JPH1159496A - サスペンションメンバ取付構造 - Google Patents
サスペンションメンバ取付構造Info
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- JPH1159496A JPH1159496A JP21645897A JP21645897A JPH1159496A JP H1159496 A JPH1159496 A JP H1159496A JP 21645897 A JP21645897 A JP 21645897A JP 21645897 A JP21645897 A JP 21645897A JP H1159496 A JPH1159496 A JP H1159496A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダッシュパネルの板厚を増さずに、車両衝突
時におけるダッシュパネル傾斜部の後退を確実に抑制す
ることができるサスペンションメンバ取付構造を提供す
る。 【解決手段】 前側水平部12の上面に、長手方向での
断面係数がステー20の長手方向での断面係数よりも大
きく設定されたレインフォース14を接合させると共
に、該レインフォース14及び前側水平部12の両方を
貫通した状態でボルト17の上端部が固定されている。
時におけるダッシュパネル傾斜部の後退を確実に抑制す
ることができるサスペンションメンバ取付構造を提供す
る。 【解決手段】 前側水平部12の上面に、長手方向での
断面係数がステー20の長手方向での断面係数よりも大
きく設定されたレインフォース14を接合させると共
に、該レインフォース14及び前側水平部12の両方を
貫通した状態でボルト17の上端部が固定されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はサスペンションメ
ンバ取付構造に関する。
ンバ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダッシュパネルの下側に形成さ
れた傾斜部の下面には、サイドメンバの一部が該傾斜部
に沿った傾斜状態で接続されており、該サイドメンバに
おける底面部の前側に形成された水平部には、サスペン
ションメンバの後端部がボルトにより貫通状態で取付け
られている。そして、このサスペンションメンバの後端
部を貫通状態したボルトの下端部は、その後方に形成さ
れた別の水平部と、前後方向に沿うステーにより連結さ
れており、サスペンションメンバを貫通した前記ボルト
の下端部の水平方向における取付剛性を高めている(類
似技術として、特開平8−230716号公報参照)。
れた傾斜部の下面には、サイドメンバの一部が該傾斜部
に沿った傾斜状態で接続されており、該サイドメンバに
おける底面部の前側に形成された水平部には、サスペン
ションメンバの後端部がボルトにより貫通状態で取付け
られている。そして、このサスペンションメンバの後端
部を貫通状態したボルトの下端部は、その後方に形成さ
れた別の水平部と、前後方向に沿うステーにより連結さ
れており、サスペンションメンバを貫通した前記ボルト
の下端部の水平方向における取付剛性を高めている(類
似技術として、特開平8−230716号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、ステーにより、ボルトの下
端部の水平方向における取付剛性を高めているものの、
車両前面衝突等により、サスペンションメンバからボル
トに対して過大な後向きの荷重が加わった場合には、ス
テーが折れて、ボルトの下端部が後退する。一方、ボル
トの上端部も単に前側の水平部に固定されているだけな
ので、ボルトの下端部が後退するときには同時にボルト
の上端部も後退し、結果として、ボルトが垂直状態のま
ま水平に後退する。ボルトが垂直状態のまま水平に後退
すると、サスペンションメンバも水平に後退することと
なり、ダッシュパネルの傾斜部に突き当たって、該傾斜
部を車室内側へ後退させる。
うな従来の技術にあっては、ステーにより、ボルトの下
端部の水平方向における取付剛性を高めているものの、
車両前面衝突等により、サスペンションメンバからボル
トに対して過大な後向きの荷重が加わった場合には、ス
テーが折れて、ボルトの下端部が後退する。一方、ボル
トの上端部も単に前側の水平部に固定されているだけな
ので、ボルトの下端部が後退するときには同時にボルト
の上端部も後退し、結果として、ボルトが垂直状態のま
ま水平に後退する。ボルトが垂直状態のまま水平に後退
すると、サスペンションメンバも水平に後退することと
なり、ダッシュパネルの傾斜部に突き当たって、該傾斜
部を車室内側へ後退させる。
【0004】ダッシュパネルの傾斜部が後退すると、車
室内に設置されている空調機器や電子機器等を破損させ
ることになり、補修が面倒になる。
室内に設置されている空調機器や電子機器等を破損させ
ることになり、補修が面倒になる。
【0005】そのための対策として、従来は、ダッシュ
パネルの板厚を増すことにより全体的な強度を高め、ダ
ッシュパネルの傾斜部が容易に後退しないようにしてい
たが、板厚を増した分、車体重量の大幅な増加を招くと
ともに、ダッシュパネルのプレス成形性を悪化させてい
る。
パネルの板厚を増すことにより全体的な強度を高め、ダ
ッシュパネルの傾斜部が容易に後退しないようにしてい
たが、板厚を増した分、車体重量の大幅な増加を招くと
ともに、ダッシュパネルのプレス成形性を悪化させてい
る。
【0006】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、ダッシュパネルの板厚を増さず
に、車両衝突時におけるダッシュパネル傾斜部の後退を
確実に抑制することができるサスペンションメンバ取付
構造を提供するものである。
てなされたものであり、ダッシュパネルの板厚を増さず
に、車両衝突時におけるダッシュパネル傾斜部の後退を
確実に抑制することができるサスペンションメンバ取付
構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ダッシュパネルの下側に形成された傾斜部の下面に、該
傾斜部に沿ってサイドメンバの一部を傾斜状態で接続す
ると共に、該サイドメンバの底面部における前後にそれ
ぞれ前側水平部と後側水平部とを形成し、前側水平部に
固定した下向きのボルトに対して、サスペンションメン
バの後端部を貫通状態で取付け、該ボルトの下端部にス
テーの前端部を取付ける共に、該ステーの後端部を前記
後側水平部に取付けたサスペンションメンバ取付構造に
おいて、前側水平部の上面に長手方向での断面係数がス
テーの長手方向での断面係数よりも大きく設定されたレ
インフォースを接合させると共に、該レインフォース及
び前側水平部の両方を貫通した状態でボルトの上端部が
固定されている。
ダッシュパネルの下側に形成された傾斜部の下面に、該
傾斜部に沿ってサイドメンバの一部を傾斜状態で接続す
ると共に、該サイドメンバの底面部における前後にそれ
ぞれ前側水平部と後側水平部とを形成し、前側水平部に
固定した下向きのボルトに対して、サスペンションメン
バの後端部を貫通状態で取付け、該ボルトの下端部にス
テーの前端部を取付ける共に、該ステーの後端部を前記
後側水平部に取付けたサスペンションメンバ取付構造に
おいて、前側水平部の上面に長手方向での断面係数がス
テーの長手方向での断面係数よりも大きく設定されたレ
インフォースを接合させると共に、該レインフォース及
び前側水平部の両方を貫通した状態でボルトの上端部が
固定されている。
【0008】請求項1記載の発明によれば、レインフォ
ースの長手方向での断面係数の方が、ステーの長手方向
での断面係数よりも大きく設定されているため、レイン
フォースの方が、ステーよりも折れにくい。従って、車
両前面衝突等の際に、サスペンションメンバからボルト
に対して過大な後向きの荷重が加わると、下側のステー
の方が、上側のレインフォースよりも先に折れる。ステ
ーの方が先に折れると、ボルトは下端部の方が大きく後
退した傾き状態となるため、サスペンションメンバは水
平に後退せず、傾いたボルトに沿って、斜め下方へ移動
する。このため、サスペンションメンバがダッシュパネ
ルの傾斜部に対して突き当たることはなく、ダッシュパ
ネルの傾斜部の車室内側への後退が抑制される。このよ
うに、傾斜部の後退を抑制することができれば、ダッシ
ュパネルの板厚を増す必要がなくなるため、従来のよう
に車体重量が大幅に増加することはないし、ダッシュパ
ネルのプレス成形性が悪化することもない。
ースの長手方向での断面係数の方が、ステーの長手方向
での断面係数よりも大きく設定されているため、レイン
フォースの方が、ステーよりも折れにくい。従って、車
両前面衝突等の際に、サスペンションメンバからボルト
に対して過大な後向きの荷重が加わると、下側のステー
の方が、上側のレインフォースよりも先に折れる。ステ
ーの方が先に折れると、ボルトは下端部の方が大きく後
退した傾き状態となるため、サスペンションメンバは水
平に後退せず、傾いたボルトに沿って、斜め下方へ移動
する。このため、サスペンションメンバがダッシュパネ
ルの傾斜部に対して突き当たることはなく、ダッシュパ
ネルの傾斜部の車室内側への後退が抑制される。このよ
うに、傾斜部の後退を抑制することができれば、ダッシ
ュパネルの板厚を増す必要がなくなるため、従来のよう
に車体重量が大幅に増加することはないし、ダッシュパ
ネルのプレス成形性が悪化することもない。
【0009】請求項2記載の発明は、レインフォースの
後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されている。
後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されている。
【0010】請求項2記載の発明によれば、レインフォ
ースの後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されてい
るため、該レインフォースにより、ボルトの上端部の後
退が抑制され、ボルトは下端部をだけを後退させた傾き
状態になり易い。
ースの後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されてい
るため、該レインフォースにより、ボルトの上端部の後
退が抑制され、ボルトは下端部をだけを後退させた傾き
状態になり易い。
【0011】請求項3記載の発明は、レインフォースの
後側にビード部が形成されている。
後側にビード部が形成されている。
【0012】請求項3記載の発明によれば、ビード部の
形成により、レインフォースの断面係数が形状的に向上
するため、同じ断面係数のレインフォースを得るにも、
ビード部を形成しないレインフォースに比べて、レイン
フォースの板厚を薄く形成することができる。従って、
レインフォースの軽量化を図ることができ、車体重量の
軽減に寄与できる。
形成により、レインフォースの断面係数が形状的に向上
するため、同じ断面係数のレインフォースを得るにも、
ビード部を形成しないレインフォースに比べて、レイン
フォースの板厚を薄く形成することができる。従って、
レインフォースの軽量化を図ることができ、車体重量の
軽減に寄与できる。
【0013】請求項4記載の発明は、レインフォースの
側端にフランジを曲折形成し、該フランジをサイドメン
バの側面部に接続した。
側端にフランジを曲折形成し、該フランジをサイドメン
バの側面部に接続した。
【0014】請求項4記載の発明によれば、レインフォ
ースの側端に曲折形成したフランジを、サイドメンバの
側面部に接続しているため、レインフォースのサイドメ
ンバに対する取付剛性が高まる。従って、この場合も、
レインフォースの板厚を薄く形成することができ、車体
重量の軽減に寄与できる。
ースの側端に曲折形成したフランジを、サイドメンバの
側面部に接続しているため、レインフォースのサイドメ
ンバに対する取付剛性が高まる。従って、この場合も、
レインフォースの板厚を薄く形成することができ、車体
重量の軽減に寄与できる。
【0015】請求項5記載の発明は、サイドメンバの一
部が、フロントサイドメンバとフロアサイドメンバとを
結合するエクステンションメンバで、該エクステンショ
ンメンバの底面部前端が、フロントサイドメンバの底面
部後端に下側から接続されている。
部が、フロントサイドメンバとフロアサイドメンバとを
結合するエクステンションメンバで、該エクステンショ
ンメンバの底面部前端が、フロントサイドメンバの底面
部後端に下側から接続されている。
【0016】請求項5記載の発明によれば、車両衝突の
際に、エクステンションメンバの底面部前端付近が、フ
ロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離する場合
がある。エクステンションメンバの底面部前端付近が、
フロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離すれ
ば、ボルト全体が更に大きな角度で傾いた状態となるた
め、ダッシュパネルの傾斜部の後退を抑制する上で、好
ましい。
際に、エクステンションメンバの底面部前端付近が、フ
ロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離する場合
がある。エクステンションメンバの底面部前端付近が、
フロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離すれ
ば、ボルト全体が更に大きな角度で傾いた状態となるた
め、ダッシュパネルの傾斜部の後退を抑制する上で、好
ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な一実施形
態を図1〜図4に基づいて説明する。
態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0018】1はダッシュパネルで、エンジンルームE
と車室内Rとを区切る壁を形成している。ダッシュパネ
ル1の下側は傾斜部2となっており、フロアパネル3に
接続されている。
と車室内Rとを区切る壁を形成している。ダッシュパネ
ル1の下側は傾斜部2となっており、フロアパネル3に
接続されている。
【0019】エンジンルームEからフロアパネル3の下
側にかけて、前後方向に沿うサイドメンバ4が連続形成
されている。このサイドメンバ4は、エンジンルームE
内に位置するフロントサイドメンバ5と、フロアパネル
3の下面に接続されるフロアサイドメンバ6と、これら
フロントサイドメンバ5とフロアサイドメンバ6との間
を傾斜部2に沿って結合するエクステンションメンバ7
とから形成されている。
側にかけて、前後方向に沿うサイドメンバ4が連続形成
されている。このサイドメンバ4は、エンジンルームE
内に位置するフロントサイドメンバ5と、フロアパネル
3の下面に接続されるフロアサイドメンバ6と、これら
フロントサイドメンバ5とフロアサイドメンバ6との間
を傾斜部2に沿って結合するエクステンションメンバ7
とから形成されている。
【0020】フロントサイドメンバ5の上面部後端は、
ダッシュパネル1における傾斜部2の上側位置に接続さ
れている。フロントサイドメンバ5の底面部の後側は切
欠形成されており、その切欠いた部分の前側の縁部が、
底面部における後端8になっている。
ダッシュパネル1における傾斜部2の上側位置に接続さ
れている。フロントサイドメンバ5の底面部の後側は切
欠形成されており、その切欠いた部分の前側の縁部が、
底面部における後端8になっている。
【0021】エクステンションメンバ7は上向きコ字形
の断面形状を有し、側面部9の後側上端にはフランジ1
0が形成されている。そして、このエクステンションメ
ンバ7の側面部9の前側は、フロントサイドメンバ5の
側面部に接続され、フランジ10は傾斜部2に接続され
る。また、エクステンションメンバ7の底面部の前端1
1は、前記フロントサイドメンバ5の底面部の後端8に
対して下側から接続され、エクステンションメンバ7の
後端には、フロアサイドメンバ6の前端が接続される。
の断面形状を有し、側面部9の後側上端にはフランジ1
0が形成されている。そして、このエクステンションメ
ンバ7の側面部9の前側は、フロントサイドメンバ5の
側面部に接続され、フランジ10は傾斜部2に接続され
る。また、エクステンションメンバ7の底面部の前端1
1は、前記フロントサイドメンバ5の底面部の後端8に
対して下側から接続され、エクステンションメンバ7の
後端には、フロアサイドメンバ6の前端が接続される。
【0022】このエクステンションメンバ7の底面部に
は、前方に前側水平部12が形成され、後方にもフロア
サイドメンバ6の底面部に相応する高さの後側水平部1
3が形成されている。
は、前方に前側水平部12が形成され、後方にもフロア
サイドメンバ6の底面部に相応する高さの後側水平部1
3が形成されている。
【0023】前側水平部12の上面には、レインフォー
ス14が接合されている。このレインフォース14に
は、前後及び左右にフランジ15a、15b、15c、
15dが形成されている。前側のフランジ15aは、前
側水平部12の直前位置にある傾斜状の底面部に接続さ
れている。レインフォース14の「後端部」としての後
側のフランジ15bは、傾斜部2に接続されている。そ
して、左右のフランジ15c、15dは各々エクステン
ションメンバ7の側面部9の内面に接続されている。更
に、レインフォース14の後側には上に凸のビード部1
6が形成されている。
ス14が接合されている。このレインフォース14に
は、前後及び左右にフランジ15a、15b、15c、
15dが形成されている。前側のフランジ15aは、前
側水平部12の直前位置にある傾斜状の底面部に接続さ
れている。レインフォース14の「後端部」としての後
側のフランジ15bは、傾斜部2に接続されている。そ
して、左右のフランジ15c、15dは各々エクステン
ションメンバ7の側面部9の内面に接続されている。更
に、レインフォース14の後側には上に凸のビード部1
6が形成されている。
【0024】前側水平部12とレインフォース14との
接合部には、上から貫通させたボルト17の上端部が固
定されている。このボルト17には、サスペンションメ
ンバ18の後端部がカラー19を介して貫通状態で取付
けられており、該ボルト17の下端部には、ステー20
の前端部がナット21により取付けられている。
接合部には、上から貫通させたボルト17の上端部が固
定されている。このボルト17には、サスペンションメ
ンバ18の後端部がカラー19を介して貫通状態で取付
けられており、該ボルト17の下端部には、ステー20
の前端部がナット21により取付けられている。
【0025】このステー20の後端部は前記後側水平部
13に取付けられ、該ステー20により、ボルト17の
下端部の水平方向における取付剛性を高めている。
13に取付けられ、該ステー20により、ボルト17の
下端部の水平方向における取付剛性を高めている。
【0026】そして、このステー20と、前記レインフ
ォース14との、長手方向における断面係数を比較する
と、レインフォース14の断面係数の方が、その板厚及
びビード部16の形成により、ステー20の断面係数よ
りも大きくなっている。尚、ビード部16の形成によ
り、レインフォース14の断面係数が形状的に向上して
いるため、レインフォース16の板厚は比較的薄く形成
されている。従って、レインフォース14の軽量化が図
られ、車体重量の低減に寄与している。
ォース14との、長手方向における断面係数を比較する
と、レインフォース14の断面係数の方が、その板厚及
びビード部16の形成により、ステー20の断面係数よ
りも大きくなっている。尚、ビード部16の形成によ
り、レインフォース14の断面係数が形状的に向上して
いるため、レインフォース16の板厚は比較的薄く形成
されている。従って、レインフォース14の軽量化が図
られ、車体重量の低減に寄与している。
【0027】次に、車両の前面衝突等により、サスペン
ションメンバ18に対して、過大な後向きの荷重Fが加
わった場合の変形状態を、図3及び図4に基づいて説明
する。
ションメンバ18に対して、過大な後向きの荷重Fが加
わった場合の変形状態を、図3及び図4に基づいて説明
する。
【0028】前述のように、レインフォース14の長手
方向での断面係数の方が、ステー20の長手方向での断
面係数よりも大きく設定されているため、レインフォー
ス14の方が、ステー20よりも折れにくくなってい
る。
方向での断面係数の方が、ステー20の長手方向での断
面係数よりも大きく設定されているため、レインフォー
ス14の方が、ステー20よりも折れにくくなってい
る。
【0029】従って、サスペンションメンバ18からボ
ルト17に対して過大な後向きの荷重Fが加わると、下
側のステー20の方が、上側のレインフォース14より
も先に折れる。上側のレインフォース14は、下側のス
テー20が折れた後に折れる。また、レインフォース1
4のフランジ15c、15dを、エクステンションメン
バ7の側面部9に接続したことで、該レインフォース1
4の取付剛性が向上していることも、レインフォース1
4を折れにくくしている。また、このようにレインフォ
ース14の取付剛性が高められているため、前述のよう
にレインフォース14の板厚を薄くしても、強度上問題
にならない。
ルト17に対して過大な後向きの荷重Fが加わると、下
側のステー20の方が、上側のレインフォース14より
も先に折れる。上側のレインフォース14は、下側のス
テー20が折れた後に折れる。また、レインフォース1
4のフランジ15c、15dを、エクステンションメン
バ7の側面部9に接続したことで、該レインフォース1
4の取付剛性が向上していることも、レインフォース1
4を折れにくくしている。また、このようにレインフォ
ース14の取付剛性が高められているため、前述のよう
にレインフォース14の板厚を薄くしても、強度上問題
にならない。
【0030】ステー20の方が先に折れると、ボルト1
7は下端部の方が大きく後退した傾き状態となる。ま
た、レインフォース14の後端部にあるフランジ15b
が傾斜部2に接続されていることにより、ボルト17の
上端部の後退が抑制されるため、ボルト17の下端部が
後方へ後退した傾き状態は、このことによっても促進さ
れる。ボルト17が下端部を後方へ後退させた傾き状態
となると、例えば、図3に示すように、ボルト17の下
端部を止めていたナット21が破壊されて外れ、ボルト
17が大きく傾いた状態になったり、図4に示すよう
に、エクステンションメンバ7の底面部における前端1
1付近が、フロントサイドメンバ5における底面部の後
端8付近から剥離して、ボルト17がより一層大きな角
度で傾いた状態になる。
7は下端部の方が大きく後退した傾き状態となる。ま
た、レインフォース14の後端部にあるフランジ15b
が傾斜部2に接続されていることにより、ボルト17の
上端部の後退が抑制されるため、ボルト17の下端部が
後方へ後退した傾き状態は、このことによっても促進さ
れる。ボルト17が下端部を後方へ後退させた傾き状態
となると、例えば、図3に示すように、ボルト17の下
端部を止めていたナット21が破壊されて外れ、ボルト
17が大きく傾いた状態になったり、図4に示すよう
に、エクステンションメンバ7の底面部における前端1
1付近が、フロントサイドメンバ5における底面部の後
端8付近から剥離して、ボルト17がより一層大きな角
度で傾いた状態になる。
【0031】ボルト17がこのように大きく傾いた状態
になると、サスペンションメンバ18は水平に後退せ
ず、傾いたボルト17に沿って、斜め下方(A方向)へ
移動する。サスペンションメンバ18が斜め下方へ移動
すると、該サスペンションメンバ18がダッシュパネル
1の傾斜部2に対して水平に真っ直ぐ突き当たることが
ないため、ダッシュパネル1の傾斜部2が車室内R側へ
後退しない。
になると、サスペンションメンバ18は水平に後退せ
ず、傾いたボルト17に沿って、斜め下方(A方向)へ
移動する。サスペンションメンバ18が斜め下方へ移動
すると、該サスペンションメンバ18がダッシュパネル
1の傾斜部2に対して水平に真っ直ぐ突き当たることが
ないため、ダッシュパネル1の傾斜部2が車室内R側へ
後退しない。
【0032】従って、従来のように、傾斜部2の後退を
抑制するために、ダッシュパネル1の板厚を増す必要が
ない。ダッシュパネル1の板厚を増さなければ、車体重
量が大幅に増加することはない。尚、レインフォース1
4を追加することにより、多少の重量増があるが、ダッ
シュパネル1の板厚を全体的に上げるほどの大幅な重量
増はない。また、ダッシュパネル1の板厚を増さなけれ
ば、ダッシュパネル1のプレス成形性が悪化することも
ない。
抑制するために、ダッシュパネル1の板厚を増す必要が
ない。ダッシュパネル1の板厚を増さなければ、車体重
量が大幅に増加することはない。尚、レインフォース1
4を追加することにより、多少の重量増があるが、ダッ
シュパネル1の板厚を全体的に上げるほどの大幅な重量
増はない。また、ダッシュパネル1の板厚を増さなけれ
ば、ダッシュパネル1のプレス成形性が悪化することも
ない。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、レインフ
ォースの長手方向での断面係数の方が、ステーの長手方
向での断面係数よりも大きく設定されているため、レイ
ンフォースの方が、ステーよりも折れにくい。従って、
車両前面衝突等の際に、サスペンションメンバからボル
トに対して過大な後向きの荷重が加わると、下側のステ
ーの方が、上側のレインフォースよりも先に折れる。ス
テーの方が先に折れると、ボルトは下端部の方が大きく
後退した傾き状態となるため、サスペンションメンバは
水平に後退せず、傾いたボルトに沿って、斜め下方へ移
動する。このため、サスペンションメンバがダッシュパ
ネルの傾斜部に対して突き当たることはなく、ダッシュ
パネルの傾斜部の車室内側への後退が抑制される。この
ように、傾斜部の後退を抑制することができれば、ダッ
シュパネルの板厚を増す必要がなくなるため、従来のよ
うに車体重量が大幅に増加することはないし、ダッシュ
パネルのプレス成形性が悪化することもない。
ォースの長手方向での断面係数の方が、ステーの長手方
向での断面係数よりも大きく設定されているため、レイ
ンフォースの方が、ステーよりも折れにくい。従って、
車両前面衝突等の際に、サスペンションメンバからボル
トに対して過大な後向きの荷重が加わると、下側のステ
ーの方が、上側のレインフォースよりも先に折れる。ス
テーの方が先に折れると、ボルトは下端部の方が大きく
後退した傾き状態となるため、サスペンションメンバは
水平に後退せず、傾いたボルトに沿って、斜め下方へ移
動する。このため、サスペンションメンバがダッシュパ
ネルの傾斜部に対して突き当たることはなく、ダッシュ
パネルの傾斜部の車室内側への後退が抑制される。この
ように、傾斜部の後退を抑制することができれば、ダッ
シュパネルの板厚を増す必要がなくなるため、従来のよ
うに車体重量が大幅に増加することはないし、ダッシュ
パネルのプレス成形性が悪化することもない。
【0034】請求項2記載の発明によれば、レインフォ
ースの後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されてい
るため、該レインフォースにより、ボルトの上端部の後
退が抑制され、ボルトは下端部をだけを後退させた傾き
状態になり易い。
ースの後端部がダッシュパネルの傾斜部に接続されてい
るため、該レインフォースにより、ボルトの上端部の後
退が抑制され、ボルトは下端部をだけを後退させた傾き
状態になり易い。
【0035】請求項3記載の発明によれば、ビード部の
形成により、レインフォースの断面係数が形状的に向上
するため、同じ断面係数のレインフォースを得るにも、
ビード部を形成しないレインフォースに比べて、レイン
フォースの板厚を薄く形成することができる。従って、
レインフォースの軽量化を図ることができ、車体重量の
軽減に寄与できる。
形成により、レインフォースの断面係数が形状的に向上
するため、同じ断面係数のレインフォースを得るにも、
ビード部を形成しないレインフォースに比べて、レイン
フォースの板厚を薄く形成することができる。従って、
レインフォースの軽量化を図ることができ、車体重量の
軽減に寄与できる。
【0036】請求項4記載の発明によれば、レインフォ
ースの側端に曲折形成したフランジを、サイドメンバの
側面部に接続しているため、レインフォースのサイドメ
ンバに対する取付剛性が高まる。従って、この場合も、
レインフォースの板厚を薄く形成することができ、車体
重量の軽減に寄与できる。
ースの側端に曲折形成したフランジを、サイドメンバの
側面部に接続しているため、レインフォースのサイドメ
ンバに対する取付剛性が高まる。従って、この場合も、
レインフォースの板厚を薄く形成することができ、車体
重量の軽減に寄与できる。
【0037】請求項5記載の発明によれば、車両衝突の
際に、エクステンションメンバの底面部前端付近が、フ
ロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離する場合
がある。エクステンションメンバの底面部前端付近が、
フロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離すれ
ば、ボルト全体が更に大きな角度で傾いた状態となるた
め、ダッシュパネルの傾斜部の後退を抑制する上で、好
ましい。
際に、エクステンションメンバの底面部前端付近が、フ
ロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離する場合
がある。エクステンションメンバの底面部前端付近が、
フロントサイドメンバの底面部後端付近から剥離すれ
ば、ボルト全体が更に大きな角度で傾いた状態となるた
め、ダッシュパネルの傾斜部の後退を抑制する上で、好
ましい。
【図1】この発明の一実施形態に係るサスペンションメ
ンバ取付構造を示す断面図。
ンバ取付構造を示す断面図。
【図2】サスペンションメンバの後端部の周辺構造を示
す斜視図。
す斜視図。
【図3】ボルトの下端部のナットが外れた変形状態を示
す図1相当の断面図。
す図1相当の断面図。
【図4】エクステンションメンバが剥離した変形状態を
示す図1相当の断面図。
示す図1相当の断面図。
1 ダッシュパネル 2 傾斜部 4 サイドメンバ 5 フロントサイドメンバ 7 エクステンションメンバ(サイドメンバの一部) 8 後端 9 側面部 11 前端 12 前側水平部 13 後側水平部 14 レインフォース 15b フランジ(後端部) 15c、15d フランジ 16 ビード部 17 ボルト 18 サスペンションメンバ 20 ステー E エンジンルーム R 車室内 F 荷重
Claims (5)
- 【請求項1】 ダッシュパネルの下側に形成された傾斜
部の下面に、該傾斜部に沿ってサイドメンバの一部を傾
斜状態で接続すると共に、該サイドメンバの底面部にお
ける前後にそれぞれ前側水平部と後側水平部とを形成
し、 前側水平部に固定した下向きのボルトに対して、サスペ
ンションメンバの後端部を貫通状態で取付け、該ボルト
の下端部にステーの前端部を取付ける共に、該ステーの
後端部を前記後側水平部に取付けたサスペンションメン
バ取付構造において、 前側水平部の上面に長手方向での断面係数がステーの長
手方向での断面係数よりも大きく設定されたレインフォ
ースを接合させると共に、該レインフォース及び前側水
平部の両方を貫通した状態でボルトの上端部が固定され
ていることを特徴とするサスペンションメンバ取付構
造。 - 【請求項2】 レインフォースの後端部がダッシュパネ
ルの傾斜部に接続された請求項1記載のサスペンション
メンバ取付構造。 - 【請求項3】 レインフォースの後側にビード部が形成
されている請求項1又は請求項2記載のサスペンション
メンバ取付構造。 - 【請求項4】 レインフォースの側端にフランジを曲折
形成し、該フランジをサイドメンバの側面部に接続した
請求項1〜3のいずれか1項に記載のサスペンションメ
ンバ取付構造。 - 【請求項5】 サイドメンバの一部が、フロントサイド
メンバとフロアサイドメンバとを結合するエクステンシ
ョンメンバで、該エクステンションメンバの底面部前端
が、フロントサイドメンバの底面部後端に下側から接続
されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のサスペ
ンションメンバ取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21645897A JPH1159496A (ja) | 1997-08-11 | 1997-08-11 | サスペンションメンバ取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21645897A JPH1159496A (ja) | 1997-08-11 | 1997-08-11 | サスペンションメンバ取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1159496A true JPH1159496A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16688819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21645897A Pending JPH1159496A (ja) | 1997-08-11 | 1997-08-11 | サスペンションメンバ取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1159496A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100412845B1 (ko) * | 2001-08-21 | 2003-12-31 | 현대자동차주식회사 | 프레임바디 자동차의 차체보강구조 |
WO2013172126A1 (ja) * | 2012-05-18 | 2013-11-21 | 本田技研工業株式会社 | 自動車の車体フレーム構造 |
JP2013241052A (ja) * | 2012-05-18 | 2013-12-05 | Honda Motor Co Ltd | 自動車の車体フレーム構造 |
JP2013248982A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Honda Motor Co Ltd | 車体フレーム構造 |
JP2014004990A (ja) * | 2012-05-31 | 2014-01-16 | Honda Motor Co Ltd | 車体フレーム構造 |
JP2017071231A (ja) * | 2015-10-05 | 2017-04-13 | 本田技研工業株式会社 | 車体前部構造 |
JP2019023052A (ja) * | 2017-07-25 | 2019-02-14 | トヨタ自動車株式会社 | 車体前部構造 |
-
1997
- 1997-08-11 JP JP21645897A patent/JPH1159496A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100412845B1 (ko) * | 2001-08-21 | 2003-12-31 | 현대자동차주식회사 | 프레임바디 자동차의 차체보강구조 |
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US9150253B2 (en) | 2012-05-18 | 2015-10-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle body frame structure for automobile |
EP2851270A4 (en) * | 2012-05-18 | 2015-12-30 | Honda Motor Co Ltd | VEHICLE BODY CHASSIS STRUCTURE FOR AUTOMOBILE |
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