である。反応温度は20〜100℃が好ましく、よ
り好ましくは40〜70である。
【0015】上記の製造方法において、通常、反応は無
溶剤で行うことができる。ただし、前記式(1)で表さ
れるフッ素含有ジオール化合物(A)がワックス状かあ
るいは固体の場合、イソシアネート基に不活性な溶剤を
使用して反応を行うことができる。このとき用いられる
イソシアネート基に不活性な溶剤の具体例としては、例
えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のようなケトン類、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン等のような芳香族炭化水素化合物を挙げる
ことができる。また後で述べる本発明の樹脂組成物また
は光ファイバー用コーティング剤に混合して使用できる
(メタ)アクリレート化合物および/またはフッ素含有
(メタ)アクリレート化合物を反応溶剤として用いるこ
とができる。
【0016】本発明の樹脂組成物または光ファイバー用
コーティング剤は、本発明のフッ素含有ウレタン(メ
タ)アクリレート化合物(B)を単独で使用してもよ
く、またフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合
物(B)およびそれ以外のフッ素含有ウレタン(メタ)
アクリレート化合物(C)を混合して使用してもよい。
さらに、フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合
物(B)およびそれ以外のフッ素含有ウレタン(メタ)
アクリレート化合物(C)はおのおの単一化合物である
必要は必ずしもなく、おのおの2種類以上の化合物を混
合して使用してもよい。フッ素含有ウレタン(メタ)ア
クリレート化合物(B)およびそれ以外のフッ素含有ウ
レタン(メタ)アクリレート化合物(C)を混合して使
用する場合、それらの配合比率は重量比でフッ素含有ウ
レタン(メタ)アクリレート化合物(B):それ以外の
フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)
=50:50〜95:5であることが好ましく、より好
ましくは70:30〜90:10である。
【0017】本発明の樹脂組成物または光ファイバー用
コーティング剤には、本発明のフッ素含有ウレタン(メ
タ)アクリレート化合物(B)およびそれ以外のフッ素
含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(C)以外
に、式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化
合物(F)および/または式(3)で表される二官能
(メタ)アクリレート化合物を混合して使用することが
できる。ここで用いられる式(2)で表される単官能
(メタ)アクリレート化合物(F)の具体例としては、
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチルメタアクリ
レート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペン
チル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アク
リレート、イソヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘ
プチル(メタ)アクリレート、イソヘプチル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソ
オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)ア
クリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)
アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−
(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、3−(3−メトキシプロポキシ)プロピル(メタ)
アクリレート、4−(4−メトキシブトキシ)ブチル
(メタ)アクリレート、2−(2−(2−メトキシエト
キシ)エトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−
(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エト
キシ)エチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−エトキシブチル(メタ)アクリ
レート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)
アクリレート、3−(3−エトキシプロポキシ)プロピ
ル(メタ)アクリレート、4−(4−エトキシブトキ
シ)ブチル(メタ)アクリレート、2−(2−(2−エ
トキシエトキシ)エトキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、2−(2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,
2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アク
リレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)
アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル
(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)
エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシ
ル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ
−3−メチルブチル)エチル(メタ)アクリレート、2
−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル(メ
タ)アクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオ
クチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフル
オロ−9−メチルデシル)エチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)
アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペン
チル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカ
フルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,
9H−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレー
ト、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチ
ルエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、6−
(パーフルオロエチル)ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、6−(パーフルオロブチル)ヘキシル(メタ)アク
リレート等を挙げることができる。
【0018】また、式(3)で表される二官能(メタ)
アクリレート化合物(G)の具体例としては、例えば、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オク
タンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナン
ジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジ
オールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−
ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2,4−ト
リメチル−1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオ
ール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオ
キシ−2,2,3,3,−テトラフルオロブタン、1,
6−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−3,3,4,4−
テトラフルオロヘキサン、1,6−ジ(メタ)アクリロ
イルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタ
フルオロヘキサン、1,8−ジ(メタ)アクリロイルオ
キシ−3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオ
ロオクタン、1,8−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ド
デカフルオロオクタン、1,9−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8−テトラデカフルオロノナン、1,10
−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘ
キサデカフルオロデカン、1,12−ジ(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11
−イコサフルオロドデカンおよび下記式等で表される化
合物が挙げられる。
【0019】
【0020】上記に例示した式(2)で表される単官能
(メタ)アクリレート化合物(F)および式(3)で表
される二官能(メタ)アクリレート化合物(G)は、ど
ちらかを単独で一種類だけ使用してもよく、単官能(メ
タ)アクリレート化合物(F)および式(3)で表され
る二官能(メタ)アクリレート化合物をそれぞれ数種類
混合して使用してもよい。また、本発明のフッ素含有ウ
レタン(メタ)アクリレート化合物(B)、またはフッ
素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物(B)およ
びそれ以外のフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート
化合物(C)に対する式(2)で表される単官能(メ
タ)アクリレート化合物(F)および式(3)で表され
る二官能(メタ)アクリレート化合物(G)の使用割合
は、フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物
(B)、またはフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレー
ト化合物(B)およびそれ以外のフッ素含有ウレタン
(メタ)アクリレート化合物(C)の混合物全体100
重量部に対して、式(2)で表される単官能(メタ)ア
クリレート化合物(F)および式(3)で表される二官
能(メタ)アクリレート化合物(G)の総量で5〜90
0重量部であることが好ましく、より好ましくは10〜
120重量部である。
【0021】本発明の樹脂組成物または光ファイバー用
コーティング剤に紫外線等の活性エネルギー線を照射し
て硬化する場合は光重合開始剤を用いる。光重合開始剤
としては公知のどのような光重合開始剤を用いても構わ
ないが、配合した後の貯蔵安定性のよいことが要求され
る。このような光重合開始剤としては、例えば、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ
ール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2
−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モル
ホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン
等が挙げられる。これら光重合開始剤は1種類だけ使用
してもよいが、2種類以上任意の割合で混合して使用し
ても構わない。光重合開始剤の添加量は、本発明の樹脂
組成物または光ファイバー用コーティング剤全体に対し
て通常、0.1〜10w%配合するのが好ましく、より
好ましくは0.5〜3.0w%である。
【0022】また本発明の樹脂組成物または光ファイバ
ー用コーティング剤は、必要に応じてシランカップリン
グ剤、酸化防止剤、重合禁止剤、光安定剤等の添加剤を
添加することもできる。本発明の樹脂組成物または光フ
ァイバー用コーティング剤は、前記各成分を均一に混合
することにより得ることができる。
【0023】本発明に係わる樹脂組成物を基材に塗布す
る方法としては、例えば、刷毛塗り、バーコーター、ア
プリケーター、ロールコーターあるいはローラーブラシ
等により直接塗布する方法、エアースプレーまたはエア
ーレススプレー塗装機等によるスプレー塗布法、シャワ
ーコーターまたはカーテンフローコーター等による流し
塗り法(フローコート)、浸漬法、キャスティング法、
スピナーコーティング法等を用いることができる。なお
前記塗布法は、基材の材質、形状あるいは用途等に応じ
て適宜使い分けることが望ましい。
【0024】本発明に係わる組成物を、光ファイバー用
コーティング剤として基材(例えば光伝送ファイバー用
芯線)に塗布する方法としては、当業界公知の種々の方
法、例えば、本発明に係わる樹脂組成物を入れた貯槽に
光ファイバー芯線を連続的に浸漬して引き上げ、紫外線
等の活性エネルギー線を照射してクラッド部分を硬化形
成する方法、または本発明の樹脂組成物を連続的に供給
できる口金に光伝送ファイバー芯線を通して連続塗布
し、紫外線等の活性エネルギー線を照射してクラッド部
分を硬化形成する方法が挙げられる。光伝送ファイバー
のクラッド部分を硬化形成する場合、本発明のコーティ
ング剤による皮膜の厚さは特に限定されないが、通常、
5〜300ミクロン程度が好ましい。
【0025】また、本発明でいう光伝送ファイバーの芯
線としては、例えば、石英系、ならびにポリメチルメタ
クリレート、重水素化ポリメチルメタクリレート、ポリ
エチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト等のプラスチック系が挙げられる。
【0026】紫外線等の活性エネルギー線を照射して本
発明の樹脂組成物または光ファイバー用コーティング剤
を硬化する場合に用いられる光源としては、例えば、キ
セノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、紫外線用蛍光
灯、複写用高圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高
圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、ある
いは走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を
使用することができる。また硬化を十分に行うために、
窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で紫外線等の活性エネ
ルギー線を照射することが望ましい。
【0027】本発明の樹脂組成物は、光伝送ファイバー
のクラッド材だけでなく、その低屈折率を利用したガラ
スまたはプラスチック類のコーティング剤、LED用封
止剤等にも使用することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお本発明は、以下の実施例によって何ら限定され
るものではない。また実施例中の部は重量部である。
【0029】〔フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレー
ト化合物(B)の合成例〕 実施例1 500mLのセパラブルフラスコに、3−(2−パーフ
ルオロ−n−ヘキシル)エチルオキシ−1,2−プロパ
ンジオール 250.0部を入れ、ジブチルスズジラウ
リレート 0.3部を添加して40℃で撹拌する。この
溶液に2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシア
ネート 177.0部を発熱に注意しながら40〜50
℃で1時間30分かけて滴下する。滴下後、そのまま4
0〜50℃で1時間撹拌し、さらに70〜80℃で3時
間撹拌して無色透明な液状の生成物を得た。このものの
NCO価は0.01w%以下であり、25℃における屈
折率は1.4210であり、25℃における粘度は12
40mPa・sであった。
【0030】〔フッ素含有ウレタン(メタ)アクリレー
ト化合物(C)の合成例〕 実施例2 500mLのセパラブルフラスコに、3−(2−パーフ
ルオロ−n−ヘキシル)エチルオキシ−1,2−プロパ
ンジオール 131.5部を入れ、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート 94.6部を仕込み、加熱お
よび冷却を施しながら70〜80℃で3時間反応させ
た。次にこの反応液を40℃まで冷却し、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート 34.9部を仕込み、40℃で
30分撹拌して均一に溶解した後、ジブチルスズジラウ
リレート 0.1部を添加し、加熱および冷却を施しな
がら40〜50℃で1時間撹拌し、さらに70〜80℃
で3時間撹拌して無色透明な高粘性の液状の生成物を得
た。このもののNCO価は0.01w%以下であり、2
5℃における屈折率は1.4348であり、25℃にお
ける粘度は96Pa・sであった。
【0031】〔樹脂組成物の実施例〕 実施例3 実施例1で得た生成物 100.0部に1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン 1.0を配合し、樹脂
組成物を調製した。このものの25℃における屈折率は
1.4230であり、25℃における粘度は1150m
Pa・sであった。この樹脂組成物をガラス板上に15
0〜200μmの厚さになるようにバーコーターで塗工
し、窒素雰囲気下、高圧水銀ランプで500mJ/cm
2の照射強度で紫外線を照射して硬化物を得た。得られ
た硬化物の物性を表1に示す。
【0032】実施例4 実施例1で得た生成物 90.0部、実施例2で得た生
成物 10.0部、および1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン 1.0を配合し、樹脂組成物を調製
した。このものの25℃における屈折率は1.4244
であり、25℃における粘度は2940mPa・sであ
った。なお、実施例3と同様にして得られた硬化物の物
性を表1に示す。
【0033】実施例5 実施例1で得た生成物 70.0部、実施例2で得た生
成物 20.0部、1,9−ノナンジオールジ(メタ)
アクリレート 10.0部、および1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン 1.0を配合し、樹脂組成
物を調製した。このものの25℃における屈折率は1.
4277であり、25℃における粘度は1320mPa
・sであった。なお、実施例3と同様にして得られた硬
化物の物性を表1に示す。
【0034】実施例6 実施例1で得た生成物 70.0部、実施例2で得た生
成物 20.0部、2−(パーフルオロオクチル)エチ
ル(メタ)アクリレート 10.0部、および1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1.0を配合
し、樹脂組成物を調製した。このものの25℃における
屈折率は1.4157であり、25℃における粘度は9
70mPa・sであった。なお、実施例3と同様にして
得られた硬化物の物性を表1に示す。
【0035】 表1 実施例 3 4 5 6 屈折率(25℃) *1 1.4397 1.4413 1.4440 1.4334 硬度(ショアD) *2 55 52 55 40 ヤング率(kg/mm2) *3 32 30 31 23 破断点強度(kg/mm2) *3 3.2 2.9 3.1 1.9 破断点伸度(%) *3 10.0 10.6 10.3 13.4 透明性 *4 ○ ○ ○ ○ 防汚性 *5 ○ ○ ○ ○
【0036】注) *1 屈折率:アッベ屈折率計1Tにより測定した。 *2 硬度(ショアD):厚さ150〜200μmの硬
化物を10枚重ね、JIS Z 2246の方法に準じ
て行った。 *3 ヤング率、破断強度、破断伸度:JIS K 7
113の方法に準じて行った。 *4 透明性:厚さ150〜200μmの硬化物を観察
し、白化した部分の有無の確認を行った。 ○・・・硬化物に白化した部分がない。 *5 防汚性:硬化物表面に黒の油性マジックインキ
(登録商標)で線幅2mmの線を10本引き、メタノー
ルを含ませたガーゼで表面をふき取り、マジックインキ
の残っている状態を観察した。 ○・・・硬化物表面にマジックインキの線の跡が全く残
らない。
【0037】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の樹脂
組成物は紫外線等の活性エネルギー線を照射して速やか
に硬化することが可能であり、その硬化物は硬度、ヤン
グ率、破断点強度が高く、かつ可とう性を有する。また
本発明の樹脂組成物の硬化物は屈折率が低く、かつ透明
性に優れるため、光伝送用光学ファイバーのクラッド層
に適用することが可能である。さらに防汚性にも優れる
ことから、様々な物品のコーティング剤としても適用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 20/36 C08F 299/06 299/06 C03C 25/02 B Fターム(参考) 4G060 AA03 AC07 AC12 AC14 AC15 AD22 AD43 CB09 CB22 4H006 AA01 AB92 RA14 RA16 RB28 4J011 QA03 QA04 QA13 QA15 QB24 SA01 SA06 SA21 SA51 SA54 4J027 AG02 AG09 AG24 AG26 AG34 AJ08 BA07 BA19 CB10 CC03 CD08 4J100 AL03R AL04R AL05R AL08P AL08Q AL08R AL61S AL66S BA02P BA02Q BA02R BA02S BA04R BA05R BA06R BA39P BB11R BB12P BB12Q BB12R BB12S BB13P BB13Q BB13R BB18P BB18Q BB18R BC04Q BC43Q CA01 CA04 CA05 CA06 DA48 DA49 DA50 DA51 DA62 DA63 JA01 JA35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) (ただし、RfはCn2n+1−(CH2a−、Cn2n+1
    −(CH2a−O−、CF3CF(CF3)Cn-1
    2(n-1)−(CH2a−、CF3CF(CF3)Cn-12(
    n-1))−(CH2a−O−、H−(CF2CF2b
    (CH2a−またはH−(CF2CF2b−(CH2a
    −O−(ここで、nは1〜12までの整数、aは0〜2
    までの整数、bは1〜4までの整数である。)であ
    る。)で表されるフッ素含有ジオール化合物(A)と2
    −(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートと
    を反応させることによって得られるフッ素含有ウレタン
    (メタ)アクリレート化合物(B)。
  2. 【請求項2】請求項1記載のフッ素含有ウレタン(メ
    タ)アクリレート化合物(B)およびそれ以外の構造を
    有するフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物
    (C)を含有することを特徴とする樹脂組成物であり、
    かつそのフッ素含有ウレタン(メタ)アクリレート化合
    物(C)が式(1)で表されるフッ素含有ジオール化合
    物(A)と有機ポリイソシアネート化合物(D)と構造
    中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物
    (E)との反応物を含有する樹脂組成物。
  3. 【請求項3】式(2) (ただし、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直
    鎖状あるいは分岐状のC 1〜C12のアルキル基、CH3
    (O(CH2l−)m−、CH3CH2−(O(C
    2m−、Ck2k+1−(CH2c−、CF3CF
    (CF3)Ck-12(k-1)−(CH2c−またはH−(C
    2CF2d−(CH2c−(ここで、lは2〜4の整
    数、dとmは1〜4の整数、kは1〜10の整数、cは
    1または2である。)である。)で表される単官能(メ
    タ)アクリレート化合物(F)および/または式(3) (ただし、Rは水素原子またはメチル基であり、Yは直
    鎖状あるいは分岐してもよいC1〜C12のアルキル基、
    −CH2(CH2OCH2hCH2−、−CH2(CF2
    CF2hCH2−、−CH2−(CF2i−CH2−、−
    CH2CH2−(CF 2i−CH2CH2−(ここで、hは
    1〜4の整数、iは2〜10の整数である。)であ
    る。)で表される二官能(メタ)アクリレート化合物
    (G)を含有することを特徴とする請求項2または3に
    記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】光重合開始剤(H)を含有することを特徴
    とする請求項2または3のいずれか一項に記載の樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】用途が光ファイバー用コーティング剤であ
    る請求項2ないし4のいずれか一項に記載の樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】請求項2ない5のいずれか一項に記載の樹
    脂組成物の硬化物。
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