JP3501256B2 - 自動車のドア - Google Patents

自動車のドア

Info

Publication number
JP3501256B2
JP3501256B2 JP21680096A JP21680096A JP3501256B2 JP 3501256 B2 JP3501256 B2 JP 3501256B2 JP 21680096 A JP21680096 A JP 21680096A JP 21680096 A JP21680096 A JP 21680096A JP 3501256 B2 JP3501256 B2 JP 3501256B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impact beam
door
door body
inner panel
bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21680096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1044779A (ja
Inventor
剛 佐藤
一聡 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP21680096A priority Critical patent/JP3501256B2/ja
Priority to CN97113794A priority patent/CN1117669C/zh
Priority to KR1019970026212A priority patent/KR980008678A/ko
Publication of JPH1044779A publication Critical patent/JPH1044779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3501256B2 publication Critical patent/JP3501256B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J5/00Doors
    • B60J5/04Doors arranged at the vehicle sides
    • B60J5/042Reinforcement elements
    • B60J5/0422Elongated type elements, e.g. beams, cables, belts or wires
    • B60J5/0438Elongated type elements, e.g. beams, cables, belts or wires characterised by the type of elongated elements
    • B60J5/0443Beams

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アウタパネルとイ
ンナパネルを有するドア本体と、該ドア本体の内部に配
置され、かつ当該ドア本体の前後方向に延びるインパク
トビームと、該インパクトビームの前部をインナパネル
に一体に連結する前側ブラケットと、インパクトビーム
の後部をインナパネルに一体に連結する後側ブラケット
とを有する自動車のドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行時又は駐停車時に、車体の
側部に配置されたドアに対して大きな外力が加えられた
とき、そのドア本体の変形を抑えることができるよう
に、ドア本体の内部に高い剛性を有するインパクトビー
ムを設けることは従来より周知である(例えば特開平4
−81322号公報参照)。
【0003】ところで、この種のドアのアウタパネルと
インナパネルは、その周縁部がヘミング加工によって連
結され、かつそのヘミング加工部にスポット溶接を施し
てアウタパネルとインナパネルの結合強度を高めてい
る。このようなドアに対して、車体の前後方向からの大
きな外力が加えられたとき、その外力によってインパク
トビームの前部又は後部の近傍に位置するヘミング加工
部が剥離し、しかも、その過大な外力によって、インパ
クトビームの前部又は後部をインナパネルに固定する前
側ブラケット又は後側ブラケットがインナパネルから剥
離して、インパクトビームの前部又は後部がドア本体の
外部に飛び出すようなことがあると、インパクトビーム
がドア本体の剛性を高める機能が大きく低下する。
【0004】そこで従来は、アウタパネルとインナパネ
ルのヘミング加工部へのスポット溶接の打点数を増大す
ると共に、両パネルの板厚を大きく設定し、又はそのヘ
ミング加工部に金属間接着剤を塗布するなどして、両パ
ネルの結合強度を大きくすることにより、ドア本体自体
の剛性を高め、当該ドア本体に前後方向の過大な外力が
作用したときも、ヘミング加工部でインナパネルとアウ
タパネルが剥離することを阻止し、これによってインパ
クトビームの前部又は後部がドア本体外に飛び出さない
ようにし、インパクトビームの機能を充分に発揮できる
ようにしている。
【0005】ところが、上述した対処法によると、ドア
の生産性が低下すると共に、そのコストが上昇し、さら
にはその重量が増大する欠点を免れない。このような従
来の欠点を「従来の第1の欠点」とする。
【0006】一方、冒頭に記載した形式のドアに対して
車体の前後方向から大きな外力が作用すると、インパク
トビームが曲げ変形することがあるが、このときそのイ
ンパクトビームの前後方向中央領域が車外側へ突出する
向きに、当該インパクトビームが変形することが望まし
い。このようにすれば、たとえインパクトビームが変形
したとしても、車内の乗員に対する大きな空間を確保で
き、乗員の安全性を高めることができる。
【0007】このような観点から、インパクトビームの
前後方向中央領域に孔やビードを形成し、そのインパク
トビームに前後方向の圧縮荷重が加わったとき、孔又は
ビードのところからインパクトビームが車外側へ折れ曲
がるように構成したドアが提案されている(実公平4−
11852号公報)。
【0008】ところが、この構成によると、インパクト
ビームは高強度材料から成るため、その製造時にインパ
クトビームに孔やビードを形成するのに多大な時間を必
要とし、これによってインパクトビームのコストが上昇
する欠点を免れない。これを、便宜上「従来の第2の欠
点」とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、前述の従来の第1の欠点を除去した冒頭に記載した
形式の自動車のドアを提供することにあり、同様に、本
発明の第2の目的は、前述の第2の欠点を除去した冒頭
に記載した形式の自動車のドアを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、冒頭に記載した形式のドアにおい
て、前記インパクトビームの前部と後部が前側ブラケッ
トと後側ブラケットの車内側面にそれぞれ固着されて、
前記インパクトビームの前端面が、ドア本体の前壁部を
構成するインナパネル部分に対向し、かつ前記インパク
トビームの後端面が、ドア本体の後壁部を構成するイン
ナパネル部分に対向するように、当該インパクトビーム
の取付位置を設定し、かつ該インパクトビームの前部と
後部の少なくとも一方が、車室内側へ向けて湾曲形成さ
れていることを特徴とする自動車のドアを提案する。
【0011】同じく、本発明は、上記第2の目的を達成
するため、冒頭に記載した形式のドアにおいて、前記イ
ンパクトビームの前部と後部が前側ブラケットと後側ブ
ラケットの車内側面にそれぞれ固着されて、前記インパ
クトビームの前端面が、ドア本体の前壁部を構成するイ
ンナパネル部分に対向し、かつ前記インパクトビームの
後端面が、ドア本体の後壁部を構成するインナパネル部
分に対向するように、当該インパクトビームの取付位置
を設定し、かつ前記インパクトビームの前後方向中央領
域が車外側へ突出する向きに、当該インパクトビームが
湾曲形成されていることを特徴とする自動車のドアを提
案する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明し、併せて前述の従来の第1及び第
2の欠点を図面に即してより具体的に明らかにする。
【0013】図1は自動車の車体の側部に開閉自在に枢
着されるドアの一例を示し、図2は図1に示したドア1
が車体2に取付けられた状態での図1のII−II線断面図
である。また図3及び図4は図2の部分拡大図である。
これらの図に示したドア1は、例えばキャブオーバ型ト
ラックなどの車高の高い自動車のドアである。
【0014】なお、本明細書における「前」又は「後」
なる語句は、図1及び図2に示したようにドアを閉じた
状態での自動車の前進方向を基準としたものであり、図
1及び図2における符号Xはその前進方向を示してい
る。
【0015】図1乃至図4に示したドア1は、当該ドア
を閉じた状態で車外側Oに位置するアウタパネル3と、
これよりも車内側Iに位置するインナパネル4を有する
ドア本体5と、これに一体に付設された窓枠部6を具備
し、図示していない窓ガラスが昇降して窓枠部6の窓開
口が開閉される。
【0016】ドア本体5を構成するアウタパネル3とイ
ンナパネル4は、その周縁部が、図3及び図4に符号H
を付して示すようにヘミング加工によって連結され、し
かもそのヘミング加工部Hがスポット溶接されることに
より両パネル3,4が互いに一体化されている。
【0017】インナパネル4は、その前部と後部が、そ
の間の部分に対して車体2の幅方向外方に曲折され、そ
の各部分がドア本体5の前壁部7(図3)と後壁部8
(図4)をそれぞれ構成し、かかるインナパネル4とア
ウタパネル3により構成されたドア本体5の内部には空
間が区画され、前述の窓ガラスはその内部空間を上下に
昇降する。
【0018】上述したドア本体5の内部にはインパクト
ビーム9が配置され、本例のインパクトビーム9は、図
5に示すように、その前後方向全長に亘って内部が中空
なパイプ材より成り、そのパイプ材は、例えば鋼材など
の高強度材料によって構成されている。かかるインパク
トビーム9は、図1乃至図4に示すように、ドア本体5
の前後方向に延び、その前部9aは、前側ブラケット1
0によってインナパネル4に一体に連結され、インパク
トビーム9の後部9bは、後側ブラケット11によって
インナパネル4に一体に連結されている。これらのブラ
ケット10,11も高強度材料、例えば鋼材により構成
されている。
【0019】上述のように、本例の自動車のドア1は、
ドア本体5とインパクトビーム9を有しているほか、イ
ンパクトビーム9の前部9aをドア本体5のインナパネ
ル4に一体に連結する前側ブラケット10と、そのイン
パクトビーム9の後部9bをインナパネル4に一体に連
結する後側ブラケット11とを有している。その際、各
ブラケット10,11をインナパネル4に対して直に固
着してもよいが、本例では、その各ブラケット10,1
1がヒンジサポート12とドアロックスティフナ13を
介してインナパネル4にそれぞれ固着されている。
【0020】ヒンジサポート12は、ドア1を車体2に
対して回動可能に枢着するヒンジ装置のヒンジアームと
ドア本体5との結合強度を高めるための部材であり、ま
たドアロックスティフナ13はドアロック装置とドア本
体5との結合強度を高めるための部材である。本発明の
理解のため、以下にこれらに関連する構成を説明する。
【0021】図3に示すように、ヒンジ装置14は、車
体2を構成するフロントピラー15にボルト16によっ
て固定されたヒンジブラケット17と、このブラケット
17にヒンジピン18を介して回動自在に枢着されたヒ
ンジアーム19とを有し、そのヒンジアーム19の自由
端側が、ボルト20によってドア本体5の前壁部7に固
着されている。その際、そのヒンジアーム19とドア本
体5との結合強度を高めるべく、前壁部7には、前述の
ヒンジサポート12が、図3に×印を付し、かつ符号S
1,S2,S3を付して示したようにスポット溶接さ
れ、かかるヒンジサポート12と前壁部7とに、ヒンジ
アーム19がボルト20によって固定されている。この
ようなヒンジ装置は、通常、上下に2つ設けられてい
る。図6は、ドア1のアウタパネル3を除去して示した
ドア1の概略斜視図であり、この図に符号21,22で
示した孔は、上側と下側のヒンジ装置のヒンジアーム1
9をインナパネル4に取付けるボルト20(図3)の挿
入孔を示している。
【0022】一方、図4及び図6に示すように、ドア本
体の後壁部8に、前述のドアロックスティフナ13が例
えばスポット溶接によって一体に固着され、このスティ
フナ13に図示していないロック装置が固定されてい
る。図6に符号23,24で示した孔は、図示していな
いドアロック装置をドアロックスティフナ13と後壁部
8に固定するためのボルト(図示せず)が挿通される取
付孔をそれぞれ示している。
【0023】前述のように、インパクトビーム固定用の
前側ブラケット10と後側ブラケット11は、上述した
ヒンジサポート12とドアロックスティフナ13を介し
てそれぞれドア本体5に固定されている。すなわち、図
3及び図6に示すように、前側ブラケット10の基部1
0aは、インパクトビーム9の前部9aの車外側面に例
えばアーク溶接によって一体に固着され、しかも前側ブ
ラケット10の前端部10bが、ヒンジサポート12と
共に、図3に符号S1で示したスポット溶接によってイ
ンナパネル4に固着され、さらに前側ブラケット10の
上下の前端フランジ10c,10c(図6)が上側のヒ
ンジ装置14用のヒンジサポート12とドア本体5の前
壁部7とにスポット溶接によって固着されている。その
際、上下の前端フランジ10c,10cは、図6に示し
た取付孔21を跨ぐように、その上方と下方の前壁部7
とヒンジサポート12の部分に固着される。
【0024】またインパクトビーム9の後部9bも、図
4及び図6に示すように後側ブラケット11の車内側面
に例えばアーク溶接によって一体に固着され、その後側
ブラケット11が、ドアロックスティフナ13の立上り
フランジ部13aの車内側面に例えばスポット溶接によ
って一体に固着されている。
【0025】上述のように、インパクトビーム9の前部
9aと後部9bを、強度の大なるヒンジサポート12と
ドアロックスティフナ13をそれぞれ介してドア本体5
のインナパネル4に固着することにより、インパクトビ
ーム9とドア本体5との結合強度を高めることができ
る。
【0026】本例のドア1には、上述の如く、そのドア
本体5の内部にインパクトビーム9が固定配置されてい
るため、ドア本体5に対して外部側方から外力P(図
2)が作用したときも、また車体2の前後方向、例えば
その前方から外力F(図3)が作用したときも、インパ
クトビーム9の剛性によって、ドア本体5が大きく変形
することが阻止される。
【0027】その際、車体2の前後方向、例えばその前
方から車体2に対して加わる外力Fが特に大きなもので
あるときは、車体2からドア本体5に伝わった力によっ
て、インパクトビーム9の前方に位置するドア本体5の
ヘミング加工部Hのアウタパネル3とインナパネル4と
が剥離し、しかも前側ブラケット10の前端部10bが
ドア本体5のインナパネル4から剥離することがある。
このとき、ドア本体5の前壁部7がインパクトビーム9
に対して相対的に後方にずれ動くので、従来のドアにお
いては、インパクトビーム9の前部9aがドア本体内か
ら前方に飛び出してしまうおそれがある。またドア本体
5の変形がさらに進むと、ドア本体5の後壁部8がこれ
に対向する車体部分に突き当り、これによってインパク
トビーム9が後壁部8に対して相対的に後方にずれ動
き、当該ビーム9の後部9bがドア本体外に飛び出すお
それもある。かかる事態が発生すれば、インパクトビー
ム9によるドア本体5の剛性保持機能が低下する。
【0028】そこで、従来は、先にも説明したように、
ヘミング加工部Hに施すスポット溶接の打点数を増やし
たり、両パネル3,4の板厚を大きくするなどしてドア
本体の剛性を高め、前方から過大な外力Fが作用したと
きも、ヘミング加工部Hにおいて両パネル3,4の剥離
することを阻止し、インパクトビームがドア本体外へ飛
び出すことを阻止していた。ところが、かかる対処法に
よると、ドアの重量が増大し、そのコストが上昇する不
具合を免れない。これが先に説明した従来の第1の欠点
である。
【0029】上述した不具合は、インパクトビームの後
部の側においても全く同様に生じることである。
【0030】このような従来の欠点を除去すべく、図示
したドア1においては、先ず、図2乃至図4に示すよう
に、インパクトビーム9の前端面9Aがドア本体5の前
壁部7を構成するインナパネル部分に対向し、しかもイ
ンパクトビーム9の後端面9Bが、ドア本体5の後壁部
8を構成するインナパネル部分に対向するように、当該
インパクトビーム9の取付位置が設定されている。より
具体的に示すと、インパクトビーム9の前部9aと後部
9bが、前述のように、前側ブラケット10と後側ブラ
ケット11の車内側面にそれぞれ固着され、これにより
インパクトビーム9の前端面9Aと後端面9Bが前壁部
7と後壁部8にそれぞれ対向している。しかも、インパ
クトビーム9の前部9aと後部9bの少なくとも一方、
図示した例ではその両者が、車室内側へ向けて湾曲形成
されている。図3及び図4では、この湾曲部分にT1,
T2の符号をそれぞれ付して示してある。
【0031】上記構成によれば、例えば車体2に対して
その前方から過大な外力Fが加えられ、その力がドア本
体5に伝えられ、これによってインパクトビーム9の前
方に位置するヘミング加工部Hにて、アウタパネル3と
インナパネル4が仮に剥離し、しかも前側ブラケット1
0がインナパネル4から剥がれたとしても、インパクト
ビーム9の前端面9Aは、ドア本体5の前壁部7に突き
当り、その前部9aがドア本体外に飛び出ることが阻止
される。すなわち、上述した外力Fが加わったとき、ヘ
ミング加工部Hのアウタパネル3とインナパネル4が剥
離し、前側ブラケット10がインナパネル4から剥がれ
ると、前壁部7はインパクトビーム9の前端面9Aに対
して相対的に後方にずれ動くが、このときインパクトビ
ーム9の前端面9Aは、図3に矢印Q1で示すように前
壁部7に衝突し、これによって、インパクトビーム9の
前部9aがドア本体5の外に飛び出ることが阻止される
のである。これにより、インパクトビーム9は、その本
来の機能を充分に発揮し、ドア本体5が大きく変形する
ことを阻止する。インパクトビーム9の前端面9Aが前
壁部7に対向しているだけでなく、その前部9aが車内
側へ向け湾曲形成されているので、車体に過大な外力F
が加えられたとき、前端面9Aは必ず前壁部7に突き当
り、インパクトビーム9の飛び出しが効果的に阻止され
るのである。
【0032】同様に、インパクトビーム9の後端面9B
がドア本体5の後端部8に対向しているので、ドア本体
5の変形が進んだときも、その後端面9Bが後壁部8に
当り、インパクトビーム9の後部9bがドア本体外へ飛
び出ることが阻止される。またインパクトビーム9の後
部9bも車内側へ向けて湾曲形成されているので、その
後端面9Bは図4に矢印Q2で示すように、必ず後壁部
8に突き当り、インパクトビーム9の飛び出しが確実に
阻止される。
【0033】車体2の後方側から過大な外力が加えら
れ、インパクトビーム9の後部9bに隣接するヘミング
加工部Hにてアウタパネル3とインナパネル4が剥離し
たときも、インパクトビーム9の後端面9Bは、図4に
矢印Q2で示す如く、ドア本体5の後壁部8に突き当る
ため、その後部9bがドア本体外に飛び出ることが阻止
される。インパクトビーム9の後部9bがドアロックス
ティフナ13における立上りフランジ部13aの車内側
面に固着されているので、この効果を一層高めることが
できる。このようにして、インパクトビーム9はドア本
体5の剛性を高める本来の機能を確実に果し、ドア本体
5の大きな変形を阻止するのである。
【0034】上述したところからも判るように、図示し
た例では、車体への前後方向の外力の作用時に、インパ
クトビーム9の前端面9A又は後端面9Bは、強度の大
なるヒンジサポート12又はドアロックスティフナ13
を介して前壁部7又は後壁部8に突き当るので、これら
がインパクトビーム9の各端面9A,9Bを強固に押
え、当該ビーム9がドア本体外へ飛び出ることをより確
実に防止することができる。
【0035】このようにして、従来のように、アウタパ
ネルとインナパネルの板厚を特に大きく設定したり、ヘ
ミング加工部のスポット溶接打点数を特に増大させた
り、或いはアウタパネルとインナパネルの間に金属間接
着剤を塗布するなどの処置を施さずとも、インパクトビ
ーム9のドア本体外の飛び出しを防止でき、ドアのコス
トと重量を低減させつつ、外力作用時のドア本体の大き
な変形を阻止することができる。
【0036】上述した例では、インパクトビーム9の前
部9aと後部9bを共に車内側へ突出する向きに湾曲形
成したが、その一方を湾曲形成するだけであっても、本
発明の所期の目的を達成できる。
【0037】ところで、先にも説明したように、図1乃
至図6に示したドアに対して、前後方向の過大な外力が
作用したとき、インパクトビーム9にはその前後方向の
圧縮荷重が作用し、これが曲げ変形することがある。そ
の際、仮にそのインパクトビーム9の前後方向(長手方
向)中央領域が車内側へ突出する向きに曲げ変形したと
すれば、車内の乗員に対する空間が狭められる。従っ
て、外力Fの作用時に、仮にインパクトビーム9が曲げ
変形したとしても、これが車外側へ突出する向きに変形
するように当該インパクトビーム9を構成する必要があ
る。
【0038】このため、従来は、先にも説明したよう
に、インパクトビームの中央領域に、その変形のきっか
けとなる孔又はビードを形成し、前後方向の過大な外力
の作用時にインパクトビームが必ず車外側へ突出する向
きに変形するように構成していたが、この構成によると
インパクトビームのコストが上昇する欠点を免れない。
これが先に説明した従来の第2の欠点である。
【0039】そこで、本例のドア1においては、図2に
明示するように、そのインパクトビーム9の前後方向中
央領域が、車外側Oへ突出する向きに、そのインパクト
ビーム9が湾曲形成されている。図2におけるRは、そ
の湾曲部の曲率半径を示している。図2に示した例で
は、インパクトビーム9が、車外側Oへ向けて湾曲した
アウタパネル3の車内側面に沿い、しかもそのアウタパ
ネル3に近接して配置されている。
【0040】上記構成によれば、ドア本体5に対して車
体前後方向の過大な外力F(図3)が作用し、インパク
トビーム9に大きな圧縮荷重が加わったとき、そのイン
パクトビーム9は車外側Oへ突出する向きに曲げ変形す
る。これにより、車内の乗員に対する空間が狭められる
ことはない。しかも、高強度材料より成るインパクトビ
ーム9に孔やビードを形成する必要はなく、単にこのビ
ーム9をほぼ全長に亘って小さな曲率で湾曲形成するだ
けでよいため、インパクトビーム9を容易に製造でき、
そのコストの上昇を抑えることができる。
【0041】また図示した例では、インパクトビーム9
がアウタパネル3に沿い、しかもそのアウタパネル3に
近接して延びているので、ドア本体5内の空間に、図示
していないウィンドレギュレータなどの機構部品を収め
るスペースが狭められるような不具合も阻止できる。
【0042】本発明は、トラックのみならず、乗用車、
バスなどの各種型式の自動車のドアに適用できるもので
ある。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載のドアによれば、コスト
と重量の増大を伴うことなく、車体前後方向からの外力
が作用したとき、インパクトビームがドア本体外へ飛び
出ることを阻止でき、ドア本体の大きな変形を防止する
ことができる。
【0044】請求項2に記載のドアによれば、コストの
上昇を伴うことなく、車体前後方向からの外力の作用時
に、インパクトビームが変形しても、これを車外側へ突
出する向きに変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例のドアを示した正面図であ
る。
【図2】図1に示したドアが車体に取付けられた状態で
の、図1におけるII−II線に沿う水平断面図である。
【図3】図2に示したドアの前部側を示す拡大断面図で
ある。
【図4】図2に示したドアの後部側を示す拡大断面図で
ある。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【図6】図1に示したドアを、そのアウタパネルを取外
して車外側から見たときのドアの斜視図であって、イン
パクトビームとドアロックスティフナをドア本体から離
脱して示す図である。
【符号の説明】
1 ドア 3 アウタパネル 4 インナパネル 5 ドア本体 7 前壁部 8 後壁部 9 インパクトビーム 9a 前部 9b 後部 9A 前端面 9B 後端面 10 前側ブラケット 11 後側ブラケット I 車内側 O 車外側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 5/04 B60J 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウタパネルとインナパネルを有するド
    ア本体と、該ドア本体の内部に配置され、かつ当該ドア
    本体の前後方向に延びるインパクトビームと、該インパ
    クトビームの前部をインナパネルに一体に連結する前側
    ブラケットと、インパクトビームの後部をインナパネル
    に一体に連結する後側ブラケットとを有する自動車のド
    アにおいて、 前記インパクトビームの前部と後部が前側ブラケットと
    後側ブラケットの車内側面にそれぞれ固着されて、前記
    インパクトビームの前端面が、ドア本体の前壁部を構成
    するインナパネル部分に対向し、かつ前記インパクトビ
    ームの後端面が、ドア本体の後壁部を構成するインナパ
    ネル部分に対向するように、当該インパクトビームの取
    付位置を設定し、かつ該インパクトビームの前部と後部
    の少なくとも一方が、車室内側へ向けて湾曲形成されて
    いることを特徴とする自動車のドア。
  2. 【請求項2】 アウタパネルとインナパネルを有するド
    ア本体と、該ドア本体の内部に配置され、かつ当該ドア
    本体の前後方向に延びるインパクトビームと、該インパ
    クトビームの前部をインナパネルに一体に連結する前側
    ブラケットと、インパクトビームの後部をインナパネル
    に一体に連結する後側ブラケットとを有する自動車のド
    アにおいて、 前記インパクトビームの前部と後部が前側ブラケットと
    後側ブラケットの車内側面にそれぞれ固着されて、前記
    インパクトビームの前端面が、ドア本体の前壁部を構成
    するインナパネル部分に対向し、かつ前記インパクトビ
    ームの後端面が、ドア本体の後壁部を構成するインナパ
    ネル部分に対向するように、当該インパクトビームの取
    付位置を設定し、かつ前記インパクトビームの前後方向
    中央領域が車外側へ突出する向きに、当該インパクトビ
    ームが湾曲形成されていることを特徴とする自動車のド
    ア。
JP21680096A 1996-07-30 1996-07-30 自動車のドア Expired - Fee Related JP3501256B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21680096A JP3501256B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 自動車のドア
CN97113794A CN1117669C (zh) 1996-07-30 1997-06-20 汽车车门
KR1019970026212A KR980008678A (ko) 1996-07-30 1997-06-20 자동차의 도어

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21680096A JP3501256B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 自動車のドア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1044779A JPH1044779A (ja) 1998-02-17
JP3501256B2 true JP3501256B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=16694089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21680096A Expired - Fee Related JP3501256B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 自動車のドア

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3501256B2 (ja)
KR (1) KR980008678A (ja)
CN (1) CN1117669C (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10155403C1 (de) * 2001-11-10 2002-11-21 Thyssenkrupp Stahl Ag Platine, Karosserieteil und Verfahren zur Herstellung eines solchen Karosserieteils
JP3632850B2 (ja) * 2002-01-16 2005-03-23 本田技研工業株式会社 自動車用ドア
CN100484703C (zh) * 2005-06-08 2009-05-06 东园金属工业株式会社 用于制造机动车的椭圆形防撞梁的方法
US7311169B1 (en) * 2005-09-22 2007-12-25 Ford Global Technologies, Llc Door system for automotive vehicle
EP2141255B1 (en) * 2008-07-04 2020-03-18 Volvo Car Corporation Improved corrosion inhibiting structure
CN102514465A (zh) * 2011-12-21 2012-06-27 苏州万隆汽车零部件股份有限公司 汽车车门及汽车
US8973971B1 (en) * 2013-11-06 2015-03-10 GM Global Technology Operations LLC Tubular door reinforcement beam
JP6776934B2 (ja) * 2017-02-16 2020-10-28 トヨタ自動車株式会社 サイドドア
CN111497575A (zh) * 2019-01-31 2020-08-07 长城汽车股份有限公司 车门、车身以及车辆

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5314228A (en) * 1993-03-16 1994-05-24 Atlantic Research Corporation Vehicle side impact intrusion barrier
JP4081322B2 (ja) * 2002-07-29 2008-04-23 京セラ株式会社 携帯端末装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN1172033A (zh) 1998-02-04
JPH1044779A (ja) 1998-02-17
CN1117669C (zh) 2003-08-13
KR980008678A (ko) 1998-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3501256B2 (ja) 自動車のドア
JP2002347655A (ja) 自動車のピラー補強構造
JP3324493B2 (ja) 自動車のフロントピラー構造
JP3468094B2 (ja) 車両用側部ドア構造
JP3173539B2 (ja) 自動車のセンタピラー補強構造
JP3818870B2 (ja) 自動車のドアヒンジ構造
JP3818856B2 (ja) 車両用ドアのベルトライン補強構造
JPH082438A (ja) 自動車の車体側部構造
JPS6238855Y2 (ja)
JP3312412B2 (ja) 自動車のバンパリィインフォースの車体側の部材への取付け構造
JPH08332975A (ja) 車体の後部構造
JP3789191B2 (ja) フロントピラー下部構造
JPH1159496A (ja) サスペンションメンバ取付構造
JP4034558B2 (ja) 自動車の車体構造
JP4058779B2 (ja) 車両のドア構造
JP3001173B2 (ja) 自動車
JP3307868B2 (ja) 自動車の車体前側部補強構造
JP3320586B2 (ja) 車両のセンターピラー補強構造
JP3183191B2 (ja) ドアチェックの取付構造
JPH06320955A (ja) 車両のドア構造
JP4035686B2 (ja) 車両側部構造
JPH0858624A (ja) 自動車のフード構造
JP3436231B2 (ja) 車両用スポイラの取付構造
JP3271947B2 (ja) 貨物自動車の衝突安全装置
JPH06234325A (ja) 車体のドア開閉部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees