JP4479063B2 - 車両のフードヒンジ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のフードヒンジ構造に係り、特に、自動車等の車両の構造部材にヒンジを介してフードを取り付けるための車両のフードヒンジ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の構造部材にヒンジを介してフードを取り付けるための車両のフードヒンジ構造においては、その一例が特開平11−99966号に示されている。
【0003】
図13に示される如く、この車両のフードヒンジ構造では、フード100の後端部100Aが、車両の構造部材102にフードヒンジ104を介して取り付けられており、車体に配設された障害物検出手段が衝突を検出した場合には、エアバッグ106等のアクチュエータにより、フード100が上方へ移動し、フードヒンジ104は図13に示す状態となる。この際、フードヒンジ104の一部を構成するセンタヒンジ108が略上下方向に立ち上がり、フード100の高さを制限するが、このセンタヒンジ108の長手方向略中央部には、その板厚方向への折り曲げ部110が形成されている。この結果、走行中の車両が衝突体に衝突した際、該衝突体とフード100における上面との二次衝突の衝撃を、センタヒンジ108が折り曲げ部110を起点に変形することで吸収緩和し、衝突体を保護するようになっている。即ち、折り曲げ部110を形成しない場合の荷重特性(図14の二点鎖線)に比べ、折り曲げ部110を形成したことで、図14に実線で示される如く、荷重特性のピーク値Pを低減できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両のフードヒンジ構造においては、衝突体に対する反力低減効果を、折り曲げ部110における板厚方向へのオフセット量に比例した曲げモーメントにより得ている。このため、図14に実線で示される如く、荷重特性のピーク値Pを低減できるものの、図14に一点鎖線で示す様に、低減したピーク値Pを一定の間、例えば、フード100が下方に所定距離移動する間、維持することは困難であった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両略上方から作用する荷重に対する荷重特性のピーク値を低減できると共に、低減したピーク値を維持することで、衝突体に対する反力低減効果を向上できる車両のフードヒンジ構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明における車両のフードヒンジ構造は、車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値を維持するための低減荷重維持手段を有し、前記低減荷重維持手段は、前記フードヒンジを構成する複数のリンクに形成され、互いに当接し変形することを特徴とする。
【0007】
従って、車両のフードに衝突体が衝突し、フードヒンジに車両略上方から荷重が作用した場合には、低減荷重維持手段により、車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値を維持するこのとができる。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。また、低減荷重維持手段を、フードヒンジを構成する複数のリンクに形成するので、低減荷重維持手段を調整することによって、荷重特性を容易に調整でき、且つ、別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に構成も簡単になる。
【0012】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、前記互いに当接する一方の低減荷重維持手段は複数の切り起こし部であり、他方の低減荷重維持手段はビード部であることを特徴とする。
【0013】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、低減荷重維持手段を複数の切り起こし部とビード部とで構成することで、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となる。
【0014】
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、前記互いに当接する一方の低減荷重維持手段は張出し部であり、他方の低減荷重維持手段は前記張出し部の受け面であることを特徴とする。
【0015】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、低減荷重維持手段を張出し部と受け面とで構成することで、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となる。
【0016】
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の車両のフードヒンジ構造において、前記張出し部と前記受け面とのうちの少なくとも一方に摩擦力発生手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
従って、請求項3に記載の内容に加えて、張出し部と受け面とのうちの少なくとも一方に設けた摩擦力発生手段によっても、荷重特性を調整できるため、荷重特性の調整が更に容易になる。
【0024】
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、前記複数のリンクは第1のリンクと第2のリンクとを備え、前記低減荷重維持手段は、前記第1のリンクに長手方向に沿って形成された長孔と、該長孔に配設され前記第2のリンクに当接可能とされた複数のストッパと、を有し、前記フードの上下方向における組付位置が調整可能であることを特徴とする。
【0025】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、第2のリンクに当接するストッパを、第1のリンクに形成された長孔に沿って移動することで、フードの上下方向における組付位置を容易に調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明における車両のフードヒンジ構造の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0027】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0028】
図1に示される如く、自動車車体の前部に形成されたエンジンルームを覆うフード10の後端部における車幅方向両端部近傍10Aが、それぞれ車体前部の骨格部材である左右のエプロンアッパメンバ12にフードヒンジ14を介して取り付けられている。
【0029】
フードヒンジ14は、第1リンク(フード側アームともいう)16、第2リンク(第2アームともいう)18、第3リンク(第1アームともいう)20及び第4リンク(ベースプレートともいう)22を有する4リンクタイプとなっている。第1リンク16の前端上部には、車幅方向内側へ向けてフード取付部16Aが形成されており、このフード取付部16Aには前後一対の取付孔24、26が形成されている。これらの取付孔24、26には、ボルト30がそれぞれ車体下方側から挿入されており、これらのボルト30と、フード10の裏面側を構成するフードインナパネル28に配設したナット32によって、第1リンク16のフード取付部16Aにフード10が取り付けられている。
【0030】
第1リンク16の後端部16Bには、第2リンク18の後端部18Aが、車幅方向に沿って配置された軸34によって上下方向へ回転可能に軸支されている。また、第1リンク16における軸34より車体前方へ若干離間した位置16Cには、第3リンク20の後端部20Aが、車幅方向に沿って配置された軸36によって上下方向へ回転可能に軸支されている。
【0031】
第3リンク20の前端部20Bは、第4リンク22における前端上部22Aに、車幅方向に沿って配置された軸36によって上下方向へ回転可能に軸支されている。また、第4リンク22における軸36より車体後方へ若干離間した位置22Bには、第2リンク18の前端部18Bが、車幅方向に沿って配置された軸38によって上下方向へ回転可能に軸支されている。
【0032】
第4リンク22は下方へ延設されており、下部22Cの前後両端部において、ボルト40及びボルト40に螺合するナット(図示省略)によって、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに固定されている。なお、図1は、フードヒンジ14が閉じた状態(フード10が閉じた状態)を示しており、第1リンク16は図示を省略したストッパによって、第2リンク18及び第3リンク20方向(図1の矢印A方向)及びその反対方向(図1の矢印A方向と反対方向)へ移動するのを阻止されている。
【0033】
図2に示される如く、第2リンク18と第3リンク20とは、車幅方向に所定幅W離間しており、フード10を開閉する際に、互いに干渉しないようになっている。
【0034】
図1に示される如く、第3リンク20の長手方向中間後部20Cには、低減荷重維持手段として、長手方向に沿って所定の間隔で複数の切り起こし部42が形成されており、第2リンク18の長手方向中間前部18Cには、長手方向に沿って低減荷重維持手段としてビード部44が形成されている。
【0035】
図2に示される如く、第3リンク20に形成された切り起こし部42は、第2リンク18側に向けて屈曲されており、第2リンク18に形成されたビード部44は、第3リンク20側に膨出している。従って、フード10に衝突体が当接して、第1リンク16のフード取付部16Aが下方(図1の矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方(図1の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図1の矢印C方向)へ回転する。この時、切り起こし部42とビード部44との移動方向及び移動速度の違いによって、双方が図2に二点鎖線で示す様に当接し変形するようになっている。
【0036】
図1に示される如く、複数の切り起こし部42は、切り起こし高さH(図2参照)が、車体前方側の切り起こし部42ほど高くなっており、第2リンク18と第3リンク20とが当接し、互いの間隔Wが広がった場合にも、確実に当接するようになっている。
【0037】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0038】
本実施形態では、車両走行時等にフード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図1の矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方(図1の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図1の矢印C方向)へ回転する。
【0039】
この時、第3リンク20に形成された切り起こし部42と、第2リンク18に形成されたビード部44との移動方向及び移動速度の違いによって、双方が図2に二点鎖線で示す様に当接し変形する。更に、複数の切り起こし部42は、後方側から順次ビード部44と当接し変形する。
【0040】
従って、切り起こし部42の板厚、起こし角度θ等によって変形強度を調整すると共に、切り起こし部42の数及び隣接する切り起こし部42の間隔を調整することで、図3に示される如く、フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減したピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定の変形となるまでの間維持するこのとできる。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。
【0041】
また、本実施形態では、複数の切り起こし部42の切り起こし高さH(図2参照)が、車体前方側に向かって徐々に高くなっており、第2リンク18と第3リンク20とが当接し、互いの間隔Wが広がった場合にも、確実に当接するため、衝突体に対する反力低減効果を確実に向上できる。
【0042】
また、本実施形態では、切り起こし部42の板厚、起こし角度θ等によって変形強度を調整すると共に、切り起こし部42の数及び隣接する切り起こし部42の間隔を調整することで、荷重特性を容易に調整できる。
【0043】
また、本実施形態では、低減荷重維持手段としての切り起こし部42とビード部44をフードヒンジ14を構成する第3リンク20と第2リンク18に形成するので、別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となる。
【0044】
次に、本発明における車両のフードヒンジ構造の第2実施形態を図4〜図6に従って説明する。
【0045】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図4に示される如く、本実施形態では、第3リンク20の長手方向中間後部20Cに、低減荷重維持手段として、長手方向に沿って所定の長さの張出し部52が形成されており、第2リンク18の長手方向中間前部18Cには、長手方向に沿って低減荷重維持手段として受け面54が形成されている。
【0047】
図5に示される如く、第3リンク20に形成された張出し部52は、第2リンク18側に向けて突出されており、第2リンク18に形成された受け面54の上部56は、第3リンク20と反対側に凹陥している。従って、フード10が略上方から押圧されて若干下方へ移動した場合には、張出し部52と受け面54とが接近するが、張出し部52と第2リンク18の上部56とが干渉することはない。一方、フード10に衝突体が当接して、第1リンク16のフード取付部16Aが下方(図4の矢印A方向)へ大きくストロークした場合には、張出し部52と受け面54が図5に二点鎖線で示す様に当接するようになっている。
【0048】
また、張出し部52と受け面54とのうちの少なくとも一方(図4、図5では双方)に摩擦力発生手段58が形成されている。これらの摩擦力発生手段58は細かい切り込み、凹凸に等によって形成されており、張出し部52と受け面54とが当接し変形する際に、摩擦力発生手段58が互いに摺動する際に発生する摩擦熱によっても衝撃荷重を低減できるようになっている。
【0049】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0050】
本実施形態では、車両走行時等にフード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図4の矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方(図4の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図4の矢印C方向)へ回転する。
【0051】
この時、第3リンク20に形成された張出し部52と、第2リンク18に形成された受け面54との移動方向及び移動速度の違いによって、双方が図5に二点鎖線で示す様に当接し変形する。
【0052】
従って、張出し部52の板厚、張出し角度α等によって変形強度を調整すると共に、受け面54側の第2リンク18の変形強度を調整することで、図6に示される如く、フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減したピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定の変形となるまでの間維持するこのとできる。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。
【0053】
また、本実施形態では、張出し部52と受け面54とのうちの少なくとも一方に形成した摩擦力発生手段58によっても、荷重特性を調整できるため、荷重特性の調整が更に容易になる。
【0054】
また、本実施形態では、張出し部52の板厚、張出し角度α等によって変形強度を調整すると共に、受け面54側の第2リンク18の変形強度を調整することで、荷重特性を容易に調整できる。
【0055】
また、本実施形態では、低減荷重維持手段としての張出し部52と受け面54を、フードヒンジ14の一部を構成する第3リンク20と第2リンク18に形成するので、別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となる。
【0056】
次に、本発明でない参考例としての車両のフードヒンジ構造の第3実施形態を図7〜図10に従って説明する。
【0057】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0058】
図7に示される如く、本実施形態では、フードヒンジ14が第1リンク(フード側アームともいう)16と第2リンク(ベースプレートともいう)60とで構成されており、第1リンク16の後端部16Bには、第2リンク60の後端部60Aが、車幅方向に沿って配置された軸62によって上下方向へ回転可能に軸支されている。なお、図7は、フードヒンジ14が閉じた状態を示しており、第1リンク16は図示を省略したストッパによって、第2リンク60の方向(図7の矢印A方向)及びその反対方向(図1の矢印A方向と反対方向)へ移動するのを阻止されている。
【0059】
また、第2リンク60の前端部60Bは、低減荷重維持手段の一部を構成する取付手段としての段付ボルト62によって、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに固定されている。
【0060】
図8に示される如く、第2リンク60の前端部60Bには、車幅方向外側に突出した低減荷重維持手段の一部を構成する第1の取付部としての座面付丸孔64が形成されており、この座面付丸孔64に段付ボルト62の段部62Aが挿入されている。また、段付ボルト62の螺子部62Bは、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに形成された丸孔66を貫通しており、螺子部62Bには、車幅方向内側からナット68が螺合されている。
【0061】
なお、座面付丸孔64の高さH1と段付ボルト62の段部62Aの高さH2によって、第2リンク60の前端部60Bが段付ボルト62を回転中心にして回転を開始する際のトルクを所定の値に設定できるようになっている。
【0062】
図7に示される如く、第2リンク60の長手方向中間前部60Cは、低減荷重維持手段の一部を構成する取付手段としての複数の段付ボルト70が前後方向に所定の間隔で配置されており、これらの複数の段付ボルト70によって、第2リンク60の長手方向中間前部60Cが、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに固定されている。また、第2リンク60の長手方向中間前部60Cには、車幅方向外側に突出した低減荷重維持手段の一部を構成する第2の取付部としての座面付切欠72が前後方向に所定の間隔で複数個形成されている。
【0063】
図9に示される如く、各座面付切欠72は、開口部72Aを上方に向けており、開口部72A内の底部に段付ボルト70の段部70Aが挿入されている。また、段付ボルト70の螺子部70Bは、エプロンアッパメンバ12の車幅方向外側壁部12Aに形成された丸孔74を貫通しており、螺子部70Bには、車幅方向内側からナット76が螺合されている。
【0064】
なお、座面付切欠72の高さH3と段付ボルト70の段部70Aの高さH4によって、第2リンク60が段付ボルト70対して移動を開始し、図9に二点鎖線で示す下方の位置へ移動する際のトルクを所定の値に設定できるようになっている。
【0065】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0066】
本実施形態では、車両走行時等にフード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図7の矢印A方向)へストロークした場合には、軸62に下方(図7の矢印B方向)へ向かって荷重が作用する。この際、前記荷重が所定値より大きくなると、後方側から順次、各段付ボルト70に対して座面付切欠72が下方へスライドし、第2リンク60が段付ボルト62を回転中心にして下方へ回転を開始する。
【0067】
従って、座面付丸孔64の高さH1と段付ボルト62の段部62Aの高さH2との関係及び座面付切欠72の高さH3と段付ボルト70の段部70Aの高さH4との関係を調整することで、図10に示される如く、フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減したピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定の変形となるまでの間維持するこのとできる。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。
【0068】
また、本実施形態では、座面付丸孔64の高さH1と段付ボルト62の段部62Aの高さH2との関係及び座面付切欠72の高さH3と段付ボルト70の段部70Aの高さH4との関係を調整することで、荷重特性を容易に調整できる。
【0069】
また、本実施形態では、低減荷重維持手段としての座面付丸孔64と座面付切欠72をフードヒンジ14を構成する第2リンク60に形成するので、別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となる。
【0070】
次に、本発明における車両のフードヒンジ構造の第4実施形態を図11及び図12に従って説明する。
【0071】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0072】
図11に示される如く、本実施形態では、第3リンク20の長手方向中間後部20Cに、長手方向に沿って低減荷重維持手段の一部を構成する長孔80が形成されており、この長孔80内には、低減荷重維持手段の一部を構成する複数のストッパ82が係止されている。
【0073】
図12に示される如く、ストッパ82は、軸部84の先端側84Aが長孔80に嵌合しており、軸部84の先端に形成したクリップ部86が、長孔80の外周部における第3リンク20の車幅方向内側面20Dに係止されている。一方、最も後方にあるストッパ82においては、軸部84の根元側84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接しており、第1リンク16のフード取付部16Aの、高さ、例えば、エプロンアッパメンバ12の上壁部12Bからの距離Sを一定に保っている。なお、軸部84の根元部には大径部86が形成されており、軸部84が、第2リンク18の上壁部18Dから外れるのを防止している。
【0074】
ストッパ82における軸部84の長手方向中央部には、小径部88が形成されている。従って、フード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図11の矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方(図11の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図11の矢印C方向)へ回転する。この時、最も後側のストッパ82が小径部88によって破断し、後方から2番目のストッパ82における軸部84の根元側84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接するようになっている。
【0075】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0076】
本実施形態では、通常使用状態において、図11に示される如く、長孔80の最も後方にあるストッパ82において、図12に示される如く、軸部84の根元側84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接しており、第1リンク16のフード取付部16Aの、高さ、例えば、エプロンアッパメンバ12の上壁部12Bからの距離Sを一定に保っている。このため、ストッパ82を長孔80に沿って移動し、その取付位置を調整することで、エプロンアッパメンバ12の上壁部12Bとフード10の距離が異なる車両にもフードヒンジ14を使用することができる。
【0077】
また、車両走行時等にフード10に衝突体が当接して、第1リンク16が下方(図11の矢印A方向)へストロークした場合には、第2リンク18が軸38を中心に下方(図11の矢印B方向)へ回転すると共に、第3リンク20が軸36を中心に下方(図11の矢印C方向)へ回転する。
【0078】
この時、第3リンク20と、第2リンク18との移動方向及び移動速度の違いによって、最も後側のストッパ82が小径部88によって破断し、後方から2番目のストッパ82における軸部84の根元側84Bが第2リンク18の上壁部18Dに当接する。そして、略上方からの荷重の大きさに応じて、ストッパ82が後方側から順次破断して行く。
【0079】
従って、ストッパ82の小径部88の直径、ストッパ82の材料等によって破断強度を調整すると共に、ストッパ82の数及び間隔を調整することで、フードヒンジ14における車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値Pを低減させると共に、低減したピーク値Pをフードヒンジ14における変形が所定の変形となるまでの間維持するこのとできる。この結果、衝突体に対する反力低減効果を向上できる。
【0080】
また、本実施形態では、低減荷重維持手段の一部を構成するストッパ82によって、フード10の上下方向における組付位置を調整することができるため、フード10の上下方向における組付位置を調整するための部材を別途設ける必要がない。
【0081】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、フードヒンジ14を取り付ける車体側の骨格部材は、エプロンアッパメンバ12に限定されず、カウルトップサイド等の他の部材でも良い。
【0082】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明における車両のフードヒンジ構造は、車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値を維持するための低減荷重維持手段を有し、低減荷重維持手段は、フードヒンジを構成する複数のリンクに形成され、互いに当接し変形するするため、衝突体に対する反力低減効果を向上できるという優れた効果を有する。また、荷重特性を容易に調整でき、且つ別部材としての低減荷重維持手段を追加する必要がないと共に構成も簡単になるという優れた効果を有する。
【0085】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、互いに当接する一方の低減荷重維持手段は複数の切り起こし部であり、他方の低減荷重維持手段はビード部であるため、請求項1に記載の効果に加えて、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となるという優れた効果を有する。
【0086】
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、互いに当接する一方の低減荷重維持手段は張出し部であり、他方の低減荷重維持手段は張出し部の受け面であるため、請求項1に記載の効果に加えて、簡単なプレス工程のみで、製造でき、生産が容易となるという優れた効果を有する。
【0087】
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の車両のフードヒンジ構造において、張出し部と前記受け面とのうちの少なくとも一方に摩擦力発生手段を設けたため、請求項3に記載の効果に加えて、荷重特性の調整が更に容易になるという優れた効果を有する。
【0091】
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造において、複数のリンクは第1のリンクと第2のリンクとを備え、低減荷重維持手段は、第1のリンクに長手方向に沿って形成された長孔と、長孔に配設され第2のリンクに当接可能とされた複数のストッパと、を有し、フードの上下方向における組付位置が調整可能であるため、請求項1に記載の効果に加えて、フードの上下方向における組付位置を容易に調整することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒンジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
【図2】 図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒンジ構造における荷重特性を示すグラフである。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る車両のフードヒンジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
【図5】 図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係る車両のフードヒンジ構造における荷重特性を示すグラフである。
【図7】 本発明でない参考例としての第3実施形態に係る車両のフードヒンジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
【図8】 図7の8−8線に沿った断面図である。
【図9】 図7の9−9線に沿った断面図である。
【図10】 本発明でない参考例としての第3実施形態に係る車両のフードヒンジ構造における荷重特性を示すグラフである。
【図11】 本発明の第4実施形態に係る車両のフードヒンジ構造を示す車両斜め前方外側から見た斜視図である。
【図12】 図11の12−12線に沿った断面図である。
【図13】 従来例に係る車両のフードヒンジ構造を示す側面図である。
【図14】 従来例に係る車両のフードヒンジ構造における荷重特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 フード
12 エプロンアッパメンバ
14 フードヒンジ
16 第1リンク
18 第2リンク
20 第3リンク
22 第4リンク
42 切り起こし部(低減荷重維持手段)
44 ビード部(低減荷重維持手段)
52 張出し部(低減荷重維持手段)
54 受け面(低減荷重維持手段)
58 摩擦力発生手段
80 長孔(低減荷重維持手段)
82 ストッパ(低減荷重維持手段)

Claims (5)

  1. 車両略上方からの荷重に対する荷重特性のピーク値を低減させると共に、低減したピーク値を維持するための低減荷重維持手段を有し、前記低減荷重維持手段は、前記フードヒンジを構成する複数のリンクに形成され、互いに当接し変形することを特徴とする車両のフードヒンジ構造。
  2. 前記互いに当接する一方の低減荷重維持手段は複数の切り起こし部であり、他方の低減荷重維持手段はビード部であることを特徴とする請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造。
  3. 前記互いに当接する一方の低減荷重維持手段は張出し部であり、他方の低減荷重維持手段は前記張出し部の受け面であることを特徴とする請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造。
  4. 前記張出し部と前記受け面とのうちの少なくとも一方に摩擦力発生手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の車両のフードヒンジ構造。
  5. 前記複数のリンクは第1のリンクと第2のリンクとを備え、前記低減荷重維持手段は、第1のリンクに長手方向に沿って形成された長孔と、該長孔に配設され前記第2のリンクに当接可能とされた複数のストッパと、を有し、前記フードの上下方向における組付位置が調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両のフードヒンジ構造。
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