【発明の詳細な説明】
N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン−4−カルボキサミドの調製方
法
本発明は、抗癌剤N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン-4-カルボキサミ
ドおよびその誘導体の新しい製造方法に関する。
DACAとして公知であるアクリジン誘導体N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリ
ジン-4-カルボキサミドは、酵素トポイソメラーゼIおよびトポイソメラーゼIIに
対し阻害活性を有する新しいDNA挿入剤である(Schneiderら、Eur.J.Cancer Cl
in.Oncol,1988,24 1783およびFinlayら、Eur J.Cancer 1996,32A 708)。そ
れは、動物における固形腫瘍に対して広いスペクトル活性を有し、P-糖タンパク
質に仲介される多剤耐性に比較的影響されない(Atwellら、J.Med Chem,1987,
30,664、Baguleyら、Cancer Chemother.Pharmacol 1995,36,244およびFinla
yら、Cancer Chemother.Pharmacol.1993,31,401)。DACAの特定のアナロー
グが報告され、多くがマウス固形腫瘍で有意な活性を示した(Atwellら、同書)。
Atwellら、同書に報告された、DACAを製造するための公知の方法を、スキーム
1に示す。
スキーム1
工程(i)は、アクリドン(1)を、エタノール水溶液中でKOHの存在下にアルミニ
ウム/水銀アマルガムを用い還流下に処理して還元し、その後、得られたアクリ
ダンをFeCl3を用いて再酸化することを包含し、中間体アクリジンカルボン酸(2)
を生じる。工程(ii)は、酸(2)を、1,1-カルボニルジイミダゾル(CDI)およびジメ
チルホルムアミド、続いてN,N-ジメチルエチレンジアミンで処理することを包含
する。
様々な不利な点が、この方法に関連している。1つは、工程(i)に要求される
還元条件が過酷であることである。これにより、該方法の適用範囲が制限され、
アクリジン核上に還元感受性な置換基を有するDACAの特定のアナローグの製造に
当該方法は不適当である。例えば、該方法をDACAのクロロ置換誘導体の製造に適
用すると、脱塩素化が観察された。当該公知方法の他の不利な点は、中間体アク
リジンカルボン酸(2)が、痛烈な催涙性およびくしゃみ誘発特性を有することで
あり、それはそれらの使用
を制限する。
現在、遊離によりむしろエステル化されたカルボン酸官能基を含むアルデヒド
前駆体を環化し、続いて環化生成物中のそのエステル化基を直接に第一級アルキ
ルアミンで処理することから成る方法によって、DACAおよびその誘導体が製造さ
れ得ることが見い出されている。所望ならば、環化生成物中のエステル化基は最
初に加水分解されて遊離のカルボン酸基を生じてもよく、該基は続いて、適切な
カップリング剤の存在下に第一級アルキルアミンで処理される。アルデヒド前駆
体は、対応するアルコールの酸化によって容易に製造され、またそれは、イミダ
ゾリド中間体を介して対応するカルボン酸の穏やかな還元により製造される。
従って、本発明は、一般式(I)のアクリジンカルボキサミド:
[式中、R1、R2、R5およびR6のそれぞれは、同一または異なって、H、C1-C6アル
キル、C1-C6アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ハロゲン、フェ
ニル、
CF3、NO2、NH2、N(R)2、NHCOR、NHCOOR、NHR4、OH、SH、SRまたはS(R)2であり、
ここで、R4は、H、COR、SO2R、COPh、SO2Phあるいは非置換またはOHもしくはア
ミノで置換されたC1-C6アルキルであり、Rは、C1-C6アルキルである;或いはR1
およびR2またはR5およびR6は、一緒にメチレンジオキシ基を形成する;xは、1〜
6の整数であり、Yは、上記のように定義されるN(R)2である];
或いは、その薬学的に許容される塩を製造する方法を提供するものであり;該
方法は、
(a)一般式(II)の化合物:
[式中、R1、R2、R5およびR6は上記のように定義され、R3は、C1-C6アルキル、ア
リールまたはアリール-C1-C3アルキルである]を環化し、有機溶媒中でルイス酸
によって処理して一般式(III)の化合物:
[式中、R1、R2、R3、R5およびR6は上記の定義の通り]を取得し;および
(b)
(i)上記のように定義される一般式(III)の化合物を一般式(IV)の第一級アルキル
アミン
NH2(CH2)xY (IV)
[式中、XおよびYは、上記の定義の通り]で処理するか、或いは、
(ii)上記のように定義される一般式(III)の化合物を加水分解して得られ得るカ
ルボン酸を、塩基性条件下で、適切なカップリング剤の存在下に上記のように定
義される一般式(IV)の第一級アルキルアミンで処理するかのいずれか
によって上記のように定義される一般式(I)の化合物を取得し;および
(c)所望ならば、一般式(I)の化合物を一般式(I)の他の化合物に変換するか
、および/または一般式(I)の化合物を薬学的に許容されるその塩に変換する、
ことを包含する。
この方法の好ましい実施熊様では、一般式(II)において、R1、R2、R5およびR6
は、Hであり、一般式(IV)において、xは、2であり、Yは、NMe2である。この場合
に得られ
る一般式(I)の化合物は、N-[(2-ジメチルアミノ)エチル]アクリジン-4-カルボキ
サミド(DACA)である。
任意の適切なルイス酸が、工程(a)で使用され得る。1つの例が、トリフルオ
ロ酢酸であり、それは窒素下で室温で使用される。或いは、工程(a)は、一般式(
II)の化合物を、適切な溶媒中で、三フッ化硼素または適切なその複合物による
処理により行われ得る。適切な複合物には、酢酸複合物が含まれる。1つの実施
態様では、11/3モルのBF3(化学量論的量)の僅かに過剰量、例えば2モル当量が
使用されるであろう。BF3は、一般には、そのエーテル化物BF3O(Et)2の形態で使
用される。BF3O(Et)2とともに使用される適切な溶媒には、EtOAcおよびCH2Cl2が
含まれる。続いて、一般式(III)の化合物は、いずれの場合も、一般式(IIIa)の
そのテトラフルオロ硼酸塩の形態で得られる:
[式中、R1、R2、R3、R5およびR6は、上記定義の通り]。
BF3が使用されるとき、テトラフルオロ硼酸塩(IIIa)の
生成は、下記のように示され得る:
一般式(IIIa)のテトラフルオロ硼酸塩は、反応混合液から沈殿し、濾過によっ
て容易に除去され得る。無機塩基、例えば、炭酸ナトリウム、および酢酸エチル
またはジクロロメタンのような溶媒の、濾過固形物への添加は、一般式(III)の
化合物を生じる。次に、これは、更に一般式(IV)のアミンで処理され得る。この
工程の利点は、テトラフルオロ硼酸塩が、殆ど定量的収率で製造され、過剰の試
薬または副産物を分離する必要なしに更なる反応に容易に供し得ることである。
これにより、特に一定時間の処理量が増加され得るので、本発明方法の操作を、
工業的規模で行なうことができる。
或る場合には、工程(b)において、一般式(IV)のアミンで処理する前に、一般
式(III)の化合物を対応する酸に加水分解することが望ましいかもしれない。こ
れは例えば、一般式(III)の化合物それ自身が、酸化に不安定である場合であり
得る。加水分解は、穏やかな塩基性条件下、例えば、エタノールのような溶媒中
、アルカリ金属水酸化物(例えば、NaOHまたはKOH)で処理することによって行な
われる。任意の適切なカップリング剤が、工程(b)におけ
る酸と一般式(IV)のアミンとの反応に使用され得、例えば、1,1'-カルボニルジ
イミダゾールである。
一般式(II)の化合物は、一般式(V):
[式中、R1、R2、R5およびR6は、上記の定義の通り]の対応するアルコールを酸化
することによって製造される。
酸化は、任意の適切な酸化条件下で行なわれる。例えば、酢酸エチルまたはア
セトンのような極性溶媒中で固体状である酸化マンガン(IV)(MnO2)は、好ましい
酸化剤である。MnO2は、例えば、アセトン懸濁液として、一般式(V)のアルコー
ルに添加され得、室温で反応可能である。次に、該反応は、完了するのに、一般
には数日間、例えば2ないし3日間を要する。或いは、酢酸エチル中、一般式(V
)のアルコールとMnO2の混合物を一緒に、例えば一晩還流しても良い。
一般式(V)のアルコールは、
(a)一般式(VI)の化合物:
[式中、R1、R2、R3、R5およびR6は、上記の定義の通り]を、極性溶媒中で1,
1'-カルボニルジイミダゾールで処理し、一般式(VII)の化合物:
[式中、R1、R2、R3、R5およびR6は、上記の定義の通り]を取得し、および
(b)上記のように定義される一般式(VII)のイミダゾリドを還元する、ことに
よって製造される。
工程(a)において、上記の極性有機溶媒は、例えば、THFであり得る。反応物は
、一般には、反応が完了するまで室温で攪拌される。工程(b)において、還元は
、一般には、一般式(VII)の化合物を、過剰の金属ベース還元剤、
例えば、水酸化硼素ナトリウム(sodium borohydride)で処理することにより行な
われる。この場合、工程(a)から生じる溶液は、好適には水酸化硼素ナトリウム
の水攪拌懸濁液に添加され得る。
一般式(VII)の中間体イミダゾリドの使用により、一般式(VI)のカルボン酸か
ら一般式(V)のアルコールへの還元が穏やかな条件下で比較的容易に生じる。
一般式(VI)の化合物は、公知の化合物であるか、或いは、公知の方法、例えば
、極性溶媒中で銅触媒および塩基の存在下に、一般式(VIII)のアントラニル酸:[式中、R1およびR2は、上記の定義の通り]、および一般式(IX)の2-ヨード安息
香酸エステル:
[式中、R3、R5およびR6は、上記の定義の通り]を一緒に加熱することによって
製造され得る。
銅触媒は、好適には、ハロゲン化銅(I)および銅粉末を含む。極性溶媒は、例
えば、エチレングリコールまたはブタン-2,3-ジオールであり得る。任意の適切
な塩基としては、例えば、N-エチルモルホリンが使用され得る。
本発明の方法で製造される一般式(I)の化合物では、三環式発色団中、置換基R1
およびR2は、環の5位〜8位の任意の1つを占め、置換基R5およびR6は、環の1位
〜4位の任意の1つを占めることができる。従って、R1およびR2は、それぞれ、
出発化合物および一般式(III)および(V)〜(VIII)からなる出発化合物および中間
体における環位の一般式(I)の最終化合物の5位〜8位に対応する任意の1つに結
合し得る。同様に、R5およびR6は、一般式(III)および(V)〜(VIII)からなる出発
物質および中間体における環位の一般式(I)の最終化合物の1位〜4位に対応する
任意の1つに結合し得る。
一連の好ましい化合物において、R5およびR6は、ともにHである。このシリー
ズの化合物は、一般式(Ia)からなるものである:[式中、R1、R2、xおよびyは、一般式(I)に関する上記の定義の通り]。一般式(
Ia)は、従って、一般式(I)の好ましい実施態様である。一般的には、R1およびR2
のうちの1つは、水素であり、他の1つは水素もしくは上記一般式(I)について
定義された環の5位〜8位の任意の1つに結合する置換基である。
一般式(I)の一連の好適な化合物では、R1およびR2のそれぞれは、同一または
異なって、H、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、フェニル、CF3、NO2
、NH2、上記のように定義されるN(R)2或いはOHであり、xは、1〜3の整数であり
、Yは上記のように定義されるN(R)2である。
一般には、R1は、Hであり、R2は、Hまたは、一般式(I)のアクリジン核の5、6
または7位に結合したH以外の置換基である。例えば、R1は、Hであり、R2は、5位
にあって、C1-C6アルキル、CF3、フェニル、ハロゲンまたはN(R)2基であるか;
或いは、R1は、Hであり、R2は、6位にあって、ハロゲン、CF3または上記のよう
に定義されるN(R)2であ
るか;或いは、R1は、Hであり、R2は、7位にあって、C1-C6アルキル、フェニル
、OH、ハロゲン、CF3またはN(R)2である。
或いは、R1は、水素以外である。例えば、R2が、5位にあって上記のように定
義されるとき、R1は、6位、7位または8位、好ましくは6位または7位にあり、C1-
C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、フェニル、CF3、NO2、NH2、上記のよ
うに定義されるN(R)2或いはOHである。R2が、6位にあって上記のように定義され
るとき、R1は、5位、7位または8位、好ましくは5位または7位にあり、C1-C6アル
キル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、フェニル、CF3、NO2、NH2、N(R)2或いはOH
である。R2が、7位にあって上記のように定義されるとき、R1は、5位、6位また
は8位、好ましくは5位または6位にあり、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハ
ロゲン、フェニル、CF3、NO2、NH2、N(R)2或いはOHである。
C1-C6アルキル基は、直鎖状または分岐状であることができ、例えば、メチル
、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチルまたはt-ブチルのよう
なC1-C4アルキルである。C1-C6アルコキシ基は、直鎖状または分岐状であること
ができ、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキ
シ、s-ブトキシま
たはt-ブトキシのようなC1-C4アルコキシである。ハロゲンは、例えば、フッ素
、塩素、臭素またはヨウ素である。アリール基は、例えば、フェニルまたはナフ
チルのようなC6-C12アリール基である。
アリール-C1-C3-アルキル、アラルキルオキシまたはアリールオキシ基中のア
リール部分は、例えばフェニルまたはナフチルのようなC6-C12アリール基であり
得る。従って、アリール-C1-C3アルキル基の例には、ベンジルおよびフェニルエ
チルのようなフェニル-C1-C3-アルキル基が含まれる。
一般式(I)の化台物は、慣用の方法により、薬学的に許容される酸付加塩に変
換され得る。例えば、酸付加塩は、慣用方法で、遊離塩基を適切な量の所望の酸
と接触させることにより調製され得る。適切な塩には、有機酸および無機酸の両
方の塩を含む。適切な酸の例は、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ
酸、マロン酸、サリチル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸
、メタンスルホン酸などである。構造および条件に依存して、化合物は、マルチ
カチオン形態を形成し得る。
一般式(I)の化合物の、一般式(I)の他の化合物への任意の変換は、慣用の方法
により行なわれ得る。例えば、
一般式(I)の化合物中のフルオロ基は、アミノ基またはチオール基で置換され、
アミンまたはチオエーテルをそれぞれ生じ得る;一般式(I)の化合物中のチオー
ル基は、アルキル化されてチオエーテルを生じ得る;アミノ基は、アシル化され
てN-アセチル基を生じ得る;およびニトロ基は、還元されてアミンを生じ得る。
これらは、全て、有機化学において日常的に行なわれる変換である。
一般式(IV)のアミンは、公知の化合物であり、商業的に入手できるか又は文献
に記載される方法によって調製し得る。そのような化合物の具体例には、NH2(CH2
)2NMe2[xは2であり、YはN(CH3)2である]が含まれる。
本発明の方法により製造される一般式(I)の化合物およびその塩は、薬学的ま
たは獣医学的組成物として使用されるために製剤化され得る。従って、上述のよ
うな本発明の方法は、さらに、一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容され
る塩を、薬学的または獣医学的に許容される担体または希釈剤ととともに製剤化
し、薬学的または獣医学的な組成物を形成することを包含する。組成物は、一般
には、それがヒトまたは動物の患者への投与に適するように、下記の慣用方法に
従って調製される。
組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、糖衣錠もしくはフィルムコーティング
錠、液剤もしくは懸濁剤のよう
な経口投与のための、或いは、例えば筋肉内、静脈内、または皮下内といった非
経口的投与のための形態で様々な投与形態に製剤化され得る。従って、一般式(I
)の化合物は、注射または注入用に製剤化されても良い:
例えば、固形経口形態は、活性化合物とともに、ラクトース、デキストロース
、サッカロース、セルロース、コーンスターチまたはポテトスターチのような希
釈剤;シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステア
リン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコールのような滑沢剤;スタ
ーチ類、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、またはポリビニルピロリドンのような結合剤;スターチ、アルギン酸、ア
ルギン酸塩またはデンプングリコール酸ナトリウムのような崩壊剤;泡起性混合
物、染料;甘味料;レシチン、ポリソルベート、ラウリルスルフェートのような
湿潤剤を含み得る。そのような製剤は、公知の方法、例えば、混練、造粒化、錠
剤化、糖衣化、またはフィルムコーティング工程により製造され得る。
経口投与のための懸濁液は、シロップ剤、乳剤または懸濁剤であり得る。シロ
ップ剤は、担体として、例えば、サッカロースまたは、グリセロールおよび/ま
たはマン
ニトールおよび/またはソルビトールとともにサッカロースを含み得る。特に、
シロップ剤は、担体として、例えば、サッカロースまたは、グリセロールおよび
/またはマンニトールおよび/またはソルビトールとともにサッカロースを含み
得る。特に、糖尿病のためのシロップ剤は、担体として、例えば、グルコースに
代謝されないか又は非常に少量のグルコースにしか代謝されないソルビトールと
いった生成物を含み得る。懸濁剤および乳剤は、担体として、例えば、天然ガム
、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースまたはポリビニルアルコールを含み得る。
筋肉内注射のための懸濁剤または液剤は、活性な化合物とともに、例えば、滅
菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、プロピレングリコールのようなグリコー
ルといった薬学的に許容される担体、および所望ならば好適な量の塩酸リドカイ
ンを含み得る。一般には、一般式(I)の化合物は、塩酸塩または他の薬学的に許
容される塩の水溶液として製剤化される。静脈内注射または注入のための液剤は
、担体として、例えば一般に注射用水である滅菌水を含み得る。
本発明は、さらに、以下の実施例にて説明される:実施例1:2-[N-(2-カルボキシフェニル)アミノ]安息香酸メチルの調製 アントラニル酸(16.48g,120mmol)、2-ヨード安息香酸メチル(39.3g,150mmol
)、N-エチルモルホリン(38.1ml;34.5g,300mmol)、エチレングリコール(120ml
)、塩化第一銅(3g)および銅粉末(99%;0.6g)を、油浴中で140℃で6時間(内部温度、
約130℃)攪拌した。反応混合物を冷却し、酢酸エチル(300ml)および1M塩酸(300m
l)の攪拌混合物中にゆっくり注ぎ入れ、その後、混合物を濾過して不溶性界面物
質を除去した。ベッドを、酢酸エチル(200ml)で洗浄した。
濾液から有機層を分離後、次に水層を、上記の濾過ベッドの酢酸エチル洗浄液
で連続的に抽出した(2x100ml)。混合された有機抽出物を、活性炭(3g)とともに
攪拌し、濾過した。濾液を、約1.5%アンモニア水溶液で抽出した(1x400mlおよび2x
150ml)。混合されたアンモニア抽出物
を、攪拌された過剰量の1M塩酸にゆっくりと加え、生成物を濾過して集め、熱水
で洗浄し(3x100ml)、乾燥させた(湿重量、約60g)。真空下で55℃で乾燥後、標記
化合物を得た(27.8g.85.4%)。(hplcによる純度〜90%a/a;主要な不純物は、対
応するジカルボン酸であった)。mp 196-198℃。
実施例2:2-[N-(2-ヒドロキシメチル)フェニルアミノ]安息香酸メチルの調製 1,1'-カルボニルジイミダゾール(19.5g,120mmol)を、実施例1で製造されたT
HF(hplc等級,270ml)中の生成物(27.1g,100mmol)に加えて、混合液を一晩室温
で攪拌し、
イミダゾリド中間体の淡茶色の溶液を得た。Tlc(SiO2:10% Me0H/CH2Cl2 254nm
のUV下で可視化)により、反応が完了したことが示された。
この溶液を、水中(375ml)の水酸化硼素ナトリウム(12.5g,330・mol)の攪拌懸
濁液に、30分間かけて加えた。最初に、黄色ガムが析出し、それは添加の終わり
までに灰色がかった黄色懸濁液に変化し、温度は37℃であった。Tlc(SiO2:EtOA
c 254nmでのUV下で可視化)により、還元が完了したことが示された。懸濁液をさ
らに30分間攪拌した後、過剰の水酸化硼素ナトリウムを、氷浴にて温度を30℃以
下に保ちながら、濃HCl(35ml)を添加することによって分解した。混合物のpHは
、約7であった。EtOAc(300ml)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200ml)を加
え、混合物を短時間攪拌し、その後、有機層を分離した。(廃棄水層の容量、690
ml)。淡黄色の有機溶液を、ブライン(100ml)で洗浄し、分離し、真空下で濃縮し
た。EtOAc(3x100ml)からの再蒸留により、標記化合物(27.6g>100%)が黄色がかっ
た茶色のオイルとして得られた、Hplc約90%a/a。サンプルは、貯蔵中ゆっくりと
結晶化した、mp 69-71℃。
実施例3:2-[N-(2-ホルミル)フェニルアミノ]安息香酸メチルの調製 EtOAc(300ml)中の実施例2の生成物(27.6g約100mmol)を、酸化マンガン(IV)(<
5ミクロン、活性化された〜85%MnO2)(55g,2wts)とともに攪拌し、一晩(17時間)
還流した。254nmのUV下で可視化(日光ではアルデヒドは黄色スポットとして見ら
れ得る)されたTlc(SiO2:EtOAc)により、反応の完了が示された。活性化された
チャコール(2.7g)および珪藻土(2.7g)を、温めた混合液に加え、それを30分間攪
拌し、珪藻土ベッドを通して濾過した。そのベッドを、EtOAcで洗浄した(2x100m
l)。
明るい黄色の濾液を、真空下で半分の体積になるまで注意深く濃縮し、エバポ
レーターから取り除き、水(50ml)で洗浄した。有機層を分離し、生成物の結晶化
が始ま
り残渣が濃い黄色の固体になる少量(重量、47g)になるまで真空下で濃縮した。
ヘキサン(200ml)を攪拌しながら加えて、結晶塊をくずし、1時間後、産物を濾
取し、ヘキサンで洗浄し、真空下で40℃にて乾燥し、標記化合物(19.6g,76.7%)
を得たHPLC 94.5%a/a%.mp 110-112℃。
実施例4:アクリジン-4-カルボン酸メチルの調製 ガス抜きした酢酸エチル(250ml)中、実施例3で製造されたアルデヒド(12.75g
,50mmol)を、窒素下で攪拌し、三フッ化硼素酢酸複合物(25ml,33.8g,180mmol
)を15分
間かけて加えた。添加が完了する前に、テトラフルオロ硼酸塩は、オレンジ色固
体として結晶化し始めた。混合液を、窒素下に室温で一晩、攪拌し放置した。濃
厚なオレンジ色の沈殿物を、濾過して除去し、EtOAc(20ml)、ヘキサン(50ml)で
洗浄し、フィルター上で乾燥させた。(20g.Hplcで約92%の純度)。
この固体を、EtOAc(250ml)および飽和炭酸ナトリウム溶液(150ml)の混合液に
加えた。淡黄色の有機層を分離し、飽和ブライン溶液(30ml)で洗浄した。TIC(Si
O2:CH2Cl2中10% Me0H 254nmのUV下で可視化)は、実質上1つのスポットを示し
た。有機溶液を真空下で蒸発させると、標記化合物(11.5g,97%)が淡黄色オイル
として生じ、それは容易に結晶化した。HPLCにより、これが約90%の純度である
ことが示された。その物質を、更に精製することなくDACA調製のために使用した
。
実施例5:N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン−4-カルボキサミド(DACA) の調製 実施例4で製造されたアクリジン-4-カルボン酸メチル(11.2g,47mmol)を、N,
N-ジメチルエチレンジアミン(20ml,16.2g,184mmol)で希釈し、溶液をロータリ
ーエバポレーター上で蒸発させ、僅少の残留EtOAcを除去した(重量損失、約1.5g)
。混合物を、油浴中で窒素下に120℃で7時間加熱し、該浴中で一晩放冷した。混
合物を、トルエン(50ml)に溶解し、真空下でガム状になるまで濃縮した。
残渣を、EtOAc(150ml)に溶解し、1M炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した(2x100ml
)。有機層を、分離し、活性チャコール(1.5g)および珪藻土(1.5g)とともに攪拌
し、珪藻土ベッドを通して濾過した。該ベッドを、EtOAcで洗浄し、濾液および
洗浄物を真空下で黄色がかった茶色いオイルになるまで濃縮した。それは淡黄褐
色の固体に直ちに結晶化し、それをヘキサン(100ml)で粉砕し濾過して、標記化
合物を淡黄褐色固体として取得し、ヘキサン(50ml)で洗浄し、真空下で40℃で乾
燥した。(10.4g,75.4%)HPLC、
90-95%a/a,mp 105-108℃。
実施例6:-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン-4-カルボキサミド、2塩酸 塩、三水和物の調製 トルエン(20.7ml)およびEtOH(9ml)の混合液に溶解した実施例5の生成物(2.93
g,100mmol)に、濃HCl(2.0ml,約200mmol)を滴下した。塩の沈殿が生じ、それは
EtOAc(8.6ml)の添加により完了した。該混合物を5℃に冷却し、さらに1時間攪
拌し、黄色がかった結晶塩を濾過し、EtOA
cで洗浄して(3x20ml)、フィルター上で乾燥させて、標記化合物3.9g(2HCl.3H2O
について理論上,4.2g)を得た。Hplcにより、それが約98%a/aであることが示さ
れた。
該塩は、EtOH(20ml)および水(2ml)の混合液に70℃で溶解することにより再結
晶化した。得られた溶液を、混合液の温度を約60-70℃に維持しながら、EtOAc(2
0ml)で希釈した。次に、該混合液を、ゆっくりと冷却して2塩酸塩三水和物を黄
色がかった結晶固体として得、該固体を氷浴中で1時間冷却した後に濾過し、Et
OH:EtOAc:水の10:10:1の冷混合液で洗浄し(2x10ml)、フィルター上で乾燥させ
た。続いて、それを、有毒ガス排出装置付容器内で一定重量になるまで平衡化さ
せ、純粋な塩を得た(3.6,85.7%)。Hplc,99.2%a/a。
実施例7: [2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン-4−カルボキサミドの調製 CH2Cl2中、実施例3で製造されたアルデヒド(3.0g;11.76mmole)の攪拌溶液を
窒素で飽和し、三フッ化硼素エーテレート(3.33g;23.5mmole;2当量)をN2下で滴
下した。溶液は、オレンジ色(固体が析出し、それは2-3分後に溶解した)になり
、続いて、透明な暗赤色になり、その後で黄色固体が析出した。TlC(SiO2;CH3OH
:CH2Cl2/1:40)によって反応が完了するまで、それを4時間攪拌しておいた。1M
Na2CO3溶液(15ml)を加え(pH7)、溶液を5分間攪拌した。下部の有機層を分離し
、続いて1M Na2CO3(15ml)で洗浄した。混合された水層を、CH2Cl2(10ml)で抽出
し、有機層を分離し、その後メインな有機層に加えた。混合された有機層を、ブ
ライン(10ml)で洗浄し、約1/2体積まで減少させ、続いて、CH2Cl2(20ml)から再
蒸留した。N,N-ジメチルエチレンジアミン(NNDMEDA)を加え(5.1ml,4
7.04mmole,4当量)、反応混合液を濃縮して幾らか残っているCH2Cl2を除去した
。
残渣を、油浴(110-120℃)中で一晩、Tlc(SiO2; 10%CH3OH:CH2Cl2)で反応が完
了するまで加熱し、オレンジ/茶色オイルを取得し、それをトルエン(20ml)で希
釈し、その後少量になるまで濃縮して過剰のNNDMEDAを除去した。残渣を、EtOAc
(25ml)で希釈して、その後1M NaHCO3溶液(15ml)で洗浄した。有機層を分離し、
水で洗浄し(2x10ml)、そして分離した。混合された有機層を、活性化C(300mg)、
珪藻土(300mg)とともに30分間攪拌し、乾燥した珪藻土ベッドで濾過し、EtOAcで
洗浄し、そして濾液をガム状(3.2g)になるまで濃縮すると、直ちに結晶化した。
EtOAc(2ml)およびヘキサン(20ml)で粉砕すると、黄色がかった茶色の固体が得ら
れた。固体を、濾過し、ヘキサンで洗浄し、続いて真空下で(40℃)乾燥すると、
標記化合物が淡黄褐色固体として得られた(2.65g;77%)。1H NMRデータは、実施
例5の生成物について報告されたように得られた。実施例8 一般式(I)の化合物の一般式(VI)の化合物からの調製
スキーム2 スキーム2に記載される一連の反応を行なって、DACA、化合物3a、3b〜3gの一
連のアナローグを製造した。スキーム2を通じて、これら各化合物の置換基R1お
よびR2は、下記の定義からなる
ドライTHF(200ml)中、2-[N-(2-カルボキシフェニル)アミノ]安息香酸メチル4a
(10g,36.9mmol)溶液を、1,1'−カルボニルジイミダゾール(8.97g,55.4mmol)で
処理した。反応混合液を、室温で15分間攪拌し、その後、THF溶液を、中間体イ
ミダゾリド5a単離をすることなく、H2O(200ml)中のNaBH4(7.00g)懸濁液にゆっく
り加えた。反応は実質的に即座に生じた。添加の終わりに、混合物を濃HClで急
冷し、CH2Cl2(200ml)とNaHCO3(200ml)との間に分配させて、該有機層をNa2SO4で
乾燥した。溶媒除去および石油エーテル/EtOAc(4:1)中フラッシュグレードシリ
カゲルからなる栓を通して残渣を濾することにより、2-[N-(2-ヒドロキシメチル
)フェニルアミノ]安息香酸メチル6a(7.85g,83%)を得た。Mp(CH2Cl/石油エーテ
ル)69-71℃。
Me2CO(200ml)中、6a(7.74g,30mmol)の攪拌溶液を、MnO2(10g)の懸濁液で3日
間室温で処理した。MnO2を濾過して除き(セライト(Celite))、Me2COを減圧下で
除去して、2-[N-(2-ホルミル)フェニルアミノ]安息香酸メチル7aを得た(7.70g,
100%)。EtOAc/石油エーテルから晶化したサンプルは、mp 110-112℃を有してい
た。
アルデヒド7a(210mg,0.82mmol)をフラスコに入れ、それをN2でフラッシュし
、その後トリフルオロ酢酸(10mL)を加え、得られた溶液を24時間室温で攪拌した
。溶媒を減圧下で除去して、粗精アクリジン-4-カルボン酸メチル8a(183mg.94%
)を得た。これをCH2Cl2(100mL)で希釈し、
Et3Nで中和した。溶媒を減圧下で除去し、EtOAc/石油エーテル(1:3)中フラッシ
ュグレードシリカゲルの短いカラムを通して残渣を濾過して、アクリジン-4-カ
ルボン酸メチル(8a)をオレンジ色オイルとして得た(1.83g,98%)。
プロパン-1-オール(80ml)中の、8a(1.83g,7.72mmol)およびN,N-ジメチルエチ
レンジアミン(3.40g,38.6mmol)の溶液を、N2でフラッシュし、該混合液をN2下
で3日間還流しながら加熱した。続いて、溶媒を減圧下で除去し、残渣をCH2Cl2
(100ml)と1M Na2C03(100ml)間に分配した。有機層を蒸発させ、残渣をCH2Cl2/Me
OH(199:1)で溶出しながらアルミナ上でクロマトグラフィーし、N-[2-(ジメチル
アミノ)エチル]アクリジン-4-カルボキサミド(3a)を得た(1.38g,61%)、mp(2H
Cl塩)191-195℃、基準試料と一致した。
類似の手順を使用して、出発化合物4b〜4gから、化合物3b〜3gをそれぞれ製造
した。化合物3b〜3gの全ては、満足のいく分光的ならびに分析的特性を有してい
た。出
発化合物4b〜4gからの、中間体アルデヒド7a〜7gの収率(工程(i)および(ii))は
、下記の通りであった: 実施例9:アクリジン-4-カルボン酸の調製
実施例4で調製されたアクリジン-4-カルボン酸メチル(183mg)に、EtOH水中の
NaOHの脱ガス溶液(1:1,2M)(35ml)を加えた。該混合液を、3時間50℃で攪拌し、
清澄な溶液が得られると、次いで氷酢酸で中和した。EtOAc(3x50ml)で抽出し、
その後EtOAc/石油エーテル(1.4)で溶出しながらシリカゲル上でクロマトグラフ
ィーすることにより、アクリジン-4-カルボン酸(160mg,87%)を得た、mp(Me2CO)
196-197℃、(文献上、mp 202-204℃)。
同じ手順により、一般式(III)の他の化合物を、対応するアクリジン-4-カルボ
ン酸に加水分解した。実施例10:一般式(I)の化合物のアクリジン-4-カルボン酸前駆体からの調製 一般的方法
一般式(III)の化合物から実施例9の方法により調製された7-エチルアクリジ
ン-4-カルボン酸[式中、R1はHおよびR2は7-エチル置換基である](472mg,1.99
mmol)の懸濁液を、ドライDMF(10ml)中で1-1'−カルボニルジイミダゾール(650mg
,3.98mmol)とともに20℃にて均一になるまで(約12時間)攪拌した。次に、溶液
を0℃に冷却し、N,N-ジメチルエチレンジアミン(0.73g,9.96mmol)で5分間処
理した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をCH2Cl2(50ml)と1M K2CO3水(30ml)間に
分配した。有機層を水で洗浄し、蒸発させ、残渣をアルミナ上でクロマトグラフ
ィーした。CH2Cl2/MeOH(19:1)による溶離により、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル
]-7-エチルアクリジン-4-カルボキサミド(10a)を黄色オイルとして得た(288mg,
48%)。
上記の一般的方法を使用して、一般式(I)の下記の化合物を製造する:
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル-5-エチルアクリジン-4-カルボキサミド(化合物10
b)(70%)、mP(CH2Cl2/石油エーテル)106-108℃;2塩酸塩、mp(EtOAc/MeOH)214
-217℃。
黄色オイルとして、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-5-イソプロピルアクリジン-
4-カルボキサミド(化合物10c)(76%)、2塩酸塩、mp(EtOAc/MeOH)213-215℃。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-5-フルオロアクリジン-4-カルボキサミド(化
合物1d)(73%)、mp(ヘキサン)95-98.5℃。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-5-ブロモアクリジン-4-カルボキサミド(化合物1
0e)(52%)、mp 149-150℃、
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-5-トリフルオロメチルアクリジン-4-カルボキサ
ミド(化合物10f)(74%).塩酸塩、mp 207-211℃(EtOAc/MeOH)。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-6-フルオロアクリジン-4-カルボキサミド(化合
物10g)(87%)、mp(MeOH/EtOAcからの2塩酸塩)203-204℃(分解)。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-6-ブロモアクリジン-4-カルボキサミド(化合物1
0h)(67%)、mp(MeOH/EtOAcからの2塩酸塩)161-163℃。
黄色オイルとして、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-7-イソプロピルアクリジン-
4-カルボキサミド(化合物10i)、(97%)、2塩酸塩、mp(MeOH/EtOAc)182-187℃
。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-7-t-ブチルアクリジン-4-カルボキサミド(化合
物10j)(92%)、mp(CH2Cl2/石油エーテル)128-129℃。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-7-フェニルアクリジン-4-カルボキサミド(化合
物10k)(64%)、mp(CH2Cl2/石油エーテル)115-116.5℃、塩酸塩、mp(MeOH/EtOA
c)83-85℃。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-7-フルオロアクリジン-4-カルボキサミド(化合
物10l)(74%)、mp(MeOH/EtOAc)128.5-130℃。
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-7-ブロモアクリジン-4-カルボキサミド(化合物1
0m)、(84%)、mp(MeOH.EtOAcからの2塩酸塩)181.5-183℃。実施例11:一般式(I)の化合物のアリクリジン-4-カルボン酸メチル前駆体から の調製 一般的方法
トリフルオロ酢酸(TFA)(20ml)中の2-[N-(2-ホルミルフェニル)アミノ]安息香
酸メチルアルデヒド(2g,7.84mmol)溶液を脱ガスし、二つ口フラスコに入れ、そ
の後それをN2でフラッシュした。該溶液を、15時間室温でN2下で攪拌し、続いて
、TFAを減圧下で除去した。得られたオイルをCH2Cl2(100ml)で希釈し、該溶液を
Et3Nで中和した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:3)中
のフラッシュシリカゲルの短カラムに通して濾過し、アリクリジン-4-カルボン
酸メチルをオレンジ色オイルとして得た(1.83g,98%)。 n-プロパノール(80ml)中のアリクリジン-4-カルボン酸メチル(1.83g,7.72mmo
l)およびN,N-ジメチルエチレンジアミン(3.40g,38.6mmol)溶液を、N2でフラッ
シュし、混合液を3日間N2下で還流しながら加熱した。続いて、溶媒を減圧下で
除去し、残渣をCH2Cl2(100ml)と1M Na2CO3(100ml)間に分配した。有機層を蒸発
させ、残渣を、CH2Cl2/MeOH(199:1)で溶離するアルミナ上クロマトグラフィ
ーに付して、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン-4-カルボキサミド(DACA
)(1.47g,61%)、mp(MeOH/EtOAcからの2塩酸塩)162-165℃を得た。
上述の一般的方法を使用し、下記の一般式(I)の化合物を製造した:
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-6-トリフルオロメチルアクリジン-4-カルボキサ
ミド(化合物11a)(92%)、mp.(MeOH/EtOAc)188-189.5℃。実施例12-薬学的組成物
それぞれ重量0.15gを有し、25mgの一般式(I)の化合物を1つ含む錠剤は、下記
のように製造され得る:10.000 個の錠剤のための組成物
一般式(I)の化合物(250g)
ラクトース(800g)
コーンスターチ(415g)
タルク粉末(30g)
ステアリン酸マグネシウム(5g)
一般式(I)の化合物、ラクトースおよび半量のコーンスターチを混合する。次
に、該混合物を、0.5mmメッシュサイズ篩に通す。コーンスターチ(10g)を、温水
(90ml)に懸濁する。得られたペーストを、粉末に造粒する。顆粒を
乾燥し、1.4mmメッシュサイズ篩の上で細かくする。スターチ、タルクおよびス
テアリン酸マグネシウムの残量を加え、注意深く混合し、そして錠剤にする。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG
,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT
,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,
CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F
I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP
,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,
LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M
W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD
,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,
TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW
(72)発明者 ガメージ スワーナラサ アクラティヤ
ニュージーランド国 オークランド プラ
イベート バッグ 92019 ザ ユニヴァ
ーシティ オブ オークランド ファキュ
ルティ オブ メディシン アンド ヘル
ス サイエンス キャンサー ソサイエテ
ィ リサーチ ラボラトリー
(72)発明者 スパイサー ジュリー アン
ニュージーランド国 オークランド プラ
イベート バッグ 92019 ザ ユニヴァ
ーシティ オブ オークランド ファキュ
ルティ オブ メディシン アンド ヘル
ス サイエンス キャンサー ソサイエテ
ィ リサーチ ラボラトリー
(72)発明者 ライト マイケル
イギリス国 エスエル1 4イーエフ バ
ークシャー スラウ バス ロード 240
(72)発明者 ヘイマン ディヴィッド フランク
イギリス国 エスエル1 4イーエフ バ
ークシャー スラウ バス ロード 240
【要約の続き】