JP2001512515A - フルオロエラストマ組成物およびその製造方法 - Google Patents

フルオロエラストマ組成物およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 簡潔に述べると、1態様において、本発明は、(a)弗素含有ポリマまたは弗素含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有エチレン系不飽和モノマから誘導されたインタポリマ単位を含有する)と、(b)アンモニウム化合物、アルソニウム化合物、ホスホニウム化合物、スチボニウム化合物、アミノ-ホスホニウム化合物、ホスホラン(例えばトリアリールホスホラン)化合物、イミニウム化合物、およびスルホニウム化合物からなる群より選ばれる化合物などの少なくとも1種の有機オニウム化合物と、(c)1種以上のカーボネートブロック架橋剤とを含む硬化性フルオロエラストマ組成物を提供する。フルオロエラストマ組成物の硬化方法および該方法により作製される物品についても記載する。

Description

【発明の詳細な説明】 フルオロエラストマ組成物およびその製造方法 発明の分野 本発明は、フルオロカーボンエラストマおよびその硬化に関する。もう1つの 態様において、本発明は、硬化性フルオロエラストマの耐スコーチ性の改良に関 する。 発明の背景 フルオロカーボンエラストマとは、弗素含有量の多い合成エラストマポリマで ある。これについては、例えば、W.M.Grootaert et al.,Fluorinated Elastom ers,8 KIRK-OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY 990-1005(4th ed. 1993)を参照されたい。フルオロカーボンエラストマ、特に、弗化ビニリデンと 、ヘキサフルオロプロペン(C3F6)のような他のエチレン系不飽和ハロゲン化モノ マとのコポリマは、シール、ガスケット、ライニングなどの高温用途で優先的に 使用されるポリマになってきた。これらのポリマは、溶剤、潤滑剤、酸化剤もし くは還元剤などの侵食環境への暴露に対して好ましい性質を呈する。このほか、 これらのポリマは、大きな引張強度、良好な引裂抵抗、および小さな圧縮永久歪 を呈するように、配合および硬化を行うことができる。 現在使用されているフルオロエラストマ用硬化剤としては、アンモニウム化合 物、ホスホニウム化合物、またはスルホニウム化合物のような特定の加硫促進剤 と併用されるポリフェノールのような芳香族ポリヒドロキシ化合物が挙げられる 。例えば、米国特許第4,882,390号(Grootaertら)、同第4,912,171号(Grootaert ら)、および同第5,086,123号(Guenthnerら)には、こうした化合物が記載されて いる。 従来の硬化プロセスでは、所望の量の配合成分および他の従来型の補助剤もし くは成分を、未加硫のフルオロカーボンエラストマストックに添加し、任意の通 常のゴム混合装置、例えば、バンバリーミキサ、ロールミル、または他の便利な 混合装置を利用することにより、これらを均質に混合または配合する。成分およ び補助剤は、混練中にフルオロカーボンガム全体に分配される。こうした混練中 は、典型的には、混合物の温度が約120℃よりも上昇することはない。硬化プロ セスには、典型的には、配合された混合物を熱金型中に注入(射出成形)するス テップ、または流込成形用金型もしくはトランスファー成形用金型などの金型中 に圧入(圧縮成形)してからオーブン硬化(後硬化)させるステップが含まれる 。 多くの従来型フルオロエラストマ組成物は、「スコーチ」挙動、すなわち、高 温または高剪断条件下に暴露したときに早期架橋または部分硬化を起こす傾向が ある。このスコーチ挙動は、フルオロエラストマを射出成形する場合に特に顕著 となる。このときのスコーチの特徴は、配合された組成物を金型中に注入する前 および注入中に早期硬化が開始されることである。射出成形されるフルオロエラ ストマの硬化開始点は、配合されたフルオロエラストマを、この硬化性配合物の ゲル化または硬化が開始される射出成形条件に暴露する時点(すなわち、約70〜 90℃を超える温度の射出バレル中に導入する時点および/または約180〜200℃の 温度において高剪断力下で金型中に配合物を注入している時)として定義づける ことが可能である。物理的性質のこのような変化、特に、それに付随した粘度増 加が起こると、配合された混合物を金型中に注入する能力が損なわれ、プロセス 効率は大きく低下する恐れがある。また、スコーチ現象が起こると、廃棄物が大 量に生じる。なぜなら、硬化したフルオロエラストマを再加工することは非常に 難しいため、通常、金型キャビティの外部で硬化したフルオロエラストマはいず れも、廃棄しなければならないからである。 高い架橋密度が得られるように(例えば、高い弾性率または低い伸び率を付与 することを目的として)処方されたフルオロエラストマ組成物は、破断点伸びが 小さいため、複雑な形状プロフィルを有する物品は、射出成形時またはプレス加 硫時に金型内で完全硬化させた場合、金型から取り出す際に亀裂や引裂を生じる ことが多い。このような物品の内部または外部の欠陥が硬化物品の性質に悪影響 を及ぼすことは自明であり、こうした欠陥が原因で多くの物品を不良品扱いにし なければならない場合、製造プロセスの全体的な効率は大きく低下する恐れがあ る。 発明の概要 簡潔に述べると、1態様において、本発明は、(a)弗素含有ポリマまたは弗素 含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有エチ レン系不飽和モノマから誘導されたインタポリマ(interpolymerized)単位を含有 する)と、(b)アンモニウム化合物、アルソニウム化合物、ホスホニウム化合 物、スチボニウム化合物、アミノ-ホスホニウム化合物、ホスホラン(例えばト リアリールホスホラン)化合物、イミニウム化合物、およびスルホニウム化合物 からなる群より選ばれる化合物などの少なくとも1種の有機オニウム化合物と、 (c)1種以上のカーボネートブロック(carbonate-blocked)架橋剤とを含む硬化 性フルオロエラストマ組成物を提供する。 第2の態様において、本発明は、スコーチ現象に対して改良された耐性を呈す る硬化性フルオロエラストマ組成物であって、(a)弗素含有ポリマまたは弗素 含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有エチ レン系不飽和モノマから誘導されたインタポリマ単位を含有する)と、(b)少 なくとも1種の有機オニウム化合物と、(c)1種以上のアリールカーボネートブ ロック架橋剤とを含む硬化性フルオロエラストマ組成物を提供する。もう1つの 態様において、本発明は、改良された耐スコーチ性を呈する硬化性フルオロエラ ストマ組成物であって、(a)弗素含有ポリマまたは弗素含有ポリマのブレンド (該弗素含有ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有エチレン系不飽和モノマか ら誘導されたインタポリマ単位を含有する)と、(b)少なくとも1種の有機オニ ウム化合物と、(c)アリールカーボネートブロック架橋剤とアルキルカーボネ ートブロック化合物およびアリルカーボネートブロック化合物からなる群より選 ばれる1種以上の架橋剤との混合物と、を含む硬化性フルオロエラストマ組成物 を提供する。 更にもう1つの態様において、本発明は、成形欠陥に対する改良された耐性を 有する硬化性フルオロエラストマ組成物であって、(a)弗素含有ポリマまたは 弗素含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有 エチレン系不飽和モノマから誘導されたインタポリマ単位を含有する)と、(b )少なくとも1種の有機オニウム化合物と、(c)(1)アルキルカーボネートブロ ック化合物、アリルカーボネートブロック化合物、およびアリールカーボネート ブロック化合物からなる群より選ばれる1種以上の架橋剤と、(2)ポリフェノール 化合物、弗素化エーテル化合物、および弗素化脂肪族ジオール化合物からなる群 よ り選ばれる1種以上の架橋剤との混合物と、を含む硬化性フルオロエラストマ組 成物を提供する。 本発明はまた、前述の組成物を用いて硬化性フルオロエラストマ組成物の耐ス コーチ性および耐成形欠陥性を改良する方法を提供する。 発明の詳細な説明 有機オニウム化合物と本発明のカーボネート誘導体との併用により、フルオロ エラストマ組成物の硬化時および該組成物からの物品の作製時のプロセス制御性 が増大し、しかもこれらの硬化させた組成物および物品の物理的性質が悪影響を 受けることはない。 本発明の教示に従ってアリールカーボネートブロック架橋剤を単独でまたは1 種以上の他の架橋剤と組合せて使用すると、約150℃未満の予備成形温度におけ る硬化が遅くなり、約180℃を超える成形温度における硬化が促進されるため、 硬化性フルオロエラストマの耐スコーチ性が改良される。金型の外部(この部分 では、混和剤の温度は典型的には150℃を超えない)においてこうした硬化機構 を顕著に遅延させることができると、過度のスコーチ挙動を生じる可能性が激減 し、その結果、付随するプロセス上の問題は減少する。また、こうした遅延が可 能であれば、従来の組成物で利用される典型的な温度範囲(window)70〜90℃より も高い温度で配合物を加熱することができる。この場合、硬化性フルオロエラス トマ組成物の粘度は低下し、金型中へ流入する該組成物の流量は増大するので、 結果としてサイクル時間は減少する。 理想的には、配合されたフルオロエラストマ混合物を、混合物のレオロジー特 性の有意な変化が起こる前に、金型中へ完全に注入しなければならない。また、 理想的には、金型キャビティの外部に存在する配合されたフルオロエラストマは 、未硬化の状態で保持されなければならない。1種以上のアリールカーボネート 構成基を架橋剤に導入することにより、配合されたフルオロエラストマ内の架橋 剤を効果的に保護すると、約150℃未満の温度におけるフルオロエラストマの硬 化が著しく遅延されるとともに、約180℃〜約200℃の金型温度における迅速な硬 化機構が保持され、結果として、従来の方法で硬化させたフルオロエラストマ生 成物のもつ物理的性質に匹敵するかまたはそれよりも優れた物理的性質を有する 硬 化生成物が得られることを見出した。本発明によれば、150℃の温度またはそれ よりも低い温度において硬化を90分まで遅らせることができ、しかも、この配合 物を、200℃の温度において3〜4分以内で完全に加硫することができる。 本発明のもう1つの態様において、アルキルカーボネートブロック架橋剤、ア リルカーボネートブロック架橋剤、またはアリールカーボネートブロック架橋剤 を、1種以上の他の架橋剤(例えば、従来型のポリヒドロキシ架橋剤)と併用す ることにより、欠陥を生じることなく(すなわち、複雑な形状を有する部分が含 まれる場合、亀裂や引裂を生じることなく)低プレス加硫状態で金型キャビティ から容易に取り出すことができ、しかも金型の外部で所望の架橋密度を得るべく 後硬化させることが可能なフルオロエラストマ組成物が提供される。特定のアル キルカーボネート構成基、アリルカーボネート構成基、またはアリールカーボネ ート構成基を架橋剤に導入することにより、配合されたフルオロエラストマ内の 架橋剤を効果的に保護すると、こうした架橋剤がもう1つの架橋剤(例えば、従 来型のビスフェノール架橋剤)と組合せて配合された硬化性組成物を処方するこ とができ、その結果、通常、せいぜい、後者の架橋剤が存在する程度(すなわち 、「低」硬化状態)まで、金型の内部で組成物が架橋される。このような方法で 処方されたフルオロエラストマ組成物は、欠陥を生じることなく金型から容易に 取り出され、続いて、高温における後硬化の際に金型キャビティの外部で所望の 架橋密度まで架橋させることが可能である(すなわち、完全に架橋させることが 可能である)。 本発明に従って配合しうるポリマとしては、一般に、次のフルオロモノマ:す なわち、弗化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレ ン、2-クロロペンタフルオロプロペン、弗素化ビニルエーテル、弗素化アリルエ ーテル、テトラフロオロエチレン、1-ヒドロペンタフルオロプロペン、ジクロロ ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、およびこれらの混合物のうちの1 種以上から誘導されたインタポリマ単位を含有するエラストマコポリマが挙げら れる。こうしたフルオロモノマはまた、他の硬化部位(cure-site)モノマ(例え ば、臭素含有モノマもしくはペルフルオロベンジルビニルエーテルのような過弗 素化モノマ)などの他の化合物と共重合させてもよいし、あるいは非弗素化αオ レフィンコモノマ(例えば、エチレンもしくはプロピレン)と共重合させてもよ い。好ましいエラストマは、弗化ビニリデンと、各二重結合炭素原子上に少なく とも1個の弗素原子置換基を有する少なくとも1種の末端エチレン性不飽和フルオ ロモノマ(このフルオロモノマの各炭素原子は、弗素だけで置換されており、場 合により、塩素、水素、低級フルオロアルキル基、もしくは低級フルオロアルコ キシ基で置換されている)とのコポリマである。 上記のタイプのフルオロエラストマコポリマは、例えば、ミネソタ州Saint Pa ulのDyneon LLCから商標「Fluorel」のコポリマガムストックとして市販されて いる。この系統の好適な製品としては、FluorelTMFC-2230、FC-2145、FC-2178、 およびFC-2211が挙げられる。他の市販品としては、商標「Viton」として販売さ れているフルオロエラストマが挙げられる。 弗素含有ポリマと混合される有機オニウム化合物は、加硫促進剤として機能す ることができる。当技術分野で周知のように、有機オニウムは、ルイス塩基(例 えば、ホスフィン、アミン、エーテル、およびスルフィド)の共役酸であり、こ うしたルイス塩基を好適なアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキルまたはハ ロゲン化アシル)と反応させてルイス塩基中の電子供与原子の原子価および有機 オニウム化合物上の正電荷を増大させることによって生成可能である。本発明に 有用な有機オニウム化合物の多くは、ヘテロ原子、すなわち、有機または無機の 部分に結合したN、P、S、Oなどの非炭素原子を少なくとも1つ含有する。本発明 に特に有用な第四級有機オニウム化合物のクラスの1つには、大ざっぱに言えば 、相対的に正のイオンと相対的に負のイオンとが含まれ、この場合には、リン、 砒素、アンチモン、または窒素が、通常、正イオンの中心原子を構成し、負イオ ンは、有機もしくは無機のアニオン(例えば、ハロゲン化物、スルフェート、ア セテート、ホスフェート、ホスホネート、水酸化物、アルコキシド、フェノキシ ド、ビスフェノキシドなど)であってよい。 本発明に有用な有機オニウム化合物の多くは、文献に報告されており、当技術 分野で周知である。例えば、米国特許第4,233,421号(Worm)、同第4,912,171号(G rootaertら)、同第5,086,123号(Guenthnerら)、および同第5,262,490号(Kolbら) を参照されたい。これらの特許の記載内容は、参照により本明細書に組み入 れる。代表例としては、以下に個々に列挙されている化合物、およびこれらの混 合物が挙げられる: トリフェニルベンジルホスホニウムクロリド トリブチルアリルホスホニウムクロリド トリブチルベンジルアンモニウムクロリド テトラブチルアンモニウムブロミド トリアリールスルホニウムクロリド 8-ベンジル-1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセニウムクロリド ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリド ベンジル(ジエチルアミノ)ジフェニルホスホニウムクロリド 本発明を実施するのに有用であることが判明した有機オニウムのもう1つのク ラスは、以下の式Iで表すことができる。 〔式中、 Qは、窒素、リン、砒素、もしくはアンチモンであり、 Zは、4〜約20個の炭素原子を有しかつ式-COOA(式中、Aは水素原子もしくは金 属カチオンである)で表される基を末端に有する置換もしくは無置換、環式もし くは非環式のアルキル基であってよく、あるいはZは、式CY2-COOR’{式中、Yは 、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、または1〜約6個の炭素原子を有しか つ場合により1個以上のカテナリー(catenary)ヘテロ原子が含まれていてもよい 置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアリール基であり、R’は、水素原子 、金属カチオン、アルキル基、もしくは非環式無水物、例えば、式-COR(式中、 Rはアルキル基もしくはそれ自体が有機オニウムを含有する基(すなわち、ビス 有機オニウムを生じる)である)で表される基であり、好ましくは、R’は水素 である}で表される基であり、Zはまた、4〜約20個の炭素原子を有しかつ式-COOA (式中、Aは水素原子もしくは金属カチオンである)で表される基を末端に有す る置換もしくは無置換、環式もしくは非環式のアルキル基であってもよく、 R1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、アルキル、アリール、アルケニル、 またはこれらの任意の組合せであり、基R1、R2、およびR3は、それぞれ、塩素、 弗素、臭素、シアノ、-OR”、もしくは-COOR”(式中、R”は、C1 C20アルキル 、アリール、アラルキル、もしくはアルケニルである)で置換されていてもよく 、基R1、R2、およびR3の任意の対は、互いにおよびQと結合してヘテロ環を形成 してもよく、基R1、R2、およびR3のうちの1個以上は、先に規定した式Zで表され る基であってもよく、 Xは、有機もしくは無機のアニオン(例えば、ハロゲン化物、スルフェート、 アセテート、ホスフェートホスホネート、水酸化物、アルコキシド、フェノキシ ド、もしくはビスフェノキシド)であり、 nは、アニオンXの原子価に等しい数である〕 有用な有機オニウム化合物のもう1つのクラスとしては、1個以上のペンダント 弗素化アルキル基を有する化合物が挙げられる。一般的には、最も有用なこうし た弗素化オニウム化合物は、Coggioらの米国特許第5,591,804号に開示されてい る。この有用なクラスのオニウム化合物の代表的な例は、次の通りである。 フルオロカーボンエラストマガム用の最も一般的な従来型架橋剤は、ポリヒド ロキシ化合物である。ポリヒドロキシ化合物は、その遊離形態もしくは非塩形態 で使用してもよいし、特定の有機オニウム促進剤のアニオン部分として使用して もよい。架橋剤は、例えば、米国特許第3,876,654号(Pattison)および同第4,233 ,421号(Worm)に開示されているポリヒドロキシ化合物のように、フルオロエラス トマ用の架橋剤もしくは共硬化剤として機能する当技術分野で周知のこれらのポ リヒドロキシ化合物のいずれであってもよい。代表的な芳香族ポリヒドロキシ化 合物には、次の化合物:すなわち、ジ-、トリ-、およびテトラヒドロキシベンゼ ン、ジ-、トリ-、およびテトラヒドロキシナフタレン、ジ-、トリ-、およびテト ラアントラセン、ならびに下記の式:〔式中、Aは、1〜13個の炭素原子を有する二官能性の脂肪族基、環状脂肪族基、 もしくは芳香族基、またはチオ基、オキシ基、カルボニル基、スルホニル基、も しくはスルホニル基であり、Aは、場合により、少なくとも1個の塩素原子もしく は弗素原子で置換されていてもよく、xは0もしくは1であり、nは1もしくは2であ る〕 で表されるビスフェノール、のうちのいずれか1つが含まれる。該ポリヒドロキ シ化合物の芳香環はいずれも、場合により、少なくとも1個の塩素原子、弗素原 子、もしくは臭素原子で置換されていてもよいし、カルボニル基もしくはアシル 基〔例えば、-COR(式中、Rは、H、またはC1 C8アルキル基、アリール基、もし くはシクロアルキル基である)〕または例えば1〜8個の炭素原子を有するアルキ ル基で置換されていてもよい。-OH基が各環のいずれの位置(1位を除く)に結合 していてもよいことは、上記のビスフェノールの式から分かるであろう。これら の化合物の2種以上のブレンドもまた使用される。 上記の式で表される芳香族ポリフェノールのうちで最も有用でよく利用される 化合物の1つは、4,4'-ヘキサフルオロイソプロピリデニルビスフェノールであり 、これはビルフェノールAFと呼ばれることが多い。化合物4,4'-ジヒドロキシジ フェニルスルホン(ビスフェノールSとも呼ばれる)および4,4'-イソプロピリデ ニルビスフェノール(ビスフェノールAとも呼ばれる)もまた、広範に実用され ている。 本発明を実施するのに有用であることが判明したもう1つのクラスの架橋剤は 、一般的には、弗素化エーテル構造または脂肪族ジオール構造を有する。弗素化 エーテル架橋剤のクラスは、例えば、米国特許第4,810,760号および同第4,894,4 18号(いずれもStrepparolaらに付与されている)ならびに米国特許第5,266,650 号および同第5,384,374号(いずれもGuerraらに付与されている)に記載されて いる。これらの特許の内容はすべて、参照により本明細書に組み入れる。この一 般的なクラスの架橋剤としては、以下に個々に記載されている代表的な二官能性 弗素化エーテル化合物が挙げられる。 HOCH2-CF2OCF2CF2OCF2-CH2OH HOCH2-CF2O(CF2CF2OCF2CF2OCF2O)nCF2-CH2OH H2NCH2-CF2O(CF2CF2O)nCF2-CH2NH2 HOCH2-CF2CF2OCF2CF2-CH2OH 二官能性エーテル架橋剤は、単独で使用してもよいし、他の架橋剤と併用しても よいし、あるいは単官能性エーテル組成物と一緒に使用してもよい。単官能性も しくは二官能性弗素化エーテルの塩、例えば、上記の代表的な化合物の塩を1種 以上利用してもよい。こうした弗素化エーテル塩には、フルオロエラストマガム 中に容易に導入できるという利点もある。 フルオロエラストマ組成物を架橋するのに有用な官能性フルオロ脂肪族エーテ ル塩は、一般的には、各末端が末端基に結合されたペルフルオロエーテル構造を 有し、この末端基のうちの少なくとも1つは、-CH2OMgOH、-CH2OCaOH、もしくは- CH2OZnOHなどのようなアルコキシド金属塩、または-CH2NH3 +Cl-のようなアミノ 塩である。このような塩としては、例えば、官能性フルオロ脂肪族モノ-もしく はポリエーテル塩、具体的には、以下の化合物が挙げられる。 HOMgOCH2-CF2OCF2CF2OCF2-CH2OMgOH HOMgOCH2-CF2O(CF2CF2OCF2CF2OCF2O)nCF2-CH2OMgOH HOMgOCH2-CF2O(CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF2O)nCF2-CH2OMgOH HOMgOCH2-CF2CF2OCF2CF2-CH2OMgOHおよび CF3-O(CF2CF2O)n-CF2-CH2OMgOH Cl-NH3 +CH2-CF2OCF2CF2OCF2-CH2-NH3 +Cl- Cl-NH3 +CH2-CF2CF2OCF2CF2-CH2OCaCl HOMgOCH2-CF2OCF2CF2OCF2-CH2OCH2CH=CH2 上記の目的に有用な二官能性弗素化脂肪族ジオールおよびエーテル含有塩とし ては、一般に以下の式VIIで表される塩が挙げられる。 (VII) (X)m-(Y)x-Q-Rf-(O)y-(Rfo)n-Rf-Q-(Y)x-(X)m 〔式中、 Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状 ペルフルオロアルキレン基であり、 Rfoは、ランダム、ブロック、もしくはこれらの任意の組合せであってよい線 状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレンエーテル基を含み、代表的なRfo基と しては、 -(CF2)2-O-,-CF2O-,-(CF2)3-O-,-(CF2)4-O- -CF2-CF2-O-CF2-O-,-CF2-CF2-O-CF2-CF2-O-CF2-O- -(CF2-CF(CF3)-O)n- が挙げられ、 Qは、それぞれ独立して、好ましくは-O-、-C6H3(R')O-、-CH2CR2O-、-CR2O-、 Z-N+H3-C6H3(R')-、およびZ-NH3 +-CH2-(式中、Rは、水素原子であるか、または好 ましくは1〜約2個の炭素原子を有する弗素化もしくは非弗素化アルキル基、好ま しくは弗素化アルキル基であり、R’は、水素原子もしくはハロゲン原子である か、または場合により1個以上のカテナリーヘテロ原子が含まれていてもよい1〜 10個の炭素原子を有する置換もしくは無置換、環式もしくは非環式のアルキル基 もしくはアリール基であり、Zは、ハロゲン化物のようなアニオンであり、これ らの式に示されている酸素原子は、Y基が存在する場合、記載のY基に結合する) からなる群より選ばれる二価の連結基であり、 Yは、それぞれ独立して、Mg、Zn、Ca、もしくはNiのような二価の金属原子、 またはNa、Li、もしくはKのような一価の金属原子であり、好ましくは二価の金 属、特に好ましくはMgであり、 Xは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、または式-OR”もし くは-OOCR”(式中、R”は、1〜約4個の炭素原子を有する短鎖アルキル基である )で表される基であり、 nは、0〜30の数であり、 xは、0もしくは1であるが、Qがアミノ基を末端に有する場合、例えば、Qが先 に示したZ-N+H3-C6H3(R')-もしくはZ-N+H3-CH2-である場合、xは0であり、 yは、0もしくは1であり、 mは、0もしくは1であるが、Yが、Na、Li、もしくはKのような一価の金属原子 の場合、mは0であり、Yが二価の金属原子である場合、mは1であり、xが0の場合 、mは0である〕 1種以上の二官能性弗素化エーテル含有化合物との併用に有用な単官能性弗素 化脂肪族ジオール塩およびエーテル塩としては、一般に以下の式VIIIで表される 塩が挙げられる。 (VIII) (X)m-(Y)x-Q-Rf-(O)y-(Rfo)n-R 〔式中、 Rf、Rfo、Q、Y、X、x、y、m、およびnは、式VIIで規定した通りであり、 Rは、1〜約10個の炭素原子を有する一価の弗素化もしくは非弗素化アルキル基 もしくはアリール基であるか、または2〜10個の炭素原子を有する弗素化もしく は非弗素化アリル基である〕 本発明に係る架橋剤として使用されるカーボネートブロック化合物としては、 先に規定したポリフェノール化合物ならびに二官能性弗素化エーテル化合物およ び脂肪族ジオール化合物のうちで、1個以上の末端ヒドロキシル置換基が特定の カーボネート構成基で置換された化合物が挙げられる。最も有用なカーボネート 保護化合物は、一般に次の式で表される。 〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基、好ましくは、式:(式中、Aおよびxは、先に式VIで規定した通りである)で表されるポリフェニル 基であるか、または式: -Q-Rf-O-(Rfo)n-Rf-(Q)y- (式中、Q、Rf、Rfo、nおよびyは、先に式VIIで規定した通りである)で表され る弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Rは、アリール基であるか、または式CX(R')2(式中、Xは、水素原子もしくは弗 素原子以外のハロゲン原子であり、R’は、それぞれ互いに独立して、水素原 子、ハロゲン原子、または非弗素化アルキル基もしくはアリル基(直鎖、分枝状 、環式、もしくは非環式であってもよく、場合により、ヘテロ原子、すなわち、 窒素もしくは酸素のような非炭素原子が1個以上含まれていてもよい)である) で表されるアリル置換基もしくはアルキル置換基であり、代表的なアルキル置換 基としては、メチル、エチル、イソブチル、イソプロピル、およびCCl3CH2が挙 げられ、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕。 カーボネートブロック化合物がオリゴマのカーボネートであってもよいことは 分かるであろう。このようにして形成されるオリゴマカーボネートはまた、本発 明を実施するのに有用であり、本発明の範囲内に含まれると考えられる。更に、 上記のカーボネートブロック架橋剤がカーボネート置換基を1個だけ有していて もよく(例えば、式IXの1つのnもしくはn’が0の場合)、2個以上のカーボネー ト置換基が存在する場合、置換基の構造が、存在する他の1種もしくは複数種の 置換基のものと同じであっても異なっていてもよい(例えば、1個のアルキル置 換基と1個のアリール置換基とを有してもよい)ことは、分かるであろう。 1種以上の保護カーボネートブロック架橋剤は、単独で利用してもよいし、1種 以上の従来型架橋剤(例えば、先に式VIで規定したポリフェノール化合物もしく は先に式VIIで規定した弗素化エーテル化合物)と組合せて利用してもよい。本 発明を実施する際、架橋剤もしくは架橋剤混合物を硬化性フルオロエラストマ組 成物中に配合して、フルオロエラストマの硬化機構を制御してもよい。特定の所 望の機構にもよるが、硬化開始温度を制御することによって高い耐スコーチ性を 得るべく、組成物の配合を行ってもよいし、あるいは金型の内部で生じる硬化状 態を制限し、その代わりに、高温における後硬化時に金型キャビティの外部で完 全に硬化もしくは固化させることによって実質的に欠陥のない成形フルオロエラ ストマ物品を提供すべく、組成物の配合を行ってもよい。簡潔に述べると、1態 様において、1種以上のアリールカーボネートブロック架橋剤を、単独でもしく は1種以上の他の架橋剤と組合せて、好ましくは1種以上のアルキルもしくはアリ ルカーボネートブロック架橋剤と一緒に、組成物中に導入することによって、高 い耐スコーチ性を有する硬化性フルオロエラストマ組成物を処方することが可能 である。 簡潔に述べると、もう1つの態様において、1種以上のアルキル、アリル、もし くはアリールカーボネートブロック架橋剤を導入することによって、後述する2 段階硬化能を呈するフルオロエラストマ組成物を処方することが可能である。こ の2段階硬化の実施形態に有用なこうしたアルキル、アリル、もしくはアリール カーボネートブロック架橋剤は、プレス加硫もしくは射出成形の条件下で熱的に 安定で、初期硬化プロセス後に残存する架橋剤であろう。これらの化合物は、後 硬化時に脱炭酸を起こして対応する活性架橋剤を放出し、これをフルオロエラス トマ組成物中に導入して硬化させるものと考えられる。このような実施形態にお いて、アルキル、アリル、もしくはアリールカーボネートブロック架橋剤は、本 発明の1態様で教示されているように、1種以上の他の架橋剤、例えば、従来型の 架橋剤のいずれかと併用される。 上記の処方に有用なアリールカーボネートブロック化合物としては、先に記載 の式IXにおいて、記載のR基が、それぞれ独立して、以下の式X〔式中、xは、両端を含めて1〜4の数であり、R’は、水素、ハロゲン原子、また はアシル置換基、アリール置換基、ポリアリール置換基(芳香環が縮合(fuse)し たポリアリール置換基もしくは芳香環が分離したポリアリール置換基)、もしく はアルキル置換基、(あるいはこれらの任意の組合せ)であり、このうちの後の 3種の置換基は、弗素化されていてもよいが、弗素化されていない方が好ましく 、直鎖、分枝状、もしくは環状であってよい〕 で表されるアリール置換基などの置換もしくは無置換のアリール基から選択され る化合物が挙げられる。R’基には、場合により、カテナリーヘテロ原子、すな わち、窒素もしくは酸素のような非炭素原子が1個以上含まれていてもよい。-R ’置換基が、式IX中に示されているカーボネート基との結合に対して環中の任意 の位置で結合可能であることは、上記の式から分かるであろう。本発明に使用す るための特に好ましいアリールカーボネートブロックポリフェニル架橋剤として は、4,4'-(ヘキサフロオロイソプロピリデニルビスフェニル)(p-ニトロフェニル )ジカーボネートおよび4,4'-(ヘキサフロオロイソプロピリデニルビスフェニル) (3,5-ジクロロフェニル)ジカーボネートが挙げられる。 本発明の1実施形態に特に有用なアルキルおよびアリルカーボネートブロック 化合物としては、先に記載の式IXにおいて、記載のR基が、それぞれ独立して、 以下の式XI 〔式中、 Z、n、およびn’は、先の式IXで規定された通りであり、 Xは、水素であるかまたは弗素以外のハロゲン原子であり、 R”は、水素、弗素以外のハロゲン原子、または1〜約20個の炭素原子を有する 実質的に弗素化されていないアルキル基もしくはアリル基であり、該アルキル基 は、環式もしくは非環式、線状もしくは分枝状、弗素化基もしくは非弗素化基で あってよく、無置換であってもよいしアリール基もしくは1種以上の官能基で置 換されていてもよく、酸素、窒素、もしくは硫黄のようなカテナリーヘテロ原子 が1個以上含まれていてもよく、該アルキル基は、好ましくは、1〜約4個の炭素 原子を有する線状アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などで ある〕 で表されるカーボネートブロック化合物を形成する置換もしくは無置換のアルキ ル基もしくはアリル基から選択される化合物が挙げられる。 式RfSO2NHR”〔式中、R”は、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜12個 の炭素原子を有するアルキル基であり、Rfは、ペルフルオロアルキル、例えば CnF2n+1(式中、nは1〜20である)、またはペルフルオロシクロアルキル、例え ばCnF2n-1(式中、nは3〜20である)である〕で表される化合物などのフルオロ 脂肪族スルホンアミドを、本発明の組成物に添加することも可能である。このよ うな化合物は、例えば、米国特許第5,086,123号(Guentherら)に記載されている 。フルオロ脂肪族スルホンアミドは、好ましくは、ペルフルオロアルキルスルホ ンアミドであり、別化合物としてまたは有機オニウム化合物のアニオンとして添 加してもよい。 成形特性および他の性質を改良するために、充填剤をフルオロエラストマガム と混合することが可能である。充填剤を利用する場合、ガム100重量部あたり約1 00部までの量で、好ましくはガム100重量部あたり約15〜50部の量で、加硫処方 に加えることが可能である。使用しうる充填剤としては、例えば、補強サーマル カーボンブラックもしくはファーネス等級(furnace grade)カーボンブラック、 または粘土およびバリタのような比較的低い補強特性を有する非黒色顔料が挙げ られる。 硬化促進剤および1種もしくは複数種の架橋剤は、アルコール溶剤もしくはケ トン溶剤中に微小固体として分散した状態またはこうした溶剤中に溶解した状態 で未硬化ポリマガム中に添加することが可能であり、この際、こうした材料は、 混合されてポリマガムストック中に導入される。こうして混合されたガムストッ クは、一般的には、長期間にわたり室温で保存可能である。 硬化させる前に酸受容体をガムストック中に添加混合するが、その後は、スト ックの貯蔵寿命はより制限される。酸受容体は、無機物質であってもよいし、無 機物質と有機物質とのブレンドであってもよい。無機受容体としては、例えば、 酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、二塩基性亜燐 酸鉛、酸化亜鉛、炭酸バリウム、水酸化ストロンチウム、炭酸カルシウムなどが 挙げられる。有機受容体としては、エポキシ化合物、ステアリン酸ナトリウム、 および蓚酸マグネシウムが挙げられる。好ましい酸受容体は、酸化マグネシウム および水酸化カルシウムである。酸受容体は、単独でまたは組合せて使用するこ とができ、好ましくは、ポリマガムストック100重量部あたり約2〜25部の範囲の 量で使用される。ポリマガムストック中に導入する前に、硬化系のすべての成分 を混合してもよく、このような場合も本発明の範囲から逸脱するものではない。 相対量の1種もしくは複数種の架橋剤(すなわち、アリール、アルキル、もし くはアリルカーボネートと、従来型の架橋剤(存在する場合)とを合わせた所定 の合計量の架橋剤)およびオニウム塩は、酸受容体と混合したときに組成物の所 望の硬化および/または離型が行えるような量で組成物中に存在する。硬化系の 成分の代表的な割合は、次の通りである。 酸受容体: 0.5〜40phr オニウム塩: 0.2〜5mmhr 架橋剤: 0.3〜12mmhr これらの量はいずれも、ポリマガムストック100部あたりの部(「phr」と略記す る)またはポリマガムストック100部あたりのミリモル(「mmhr」と略記する) で与えられている。これらの割合は一般的な範囲で示されいることは分かるであ ろう。また、個々の特定の硬化時間および温度に対応する具体的な量は当業者に は自明であろう。 本発明によれば、所望の量の配合成分および他の従来型の補助剤もしくは成分 を、未加硫のフルオロカーボンガムストックに添加し、任意の通常のゴム混合装 置、例えば、密閉式ミキサ(例えば、バンバリーミキサ)、ロールミル、または 任意の他の便利な混合装置を利用することにより、これらを均質に混合または配 合する。最良の結果を得るためには、混合物をミルにかける温度を約120℃より も高くすべきでない。混練中、効果的に硬化させるべく、成分および補助剤をガ ム全体にわたり均一に分布させることが好ましい。 次に、例えば、押出処理(例えば、ホースもしくはホースライニングの形状で )または成形処理(例えば、Oリングシールの形態で)によって、混合物の加工 および造形を行う。その後、造形品を加熱してガム組成物を硬化させると、硬化 エラストマ物品が得られる。 配合された混合物の加圧(すなわち、プレス加硫)は、通常、約95℃〜約230 ℃、好ましくは約150℃〜約205℃の温度で、1分間〜15時間、典型的には5分間〜 30分間にわたり行われる。金型中の配合混合物に対して、通常、約700kPa〜約20 ,600kPaの圧力が加えられる。最初に、金型に離型剤をコーティングし、予め ベーキングしておいてもよい。次に、物品の横断面の厚さにもよるが、通常は約 150℃〜約275℃、典型的には約232℃の温度において、約2時間〜50時間以上に わたり、一般的には、成形加硫品を後硬化(例えば、オーブン硬化)させる。厚 い断面材の場合には、一般に、後硬化時の温度を、下限温度から所望の最大温度 まで徐々に上昇させる。最高使用温度は、好ましくは約260℃であり、この値を 約4時間以上保持する。本発明の組成物は、シール、Oリング、ガスケットなどを 作製するために使用することができる。 本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の種々の修正および変 更が可能であることは当業者には自明であろう。また、本発明は、本明細書中に 記載されている例示用の実施形態に不当に制限されるべきものではない。 実施例試験方法 以下の実施例において、記載の結果は、次の試験方法を用いて得られたもので ある。 硬化レオロジー試験は、Monsanto Moving Die Rheometer(MDR)Model 2000を 用いて、177℃、予備加熱なし、経過時間12分間、円弧角0.5°の条件下で、ASTM D 5289-93aに従って、未硬化の配合された混和剤に対して行った。最小トルク (ML)および最大トルク(MH)、すなわち、プラトートルクも極大トルクも得ら れない特定の時間内に到達する最大のトルク、を報告した。また、ts2(トルク がMLから2単位増加するのに要する時間)、t'50[トルクがML+0.5(MH-ML)に到達 するのに要する時間]、およびt'90[トルクがML+0.9(MH-ML)に到達するのに要 する時間]も報告した。 プレス加硫サンプル。特に記載のないかぎり、150×150×2.0mmのシートを用 意し、177℃において10分間にわたり約6.9メガパスカル(MPa)で加圧することに よって物理的性質を測定した。 特に記載のないかぎり、空気循環オーブン中にプレス加硫サンプルを入れるこ とにより後硬化サンプルを作製した。オーブンを232℃に保持してサンプルを16 時間処理した。 ASTM Die Dを用いてプレス加硫シートまたは後硬化シートから切り取ったサン プルに対して、ASTM D 412-92εに従って、破断点引張強度、破断点伸び、およ び100%伸び率におけるモジュラスを測定した。メガパスカル(MPa)単位で報告す る。 硬度は、タイプA-2ショアデュロメータを用いてASTM D 2240-85 Method Aに従 って測定した。ポイント単位で報告する。 圧縮永久歪は、ASTM 395-89(Method B)に従って0.139 in.(3.5mm)で測定し た。後硬化を行ってから、200℃においてOリングを70時間かけて圧縮した。結果 は%で報告する。カーボネート化合物および有機オニウム化合物の合成または供給元 本発明のフルオロエラストマ組成物の実施例中の架橋剤および/または硬化調 節剤として、以下のカーボネートブロックビスフェノールを使用する。 4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデニルビスフェニル)(P-ニトロフェニル)ジ カーボネート(カーボネートA)の合成 250mL三つ口丸底フラスコに、攪拌棒、還流冷却器、および温度計を取り付け た。このフラスコに、4,4'-ヘキサフルオロイソプロビリデン−ジフェノール(ビ スフェノールAF)8.5g、塩化メチレン150mL、およびトリエチルアミン7.1mLを仕 込んだ。室温で反応溶液を攪拌し、ビスフェノールAFをすばやく溶液中に溶解さ せた。溶液にp-ニトロフェニルクロロホルメート10.2gを徐々に添加した。直ち に反応が開始され、発熱を起こした。溶液中に白色沈殿が現れたが、これは、ト リエチルアミンの塩酸塩であると考えられた。クロロホルメートを添加した後、 反応混合物を一晩攪拌した。白色固体を濾過し、少量の塩化メチレンで洗浄した 。 濾液と塩化メチレン洗液とを合わせ、更に、4×150mLの水で洗浄し、続いてMgSO4 を用いて一晩かけて乾燥した。MgSO4塩を濾過し、塩化メチレン30mLで洗浄した 。ロータリーエバポレータを用いて溶剤を除去し、得られた白色固体を、更に真 空下で乾燥させて目的の生成物15.2g(90%)を得た。 1/2当量アリールカーボネート(カーボネートB)の合成 反応手順は、カーボネートAの合成で使用した手順と同じであったが、利用可 能なヒドロキシ基の1/2と反応するのに必要な量のp-ニトロフェニルクロロホル メートを添加した。この場合には、一置換カーボネートと、二置換カーボネート と、遊離のビスフェノールAFとの混合物が得られた。 ビスフェノールAFビス(クロロホルメート)の合成 使用した合成手順は、米国特許第3,373,139号に基づくものであった。 HastalloyTMBombに、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロビリデン)ジフェノール8.0g 、ホスゲン30g、およびN,N-ジメチルホルムアミド0.5gを仕込んだ。混合物を140 ℃で8時間加熱した。反応後、過剰のホスゲンを排出させた。粘稠な油として得 られた生成物を塩化メチレンに溶解させた。ストリッピングにより塩化メチレン を除去し、残存した粘稠油を減圧蒸留にかけて160℃および0.3mmHgの条件下で淡 黄色シロップを回収し、目的の生成物8.5gを得た。 4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデニルビスフェニル)ビス(3,5-ジクロロフェ ニル)ジカーボネート(カーボネートC)の合成 100mL三つ口フラスコに、上述したように調製したビスフェノールAFビス(クロ ロホルメート)2.6g、3,5-ジクロロフェノール2.8g、および塩化メチレン50mLを 仕込んだ。室温で反応混合物を攪拌した。この溶液に、トリエチルアミン1.0gを 添加したところ、直ちに反応し、発熱を起こした。反応混合物を30℃で一晩攪拌 した(約15時間)。次に、反応溶液を水(6×50mL)でよく洗浄し、副生物のトリエ チルアミン塩酸塩および未反応の3,5-ジクロロフェノールを除去した。MgSO4を 用いて塩化メチレン溶液を乾燥した。その後、溶液を濾過し、濾液を濃縮して白 色固体約4gを得た。 ビスフェノールAFをベースとした他のジカーボネート化合物を、カーボネート Aと同様にして合成した。ただし、p-ニトロクロロホルメートの代わりに以下の クロロホルメートを使用した。 カーボネートD − 4,4'-(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフェニルビス( エチル)ジカーボネートの調製時、エチルクロロホルメートを使用した。 カーボネートE − 4,4'-(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフェニルビス( イソプロピル)ジカーボネートの調製時、イソプロピルクロロホルメートを使用 した。 カーボネートF − 4,4'-(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフェニルビス( トリクロロエチル)ジカーボネートの調製時、トリクロロエチルクロロホルメー トを使用した。 カーボネートG − 4,4'-(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフェニルビス( イソブチル)ジカーボネートの調製時、イソブチルクロロホルメートを使用した 。 カーボネートH − 4,4'-(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフェニルビスア リルジカーボネートの調製時、アリルクロロホルメートを使用した。 カーボネートI − カーボネートAと同じようにして調製したが、ただし、ビス フェノールAFの代わりにビスフェノールA(4,4'-イソプロピル-ビフェニル)を使 用した。 カーボネートJ − カーボネートAと同じようにして調製したが、ただし、ビス フェノールAFの代わりにビスフェノールS(4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホ ン)を使用した。 カーボネートK − カーボネートAと同じようにして調製したが、ただし、ビス フェノールAFの代わりに4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノンを使用した。 イソプロピルジカーボネートブロック弗素化ポリエーテルジオール(カーボネー トL)の合成 反応手順は、カーボネートAの合成に使用した手順と同じであったが、ただし 、平均分子量約1250のHOCH2(CF2CF2O)nCF2CH2OH(米国特許第5,384,374号の記載 に従って調製した)50gを、塩化メチレン80mLおよびトリエチルアミン8.5gの入 ったフラスコに添加した。室温で溶液を1時間撹拌した。この溶液に、トルエン を溶剤とする1Mイソプロピルクロロホルメート90mLを徐々に添加した。反応混合 物を室温で40分間攪拌した。次に、一晩にわたり溶液を40℃まで加熱した。冷却 後、反応溶液を水4×150mLでよく洗浄した。MgSO4を用いて有機層を2時間にわた り脱水した。溶剤の塩化メチレンおよびトルエンを除去し、液体生成物(49g)を 得た。 カーボネートM − カーボネートLと同じようにして調製したが、ただし、イソ プロピルクロロホルメートの代わりにイソブチルクロロホルメートを使用した。 酸置換オニウムA(オニウムA) 酢酸置換トリフェニルホスホニウムクロリドを次のように調製した。トリフェ ニルホスフィン26.2g(0.11モル)およびクロロ酢酸11.3g(0.12モル)をメタノール 450mLに溶解して適切なフラスコに添加した。混合物を35〜40℃で24時間加熱し た。次に、溶剤を除去し、生成物をエーテルで抽出して白色固体を得た。更に、 この固体を無水エタノール−エーテルから4回結晶化させた。 酸置換オニウムB(オニウムB) 酢酸置換トリブチルホスホニウムクロリドを次のように調製した。クロロ酢酸 11.3g(0.12モル)およびトリブチルホスフィン20.2g(0.10モル)をメタノール100m Lに添加した。次に、メタノール溶液を20時間にわたり35〜40℃に加熱した。メ タノールを除去し、反応生成物をヘキサンおよびエーテルで洗浄して未反応のト リブチルホスフィンおよびクロロ酢酸を除去した。 トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウムクロリド(オニウムC) 米国特許第4,882,390号(Grootaertら)の記載に従ってトリブチル(2−メトキシ )プロピルホスホニウムクロリドを調製した。 オニウムDは、オクラホマ州CatoosaのAdvanced Research Chemicals,Inc.か ら入手したトリアリールスルホニウムクロリドである。 オニウムEは、ウィスコンシン州MilwaukeeのAldrich Chemical Co.から入手可 能なテトラブチルアンモニウムクロリドである。 オニウムFは、ウィスコンシン州MilwaukeeのAldrich Chemical Co.から入手可 能なトリフェニルベンジルホスホニウムクロリド(TPBPC1)である。 ガムのタイプ 市販のフルオロエラストマガムを、上述したように調製した化合物および種々 の他の成分と配合し、硬化させた。このとき、硬化レオロジーおよび硬化組成物 の物理的性質を調べた。使用したガムはコポリマであり、特に記載のないかぎり 、ムーニー粘度およびモノマから誘導されたインタポリマ単位の公称重量パーセ ントは、以下の表1に示される通りであった。例えば硬化剤のようないくつかの 添加剤は、ガム100部あたりのミリモル(mmhr)量で記されている。他の添加剤は 、グラム単位で記されている。パーセントは、特に記載のないかぎり重量%であ る。 表1 モノマ重量% アリールカーボネート架橋剤を含有する組成物の評価 実施例1 実施例1では、フルオロエラストマガムA 100gを使用し、カーボネートC 4.46g (6.25mmhr)、オニウムF 0.5g(1.3mmhr)、Thermax N-990カーボンブラック30g、 ミシガン州ManisteeのMorton Performance Chemicalsから入手可能なElastomag 170 MgO 3g、およびCa(OH)2 6gを添加して、二本ロールミルおよび従来型技法に より配合フルオロエラストマガムを調製した。 所定量の配合ガムを使用して硬化レオロジー試験を行い、ガムの残りの部分を 177℃で10分間にわたりプレス加硫し、次いで232℃で16時間にわたり後硬化させ た。いくつかの温度におけるレオロジー試験の結果を表2に示す。比較例C1 比較例C1では、実施例1と同じように配合フルオロエラストマガムの調製およ び評価を行ったが、ただし、カーボネートCの代わりにビスフェノールAF 6.25mm hr(2.1g)を使用した。 表2 硬化レオロジー 表2の結果は、実施例1が、150℃の温度では非常に低い硬化活性を、177℃の温 度では有用な硬化性能を、更に、200℃の温度では迅速な硬化応答を呈すること を示している。各温度において、実施例1の硬化は、比較例C1の結果と比較して 遅くなっている。後硬化後に得られた実施例1の物理的性質は、引張強度14.96M Pa、伸び率143%、モジュラス9.15MPa、およびショアA硬度84であった。実施例2 実施例2では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマガムの 調製および評価を行ったが、ただし、カーボネートC 4.46gの代わりに4,4'-(ヘ キサフルオロイソプロピリデニルビスフェニル)(P-ニトロフェニル)カーボネー ト(カーボネートA)4.16g(6.25mmhr)を使用した。レオロジーの結果(150℃で試 験した)を表3に示す。実施例3 実施例3では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマガムの 調製および評価を行ったが、ただし、カーボネートC 4.46gの代わりにカーボネ ートB 3.13g(6.25mmhr)を使用した。レオロジーの結果(150℃で試験した)を表3 に示す。 表3 硬化レオロジー 表3の結果は、このような温度において、実施例2および3の硬化応答が遅れる ことを示している。実施例4〜6 実施例4〜6では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマガ ムの調製および評価を行ったが、ただし、カーボネートAの代わりに以下に記載 の化合物を使用した。 実施例4では、カーボネートI 6.25mmhrを使用した。 実施例5では、カーボネートJ 6.25mmhrを使用した。 実施例6では、カーボネートK 6.25mmhrを使用した。 対照サンプルでは、ビスフェノールAF 6.25mmhrを使用した。 表4 MDR試験温度150℃ * 3時間後、硬化せず。 表5 MDR試験温度200℃ 表5のデータは、種々のタイプのカーボネートブロック架橋剤を用いて有用な 硬化特性が得られることを示している。本発明の実施例は、対照と比較して、 ts2時間およびt'50時間が長くなることから、耐スコーチ性が増大することが分 かる。アリールカーボネート架橋剤およびアルキルカーボネート架橋剤の両方を含有す る組成物の評価 実施例7〜10 実施例7〜10では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマガ ムの調製および評価を行ったが、ただし、カーボネートCの代わりに、表6に示さ れているカーボネートブロックビスフェノールの組合せを使用した。レオロジー 試験の結果を表7および8に示す。比較例C1では、先に述べたように、カーボネー トブロックビスフェノールAFの代わりにビスフェノールAF 2.1gを使用した。 表6 表7 MDR試験温度150℃ 表7に示されている結果は、各サンプリングともMLの値は類似しているが、本 発明の実施例のts2値を比較例C1のts2値と比較すると本発明では硬化開始が遅延 されることが分かる。 表8 MDR試験温度200℃ 表8の結果は、試験温度を200℃まで上昇させると、ts2が実質的に減少するこ とから分かるように、硬化応答が実質的に促進されることを示している。本発明 の化合物のMHの値が低下することから、2段階効果が得られることが分かる。し かしながら、以下の表10に示されているように、後硬化のあとで得られる実施例 および比較例C1の最終架橋密度は同程度である。このことは、モジュラスおよび 伸び率の値を比較することによって実証される。 表9 プレス加硫(177℃、10分間) * C1では、177℃において15分間かけてプレス加硫を行った。 表10 後硬化(249℃、16時間) 表10の結果は、表8において実施例8および10のMH値と比較例C1のMH値と比較す ることから分かるように200℃MDR試験時の架橋密度が対照の50%にすぎないにも かかわらず、類似の物理的性質が得られることを示している。アルキルまたはアリルカーボネート化合物と従来型架橋剤とのブレンドを含有す る組成物の評価 実施例11 実施例11では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマガム の調製および評価を行ったが、ただしオニウムFの量は、0.5g(1.3mmhr)ではなく 0.35gであり、またカーボネートCの代わりにビスフェノールAF 1.0gおよびイソ プロピルカーボネートブロックビスフェノールAF(カーボネートE)1.5gを使用 した。結果を表12に示す。実施例12〜14 実施例12〜14では、実施例11と同じように、本発明の配合フルオロエラストマ ガムの調製および評価を行ったが、ただし、使用したオニウムは表11に記載の通 りである。比較例C2 比較例C2では、実施例11と同じように配合フルオロエラストマガムの調製およ び評価を行ったが、ただし、表11に記載の処方を使用した。カーボネートブロッ クビスフェノールAFは使用しなかった。 表11 表11の処方に従った配合ガムの硬化レオロジーを評価し、その結果を表12に示 した。 表12 MDR試験温度177℃ 表12の結果は、MH値を比較例C2の場合と比較することから分かるように、本発 明の配合ガムを使用すると2段階硬化レオロジーが得られることを示している。 本発明の配合ガムを使用したときに得られる最大トルクは、比較例の約1/2にす ぎない。こうした物品を次に後硬化サイクルにかけて得られる最終の物理的性質 は、比較例の場合に得られる性質と類似したものとなる。これらの結果を以下の 表14に示す。 177℃において10分間のプレス加硫を行って得られた物理的性質を、表13に示 す。 表13 プレス加硫された材料 表13の結果は、比較例C2の場合と比較して本発明の実施例の伸び率値が大きく モジュラス値が小さいことから分かるように、プレス加硫条件下において一部分 すなわちより低いレベルの架橋が行われたことを示している。 232℃において16時間の後硬化を行って得られた物理的性質を、表14に示す。 表14 後硬化させた材料 表14の結果は、より低い温度において本発明の実施例で得られたトルクが比較 例で得られた値の約1/2にすぎないにもかかわらず(表12を参照されたい)、本 発明の実施例および比較例の最終的な物理的性質は同程度であることを示してい る。実施例15〜16 実施例15〜16では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマ ガムの調製および評価を行ったが、ただし、表15に示されているように、ガムB またはガムCをオニウムおよび硬化剤と併用した。比較例C3およびC4 比較例C3およびC4では、実施例1と同じように、配合フルオロエラストマガム の調製および評価を行ったが、ただし、表15に記載のガム、オニウム、および硬 化剤を使用した。 表15 上記の材料に対するレオロジー試験の結果を表16に示す。 表16 MDR試験温度177℃ 表16の結果は、本発明の組成物を使用すると有用な硬化特性が得られることを 示している。 プレス加硫および後硬化を行った後の物理的性質を表17および18に示す。 表17 プレス加硫特性(177℃、15分間) 表18 後硬化特性(232℃、16時間) 実施例17〜19 実施例17〜19では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマ ガムの調製および評価を行ったが、ただし、使用したオニウムおよび硬化剤は表 19に記載の通りである。比較例C5〜C7 比較例C5〜C7では、実施例1と同じように、配合フルオロエラストマガムの調 製および評価を行ったが、ただし、表19に記載のオニウムおよび硬化剤を使用し た。ビスフェノールAFおよびカーボネートEの量はmmhrで記され、オニウムはグ ラム単位で記されている。 表19 上記の材料に対するレオロジー試験の結果を表20に示す。 表20 MDR試験温度177℃ 表20の結果は、本発明の組成物を使用すると有用な硬化特性が得られることを 示している。 プレス加硫および後硬化を行った後の物理的性質を表21および22に示す。 表21 プレス加硫特性(177℃、15分間) 表22 後硬化特性(249℃、16時間) 表21および22の結果は、本発明の配合物を使用した場合、類似の物理的性質が 得られことを示している。実施例20および21 実施例20および21では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラス トマガムの調製および評価を行ったが、ただし、以下の表23に記載の架橋剤およ びオニウムを使用した。比較例C8の調製および評価も同様に行った。ビスフェノ ールAFおよびカーボネートの量はmmhrで記され、オニウムはグラム単位で記され ている。 表23 表24 MDR試験温度150℃ 表25 MDR試験温度177℃ 表26 後硬化特性(249℃、16時間) 表24〜26のデータは、実施例20の組成物では、固化の際に硬化が遅くなり、2 段階効果が得られるが、後硬化特性はC8と同じようなレベルに到達するを示して いる。実施例21は2段階硬化作用を示すが、C8と比較して硬化開始の遅延は観測 されない。実施例22および23 実施例22および23では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラス トマガムの調製および評価を行ったが、ただし、以下の表27に記載の処方を使用 した。カーボネートHは、4,4’−(ヘキサフルオロプロピリデニル)ビスフ ェニルビスアリルジカーボネートである。比較例C9 比較例C9では、実施例22と同じように、配合フルオロエラストマガムの調製を 行ったが、ただし、表27に記載の処方を使用した。カーボネートブロックビスフ ェノールAFは使用しなかった。ビスフェノールAFおよびカーボネートFの量はmmh rで記され、オニウムはグラム単位で記されている。 表27 表27の処方に従った配合ガムの硬化レオロジーを評価し、その結果を表28に示 した。 表28 MDR試験温度177℃ 表28の結果は、MH値を比較例C9の場合と比較することから分かるように、本発 明の配合ガムを使用すると2段階硬化レオロジーが得られることを示している。 本発明の配合ガムを使用した場合、最大トルクは減少する。こうした物品を次に 後硬化サイクルにかけて得られる最終の物理的性質は、比較例の場合に得られる 性質と類似したものとなる。これらの結果を以下の表30に示す。 177℃において15分間のプレス加硫を行って得られた物理的性質を、表29に示 す。 表29 プレス加硫特性(177℃、15分間) 表29の結果は、比較例C9の場合と比較して実施例22の伸び率値が大きくモジュ ラス値が小さいことから分かるように、プレス加硫条件下において一部分すなわ ちより低いレベルの架橋が行われたことを示している。 232℃において16時間の後硬化を行って得られた物理的性質を、表30に示す。 表30 後硬化特性(232℃、16時間) 表30の結果は、本発明の実施例で得られる最終的な物理的性質が、比較例C9と 比べて同程度であることを示している。実施例24〜25 実施例24〜25では、実施例1と同じように、本発明の配合フルオロエラストマ ガムの調製および評価を行ったが、ただし、使用したオニウムおよび硬化剤は、 表31に記載の通りである。Fジオール-1は、カーボネートLを調製するために使用 した弗素化エーテルジオールである。比較例C10〜C11 比較例C10〜C11では、実施例1と同じように、配合フルオロエラストマガムの 調製および評価を行ったが、ただし、表31に記載のオニウムおよび硬化剤を使用 した。弗素化ジオールの量はmmhrで記され、オニウムはグラム単位で記されてい る。 表31 上記の材料に対するレオロジー試験の結果を表32に示す。 表32 MDR試験温度177℃ 表32の結果は、本発明の組成物を使用すると有用な硬化特性が得られることを 示している。実施例24および25のMH値を比較例C10の場合と比較すると、2段階効 果を生じたことが分かる。この温度におけるトルクの結果は、Fジオール1の量が 実施例24および25と同じである比較例C11で得られた結果により近い。実施例24 および25の物理的性質、例えば、伸び率および圧縮永久歪(表34を参照されたい )は、これらの実施例の架橋密度が比較例C11の場合よりも高いことを示してい る。このことから、本発明のF-ジオールージカーボネートの少なくとも一部分は 硬化に関与したことが分かる。 プレス加硫および後硬化を行った後の物理的性質を表33および34に示す。 表33 プレス加硫特性(177℃、10分間) 表34 後硬化特性(232℃、16時間) 表33および34の結果は、本発明の配合物を使用した場合、類似の物理的性質が 得られことを示している。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a) 弗素含有ポリマまたは弗素含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマ はそれぞれ、1種以上の弗素含有エチレン性不飽和モノマから誘導されたインタ ポリマ単位を含有する)と、 (b) 有機オニウム化合物と、 (c) カーボネートブロック架橋剤と、 を含む硬化性フルオロエラストマ組成物。 2.前記カーボネートブロック架橋剤が、式: 〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基であるか、または式: -Q-Rf-O-(Rfo)m-Rf-Q- (式中、Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは 分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、Rfoは、ランダム、ブロック、もしく はこれらの任意の組合せであってよい線状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレ ンエーテル基を含み、Qは、それぞれ独立して、二価の連結基であり、mは、0〜3 0の数であり、yは、0もしくは1である) で表される弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Rは、アリール基であるか、または式CX(R')2(式中、Xは、水素もしくは弗素 原子以外のハロゲン原子であり、R'は、それぞれ互いに独立して、実質的に弗素 化されていないアルキル基もしくはアリル基(直鎖、分枝状、環式、もしくは非 環式であってよく、場合により、1個以上のカテナリーヘテロ原子が含まれてい てもよい)である)で表されるアリル置換基もしくはアルキル置換基であり、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕 に従って選択される請求項1記載の組成物。 3.スコーチ現象に対して改良された耐性を呈する硬化性フルオロエラストマ 組成物であって、 (a) 1種以上の弗素含有エチレン性不飽和モノマから誘導されたインタポリマ 単位を含有する弗素含有ポリマと、 (b) 有機オニウム化合物と、 (c) アリールカーボネートブロック架橋剤と、 を含む硬化性フルオロエラストマ組成物。 4.前記アリールカーボネートブロック架橋剤が、式: 〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基であるか、または式: -Q-Rf-Q-(Rfo)m-Rf-Q- (式中、Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは 分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、Rfoは、ランダム、ブロック、もしく はこれらの任意の組合せであってよい線状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレ ンエーテル基を含み、Qは、それぞれ独立して、二価の連結基であり、mは、0〜3 0の数であり、yは、0もしくは1である) で表される弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Rは、式: (式中、xは、両端を含めて1〜4の数であり、R’は、水素、もしくはハロゲンで あるか、またはアシル置換基、アリール置換基、ポリアリール置換基(芳香環が 縮合したポリアリール置換基もしくは芳香環が分離したポリアリール置換基)、 もしくはアルキル置換基であり、このうちの後の3種の置換基は、直鎖、分枝状 、環状、もしくはハロゲン化基であってよく、場合により、1個以上のカテナリ ーヘテロ原子が含まれていてもよい) で表されるアリール置換基であり、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕 に従って選択される請求項3記載の組成物。 5.改良された耐スコーチ性を呈し、かつ成形欠陥に対する改良された耐性を 有する硬化性フルオロエラストマ組成物であって、 (a) 1種以上の弗素含有エチレン性不飽和モノマから誘導されたインタポリマ 単位を含有する弗素含有ポリマと、 (b) 有機オニウム化合物と、 (c) アリールカーボネートブロック架橋剤と、アルキルカーボネートブロック 化合物およびアリルカーボネートブロック化合物からなる群より選ばれる1種以 上の架橋剤との混合物と、 を含む硬化性フルオロエラストマ組成物。 6.1種以上の前記アリールカーボネートブロック架橋剤が、式: 〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基であるか、または式: -Q-Rf-O-(Rfo)m-Rf-Q- (式中、Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは 分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、Rfoは、ランダム、ブロック、もしく はこれらの任意の組合せであってよい線状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレ ンエーテル基を含み、Qは、それぞれ独立して、二価の連結基であり、mは、0〜 30の数であり、yは、0もしくは1である) で表される弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Rは、式: (式中、xは、両端を含めて1〜4の数であり、R’は、水素、もしくはハロゲンで あるか、またはアシル置換基、アリール置換基、ポリアリール置換基(芳香環が 縮合したポリアリール置換基もしくは芳香環が分離したポリアリール置換基)、 もしくはアルキル置換基であり、このうちの後の3種の置換基は、直鎖、分枝状 、環状、もしくはハロゲン化基であってよく、場合により、1個以上のカテナリ ーヘテロ原子が含まれていてもよい) で表されるアリール置換基であり、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕 に従って選択され、 1種以上の前記アルキルカーボネートブロック化合物もしくは前記アリルカー ボネートブロック化合物が、式: 〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基であるか、または式: -Q-Rf-O-(Rfo)m-Rf-Q- (式中、Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは 分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、Rfoは、ランダム、ブロック、もしく はこれらの任意の組合せであってよい線状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレ ンエーテル基を含み、Qは、それぞれ独立して、二価の連結基であり、mは、0〜3 0の数であり、yは、0もしくは1である) で表される弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Xは、水素であるかまたは弗素以外のハロゲン原子であり、 R’は、1〜約20個の炭素原子を有する実質的に弗素化されていないアルキル基 もしくはアリル基であり、該アルキル基は、環式もしくは非環式、線状もしくは 分枝状、弗素化基もしくは非弗素化基であってよく、無置換であってもよいしア リール基もしくは1種以上の官能基で置換されていてもよく、1個以上のカテナリ ーヘテロ原子が含まれていてもよく、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕 に従って選択される請求項5記載の組成物。 7.成形欠陥に対する改良された耐性を有する硬化性フルオロエラストマ組成 物であって、 (a) 弗素含有ポリマまたは弗素含有ポリマのブレンド(該弗素含有ポリマはそ れぞれ、1種以上の弗素含有エチレン性不飽和モノマから誘導されたインタポリ マ単位を含有する)と、 (b) 少なくとも1種の有機オニウム化合物と、 (c) (1)アルキルカーボネートブロック化合物およびアリルカーボネートブ ロック化合物からなる群より選ばれる1種以上の架橋剤と、(2)ポリフェノール 化合物および弗素化エーテル化合物からなる群より選ばれる1種以上の架橋剤と の混合物と、 を含む硬化性フルオロエラストマ組成物。 8.1種以上の前記アルキルカーボネートブロック化合物もしくは前記アリル カーボネートブロック化合物が、式:〔式中、 Zは、アリール基もしくはポリアリール基であるか、または式: -Q-Rf-O-(Rfo)m-Rf-Q- (式中、Rfは、それぞれ独立して、1〜約20個の炭素原子を有する線状もしくは 分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、Rfoは、ランダム、ブロック、もしく はこれらの任意の組合せであってよい線状もしくは分枝状ペルフルオロアルキレ ンエーテル基を含み、Qは、それぞれ独立して、二価の連結基であり、mは、0〜3 0の数であり、yは、0もしくは1である) で表される弗素化エーテル基もしくは脂肪族ジオール基であり、 Xは、水素であるかまたは弗素以外のハロゲン原子であり、 R’は、1〜約20個の炭素原子を有する実質的に弗素化されていないアルキル基 もしくはアリル基であり、該アルキル基は、環式もしくは非環式、線状もしくは 分枝状、弗素化基もしくは非弗素化基であってよく、無置換であってもよいしア リール基もしくは1種以上の官能基で置換されていてもよく、1個以上のカテナリ ーヘテロ原子が含まれていてもよく、 nおよびn’としては、それぞれ独立して、0もしくは1が選ばれるが、nもしく はn’が0の場合、Z部分のその対応部には水素が末端に存在するか(すなわち、 その対応末端部は-Z-OHである)、または金属カチオンもしくは非金属カチオン が末端に存在する〕 に従って選択される請求項7記載の組成物。 9.前記有機オニウム化合物が、酸官能性有機オニウム化合物を含むか、また は1種以上のペンダント弗素化アルキル基を含む請求項1〜8のいずれか1項記 載の組成物。 10.フルオロ脂肪族スルホンアミドを更に含む請求項1〜9のいずれか1項 記載の組成物。 11.前記弗素含有ポリマが、弗化ビニリデンと少なくとも1種の末端エチレ ン性不飽和フルオロモノマとのコポリマを含む請求項1〜10のいずれか1項記 載の組成物。 12.(1) (A) 弗素含有ポリマまたは弗素含有ポリマのブレンド(該弗素含有 ポリマはそれぞれ、1種以上の弗素含有エチレン性不飽和モノマから誘導された インタポリマ単位を含有する)と、 (B) 少なくとも1種の有機オニウム化合物と、 (C) (a)アルキルカーボネートブロック化合物およびアリルカーボネートブ ロック化合物からなる群より選ばれる1種以上の架橋剤と、(b)ポリフェノール 化合物および弗素化エーテル化合物からなる群より選ばれる1種以上の架橋剤と の混合物と、 を含む硬化性フルオロエラストマ組成物を射出成形するかまたはプレス加硫する ステップと、 (2) 該組成物を後硬化にかけるステップと、 を含むフルオロエラストマの硬化方法。 13.前記後硬化を約200℃以上の温度で少なくとも16時間にわたり行う請求 項12記載の方法。 14.請求項12または13記載の方法に従って作製される硬化物品。
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