JP2002002544A - 車両のフードヒンジ構造 - Google Patents
車両のフードヒンジ構造Info
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Abstract
性のピーク値を低減すると共に、低減したピーク値を維
持することで、衝突体に対する反力低減効果を向上す
る。 【解決手段】 フードヒンジ14における第3リンク2
0の長手方向中間後部20Cには、長手方向に沿って所
定の間隔で複数の切り起こし部42が形成されており、
第2リンク18の長手方向中間前部18Cには、長手方
向に沿ってビード部44が形成されている。切り起こし
部42は、第2リンク18側に向けて屈曲されており、
ビード部44は、第3リンク20側に膨出している。従
って、フード10に衝突体が当接して、第1リンク16
が下方へストロークした場合には、切り起こし部42と
ビード部44とが当接し変形する。
Description
構造に係り、特に、自動車等の車両の構造部材にヒンジ
を介してフードを取り付けるための車両のフードヒンジ
構造に関する。
ジを介してフードを取り付けるための車両のフードヒン
ジ構造においては、その一例が特開平11−99966
号に示されている。
ヒンジ構造では、フード100の後端部100Aが、車
両の構造部材102にフードヒンジ104を介して取り
付けられており、車体に配設された障害物検出手段が衝
突を検出した場合には、エアバッグ106等のアクチュ
エータにより、フード100が上方へ移動し、フードヒ
ンジ104は図13に示す状態となる。この際、フード
ヒンジ104の一部を構成するセンタヒンジ108が略
上下方向に立ち上がり、フード100の高さを制限する
が、このセンタヒンジ108の長手方向略中央部には、
その板厚方向への折り曲げ部110が形成されている。
この結果、走行中の車両が衝突体に衝突した際、該衝突
体とフード100における上面との二次衝突の衝撃を、
センタヒンジ108が折り曲げ部110を起点に変形す
ることで吸収緩和し、衝突体を保護するようになってい
る。即ち、折り曲げ部110を形成しない場合の荷重特
性(図14の二点鎖線)に比べ、折り曲げ部110を形
成したことで、図14に実線で示される如く、荷重特性
のピーク値Pを低減できるようになっている。
両のフードヒンジ構造においては、衝突体に対する反力
低減効果を、折り曲げ部110における板厚方向へのオ
フセット量に比例した曲げモーメントにより得ている。
このため、図14に実線で示される如く、荷重特性のピ
ーク値Pを低減できるものの、図14に一点鎖線で示す
様に、低減したピーク値Pを一定の間、例えば、フード
100が下方に所定距離移動する間、維持することは困
難であった。
ら作用する荷重に対する荷重特性のピーク値を低減でき
ると共に、低減したピーク値を維持することで、衝突体
に対する反力低減効果を向上できる車両のフードヒンジ
構造を得ることが目的である。
おける車両のフードヒンジ構造は、車両略上方からの荷
重に対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低
減したピーク値を維持するための低減荷重維持手段を有
することを特徴とする。
フードヒンジに車両略上方から荷重が作用した場合に
は、低減荷重維持手段により、車両略上方からの荷重に
対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低減し
たピーク値を維持するこのとができる。この結果、衝突
体に対する反力低減効果を向上できる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記低減荷重維持
手段は、少なくとも一部が前記フードヒンジを構成する
リンクに設けられていることを特徴とする。
リンクに設けた低減荷重維持手段を調整することによっ
て、荷重特性を容易に調整できる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記低減荷重維持
手段は、前記フードヒンジを構成する複数のリンクに形
成され、互いに当接し変形することを特徴とする。
低減荷重維持手段を、フードヒンジを構成する複数のリ
ンクに形成するので、別部材としての低減荷重維持手段
を追加する必要がないと共に構成も簡単になる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記互いに当接す
る一方の低減荷重維持手段は複数の切り起こし部であ
り、他方の低減荷重維持手段はビード部であることを特
徴とする。
低減荷重維持手段を複数の切り起こし部とビード部とで
構成することで、簡単なプレス工程のみで、製造でき、
生産が容易となる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記互いに当接す
る一方の低減荷重維持手段は張出し部であり、他方の低
減荷重維持手段は前記張出し部の受け面であることを特
徴とする。
低減荷重維持手段を張出し部と受け面とで構成すること
で、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易と
なる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記張出し部と前
記受け面とのうちの少なくとも一方に摩擦力発生手段を
設けたことを特徴とする。
張出し部と受け面とのうちの少なくとも一方に設けた摩
擦力発生手段によっても、荷重特性を調整できるため、
荷重特性の調整が更に容易になる。
の車両のフードヒンジ構造において、前記低減荷重維持
手段は、前記フードヒンジを構成するリンクに形成され
た取付部と、該取付部を車体側へ取り付けるための取付
手段と、から成ることを特徴とする。
低減荷重維持手段を、フードヒンジを構成するリンクに
形成された取付部と、取付部を車体側へ取り付けるため
の取付手段で構成できるので、別部材としての低減荷重
維持手段を追加する必要がないと共に構成も簡単にな
る。
の車両のフードヒンジ構造において、前記取付部は、前
記リンクの前部を車幅方向から締結する第1の取付部
と、前記リンクを車幅方向から締結する複数の第2の取
付部と、から成り、少なくとも前記第2の取付部は略上
方に開口部を向けた座面付切欠であり、前記取付手段は
段付ボルトであることを特徴とする。
段付ボルトと座面付切欠とにより、リンクの車体への締
結力を調整することで、所定の荷重特性が容易に得られ
る。
の車両のフードヒンジ構造において、前記低減荷重維持
手段により、前記フードの上下方向における組付位置が
調整可能であることを特徴とする。
低減荷重維持手段により、フードの上下方向における組
付位置を調整することができるため、フードの上下方向
における組付位置を調整するための部材を別途設ける必
要がない。
載の車両のフードヒンジ構造において、前記低減荷重維
持手段は、前記第1のリンクに長手方向に沿って形成さ
れた長孔と、該長孔に配設され前記第2のリンクに当接
可能とされた複数のストッパと、を有することを特徴と
する。
第2のリンクに当接するストッパを、第1のリンクに形
成された長孔に沿って移動することで、フードの上下方
向における組付位置を容易に調整することができる。
ジ構造の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
形成されたエンジンルームを覆うフード10の後端部に
おける車幅方向両端部近傍10Aが、それぞれ車体前部
の骨格部材である左右のエプロンアッパメンバ12にフ
ードヒンジ14を介して取り付けられている。
側アームともいう)16、第2リンク(第2アームとも
いう)18、第3リンク(第1アームともいう)20及
び第4リンク(ベースプレートともいう)22を有する
4リンクタイプとなっている。第1リンク16の前端上
部には、車幅方向内側へ向けてフード取付部16Aが形
成されており、このフード取付部16Aには前後一対の
取付孔24、26が形成されている。これらの取付孔2
4、26には、ボルト30がそれぞれ車体下方側から挿
入されており、これらのボルト30と、フード10の裏
面側を構成するフードインナパネル28に配設したナッ
ト32によって、第1リンク16のフード取付部16A
にフード10が取り付けられている。
リンク18の後端部18Aが、車幅方向に沿って配置さ
れた軸34によって上下方向へ回転可能に軸支されてい
る。また、第1リンク16における軸34より車体前方
へ若干離間した位置16Cには、第3リンク20の後端
部20Aが、車幅方向に沿って配置された軸36によっ
て上下方向へ回転可能に軸支されている。
ンク22における前端上部22Aに、車幅方向に沿って
配置された軸36によって上下方向へ回転可能に軸支さ
れている。また、第4リンク22における軸36より車
体後方へ若干離間した位置22Bには、第2リンク18
の前端部18Bが、車幅方向に沿って配置された軸38
によって上下方向へ回転可能に軸支されている。
下部22Cの前後両端部において、ボルト40及びボル
ト40に螺合するナット(図示省略)によって、エプロ
ンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに固定さ
れている。なお、図1は、フードヒンジ14が閉じた状
態(フード10が閉じた状態)を示しており、第1リン
ク16は図示を省略したストッパによって、第2リンク
18及び第3リンク20方向(図1の矢印A方向)及び
その反対方向(図1の矢印A方向と反対方向)へ移動す
るのを阻止されている。
3リンク20とは、車幅方向に所定幅W離間しており、
フード10を開閉する際に、互いに干渉しないようにな
っている。
手方向中間後部20Cには、低減荷重維持手段として、
長手方向に沿って所定の間隔で複数の切り起こし部42
が形成されており、第2リンク18の長手方向中間前部
18Cには、長手方向に沿って低減荷重維持手段として
ビード部44が形成されている。
成された切り起こし部42は、第2リンク18側に向け
て屈曲されており、第2リンク18に形成されたビード
部44は、第3リンク20側に膨出している。従って、
フード10に衝突体が当接して、第1リンク16のフー
ド取付部16Aが下方(図1の矢印A方向)へストロー
クした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方
(図1の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク2
0が軸36を中心に下方(図1の矢印C方向)へ回転す
る。この時、切り起こし部42とビード部44との移動
方向及び移動速度の違いによって、双方が図2に二点鎖
線で示す様に当接し変形するようになっている。
42は、切り起こし高さH(図2参照)が、車体前方側
の切り起こし部42ほど高くなっており、第2リンク1
8と第3リンク20とが当接し、互いの間隔Wが広がっ
た場合にも、確実に当接するようになっている。
0に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図1の
矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク1
8が軸38を中心に下方(図1の矢印B方向)へ回転す
ると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図1
の矢印C方向)へ回転する。
起こし部42と、第2リンク18に形成されたビード部
44との移動方向及び移動速度の違いによって、双方が
図2に二点鎖線で示す様に当接し変形する。更に、複数
の切り起こし部42は、後方側から順次ビード部44と
当接し変形する。
角度θ等によって変形強度を調整すると共に、切り起こ
し部42の数及び隣接する切り起こし部42の間隔を調
整することで、図3に示される如く、フードヒンジ14
における車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピー
ク値Pを低減させると共に、低減したピーク値Pをフー
ドヒンジ14における変形が所定の変形となるまでの間
維持するこのとできる。この結果、衝突体に対する反力
低減効果を向上できる。
部42の切り起こし高さH(図2参照)が、車体前方側
に向かって徐々に高くなっており、第2リンク18と第
3リンク20とが当接し、互いの間隔Wが広がった場合
にも、確実に当接するため、衝突体に対する反力低減効
果を確実に向上できる。
の板厚、起こし角度θ等によって変形強度を調整すると
共に、切り起こし部42の数及び隣接する切り起こし部
42の間隔を調整することで、荷重特性を容易に調整で
きる。
としての切り起こし部42とビード部44をフードヒン
ジ14を構成する第3リンク20と第2リンク18に形
成するので、別部材としての低減荷重維持手段を追加す
る必要がないと共に、簡単なプレス工程のみで、製造で
き、生産が容易となる。
構造の第2実施形態を図4〜図6に従って説明する。
は、同一符号を付してその説明を省略する。
3リンク20の長手方向中間後部20Cに、低減荷重維
持手段として、長手方向に沿って所定の長さの張出し部
52が形成されており、第2リンク18の長手方向中間
前部18Cには、長手方向に沿って低減荷重維持手段と
して受け面54が形成されている。
成された張出し部52は、第2リンク18側に向けて突
出されており、第2リンク18に形成された受け面54
の上部56は、第3リンク20と反対側に凹陥してい
る。従って、フード10が略上方から押圧されて若干下
方へ移動した場合には、張出し部52と受け面54とが
接近するが、張出し部52と第2リンク18の上部56
とが干渉することはない。一方、フード10に衝突体が
当接して、第1リンク16のフード取付部16Aが下方
(図4の矢印A方向)へ大きくストロークした場合に
は、張出し部52と受け面54が図5に二点鎖線で示す
様に当接するようになっている。
の少なくとも一方(図4、図5では双方)に摩擦力発生
手段58が形成されている。これらの摩擦力発生手段5
8は細かい切り込み、凹凸に等によって形成されてお
り、張出し部52と受け面54とが当接し変形する際
に、摩擦力発生手段58が互いに摺動する際に発生する
摩擦熱によっても衝撃荷重を低減できるようになってい
る。
0に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図4の
矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク1
8が軸38を中心に下方(図4の矢印B方向)へ回転す
ると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図4
の矢印C方向)へ回転する。
し部52と、第2リンク18に形成された受け面54と
の移動方向及び移動速度の違いによって、双方が図5に
二点鎖線で示す様に当接し変形する。
α等によって変形強度を調整すると共に、受け面54側
の第2リンク18の変形強度を調整することで、図6に
示される如く、フードヒンジ14における車両略上方か
らの荷重に対する荷重特性のピーク値Pを低減させると
共に、低減したピーク値Pをフードヒンジ14における
変形が所定の変形となるまでの間維持するこのとでき
る。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上でき
る。
け面54とのうちの少なくとも一方に形成した摩擦力発
生手段58によっても、荷重特性を調整できるため、荷
重特性の調整が更に容易になる。
厚、張出し角度α等によって変形強度を調整すると共
に、受け面54側の第2リンク18の変形強度を調整す
ることで、荷重特性を容易に調整できる。
としての張出し部52と受け面54を、フードヒンジ1
4の一部を構成する第3リンク20と第2リンク18に
形成するので、別部材としての低減荷重維持手段を追加
する必要がないと共に、簡単なプレス工程のみで、製造
でき、生産が容易となる。
構造の第3実施形態を図7〜図10に従って説明する。
は、同一符号を付してその説明を省略する。
ードヒンジ14が第1リンク(フード側アームともい
う)16と第2リンク(ベースプレートともいう)60
とで構成されており、第1リンク16の後端部16Bに
は、第2リンク60の後端部60Aが、車幅方向に沿っ
て配置された軸62によって上下方向へ回転可能に軸支
されている。なお、図7は、フードヒンジ14が閉じた
状態を示しており、第1リンク16は図示を省略したス
トッパによって、第2リンク60の方向(図7の矢印A
方向)及びその反対方向(図1の矢印A方向と反対方
向)へ移動するのを阻止されている。
低減荷重維持手段の一部を構成する取付手段としての段
付ボルト62によって、エプロンアッパメンバ12の車
幅方向外側壁部12Aに固定されている。
端部60Bには、車幅方向外側に突出した低減荷重維持
手段の一部を構成する第1の取付部としての座面付丸孔
64が形成されており、この座面付丸孔64に段付ボル
ト62の段部62Aが挿入されている。また、段付ボル
ト62の螺子部62Bは、エプロンアッパメンバ12の
車幅方向外側壁部12Aに形成された丸孔66を貫通し
ており、螺子部62Bには、車幅方向内側からナット6
8が螺合されている。
ルト62の段部62Aの高さH2によって、第2リンク
60の前端部60Bが段付ボルト62を回転中心にして
回転を開始する際のトルクを所定の値に設定できるよう
になっている。
手方向中間前部60Cは、低減荷重維持手段の一部を構
成する取付手段としての複数の段付ボルト70が前後方
向に所定の間隔で配置されており、これらの複数の段付
ボルト70によって、第2リンク60の長手方向中間前
部60Cが、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側
壁部12Aに固定されている。また、第2リンク60の
長手方向中間前部60Cには、車幅方向外側に突出した
低減荷重維持手段の一部を構成する第2の取付部として
の座面付切欠72が前後方向に所定の間隔で複数個形成
されている。
は、開口部72Aを上方に向けており、開口部72A内
の底部に段付ボルト70の段部70Aが挿入されてい
る。また、段付ボルト70の螺子部70Bは、エプロン
アッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに形成され
た丸孔74を貫通しており、螺子部70Bには、車幅方
向内側からナット76が螺合されている。
ルト70の段部70Aの高さH4によって、第2リンク
60が段付ボルト70対して移動を開始し、図9に二点
鎖線で示す下方の位置へ移動する際のトルクを所定の値
に設定できるようになっている。
0に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図7の
矢印A方向)へストロークした場合には、軸62に下方
(図7の矢印B方向)へ向かって荷重が作用する。この
際、前記荷重が所定値より大きくなると、後方側から順
次、各段付ボルト70に対して座面付切欠72が下方へ
スライドし、第2リンク60が段付ボルト62を回転中
心にして下方へ回転を開始する。
ボルト62の段部62Aの高さH2との関係及び座面付
切欠72の高さH3と段付ボルト70の段部70Aの高
さH4との関係を調整することで、図10に示される如
く、フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に
対する荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減
したピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定
の変形となるまでの間維持するこのとできる。この結
果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。
高さH1と段付ボルト62の段部62Aの高さH2との
関係及び座面付切欠72の高さH3と段付ボルト70の
段部70Aの高さH4との関係を調整することで、荷重
特性を容易に調整できる。
としての座面付丸孔64と座面付切欠72をフードヒン
ジ14を構成する第2リンク60に形成するので、別部
材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共
に、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易と
なる。
構造の第4実施形態を図11及び図12に従って説明す
る。
は、同一符号を付してその説明を省略する。
第3リンク20の長手方向中間後部20Cに、長手方向
に沿って低減荷重維持手段の一部を構成する長孔80が
形成されており、この長孔80内には、低減荷重維持手
段の一部を構成する複数のストッパ82が係止されてい
る。
軸部84の先端側84Aが長孔80に嵌合しており、軸
部84の先端に形成したクリップ部86が、長孔80の
外周部における第3リンク20の車幅方向内側面20D
に係止されている。一方、最も後方にあるストッパ82
においては、軸部84の根元側84Bが第2リンク18
の上壁部18Dに当接しており、第1リンク16のフー
ド取付部16Aの、高さ、例えば、エプロンアッパメン
バ12の上壁部12Bからの距離Sを一定に保ってい
る。なお、軸部84の根元部には大径部86が形成され
ており、軸部84が、第2リンク18の上壁部18Dか
ら外れるのを防止している。
中央部には、小径部88が形成されている。従って、フ
ード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方
(図11の矢印A方向)へストロークした場合には、第
2リンク18が軸38を中心に下方(図11の矢印B方
向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心
に下方(図11の矢印C方向)へ回転する。この時、最
も後側のストッパ82が小径部88によって破断し、後
方から2番目のストッパ82における軸部84の根元側
84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接するよう
になっている。
図11に示される如く、長孔80の最も後方にあるスト
ッパ82において、図12に示される如く、軸部84の
根元側84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接し
ており、第1リンク16のフード取付部16Aの、高
さ、例えば、エプロンアッパメンバ12の上壁部12B
からの距離Sを一定に保っている。このため、ストッパ
82を長孔80に沿って移動し、その取付位置を調整す
ることで、エプロンアッパメンバ12の上壁部12Bと
フード10の距離が異なる車両にもフードヒンジ14を
使用することができる。
が当接して、第1リンク16が下方(図11の矢印A方
向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸3
8を中心に下方(図11の矢印B方向)へ回転すると共
に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図11の矢
印C方向)へ回転する。
8との移動方向及び移動速度の違いによって、最も後側
のストッパ82が小径部88によって破断し、後方から
2番目のストッパ82における軸部84の根元側84B
が第2リンク18の上壁部18Dに当接する。そして、
略上方からの荷重の大きさに応じて、ストッパ82が後
方側から順次破断して行く。
径、ストッパ82の材料等によって破断強度を調整する
と共に、ストッパ82の数及び間隔を調整することで、
フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に対す
る荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減した
ピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定の変
形となるまでの間維持するこのとできる。この結果、衝
突体に対する反力低減効果を向上できる。
の一部を構成するストッパ82によって、フード10の
上下方向における組付位置を調整することができるた
め、フード10の上下方向における組付位置を調整する
ための部材を別途設ける必要がない。
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、フードヒンジ14を取り付ける車体側の
骨格部材は、エプロンアッパメンバ12に限定されず、
カウルトップサイド等の他の部材でも良い。
ードヒンジ構造は、車両略上方からの荷重に対する荷重
特性のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値
を維持するための低減荷重維持手段を有するため、衝突
体に対する反力低減効果を向上できるという優れた効果
を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、低減荷重維持手段
は、少なくとも一部がフードヒンジを構成するリンクに
設けられているため、請求項1に記載の効果に加えて、
荷重特性を容易に調整できるという優れた効果を有す
る。
の車両のフードヒンジ構造において、低減荷重維持手段
は、フードヒンジを構成する複数のリンクに形成され、
互いに当接し変形するため、請求項2に記載の効果に加
えて、別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要
がないと共に構成も簡単になるという優れた効果を有す
る。
の車両のフードヒンジ構造において、互いに当接する一
方の低減荷重維持手段は複数の切り起こし部であり、他
方の低減荷重維持手段はビード部であるため、請求項3
に記載の効果に加えて、簡単なプレス工程のみで、製造
でき、生産が容易となるという優れた効果を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、互いに当接する一
方の低減荷重維持手段は張出し部であり、他方の低減荷
重維持手段は張出し部の受け面であるため、請求項3に
記載の効果に加えて、簡単なプレス工程のみで、製造で
き、生産が容易となるという優れた効果を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、張出し部と前記受
け面とのうちの少なくとも一方に摩擦力発生手段を設け
たため、請求項5に記載の効果に加えて、荷重特性の調
整が更に容易になるという優れた効果を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、低減荷重維持手段
は、フードヒンジを構成するリンクに形成された取付部
と、取付部を車体側へ取り付けるための取付手段と、か
ら成るため、請求項2に記載の効果に加えて、別部材と
しての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に構
成も簡単になるという優れた効果を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、取付部は、リンク
の前部を車幅方向から締結する第1の取付部と、リンク
を車幅方向から締結する複数の第2の取付部と、から成
り、少なくとも第2の取付部は略上方に開口部を向けた
座面付切欠であり、取付手段は段付ボルトであるため、
請求項7に記載の効果に加えて、所定の荷重特性が容易
に得られるという優れた効果を有する。
の車両のフードヒンジ構造において、低減荷重維持手段
により、フードの上下方向における組付位置が調整可能
であるため、請求項1に記載の効果に加えて、フードの
上下方向における組付位置を調整するための部材を別途
設ける必要がないという優れた効果を有する。
載の車両のフードヒンジ構造において、低減荷重維持手
段は、第1のリンクに長手方向に沿って形成された長孔
と、長孔に配設され第2のリンクに当接可能とされた複
数のストッパと、を有するため、請求項9に記載の効果
に加えて、フードの上下方向における組付位置を容易に
調整することができるという優れた効果を有する。
ジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
ジ構造における荷重特性を示すグラフである。
ジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
ジ構造における荷重特性を示すグラフである。
ジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
ンジ構造における荷重特性を示すグラフである。
ンジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図であ
る。
る。
側面図である。
る荷重特性を示すグラフである。
部) 70 段付ボルト(低減荷重維持手段、取付手段) 72 座面付切欠(低減荷重維持手段、第2の取付
部) 80 長孔(低減荷重維持手段) 82 ストッパ(低減荷重維持手段)
Claims (10)
- 【請求項1】 車両略上方からの荷重に対する荷重特性
のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値を維
持するための低減荷重維持手段を有することを特徴とす
る車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項2】 前記低減荷重維持手段は、少なくとも一
部が前記フードヒンジを構成するリンクに設けられてい
ることを特徴とする請求項1に記載の車両のフードヒン
ジ構造。 - 【請求項3】 前記低減荷重維持手段は、前記フードヒ
ンジを構成する複数のリンクに形成され、互いに当接し
変形することを特徴とする請求項2に記載の車両のフー
ドヒンジ構造。 - 【請求項4】 前記互いに当接する一方の低減荷重維持
手段は複数の切り起こし部であり、他方の低減荷重維持
手段はビード部であることを特徴とする請求項3に記載
の車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項5】 前記互いに当接する一方の低減荷重維持
手段は張出し部であり、他方の低減荷重維持手段は前記
張出し部の受け面であることを特徴とする請求項3に記
載の車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項6】 前記張出し部と前記受け面とのうちの少
なくとも一方に摩擦力発生手段を設けたことを特徴とす
る請求項5に記載の車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項7】 前記低減荷重維持手段は、前記フードヒ
ンジを構成するリンクに形成された取付部と、該取付部
を車体側へ取り付けるための取付手段と、から成ること
を特徴とする請求項2に記載の車両のフードヒンジ構
造。 - 【請求項8】 前記取付部は、前記リンクの前部を車幅
方向から締結する第1の取付部と、前記リンクを車幅方
向から締結する複数の第2の取付部と、から成り、少な
くとも前記第2の取付部は略上方に開口部を向けた座面
付切欠であり、前記取付手段は段付ボルトであることを
特徴とする請求項7に記載の車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項9】 前記低減荷重維持手段により、前記フー
ドの上下方向における組付位置が調整可能であることを
特徴とする請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造。 - 【請求項10】 前記低減荷重維持手段は、前記第1の
リンクに長手方向に沿って形成された長孔と、該長孔に
配設され前記第2のリンクに当接可能とされた複数のス
トッパと、を有することを特徴とする請求項9に記載の
車両のフードヒンジ構造。
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---|---|---|---|
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DE60143915T DE60143915D1 (de) | 2000-06-15 | 2001-06-13 | Scharnierstruktur für Motorhaube |
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- 2000-06-15 JP JP2000179809A patent/JP4479063B2/ja not_active Expired - Lifetime
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