JP2001511484A - 特に滑り軸受用のサーマルコーティング方法 - Google Patents
特に滑り軸受用のサーマルコーティング方法Info
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Abstract
Description
粉末または棒の形をして火炎に供給され、この火炎内で溶融され、基質に溶着す
る。この場合、コーティング材料の一部が酸化する。酸化物はコーティング内に
閉じ込まれる。この酸化物は一方では、コーティングの微小硬度に影響を与え、
他方ではコーティング内で多孔を形成する。この多孔は一方では、例えば滑り軸
受または軸受面にオイルフィルムを形成するために所望され、他方ではこの多孔
によってコーティングの安定性が小さくなる。多孔はコーティング材料の選択と
、粒子の大きさまたは粒子の形態によって影響を与えることができる。酸化物の
形成は通常のごとく、雰囲気の酸素含有両によって生じる。真空下で加工する際
にのみ、酸素が排出され、保護ガス雰囲気で加工される。これによって、プラズ
マ溶着の際真空下で結合が充分に閉め出される。
、プロセス変形が強く制限される。というのは、内室がほとんど比較的に狭いの
で、プロセスの自由度が比較的に小さいからである。特に、連接棒を製作する際
には、他の多数の問題がある。この場合、真空下での加工は、この方法のコスト
が高すぎるために適切ではない。
たはクラック型連接棒として形成される。この場合、クランク軸を取り囲む連接
棒大端部が切断されるかまたはクラックを形成される。連接棒小端部は通常は開
放されない。というのは、真っ直ぐなピンを介してピストンに連結されるからで
ある。
いる。軸受ブッシュとしては特に、支持シェル材料が使用される。この支持シェ
ル材料は通常はDIN17210またはSAE1010に従って鋼C10によっ
て形成される。軸受ブッシュは形状や用途に応じて冷間硬化させることができる
。この支持シェル材料には、本来の滑り軸受層、例えば軟質金属、銅と鉛の合金
、軽金属、スパッタリング層等が、予想される軸受荷重に応じて被覆形成される
。軸受ブッシュは3成分軸受ブッシュ、2成分軸受ブッシュまたは中実ブッシュ
等として形成される。組み立ての後で軸受ブッシュが申し分のないように固着さ
れるようにするために、軸受ブッシュは初期応力を加えて取付けられる。
、かつ故障源でもある。例えば組み立て時に軸受ブッシュまたは軸受ブッシュ半
部の挿入を忘れることがあり、それによって重大なエンジン故障につながる。
よりも小さい)を有する連接棒端部をコーンティングする際に、溶着時に、使用
される材料に応じて、比較的に多く酸化物が形成されるので、軸受層の全体の多
孔率が3%以上になるという問題がある。これにより、軸受の安定性が損なわれ
る。基本的には、軸受面では孔に関連するオイル保持容積に起因して、小さな多
孔率が望まれる。
きる、特にシリンダ内面と連接棒端部の内部コーティングに適したサーマルコー
ティング方法(溶着方法)を提供することである。
ーが使用される。このバーナーのプラズマ火炎は被覆すべき内面にわたって移動
する。これは特にバーナーの回転によって行われる。この場合、内面が回転対称
に形成されていると有利である。プラズマ火炎は電気的に点火されたアークによ
って形成され、プラズマガス、特にアルゴンまたはアルゴン、ヘリウム、窒素お
よび水素からなる混合気を供給する。この場合、燃焼温度は特に10000°C
以上、例えば15000〜30000°Cになる。例えば粉末供給部あるいは線
材またはピンを経て、コーティング材料が火炎内に入れられる。この場合、コー
ティング材料が加熱され、例えば400〜600m/sに加速され、内面に溶着
してコーティングを形成する。その際、運転条件と使用されるコーティング材料
に応じて、コーティング材料の部分的な酸化が行われる。火炎の両側には燃焼不
可能な(燃焼ガスではない)ガス流が並ぶ。このガス流は特に火炎を案内するか
または方向づける。これは、例えば回転する火炎コーティングの場合のように、
火炎が比較的に迅速に移動するときに有利である。代表的な回転速度は10〜5
00回転/分、特に50〜300回転/分である。同時に、ガス流はバーナーヘ
ッドを冷却する働きをする。この場合、本発明に従い、通常のごとく空気を使用
しないで、酸素含有量の少ないガス流が使用される。この場合、酸素含有量は1
8%よりも少ない。酸素含有量は零でもよい。この場合、ガス流として窒素が有
利であるがしかし、アルゴンのような希ガスを使用してもよい。基本的には、い
ろいろな不活性ガスを使用可能である。酸素含有量を低下させることによって、
コーティングに対するコーティング材料の酸化物の影響が小さくなり、それによ
って同時にコーティングの全体の多孔率が低下する。
ある連接棒端部内に、軸受ブッシュはもはや挿入されず、軸受層が溶射によって
連接棒端部に直接的に被覆形成される。溶射としては特にプラズマ溶射が使用さ
れる。連接棒は特に内燃機関の部品である。軸受層の接着引張り強度を高めるた
めに、連接棒端部の被覆すべき材料をざらざらにすることができる。この場合、
異なる粒度勾配曲線で溶射すると有利である。軸受層上の残留オイル量を増大さ
せるために、軸受層は溝を有し、およびまたは多孔性である。
利である。この場合、連接棒端部は、公称寸法の誤差範囲内にある実際寸法に加
工される。その際、加工は特に切削加工、例えばスピンドルによって行われる。
この加工が製作プロセス内で次のように行われると特に有利である。すなわち、
軸受材料が溶着されるときに、連接棒端部の実際寸法が公称寸法の誤差範囲内に
あるように行われると特に有利である。これは、加工の後および溶着の前に、連
接棒端部の実際寸法を許容誤差から外に変化させる加工ステップを行わないこと
を意味する。軸受材料の加工と溶着の間で行われる加工ステップは例えば、連接
棒端部表面のざらざら加工、連接棒側部のブローチ削り等である 連接棒端部がクラッキング(亀裂形成)によって開放されると特に有利である
。この場合通常は、加工ステップである刻み目形成と破断が用いられる。既に述
べたように、特にクラッキングの後で、本発明による加工が行われる。その代わ
りにあるいはそれに加えて、連接棒端部のクラッキングまたは開放の前に、連接
棒端部の直径を加工すると特に有利である。
キングを行うことができるという利点がある。このクラッキングは少ししか遅れ
ないので、連接棒端部を場合よっては切削による後加工なしにコーティングする
ことができる。連接棒端部の開放後加工する場合、軸受層が知られている小さな
誤差の直径を有する連接棒端部に溶着可能であるので、非常に薄い被覆形成が可
能であるという利点がある。そのために加工は好ましくは120μm、特に75
μm、とりわけ50μmの誤差で行われる。本発明では、100〜600μm、
特に150〜400μmの(後加工前の)平均厚さで軸受材料を被覆形成するこ
とができる。この場合、軌道に乗った大量生産の場合、上記範囲の下側半分の層
厚が可能である。これは、連接棒端部の直径の本発明による加工ステップを用い
ないときに必要である層厚の下方約50〜200μmにある。
いて小さく定寸されるので、通常は平均で100〜400μm、特に150〜2
50μmの切除で充分である。
150μmの平均使用厚さで(すなわち、軸受層の切削による後加工の後で)軸
受層を形成すると有利である。軸受層が連接棒端部の強度にあまり寄与しないの
で、本発明による方法はきわめて薄い軸受層によって、上記のコスト上の利点の
ほかに、連接棒端部の材料の横断面において、同じ外形寸法の連接棒端部の場合
に従来は実現できなかった厚さを達成可能であるという利点がある。例えば、連
接棒キャップボルト止めの範囲において、片側につき厚さを約2.4 mmだけ増大
することができ、他の公知のすべての滑り軸受コーティングよりも大きい。
ること; −連接棒端部のプラズマコーティング; −プラズマコーティングを軸受許容誤差に仕上げスピンドル加工すること。
作コストが達成される。本発明による方法は基本的には、切断される連接棒の場
合にも適用可能である。しかし、連接棒を切断することにより、クラッキングに
比べて、コスト上の欠点が生じる。
有利である。異なる温度は異なるパラメータ変更によって達成可能である。この
場合、1つまたは複数のパラメータを変更することができる。変更すべきパラメ
ータは特に、温度を上昇させるための、バーナーの電流または電圧の上昇、冷却
ガスまたは担体ガスの供給低減、燃焼ガス(例えば水素)供給増大、供給すべき
軸受材料の流量の低減、軸受材料の粒度の縮小または軸受材料の組成の変更であ
る。溶着温度を低下させるためには、1つまたは複数のパラメータの場合におい
て上記と逆に変更される。
本的には、後の時点で、被覆形成温度を再び高めることができる。しかし、低下
したままであると有利である。溶射される軸受層の表面が切除されるときに、軸
受層の切除すべき部分が低い温度で溶射されると特に有利である。この場合、切
除は好ましくは、高温で溶射された軸受層範囲内まで行われる。この方法の場合
には、軸受層の切除すべき範囲が、軸受層の後加工の後で除去される比較的に低
価値の層成分を含むように、温度が低下させられると特に有利である。
は、被覆形成温度で処理されるように高めることが可能である。この被覆形成温
度は、必要な軸受層全体をこの温度で被覆形成するときに、連接棒材料を灼熱さ
せることになるような温度である。これにより、連接棒端部の基質に対する軸受
層の接着強度が非常に高くなり、所望される場合には、軸受層の低い多孔率が達
成される。
ばれる。この場合、本発明に従って、特に16〜230メッシュ(16,18,
20,25,30,35,40,45,50,60,70,80,100,12
0,140,170,200,230)の等級が使用される。メッシュの数は、
使用される篩の平方インチ(6.45cm2 )あたりの穴の数である。誤差および篩ワ
イヤ太さを含めた個々の粒度勾配曲線は例えば、化学と物理のハンドブック(Han
dbook of Chemisutry and Physics)64版、1983/84年、CRC Press Inc.
フロリダ州、S.F-114 から推察可能である。
受層は、高い層内部応力を有することが判った。この層内部応力は特に、多孔率
の低い材料を被覆形成することによって高めるられる。この場合、軸受層の接着
強度を高めるための手段が必要であることが判った。これは本発明に従い、高い
被覆形成開始温度のほかに、連接棒端部が少なくとも1つの細かい粒度勾配曲線
と少なくとも1つの粗い粒度勾配曲線によってサンドブラスト(粒子噴射)され
ることによって有利に達成される。
めに、軸受の耐摩耗設計および構造を必要とする。耐摩耗性は、滑り面が耐荷重
能力のある潤滑フィルム(オイルフィルム)によって互いに分離されているとき
に達成される。このような潤滑フィルムは滑り軸受の場合、やや偏心的な軸支承
によって生じる。これにより、回転軸はポンプ作用を有し、このポンプ作用は潤
滑剤(エンジンオイル)を(偏心した)軸受隙間内に搬送する。この場合、収斂
する軸受隙間ではオイル圧力が高まる。すなわち、潤滑剤は狭い横断面内に押さ
れる。この場合、軸の回転運動が開始されるときまたは非常にゆっくり行われる
ときに、“境界潤滑”(境界面摩擦−ジャーナル上の軸受材料)の状態が生じる
。回転運動が速くなることにより、つながるオイルフィルムがまだ形成されてい
なくても、オイルフィルムはジャーナルを支持する働きをする。これは“混合摩
擦”、すなわち同時に行われる境界面摩擦と浮動摩擦の状態である。この状態は
主としてエンジンの始動および停止時に生じる。回転速度が更に上昇すると、軸
受遊びの半分の厚さの、流体力学的に支持する潤滑フィルム層が形成される。こ
の状態は“浮動摩擦”である。この場合、軸受遊びは通常は15〜60μmであ
る。
て連接棒(大)端部を本発明に従ってプラズマコーティングすることにより、連
接棒軸受内に大きなオイル保持容積(オイル収容容積)が形成される。それによ
って、相対的に運動する部品の摩擦ひいては摩耗が、特に境界潤滑および混合摩
擦の際に低下する。オイル保持容積は少なくとも1つの溝を連接棒軸受に形成す
ることによって大幅に改善される。この溝は半径方向溝として形成すると特に有
利である。オイル保持能力を更に高めるために、この溝は加工しないでそのまま
になっている。すなわち、製作上の原因でざらざらした表面を有する。
る表面構造と、非常にざらざらした表面構造を有する加工されていない溝は、い
かなる軸受状態でも、回転運動やオイル圧力に関係なく、或る程度のオイルを軸
受内に貯蔵する働きをする。これにより、低いクランク軸回転数のときに既に境
界面摩擦と混合摩擦の状態を通過し、それによって(ほとんど)摩耗しない流体
力学的潤滑状態を早く達成することができる。すなわち、エンジン始動状態およ
びエンジン停止状態での緊急時回転特性が大幅に改善される。それによって、同
じ軸受寸法で大きな軸受荷重が可能である。
る軸受ブッシュを省略可能である。というのは、本発明に従い、軸受コーティン
グが連接棒材料に形成され、挿入される何らかの要素には形成されないからであ
る。これにより同時に、軸受ブッシュの組み立てが不要である。軸受ブッシュの
省略およびまたは本発明による滑り軸受層の後切削加工により、誤差が小さくな
る。普通の連接棒軸受の場合には、3つの誤差がある。第1の誤差はクランク軸
の誤差であり、第2の誤差は連接棒内の(軸受ブッシュの)滑り層によって決定
され、第3の誤差は軸受ブッシュを挿入する連接棒端部によって決定される。本
発明によるコーティングと軸受層の後加工によって、第3の誤差が無くなる。更
に、本発明に従い、ボルト範囲に大きな材料厚さを有する。というのは、本発明
に従って被覆形成される軸受層は、軸受ブッシュよりも薄い厚さを有するからで
ある。これにより、連接棒の外形寸法が同じ場合に大きな荷重が可能である。第
3の誤差(連接棒端部の誤差)は、本発明の場合には、非常に大まかに定寸可能
である。というのは、第2の誤差寸法まで例えば精密スピンドル(精密ホーニン
グ)によって切除される後続のコーティングによって、この第2の誤差が相殺可
能であるからである。
くとも表面に或る程度の多孔性を有するように溶着される。この多孔性は、酸化
物封じ込めによって形成される微小孔を有する軸受層が形成されることによって
得られる。この酸化物は層表面の後加工時にブローチ加工されて露出した微小孔
を形成する。多孔率は軸受面において好ましくは約0.2 〜6%、特に0.5 〜4%
である。更に、微小孔が互いに接続しておらず、微小孔の孔容積が主として閉じ
た孔によって形成されていると有利である。この微小孔は流体力学的微小圧力室
潤滑システムを形成する。この場合、微小孔は例えば表面加工(例えば精密スピ
ンドル加工)の切削加工工程によって開放される。この場合、滑り軸受面内の孔
はオイル保持室としての働きをするので、エンジンスタートまたはエンジン停止
の瞬間に、およびクランク軸の回転が開始されるときまたは徐々に停止するとき
に、例えば滑り軸受内のオイル圧力が既に低下しているかまたは上昇させなけれ
ばならなくても、微小孔からのエンジンオイルがクランク軸に付着することによ
って、滑りフィルム形成(浮動摩擦)のために充分なオイル量が供される。本発
明による微小圧力室システムによって、混合摩擦の範囲が大幅に短くなる。これ
によって、鉛合金、亜鉛合金またはニッケル合金等のような付加的な滑り軸受物
質を挿入しないで、軸受の緊急時回転特性が大幅に改善される。孔の大きさと孔
の容積は好ましくは、滑り表面の軸受荷重に応じて溶射時に調節される。通常は
、孔容積の大部分は0.2 〜250 μm、特に1〜50μmの大きさの孔である。
覆すべき基質表面(例えば連接棒大端部)が洗浄され、特に脂肪が除去される。
これは例えば高温蒸気によって行われる。続いて、基質表面が例えばAl2O3 によ
ってサンドブラストされる。この場合、SiO2またはSiC を使用してもよい。噴射
圧は好ましくは3〜8バール、特に4〜6バールである。その際、異なる粒度で
加工される。この場合好ましくは、増大する粒度(粗くなる粒度勾配曲線)が使
用される。すなわち、先ず最初に、細かい粒子が砂吹きされ、そして粗い粒子が
砂吹きされる。少なくとも3の異なる粒度(粗くなる粒度勾配曲線)が使用され
ると特に有利である。この場合、粒度は普通のメッシュ範囲内にある。細かい粒
度のためには好ましくはメッシュ80以下、特にメッシュ100〜230が使用
される。中間の粒度のためには好ましくはメッシュ100〜40、特にメッシュ
80〜45の粒子の大きさが使用される。粗い粒度のためには好ましくはメッシ
ュ45、特にメッシュ30から特にメッシュ16(標準粒度600 μm〜1.18mm
)までが使用される。
溝の範囲においても、良好な表面粗さが得られる。この場合、滑らかな範囲にお
いては、山と谷の平均高さRAが約5〜10μm、特に6.5 〜8μmの表面構造
が得られ、RZの場合約35〜60μm、特に42〜54μmである。このよう
なサンドブラストによるざらざらによって、連接棒上の溶射層の接着引張り強度
がきわめて良好である。
れる。好ましくは多孔率が増大する溶射軸受層が作られる(その代わりにまたは
それに加えて、溶射中温度を低下させる手段が使用される)。この場合、第1の
層として、小さな多孔率(2%以下、特に1%以下)を有する層が作られる。そ
のためには例えば約38μm(400メッシュ)の粉末粒度が適している。この
下側のコーティングは約100〜300μm、特に200〜250μmの層厚で
作られる。この層の多孔率は約2〜6%、特に2.5 〜4%である。この場合例え
ば、約63μm(メッシュ230)の大きさの粉末粒子が使用される。この場合
、粉末粒度は、粉末の少なくとも40重量%、特に少なくとも50重量%が標準
粒度以下であり、好ましくは少なくとも70重量%、特に少なくとも80重量%
が最も近い等級内にあり、少なくとも90重量%がダブル直径(ハーフメッシュ
大きさ)内にあるように選定される。
1つだけの層を形成するときには、この層の厚さは好ましくは100〜600μ
m、特に200〜400μmである。
それによっって、連接棒端部から層が剥離する危険がある。本発明は特に、連接
棒端部における層のきわめて高い接着強度が達成される特別なサンドプラストス
テップによって、この危険に対処する。本発明に従って他方では、層の被覆形成
温度を高めることによって、大きすぎる層内部応力による層の剥離が防止される
。これは例えばプラズマバーナーの電圧または電流を高めることによって行われ
る。これにより、層は基質(連接棒端部)に良好に分配され、良好な接着が達成
される。これは好ましくは、被覆層が上記のように或る程度小さな多孔率を有す
るような程度でのみ行われる。他方では、被覆形成温度の増大は基板の灼熱の危
険をもたらす。すなわち、基板が過熱され得る。これは特に鉄材料の場合に問題
である。本発明ではこれに対処するために、下層だけが高い被覆形成温度で溶着
される。他の層形成は低温でかつ高い多孔率で行われる。この高い多孔率が所望
な滑り軸受に適していないときには、この高い多孔率の層を後続の加工の際に切
除すると、本発明にとって問題ではなくなる。この場合、高い多孔率の層または
低温で被覆された層は、機械的な後加工のための基質形成のためにのみ役立つ。
ィングは中断されない。異なる孔率を達成するために、自動粉末適合およびまた
はパラメータ適合が行われると有利である。
ク形成によって生じる非円形部(代表的な非円形部は30〜150μm)を覆い
、後加工のために所望される厚さを得るために、連接棒の軸受材料上に方法技術
的に簡単に被覆形成可能な特に多孔性の他の層によって覆うことができる。この
層は本来の滑り軸受層(小さな多孔性層)内まで大きな問題なく切除可能である
。この方法により、層内部応力の調整、連接棒の灼熱防止または少しだけの灼熱
および滑り軸受層の大きな接着引張り強度が達成される。この接着引張り強度は
通常は20N/mm2 以上、特に25N/mm2 以上である。28N/mm2 以
上の接着引張り強度が可能である。アルミニウム青銅によって例えば約185H
V0.3 以上の層硬さが得られる。
大端部の高荷重滑り軸受層のために、滑り軸受層内の残留オイル量を増大させる
と有利である。これは本発明に従い、滑り軸受層内に1つまたは複数の潤滑溝を
形成することにより、エンジン停止時またはアイドリング回転数以下のエンジン
回転数においてオイル保持容積を増大させることによって達成される。これによ
って、エンジン始動またはエンジン停止時に、混合摩擦の範囲を短時間で通過す
る。この短い時間は滑りフィルムの長い維持または迅速な形成の結果である。こ
の滑りフィルムは、微小孔または溝からのエンジンオイルがクランク軸に付着す
ることによって生じる。特に多孔性表面と共に、軸受層に少なくとも1個の溝を
形成することによって、ポンプのオイル圧力が既に低下したり、上昇し始めると
きでも、潤滑フィルムは“長く”維持される。溝が主として半径方向に、すなわ
ち周方向に延びていると、溝効果が特に有利である。その際、溝が閉じていると
、すなわち無端溝、特にリング状の無端溝であると特に有利である。溝は好まし
くはV字形または台形に形成される。この場合、溝の側面は互いに特に30〜8
0°、特に45〜60°をなしている。溝の深さは0.2 〜1mm、特に0.4 〜0.
6 mmが適している。溝の数は特に、滑り軸受の幅、滑り軸受の接触面積の割合
および必要な付加的なオイル保持容積に依存する。上記の溝形状と溝深さは、溶
射コーティング前の状態である。溶射コーティングとしてプラズマ溶射を使用す
ると特に有利である。
記の異なる多孔率の複合軸受層で被覆される。それに続く軸受面の後加工の際、
特に溝が後加工されないかまたは少しだけしか後加工されないので、ざらざらし
た(プラズマ)層構造がきわめて良好なオイル保持を生じる。
金属合金が使用される。更に、好ましくはいろいろな金属の混合物(特に金属合
金)が使用される。このような混合物は例えばアルミニウムと亜鉛の混合物であ
る。この場合、個々の成分を粉末形態で混合することによって、混合物が特に有
利に得られる。金属粉末の分級は特に個々の溶射パラメータに依存し、専門家に
よる一連の実験で容易に検出可能である。軸受材料としては、青銅、特にアルミ
ニウム青銅(アルミニウム/亜鉛)が好ましいがしかし、銅の青銅や金属−軟質
物質−層およびまたは金属−固体潤滑物質−層を使用することができる。軟質物
質としては、例えば亜鉛のような軟質金属が使用され、この軟質物質は例えばア
ルミニウム合金(アルミニウム/銅/マグネシウム/クロム)のような硬い金属
内に分配される。しかし、軟質物質として、例えばフルオロポリマー(例えばポ
リテトラフルオロエチレン)のような他の材料を使用することができる。固体潤
滑物質としては、二硫化モリブデン、窒化ホウ素またはグラファイトのような化
合物が適している。
。後加工のために、例えばホーニング、特に精密スピンドル加工が適している。
ホーニングの際に好ましくは、軸受材料の20〜300μm、特に50〜200
μmが切除される。精密スピンドル加工の際に、過剰量は好ましくは50〜10
00μm、特に100〜500μmである。
00〜500μmである。このような層は、2.5 mmの範囲内の厚さの普通の軸
受ブッシュよりも非常に薄い。これは、多くの材料が連接棒に残ったままである
こと(高荷重に耐える)あるいは軽量の連接棒を製作することができることを意
味する。
受材料を被覆形成した後で初めて開放される。この方法は、連接棒端部が破断さ
れる(クラックを形成される)ときに使用される。この方法の場合には、連接棒
端部は(内側に)所望な破断個所に各々1つの刻み目を備えている。この刻み目
gaにレーザによって形成されると有利である。この場合例えば、FKレーザが
約45°で連接棒端部に作用する。レーザ出力として特に5〜10kWが使用さ
れる。刻み目は好ましくは幅が0.3 〜0.8mm であり、深さが0.2 〜0.7mm に形成
される。破断個所は通常は連接棒端部のほぼ中央に形成される。その代わりに、
エロージョンによってまたはブローチ工具を用いて例えば突くことによって刻み
目が形成される。
(例えば工具、レーザまたはエロージョンによって)、そして溶射によって軸受
材料を被覆し、続いて破断すると有利である。この方法によらない場合に破断個
所または個々の軸受ブッシュの間に存在する隙間が、この方法では無くなる(か
または最小となる)。このような隙間はエンジン高負荷の場合に、オイルフィル
ムの亀裂を促進する。軸受材料のコーティングの前に刻み目を設けることにより
、良好な潤滑特性が達成される。事情によっては、軸受材料のコーティングの前
い破断してもよい。それに続いて、軸受材料はもう一度(好ましくは刻み目なし
で)破断される。
受材料の被覆の前に行われる。この方法の場合、連接棒端部が切断され、連接棒
本体と連接棒キャップの合わせ面が個別的に滑らかにブローチ削りされる。この
部品は続いて組み立てられ、穴とねじが形成されてボルト止めされる。再びボル
ト止めされた連接棒端部には好ましくは、特に軸受材料にコーティングの前に、
(分離個所に)刻み目が形成される。続いて、軸受層を分離するために、連接棒
端部が再び破断される。この場合、破断が不均一に行われるときには、軸受層自
体に刻み目を入れなければならない。
端部の開放の後で初めて行われる。これによって、場合によって軸受層の破断時
に発生する破断エッジのまくれが、過剰量の除去と同時に除去される。
とができる。このオイル通路は好ましくは、軸受層を被覆形成した後で初めて、
特にその後加工の後で初めて、連接棒端部に穿孔される。この場合、オイル通路
は連接棒本体を通って反対側の連接棒端部まで穿孔することができる。
を後加工すると有利である。後加工は好ましくは端面の研削によって行われる。
加工ステップが設けられる。サンドブラストによってざらざらにすると特に有利
である。しかし、高圧の液体を噴射してもよい。この場合、連接棒端部の材料、
特にC70鋼は、山から谷までの平均高さRa が4〜30μm、特に8〜12μ
mになるようにざらざらにされる。このようなざらざらの平均高さの場合、連接
棒端部の材料上での軸受材料のきわめて良好な接着が達成される。
くとも一方の端面が型で被覆される。この型は連接棒端部の範囲に穴を備えてい
る。この穴は連接簿端部の穴とほぼ同じ大きさであるので、コーティングは型に
よって妨害されることがなく、連接棒端部の範囲における端面のコーティングが
避けられる。一方の端面だけが型で被覆されると、他方の端面は好ましくはパレ
ット上に載せられる。このパレットは連接棒の範囲に同様に、型のような穴を備
えている。
と有利である。そのために、複数の連接棒、好ましくは2〜10個、特に4〜8
個の連接棒は、コーティングすべき連接棒端部が円筒を形成するように重ねられ
る。そのために、連接棒を位置決めするホルダーを特殊パレット上に設けること
ができる。このホルダー内に連接棒が挿入される。この方法の場合、同時に被覆
される連接棒は、それに続いて内燃機関に一緒に取付けるために、グループとし
て持続的に取り扱われる。内燃機関のすべての(同じような)連接棒は重ねるこ
とによって一緒にコーティングされる。シリンダの数(例えば12シリンダ)の
ためにこれが不可能であるときには、少なくとも1つのシリンダバンクの連接棒
(V12エンジンの場合には6個)が重ねてコーティングされる。この方法によ
り、同じ品質の連接棒を内燃機関に取付けることができる。
端部を通過すると特に有利である。ガス流としては特に、調和され浄化された空
気が適している。特に、空気は脂肪や水分を含まないようにすべきであり、かつ
できるだけ所定の温度範囲(約20°C)内にあるようにすべきである。空気流
は好ましくは、3〜15m/s、特に5〜8m/sの流速(空気下降速度)を有
する。ガス流によって、溶射時に発生するスプレーしぶきが吹き飛ばされる。
ルは特に、連接棒端部の上方で回転して連接棒端部内に入れられる。このような
噴射ノズルによって、連接棒端部内にきわめて均一なコーティングが行われる。
噴射ノズルは本発明による連接棒のコーティングの際に、連接棒内への特に0.5
〜20mm/s、特に2〜8mm/sの送りによって連接棒端部に通される。
。この場合、4〜30個の層を連接棒端部に形成することができる。その際、こ
の層は好ましくは異なる方向に被覆される。これは、層品質を改善する働きをす
る。これは連接棒端部の場合、噴射ノズルが内部に挿入されるときと外に出され
るときに連接棒端部をコーティングする。この場合、回転する噴射ノズルは特に
その回転方向を維持する。
連の個々の連接棒を測定すると有利である。この場合、特に山と谷の平均高さR a およびまたは軸受材料自体(例えば混合物を使用する際の軸受材料の分布の均
一性)が測定される。連接棒の測定が破壊せずに行われると特に有利である。
よる方法のために同じように適用される。
を省略、補足、代替的実施およびまたは他の方法ステップと交換可能である。 クラック型連接棒の製作工程 今かで例えばC70鋼製の軸受ブッシュを備えていたような普通の連接棒1(
図1,2)が、製作ラインに置かれる。これに続いて、側面2の粗研削が行われ
る。続いて、連接棒大端部3と小端部4のが予備加工される。すなわち、寸法が
合わせられる。これは好ましくはスピンドル加工によって行われる。更に、連接
棒キャップ9のためのねじ穴加工が側面2で行われる。すなわち、穴5とねじ6
が形成される。
に向けられる。このレーザ7によって、連接棒大端部3の両側と中央にそれぞれ
、幅が約0.5mm で深さが約0.3 〜0.5mm の刻み目が形成される。その代わりに、
ブローチ工具によって刻み目を形成してもよい。
ーティングされる。プラズマ層を形成した後で、連接棒大端部3はプラズマ層と
共に、約100kNの破壊力を有する破断装置によってクラック(亀裂)を入れ
られる。破断個所は洗浄され(圧縮空気を吹き付けられ)、破断した連接棒キャ
ップ9はボルト10によって、所定のトルクで組み立てられる。連接棒小端部も
、ブッシュ11を圧入することによって組み立てられる。その後で、端面12が
仕上げ研削される。
、精密ドリルすなわち精密スピンドルによって行われる。続いて、連接棒は仕上
げ洗浄、測定および分級される。 切断型連接棒の製作工程 切断型連接棒の製作過程は上記の過程と実質的に同じであるがしかし、連接棒
端部は側面、ヘッド面およびボルト座をブローチ削りした後で、切断によって分
離される。切断の後で、連接棒本体の合わせ面と連接棒キャップの合わせ面は別
々にブローチ加工される。これに洗浄ステップが続く。この洗浄ステップの後で
、連接棒小端部が粗加工および仕上げ加工される。今や、側面に穴とねじを形成
することによって、キャップボルトが挿入される。連接棒本体と連接棒キャップ
の合わせ面が仕上げ研削され、もう一度洗浄され、連接棒キャップが連接棒本体
に取付けられる。続いて、連接棒端部はコーティング誤差で穿孔される(スピン
ドル加工)。切断面に再びFKレーザによって刻み目が形成され、続いて連接棒
大端部が軸受層を備える。この軸受層は続いて再び破断される。
プは、工程全体の異なる個所で行うことができ、例えばプラズマコーティングの
前に行うことができる。 プラズマバーナーの構造 中空室の内側をコーティングするために、バーナー51(図6,7)が使用さ
れる。このバーナーは回転可能に懸吊されているので、その火炎52は円を描く
。その際、回転軸線は、火炎52が連接棒端部3に対して最適ん間隔を有するよ
うに配置されている。バーナー51はプラズマバーナーである。このプラズマバ
ーナーはカソード53周りにリング状のアノード54を備え、このカソードとア
ノードの間で放電155が発生する。バーナー51は等に、カソード53とアノ
ード54の間に配置された流出口55を備えている。この流出口から、プラズマ
ガス、例えば担体ガスとしてのアルゴンを含む水素が流れる。プラズマガスは放
電155によって点火され、火炎52を形成する。金属粉末56が担体ガスとし
てのアルゴンと共に、粉末供給部57を経てこの火炎内に供給される。火炎52
内の温度は約20000°Cである。金属粉末はプラズマ層15として溶着する
。上下に複数個配置可能である連接棒端部3の全体にコーティングするために、
バーナー51は更に、上方または下方に移動可能である。バーナー51は特に、
連接棒端部3内でらせんを何回も描く。
から、バーナー51を冷却しかつ火炎52を案内するためのガス60が流れる。
このガスを供給しないと、火炎はバーナー51の回転速度(約200回転/分)
に基づいて非常に曲げられる。
ら流れることにより、金属粉末56の酸化物形成が低減され、それに相応してコ
ーティング15内の酸化物形成が低減される。窒素(99%以上)を使用する倍
には、コーティング内の酸化物形成は約50%低下する。これにより、コーティ
ングの酸化物蓄積が少なくなるので、孔と酸化物孔が細かく分布する。更に、管
状の部品内にコーティングするときの火炎52上の微小乱流のマイナスの作用が
大幅に低下する。同時に、酸化物蓄積の割合が減少することによって、コーティ
ング16の微小硬さが少しだけ低下する。全体の孔含有量を視覚的に観察により
、酸化物に富む領域(酸化物クラスター)の記述の低減を除いて、大きな違いが
ないことが判った。 連接棒大端部の製作工程のプラズマコーティング プラズマコーティングのために、連接棒は洗浄され、連接棒大端部は高温蒸気
で脱脂され、その後残留水分が乾燥除去される。このようにして前処理された連
接棒は4〜8本上下に重ねられるので、連接棒大端部が特殊パレットの穴上に同
心的に位置する。その際、連接棒は好ましくは、予備加工された連接棒小端部と
連接棒本体または側面によって方向づけられて固定される。連接棒を載せた特殊
パレットは、準備領域を経てサンドブラストユニット内に達する。このサンドブ
ラストユニット内では、連接棒大端部は砂噴射によってざらざらの凹凸の(山か
ら谷までの)平均高さが約8〜12μmとなる。続いて、連接棒は洗浄ステーシ
ョンに移動し、噴射された表面に圧縮空気が吹き付けられて清掃される。前処理
された連接棒は最後に、プラズマステーションに移動する。このプラズマステー
ションでは、連接棒大端部が回転するプラズマバーナーによって、約0.5mm の層
厚でアルミニウム青銅が被覆される(図3)。被覆された連接棒はその後で、冷
却領域に達し、そこから、冷却された連接棒は特殊パレットによって取り出され
、上述の再加工部に供給される。
ないので、軸受ブッシュの組み立てと、軸受ブッシュの保持溝またはデバリング
が省略されるという利点がわる。これにより、プラズマ層の形成がコスト的に競
争力がつく。更に、プラズマコーティングされた連接棒は組み立て信頼性が高ま
る。というのは、軸受ブッシュの組み立てを逸することがないからである。
有する。というのは、後加工の後で、プラズマ層がたったの約0.3mm の厚さであ
り、軸受ブッシュの厚さが2.5mm に増大するからである。これにより、高負荷エ
ンジンのための連接棒高負荷およびまたは重量の低減が可能である。更に、2個
の軸受ブッシュ半部の間の隙間がなくなる。高負荷の場合、この隙間のところで
オイルフィルムが途切れ始める。それによって、本発明に従って製作された連接
棒は良好な潤滑特性を有する。 被覆形成工程 上述の製作工程で述べたように、半径方向の溝を有するコーティングすべき表
面の洗浄は高温蒸気によって行われる。この場合、実際に100%の脂肪除去が
達成される。基質表面(鉄材料、例えばC70)をざらざらにすることは、約4
〜6バールの噴射圧力でかつ粒の大きさを高めて、Al2O3 による複数回のサンド
ブラスト処理を行うことによって達成される。クラック型連接棒またはコーティ
ング型連接棒における、侵食される破断刻み目のための第1回目の噴射作業は、
0.063 〜0.15mmφ(230〜100メッシュ)の粒径で行われる。基質表面と半
径方向溝のための第2回目の噴射作業は0.18〜0.35mmφ(80〜45メッシュ)
の粒径で行われ、基質表面と半径方向溝のための第3回目の噴射作業は0.6 〜1.
1mm φ(30〜16メッシュ)の粒径で行われる。他の作業ステップとして、続
いてアルミニウム−銅−鉄−合金によるプラズマコーティングが行われる。この
場合、例えばアルミニウムを5〜15%、鉄を1〜5%、コバルトを1〜4%そ
してマンガンを0.5 〜4%含むアルミニウム青銅、特にアルミニウムを9〜12
%、マンガンを約2%、コバルトを約2〜2.5 %そして鉄を約3〜4%含むアル
ミニウム青銅を使用することができる。第1回目のプラズマコーティングは約2
00〜250μmの層厚でそして平均で約38μmのコーティング材料の粉末粒
度で行われる。この場合、その都度使用されるバーナーに関連する被覆パラメー
タによって、層内に1%以下の多孔率が生じる。幾分粗い粉末粒(約65μmφ
)によって中断しないで更にコーティングが行われる。この場合、200〜25
0μmの層厚が形成される。この場合、装置パラメータは1.5 〜3.5 %の多孔率
が達成されるように調節される。
。 半径方向溝を備えた切断型連接棒の製作工程 次に、全体の製作工程について説明する。個々の作業ステップは既述のように
、作業計画に応じて省略、交換、補足または他の作業ステップと置換可能である
。
る。この製造ラインでは、端面12の予備研削(粗研削)とブローチ加工が行わ
れる。続いて、側面2、ヘッド面およびボルト座がブローチ加工され、連接棒大
端部が分離される。その後で、合わせ面30と連接棒大端部3のブローチ加工が
行われる。この場合、連接棒本体と連接棒キャップ9は個別的に加工される。部
品を洗浄した後で、連接棒小端部4が粗加工および仕上げ加工され、連接棒キャ
ップボルト10のために穴とねじが加工される。連接棒小端部4に軸受ブッシュ
11が圧入され、押圧され、面取りされる。連接棒本体と連接棒キャップ9の合
わせ面30は仕上げ研削され、全体がもう一度洗浄される。
端部がコーティング誤差にスピンドル加工され、そして半径方向溝32を使用す
る場合には、溝が例えばフライス加工または旋盤加工によって連接棒大端部に形
成される。
ンまたはレーザによって連接棒大端部に形成される。それに続いて、連接棒大端
部のプラズマコーティングが行われる。
接棒本体を通って連接棒小端部まで)穿孔することができる。これはガソリンエ
ンジンの場合に行うことができ、たいていの場合ディーゼルエンジンで行われる
。
クラックが入れられる。これはプラズマコーティングに応じて、しばしばプラズ
マ層15の内部応力によって行われる。連接棒キャップ9が取り外され、破断個
所が吹き飛ばしによって洗浄される。続いて、連接棒キャップ9が再び取付けら
え、連接棒キャップボルト10が所定のトルクで締付けられる。連接棒大端部が
両側を面取りされ、そして代替物に応じて半径方向溝のエッジが破断される(丸
められる)。
接棒大端部3が軸受層16上に固有の軸受面を形成し微小孔33を露出させるた
めに、仕上げスピンドル加工される。その後の洗浄の後で、連接棒が定寸され、
分級される。この場合好ましくは、2つの誤差等級が選択される。
ンで内燃機関のクランク軸34に取付けられる。
た後で、連接棒大端部の両側を面取りし、代替物に応じて半径方向の溝エッジを
丸めることができる。これに続いて、端面の仕上げ研削が行われ、連接棒小端部
が仕上げ穿孔され、連接棒大端部が仕上げスピンドル加工される。連接棒を洗浄
、定寸および分級した後で、特に組み立てラインで直に、連接棒キャップボルト
を弛めることによってプラズマ層にクラックが形成される。連接棒キャップが取
り外され、破断個所が例えば吹き飛ばしによって清掃される。そして、連接棒は
内燃機関のクランク軸に取付けられる。
キャップのねじれ防止が有利に行われる。それによって、プラズマ層にクラック
を形成する際に生じるぎざぎざが再び互いに同一に配向される。 クラック型連接棒の製作工程 連接棒未加工品(材料は例えばC70)が製作ライン上に置かれ、粗研削され
る。この場合、側部が平らに研削される。連接棒大端部と小端部の粗加工と、軸
受キャップのためのボルト穴加工(穿孔とねじ切り)が上述のように行われる。
軸受の種類に応じて、例えばフライス加工または旋盤加工によって、1つまたは
複数の半径方向溝が連接棒大端部に形成される。続いて、連接棒大端部に例えば
FKレーザによって刻み目が形成される。このレーザは連接棒大端部に45°で
向けられる。レーザ出力は約7kWである。この場合、両側において、約2mm
すれすれの幅と0.5 mmすれすれの深さの刻み目が大端部の中央に形成される。
この刻み目はブローチ工具によってあるいはエロージョンによって形成すること
ができる。約100kNの破断力を有する破断装置によって、連接棒大端部にク
ラックが形成される。連接棒軸受キャップが取り外され、破断個所が例えば圧縮
空気によって清掃される。続いて、連接棒軸受キャップが再び取付けられ、連接
棒軸受キャップボルトが所定のトルクで締付けられる。その後、連接棒大端部が
コーティング寸法に穿孔され、洗浄され、プラズマコーティングされ、軸受ブッ
シュが連接棒小端部に圧入される。連接棒大端部の両側が面取りされ、連接棒側
部が仕上げ研削され、連接棒大端部と連接棒小端部が精密穿孔または精密スピン
ドル加工される。続いて、連接棒の完全な清掃(洗浄)と定寸と分級が行われる
。組み立てライン上で連接棒が分解され、内燃機関のためのクランク軸に取付け
られる。
組み立てライン上で直接的にあるいはその前の時点で行うことができる。プラズ
マ層のクラック形成の後で、連接棒キャップ破断個所を清掃(吹き飛ばし)する
ことが推奨される。 プラズマコーティングの製作工程 連接棒が洗浄され、少なくとも連接棒大端部が高温蒸気によって脱脂され、続
いてできるだけ低い残留水分含有量まで乾燥される。複数の連接棒が連接棒大端
部に対して同心的に重ねて特殊パレット上に積層される(通常は4〜8個の連接
棒)。この場合、固定は連接棒小端部と連接棒本体または側面を介して行うこと
ができる。積荷された特殊パレットはニュートラルゾーンを経てサンドプラスト
ユニットに入れられ、位置決めされる。連接棒大端部は上記の砂分級によって約
6.5 〜8μmの平均凹凸深さにサンドブラスト加工される。続いて、特殊パレッ
トはサンドブラスト加工した連接棒と共に清掃ステーションに移動する。この清
掃ステーションでは、サンドブラスト加工された表面に圧縮空気が吹き付けられ
る。更に、特殊パレットはプラズマステーションに移動する。このプラズマステ
ーションでは、連接棒大端部が先ず最初に、アルミニウム青銅性の小孔の少ない
層で、続いて小孔が幾分多い層で、全体厚さが0.5mm になるまでプラズマコーテ
ィングされる。コーティングされた連接棒は冷却領域に移動させられ、パレット
を冷却した後で再加工のためにパレットから取り外される。
することができるという効果がある。これによって、組み立て信頼性が高まる。
プラズマコーティグによって、軸受キャップ固定部の範囲において大きなウェブ
幅(小さな連接棒穴直径)が得られる。なぜなら、約2.5 mmの軸受ブッシュ厚
さの代わりに、0.5 mmよりも薄いプラズマ層が使用されるからである。これに
よって、高負荷エンジンにおける連接棒高負荷または或る程度の重量低減が可能
である。更に、構造的な原因により事情によってはオイルフィルムを破断するこ
とになる、2個の軸受ブッシュ半部の間の隙間が無くなる。プラズマコーティン
グによって、良好な潤滑特性が達成される。同時に、誤差が小さくなる。なぜな
ら、プラズマコーティングによって誤差等級が無くなるからである。小さな製作
誤差によって良好なエンジン回転が達成される。プラズマコーティングにおいて
半径方向溝を使用することにより、軸受の高荷重と、混合摩擦時間の低減が達成
される。微小圧力室システムは、1つまたは複数の溝と組み合わせて、摩擦係数
を改善する。溝は他の滑り軸受材料で被覆してもよい。この滑り摩擦材料は、コ
ーティングを切削加工した後で溝内に存在する。このような軸受材料は鉛、亜鉛
またはニッケルをベースとするものであってもよい。これによって、軸受の高荷
重または寿命が達成可能である。
る。
Claims (20)
- 【請求項1】 動く火炎、特に回転する火炎によって内面をサーマルコーテ
ィングするための方法において、この火炎がバーナーによって形成され、かつ燃
えないガス流によって側方を保護され、この燃えないガス流が18体積%以下の
酸素含有量を有し、酸化可能なコーティング材料が加速され、火炎によって加熱
され、コーティングの内面に溶着することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 ガス流内の酸素含有量を少なく調節することによって、コー
ティング内のコーティング材料の酸化物の封入物を低減することを特徴とする請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 燃えないガスとしてのガス流が実質的に窒素およびまたはア
ルゴンを含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 ガス流が10体積%、特に5体積%以上の酸素を含んでいる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項5】 ガス流がバーナーを冷却することを特徴とする請求項1〜4
のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項6】 火炎の側方を保護するガス流が火炎を案内または方向づける
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項7】 内燃が円筒または管状であることを特徴とする請求項1〜6
のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項8】 内面が内燃機関の一部、特にシリンダ内壁または連接棒端部
であることを特徴とする請求項7記載の方法。 - 【請求項9】 コーティングが表面に、コーティング材料の酸化物によって
形成された多孔率を含めて、7%、特に3%以下の多孔率を有することを特徴と
する請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項10】 連接棒端部の直径が軸受層を被覆形成する前に、許容誤差
で公称寸法に加工されることを特徴とする請求項9記載の方法。 - 【請求項11】 加工が切削加工によって行われることを特徴とする請求項
10記載の方法。 - 【請求項12】 連接棒端部がスピンドル加工されることを特徴とする請求
項11記載の方法。 - 【請求項13】 溶射された軸受材料が機械的な後加工、特に切削加工され
ることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項14】 軸受層が30〜200μm、特に60〜150μmの平均
使用厚さに切除されることを特徴とする請求項13記載の方法。 - 【請求項15】 切除が平均で100〜400μm、特に150〜250μ
mであることを特徴とする請求項13または14記載の方法。 - 【請求項16】 軸受材料が後加工の前に100〜600μm、特に150
〜400μmの厚さに作られることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つ
に記載の方法。 - 【請求項17】 内面、特に連接棒端部が、溶射される軸受層を被覆形成す
る前に、粒子噴射によってざらざらにされることを特徴とする請求項1〜16の
いずれか一つに記載の方法。 - 【請求項18】 ざらざらの平均高さRA が4〜30μm、特に6〜12μ
mになるように、連接棒端部がざらざらにされることを特徴とする請求項17記
載の方法。 - 【請求項19】 軸受材料がプラズマ溶射によって被覆されることを特徴と
する請求項1〜18のいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項20】 軸受材料として、金属特に合金が被覆されることを特徴と
する請求項1〜19のいずれか一つに記載の方法。
Applications Claiming Priority (11)
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DE19732401.0 | 1997-07-28 | ||
DE19733197.1 | 1997-08-01 | ||
DE19733197 | 1997-08-01 | ||
DE19733930 | 1997-08-06 | ||
DE19733930.1 | 1997-08-06 | ||
DE19734178 | 1997-08-07 | ||
DE19734178.0 | 1997-08-07 | ||
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